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特開2022-112486オンライン遊技システムおよびオンライン遊技方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112486
(43)【公開日】2022-08-02
(54)【発明の名称】オンライン遊技システムおよびオンライン遊技方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20220726BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20220726BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20220726BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220726BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALN20220726BHJP
【FI】
A63F13/80 G
A63F13/213
A63F13/792
A63F13/35
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204841
(22)【出願日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】P 2021008340
(32)【優先日】2021-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】505414067
【氏名又は名称】株式会社遊都
(74)【代理人】
【識別番号】100174090
【弁理士】
【氏名又は名称】和気 光
(74)【代理人】
【識別番号】100205383
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 諭史
(74)【代理人】
【識別番号】100224661
【弁理士】
【氏名又は名称】牧内 直征
(74)【代理人】
【識別番号】100100251
【弁理士】
【氏名又は名称】和気 操
(72)【発明者】
【氏名】都筑 広章
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC18
(57)【要約】
【課題】遊技を手軽にできるオンライン遊技システムおよびオンライン遊技方法を提供する。
【解決手段】オンライン遊技システムは、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、遊技機10と、遊技機10での遊技を遠隔操作する操作手段20と、遊技機10を撮影する撮影手段30と、遊技機10を制御する制御手段40と、ユーザのポイント管理および遊技機10の動作管理を行うサーバ手段50とを備え、遊技機10における始動口への遊技球の入賞は、サーバ手段50から遊技機10への始動口入賞信号の送信により、遊技機10からの賞球の払出しは、遊技機10からサーバ手段50への払出し信号の送信により、それぞれ遊技機10において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部を有する実機の遊技機を用いたオンライン遊技システムであって、
前記オンライン遊技システムは、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、前記遊技機と、前記遊技機での遊技を遠隔操作する操作手段と、前記遊技機を撮影する撮影手段と、前記遊技機を制御する制御手段と、ユーザのポイント管理および前記遊技機の動作管理を行うサーバ手段とを備え、
前記サーバ手段は、ユーザが前記操作手段により課金した金額をポイントへと変換し、前記ユーザによる前記操作手段での遊技の開始操作に基づいて、前記遊技機に対して、始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号を送信し、前記遊技機が前記始動口入賞信号を受信して行った抽選が終了した際に送信される信号である抽選終了信号を受信すると前記ユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記遊技機が賞球払出しの際に送信する信号である払出し信号を受信すると賞球をポイントへと変換する手段であり、
前記遊技機における前記始動口への前記遊技球の入賞は、前記サーバ手段から前記遊技機への前記始動口入賞信号の送信により、前記遊技機からの賞球の払出しは、前記遊技機から前記サーバ手段への前記払出し信号の送信により、それぞれ前記遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われることを特徴とするオンライン遊技システム。
【請求項2】
前記サーバ手段は、前記ユーザにより設定された前記開始操作により減算するポイントの倍率に応じて、該ポイントを用いて獲得した前記賞球をポイントへ変換する機能を有することを特徴とする請求項1記載のオンライン遊技システム。
【請求項3】
前記ユーザの保有しているポイントは、商品の懸賞への応募または前記商品への交換に用いることができることを特徴とする請求項1または請求項2記載のオンライン遊技システム。
【請求項4】
前記サーバ手段は、課金した金額から変換されたポイントが、抽選による減算にのみ用いられるようにする機能を有することを特徴とする請求項3記載のオンライン遊技システム。
【請求項5】
前記サーバ手段は、前記賞球から変換されたポイントが、前記抽選による減算または前記商品への交換にのみ用いられるようにする機能を有することを特徴とする請求項4記載のオンライン遊技システム。
【請求項6】
前記サーバ手段は、前記賞球から変換されたポイントを前記商品への交換にのみ用いられる商品交換ポイントへと変換し、前記商品への交換が前記商品交換ポイントのみによって行なわれるようにする機能を有することを特徴とする請求項4記載のオンライン遊技システム。
【請求項7】
遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部を有する実機の遊技機を用いたオンライン遊技方法であって、
前記オンライン遊技方法は、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、前記遊技機と、前記遊技機での遊技を遠隔操作する操作手段と、前記遊技機を撮影する撮影手段と、前記遊技機を制御する制御手段と、ユーザのポイント管理および前記遊技機の動作管理を行うサーバ手段とを備えてなるシステムを用いて実施され、
前記ユーザが前記操作手段で課金した金額を前記サーバ手段が所定の変換率でポイントへと変換するポイント変換ステップと、
前記ユーザが前記操作手段で遊技の開始操作を行うと、前記サーバ手段から前記遊技機に対して始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号が送信され、前記遊技機での抽選が行われる抽選ステップと、
前記サーバ手段が、前記遊技機から、抽選が終了した際に送信される信号である抽選終了信号を受信すると前記ユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数を減算するポイント減算ステップと、
前記抽選ステップにおける抽選の結果に基づいて、前記遊技機から前記サーバ手段へ、前記遊技機が賞球を払出す際に送信される信号である払出し信号が送信される払出しステップと、
前記サーバ手段が、前記遊技機から前記払出し信号を受信すると賞球をポイントへと変換し、そのポイントを前記ユーザのポイントへと加算するポイント加算ステップとを含み、
前記抽選ステップにおける、前記遊技機における前記始動口への前記遊技球の入賞は、前記サーバ手段から前記遊技機への前記始動口入賞信号の送信により、前記払出しステップにおける前記遊技機からの賞球の払出しは、前記遊技機から前記サーバ手段への前記払出し信号の送信により、それぞれ前記遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われることを特徴とするオンライン遊技方法。
【請求項8】
前記抽選ステップにおける抽選の結果、前記遊技機が大当たり状態となった場合に、前記遊技機から前記サーバ手段および前記制御手段へ大当たり状態を知らせる信号である大当たり信号が送信され、該信号を受信した前記制御手段から前記遊技機へ大入賞口への前記遊技球の入賞を認識させる信号である大入賞口入賞信号を送信する大入賞ステップを有し、
前記遊技機における前記大入賞口への前記遊技球の入賞は、前記制御手段から前記遊技機への前記大入賞口入賞信号の送信により、前記遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われることを特徴とする請求項7記載のオンライン遊技方法。
【請求項9】
前記ポイント減算ステップにおける前記ユーザにより設定された前記開始操作により減算するポイントの倍率に応じて、前記ポイント加算ステップにおいて、前記ポイントを用いて獲得した前記賞球を前記ポイントへ変換することを特徴とする請求項7または請求項8記載のオンライン遊技方法。
【請求項10】
前記ポイントを使用して商品の懸賞へ応募する懸賞ステップまたは前記ポイントを前記商品へと交換する商品交換ステップを有することを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれか1項記載のオンライン遊技方法。
【請求項11】
前記サーバ手段は、課金した金額から変換されたポイントが、前記減算ステップでの減算にのみ用いられるようにすることを特徴とする請求項10記載のオンライン遊技方法。
【請求項12】
前記サーバ手段は、前記賞球から変換されたポイントが、前記減算ステップでの減算、または前記商品交換ステップでの前記商品への交換にのみ用いられるようにすることを特徴とする請求項11記載のオンライン遊技方法。
【請求項13】
前記サーバ手段は、前記賞球から変換されたポイントを、前記商品への交換にのみ用いられる商品交換ポイントへと変換し、前記商品への交換には前記商品交換ポイントのみが用いられるようにすることを特徴とする請求項11記載のオンライン遊技方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、離れた場所から操作して遊技機での遊技を行う遊技システムおよび遊技方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコやクレーンゲームなどの遊技をするためには、実際にパチンコ店やゲームセンターなどの店舗で実機を操作する必要があった。そのため、店舗が近くに無かったり、店舗へ行くことができない事情があったりする場合には、遊技することが困難であった。
【0003】
上記問題に対して、店舗から離れた場所でもパソコンなどの端末を操作して、パチンコ遊技機(以下、「遊技機」という)の実機を使用して遊技できる、ネットワークを利用した遊技システムが提案されている(特許文献1)。また、離れた場所にある実機をリアルタイムで操作し、その様子を見ながら遊技できるクレーンゲーム機が提案されている(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-269442号公報
【特許文献2】特開2004-202106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の情報通信技術の発達により、パソコンやスマートフォンなどの自己の端末上で行える遊技の種類が飛躍的に増大している。このような、端末上でできる遊技の種類の増大に伴い、誰もが手軽にできる遊技の需要が増大している。
【0006】
上述したオンラインでの遊技方法によれば実際に店舗へ行く必要が無いため、店舗までの移動時間を削減でき、従来に比べると手軽に遊技を楽しめる。しかし、オンライン上において実機そのもので遊技を行う場合でも、操作時間や実機の動作を待つ時間など、遊技者にとっては不要な時間が存在する。
【0007】
一般的な遊技機では、打ち出された遊技球のうち、始動口に入る遊技球はごく一部である。始動口へ遊技球が入る(以下、「入賞」という)と遊技機は抽選を行い、所定の確率で大当たりが発生する。大当たり状態では賞球が払出されるため、遊技者は大当たりを発生させるために抽選を繰り返す必要がある。そのため、遊技者は抽選の開始条件である入賞をさせるために大量の遊技球を打ち出す。
【0008】
パチンコ遊技において、大半の遊技者は、遊技球を打ち出して入賞させる過程よりも、抽選以降の部分に興味がある。そのため、抽選を開始するために遊技球を打ち出している時間は削減したいというニーズがある。また、遊技者は、賞球の払出しの過程よりも、遊技機への投入金額に対する賞球の獲得数自体に興味がある。そのため、賞球の払出しの時間も削減したいというニーズがある。
【0009】
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、遊技を手軽にできるオンライン遊技システムおよびオンライン遊技方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のオンライン遊技システムは、遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部を有する実機の遊技機を用いたオンライン遊技システムであって、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、上記遊技機と、上記遊技機での遊技を遠隔操作する操作手段と、上記遊技機を撮影する撮影手段と、上記遊技機を制御する制御手段と、ユーザのポイント管理および上記遊技機の動作管理を行うサーバ手段とを備え、上記サーバ手段は、ユーザが上記操作手段により課金した金額をポイントへと変換し、上記ユーザによる上記操作手段での遊技の開始操作に基づいて、上記遊技機に対して、始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号を送信し、上記遊技機が上記始動口入賞信号を受信して行った抽選が終了した際に送信される信号である抽選終了信号を受信すると上記ユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、上記遊技機が賞球払出しの際に送信する信号である払出し信号を受信すると賞球をポイントへと変換する手段であり、上記遊技機における上記始動口への上記遊技球の入賞は、上記サーバ手段から上記遊技機への上記始動口入賞信号の送信により、上記遊技機からの賞球の払出しは、上記遊技機から上記サーバ手段への上記払出し信号の送信により、それぞれ上記遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われることを特徴とする。
【0011】
上記サーバ手段は、上記ユーザにより設定された上記開始操作により減算するポイントの倍率に応じて、該ポイントを用いて獲得した上記賞球をポイントへ変換する機能を有することを特徴とする。
【0012】
上記ユーザの保有しているポイントは、商品の懸賞への応募または上記商品への交換に用いることができることを特徴とする(以下、商品の懸賞への応募または商品への交換を、「商品の懸賞への応募など」ともいう)。
【0013】
上記サーバ手段は、課金した金額から変換されたポイントが、抽選による減算にのみ用いられるようにする機能を有することを特徴とする。
【0014】
上記サーバ手段は、上記賞球から変換されたポイントが、上記抽選による減算または上記商品への交換にのみ用いられるようにする機能を有することを特徴とする。
【0015】
上記サーバ手段は、上記賞球から変換されたポイントを上記商品への交換にのみ用いられる商品交換ポイントへと変換し、上記商品への交換が上記商品交換ポイントのみによって行なわれるようにする機能を有することを特徴とする。
【0016】
本発明のオンライン遊技方法は、遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部を有する実機の遊技機を用いたオンライン遊技方法であって、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、上記遊技機と、上記遊技機での遊技を遠隔操作する操作手段と、上記遊技機を撮影する撮影手段と、上記遊技機を制御する制御手段と、ユーザのポイント管理および上記遊技機の動作管理を行うサーバ手段とを備えてなるシステムを用いて実施され、上記ユーザが上記操作手段で課金した金額を上記サーバ手段が所定の変換率でポイントへと変換するポイント変換ステップと、上記ユーザが上記操作手段で遊技の開始操作を行うと、上記サーバ手段から上記遊技機に対して始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号が送信され、上記遊技機での抽選が行われる抽選ステップと、上記サーバ手段が、上記遊技機から、抽選が終了した際に送信される信号である抽選終了信号を受信すると上記ユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数を減算するポイント減算ステップと、上記抽選ステップにおける抽選の結果に基づいて、上記遊技機から上記サーバ手段へ、上記遊技機が賞球を払出す際に送信される信号である払出し信号が送信される払出しステップと、上記サーバ手段が、上記遊技機から上記払出し信号を受信すると賞球をポイントへと変換し、そのポイントを上記ユーザのポイントへと加算するポイント加算ステップとを含み、上記抽選ステップにおける、上記遊技機における上記始動口への上記遊技球の入賞は、上記サーバ手段から上記遊技機への上記始動口入賞信号の送信により、上記払出しステップにおける上記遊技機からの賞球の払出しは、上記遊技機から上記サーバ手段への上記払出し信号の送信により、それぞれ上記遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われることを特徴とする。
【0017】
上記抽選ステップにおける抽選の結果、上記遊技機が大当たり状態となった場合に、上記遊技機から上記サーバ手段および上記制御手段へ大当たり状態を知らせる信号である大当たり信号が送信され、該信号を受信した上記制御手段から上記遊技機へ大入賞口への上記遊技球の入賞を認識させる信号である大入賞口入賞信号を送信する大入賞ステップを有し、上記遊技機における上記大入賞口への上記遊技球の入賞は、上記制御手段から上記遊技機への上記大入賞口入賞信号の送信により、上記遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われることを特徴とする。
【0018】
上記ポイント減算ステップにおける上記ユーザにより設定された上記開始操作により減算するポイントの倍率に応じて、上記ポイント加算ステップにおいて、上記ポイントを用いて獲得した上記賞球を上記ポイントへ変換することを特徴とする。
【0019】
上記ポイントを使用して商品の懸賞へ応募する懸賞ステップまたは上記ポイントを上記商品へと交換する商品交換ステップを有することを特徴とする。
【0020】
上記サーバ手段は、課金した金額から変換されたポイントが、上記減算ステップでの減算にのみ用いられるようにすることを特徴とする。
【0021】
上記サーバ手段は、上記賞球から変換されたポイントが、上記減算ステップでの減算、または上記商品交換ステップでの上記商品への交換にのみ用いられるようにすることを特徴とする。
【0022】
上記サーバ手段は、上記賞球から変換されたポイントを、上記商品への交換にのみ用いられる商品交換ポイントへと変換し、上記商品への交換には上記商品交換ポイントのみが用いられるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明のオンライン遊技システムは、遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部を有する実機の遊技機を用いたオンライン遊技システムであって、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、遊技機と、遊技機での遊技を遠隔操作する操作手段と、遊技機を撮影する撮影手段と、遊技機を制御する制御手段と、ユーザのポイント管理および遊技機の動作管理を行うサーバ手段とを備えるので、ユーザは店舗までの移動時間を削減できる。また、遊技のために外出する必要が無く、他人との無用な接触を避けることができる。
【0024】
また、サーバ手段は、ユーザが操作手段により課金した金額をポイントへと変換し、ユーザによる操作手段での遊技の開始操作に基づいて、遊技機に対して、始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号を送信し、遊技機が始動口入賞信号を受信して行った抽選が終了した際に送信される信号である抽選終了信号を受信するとユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、遊技機が賞球払出しの際に送信する信号である払出し信号を受信すると賞球をポイントへと変換する手段であり、遊技機における始動口への遊技球の入賞は、サーバ手段から遊技機への始動口入賞信号の送信により、遊技機からの賞球の払出しは、遊技機からサーバ手段への払出し信号の送信により、それぞれ遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われるので、遊技球を実際に遊技機上で動かすことなく遊技できる。これにより、抽選を開始するために遊技球を打ち出している時間が削減され、遊技機での遊技に費やす時間を、抽選以降の時間に短縮できるとともに、賞球の払出しの時間も削減でき、遊技を手軽に行うことができる。
【0025】
サーバ手段は、ユーザにより設定された開始操作により減算するポイントの倍率に応じて、該ポイントを用いて獲得した賞球をポイントへ変換する機能を有するので、獲得した賞球からより多くのポイントへ変換できる。これにより、手軽に、より多くのポイントを獲得できる。
【0026】
ユーザの保有しているポイントは、商品の懸賞への応募または商品への交換に用いることができるので、パチンコ以外の遊技も手軽に楽しめる。
【0027】
本発明のオンライン遊技方法は、遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部を有する実機の遊技機を用いたオンライン遊技方法であって、電気通信回線を介して信号の送受信を可能に接続された、遊技機と、遊技機での遊技を遠隔操作する操作手段と、遊技機を撮影する撮影手段と、遊技機を制御する制御手段と、ユーザのポイント管理および遊技機の動作管理を行うサーバ手段とを備えてなるシステムを用いて実施され、ユーザが操作手段で課金した金額をサーバ手段が所定の変換率でポイントへと変換するポイント変換ステップと、ユーザが操作手段で遊技の開始操作を行うと、サーバ手段から遊技機に対して始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号が送信され、遊技機での抽選が行われる抽選ステップと、サーバ手段が、遊技機から、抽選が終了した際に送信される信号である抽選終了信号を受信するとユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数を減算するポイント減算ステップと、抽選ステップにおける抽選の結果に基づいて、遊技機からサーバ手段へ、遊技機が賞球を払出す際に送信される信号である払出し信号が送信される払出しステップと、サーバ手段が、遊技機から払出し信号を受信すると賞球をポイントへと変換し、そのポイントをユーザのポイントへと加算するポイント加算ステップとを含み、抽選ステップにおける、遊技機における始動口への遊技球の入賞は、サーバ手段から遊技機への始動口入賞信号の送信により、払出しステップにおける遊技機からの賞球の払出しは、遊技機からサーバ手段への払出し信号の送信により、それぞれ遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われるので、ユーザは遊技機での遊技のために外出する必要が無くなるとともに、遊技機での遊技に費やす時間を、抽選以降の時間に短縮できる。また、遊技球を実際に遊技機の盤面上で動かすことなく、遊技球の入賞や賞球の払出しが速やかに行われる。これにより、短時間で手軽にパチンコなどの遊技を行うことができる。
【0028】
抽選ステップにおける抽選の結果、遊技機が大当たり状態となった場合に、遊技機からサーバ手段および制御手段へ大当たり状態を知らせる信号である大当たり信号が送信され、該信号を受信した制御手段から遊技機へ大入賞口への遊技球の入賞を認識させる信号である大入賞口入賞信号を送信する大入賞ステップを有し、遊技機における大入賞口への遊技球の入賞は、制御手段から遊技機への大入賞口入賞信号の送信により、遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われるので、大当たり時の高頻度な信号の送受信に起因するエラーの発生を抑制できる。これにより、オンラインでのパチンコ遊技を安定的に行うことができる。
【0029】
ポイント減算ステップにおけるユーザにより設定された開始操作により減算するポイントの倍率に応じて、ポイント加算ステップにおいて、ポイントを用いて獲得した賞球をポイントへ変換するので、獲得した賞球からより多くのポイントへ変換できる。これにより、短時間で手軽に、より多くのポイントを獲得できる。
【0030】
ポイントを使用して商品の懸賞へ応募する懸賞ステップまたはポイントを商品へと交換する商品交換ステップを有するので、パチンコ以外の遊技も手軽に楽しめる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明のオンライン遊技システムの概略図である。
図2】遊技機と撮影手段の配置図である。
図3】遊技開始前のフロー図である。
図4】遊技開始時のフロー図である。
図5】遊技中のフロー図である。
図6】確変時のフロー図である。
図7】操作手段の画面上に表示される画像の一例である。
図8】ポイントの流れを示す概略図である。
図9】ポイントの流れの別例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
<オンライン遊技システムの実施の形態>
本発明のオンライン遊技システムの一実施形態を、図1に基づいて説明する。
但し、以下に示す実施の形態は、本発明を具体化するための遊技システムを例示するものであって、本発明のオンライン遊技システムを下記のものに特定するものではない。
【0033】
図1は、本発明のオンライン遊技システムの全体構成を示す概略図である。図1に示すオンライン遊技システムは、パチンコ遊技を行う遊技機10と、遊技機10の操作などを行う操作手段20と、遊技機10を撮影する撮影手段30を備える。さらに、オンライン遊技システムは、遊技機10を制御する制御手段40と、各手段から得られる各種情報の処理および管理をするサーバ手段50とを備える。制御手段40と、操作手段20と、撮影手段30と、サーバ手段50との間では、電気通信回線を介して信号の送受信が行われる。本発明において「電気通信回線」とは、電気的な信号・データの送受信が可能な回線であり、有線LAN、無線LAN、WAN、インターネットなどが該当する。
【0034】
遊技機10は、ユーザのいる空間とは別の空間に設けられ、ユーザによる遠隔操作に基づいて遊技される。遊技機は複数台を設けてもよい。複数台の遊技機を設ける場合、一つの空間に設けてもよいし、複数の離れた空間に設けてもよい。遊技機は、例えば、一つの空間に100台設けてもよく、二つの空間に50台ずつ設けてもよい。なお、本発明に用いる遊技機は、実機ではあるが、遊技場(パチンコホール)に設置されている稼働台ではなく、部屋や倉庫などの空間に設置された本システム専用として用いる台であり、上記の制御手段が設けられている。
【0035】
ユーザは、自己のパソコンやスマートフォンなどの情報端末を、操作手段20として、遊技機10での遊技を遠隔操作するために用いる。ユーザは、操作手段20により、オンライン遊技システムへのログインや、課金によるポイントへの変換、遊技機での遊技、懸賞への応募などを行う。なお、ユーザは、オンライン遊技システムでの遊技を、ウェブブラウザ上や、操作手段20にダウンロードしたアプリを用いて行うことができる。遊技を手軽にできるようにする観点から、オンライン遊技システムでの遊技は、ウェブブラウザ上で提供されることが好ましい。
【0036】
ユーザは、操作手段20を用いて、ユーザ自身の遊技状況のコメントや、閲覧している他のユーザの遊技状況に対するコメントを行うことができる。
【0037】
サーバ手段50は、ユーザのポイント管理、および遊技機10の動作管理を行う。ポイント管理としては、ユーザが課金して取得したポイント数と、遊技の結果獲得したポイント数の管理を行う。サーバ手段50は、ユーザが所定の期間ポイントを使用しない場合、当該ポイントを失効させてもよい。
【0038】
遊技機10の動作管理としては、操作手段20からの動作指示の信号の遊技機10への送信とともに、遊技機10からの各種結果を通知する信号の受信および信号処理、さらに処理した信号の操作手段20への送信を行う。また、サーバ手段50は、後述する商品の懸賞への応募などに関する情報も管理する。さらに、サーバ手段50は、ユーザごとの各種遊技情報に基づいて、ユーザのランキング情報を生成することもできる。
【0039】
制御手段40は、遊技機10に設けられ、遊技機10と同じ空間内に配置される。制御手段は、遊技機が複数ある場合には、それぞれの遊技機に設けられる。制御手段40は、遊技機10の通常の動作を制御する制御用基板41、および遊技機の大当たり時の動作を制御する大当たり処理装置42を備える。なお、制御用基板に大当たり処理装置の機能を設けるなどした場合、制御手段は大当たり処理装置を有しなくてもよい。
【0040】
操作手段20やサーバ手段50などの外部の手段と、遊技機10との間での信号や情報の送受信は、制御手段40を介して行われる。具体的には、外部の手段から遊技機10に信号が送信され、遊技機10から応答信号が返信される場合、制御用基板41、大当たり処理装置42、遊技機10の順番に信号が伝達され、遊技機10からの応答信号は、制御用基板41を経由して返信される。なお、制御手段が大当たり処理装置を有しない場合、遊技機への信号の送信は、制御用基板から遊技機へと直接伝達される。
【0041】
制御用基板、および大当たり処理装置は、例えば、遊技機に隣接した場所などの遊技機の近傍に設置して、インターネットなどの電気通信回線を介さずに直接に接続することで、大当たりや確変時の高頻度な信号の送受信に起因するエラーの発生を抑制できる。これにより、オンラインでのパチンコ遊技を安定的に行うことができる。
【0042】
図2は、遊技機と、遊技機を撮影する撮影手段の配置図である。図2に示すように、撮影手段30は、遊技機10と対になるように遊技機10の前方や上方などに配置され、遊技機10の動画や静止画を撮影する。遊技機10の盤面11には、遊技時の抽選状況を演出する演出図柄を表示する表示部12が設けられている。撮影手段30は、遊技機10の盤面11や表示部12を撮影する。撮影手段30は、ユーザの操作によって撮影箇所の変更やズームなどを行うことができる。また、事前の設定により、撮影手段は、抽選時の状況に応じて自動的に撮影箇所の変更やズームなどを行ってもよい。また、一つの撮影手段が複数の遊技機を撮影してもよい。
【0043】
本発明の遊技システムは上記構成であることにより、ユーザは、操作手段を用いてオンライン上での遊技が可能となり、店舗までの移動時間を削減できる。また、他人との無用な接触を避けることができる。
【0044】
<オンライン遊技方法の実施の形態>
次に、図3図6に基づき、本発明のオンライン遊技システムを用いた遊技方法の一実施形態について、各手段の信号処理や動作について詳細を説明する。
【0045】
図3は、遊技開始前のフロー図である。図3に示すように、本発明の遊技方法は、遊技開始前において、遊技機の状態を確認する状態確認ステップS1と、遊技機を選択する遊技機選択ステップS2とを含む。
【0046】
状態確認ステップS1では、サーバ手段は起動時、遊技機に対し、制御手段を介して状態確認要求信号を送信し、遊技機からの「受付中」、「遊技中」、または「調整中」のうちのいずれかの応答信号を受信することで遊技機の状態を確認する。その後、サーバ手段から操作手段へ状態通知信号が送信され、ユーザは、操作手段の画面上で遊技機の状態を確認できる(図7参照)。なお、特に記載しない場合、サーバ手段以外と遊技機との信号の送受信も制御手段を介して行われる。
【0047】
遊技機選択ステップS2では、ユーザが操作手段の画面上で「受付中」の遊技機を選択する操作をすると、サーバ手段を介して遊技機へ遊技機を選択する信号である遊技機選択信号が送信される。遊技機からサーバ手段を介して操作手段へ遊技可能の応答信号が送信されると、ユーザが選択した遊技機は「遊技中」の状態表示となり、操作手段は遊技が可能な遊技状態となる。
【0048】
また、遊技機選択ステップでは、ユーザが操作手段の画面上で「遊技中」の表示がされた遊技機を選択する操作である遊技機選択操作をすると、サーバ手段を介して他のユーザが遊技中の遊技機へ閲覧を要求する信号である閲覧要求信号が送信される。その結果、遊技機から、サーバ手段を介して操作手段へ当該遊技機の遊技機情報が応答信号として送信され、操作手段は、ユーザの操作手段の画面にて他のユーザによる遊技の状況を閲覧できる閲覧状態となる。
【0049】
図4は、遊技開始時のフロー図である。図4に示すように、本発明の遊技方法は、遊技開始時において、課金した金額がポイントへと変換されるポイント変換ステップS3と、遊技機での抽選が行われる抽選ステップS4と、抽選後にポイントが減算されるポイント減算ステップS5とを含む。
【0050】
ポイント変換ステップS3では、ユーザが操作手段を用いて課金操作をすると、操作手段からサーバ手段へ、ポイントへの変換を要求する信号であるポイント変換要求信号が送信される。その結果、サーバ手段において、ユーザが課金した金額が所定の変換率でポイントへと変換する処理が行われる。課金により取得したポイント情報はサーバ手段から操作手段へと送信され、操作手段の画面上で確認できる。取得したポイントはサーバ手段により管理される。
【0051】
抽選ステップS4では、ユーザが操作手段で遊技の開始操作を行うと、操作手段からサーバ手段へ、抽選の開始を要求する信号である開始要求信号が送信される。サーバ手段は、操作手段から上記開始要求信号を受信すると、遊技機に対し、始動口への遊技球の入賞を認識させる信号である始動口入賞信号を送信する。始動口入賞信号を受信した遊技機は、抽選を開始する。抽選が終了すると、遊技機からサーバ手段へ抽選終了信号が送信される。始動口への遊技球の入賞は、上述した信号処理により、遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われる。このため、入賞口には現実の遊技球は入賞しない。
【0052】
抽選ステップS4において、ユーザは抽選を行うための開始操作により減算するポイントの倍率である減算倍率(以下、「BET倍率」ともいう)を所定の範囲内で自由に選択できる。選択したBET倍率の情報は、開始要求信号とともにユーザの操作手段からサーバ手段へ送信される(図示省略)。
【0053】
ポイント減算ステップS5では、サーバ手段は、遊技機からの抽選終了信号を受信すると、ユーザが保有しているポイント数から所定のポイント数の減算を行う。なお、ポイント数の減算は、抽選の結果にかかわらず行われる。ただし、後述するように、確変状態となった場合にはポイントを減算しない。
【0054】
サーバでのポイント数の減算は、抽選ステップS4でユーザが選択したBET倍率に応じて行われる。減算されるポイント数は、例えば、BET倍率に比例する。
【0055】
図5は、遊技中のフロー図である。図5に示すように、本発明の遊技方法は、遊技中において、遊技機に大当たり中の大入賞を認識させる大入賞ステップS6と、遊技機から賞球払出しの信号が送信される払出しステップS7と、賞球の数から変換されたポイントが保有ポイント数へ加算されるポイント加算ステップS8と、ユーザが保有ポイントを使用して懸賞に応募する懸賞ステップS9とを含む。
【0056】
大入賞ステップS6では、抽選の結果、遊技機が大当たり状態となった場合に、遊技機からサーバ手段および制御手段へ大当たり状態を知らせる信号である大当たり信号が送信される。また、該信号を受信した制御手段から遊技機へ、大入賞口への遊技球の入賞を認識させる信号である大入賞口入賞信号が送信される。このとき、制御手段が備える大当たり処理装置が、受信した大当たり信号を処理して大入賞口入賞信号を生成する。大入賞口への遊技球の入賞は、上述した信号処理によって仮想的に行われ、現実の遊技球は入賞しない。
【0057】
払出しステップS7では、遊技機が制御手段から大入賞口入賞信号を受信すると、遊技機からサーバ手段へ、遊技機が賞球を払出す際に送信される信号である払出し信号が送信される。遊技機からの賞球の払出しは、上述した信号処理により遊技機において実際の遊技球を介在させずに仮想的に行われる。このため、遊技機から現実の賞球は払出されない。
【0058】
ポイント加算ステップS8では、サーバ手段が遊技機から払出し信号を受信すると、仮想上の賞球の数をポイント数へと変換し、ユーザの保有ポイント数に加算する。
【0059】
ポイントを用いて獲得した仮想上の賞球の数からポイント数への変換は、抽選ステップでユーザが選択したBET倍率に応じて行われる。変換されるポイント数は、例えば、BET倍率に比例する。
【0060】
懸賞ステップS9では、ユーザが操作手段の画面上で選択した商品に応募する応募操作をすると、商品に応募する信号である応募信号がサーバ手段へ送信される。サーバ手段では、所定の日時に、当選ユーザを決定し、懸賞応募者に対して懸賞結果の情報を送信する。当選ユーザは所定の確率で決定され、当該確率は、例えば、1~99%の範囲である。なお、当選ユーザを決定する確率が100%の場合、懸賞ステップは、ポイントを商品と直接交換できる商品交換ステップとなる。
【0061】
懸賞ステップまたは商品交換ステップは、ポイント加算ステップの次に実行されるとは限らず、他のステップと同時に実行されてもよい。
【0062】
図6は、遊技中に確率変動状態(以下、「確変」という)になった確変ステップのフロー図である。確変は、通常の状態よりも高い確率で大当たりが発生する状態をいう。遊技機は、大入賞ステップの後、所定の確率で通常の状態から確変ステップS10へと移行する。確変ステップS10では、遊技機からサーバ手段および制御手段へ、確変を知らせる信号である確変信号が送信される。制御手段は、確変信号を受信すると、普通電動役物(電動チューリップまたは電チューともいう)を開放させるための通過口であるいわゆるスルーチャッカへの入賞信号(スルーチャッカ入賞信号)、および電チューに係る始動口であるいわゆる電チュー始動口への入賞信号(電チュー始動口入賞信号)を遊技機へ送信する。
【0063】
遊技機は、入賞信号を受信すると、電チューの開放および抽選を所定の回数行う。抽選の結果大当たりした場合、大入賞ステップ、払出しステップ、およびポイント加算ステップが行われる。遊技機から送信される大当たりの終了を通知する信号である大当たり終了信号および確変の終了を通知する信号である確変終了信号をサーバ手段が受信すると、確変は終了する。なお、確変中は、抽選が行われてもサーバ手段はポイントの減算を行わない。
【0064】
なお、サーバ手段は、課金した金額から変換されたポイントが、抽選による減算にのみ用いられるようにする機能を有してもよい。また、サーバ手段は、賞球から変換されたポイントが、抽選による減算または商品への交換にのみ用いられるようにする機能を有してもよい。以下、上述した課金した金額から変換されたポイントを「抽選ポイント」、賞球から変換されたポイントを「玉ポイント」と呼ぶ。この場合、サーバ手段は、抽選ポイントのポイント数と、玉ポイントのポイント数を区別して管理する。サーバ手段は、ポイントの失効期限を設定する場合、抽選ポイントと玉ポイントのそれぞれについて失効期限を設定して管理してもよい。サーバ手段が上記2つの機能を有する場合、ユーザが課金したお金は、抽選ポイント、賞球、玉ポイント、の順に変換され、ユーザは玉ポイントを商品交換に用いることで商品を取得できる。
【0065】
サーバ手段は、玉ポイントを商品への交換にのみ用いられる商品交換ポイントへと変換し、商品への交換が商品交換ポイントのみによって行なわれるようにする機能を有してもよい。サーバ手段がこの機能を有する場合、ユーザが課金したお金は、抽選ポイント、賞球、玉ポイント、商品交換ポイントの順に変換され、ユーザは商品交換ポイントを商品交換に用いることで商品を取得できる。
【0066】
本発明のオンライン遊技システムを用いた遊技方法は、上述の通り、現実の遊技球や賞球を、実際に遊技機上で動かすことなく遊技できる。これにより、抽選を開始するために遊技球を打ち出している時間が削減され、遊技機での遊技に費やす時間を、抽選以降の時間に短縮できるとともに、賞球の払出しの時間も削減でき、遊技を手軽に行うことができる。
【0067】
<ユーザが体験する遊技の流れ>
次に、オンライン遊技システムでユーザが体験する遊技の流れを説明する。遊技の開始にあたり、ユーザはログインIDを使用してオンライン遊技システムにログインする。ログインIDとしては、オンライン遊技システム専用のIDのほか、ユーザが保有する各種ウェブサービスのIDを用いてログインすることもできる。
【0068】
ログイン後、ユーザのアカウントデータは、サーバ手段から操作手段へダウンロードされる。ユーザは、操作手段の画面上に表示される現在保有するポイント数や、これまでに行った遊技の結果、商品の懸賞への応募などで獲得した商品などの情報を確認できる。
【0069】
図7には、ログイン後の操作手段の画面に表示される画像の一例を示す。図7に示すように、操作手段の画面21には、選択した遊技機での抽選状況を映す遊技機表示部22、抽選を開始するための抽選開始ボタン23、抽選時のBET倍率を設定するBETボタン24、遊技機を選択する遊技機選択ボタン25が表示される。遊技機選択ボタン25には、遊技機の番号と、各遊技機の現在の状態が表示される。また、操作手段の画面21には、遊技機での抽選を自動的に繰り返し行うための自動抽選ボタン26、遊技中の演出図柄を変化させるチャンスボタン27が表示される。
【0070】
各遊技機の状態を示す状態表示としては、遊技可能な状態である「受付中」、他のユーザが遊技中の状態である「遊技中」、およびメンテナンスなどで調整している状態である「調整中」がある。これらの状態表示を、遊技機それぞれについて行うことで、ユーザは現在の遊技機それぞれの状態を確認でき、選択可能な遊技機が分かる。
【0071】
ユーザは、「受付中」の状態表示がされている遊技機の中から1台を自由に選択し、選択した遊技機で遊技できる。
【0072】
ユーザは、「遊技中」の状態表示がされている遊技機の中から1台を自由に選択し、他のユーザが遊技している遊技機の遊技状況を閲覧することもできる。これにより、各遊技機の大当たりや確変などの発生状況を把握し、その後に遊技する遊技機の選択に役立てることができる。また、後述するコメント機能やランキング機能との組み合わせにより、ユーザ同士の交流や情報交換が促され、ユーザにとって本遊技システムの魅力が増すことが期待される。
【0073】
「遊技中」の状態表示であっても、抽選が行われない時間が一定時間以上経過した遊技機については、ユーザが当該遊技機での遊技を中止したとみなして、自動的に「受付中」へと変化する。これにより、他のユーザによる遊技機の選択の幅が広がるとともに、稼働していない遊技機の数を減らし、より多くのユーザがオンライン遊技を楽しむことができる。
【0074】
ユーザは、遊技機選択ボタン25において、「調整中」の状態表示がされている遊技機は選択できない。メンテナンスなどの調整が終了した遊技機の状態表示は、「受付中」へと変わり、ユーザは当該遊技機を選択できるようになる。
【0075】
ユーザは、操作手段を用いて課金し、ポイントを取得する。ポイントは、ユーザが課金した金額から、所定の変換率で変換される。例えば、1000円を課金した場合、1000ポイントに変換される。課金には、クレジットカードや、プリペイドカードなどを使用でき、例えば、予め登録したクレジットカード情報に基づいて決済できる。
【0076】
ユーザは、操作手段で遊技の開始操作を行う。抽選に先立ち、ユーザは、BETボタン24を押してBET倍率を決定する。BET倍率は、例えば、0.5~10倍の範囲で自由に選択できる。その後、抽選開始ボタン23を押すと、遊技機は始動口への入賞と認識し、抽選を開始する。抽選が開始すると、操作手段の画面21に表示される遊技機表示部22の演出図柄が動き始める。抽選開始ボタン23による抽選では、一回の抽選が外れて終了すると遊技機は動作を終了する。
【0077】
ユーザは、抽選開始ボタン23のほか、遊技機が連続して抽選を繰り返す自動抽選ボタン26を押して抽選を行うこともできる。自動抽選ボタン26で抽選した場合、抽選が外れると自動的に次の抽選が開始されるため、ユーザはより手軽にパチンコ遊技を楽しむことができる。
【0078】
ユーザは、遊技中にチャンスボタン27を押すことができる。これにより、演出図柄の表示が変化し、遊技をより楽しむことができる。
【0079】
遊技機での抽選が終了すると、ユーザの保有ポイント数から抽選に使用したポイント数が減算される。一回の抽選で減算されるポイント数は、例えば、BET倍率が1倍の場合に10ポイントの減算とすると、BET倍率が2倍の場合は20ポイントの減算となる。
【0080】
遊技機での抽選の結果大当たりとなった場合、ユーザは賞球の替わりにポイントを獲得し、保有ポイント数に加算される。この際に獲得するポイント数は、抽選時のBET倍率に比例する。例えば、BET倍率1倍の抽選では遊技機からの賞球1000個の払出し信号が500ポイントへと変換される場合、BET倍率2倍の抽選では賞球1000個の払出し信号が1000ポイントへと変換される。
【0081】
大当たりの後、所定の確率で確変となる。確変になると、スルーチャッカおよび電チュー始動口への入賞処理が遊技機および制御手段によって自動的に行われる。抽選の結果大当たりすると、ユーザはポイントを獲得する。電チュー始動口起因で獲得するポイント数は、電チュー以外の始動口起因で獲得するポイント数よりも多い。確変の間は自動的に所定の回数抽選が行われる。この間、ユーザの保有ポイントからの減算は行われない。
【0082】
ユーザは、自身が遊技している遊技機の大当たりや確変の発生状況などについて、操作手段を用いてコメントできる。また、他のユーザにより「遊技中」の遊技機を閲覧し、遊技状況に対するコメントを行うこともできる。さらに、保有ポイント数や大当たり発生率などを基準にしたユーザランキングを閲覧することもできる。
【0083】
ポイントは、パチンコ遊技以外に、商品の懸賞への応募などにも用いることができる。懸賞では、所定のポイントを1口として、種々の商品に応募できる。ユーザは、例えば、10ポイントを1口として、複数の商品に、複数口ずつ応募することもできる。応募した商品には所定の確率で当選する。商品に当選する確率は、応募人数などに応じて設定し、例えば、1~99%の範囲とできる。
【0084】
ユーザは、自動抽選によりパチンコ遊技を行いながら、商品の懸賞への応募などの操作を同時に行うことができ、手軽にパチンコ遊技以外の遊技も楽しめる。
【0085】
<課金、ポイント、商品の流れ>
図8には、ユーザがパチンコ遊技や、商品の懸賞への応募などを行う際の課金や、ポイント、商品の流れを示す。ユーザは課金をして取得したポイントを用いてパチンコ遊技ができ、当該ポイントは商品の懸賞への応募または商品への交換に用いてもよい。また、ポイントは、パチンコ遊技によって増やすことができ、パチンコ遊技で獲得したポイントを、再度パチンコ遊技や、商品の懸賞への応募または商品への交換に用いてもよい。さらに、当該ポイントは、その他の連携するウェブサービスなどに用いることもできる。
【0086】
図9には、図8に示したポイントの流れの別例を示す。図9に示すように、ユーザが使用するポイントのうち抽選ポイントは、例えば、パチンコ遊技にのみ用いられる。これは、サーバ手段が、抽選ポイントを、減算ステップでの減算にのみ用いられるようにすることにより実現される。また、玉ポイントは、例えば、パチンコ遊技、または商品交換にのみ用いられる。これは、サーバ手段が、玉ポイントを、減算ステップでのポイント数の減算、または商品交換ステップでの商品への交換にのみ用いられるようにすることにより実現される。
【0087】
上記の場合、ユーザは抽選ポイントを商品へと直接交換することはできない。オンライン遊技の一連の流れとしては、ユーザは課金をして抽選ポイントを取得し、抽選ポイントを用いてパチンコ遊技機で抽選を行う。そして、抽選の結果得られる仮想上の賞球は、玉ポイントへと変換され、ユーザは、玉ポイントを商品への交換に用いることができる。
【0088】
ユーザは、玉ポイントを商品交換ポイントへと変換し、この商品交換ポイントを用いて商品を取得することもできる。これは、サーバ手段が、玉ポイントを、商品交換ポイントへと変換し、商品への交換には商品交換ポイントのみが用いられるようにすることにより実現される。この場合、ユーザは商品交換ポイントを抽選ポイントや玉ポイントへと変換できない。
【0089】
商品交換ポイントは、例えば、200玉ポイントを1商品交換ポイントへと換算して用いることができる。商品交換ポイントが玉ポイントよりも少ない桁数へと換算されることにより、ユーザは、保有している商品交換ポイントの数をより把握しやすい。なお、ユーザが商品交換ポイントと、それ以外のポイントとを区別しやすいようにする観点から、操作手段の画面上には、商品交換ポイントは商品交換チケットなどと表示されてもよい。
【0090】
以上、各図などに基づきオンライン遊技システムおよびオンライン遊技方法について説明したが、本発明の構成はこれに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明のオンライン遊技システムおよびオンライン遊技方法は、場所や時間にかかわらず、遊技を手軽にできるので、多様なユーザが利用できる。
【符号の説明】
【0092】
10 遊技機
11 盤面
12 表示部
20 操作手段
21 画面
22 遊技機表示部
23 抽選開始ボタン
24 BETボタン
25 遊技機選択ボタン
26 自動抽選ボタン
27 チャンスボタン
30 撮影手段
40 制御手段
41 制御用基板
42 大当たり処理装置
50 サーバ手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9