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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113718
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】移動体及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/40 20180101AFI20220728BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220728BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20220728BHJP
   H04W 76/23 20180101ALI20220728BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20220728BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20220728BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20220728BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20220728BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20220728BHJP
【FI】
H04W4/40
H04W72/04 131
H04W92/18
H04W76/23
H04M11/00 302
G08G1/09 H
G08G1/09 F
G16Y40/60
G16Y20/20
G16Y10/40
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022084307
(22)【出願日】2022-05-24
(62)【分割の表示】P 2020107309の分割
【原出願日】2020-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(74)【代理人】
【識別番号】100128691
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 弘通
(72)【発明者】
【氏名】海老沢 憲一
(72)【発明者】
【氏名】小椋 直
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 智郎
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 慶介
(72)【発明者】
【氏名】河村 浩彰
(72)【発明者】
【氏名】大竹 博
(57)【要約】
【課題】車両等の移動体とサーバとの間の移動通信網(セルラーネットワーク)を介した通信における通信トラフィック及び通信コストを抑制することができる通信システムを提供する。
【解決手段】通信システムは、複数の移動体と、前記複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバとを備える。通信システムは、複数の移動体について、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能か否かを判断する手段と、複数の移動体のうち他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能と判断した少なくとも一部の移動体について、前記少なくとも一部の移動体の通信装置とサーバとの間の情報の通信の周期をより長い周期に変更する手段と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の移動体と、前記複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバと、を備える通信システムであって、
前記複数の移動体について、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能か否かを判断する手段と、
前記複数の移動体のうち前記他の移動体の情報を前記移動体間の直接無線通信によって取得可能と判断した少なくとも一部の移動体について、前記少なくとも一部の移動体の通信装置と前記サーバとの間の情報の通信の周期をより長い周期に変更する手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1の通信システムにおいて、
前記複数の移動体はそれぞれ、
周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、
前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求する手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項2の通信システムにおいて、
前記複数の移動体はそれぞれ、
前記移動通信の基地局を介して前記サーバから他の移動体の識別情報を取得する手段と、
移動体間の直接無線通信によって周辺に位置する他の移動体から前記他の移動体の識別情報を取得する手段と、
前記移動通信の基地局を介して前記サーバから取得した移動体の識別情報と、前記移動体間の直接無線通信によって取得した前記周辺に位置する他の移動体の識別情報とを照合する手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1の通信システムにおいて、
前記サーバは、
前記複数の移動体のそれぞれについて、前記移動体の識別情報と現在位置の情報と前記移動体間の直接無線通信機能の有無の情報とを対応付けた移動体管理データを記憶する手段と、
前記移動体管理データに基づいて、対象エリア内に位置する管理対象の移動体が、前記管理対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、
前記管理対象の移動体が前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記管理対象の移動体との通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記管理対象の移動体に要求する手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかの通信システムにおいて、
前記移動体は、地上を移動する車両であり、
前記移動体の情報は、前記車両の自動運転の制御に用いる前記車両の現在位置及び速度の情報を含む、ことを特徴とする通信システム。
【請求項6】
移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体であって、
周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、
前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求する手段と、
を備えることを特徴とする移動体。
【請求項7】
請求項6の移動体において、
前記移動通信の基地局を介して前記サーバから他の移動体の識別情報を取得する手段と、
移動体間の直接無線通信によって周辺に位置する他の移動体から前記他の移動体の識別情報を取得する手段と、
前記移動通信の基地局を介して前記サーバから取得した移動体の識別情報と、前記移動体間の直接無線通信によって取得した前記周辺に位置する他の移動体の識別情報とを照合する手段と、
を備えることを特徴とする移動体。
【請求項8】
請求項6又は7の移動体において、
前記移動体は、地上を移動する車両であり、
前記移動体の情報は、前記車両の自動運転の制御に用いる前記車両の現在位置及び速度の情報を含む、ことを特徴とする移動体。
【請求項9】
複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバであって、
前記複数の移動体のそれぞれについて、前記移動体の識別情報と現在位置の情報と前記移動体間の直接無線通信機能の有無の情報とを対応付けた移動体管理データを記憶する手段と、
前記移動体管理データに基づいて、対象エリア内に位置する管理対象の移動体が、前記管理対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、
前記管理対象の移動体が前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記管理対象の移動体との通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記管理対象の移動体に要求する手段と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項10】
複数の移動体に搭載された複数の通信装置とサーバとの移動通信の基地局を介した周期的な情報の通信を制御する通信制御方法であって、
前記複数の移動体について、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能か否かを判断することと、
前記複数の移動体のうち前記他の移動体の情報を前記移動体間の直接無線通信によって取得可能と判断した少なくとも一部の移動体について、前記少なくとも一部の移動体の通信装置と前記サーバとの間の情報の通信の周期をより長い周期に変更することと、
を含むことを特徴とする通信制御方法。
【請求項11】
移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムであって、
前記移動体自体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断するためのプログラムコードと、
前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求するためのプログラムコードと、
を有することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバに備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムであって、
前記複数の移動体のそれぞれについて、前記移動体の識別情報と現在位置の情報と前記移動体間の直接無線通信機能の有無の情報とを対応付けた移動体管理データを記憶するためのプログラムコードと、
前記移動体管理データに基づいて、対象エリア内に位置する管理対象の移動体が、前記管理対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断するためのプログラムコードと、
前記管理対象の移動体が前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記管理対象の移動体との通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を
前記管理対象の移動体に要求するためのプログラムコードと、
を有することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の移動体の通信装置とサーバとの通信に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路を移動する移動体である車両の自動運転において、移動通信網(セルラーネットワーク)の基地局を介して車両に搭載した車載装置(通信装置)とサーバとが通信を行う構成が知られている。例えば、各車両の車載装置が,LTEや5Gの移動通信網(セルラーネットワーク)の基地局を介して、車載装置のセンサ等で取得した現在の位置や車速などの車載センサ情報を、MEC(Multi-access Edge Computing)を行うサーバへ随時アップロードしたり、他車両の車載センサ情報をサーバからダウンロードしたりするV2N(Vehicle-to-Network)等の通信システムの構成が開示されている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】5GAA(Automotive Association)_T-170219-White Paper,"Toward fully connected vehicles: Edge computing for advanced automotive communications",[online],2017年12月,5GAA,[2020年4月7日検索],インターネット<URL:http://5gaa.org/wp-content/uploads/2017/12/5GAA_T-170219-whitepaper-EdgeComputing_5GAA.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の通信システムにおいて、各車両の現在の位置情報や速度情報等を含む車両情報(車載センサ情報)は、一般的に所定の遅延時間が求められている。この遅延時間以内のデータ鮮度を保つためには、各車両が自車の車両情報をサーバにアップロードしたりサーバから他車両の車両情報をダウンロードしたりする時間周期を少なくとも前記遅延時間以内とする必要がある。ここで、車両情報のアップロード/ダウンロード(UL/DL)の契機が前記遅延時間あたり1回だと、移動通信網(セルラーネットワーク)を介したサーバと車両との間の通信路上で1回でもパケットロスが発生した場合、前記遅延時間以内のデータ鮮度を保てない。そのため、パケットロス発生を見越して前記遅延時間あたり2回のUL/DLするなど、V2Nの通信トラフィックの増大が見込まれ、移動通信網(セルラーネットワーク)の通信トラフィックの容量が逼迫したり通信コストが増大したりするおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る通信システムは、複数の移動体と、前記複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバと、を備える通信システムである。この通信システムは、前記複数の移動体について、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能か否かを判断する手段と、前記複数の移動体のうち前記他の移動体の情報を前記移動体間の直接無線通信によって取得可能と判断した少なくとも一部の移動体について、前記少なくとも一部の移動体の通信装置と前記サーバとの間の情報の通信の周期をより長い周期に変更する手段と、を備える。
【0006】
前記通信システムにおいて、前記複数の移動体はそれぞれ、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求する手段と、を備えてもよい。
【0007】
ここで、前記複数の移動体はそれぞれ、前記移動通信の基地局を介して前記サーバから他の移動体の識別情報を取得する手段と、移動体間の直接無線通信によって周辺に位置する他の移動体から前記他の移動体の識別情報を取得する手段と、前記移動通信の基地局を介して前記サーバから取得した移動体の識別情報と、前記移動体間の直接無線通信によって取得した前記周辺に位置する他の移動体の識別情報とを照合する手段と、を備えてもよい。
【0008】
前記通信システムにおいて、前記サーバは、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記移動体の識別情報と現在位置の情報と前記移動体間の直接無線通信機能の有無の情報とを対応付けた移動体管理データを記憶する手段と、前記移動体管理データに基づいて、対象エリア内に位置する管理対象の移動体が、前記管理対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、前記管理対象の移動体が前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記管理対象の移動体との通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記管理対象の移動体に要求する手段と、を備えてもよい。
【0009】
本発明の更に他の態様に係る移動体は、移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体である。この移動体は、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求する手段と、を備える。
【0010】
前記移動体において、前記移動通信の基地局を介して前記サーバから他の移動体の識別情報を取得する手段と、移動体間の直接無線通信によって周辺に位置する他の移動体から前記他の移動体の識別情報を取得する手段と、前記移動通信の基地局を介して前記サーバから取得した移動体の識別情報と、前記移動体間の直接無線通信によって取得した前記周辺に位置する他の移動体の識別情報とを照合する手段と、を備えてもよい。
【0011】
本発明の更に他の態様に係るサーバは、複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバである。このサーバは、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記移動体の識別情報と現在位置の情報と前記移動体間の直接無線通信機能の有無の情報とを対応付けた移動体管理データを記憶する手段と、前記移動体管理データに基づいて、対象エリア内に位置する管理対象の移動体が、前記管理対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、前記管理対象の移動体が前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記管理対象の移動体との通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記管理対象の移動体に要求する手段と、を備える。
【0012】
本発明の更に他の態様に係る通信制御方法は、複数の移動体に搭載された複数の通信装置とサーバとの移動通信の基地局を介した周期的な情報の通信を制御する通信制御方法である。この通信制御方法は、前記複数の移動体について、周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能か否かを判断することと、前記複数の移動体のうち前記他の移動体の情報を前記移動体間の直接無線通信によって取得可能と判断した少なくとも一部の移動体について、前記少なくとも一部の移動体の通信装置と前記サーバとの間の情報の通信の周期をより長い周期に変更することと、を含む。
【0013】
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムである。このプログラムは、前記移動体自体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断するためのプログラムコードと、前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求するためのプログラムコードと、を有する。
【0014】
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、複数の移動体に搭載された複数の通信装置との間で移動通信の基地局を介して周期的に情報の通信を行うサーバに備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムである。このプログラムは、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記移動体の識別情報と現在位置の情報と前記移動体間の直接無線通信機能の有無の情報とを対応付けた移動体管理データを記憶するためのプログラムコードと、前記移動体管理データに基づいて、対象エリア内に位置する管理対象の移動体が、前記管理対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断するためのプログラムコードと、前記管理対象の移動体が前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記管理対象の移動体との通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記管理対象の移動体に要求するためのプログラムコードと、を有する。
【0015】
前記移動体は、地上、地中、空中、水上又は水中を移動する移動体であってもよく、前記移動体の情報は、前記移動体の自動運転の制御に用いる前記移動体の現在位置及び速度の情報を含んでもよい。また、前記移動体は、地上を移動する車両であってもよく、前記移動体の情報は、前記車両の自動運転の制御に用いる前記車両の現在位置及び速度の情報を含んでもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、対象の移動体の周辺に位置する他の移動体の移動体情報を移動体間の直接無線通信によって取得可能な場合、その対象の移動体の通信装置とサーバとの間の情報の通信の周期をより長い周期に変更している。これにより、車両等の移動体とサーバとの間の移動通信網(セルラーネットワーク)を介した通信における通信トラフィック及び通信コストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す説明図。
図2】本実施形態に係るサーバの主要な機能の一例を示すブロック図。
図3】本実施形態に係る車両の通信装置の主要な機能の一例を示すブロック図。
図4】本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の一例を示すシーケンス図。
図5図4の周期の変更の前後における車両情報のアップロード及びダウンロードの時間変化の一例を示す説明図。
図6】本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の他の例を示すシーケンス図。
図7】本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図。
図8】本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図。
図9】本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図。
図10】本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システムの全体構成の一例を示す説明図である。本実施形態の通信システムにおいて、移動経路としての道路90の各車線91,92を走行している複数の移動体としての車両30(1)~30(3)はそれぞれ、通信装置を含む車載装置を備え、移動通信の基地局16を介してサーバ10から周辺の他の車両の情報(例えば、現在位置及び速度の情報)等を取得して運転を制御する自動運転機能を有する。以下の説明において、車両30(1)~30(3)に共通する事項について説明する場合は車両30と記載する。
【0019】
なお、図1の例では、自動運転機能を有する3台の車両30(1)~30(3)が走行している場合について示しているが、自動運転機能を有する車両30の数は1台又は2台でもよいし、4台以上であってもよい。また、本実施形態では、車両30が自動運転機能を有する場合について記載するが、本発明は、自動運転機能を有していない車両30等の移動体にも適用できる。
【0020】
車両30は、例えば、地上の移動経路である道路90を移動する自動車、トラック、バス、バイクなどである。本発明を適用可能な移動体は、地上の車両30のほか、所定高度の上空における移動経路を飛行して移動可能な飛行体などの移動体であってもよい。また、移動体は、地下における移動経路を移動する地下移動体、水上(例えば海上)などにおける移動経路を移動可能な船舶などの水上移動体、又は、水中(例えば海中)の移動経路を移動する潜水ロボットなどの水中移動体であってもよい。
【0021】
図1において、本実施形態の通信システムは、情報処理装置としてのサーバ10を備えている。サーバ10は、管理対象エリアA内の道路90を走行している複数の車両30から所定の周期Tu(例えば、50[msec]又は100[msec])でアップロードされる各車両30の車両情報(移動体の情報)を受信する。
【0022】
車両情報は、例えば、車両識別情報(移動体の識別情報)と車載センサ情報とを含む。車載センサ情報は、GNSS受信機でGNSS衛星から電波を受信して取得した車両30の現在位置の情報、速度センサで取得した車両30の速度の情報などの車載センサ情報を含む。車両情報は、車両30の自動運転等の遠隔制御のための制御情報を含んでもよい。
【0023】
また、サーバ10は、各車両30の車両識別情報と現在位置の情報と車車間通信機能(移動体間の直接無線通信機能)の有無の情報とを対応付けた車両管理データ(移動体管理データ)を記憶した車両データベースを有する。サーバ10は、車両データベースの車両管理データに基づいて、管理対象エリアA内に位置する車両30の車両情報を各車両30に所定の周期Td(例えば、50[msec]又は100[msec])で送信(ダウンロード)することができる。サーバ10から各車両30に車両情報をダウンロードする周期Tdは、前述の各車両30からサーバ10に車両情報をアップロードする周期Tuと同じ周期であってもよい。
【0024】
本実施形態のサーバ10は、例えば、移動通信網15の基地局16に設けられ、車両30の通信装置との間で基地局16を介して送受信される各種のデータ処理を行うことができるMEC(Multi-access Edge Computing)装置である。MEC装置からなるサーバ10は、基地局16と移動通信網15のコアネットワークとの間のノード又はコアネットワークの外側に設けてもよい。
【0025】
サーバ10は、各車両30に制御情報を送信して各車両30の自動運転等を遠隔的に制御する遠隔制御装置の機能を有してもよい。また、サーバ10は、道路90の位置、形状、幅W、車線91,92、信号設置位置などの道路に関する情報を含む地図情報を管理する地図サーバの機能を有してもよい。
【0026】
基地局16は、一つ又は複数のセル(セクタ、セクタセルとも呼ばれる。)を形成する。セルは地上又は海上に2次元的に形成してもよいし、上空から地上又は海上に向けて3次元的に形成してもよい。セルは、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセル、大セル等であってもよい。複数のセルは、複二次元的に又は三次元的に隣り合うように分布するセルラー構造を構成してもよいし、階層的に一部又は全部が重なり合った階層セル構造を構成してもよい。基地局16は、マクロセル基地局、スモールセル基地局、フェムトセル基地局、ピコセル基地局、大セル基地局、地上等に固定設置された固定基地局、地上、海上、上空などを移動可能な移動型の基地局等であってもよい。基地局16は、eNodeB(evolved Node B:eNB)、gNodeB(gNB)、en-NodeB(en-gNB)、アクセスポイント等と呼ばれる無線通信装置であってもよい。車両30と基地局16との通信は、道路90の周辺に設けられた路側通信中継装置RSU(Road Side Unit)を介して行ってもよい。
【0027】
車両30の通信装置は、移動通信サービスの加入者として使用可能なネットワーク通信部を構成するユーザ装置(以下「UE」という。)を備える。UEは、ユーザ端末、端末、端末装置、移動局、移動機等と呼ばれる無線通信装置であってもよい。車両30のUEはそれぞれ、各車両の中で利用者が携帯した状態で使用する装置でもよいし、各車両に組み込んで設置された装置(例えばナビゲーション装置の一部として組み込まれた装置)であってもよい。
【0028】
また、車両30の通信装置は、周辺の他の車両との間で直接無線通信(車車間通信)する機能を有する。車車間通信は、例えばマイクロ波、ミリ波等の電波を用いられる。車車間通信の周波数は、例えば、1GHzよりも低い数百MHzでもよいし、1GHz以上の高周波数帯であってもよい。また、車車間通信の周波数は、ITS(Intelligent Transport Systems)やCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)で使用される700MHz帯(715MHz~725MHz)、5.8GHz帯(5770MHz~5850MHz)やLTE-V2X Sidelink(PC-5)で使用される5.9GHz帯(5850MHz~5925MHz)、NR-V2X Sidelink(PC-5)等であってもよい。また、車車間通信のため所定のビーム幅を有する複数のアンテナを備えてもよい。例えば、車両30は、前方の車両と車車間通信するための指向性アンテナと、後方の車両と車車間通信するための指向性アンテナと、右側方の車両と車車間通信するための指向性アンテナと、左側方の車両と車車間通信するための指向性アンテナとを備えてもよい。車車間通信は、道路90の周辺に設けられた路側通信中継装置RSUを介して行ってもよい。
【0029】
図1の通信システムにおいて、各車両30を自動運転するための各車両30の現在の位置情報屋速度情報等を含む車両情報(車載センサ情報)は、一般的に各車両での車載センサによる検知周期や自動運転速度を考慮して所定の遅延時間(例えば、50[msec]又は100[msec])が求められている。この遅延時間以内のデータ鮮度を保つためには、各車両30が車載センサ情報をサーバにアップロードしたりサーバから他車両の車載センサ情報をダウンロードしたりする時間周期Tを少なくとも前記遅延時間以内とする必要がある。ここで、車両情報のアップロード/ダウンロード(UL/DL)の契機が前記遅延時間あたり1回だと、移動通信網(セルラーネットワーク)を介したサーバ10と車両30との間の通信路上で1回でもパケットロスが発生した場合、前記遅延時間以内のデータ鮮度を保てない。そのため、パケットロス発生を見越して前記遅延時間あたり2回のUL/DLするなど、V2Nの通信トラフィックの増大が見込まれ、移動通信網(セルラーネットワーク)の通信トラフィックの容量が逼迫したり通信コストが増大したりするおそれがある。
【0030】
そこで、本実施形態では、管理対象エリアA内に位置する複数の車両30のうち、周辺に位置する他の車両の車両情報をSidelink(PC-5)通信などの車車間の直接無線通信によって取得可能な場合、その車両の通信装置とサーバ10との間の情報の通信の周期をより長い周期に変更している。これにより、周辺に位置する他車両の車両情報を用いた車両30の自動運転機能に影響を与えることなく、車両30とサーバ10との間の移動通信網(セルラーネットワーク)を介した通信における通信トラフィック及び通信コストを抑制することができる。
【0031】
図2は、本実施形態に係るサーバ10の主要な機能の一例を示すブロック図である。図2において、サーバ10は、情報送受信部100と記憶部110と制御部120とを備える。情報送受信部100は、基地局16を介して、管理対象エリアA内に位置する複数の車両30(1)~30(3)の通信装置と通信する機能を有する。
【0032】
記憶部110は、管理対象エリアA内に位置する複数の車両30(1)~30(3)の車両識別情報と現在位置の情報と車車間通信機能の有無の情報とを対応付けた車両管理データを記憶する手段としての車両データベースの機能を有する。
【0033】
また、記憶部110は、管理対象エリアA内に位置する複数の車両30(1)~30(3)からサーバ10に車両情報をアップロードする周期Tu及びサーバ10から複数の車両30(1)~30(3)に車両情報をダウンロードする周期Tdのそれぞれの設定情報も記憶する。アップロードの周期Tuとダウンロードの周期Tdは共通の周期Tであってもよい。
【0034】
制御部120は、所定の制御プログラムを読み込んで実行し、各部を制御する。また、制御部120は、情報送受信部100及び記憶部110と連携することにより、次のA11~A13の手段として機能する。
A11:記憶部110の車両管理データに基づいて、管理対象エリアA内に位置する管理対象の車両30が、周辺に位置する他の車両の情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得可能か否かを判断する手段
A12:管理対象の車両30が周辺の他の車両の車両情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得可能と判断した場合、管理対象の車両30との通信の周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し、その周期の変更を管理対象の車両30に要求する手段
A13:管理対象の車両30との通信の周期Tをより長い周期T'に変更した後、管理対象の車両30が周辺の他の車両の車両情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得できなくなったと判断した場合、管理対象の車両30との通信の周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し、その周期の変更を管理対象の車両30に要求する手段
【0035】
図3は、本実施形態に係る車両30の通信装置300の主要な機能の一例を示すブロック図である。図3において、通信装置300は、第1無線通信部310と第2無線通信部320と記憶部330と制御部340を備える。
【0036】
第1無線通信部310は、移動通信の基地局16を介してサーバ10と通信するセルラーネットワーク通信を行うことができる。第2無線通信部320は、周辺の他の車両との間でのPC-5通信などの直接無線通信を行うことができる。第2無線通信部320は、道路90の周辺に設けられた路側通信中継装置RSUを介して周辺の他の車両との車車間通信を行ってもよい。
【0037】
記憶部330は、サーバ10からダウンロードした他の車両の車両情報、及び、サーバ10にアップロードする自車両の車両情報を記憶する。また、サーバ10に車両情報をアップロードする周期Tu及びサーバ10から車両情報をダウンロードする周期Tdのそれぞれの設定情報も記憶する。アップロードの周期Tuとダウンロードの周期Tdは共通の周期Tであってもよい。
【0038】
制御部340は、所定の制御プログラムを読み込んで実行し、各部を制御する。また、制御部340は、第1無線通信部310、第2無線通信部320及び記憶部330と連携することにより、次のB11~B13の手段として機能する。
B11:周辺に位置する他の車両の車両情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得可能か否かを判断する手段
B12:他の車両の情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得可能と判断した場合、サーバ10との通信の周期T(例えば50[msec])をよりも長い周期T'に変更し、その周期の変更をサーバ10に要求する手段
B13:サーバ10との通信の周期Tをよりも長い周期T'に変更した後、周辺の他の車両の車両情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得できなくなったと判断した場合、サーバ10との通信の周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し、その周期の変更をサーバ10要求する手段
【0039】
更に、制御部340は、第1無線通信部310、第2無線通信部320及び記憶部330と連携することにより、次のB14~B15の手段として機能してもよい。
B14:移動通信の基地局16を介してサーバ10から管理対象エリアA内の他の車両の識別情報(例えばPC-5通信の識別子)を取得する手段
B15:車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)によって管理対象エリアA内の周辺に位置する他の車両からその車両の識別情報(例えばPC-5通信の識別子)を取得する手段
B16:移動通信の基地局16を介してサーバ10から取得した車両の識別情報(例えばPC-5通信の識別子)と、車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)によって取得した周辺に位置する他の車両の識別情報(例えばPC-5通信の識別子)とを照合する手段
【0040】
図4は、本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の一例を示すシーケンス図である。図5は、図4の周期の変更の前後における車両情報のアップロード及びダウンロードの時間変化の一例を示す説明図である。図4及び図5は、図1に例示した車両30(1)~30(3)が、PC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得が可能か否かを判断してサーバ10との間のアップロード及びダウンロードの周期(以下「UL/DL周期」という。)を変更する場合の制御例である。
【0041】
図4において、管理対象エリアA内に位置する車両30(1)~30(3)がそれぞれ周囲の車両とPC-5通信(車車間通信)ができない状態にある場合、予め初期設定されている所定の周期T(例えば50[msec])で、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、管理対象エリアA内における自動運転に必要な自車両の車両識別情報(車両ID)、現在位置情報、速度情報を含む車両情報を、基地局16を介してサーバ10に繰り返しアップロードする(S101)。サーバ10は、上記初期設定の周期T(例えば50[msec])で、各車両30(1)~30(3)から受信して集約した各車両30(1)~30(3)の車両情報を、管理対象エリアA内に位置する車両30(1)~30(3)に繰り返し送信してダウンロードさせる(S102)。
【0042】
各車両30(1)~30(3)が周囲の車両とPC-5通信(車車間通信)を開始する(S103)と、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、PC-5通信(車車間通信)で割り当てられて使用される自車両のPC-5識別子を更に含む車両情報を、基地局16を介してサーバ10に繰り返しアップロードする(S104)。サーバ10は、各車両30(1)~30(3)から受信して集約した各車両30(1)~30(3)のPC-5識別子を含む車両情報を、管理対象エリアA内に位置する車両30(1)~30(3)に繰り返し送信してダウンロードさせる(S105)。
【0043】
車両30(1)~30(3)はそれぞれ、PC-5通信(車車間通信)によって周囲の他の車両から直接取得したPC-5識別子を、サーバ10からダウンロードして取得した車両情報に含まれるPC-5識別子と照合する(S106)。その照合の結果、サーバ10から取得した管理対象エリアA内の複数の車両のPC-5識別子の中に、前記直接取得したPC-5識別子と一致するものが含まれている場合、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、PC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得が可能であると判断する(S107)。この判断に基づき、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、サーバ10との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し(S108)、そのUL/DL周期Tの長周期T'への変更をサーバ10に要求する(S109)。
【0044】
上記UL/DL周期が変更された後、変更後の周期T'(例えば100[msec])で、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、管理対象エリアA内における自動運転に必要な自車両の車両識別情報(車両ID)、現在位置情報、速度情報を含む車両情報を、基地局16を介してサーバ10に繰り返しアップロードする(S110)。サーバ10は、上記変更後の周期T'(例えば100[msec])で、各車両30(1)~30(3)から受信して集約した各車両30(1)~30(3)の車両情報を、管理対象エリアA内に位置する車両30(1)~30(3)に繰り返し送信してダウンロードさせる(S111)。
【0045】
その後、各車両30(1)~30(3)が周囲の車両とPC-5通信(車車間通信)を停止し、PC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得不可と判断する(S112)と、この判断に基づき、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、サーバ10との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S113)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更をサーバ10に要求する(S114)。そして、変更後の周期T(例えば50[msec])で、各車両30(1)~30(3)とサーバ10は、管理対象エリアA内における自動運転に必要な自車両の車両識別情報(車両ID)、現在位置情報、速度情報を含む車両情報のアップロード及びダウンロードを繰り返し実行する(S115,S116)。
【0046】
図6は、本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の他の例を示すシーケンス図である。図6は、サーバ10が、車両30(1)~30(3)のPC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得が可能か否かを判断してサーバ10との間のアップロード及びダウンロードの周期(以下「UL/DL周期」という。)を変更する場合の制御例である。なお、図6中のステップS201~S205、S209、S210、S214及びS215については、図4中のステップS101~S105、S110、S111、S115及びS116と同じであるため、説明を省略する。
【0047】
図6において、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)からの車両情報が集約された車両データベースに基づいて、車両30(1)~30(3)のPC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得が可能であると判断する(S206)と。この判断に基づき、車両30(1)~30(3)とサーバ10との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し(S207)、そのUL/DL周期Tの長周期T'への変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S108)。
【0048】
また、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)からの車両情報が集約された車両データベースに基づいて、車両30(1)~30(3)のPC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得不可と判断する(S211)と、この判断に基づき、車両30(1)~30(3)とサーバ10との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S212)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S213)。
【0049】
以上、本実施形態によれば、図1図6に示したように、各車両30(1)~30(3)とサーバ10との間の車両情報のUL/DL周期を変更することにより、周辺に位置する他車両の車両情報を用いた車両30の自動運転機能に影響を与えることなく、車両30とサーバ10との間の移動通信網(セルラーネットワーク)を介した通信における通信トラフィック及び通信コストを抑制することができる。
【0050】
なお、各車両30(1)~30(3)とサーバ10との間の車両情報のUL/DL周期は、管理対象エリアに位置する車両30の車間距離や渋滞の発生などの交通状況に基づいて変更してもよい。
【0051】
この場合、サーバ10の制御部120は、情報送受信部100及び記憶部110と連携することにより、次のC11~C13の手段として機能する。
C11:記憶部110の車両管理データに基づいて、管理対象エリアA内に位置する複数の管理対象の車両30の車間距離が所定の閾値以上か否か、又は、管理対象エリアA内に車両30の渋滞が発生したか否かを判断する手段
C12:前記車間距離が閾値以上である又は前記渋滞が発生したと判断した場合、管理対象の車両30との通信の周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し、その周期の変更を管理対象の車両30に要求する手段
C13:管理対象の車両30との通信の周期Tをより長い周期T'に変更した後、前記車間距離が閾値未満になった又は前記渋滞が解消したと判断した場合、管理対象の車両30との通信の周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し、その周期の変更を管理対象の車両30に要求する手段
【0052】
また、車両30の制御部340は、第1無線通信部310、第2無線通信部320及び記憶部330と連携することにより、次のD11~D13の手段として機能する。
D11:サーバ10からダウンロードした管理対象エリアA内の各車両の車両情報に基づいて、管理対象エリアA内に位置する複数の管理対象の車両30の車間距離が所定の閾値以上か否か、又は、管理対象エリアA内に車両30の渋滞が発生したか否かを判断する手段
D12:前記車間距離が閾値以上である又は前記渋滞が発生したと判断した場合、サーバ10との通信の周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し、その周期の変更をサーバ10に要求する手段
D13:サーバ10との通信の周期Tをより長い周期T'に変更した後、前記車間距離が閾値未満になった又は前記渋滞が解消したと判断した場合、サーバ10との通信の周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し、その周期の変更をサーバ10に要求する手段
【0053】
図7は、本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図である。図7は、図1に例示した車両30(1)~30(3)が、管理対象エリアA内に位置する車両30の車間距離を計算し、車間距離が所定の閾値Th(D)以上か否かを判断してサーバ10との間のアップロード及びダウンロードの周期(以下「UL/DL周期」という。)を変更する場合の制御例である。ここで、閾値Th(D)は、例えば、車両30が周囲の車両と連携した自動運転が可能か否かの観点で設定される。
【0054】
図7の初期状態において、予め初期設定されている所定の周期T(例えば50[msec])で、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、管理対象エリアA内における自動運転に必要な自車両の車両識別情報(車両ID)、現在位置情報、速度情報を含む車両情報を、基地局16を介してサーバ10に繰り返しアップロードする(S301)。サーバ10は、上記初期設定の周期T(例えば50[msec])で、各車両30(1)~30(3)から受信して集約した各車両30(1)~30(3)の車両情報を、管理対象エリアA内に位置する車両30(1)~30(3)に繰り返し送信してダウンロードさせる(S302)。
【0055】
車両30(1)~30(3)はそれぞれ、サーバ10からダウンロードした各車両の車両情報に基づいて車間距離Dを計算し、その車間距離Dがいずれも所定の閾値Th(D)以上であると判断する(S303)と、サーバ10との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し(S304)、そのUL/DL周期Tの長周期T'への変更をサーバ10に要求する(S305)。
【0056】
上記UL/DL周期が変更された後、変更後の周期T'(例えば100[msec])で、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、管理対象エリアA内における自動運転に必要な自車両の車両識別情報(車両ID)、現在位置情報、速度情報を含む車両情報を、基地局16を介してサーバ10に繰り返しアップロードする(S306)。サーバ10は、上記変更後の周期T'(例えば100[msec])で、各車両30(1)~30(3)から受信して集約した各車両30(1)~30(3)の車両情報を、管理対象エリアA内に位置する車両30(1)~30(3)に繰り返し送信してダウンロードさせる(S307)。
【0057】
その後、各車両30(1)~30(3)が互いに近づいて車間距離Dが所定の閾値Th(D)未満になったと判断する(S308)と、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、サーバ10との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S309)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更をサーバ10に要求する(S310)。そして、変更後の周期T(例えば50[msec])で、各車両30(1)~30(3)とサーバ10は、管理対象エリアA内における自動運転に必要な自車両の車両識別情報(車両ID)、現在位置情報、速度情報を含む車両情報のアップロード及びダウンロードを繰り返し実行する(S311,S312)。
【0058】
図8は、本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図である。図8は、サーバ10が、管理対象エリアA内に位置する車両30の車間距離を計算し、車間距離が所定の閾値Th(D)以上か否かを判断してUL/DL周期を変更する場合の制御例である。なお、図8中のステップS401、S402、S406、S407、S411及びS412については、図7中のステップS301、S302、S306、S307、S311及びS312と同じであるため、説明を省略する。
【0059】
図8において、サーバ10は、管理対象エリアA内に位置する各車両30(1)~30(3)からアップロードされた各車両の車両情報に基づいて車間距離Dを計算し、その車間距離Dがいずれも所定の閾値Th(D)以上であると判断する(S403)と、各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し(S404)、そのUL/DL周期Tの長周期T'への変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S405)。
【0060】
その後、各車両30(1)~30(3)が互いに近づいて車間距離Dが所定の閾値Th(D)未満になったと判断する(S408)と、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S409)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更をサーバ10に要求する(S410)。
【0061】
図9は、本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図である。図9は、図1に例示した車両30(1)~30(3)が、管理対象エリアA内に渋滞が発生したか否かを判断してサーバ10との間のUL/DL周期を変更する場合の制御例である。なお、図9中のステップS501、S502、S505~S507及びS510~S512については、図7中のステップS301、S302、S305~S307及びS310~S312と同じであるため、説明を省略する。
【0062】
図9において、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、サーバ10からダウンロードした各車両の車両情報に基づいて管理対象エリアA内に渋滞が発生していると判断する(S503)と、サーバ10との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更する(S504)。
【0063】
その後、管理対象エリアA内の渋滞が解消したと判断する(S508)と、車両30(1)~30(3)はそれぞれ、サーバ10との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更する(S509)。
【0064】
図10は、本実施形態に係る車両情報のアップロード及びダウンロードの周期の変更の制御の更に他の例を示すシーケンス図である。図10は、サーバ10が、管理対象エリアA内に渋滞が発生したか否かを判断して各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期を変更する場合の制御例である。なお、図10中のステップS601、S602、S606、S607、S611及びS612については、図7中のステップS301、S302、S306、S307、S311及びS312と同じであるため、説明を省略する。
【0065】
図10において、サーバ10は、管理対象エリアA内に位置する各車両30(1)~30(3)からアップロードされた各車両の車両情報に基づいて、管理対象エリアA内に渋滞が発生していると判断する(S603)と、各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し(S604)、そのUL/DL周期Tの長周期T'への変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S605)。
【0066】
その後、管理対象エリアA内の渋滞が解消したと判断する(S608)と、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S609)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更をサーバ10に要求する(S610)。
【0067】
以上、本実施形態によれば、図7図10に示したように、各車両30(1)~30(3)がPC-5通信機能などの車車間通信機能を備えていない場合でも、周辺に位置する他車両の車両情報を用いた車両30の自動運転機能に影響を与えることなく、車両30とサーバ10との間の移動通信網(セルラーネットワーク)を介した通信における通信トラフィック及び通信コストを抑制することができる。
【0068】
また、本明細書で説明された処理工程並びに移動通信システム、サーバ、基地局及び通信装置(端末、端末装置、ユーザ装置(UE)、移動局、移動機)の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
【0069】
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、Node B、端末、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
【0070】
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
【0071】
また、前記媒体は非一時的な記録媒体であってもよい。また、前記プログラムのコードは、コンピュータ、プロセッサ、又は他のデバイス若しくは装置機械で読み込んで実行可能であればよく、その形式は特定の形式に限定されない。例えば、前記プログラムのコードは、ソースコード、オブジェクトコード及びバイナリコードのいずれでもよく、また、それらのコードの2以上が混在したものであってもよい。
【0072】
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
【符号の説明】
【0073】
10 :サーバ
15 :移動通信網
16 :基地局
30,30(1)~30(3) :車両
100 :情報送受信部
110 :記憶部
120 :制御部
300 :通信装置
310 :第1無線通信部
320 :第2無線通信部
330 :記憶部
340 :制御部
A :管理対象エリア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体であって、
周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断された場合に、前記サーバから前記通信の周期を変更する要求を受信する手段と、
前記要求を受信した場合に、前記周期の変更の要求に基づいて、前記サーバとの通信の周期を前記周期より長い周期に変更する手段と、
前記変更後の周期で前記情報を前記サーバに送信する手段と、
を備える移動体。
【請求項2】
移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体であって、
周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断する手段と、
前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求する手段と、
を備えることを特徴とする移動体。
【請求項3】
請求項1又は2の移動体において、
前記移動通信の基地局を介して前記サーバから他の移動体の識別情報を取得する手段と、
移動体間の直接無線通信によって周辺に位置する他の移動体から前記他の移動体の識別情報を取得する手段と、
前記移動通信の基地局を介して前記サーバから取得した移動体の識別情報と、前記移動体間の直接無線通信によって取得した前記周辺に位置する他の移動体の識別情報とを照合する手段と、
を備えることを特徴とする移動体。
【請求項4】
請求項1、2又はの移動体において、
前記移動体は、地上を移動する車両であり、
前記移動体の情報は、前記車両の自動運転の制御に用いる前記車両の現在位置及び速度の情報を含む、ことを特徴とする移動体。
【請求項5】
移動通信の基地局を介してサーバとの間で周期的に情報の通信を行う通信装置を有する移動体に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムであって、
前記移動体自体の周辺に位置する他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能か否かを判断するためのプログラムコードと、
前記他の移動体の情報を移動体間の直接無線通信で取得可能と判断した場合、前記サーバとの通信の周期をより長い周期に変更し、前記周期の変更を前記サーバに要求するためのプログラムコードと、
を有することを特徴とするプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
制御部340は、所定の制御プログラムを読み込んで実行し、各部を制御する。また、制御部340は、第1無線通信部310、第2無線通信部320及び記憶部330と連携することにより、次のB11~B13の手段として機能する。
B11:周辺に位置する他の車両の車両情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得可能か否かを判断する手段
B12:他の車両の情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得可能と判断した場合、サーバ10との通信の周期T(例えば50[msec])をよりも長い周期T'に変更し、その周期の変更をサーバ10に要求する手段
B13:サーバ10との通信の周期Tをよりも長い周期T'に変更した後、周辺の他の車両の車両情報を車車間の直接無線通信(例えばPC-5通信)で取得できなくなったと判断した場合、サーバ10との通信の周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し、その周期の変更をサーバ10要求する手段
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
図6において、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)からの車両情報が集約された車両データベースに基づいて、車両30(1)~30(3)のPC-5通信(車車間通信)による車両情報の取得が可能であると判断する(S206)とこの判断に基づき、車両30(1)~30(3)とサーバ10との間のUL/DL周期T(例えば50[msec])をより長い周期T'(例えば100[msec])に変更し(S207)、そのUL/DL周期Tの長周期T'への変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S108)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
その後、各車両30(1)~30(3)が互いに近づいて車間距離Dが所定の閾値Th(D)未満になったと判断する(S408)と、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S409)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S410)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
その後、管理対象エリアA内の渋滞が解消したと判断する(S608)と、サーバ10は、各車両30(1)~30(3)との間のUL/DL周期T'(例えば100[msec])をより短い元の周期T(例えば50[msec])に変更し(S609)、そのUL/DL周期T'の短周期Tへの変更を各車両30(1)~30(3)に要求する(S610)。