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特開2022-113426光照射ユニット、及び車両用空調装置
<図1>
  • 特開-光照射ユニット、及び車両用空調装置 図1
  • 特開-光照射ユニット、及び車両用空調装置 図2
  • 特開-光照射ユニット、及び車両用空調装置 図3
  • 特開-光照射ユニット、及び車両用空調装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113426
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】光照射ユニット、及び車両用空調装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20220728BHJP
   B60H 3/06 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
A61L9/20
B60H3/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021009669
(22)【出願日】2021-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】近川 法之
(72)【発明者】
【氏名】山本 隆英
(72)【発明者】
【氏名】米田 伊佐美
【テーマコード(参考)】
3L211
4C180
【Fターム(参考)】
3L211BA10
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH19
(57)【要約】
【課題】より省スペースで設置できるとともに、消費電力が抑えられた光照射ユニット、及び車両用空調装置を提供する。
【解決手段】光照射ユニットは、板状をなすヒートシンク本体、及び、ヒートシンク本体の第一主面から突出するフィンを有するヒートシンクと、ヒートシンク本体における第一主面の反対側の第二主面に積層されている電子基板と、電子基板の前記ヒートシンクが設けられている側の面である第一面に搭載された光照射素子と、を備える。上記構成により、省スペース化と省電力化を実現することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状をなすヒートシンク本体、及び、該ヒートシンク本体の第一主面から突出するフィンを有するヒートシンクと、
前記ヒートシンク本体における前記第一主面の反対側の第二主面に積層されている電子基板と、
前記電子基板の前記ヒートシンクが設けられている側の面である第一面に搭載された光照射素子と、
を備える光照射ユニット。
【請求項2】
前記光照射素子は、前記フィンの延びる方向に光を照射可能に構成されている請求項1に記載の光照射ユニット。
【請求項3】
前記光照射素子は、前記ヒートシンクが位置する側とは反対側に向かって光を照射可能に構成されている請求項1又は2に記載の光照射ユニット。
【請求項4】
空気を圧送するファンと、
該ファンから圧送された空気が流通するとともに内面に請求項1から3のいずれか一項に記載の光照射ユニットが取り付けられたダクトと、
前記空気の流れ方向における前記ダクトの下流側に設けられたエバポレータと、
を備える車両用空調装置。
【請求項5】
前記光照射素子は、前記ファン側を向く方向と、前記エバポレータ側を向く方向にそれぞれ光を照射可能に構成されている請求項4に記載の車両用空調装置。
【請求項6】
前記電子基板上に配置され、前記ファンの駆動を制御するパワー素子と、
該パワー素子、及び前記光照射素子に電力を供給するハーネスと、
をさらに備える請求項4又は5に記載の車両用空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光照射ユニット、及び車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用空調装置は、ファンと、ダクトと、エバポレータと、を主に備えている。ファンを駆動することで、ダクトを通じてエバポレータに空気が供給される。エバポレータは空気と冷媒との間で熱交換を行う。これにより、温度調節された送風を生成することができる。
【0003】
従来、これらファンやエバポレータ、及び送風自体に対して防カビ等を目的として殺菌効果を与えるために、ダクト内に殺菌装置を設ける例が提唱されている。例えば下記特許文献1には、ダクト内に殺菌灯を設ける構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭63-72217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように殺菌灯としての蛍光管をダクト内に設けた場合、設置スペースが拡大し、ダクト内の圧力損失が増大する虞がある。また、殺菌灯の発熱によって他の機器の安定的な動作に影響が及ぶ虞もある。
【0006】
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、より省スペースで設置できるとともに、消費電力が抑えられた光照射ユニット、及び車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る光照射ユニットは、板状をなすヒートシンク本体、及び、該ヒートシンク本体の第一主面から突出するフィンを有するヒートシンクと、前記ヒートシンク本体における前記第一主面の反対側の第二主面に第一面が積層されている電子基板と、前記電子基板の第一面に搭載された光照射素子と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、より省スペースで設置できるとともに、消費電力が抑えられた光照射ユニット、及び車両用空調装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態に係る車両用空調装置の構成を示す断面図である。
図2】本開示の実施形態に係る光照射ユニットの構成を示す断面図である。
図3】本開示の実施形態に係る光照射素子の構成を示す正面図である。
図4】本開示の実施形態に係るパワー素子と光照射素子の電源系統を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の第一実施形態に係る車両用空調装置100、及び光照射ユニット90について、図1から図4を参照して説明する。
【0011】
(車両用空調装置の構成)
車両用空調装置100は、車両の内部(居室)に温度調節された送風を行うための装置である。図1に示すように、車両用空調装置100は、ファン1と、ファンケース2と、ダクト3と、エバポレータ4と、を備えている。
【0012】
ファン1は、外部から導入した空気を圧送するための羽根車である。ファン1はファンケース2によって外側から覆われている。ファンケース2の内部でファン1が回転することで、ファンケース2に接続されているダクト3内に温度調節される前の空気が送られる。なお、ファン1のオンオフ切り替えや回転数制御を含む駆動制御は、後述するパワー素子8(ファンコントローラ)によって行われる。
【0013】
ダクト3の内部には、ファン1から圧送されてきた空気が流通する流路が形成されている。ダクト3の内壁3A(内面)には後述する光照射ユニット90が取り付けられている。ダクト3の内部におけるファン1とは反対側の端部(つまり、空気の第一方向Fにおけるダクト3の下流側の端部)には、内壁3Aから外側に凹む収容空間3Sが形成されている。収容空間3S内にはエバポレータ4が収容されている。
【0014】
エバポレータ4は、冷凍サイクルを有する冷媒回路の一部である。エバポレータ4は、ダクト3内を流通する空気と冷媒との間で熱交換を行う。これにより、エバポレータ4を通過した空気は温度調節されて冷風、又は温風となり、車両の内部に送風される。
【0015】
(光照射ユニットの構成)
光照射ユニット90は、ダクト3内を流れる送風そのものや、ファン1、及びエバポレータ4に対して防カビ・防蝕を主な目的として殺菌処理を施すために設けられている。図2に示すように、光照射ユニット90は、ヒートシンク6と、電子基板5と、光照射素子7A,7Bと、パワー素子8と、を有している。
【0016】
(ヒートシンクの構成)
ヒートシンク6は、ヒートシンク本体61と、複数のフィン62と、を有している。ヒートシンク本体61は、ダクト3の内壁3Aに沿って広がる厚肉板状をなしている。ヒートシンク本体61はダクト3の内壁3Aに形成された開口部を介してダクト3の外部に一部が露出している。ヒートシンク本体61の厚さ方向における両面のうち、ダクト3の内部を臨む側の面は第一主面6Aとされている。この第一主面6A上には複数のフィン62が設けられている。フィン62は、第一主面6Aから当該第一主面6Aに直交する方向に突出するとともに、ダクト3内における送風の流れ方向(以下、第一方向Fとする。)に沿って延びる板状をなしている。また、これらフィン62は、第一方向Fに直交する方向に間隔をあけて配列されている。
【0017】
ヒートシンク本体61の厚さ方向における両面のうち、ダクト3の外側を臨む側の面(つまり、第一主面6Aの反対側の面)は第二主面6Bとされている。第二主面6Bには電子基板5が積層されている。電子基板5は、例えばガラスエポキシ樹脂やベークライトによって形成されたプリント基板であり、その少なくとも一方の面にはプリント配線が設けられている。電子基板5の厚さ方向における両面のうち、ヒートシンク本体61に接する側の面は第一面5Aとされている。この電子基板5では、第一方向Fにおける寸法がヒートシンク本体61よりも大きく設定されている。つまり、第一方向Fにおける第一面5Aの両端部はヒートシンク本体61から外側にはみ出している。
【0018】
(光照射素子の構成)
上記した第一面5Aの両端部には、それぞれ光照射素子7A,7Bが設けられている。光照射素子7Aは、第一方向Fにおけるファン1側に位置している。光照射素子7Bは、第一方向Fにおけるエバポレータ4側に位置している。光照射素子7A,7Bは、それぞれ第一面5Aから突出する板状の支持板71と、この支持板71の表面に取り付けられた複数の素子本体72と、を有している。図2又は図3に示すように、支持板71の突出高さは、ヒートシンク6のフィン62の突出高さよりも低く設定されている。つまり、第一方向Fから見て、フィン62の先端部は支持板71の上方に突出している。これにより、フィン62における支持体71に遮られる面積が減少するため、ヒートシンク6としてより効率的に放熱を行うことが可能とされている。また、支持板71は、第一方向Fの両側からヒートシンク本体61に当接している。つまり、支持板71とヒートシンク本体61とは熱的に接続されている。なお、両者が熱的に接続されている限りにおいて、支持板71とヒートシンク本体61との間にわずかな隙間が形成されていてもよい。この場合、電子基板5を介して支持板71とヒートシンク本体61とが熱的に接続される。
【0019】
図3に示すように、素子本体72は、支持板71の表面で第一方向Fに直交する方向に間隔をあけて複数配列されている。素子本体72として具体的には紫外線照射型のLEDが用いられる。特に、波長が280nm以下のUVCと呼ばれる紫外線を発することが可能なLEDが素子本体72として好適に用いられる。図2に示すように、光照射素子7Aの素子本体72は、ファン1側に向かう方向を光軸中心として光を照射する。また、この光軸中心を基準として60°程度の広がりをもって光を照射する。光照射素子7Bの素子本体72は、エバポレータ4側に向かう方向を光軸中心として光を照射する。また、この光軸中心を基準として60°程度の広がりをもって光を照射する。つまり、光照射素子7A,7Bは、フィン62の延びる方向に交差する方向に光を照射可能に構成されている。さらに言い換えれば、光照射素子7A,7Bは、第一方向Fにおいてヒートシンク6が位置する側とは反対側に向かってそれぞれ光を照射可能に構成されている。なお、図2中に矢印で示すように、第一方向Fに直交する方向にまで光を照射可能な(つまり、光軸からの広がり角度が90°程度の)LEDを素子本体72として用いることも可能である。
【0020】
電子基板5の厚さ方向における両面のうち、上記の第一面5Aとは反対側の面は第二面5Bとされている。第二面5Bには、ファン1を駆動するための制御回路の一部であるパワー素子8が実装されている。パワー素子8として具体的にはパワートランジスタやMOSFET等が挙げられる。パワー素子8は駆動に伴って発熱する。この熱は、電子基板5を介してヒートシンク6に伝達される。つまり、ヒートシンク6は、上述の光照射素子7A,7Bに加えてパワー素子8とも熱的に接続されている。
【0021】
さらに、図4に示すように、パワー素子8、及び光照射素子7A,7Bと、電源Sとは、単一のハーネス9によって接続されている。つまり、このハーネス9の導通を解除すると、パワー素子8と光照射素子7A,7Bに対する給電が同時に停止されるように構成されている。
【0022】
(作用効果)
次に、本実施形態に係る車両用空調装置100、及び光照射ユニット90の動作について説明する。車両用空調装置100を運転するに当たっては、まずファン1を駆動する。また、不図示のコンプレッサを駆動することで、エバポレータ4を含む冷媒回路を動作させる。これにより、ファン1からダクト3を経て導かれた外部の空気がエバポレータ4に接触して冷媒と熱交換を行う。その結果、温度調節された送風が車内に供給される。
【0023】
ここで、ダクト3内では、疾病の原因となるウイルスや、カビの原因となる細菌が発生・増殖してしまう虞がある。そこで、本実施形態ではダクト3内に光照射ユニット90が設けられている。光照射ユニット90から照射される紫外線によって、ダクト3内を流通する送風そのものや、ダクト3につらなる部分に配置されているファン1、及びエバポレータ4、さらにはダクト3の内壁3Aに対して殺菌処理を施すことができる。特に、光照射素子7A,7Bとして紫外線照射型のLEDを用いていることから、従来用いられていた殺菌灯(蛍光管)よりも小さな消費電力のもとで殺菌処理を行うことができる。
【0024】
光照射素子7A,7Bは動作に伴って発熱する。この熱は、ヒートシンク6を通じてダクト3内を流通する送風中に発散される。さらに、このヒートシンク6はパワー素子8の発する熱を発散させるためにも用いられる。つまり、本実施形態では、ヒートシンク6は、パワー素子8と光照射素子7A,7Bの双方を冷却するために用いられている。これにより、例えばパワー素子8と光照射素子7A,7Bのそれぞれ専用のヒートシンクを設けた場合に比べて、占有スペースを削減することができる。その結果、車両用空調装置100、及び光照射ユニット90の寸法体格を小さく抑えることができる。
【0025】
このように、上記構成によれば、光照射素子7A,7Bの発熱をヒートシンク6によって効率的に放散させることができる。さらに、ヒートシンク6のフィン62と光照射素子7A,7Bとがともに電子基板5の第一面5A側に設けられていることから、例えばこれらが互いに異なる方向に延びている場合に比べて装置の寸法体格を小さく抑えることができる。特に、フィン62がダクト3の外側に突出している場合、車両の他の機器と干渉する可能性がある。上記構成によれば、このような可能性が低減され、車両の機器レイアウトの自由度を高めることが可能となる。
【0026】
また、上記の構成によれば、送風によってフィン62から熱を奪い、光照射素子7A,7Bを冷却することが可能となる。さらに、この光照射素子7A,7Bによって、送風自体や、ダクト3内に露出する他の機器(ファン1、エバポレータ4、及びダクト3の内壁3A)に対しても安定的に殺菌効果を与えることができる。加えて、光照射素子7A,7Bとヒートシンク6がともに電子基板5の同じ側の面に設けられていることから、殺菌(光照射)対象の流体自体を利用して、光照射ユニット90自体を冷却することもできる。
【0027】
さらに、上記構成によれば、パワー素子8と光照射素子7A,7Bとに対して単一のハーネス9から電力が供給される。したがって、例えばメンテナンス作業時には、このハーネス9を取り外す(導通を解除する)ことで、パワー素子8と光照射素子7A,7Bとを同時にオフ状態とすることができる。これにより、作業者が有害な光線に曝されてしまう可能性を低減することができる。特に、紫外線は不可視光であることから、作業中に発光に気づかずに暴露されてしまう可能性が高い。上記構成によればこのような可能性が低減され、作業をより安全に進めることが可能となる。
【0028】
以上、本開示の実施形態について説明した。なお、本開示の要旨を逸脱しない限りにおいて上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば、光照射素子7A,7Bとして上記実施形態ではUVCを発するLEDを用いた例について説明した。しかしながら、光照射素子7A,7Bとして他の波長の紫外線を発するLEDを用いることも可能である。また、ヒートシンク6の他の態様として、フィン62に代えて複数のピンを有するタイプを用いることも可能である。
【0029】
<付記>
各実施形態に記載の光照射ユニット90、及び車両用空調装置100は、例えば以下のように把握される。
【0030】
(1)第1の態様に係る光照射ユニット90は、板状をなすヒートシンク本体61、及び、該ヒートシンク本体61の第一主面6Aから突出するフィン62を有するヒートシンク6と、前記ヒートシンク本体61における前記第一主面6Aの反対側の第二主面6Bに積層されている電子基板5と、前記電子基板5の前記ヒートシンク6が設けられている側の面である第一面5Aに搭載された光照射素子7A,7Bと、を備える。
【0031】
上記構成によれば、光照射素子7A,7Bの発熱をヒートシンク6によって効率的に放散させることができる。さらに、ヒートシンク6のフィン62と光照射素子7A,7Bとがともに電子基板5の第一面5A側に設けられていることから、例えばこれらが互いに異なる方向に延びている場合に比べて装置の寸法体格を小さく抑えることができる。
【0032】
(2)第2の態様に係る光照射ユニット90では、前記光照射素子7A,7Bは、前記フィン62の延びる方向に光を照射可能に構成されている。
【0033】
例えば光照射ユニット90を車両用空調装置100のダクト3内に設けた場合、フィン62の周囲を送風が流通する。上記の構成によれば、送風によってフィン62から熱を奪い、光照射素子7A,7Bを冷却することが可能となる。さらに、この光照射素子7A,7Bによって、送風自体や、ダクト3内に露出する他の機器に対しても安定的に殺菌効果を与えることができる。特に、フィン62の延びる方向に光を照射することで、送風に光が当たる時間が長く確保され、より効果的に殺菌処理を行うことが可能となる。
【0034】
(3)第3の態様に係る光照射ユニット90では、前記光照射素子7A,7Bは、前記ヒートシンク6が位置する側とは反対側に向かって光を照射可能に構成されている。
【0035】
上記構成によれば、例えば光照射ユニット90を車両用空調装置100のダクト3内に設けた場合、光照射素子7A,7Bによって、送風自体や、ダクト3内に露出する他の機器に対して安定的に殺菌効果を与えることができる。
【0036】
(4)第4の態様に係る車両用空調装置100は、空気を圧送するファン1と、該ファン1から圧送された空気が流通するとともに内面(内壁3A)に光照射ユニット90が取り付けられたダクト3と、前記空気の第一方向Fにおける前記ダクト3の下流側に設けられたエバポレータ4と、を備える。
【0037】
上記構成によれば、光照射素子によって、送風自体や、ファン1、エバポレータ4に対して安定的に殺菌効果を与えることができる。
【0038】
(5)第5の態様に係る車両用空調装置100では、前記光照射素子7A,7Bは、前記ファン1側を向く方向と、前記エバポレータ4側を向く方向に光を照射可能に構成されている。
【0039】
上記構成によれば、光照射素子7A,7Bによって、送風自体や、ダクト3内に露出するファン1、エバポレータ4に対して安定的に殺菌効果を与えることができる。
【0040】
(6)第6の態様に係る車両用空調装置100は、前記電子基板5上に配置され、前記ファン1の駆動を制御するパワー素子8と、該パワー素子8、及び前記光照射素子7A,7Bに電力を供給するハーネス9と、をさらに備える。
【0041】
上記構成によれば、パワー素子8と光照射素子7A,7Bとに対して単一のハーネス9から電力が供給される。したがって、例えばメンテナンス作業時には、このハーネス9を取り外すことで、パワー素子8と光照射素子7A,7Bとを同時にオフ状態とすることができる。これにより、作業者が有害な光線に曝されてしまう可能性を低減することができる。
【符号の説明】
【0042】
100 車両用空調装置
90 光照射ユニット
1 ファン
2 ファンケース
3 ダクト
3A 内壁
4 エバポレータ
5 電子基板
5A 第一面
5B 第二面
6 ヒートシンク
6A 第一主面
6B 第二主面
61 ヒートシンク本体
62 フィン
7A,7B 光照射素子
71 支持板
72 素子本体
8 パワー素子
9 ハーネス
S 電 源
図1
図2
図3
図4