(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112095
(43)【公開日】2022-08-02
(54)【発明の名称】ヒートシンクユニット、ICソケット、半導体パッケージの製造方法、及び半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 23/36 20060101AFI20220726BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
H01L23/36 Z
H05K7/20 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021007743
(22)【出願日】2021-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】000177690
【氏名又は名称】山一電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】三輪 浩一
(72)【発明者】
【氏名】佐賀野 英樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 優
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA03
5E322AA11
5E322AB01
5E322AB04
5E322AB11
5F136BA04
5F136EA36
(57)【要約】
【課題】パッケージを破損させ難く、使い勝手のよいヒートシンクユニットを提供する。
【解決手段】ヒートシンクユニット1は、ベース90と、カバー20と、第1レバー80と、第3レバー50と、ヒートシンク30とを備え、第1レバー80は、ベース90に回動可能に保持され、ヒートシンク30及びヒートシンク台座40を搭載し、当該第1レバー80の端部でベース90にハードストップし、第3レバー50は、カバー20に回動可能に保持され、第1レバー80と連結し開閉させ、当該第3レバー50の先端でヒートシンク台座40の上下の動きを制御し、第1レバー80がベース90でハードストップした後、第3レバー50の長孔によりタイミングをずらして、ヒートシンク30がICパッケージ100を押圧するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージの熱を放出させるヒートシンクユニットであって、
ベースと、カバーと、第1レバーと、第3レバーと、ヒートシンクと、ヒートシンク台座とを備え、
前記第1レバーは、前記ベースに回動可能に保持され、前記ヒートシンク及び前記ヒートシンク台座を搭載し、当該第1レバーの端部で前記ベースにハードストップし、
前記第3レバーは、前記カバーに回動可能に保持され、前記第1レバーと連結し開閉させ、当該第3レバーの先端で前記ヒートシンク台座の上下の動きを制御し、
前記第1レバーが前記ベースでハードストップした後、前記第3レバーの長孔によりタイミングをずらして、前記ヒートシンクが前記パッケージを押圧するように構成されている
ことを特徴とするヒートシンクユニット。
【請求項2】
突起により前記ヒートシンク台座の揺れを制御することを特徴とする請求項1に記載のヒートシンクユニット。
【請求項3】
突起により前記第1レバーのずれを制御することを特徴とする請求項1に記載のヒートシンクユニット。
【請求項4】
前記第3レバーは、開閉動作に連動する連結部と第1支持部とを有し、
前記第3レバーには、前記第1レバーに、前記ヒートシンク、及びコイルスプリングを貫通させたねじで固定され連結されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のヒートシンクユニット。
【請求項5】
前記ヒートシンクにコイルスプリングが設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載のヒートシンクユニット。
【請求項6】
前記第3レバーの稼働時には、前記ヒートシンク台座の水平姿勢を保ったまま、前記ヒートシンクを前記パッケージに水平に押し当てるように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載のヒートシンクユニット。
【請求項7】
前記ヒートシンクを閉じた際の衝撃により前記ヒートシンクが下がり前記パッケージに勢いよく接触すること避けるために、前記第3レバーの第1支持部により前記ヒートシンク台座を支持するように構成されている
ことを特徴とする請求項6に記載のヒートシンクユニット。
【請求項8】
前記ヒートシンクを閉じる動作の際に発生する衝撃によりヒートシンクに回転や揺れが起き前記パッケージに接触することを避けるために、前記第1レバーで前記ヒートシンク台座を支持するように構成されている
ことを特徴とする請求項7に記載のヒートシンクユニット。
【請求項9】
前記ヒートシンクを閉じる動作の際に、前記第1レバーの端部と前記カバーの開口にて、前記ヒートシンクの位置を仮位置決めし、前記ベースで前記ヒートシンクの位置を最終位置決めするように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のヒートシンクユニット。
【請求項10】
前記カバーに回動可能に保持された第2レバーであって、当該第2レバーの先端部で前記第1レバーに連結され、前記ベースに押し付け固定される第2レバーを具備し、
前記第2レバーは、前記第1レバーを前記ベースに押し付け固定するための第3連結部と第4連結部を有する
ことを特徴とする請求項9に記載のヒートシンクユニット。
【請求項11】
前記パッケージの中央に押圧位置が無い場合に、前記ヒートシンクの押圧部が前記パッケージの押圧位置に斜めに接触することを回避するために、前記ヒートシンクの内部における前記押圧位置の上部にバランス用コイルスプリングを設けたことを特徴とする請求項8に記載のヒートシンクユニット。
【請求項12】
前記バランス用コイルスプリングを保持するシャフトを具備し、
前記ヒートシンク台座又は前記第1レバーに、前記シャフトを固定するための複数のシャフト用固定孔が設けられている
ことを特徴とする請求項11に記載のヒートシンクユニット。
【請求項13】
前記第1レバーの端部に、前記第1レバーが閉じた際に前記カバーに支持されているシャフトに当接して前記第1レバーの跳ね返りを抑える当接面が設けられており、前記カバーが上がり切り最終位置に来た際には、前記第1レバーが開かないようにロックされる
ことを特徴とする請求項12に記載のヒートシンクユニット。
【請求項14】
前記ベースと前記第1レバーとの間に、前記第1レバーが閉じる際の衝撃を和らげるためのねじりコイルスプリングが設けられていることを特徴とする請求項13に記載のヒートシンクユニット。
【請求項15】
前記第1レバーと前記ベースの間に、前記カバーが上昇する勢いを弱め、前記第1レバーが閉じた際の衝撃を和らげるためのコイルスプリングが設けられていることを特徴とする請求項10に記載のヒートシンクユニット。
【請求項16】
前記カバーと前記ベースとの間に、前記カバーが上昇する勢いを弱め、前記第1レバーが閉じた際の衝撃を和らげるコイルスプリングが設けられていることを特徴とする請求項15に記載のヒートシンクユニット。
【請求項17】
ICソケットであって、当該ICソケットのソケット本体に請求項1~16のいずれかに記載のヒートシンクユニットが組み込まれていることを特徴とするICソケット。
【請求項18】
半導体素子に対して外部接続端子や保護被覆などを施して半導体パッケージを組み立てる半導体組立工程と、
前記半導体組立工程によって不良が生じた前記半導体パッケージを選別する第1選別工程と、
前記第1選別工程を経て良品と判断された前記半導体パッケージに対し、熱的な負荷や電気的な負荷を与えて良・不良を判別するスクリーニング工程と、
前記スクリーニング工程によって不良と判断された前記半導体パッケージを選別する第2選別工程と、
前記スクリーニング工程によって良品と判断された前記半導体パッケージを出荷する出荷工程とを含み、
前記スクリーニング工程は、所定の回路基板上に実装され、前記半導体パッケージが着脱自在に取り付けられるICソケットと、前記ICソケットに請求項1に記載のヒートシンクソケットが着脱可能に取り付けられていることを特徴とする半導体パッケージの製造方法。
【請求項19】
請求項18に記載の半導体パッケージの製造方法により製造された半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーンインテスト中のICパッケージの放熱を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
BGA(ball grid array)デバイスなどのICパッケージのバーンインテストでは、試験対象であるICパッケージを、電気接続テスト用のICソケットに収容したのち、ICソケットが支持固定された配線基板から、ICソケットのコンタクトピンを介してICパッケージに電気信号を送り、電気的特性、耐久性、耐熱性などの各種評価を行う。ICパッケージのバーンインテスト中は、ICパッケージへの通電により熱が発生するため、ICソケットとそれを取り囲むアタッチメントタイプのヒートシンクユニットとが併用されることがある。
【0003】
この種のヒートシンクユニットに関わる技術を開示した文献として、特許文献1がある。特許文献1に開示されたヒートシンクユニットは、ICソケットの側方を取り囲むベースフレームと、コイルスプリングによってベースフレーム上に浮上支持されたトップフレームと、トップフレームにおけるICソケットを囲む左右の縁壁上に駆動軸によって枢支された2つのアームと、2つのアーム上に支持された2つのヒートシンクとを有する。このソケット用アタッチメントでは、アームとヒートシンクの各対を閉じた状態において、ヒートシンクの基部の底が、ICソケット内のICパッケージに接触し、ICパッケージの熱が基部から冷却フィンに伝わり、熱が冷却フィンから放出される。また、アームとヒートシンクの各対を開放した状態において、ベースフレームの開口部内のICソケットが上側に露出し、ICソケットに収容されているICパッケージを取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のヒートシンクユニットは、一対または二対のヒートシンクを具備し、開閉操作時のヒートシンクの動作は、円弧上の軌道で動き、カバーの操作により、接触、非接触の動作をさせるものであった。そのため、ヒートシンクがパッケージへ接触する際にヒートシンクが傾き、ヒートシンクの端部からパッケージに接触しパッケージのキズや欠けなどの破損が発生していた。また、ヒートシンク開放状態から閉じる過程における操作速度が速いと、閉じた際の衝撃によりヒートシンクが半導体パッケージ上面にダメージを与える場合があった。また、一対またはそれ以上の数を設置するため、ヒートシンクを開閉させる構造が複数必要となり、ヒートシンクユニットの占有スペースが広くなっていた。また、オープン状態で2方向またはそれ以上にヒートシンクが開くことで、パッケージを挿抜する装置の、ソケットおよびヒートシンクユニットへのアクセス方向が上面および2方向以下に限定されていた。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、パッケージを破損させ難く、使い勝手のよいヒートシンクユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の好適な態様であるヒートシンクユニットは、パッケージの熱を放出させるヒートシンクユニットであって、ベースと、カバーと、第1レバーと、第3レバーと、ヒートシンクと、ヒートシンク台座とを備え、前記第1レバーは、前記ベースに回動可能に保持され、前記ヒートシンク及び前記ヒートシンク台座を搭載し、突起により前記ヒートシンク台座の揺れを制御し、当該第1レバーの端部で前記ベースにハードストップし、前記第3レバーは、前記カバーに回動可能に保持され、前記第1レバーと連結し開閉させ、当該第3レバーの先端で前記ヒートシンク台座の上下の動きを制御し、前記第1レバーが前記ベースでハードストップした後、前記第3レバーの長孔によりタイミングをずらして、前記ヒートシンクが前記パッケージを押圧するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
この態様において、突起により前記ヒートシンク台座の揺れを制御してもよい。
【0009】
また、突起により前記第1レバーのずれを制御してもよい。
【0010】
また、前記第3レバーは、開閉動作に連動する連結部と第1支持部とを有し、前記第3レバーには、前記第1レバーに、前記ヒートシンク、及びコイルスプリングを貫通させたねじで固定され連結されていてもよい。
【0011】
また、前記ヒートシンクにコイルスプリングが設けられていてもよい。
【0012】
また、前記第3レバーの稼働時には、前記ヒートシンク台座の水平姿勢を保ったまま、前記ヒートシンクを前記パッケージに水平に押し当てるように構成されていてもよい。
【0013】
また、前記ヒートシンクを閉じた際の衝撃により前記ヒートシンクが下がり前記パッケージに勢いよく接触すること避けるために、前記第3レバーの第1支持部により前記ヒートシンク台座を支持するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記ヒートシンクを閉じる動作の際に発生する衝撃によりヒートシンクに回転や揺れが起き前記パッケージに接触することを避けるために、前記第1レバーで前記ヒートシンク台座を支持するように構成されていてもよい。
【0015】
また、前記ヒートシンクを閉じる動作の際に、前記第1レバーの端部と前記カバーの開口にて、前記ヒートシンクの位置を仮位置決めし、前記ベースで前記ヒートシンクの位置を最終位置決めするように構成されていてもよい。
【0016】
また、前記カバーに回動可能に保持された第2レバーであって、当該第2レバーの先端部で前記第1レバーに連結され、前記ベースに押し付け固定される第2レバーを具備し、
前記第2レバーは、前記第1レバーを前記ベースに押し付け固定するための第3連結部と第4連結部を有してもよい。
【0017】
また、前記パッケージの中央に押圧位置が無い場合に、前記ヒートシンクの押圧部が前記パッケージの押圧位置に斜めに接触することを回避するために、前記ヒートシンクの内部における前記押圧位置の上部にバランス用コイルスプリングを設けてもよい。
【0018】
また、前記バランス用コイルスプリングを保持するシャフトを具備し、前記ヒートシンク台座又は前記第1レバーに、前記シャフトを固定するための複数のシャフト用固定孔が設けられていてもよい。
【0019】
また、前記第1レバーの端部に、前記第1レバーが閉じた際に前記カバーに支持されているシャフトに当接して前記第1レバーの跳ね返りを抑える当接面が設けられており、前記カバーが上がり切り最終位置に来た際には、前記第1レバーが開かないようにロックされてもよい。
【0020】
また、前記ベースと前記第1レバーとの間に、前記第1レバーが閉じる際の衝撃を和らげるためのねじりコイルスプリングが設けられていてもよい。
【0021】
また、前記第1レバーと前記ベースの間に、前記カバーが上昇する勢いを弱め、前記第1レバーが閉じた際の衝撃を和らげるためのコイルスプリングが設けられていてもよい。
【0022】
また、前記カバーと前記ベースとの間に、前記カバーが上昇する勢いを弱め、前記第1レバーが閉じた際の衝撃を和らげるコイルスプリングが設けられていてもよい。
【0023】
本発明の別の好適な態様であるICソケットは、当該ICソケットのソケット本体に上記のヒートシンクユニットが組み込まれていることを特徴とする。
【0024】
本発明の別の好適な態様である半導体パッケージの製造方法は、半導体素子に対して外部接続端子や保護被覆などを施して半導体パッケージを組み立てる半導体組立工程と、前記半導体組立工程によって不良が生じた前記半導体パッケージを選別する第1選別工程と、前記第1選別工程を経て良品と判断された前記半導体パッケージに対し、熱的な負荷や電気的な負荷を与えて良・不良を判別するスクリーニング工程と、前記スクリーニング工程によって不良と判断された前記半導体パッケージを選別する第2選別工程と、前記スクリーニング工程によって良品と判断された前記半導体パッケージを出荷する出荷工程とを含み、前記スクリーニング工程は、所定の回路基板上に実装され、前記半導体パッケージが着脱自在に取り付けられるICソケットと、前記ICソケットに上記のヒートシンクソケットが着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0025】
本発明の別の好適な態様である半導体パッケージは、上記の製造方法により製造される。
【発明の効果】
【0026】
本発明によると、パッケージを破損させ難く、使い勝手のよいヒートシンクユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】(A)は、本発明の一実施形態であるヒートシンクユニット1の上面図であり、(B)は、(A)を+Y側から見た図であり、(C)は、(A)を-X側から見た図である。
【
図2】
図1に示すヒートシンクユニット1を分解した斜視図である。
【
図3】
図1(A)を、カバー20の-X側の側板22と第3レバー50との間を通るXY面と平行な切断面で切断した断面図である。
【
図4】(A)は、ヒートシンク台座40を完全に下げた状態を示す断面図であり、(B)は、ヒートシンク台座40を完全に下げる直前の状態を示す断面図である。
【
図5】(A)は、第3レバー50の第1支持部52によりヒートシンク台座40を支持するように構成されていることを示す断面図であり、(B)は、(A)の一点鎖線枠内の拡大図である。
【
図6】(A)は、ヒートシンクユニット1のヒートシンク30を閉じ際に、カバー20と第1レバー80で仮位置決めする様子を示す図であり、(B)は、ベース90と第1レバー80で最終位置決めする様子を示す図である。
【
図7】(A)及び(B)は、第2レバー60が、第1レバー80をベース90に押し付け固定するための第3連結部65及び第4連結部67を有することを示す斜視図であり、(C)は、第2レバー60によって、第1レバー80がベース90に押し付け固定される様子を示す図である。
【
図8】ICパッケージ100を含むICソケット111とその電気接続テストを行うテスト装置500を示す図である
【
図9】ICパッケージ100の製造方法の流れを示す図である。
【
図10】ICパッケージ100のテストの手順を示すフローチャートである。
【
図11】(A)は、第1レバー80でヒートシンク台座40を支持するように構成されていることを示す斜視図であり、(B)は、(A)を-X側から見た図である。
【
図12】(A)は、ヒートシンク30の左回転の様子を示す図であり、(B)は、ヒートシンク30の右回転の様子を示す図である。
【
図13】(A)は、本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1の上面図であり、(B)は、(A)のA-A線断面図であり、(C)は、(A)のB-B線断面図である。
【
図14】(A)は、本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1のICパッケージ100の押圧位置105が中央にあることを示す図であり、(B)は、ICパッケージ100の押圧位置105がずれていることを示す図である。
【
図15】(A)は、本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1の押圧位置105の真上にバランス用コイルスプリング802を設置してICパッケージ100の押圧位置105を押圧する様子を示す断面図であり、(B)は、押圧位置105の真上の上部2か所にバランス用コイルスプリング802を設置し、バランスを取りながら押圧位置105を押圧する様子を示す断面図である。
【
図16】(A)は、本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1のヒートシンク台座40を示す斜視図であり、(B)は、本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1の第1レバー80を示す斜視図である。
【
図17】第1レバー80とベース90の間のコイルスプリング901によって、第1レバー80が閉じる際の衝撃が和らげられる様子を示す図である。
【
図18】カバー20とベース90の間のコイルスプリング902によって、カバー20が上昇する勢いを弱め、第1レバー80が閉じた際の衝撃が和らげられる様子を示す図である。
【
図19】本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1の第1レバー80の端部の形状によって、第1レバー80を閉じてロックされる様子を示す図である。
【
図20】本発明の他の実施形態であるヒートシンクユニット1のねじりコイルスプリング905によって、第1レバー80が閉じる際の衝撃が和らげられる様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態であるヒートシンクユニット1を説明する。ヒートシンクユニット1は、バーンインテストにおいて、ICソケット111内に収容されたICパッケージ100(半導体パッケージ)におけるチップのコアの露出部分を押圧位置105とし、押圧位置105にヒートシンク30を押し当てて、ICパッケージ100の熱を放出させるものである。ICソケット111は、トレイ部とこれを囲むソケット本体とを有する。バーンインテストでは、ICソケット111のトレイ部に、試験対象であるICパッケージ100を載置し、ICソケット111が支持固定されている基板からICソケット111のコンタクトピンを介してICパッケージ100に電気信号を送り、各種評価を行う。
【0029】
以降の説明では、ICソケット111におけるICパッケージ100の収容の方向を適宜Z方向といい、Z方向と直交する一方向を適宜X方向といい、Z方向及びX方向と両方と直交する方向を適宜Y方向という。また、Z方向におけるICソケット111の開放されている側である+Z側を上側と称し、その逆側である-Z側を下側と称することがある。また、Y方向の一方の側である-Y側を前側と称し、その逆側である+Y側を後側と称することがある。
【0030】
図2に示すように、ヒートシンクユニット1は、Eリング10と、Eリング11と、カバー20と、4つのコイルスプリング12と、4つのねじ13と、4つのコイルスプリング14と、ヒートシンク30と、2つの第3レバー50と、ヒートシンク台座40と、4つのコイルスプリング14と、2つのEリング15と、4つのコイルスプリング16と、2つの第2レバー60と、第1シャフト71と、第2シャフト72と、第1レバー80と、2つの第1支持軸17と、2つのEリング18と、2つの第2支持軸19と、ベース90とを有する。
【0031】
ヒートシンク30は、基部34と、基部34から起立した複数の放熱フィン35とを有している。基部34は、略直方体状をなしている。基部34の四隅には、貫通孔31が設けられている。この例において、放熱フィン35は、YZ面に平行な板である。複数の放熱フィン35は、X方向に僅かな間隔をあけて配置されている。なお、放熱フィン35の形状や配置方向は、仕様に応じて任意に変更可能である。
【0032】
カバー20は、-Z側が開放された箱状をなしている。カバー20は、上板21と、上板21の四辺から-Z側に延在する4つの側板22とを有する。4つの側板22のうち2つはX方向に対向しており、残り2つはY方向に対向している。上板21の中央には、矩形状の開口24が設けられている。上板21の下面の四隅には、柱部23が設けられている。
【0033】
カバー20のX方向に対向する側板22における+Y側の辺と+Z側の辺が交差する角部から僅かに内側に離れた位置には、連結部25が設けられている。連結部25は丸孔である。+X側の側板22及び-X側の側板22の各々の内側と外側には、連結部25に向かって窪んだ溝26及び27が設けられている。
【0034】
ベース90は、略直方体状をなしている。ベース90は、中央の矩形状の開口94と、開口94を囲む4つの側壁部92とを有する。4つの側壁部92のうち2つはX方向に対向しており、残り2つはY方向に対向している。+Y側の側壁部92の+Y側には、2つの角柱部93が設けられている。
【0035】
ベース90は、開口94内にICソケット111を収めてその四方を側壁部92で包囲するようにして、基板に装着される。ベース90の四隅は、凹部99として下側に凹んでいる。凹部99の底には、柱部95が設けられている。
【0036】
ベース90の+Y側の側壁部92の上面には、支持台部96が設けられている。支持台部96には、当該支持台部96をX方向に貫く丸孔が設けられている。ベース90の-Y側の側壁部92の上面には、受け台部97が設けられている。受け台部97のX方向の両端部はその間の中央部分によりも上側に隆起している。
【0037】
カバー20とベース90は、カバー20の柱部23とベース90の柱部95にコイルスプリング12を巻回し、カバー20の4つの側板22によって、ベース90の4つの側壁部92を覆うようにして、組み合わされている。
【0038】
ヒートシンク台座40は、カバー20の上板21と略同じZ方向の厚みをもった皿状をなしている。ヒートシンク台座40の中央には、矩形状の開口44が設けられている。ヒートシンク台座40の四隅には、貫通孔41が設けられている。ヒートシンク台座40の+X側の側辺及び-X側の側辺の中央には、外側に突出した凸部42がある。凸部42は、平板状の押圧部421と、押圧部421から外側の端部から起立した起立部422と、起立部422から内側に突出した凸板部423とを有する。押圧部421と凸板部423は、隙間を挟んで対向している。
【0039】
第1レバー80は、正方形状の枠部83と、枠部83のX方向に向かい合う2つの辺から垂直に折れ曲がって延在する凸部831、832、及び833と、これら2辺と交差する1つの辺から凸部831、832、及び833と逆の側に折れ曲がって延在する凸部89とを有する。枠部83の中心には、矩形状の開口84が設けられている。枠部83の四隅には、ねじ穴81が設けられている。
【0040】
凸部832と凸部833は、枠部83の延在方向に沿って離れている。凸部833の幅は、凸部832の幅よりも大きくなっている。凸部832には、連結部87が設けられている。凸部833には、支持部86が設けられている。連結部87及び支持部86は、丸孔である。
【0041】
凸部833における凸部832から遠い側の端部は、第1レバー80の外に突出し、この突出部分は、凸部833の屈曲している側と逆側に回り込んで延在している。凸部833の突出部分の先端の側には、連結部85が設けられている。連結部85は、丸孔である。
【0042】
第3レバー50は、直進部51と、先端部52と、基端部53とを有する。先端部52は、ヒートシンク台座40を支持する第1支持部である。先端部52は、ヒートシンク台座40における押圧部421と凸板部423の間の隙間に収められる。基端部53には、連結部55が設けられている。連結部55は、丸孔である。直進部51における先端部52と基端部53の中間部分には、支持部56が設けられている。支持部56は、長孔である。
【0043】
第2レバー60は、直進部61と、屈曲部62と、基端部63とを有する。屈曲部62の先端側には、連結部67が設けられている。基端部63には、連結部65が設けられている。連結部67及び連結部65は、丸孔である。直進部61における屈曲部62と基端部63の中間部分には、支持部66が設けられている。支持部66は、長孔である。
【0044】
ヒートシンク台座40は、ヒートシンク30を支持しており、第1レバー80は、ヒートシンク台座40を支持している。第1レバー80は、ヒートシンク30の基部34における放熱フィン35の側と反対側の端面とICパッケージ100とが間隔をあけて対峙する対峙位置と、対峙位置に対して90度傾いた開放位置との間を揺動し得るようにして、ベース90の支持台部96の丸孔に枢支されている。
【0045】
ヒートシンク30、ヒートシンク台座40、及び第1レバー80は、ヒートシンク30の貫通孔31、ヒートシンク台座40の貫通孔41、及び第1レバー80のねじ穴81の位置を揃えるようにして積層され、ねじ13が、ヒートシンク30の貫通孔31及びヒートシンク台座40の貫通孔41を通って、第1レバー80のねじ穴81に螺合されている。
【0046】
ねじ13における当該ねじの頭とヒートシンク30の基部34の間の部分には、コイルスプリング14が設けられており、ヒートシンク台座40と第1レバー80の間の部分には、コイルスプリング16が設けられている。ヒートシンク30の基部34は、ヒートシンク台座40の開口44及び第1レバー80の開口84を通り、放熱フィン35の側と反対側に突出している。
【0047】
2つの第2レバー60は、第1レバー80における+X側の凸部831、832、833及び-X側の凸部831、832、833の内側にある。2つの第3レバー50は、+X側及び-X側の2つの第2レバー60の内側にある。第2レバー60の基端部63及び第3レバー50の基端部53は、カバー20の溝26に収まっている。
【0048】
X方向から見て、第3レバー50の連結部55、第2レバー60の連結部65、及びカバー20の連結部25の位置は揃っており、これらには第1シャフト71が通されている。第1シャフト71には、Eリング10が固定される。
【0049】
第2レバー60の連結部65、及び第1レバー80の連結部85の位置は揃っており、これらには第2シャフト72が通されている。第2シャフト72には、Eリング11が固定される。
【0050】
第2レバー60の支持部66、及び第1レバー80の支持部86の位置は揃っており、これらには第1支持軸17が嵌っている。第1支持軸17には、Eリング15が固定される。
【0051】
第2レバー60連結部67、及び第1レバー80の連結部87の位置は揃っており、これらには第2支持軸19が嵌っている。第2支持軸19には、Eリング18が固定される。
【0052】
ここで、第1レバー80が開放位置にあるときは、カバー20とベース90の間のコイルスプリング12により、カバー20とベース90にZ方向の逆向きの不勢力が与えられている。コイルスプリング12は、第1レバー80を開放位置から対峙位置に向かって揺動させたときに、第2レバー60及び第3レバー50における第1シャフト71が嵌っている部分を上に持ち上げて、ヒートシンク30を下側に押し込む力を生じさせる。
【0053】
より詳細に説明すると、第1レバー80が開放位置にあるときは、第3レバー50の基端部53は、カバー20を押し下げており、カバー20とベース90に挟まれたコイルスプリング12の弾性復元力は十分大きくなっている。
【0054】
第1レバー80とこれに支持されたヒートシンク台座40及びヒートシンク30に+Y側から力を加えると、第1レバー80は第2シャフト72を支点として反時計回り方向に傾く。また、第3レバー50が反時計回りに回動し、第3レバー50の先端部52がヒートシンク台座40の凸部42に近づく。第3レバー50の回動により、第1支持軸17が、第1シャフト71の真上の位置を過ぎると、コイルスプリング12の弾性復元力が解放される。コイルスプリング12の伸長により、カバー20と第3レバー50の基端部53が上がり、第3レバー50の先端部52が下がる。
【0055】
第1レバー80が対峙位置に達すると、第1レバー80の凸部89がベース90の受け台部97に当接する。受け台部97により、第1レバー80のこれ以上の傾動は規制される。
【0056】
第1レバー80が対峙位置に達した以降は、第3レバー50の基端部53が、コイルスプリング12の力により持ち上げられて、第3レバー50が第1シャフト71を支点としてさらに回動し、第3レバー50の先端部52がヒートシンク台座40の押圧部421を押し下げる。そして、第3レバー50の直進部51が、ヒートシンク台座40と平行になり、ヒートシンク30の基部34の下側の端面が、ICソケット111内のICパッケージ100に接触する。
【0057】
ここで、ヒートシンクユニット1は、ICパッケージ100が収容されるICソケット111のソケット本体に組み込まれている。そして、
図8に示すように、ICパッケージ100が収容されたICソケット111が、複数個ずつ並べてテスト装置500の所定の回路基板501に実装され、テスト装置500が、各ICソケット111内のICパッケージ100の電気接続テストを行う。
【0058】
図9は、ICパッケージ100の製造方法の手順を示す図である。ICパッケージ100の製造方法は、半導体組立工程S1、第1選別工程S2、スクリーニング工程S3、評価試験行程S4、第2選別工程S5、及び出荷工程S6を含む。半導体組立工程S1では、半導体素子に対して外部接続端子や保護被覆などを施してICパッケージ100を組み立てる。第1選別工程S2では、半導体組立工程S1によって不良が生じたICパッケージ100を選別する。スクリーニング工程S3では、第1選別工程S2を経て良品と判断されたICパッケージ100に対し、熱的な負荷や電気的な負荷を与えて良・不良を判別する。スクリーニング工程S3では、プライマリーテスト、バーンインテスト、ファイナルテスト、及びその他の電気特性試験を行う。また、回路基板501上に、ICソケット111が取り付けられ、ICソケット111にICパッケージ100が取り付けられ、ICパッケージ100にヒートシンクユニット1が取り付けられる。出荷工程S6では、スクリーニング工程S3によって良品と判断されたICパッケージ100を出荷する。
【0059】
図10は、評価試験行程S4の手順を示すフローチャートである。
図10のステップS401では、ラッチとヒートシンク30を開く。次のステップS402において、ベース90にICパッケージ100を投入する。次のステップS403において、ラッチを閉じる。次のステップS404において、ヒートシンク30を閉じる。
【0060】
次のステップS405において、スクリーニングテストを開始する。このテストにおいてエラーがなかった場合は、ステップS406に進み、エラーがあった場合は、ステップS407に進む。ステップS406では、良品パッケージとして登録する。ステップS407では、不良品パッケージとして登録する。その後、ステップS408に進む。
【0061】
ステップS408では、ラッチとヒートシンク30を開く。次のステップS409では、ICパッケージ100を取り出す。以上により全処理が終了し、第2選別工程S5に進む。
【0062】
以上が、本実施形態の詳細である。本実施形態であるヒートシンクユニット1は、ベース90と、カバー20と、第1レバー80と、第3レバー50と、ヒートシンク30とを備え、第1レバー80は、ベース90に回動可能に保持され、ヒートシンク30及びヒートシンク台座40を搭載し、突起であるベース90の受け台部97のX方向の両端の隆起部分によりヒートシンク台座40の揺れを制御し、当該第1レバー80の端部でベース90にハードストップし、第3レバー50は、カバー20に回動可能に保持され、第1レバー80と連結し開閉させ、当該第3レバー50の先端でヒートシンク台座40の上下の動きを制御し、第1レバー80がベース90でハードストップした後、第3レバー50の長孔によりタイミングをずらして、ヒートシンク30がICパッケージ100を押圧するように構成されている。よって、ICパッケージ100を破損させ難く、使い勝手のよいヒートシンクユニット1を提供することができる。
【0063】
また、本実施形態であるヒートシンクユニット1では、
図3に示すように、第3レバー50は、開閉動作に連動する連結部55と第1支持部52とを有し、第3レバー50には、第1レバー80に、ヒートシンク30、及びコイルスプリング12を貫通させたねじ13で固定され、連結されている。また、
図4に示すように、ヒートシンク30に、コイルスプリング14が設けられている。よって、カバー20が閉じた際にヒートシンク30にかかる衝撃が吸収され、かつヒートシンク台座40の姿勢が水平に保持され、コイルスプリング14の荷重設定によりICパッケージ100への押圧力を自由に設定することが可能になる。
【0064】
また、本実施形態であるヒートシンクユニット1では、
図5に示すように、第3レバー50の第1支持部である先端部52によりヒートシンク台座40を支持するように構成されている。よって、ヒートシンク30を閉じた際の衝撃によりヒートシンク30が下がりICパッケージ100に勢いよく接触すること避けることができる。
【0065】
また、本実施形態であるヒートシンクユニット1では、
図6に示すように、ヒートシンク30を閉じる動作の際に、第1レバー80の先端部である凸部89とカバー20の開口24にて、ヒートシンク30の位置を仮位置決めし、ベース90でヒートシンク30の位置を最終位置決めするように構成されている。よって、ヒートシンク30を閉じる動作の際に、第1レバー80の先端部付近の形状と、カバー20の開口24の形状との機構により、ヒートシンク30の位置を仮位置決めすることが可能となる。
【0066】
また、本実施形態であるヒートシンクユニット1は、
図7に示すように、カバー20に回動可能に保持された第2レバー60は、その先端部で第1レバー80に連結され、ベース90に押し付け固定され、第1レバー80をベース90に押し付け固定するための第3連結部65と第4連結部67を有する。連結部65、連結部67、支持部66を有する第2レバー60を追加することにより、第1レバー80を確実にベース90に押し付け固定することが可能となる。
【0067】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、この実施形態に以下の変形を加えてもよい。
【0068】
(1)上記実施形態において、
図11(A)の丸枠内に示すように、ヒートシンク台座40の+X側の側面と-X側の側面に、第1レバー80の凸部831を保持するための保持部431を設け、凸部831と保持部431によりヒートシンク抑え機構を形成し、第1レバー80でヒートシンク台座40を支持するようにしてもよい。このヒートシンク抑え機構によると、
図12(A)に示す左回転時や
図12(B)に示す右回転時に、ヒートシンク30に回転や揺れが起き、ICパッケージ100に接触することを避けることができる。
【0069】
(2)上記実施形態において、
図13(A)、
図13(B)、及び
図13(C)に示すように、ヒートシンク30の内部における押圧位置105の上部にバランス用コイルスプリング802を設けてもよい。ここで、ICパッケージ100の中には、
図14(A)に示すように、押圧位置105が中心にあるものもあれば、
図14(B)に示すように、押圧位置105が中心からずれているものもある。
図15(A)に示すように、ヒートシンク30に、複数個の溝と、当該ヒートシンクにおける複数の溝の上をX方向に貫通する複数個の孔801を設け、押圧位置105の真上の溝にバランス用コイルスプリング802を設置し、その溝の孔801にシャフト803を通し、バランス用コイルスプリング802の弾性力によって、押圧位置105を押圧するとよい。また、
図15(B)に示すように、押圧位置105の真上の+Y側と-Y側の2箇所の溝に2つのバランス用コイルスプリング802を設置し、それら2つの溝の孔801にシャフト803を通し、2つのバランス用コイルスプリング802のバランスを取りながら、押圧位置105を押圧してもよい。また、この場合において、
図16(A)に示すように、ヒートシンク台座40に、シャフト803を固定するための複数個のシャフト固定用孔413を設けてもよいし、
図16(B)に示すように、第1レバー80に、シャフト803を固定するための複数個のシャフト固定用孔813を設けてもよい。この実施形態の構成によると、ICパッケージ100の中央に押圧位置105が無い場合に、ヒートシンク30の押圧部がICパッケージ100の押圧位置105に斜めに接触することを回避することができる。
【0070】
(4)上記実施形態において、
図17に示すように、第1レバー80とベース90の間に、コイルスプリング901を設けてもよい。この構成によると、カバー20が上昇する勢いを弱め、第1レバー80が閉じた際の衝撃を和らげることができる。
【0071】
(5)上記実施形態において、
図18(A)及び
図18(B)に示すように、カバー20とベース90との間に、カバー20の横棒290とベース90の横棒990に両端のフックを固定したコイルスプリング902を設けてもよい。この構成によると、第1レバー80が閉じた際の衝撃を和らげることができる。
【0072】
(6)上記実施形態において、
図19(A)及び
図19(B)に示すように、第1レバー80の端部に、第1レバー80が閉じた際に、カバー20に支持されている第1シャフト71に当接して第1レバー80の跳ね返りを抑える当接面650を設け、カバー20が上がり切り最終位置に来た際には、第1レバー80が開かないようにロックされるようにしてもよい。この場合において、当接面650の下側に、内側に曲がった湾曲面651を設けるとなおよい。
【0073】
(7)上記実施形態において、
図20(A)及び
図20(B)に示すように、ベース90と第1レバー80との間に、ねじりコイルスプリング905を設けてもよい。この構成によると、第1レバー80が閉じる際の衝撃を和らげることができる。
【0074】
(8)上記実施形態では、第3レバー50は、カバー20に回動可能に保持され、第1レバー80と連結し開閉させ、第3レバー50の先端でヒートシンク台座40の上下の動きを制御した。しかし、第3レバー50の先端以外の部分でヒートシンク台座40の上下の動きを制御してもよい。
【0075】
(9)上記実施系形態では、突起であるベース90の受け台部97のX方向の両端の隆起部分によりヒートシンク台座40の揺れを制御した。しかし、第1レバー80の凸部831(
図11(A)及び
図11(B))をカバー20の左右の内縁の間に収めて第1レバー80とカバー20で仮位置決めをした後、第1レバー80の凸部89をベース90の受け台部97の左右の隆起部分の間に収めて第1レバー80とベース90の突起で位置決めをすることにより、第1レバー80のX方向のずれを制御するようにしてもよい。
【0076】
(10)上記実施形態において、第1レバー80の凸部89の左右の縁を突起部として-Z側に延在させ、この左右の突起部でベース90の受け台部97を囲い込むようにして、第1レバー80とベース90で位置決めをすることにより、第1レバー80のX方向のずれを制御するようにしてもよい。
【0077】
(11)上記実施形態では、第1レバー80を、その先端である凸部89により、ベース90にハードストップした。しかし、第1レバー80の凸部89以外の端部(例えば、第1レバー80の横方向に設けたフランジ)により、ベース90にハードストップしてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 ヒートシンクユニット
11 リング
12 コイルスプリング
14 コイルスプリング
15 リング
16 コイルスプリング
17 第1支持軸
18 リング
19 第2支持軸
20 カバー
21 上板
22 側板
23 柱部
24 開口
25 連結部
26 溝
30 ヒートシンク
31 貫通孔
34 基部
35 放熱フィン
40 ヒートシンク台座
41 貫通孔
42 凸部
44 開口
50 第3レバー
51 直進部
52 先端部
53 基端部
55 連結部
56 支持部
60 第2レバー
61 直進部
62 屈曲部
63 基端部
65 第3連結部
66 支持部
67 第4連結部
71 第1シャフト
72 第2シャフト
80 第1レバー
81 穴
83 枠部
84 開口
85 連結部
86 支持部
87 連結部
89 凸部
90 ベース
92 側壁部
93 角柱部
94 開口
95 柱部
96 支持台部
97 台部
99 凹部
100 パッケージ
105 押圧位置
111 ソケット
290 横棒
431 保持部
413 シャフト固定用孔
421 押圧部
422 起立部
423 凸板部
500 テスト装置
501 回路基板
650 当接面
651 湾曲面
801 孔
802 バランス用コイルスプリング
803 シャフト
813 シャフト固定用孔
831 凸部
832 凸部
833 凸部
901 コイルスプリング
902 コイルスプリング
905 コイルスプリング
990 横棒