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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022113891
(43)【公開日】2022-08-04
(54)【発明の名称】群泳ミノー
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20220728BHJP
   A01K 85/00 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
A01K85/16
A01K85/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098406
(22)【出願日】2022-06-17
(62)【分割の表示】P 2021531499の分割
【原出願日】2020-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】508022517
【氏名又は名称】株式会社パームス
(74)【代理人】
【識別番号】100086438
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 喬彦
(74)【代理人】
【識別番号】100217168
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】飯田 重祐
(57)【要約】
【課題】特に主としてトラウト類を対象魚とし、ミノータイプのルアーにおいて、複数の小魚が群泳する様子を演出するとともに、既存のミノーとは異なる水中アクションにより、対象魚にアピールすることのできる新規な群泳ミノーの開発を技術課題とした。
【解決手段】小魚の形を模したボディに対し、ラインを接続するためのラインアイと、フックアイ及びこれに接続されたフックとを具え、前記ラインアイに接続されるラインを引くことにより、水中で前記ボディに小魚と同様の動作を与え、対象魚の捕食を誘うルアーにおいて、前記ラインアイが具えられるボディを主ボディとし、この主ボディに対して、これよりも小さな小魚の形を模した副ボディが組み付けられて成り、前記主ボディはシンキングタイプのものであり、且つ、前記副ボディは主ボディの腹側に組み付けられるものであり、且つサスペンドタイプのものであることを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小魚の形を模したボディに対し、ラインを接続するためのラインアイと、フックアイ及びこれに接続されたフックとを具え、前記ラインアイに接続されるラインを引くことにより、水中で前記ボディに小魚と同様の動作を与え、対象魚の捕食を誘うルアーにおいて、
前記ラインアイが具えられるボディを主ボディとし、この主ボディに対して、これよりも小さな小魚の形を模した副ボディが組み付けられて成り、
前記主ボディはシンキングタイプのものであり、
且つ、前記副ボディは主ボディの腹側に組み付けられるものであり、且つサスペンドタイプのものであることを特徴とする群泳ミノー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は小魚の形を模した主ボディに対して、これよりも小さな小魚の形を模した副ボディが組み付けられて成る群泳ミノーに係るものである。
【背景技術】
【0002】
ルアーフィッシングのアングラーが多く訪れる場所では、対象魚がルアーに慣れてしまい、なかなかバイトしない、いわゆるスレた状態となってしまうことが知られている。
このため既存のルアーとは異なる動きでアピールし、スレた魚のバイトを誘うような新たなルアーが、日々開発されている。
このようなルアーの一つであり現在では定番となっているスピナーベイトは、図7(a)に示すように、小魚の頭部を模したヘッドDにフックH及びスカートKを具えたものであり、このヘッドDに接続されるとともに、ラインLが接続されるアームAに対して、回転ブレードBが具えられたものであり、ヘッドDと回転ブレードBとにより、複数の小魚が群れて泳ぐ様子を演出するものである。
【0003】
しかしながら上記スピナーベイトであっても、やがては対象魚が慣れてしまうことは避けられず、更なる改良が試みられている(例えば特許文献1参照)。
前記特許文献1に開示されたルアーは図7(b)に示すように、スピナーベイトのヘッドDを小魚の形を模したものとし、このヘッドDに連結用金具Fを介して第二のヘッドDをぶら下げたものであり、より多くの小魚が群れて泳ぐ様子を演出するものである。
なお上述のようなスピナーベイトは、後述する、小魚と同様の動作によってバイトを誘うミノーとは異なり、主に回転するブレードDがキラキラと輝くフラッシング効果と音とによってバイトを誘うものである。
また第一のヘッドDと、第二のヘッドDとは無関係の動きをするものであり、特にスイベル(より戻し)Sを用いて連結されたものは、相互の動きの自由度が十分に確保されたものとされている。
【0004】
また上記特許文献1中には、図7(c)に示すように、ミノータイプのルアーであって、第一のボディ21′に対し、これとほぼ同形の第二のボディ22′を、スイベルSを介してぶら下げたものが開示されている(特許文献1、図15参照)。
【0005】
これら引用文献1に開示されたルアーは、〔発明が解決しようとする課題〕に記載されているように、水底に生息している魚に対する釣果を向上することを第一の目的とするものであり、第一のヘッドを大きくすることなく、第二のヘッドにより重量を確保して、素早く水中深く沈めることができるようにしたルアーである。
なお前記スピナーベイトは、ブラックバス等を対象とする場合には向いているものの、トラウト類を対象とするフィシングには不向きである。
【0006】
ところでルアーフィッシングに用いられるルアーを浮上性に主眼を置いて分類する場合、浮上性の高いものからHF(ハイフロート)、F(フローティング)、SF(スローフローティング)として分類される。また中間タイプはSP(サスペンド)、更に浮力を有しないものはSS(スローシンキング)、S(シンキング)、FS(ファーストシンキング)、(ES(エクストラシンキング))等として分類されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3892357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような背景を考慮してなされたものであって、特に主としてトラウト類を対象魚とし、小魚と同様の動作によって対象魚のバイトを誘うミノータイプのルアーにおいて、複数の小魚が群泳する様子を演出するとともに、既存のミノーとは異なる水中アクションにより、対象魚にアピールすることのできる新規な群泳ミノーの開発を技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち請求項1記載の群泳ミノーは、小魚の形を模したボディに対し、ラインを接続するためのラインアイと、フックアイ及びこれに接続されたフックとを具え、前記ラインアイに接続されるラインを引くことにより、水中で前記ボディに小魚と同様の動作を与え、対象魚の捕食を誘うルアーにおいて、
前記ラインアイが具えられるボディを主ボディとし、この主ボディに対して、これよりも小さな小魚の形を模した副ボディが組み付けられて成り、
前記主ボディはシンキングタイプのものであり、
且つ、前記副ボディは主ボディの腹側に組み付けられるものであり、且つサスペンドタイプのものであることを特徴として成るものである。
そして上記請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図
られる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の発明によれば、主ボディと、この主ボディに対して組み付けたれた副ボディとにより、複数の小魚が群泳する様子を演出することができる。
また、シンキングタイプの主ボディが、副ボディとともに群泳する様子を演出することができる。
また、主ボディの腹側に組み付けられる副ボディはサスペンドタイプのものであるため、主ボディとの不用意な干渉を避けて、数の小魚が群泳する様子を自然なものとすることができる。
【0011】
また実施例記載の発明によれば、主ボディと、この主ボディに対して組み付けたれた副ボディとにより、複数の小魚が群泳する様子を演出することができる。
【0012】
また実施例記載の発明によれば、特に副ボディのヨーイング動が主ボディに伝わることよって、主ボディの動きに今までになかった変化を与えることができる。
【0013】
また実施例記載の発明によれば、フローティングタイプの主ボディが、副ボディとともに群泳する様子を演出することができる。
【0014】
また実施例記載の発明によれば、サスペンドタイプまたはシンキングタイプの主ボディが、副ボディとともに群泳する様子を演出することができる。
【0015】
また実施例記載の発明によれば、主ボディの背側に組み付けられる副ボディはフローティングタイプのものであるため、主ボディとの不用意な干渉を避けて、複数の小魚が群泳する様子を自然なものとすることができる。
【0016】
また実施例記載の発明によれば、主ボディの腹側に組み付けられる副ボディはサスペンドタイプまたはシンキングタイプのものであるため、主ボディとの不用意な干渉を避けて、数の小魚が群泳する様子を自然なものとすることができる。
【0017】
また実施例記載の発明によれば、主ボディの動きを群泳ミノーの主たる動きとし、副ボディの動きを主ボディの動きに関与する程度のものに留めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の群泳ミノーの参考例を示す斜視図である。
図2】同上側面図及び一部を拡大して示す斜視図である。
図3】副ボディのピッチング範囲を示す側面図(a)、ローリング範囲を示す正面図(b)、ヨーイング範囲を示す平面図(c)である。
図4】主ボディをフローティングタイプとする参考例を示す側面図(a)、(b)、主ボディをサスペンドタイプまたはシンキングタイプとする本発明の群泳ミノーを示す側面図(c)である。
図5】トゥイッチによる群泳ミノーの動きを段階的に示す平面図である。
図6】主ボディの背部の二個所に連結アイを設け、一方、副ボディの腹部の二個所に連結アイを設けた参考例を示す側面図である。
図7】既存のスピナーベイトを示す側面図(a)、特許文献1に開示されたルアーを示す側面図(b)、(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下本発明の群泳ミノーの最良の形態について、図示の実施例に基づいて説明するが、この実施例に対して、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
【実施例0020】
図中符号1で示すものが本発明の群泳ミノーであり、このものは、小魚の形を模したボディ2に対し、ラインLを接続するためのラインアイ3と、フックアイ4及びこれに接続されたフックHとを具えて成るものである。そしてこのような群泳ミノー1は、前記ラインアイ3に接続されるラインLを引くことにより、水中で前記ボディ2に小魚と同様の動作を与え、対象魚(主としてトラウト類)のバイト(捕食)を誘うものである。
【0021】
ここで前記ボディ2について詳しく述べると、ボディ2は主ボディ21と、副ボディ22とを具えて成るものであり、前記ラインアイ3が具えられるボディ2を主ボディ21とし、この主ボディ21に対して、これよりも小さな小魚の形を模した副ボディ22が組み付けられて成るものである。
【0022】
前記主ボディ21への副ボディ22の組み付け構造は、副ボディ22の動きを緩規制するものであり、ラインLを引いた際に、副ボディ22の動きにより、主ボディ21の動きに変化を与えるように構成されたものである。
ここで副ボディ22の動きを緩規制するとは、副ボディ22の可動範囲を規制することを意味するものであり、この実施例では一例として、副ボディ22のヨーイング範囲を規制するものとした。
具体的には図3中に拡大して示すように、円環部が鎖状に繋がれた連結アイ5と連結アイ6とを、それそれ主ボディ21、副ボディ22に装着することにより、主ボディ21に対して副ボディ22が組み付けられるものである。
【0023】
このような組み付け構造が採られた場合、図3(a)に示すように、副ボディ22のピッチング範囲は、副ボディ22が主ボディ21に当接することにより、一定範囲内に規制されるものであり、主ボディ21への副ボディ22の組み付け構造が原因で規制されるものではない。
同様に副ボディ22のローリング範囲は図3(b)に示すように、副ボディ22が主ボディ21に当接することにより、一定範囲内に規制されるものであり、主ボディ21への副ボディ22の組み付け構造が原因で規制されるものではない。
一方、図3(c)に示すように、副ボディ22のヨーイング範囲において、副ボディ22は主ボディ21に当接することはなく、主ボディ21への副ボディ22の組み付け構造によって副ボディ22のヨーイング範囲(回動範囲)が規制されることとなる。
【0024】
また前記主ボディ21と副ボディ22との重量比は、3~8:1、好ましくは4~7:1、更に好ましくは5~6:1とされる。
なおこの重量比については、フックHの質量並びに後述する主ボディ21及び副ボディ22の浮上性に応じて適正値が決定されるものである。
また副ボディ22の長さ寸法は、主ボディ21に組み付けられた状態で、その可動範囲において、フックアイ4にスプリットリング8を介在させて接続されたフックHと干渉しないように設定される。
【0025】
本発明の群泳ミノー1は以上述べたような基本構成を有するものであり、以下、本発明の群泳ミノー1の実施例並びにこれと関連する参考形態について説明する。
【0026】
〔主ボディをシンキングタイプとし、サスペンドタイプの副ボディを主ボディの腹側に組み付けた実施例〕
先ず図4(c)に示すような、前記主ボディ21をシンキングタイプとした本発明の群泳ミノー1の実施例について説明する。
この形態では、前記副ボディ22を主ボディ21の腹側に組み付けるとともに、この副ボディ22はサスペンドタイプのものとされる。
そしてこのような構成が採られた群泳ミノー1は、ラインLが引かれると、主ボディ21がわずかに上昇しながら進行することとなる。このとき、サスペンドタイプの副ボディ22は水平姿勢になるため、主ボディ21と干渉することなく揺動することとなる。
【0027】
〔主ボディをサスペンドタイプとし、シンキングタイプの副ボディを主ボディの腹側に組み付けた参考例〕
なお図4(c)に示す形態としては、本願発明に関連する参考例として、前記主ボディ21をサスペンドタイプのものとし、副ボディ22をシンキングタイプのものとする参考形態も採り得る。
そしてこのような構成が採られた群泳ミノー1は、ラインLが引かれると、主ボディ21がわずかに上昇しながら進行することとなる。このとき、シンキングタイプの副ボディ22は後傾姿勢になるため、主ボディ21と干渉することなく揺動することとなる。
【0028】
なお主ボディ21をサスペンドタイプまたはシンキングタイプのものとた場合であっても、図4(c)中に仮想線で示すように、副ボディ22を主ボディ21の背側に組み付けることも可能であり、この場合、副ボディ22はフローティングタイプのものとされる。
【0029】
〔主ボディをフローティングタイプとする参考例〕
また図4(a)、(b)に示すような、前記主ボディ21をフローティングタイプ(浮力を有するもの)とした、本願発明に関連する参考例について説明する。
図4(a)に示す参考例は、前記副ボディ22が主ボディ21の背側に組み付けられるものであり、且つフローティングタイプのものとされた参考例である。
更にこの参考例では、前記主ボディ21に対して、その顎下部にリップ7が具えられるようにした。
そしてこのような構成が採られた群泳ミノー1は、ラインLが引かれると、リップ7の作用によって主ボディ21が潜行することとなる。このとき、フローティングタイプの副ボディ22は、前傾姿勢となり、主ボディ21と干渉することなく揺動することとなる。
【0030】
一方、図4(b)に示す参考例は、前記副ボディ22が主ボディ21の腹側に組み付けられるものであり、且つサスペンドタイプまたはシンキングタイプ(浮力を有しないもの)とされた参考例である。
更にこの参考例でも、前記主ボディ21に対して、リップ7が具えられるようにした。
【0031】
そしてこのような構成が採られた群泳ミノー1は、ラインLが引かれると、リップ7の作用によって主ボディ21が潜行することとなる。このとき、サスペンドタイプの副ボディ22は水平姿勢に、シンキングタイプの副ボディ22は後傾姿勢になり、主ボディ21と干渉することなく揺動することとなる。
【0032】
本発明の群泳ミノー1は上述した実施例に示すように、主ボディ21と、この主ボディ21に連れられて泳ぐ副ボディ22とにより、複数の小魚が群泳する様子を演出することができるものである。更に主ボディ21への副ボディ22の組み付け構造は、副ボディ22の動きを緩規制するものであり、ラインLを引いた際に、副ボディ22のヨーイング動が一定範囲を超えた時点でのヨーイング動が主ボディ21に伝わることよって、主ボディ21の動きに今までになかった変化を与えることができるものである。
そしてこれら本発明の群泳ミノー1がもたらす群泳演出によって、スレた対象魚であってもバイトを誘うことができ、よりよい釣果をもたらすことができる。
【0033】
更に本発明の群泳ミノー1の別の特徴的な動きについて説明すると、一例として図5(a)に示す状態からアングラーがトゥイッチングアクション(ロッドを小刻みに振ってルアーに動きを与えるアクション)をした場合、主ボディ21は急激に方向を変えて、更に慣性力により、ラインLが引かれた方向に流れるように進行する。
一方、副ボディ22は慣性の法則によりその場に留まろうとすため、図5(b)に示すように主ボディ21の右半身側に傾いた状態となる。
そして更に主ボディ21が進行すると、やがて図5(c)に示すように副ボディ22はヨーイング範囲の限界点に到達する。
この結果、副ボディ22が水流を受けてブレーキとなり、主ボディ21の進行は停止することとなる。
なお副ボディ22を有しない既存のミノー1′や主ボディ21のみの場合、図5(d)に示すような地点まで流れるように移動することとなる。
【0034】
このように本発明の群泳ミノー1は、一度のトゥイッチングアクションにより、アングラー側に引き寄せられる距離が、既存のミノー1′よりも短くなるため、一度のキャストでより多くのトゥイッチングアクションを実行することができ、対象魚へのアピールの機会が増して、よりよい釣果をもたらすことができる。
【0035】
〔他の実施例〕
本発明は上述した実施例を基本となる実施例とするものであるが、本発明の技術的思想の範囲で以下に示すような改変形態を採ることもできる。
まず、上述した実施例では、主ボディ21に対してのみ、フックアイ4が具えられ、このフックアイ4にフックHが具えられるようにしたが、副ボディ22に対してフックアイ4及びフックHを具えるようにしてもよい。
【0036】
また形や色を異ならせた主ボディ21、副ボディ22を複数用意し、これらを適宜組み合わせることにより、釣り場環境や天候、時間等のコンディションに応じた構成とすることができる。
一例として図2(b)に、主ボディ21をリップレスタイプのものとし、副ボディ22をポッパータイプのものとした群泳ミノー1を示す。
また本発明の群泳ミノー1は、対象魚が主ボディ21へのアタックすることを想定したものであり、上述の複数の実施例では主ボディ21にのみフックHが具えられるようにしたが、副ボディ22にもフックHが具えられるようにしてもよい。
【0037】
また上述した実施例では、主ボディ21への副ボディ22の組み付け構造を、主ボディ21に設けられた一つの連結アイ5と、副ボディ22の頭部付近に設けられた一つの連結アイ6とが、鎖状に繋がれた形態としたが、これら連結アイ5及び連結アイ6を複数箇所に設けるとともに、これらを繋ぐような形態を採ることもできる。
具体的には一例として図6に示すように、主ボディ21の背部の二個所に連結アイ5を設け、一方、副ボディ22の腹部の二個所に連結アイ6を設け、これらの連結アイ5と連結アイ6とを鎖状に繋ぐようにしてもよい。
この場合、副ボディ22の動きは図6(b)に示すように、ローリング範囲のみにおいて許容され、ヨーイング範囲及びピッチング範囲においては、鎖状に繋がれた連結アイ5及び連結アイ6の遊び分の極僅かな範囲でのみ動くように規制されることとなる。
そしてこのような形態が採られた群泳ミノー1の場合、副ボディ22の動きはヨーイング範囲及びピッチング範囲で大幅に規制されているため、キャストによる飛翔時に受ける空気抵抗及び副ボディ22のバタツキを減じて、図1~5に示した形態の群泳ミノー1よりも、飛距離をかせぐことができるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 群泳ミノー
2 ボディ
21 主ボディ
22 副ボディ
3 ラインアイ
4 フックアイ
5 連結アイ
6 連結アイ
7 リップ
8 スプリットリング
A アーム
B 回転ブレード
D ヘッド
F 連結用金具
H フック
K スカート
L ライン
S スイベル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7