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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112600
(43)【公開日】2022-08-03
(54)【発明の名称】物品運搬用パレット
(51)【国際特許分類】
   B65D 19/26 20060101AFI20220727BHJP
【FI】
B65D19/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021008451
(22)【出願日】2021-01-22
(71)【出願人】
【識別番号】514174648
【氏名又は名称】平野 二十四
(74)【代理人】
【識別番号】100099047
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】平野 二十四
【テーマコード(参考)】
3E063
【Fターム(参考)】
3E063AA03
3E063BA03
3E063BA05
3E063BA10
3E063BB01
3E063BB04
3E063BB08
3E063CA13
3E063CA26
3E063DA05
3E063EE01
3E063EE06
(57)【要約】
【課題】格納したり運搬したりする際に場所を取らず、使用の際には普通に物品を載せて運搬することのできる物品運搬用パレットを提供すること。
【解決手段】帯状に構成された複数の第1の板体2が面方向で相互に平行となるように配置された第1の面構造と、帯状に構成された複数の第2の板体3が面方向で相互に平行となるように配置された第2の面構造とを有し、複数の第1の板体2に対して複数の第2の板体3が交差して2枚の前記第1の板体と2枚の前記第2の板体からなる4つの壁面で包囲された方形領域Sが構成されるように配置され、かつ第1及び第2の板体2、3の交差線において第1及び第2の板体2、3が回動可能に接続されている折り畳み可能なパレット本体4を備え、パレット本体4を使用状態に拡張した際に、その拡張状態を保持するために方形領域S内に箱15が収容されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状に構成された複数の第1の板体が面方向で相互に平行となるように配置された第1の面構造と、帯状に構成された複数の第2の板体が面方向で相互に平行となるように配置された第2の面構造とを有し、複数の前記第1の板体に対して複数の前記第2の板体が交差して2枚の前記第1の板体と2枚の前記第2の板体からなる4つの壁面で包囲された方形領域が構成されるように配置され、かつ前記第1及び第2の板体の交差線において前記第1及び第2の板体が回動可能に接続されている折り畳み可能なパレット本体を備え、
前記パレット本体を使用状態に拡張した際に、拡張状態を保持するための保持手段を前記パレット本体に設けるようにしたことを特徴とする物品運搬用パレット。
【請求項2】
前記パレット本体は使用状態に拡張した際に略方形あるいは略菱形の外形形態を取り、周囲の4方向の各外縁にはそれぞれ前記第1の板体と前記第2の板体の外端が一体化した角部の列が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の物品運搬用パレット。
【請求項3】
前記保持手段は、前記方形領域内に配置されて前記方形領域を構成する前記壁面の対向する面に接する箱部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の物品運搬用パレット。
【請求項4】
前記保持手段は、前記方形領域内に配置されて前記方形領域の内部においてコーナーに先端が当接して十字状に配置される板体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の物品運搬用パレット。
【請求項5】
前記保持手段は、前記パレット本体を使用状態に拡張した際に前記パレット本体外周に接した状態で前記パレット本体を包囲する枠部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の物品運搬用パレット。
【請求項6】
前記保持手段には前記パレット本体に取り付けた際に前記パレット本体の上端に係合される係合部が形成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項7】
前記保持手段を前記パレット本体を持ち上げた際に脱落しないように前記パレット本体に対して固定する固定部材を有するようにしたことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項8】
前記保持手段は、前記パレット本体を構成する前記第1の板体及び前記第2の板体の少なくとも一方の一部と一体的に形成されている突起片であることを特徴とする請求項1又は2に記載の物品運搬用パレット。
【請求項9】
前記保持手段で保持される際の前記第1の板体と前記第2の板体のなす角度は直角であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項10】
前記第1の板体と前記第2の板体とによってなす交差線は前記第1の板体と前記第2の板体にそれぞれ形成された全幅の半分の長さのスリット同士を噛み合わせることで形成されていることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項11】
前記第1及び第2の板体の上端が同一平面上にあることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項12】
前記パレット本体にはフォークリフトのフォークを挿通させるための穴又は切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【請求項13】
前記パレット本体は紙製、プラスチック製又はアルミニウム合金製のいずれかであることを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の物品運搬用パレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は荷物等、様々な物品を載せて運搬するために使用する物品運搬用パレット等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より物品運搬用パレットが特に流通業界で日常的に例えば、大きな荷物や数多くの荷物を運搬する際に使用されている。そのような物品運搬用パレットの一例を示す。特許文献1は金属製のパレットであり、特許文献2は合成樹脂製製のパレットであり、特許文献3は段ボール製のパレットである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-96804号公報
【特許文献2】特開平11-124138号公報
【特許文献3】特開2010-62068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらのような従来の物品運搬用パレットはいずれも定形を保っており、運搬する物品が大きければそれに応じて大型化してしまい、使用していない時の置き場で非常にスペースを取ってしまっていた。また、例えば、パレットを納品のために運搬したり、パレットを使用して荷物を運搬して運搬先で物品を荷下ろしした後でパレットだけを回収してトラックの荷台やコンテナに積んで戻るような場合では、積み込む際に大きなパレットであると荷台やコンテナにそれほど積み込むことができず、パレットのために何台もトラックを用意しなければならず、パレットの運搬の費用も嵩むこととなっていた。
本発明は、これらのような問題点に鑑み、格納したり運搬したりする際に場所を取らず、使用の際には普通に物品を載せて運搬することのできる物品運搬用パレットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために第1の手段では、帯状に構成された複数の第1の板体が面方向で相互に平行となるように配置された第1の面構造と、帯状に構成された複数の第2の板体が面方向で相互に平行となるように配置された第2の面構造とを有し、複数の前記第1の板体に対して複数の前記第2の板体が交差して2枚の前記第1の板体と2枚の前記第2の板体からなる4つの壁面で包囲された方形領域が構成されるように配置され、かつ前記第1及び第2の板体の交差線において前記第1及び第2の板体が回動可能に接続されている折り畳み可能なパレット本体を備え、前記パレット本体を使用状態に拡張した際に、拡張状態を保持するための保持手段を前記パレット本体に設けるようにした。
これによって、物品運搬用パレットとして使用する際には、パレット本体を拡張させて保持手段によって拡張状態で物品運搬用パレットの形状を保持することができる。4つの壁面で包囲された複数の方形領域が構成されることでパレット本体上に重量のある物品を載置してもこのような壁構造によって耐えることが可能となる。また、運搬の費用も軽減できるため運搬の燃料費も削減でき、燃料使用が削減されることから結果として環境への負荷も減らすことができる。
また、使用しない場合には保持手段を取り除き、例えば格納したり、物品運搬用パレット自体を運搬する場合には複数のパレット本体同士を重ね併せて嵩張らないようにすることでコンパクト化ができ、格納するスペースを取らず、運搬の際に多くの物品運搬用パレットを一度に運搬できるため費用も軽減できる。
【0006】
「第1及び第2の板体」は帯状に構成されている。耐久性のある素材であれば材質は問わない、例えば紙、合板、プラスチックがよく、軽金属製でもよい。
「4つの壁面で包囲された方形領域」は最小単位として平行な2枚の第1の板体と平行な2枚の第2の板体が交差することで構成される。方形領域は正方形、菱形、長方形を含む。
「第1及び第2の板体の交差線」は、第1及び第2の板体が相互に回動する際の中心軸となる部分である。後述するように全幅の半分の長さのスリット同士を噛み合わせるようにすることが交差部分に回動軸を形成するためにもっとも低コストで、軽量化するが、例えば第1の板体の側面の表裏に第2の板体の端部を例えばテープや紐で揺動可能に固定してもよい。
「保持手段」は、パレット本体に取り付けてパレット本体を拡張状態に保持する部材である。パレット本体は一部の動きが伝わって全体が変位することになるため、パレット本体の一部の動きを規制することで拡張状態に保持することができる。例えば、1又は2以上の4つの壁面で包囲された方形領域に嵌め込まれる内部形状に対応した部材であることがよい。また、パレット本体を外側から規制するような部材でもよい。例えばパレット本体の外形に一致する枠部材がよい。また、棒状体によってパレット本体の複数の壁面を刺し通すようにしてもよい。
【0007】
また、第2の手段として、前記パレット本体は使用状態に拡張した際に略方形あるいは略菱形の外形形態を取り、周囲の4方向の各外縁にはそれぞれ前記第1の板体と前記第2の板体の外端が一体化した角部の列が形成されているようにした。
つまり、パレット本体の外縁が第1の板体又は第2の板体の開放された先端にならず、第1の板体と第2の板体が連結された折れ曲がった状態で表れるようにすることである。これによって、パレット本体に荷物等の物品を載置する際に荷物等の底が当たりやすいパレット本体の外縁寄り部分が補強されることとなり、パレット本体全体としても中央から周縁までしっかりと荷物等の荷重を受けることができる。パレット本体が略方形の場合には周囲の4方向の各外縁は90度の角度に配置されることとなる。
「使用状態に拡張した際に略方形の外形形態」における「略方形の外形形態」とはパレット本体は拡張した際に第1の板体と第2の板体が交差した格子状の目が連続するため、直線で画定される周囲の形状は方形形状としては現れないものの、仮想的に拡張したパレット本体外郭を結んだ線分は方形形状となっているため、全体を目視すればパレット本体が方形の枠にぴったり収まるような形状と理解できる形状だからである。
このような第1の板体と第2の板体の外端が一体化した角部の形状は、帯状の板体を屈曲させることで形成させるとよい。帯状の板体を屈曲させることで第1の板体と、第1の板体に対して交差方向に第2の板体が形成されることになる。第1の板体と第2の板体を例えばテープや接着剤やステープラー等で一体化するようにしてもよい。
【0008】
また、第3の手段として、前記保持手段は、前記方形領域内に配置されて前記方形領域を構成する前記壁面の対向する面に接する箱部材であるようにした。
このように、少なくとも対向する壁面間に箱部材を当接させて配置させることで、方形領域を構成する壁面の形状が規制されるため、パレット本体全体の形状が保持されることとなる。
「箱部材」は、使用時に立体的な形状になっていればよく、パレット本体と同様に折り畳んで格納できるとよい。例えば、角筒形状でもよく、角筒形状の四辺から一辺をカットしたチャンネル形状であってもよい。また、例えば、角筒体の前後に蓋がついている六面体形状であってもよい。
また、第4の手段として、前記保持手段は、前記方形領域内に配置されて前記方形領域の内部においてコーナーに先端が当接して十字状に配置される板体であるようにした。
このように、コーナーに先端が当接して十字状に配置されるように板体を配置すると、方形領域を構成する壁面の形状が規制されるため、パレット本体全体の形状が保持されることとなる。十字状の板体は分解できるとよい。
また、第5の手段として、前記保持手段は、前記パレット本体を使用状態に拡張した際に前記パレット本体外周に接した状態で前記パレット本体を包囲する枠部材であるようにした。
枠部材によって外方からパレット本体の変形を規制することでパレット本体の形状が保持されることとなる。
また、第6の手段として、前記保持手段には前記パレット本体に取り付けた際に前記パレット本体の上端に係合される係合部が形成されているようにした。
保持手段にパレット本体の上端に係合される係合部を形成すると、保持手段をパレット本体に取り付けた際に、パレット本体を持ち上げた際に保持手段は係合部がパレット本体の上端に係合されるため、パレット本体から脱落することがなくなる。係合部としては、例えば、保持手段である「箱部材」や「板体」に張り出し状に形成した突起等であることがよい。あるいはフック部材を「箱部材」や「板体」に取り付けて、例えばパレット本体の上端に係止してもよい。
また、第7の手段として、前記保持手段を前記パレット本体を持ち上げた際に脱落しないように前記パレット本体に対して固定する固定部材を有するようにした。
固定部材は例えば、保持手段である「箱部材」や「板体」を例えばピンや串等を用いてパレット本体側に刺し通して固定することがよい。
また、第8の手段として、前記保持手段は、前記パレット本体を構成する前記第1の板体及び前記第2の板体の少なくとも一方の一部と一体的に形成されている突起片であるようにした。
パレット本体にパレット本体を拡張状態に保持するための突起片を設けることで、別体として保持手段を用意する必要がなくなる。突起片はパレット本体自らの方形領域内に差し込むように構成することがよい。
【0009】
また、第9の手段として、前記保持手段で保持される際の前記第1の板体と前記第2の板体のなす角度が直角であるようにした。
これによって4つの壁面で包囲された方形領域は正方形又は長方形となり、拡張した際のパレット本体の面積が最大となる。また、斜め方向からの圧力に対してももっとも折り畳まれにくい角度となる。
また、第10の手段として、前記第1の板体と前記第2の板体とによってなす交差線は前記第1の板体と前記第2の板体にそれぞれ形成された全幅の半分の長さのスリット同士を噛み合わせることで形成されているようにした。
つまり、互いにスリットの開口部方向から相手側に差し込んで自身のスリットが相手側の板体を挟むように第1の板体と第2の板体を連結する。
このように交差線を形成すると、第1及び第2の板体をもっとも簡単に回動可能とでき、第1及び第2の板体からなるパレット本体の組み立ても容易に行うことができるからである。
また、第11の手段として、前記第1及び第2の板体の上端が同一平面上にあるようにした。
パレット本体に荷物等の物品を載置するためには上端が同一平面上にあることが載置した物品の安定性のためによく荷物等を載置した際の荷重の分散を図ることもできるからである。
また、第12の手段として、前記パレット本体にはフォークリフトのフォークを挿通させるための穴又は切り欠きが形成されているようにした。
これによってパレット本体を拡張させた際に、パレット本体と交差する方向に穴又は切り欠きの通路ができることとなるため、フォークリフトのフォークを穴又は切り欠きの列に挿通させてパレット本体を持ち上げることが可能となる。
また、第13の手段として、前記パレット本体は紙製、プラスチック製又はアルミニウム合金製のいずれかであるようにした。
紙製、プラスチック製又はアルミニウム合金製であると軽量に構成できるため、パレット本体の素材としてよい。本発明はこれら以外の素材を排除するものではない。
上述した第1~第13の手段の各発明は、任意に組み合わせることができる。特に、第1の手段の構成を備えて、第2~第12の手段の各発明の少なくともいずれか1つの構成と組み合わせを備えるとよい。第1~第13の手段の各発明の任意の構成要素を抽出し、他の構成要素と組み合わせてもよい。
【発明の効果】
【0010】
上記発明では、折り畳み可能なパレット本体を拡張させた際に、保持手段によって拡張状態で物品運搬用パレットの形状を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態のパレット本体を拡張し、2つの形状を保持するための箱を取り付けた状態の斜視図。
図2】同じパレット本体を折り畳んだ状態の斜視図。
図3】第1の板体と第2の板体を構成するために使用する2枚の第1のベース板体と4枚の第2のベース板体を並べた状態の平面図。
図4】(a)はパレット本体を図1のA方向から見た平面図、(b)はパレット本体を図1のB方向から見た平面図。
図5】(a)は4単位×6単位の枠体を交差させた状態の平面図、(b)は(a)のA方向から見た交差前の配置を示す正面図、(c)は(a)のB方向から見た交差前の配置を示す側面図。
図6】(a)は2つの交差させた4単位×6単位の枠体に1つの2単位×8単位の枠体を交差させた状態の平面図、(b)は2つの交差させた4単位×6単位の枠体に1つの2単位×8単位の枠体を交差させる直前の正面図、(c)は2つの交差させた4単位×6単位の枠体に1つの2単位×8単位の枠体を交差させた状態の正面図。
図7】(a)は2つの交差させた4単位×6単位の枠体に2つの2単位×8単位の枠体を交差させた状態の平面図、(b)は2つの交差させた4単位×6単位の枠体に1つの2単位×8単位の枠体を交差させる直前の正面図、(c)は2つの交差させた4単位×6単位の枠体に1つの2単位×8単位の枠体を交差させた状態の正面図。
図8】2つの交差させた4単位×6単位の枠体に2つの2単位×8単位の枠体を交差させ、更に十字状に10単位の第1のベース板体を交差させた状態の平面図。
図9】(a)は実施の形態1の箱の組み立て前の状態の斜視図、(b)は同じ箱の組み立て後の状態の斜視図。
図10】(a)は実施の形態2の十字プレートの組み立て前の状態の斜視図、(b)は同じ十字プレートの組み立て後の状態の斜視図。
図11】(a)は実施の形態3の十字プレートの組み立て前の状態の斜視図、(b)は同じ十字プレートの組み立て後の状態の斜視図。
図12】実施の形態3に使用するフックの(a)は正面図、(b)は斜視図。
図13】(a)は実施の形態4のコマの斜視図、(b)は同じコマを折り畳んだ状態の斜視図。
図14】実施の形態5において(a)はフックピンを天板の側方から刺す状態を説明する説明図、(b)はフックピンの屈曲した先端部を第1の板体又は第2の板体の上縁に係止させた状態の説明図。
図15】パレット本体を外側から規制するために使用される実施の形態6の外枠の斜視図。
図16】実施の形態6の外枠の使用方法を説明する(a)は使用前の説明図、(b)は使用状態の説明図。
図17】実施の形態7において拡張された状態のパレット本体のもっとも外寄りに形成される4つの角部の列に対して棒体31を挿通させた状態の(a)は平面図、(b)は正面図。
図18】実施の形態8の突起片を備えたのパレット本体の一部省略斜視図。
図19】実施の形態8の突起片の使用方法を説明する(a)は図18の状態の部分拡大断面図、(b)は突起片の上半分を折り曲げた状態の部分拡大断面図、(c)は使用状態の部分拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1図8に基づいて実施の形態の物品運搬用パレット1(以下、パレット1と省略する)を説明する。
図1図2図4及び図8に示すように、パレット1は等間隔で面方向で相互に平行となるように配置された帯状の複数の第1の板体2と、同じく面方向で相互に平行となるように配置された帯状の複数の第2の板体3とが交差したパレット本体4を備えている。
パレット本体4は図1図8の拡張された状態においては、2枚の第1の板体2と、2枚の第2の板体3とからなる4つの壁面で包囲された方形領域Sが構成される。方形領域Sは平面視において正方形形状となる。つまり、拡張された状態において第1の板体2と第2の板体3とは直交するように配置とされる。
本実施の形態では方形領域Sを構成する第1の板体2(又は第2の板体3)の壁面の幅を基本単位とし、以下では1つの基本単位を「1単位」と称する。例えば、方形領域Sは4つの第1の板体2と第2の板体3の1単位の長さで包囲された領域となる。本実施の形態では1単位の長さは一例として15.5cmとする。
【0013】
本実施の形態では、方形領域Sは9枚の平行な第1の板体2と9枚の平行な第2の板体3が交差することによって構成されている。9枚の平行な第1の板体2によって第1の面構造が、9枚の平行な第2の板体3によって第2の面構造が構成されている。9枚の平行な第1の板体及び第2の板体3は、それぞれ端から順に2単位、4単位、6単位、8単位、10単位、8単位、6単位、4単位、2単位の長さに構成され、10単位の長さの第1の板体2A(又は第2の板体3A)を中心に鏡像対称となるように配置されている。平行に配置された第1の板体2(又は第2の板体3)同士の間隔(長さ)は1単位とされている。また、パレット1の上下幅も1単位の長さで構成されている。パレット本体4は拡張された状態において、全体としておおよそ110cm×110cmのサイズの平面視において略正方形の外形形態を取る。パレット本体4を正方形と見た場合の4つの外縁4A~4Dにはそれぞれ第1の板体2と第2の板体3の先端が90度の角度で接合された4つの角部5の列が配置される。各外縁4A~4Dのそれぞれの4つの角部5の頂点を通る直線で包囲された領域は正方形形状とされる。
図2に示すように、パレット本体4は閉じた状態では交差した複数の第1の板体2及び第2の板体3が重ね合わされて10単位の長さの長尺体に折り畳まれる。
図4(a)に示すように、パレット本体4は拡張された状態において、対向する2つの外縁4A、4C間にフォークリフトのフォークが挿通される通路6が形成される。
【0014】
次に、パレット本体4を構成する構成部材について説明する。
パレット本体4を構成する単位となる第1の板体2及び第2の板体3は、図3に示すように、2枚の第1のベース板体7A、7Bと、4枚の第2のベース板体8A~8Dからなる。第1のベース板体7A、7Bと第2のベース板体8A~8Dはいずれも段ボール製である。ベース板体7A、7B、8A~8Dには所定の位置に交差方向の他の第1のベース板体7A、7Bと第2のベース板体8A~8Dと交差する際に噛み合わせるためのスリット9が形成されている。スリット9の切り込み量はそれぞれのベース板体7A、7B、8A~8Dの上下幅の半分とされており、互いのスリット9が相手側のスリット9に差し込まれて連結される。各ベース板体7A、7B、8A~8Dのスリット9の数は交差する自身以外のベース板体7A、7B、8A~8Dとの交差部分と対応する。連結された交差部分の上下幅はベース板体7A、7B、8A~8Dの上下幅と同幅で上下に線状となり、交差部分を中心に正逆180度の角度範囲で自在に回動する。
第1のベース板体7A、7Bの外形形状は同一であり、スリット9の位置のみが異なる。第1のベース板体7A、7Bは対になっており、パレット本体4が組み上がって拡張された状態における中央に十字に配置される10単位の長さの第1の板体2A及び第2の板体3Aとなる。
第2のベース板体8A~8Dもそれぞれ外形形状は同一であり、スリット9の位置と長手方向両端に形成された連結爪13と連結用スリット10の位置のみが異なる。第2のベース板体8A~8Dは第1のベース板体7A、7Bを2つ直列に増やした2倍の長さとされている。第2のベース板体8A~8Dは連結爪13を連結用スリット10に差し込んで無端状の(リング状の)形状として使用される。2つのベース板体8A、8B(図中上から3番目と4番目の配置位置)が対となり、2単位×8単位の長方形の枠体F1を形成する。2つの第2のベース板体8C、8D(図中上から5番目と6番目の配置位置)が対となり、4単位×6単位の長方形の枠体F2を形成する。
第2のベース板体8A~8Dについて長方形を形成する際には無端状形状とした後に4箇所の折り目12(連結爪13と連結用スリット10の根元も重ね合わされて折り目12となる)で折り曲げて長方形の枠状に構成する。長方形のある対向する側が第1の板体2となり、それと直交する側が第2の板体3となる。枠体F1、F2の4つの角部分がパレット本体4の角部5となる。
ベース板体7A、7B、8A~8Dの下側には通路6を形成することとなる長方形のカット部11が形成されている。
【0015】
このような第1の板体2及び第2の板体3は以下のように組み立てられてパレット本体4を構築する。尚、以下の組み立て順は、枠体F1と枠体Fの交差状態がわかりやすい一例を挙げたのであり、他の組み立て順でもパレット本体4を構築することができる。
まず、図5(a)~(c)に示すように、第2のベース板体8C、8Dについて4単位×6単位の枠体F2を作製し、第2のベース板体8Cが上側となるように4単位×6単位の向きが90度ずれた回転対称の位置に配置して上下の対向するスリット9同士を互いに差し込ませるようにして交差させる。枠体F2は縦横で2単位の差があるため、交差させることで、図5(a)に示すように中央の4単位×4単位の正方形の外側に1単位×4単位の長方形が構成されることとなる。
このようにして組み合わされた枠体F2に対して、図6(a)~(c)に示すように、まず、下側に配置される第2のベース板体8Aの枠体F1を組み合わせる。2単位×8単位の長方形となる第2のベース板体8Aの枠体F1は、長手側が第2のベース板体8Dの枠体F2の長手側となるように、つまり第2のベース板体8Dの枠体F2を挟むように相対的に下方から組み合わされた枠体F2に交差させるようにする。交差状態では図6(a)に示すように4つの1単位×12単位の正方形、4つの1単位×2単位の長方形、4つの1単位×4単位の長方形、1つの2単位×4単位の長方形が構成されることとなる。
【0016】
次に、このようにして組み合わされた枠体F2+下側枠体F1に対して、図7(a)~(c)に示すように、上側に配置される第2のベース板体8Aの枠体F1を組み合わせる。尚、枠体F2に組み合わせる枠体F1の順序は逆でもよい。交差状態では図7(a)に示すように12の1単位×12単位の正方形、12の1単位×2単位の長方形、1つの2単位×2単位の正方形が構成されることとなる。
そして、最後にこの枠体F1と枠体F2の組み合わせ(図7(a)の状態のもの)に対して上下方向から10単位の長さの第1の板体2A及び第2の板体3Aを図8のように十字に交差させることでパレット本体4が完成する。このパレット本体4が完成した状態では計40の1単位×1単位の正方形が構成されることとなる。そしてその内部が方形領域Sとなる。
【0017】
上記のように構成することで、実施の形態のパレット1(パレット本体4)では次のような効果が奏される。
(1)図1の状態から図2のように畳むことで使用態様の形態と比べてコンパクト化するため、場所を取らず、格納や運搬の際に有利である。
(2)パレット本体4は40の1単位×1単位の方形領域Sからなる立体構造体とされ、木口方向で載置された荷物等の荷重を支えることとなる。荷重は分散されるので空間が多くとも丈夫でパレットとして十分耐用可能となる。
(3)パレット本体4は1単位×1単位の方形領域Sが縦横に連続した立体構造体空間を有するため非常に軽量化できる。
(4)パレット本体4の周囲の4つの外縁は、第1の板体2と第2の板体3の先端が90度の角度で接合された4つの角部5の列が配置されて、しっかりとした剛構造で縁取られることとなるため、パレット本体4の中央から外方にかけてしっかりと荷物等を支えることができる
(5)パレット本体4は2枚の第1のベース板体7A、7Bと、4枚の第2のベース板体8A~8Dだけで構築されている。つまり、枠体F1、F2を組み立ててからそれらを組み合わせるようにしている。そのため、部材点数が少ないため、パレット本体4完成までの組み立ての手間がいらず、また低コスト化にも貢献する。
【0018】
次に、パレット1の一部であって、パレット本体4に取り付けてパレット本体4を拡張された状態に保持するための保持手段のいくつかの実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図9(a)(b)に示すように、保持手段としての箱15は、パレット本体4の方形領域Sのサイズ、つまりに1単位ちょうどの長さの辺からなる立方体(正六面体)の段ボール製の本体16を備えている。本体16は角筒状の四方の壁16aと天蓋16bと底蓋16cとから構成されている。天蓋16bの対向する両辺には係合部としての張り出し片17が形成されている。
箱15は畳んだ状態の本体16を角筒状に拡げ、天蓋16bと底蓋16cで上下開口部を塞いで図9(b)のような使用状態とし、拡張した状態のパレット本体4の上方から方形領域S内に落とし込んで使用する。拡張された状態のパレット本体4の方形領域Sは上下方向に筒状に構成されているが、天蓋16bの張り出し片17は第1の板体2又は第2の板体3の上縁に係合されるため、パレット本体4を持ち上げても箱15が方形領域S内から容易に脱落することはない。図1は、一例として2つの箱15をバランスよく離して配置した状態である。
このような箱15を使用することで、パレット本体4の箱15が収容された方形領域Sの周囲の壁面の角度が固定され、パレット本体4を構成するすべての第1の板体2と第2の板体3の角度が連動していることから、パレット本体4を拡張させたまま保持することができる。また、箱15は張り出し片17によって支持されているため、箱15はパレット本体4に保持されることとなる。
【0019】
(実施の形態2)
図10(a)(b)に示すように、保持手段としての十字プレート18は、段ボール製の第1のプレート18aと第2のプレート18bを十字に組み合わせて構成される。第1のプレート18aはちょうど方形領域Sの対角線長さで上下幅が1単位の長さの長方形の板体である。長手方向の中央位置には下端から中央にかけてスリット19が形成されている。第2のプレート18bも方形領域Sの対角線長さで上下幅が1単位の長さの長方形の板体である。長手方向の中央位置には上端から中央にかけてスリット19が形成されている。第2のプレート18bの上端のスリット19開口部の両側には係合部としての張り出し片20が形成されている。十字プレート18は中央位置のスリット19同士を十字に交差させるように噛み合わせて組み立てるようにする。
十字プレート18は実施の形態1と同様にパレット本体4の方形領域S内において方形領域Sのコーナーに当接するように配置される。配置状態で張り出し片20を折り曲げて隣接した第1の板体2又は第2の板体3の上縁に係止させる。
このような十字プレート18を使用することで、パレット本体4の十字プレート18が収容された方形領域Sの周囲の壁面の角度が規制され、パレット本体4を構成するすべての第1の板体2と第2の板体3の角度が連動していることから、パレット本体4を拡張させたまま保持することができる。また、十字プレート18は張り出し片20によって支持されているため、箱15はパレット本体4に保持されることとなる。
【0020】
(実施の形態3)
図11(a)(b)に示すように、保持手段としての十字プレート21は、段ボール製の第1のプレート21aと第2のプレート21bを組み合わせて構成される。実施の形態2と同様に十字プレート21は中央位置のスリット22同士を十字に交差させるように噛み合わせて組み立てるようにする。実施の形態3では実施の形態2と異なる係合部としてのフック23が用いられている。図12(a)(b)に示すように、フック23は屈曲した先端部23aと棒状の差し込み部23bから構成されている。差し込み部23bの側面には返し24が形成されている。フック23は差し込み部23bを第1のプレート21aと第2のプレート21bの上部両端に差し込み部23側を差し込んで固定されており、側方に先端部23aが張り出すように取り付けられている。
このような十字プレート21は実施の形態2と同様にパレット本体4の方形領域Sのコーナーに当接するように配置される。そして、フック23の先端部23aをコーナー上縁に係止させることでパレット本体4に保持されることとなる
【0021】
(実施の形態4)
図13(a)(b)に示すように、折り畳み可能な段ボール製のチャンネル形状のコマ25をパレット本体4の方形領域S内に保持手段として配置するようにしてもよい。コマ25は図13(a)の使用可能状態において、天板25aとその両端から下垂する左右側板25bとから構成されている。天板25aはちょうど1単位×1単位の長さに構成されている。コマ25は天板25aと2枚の左右側板25bを重ねて格納することが可能である。
このような保持手段を使用すると、天板25aによって方形領域Sの周囲の壁面の角度が規制されるため、パレット本体4を構成するすべての第1の板体2と第2の板体3の角度が連動していることから、パレット本体4を拡張させたまま保持することができる。
(実施の形態5)
実施の形態4のコマ25はそのままでは使用時にパレット本体4を高く持ち上げた際に、パレット本体4から脱落してしまう可能性がある。そのため、図14(a)に示すように先端が尖ったフックピン26を天板25aの側方から刺し、図14(b)に示すように屈曲した先端部26aを第1の板体2又は第2の板体3の上縁に係止させるようにして使用することで、脱落を防止することができる。
【0022】
(実施の形態6)
図15は拡張状態のパレット本体4を外側から規制するための保持手段としての段ボール製の外枠27である。外枠27はおおよそ110cm×110cmのサイズの平面視において略正方形のパレット本体4に対応するように各辺が110cm×110cmの平面視において正方形となる枠である。上下幅はパレット本体4の上下幅(1単位)と一致する。外枠27の一対の対向する第1の枠27aの下側にはベース板体7A、7B、8A~8Dの通路6用のカット部11位置に配置されるカット部28が形成されている。
第1の枠27aと第1の枠27aと直交する第2の枠27bの4方向の枠27a、27bの上縁にはそれぞれ保持手段であり係合部でもある張り出し片29が形成されている。各張り出し片29は各枠27a、27bの上縁の回転対称となる位置に配置され、張り出し片29の横幅は方形領域Sの対角線の長さと一致する長さに構成されている。張り出し片29には2つの折り目(上折り目29aと下折り目29b)が形成されている。
このような外枠27は、拡張状態のパレット本体4の外周にカット部11、28同士が揃うように取り付け、張り出し片29を内側に折り曲げてパレット本体4からの脱落を防止して使用する。張り出し片29については次のように使用する。図16(a)に示すように、外枠27をパレット本体4に取り付けた状態で、張り出し片29は外枠27のコーナーから2つめの外方に面した角部5を有する方形領域S1に隣接して配置される。図16(b)に示すように、上折り目29aと下折り目29bの2箇所を折って、先端側(上折り目29aより先)を方形領域S1の対角線に沿って方形領域S1内に差し込み、下折り目29bよりも基部寄りを方形領域S1の上に載置させる。
このような保持手段を使用すると、外枠27によってパレット本体4が正方形の外形を外側から包囲して形状の安定化を図ると同時に張り出し片29が方形領域S1の対角線の長さを規制するためパレット本体4は変形せずに保持されることとなる。外枠27自体も各枠27a、27bが張り出し片29によってパレット本体4と一体化するため全体の強度も向上する。
【0023】
(実施の形態7)
図17に示すように、パレット本体4のもっとも外寄りの第1の板体2と第2の板体3の先端が90度の角度で接合された4つの角部5の列に対してパレット本体4が正しく拡張された状態で一直線状に配置される小透孔30を形成する。ここでは3つの隣接する角部5に対して合計6つの小透孔30を形成する例を示す。そして、これら小透孔30に対して小透孔30の形状に略一致する固定部材としての棒体31を挿通させる。保持手段は小透孔30と棒体31の組み合わせとなる。
このように構成すれば、パレット本体4の角度を変えようとする力が作用しても、小透孔30の縁に棒体31が干渉するため、パレット本体4が正方形の外形のまま変形せずに保持することができる。
【0024】
(実施の形態8)
図18に示すように、パレット本体4には第1の板体2と第2の板体3が板状に拡がる方向と直交する方向(パレット本体4を水平な地上面に設置した際の垂直方向)に向かって平行で離れた位置となる2箇所の第2の板体3にそれぞれ突起片33が第2の板体3と一体的に形成されている。つまり、第2の板体3の前駆体となる第2のベース板体8Aに突起片33が設けられている。突起片33は隣接する方形領域S1内に差し込んで使用される。突起片33の幅は隣接する方形領域S1の幅と一致する。
このような保持手段(突起片33)は、まず図18図19(a)のような突起片33が起立した状態から、例えば図19(b)(c)のように2箇所の折り目33aで折って先端側を方形領域S1内に差し込むようにする。
このような保持手段を使用すると、突起片33によってパレット本体4を拡張させたまま保持することができる。また、突起片33はパレット本体4を構成する第2の板体3の一部であるため、別途保持手段を用意する必要がない。
【0025】
上記実施の形態は本発明の原理およびその概念を例示するための具体的な実施の形態として記載したにすぎない。つまり、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明は、例えば次のように変更した態様で具体化することも可能である。
・パレット本体4の形状やサイズは上記は一例である。また、材質も段ボール以外の、例えば紙を積層配置し接着剤で補強した積層板材やプラスチックやアルミニウム合金のような軽金属を使用することも可能である。
・上記ではパレット本体4は拡張した際に略正方形の外形となる例を示したが、拡張したり折り畳みができるのであれば略長方形や略菱形であってもよい。また、第1の板体2と第2の板体3となる第1のベース板体7A、7Bと第2のベース板体8A~8Dの形状や枠体F1と枠体F2のパターンや組み立て方等も変更して実施することができる。
【0026】
・保持手段としての実施の形態1~7は一例であり、これに限定されるものではない。使用に際しては実施の形態1~7の手段を任意に組み合わせるようにしてもよい。
・実施の形態1の箱15から天蓋16bと底蓋16cを除いた角筒形状に構成するようにしてもよい。
・実施の形態6の張り出し片29の数や配置位置は適宜変更してもよい。
・実施の形態8においては、2つの突起片33は第2の板体3側に形成されていたが、両方あるいはいずれかを第1の板体2側に形成してもよい。また、突起片33は2つでなくとも構わない。使用方法として方形領域S1内に差し込むことができれば方形領域S1の形状の変形が規制されることとなるため、特に差し込み方法は図19(c)のような蓋をするような形態でなくともよい。
・パレット本体4裏面側の通路6用のカット部11はなくてもよい。また、カット部11形状も上記に限定されるものではない。上記実施の形態では通路6は切り欠き状に構成したが、穴状でもよい。
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
また、意匠出願への変更出願により、全体意匠または部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。
【符号の説明】
【0027】
1…パレット、2…第1の板体、3…第2の板体、4…パレット本体、15…保持手段としての箱、15…保持手段としての箱、15…保持手段としての箱、18、21…保持手段としての十字プレート、25…保持手段としてのコマ、27…保持手段としての外枠、29…保持手段としての張り出し片、30…保持手段としての小透孔、31…保持手段としての棒体、33…保持手段としての突起片。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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