(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113613
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220728BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021044145
(22)【出願日】2021-01-25
(71)【出願人】
【識別番号】500477229
【氏名又は名称】楠 信子
(72)【発明者】
【氏名】楠 裕史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】情報の受信対象者に対して、自らは思い出せない思い出を思い出してもらうための過去の出来事、ニュース、又は物についての情報又は回想用情報を送信するシステムや技術は存在している。しかし、それは、過去の情報が伝える過去の出来事やニュースの情報と一緒に、送信する過去の情報が発生した時点における情報の受信対象者の年齢を、算出した上で過去の情報が伝える過去の出来事やニュースの情報と合わせて一緒に送信するシステム又は技術ではなかった。
【解決手段】記憶装置に過去の出来事、ニュース、又は物の内容を表現又は記載した過去情報を、その過去情報の発生の年、月、又は日を紐付けて記憶しておく。及び、情報受信対象者の情報端末に紐付け情報受信対象者の生まれた年、月、又は日も記憶しておく。そして情報送受信手段よりネットワーク経由で情報受信者の情報端末に対して、過去情報と合わせて、送信する過去情報が発生した時点における情報受信対象者の年齢を換算又は算出した上で、一緒に送信するシステム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットやケーブルテレビ(CATV)等のネットワーク(以下「ネットワーク等」という)経由で、個々の情報の受信対象者(以下「対象者」という)が利用する情報端末(以下「対象者の情報端末」という)に対して、前記対象者に自分の思い出を思い出してもらう「キッカケ」となるような過去の出来事、ニュース、又は物に係る音声、文字、記号、画像又は映像の情報(以下「過去情報」という)を送信する場合に、前記過去情報と合わせて、送信する個々の前記過去情報毎の発生した年、月、又は日(以下「過去情報の発生日」という)を前記対象者毎の年齢に換算又は算出した年(以下「対象者毎の過去情報発生時年齢」という)」とを、一緒に送信するシステムであって、音声、文字、記号、画像又は映像の情報の入出力、送受信、又は情報を再生して表現が出来るマイク、スピーカー、カメラ、ディスプレイ、又はスマートスピーカーの何れか少なくとも1つの機能を備えた情報端末(以下「情報端末」という)と前記ネットワーク等で接続しており、各種情報の送受信を行う情報送受信手段と、情報を分析し判断して実行する情報処理を行う情報処理手段と、各種情報を記憶する記憶装置とを具備し、前記情報送受信手段又は前記情報送受信手段から送られたか各種情報を保管する機能も持つシステムやサーバー等機器から前記ネットワーク等経由で、前記対象者の情報端末に対して、前記記憶装置に記憶している前記過去情報を送信する場合には、送信する前記過去情報に記載又は紐付けて記憶されている前記過去情報の発生日と前記対象の生まれた年、月、日、又は年代の情報(以下「対象者の生年月日情報」という)とを抽出又は参照し、送信する前記過去情報毎についての前記対象者に係る前記過去情報発生時年齢を算出した上で、前記過去情報と合わせて、換算又は算出した前記対象者に係る前記過去情報発生時年齢を一緒に送信する事を特徴とする過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステム
【請求項2】
前記過去情報の表現又は伝達の前に、前記対象者毎の過去情報発生時年齢を「あなたが何歳の時の情報又は記事です」という音声又は文字で表現又は伝達する事を特徴とする、前記過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステム
【請求項3】
前記対象者毎の過去情報発生時年齢は、幅のある時を漠然と指す「頃」という表現を合わせて行う事を特徴とする、前記過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステム
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種の情報の受信する対象者(以下「対象者」という)に対して、前記対象者に自分の思い出を思い出してもらう「キッカケ」となるような過去の出来事、ニュース、又は物に係る音声、文字、記号、画像又は映像の情報(以下「過去情報」という)を送信する場合に、前記対象者に、よりリアルに自分の思い出を思い出してもらう目的で、送信する個々の前記過去情報毎の発生した年、月、又は日(以下「過去情報の発生日」という)を前記対象者毎の年齢に換算又は算出した年(以下「対象者毎の過去情報発生時年齢」という)」の情報を、前記過去情報と一緒に合わせて送信するシステム又は技術である。
【背景技術】
【0002】
前記過去情報又は前記対象者に自分の思い出を思い出してもらうキッカケにしてもらうための回想用情報(以下「回想用情報」という)を送信するシステムは存在している。しかし前記回想用情報を送信する場合に、よりリアルに自分の思い出を思い出してもらう目的で、前記回想用情報毎又は前記過去情報毎に係る前記対象者毎の過去情報発生時年齢を算出して一緒に送信するシステム又は技術は無かった。
【先行技術文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、システムで前記対象者毎に合わせた思い出話を行う為に、最初に前記回想用情報を送信するシステムではあったが、前記回想用情報毎と一緒に前記対象者毎の過去情報発生時年齢を送信するシステム又は技術ではなかった。そこで、前記対象者に対して前記回想用情報毎又は前記過去情報毎に係る前記対象者毎の過去情報発生時年齢を算出し、前記回想用情報又は前記過去情報と一緒に送信し、送信した前記回想用情報毎又は前記過去情報毎の前に伝達する事によって、前記対象者が、よりリアルに自分の思い出を思い出してもらう為のシステム又は技術を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、インターネットやケーブルテレビ(CATV)等のネットワーク(以下「ネットワーク等」という)経由で、個々の情報の受信対象者(以下「対象者」という)が利用する情報端末(以下「対象者の情報端末」という)に対して、前記対象者に自分の思い出を思い出してもらう「キッカケ」となるような過去の出来事、ニュース、又は物に係る音声、文字、記号、画像又は映像の情報(以下「過去情報」という)を送信する場合に、前記過去情報と合わせて、送信する個々の前記過去情報毎の発生した年、月、又は日(以下「過去情報の発生日」という)を前記対象者毎の年齢に換算又は算出した年(以下「対象者毎の過去情報発生時年齢」という)」とを、一緒に送信するシステムであって、音声、文字、記号、画像又は映像の情報の入出力、送受信、又は情報を再生して表現が出来るマイク、スピーカー、カメラ、ディスプレイ、又はスマートスピーカーの何れか少なくとも1つの機能を備えた情報端末(以下「情報端末」という)と前記ネットワーク等で接続しており、各種情報の送受信を行う情報送受信手段と、情報を分析し判断して実行する情報処理を行う情報処理手段と、各種情報を記憶する記憶装置とを具備し、前記情報送受信手段又は前記情報送受信手段から送られたか各種情報を保管する機能も持つシステムやサーバー等機器から前記ネットワーク等経由で、前記対象者の情報端末に対して、前記記憶装置に記憶している前記過去情報を送信する場合には、送信する前記過去情報に記載又は紐付けて記憶されている前記過去情報の発生日と前記対象の生まれた年、月、日、又は年代の情報(以下「対象者の生年月日情報」という)とを抽出又は参照し、送信する前記過去情報毎についての前記対象者に係る前記過去情報発生時年齢を算出した上で、前記過去情報と合わせて、換算又は算出した前記対象者に係る前記過去情報発生時年齢を一緒に送信する事を特徴とする過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステムである。
【0006】
本発明によれば、前記対象者が送信されてきた個別の前記過去情報を視聴又は認識する場合において、個別の前記過去情報が発生した年、月又は日を、自分に係るどの前記対象者毎の過去情報発生時年齢かを、自ら計算する必要なく、前記過去情報が自分の係るどの前記対象者毎の過去情報発生時年齢か認識した上で、前記過去情報を視聴又は認識することが出来る。
【0007】
請求項2に係る発明は、前記過去情報の表現又は伝達の前に前記対象者毎の過去情報発生時年齢を「あなたが何歳の時の情報又は記事です」という音声又は文字で表現又は伝達する事を特徴とする、前記過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステムである。
【0008】
本発明によれば、個別の前記過去情報を視聴又は認識する場合に、前もって、視聴又は認識する前記過去情報が自分のどの年齢で発生した内容に係る前記過去情報かを認識できた上で、前記過去情報を視聴又は認識する事が出来る。それで前記対象者が、前記過去情報を自分の経てきた時代や雰囲気と合わせて認識が出来る事になり、より自分の思い出を思い出しやすくなる。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記対象者毎の過去情報発生時年齢は、幅のある時を漠然と指す「頃」という表現を合わせて行う事を特徴とする、前記過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステムである。
【0010】
本発明によれば、前記対象者の生年月日が正確に入手できていない場合でも、大まかな年や年代さえ入力していれば、例えば「あなたが20代の頃の情報です」というように、大まかに前記対象者毎の過去情報発生時年齢を伝える事ができる。このように大まかにでも前記対象者毎の過去情報発生時年齢を表現又は伝えても、前記対象者に自分の思い出を思い出す促進効果となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、前記対象者が送信されてきた個々の前記過去情報を受信し視聴又は認識する場合において、個々の前記過去情報が自分のどの年齢又は年代に発生した情報かを自ら計算することなく又は直ぐに算出することなく認識が出来た上で、前記過去情報を視聴又は認識する事が出来る。これにより、前記過去情報と自分の人生の経過と合わせて、よりリアルに自分の思い出を思い出してもらう事が出来るようになる。尚、人間は、通常は忘れている思い出を、自ら思い出す事が難しいが、思い出の「キッカケ」を視聴する事で思い出を思い出しやすくなるが、本システムや技術により、視聴した思い出すための「キッカケ」(前記過去情報)と合わせて前記過去情報の発生日を送信し視聴又は認識できる事により、より自分の思い出を思い出しやすくなるのである。これは、認知症の予防やケアの方法の1つである「回想法」を前記対象者に対して提供する場合には、前記対象者に自分の思い出を思い出してもらう為の強力な「回想法のツール」となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステムの1例を示す図である
【発明を実施するための形態】
【実施例0013】
本発明の実施形態として、適宜、
図1を参照しながら説明する。まず、前記過去情報と一緒に対象者の過去情報発生時の年齢を送信するシステム(1)は、各種の情報を記録し保管する前記記憶装置(2)と、情報を分析して判断し連絡指示を実行する前記情報処理手段(3)と、各種情報の送受信を行う前記情報送受信手段(4)とで構成されている。そして前記ネットワーク等と接続し、前記対象者の情報端末(5)と通信可能になっている。尚、前記対象者の情報端末(5)は、例えば、スマートホン、タブレット、スマートスピーカー、又はパソコン等の情報端末機器である。
【0014】
まず最初に、前記記憶装置(2)に、前記過去情報の発生日の紐付いた前記過去情報又は前記過去情報の発生日を含んだ前記過去情報と、前記対象者の生年月日情報が紐付いた前記対象者の情報端末(5)に係る情報とを記憶しておく。尚、前記過去情報とは、[
図2]で例示するような前記対象者に懐かしい昔の思い出を思い出してもらう目的の過去に発生した又は過去に発生した出来事、ニュース、又は物等を表した音声、文字、記号、画像又は映像の情報である。
【0015】
次に、前記情報送受信手段(4)から前記ネットワーク経由で前記対象者の情報端末(5)に対して、前記記憶装置(2)に記憶されている前記過去情報を送信する。この場合に前記情報処理手段(3)が前記記憶装置(2)に記憶されている「前記過去情報の発生日」と「前記対象者の生年月日」の情報を用いて、送信する前記過去情報に係る「前記対象者毎の過去情報発生時年齢」を算出し、送信する前記過去情報と合わせて、算出した前記過去情報に係る前記対象者毎の過去情報発生時年齢を一緒に送信する。尚、前記対象者の情報端末(5)にて前記過去情報が表現又は視聴される前に、例えば、前記過去情報に係る前記対象者毎の過去情報発生時年齢を「あなたが何歳の時の情報又は記事です」と音声又は文字で表現又は伝達すると良い。すると、前記対象者が送信されて来た前記過去情報を、予め自分の人生の経験した時代の感覚や雰囲気を感じながら視聴又は認識できる事となる。これにより、前記対象者毎の過去情報発生時年齢の伝達なく前記過去情報を視聴又は認識した場合に比べて、確実に前記過去情報の時代や雰囲気とともに、自分のその当時の思い出せを思い出しやすくなるのである。
前記対象者の生年月日情報が、年の情報のみ前記記憶装置(2)に記憶されている場合について説明する。この場合には、前記対象者毎の過去情報発生時年齢の算出に際しては、年単位で誤差が生じ間違った前記対象者毎の過去情報発生時年齢が算出される場合がある。例えば、前記対象者の生年月日情報が1960年と年だけが記憶されている場合で、前記過去情報の発生年が1965年8月1日の場合には、前記対象者毎の過去情報発生時年齢は前記記憶装置(2)に記憶されている年の情報のみでしかの換算や算出が出来ずに「5歳」と換算又は算出されるが、もし前記対象者の生年月日が1960年7月1日であった場合には、実際には「4歳」が正しい。このような場合には、前記対象者毎の過去情報発生時年齢は、換算又は算出された「5歳」という年齢情報の表現に「頃」(ごろ)という表現を合わせて「5歳の頃」という年齢情報の表現で行うと良い。また、もっと大まかに前記対象者の生年月日情報が1960年代生まれというような年代や団塊の世代等の世代という表現でしか記憶されていない場合には「20代の頃」といいったような大まかな表現情報も前記記憶装置(2)に記憶しておいて用いても良い。