(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113812
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 3/04 20060101AFI20220728BHJP
【FI】
A63H3/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022095910
(22)【出願日】2022-06-14
(62)【分割の表示】P 2019170850の分割
【原出願日】2019-09-19
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】誉田 恒之
(57)【要約】
【課題】形態変化による興趣を遊戯者に供与できる玩具を提供する。
【解決手段】形態変化を可能とした玩具10は、主体部11と、主体部11に変位可能に設けられた1対の第1副体部12と、主体部11に変位可能に設けられ、かつ、玩具10を支持可能な4対の第2副体部13~16とを備える。1対の第1副体部12それぞれは4対の第2副体部13~16それぞれよりも質量が大きく、4対の第2副体部13~16は1対の第1副体部12の変位に拘わらず玩具10を支持できるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
形態変化を可能とした玩具であって、
主体部と、前記主体部に変位可能に設けられた1対の第1副体部と、前記主体部に変位可能に設けられ、かつ、前記玩具を支持可能な少なくとも1対の第2副体部とを備え、
前記1対の第1副体部それぞれは前記少なくとも1対の第2副体部それぞれよりも質量が大きく、
前記1対の第1副体部それぞれは、前記主体部に近寄った状態と前記主体部から離れた状態とに変位できるように構成され、
前記1対の第1副体部ぞれぞれの外側面は前記主体部に近寄った状態において前記主体部の外側面との協働下で玩具の外郭を成し、
前記少なくとも1対の第2副体部それぞれは、前記主体部に近寄った状態と前記主体部から離れた状態とに変位できるように構成され、
前記少なくとも1対の第2副体部それぞれは前記主体部に近寄った状態において前記主体部から外に突出しておらず、
前記少なくとも1対の第2副体部は前記1対の第1副体部の変位に拘わらず前記玩具を支持できるように構成されている、
玩具。
【請求項2】
前記1対の第1副体部それぞれは、前記主体部の内側面に変位可能に連結された第1副体要素と、前記第1副体要素に変位可能に連結された第2副体要素と、前記第2副体要素に変位可能に連結された第3副体要素とを備える、
請求項1に記載の玩具。
【請求項3】
前記1対の第1副体部それぞれの前記第1副体要素の外側面は異なる外観を形成する、
請求項2に記載の玩具。
【請求項4】
前記連結は回転変位可能な連結である、
請求項2または3に記載の玩具。
【請求項5】
前記少なくとも1対の第2副体部それぞれは、前記主体部から離れた状態において相互間隔を調整できるように構成されている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の玩具。
【請求項6】
前記少なくとも1対の第2副体部それぞれは、前記主体部の内側面に変位可能に連結された第1副体要素と、前記第1副体要素に変位可能に連結された第2副体要素とを備える、
請求項1~5のいずれか1項に記載の玩具。
【請求項7】
前記少なくとも1対の第2副体部それぞれの前記第1副体要素の全長と前記第2副体要素の全長とは異なる、
請求項6に記載の玩具。
【請求項8】
前記連結は回転変位可能な連結である、
請求項6または7に記載の玩具。
【請求項9】
前記1対の第1副体部それぞれと前記少なくとも1対の第2副体部それぞれとが前記主体部に近寄った状態にある前記玩具に着脱可能であり、装着状態で当該玩具を丸まった態様とするための補助部品をさらに備える、
請求項1~8のいずれか1項に記載の玩具。
【請求項10】
前記補助部品は前記玩具に係合可能な部位を備える、
請求項9に記載の玩具。
【請求項11】
前記補助部品を装着した前記玩具は物品供給装置からの供給を可能とする、
請求項9または10に記載の玩具。
【請求項12】
前記玩具は、生物を模したものである、
請求項1~11のいずれか1項に記載の玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形態変化を可能とした玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
後記特許文献1には、縮退状態と展開状態とを取り得るように構成された殼体と、付勢力によって殼体を縮退状態とする縮退手段と、付勢力に抗して殼体を展開状態とする展開手段と、発条動力によって回転可能な車輪を有する走行手段と、を備えた動作玩具が開示されている。この動作玩具は、走行手段による展開状態での走行と、走行過程における縮退状態への変化とを可能としている。
【0003】
しかしながら、前掲の動作玩具は、走行手段による展開状態での走行と、走行過程における縮退状態への変化とを主眼としたものであるため、殼体を例えば生物を模したものとしても展開状態と縮退状態が当該生物と掛け離れた形態に成りやすく、それ故に形態変化による興趣を遊戯者に供与することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、形態変化による興趣を遊戯者に供与できる玩具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、形態変化を可能とした玩具であって、主体部と、主体部に変位可能に設けられた1対の第1副体部と、主体部に変位可能に設けられ、かつ、玩具を支持可能な少なくとも1対の第2副体部とを備え、1対の第1副体部それぞれは少なくとも1対の第2副体部それぞれよりも質量が大きく、少なくとも1対の第2副体部は1対の第1副体部の変位に拘わらず玩具を支持できるように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る玩具によれば、形態変化による興趣を遊戯者に供与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1(A)~
図1(D)は本発明を適用した玩具の第1形態の側面図、上面図、前面図および下面図である。
【
図2】
図2(A)は
図1に示した第1副体部の構成説明図、
図2(B)は
図1に示した第2副体部の構成説明図である。
【
図5】
図5(A)および
図5(B)は前記玩具の第4形態の側面図および前面図、
図5(C)は
図5(A)および
図5(B)に示した補助部品の取り付け方法説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明を適用した玩具の一例について説明する。なお、以下の説明では、便宜上、
図1(A)の左側を前、右側を後、手前側を左、奥側を右、上側を上、下側を下と表記し、他の図についてもこれに準じて向きを表記する。
【0010】
玩具10は生物、具体的にはカニに属するトラフカラッパを模したものであり、当該玩具10は、主として、
図1に示した第1形態(トラフカラッパの歩行形態に対応)と、
図3に示した第2形態(トラフカラッパの威嚇形態と捕獲形態に対応)と、
図4に示した第3形態(トラフカラッパの待機形態と食事形態に相当)とに可逆的に変化可能である。
【0011】
まず、
図1および
図2を用いて、玩具10の構成を説明する。
【0012】
玩具10は、主体部11と、1対の第1副体部12と、4対の第2副体部13~16とを備えている。ちなみに、主体部11はトラフカラッパの頭胸部に相当し、1対の第1副体部12は鉗脚部に相当し、4対の第2副体部13~16はトラフカラッパの歩脚部に相当する。
【0013】
主体部11は略楕円体球欠状の外側面11aと略平坦な内側面11bとを有しており、内側面11bの左右方向略中央には張出部11cが設けられている。張出部11cは後側よりも前側の厚さが大きく、当該張出部11cの左右面には半球よりも大きな球欠状の凹部から成る被連結部11c1が5個ずつ設けられている。また、主体部11の前部には1対の突起部11d(トラフカラッパの眼部に相当)が設けられている。
【0014】
計10個の被連結部11c1について補足すると、最も前の2個の被連結部11c1は1対の第1副体部12用のもので後側の8個の被連結部11c1は4対の第2副体部13~16用のものであり、
図1(A)において最も前の2個の被連結部11c1は後側の8個の被連結部11c1よりも高い位置にあって後側の8個の被連結部11c1は前後方向に等間隔で並んでいる。
【0015】
符号を省略したが、主体部11の外側面11aには左右方向にうねるような凹凸がある。また、主体部11の外側面11aの外周縁の前側には小さめの凹凸があり、後側にはこれよりも大きめの凹凸がある。さらに、主体部11の内側面11bの前部には凹凸(トラフカラッパの口部に相当)がある。
【0016】
1対の第1副体部12それぞれは、主体部11の内側面11b(張出部11c)に変位可能に連結された第1副体要素12aと、当該第1副体要素12aに変位可能に連結された第2副体要素12bと、当該第2副体要素12bに変位可能に連結された第3副体要素12cとを有している他(
図2(A)を参照)、当該第3副体要素12cに変位可能に連結された第4副体要素12d(
図1(C)を参照、トラフカラッパの爪部に相当)を有している。
【0017】
図1から分かるように、1対の第1副体部12それぞれは4対の第2副体部13~16それぞれよりもサイズおよび質量が大きく、主体部11と1個の第1副体部12と1個の第2副体部(13~16のいずれか1個)の質量関係は主体部11>第1副体部12>第2副体部となっている。
【0018】
図2(A)は1対の第1副体部12の左側の第1副体部12に対応したものであるが、右側の第1副体部12も前掲と同様の構成および後記の連結構造を有している。また、符号を省略したが、第1副体要素12aの上縁には小さめの凹凸があり、下縁にはこれよりも小さめの凹凸(図示省略)がある。
【0019】
1対の第1副体部12それぞれの連結構造について詳述すると、各第1副体要素12aの一端部には球状の凸部から成る連結部12a1が設けられ、他端部には球状の凸部から成る連結部12a2が設けられている。また、各第2副体要素12bの内側面には半球よりも大きな球欠状の凹部から成る被連結部12b1が略半球状のガイド凹部12b2を介して設けられており、端部には球状の凸部から成る連結部12a3が設けられている。さらに、各第3副体要素12cの端部には半球よりも大きな球欠状の凹部から成る被連結部12c1が略半球状のガイド凹部12c2を介して設けられている。
【0020】
各第1副体要素12aの一端部の連結部12a1は、張出部11cの最も前の2個の被連結部13c1に回転可能に嵌め込まれ、他端部の連結部12a2は、各第2副体要素12bの内側面のガイド凹部12b2を通じて被連結部12b1に回転可能に嵌め込まれている。また、各第2副体要素12bの端部の連結部12b3は、各第3副体要素12cの端部のガイド凹部12c2を通じて被連結部12c1に回転可能に嵌め込まれている。
【0021】
すなわち、1対の第1副体部12それぞれは、主体部11に近寄った状態(
図1および
図4を参照)と、主体部11から離れた状態(
図3を参照)とに変位できるように構成されている。具体的には、1対の第1副体部12それぞれは、前後方向と上下方法と左右方向に変位可能である。
【0022】
図示を省略したが、各第3副体要素12cに対する第4副体要素12dの連結も前掲と同様の連結手段により連結されているため、第4副体要素12dは閉じた状態(
図1(C)を参照)と開いた状態(
図3を参照)とに変位可能である。ちなみに、
図1には実物に合わせて左右の第4副体要素12dの形を異ならせているため、1対の第1副体部それぞれの第3副体要素12cの外側面(符号省略)は異なる外観を形成している。
【0023】
なお、1対の第1副体部12それぞれの第4副体要素12dは第3副体要素12cと一体に形成したもの(変位不可能なもの)であってもよい。
【0024】
4対の第2副体部13~16それぞれは、主体部11の内側面11b(張出部11c)に変位可能に連結された第1副体要素13a~16aと、当該第1副体要素13a~16aに変位可能に連結された第2副体要素13b~16bとを有している(
図2(B)を参照)。
【0025】
図2(B)は4対の第2副体部13~16のうちの左側の第2副体部13~16に対応したものであるが、右側の第2副体部13~16も前掲と同様の構成および後記の連結構造を有している。
【0026】
4対の第2副体部13~16それぞれの連結構造について詳述すると、各第1副体要素13a~16aの一端部には球状の凸部から成る連結部13a1~16a1が設けられ、他端部にはスリット部13a2~16a2に設けられた円柱部から成る被連結部13a3~16a3が設けられている。また、各第2副体要素13b~16bの端部には円柱孔から成る連結部13b1~16b1が設けられている。
【0027】
各第1副体要素13a~16aの一端部の連結部13a1~16a1は、張出部11cの後側の8個の被連結部11c1それぞれに回転可能に嵌め込まれている。また、各第2副体要素13b~16bの端部の連結部13b1~16b1は各第1副体要素13a~16aの他端部のスリット部13a2~16a2を通じて被連結部13a3~16a3に回転可能に嵌め込まれている。
【0028】
すなわち、4対の第2副体部13~16それぞれは、主体部11に近寄った状態(
図5(C)の左側を参照)と、主体部11から離れた状態(
図1および
図3を参照)とに変位できるように構成されている。具体的には、4対の第2副体部13~16それぞれは、前後方向と上下方法と左右方向(各第2副体要素13b~16bのみ)に変位可能であり、とりわけ主体部11から離れた状態における前後方向の変位によって4対の第2副体部13~16の相互間隔を調整できる。ちなみに、4対の第2副体部13~16それぞれは主体部11に近寄った状態(
図5(C)の左側を参照)において当該主体部11から外に突出していない。
【0029】
なお、4対の第2副体部13~16それぞれの第1副体要素13a~16aの全長と第2副体要素13b~16bの全長とを異ならせてよく、この場合には実物に合わせて第1副体要素13a~16aの全長<第2副体要素13b~16bの全長とすることが好ましい。
【0030】
また、4対の第2副体部13~16それぞれの第1副体要素13a~16aの全長を全て同じにし、かつ、第2副体要素13b~16bの全長を全て同じしたものを示しているが、第1副体要素13a~16aの全長と第2副体要素13b~16bの全長は実物に合わせて後側に向かって徐々に短くしてもよい。
【0031】
次に、
図1、
図3および
図4を用いて、前述の玩具10が変化可能な形態を説明する。
【0032】
図1に示した第1形態(トラフカラッパの歩行形態に対応)は、1対の第1副体部12それぞれが主体部11に近寄った状態にあり、4対の第2副体部13~16それぞれは主体部11から離れた状態にあり、玩具10は主体部11から離れた状態にある4対の第2副体部13~16によって玩具載置面(
図1の2点鎖線を参照)に支持されている。
【0033】
この第1形態では、後記の第3形態と同様、1対の第1副体部12ぞれぞれ外側面は前記近寄った状態において主体部11の略楕円体球欠状の外側面11aとの協働下で玩具10の外郭を成しており、当該外郭も略楕円体球欠状である。
【0034】
図3に示した第2形態(トラフカラッパの威嚇形態と捕獲形態に対応)は、1対の第1副体部12それぞれが主体部11から離れた状態にあり、4対の第2副体部13~16それぞれは主体部11から離れた状態にあり、玩具10は主体部11から離れた状態にある4対の第2副体部13~16によって玩具載置面(
図3の2点鎖線を参照)に支持されている。
【0035】
図4に示した第3形態(トラフカラッパの待機形態と食事形態に相当)は、1対の第1副体部12それぞれが主体部11に近寄った状態にあり、4対の第2副体部13~16それぞれは主体部11に近寄った状態(
図5(C)の左側を参照)にあり、玩具10は主体部11に近寄った状態にある1対の第1副体部12および4対の第2副体部13~16によって玩具載置面(
図4の2点鎖線を参照)に置かれている。
【0036】
前掲の形態変化において肝要な点は、1対の第1副体部12それぞれが主体部11に近寄った状態にある第1形態であっても、1対の第1副体部12それぞれが主体部11から離れた状態にある第2形態であっても、主体部11から離れた状態にある4対の第2副体部13~16によって玩具10を玩具載置面に支持できるようにすることにある。
【0037】
すなわち、先に述べたように1対の第1副体部12それぞれは4対の第2副体部それぞれよりも質量が大きいため、1対の第1副体部12それぞれが主体部11から離れると主体部11および1対の第1副体部12の質量に基づく重心位置が前後に変化して、例えば4対の第2副体部13~16が
図1に示した位置にあると前に倒れてしまう可能性がある。
【0038】
そのため、前述の玩具10では、4対の第2副体部13~16が1対の第1副体部12の変位に拘わらず玩具10を支持できるように構成されている。具体的には、主体部11から離れた状態における前後方向の変位によって4対の第2副体部13~16の相互間隔を調整できるため、1対の第1副体部12の変位によって主体部11および1対の第1副体部12の質量に基づく重心位置が前後に変化した場合でも、当該重心位置の変化に応じて4対の第2副体部13~16の相互間隔を調整することによって当該4対の第2副体部13~16によって玩具10を玩具載置面に支持することができる。
【0039】
このように、前述の玩具10は、
図1に示した第1形態(トラフカラッパの歩行形態に対応)から
図3に示した第2形態(トラフカラッパの威嚇形態と捕獲形態に対応)に変化させたとき、または、その逆のときに、前掲の重心位置の変化に応じて4対の第2副体部13~16の相互間隔を調整して4対の第2副体部13~16によって玩具10を玩具載置面に支持することができるため、この点に係る興趣を遊戯者に供与することできる。
【0040】
次に、
図5を用いて、補助部品20について説明する。
【0041】
補助部品20は、略楕円体球欠状を成し、1対の第1副体部12それぞれと4対の第2副体部13~16それぞれが主体部11に近寄った状態にある玩具10(
図5(C)の左側を参照)の下面側に着脱可能であり、取り付け状態で当該玩具10を丸まった態様とすることができる。
【0042】
すなわち、補助部品20は、前述の玩具10を
図5(A)および
図5(B)に示した第4形態(玩具10を物品供給装置によって供給するときの形態)に変化させるときに有用なものである。
【0043】
この第4形態は、補助部品20によって
図5(C)の左側に示した玩具10が丸まった態様、好ましくは全体が球体に近い楕円体となるため(
図5(A)および
図5(B)を参照)、必要に応じて第4形態の全体または一部をフィルム等で包装すれば、これを物品供給装置の供給対象とすること、例えば硬貨等による代価支払いに基づいて販売可能な装置の商品とすることができる。
【0044】
なお、補助物品20は
図5(C)の左側に示した玩具10の下面側に係合可能な部位(図示省略)を有するものであってもよく、このようにすれば当該部位を利用して補助部品20取り付けおよび位置決めを容易に行うことができる。
【0045】
次に、前述の玩具10の変形例を説明する。
【0046】
(1)1対の第1副体部12と4対の第2副体部13~16の連結構造は、図面に示した構造に制限されるものでない。例えば、球状凸部と球欠状凹部とから成る連結手段を円柱部と円柱孔から成る連結手段に変えたり、逆に円柱部と円柱孔から成る連結手段を球状凸部と球欠状凹部とから成る連結手段に変えたりしてもよい。また、回転変位量が不足する場合には前記連結手段を2個連続させた連結手段を採用してもよい。
【0047】
(2)前述の玩具10では第2副体部13~16の対数を4としたものを示したが、第2副体部の対数を2または3、あるいは、5以上としても、すなわち、第2副体部を少なくとも2対としても、前記同様の支持を可能として前記同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
(3)前述の玩具10としてトラフカラッパを模したものを示したが、前記と近似の第1形態と第2形態とを取り得る他の生物、例えばトラフカラッパ以外の甲殻類や節足動物等を模倣対象としてもよい。すなわち、模倣対象に応じて主体部の形状と副体部の形状およ対数等を変更しても、前記同様の支持を可能として前記同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0049】
10…玩具、11…主体部、11a…外側面、11b…内側面、11c…張出部、11c1…被連結部、12…第1副体部、12a…第1副体要素、12a1,12a2…連結部、12b…第2副体要素、12b1…被連結部、12b2…ガイド凹部、12b3…連結部、12c…第3副体要素、12c1…被連結部、12c2…ガイド凹部、12d…第4副体要素、13~16…第2副体部、13a~16a…第1副体要素、13a1~16a1…連結部、13a3~16a3…被連結部、13b~16b…第2副体要素、13b1~16b1…連結部、20…補助部品。