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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112686
(43)【公開日】2022-08-03
(54)【発明の名称】包装用容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/20 20060101AFI20220727BHJP
   B65D 43/02 20060101ALI20220727BHJP
   B65D 51/24 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
B65D77/20 A
B65D43/02
B65D51/24 100
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021008572
(22)【出願日】2021-01-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000239138
【氏名又は名称】株式会社エフピコ
(74)【代理人】
【識別番号】100117204
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 徳哉
(72)【発明者】
【氏名】當間 章弘
【テーマコード(参考)】
3E067
3E084
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB04
3E067AB13
3E067AC03
3E067AC12
3E067AC14
3E067BA10A
3E067BB16A
3E067BB17A
3E067BB18A
3E067BC07A
3E067CA04
3E067CA07
3E067EA17
3E067EB27
3E067EE02
3E067EE50
3E067FC01
3E067GA01
3E067GD01
3E067GD02
3E067GD09
3E084AA05
3E084AB10
3E084BA01
3E084CC03
3E084DB05
3E084DB09
3E084DB13
3E084DC03
3E084FC04
3E084GA08
3E084GB12
3E084GB17
3E084JA20
3E084KA20
(57)【要約】
【課題】保管が容易で、食品の沈み込みを抑制できる包装用容器を提供する。
【解決手段】第1面10a及び第1面10aとは上下反対側の第2面10bを有する底板10が外枠11に囲まれた容器本体1と、容器本体1に被せられる透明な蓋体2とを備えた、包装用容器であって、外枠11の内面には、外枠11の上下方向の中央部に溝12が設けられ、溝12に底板10が固定されており、蓋体2は、底板10の第1面10aが上側を向いた第1態様の容器本体1、及び、底板10の第2面10bが上側を向いた第2態様の容器本体1のそれぞれに、上側から被せられることが可能であり、蓋体2は、閉蓋時に外枠11よりも上側に位置する天面部20を有している。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び第1面とは上下反対側の第2面を有する底板が外枠に囲まれた容器本体と、容器本体に被せられる透明な蓋体とを備えた、包装用容器であって、
外枠の内面には、外枠の上下方向の中央部に溝が設けられ、溝に底板が固定されており、
蓋体は、底板の第1面が上側を向いた第1態様の容器本体、及び、底板の第2面が上側を向いた第2態様の容器本体のそれぞれに、上側から被せられることが可能であり、
蓋体は、閉蓋時に外枠よりも上側に位置する天面部を有している、包装用容器。
【請求項2】
底板の第1面と第2面は、互いに異なる模様又は色彩を有している、請求項1記載の包装用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外枠の内側に底板が取り付けられた容器本体と、蓋体とを備えた包装用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
このような包装用容器は、外枠を有しているため見栄えが良く、スーパー等では寿司、特にとりわけ高価な寿司を収容するために使用されており、高級感を演出しやすいという利点がある一方、容器が嵩張りやすく、保管しにくい。
【0003】
このような容器として、下記特許文献1では外枠の内面の下部に溝を設け、この溝に底板を固定させることが記載されている。しかしながら、収容した食品が沈み込んで見えるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3076195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、食品の沈み込みを抑制できる包装用容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る包装用容器は、第1面及び第1面とは上下反対側の第2面を有する底板が外枠に囲まれた容器本体と、容器本体に被せられる透明な蓋体とを備えた、包装用容器であって、外枠の内面には、外枠の上下方向の中央部に溝が設けられ、溝に底板が固定されており、蓋体は、底板の第1面が上側を向いた第1態様の容器本体、及び、底板の第2面が上側を向いた第2態様の容器本体のそれぞれに、上側から被せられることが可能であり、蓋体は、閉蓋時に外枠よりも上側に位置する天面部を有している。尚、底板の第1面と第2面は、何れが表面であってよく、例えば第1面が表面とすれば第2面は裏面となる。
【0007】
この構成によれば、外枠の上下方向の中央部に底板が位置していて、容器本体を、底板の第1面が上向きとなる第1態様と、底板の第2面が上向きとなる第2態様の双方で使用できる。即ち、容器本体は、上下反転させて使用できる、いわゆるリバーシブルのものである。また、底板が外枠の上下方向の中央部に位置しているので、底板の上に寿司等の食品を載置したときに、食品の上部が外枠の上端面よりも上方に突出するように食品を底板の上に盛り付けることができ、食品が沈み込みにくく、良好な見栄えが得られる。そして、容器本体に被せられた蓋体の天面部は外枠よりも上方に位置するので、容器全体の収容空間が確保されると共に、底板の上に盛り付けられた食品を蓋体を介して外部から容易に視認できる。
【0008】
特に、底板の第1面と第2面は、互いに異なる模様又は色彩を有していることが好ましい。一つの容器本体を上下反転させることにより、外観、趣の異なる2種類の容器となる。例えば、寿司を入れる場合、ネタの種類や質によって底板の第1面と第2面を使い分けることができる。外観の異なる2種類の容器本体を保管する必要がなくなり、店舗内のバックヤード等で保管する容器本体の量を削減でき、保管場所を削減できる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明の包装用容器によれば、食品の沈み込みを抑制することができ、また、容器本体を上下反転させて使用できる。そして、底板の第1面と第2面が互いに異なる模様又は色彩を有していると、容器本体を上下反転させることにより、趣の異なる2種類の容器となる。そのため、趣の異なる2種類の容器本体を保管する必要がなくなり、店舗内のバックヤード等で保管する容器本体の量を削減でき、保管場所を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態における包装用容器の第1態様における開蓋状態を示す斜視図。
図2】同包装用容器の第1態様における閉蓋状態を示す斜視図。
図3】同包装用容器の第2態様における開蓋状態を示す斜視図。
図4】同包装用容器の第2態様における閉蓋状態を示す斜視図。
図5】同包装用容器の容器本体と蓋体の端面図。
図6】同包装用容器の容器本体同士を積み重ねた状態を示す端面図。
図7】同包装用容器の閉蓋状態を示す端面図。
図8】閉蓋状態の包装用容器同士を積み重ねた状態を示す端面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る包装用容器について図面を参酌しつつ説明する。本実施形態における容器には種々の食品を収容することができるが、食品としては、特に、寿司や肉等、とりわけ高価な寿司や肉等に適している。本実施形態における容器は、寿司の中でもとりわけ高価な寿司を収容するために適している。食品は、所定形状を有するブロック状の食品が好ましい。ブロック状の食品としては、代表的には、寿司の中でも握り寿司や巻き寿司、押し寿司等のような、所定形状に形成された(押し固められた)寿司が挙げられるが、ローストビーフのような惣菜であってもよい。
【0012】
図1図5のように、容器は、容器本体1と蓋体2を備えている。容器の平面視の形状は、円形や楕円形、矩形、三角形、五角形等の多角形等であってよい。容器本体1は箱状であることが好ましく、折り箱であることが好ましい。容器本体1は、底板10と、底板10の周囲を囲む外枠11とを備えている。
【0013】
<底板10>
底板10は、外枠11の内面に固定されている。底板10は、薄い一枚の平板であって、第1面10a及び第2面10bの両面共に凹凸のない平坦面であってよいが、凹凸があってもよい。例えば、第1面10aと第2面10bのうち少なくとも一方に、寿司の位置ずれを抑制するための突起や凸条が設けられてもよい。第1面10aと第2面10bのうち何れが表面であってもよい。底板10は、熱可塑性樹脂製、特に、発泡樹脂製であることが好ましくいが、紙製であってもよい。底板10は、合成樹脂製のシートであることが好ましい。
【0014】
底板10の両面のうち一方の面を第1面10aとし、他方の面を第2面10bとする。尚、第1面10aが表面で第2面10bが裏面であってもよいし、逆に、第1面10aが裏面で第2面10bが表面であってもよい。底板10の第1面10aと第2面10bは、互いに異なる外観であることが好ましい。具体的には、第1面10aと第2面10bに互いに異なる色又は模様が施されていることが好ましい。第1面10aと第2面10bが互いに異なる材質であることによって外観が異なっていてもよい。本実施形態では、第1面10aと第2面10bの色が互いに異なっている。例えば、第1面10aを黒色として第2面10bを赤色としたり、第1面10aを金色として第2面10bを赤色としたりすることができ、また、第1面10aを金色として第2面10bは木目模様としたりすることもできる。
【0015】
このように底板10の色や模様(柄)が両面で異なっていると、容器本体1を上下反転させることで、二つの異なる趣の容器本体1が得られる。図1及び図2は、底板10の第1面10aが上を向いた状態であってこの状態を第1態様とする。図3及び図4は、底板10の第2面10bが上を向いた状態であってこの状態を第2態様とする。第1態様(第1姿勢)の容器本体1を上下反転させると第2態様(第2姿勢)となる。図2のように第1態様の容器本体1に蓋体2を上から被せることができると共に、図4のように第2態様の容器本体1にも第1態様と同様に蓋体2を上から被せることができる。
【0016】
<外枠11>
外枠11は、容器本体1の側壁を構成している。外枠11は、薄い発泡樹脂製シートを角筒状に折り曲げることにより形成されている。外枠11は、平面視において例えば長方形状である。外枠11は、熱可塑性樹脂製、特に、発泡樹脂製であることが好ましいが、紙製であってもよい。外枠11は、合成樹脂製のシートであることが好ましい。
【0017】
図5のように、外枠11の内面の上下方向の中央部には溝12が形成されている。溝12は、外枠11の内面の全周に亘って形成されていることが好ましい。溝12の深さは、外枠11の厚さの半分以上であってよい。この溝12に底板10が固定されている。底板10の周縁部が溝12に嵌り込んでいる。底板10の周縁部が全周に亘って溝12に嵌り込んでいることが好ましい。底板10は、外枠11に熱により融着あるいは糊などにより接着されることが好ましい。熱融着と糊による接着とを併用することも好ましい。例えば、各コーナー部については熱融着とし、それ以外の各辺部については糊による接着としてよい。底板10が外枠11の内面の上下方向の中央部に位置して、容器本体1は、上下対称形状である。外枠11と底板10によって容器本体1の収容空間が形成されるが、容器本体1を上下反転させても、容器本体1の収容空間はほぼ同じである。即ち、第1態様の容器本体1と、第2態様の容器本体1は、収容空間が同じである。第1態様の容器本体1の収容空間は、底板10の第1面10aから外枠11の第1端面11aまでの間の空間であり、第2態様の容器本体1の収容空間は、底板10の第2面10bから外枠11の第2端面11bまでの間の空間である。容器本体1は、上下反転させて使用できるリバーシブル容器である。
【0018】
図6のように、容器本体1同士を上下に積み重ねることができる。容器本体1は上下対称形状であるため、上下の向きを気にせずに積み重ねることができる。
【0019】
外枠11や底板10に使用される合成樹脂製のシートは、シートの主要部を構成する発泡層と、その発泡層の両面を被覆する、発泡層よりも薄い第1及び第2の非発泡層と、を備えたものであることが好ましい。発泡層の材質は、例えばポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂などである。非発泡層の材質は、発泡層と同様のものであってよく、例えば、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂などである。外枠11や底板10に用いられるシートは、例えば、発泡シートの両面に合成樹脂製のフィルムがラミネートされたものである。発泡シートが発泡層を構成し、フィルムが非発泡層を構成する。フィルムは、スチレン系樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、オレフィン系樹脂フィルム等であり、それらを延伸させたフィルムであってもよい。シートの具体例としては、ポリスチレンの発泡シートの両面にポリスチレンフィルムがラミネートされたものである。色や模様の異なるフィルムを発泡シートの両面にそれぞれラミメートすることにより、底板10の第1面10aと第2面10bに互いに異なる色や模様を容易に施すことができる。
【0020】
<蓋体2>
蓋体2は、透明であり、容器に収容した食品を蓋体2を介して外部から視認できる。図1図5のように、蓋体2は、容器本体1の平面視の形状に対応している。本実施形態では、容器本体1が平面視長方形状であるため、それに対応して蓋体2も平面視長方形状である。蓋体2は、天面部20と、天面部20の外縁から下方に向けて延設された蓋側面部21と、蓋側面部21の下端から外側に向けて延設された蓋フランジ部22とを備えている。天面部20は、全体に亘って凹凸のないフラット面であることが好ましい。
【0021】
蓋側面部21は、天面部20の外縁から拡開するように斜め下方に向けて延びていることが好ましい。蓋側面部21の外側への開き角度は、45度未満であることが好ましく、蓋側面部21は、天面部20に対して直角に近い急峻な角度で下方に延びていることが好ましい。換言すれば、蓋側面部21は、蓋フランジ部22に対して、上方に直角に近い角度で立ち上がっていることが好ましい。蓋側面部21には、蓋体2同士を多数積み重ねした際に、蓋体2同士が互いにきつく嵌り込んで取れなくなる、いわゆるブロッキング現象を防止するために、ブロッキング防止用の凸部23を設けてよい。ブロッキング防止用の凸部23は、蓋体2毎にその位置をずらして配置される。蓋側面部21には、各種の補強用のリブを設けてよい。蓋側面部21の上下方向の寸法H(高さ)は、底板10と外枠11の上端面との間の上下方向の寸法D以上であることが好ましい。
【0022】
蓋フランジ部22は、蓋側面部21の下端から外側に向けて略水平に延びる延伸部22aと、延伸部22aの外縁から下方に延びるスカート部22bとを備えている。スカート部22bの内面には、内側に向けて突出する嵌合凸部22cが設けられていることが好ましいが、嵌合凸部22cが省略されてもよい。嵌合凸部22cは、例えば、水平方向に沿って長い凸条であってよい。嵌合凸部22cは、水平方向に間隔をあけて複数箇所に設けられていてもよい。スカート部22bの下端には、外側に向けて略水平に延びる縁取り部22dが設けられていることが好ましい。縁取り部22dの外縁側には、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が各辺において幅方向に短く形成され、角部において角部と中心部とを結ぶ方向(放射方向)に平行に形成されていてよい。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。蓋フランジ部22には開蓋操作を容易にするための図示しない摘み部を設けてもよい。
【0023】
蓋体2は、合成樹脂製のシートから真空成形や圧空成形等の各種の熱成形(シート成形)によって形成されたものである。蓋体2には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンやポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンなどの合成樹脂製のシートが使用できる。これらの合成樹脂に無機物を充填したシートであってもよく、さらには、前述のシートを延伸させた延伸シートなどであってもよい。中でも特に、透明なポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレンなどを一軸延伸、もしくは2軸延伸した延伸シートが好ましい。
【0024】
閉蓋状態を図7に示している。底板10は、第1面10aが上向きであってもよいし、第2面10bが上向きであってもよいが、一例として、第1面10aが上を向いた第1態様を例示している。底板10の両面のうち上を向いた面、即ち、この例では第1面10aに食品100が載置される。閉蓋状態において、蓋フランジ部22の延伸部22aが外枠11の上端面に当接、あるいは、若干の隙間を介して対峙する。外枠11の上端面は、第1端面11aあるいは第2端面11bであるが、この例では第1端面11aとなる。蓋側面部21の下端、即ち、延伸部22aの内縁は、平面視において、外枠11の上端面の内縁と実質上一致することが好ましい。スカート部22bは、外枠11の外側に嵌合する、即ち、外嵌合する。嵌合凸部22cは外枠11の外面に当接する。嵌合凸部22cが外枠11の外面に当接することにより、閉蓋状態が維持される。天面部20は、外枠11の上端面よりも上方に位置する。
【0025】
収容された食品100、即ち、底板10に載置された食品100は、外枠11の上端面よりも上方に突出した状態となる。食品100の上部が外枠11の上端面よりも上方に突出する。食品100の上側半分以上が外枠11の上端面よりも上方に突出することが好ましい。蓋側面部21が設けられているので、容器の収容空間を増大できる。蓋体2を介して食品100を外部から視認可能であるが、特に、天面部20から食品100を視認でき、また、蓋側面部21からも食品100を視認できる。
【0026】
図8のように、閉蓋状態の容器を上下に積み重ねることができる。下側の容器の蓋体2が上側の容器の外枠11の下部に入り込む。下側の容器における蓋体2の天面部20に、上側の容器が載置される。上側の容器の底板10が下側の容器の天面部20に当接する。下側の容器の蓋体2が上側の容器の外枠11の下部の内側に入り込むので、積み重ねたときの高さを圧縮することができ、また、容器の横方向の位置ずれも抑制される。
【0027】
以上のように構成された容器においては、容器本体1を、上下反転して使用できる。また、図7のように底板10の上に載置した食品100の上部が外枠11の上端面よりも上方に突出する。そのため、食品100が沈み込みにくく、良好な見栄えが得られる。そして、蓋体2の天面部20が外枠11の上端面よりも上方に位置するので、容器全体の収容空間が確保され、底板10の上に盛り付けられた食品100を蓋体2の天面部20及び蓋側面部21を介して外部から容易に視認できる。
【0028】
また、底板10の第1面10aと第2面10bが互いに異なる外観を有していると、一つの容器本体1を上下反転させることによって、趣の異なる2種類の容器となる。例えば、寿司のネタの種類や質によって底板10の第1面10aと第2面10bを使い分けることができる。また、例えば寿司とローストビーフというように食品100の種類毎に底板10の第1面10aと第2面10bを使い分けることもでき、底板10の第1面10aを寿司用とし、底板10の第2面10bをローストビーフ用とするなど、種々の使い分けが可能になる。一つの容器本体1で2種類の使用用途に対応できるため、底板10の色や模様の異なる2種類の容器本体1をそれぞれ保管する必要がなくなり、店舗内のバックヤード等で保管する容器本体1の量と保管場所を1/2に削減できる。
【符号の説明】
【0029】
1 容器本体
2 蓋体
10 底板
10a 第1面
10b 第2面
11 外枠
11a 第1端面
11b 第2端面
12 溝
20 天面部
21 蓋側面部
22 蓋フランジ部
22a 延伸部
22b スカート部
22c 嵌合凸部
22d 縁取り部
23 凸部
100 食品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面及び第1面とは上下反対側の第2面を有する底板が外枠に囲まれた容器本体と、容器本体に被せられる透明な蓋体とを備えた、包装用容器であって、
外枠の内面には、外枠の上下方向の中央部に溝が設けられ、溝に底板が固定されており、
底板の第1面と第2面は、何れも食品が載置される食品載置面であって、互いに異なる模様又は色彩を有しており、
容器本体は、底板の第1面が上向きとなって第1面に食品が載置される第1態様と、底板の第2面が上向きとなって第2面に食品が載置される第2態様の双方で使用可能なリバーシブル容器であり、
蓋体は、第1態様の容器本体第2態様の容器本体のそれぞれに、上側から食品を覆うように被せられ、第1態様においては底板の第1面に載置された食品を蓋体を介して視認でき、第2態様においては底板の第2面に載置された食品を蓋体を介して視認でき、
蓋体の天面部は、第1態様及び第2態様の双方における閉蓋時に外枠よりも上側に位置する包装用容器。