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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113663
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】自動カテーテル安定性判定
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/367 20210101AFI20220728BHJP
   A61B 5/33 20210101ALI20220728BHJP
【FI】
A61B5/367 100
A61B5/33 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022008453
(22)【出願日】2022-01-24
(31)【優先権主張番号】17/157,161
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】シラン・エリヤフ
(72)【発明者】
【氏名】エラド・アザリア
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C127GG05
4C127HH13
4C127LL08
(57)【要約】
【課題】自動カテーテル安定性判定を行うこと。
【解決手段】カテーテルの安定性を判定するための方法が提供される。方法は、1つ以上のプロセッサに接続されたメモリ内のプロセッサ実行可能なコードとして保存された判定エンジンによって実施される。方法は、カテーテルの移動に関する安定性を判定することと、安定性に相関してカテーテルによって捕捉された電気信号を受信することと、を含む。方法はまた、安定性に基づいて、電気信号に空間内の位置を割り当てることも含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルの安定性を判定するためのシステムであって、
判定エンジン用のプロセッサ実行可能なコードを保存するように構成されたメモリと、
前記メモリに接続された1つ以上のプロセッサであって、前記プロセッサ実行可能コードを実行することにより前記判定エンジンを実施することで、前記システムに、
カテーテルの移動に関する安定性情報を判定することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性情報に相関して前記カテーテルによって捕捉された電気信号を受信することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性情報に基づいて空間内の位置を前記電気信号に割り当てることと、を実行させるように構成されている、プロセッサと、を含む、システム。
【請求項2】
前記安定性情報が、前記カテーテルが少なくともある時間度にわたってある位置にあったかどうかを識別する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を保存する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが不安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を破棄する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記判定エンジンが、前記カテーテルによる移動を判定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記判定エンジンが、リアルタイム手順の間に前記安定性を判定することと併せて、追加の情報を取得する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記判定エンジンが、前記電気信号及び前記安定性を保存するためにビットバッファを利用する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ビットバッファが、前記判定エンジンによってアクセス可能なメモリ内のコード化又は計算された位置を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記安定性が、前記判定エンジン又はユーザー入力の分析に基づいて構成可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記判定エンジンが、前記安定性を利用して前記カテーテルの精度又は一貫性を判定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
カテーテルの安定性を判定するための方法であって、
1つ以上のプロセッサに接続されたメモリ内に、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるプロセッサ実行可能なコードとして保存された判定エンジンによって、カテーテルの移動に関する安定性を判定することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性に相関して前記カテーテルによって捕捉された電気信号を受信することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性に基づいて空間内の位置を前記電気信号に割り当てることと、を含む、方法。
【請求項12】
前記安定性が、前記カテーテルが少なくともある時間度にわたってある位置にあったかどうかを識別する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を保存する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが不安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を破棄する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記判定エンジンが、前記カテーテルによる移動を判定する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記判定エンジンが、リアルタイム手順の間に前記安定性を判定することと併せて、追加の情報を取得する、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記判定エンジンが、前記電気信号及び前記安定性を保存するためにビットバッファを利用する、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記ビットバッファが、前記判定エンジンによってアクセス可能なメモリ内のコード化又は計算された位置を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記安定性が、前記判定エンジン又はユーザー入力の分析に基づいて構成可能である、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記判定エンジンが、前記安定性を利用して、前記カテーテルの精度又は一貫性を判定する、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号処理に関する。より詳細には、本発明は、自動カテーテル安定性判定に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、カテーテルが所定時間、そこに沿って静置される身体臓器の表面の各位置から電子信号を受信し、この電子信号をシステムに提供することができる。システムは、カテーテルの各位置に関連付けられた所定数の電子信号を保存することができる。しかしながら、システムに保存された電子信号は、最適ではない状況の間に(上記位置のうちの複数から)収集されたものである可能性があり、このデータの一部又はすべてが医療診断に無関係なものとなり得る。この点に関して、この無関係なデータの補正、又は少なくとも改善を考慮した、カテーテル位置を用いる技術は現在のところ存在していない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
例示的な実施形態によれば、カテーテルの安定性を判定するための方法が提供される。この方法は、1つ以上のプロセッサに接続されたメモリ内にプロセッサ実行可能なコードとして保存された判定エンジンによって実行される。本方法は、カテーテルの移動に関して安定性を判定することと、安定性に相関してカテーテルによって捕捉された電気信号を受信することと、を含む。方法はまた、安定性に基づいて、電気信号に空間内の位置を割り当てることも含む。
【0004】
1つ以上の実施形態によれば、上記の例示的な方法の実施形態は、装置、システム、及び/又はコンピュータプログラム製品として実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
より詳細な理解は、添付の図面と併せて例として示される以下の説明により得ることができ、図中の同様の参照番号は、同様の要素を示す。
図1】1つ以上の実施形態によって、本開示の主題の1つ以上の特徴を実装することができる、例示的なシステムの図を示す。
図2】1つ以上の実施形態による、自動カテーテル安定性判定のための例示的なシステムのブロック図を示す。
図3】1つ以上の実施形態による例示的な方法を示す。
図4】1つ以上の実施形態による例示的なグラフを示す。
図5】1つ以上の例示的な実施形態による例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
信号処理のための方法及びシステムが本明細書に開示される。より詳細には、本発明は、自動カテーテルの安定性の判定を与える、機械学習/人工知能を用いた判定エンジンにおいて実施される、信号処理の方法及びシステムに関する。例えば、判定エンジンは、医療デバイス機器によるプロセス操作及びそのハードウェアの処理に必然的に根差したプロセッサ実行可能なコード又はソフトウェアである。説明を容易にするため、判定エンジンは、心臓をマッピングすることに関して本明細書に記載されているが、任意の解剖学的構造、身体部分、器官、又はその部分を、本明細書に記載される判定エンジンによるマッピングの標的とすることができる。
【0007】
一般に、判定エンジンは、特定の位置に相関してカテーテルによって検出された電気信号を、カテーテルの安定性に基づいてビットバッファ内に保存する。本明細書に記載されるカテーテルの安定性は、カテーテルが所定の位置(例えば、第1の位置)に所定の時間あるという判定に関連する。例示的な実施形態によれば、判定エンジンは、カテーテルの移動に関する安定性情報を判定し、安定性情報に相関してカテーテルによって捕捉される電気信号を受信し、安定性情報に基づいて空間内の位置を電気信号に割り当てる。
【0008】
判定エンジンの1つ以上の利点、技術的効果、及び/又は利益としては、データを取得しながら(例えば、電気解剖学的点を取得しながら)、カテーテルの安定性を判定する方法を心臓内科医及び医療従事者に提供することがある。したがって、判定エンジンは、特に、カテーテルが安定している場合に医療機器を利用して変換することでより正確かつ信頼性の高いデータを実現/実施する。これは心臓内科医及び医療従事者に現在利用可能でなく、現在行われていないものである。
【0009】
図1は、本明細書の主題の1つ以上の特徴を1つ以上の実施形態に従って実装することができる、システム100として示される例示的なシステム(例えば、医療デバイス機器)の図である。システム100の全体又は一部は、情報(例えば、生体測定データ及び/又は訓練データセット)を収集するために使用することができ、及び/又は本明細書に記載される機械学習及び/又は人工知能アルゴリズム(例えば、判定エンジン101)を実施するために使用することができる。図に示されるシステム100は、カテーテル110(少なくとも1つの電極111を含む)、シャフト112、シース113、及びマニピュレータ114を備えたプローブ105を含んでいる。図に示されるシステム100はまた、医師115(又は医療専門家又は臨床医)、心臓120、患者125、及びベッド130(又はテーブル)も含んでいる。差し込み図140及び150は、心臓120及びカテーテル110をより詳細に示すものである点に留意されたい。システム100はまた、図に示されるように、コンソール160(1つ以上のプロセッサ161及びメモリ162を含む)及びディスプレイ165も含んでいる。更に、システム100の各要素及び/又はアイテムは、その要素及び/又はそのアイテムのうちの1つ以上を表す点に留意されたい。図1に示されるシステム100の例を改変して、本明細書に開示される実施形態を実施することができる。本開示の実施形態も、他のシステム構成要素及び設定を使用して、同様に適用することができる。更に、システム100は、電気的活動を感知するための要素、有線又は無線コネクタ、処理及びディスプレイデバイスなどの、更なる構成要素を含んでもよい。
【0010】
システム100は、(例えば、判定エンジン101を使用して)心臓の状態を検出、診断、及び/又は治療するために使用することができる。心不整脈などの心臓状態は、特に老年人口において一般的かつ危険な内科疾患として根強く残っている。例えば、システム100は、生体測定データ(例えば、心臓120などの患者の器官の解剖学的及び電気的測定値)を取得し、心臓アブレーション処置を実施するように構成された外科用システム(例えば、Biosense Websterより販売されているCARTO(登録商標)システム)の一部とすることができる。より詳細には、心不整脈などの心疾患の治療では、心臓組織、心腔、静脈、動脈、及び/又は電気的経路の詳細なマッピングを得ることがしばしば求められる。例えば、(本明細書に記載されるような)カテーテルアブレーションを成功裏に行うための前提条件として、心不整脈の原因が心臓120の心腔において正確に位置特定されることがある。このような位置特定は、電気生理学的検査によって行われて、その調査の間に、心臓120の心腔内に導入されたマッピングカテーテル(例えば、カテーテル110)によって空間的に分解された電位を検出することができる。したがって、この電気生理学的検査、いわゆる電気解剖学的マッピングは3Dマッピングデータを提供し、これをモニター上に表示することができる。多くの場合、マッピング機能及び治療機能(例えば、アブレーション)は単一のカテーテル又は一群のカテーテルによって提供され、マッピングカテーテルはまた、同時に治療(例えば、アブレーション)カテーテルとしても動作する。この場合、判定エンジン101は、カテーテル110によって直接保存及び実行することができる。
【0011】
正常洞調律(NSR)を有する患者(例えば、患者125)では、心房、心室、及び興奮性伝導組織を含む心臓(例えば、心臓120)は、電気的に興奮して、同期した、パターンを有する形で拍動する。なお、この電気的興奮は、心内心電図(IC ECG)データなどとして検出することができる。
【0012】
心不整脈(例えば、心房細動又はaFib)を有する患者(例えば、患者125)では、心臓組織の異常領域は、正常な導電性組織に伴う同期した拍動周期に従わず、NSRを有する患者とは対照的である。これに対して、心臓組織の異常領域では隣接組織への異常な伝導が行われ、これにより心臓周期が乱れて非同期的な心律動となる。この非同期的心律動はまた、IC ECGデータとして検出することができる点に留意されたい。こうした異常伝導は、例えば、房室(AV)結節の伝導経路に沿った洞房(SA)結節の領域、又は心室及び心房の壁を形成する心筋組織など、心臓120の様々な領域で生じることがこれまでに知られている。異常な導電性の組織のパターンがリエントリー経路につながることにより、洞律動の複数倍になり得る規則的なパターンで心腔が拍動する、心房粗動などの他の状態も存在する。
【0013】
システム100が心臓の状態を検出、診断、及び/又は治療することを支援するため、医師115はベッド130上に横たわる患者125の心臓120内にプローブ105を誘導することができる。例えば、医師115は、カテーテル110の近位端の近くのマニピュレータ114及び/又はシース113からの偏向を用いてシャフト112の遠位端を操作しながら、シース113を通してシャフト112を挿入することができる。差し込み図140に示されるように、カテーテル110をシャフト112の遠位端に取り付けることができる。カテーテル110は、折り畳まれた状態でシース113を通して挿入することができ、次いで、心臓120内で拡張させることができる。
【0014】
一般に、心臓120内のある点における電気的活動は典型的には、遠位先端又はその近くに電気センサを収容したカテーテル110(例えば、少なくとも1つの電極111)を心臓120内のその点へと前進させ、組織をセンサと接触させ、その点におけるデータを取得することによって測定することができる。単一の遠位先端電極のみを収容したカテーテルタイプを使用して心腔をマッピングすることに伴う1つの難点は、心腔全体としての詳細なマップに求められる必要な数の点にわたって各点ごとにデータを集積するために長い時間が必要とされることである。したがって、心腔内の複数の点における電気的活動を同時に測定するために、多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)が開発されてきた。
【0015】
少なくとも1つの電極111及びその本体上に連結されたカテーテル針を含むことができるカテーテル110は、体内臓器(例えば、心臓120)の電気的信号などの生体測定データを得て、かつ/又はその組織領域(例えば、心臓120の心腔)をアブレーションするように構成することができる。電極111は、追跡コイル、圧電変換器、電極、又は組織領域をアブレーションするか又は生体測定データを取得するように構成された要素の組み合わせなどの任意の同様の要素を代表するものである点に留意されたい。1つ以上の実施形態によれば、カテーテル110は、軌跡情報を決定するために使用される1つ以上の位置センサを含むことができる。この軌跡情報を使用して、組織の収縮性などの運動特性を推測することができる。
【0016】
生体測定データ(例えば、患者生体測定値、患者データ、又は患者生体測定データ)は、局所興奮時間(LAT)、電気的活動、トポロジー、双極マッピング、基準活動、心室活動、優位周波数、インピーダンスなどのうちの1つ以上を含むことができる。LATは、正規化された初期開始点に基づいて計算された、局所活性化に対応する閾値活動の時点であり得る。電気的活動は、1つ以上の閾値に基づいて測定され得る任意の適用可能な電気信号であってよく、信号対ノイズ比及び/又はその他のフィルタに基づいて、検知及び/又は拡張され得る。トポロジーは、身体部分又は身体部分の一部の物理的構造に対応し得、身体部分の異なる部分に関する、又は異なる身体部分に関する物理的構造における変化に対応し得る。優位周波数は、身体部分の一部で一般的に見られる周波数又は周波数の範囲であってよく、同じ身体部分の異なる部分において異なり得る。例えば、心臓のPVの優位周波数は、同じ心臓の右心房の優位周波数と異なり得る。インピーダンスは、身体部分の特定の領域における抵抗測定値であり得る。
【0017】
生体測定データの例としては、これらに限定されるものではないが、患者識別データ、IC ECGデータ、双極心臓内基準信号、解剖学的及び電気的測定値、軌跡情報、身体表面(BS)ECGデータ、履歴データ、脳生体測定値、血圧データ、超音波信号、無線信号、音声信号、2次元又は3次元画像データ、血糖データ、及び温度データが挙げられる。生体測定データは一般的に、心血管疾患(例えば、不整脈、心筋症、及び冠動脈疾患)、及び自己免疫疾患(例えば、I型及びII型糖尿病)などの任意の数の様々な疾患を監視、診断、及び治療するために使用され得る。BS ECGデータは、患者の表面上の電極から収集されたデータ及び信号を含むことができ、IC ECGデータは、患者体内の電極から収集されたデータ及び信号を含むことができ、アブレーションデータは、アブレーションされた組織から収集されたデータ及び信号を含み得る点に留意されたい。更に、BS ECGデータ、IC ECGデータ、及びアブレーションデータは、カテーテル電極位置データと共に、1つ以上の処置記録から導出することができる。
【0018】
例えば、カテーテル110は、電極111を使用して血管内超音波及び/又はMRIカテーテル法を実施して心臓120を画像化する(例えば、生体測定データを取得及び処理する)ことができる。差し込み図150は、心臓120の心腔内のカテーテル110を拡大図で示す。カテーテル110はポイントカテーテルとして示されているが、1つ以上の電極111を含む任意の形状が、本明細書に開示される例示的な実施形態を実施するために使用され得る点は理解されよう。
【0019】
カテーテル106の例としては、これらに限定されるものではないが、複数の電極を有する線状カテーテル、バルーンを形成する複数のスパイン上に分散した電極を含むバルーンカテーテル、複数の電極を有するラッソーカテーテル若しくはループカテーテル、又は他の任意の適用可能な形状が挙げられる。直線状カテーテルは、受信信号に基づいて及び/又は直線状カテーテルに対する外力(例えば、心臓組織)の作用に基づいて、捻れ、折れ曲がり、及び/又は他の形でその形状を変化させることができるように、完全に又は部分的に弾性であってよい。バルーンカテーテルは、患者の身体内に配備される際、その電極を心内膜表面に対して密接に接触した状態に保持することができるように設計することができる。一例として、バルーンカテーテルは、肺静脈(PV)などの管腔内に挿入され得る。バルーンカテーテルは収縮状態でPVに挿入することができ、それにより、PVに挿入されている間にバルーンカテーテルがその最大体積を占有することはない。バルーンカテーテルは、PVの内側にある間に拡張することができるが、それにより、バルーンカテーテル上の電極は、PVの円形部分全体と接触する。PV又は任意の他の管腔の円形部分全体とのこのような接触は、効率的な撮像及び/又はアブレーションを可能とする。
【0020】
他の例によれば、身体パッチ及び/又は身体表面電極を患者125の身体上又は身体に近接して配置することもできる。1つ以上の電極111を有するカテーテル110を身体内(例えば、心臓120内)に配置することができるが、カテーテル110の位置を、カテーテル110の1つ以上の電極111と身体パッチ及び/又は身体表面電極との間で送受信される信号に基づいてシステム100により決定することができる。更に、電極111は、心臓120内などの患者125の身体内から生体測定データを感知することができる(例えば、電極111は、組織の電位をリアルタイムで感知する)。生体測定データは、決定されたカテーテル110の位置と関連付けることができるが、それにより、患者の身体部分(例えば、心臓120)のレンダリングを表示し、身体部分の形状に重ね合わされた生体測定データを示すことができる。
【0021】
プローブ105及びシステム100の他のアイテムは、コンソール160に接続することができる。コンソール160は、機械学習及び/又は人工知能アルゴリズム(判定エンジン101として表される)を用いる任意のコンピューティングデバイスを含むことができる。例示的な実施形態によれば、コンソール160は、1つ以上のプロセッサ161(任意のコンピューティングハードウェア)及びメモリ162(任意の非一時的な有形媒体)を含み、1つ以上のプロセッサ161は、判定エンジン101に関してコンピュータ命令を実行し、メモリ162は、1つ以上のプロセッサ161による実行のためにこれらの命令を記憶する。例えば、コンソール160は、生体測定データを受信及び処理して特定の組織領域が電気を伝導するかどうかを判定するように構成することができる。いくつかの実施形態では、コンソール160は、カテーテルの移動に関する安定性情報を判定し、安定性情報に相関してカテーテルによって捕捉された電気信号を受信し、安定性情報に基づいて空間内の位置を電気信号に割り当てる機能を実行するために、判定エンジン101(ソフトウェア内)によって更にプログラムすることができる。1つ以上の実施形態によれば、判定エンジン101は、コンソール160の外部にあってもよく、例えばカテーテル110内、外部デバイス内、モバイルデバイス内、クラウドベースのデバイス内に位置してもよく、又はスタンドアロン型プロセッサであってもよい。この点に関して、判定エンジン101は、ネットワークを介して電子形態で転送可能であり得る/ダウンロードされ得る。
【0022】
一例では、コンソール160は、本明細書に記載のように、ソフトウェア(例えば、判定エンジン101)及び/又はプローブ105との間で信号を送受信するために、並びにシステム100の他の構成要素を制御するために好適なフロントエンド及びインタフェース回路を備える、汎用コンピュータなどのハードウェア(例えば、プロセッサ161及びメモリ162)を含む、任意のコンピューティングデバイスであり得る。例えば、フロントエンド回路及びインタフェース回路は、コンソール160が少なくとも1つの電極111から信号を受信及び/又は少なくとも1つの電極111に信号を転送することを可能にする入出力(I/O)通信インタフェースを含む。コンソール160は、典型的には、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)の後に続くアナログデジタル(A/D)ECG又は心電図/筋電図(EMG)信号変換集積回路として構成されたリアルタイムノイズ低減回路を含み得る。コンソール160は、A/D ECG又はEMG回路から別のプロセッサへ信号を伝えることができ、かつ/又は本明細書に開示される1つ若しくは2つ以上の機能を実行するようにプログラムすることができる。
【0023】
生体測定データを視覚的に提示するための任意の電子デバイスであり得るディスプレイ165は、コンソール160に接続されている。例示的な実施形態によれば、処置中、コンソール160は、ディスプレイ165上で、医師115への身体部分のレンダリングの提示を促進し、身体部分のレンダリングを表すデータをメモリ162に記憶することができる。例えば、運動特性を示すマップを、心臓120内の十分な数の点でサンプリングされた軌跡情報に基づいてレンダリング/構築することができる。一例として、ディスプレイ165は、身体部分のレンダリングを提示することに加えて、医療専門家115からの入力を受けるように構成され得るタッチスクリーンを含んでもよい。
【0024】
いくつかの例示的な実施形態では、医師115は、タッチパッド、マウス、キーボード、ジェスチャ認識装置などの1つ以上の入力デバイスを使用して、システム100の要素及び/又は身体部分のレンダリングを操作することができる。例えば、入力デバイスを使用して、レンダリングが更新されるようにカテーテル110の位置を変更することができる。ディスプレイ165は、同じ場所、又は別の病院若しくは別の医療提供者ネットワークなどの遠隔の場所に配置され得る点に留意されたい。
【0025】
1つ以上の実施形態によれば、システム100は、超音波、コンピュータ断層撮影(CT)、MRI、又はカテーテル110若しくは他の医療機器を利用する他の医療撮像技術を使用して生体測定データを得ることもできる。例えば、システム100は、1つ以上のカテーテル110又は他のセンサを使用して、心臓120のECGデータ及び/又は解剖学的及び電気的測定値(例えば、生体測定データ)を得ることができる。より詳細には、コンソール160は、ケーブルによって、患者125に貼付された接着皮膚パッチを含むBS電極に接続することができる。BS電極は、BS ECGデータの形態で生体測定データを取得/生成することができる。例えば、プロセッサ161は、患者125の身体部分(例えば、心臓120)内のカテーテル110の位置座標を決定することができる。位置座標は、身体表面電極と、カテーテル110又は他の電磁構成要素の電極111との間で測定されるインピーダンス又は電磁場に基づいたものであってよい。上記に加えて、又は上記に代えて、ナビゲーションに使用される磁場を生成する位置パッドをベッド130の表面上に配置してもよく、また、ベッド130とは別としてもよい。生体測定データは、コンソール160に送信し、メモリ162に記憶させることができる。代替的に、又は追加的に、生体データは、本明細書で更に記載するようなネットワークを使用して、ローカル又はリモートであってよいサーバに送信されてもよい。
【0026】
1つ以上の例示的な実施形態によれば、カテーテル110は、心臓120の心腔の組織領域をアブレーションするように構成することができる。差し込み図150は、心臓120の心腔内のカテーテル110を拡大図で示す。例えば、少なくとも1つの電極111などのアブレーション電極を、体内の臓器(例えば、心臓120)の組織領域にエネルギーを与えるように構成することができる。エネルギーは、熱エネルギーであってよく、組織領域の表面から始まって組織領域の厚さに延びる組織領域への損傷を引き起こす可能性がある。アブレーション処置に関する生体測定データ(例えば、アブレーション組織、アブレーション位置など)は、アブレーションデータとみなすことができる。
【0027】
一例によれば、生体測定データを取得することに関して、多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)を心臓120の心腔内に前進させることができる。電極のそれぞれの位置及び向きを確立するために、前後方向(AP)及び横方向の蛍光写真を取得することができる。ECGは、BS ECGからの洞律動におけるP波の発生及び/又は冠状静脈洞内に配置されたカテーテル110の電極111からの信号など、時間基準に対して心臓表面と接触する電極111のそれぞれから記録することができる。本明細書で更に開示されるシステムは、電気的活動を記録する電極と、心内膜壁に近接していないことにより電気的活動を記録しない電極と、を区別することができる。最初のECGが記録された後、カテーテルを再配置することができ、蛍光写真及びECGを再び記録することができる。次に、(例えば、心臓マッピングを介して)電気的マップは、上記のプロセスの反復から構築することができる。
【0028】
心臓マッピングは、1つ以上の技術を使用して実施することができる。一般に、心臓120の心臓領域、組織、静脈、動脈、及び/又は電気経路などの心臓領域のマッピングによって、瘢痕組織、不整脈源(例えば、電気的ローター)などの問題領域、健康な領域などの特定につながり得る。心臓領域は、本明細書で更に開示されるように、マッピングされた心臓領域の視覚的レンダリングがディスプレイを使用して提供されるようにマッピングすることができる。更に、心臓マッピング(心臓撮像の一例である)は、これらに限定されるものではないが、LAT、局所興奮速度、電気的活動、トポロジー、双極マッピング、優位周波数、又はインピーダンスなどの1つ若しくは2つ以上のモダリティに基づくマッピングを含んでもよい。複数のモダリティに対応するデータ(例えば、生体測定データ)は、患者の身体に挿入されたカテーテル(例えば、カテーテル110)を使用して取得することができ、対応する設定及び/又は医師115の好みに基づいて、同時に又は異なる時間にレンダリングするために与えることができる。
【0029】
第1の技術の一例として、心臓マッピングは、心臓120内の正確な位置の関数として、心臓組織の電気的特性、例えばLATを感知することによって実施することができる。対応するデータ(例えば、生体測定データ)は、心臓1120内に前進させられる、遠位先端に電気及び位置センサ(例えば、電極111)を有する1つ以上のカテーテル(例えば、カテーテル110)により取得することができる。具体例として、場所及び電気的活動は、心臓120の内側表面上の約10~約20箇所の点で最初に測定することができる。これらのデータ点は一般に、心臓表面の予備復元又はマップを満足な品質で生成するのに十分であり得る。予備マップは多くの場合、更なる点で測定されたデータと結合されて心臓の電気的活動の更に包括的なマップが生成され得る。臨床現場では、心腔の電気的活動の詳細な包括的マップを生成するために100箇所以上の部位(例えば数千)のデータを集積することも珍しいことではない。その後、生成された詳細なマップは、心臓の電気的活動の伝播を変化させ、正常な心律動を回復させるための治療活動方針、例えば、本明細書に記載される組織のアブレーションについての決定を行うための基準となり得る。
【0030】
更に、心臓マッピングは、心内電位場(例えば、IC ECGデータ及び/又は双極心内基準信号の一例である)の検出に基づいて生成することができる。大量の心臓電気的情報を同時に取得するために非接触的な方法を実施することができる。例えば、遠位端部分を有するカテーテルタイプは、その表面上にわたって分布し、信号感知及び処理手段への接続のために絶縁導電体に接続された一連のセンサ電極を備えることができる。端部のサイズ及び形状は、電極が心腔の壁から大きな間隔を隔てて配置されるようなものとすることができる。心内電位場は、1回の心拍の間に検出することができる。一例によれば、センサ電極は、互いに間隔を置いた平面内に位置する一連の円周上に分布させることができる。これらの平面は、カテーテルの端部の長軸に対して垂直であってよい。少なくとも2個の更なる電極を、端部の長軸の両端に隣接して配設することができる。より具体的な例として、カテーテルは、各円周上に等角で間隔を置いて配置された8個の電極を有する4つの円周を含んでもよい。したがって、この特定の実装形態では、カテーテルは、少なくとも34個の電極(32個の周方向電極と2個の端部電極)を含むことができる。別のより具体的な例として、カテーテルは、5本の柔軟な可撓性分枝、8本の放射状スプライン、又は平行なスプラインを有するフライ返し型(例えば、いずれも合計42個の電極を有し得る)などの他の多スプライン型カテーテルを含んでもよい。
【0031】
電気的又は心臓マッピングの例として、非接触式及び非拡張式多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)に基づく電気生理学的心臓マッピングシステム及び技術を実施することができる。ECGは、複数の電極(例えば、42~122個の電極など)を有する1つ以上のカテーテル110を用いて得ることができる。この実装形態により、プローブ及び心内膜の相対的な幾何学的形状の知見を、経食道心エコー法などの独立した撮像モダリティによって得ることができる。独立した撮像の後、非接触式電極を使用して心臓表面電位を測定し、この表面電位からマップを構築することができる(例えば、場合によっては、双極心内基準信号を使用する)。この技術は、(独立した撮像工程の後に)以下の工程を含むことができる。すなわち、(a)心臓120内に配置されたプローブ上に配置された複数の電極を用いて電位を測定する工程、(b)プローブ表面と心内膜表面及び/又は他の基準との幾何学的関係を決定する工程、(c)プローブ表面と心内膜表面との幾何学的関係を表す係数の行列を生成する工程、及び(d)電極電位及び係数の行列に基づいて心内膜電位を決定する工程。
【0032】
電気的又は心臓マッピングの別の例として、心腔の電位分布をマッピングするための技術及び装置を実装することができる。心臓内多電極マッピングカテーテルアセンブリを心臓120に挿入することができる。マッピングカテーテル(例えば、カテーテル110)アセンブリは、1つ以上の一体型基準電極(例えば、1つ又は電極111)を有する複数電極アレイ又はコンパニオン基準カテーテルを含むことができる。
【0033】
1つ以上の例示的な実施形態によれば、電極は、ほぼ球状のアレイの形態で展開することができ、この球状のアレイは、基準電極によって、又は心内膜表面と接触させられる基準カテーテルによって心内膜表面上の点に対して空間的に参照することができる。好ましい電極アレイカテーテルは、多数の個々の電極部位(例えば、少なくとも24個)を有することができる。加えて、この例示的な技術は、アレイ上の電極部位の各々の位置を知ること、及び心臓の幾何学的形状を知ることで実施することができる。これらの位置は好ましくは、インピーダンスプレチスモグラフィ法によって決定される。
【0034】
電気的又は心臓マッピングの観点から、また、別の例によれば、カテーテル110は、多数の電極部位を画定する電極アレイを含み得る心臓マッピングカテーテルアセンブリとすることもできる。この心臓マッピングカテーテルアセンブリはまた、心臓壁を精査するために使用することが可能な遠位先端電極アセンブリを有する基準カテーテルを受容するための管腔を備えている。マップ心臓マッピングカテーテルアセンブリは、絶縁ワイヤの編組(例えば、編組内に例えば24~64本のx~yワイヤを有する)を含むことができ、ワイヤのそれぞれを使用して電極部位を形成することができる。心臓マッピングカテーテルアセンブリは、非接触電極部位の第1のセット及び/又は接触電極部位の第2のセットから電気的活動情報を取得するために使用されるように心臓120内に容易に配置することができる。
【0035】
更に、別の例によれば、心臓内の電気生理学的活動のマッピングを実施することができるカテーテル110は、心臓をペーシングするための刺激パルスを供給するように適合された遠位先端部、又は先端部と接触する組織をアブレーションするためのアブレーション電極を含むことができる。このカテーテル110は、直交電極の近傍の局所的な心臓電気的活動を示す差分信号を生成するための少なくとも一対の直交電極を更に備えてもよい。
【0036】
本明細書で述べられるように、システム100を用いて心臓状態を検出、診断、及び/又は治療することができる。例示的な動作では、心腔内の電気生理学的データを測定するためのプロセスを、システム100によって実施することができる。このプロセスは、部分的に、能動電極と受動電極のセットを心臓120内に配置することと、能動電極に電流を供給し、それにより心腔内に電場を発生させることと、受動電極部位の電場を測定することとを含むことができる。受動電極は、バルーンカテーテルの膨張可能なバルーン上に配置されたアレイに含まれる。好ましい実施形態では、アレイはx~yに例えば60~64個の電極を有すると言われる。
【0037】
別の例示的な動作として、心臓マッピングは、1つ以上の超音波トランスデューサを使用してシステム100によって実施することもできる。超音波トランスデューサは、患者の心臓120に挿入することができ、心臓120内の様々な位置及び向きの複数の超音波スライス(例えば、2次元又は3次元スライス)を収集することができる。特定の超音波トランスデューサの位置及び向きが分かる場合もあり、収集された超音波スライスは、後で表示することができるように記憶させることができる。プローブ105(例えば、カテーテル110として示される治療カテーテル)の位置に対応する1つ以上の超音波スライスを表示することができ、1つ以上の超音波スライス上にプローブ105を重ね合わせることができる。
【0038】
システム100を考慮すると、心房性不整脈を含めた心不整脈は、心房の周りで散乱して、しばしば自己伝播する電気インパルスの複数の非同期的ループを特徴とする、マルチウェーブレット・リエントラント型である場合があることが分かる(例えば、IC ECGデータの別の例)。マルチウェーブレット・リエントラント型に代わって、又はそれに加えて、心不整脈はまた、心房の組織の孤立領域が、急速かつ反復する形で自律的に興奮する場合などの、巣状興奮源を有する場合もある(例えば、IC ECGデータの別の例)。心室性頻脈症(V-tach又はVT)は、心室のうちの1つから発生する頻脈症又は高速な心律動である。これは、心室細動及び突然死につながり得るため、潜在的に致死性の不整脈である。
【0039】
例えば、aFibは、洞房結節によって生成される通常の電気インパルス(例えば、IC ECGデータの別の例)を心房静脈及びPVで生じる無秩序な電気インパルス(例えば、信号干渉)が上回り、不規則なインパルスを心室に伝導させる場合に発生し得る。その結果、不規則な心拍が生じ、数分~数週間、又は更には数年間持続する場合がある。多くの場合、aFibは、しばしば脳卒中による死亡リスクをわずかに増加させる慢性的な状態である。aFibの治療方針は、心拍数を減らすか又は心律動を正常に戻す投薬治療である。更には、aFibを有する患者は、脳卒中のリスクから守るために抗凝血剤を投与される場合が多い。そのような抗凝血剤の使用は、それ自体のリスクである内出血を伴う。一部の患者では、投薬治療は十分ではなく、その患者のaFibは、薬剤不応、すなわち、標準的な薬理学的介入では治療不可能であると判断される。同期された電気的除細動もまた、aFibを通常の心律動に変換するために使用することができる。あるいは、aFibの患者には、カテーテルアブレーションによる治療も行われる。
【0040】
カテーテルアブレーションベースの治療には、心臓組織、特に心内膜及び心臓容積の電気的特性をマッピングすること、並びにエネルギーの印加によって心臓組織を選択的にアブレーションすることが含まれてもよい。電気又は心臓マッピング(例えば、本明細書に記載される任意の電気生理学的心臓マッピングシステム及び技術によって実施される)には、心臓組織に沿った波伝播の電位マップ(例えば、電圧マップ)、又は様々な組織内に位置する点への到達時間のマップ(例えば、LATマップ)を作成することが含まれる。局所的な心臓組織の機能不全を検出するために、電気的又は心臓マッピング(例えば、心臓マップ)を使用することができる。心臓マッピングに基づくアブレーションなどのアブレーションは、不要な電気信号が心臓120のある部分から別の部分へと伝播することを停止させるか又は変化させることができる。
【0041】
アブレーション法は、非伝導性の損傷部を形成することによって望ましくない電気経路を破壊するものである。様々なエネルギー送達の様式が、損傷部を形成する目的でこれまでに開示されており、心臓組織壁に沿って伝導ブロックを作るためのマイクロ波、レーザ、及びより一般的には無線周波エネルギーの使用が挙げられる。エネルギー送達法の別の例としては、細胞膜を損傷する高い電場を与える不可逆的エレクトロポレーション(IRE)が挙げられる。2段階の処置(マッピングに続いてアブレーション)においては、典型的には、1つ以上の電気センサ(例えば、電極111)を収容したカテーテル110を心臓120内に前進させ、多数の点におけるデータ(例えば、一般には生体測定データとして、又は具体的にはECGデータとして)を取得/獲得することによって、心臓120内の点における電気的活動が感知及び測定される。次いでECGデータを用いて、アブレーションを実施する心内膜の標的領域が選択される。
【0042】
心房細動及び心室頻拍などの困難な疾患を医師が治療する際の心臓アブレーション及び他の心臓電気生理学的処置は、ますます複雑化している。難治性不整脈の治療は現在、対象となる心腔の解剖学的形態を再構成するうえで3次元(3D)マッピングシステムの使用に依存することができる。これに関して、本明細書でシステム100によって使用される判定エンジン101は、一般に生体測定データ、又は具体的にはECGデータを操作及び評価して、より正確な診断、画像、スキャン、及び/又は異常な心拍又は不整脈を治療するためのマップを可能にする改善された組織データを生成する。例えば、心臓専門医は、ECGデータを生成及び分析するうえで、Biosense Webster,Inc.(Diamond Bar,Calif.)により製造されるCARTO(登録商標)3 3DマッピングシステムのComplex Fractionated Atrial Electrograms(CFAE)モジュールなどのソフトウェアに依存する。システム100の判定エンジン101は、このソフトウェアを強化して、改善された生体測定データを生成及び分析し、これにより更に、aFibの心臓基質(解剖学的及び機能的)を表す心臓120(瘢痕組織を含む)の電気生理学的特性に関する複数の情報を更に提供する。
【0043】
したがって、システム100は、異常ECGの検出の観点から、心筋症の潜在的な不整脈原性基質の位置を特定するために、CARTO(登録商標)3 3Dマッピングシステムなどの3Dマッピングシステムを実装することができる。これらの心臓疾患に関連する基質は、心室腔(右及び左)の心内膜及び/又は心外膜層の細分化及び遅延ECGの存在と関連付けられている。一般に、異常組織は、低電圧のECGによって特徴付けられる。しかしながら、心内膜-心外膜マッピングにおける初期の臨床経験によって、低電圧の領域は、こうした患者における唯一の不整脈発生機序として常に存在するとは限らないことが示されている。実際に、低電圧又は中電圧の領域は、洞律動の間にECGの細分化及び遅延活動を示す場合があり、これは、持続性のまとまりのある心室性不整脈の際に識別される臨界峡部(critical isthmus)に対応する(例えば、許容されない心室頻拍のみに当てはまる)。更に、多くの場合、ECGの細分化及び遅延活動は、正常又はほぼ正常な電圧振幅(>1~1.5mV)を示す領域で観察される。後者の領域は、電圧振幅に従って評価することができるが、心内信号によれば正常とはみなされず、したがって真の不整脈原性基質を表している。3Dマッピングは、主要疾患の進展によって分布にばらつきがあり得る、右/左心室の心内膜及び/又は心外膜層上の不整脈原性基質の位置を特定することができる。
【0044】
別の例示的な動作として、心臓マッピングは、1つ以上の多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)を使用してシステム100によって実施することもできる。多電極カテーテルは、心臓120内の電気的活動を刺激及びマッピングし、異常な電気的活動が見られる部位をアブレーションするために使用される。使用時には、多電極カテーテルは、主要な静脈又は動脈、例えば大腿静脈に挿入された後、対象となる心臓120の心腔内へと案内される。典型的なアブレーション処置では、その遠位端に少なくとも1つの電極111を有するカテーテル110を心腔内に挿入することを伴う。基準電極が、患者の皮膚にテープで貼り付けられるか、あるいは心臓内又は心臓付近に配置される第2のカテーテルによって、あるいはカテーテル110の1つ又は他の電極111から選択することによって、提供される。高周波(RF)電流がアブレーションカテーテル110の先端電極111に印加され、先端電極の周囲の媒質(すなわち、血液及び組織)に基準電極に向かって電流が流れる。電流の分布は、組織より高い導電性を有する血液と比較した場合、組織と接触する電極表面の量に依存する。組織の加熱は、組織の電気抵抗に起因して生じ得る。組織が十分に加熱されると、心臓組織において細胞破壊が引き起こされ、結果として、非電導性である心臓組織内に損傷部が形成される。この過程では、加熱された組織から電極自体への伝導によって先端電極111の加熱も生じ得る。電極の温度が十分に高くなり、場合により60℃を超えると、脱水された血中タンパク質の薄く透明な皮膜が、電極111の表面上に形成され得る。温度が上昇し続けると、この脱水層が徐々に厚くなり得、電極表面上に血液が凝固する。脱水された生物学的材料は、心内膜組織よりも高い電気抵抗を有するため、電気エネルギーの組織内部への流れに対するインピーダンスもまた増大する。インピーダンスが十分に高くなると、インピーダンス上昇が起こる場合があり、カテーテル110を身体から抜き取り、先端電極111を洗浄しなければならない。
【0045】
ここで図2を参照すると、1つ以上の例示的実施形態による、本開示の主題の1つ以上の特徴を実装することができるシステム200の図が示されている。システム200は一般に、自動カテーテル安定性判定を提供する。システム200は、患者202(例えば、図1の患者125の一例)に対して、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、リモートコンピューティングシステム208、第1のネットワーク210、及び第2のネットワーク211を含んでいる。更に、装置204は、生体測定センサ221(例えば、図1のカテーテル110の一例)、プロセッサ222、ユーザー入力(UI)センサ223、メモリ224、及び送受信機226を含むことができる。説明を容易にし、簡潔にするため、図1の判定エンジン101を図2で再使用している点に留意されたい。
【0046】
一実施形態によれば、装置204は、図1のシステム100の一例であってよく、装置204は、患者の内部の構成要素及び患者の外部の構成要素の両方を含むことができる。別の実施形態によれば、装置204は、取り付け可能なパッチ(例えば、患者の皮膚に取り付けられる)を含む患者202の外部の装置であってよい。別の実施形態によれば、装置204は、患者202の身体の内部のもの(例えば、皮下移植可能な)とすることができ、装置204を、経口注入、静脈若しくは動脈を介した外科的挿入、内視鏡手術、又は腹腔鏡手術を含む任意の適用可能な方法によって患者202に挿入することができる。一実施形態によれば、単一の装置204が図2に示されているが、例示的なシステムは、複数の装置を含むことができる。
【0047】
したがって、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、判定エンジン101に関するコンピュータ命令を実行するようにプログラムすることができる。一例として、メモリ224は、装置204が生体測定センサ201を介して生体測定データを受信及び処理することができるように、プロセッサ222による実行のためのこれらの命令を記憶する。このように、プロセッサ222及びメモリ224は、ローカルコンピューティングデバイス206及び/又はリモートコンピューティングシステム208のプロセッサ及びメモリを代表するものである。
【0048】
装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、判定エンジン101及びその機能を個別又は集合的に記憶、実行、及び実装するソフトウェア及び/又はハードウェアの任意の組み合わせとすることができる。更に、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、本明細書に記載されるように、様々な通信技術を利用した任意の数及び組み合わせのコンピューティングデバイス及びネットワークを含む、及び/又は使用する電子的コンピュータフレームワークとすることができる。装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、異なるサービスに合わせて変更することが可能な、又は他と独立していくつかの機能を再構成することが可能な、容易にスケーラブルで、拡張可能な、モジュール式のものとすることができる。
【0049】
ネットワーク210及び211は、有線ネットワーク、無線ネットワークであってもよく、又は1つ若しくは2つ以上の有線及び無線ネットワークを含んでもよい。一実施形態によれば、ネットワーク210は、近距離ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、又はパーソナルエリアネットワーク(PAN))の一例である。情報は、Bluetooth、Wi-Fi、Zigbee、Z-Wave、近接場通信(NFC)、ウルトラバンド、Zigbee、又は赤外線(IR)などの様々な近距離無線通信プロトコルのうちのいずれか1つを使用して、装置204とローカルコンピューティングデバイス206との間で近距離ネットワーク210を介して送信することができる。更に、ネットワーク211は、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、直接接続若しくは一連の接続、セルラー電話ネットワーク、又はローカルコンピューティングデバイス206とリモートコンピューティングシステム208との間の通信を容易にすることが可能な任意のその他のネットワーク若しくは媒体のうちの1つ若しくは2つ以上のものの一例である。情報は、様々な長距離無線通信プロトコル(例えば、TCP/IP、HTTP、3G、4G/LTE、又は5G/New Radio)のいずれか1つを使用して、ネットワーク211を介して送信することができる。なお、ネットワーク210及び211の有線接続は、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(USB)、RJ-11、又は任意の他の有線接続を使用して実装することができ、無線接続は、Wi-Fi、WiMAX、及びBluetooth、赤外線、セルラーネットワーク、衛星通信、又は任意の他の無線接続法を使用して実装することができる。
【0050】
動作中、装置204は、ネットワーク210を介して、患者202に関連する生体測定データを、連続的又は定期的に、取得、監視、記憶、処理、及び通信することができる。更に、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、ネットワーク210及び211を介して通信する(例えば、ローカルコンピューティングデバイス206は、装置204とリモートコンピューティングシステム208との間のゲートウェイとして構成することができる)。例えば、装置204は、ネットワーク210を介してローカルコンピューティングデバイス206と通信するように構成された図1のシステム100の一例であり得る。ローカルコンピューティングデバイス206は、例えば、固定/独立型デバイス、基地局、デスクトップ/ラップトップコンピュータ、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、又はネットワーク211及び210を介して他のデバイスと通信するように構成された他のデバイスとすることができる。ネットワーク211上の、若しくはネットワーク211に接続された物理サーバとして、又はネットワーク211のパブリッククラウドコンピューティングプロバイダ(例えば、Amazon Web Services(AWS)(登録商標))内の仮想サーバとして実装されるリモートコンピューティングシステム208は、ネットワーク211を介してローカルコンピューティングデバイス206と通信するように構成することができる。これにより、患者202に関連する生体測定データをシステム200全体を通じて通信することができる。
【0051】
装置224の要素がここで説明される。生体測定センサ221は、例えば、異なる種類の生体測定データが観察/取得/入手されるように、1つ以上の環境条件を電気信号に変換するように構成された1つ以上のトランスデューサを含むことができる。例えば、生体測定センサ221は、電極(例えば、図1の電極111)、温度センサ(例えば、熱電対)、血圧センサ、血糖センサ、血中酸素センサ、pHセンサ、加速度計、及びマイクロフォンのうちの1つ以上を含むことができる。
【0052】
判定エンジン101を実行するうえで、プロセッサ222は、生体測定センサ221によって取得された生体測定データを受信、処理、及び管理し、かつ生体測定データを、記憶させるためにメモリ224に、及び/又は送受信機226を介してネットワーク210全体に通信するように構成することができる。1つ以上の他の装置204からの生体測定データはまた、送受信機226を介してプロセッサ222によって受信されてもよい。また、以下でより詳細に説明するように、プロセッサ222は、UIセンサ223から受信される異なるタッピングパターン(例えば、シングルタップ又はダブルタップ)に選択的に応答して、パッチの異なるタスク(例えば、データの取得、記憶、又は送信)が、検出されたパターンに基づいて起動されるように構成することができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ222は、ジェスチャの検出に関して可聴フィードバックを生成することができる。
【0053】
UIセンサ223は、例えば、タップ又はタッチなどのユーザー入力を受信するように構成された圧電センサ又は静電容量センサを含む。例えば、UIセンサ223は、患者202が装置204の表面をタップ又はタッチすることに応答して、容量性結合を実施するように制御されてもよい。ジェスチャ認識は、抵抗容量性、表面容量性、投影容量性、表面超音波、圧電及び赤外線タッチなどの、様々な容量型のうちのいずれか1つを介して実装することができる。静電容量センサは、表面のタップ又はタッチが監視デバイスを起動させるように、表面の小さい領域又は長さにわたって配置されてもよい。
【0054】
メモリ224は、磁気、光学、又は電子メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ又はハードディスクドライブなどの任意の適当な揮発性及び/又は不揮発性メモリ)などの任意の非一時的有形媒体である。メモリ224は、プロセッサ222によって実行されるコンピュータ命令を記憶する。図2に示されるように、メモリ224は、ビットバッファ255を含むことができる。ビットバッファ255は、安定性情報及びこれに類する情報(例えば、電気信号及び安定情報)を保存するためのメモリ224内の空間の物理的及び/又は論理的予約であり得る。
【0055】
送受信機226は、別個の送信機と別個の受信機とを含むことができる。あるいは、送受信機226は、単一の装置に統合された送信機と受信機を含んでもよい。
【0056】
動作時、装置204は、判定エンジン101を用いて生体測定センサ221を介して患者202の生体測定データを観察/取得し、メモリ内に生体測定データを保存し、この生体測定データを送受信機226を介してシステム200全体で共有する。次いで、判定エンジン101は、モデル、ニューラルネットワーク、機械学習、及び/又は人工知能を用いて、自動カテーテルの安定性の判定を提供することができる。例えば、判定エンジン101は、特定の位置に相関してカテーテルによって検出された電気信号を、カテーテル安定性(例えば、カテーテルが一定時間、所定の位置にあるという判定)に基づいてビットバッファ255内に保存する。
【0057】
ここで図3を参照すると、1つ以上の例示的な実施形態による、方法300(例えば、図1及び/又は図2の判定エンジン101によって実行される)が示されている。
【0058】
この方法は、ブロック320で開始し、判定エンジン101が安定性情報を判定する。一実施形態では、判定エンジン101は、システム100の情報を使用/取得することによって安定性情報を判定する。この情報は、カテーテル/電極/センサ位置データ(例えば、カテーテル110とBS電極との比較データ、並びに他の生体データ)、カテーテル運動データ(例えば、加速度計データ)、及び/又は他の入力を含むことができる。例えば、判定エンジン101によって受信/取得された時間に対する(又は経時的な)解剖学的構造内のカテーテル110のx、y、z位置座標。次に、判定エンジン101は、時間に対するx、y、z位置座標の任意の変動を用いてカテーテル110の位置及び運動の変化を判定し、更に、カテーテル110が一定程度以内で安定しているかどうかを判定する。
【0059】
1つ以上の実施形態によれば、判定エンジン101は、安定性を判定するために少なくとも2つの測定基準を使用する。第1の測定基準は、許容可能な値を超える移動量(例えば、ミリメートル又はこれに類する単位)によって定義され得る移動度である。これにより、わずかな振動、呼吸による解剖学的屈曲などの許容値の内側/下側のわずかな運動を無視することができる。第2の測定基準は、カテーテル110がその移動度内に留まる時間量によって定義される時間度である。移動度と時間度との組み合わせは、カテーテル110が一定時間、所定の位置にあるかどうかを判定するために判定エンジン101によって使用される。時間度は、5ミリ秒、10ミリ秒、1秒、5秒などの時間長さ又は既定の時間閾値であり得る。
【0060】
1つ以上の実施形態によれば、ブール演算子によって、第1の状態にある場合にカテーテルが安定していることを判定し、第2の状態にある場合にカテーテルが安定していないことを判定する。より詳細には、カテーテル110が(移動度を超えて)移動する場合、又はカテーテル110が移動し続けると、ブール演算子は第2の状態に入るか、又は第2の状態に留まる。カテーテル110が移動を停止し(移動度内にある)、所定時間(時間度)よりも長く、カテーテルが停止した位置に留まる場合、ブール演算子は第2の状態から第1の状態に移行する。
【0061】
1つ以上の実施形態による例示的なグラフ400を示す図4に示されるように、カテーテル110は、例えば、初期時間(例えば、t0)と最終時間(例えば、tX)との間のタイムライン(例えば、p0)に沿って、安定性を連続的に判定することができる。このタイムラインの間、カテーテル110は、カテーテル移動線410によって示されるように移動してもしなくてもよく、これにより、カテーテル/電極/センサ位置データ及び/又は他の入力を反映することができるカテーテル移動線410が高い場合、カテーテル110は移動している(例えば、カテーテル/電極/センサ位置データ及び/又は他の入力が、移動度を超える値で変化する)点に留意されたい。カテーテル移動線410が低い場合、カテーテル110は移動していない(例えば、カテーテル/電極/センサ位置データ及び/又は他の入力が、移動度内で静的である)点に留意されたい。安定性線420により示されるように、これらの移動によれば、安定性は、カテーテル110が移動していない(例えば、カテーテル/電極/センサ位置データが変化していない)場合に安定性線420が高くなり、カテーテル110が移動している(例えば、カテーテル/電極/センサ位置データが変化する)場合に低くなるようにトラッキングされる。安定性線420は、安定性の判定を行うために用いられる安定性情報の一例を示す。
【0062】
例えば第1の時間(例えば、t1)においてカテーテル110が最初に安定していると判定された時点で、判定エンジン101は、カテーテル110が第1の時間と第2の時間(例えば、t2、ただし、t0<t1<t2かつp1=t2-t1)との間の期間(例えば、時間度p1)にわたって安定したままであることを検証する。時間度p1は、本明細書で説明されるような既定の時間閾値であってよい。
【0063】
更に、安定性状態線430は、第2の時間t2における時間度p1の終わりに、第2の状態(例えば、低)から第1の状態(例えば、高)に移行する。更に、安定性状態線430は、カテーテル110が第3の時間(例えば、t3、ただしt2<t3)に移動し始めると、第1の状態(例えば、高)から第2の状態(例えば、低)に移行する。安定性状態線430のこの移行は、t3における安定性線420と逆一致する。
【0064】
ブロック340において、判定エンジン101は、カテーテル110によって捕捉された電気信号を受信する。電気信号は、例えば、本明細書に記載されるように測定、感知、及び/又は増強され得る電気的活動などの電気解剖学的点における電子信号データを含む。カテーテル110は、図4のタイムラインp0に沿って電気信号を継続的に捕捉することができ、判定エンジン101は、継続的に捕捉された電気信号に関して安定性を継続的に決定することに留意されたい。これにより、電気信号は、判定エンジン101によって安定性と相関させられる。すなわち、電気信号は、カテーテル110が安定していたか又は安定していなかったことを示すために、安定性と一致させることができる。図4に示されるように、第1の時間t1と第2の時間t3との間の第2の期間(例えば、p2)にわたった電気信号の受信は、第1の状態と相関させられる。
【0065】
1つ以上の実施形態によれば、カテーテル110によって収集された電子信号データ(例えば、電気信号)は、ビットバッファ255(例えば、メモリ162又はメモリ224の)内に受信され得る。例えば、ビットバッファ255は、電気信号及び安定性を最初に保存するためのメモリ内のコード化又は計算された場所であり得る。受信することには、これらに限定されないが、判定エンジン101のインスタンスを実行する記憶レポジトリに、及び/又はネットワーク210全体に(例えば、判定エンジンの別のインスタンスに)電気信号を与えることが含まれ得る。
【0066】
ブロック360において、判定エンジン101は、安定性に基づいて空間内の位置を電気信号に割り当て、位置及び安定性に関して電気信号を保存する。空間内の位置は、電気信号が取得された時間におけるカテーテル110の位置(例えば、本明細書に記載されるようなインピーダンス又は電磁場に基づく患者125体内のカテーテル110の位置座標)を含むことに留意されたい。位置は、解剖学的構造の少なくとも一部分を調べるための経路に沿った任意のスポットとすることができる。安定性がカテーテル110が安定していることを示す場合、位置は単一の位置であるものと判定され、記録される。安定性がカテーテル110が不安定であることを示す場合、位置は移動中であるものと判定され、記録される。この点に関して、全体が収集された電気信号は、空間内の割り当てられた位置に対して保存される。次に、割り当て及び割り当てと共に保存される安定性に基づいて、判定エンジン101は、データ選択、分析、操作、及び表示を可能とする。例えば、判定エンジン101は、安定した位置について捕捉された信号のうちのいずれか1つを選択することができるように、保存された電気信号を提供する。次いで、判定エンジン101は、表示用の分析を与える一方で、モデル、ニューラルネットワーク、機械学習、及び/又は人工知能を利用して安定した電気信号を分析及び/又は操作することができる。
【0067】
ここで図5を参照すると、1つ以上の例示的な実施形態による、方法500(例えば、図1及び/又は図2の判定エンジン101によって実行される)が示されている。
【0068】
この方法は、ブロック510で開始し、判定エンジン101が、解剖学的構造の少なくとも一部のマッピング手順を開始する。
【0069】
ブロック515において、安定性情報が構成される(例えば、移動度及び時間度)。安定性情報は、判定エンジン101内に保存されたデフォルト値に基づいて構成することができ、判定エンジン101の分析(本明細書に記載される)に基づいて構成することができ、及び/又はユーザー入力(例えば、処置前、処置中又は処置後に受信される)に基づいて構成することができる。安定性情報は、一例では、マッピング手順の必要に応じて、高い安定性、中度の安定性、又は低い安定性として構成することができる。高い安定性は、比較的低い移動度及び/又は比較的短い時間度を有することを含み得る。低い安定性は、比較的高い移動度及び/又は比較的長い時間度を有することを含み得る。中度の安定性は、相対的に高い安定性と低い安定性の間の移動度及び/又は時間度を有することを含み得る。
【0070】
ブロック520及び525において、カテーテル110は、解剖学的構造及びブロック525から電気信号を捕捉/収集し、判定エンジンが電気信号に対する安定性を決定する。複数の電気信号(例えば、電子信号データのセット)を、カテーテル110によって異なる速度で収集することができる。
【0071】
一例では、判定エンジン101は、電気信号に基づいて、カテーテル110の第1の位置への移動(初期時間の到着)、及びカテーテル110がその第1の位置に留まった時間量を決定する。この点に関し、判定エンジン101は、第1の位置においてカテーテル110からの複数の電気信号を有する。判定エンジン101は、複数の電気信号から任意の電気信号を保存及び使用することができる。カテーテル110及び判定エンジンは、これらの動作を1つ以上の位置で繰り返すことでブロック510のマッピング手順を実行することに留意されたい。
【0072】
1つ以上の実施形態によれば、カテーテル110から電気信号が記録される。記録することには、これらに限定されないが、メモリ162又はメモリ224内に電気信号を保存すること、及び/又は電気信号をストレージレポジトリ及び/又はネットワーク210全体に保存するために与えることを含むことができる。更に、判定エンジン101は、カテーテル110により検出された電気信号を、安定性(例えば、ブール演算子の状態)と相関させてメモリ162又はビットバッファ255内のメモリ224に保存することができる。
【0073】
1つ以上の実施形態によれば、カテーテル110が安定であると示されている間に収集される電気信号は、カテーテル110が不安定であると示されている間に収集される電気信号と同様、ビットバッファ255に保存することができる。ビットバッファ255に保存された安定性は、特定の位置に関して、複数のデータポイントのうちのいずれか1つが更なる動作に使用され得るように、利用可能とすることができる点に留意されたい。
【0074】
例えば、7つの信号が、第1の位置で(例えば、時間度及び移動度を用いて)安定した時間で収集される場合、これら7つの信号は、更なる動作のためにビットバッファ255内で利用可能である。場合により、判定エンジン101は、第7の(最新の)電気信号をデフォルトの電気信号として使用することができる。しかしながら、他の1~6番目の電気信号のうちのいずれか1つを7番目の信号の代わりに選択することもできる。別の実施形態によれば、判定エンジン101は、7つの信号すべてを利用して平均信号を計算することができる。
【0075】
1つ以上の実施形態によれば、カテーテル110が不安定である間(例えば、ブール演算子が第2の状態にある場合)に収集される電子信号データは破棄することができ、これにより、例えば、カテーテル110が安定している間(例えば、不安定なカテーテル状態における電気信号が記録されない間)に収集される電子信号データのみが保存される。場合により、すべての電子信号データが収集され記憶されるが、その後、安定性に基づいて判定エンジン101によって自動的にフィルタリングされる(例えば、判定エンジン101は、マッピング又は再マッピングに適したすべての電子信号データを保持するフィルタを遡及的に適用する)。
【0076】
ブロック540において、判定エンジン101は、安定性に基づいて、空間内の位置を電気信号に割り当てる。この点に関し、ブール演算子が第1の状態にある場合にその全体が収集された信号データ(例えば、電気信号)は、空間内の位置(例えば、解剖学的構造の少なくとも一部を調べる経路)に割り当てられる。
【0077】
ブロック550において、マッピングエンジン101は追加の情報を受信する。追加の情報としては、これらに限定されるものではないが、生体データ及び/又は訓練データセット(例えば、LAT、電気的活動、トポロジー、双極マッピング、基準活動、心室活動、出現頻度、インピーダンスなどのうちの1つ以上)が含まれる。
【0078】
ブロック560において、判定エンジン101は、情報のコーパスを収集する。情報のコーパスとしては、これらに限定されるものではないが、安定性、移動度、時間度、位置情報、電気信号、及びブロック550に関して記載される追加の情報が挙げられる。コーパスは、100万以上の手技など、複数の症例/手技にわたって収集することができる。
【0079】
ブロック570において、判定エンジン101は、情報のコーパスのビッグデータ取り込みを実行する。情報のコーパスのビッグデータ取り込みには、安定性に関するパターンを識別するために機械学習及び/又は人工知能を適用することを含む。
【0080】
ビッグデータ取り込みの1つ以上の実施形態によれば、判定エンジンは、安定性に対して人工知能を実施して、カテーテル110によって捕捉された電気信号の精度及び/又は一貫性に関するパターンを決定する。一貫性パターンに関して、判定エンジン101は、ブロック510のマッピング手順に関する情報のコーパスのビッグデータ取り込みを実行して、電気信号の間に1つ以上の位置で一貫して安定であると見出されるかどうかを判定する。正確度パターンに関して、判定エンジンは、ブロック510のマッピング手順に関する情報のコーパスのビッグデータ取り込みを実行して、どの移動度及び/又は時間度が各位置について最も正確な電気信号を与えるかを判定する。これらのパターンを使用して、判定エンジンは、データを不要に不安定としてマーキングする必要なく、機械学習を利用して移動度及び/又は時間度を調整してデータの一貫性及び精度を維持することができる。すなわち、移動度及び/又は時間度が狭く設定されている場合には、多過ぎる信号が不安定であるとマークされる可能性がある。逆に、移動度及び/又は時間度が広く設定されている場合には、多過ぎる信号が安定であるとマークされる可能性がある。次に、カテーテル110の安定状態を決定する判定エンジン1010の能力は、ビッグデータの実行により動的に変更することができる。
【0081】
1つ以上の利点、技術的効果、及び/又は利益としては、「多過ぎる」データを無視又は破棄することを防止することが含まれる(例えば、ビッグデータ分析を用いる判定エンジン101は、より多くの又はより少ない信号が安定であるとしてマークされ、利用されるように移動度及び/又は時間度を設定することができる)。例えば、第1のパターンは、第1の位置が、第2の位置と比較して移動のばらつきがないことにより、より短い時間度を必要とすることを識別することができる。次に、判定エンジン101は、最良の電気信号を生成し、これらの移動及び/又は時間の1つ以上を医師115に対して示唆する、様々な移動度及び/又は時間度を推定及び学習することができる。このようにして、ユーザー選択可能な安定性レベルをデフォルトで生成及び示唆することができ、これを、過去のユーザー体験/入力に更に結び付けることができる。1つ以上の実施形態によれば、判定エンジン101は、精度又は一貫性パターンに基づいてカテーテル110が誤作動しているか又は作動しているかを判定することができる。特定のカテーテル110が、情報のコーパスと一致しない安定した期間の間に電気信号を生成する場合、判定エンジン101は、性能上の懸念を医師115に通知するか、又はカテーテル110の再較正を要求することができる。
【0082】
図中の流れ図及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の考えられる実装形態の構造、機能性、及び動作を示すものである。この点に関して、流れ図又はブロック図における各ブロックは、示された論理機能を実施するための1つ以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、又は命令の部分を表し得るものである。いくつかの代替的な実装形態において、ブロックに示される機能は、図に示される順序以外の順序で行われてもよい。例えば、連続して示す2つのブロックは、実際に、実質的に同時に実行されてもよく、あるいはそれらのブロックは、時には、関連する機能性に応じて、逆の順序で実行されてもよい。また留意されたい点として、ブロック図及び/又はフロー図の各ブロック、並びにブロック図及び/又はフロー図のブロックの組み合わせは、特定の機能又は動作を実行する専用のハードウェアベースシステムによって実施されてもよく、あるいは、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを動作させること、又は実行することもできる。
【0083】
特徴及び要素が特定の組み合わせで上に記載されるが、当業者であれば、特徴又は要素の各々を単独で又は他の特徴及び要素と組み合わせて使用することができることを理解するであろう。加えて、本明細書に記載される方法は、コンピュータ又はプロセッサで実行するために、コンピュータ可読媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実装され得る。本明細書で使用するコンピュータ可読媒体とは、電波又は他の自由に伝搬する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを通過する光パルス)、又は動線を通って伝送される電気信号などの、それ自体が一過性の信号であるものとして解釈されるべきではない。
【0084】
コンピュータ可読媒体の例としては、電気信号(有線又は無線接続を介して送信される)及びコンピュータ可読記憶媒体が挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、これらに限定されるものではないが、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、コンパクトディスク(CD)及びデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、及びメモリスティックなどが挙げられる。プロセッサをソフトウェアと共に使用して、端末、基地局、又は任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数送受信機を実装することができる。
【0085】
本明細書で使用される用語は、あくまで特定の実施形態を説明する目的のものに過ぎず、限定を目的としたものではない。本明細書で使用するとき、文脈上特に明記されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の形態をも含むものとする。用語「含む(comprise)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、本明細書で用いられる場合、記載された特徴、整数、工程、動作、要素、及び/又は構成部品の存在を示すものであるが、1つ又は2つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を除外するものではない点を理解されたい。
【0086】
本明細書の異なる実施形態の説明は例示の目的で示されたものであるが、網羅的であることも開示される実施形態に限定されることも意図していない。多くの改変及び変形が、記載される実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかとなろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実用的な用途、又は市場に見られる技術と比較した技術的改良点を最も良く説明するため、又は当業者による本明細書に開示される実施形態の理解を可能とするために選択されたものである。
【0087】
〔実施の態様〕
(1) カテーテルの安定性を判定するための方法であって、
1つ以上のプロセッサに接続されたメモリ内に、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるプロセッサ実行可能なコードとして保存された判定エンジンによって、カテーテルの移動に関する安定性を判定することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性に相関して前記カテーテルによって捕捉された電気信号を受信することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性に基づいて空間内の位置を前記電気信号に割り当てることと、を含む、方法。
(2) 前記安定性が、前記カテーテルが少なくともある時間度にわたってある位置にあったかどうかを識別する、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を保存する、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが不安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を破棄する、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記判定エンジンが、前記カテーテルによる移動を判定する、実施態様1に記載の方法。
【0088】
(6) 前記判定エンジンが、リアルタイム手順の間に前記安定性を判定することと併せて、追加の情報を取得する、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記判定エンジンが、前記電気信号及び前記安定性を保存するためにビットバッファを利用する、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記ビットバッファが、前記判定エンジンによってアクセス可能なメモリ内のコード化又は計算された位置を含む、実施態様7に記載の方法。
(9) 前記安定性が、前記判定エンジン又はユーザー入力の分析に基づいて構成可能である、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記判定エンジンが、前記安定性を利用して、前記カテーテルの精度又は一貫性を判定する、実施態様1に記載の方法。
【0089】
(11) カテーテルの安定性を判定するためのシステムであって、
判定エンジン用のプロセッサ実行可能なコードを保存するように構成されたメモリと、
前記メモリに接続された1つ以上のプロセッサであって、前記プロセッサ実行可能コードを実行することにより前記判定エンジンを実施することで、前記システムに、
カテーテルの移動に関する安定性情報を判定することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性情報に相関して前記カテーテルによって捕捉された電気信号を受信することと、
前記判定エンジンによって、前記安定性情報に基づいて空間内の位置を前記電気信号に割り当てることと、を実行させるように構成されている、プロセッサと、を含む、システム。
(12) 前記安定性情報が、前記カテーテルが少なくともある時間度にわたってある位置にあったかどうかを識別する、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を保存する、実施態様11に記載のシステム。
(14) 前記判定エンジンは、前記安定性が前記カテーテルが不安定であることを示す時点に対応する、前記カテーテルによって捕捉された前記電気信号の一部を破棄する、実施態様11に記載のシステム。
(15) 前記判定エンジンが、前記カテーテルによる移動を判定する、実施態様11に記載のシステム。
【0090】
(16) 前記判定エンジンが、リアルタイム手順の間に前記安定性を判定することと併せて、追加の情報を取得する、実施態様11に記載のシステム。
(17) 前記判定エンジンが、前記電気信号及び前記安定性を保存するためにビットバッファを利用する、実施態様11に記載のシステム。
(18) 前記ビットバッファが、前記判定エンジンによってアクセス可能なメモリ内のコード化又は計算された位置を含む、実施態様17に記載のシステム。
(19) 前記安定性が、前記判定エンジン又はユーザー入力の分析に基づいて構成可能である、実施態様11に記載のシステム。
(20) 前記判定エンジンが、前記安定性を利用して前記カテーテルの精度又は一貫性を判定する、実施態様11に記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】