(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113609
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】用紙保持ラベルを供給するシール用紙
(51)【国際特許分類】
G09F 3/00 20060101AFI20220728BHJP
G09F 3/10 20060101ALI20220728BHJP
G09F 1/10 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
G09F3/00 Q
G09F3/10 B
G09F1/10 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021044141
(22)【出願日】2021-01-24
(71)【出願人】
【識別番号】514210533
【氏名又は名称】有限会社伸雅堂
(72)【発明者】
【氏名】青柳 伸
(57)【要約】 (修正有)
【課題】伝言やメモ又は名刺などを渡したい相手に目立つように仮止めして貼付して、さらにそれを受け取った相手が、そのもの自体を他のものに張り付けて保存したりするのに適した用紙保持ラベルを供給するシール用紙を目的とする。
【解決手段】粘着シート2には、一単位の用紙保持ラベル4を形成する粘着シートラベル形成用打ち抜きスリット5が設けられとともに、この粘着シートラベル形成用打ち抜きスリットの内側に用紙を保持する舌片形成用スリット6を設け、さらにこの粘着シートの裏面側の剥離紙9には、粘着シートラベル形成打ち抜きスリット対応する位置と、粘着シートラベル形成打ち抜きスリットに対応せず、粘着シートラベル形成打ち抜きスリット内での面積を分断した剥離紙スリット8からなる用紙保持ラベルとした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの裏面に不乾燥性粘着剤を塗布した粘着シートと、この粘着シートの不乾燥性粘着剤に対向して、剥離紙が貼付されてなるシール用紙であって、
前記粘着シートには、一単位の用紙保持ラベルを形成する粘着シートラベル形成用打ち抜きスリットが設けられとともに、この粘着シートラベル形成用打ち抜きスリットの内側に用紙を保持する舌片形成用スリットを設け、さらにこの粘着シートの裏面側の前記剥離紙には、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット対応する位置と、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリットに対応せず、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット内での面積を分断した剥離紙スリットからなる用紙保持ラベルを供給することを特徴とするシール用紙。
【請求項2】
前記シール用紙には、複数の用紙保持ラベルが形成され、さらに少なくとも粘着シートの裏面の剥離紙の、前記用紙保持ラベルに対応しない一旦側の剥離紙部分が他の剥離紙と分離して剥離可能なように、スリットが設けられてなることを特徴とする前記請求項1記載のシール用紙。
【請求項3】
前記舌片形成用スリットの内側を含む部分に用紙内容又は宛先などの記載部を設けたことを特徴とする前記請求項1又は2記載のシール用紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝言やメモ又は名刺などを他の書類と区別して注目されやすいように保持する用紙保持ラベルを提供するシール用紙に関する。
【背景技術】
【0002】
伝言やメモ又は名刺などを渡したい相手に知らせるには、無造作に机の上に置いておくと、他の書類などに紛れて、紛失しやすく、また目立たないため粘着テープなどで壁や、パソコンなどに張り付けておくなどしていた。
【0003】
しかし、粘着テープなどがない場合のために、その代用品がないか検討したところ、例えば、特許文献1に示されるように、枚葉シート類の簡易係止具なる先行技術が存在していた。それによると、もっぱら、壁などに貼付するためのものであり、伝言やメモの類を臨時に貼付するものでは、ないことが分かった。
【0004】
また、伝言やメモ又は名刺などを受けとった者が、それを受け取り、処理が終わったものは廃棄し、さらに保存する場合などのための配慮がなかった。さらにそのような、用紙保持ラベルは、携帯するにも配慮がなく、複数の用紙保持ラベルを無造作に所持すると使用時に不便であり、また、シール構造であるため剥離氏が散乱して問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案出願公開平1-153584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に紹介される枚葉シート類の簡易係止具は、上述のごとく本来の目的が異なるため、仮止めの構造ではなく、また携帯する目的もないため、携帯して、必要な時にすぐに取り出したり、剥離紙を無造作に置き忘れを防止する配慮がなかった。
【0007】
本願発明は、伝言やメモ又は名刺などを渡したい相手に目立つように仮止めして貼付して、さらにそれを受け取った相手が、それを受け取ったのちに、伝言やメモによるアクションが終わったものは廃棄したり、そのもの自体を他のものに張り付けて保存したりするのに適した用紙保持ラベルを供給するシール用紙を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、上述の課題を解決するため請求項1記載の発明における用紙保持ラベルを供給するシール用紙は、シートの裏面に不乾燥性粘着剤を塗布した粘着シートと、この粘着シートの不乾燥性粘着剤に対向して、剥離紙が貼付されてなるシール用紙であって、前記粘着シートには、一単位の用紙保持ラベルを形成する粘着シートラベル形成用打ち抜きスリットが設けられとともに、この粘着シートラベル形成用打ち抜きスリットの内側に用紙を保持する舌片形成用スリットを設け、さらにこの粘着シートの裏面側の前記剥離紙には、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット対応する位置と、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリットに対応せず、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット内での面積を分断した剥離紙スリットから構成している。
【0009】
請求項2としては、前記シール用紙には、複数の用紙保持ラベルが形成され、さらに少なくとも粘着シートの裏面の剥離紙の、前記用紙保持ラベルに対応しない一旦側の剥離紙部分が他の剥離紙と分離して剥離可能なようにスリットが設けられてなるものである。
【0010】
さらに請求項3として、前記舌片形成用スリットの内側を含む部分に用紙内容又は宛先などの記載部を設けた構成とした。
【0011】
このように、本発明の用紙保持ラベルを供給するシール用紙によれば、用紙保持ラベルをシール用紙から剥がすと、粘着面の一部が表出した用紙保持ラベルが取り出せ、用紙保持ラベル内の舌片を捲り、保持したい用紙類を保持し、簡単に壁や、パソコンなどに目立たせて仮綴じできる。一方それを受け取った相手も、その用紙に基づきアクションを起こしたり、その用紙を他の場所に保存する場合は、用紙保持ラベルの残った剥離紙を剥がして、しっかり保持させることもできる。会社などの事務所をはじめあらゆる場所で使用でき、きわめて有用性の高い商品となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明における用紙保持ラベルを提供するシール用紙表裏面及び断面説明図。
【
図2】本発明の用紙保持ラベルを提供するシール用紙における他の実施例の薬袋吊り下げ用ラベルの使用状態説明図。
【
図3】本発明における用紙保持ラベルの使用状態説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を
図1、基づいて説明する。シートの裏面に不乾燥性粘着剤10を塗布した粘着シート2と、この粘着シート2の不乾燥性粘着剤10に対向して、剥離紙9が貼付されてなるシール用紙1であって、前記粘着シート2には、一単位の用紙保持ラベル4を形成する粘着シートラベル形成用打ち抜きスリット5が設けられとともに、この粘着シートラベル形成用打ち抜きスリット5の内側に用紙を保持する舌片形成用スリット6を設けて、用紙を保持する舌片7を設けている。
【0014】
そして、さらにこの粘着シート2の裏面側の前記剥離紙3には、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット5に対応する位置と、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット5に対応せず、前記粘着シートラベル形成打ち抜きスリット5内での面積を分断した剥離紙スリット8からなる用紙保持ラベル4を供給するようになっている。
【0015】
このように形成する用紙保持ラベル4の使用方法ついての使用方法を説明する前に、理想的な、用紙保持ラベル4を提供するシール用紙1の実施例として、
図3で説明する。
【0016】
図2に示されるように、前記シール用紙1には、複数の用紙保持ラベル4が形成され、さらに少なくとも粘着シートの裏面の剥離紙3の、前記用紙保持ラベルに対応しない一旦側の剥離紙部分が他の剥離紙と分離して剥離可能なように、スリット12が設けられている。
【0017】
このようにすることで、複数毎の用紙保持ラベル4は、スリット12の上部の剥離紙3を取り除き、表出した不乾燥性粘着剤で、手帳やノートの所定部分に保持して携帯しておけば、いつでも瞬時に用紙保持ラベル4を取り出せるようにしている。
【0018】
また、用紙保持ラベル4の舌片部分に伝言やメモ又は名刺などを渡す相手の宛先における名前や用紙などの内容を記載する記載部を設けることで、際立たせることができる。
【0019】
このようにして、作成された用紙保持ラベル4を提供するシール用紙は、
図3に示されるように、先ずシール用紙1から、用紙保持ラベル4を取り剥がし、舌片7を捲り、用紙、例えば名刺11などを舌片7の裏面の不乾燥性粘着剤10で保持することができる。
【0020】
この状態で、用紙保持ラベル4の裏面は、剥離紙9が、残った状態で不乾燥性粘着剤10のうち10a部分のみが表出して、壁やパソコンなどに一時的に貼付できる。それを受け取った側が、アクションなど交え、処理が終われば、廃棄も簡単であり、また別の場所に保持する場合、残った剥離紙9を剥がし、不乾燥性粘着剤10bを表出させれば、確実に他のノートや手帳などにしっかり確実に保持できる。
【0021】
このように、仮綴じ、本綴じなど目立つようにメモや伝言を渡すことができ、しかも保存の際も、確実に保存できるようになり、また携帯に際しても所定位置に確実に保持でき、瞬時に取り出せる用紙保持ラベルを提供できるなどの効果を有するものとなる。
【符号の説明】
【0022】
1・・・用紙保持ラベルを提供するシール用紙
2・・・粘着シート
3・・・剥離紙
4・・・用紙保持ラベル
5・・・粘着シートラベル形成用打ち抜きスリット
6・・・舌片形成用スリット
7・・・舌片
8・・・剥離紙スリット
9・・・剥離紙
10、10a、10b・・・不乾燥性粘着剤
11・・・名刺
12・・・記載部