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<図1>
  • -光ファイバーユニット及び車両用灯具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112424
(43)【公開日】2022-08-02
(54)【発明の名称】光ファイバーユニット及び車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/27 20180101AFI20220726BHJP
   F21S 43/237 20180101ALI20220726BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20220726BHJP
   F21S 43/15 20180101ALI20220726BHJP
   F21S 43/20 20180101ALI20220726BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20220726BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20220726BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20220726BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20220726BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220726BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220726BHJP
【FI】
F21S43/27
F21S43/237
F21S43/14
F21S43/15
F21S43/20
F21V8/00 282
F21W103:00
F21W103:20
F21W103:35
F21Y115:10
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021008288
(22)【出願日】2021-01-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】有竹 康郎
(72)【発明者】
【氏名】浅川 陽一
(72)【発明者】
【氏名】檀浦 宗一郎
(57)【要約】
【課題】光を効率的に利用することが可能な光ファイバーユニット及び車両用灯具を提供する。
【解決手段】光ファイバーユニットは、光を発光する光源と、光源からの光を導光して側面から出射する少なくとも1本の光ファイバーと、光ファイバーを保持する保持部とを備え、保持部は、光ファイバーの少なくとも一部が当該光ファイバーの光源側の端部である基端部側から当該基端部とは反対側の端部である先端部側にかけて車両搭載状態における正面方向に傾いた傾斜状態で配置されるように光ファイバーを保持する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発光する光源と、
前記光源からの光を導光して側面から出射する少なくとも1本の光ファイバーと、
前記光ファイバーを保持する保持部と
を備え、
前記保持部は、前記光ファイバーの少なくとも一部が当該光ファイバーの前記光源側の端部である基端部側から当該基端部とは反対側の端部である先端部側にかけて車両搭載状態における正面方向に傾いた傾斜状態で配置されるように前記光ファイバーを保持する
光ファイバーユニット。
【請求項2】
前記保持部は、前記光ファイバーの前記基端部を含む部分が前記傾斜状態で配置されるように前記光ファイバーを保持する
請求項1に記載の光ファイバーユニット。
【請求項3】
前記保持部は、前記光ファイバーを車両搭載状態における正面側及び背面側から挟んで保持するレンズ部材を有する
請求項1又は請求項2に記載の光ファイバーユニット。
【請求項4】
前記保持部は、前記光ファイバーの前記背面側に対向する部分に光反射面を有する
請求項3に記載の光ファイバーユニット。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光ファイバーユニットを備える
車両用灯具。
【請求項6】
前記光ファイバーユニットの前記保持部は、前記光ファイバーを車両搭載状態における正面側及び背面側から挟んで保持するレンズ部材を有し、
前記光ファイバーユニットは、複数設けられ、
複数の前記光ファイバーユニットは、前記正面側から見て重なる部分を有するように配置される
請求項5に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバーユニット及び車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
光源からの光を光ファイバーで導光しつつ当該光ファイバーの側面から出射する構成の車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-44395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような車両用灯具では、光ファイバーから出射される光を効率的に利用することが求められる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、光を効率的に利用することが可能な光ファイバーユニット及び車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光ファイバーユニットは、光を発光する光源と、前記光源からの光を導光して側面から出射する少なくとも1本の光ファイバーと、前記光ファイバーを保持する保持部とを備え、前記保持部は、前記光ファイバーの少なくとも一部が当該光ファイバーの前記光源側の端部である基端部側から当該基端部とは反対側の端部である先端部側にかけて車両搭載状態における正面方向に傾いた傾斜状態で配置されるように前記光ファイバーを保持する。
【0007】
上記の光ファイバーユニットにおいて、前記保持部は、前記光ファイバーの前記基端部を含む部分が前記傾斜状態で配置されるように前記光ファイバーを保持してもよい。
【0008】
上記の光ファイバーユニットにおいて、前記保持部は、前記光ファイバーを車両搭載状態における正面側及び背面側から挟んで保持するレンズ部材を有してもよい。
【0009】
上記の光ファイバーユニットにおいて、前記保持部は、前記光ファイバーの前記背面側に対向する部分に光反射面を有してもよい。
【0010】
本発明に係る車両用灯具は、上記の光ファイバーユニットを備える。
【0011】
上記の車両用灯具において、前記光ファイバーユニットの前記保持部は、前記光ファイバーを車両搭載状態における正面側及び背面側から挟んで保持するレンズ部材を有し、前記光ファイバーユニットは、複数設けられ、複数の前記光ファイバーユニットは、前記正面側から見て重なる部分を有するように配置されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光を効率的に利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施形態に係る光ファイバーユニットの一例を模式的示す図である。
図2図2は、光ファイバーユニットの一例を示す分解斜視図である。
図3図3は、図1におけるA-A断面に沿った構成を示す図である。
図4図4は、図3の一部を拡大して示す図である。
図5図5は、光ファイバーの側面から出射される光の等照度分布の一例を模式的に示す図である。
図6図6は、光源部の一例を示す斜視図である。
図7図7は、光源部の一例を示す斜視図である。
図8図8は、本実施形態に係る車両用灯具の一例を示す図である。
図9図9は、本実施形態に係る車両用灯具の他の例を示す図である。
図10図10は、光ファイバーの傾斜状態の例を示す図である。
図11図11は、光ファイバーの傾斜状態の例を示す図である。
図12図12は、光ファイバーの傾斜状態の例を示す図である。
図13図13は、本実施形態に係る車両の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る光ファイバーユニット及び車両用灯具の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0015】
図1は、本実施形態に係る光ファイバーユニット50の一例を模式的示す図である。図2は、光ファイバーユニット50の一例を示す分解斜視図である。図1に示すように、光ファイバーユニット50は、光源部10と、光ファイバー20と、保持部30とを備える。
【0016】
光源部10は、光ファイバー20の一端を固定し、光ファイバー20に光を供給する。光源部10の構成については、後述する。光ファイバー20は、プラスチック等の樹脂、ガラス等の無機材料等の光透過可能な材料を用いて形成される。光ファイバー20は、1本以上設けられ、本実施形態では例えば3本設けられる。光ファイバー20は、例えば径が1mm~3mm程度に形成され、長手方向の寸法が50mm~100mm程度に形成される。なお、光ファイバー20の上記寸法については一例であり、他の寸法であってもよい。光ファイバー20は、基端部20cが光源11の発光面11aに対向するように配置される。光ファイバー20は、基端部20cから入射する光を導光すると共に、側面20aから出射する。このため、基端部20cから光を入射させた場合、側面20aが発光するように視認される。
【0017】
保持部30は、光ファイバー20を保持する。保持部30は、第1レンズ部材31及び第2レンズ部材32を有する。第1レンズ部材31及び第2レンズ部材32は、光透過可能な材料を用いて形成される。第1レンズ部材31は、例えば平板状であり、光ファイバー20の背面側に配置される。第1レンズ部材31の形状は、平板状に限定されず、湾曲した形状であってもよい。第2レンズ部材32は、例えば平板状であり、光ファイバー20の正面側に配置される。第2レンズ部材32の形状は、平板状に限定されず、湾曲した形状であってもよい。第1レンズ部材31及び第2レンズ部材32は、光ファイバー20を正面側及び背面側から挟んで保持する。第1レンズ部材31と第2レンズ部材32とは、不図示の締結部材により締結される。
【0018】
第1レンズ部材31は、例えば矩形の板状であり、光ファイバー20を1本ずつ収容する溝部31aを有する。溝部31aは、例えば第1レンズ部材31の長手方向に沿った方向に直線状に延びた状態で形成される。溝部31aは、第1レンズ部材31の短手方向に沿って、光ファイバー20の本数に対応する数が形成される。1つの溝部31aは、1本の光ファイバー20が収容される。
【0019】
第2レンズ部材32は、第1レンズ部材31の溝部31aを覆うように配置される。第2レンズ部材32は、第1レンズ部材31との間で溝部31aに光ファイバー20を挟むように配置される。第2レンズ部材32は、締結部材により第1レンズ部材31に締結される。この構成により、光ファイバー20が溝部31aに収容された状態で、第1レンズ部材31と第2レンズ部材32とにより保持される。
【0020】
図3は、図1におけるA-A断面に沿った構成を示す図である。図4は、図3の一部を拡大して示す図である。図3及び図4に示すように、光ファイバー20は、溝部31aに収容され、第1レンズ部材31と第2レンズ部材32とで保持された構成となっている。溝部31aの断面形状は、例えば光ファイバー20の外周の形状に対応するように形成される。溝部31aは、表面31bにおいて光ファイバー20からの光を正面側に反射可能である。したがって、溝部31aの表面31bは、光反射面として機能する。なお、溝部31aの断面形状は、表面31bにおいて光を正面側に反射しやすい形状、例えばV状等であってもよい。また、溝部31aは、表面31bに金属膜等の光反射層が形成されてもよい。
【0021】
ここで、本願の発明者は、以下の知見を得た。つまり、光ファイバー20は、基端部20cから入射した光が側面20aから出射される場合、側面20aの法線方向(光ファイバー20が延びる方向に直交する方向)に対して先端部20f側に傾いた方向に出射されるという知見を得た。
【0022】
図5は、光ファイバー20の側面20aから出射される光の等照度分布の一例を模式的に示す図である。なお、図5では、光ファイバー20の基端部20cをV-V線上に配置し、先端部20f側がV-V線から左方に延びるように配置した場合の例を示している。図5に示すように、光ファイバー20の側面20aから出射される光は、先端部20f側に50°~85°程度傾いた方向に向かう傾向にあることがわかる。
【0023】
そこで、本実施形態では、図1に示すように、光ファイバー20の少なくとも一部が当該光ファイバー20の基端部20c側から当該基端部20cとは反対側の端部である先端部20f側にかけて車両搭載状態における正面方向に傾いた傾斜状態で配置されるように光ファイバー20を保持する構成としている。つまり、本実施形態では、光ファイバー20の側面20aから出射される光が正面方向に沿った方向に向かうように、当該光ファイバー20が保持部30によって保持される。この場合、光ファイバー20が正面方向に傾く角度θについては、例えば50°以上、85°以下の範囲で設定することができる。なお、本実施形態における角度θは、図1に示すように、水平面Hと光ファイバー20とのなす角度によって定義している。
【0024】
図6及び図7は、光源部10の一例を示す斜視図である。なお、図7は、図6の分解斜視図である。図6及び図7に示すように、光源部10は、光源11と、光源基板12と、集束部13と、基板装着部14と、第1保持部15と、第2保持部16とを有する。
【0025】
光源11は、例えばLED等の半導体型光源、レーザ光源等が用いられる。光源11は、光を出射する発光面11aを有する。光源基板12は、例えば矩形板状に形成され、実装面12cの中央部に光源11が実装される。
【0026】
集束部13は、1本の光ファイバー20を保持し、又は複数本の光ファイバー20を集束する。集束部13は、複数本の光ファイバー20を集束する場合、各光ファイバー20の基端部20cが面一状態となるように集束する。集束部13は、帯状部13a及び締結部13bを有する。帯状部13aは、光ファイバー20の側面に沿うように複数の光ファイバー20に巻かれる。帯状部13aは、各光ファイバー20の基端部20cから長手方向の所定の距離だけ離れた集束位置20bに配置される。集束位置20bは、後述する貫通孔14aの深さに対応して設定される。光ファイバー20及び帯状部13aは、帯状部13aが全ての光ファイバー20に接触する位置関係となるように配置される。集束部13としては、例えば結束バンド、フェルール等を用いることができる。
【0027】
基板装着部14は、例えば矩形板状に形成され、第1面14cに光源部10の光源基板12が装着され、第2面14dに第1保持部15及び第2保持部16が装着される。基板装着部14は、貫通孔14a及び収容部14bを有する。貫通孔14aは、基板装着部14の第1面14cと第2面14dとを貫通して設けられる。貫通孔14aは、光ファイバー20の基端部20c及びその近傍部分が挿入される。貫通孔14aは、貫通方向から見て、光ファイバー20の集束状態に応じた形状に形成される。
【0028】
収容部14bは、貫通孔14aに光ファイバー20の基端部20c及びその近傍部分が挿入された状態において、光ファイバー20を集束する集束部13を収容する。収容部14bは、第2面14dに凹状に形成される。収容部14bに集束部13が収容されることにより、集束部13の光源11側への移動が規制される。このように、収容部14bは、光ファイバー20の長手方向について集束部13を位置決めする。収容部14bは、例えば集束部13のうち帯状部13a及び締結部13bの形状に対応する形状となるように形成される。
【0029】
第1保持部15及び第2保持部16は、光ファイバー20を側面20aから挟むように保持する。第1保持部15及び第2保持部16は、光ファイバー20を挟む方向について対向して配置される。第1保持部15及び第2保持部16は、光ファイバー20を挟んだ状態で基板装着部14の第2面14dに装着される。第1保持部15及び第2保持部16は、分離可能に設けられる。
【0030】
第1保持部15は、第2保持部16との対向面に、光ファイバー20の一部を収容する凹部15aを有する。第2保持部16は、第1保持部15との対向面に、光ファイバー20の一部を収容する凹部16aを有する。凹部15a、16aは、光ファイバー20が集束された外形の形状に対応して形成される。第1保持部15と第2保持部16とが連結された状態において、凹部15a、16aは、光ファイバー20が長手方向と交差する方向にずれることを規制している。
【0031】
第1保持部15及び第2保持部16は、集束された状態の光ファイバー20の一部を側面20a側からそれぞれ凹部15a、16aに挿入して対向面同士を接合させることで、当該光ファイバー20を保持することができる。このため、光ファイバー20を貫通孔等に挿通させて保持する構成に比べて容易に保持することが可能であり、光ファイバー20の側面20aに傷等がつくことを抑制できる。
【0032】
第1保持部15及び第2保持部16は、基板装着部14との対向部分に、それぞれ収容部15b、16bを有する。収容部15b、16bは、光ファイバー20を集束する集束部13を収容する。収容部15b、16bは、例えば集束部13のうち帯状部13a及び締結部13bの形状に対応する形状となるように形成される。収容部15b、16bは、第1保持部15及び第2保持部16においてそれぞれ基板装着部14との対向部分に凹状に形成される。収容部15b、16bに集束部13が収容されることにより、光ファイバー20の長手方向について光源11とは反対側への集束部13の移動が規制される。
【0033】
図8は、本実施形態に係る車両用灯具100の一例を示す図である。図8は、車両搭載状態における正面側から車両用灯具100を見た図である。図8に示すように、車両用灯具100は、光ファイバーユニット50が正面方向(又は背面方向)に複数配置される。複数の光ファイバーユニット50は、正面方向から見て一部が重なるように配置される。この構成において、複数の光ファイバーユニット50の光ファイバー20から光が出射される場合、正面側に配置される光ファイバーユニット50からの光が正面方向に照射される。また、背面側に配置される光ファイバーユニット50からの光が正面側の光ファイバーユニット50を透過して正面方向に照射される。したがって、正面側及び背面側に配置される複数の光ファイバーユニット50からの光が重なり合って発光している状態として視認可能となる。このように、光ファイバー20の特性を活かした多彩な発光状態を実現可能である。
【0034】
図9は、本実施形態に係る車両用灯具の他の例を示す図である。図9に示す車両用灯具100Aでは、背面側に配置される光ファイバーユニット50Aの保持部30Aの先端側が屈曲した形状となっている。この場合、保持部30に保持される光ファイバー20は、保持部30の形状に倣うように湾曲して保持される。このように、保持部30を屈曲した形状とすることにより、正面側に配置される光ファイバーユニット50と、背面側に配置される光ファイバーユニット50Aとの重なる部分の形状及び面積を変化させることができる。
【0035】
図10から図12は、光ファイバー20の傾斜状態の例を示す図である。なお、図10から図12では、保持部30の図示を省略している。図10に示す例において、光ファイバー20は、基端部20cから先端部20fに向かう途中部分20gにおいて湾曲した状態である。この場合、光ファイバー20は、基端部20cから途中部分20gまでの部分と、途中部分20gから先端部20fまでの部分とが異なる角度で傾斜状態となっている。このように、光ファイバー20は、異なる角度で傾斜状態となった部分を複数有する構成であってもよい。また、図11に示す例において、光ファイバー20は、途中部分20h、20iにおいて湾曲した形状である。このように、湾曲箇所が複数であってもよい。
【0036】
図12は、基端部20cから途中部分20jまでは車両搭載状態における上下方向に沿った方向に配置され、途中部分20jで湾曲した状態である。この場合、基端部20cから途中部分20jまでは傾斜状態ではなく、途中部分20jから先端部20fが傾斜状態となっている。このように、基端部20cを含む部分が傾斜状態ではない構成としてもよい。
【0037】
図13は、本実施形態に係る車両の一例を示す側面図である。図13に示すように、車両1は、車体2と、走行装置3と、車両用灯具100とを備える。車体2は、運転者が搭乗する運転室を有する。車体2は、走行装置3に支持される。走行装置3は、タイヤ4が装着されるホイール5と、車両1の進行方向を変えるための操舵装置と、走行装置3を減速又は停止させるためのブレーキ装置とを有する。走行装置3は、エンジンが発生する動力により作動する。車両1は、車体2の側部に設けられる乗降用ドア6と、車体2の後部に設けられるバックドア7とを備える。乗降用ドア6及びバックドア7はそれぞれ、ヒンジ機構を介して車体2に移動可能に支持される。
【0038】
車両用灯具100は、車体2に設けられる各ランプ200内に配置することができる。例えば、車両用灯具100は、車両1の後部の左側及び右側のリアランプ201内に配置することができる。この場合、車両用灯具100は、例えば車両1の進行方向を周囲に示すために点灯するターンシグナルランプ、ヘッドランプの点灯と連動して点灯するテールランプ、ブレーキ装置の作動と連動して点灯するストップランプ、又はこれらの組み合わせ等が挙げられる。なお、車両用灯具100は、上記のようなリアランプ201内に配置された構成に限定されず、車両の前部のヘッドランプ202内に配置してもよいし、車両の側部のサイドランプ(不図示)内等に配置してもよい。
【0039】
以上のように、本実施形態に係る光ファイバーユニット50は、光を発光する光源11と、光源11からの光を導光して側面から出射する少なくとも1本の光ファイバー20と、光ファイバー20を保持する保持部30とを備え、保持部30は、光ファイバー20の少なくとも一部が当該光ファイバー20の光源11側の端部である基端部20c側から当該基端部20cとは反対側の端部である先端部20f側にかけて車両搭載状態における正面方向に傾いた傾斜状態で配置されるように光ファイバー20を保持する。
【0040】
本願の発明者は、以下の知見を得た。つまり、光ファイバー20は、基端部20cから入射した光が側面20aから出射される場合、側面20aの法線方向(光ファイバー20が延びる方向に直交する方向)に対して先端部20f側に傾いた方向に出射されるという知見を得た。本実施形態では、保持部30が光ファイバー20を傾斜状態で配置することにより、光ファイバー20の側面20aから出射される光が正面方向に沿った方向に向かうように、当該光ファイバー20が保持部30によって保持される。これにより、光ファイバー20から出射される光を効率的に利用することができる。
【0041】
上記の光ファイバーユニット50において、保持部30は、光ファイバー20の基端部20cを含む部分が傾斜状態で配置されるように光ファイバー20を保持する。光ファイバー20の基端部20cを含む部分は、光源11に近接しているため、他の部分に比べて強い光が側面20aから出射される。したがって、この部分が傾斜状態で配置されるように光ファイバー20を保持することで、光ファイバー20から出射される光を効率的に利用することができる。
【0042】
上記の光ファイバーユニット50において、保持部30は、光ファイバー20を車両搭載状態における正面側及び背面側から挟んで保持する第1レンズ部材31及び第2レンズ部材32を有する。この構成では、光ファイバーユニット50の背面側に他の灯具等が配置される場合であっても、当該灯具の光を正面側に出射することができる。
【0043】
上記の光ファイバーユニット50において、保持部30は、光ファイバー20の背面側に対向する部分に光反射面(表面31b)を有する。この構成では、光ファイバー20から出射される光をより効率的に利用することができる。
【0044】
本実施形態に係る車両用灯具100は、上記の光ファイバーユニット50を備える。この構成では、光の利用効率に優れた車両用灯具100を得ることができる。また、上記の車両用灯具100において、光ファイバーユニット50の保持部30は、光ファイバー20を車両搭載状態における正面側及び背面側から挟んで保持する第1レンズ部材31及び第2レンズ部材32を有し、光ファイバーユニット50は、複数設けられ、複数の光ファイバーユニット50は、正面側から見て重なる部分を有するように配置される。この構成では、車両用灯具100を正面側から見た場合、複数の光ファイバーユニット50からの光が重なり合って発光している状態として視認可能となる。このように、光ファイバー20の特性を活かした多彩な発光状態を実現可能である。
【0045】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態において、保持部30が第1レンズ部材31及び第2レンズ部材32を有する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、保持部30は、背面側に配置される部材が光を吸収する材料を用いて形成されてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…車両、2…車体、3…走行装置、4…タイヤ、5…ホイール、6…乗降用ドア、7…バックドア、10…光源部、11…光源、11a…発光面、12…光源基板、12c…実装面、13…集束部、13a…帯状部、13b…締結部、14…基板装着部、14a…貫通孔、14b,15b,16b…収容部、14c…第1面、14d…第2面、15…第1保持部、15a,16a…凹部、16…第2保持部、20…光ファイバー、20a…側面、20b…集束位置、20c…基端部、20f…先端部、20g,20h,20i,20j…途中部分、30…保持部、31…第1レンズ部材、31a…溝部、31b…表面、32…第2レンズ部材、50,50A…光ファイバーユニット、100,100A…車両用灯具、200…ランプ、201…リアランプ、202…ヘッドランプ
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