(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112947
(43)【公開日】2022-08-03
(54)【発明の名称】落下物回収器具
(51)【国際特許分類】
B25J 1/00 20060101AFI20220727BHJP
【FI】
B25J1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021008992
(22)【出願日】2021-01-22
(71)【出願人】
【識別番号】000190116
【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100110973
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 洋
(72)【発明者】
【氏名】北口 定生
(72)【発明者】
【氏名】須田 信光
(72)【発明者】
【氏名】田中 厚子
(72)【発明者】
【氏名】桜井 宏之
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS29
3C707XF06
(57)【要約】
【課題】
場所を取らずに保管でき、簡易に、迅速に、かつ確実に落下物の回収を可能とする落下物回収器具を提供する。
【解決手段】
本発明は、落下物を付着可能なゴム状粘着体10と、ゴム状粘着体10を固定する固定部20と、固定部20に連接する長尺部材30と、を備える落下物回収器具1に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
落下物を付着可能なゴム状粘着体と、
前記ゴム状粘着体を固定する固定部と、
前記固定部に連接する長尺部材と、
を備えることを特徴とする落下物回収器具。
【請求項2】
前記ゴム状粘着体は、シリコーンゴムあるいはウレタンゴムを含む粘着体であることを特徴とする請求項1に記載の落下物回収器具。
【請求項3】
前記固定部から前記ゴム状粘着体の抜けを防止するための抜け防止部を、さらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の落下物回収器具。
【請求項4】
前記抜け防止部は、前記ゴム状粘着体に向かって延出する首部と、当該首部の先端にて拡径する拡径部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の落下物回収器具。
【請求項5】
前記抜け防止部は、前記ゴム状粘着体の外側面の1または2以上の箇所を保持可能な爪部を備えることを特徴とする請求項3に記載の落下物回収器具。
【請求項6】
前記固定部は、マニュピレータの一部であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の落下物回収器具。
【請求項7】
前記長尺部材は、伸縮自在であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の落下物回収器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、落下物回収器具に関する。
【背景技術】
【0002】
電車の乗客が乗降時に駅のプラットホームと電車との隙間から誤って物を落とすことがある。また、電車を待つ乗客が線路上に物を落とすこともある。特に1日の乗客数の多い駅では、かかる落下物の数は多くなる。落下物の中には、スマートフォン、ワイヤレスイヤホン、イヤリングなどの高価な物もあり、駅員がそれらを線路上から拾い上げる光景も見受けられる。落下物を回収する際に用いられる器具若しくは装置としては、例えば、通称、マジックハンドと呼ばれているマニュピレータ(特許文献1を参照)の他、掃除機が知られている。
【0003】
従来から使用されているマニュピレータは、手動で操作できる簡易な器具である。このため、ハンド部位にて把持可能な落下物であれば、容易に回収可能である。また、ハンド部位によって把持困難な落下物の場合には、掃除機を用いて吸引することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来から公知の落下物回収手段には、次のような課題がある。スマートフォンのような比較的重量の大きな精密機器をマニュピレータによって線路上から拾い上げる場合、回収し損ねて再度落下させ、機器の故障を招くおそれがある。また、ワイヤレスイヤホンやイヤリングのような小型の落下物を拾い上げるには、技能を要し、電車が頻繁に入ってくる状況下にて短時間で回収することは難しく、かつ回収する駅員を危険に晒すことになる。
【0006】
また、掃除機を使用する回収方法の場合には、スマートフォンのような重量物を確実に吸引して回収することは難しい。小型の落下物であれば掃除機で容易に回収できるが、プラットホーム内に掃除機を配置しておくことは、その配置スペースの確保の困難性と比較的高価な掃除機の盗難リスクを伴う。また、PCやリモートコントローラのキーボードの隙間のように手が入りにくい場所や、観葉植物の葉のように掃除の対象物が固定できない場所に付着した埃を取り除く時に使用するスライムと呼ばれるゲル状粘着体は、それ自体で形状を保持することができない。このため、マニュピレータに取り付けてもゲル状粘着体が伸びて落下物に到達できない。仮に落下物に到達できても落下物の周辺にある小石やコンクリートなどに粘着してゲル状粘着体が伸びて落下物を手元に回収することが困難であった。
【0007】
本発明は、従来の手法を用いた落下物回収の課題を解決するためになされたものであり、場所を取らずに保管でき、簡易に、迅速に、かつ確実に落下物を回収可能な落下物回収器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記目的を達成するための一実施形態に係る落下物回収器具は、落下物を付着可能なゴム状粘着体と、前記ゴム状粘着体を固定する固定部と、前記固定部に連接する長尺部材と、を備える。
(2)別の実施形態に係る落下物回収器具では、好ましくは、前記ゴム状粘着体は、シリコーンゴムあるいはウレタンゴムを含む粘着体であっても良い。
(3)別の実施形態に係る落下物回収器具は、好ましくは、前記固定部から前記ゴム状粘着体の抜けを防止するための抜け防止部を、さらに備えても良い。
(4)別の実施形態に係る落下物回収器具では、好ましくは、前記抜け防止部は、前記ゴム状粘着体に向かって延出する首部と、当該首部の先端にて拡径する拡径部と、を備えていても良い。
(5)別の実施形態に係る落下物回収器具では、好ましくは、前記抜け防止部は、前記ゴム状粘着体の外側面の1または2以上の箇所を保持可能な爪部を備えていても良い。
(6)別の実施形態に係る落下物回収器具では、好ましくは、前記固定部は、マニュピレータの一部であっても良い。
(7)別の実施形態に係る落下物回収器具では、好ましくは、前記長尺部材は、伸縮自在であっても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、場所を取らずに保管でき、簡易に、迅速に、かつ確実に落下物を回収可能な落下物回収器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(1A)および組み立て後の状態(1B)の一部透過正面図を示す。
【
図2】
図2は、
図1(1B)の落下物回収器具の平面図(2A)、正面図(2B)、右側面図(2C)および底面図(2D)を示す。
【
図3】
図3は、本発明の第2実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(3A)および組み立て後の状態(3B)の一部透過正面図を示す。
【
図4】
図4は、本発明の第3実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(4A)および組み立て後の状態(4B)の一部透過正面図を示す。
【
図5】
図5は、本発明の第4実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(5A)および組み立て後の状態(5B)の一部透過正面図を示す。
【
図6】
図6は、本発明の第5実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(6A)および組み立て後の状態(6B)の一部透過正面図を示す。
【
図7】
図7は、第6実施形態に係る落下物回収器具に備えるゴム状粘着体の平面図および透過正面図(7A)、および当該ゴム状粘着体の製造状況の断面図(7B)を示す。
【
図8】
図8は、第7実施形態に係る落下物回収器具に備えるゴム状粘着体の平面図および透過正面図(8A)、および当該ゴム状粘着体の製造状況の断面図(8B)を示す。
【
図9】
図9は、第8実施形態に係る落下物回収器具に備えるゴム状粘着体の組み立て状況の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の各実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る落下物回収器具について説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(1A)および組み立て後の状態(1B)の一部透過正面図を示す。
図2は、
図1(1B)の落下物回収器具の平面図(2A)、正面図(2B)、右側面図(2C)および底面図(2D)を示す。
【0014】
第1実施形態に係る落下物回収器具1は、線路上に落下した落下物を付着可能なゴム状粘着体10と、ゴム状粘着体10を固定する固定部20と、固定部20に連接する長尺部材30と、を備える。落下物回収器具1は、駅のプラットホームから成人が立った状態で線路内のレール付近や地面のバラストや枕木、コンクリートまでの長さであり、特定する必要はないが一般的に全長2~5mである。
【0015】
(1)ゴム状粘着体
ゴム状粘着体10は、落下物回収器具1の長さ方向一端に備えられている。この実施形態では、ゴム状粘着体10の形状は、円柱形状である。ただし、ゴム状粘着体10の形状は、円柱に限定されず、後述のような円錐台、直方体、三角柱、五角以上の多角柱、円錐、角錐、球などの形状でも良い。ゴム状粘着体10の形状を円柱とした場合、ゴム状粘着体10の円換算直径は、好ましくは10~70mm、より好ましくは20~50mmである。また、ゴム状粘着体10の高さは、好ましくは10~60mm、より好ましくは15~30mmである。
【0016】
ゴム状粘着体10の材料としては、好ましくは、シリコーンゴム、メチルゴム、エチレンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴム、天然ゴム等の内の1または2以上を含む粘着体であり、より好ましくは、シリコーンゴムあるいはウレタンゴムを含む粘着体である。ゴム状粘着体10を、シリコーンゴムを含む粘着体とする場合、粘着性(タック性と称しても良い)を高めるために、二官能性のシリコーン生ゴムにシリコーンレジンを組み合わせたシリコーンゴムを用いるのが好ましい。当該シリコーンレジンは、好適には、MQレジンを例示できる。MQレジンとは、Siの4本の結合手に酸素原子を結合させた構造の4方分岐型のQユニットだけを架橋させ、末端の反応性を止めるために、Siの1本の結合手に酸素原子を結合させた構造の一方分岐型のMユニットを加えたレジンである。また、シリコーンレジンとしては、水酸基を多く結合するものを使用した方が、シリコーンゴムの粘着性を高めることができるので、より好ましい。また、ゴム状粘着体10を、ウレタンゴムを含む粘着体とする場合、粘着性(タック性と称しても良い)を高めるために、ウレタンゴムの主材であるポリオールに対して硬化材であるイソシアネートの添加量を減らすことによりウレタンゴムの粘着性を高めることができる、あるいはイソシアネートの添加量を増やすことによってウレタンゴムの粘着性を低くすることができる。
【0017】
ゴム状粘着体10は、ゲル状の粘着性の高い固形物若しくは半固形物である。その硬度は、例えば、アスカーC硬度にて、0より大きく30以下に設計されるのが好ましい。また、ゴム状粘着体10は、さらに低硬度であって、例えば、アスカーF硬度にて、0より大きく60以下に設計されても良い。ゴム状粘着体10は、発泡体(多孔体と称しても良い)でも良い。
【0018】
ゴム状粘着体10は、硬化性ゴム組成物を金型内に供給して硬化させ、あるいは金型内に固定部20の一部を挿入した状態で、金型内に硬化性ゴム組成物を供給してインサート成形して製造可能である。また、中心部に粘着体用の固定部20と連結する長尺部材30を連結するための空洞を持ち、さらに当該固定部20の外周にゴム状粘着体10を持ち、中心部が空洞のホース状の成形体を製造しても良い。その成形体の製造方法は、金型でのインサート成形や、二種以上の材料を同時に押し出す一体押出成形でも良い。また、ゴム状粘着体10は、3Dプリンタを用いた金型レスの製法で製造されても良い。ゴム状粘着体10は、硬化性ゴム組成物の種類に応じて、加熱による硬化、室温(非加熱)による硬化、光照射による硬化などにより得られる。
【0019】
(2)固定部
固定部20は、好ましくは、その一端にゴム状粘着体10を固定し、当該一端と反対側に長尺部材30を固定可能な部材である。固定部20と長尺部材30とは、一体不可分の部材でも良い。その場合、長尺部材30のゴム状粘着体10を固定する部分を固定部20と称する。落下物回収器具1は、好ましくは、固定部20の上記一端の側に、ゴム状粘着体10の抜けを防止するための抜け防止部22を備えても良い。
図1(1A)のA部の拡大図に示すように、抜け防止部22は、この実施形態では、固定部20からゴム状粘着体10に向かって延出する首部25と、当該首部25の先端にて拡径する拡径部26と、を備えている。ゴム状粘着体10は、拡径部26に起因して、固定部20から容易に抜けないようになっている。
【0020】
固定部20は、長尺部材30を固定する側に、例えば、長尺部材30を挿入して固定可能な凹部24を有する。凹部24は、固定部20の略半球形状のカップ部21の曲面側から突出する直方体23に、長尺部材30の挿入側を開口して形成されている。この実施形態では、固定部20と長尺部材30とは、接着剤を用いた接着、あるいは嵌め込みなどの方法で固定されている。ただし、両者20,30は、ねじ込み、磁石による吸着などの他の方法で固定されても良い。また、凹部24は、必須の構成要素ではない。
【0021】
固定部20は、その構成材料の面で特別な制約はなく、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂); ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)に代表されるポリオレフィン; ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレナフタレート(PBN)等に代表されるポリエステル; ポリカーボネート(PC); ポリアミド(PA); ポリイミド(PI); エポキシ樹脂(EP); ユリア樹脂(UF); といった熱可塑性若しくは熱硬化性の樹脂の内の1種若しくは2種以上から構成されても良い。また、発泡体(多孔体と称しても良い)でも良い。固定部20は、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレススチールなどの金属で構成されていても良い。加えて、固定部20は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルゴム(NBR)、アクリルゴムあるいはスチレンブタジエンゴム(SBR)等のエラストマー; ウレタン系、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ブタジエン系、フッ素系等のエラストマー、あるいはそれらの複合物等を含むように構成されても良い。また、固定部20は、発泡体(多孔体と称しても良い)でも良い。固定部20は、セラミックス、炭素材料または木材にて構成されても良い。固定部20の長さは、好ましくは10~100mm、より好ましくは30~80mmである。
【0022】
(3)長尺部材
長尺部材30は、固定部20から延びる部材であり、落下物回収器具1の組み立て前の段階において、固定部20と一体であるか、別体であるかを問わない。長尺部材30の構成材料は、固定部20の上述の材料候補と同様の候補から適宜選択可能である。長尺部材30の形状は、この実施形態では、直方体であるが、端面を円形とする丸棒でも良い。長尺部材30は、落下物回収器具1が上述の好ましい全長になるような長さを有するのが好ましい。
【0023】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る落下物回収器具について説明する。第1実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0024】
図3は、本発明の第2実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(3A)および組み立て後の状態(3B)の一部透過正面図を示す。
【0025】
第2実施形態に係る落下物回収器具1aは、線路上に落下した落下物を付着可能なゴム状粘着体10aと、ゴム状粘着体10aを固定する固定部としての第1固定部20aおよび第2固定部40aと、第1固定部20aに連接する長尺部材30aと、を備える。落下物回収器具1aは、好ましくは、第1実施形態に係る落下物回収器具1と同じ全長を有する。
【0026】
(1)ゴム状粘着体
ゴム状粘着体10aは、落下物回収器具1aの長さ方向一端に備えられている。この実施形態では、ゴム状粘着体10aの形状は、円錐の先端を切り落としたような円錐台形状である。ゴム状粘着体10aの先端面12aの円換算直径は、好ましくは5~30mm、より好ましくは15~25mmである。ゴム状粘着体10aの第1固定部40a側の下端面11aの円換算直径は、先端面12aの円換算直径よりも大きく、かつ好ましくは10~70mm、より好ましくは20~50mmである。また、ゴム状粘着体10aの高さは、好ましくは10~60mm、より好ましくは15~30mmである。
【0027】
ゴム状粘着体10aの好適な材料および硬化方法については、前述のゴム状粘着体10と共通するので省略する。
【0028】
(2)固定部
固定部を構成する第1固定部20aは、好ましくは、その一端にゴム状粘着体10aに接する平面を有する。固定部を構成する第2固定部40aは、外形を円錐台形状とする管状体であって、内部には管状の内部領域43aを有する。第2固定部40aは、下方のより大きな開口部41aから内部領域43aに円錐台形状のゴム状粘着体10aを挿入すると、ゴム状粘着体10aの先端部を、上方のより小さな開口部42aから露出させることのできる形態を有する。
【0029】
第1固定部20aは、後述する第2固定部40aとの間にゴム状粘着体10aを挟んで、第2固定部40aと固定可能である。第1固定部20aは、第2固定部40aと対向する側の側面に、例えば、ねじ山領域25aを備える。第2固定部40aには、その内壁面に、ねじ山領域25aに螺合可能なねじ溝領域45aを備える。このため、第1固定部20aのねじ山領域25a側の端面にゴム状粘着体10aを載置した状態で、第1固定部20aを第2固定部40aに固定できる。この結果、ゴム状粘着体10aは、第1固定部20aと第2固定部40aとの間に挟まれて固定される。ゴム状粘着体10aの下端面11aは、第2固定部40aの開口部42aよりも大きい。このため、ゴム状粘着体10aは、開口部42aから外に飛び出すことはできない。第2固定部40aは、ゴム状粘着体10aの抜けを防止するための抜け防止部として機能しており、固定部と抜け防止部とを兼ねている。なお、ねじ山領域25aとねじ溝領域45aに代えて、ワンタッチで嵌め込み可能な凹部と凸部を、第1固定部20aおよび第2固定部40aにそれぞれ備えても良い。
【0030】
第1固定部20aは、ねじ山領域25aから連接して柱状部21aを備える。柱状部21aは、ねじ山領域25aと反対側から長尺部材30aを挿入して固定可能な凹部24aを備える。凹部24aは、前述の凹部24と同様の形態であるため、その詳細を省略する。また、第1固定部20aと長尺部材30aとは、一体不可分の部材でも良い。その場合、長尺部材30aのゴム状粘着体10aを固定する部分を固定部と称する。第1固定部20aと長尺部材30aとは、接着剤を用いた接着、あるいは嵌め込みなどの方法で固定されている。ただし、両者20a,30aは、ねじ込み、磁石による吸着などの他の方法で固定されても良い。第1固定部20aおよび第2固定部40aの材料候補は、前述の固定部20の候補と同様であるので省略する。第1固定部20aと第2固定部40aとを固定したときの固定部の長さは、特定する必要はないが、長尺部材30aとゴム状粘着体10aとを接合する際に支障がなければよい。
【0031】
(3)長尺部材
長尺部材30aは、第1固定部20aから延びる部材であり、落下物回収器具1aの組み立て前の段階において、第1固定部20aと一体であるか、別体であるかを問わない。長尺部材30aの構成材料は、前述の長尺部材30の材料候補と同様である。長尺部材30aの形状も、前述の長尺部材30の形状と同様である。長尺部材30aは、長尺部材30と異なり、伸縮自在となるように、複数の筒を入れ子状とした構成を有する。ただし、長尺部材30aは、前述の長尺部材30と同様、伸縮できない棒状部材でも良い。
【0032】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る落下物回収器具について説明する。前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0033】
図4は、本発明の第3実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(4A)および組み立て後の状態(4B)の一部透過正面図を示す。
【0034】
第3実施形態に係る落下物回収器具1bは、線路上に落下した落下物を付着可能なゴム状粘着体10bと、ゴム状粘着体10bを固定する固定部20bと、固定部20bに連接する長尺部材30bと、を備える。落下物回収器具1bは、特定する必要はないが一般的に2~5mである。
【0035】
(1)ゴム状粘着体
ゴム状粘着体10bは、前述のゴム状粘着体10と共通するので、説明を省略する。
【0036】
(2)固定部
固定部20bは、好ましくは、その一端にゴム状粘着体10bを固定し、当該一端と反対側に長尺部材30bを固定可能な部材である。固定部20bのカップ部21b、直方体23bおよび凹部24bは、前述の固定部20のカップ部21、直方体23および凹部24と共通するので、それらの説明を省略する。固定部20bは、固定部20と異なり、抜け防止部22を備えていない。固定部20bは、抜け防止部22に代えて、別の形態の抜け防止手段を備えている。固定部20bの構成材料、好適な大きさおよび長尺部材30bとの固定方法などについては、固定部20と共通するので、それらの説明を省略する。以下では、固定部20bに特有の抜け防止手段について詳述する。
【0037】
カップ部21bは、平面視の全周において90度間隔で4つのアーム部27bを備える。アーム部27bの一端の厚さ方向両側は、カップ部21bの外側面から突出する2枚の突出板26b,26bに挟まれている。アーム部27bの一端と突出板26b,26bは、軸28bに貫かれている。アーム部27bは、軸28bを中心に回動できるようになっている。アーム部27bは、軸28bと反対側の先端部に爪部27b’を備えている。カップ部21bの直方体23と反対側の面にゴム状粘着体10bを載置した状態でアーム部27bをゴム状粘着体10の側面へと回動させると、アーム部27bの爪部27b’は、ゴム状粘着体10bの側面に刺し入れることが可能である(4Bの矢印Bの動きを参照)。アーム部27bは、ゴム状粘着体10bの抜けを防止するための抜け防止部の一例である。抜け防止部として機能するアーム部27bは、ゴム状粘着体10bの外側面の4箇所を保持可能な爪部27b’を備えているため、ゴム状粘着体10bは、落下物を保持した後、落下物回収器具1bから容易に抜け落ちることはない。
【0038】
アーム部27bは、カップ部21bの周囲に、1本のみ、2本、3本または5本以上備えても良い。また、複数本のアーム部27bをカップ部21bに備える場合、それらのアーム部27bは、カップ部21bに、平面視にて等角度の間隔で備えられるのが好ましい。ただし、複数のアーム部27bを等角度の間隔でカップ部21bに備えなくとも良い。また、アーム部27bは、ゴム状粘着体10bを固定する方向にバネ等によって付勢されていても良い。逆に、アーム部27bは、ゴム状粘着体10bから離れる方向に付勢されても良い。
【0039】
(3)長尺部材
長尺部材30bは、固定部20bから延びる部材であり、落下物回収器具1bの組み立て前の段階において、固定部20bと一体であるか、別体であるかを問わない。長尺部材30bの構成材料は、前述の長尺部材30の材料候補と同様である。
【0040】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る落下物回収器具について説明する。前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0041】
図5は、本発明の第4実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(5A)および組み立て後の状態(5B)の一部透過正面図を示す。
【0042】
第4実施形態に係る落下物回収器具1cは、線路上に落下した落下物を付着可能なゴム状粘着体10cと、ゴム状粘着体10cを固定する固定部52cと、固定部52cに連接する長尺部材54cと、を備える。落下物回収器具1cは、特定する必要はないが一般的に2~5mである。
【0043】
(1)ゴム状粘着体
ゴム状粘着体10cは、前述のゴム状粘着体10と共通するので、説明を省略する。
【0044】
(2)固定部
固定部52cは、好ましくは、その一端にゴム状粘着体10cを固定し、当該一端と反対側に長尺部材54cを固定可能な部材である。固定部52cは、長尺部材54cと反対側に、ゴム状粘着体10cを挟むハンド部51c,51cを備える。ハンド部51c,51c、固定部52c、長尺部材54cおよび後述の操作部55cは、通称、マジックハンドと称するマニュピレータ50cを構成する。すなわち、落下物回収器具1cは、従来から落下物の回収に使用されているマニュピレータにゴム状粘着体10cを固定した構造を有する。
【0045】
固定部52cは、軸53cを中心に回動するハンド部51c,51cを備えている。固定部52cは、ハンド部51c,51cを矢印C方向に開いた状態でゴム状粘着体10cを固定している。ゴム状粘着体10cは、接着層(例えば、両面テープ)60cを介在させて固定部52cと固定されている。また、ゴム状粘着体10cと固定部52cとの固定をより確実にするため、ハンド部51c,51cにてゴム状粘着体10cを挟んだ状態で、ハンド部51c,51cの外側をバンド70cによって巻回することができる。この結果、ハンド部51c,51cが不用意に開いて、ゴム状粘着体10cが固定部52cから分離する危険性を低減できる。バンド70cは、抜け防止部として機能している。なお、バンド70cは、ハンド部51c,51cの外側からゴム状粘着体10cを締め付け可能なゴム特性を有していても良い。ハンド部51c,51cの開閉操作は、操作部55cの操作によって可能である。なお、ハンド部51c,51cを、固定部と称しても良い。
【0046】
(3)長尺部材
長尺部材54cは、マニュピレータ50cの一部である。長尺部材54cは、落下物回収器具1cの組み立て前の段階において、固定部52cと一体である。長尺部材54cの構成材料は、前述の長尺部材30の材料候補と同様である。
【0047】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る落下物回収器具について説明する。前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0048】
図6は、本発明の第5実施形態に係る落下物回収器具の組み立て状況(6A)および組み立て後の状態(6B)の一部透過正面図を示す。
【0049】
第5実施形態に係る落下物回収器具1dは、前述の落下物回収器具1cと共通して、マニュピレータ50cを用いている。落下物回収器具1dが前述の落下物回収器具1cと異なる点は、ゴム状粘着体10cにハンド部51c,51cの各先端を突き入れていることである。より具体的には、落下物回収器具1dは、
図6(6A)に示すように、ハンド部51c,51cを矢印D方向に閉じた状態とし、ハンド部51c,51cの先端をゴム状粘着体10cの一面から内部へと突き刺した形態を有している。
【0050】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る落下物回収器具について説明する。前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0051】
図7は、第6実施形態に係る落下物回収器具に備えるゴム状粘着体の平面図および透過正面図(7A)、および当該ゴム状粘着体の製造状況の断面図(7B)を示す。
【0052】
この実施形態に係るゴム状粘着体10dは、
図7(7A)に示すように、略円筒形状を有している。ゴム状粘着体10dは、その平面から底面にかけて貫通する貫通孔15dを備えている。この実施形態に係る落下物回収器具は、第5実施形態に係る落下物回収器具1dと同様のマニュピレータ50cを備える。マニュピレータ50cのハンド部51c,51cの一方を貫通孔15dに挿入し、他方をゴム状粘着体10dの外側面に当接して、ゴム状粘着体10dの厚肉部を挟持することによって、マニュピレータ50cをゴム状粘着体10dに固定できる。この実施形態では、貫通孔15dの内壁も粘着性を有するので、ハンド部51c,51cは、ゴム状粘着体10dとより強固に固定可能である。この実施形態では、ハンド部51c,51cは、ゴム状粘着体10dを固定する固定部である。貫通孔15dは、固定部としてのハンド部51c,51cからゴム状粘着体10dの抜けを防止するための抜け防止部である。貫通孔15dの内部空間の大きさはハンド51cを差し込んだ状態でゴム状粘着体10dとハンド部51cとが簡単に外れない大きさまたは形状であるのが好ましい。貫通孔15dの内壁は、ゴム状粘着体10dよりも粘着性を低くしても良く、その場合、貫通孔15dの内壁面に、粘着性を低下させる液状体を塗布したスキン層を設けるようにしてもよい。
【0053】
ゴム状粘着体10dを製造する一例として、
図7(7B)に示すように、ゴム状粘着体10dと同じ材料で長尺状の円筒部材16dを成形し、その成形体をその長さ方向と直角に切る方法を挙げることができる(線Eは切断線)。
【0054】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態に係る落下物回収器具について説明する。前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0055】
図8は、第7実施形態に係る落下物回収器具に備えるゴム状粘着体の平面図および透過正面図(8A)、および当該ゴム状粘着体の製造状況の断面図(8B)を示す。
【0056】
この実施形態に係るゴム状粘着体10eは、
図8(8A)に示すように、前述のゴム状粘着体10dと同様の略円筒形状を有している。ゴム状粘着体10eは、その平面から底面にかけて貫通する貫通孔15eを備えている。ゴム状粘着体10eは、前述のゴム状粘着体10dと異なり、貫通孔15eの内壁に接する非粘着性で薄肉状のチューブ17eを備える。チューブ17eは、ゴム状粘着体10eよりも粘着性が低ければ、樹脂、ゴム、金属、セラミックス、炭素、紙などの如何なる材料で構成されていても良い。チューブ17eは、貫通孔15eに挿入された後もゴム状粘着体10eに貫通孔を確保可能な形態を有している。
【0057】
この実施形態に係る落下物回収器具は、第5実施形態に係る落下物回収器具1dと同様のマニュピレータ50cを備える。マニュピレータ50cのハンド部51c,51cの一方を貫通孔15eに挿入し、他方をゴム状粘着体10eの外側面に当接して、ゴム状粘着体10eの厚肉部を挟持することによって、マニュピレータ50cをゴム状粘着体10eに固定できる。この実施形態では、ハンド部51cの一方は、チューブ17e内に挿入されるので、当該一方のハンド部51cに粘着成分が付くのを防止できる。この実施形態では、ハンド部51c,51cは、ゴム状粘着体10eを固定する固定部である。貫通孔15eに付けたチューブ17eは、ハンド部51c,51cからゴム状粘着体10eの抜けを防止するための抜け防止部である。チューブ17eの内部空間の大きさはハンド51cを差し込んだ状態でゴム状粘着体10eとハンド部51cとが簡単に外れない大きさまたは形状であるのが好ましい。特に、チューブ17eが伸縮性あるいはゴム状弾性の材料の場合には、チューブ17eの開口面の大きさは、ハンド部51cの大きさよりも小さい方がよい。チューブ17eは、ゴム状粘着体10eよりも粘着性を低くしても良く、その場合、チューブ17eの内壁面に、粘着性を低下させる液状体を塗布したスキン層を設けるようにしてもよい。
【0058】
ゴム状粘着体10eを製造する一例として、
図8(8B)に示すように、ゴム状粘着体10eと同じ材料で長尺状の円筒部材を成形し、当該円筒部材の貫通孔15eに長尺状のチューブ17eを挿入し、当該チューブ17eを挿入した円筒部材16eを、その長さ方向と直角に切る方法を挙げることができる(線Eは切断線)。なお、チューブ17eの周囲にゴム状粘着体10eを形成し、その後に得られた長尺状の円筒部材16eをその長さ方向と直角に切っても良い。
【0059】
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態に係る落下物回収器具について説明する。前述の各実施形態と共通する部分については、重複した説明を省略する場合がある。
【0060】
図9は、第8実施形態に係る落下物回収器具に備えるゴム状粘着体の組み立て状況の斜視図を示す。
【0061】
この実施形態に係るゴム状粘着体10fは、
図9に示すように、略球形状を有している。ゴム状粘着体10fは、その球面の一部から中心に向けて凹部18fを備えている。ゴム状粘着体10fは、凹部18fの内壁に接するように、非粘着性で薄肉状の有底チューブ19fを備える。有底チューブ19fは、その長さ方向の一端にある底部をゴム状粘着体10fの中心側に向け、他方の開口面側をゴム状粘着体10fの外面側に向けて、ゴム状粘着体10fの凹部18fに挿入し固定されている。有底チューブ19fは、凹部18fに挿入された後もゴム状粘着体10fに凹部を確保可能な形態を有している。有底チューブ19fの開口面は、ゴム粘着体10fの表面から突出してる。有底チューブ19fは、粘着性があっても無くても良く、また、樹脂、ゴム、金属、セラミックス、炭素、紙などの如何なる材料で構成されていても良い。なお、有底チューブ19fに代えて、長さ方向両端が開口する筒型のチューブを用いても良い。さらに、凹部18fは、ゴム状粘着体10fを貫通する貫通孔でも良い。
【0062】
この実施形態に係る落下物回収器具は、第5実施形態に係る落下物回収器具1dと同様のマニュピレータ50cを備える。マニュピレータ50cのハンド部51c,51cの一方を有底チューブ19fの開口面から内方に挿入し、他方を有底チューブ19fの外側面に当接して、有底チューブ19fの厚肉部を挟持することによって、マニュピレータ50cをゴム状粘着体10fに固定できる。この実施形態では、ハンド部51c,51cは、ゴム状粘着体10fを固定する固定部である。凹部18fに付けた有底チューブ19fは、ハンド部51c,51cからゴム状粘着体10fの抜けを防止するための抜け防止部である。
【0063】
有底チューブ19fの大きさはハンド51cを差し込んだ状態でゴム状粘着体10fとハンド部51cとが簡単に外れない大きさまたは形状であるのが好ましい。特に、有底チューブ19fが伸縮性あるいはゴム状弾性の材料の場合には、有底チューブ19fの開口面の大きさは、ハンド部51cの大きさよりも小さい方がよい。有底チューブ19fは、ゴム状粘着体10fよりも粘着性を低くしても良く、その場合、有底チューブ19fの内外壁面に、粘着性を低下させる液状体を塗布したスキン層を設けるようにしてもよい。
【0064】
(その他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、上述の各実施形態に限定されず、種々変形した形態にて実施可能である。
【0065】
例えば、ゴム状粘着体は、円柱若しくは角柱を斜めに切り落とした形態を有していても良い。また、円錐台の形状を有するゴム状粘着体10aの先端面12aは、平面ではなく、内部方向に窪んだ凹部でも良い。その場合、ピアス、イヤリングといった小さな落下物を凹部に粘着させて引き上げることが容易である。
【0066】
上述の第4から第8実施形態では、ハンド部51cは、マニュピレータ50cに2つ備えられているが、1つのみ、あるいは3つ以上備えられても良い。ゴム状粘着体10cは、1つのハンド部51cの先端を突き刺した状態、または1つのハンド部51cの側面に縛られた状態で、ハンド部51cに固定されていても良い。また、ゴム状粘着体10c,10d,10e,10fは、閉じられた3つ以上のハンド部51cの先端を突き刺した状態、あるいは開いた3つ以上のハンド部51cにて把持された状態で固定されていても良い。
【0067】
回収対象の落下物は、特に制約はなく、宝飾品、電子機器、ワイヤレスイヤホン、コイン、各種カード、文房具、鍵などを含む。
【0068】
また、上述の各実施形態の複数の構成要素は、互いに組み合わせ不可能な場合を除いて、自由に組み合わせ可能である。例えば、伸縮自在な長尺部材30aは、第2実施形態以外の実施形態に採用しても良い。加えて、円錐台形状のゴム状粘着体10aは、第2実施形態以外の実施形態に採用しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係る落下物回収器具は、例えば、駅のプラットホームから線路上に落下した物を回収する場合のほか、建物の隙間、船やバスと停留場所との隙間、機械の隙間など手の届かない場所に落下した物を回収する場合にも利用可能である。
【符号の説明】
【0070】
1,1a,1b,1c,1d・・・落下物回収器具、10,10a,10b,10c,10d,10e,10f・・・ゴム状粘着体、15d・・・貫通孔(抜け防止部の一例)、17e・・・チューブ(抜け防止部の一例)、19f・・・有底チューブ(抜け防止部の一例)、20・・・固定部、20a・・・第1固定部(固定部の1つ)、22・・・抜け防止部、25・・・首部、26・・・拡径部、27b・・・アーム部(抜け防止部の一例)、27b’・・・爪部、30,30a,30b・・・長尺部材、40a・・・第2固定部(固定部の1つ)、50c・・・マニュピレータ、51c・・・ハンド部(固定部の一例)、54c・・・長尺部材。