(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112371
(43)【公開日】2022-08-02
(54)【発明の名称】可変容量タービンおよび過給機
(51)【国際特許分類】
F02B 37/24 20060101AFI20220726BHJP
F02B 39/00 20060101ALI20220726BHJP
F01D 25/24 20060101ALI20220726BHJP
F01D 17/16 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
F02B37/24
F02B39/00 D
F01D25/24 G
F01D17/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021008190
(22)【出願日】2021-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】316015888
【氏名又は名称】三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】グプタ ビピン
(72)【発明者】
【氏名】吉田 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】中原 優也
(72)【発明者】
【氏名】段本 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】秋山 洋二
【テーマコード(参考)】
3G005
3G071
【Fターム(参考)】
3G005EA04
3G005EA16
3G005GA04
3G005GA05
3G005GB86
3G071AB06
3G071BA09
3G071HA04
(57)【要約】
【課題】低流量時におけるタービンの効率を向上させることができる可変容量タービン、および該可変容量タービンを備える過給機を提供する。
【解決手段】可変容量タービンは、タービンロータと、スクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、スクロール流路からタービンロータへ排ガスを導くための排ガス流路を形成する排ガス流路形成部と、排ガス流路に配置されて各々の回転中心回りに回動可能に構成された複数のノズルベーンを含む可変ノズルユニットと、を備え、排ガス流路形成部は、環状の第1板部を有する第1板状部材と、第1板部との間に排ガス流路を画定する環状の第2板部であって、タービンロータの軸方向において第1板部よりもタービン出口側に配置された第2板部を有する第2板状部材と、を含み、第1板状部材は、第1板部の排ガス流路に面するハブ側流路面に第1板部の内周縁から外周側に延びる少なくとも1つの溝部が形成された。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンロータと、
前記タービンロータの外周側にスクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、
前記スクロール流路から前記タービンロータへ排ガスを導くための排ガス流路を形成する排ガス流路形成部と、
前記排ガス流路における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニットであって、前記排ガス流路に配置されて各々の回転中心回りに回動可能に構成された複数のノズルベーンを含む可変ノズルユニットと、を備え、
前記排ガス流路形成部は、
環状の第1板部を有する第1板状部材と、
前記第1板部との間に前記排ガス流路を画定する環状の第2板部であって、前記タービンロータの軸方向において前記第1板部よりもタービン出口側に配置された第2板部を有する第2板状部材と、を含み、
前記第1板状部材は、前記第1板部の前記排ガス流路に面するハブ側流路面に前記第1板部の内周縁から外周側に延びる少なくとも1つの溝部が形成された、
可変容量タービン。
【請求項2】
前記少なくとも1つの溝部は、
前記溝部の外周端と、前記外周端よりも前記タービンロータの回転方向における下流側に位置する前記溝部の前記内周縁上の下流端と、を繋ぐ第1壁面を含む、
請求項1に記載の可変容量タービン。
【請求項3】
前記第1壁面は、
前記タービンロータの軸線に直交する平面視において、前記溝部の前記外周端と前記内周縁上の前記下流端とを直線状に結んだ仮想線に対して、前記回転方向における下流側に突出した凸曲面を含む、
請求項2に記載の可変容量タービン。
【請求項4】
前記凸曲面は、前記タービンロータの軸線に直交する平面視における前記凸曲面の接線の前記タービンロータの径方向に対する傾斜角度が、前記下流端側に向かうにつれて小さくなるように傾斜している、
請求項3に記載の可変容量タービン。
【請求項5】
前記複数のノズルベーンは、前記少なくとも1つの溝部に対して前記タービンロータの回転方向における下流側に隣接している下流側ノズルベーンを含み、
前記第1板状部材の前記ハブ側流路面は、
前記タービンロータの軸線に直交する平面視において、前記タービンロータの前記回転方向における前記溝部の前記第1壁面と、前記下流側ノズルベーンの回動領域と、の間に前記溝部が形成されていない領域を有する、
請求項2乃至4の何れか1項に記載の可変容量タービン。
【請求項6】
前記少なくとも1つの溝部は、
前記溝部の外周端と、前記外周端よりも前記タービンロータの回転方向における上流側に位置する前記溝部の前記内周縁上の上流端と、を繋ぐ第2壁面をさらに含む、
請求項2乃至5の何れか1項に記載の可変容量タービン。
【請求項7】
前記複数のノズルベーンは、前記少なくとも1つの溝部に対して前記タービンロータの回転方向における上流側に隣接している上流側ノズルベーンを含み、
前記第1板状部材の前記ハブ側流路面は、
前記タービンロータの軸線に直交する平面視において、前記タービンロータの前記回転方向における前記溝部の前記第2壁面と、前記上流側ノズルベーンの回動領域と、の間に前記溝部が形成されていない領域を有する、
請求項6に記載の可変容量タービン。
【請求項8】
前記ハブ側流路面は、前記タービンロータの径方向に沿って延在する平坦面を含み、
前記少なくとも1つの溝部は、前記第1板部の内周側に向かうにつれて前記平坦面からの深さが大きくなるように構成された、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の可変容量タービン。
【請求項9】
前記少なくとも1つの溝部は、
前記タービンロータの軸線に沿った平面視において、前記平坦面に対して交差する方向に沿って延在する傾斜面であって、前記平坦面を延長した仮想延長面に対する傾斜角度θが、0°<θ<15°の条件を満たす傾斜面を含む、
請求項8に記載の可変容量タービン。
【請求項10】
前記ハブ側流路面は、前記タービンロータの径方向に沿って延在する平坦面を含み、
前記少なくとも1つの溝部は、前記第1板部の肉厚をT、前記少なくとも1つの溝部の前記平坦面からの最大深さをT1としたときに、0<T1≦0.2Tの条件を満たすように構成された、
請求項1乃至9の何れか1項に記載の可変容量タービン。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1項に記載の可変容量タービンと、
前記可変容量タービンにより駆動されるように構成された遠心圧縮機と、を備える、
過給機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、可変容量タービンおよび該可変容量タービンを備える過給機に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関(エンジン)の排ガスのエネルギを利用して内燃機関の吸気を過給する排気ターボ過給機として、可変容量タービンを備える可変容量型排気ターボ過給機が知られている(例えば、特許文献1参照)。可変容量タービンは、該タービンのスクロール流路からタービンロータに送るための排ガス流路に複数のノズルベーンがタービンロータの周方向に並んで配置されており、これらのノズルベーンの翼角を外部からアクチュエータにより変化させることで、排ガス流路の流路断面積(隣接するノズルベーン間の流路)を調整できるようになっている。可変容量タービンは、排ガス流路の流路断面積を調整することで、タービンロータに導かれる排ガスの流速や圧力を変化させて過給効果を高めるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、可変容量タービンに供給される排ガスが低流量時には、排ガス流路の流路断面積を小さくするため、ノズルベーンの夫々がタービンロータの周方向に沿うような姿勢になるため、ノズルベーン間を通過した排ガスのタービンロータへの流入角度が上記周方向に沿った角度になる。低流量時においてタービンロータへの流入角度が上記周方向に沿った角度になると、タービンロータのハブの前縁側近傍に大きな渦流が生じ、この渦流によりタービンの効率が低下する虞がある。なお、特許文献1には、ノズルベーン間を通過する前の排ガスの流れを変えるために、排ガス流路を画定する壁面に凹凸を形成することが開示されているが、ノズルベーン間を通過した排ガスの流れを変化させるものではない。
【0005】
上述した事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態の目的は、低流量時におけるタービンの効率を向上させることができる可変容量タービン、および該可変容量タービンを備える過給機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態にかかる可変容量タービンは、
タービンロータと、
前記タービンロータの外周側にスクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、
前記スクロール流路から前記タービンロータへ排ガスを導くための排ガス流路を形成する排ガス流路形成部と、
前記排ガス流路における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニットであって、前記排ガス流路に配置されて各々の回転中心回りに回動可能に構成された複数のノズルベーンを含む可変ノズルユニットと、を備え、
前記排ガス流路形成部は、
環状の第1板部を有する第1板状部材と、
前記第1板部との間に前記排ガス流路を画定する環状の第2板部であって、前記タービンロータの軸方向において前記第1板部よりもタービン出口側に配置された第2板部を有する第2板状部材と、を含み、
前記第1板状部材は、前記第1板部の前記排ガス流路に面するハブ側流路面に前記第1板部の内周縁から外周側に延びる少なくとも1つの溝部が形成された。
【0007】
本開示の一実施形態にかかる過給機は、
前記可変容量タービンと、
前記可変容量タービンにより駆動されるように構成された遠心圧縮機と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、低流量時におけるタービンの効率を向上させることができる可変容量タービン、および該可変容量タービンを備える過給機が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態にかかる過給機を備える内燃機関システムの構成を概略的に示す概略構成図である。
【
図2】本開示の一実施形態にかかる可変容量タービンを備える過給機のタービン側を概略的に示す概略断面図である。
【
図3】本開示の一実施形態における可変ノズルユニットを説明するための説明図である。
【
図4】可変容量タービンに供給される排ガスの流量と過給機の効率との関係を説明するための説明図である。
【
図5】比較例にかかる可変容量タービンのタービンロータの後縁側近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
【
図6】比較例にかかる可変容量タービンのタービンロータ近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
【
図7】一実施形態にかかる可変容量タービンの排ガス流路を軸方向におけるタービン出口側から視た概略図であって、ノズルベーンが開いた状態を示す概略図である。
【
図8】一実施形態にかかる可変容量タービンの排ガス流路を軸方向におけるタービン出口側から視た概略図であって、ノズルベーンが閉じた状態を示す概略図である。
【
図9】一実施形態にかかる可変容量タービンのタービンロータの後縁側近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
【
図10】一実施形態にかかる可変容量タービンのタービンロータ近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
【
図11】一実施形態にかかる可変容量タービンの排ガス流路を軸方向におけるタービン出口側から視た概略図であって、溝部近傍を拡大して示す概略図である。
【
図12】一実施形態にかかる可変容量タービンにおける第1板状部材のタービンロータの軸方向に沿った断面を概略的に示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
【0011】
(過給機)
図1は、本開示の一実施形態にかかる過給機を備える内燃機関システムの構成を概略的に示す概略構成図である。以下の各実施形態においては、排気ターボ過給機1Aを例に挙げて説明するが、本開示は、排気ターボ過給機1A以外の過給機1に適用可能である。
幾つかの実施形態にかかる過給機1は、
図1に示されるように、内燃機関10(エンジン)から排出された排ガスのエネルギにより駆動し、流体(例えば、空気)を圧縮するように構成された排気ターボ過給機1Aを含む。過給機1(排気ターボ過給機1A)は、
図1に示されるように、可変容量タービン2と、可変容量タービン2により駆動されるように構成された遠心圧縮機3と、を備える。
【0012】
過給機1は、
図1に示されるように、回転シャフト11と、回転シャフト11の一方側(
図1中右側)に設けられたタービンロータ21と、回転シャフト11の他方側(
図1中左側)に設けられたインペラ31と、回転シャフト11を回転可能に支持するように構成されたベアリング12と、これら(回転シャフト11、タービンロータ21、インペラ31およびベアリング12)を収容するように構成されたハウジング13と、を備える。
【0013】
図示される実施形態では、ハウジング13は、タービンロータ21を収容するように構成されたタービンハウジング22と、インペラ31を収容するように構成されたコンプレッサハウジング32と、ベアリング12を収容するように構成されたベアリングハウジング14と、を含む。可変容量タービン2は、上述したタービンロータ21と、上述したタービンハウジング22と、を備える。遠心圧縮機3は、上述したインペラ31と、上述したコンプレッサハウジング32と、を備える。
【0014】
以下、タービンロータ21の軸線LAが延在する方向をタービンロータ21の軸方向Xとし、軸線LAに直交する方向を径方向Yと定義する。軸方向Xのうち、インペラ31に対してタービンロータ21が位置する側をタービン側XTとし、タービン側XTとは反対側、すなわち、タービンロータ21に対してインペラ31が位置する側をコンプレッサ側XCと定義する。また、径方向Yにおける外側を単に外周側、径方向Yにおける内側を単に内周側と表すことがある。
【0015】
ベアリングハウジング14は、軸方向Xにおいて、タービンハウジング22とコンプレッサハウジング32との間に配置されている。ベアリング12は、軸方向Xにおいて、タービンロータ21とインペラ31との間に位置し、ベアリングハウジング14に支持されている。ベアリングハウジング14は、タービンハウジング22およびコンプレッサハウジング32の夫々に、不図示の締結部材(例えば、ボルト)により締結されていてもよい。
【0016】
コンプレッサハウジング32は、その内部に気体を導入するための気体導入口33と、インペラ31を通過した気体を外部に排出するための気体排出口34と、を有する。気体導入口33は、軸方向Xにおける過給機1の一端部(コンプレッサ側XCの端部)に形成され、コンプレッサ側XCに向かって開口している。
【0017】
コンプレッサハウジング32の内部には、気体導入口33を通じてコンプレッサハウジング32の外部から導入された気体をインペラ31に導くための気体導入路35と、気体排出口34を通じてインペラ31を通過した気体を外部に排出するための渦状のスクロール流路37と、が形成されている。気体導入路35は、軸方向Xに沿って延在している。スクロール流路37は、インペラ31の外周側に形成されている。
【0018】
コンプレッサハウジング32は、気体導入路35を形成する気体導入路形成部36と、スクロール流路37を形成するスクロール流路形成部38と、を有する。気体導入口33は、気体導入路形成部36の上流端に形成され、気体排出口34は、スクロール流路形成部38の下流端に形成されている。インペラ31は、軸方向Xに沿ってコンプレッサ側XCから導入される気体を径方向Yにおける外側に導くように構成されている。
【0019】
タービンハウジング22は、その内部に排ガスを導入するための排ガス導入口23と、タービンロータ21を通過した排ガスを外部に排出するための排ガス排出口24と、を有する。排ガス排出口24は、軸方向Xにおける過給機1の他端部(タービン側XTの端部)に形成され、タービン側XTに向かって開口している。
【0020】
タービンハウジング22の内部には、排ガス導入口23を通じてタービンハウジング22の外部から導入された排ガスをタービンロータ21に導くための渦状のスクロール流路25と、排ガス排出口24を通じてタービンロータ21を通過した排ガスを外部に排出するための排ガス排出路27と、が形成されている。排ガス排出路27は、軸方向Xに沿って延在している。スクロール流路25は、タービンロータ21の外周側に形成されている。
【0021】
タービンハウジング22は、スクロール流路25を形成するスクロール流路形成部26と、排ガス排出路27を形成する排ガス排出路形成部28と、を有する。排ガス排出口24は、排ガス排出路形成部28の下流端に形成されている。タービンロータ21は、径方向Yにおける外側から導入される排ガスを軸方向Xに沿ってタービン側XTに導くように構成されている。
【0022】
過給機1は、遠心圧縮機3から内燃機関10に気体を導くための気体ライン15と、内燃機関10から可変容量タービン2に排ガスを導くための排ガスライン16と、を備える。気体ライン15は、内燃機関10にその一方側が接続され、且つ遠心圧縮機3の気体排出口34にその他方側が接続された管路151を含む。排ガスライン16は、内燃機関10にその一方側が接続され、且つ可変容量タービン2の排ガス導入口23にその他方側が接続された管路161を含む。
【0023】
遠心圧縮機3のインペラ31およびスクロール流路37を通過した気体は、気体ライン15を通じて内燃機関10(エンジン)に導かれ、内燃機関10における燃焼に供される。内燃機関10における燃焼により生じた排ガスは、排ガスライン16を通じて可変容量タービン2のスクロール流路25を通過してタービンロータ21に導かれる。
【0024】
過給機1は、内燃機関10から排出された排ガスのエネルギにより、タービンロータ21を回転させるように構成さている。インペラ31は、回転シャフト11を介してタービンロータ21に機械的に連結されているため、タービンロータ21の回転に連動して回転する。過給機1は、インペラ31の回転により、インペラ31を通過する気体を圧縮し、上記気体の密度を高めて内燃機関10に送るように構成されている。
【0025】
(可変容量タービン)
図2は、本開示の一実施形態にかかる可変容量タービンを備える過給機のタービン側を概略的に示す概略断面図である。
図2において過給機1は、回転シャフト11の軸線LAに沿った断面が概略的に示されている。
可変容量タービン2は、
図2に示されるように、上述したタービンロータ21と、タービンロータ21の外周側にスクロール流路25を形成する上述したスクロール流路形成部26と、スクロール流路25からタービンロータ21へ排ガスを導くための排ガス流路(ノズル流路)40を形成する排ガス流路形成部4と、排ガス流路40における排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニット5と、を備える。排ガス流路40は、タービンロータ21の周囲(径方向Yにおける外側)を囲むように、スクロール流路25とタービンロータ21との間に形成されている。
【0026】
タービンロータ21は、
図2に示されるように、ハブ211と、ハブ211の外面に設けられた複数のブレード212と、を含む。タービンロータ21は、径方向における外側から導入される排ガスを軸方向Xにおけるタービン出口側(タービン側XT)に導くように構成されている。
【0027】
(排ガス流路形成部)
排ガス流路形成部4は、
図2に示されるように、ハウジング13に固定される第1板状部材(ノズルマウント)41と、第1板状部材41よりも軸方向Xにおけるタービン出口側(タービン側XT)に配置され、且つ第1板状部材41との間に排ガス流路40を画定する第2板状部材(ノズルプレート)42と、を含む。以下、排ガス流路40におけるコンプレッサ側XCをハブ側と云い、排ガス流路40におけるタービン側XTをシュラウド側と云うことがある。
【0028】
第1板状部材41は、タービンロータ21の外周側においてタービンロータ21の周方向に沿って延在する環状の第1板部43を含む。第1板状部材41は、第1板部43のタービン側XTに形成されたハブ側流路面44を有する。図示される実施形態では、第1板状部材41は、第1板部43の外周縁部が、タービンハウジング22とベアリングハウジング14との間に挟持されることで、ハウジング13に固定されている。
【0029】
第2板状部材42は、タービンロータ21の外周側においてタービンロータ21の周方向に沿って延在する環状の第2板部45と、第2板部45の内周縁部から軸方向Xに沿ってタービン側XTに突出する突出部46と、を含む。第2板状部材42は、第2板部45のコンプレッサ側XCに形成されたシュラウド側流路面47と、シュラウド側流路面47に連なり凸状に湾曲するシュラウド面48と、を有する。シュラウド面48は、第2板部45の内周縁部に形成されており、タービンロータ21のブレード先端との間に隙間(クリアランス)が形成されている。
【0030】
排ガス流路40は、ハブ側流路面44とシュラウド側流路面47との間に画定される。ハブ側流路面44およびシュラウド側流路面47の夫々は、回転シャフト11の軸線LAに交差(例えば、直交)する方向に沿って延在している。シュラウド側流路面47は、ハブ側流路面44よりもタービン側XTに位置し、ハブ側流路面44に対向している。
【0031】
排ガス流路形成部4は、第1板状部材41と第2板状部材42とを互いに離間した状態で支持する少なくとも1つのノズルサポート49をさらに含んでいてもよい。少なくとも一つのノズルサポート49は、その一方側が第1板状部材41の第1板部43に固定され、その他方側が第2板状部材42の第2板部45に固定されている。第2板状部材42は、少なくとも1つのノズルサポート49により、第1板状部材41から軸方向Xに離間して支持されている。図示される実施形態では、少なくとも1つのノズルサポート49は、タービンロータ21の周方向に夫々が間隔をおいて配置される複数のノズルサポート49を含む。すなわち、排ガス流路形成部4は、複数のノズルサポート49を含む。
【0032】
タービンハウジング22の内部に導入された排ガスは、スクロール流路25を通り、その次に排ガス流路40を通った後に、タービンロータ21に導かれて、タービンロータ21を回転させる。タービンロータ21を通過した排ガスは、排ガス排出路27を通った後に、排ガス排出口24からタービンハウジング22の外部に排出される。
【0033】
(可変ノズルユニット)
可変ノズルユニット5は、
図2に示されるように、上述した排ガス流路40にタービンロータ21の周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーン6と、複数のノズルベーン6を各々の回転中心RC回りに回動させるように構成された回動機構部51と、を含む。可変ノズルユニット5は、回動機構部51により、排ガス流路40に配置された複数のノズルベーンの翼角を変化させることで、排ガス流路40の流路断面積を調整できる。可変容量タービン2は、可変ノズルユニット5により排ガス流路40の流路断面積を増減させることで、タービンロータ21に導かれる排ガスの流速や圧力を変化させることができ、これにより可変容量タービン2の過給圧を制御できる。
【0034】
複数のノズルベーン6の夫々は、
図2に示されるように、ハブ側流路面44との間に隙間(クリアランス)が形成されたハブ側端61と、シュラウド側流路面47との間に隙間(クリアランス)が形成されたシュラウド側端62と、を有する。
【0035】
回動機構部51は、
図2に示されるように、第1板状部材41に対してタービンロータ21の周方向に沿って回転可能に設けられた環状のドライブリング52と、複数のベーンシャフト53と、複数のレバープレート54と、ドライブリング52をその軸線LB回りに回動させるように構成されたアクチュエータ55と、アクチュエータ55の駆動シャフト56の駆動(すなわち、軸線LC回りの周方向に沿った移動量)を制御するように構成されたコントローラ57(制御装置)と、を含む。
【0036】
図3は、本開示の一実施形態における可変ノズルユニットを説明するための説明図である。
図3において可変ノズルユニット5は、軸方向Xにおけるコンプレッサ側XCから視た状態が概略的に示されている。
回動機構部51は、
図3に示されるように、ベーンシャフト53およびレバープレート54の夫々を、可変ノズルユニット5が含むノズルベーン6の数と同じ数だけ含んでいる。ベーンシャフト53は、その一方側がノズルベーン6に固定され、その他方側がレバープレート54の一方側に機械的に連結されている。レバープレート54の他方側はドライブリング52に機械的に連結されている。アクチュエータ55は、電動モータやエアシリンダなどを含む。アクチュエータ55の駆動シャフト56は、ドライブリング52に機械的に連結されている。
【0037】
複数のレバープレート54の夫々は、ドライブリング52に形成された被嵌合部521に嵌合する嵌合部541を含む。被嵌合部521は、ドライブリング52の外周縁部に形成される溝部522を含み、嵌合部541は、溝部522の内部に収容され、溝部522に緩く嵌合するように構成されている。
【0038】
図3に示されるように、第1板状部材41は、軸線LA周りの周方向に沿って互いに間隔をおいた離れた位置に形成された複数の挿通孔411を有する。第1板状部材41には、可変ノズルユニット5が含むノズルベーン6の数と同じ数だけ挿通孔411が形成されている。複数のベーンシャフト53の夫々は、複数の挿通孔411のうちの一つに回転可能に挿通されている。
【0039】
図2に示されるように、第1板状部材41の第1板部43におけるハブ側流路面44とは反対側(コンプレッサ側XC)に位置する背面412と、ベアリングハウジング14のタービン側XTに形成された環状の溝部141と、によりそれらの内部に環状の内部空間17が形成されている。ドライブリング52および複数のレバープレート54は、ハウジング13の内部に形成された上記内部空間17に収容されている。
【0040】
アクチュエータ55から複数のノズルベーン6までの動力伝達経路では、駆動シャフト56とドライブリング52、ドライブリング52とレバープレート54、レバープレート54とベーンシャフト53、の夫々が互いに連結し合うように構成されている。コントローラ57によりアクチュエータ55が駆動されると、アクチュエータ55の駆動シャフト56の移動に伴い、ドライブリング52が軸線LCを回転中心として回動される。ドライブリング52が回動されると、レバープレート54およびベーンシャフト53を介して、複数のノズルベーン6がドライブリング52の回動に連動して各々の回転中心RC回りに回動し、その翼角を変化させる。
【0041】
ドライブリング52をタービンロータ21の周方向における一方側に回転させると、上記周方向において隣接するノズルベーン6同士が互いに離れる方向に移動し、ノズルベーン6間の排ガス流路40、すなわち、排ガス流路40の流路断面積が大きくなる。また、ドライブリング52をタービンロータ21の周方向における他方側に回転させると、上記周方向において隣接するノズルベーン6同士が互いに近づく方向に移動し、ノズルベーン6間の排ガス流路40、すなわち、排ガス流路40の流路断面積が小さくなる。
【0042】
図4、可変容量タービンに供給される排ガスの流量と過給機の効率との関係を説明するための説明図である。
図4では、可変容量タービン2に供給される排ガスの流量を横軸とし、過給機1の効率を縦軸とするグラフに、上記排ガスの流量と過給機1の効率との関係を示す曲線C1と、可変容量タービン2に供給される排ガスの流量が低流量時、効率ピーク時、および効率ピーク時よりも高流量時のノズルベーン6間の開閉状態を示す概略図と、が示されている。
【0043】
過給機1は、
図4に示されるように、可変容量タービン2に供給される排ガスが高流量のときに過給機1の効率がピークになるように構成されている。可変容量タービン2は、
図4に示されるように、可変容量タービン2に供給される排ガスの流量が低流量時には、高流量時に比べてタービンロータ21の周方向において隣接するノズルベーン6同士が互いに近くなっており、排ガス流路40の流路断面積が小さくなっている。このような低流量時には、ノズルベーン6の夫々が上記周方向に沿うような姿勢になるため、ノズルベーン6間を通過した排ガスのタービンロータ21への流入角度が上記周方向に沿った角度になる。なお、タービンロータ21への流入角度は、スパン方向において均一ではなく、ハブ側やシュラウド側はそれらに形成されたクリアランスによりスパン方向の中央部とは流入角度が変化している。
【0044】
図5は、比較例にかかる可変容量タービンのタービンロータの後縁側近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
図6は、比較例にかかる可変容量タービンのタービンロータ近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
比較例にかかる可変容量タービン2におけるハブ側流路面44は、後述する溝部7が形成されておらず、全面に亘り平坦になっている。この場合には、低流量時には排ガスのタービンロータ21への流入角度が上記周方向に沿った角度になるため、
図5に示されるように、タービンロータ21の前縁213側におけるハブ211の外面近傍に大きな渦流Vが生じる虞がある。この大きな渦流Vは、
図6に示されるように、ハブ211の外面に沿ってタービンロータ21の後縁214側に向かって流れるため、タービンロータ21の前縁213から後縁214までの全域に亘り渦流Vによる流れ損失が生じ、可変容量タービン2の効率が低下する虞がある。
【0045】
図7および
図8の夫々は、一実施形態にかかる可変容量タービンの排ガス流路を軸方向におけるタービン出口側から視た概略図である。
図7では、高流量時においてノズルベーンが開いた状態を示しており、
図8では、低流量時においてノズルベーンが閉じた状態を示す概略図である。なお、
図8に示されるように、ノズルベーン6が閉じた状態において、タービンロータ21の周方向に隣接するノズルベーン6間に隙間が形成され、この隙間を排ガスが通過するようになっている。
【0046】
図7、
図8に示されるように、第1板状部材41は、第1板部43の排ガス流路40に面するハブ側流路面44に、第1板部43の内周縁431から外周側に延びる少なくとも1つの溝部7が形成されている。図示される実施形態では、ハブ側流路面44には、ノズルベーン6と同数の溝部7が形成されている。複数の溝部7の夫々は、タービンロータ21の周方向において隣接するノズルベーン6の回転中心RCの間に少なくとも一部が位置している。また、複数の溝部7の夫々の外周端74は、上記回転中心RCよりも径方向における内側に位置している。
【0047】
幾つかの実施形態にかかる可変容量タービン2は、
図2に示されるように、上述したタービンロータ21と、上述したスクロール流路25を形成するスクロール流路形成部26と、上述した排ガス流路40を形成する排ガス流路形成部4と、上述した複数のノズルベーン6を含む可変ノズルユニット5と、を備える。排ガス流路形成部4は、
図2に示されるように、上述した環状の第1板部43を有する第1板状部材41と、上述した環状の第2板部45を有する第2板状部材42と、を含む。第1板状部材41は、
図7、
図8に示されるように、第1板部43の排ガス流路40に面するハブ側流路面44に、第1板部43の内周縁431から外周側に延びる少なくとも1つの溝部7が形成されている。
【0048】
上記の構成によれば、ハブ側流路面44に形成された溝部7は、第1板部43の内周縁431から外周側に延びているため、溝部7内に流入した排ガスを溝部7内からタービンロータ21に直接導くことができる。溝部7内を流れる排ガスは、溝部7の壁面(第1壁面71)により案内されることで、タービンロータ21への流入角度が上記壁面に沿う角度に修正される。これにより、低流量時にハブ側を流れる排ガスのタービンロータ21の前縁213への流入角度(径方向に対する傾斜角度)を所定角度(固定値α)に維持できる。
【0049】
図9は、一実施形態にかかる可変容量タービンのタービンロータの後縁側近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
図10は、一実施形態にかかる可変容量タービンのタービンロータ近傍の排ガス流れを説明するための説明図である。
上述した溝部7により低流量時における上記流入角度を所定角度(固定値α)に維持することで、
図9に示されるように、低流量時にタービンロータ21のハブ211の前縁213側近傍に生じる渦流Vを削減できる。上記渦流Vを削減することで、
図10に示されるように、タービンロータ21のハブ211近傍の排ガス流れの乱れを抑制できるため、渦流Vによるタービンロータ21の損失を低減できる。これにより、低流量時におけるタービン2の効率を向上させることができる。
【0050】
図11は、一実施形態にかかる可変容量タービンの排ガス流路を軸方向におけるタービン出口側から視た概略図であって、溝部近傍を拡大して示す概略図である。
図11に示されるように、複数のノズルベーン6は、複数の溝部7のうちの1つの溝部7に対してタービンロータ21の回転方向RDにおける上流側に隣接している上流側ノズルベーン6Aと、上記1つの溝部7に対してタービンロータ21の回転方向RDにおける下流側に隣接している下流側ノズルベーン6Bと、を含む。複数の溝部7の夫々は、第1板部43のハブ側流路面44から反対側の背面412に向かって延びる第1壁面71および第2壁面72と、第1壁面71と第2壁面72とを繋ぐ第3の壁面(底面)73と、を含む。
【0051】
幾つかの実施形態では、
図11に示されるように、上述した少なくとも1つの溝部7は、溝部7の外周端74と、外周端74よりもタービンロータ21の回転方向RDにおける下流側に位置する溝部7の内周縁431上の下流端711と、を繋ぐ第1壁面71を含む。
【0052】
上記の構成によれば、溝部7内を流れる排ガスは、第1壁面71に案内されて第1壁面71に沿う角度に修正される。第1壁面71により、低流量時にハブ側を流れる排ガスのタービンロータ21の前縁213への流入角度(タービンロータ21の径方向に対する傾斜角度)を所定角度(固定値α)に維持できる。第1壁面71は、溝部7の外周端74と溝部7の内周縁431上の下流端711とを繋いでいるため、溝部7内を流れる排ガスの流れをあまり阻害せずに排ガスの流れ方向を修正できる。
【0053】
幾つかの実施形態では、
図11に示されるように、上述した第1壁面71は、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視において、溝部7の外周端74と内周縁431上の下流端711とを直線状に結んだ仮想線ILに対して、回転方向RDにおける下流側に突出した凸曲面71Aを含む。
【0054】
上記の構成によれば、第1壁面71は、タービンロータ21の回転方向RDにおける下流側に突出した凸曲面71Aを含むため、溝部7内を流れる排ガスを緩やかに案内することができる。これにより、排ガスの第1壁面71からの剥離を抑制できるため、第1壁面71により排ガスの流れをあまり阻害せずに排ガスの流れ方向を修正できる。
【0055】
幾つかの実施形態では、
図11に示されるように、上述した凸曲面71Aは、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視における凸曲面71Aの接線TLのタービンロータ21の径方向に対する傾斜角度βが、下流端711側に向かうにつれて小さくなるように傾斜している。傾斜角度βは、下流端711において最小の角度αになる。凸曲面71Aに沿って流れる排ガスのタービンロータ21への流入角度も上記角度αになる。
【0056】
上記の構成によれば、凸曲面71Aは、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視における凸曲面71Aの接線TLのタービンロータ21の径方向に対する傾斜角度βが、下流端711側に向かうにつれて小さくなるように傾斜しているので、凸曲面71Aからの排ガスの剥離を抑制しつつ、凸曲面71Aに沿って流れる排ガスのタービンロータ21への流入角度(径方向に対する傾斜角度)を小さなものに修正できる。
【0057】
幾つかの実施形態では、
図11に示されるように、上述した複数のノズルベーン6は、上述した少なくとも1つの溝部7に対してタービンロータ21の回転方向RDにおける下流側に隣接している下流側ノズルベーン6Bを含む。上述した第1板状部材41のハブ側流路面44は、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視において、タービンロータ21の回転方向RDにおける溝部7の第1壁面71と、下流側ノズルベーン6Bの回動領域RA1と、の間に溝部7が形成されていない領域A1を有する。下流側ノズルベーン6Bの回動領域RA1は、下流側ノズルベーン6Bが開いた状態(
図7参照)から閉じた状態(
図8参照)までの間に下流側ノズルベーン6Bが存在する範囲を、上記平面視において第1板部43のハブ側流路面44上に投影したものである。この回動領域RA1には、溝部7が形成されていない。
【0058】
上記の構成によれば、ハブ側流路面44は、第1壁面71と下流側ノズルベーン6Bの回動領域RA1との間に溝部7が形成されていない領域A1を有するので、溝部7によりハブ側流路面44と下流側ノズルベーン6Bのハブ側端61との間のクリアランスの増大化を抑制でき、該クリアランスの増大化による排ガスの流れ損失の増大化を抑制できる。また、ハブ側流路面44は、第1壁面71と下流側ノズルベーン6Bの回動領域RA1との間に溝部7が形成されていない領域A1を有することにより、第1壁面71の形状を設定する際の第1壁面71の形状の自由度を高めることができる。
【0059】
幾つかの実施形態では、
図11に示されるように、上述した少なくとも1つの溝部7は、溝部7の外周端74と、外周端74よりもタービンロータ21の回転方向RDにおける上流側に位置する溝部7の内周縁431上の上流端721と、を繋ぐ第2壁面72をさらに含む。図示される実施形態では、第2壁面72は、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視において、外周端74と上流端721とを直線状に繋いでいるが、外周端74と上流端721とを曲線状に繋ぐようにしてもよい。
【0060】
上記の構成によれば、溝部7は、溝部7の外周端74と溝部7の内周縁431上の下流端711とを繋ぐ第1壁面71と、溝部7の外周端74と溝部7の内周縁431上の上流端721とを繋ぐ第2壁面72と、を含む。この場合には、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視における溝部7の面積(投影面積)を大きなものにできるので、溝部7内に大量の排ガスを流入させることができる。この場合には、溝部7により溝部7内の大量の排ガスの流れ方向を修正できるため、低流量時にハブ側を流れる排ガスの流れを効果的に修正できる。
【0061】
幾つかの実施形態では、
図11に示されるように、上述した複数のノズルベーン6は、上述した少なくとも1つの溝部7に対してタービンロータ21の回転方向RDにおける上流側に隣接している上流側ノズルベーン6Aを含む。上述した第1板状部材41のハブ側流路面44は、タービンロータ21の軸線LAに直交する平面視において、タービンロータ21の回転方向RDにおける溝部7の第2壁面72と、上流側ノズルベーン6Aの回動領域RA2と、の間に溝部7が形成されていない領域A2を有する。上流側ノズルベーン6Aの回動領域RA2は、上流側ノズルベーン6Aが開いた状態(
図7参照)から閉じた状態(
図8参照)までの間に上流側ノズルベーン6Aが存在する範囲を、上記平面視において第1板部43のハブ側流路面44上に投影したものである。この回動領域RA2には、溝部7が形成されていない。
【0062】
上記の構成によれば、ハブ側流路面44は、第2壁面72と上流側ノズルベーン6Aの回動領域RA2との間に溝部7が形成されていない領域A2を有するので、溝部7によりハブ側流路面44と上流側ノズルベーン6Aのハブ側端61との間のクリアランスの増大化を抑制でき、該クリアランスの増大化による排ガスの流れ損失の増大化を抑制できる。
【0063】
図12は、一実施形態にかかる可変容量タービンにおける第1板状部材のタービンロータの軸方向に沿った断面を概略的に示す概略断面図である。
図12では、第1板状部材41の
図7に示されるA-B断面を回転方向RDにおける上流側から視た状態を概略的に示している。また、
図7に示されるC-D断面における溝部7の形状を
図12中点線で示している。
【0064】
幾つかの実施形態では、
図12に示されるように、上述したハブ側流路面44は、タービンロータ21の径方向に沿って延在する平坦面44Aを含む。上述した少なくとも1つの溝部7は、第1板部43の内周側に向かうにつれて平坦面44Aからの深さが大きくなるように構成されている。
【0065】
上記の構成によれば、溝部7を第1板部43の内周側に向かうにつれて平坦面44Aからの深さが大きくなるように構成することで、平坦面44Aに沿って流れる排ガスが溝部7内に流入し易くなる。また、溝部7の壁面(第3壁面73)により溝部7内を流れる排ガスを緩やかに内周側に案内し、タービンロータ21に導くことができる。これにより、低流量時にハブ側を流れる排ガスや溝部7内を流れる排ガスの流れに乱れが生じるのを抑制できるため、低流量時におけるタービン2の効率低下を抑制できる。
【0066】
幾つかの実施形態では、上述した少なくとも1つの溝部7は、
図12に示されるような、タービンロータ21の軸線LAに沿った平面視において、平坦面44Aに対して交差する方向に沿って延在する傾斜面73Aであって、平坦面44Aを延長した仮想延長面44Bに対する傾斜角度θが、0°<θ<15°の条件を満たす傾斜面73Aを含む。
【0067】
上記の構成によれば、傾斜面73Aの仮想延長面44Bに対する傾斜角度θが大き過ぎると、傾斜面73Aからの排ガスの剥離が生じ、傾斜面73Aが排ガスを案内できなくなる虞がある。傾斜面73Aの傾斜角度θが上記条件を満たすようにすることで、傾斜面73Aからの排ガスの剥離を抑制できるため、傾斜面73Aにより溝部7内を流れる排ガスを内周側に案内できる。
【0068】
幾つかの実施形態では、
図12に示されるように、上述したハブ側流路面44は、タービンロータ21の径方向に沿って延在する平坦面44Aを含む。上述した少なくとも1つの溝部7は、第1板部43の肉厚をT、少なくとも1つの溝部7の平坦面44Aからの最大深さをT1としたときに、0<T1≦0.2Tの条件を満たすように構成されている。溝部7は、内周縁431において平坦面44Aからの深さが最大になっている。溝部7が深すぎる(すなわち、最大深さT1が大きすぎる)と、タービンロータ21の背面に向かう流れが大きくなり、タービンロータ21にかかるスラスト力が変化する虞がある。また、溝部7が深すぎると、排ガス流路40内における主流の流れが妨げられ、排ガスの流れ損失が増大する虞がある。溝部7は、好ましくは、0<T1≦0.1Tの条件を満たすように構成されている。
【0069】
上記の構成によれば、溝部7の平坦面44Aからの最大深さT1が大き過ぎると、溝部7への排ガスの流入量が増え、排ガス流路40内における主流の流れが妨げられ、排ガスの流れ損失が増大する虞がある。上記最大深さT1が上記条件を満たすように構成することで、溝部7によって排ガス流路40内における主流の流れが妨げられるのを抑制でき、タービン2の効率低下を抑制できる。
【0070】
幾つかの実施形態にかかる過給機1は、
図1に示されるように、上述した可変容量タービン2と、可変容量タービン2により駆動されるように構成された遠心圧縮機3と、を備える。この場合には、低流量時におけるタービンロータ21のハブ211の前縁213側近傍に生じる渦流Vを削減できるので、可変容量タービン2および可変容量タービン2を備える過給機1の低流量時における効率を向上させることができる。
【0071】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0072】
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
【0073】
1)本開示の少なくとも一実施形態にかかる可変容量タービン(2)は、
タービンロータ(21)と、
前記タービンロータ(21)の外周側にスクロール流路(25)を形成するスクロール流路形成部(26)と、
前記スクロール流路(25)から前記タービンロータ(21)へ排ガスを導くための排ガス流路(40)を形成する排ガス流路形成部(4)と、
前記排ガス流路(40)における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニット(5)であって、前記排ガス流路(40)に配置されて各々の回転中心回りに回動可能に構成された複数のノズルベーン(6)を含む可変ノズルユニット(5)と、を備え、
前記排ガス流路形成部(4)は、
環状の第1板部(43)を有する第1板状部材(41)と、
前記第1板部(43)との間に前記排ガス流路(40)を画定する環状の第2板部(45)であって、前記タービンロータ(21)の軸方向において前記第1板部(43)よりもタービン出口側に配置された第2板部(45)を有する第2板状部材(42)と、を含み、
前記第1板状部材(41)は、前記第1板部(43)の前記排ガス流路(40)に面するハブ側流路面(44)に前記第1板部(43)の内周縁(431)から外周側に延びる少なくとも1つの溝部(7)が形成された。
【0074】
上記1)の構成によれば、ハブ側流路面(44)に形成された溝部(7)は、第1板部(43)の内周縁(431)から外周側に延びているため、溝部(7)内に流入した排ガスを溝部(7)内からタービンロータ(21)に直接導くことができる。溝部(7)内を流れる排ガスは、溝部(7)の壁面(第1壁面71)により案内されることで、タービンロータ(21)への流入角度が上記壁面に沿う角度に修正される。これにより、低流量時にハブ側を流れる排ガスのタービンロータ(21)の前縁(213)への流入角度(径方向に対する傾斜角度)を所定角度(固定値α)に維持できる。上記流入角度を所定角度に維持することで、低流量時にタービンロータ(21)のハブ(211)の前縁(213)側近傍に生じる渦流を削減できる。上記渦流を削減することで、渦流によるタービンロータ(21)の損失を低減できるため、低流量時におけるタービン(2)の効率を向上させることができる。
【0075】
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の可変容量タービン(2)であって、
前記少なくとも1つの溝部(7)は、
前記溝部(7)の外周端(74)と、前記外周端(74)よりも前記タービンロータ(21)の回転方向における下流側に位置する前記溝部(7)の前記内周縁(431)上の下流端(711)と、を繋ぐ第1壁面(71)を含む。
【0076】
上記2)の構成によれば、溝部(7)内を流れる排ガスは、第1壁面(71)に案内されて第1壁面(71)に沿う角度に修正される。上記第1壁面(71)により、低流量時にハブ側を流れる排ガスのタービンロータ(21)の前縁(213)への流入角度(径方向に対する傾斜角度)を所定角度(固定値α)に維持できる。上記第1壁面(71)は、溝部(7)の外周端(74)と溝部(7)の内周縁(431)上の下流端(711)とを繋いでいるため、溝部(7)内を流れる排ガスの流れをあまり阻害せずに排ガスの流れ方向を修正できる。
【0077】
3)幾つかの実施形態では、上記2)に記載の可変容量タービン(2)であって、
前記第1壁面(71)は、
前記タービンロータ(21)の軸線に直交する平面視において、前記溝部(7)の前記外周端(74)と前記内周縁(431)上の前記下流端(711)とを直線状に結んだ仮想線(IL)に対して、前記回転方向における下流側に突出した凸曲面(71A)を含む。
【0078】
上記3)の構成によれば、第1壁面(71)は、タービンロータ(21)の回転方向における下流側に突出した凸曲面(71A)を含むため、溝部(7)内を流れる排ガスを緩やかに案内することができる。これにより、排ガスの第1壁面(71)からの剥離を抑制できるため、第1壁面(71)により排ガスの流れをあまり阻害せずに排ガスの流れ方向を修正できる。
【0079】
4)幾つかの実施形態では、上記3)に記載の可変容量タービン(2)であって、
前記凸曲面(71A)は、前記タービンロータ(21)の軸線に直交する平面視における前記凸曲面(71A)の接線(TL)の前記タービンロータ(21)の径方向に対する傾斜角度が、前記下流端(711)側に向かうにつれて小さくなるように傾斜している。
【0080】
上記4)の構成によれば、凸曲面(71A)は、タービンロータ(21)の軸線に直交する平面視における凸曲面(71A)の接線(TL)のタービンロータ(21)の径方向に対する傾斜角度が、下流端側に向かうにつれて小さくなるように傾斜しているので、凸曲面(71A)からの排ガスの剥離を抑制しつつ、凸曲面(71A)に沿って流れる排ガスのタービンロータ(21)への流入角度(径方向に対する傾斜角度)を小さなものに修正できる。
【0081】
5)幾つかの実施形態では、上記2)~4)の何れかに記載の可変容量タービン(2)であって、
前記複数のノズルベーン(6)は、前記少なくとも1つの溝部(7)に対して前記タービンロータ(21)の回転方向における下流側に隣接している下流側ノズルベーン(6B)を含み、
前記第1板状部材(41)の前記ハブ側流路面(44)は、
前記タービンロータ(21)の軸線に直交する平面視において、前記タービンロータ(21)の前記回転方向における前記溝部(7)の前記第1壁面(71)と、前記下流側ノズルベーン(6B)の回動領域(RA1)と、の間に前記溝部(7)が形成されていない領域(A1)を有する。
【0082】
上記5)の構成によれば、ハブ側流路面(44)は、第1壁面(71)と下流側ノズルベーン(6B)の回動領域(RA1)との間に溝部(7)が形成されていない領域(A1)を有するので、溝部(7)によりハブ側流路面(44)と下流側ノズルベーン(6B)のハブ側端(61)との間のクリアランスの増大化を抑制でき、該クリアランスの増大化による排ガスの流れ損失の増大化を抑制できる。また、ハブ側流路面(44)は、第1壁面(71)と下流側ノズルベーン(6B)の回動領域(RA1)との間に溝部(7)が形成されていない領域(A1)を有することにより、第1壁面(71)の形状を設定する際に、下流側ノズルベーン(6B)の回動領域(RA1)を考慮しなくても良いので、第1壁面(71)の形状の自由度を高めることができる。
【0083】
6)幾つかの実施形態では、上記2)~5)の何れかに記載の可変容量タービン(2)であって、
前記少なくとも1つの溝部(7)は、
前記溝部(7)の外周端(74)と、前記外周端(74)よりも前記タービンロータ(21)の回転方向における上流側に位置する前記溝部(7)の前記内周縁(431)上の上流端(721)と、を繋ぐ第2壁面(72)をさらに含む。
【0084】
上記6)の構成によれば、溝部(7)は、溝部(7)の外周端(74)と溝部(7)の内周縁(431)上の下流端(711)とを繋ぐ第1壁面(71)と、溝部(7)の外周端(74)と溝部(7)の内周縁(431)上の上流端(721)とを繋ぐ第2壁面(72)と、を含む。この場合には、タービンロータ(21)の軸線に直交する平面視における溝部(7)の面積(投影面積)を大きなものにできるので、溝部(7)内に大量の排ガスを流入させることができる。この場合には、溝部(7)により溝部(7)内の大量の排ガスの流れ方向を修正できるため、低流量時にハブ側を流れる排ガスの流れを効果的に修正できる。
【0085】
7)幾つかの実施形態では、上記6)に記載の可変容量タービン(2)であって、
前記複数のノズルベーン(6)は、前記少なくとも1つの溝部(7)に対して前記タービンロータ(21)の回転方向における上流側に隣接している上流側ノズルベーン(6A)を含み、
前記第1板状部材(41)の前記ハブ側流路面(44)は、
前記タービンロータ(21)の軸線に直交する平面視において、前記タービンロータ(21)の前記回転方向における前記溝部(7)の前記第2壁面(72)と、前記上流側ノズルベーン(6A)の回動領域(RA2)と、の間に前記溝部(7)が形成されていない領域(A2)を有する。
【0086】
上記7)の構成によれば、ハブ側流路面(44)は、第2壁面(72)と上流側ノズルベーン(6A)の回動領域(RA2)との間に溝部(7)が形成されていない領域(A2)を有するので、溝部(7)によりハブ側流路面(44)と上流側ノズルベーン(6A)のハブ側端(61)との間のクリアランスの増大化を抑制でき、該クリアランスの増大化による排ガスの流れ損失の増大化を抑制できる。
【0087】
8)幾つかの実施形態では、上記1)~7)の何れかに記載の可変容量タービン(2)であって、
前記ハブ側流路面(44)は、前記タービンロータ(21)の径方向に沿って延在する平坦面(44A)を含み、
前記少なくとも1つの溝部(7)は、前記第1板部(43)の内周側に向かうにつれて前記平坦面(44A)からの深さが大きくなるように構成された。
【0088】
上記8)の構成によれば、溝部(7)を第1板部(43)の内周側に向かうにつれて平坦面(44A)からの深さが大きくなるように構成することで、平坦面(44A)に沿って流れる排ガスが溝部(7)内に流入し易くなる。また、上記溝部(7)の壁面(第3壁面73)により溝部(7)内を流れる排ガスを緩やかに内周側に案内し、タービンロータ(21)に導くことができる。これにより、低流量時にハブ側を流れる排ガスや溝部(7)内を流れる排ガスの流れに乱れが生じるのを抑制できるため、低流量時におけるタービン(2)の効率低下を抑制できる。
【0089】
9)幾つかの実施形態では、上記8)に記載の可変容量タービン(2)であって、
前記少なくとも1つの溝部(7)は、
前記タービンロータ(21)の軸線に沿った平面視において、前記平坦面(44A)に対して交差する方向に沿って延在する傾斜面(73A)であって、前記平坦面(44A)を延長した仮想延長面(44B)に対する傾斜角度θが、0°<θ<15°の条件を満たす傾斜面(73A)を含む。
【0090】
上記9)の構成によれば、傾斜面(73A)の仮想延長面(44B)に対する傾斜角度θが大き過ぎると、傾斜面(73A)からの排ガスの剥離が生じ、傾斜面(73A)が排ガスを案内できなくなる虞がある。傾斜面(73A)の傾斜角度θが上記条件を満たすようにすることで、傾斜面(73A)からの排ガスの剥離を抑制できるため、傾斜面(73A)により溝部(7)内を流れる排ガスを内周側に案内できる。
【0091】
10)幾つかの実施形態では、上記1)~9)の何れかに記載の可変容量タービン(2)であって、
前記ハブ側流路面(44)は、前記タービンロータ(21)の径方向に沿って延在する平坦面(44A)を含み、
前記少なくとも1つの溝部(7)は、前記第1板部(43)の肉厚をT、前記少なくとも1つの溝部(7)の前記平坦面(44A)からの最大深さをT1としたときに、0<T1≦0.2Tの条件を満たすように構成された。
【0092】
上記10)の構成によれば、溝部(7)の平坦面(44A)からの最大深さT1が大き過ぎると、溝部(7)への排ガスの流入量が増え、排ガス流路(40)内における主流の流れが妨げられ、排ガスの流れ損失が増大する虞がある。上記最大深さ(T1)が上記条件を満たすように構成することで、溝部(7)によって排ガス流路(40)内における主流の流れが妨げられるのを抑制でき、タービン(2)の効率低下を抑制できる。
【0093】
11)本開示の少なくとも一実施形態にかかる過給機(1)は、
上記1)~10)の何れかに記載の可変容量タービン(2)と、
前記可変容量タービン(2)により駆動されるように構成された遠心圧縮機(3)と、を備える。
【0094】
上記11)の構成によれば、低流量時におけるタービンロータ(21)のハブ(211)の前縁(213)側近傍に生じる渦流を削減できるので、可変容量タービン(2)および該可変容量タービン(2)を備える過給機(1)の低流量時における効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0095】
1 過給機
1A 排気ターボ過給機
2 可変容量タービン
3 遠心圧縮機
4 排ガス流路形成部
5 可変ノズルユニット
6 ノズルベーン
6A 上流側ノズルベーン
6B 下流側ノズルベーン
7 溝部
10 内燃機関
11 回転シャフト
12 ベアリング
13 ハウジング
14 ベアリングハウジング
15 気体ライン
16 排ガスライン
17 内部空間
21 タービンロータ
22 タービンハウジング
23 排ガス導入口
24 排ガス排出口
25 スクロール流路
26 スクロール流路形成部
27 排ガス排出路
28 排ガス排出路形成部
29 舌部
31 インペラ
32 コンプレッサハウジング
33 気体導入口
34 気体排出口
35 気体導入路
36 気体導入路形成部
37 スクロール流路
38 スクロール流路形成部
40 排ガス流路
41 第1板状部材
42 第2板状部材
43 第1板部
44 ハブ側流路面
44A 平坦面
44B 仮想延長面
45 第2板部
46 突出部
47 シュラウド側流路面
48 シュラウド面
49 ノズルサポート
51 回動機構部
52 ドライブリング
53 ベーンシャフト
54 レバープレート
55 アクチュエータ
56 駆動シャフト
57 コントローラ
61 ハブ側端
62 シュラウド側端
71 第1壁面
71A 凸曲面
72 第2壁面
73 第3壁面
73A 傾斜面
74 外周端
211 ハブ
212 ブレード
213 前縁
214 後縁
431 内周縁
711 下流端
721 上流端
A1,A2 領域
IL 仮想線
LA,LC 軸線
RA1,RA2 回動領域
RC 回転中心
RD 回転方向
TL 接線
V 渦流
X (回転シャフトの)軸方向
XC コンプレッサ側
XT タービン側
Y (回転シャフトの)径方向