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  • 特開-飲料用演出グラス及び光透過装置 図1
  • 特開-飲料用演出グラス及び光透過装置 図2
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  • 特開-飲料用演出グラス及び光透過装置 図4
  • 特開-飲料用演出グラス及び光透過装置 図5
  • 特開-飲料用演出グラス及び光透過装置 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113674
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】飲料用演出グラス及び光透過装置
(51)【国際特許分類】
   A47G 19/22 20060101AFI20220728BHJP
【FI】
A47G19/22 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022028584
(22)【出願日】2022-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】510286433
【氏名又は名称】株式会社ネットアプリ
(74)【代理人】
【識別番号】100154966
【弁理士】
【氏名又は名称】海野 徹
(72)【発明者】
【氏名】西田 誠
【テーマコード(参考)】
3B001
【Fターム(参考)】
3B001AA02
3B001CC01
3B001CC35
(57)【要約】
【課題】 本発明はグラス内部に光透過性が低い飲料が充填されている場合でもグラス側面に固定された映像表示装置の画像や映像の光がグラス内部を透過することが可能な飲料用演出グラスを提供することを課題とする。また、その飲料用演出グラスを構成する際に用いる光透過装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の飲料用演出グラスは、上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、映像表示装置を前記グラス本体の側面に固定する固定機構と、透明な材料から成る光透過トンネルとを備え、前記グラス本体の側面は水平方向に湾曲しており、前記光透過トンネルは前記グラス本体の内部に固定され、前記映像表示装置の画像が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、
映像表示装置を前記グラス本体の側面に固定する固定機構と、
透明な材料から成る光透過トンネルと
を備え、
前記グラス本体の側面は透明な材料から成り、
前記グラス本体の側面は水平方向に湾曲しており、
前記光透過トンネルは前記グラス本体の内部に固定されており、
前記光透過トンネルの側面と前記グラス本体の内壁面は前記グラス本体に飲料が充填されている時に光が透過することが可能な程度に近接しており、
前記映像表示装置の画像が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする飲料用演出グラス。
【請求項2】
前記光透過トンネルの鉛直方向の長さは前記グラス本体の鉛直方向の長さよりも短く、
前記映像表示装置の画像の一部分が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする請求項1に記載の飲料用演出グラス。
【請求項3】
前記光透過トンネルの側面に水平方向に湾曲した湾曲部を備えることを特徴とする請求項1~2のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項4】
前記光透過トンネルは比重が1よりも大きい材料から成ることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項5】
前記グラス本体の内部か底面近傍に反射鏡を備え、
前記反射鏡で反射された前記映像表示装置の画像が前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の飲料用演出グラスに用いる光透過装置であり、
前記光透過トンネルと、
前記光透過トンネルを前記グラス本体内に支持又は固定するための支持棒と、
前記上部開口と結合するようにコの字の形状をしたコの字フレームと
を備え、
前記支持棒の上端と前記コの字フレームが連結しており、
前記支持棒の下端と前記光透過トンネルが連結しており、
前記上部開口の端部を前記コの字フレームに挿入することにより前記光透過トンネルが前記グラス本体内に固定され、
前記上部開口の端部を前記コの字フレームに挿入した状態で前記映像表示装置の画像が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする光透過装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料用演出グラス及びその飲料用演出グラスを構成する際に用いる光透過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を入れる機能以外に様々な機能を持ったグラスが開発されている。
例えば特許文献1には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス側面に固定された映像表示装置と、水平方向に湾曲したグラス本体とを備えてりおり、映像表示装置の映像をグラス内部の飲料を用いて縦横比の歪み無く拡大することが可能なグラスである。
例えば特許文献2には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス側面に固定された映像表示装置と、グラス本体内部に配置された反射鏡とを備えてりおり、映像表示装置の映像を疑似的にグラス内部に投影する演出が可能なグラスである。
特許文献3には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス側面に固定された映像表示装置と、グラス本体内部に配置されたビームスプリッターとを備えてりおり、映像表示装置の映像を疑似的にグラス内部に投影する演出が可能なグラスである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6797447号
【特許文献2】特許第6488049号
【特許文献3】特許第6528162号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1~3はグラス内部の飲料がコーヒーや赤ワインなどの光透過性が低い飲料の場合、グラス側面に固定された映像表示装置の画像や映像の光がグラス内部を透過することが出来ない。別の言い方をすれば、グラス内部に充填されている飲料の光透過性が低い場合、ユーザーはグラス側面に固定された映像表示装置の画像をそのグラス越しに視認することが不可能という問題を有する。
【0005】
本発明は上記問題を鑑み、グラス内部に光透過性が低い飲料が充填されている場合でもグラス側面に固定された映像表示装置の画像や映像の光がグラス内部を透過することが可能な飲料用演出グラスを提供することを課題とする。
また、その飲料用演出グラスを構成する際に用いる光透過装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の飲料用演出グラスは、上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、
映像表示装置を前記グラス本体の側面に固定する固定機構と、透明な材料から成る光透過トンネルとを備え、前記グラス本体の側面は透明な材料から成り、前記グラス本体の側面は水平方向に湾曲しており、前記光透過トンネルは前記グラス本体の内部に固定されており、前記光透過トンネルの側面と前記グラス本体の内壁面は前記グラス本体に飲料が充填されている時に光が透過することが可能な程度に近接しており、前記映像表示装置の画像が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする。
また、前記光透過トンネルの鉛直方向の長さは前記グラス本体の鉛直方向の長さよりも短く、前記映像表示装置の画像の一部分が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする。
また、前記光透過トンネルの側面に水平方向に湾曲した湾曲部を備えることを特徴とする。
また、前記光透過トンネルは比重が1よりも大きい材料から成ることを特徴とする。
また、前記グラス本体の内部か底面近傍に反射鏡を備え、前記反射鏡で反射された前記映像表示装置の画像が前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする。
本発明の光透過装置は、上記飲料用演出グラスに用いる光透過装置であり、前記光透過トンネルと、前記光透過トンネルを前記グラス本体内に支持又は固定するための支持棒と、前記上部開口と結合するようにコの字の形状をしたコの字フレームとを備え、前記支持棒の上端と前記コの字フレームが連結しており、前記支持棒の下端と前記光透過トンネルが連結しており、前記上部開口の端部を前記コの字フレームに挿入することにより前記光透過トンネルが前記グラス本体内に固定され、前記上部開口の端部を前記コの字フレームに挿入した状態で前記映像表示装置の画像が前記グラス本体の側面と前記光透過トンネルを透過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする
【発明の効果】
【0007】
本発明の飲料用演出グラスはグラス内部に画像を透過させるための光透過トンネルを備えるため、グラス本体内に光透過性が低い飲料(コーヒーや赤ワインなど)が充填されている場合でも、ユーザーはそのグラス本体越しにグラス本体の側面の映像表示装置の画像(又は映像)を視認することが出来る。
本発明の飲料用演出グラスは画像を透過させるための光透過トンネルを備えるため、グラス本体内に光透過性が低い飲料(コーヒーや赤ワインなど)が充填されていても、ユーザーはそのグラス本体の内部で反射した映像表示装置の画像(又は映像)をグラス本体の外部またはグラス本体の上部開口より視認することが出来る。
本発明の飲料用演出グラスは、画像を透過させるための光透過トンネルがグラス本体と同じく水平方向に湾曲しているため、グラス本体の内壁面と光透過トンネルとの隙間(つまり飲料が入り込む隙間)を限りなく小さく出来るため、グラス本体内に光透過性が低い飲料(コーヒーや赤ワインなど)が充填されていても、ユーザーはそのグラス本体越しにグラス本体の側面の映像表示装置の画像(又は映像)を視認することが出来る。
本発明の飲料用演出グラスでは映像表示装置の画像(又は映像)のマスキングに光透過トンネルとグラス内の飲料を用いる方式のためその飲料の色や透明度(光透過性)によりマスキングの強さ(又はマスキング使用される色の濃さ)を調整出来る。
本発明の飲料用演出グラスは、画像の一部だけを透過させるためにグラス本体に比して鉛直方向の長さが短い(又は高さが低い)光透過トンネルを備えるため、映像表示装置の画像の一部分だけをユーザーに視認させることが可能である(別の言い方をすると、映像表示装置の画像の一部分だけを光透過トンネルの断面の形状にくり抜いてグラス本体外部に透過させる事が可能である)。
本発明の光透過装置は光透過トンネルをグラス本体の内部に固定又は支持するための支持棒とコの字フレームとを備えるため、ユーザーはグラス本体内の飲料に手を触れること無しに光透過トンネルをグラス本体内部に固定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態の飲料用演出グラスを示す斜視図
図2】画像の一部をくり抜く飲料用演出グラスの例を示す正面図(a)及び正面図(b)
図3】光透過トンネルに湾曲部を備える例を示す上方断面図(a)及び湾曲部を備えない例を示す上方断面図(b)
図4】第2の実施の形態の飲料用演出グラスを示す斜視図
図5】第2の実施の形態の飲料用演出グラスを示す断面図(a)と断面図(b)
図6】第1の実施の形態の光透過装置を示す斜視図(a)と拡大断面図(b)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[飲料用演出グラスの第1の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第1の実施の形態を図面を用いて示す。
図1に示すように、本実施の形態の飲料用演出グラス1はグラス本体10と映像表示装置80を固定するための固定機構15と光透過トンネル20とから概略構成される。
グラス本体10は上部開口11を有する有底の筒状体であり、その内部に飲料を充填する事が出来る飲料用容器である。グラス本体10はガラスやアクリル樹脂等の透明な材料から成る。グラス本体10の形状としては図1のような通常のコップ型の形状の他に、取っ手を備えるビールジョッキ等が挙げられる。なお、グラス本体10は通常のコップやビールジョッキと同じく水平方向に湾曲している(つまりグラス本体10の形状は通常のコップやビールジョッキと同じく円筒形状の筒常体である)。グラス本体10の側面は通常のコップやビールジョッキと同じく透明な材料から成る。
固定機構15はスマートフォンや小型のディスプレイデバイス等の映像表示装置80をグラス本体10の側面(又は側面近傍)に固定するための固定機構である。図1の例では固定機構15としてポケット機構を用いて映像表示装置80をグラス本体10側面に固定している。固定機構15としてポケット機構以外にマグネット機構やネジ等を用いても良い。
光透過トンネル20は映像表示装置80の画像82をグラス本体10の外部に透過させるためにグラス本体10の内部に固定されたトンネル(透明部)である。通常、グラスにコーヒーや赤ワイン等の光透過性が低い飲料(又は色の暗い飲料)が充填されている場合は、グラス側面より入射した光はその飲料により遮蔽されてしまうためグラスを透過することは不可能である。そこで本発明の飲料用演出グラス1では光透過トンネル20をグラス本体10内に備えることにより画像82の光をグラス本体10の外部へ強制的に透過させている。なお、図1図3(a)、図3(b)中の破線矢印は説明のために映像表示装置80(又は映像表示面81)から投影される画像82の光路Pのイメージを表現した物である。光透過トンネル20は画像82を透過させるために透明な材料から成り、光透過トンネル20の側面とグラス本体10の内壁面(飲料Lが接する側の面)はグラス本体10に飲料Lが充填されている時に光が透過することが可能な程度に近接又は密着しており、画像82(より厳密には画像82の光)はグラス本体10の側面と光透過トンネル20を透過して(通過して)グラス本体10の外部に至る。
なお、図1の例では光透過トンネル20をグラス本体10内部に固定するために支持棒21とコの字フレーム22から成る支持機構(又は固定機構)を用いているが、本発明の飲料用演出グラス1では光透過トンネル20はグラス本体10内に固定されてさえいればよく、その支持機構や固定方法はどのような物を用いても構わない。
【0010】
光透過トンネル20について補足説明をする。
光透過トンネル20のサイズは必ずしも画像82全てをカバー出来るサイズにする必要は無い。例えば図1のように光透過トンネル20のサイズは画像82の一部分だけが透過出来るサイズにしても良い。具体的には図1図2(a)のように光透過トンネル20の鉛直方向の長さh2をグラス本体10の鉛直方向の長さh1よりも短くすると良い。こうすることにより図1図2(a)のように画像82の一部分だけを透過画像83としてユーザーUから視認可能な状態とし残りをマスキング画像84として飲料Lにより遮蔽(又はマスキング)することが可能になる。例えば光透過トンネル20の(ユーザーU側から見た)断面の形状を図2(a)の四角形や図2(b)のハート型の形状にすれば画像82を四角形やハート型の形状でくり抜く演出が可能である(なお、図1図2(a)及び図2(b)の例では画像82の例としてAの文字画像を用いる)。
本発明では光透過トンネル20の鉛直方向の長さh2をグラス本体10の鉛直方向の長さh1に比して短くすることにより、図1図2(a)のように飲料Lによって画像82の上端部及び下端部にマスキングが可能である。つまり、本発明の飲料用演出グラス1を用いれば、画像82に飲料Lによる(上端と下端の)レターボックスの挿入する演出が可能である(なお、図1図2(a)、図2(b)の例では画像82のうち飲料Lでマスキングされたエリアの画像をマスキング画像84としている)。
光透過トンネル20の鉛直方向の長さh2をグラス本体10の鉛直方向の長さh1よりも短くすることにより映像表示装置80の画像82の一部分のみ(つまり透過画像83のみ)がグラス本体10と光透過トンネル20を透過して(通過して)グラス本体10の外部に至る。
本発明の飲料用演出グラス1では画像82のマスキングに光透過トンネル20と飲料Lを用いる方式のため飲料Lの透明度(光透過性)によりマスキングの強さを自由に調整出来るのが大きな特長である。
なお、光透過トンネル20の(ユーザーUから見た)断面の形状は図1図2(a)或いは図2(b)のような四角形やハート型に限定されることはなく、円形、三角形、人型、動物の形状、などユーザーの好みに応じて様々な形状を用いても良い。
光透過トンネル20の材料は透明であればどのような材料を用いても構わない。
【0011】
光透過トンネル20は図1図3(a)のように水平方向に湾曲した湾曲部23をその側面に備える。これは図3(a)のように湾曲部23を備えることにより(水平方向に湾曲している)グラス本体10の側面と光透過トンネル20側面の形状の整合を図り、それによりグラス本体10の内壁面(飲料Lが接する側の面)と光透過トンネル20側面の間の隙間Gを出来る限り小さくするための工夫である。グラス本体10の側面は飲料を飲み易くするために水平方向に湾曲しているため、仮に図3(b)のように光透過トンネル20の形状を湾曲部23を備えない形状(図3(b)の例では直方体)にしてしまうと、グラス本体10の内壁面と光透過トンネル20(の側面)との間にはどうしても(図3(a)に比して)大きな隙間Gが発生してしまう。この隙間Gには飲料Lが大量に流れ込むため、その隙間Gに流れ込んだ大量の飲料Lにより画像82の光が遮蔽されてしまいグラス本体10外部に透過しなくなる(特に飲料Lが赤ワインやコーヒーなどの光透過性が非常に低い飲料の場合はこの隙間Gが大きいとユーザーUが画像82をグラス本体10越しに視認することは殆ど不可能になる)。そのため、飲料Lとして光透過性が低い飲料を用いる場合は(図3(a)のように)隙間Gを小さくするために湾曲部23を必ず備えた方が良い。また、湾曲部23とグラス本体10の側面の曲率半径は出来るだけ一致させた方が隙間Gを小さくすることが出来る。原理的には湾曲部23とグラス本体10の側面の曲率半径を一致させれば隙間Gの距離又は大きさを0にすることも出来る(ただし、湾曲部23とグラス本体10の側面の曲率半径を完全に一致させると光透過トンネル20がグラス本体10に挿入出来なくなるため、湾曲部23の曲率半径はグラス本体10の側面の曲率半径よりも僅かだけ小さくした方が良い)。
光透過トンネル20の材料は比重が1より大きい材料を用いた方が良い(つまり光透過トンネル20は水に沈む材料を用いた方が良い)。これは光透過トンネル20が飲料Lの浮力により浮いてしまうのを防ぐためである。仮に光透過トンネル20が水に浮いてしまう材料から作られていると飲料Lの浮力により光透過トンネル20が浮いてしまいグラス本体10の内部の固定位置から意図せず外れたり位置ずれしたりする恐れが有る。また、グラス本体10内の飲料Lをスプーンで攪拌した際に発生する飲料Lの流れにより光透過トンネル20の位置ずれが発生してしまう恐れもある。これら飲料Lの浮力の悪影響を防ぐために光透過トンネル20は比重が1より大きい材料を用いて作るのが理想である。光透過トンネル20を比重が1より大きい材料から作ることにより光透過トンネル20をグラス内部の定位置に固定しておくための固定機構の負荷が浮力分だけ減る為、光透過トンネル20がグラス内部で非常に安定する。
【0012】
[飲料用演出グラスの第2の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第2の実施の形態を図面を用いて示すが、上記第1の実施の形態の飲料用演出グラス1と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図4図5(a)及び図5(b)に示すように、本実施の形態の飲料用演出グラス1では映像表示装置80に表示される画像82をグラス本体10の上部開口11(つまりグラス本体10外側)に反射するための反射鏡30をグラス本体10の内部又は底面近傍に備える。
図4に示すようにグラス本体10内に配置された反射鏡30は映像表示装置80(又は映像表示面81)に表示されている画像82を上部開口11方向に反射するようにグラス本体10底面(又は映像表示面81)に対して傾斜して配置されており、図4図5(a)或いは図5(b)のようにユーザーUは反射鏡30を介して(映像表示装置80の)画像82を上部開口11(グラス本体10の外側)より視認する事が出来る。
図4図5(a)のように反射鏡30と上部開口11(グラス外部)との間には光透過トンネル20が配置されているため、飲料Lが光透過性の低い飲料の場合においてもユーザーUは光透過トンネル20を介して画像82(より厳密には画像82の反射像)をグラス本体10外部から視認することが可能である。
なお、ユーザーUがグラス本体10を覗き込む角度(又はユーザーUの視点の方向)によっては画像82の反射像ではなく、映像表示装置80から光透過トンネル20へ直接入射される画像82が見えることがある。本実施の形態の飲料用演出グラス1では画像82の反射像と直接入射する画像82どちらでも光透過トンネル20の効果によりグラス本体10外部から視認することが可能である。
【0013】
[光透過装置の第1の実施の形態]
以下、本発明の光透過装置の第1の実施の形態を図面を用いて示すが、上記第1の実施の形態の飲料用演出グラス1と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6(a)に示すように、本実施の形態の光透過装置100では光透過トンネル20と、光透過トンネル20をグラス本体10の内部に固定(又は支持)するための支持棒21と、コの字形状のコの字フレーム22とを備える。
支持棒21の上端と前記コの字フレーム22が連結しており、支持棒21の下端と光透過トンネル20が連結しており、図6(a)や図6(b)に示すように上部開口11の端部をコの字フレーム22に挿入することにより光透過トンネル20がグラス本体10内に固定される。
上部開口11の端部をコの字フレーム22に挿入した状態で映像表示装置80の画像82がグラス本体10と光透過トンネル20を透過して(通過して)グラス本体10の外部に至る。
光透過装置100は支持棒21を備えるためユーザーはグラス本体10内の飲料Lに触れること無しに光透過トンネル20をグラス本体10の内部に配置出来る。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明は、光透過トンネルを内部に備える飲料用演出グラスであり、グラス内部の飲料が赤ワインやコーヒーなどの光透過性が低い飲料の場合においてもユーザーはグラス越しにグラス側面の映像表示装置の映像や画像を視認できる。また、本発明の光透過装置を用いることによりユーザーはグラス本体内の飲料に触れること無しに光透過トンネルをグラス本体の内部に配置出来る。以上より本発明は産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0015】
U ユーザー
a なす角
P 光路
L 飲料
G 隙間(グラス本体の内壁面と光透過トンネルとの隙間)
h1 鉛直方向の長さ(グラス本体の高さ)
h2 鉛直方向の長さ(光透過トンネルの高さ)
1 飲料用演出グラス
10 グラス本体
11 上部開口
15 固定機構(ポケット機構)
20 光透過トンネル
21 支持棒
22 コの字フレーム
23 湾曲部
30 反射鏡
80 映像表示装置
81 映像表示面
82 画像(映像表示装置の画像)
83 透過画像(光透過トンネルを透過した画像)
84 マスキング画像(飲料により遮蔽された部分の画像)
100 光透過装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6