(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114452
(43)【公開日】2022-08-05
(54)【発明の名称】情報処理システム、その制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220729BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220729BHJP
【FI】
G06Q30/02 354
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022008348
(22)【出願日】2022-01-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】P 2021010428
(32)【優先日】2021-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】506143492
【氏名又は名称】クックパッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】川原田 えり
(72)【発明者】
【氏名】福▲崎▼ 康平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049CC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、ユーザの利便性を向上させる情報処理システム及び制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】方法は、所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持し、無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、ボックスの位置情報を取得し、第1の情報が実店舗であることを示す場合には、所定の消費者に対して、実店舗において使用可能なクーポンもしくは販促情報のいずれかを通知し、第1の情報の示す商品の受取場所が、ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、ボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する。
【選択図】
図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持する情報保持手段と、
無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、前記ボックスの位置情報を取得するボックス情報取得手段と、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記情報保持手段は、前記所定の消費者のレシピ履歴または前記オンライン上で過去に購入したオンライン購入商品履歴を示す第2の情報と、これから受け取る前記オンライン上で購入した商品に関する第3の情報を保持しており、
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づき、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者のレシピ履歴から使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材に対応する商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれない商品の前記クーポンもしくは前記販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者の前記オンライン購入商品履歴において一緒に購入されたことのある複数の食材からなる食材グループに含まれる商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれていない商品の前記クーポンもしくは前記販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報保持手段は、前記所定の消費者のレシピ履歴または前記オンライン上で過去に購入したオンライン購入商品履歴を示す第2の情報と、これから受け取る前記オンライン上で購入した商品に関する第3の情報を保持しており、
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づき、前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、
前記所定の消費者のレシピ履歴から使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材に対応する商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれない商品を販売する、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、
前記所定の消費者の前記オンライン購入商品履歴において一緒に購入されたことのある複数の食材からなる食材グループに含まれる商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれていない商品を販売する、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記オンライン上で購入した商品を受け取る受取予定時間が所定時間以内になった場合に、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記オンライン上で購入可能な商品と、前記実店舗で購入可能な商品は異なることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記ボックス情報取得手段は、前記所定の消費者の前記ボックスでの過去に購入したボックス購入商品履歴を示す第4の情報をさらに取得し、
前記制御手段は、前記所定の消費者の前記オンライン上で商品を購入していない場合には、前記所定の消費者の位置情報と前記第4の情報とに基づいて、前記ボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持する情報保持手段を有する情報処理システムを制御する方法であって、
無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、前記ボックスの位置情報を取得するボックス情報取得ステップと、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得ステップにおいて取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御するステップとを有することを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載された情報処理システムの各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品(例:食品や調理品)を販売したい事業者と、そうした商品を欲する消費者とを、ネットワーク上で仲介し、両者の間での商品の手配、配送、決済に至る一連の手順を管理するサービスが登場している。
【0003】
上記サービスは、各事業者の商品を販売対象としたECサイトを運営する、サービサーにより提供される。消費者はこのECサイトにアクセスし、例えば、所望の調理メニューに応じた食材すなわち商品を選定し、予め指定された専用の収納庫(例:冷蔵機能及び個別区画ごとのスマートロックの備わるもの)での受け取り指定と併せて注文動作を行うことになる。
【0004】
そこでサービサーは、上述の注文動作を受けてその内容を認識し、上述の事業者に対する該当商品の在庫引き当て依頼、当該商品の配送業務を担当する配送業者の手配、といった一連の仲介業務を遂行する。一方、消費者は、自ら指定した収納庫で当該商品を受領し、調理などに活用することになる。
【0005】
特許文献1には、車載端末から注文した内容が店舗の案内とともに印刷され、これを店舗に持参して商品を受け取る商品注文システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ECサイトなどオンラインでの注文では、事前にユーザが商品を選択して所望の日時と場所で受け取りをすることができる。オンラインで注文した商品を受け取りに行った先またはその付近や経路において、他の商品も購入することができると、ユーザは買い物にかかる手間を大幅に削減することができる。特許文献1には、オンラインでの商品の受け取りの際に、オンラインで注文した商品以外の商品の購入を促す方法について開示がない。また、ユーザに対し、ランダムに販促情報を配信しても、ユーザが関心の高い販促情報を探すのに手間を要してしまう。
【0008】
そこで、本開示は、上述した事情に鑑みてなされたもので、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、ユーザの利便性を向上させることを目的とする情報処理システム、情報処理装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本開示の情報処理システムは、所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持する情報保持手段と、無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、前記ボックスの位置情報を取得するボックス情報取得手段と、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本開示の情報処理システム、その制御方法及びプログラムによれば、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、ユーザの利便性を向上させることを目的とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理システムの概要を示す構成図である。
【
図2】第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係る商品情報の構成例を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係る収納庫情報の構成例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る実店舗情報の構成例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係る消費者情報の構成例を示す図である。
【
図7】第1実施形態に係るレシピ情報の構成例を示す図である。
【
図8】第1実施形態に係る注文情報の構成例を示す図である。
【
図9】第1実施形態に係る情報処理システムの動作について説明するためのフローチャートである。
【
図10】第1実施形態に係る情報処理システムの動作について説明するためのフローチャートである。
【
図11】第1実施形態に係る情報処理システムの動作について説明するためのフローチャートである。
【
図12】第1実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図13】第1実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図14】第1実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図15】第1実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図16】第1実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図17】第1実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【
図18】第2実施形態に係る情報処理システムの概要を示す構成図である。
【
図19】第2実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図20】第2実施形態に係るボックス管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図21】第2実施形態に係る通知処理を示すフローチャートである。
【
図22】第2実施形態に係る無人販売ボックスの商品情報通知処理を示すフローチャートである。
【
図23】第2実施形態に係るボックス情報の構成例を示す図である。
【
図24】第2実施形態に係る消費者情報の構成例を示す図である。
【
図25】第2実施形態に係る商品情報の構成例を示す図である。
【
図26】第2実施形態に係るユーザの端末に対する出力例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0013】
<構成>
図1は、第1実施形態に係る情報処理システム10の概要を示す構成図である。情報処理システム10は、例えば、情報処理装置100と、1又は複数の事業者システム50と、1又は複数の商品収納庫60と、1又は複数の実店舗システム70と、1又は複数の配送業者端末200と、1又は複数の消費者端末300とを含んで構成される。
【0014】
情報処理装置100と、事業者システム50、商品収納庫60、実店舗システム70、配送業者端末200、および消費者端末300とは、それぞれ有線又は無線のネットワークNWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、その一部にインターネット、公衆無線ネットワークなどの広域ネットワークを含んで構成されてもよいし、構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)を含んで構成されてもよい。
【0015】
また、情報処理装置100は、例えば、農産物や各種食品などの製造事業者の商品をECサイト(オンラインサイト)で消費者に販売し、当該商品の配送を配送業者に委託するといった一連の仲介業務を行うサービサーが運用するサーバである。したがって、ECサイトの運営事業者が運用するサーバ装置を想定できる。
【0016】
なお、第1実施形態における消費者は、上述のECサイトで例えば食材を購入する際、対象商品の受取先として、自宅以外にも、種々の施設に設置された商品収納庫60とその収納区画や、或いは、実際に当該商品を取り扱っている実店舗を指定することができるものとする。なお、受取先が実店舗である場合、消費者への対象商品の受け渡しは、(消費者が指定した)実店舗内の収納庫等やその収納区画から消費者がピックアップする形態の他、当該実店舗におけるレジカウンターや所定の売場コーナーなどで店舗スタッフにより行われる状況も想定できる。この場合、消費者が受取先として実店舗を指定する際、実店舗の識別情報だけでなく、当該実店舗における受け取り場所(例:特定の売場やレジ)やスタッフを指定する運用となりうる。
【0017】
商品収納庫60は、上述のECサイトの運営事業者と提携した公共施設や実店舗、或いは消費者の自宅に設置された設備である。ただし実店舗は、こうした商品収納庫60の設置先であるケースとそうでいないケースの両方を想定しうるものとし、その点について限定はしない。
【0018】
一方、実店舗は、各種の食品等を在庫し販売している関係上、商品収納庫60とほぼ同様の機能を、自店舗内の冷蔵ケースやバックヤードの倉庫等の適宜な設備で実現している状況が一般的である。それに加え、実店舗は大量、多品種の食品等を在庫し、日々来店する消費者のニーズに備えている。
【0019】
また実店舗は、消費者の自宅や勤務先の近隣、或いは外出先など、広範な領域で普遍的に存在し、消費者としてそこを訪れることに阻害要因は少ない。そのため、商品収納庫60に向けた商品のみならず、実店舗で取り扱っている商品も消費者の注文対象とし、その受取先として指定可能とする本発明の運用下において、実店舗は当該消費者の利便性や満足度の向上に大きく貢献しうる存在となる。
【0020】
実店舗システム70は、そうした実店舗の業務管理システムであって、当該実店舗の商品在庫や売上実績といった一般的な店舗管理用の情報管理を担うほか、情報処理装置100と協働する機能を有する。
【0021】
その機能は、例えば、情報処理装置100から受信した在庫確保指示に応じて、当該実店舗で管理している商品在庫のうち該当商品の在庫を必要数だけ確保する機能(例:店頭販売対象から除外し、特定消費者に手交する対象として管理情報を設定する設定等)が該当する。勿論、実店舗システム70は、そうした在庫確保指示を受けて、該当商品の在庫引当が可能か、すなわち欠品していないか、或いは今次の注文により欠品となるかといった在庫確認を自店舗の在庫管理DB等にて行うものとする。また、実店舗システム70は、上述の在庫確認結果をNW経由で情報処理装置100に通知する。
【0022】
また、実店舗システム70は、上述のように在庫を確保した商品に関して、当該消費者の指定受取先として指定された場合、その情報を情報処理装置100からの通知で取得し、指定日時に当該消費者に手交すべく、所定の対応指示の通知を、例えば、当該実店舗の管理者端末等に表示させる。上述の対応指示とは、例えば、店頭販売対象としていた他の商品とは異なる保管場所に該当商品を移動させ、その受取人となる消費者の識別情報や受取予定日時といった情報をラベル等に印字し、当該ラベルを該当商品に添付しておく、といった業務手続を指示するものを想定できる。
【0023】
また、実店舗システム70は、自店舗の顧客に向けて管理している販促情報を、一定期間ごと又は要求に都度応じて、情報処理装置100に配信する機能も備える。情報処理装置100は、こうした実店舗システム70から受信する種々の情報を、情報保持部110の実店舗情報113に格納、管理するものとする。
【0024】
他方、商品収納庫60は、商品たる食材のいわゆる置き配のための収納庫であり、冷蔵機構や複数の収納区画の他に、スマートロックを搭載する。自身が受取指定した商品収納庫60を訪れた消費者(この消費者は、上述のECサイトで食材購入の手続き行い、当該商品収納庫60を指定受取先としたECサイトの顧客となる)の認証操作に応じて、収納区画の自動解錠を行うことが可能である。
【0025】
なお、上述の農産物や各種食品などの製造業者の業務管理システムが事業者システム50である。ここでは事業者システム50と名称を付与して実店舗システム70と区別する形で示したが、製造のみ行う事業者だけでなく、店舗運営も併せて行う事業者のシステムも概念に含みうるとする。
【0026】
事業者システム50は、上述の情報処理装置100がECサイトを通じて消費者から受注した注文情報を、当該情報処理装置100から受信し、ディスプレイ等の表示装置にて出力する。製造業者は、そうした注文情報を認識して、該当商品の在庫引当が可能か、すなわち欠品していないか、或いは今次の注文により欠品となるかといった在庫確認を在庫管理DBにて行う。また、事業者システム50は、上述の在庫確認結果をNW経由で情報処理装置100に通知する。
【0027】
なお、情報処理装置100は、上述のECサイトで消費者(の消費者端末300)から受けた注文に関する注文情報として、注文対象となった商品、この商品の製造者や販売者である上述の事業者や実店舗、注文者たる消費者、及びこの消費者が商品収納庫60や実店舗のリスト中から指定した指定受取先、の各情報をECサイト等の販売チャネルから取得する。
【0028】
この場合、情報処理装置100は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにアクセスした際、又は指定受取先の指定ページが開いた際、或いは、ECサイト上で商品をカートに入れた際などの適宜なタイミングで、消費者の消費者端末300から、当該消費者の現在または一定時間後の位置情報を取得する機能を有する。
【0029】
情報処理装置100は、消費者端末300から得た位置情報と、実店舗及び商品収納庫60の情報(情報処理装置100で保持・管理)が示す各実店舗及び各商品収納庫の位置情報とに基づき、当該消費者にとって最寄りの、または、複数商品の受取りに際して移動効率が相対的に良好となる実店舗ないし商品収納庫60を特定する機能を有している。こうした移動効率が良好となる実店舗等の特定に際しては、地図アプリ等が備えるナビゲーション機能をAPIで呼び出すなどして利用し、実店舗等を経由地点とした経路探索を行うといった運用を想定できる。
【0030】
情報処理装置100は、上述のように特定した実店舗ないし商品収納庫60の情報を、消費者端末300に配信することになる。この情報を認識した消費者は、自身が注文する商品の受取先として好適とされる実店舗や商品収納庫60の存在を確認し、受取先を選定する際の指標とすることができる。
【0031】
また、情報処理装置100は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにおける注文対象の商品指定ページを開いた際、或いは、ECサイト上で商品をカートに入れた際などの適宜なタイミングで、当該消費者端末300から得た又は予め当該消費者に関して得ている移動手段の情報から、当該消費者が実店舗ないし商品収納庫から持ち帰り可能な商品の重量又はサイズを判定し、今次の商品販売機会に伴い当該消費者が注文対象として指定した商品の重量又はサイズ(情報処理装置100が商品情報の1つとして予め保持する)が、持ち帰り可能なものか判定する機能を有する。
【0032】
例えば、移動手段が徒歩である消費者が、重量が20kgを越える商品(或いは商品群)を、指定受取先の実店舗から消費者宅まで3km運搬(例:情報処理装置100が保持する地図情報とナビゲーション機能で特定)する必要がある、といった事態が予想される場合、当該消費者による商品の持ち帰り困難、と判定し、その旨を示すアラート情報を当該消費者の消費者端末300に配信するのである。
【0033】
消費者としては、注文動作を行った際に、上述のような持ち帰りの困難さ或いは容易さに関する助言が得られることになり、持ち帰りの観点で注文内容の見直しを行うことも可能となる。
【0034】
また、情報処理装置100は、上述の注文対象の商品の在庫確保の依頼を、当該商品を取り扱う実店舗(好ましくは上述のように特定された好適な受取先としての実店舗)の実店舗システム70又は事業者の事業者システム50に通知する機能を有する。情報処理装置100は、ここでの通知に対する応答が、「在庫なし」であれば、その旨を含めた注文変更/取消要求の情報を、消費者端末300に返信することになる。
【0035】
また、情報処理装置100は、実店舗システム70から、上述の注文者たる消費者の属性等とマッチする条件の販促情報を取得し、当該消費者が指定受取先である実店舗(または商品収納庫60)を含む所定領域(例:指定受取先を中心に半径1km)に所在するタイミングで、当該消費者の消費者端末300に配信する機能も備える。
【0036】
また、情報処理装置100は、例えば、消費者端末300や実店舗システム70など、実際に消費者の情報を保持しうる装置に要求を通知して、或いは一定期間毎の自動配信を受けて、各消費者の調理ないし商品購入に関連する情報を取得し管理する機能も有している。
【0037】
この場合、情報処理装置100は、上述の調理ないし商品購入に関連する情報が示す、当該消費者における、料理または食材の好み、保有食材、及び食材予算、の少なくともいずれかの特性と、事業者及び実店舗の商品の情報とに基づき、当該消費者の好み又は状況にマッチし、且つ商品収納庫60又は実店舗で受取可能な商品を特定し、当該商品又は当該商品を使用するレシピの情報を、消費者端末300に配信する機能を備える。
【0038】
また、情報処理装置100は、商品受取に関して消費者にリマインドする機能も備える。この場合、情報処理装置100は、消費者による注文履歴が示す、指定受取先たる実店舗の実店舗システム70ないし商品収納庫60から、当該消費者による実店舗ないし商品収納庫60での商品受取に関する情報を得られたか一定時間ごとに判定する。この判定は、情報処理装置100が、実店舗システム70や商品収納庫60に対して、一定時間毎に受取状況の問い合わせを行って実行するとしてもよい。
【0039】
情報処理装置100は、上述の判定の結果、商品受取の事実が確認されない状態で、当該注文履歴が示す指定受取日時まで一定時間に至った場合、又は当該指定受取日時から一定時間経過した場合、当該消費者の消費者端末300に対し、商品受取を促す情報を配信する。
【0040】
なお、情報処理装置100は、上述の消費者端末300から、当該消費者の現在または一定時間後の位置情報を取得し、当該消費者が指定受取先たる実店舗ないし商品収納庫60から一定距離内に所在する又は所在予定の場合であって、上述の一定時間に至った場合又は一定時間経過した場合に、消費者端末300に商品受取を促す情報を配信するとしてもよい。
【0041】
一方、配送業者端末200は、配送業者が備える携帯機器やPC(パーソナルコンピュータ)等であり、当該配送業者に関する情報(例:所在地や現在位置、搬送車輌の積載可能量や保冷手段有無)を情報処理装置100に提供する他、当該配送業者が各収納庫に各商品の配送を行った履歴を情報処理装置100に通知する端末となる。この情報は、具体的には、配送商品や配送先の収納庫、収納区画、収納完了の日時、配送業者の識別情報、といった情報である。
【0042】
なお、情報処理装置100は、特に図示等はしないが、各種のレシピ情報と、当該レシピにおいて必要な食材情報を記憶し、これらの情報を上述のECサイト経由で消費者端末300に配信して、食材販売の処理も実行可能としてもよい。或いは、そうしたECサイトのサーバから、食材販売に伴う各種情報を定期的にまたは随時取得し、上述の配送のための情報の生成処理を行うとしてもよい。
【0043】
こうした情報処理装置100は、例えば、コンピュータやメインフレーム等の情報処理装置で構成される。また、情報処理装置100は、
図2で例示するように、情報保持部110、注文受付部120、在庫確保指示部130、情報配信部140、および通信部150から構成される。
【0044】
このうち情報保持部110は、商品情報111、収納庫情報112、実店舗情報113、消費者情報114、レシピ情報115、注文情報116、及び地図情報117を記憶する。なお、地図情報117は、一般的な電子地図のデータであり、その説明を省略する。
【0045】
商品情報111は、
図3で例示するように、商品を一意に特定する商品IDをキーに、その属性情報を格納したテーブルとなっている。ここで保持する属性情報としては、例えば、名称、販売者、商品特性といったものを想定できる。
【0046】
上述の商品特性の情報としては、当該商品の種類、価格、サイズ、及び重量の各情報を含むものとしてよい。このうち、種類の情報は、例えば、野菜、食肉、惣菜、といった食材種類の値が該当しうる。また、価格の情報は、ECサイト(ないし実店舗)における当該商品の販売価格が該当する。また、サイズおよび重量の情報は、当該商品のパッケージサイズ及び重量が該当する。なお、こうした商品特性の情報は、事業者システム50や実店舗システム70を介して入力を受け付けて取得することを想定できる。
【0047】
また、収納庫情報112は、
図4で例示するように、上述のECサイト等で販売された商品を配送業者が納入する商品収納庫60の各種情報であって、商品収納庫を一意に識別する収納庫IDをキーに、所在地、各収納区画の情報、当該収納区画のサイズ、保冷の可否、受取指定(消費者により受取先として指定を受けた内容)、受取ステータス(商品受取がなされたか否か等)といった情報が紐付けて格納されたテーブルである。
【0048】
このうちサイズの情報は、当該収納区画に収納しうる商品サイズを示し、保冷可否は、当該収納区画における冷蔵機能の有無を示す。また、受取指定は、ECサイトで本商品収納庫及びその収納区画を受取先として指定した消費者のID、受取日及び時間帯といった情報が該当する。
【0049】
また、実店舗情報113は、
図5で例示するように、実店舗を一意に特定する実店舗IDをキーに、その属性情報と販促情報を格納したテーブルとなっている。ここで保持する属性情報としては、例えば、実店舗の名称、所在地、商品収納庫の有無、商品の受取先といったものを想定できる。この商品の受取先は、当該実店舗に設置された収納庫や冷蔵庫等の設備の他、レジカウンターや所定の売場コーナーなどの受け取り場所やスタッフの情報を含むものである。
【0050】
また、販促情報としては、当該実店舗が販促対象としたい消費者の属性と、当該属性の消費者に向けて提供するインセンティブの各情報を含むものとしてよい。このうち、販促対象とする消費者属性の情報は、例えば、野菜や肉といった食材の好み、惣菜の好み、食費の高低、といった各種情報が該当しうる。また、インセンティブの情報は、当該実店舗における割引クーポンや商品券、セール招待券、といったインセンティブの情報が該当する。
【0051】
また、消費者情報114は、
図6で例示するように、消費者を一意に特定する消費者IDをキーに、その属性情報を格納したテーブルとなっている。ここで保持する属性情報としては、例えば、当該消費者の居住地、勤務地、主な移動手段、直近位置、直近移動速度、使用レシピ履歴、購入食材履歴、及び食材予算といったものを想定できる。
【0052】
そのうち、使用レシピ履歴は、例えば、ECサイト運営者であるサービサーが別途運営するレシピサイトでの当該消費者のレシピ閲覧・使用の履歴が該当する。
図6の例では、該当レシピのレシピIDが列挙される形態とした。この場合、情報処理装置100は、各消費者について、そのレシピ使用履歴の情報を、レシピサイトのサーバ等から一定期間ごとに取得する。また、購入食材履歴は、ECサイトでの食材注文履歴が該当する。
図6の例では、該当食材の商品IDが列挙される形態とした。
【0053】
また、レシピ情報115は、
図7で例示するように、レシピを一意に特定するレシピIDをキーに、その属性情報を格納したテーブルとなっている。ここで保持する属性情報としては、例えば、当該レシピのジャンル、名称、必要食材、調理内容、及び所要時間といったものを想定できる。
【0054】
また、注文情報116は、上述のECサイトでの消費者への販売機会ごとの注文トランザクションを格納したテーブルである。その具体例としては、
図8に示すとおり、注文トランザクションを一意に識別する注文IDをキーに、当該販売機会で注文された対象商品、注文者(すなわち消費者)、注文日時、指定受取先、及び当該商品の保冷要否、といった情報を対応付けたレコードとなっている。
【0055】
このうち指定受取先の情報は、消費者にとって受取に都合が良い商品収納庫60や実店舗のID、商品収納庫内のうち消費者指定の収納区画、及び受取予定の指定時間帯といった値を含むものとする。なお、
図8のレコード「tr002」で例示するように、指定受取先が実店舗である場合、当該実店舗に設置された収納庫や冷蔵庫等やそれらの収納区画の他、当該実店舗におけるレジカウンターや所定の売場コーナーなどの受け取り場所やスタッフの情報も含みうる。
【0056】
なお、収納区画については、消費者が指定せずとも、例えば情報処理装置100が、収納庫情報112を参照し、消費者指定の商品収納庫60における各収納区画のうち、注文商品の保冷要否に対応した機能を備え、かつ他消費者から受取指定を受けていない状態のものを特定し、自動設定するとしてもよい。
【0057】
<機能例>
また、情報処理装置100における注文受付部120は、上述のECサイトで消費者(の消費者端末300)から受けた注文に関する注文情報として、注文対象となった商品、この商品の製造者や販売者である上述の事業者や実店舗、注文者たる消費者、及びこの消費者が商品収納庫60や実店舗のリスト中から指定した指定受取先、の各情報をECサイト等の販売チャネルから取得する機能である。
【0058】
この注文受付部120は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにおける注文対象の商品指定ページが開いた際、或いは、ECサイト上で商品をカートに入れた際などの適宜なタイミングで、当該消費者端末300から得た又は予め当該消費者に関して得ている移動手段の情報から、当該消費者が実店舗ないし商品収納庫から持ち帰り可能な商品の重量又はサイズを判定する。
【0059】
この場合の注文受付部120は、上述の判定の結果、今次の商品販売機会に伴い当該消費者が注文対象として指定した商品の重量又はサイズ(情報処理装置100が商品情報111で保持する情報)が、持ち帰り可能なものか判定する。
【0060】
例えば、移動手段が徒歩である消費者が、重量が20kgを越える商品(或いは商品群)を、指定受取先の実店舗から消費者宅まで3km運搬(例:情報処理装置100が保持する地図情報とナビゲーション機能で特定)する必要がある、といった事態が予想される場合、注文受付部120は、当該消費者による商品の持ち帰り困難、と判定し、その旨を示すアラート情報を当該消費者の消費者端末300に配信する。
【0061】
消費者としては、注文動作を行った際に、上述のような持ち帰りの困難さ或いは容易さに関する助言が得られることになり、持ち帰りの観点で注文内容の見直しを行うことも可能となる。
【0062】
また、情報処理装置100の情報配信部140は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにアクセスした際、又は指定受取先の指定ページが開いた際、或いは、ECサイト上で商品をカートに入れた際などの適宜なタイミングで、消費者の消費者端末300から、当該消費者の現在または一定時間後の位置情報を取得する機能である。
【0063】
この場合、情報配信部140は、消費者端末300から得た位置情報と、実店舗情報113及び収納庫情報112が示す各実店舗及び各商品収納庫60の位置情報とに基づき、当該消費者にとって最寄りの、または、複数商品の受取りに際して移動効率が相対的に良好となる実店舗ないし商品収納庫60を特定する。こうした移動効率が良好となる実店舗等の特定に際しては、地図アプリ等が備えるナビゲーション機能をAPIで呼び出すなどして利用し、実店舗等を経由地点とした経路探索を行うといった運用を想定できる。
【0064】
情報配信部140は、上述のように特定した実店舗ないし商品収納庫60の情報を、消費者端末300に配信する。この情報を認識した消費者は、自身が注文する商品の受取先として好適とされる実店舗や商品収納庫60の存在を確認し、受取先を選定する際の指標とすることができる。
【0065】
また、情報処理装置100の在庫確保指示部130は、上述の注文対象の商品の在庫確保の依頼を、当該商品を取り扱う実店舗(好ましくは上述のように特定された好適な受取先としての実店舗)の実店舗システム70又は事業者の事業者システム50に通知する機能である。在庫確保指示部130は、ここでの通知に対する応答が、「在庫なし」であれば、その旨を含めた注文変更/取消要求の情報を、消費者端末300に返信することになる。
【0066】
また、情報配信部140は、(指定受取先とされた実店舗の)実店舗システム70から、上述の注文者たる消費者の属性等とマッチする条件の販促情報を取得し、当該消費者が指定受取先である実店舗(または商品収納庫60)を含む所定領域(例:指定受取先を中心に半径1km)に所在するタイミングで、当該消費者の消費者端末300に配信する機能も備える。
【0067】
また、情報配信部140は、商品受取に関して消費者にリマインドする機能も備える。この場合、情報配信部140は、消費者による注文履歴が示す、指定受取先たる実店舗の実店舗システム70ないし商品収納庫60から、当該消費者による実店舗ないし商品収納庫60での商品受取に関する情報を得られたか一定時間ごとに判定する。この判定は、情報配信部140が、実店舗システム70や商品収納庫60に対して、一定時間毎に受取状況の問い合わせを行って実行するとしてもよい。
【0068】
情報配信部140は、上述の判定の結果、商品受取の事実が確認されない状態で、当該注文履歴が示す指定受取日時まで一定時間に至った場合、又は当該指定受取日時から一定時間経過した場合、当該消費者の消費者端末300に対し、商品受取を促す情報を配信する。
【0069】
なお、情報配信部140は、上述の消費者端末300から、当該消費者の現在または一定時間後の位置情報を取得し、当該消費者が指定受取先たる実店舗ないし商品収納庫60から一定距離内に所在する又は所在予定の場合であって、上述の一定時間に至った場合又は一定時間経過した場合に、消費者端末300に商品受取を促す情報を配信するとしてもよい。
【0070】
また、情報配信部140は、例えば、消費者端末300や実店舗システム70など、実際に消費者の情報を保持しうる装置に要求を通知して、或いは一定期間毎の自動配信を受けて、各消費者の調理ないし商品購入に関連する情報を取得し管理する機能も有している。
【0071】
この場合、情報配信部140は、上述の調理ないし商品購入に関連する情報が示す、当該消費者における、料理または食材の好み、保有食材、及び食材予算、の少なくともいずれかの特性と、事業者及び実店舗の商品の情報とに基づき、当該消費者の好み又は状況にマッチし、且つ商品収納庫60又は実店舗で受取可能な商品を特定し、当該商品又は当該商品を使用するレシピの情報を、消費者端末300に配信する機能を備える。
【0072】
また、情報処理装置100における通信部150は、ネットワークNWを介して、事業者システム50、商品収納庫60、実店舗システム70、配送業者端末200、及び消費者端末300らと通信を行う通信インタフェースである。
【0073】
なお、商品収納庫60(のコンピュータチップ)、配送業者端末200、および消費者端末300は、コンピュータ、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA、腕時計、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、画像生成装置等の情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークNWを介して情報処理装置100に接続可能な装置である。なお、これら各種端末らと情報処理装置100との間の接続は、有線でもよいし無線でもよい。
【0074】
また、事業者システム50、商品収納庫60、実店舗システム70、配送業者端末200、および消費者端末300らは、インストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって情報処理装置100にアクセスしてもよい。また、情報処理装置100や、別途サーバ(不図示)が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して情報処理装置100にアクセスしてもよい。
【0075】
<処理の流れ:フロー例1>
次に、本開示の第1実施形態に係る情報処理装置100の動作について、
図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図9のフローチャートは、主として情報処理装置100における動作を示しているが、その説明の中で他装置の処理についても説明するものとする。ここでは、一例として、消費者が消費者端末300を操作し、上述のECサイトにアクセスし、食材の注文を検討している状況を想定する。
【0076】
ステップS10において、情報処理装置100の注文受付部120は、上述のECサイトにて消費者端末300が行った注文処理に関する情報を、ECサイトのサーバやその管理システム(サービサーが運用)からNW経由で取得する。勿論、情報処理装置100が、ECサイトのサーバや管理システムそれ自体であるか、内部システムとして連動する形態も想定しうる。その場合、NW経由で情報を取得する必要はない。
【0077】
このステップS10における情報処理装置100は、上述の注文処理に関する情報において、注文対象(ECサイト上のショッピングカートに入れただけ、といった注文候補の概念含む)となった商品、この商品の製造者や販売者である上述の事業者や実店舗、注文者たる消費者の各情報や、この消費者が商品収納庫60や実店舗のリスト中から指定した指定受取先、の各情報を抽出する。この指定受取先が実店舗である場合、当該実店舗に設置された収納庫や冷蔵庫等やそれらの収納区画の他、当該実店舗におけるレジカウンターや所定の売場コーナーなどの受け取り場所やスタッフの情報も指定受取先の情報として含みうる。
【0078】
なお、上述の「商品の製造者や販売者である上述の事業者や実店舗」の情報は、ECサイトのサーバでも管理しているものとする。また同様に、ECサイト上で、消費者に向けて選択可能に提示する、商品収納庫60や実店舗のリスト情報をECサイトのサーバが管理しているものとする。勿論、情報処理装置100が商品情報111や収納庫情報112、実店舗情報113を、NW経由でECサイト上に配信し利用させる形態であってもよい。
【0079】
続いてステップS11において、注文受付部120は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにおける注文対象の商品指定ページを開いた際、或いは、ECサイト上で商品をカートに入れた際などの適宜なタイミングで、消費者情報114で保持している、当該消費者に関する情報を取得する。ここで取得する情報としては、当該消費者における主たる移動手段の情報を想定する。
【0080】
続いてステップS12において、注文受付部120は、上述の消費者が実店舗ないし商品収納庫60から持ち帰り可能な商品の重量又はサイズを判定する。この場合の注文受付部120は、今次の商品販売機会に伴い当該消費者が注文対象として指定した商品の重量又はサイズ(情報処理装置100が商品情報111で保持する情報)が、持ち帰り可能なものか判定する。
【0081】
例えば、移動手段が徒歩である消費者が、重量が20kgを越える商品(或いは商品群)を、指定受取先の実店舗から消費者宅まで3km運搬(例:情報処理装置100が保持する地図情報とナビゲーション機能で特定)する必要がある、といった事態が予想される場合、注文受付部120は、当該消費者による商品の持ち帰り困難、と判定する。
【0082】
なお、上述のステップS12における注文受付部120は、上述の消費者の消費者端末300に、上述の判定結果が持ち帰り困難を示すものであれば、その旨を示すアラート情報(
図12の画面G10参照)を当該消費者の消費者端末300に配信するものとする。
【0083】
消費者としては、注文動作を行った際に、上述のような持ち帰りの困難さ或いは容易さに関する助言が得られることになり、持ち帰りの観点で注文内容の見直しを行うことも可能となる。
【0084】
続いてステップS13において、情報配信部140は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにアクセスした際、又は指定受取先の指定ページが開いた際、或いは、ECサイト上で商品をカートに入れた際などの適宜なタイミングで、消費者の消費者端末300から、当該消費者の現在または一定時間後の位置情報を取得する。
【0085】
この場合、情報配信部140は、消費者端末300から得た位置情報と、実店舗情報113及び収納庫情報112が示す各実店舗及び各商品収納庫60の位置情報とに基づき、当該消費者にとって最寄りの、または、複数商品の受取りに際して移動効率が相対的に良好となる実店舗ないし商品収納庫60を特定する。
【0086】
こうした移動効率が良好となる実店舗等の特定に際しては、地図アプリ等が備えるナビゲーション機能をAPIで呼び出すなどして利用し、実店舗等を経由地点とした経路探索を行うといった運用を想定できる。
【0087】
上述のステップS13における情報配信部140は、上述のように特定した実店舗ないし商品収納庫60の情報(
図13の画面G20参照)を、消費者端末300に配信する。この情報を認識した消費者は、自身が注文する商品の受取先として好適とされる実店舗や商品収納庫60の存在を確認し、受取先を選定する際の指標とすることができる。
【0088】
続いてステップS14において、在庫確保指示部130は、上述の注文対象の商品の在庫確保の依頼を、当該商品を取り扱う実店舗(好ましくは上述のように特定された好適な受取先としての実店舗)の実店舗システム70又は事業者の事業者システム50に通知する。在庫確保指示部130は、ここでの通知に対する応答が、「在庫なし」であれば、その旨を含めた注文変更/取消要求の情報を、消費者端末300に返信することになる。
【0089】
また、ステップS15において、情報配信部140は、(指定受取先とされた実店舗の)実店舗システム70から、上述の注文者たる消費者の属性等とマッチする条件の販促情報を取得するか、或いは、既に自身の実店舗情報113で保持する情報中から抽出する。
【0090】
例えば、当該消費者の属性情報における使用レシピの料理ジャンルが「和食」であり、食材予算が「¥94,000」であったとする。また、指定受取先の実店舗が
図5の実店舗情報113における「S002」であったとする。この場合、情報配信部140は、実店舗情報113の実店舗ID「S002」のレコードから「販促情報」欄の値を抽出し、これに、料理ジャンル「和食」り、食材予算「¥94,000」を照合する。すると、「対象:食費5万/月以上、和食好き」という点で符合することが判明するため、インセンティブとして「高級鮮魚5%オフ券」の情報を抽出することになる。
【0091】
また、ステップS16において、情報配信部140は、当該消費者の消費者端末300から、または、自身で保持する消費者情報114から、直近位置や直近移動速度の値を抽出し、当該消費者が指定受取先である実店舗(または商品収納庫60)を含む所定領域(例:指定受取先を中心に半径1km)に所在するか判定する。
【0092】
この場合、情報配信部140は、直近移動速度の値に、インセンティブ配信までの所要時間(例:10分)を乗算して、当該消費者が直近位置から移動した場合の行動半径を算定する。つまり、直近位置を中心とした行動半径の領域内に、指定受取先の実店舗等が所在しているのか判定することになる。
【0093】
また、ステップS17において、情報配信部140は、当該消費者の消費者端末300に、上述のインセンティブの情報(
図14の画面G30参照)を配信し、処理を終了する。
【0094】
<処理の流れ:フロー例2>
続いて、上述のECサイトを利用する消費者に向け、商品の提案を行う機能について
図10に基づき説明する。この機能による処理は、例えば、消費者が消費者端末300を操作してECサイトを訪れ、商品ページを閲覧するタイミングや、ECサイトのショッピングカートの閲覧中、或いは決済指示直前のページ閲覧中、などに実行される。
【0095】
この場合、情報処理装置100の情報配信部140は、消費者端末300や実店舗システム70など、実際に消費者の情報を保持しうる装置に要求を通知して、或いは一定期間毎の自動配信を受けて、各消費者の調理ないし商品購入に関連する情報を取得し管理しているものとする。
【0096】
第1実施形態では、そうした情報は消費者情報114に格納され、管理された運用形態を想定しているが、本フローを実行する都度、情報処理装置100が消費者端末300や実店舗システム70などにリクエストして取得するとしてもよい。
【0097】
ステップS20において、情報配信部140は、例えば、上述のECサイトでの所定ページ閲覧等の事象をトリガーとして、消費者情報114から、対象消費者のレコードを抽出し、その情報のうち、使用レシピ履歴、購入食材履歴、及び食材予算の各情報を取得する。
【0098】
続いてステップS21において、情報配信部140は、S20で得た情報から、当該消費者における、料理または食材の好み、保有食材、及び食材予算、の少なくともいずれかの特性を特定する。
【0099】
例えば、料理の好みに関しては、使用レシピ履歴に含まれるレシピのうち、使用頻度が最高または一定基準以上のレシピが示すジャンルを、好みの料理として特定する。食材の好みに関しては、使用レシピ履歴に含まれる各レシピで規定される食材か、購入食材履歴に含まれる食材のうち、使用頻度が最高または一定基準以上の食材を、好みの食材として特定する。
【0100】
また、保有食材に関しては、使用レシピ履歴の各レシピで規定されたレシピ食材と、購入食材履歴の購入食材とを照合し、購入食材のうちレシピ食材を除いたものを、当該消費者の保有食材と推定する。勿論、使用レシピ履歴および購入食材履歴を、同じ一期間内のものという条件で上記推定を行うものとすればより好適である。
【0101】
またステップS22において、情報配信部140は、S21で特定した消費者の特性と、商品情報111が示す各商品の情報とを照合して、当該消費者の好み又は状況にマッチし、且つ商品収納庫60又は実店舗で受取可能な商品を特定する。
【0102】
例えば、当該消費者における、食材の好みが「根菜類」、「豚肉」、「保有食材」が「ピーマン」、「牛肉」であり、「食材予算」が「3万円/月」であった場合、情報配信部140は、当該消費者向けの推奨商品として、根菜類であって現在保有していない(と推定される)「たまねぎ」、「にんじん」、「豚肉」の組合せで、合計金額3万円以内になるものを選定する。
【0103】
またこの時、当該消費者の料理の好みが「中華」であったとすれば、情報配信部140は、保有食材の「ピーマン」と、推奨商品の「たまねぎ」、「にんじん」、「豚肉」との組合せが使用食材として規定されたもので、ジャンルが「中華」であるレシピ(例えば、料理の名称に「酢豚」を含むものとなる)をレシピ情報115で選定する。
【0104】
またステップS23において、情報配信部140は、S22で特定した推奨商品又は当該推奨商品を使用するレシピの情報(
図15の画面G40参照)を、消費者端末300に配信し、本フローを終了する。
【0105】
<処理の流れ:フロー例3>
続いて、消費者に対して、実店舗や商品収納庫60での商品受取をリマインドする処理について
図11に基づき説明する。消費者は、ECサイトで注文を行ったものの、指定受取日時までに当該注文のことを忘却するなどし、受取行動を起こさない可能性もある。本処理は、そうした事態を効果的に回避するためのものとなる。
【0106】
ステップS30において、情報配信部140は、例えば、一定時間ごとに注文情報116を参照し、各レコード(すなわち消費者による注文履歴)が示す、「推定受取先」欄の値を読み取り、注文者、指定受取先たる実店舗(の店内コーナーやスタッフ)ないし商品収納庫60、及び受取予定日時の各値を取得する。
【0107】
続いてステップS31において、情報配信部140は、S30で得た各値に基づき、対応する実店舗の実店舗システム70ないし商品収納庫60に対し、当該消費者による実店舗ないし商品収納庫60での商品受取に関する情報を得られたか問い合わせを行って、受取状況の確認を実行する。指定受取先が商品収納庫60である場合、収納庫情報112の受取ステータスを確認するとしてもよい。
【0108】
ステップS32において、情報配信部140は、ここまでの処理で、当該消費者による実店舗ないし商品収納庫60での商品受取が確認されたか判定する。
【0109】
上記判定の結果、商品受取の事実が確認されない場合(S32:N)、ステップS33において、情報配信部140は、当該注文履歴が示す指定受取日時まで一定時間に至ったか、又は当該指定受取日時から一定時間経過したかさらに判定する。
【0110】
上記判定の結果、指定受取日時まで一定時間に至っているか、又は当該指定受取日時から一定時間経過している状況が判明した場合(S33:Y)、ステップS34において、情報配信部140は、当該消費者の消費者端末300から、当該消費者の現在または一定時間後の位置情報を取得する。一定時間後の位置情報の特定手法については既に述べたとおりである。
【0111】
続いてステップS35において、情報配信部140は、S34で得た情報に基づき、当該消費者が指定受取先たる実店舗ないし商品収納庫60から一定距離内に所在する又は所在予定か判定する。
【0112】
上述の判定の結果、当該消費者が指定受取先たる実店舗ないし商品収納庫60から一定距離内に所在する又は 所在予定の場合(S35:Y)、ステップS36において、情報配信部140は、当該消費者の消費者端末300に商品受取を促す情報(
図16の画面G50参照)を配信し、処理を終了する。なお、S35、S36は回避し、消費者の所在位置に関わらず情報配信(S36)を行うとしても良い。
【0113】
以上のように、第1実施形態に係る情報処理装置100は、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、商品や当該商品の納入先の選択肢を幅広いものとするとともに、それに伴うサービス品質の向上を図ることで、消費者の利便性や満足度を適宜なものとすることができる。
【0114】
(プログラム)
図17は、コンピュータ801の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ801は、CPU802、主記憶装置803、補助記憶装置804、インタフェース805を備える。
【0115】
ここで、第1実施形態に係る情報処理装置100を構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0116】
情報処理装置100は、コンピュータ801に実装される。そして、情報処理装置100の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置804に記憶されている。CPU802(制御手段)は、プログラムを補助記憶装置804から読み出して主記憶装置803に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU802は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置803に確保する。
【0117】
当該プログラムは、具体的には、事業者と消費者との仲介サービスにおいて、前記消費者が商品の受取先として指定しうる、当該商品を販売する実店舗及び前記仲介サービスに専用の商品収納庫の各情報と、前記消費者が注文対象として指定しうる、前記事業者の商品及び前記実店舗の商品の各情報を保持するコンピュータ801において、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、消費者による注文対象となった前記実店舗又は前記事業者の商品、及び当該商品の指定受取先たる前記実店舗または前記商品収納庫、の各情報を前記販売チャネルから取得する処理と、前記注文対象の商品の在庫確保の依頼を、当該商品を取り扱う前記実店舗又は前記事業者のシステムに通知する処理と、 前記実店舗または前記実店舗の周辺店舗のシステムから、前記消費者向けの販促情報を取得し、前記消費者が前記実店舗又は前記周辺店舗を含む所定領域に所在するタイミングで、当該消費者の端末に配信する処理を実行させるプログラムである。
【0118】
なお、補助記憶装置804は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース805を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークNWを介してコンピュータ801に配信される場合、配信を受けたコンピュータ801が当該プログラムを主記憶装置803に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0119】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置804に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0120】
次に、第2実施形態について説明をする。以下で説明している箇所以外は第1実施形態と第2実施形態は
図1から8、17と同様の構成である。
図18は、第1実施形態に係る情報処理システム10の概要を示す構成図である。情報処理装置100と、事業者システム50、商品収納庫60、実店舗システム70、配送業者端末200、ボックス管理システム90、および消費者端末300とは、それぞれ有線又は無線のネットワークNWを介して通信可能に接続される。ボックス管理システム90は、業者でない個人の生産者を含む生産者がボックス内に生産した野菜や果物等の生産物をおき、無人販売をするためのシステムである。生産者は販路の確保や、商品の宣伝等を行わなくても、販売したい生産物がある場合にいつでも販売を開始することができる。ボックス管理システム90の詳細については、
図20を用いて後述する。また、その他の構成物については第1実施形態と同様である。
【0121】
図19は、情報処理装置のブロック図を示しており、情報保持部110、注文受付部120、在庫確保指示部130、情報配信部140、および通信部150から構成される。情報保持部110には、商品情報111、収納庫情報112、実店舗情報113、消費者情報114、レシピ情報115、注文情報116、地図情報117、ボックス情報118を記憶する。ボックス情報とは、上述の無人ボックスの設置場所や販売中の商品に関する情報を示す情報であり、
図23を用いて後述する。また、その他の構成物については第1実施形態と同様である。
【0122】
図20は、ボックス管理システム90とボックスを介して販売又は購入を行うユーザの端末装置19を示したブロック図である。ボックス管理システム90は、ボックス30、サーバ20とからなり、ボックス30と端末装置19は近距離無線通信などで通信可能である。ボックス30は、異なる地点に複数設置されるものであり、端末装置19も複数のユーザがそれぞれ有するものであるが、それぞれボックス30と端末装置19として
図20に示す。ボックス30は、商業施設の中や駅などの公共施設の中、シェアオフィス、オフィスの中など様々な場所に設定され、近くにいるユーザが出品や購入をすることができるものである。
【0123】
端末装置19とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。また、本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、ボックス管理システム90を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係る情報処理装置を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はボックス管理システム90に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
端末装置19は、各ユーザが操作する装置である。端末装置19は、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末である。もしくは、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであるとしてもよい。
【0124】
図20に端末装置19として示すように、端末装置19は、表示部11、通信I/F(Interface)12と、入力部13と、不揮発性メモリ14と、制御部15、メモリ16と、記憶部17と、撮像部18とを備える。
【0125】
表示部11は、制御部15の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。表示部11は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0126】
端末装置19は、通信I/F12とネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置19は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格、また、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。また、端末装置19は、NFC(Near Field Communication)(登録商標)やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信においてボックス30と通信可能である。なお、ネットワーク80を介してボックス30と通信可能としても良い。端末装置19は、消費者端末300と同一の端末であっても良い。
【0127】
入力部13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力部(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0128】
不揮発性メモリ14は、制御部15によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ14には、制御部15の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャート(もしくはその一部)を実行するためのコンピュータプログラムのことである。
【0129】
制御部15は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、端末装置19全体を制御する。前述した不揮発性メモリ14に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0130】
メモリ16は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0131】
記憶部17は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0132】
撮像部18は、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置からなり、物体の撮影やQRコード(登録商標)の読み取りなどが可能である。
【0133】
端末装置19は、特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。端末装置19に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0134】
サーバ20は、制御部21、システムメモリ22、記憶部23、通信I/F24、不揮発性メモリ25からなる。
【0135】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、サーバ20全体を制御する。不揮発性メモリ25に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0136】
システムメモリ22は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0137】
記憶部23は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0138】
通信I/F24は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0139】
不揮発性メモリ25は、制御部21によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ25には、制御部21の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャート(もしくはその一部)を実行するためのコンピュータプログラムのことである。
【0140】
サーバ20は、特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。サーバ20に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0141】
ボックス30は、開閉可能な蓋がついた箱であり、生産者(販売者)が生産者の登録もしくは商品の登録をし、蓋を閉めると商品の販売が可能なボックスである。ボックス30は、オフィスやマンションなどの共用スペースを含む様々な場所に設置され、販売開始された商品の情報は、オンライン上で公開される。よって、ユーザは、ボックス30において販売開始された商品について実際にボックス30を訪れなくても、オンラインで事前に確認して、購入したい商品のボックスに行けば良い。
【0142】
ボックス30は、制御部31、メモリ32、記憶部33、撮像部34、計量部35、表示部36、通信I/F37、入力部38、不揮発性メモリ39、蓋開閉検知部40、ロック部41からなる。
【0143】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、ボックス30全体を制御する。不揮発性メモリ39に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0144】
メモリ32は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0145】
記憶部33は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0146】
撮像部34は、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置からなり、ボックス30内に設置された物体の撮影(撮像)が可能である。
【0147】
計量部35は、ボックス30の底部に設けられており、ボックス30内に設置された物体の重さを計量可能である。計量部35はロードセルを用いる。
【0148】
表示部36は、制御部31の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。表示部36は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0149】
通信I/F37は、ボックス30が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースであり、端末装置19と近距離通信を行う機能を有しても良い。また、ユーザの有するカードを読み取り可能な機能も有している。
【0150】
入力部38は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力部(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0151】
不揮発性メモリ39は、制御部31によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ39には、制御部31の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャート(もしくはその一部)を実行するためのコンピュータプログラムのことである。
【0152】
蓋開閉検知部40は、ボックス30における蓋の開閉状況を検知する検知部であり、開閉状況に変化があると、もしくは制御部から開閉状況についての問い合わせが来ると開閉状況を制御部に通知を行うものである。
【0153】
ロック部41は、ボックス30において蓋が閉じた状態でロックする(施錠)機能とロックを解除(解錠)する機能とを持つ。施錠と解錠は、制御部31の指示に基づき行う。
【0154】
なお、ボックス30には、位置情報センサ(不図示)が設けられており、ボックス30の位置を特定可能としても良い。位置情報センサは、ボックス30の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載されるボックス30の現在位置を検出する。例えば、位置情報センサの検出結果(緯度経度の情報、緯度経度と地図情報により特定される施設の情報、当該施設に関連付けられる事業所の情報など)を、ボックス30を特定する情報とともにサーバ20で保持することとしてもよい。
【0155】
ボックス30は、特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。ボックス30に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0156】
コンピュータ20の記憶部23には、各ボックス30から販売開始(納品)された商品の情報(商品名)と販売者とボックスIDなどが関連付けたボックス情報が記憶されている。ボックス情報については
図23を用いて説明を後述する。制御部21は、記憶部23に記憶されているボックス情報を、定期的にNWを介して情報処理装置100に送信する。
【0157】
次に、
図23を用いて、ボックス情報118について説明をする。ボックス情報118には、ボックスID、商品名、ボックスの設置位置、販売者、商品特性(種類と価格)などが関連付けられて記憶されている。これにより、どの位置にあるボックスにおいてどのような商品が販売されているのかの情報がわかる。なお、ボックス情報118は、情報処理装置100がコンピュータ20から1時間や2時間などの所定時間ごとに情報を取得することで更新していく。
【0158】
図24には、消費者情報114Aを示す。
図6に示す消費者情報114との差異は、ボックス購入食材履歴が登録されていることである。ボックスでの過去の食材の購入した商品の履歴を消費者情報と関連付けて登録することでユーザの(ボックスにおいて)購入意欲の高い商品、もしくは購入頻度の高い商品がわかる可能性がある。
【0159】
図25は、商品情報111Aを示す。
図3に示す商品情報111との差異は、販売可能範囲が商品IDなどの情報と関連付けて記憶されているところである。
【0160】
次に、ボックス30の利用方法について説明をする。生産者(販売者)は生産者の端末装置19を用いて事前に登録したIDカードなどを用いてボックス30を解錠し、商品をボックス30内に置く。商品情報もしくは(かつ)価格や商品名を含む生産者情報の登録を完了し、蓋を閉めると販売開始がされる。販売者は、販売開始後に商品の詳細情報や価格情報や写真の追加(削除)を行うことができる。ボックス30の制御部31は、コンピュータ20に商品が置かれ、商品情報もしくは(かつ)生産者情報を登録されたことを通知する。コンピュータ20の制御部21は、商品に関する情報をオンラインで公開する。商品の置かれたボックス30において、購入者はIDカードなどを用いてボックス30を解錠し、商品を必要なだけ取る。ボックス30における商品は重量単位もしくは個数単位での販売が可能であり、計量部35の計量結果によって、購入者へ請求する金額を制御部31は決定する。ボックス30は、販売者が野菜や果物をもらった場合、生産した際に使いきれない分を簡単に販売できるようにしている。事業者ではなく、個人が販売者として、販路を確保したり、販促を行わなくても販売を行うことができる。個人の販売者であるので、販売日や販売量を確定することが難しいことが多く、販売までに時間や手間を要すると、生鮮食品の場合には販売ができなくなる可能性が高い。ボックス30の場合には、ボックス30が空いていればいつでも販売開始をすることができるので、販売量や時期が確定していなくても、事業者でない販売者が気軽に販売開始できる。また、購入者は、季節の野菜や果物、使用頻度の高い生産食品が身近に販売されていれば、購入する可能性も高く、献立の数の充実や献立を考える手助けになる可能性もある。
【0161】
次に、
図21を用いて、通知処理について説明をする。この処理は、補助記憶装置804に記録されたプログラムを主記憶装置803に展開してCPU802が実行することで実現する。なお、この処理は、情報処理装置100に電源が入ると開始する。以下の説明においては情報処理装置100側のCPU802が各処理を行なっていくことを説明しているが、情報処理装置100、ボックス管理システム90と実店舗システム70等とで各処理を分担して行なっても良い。また、
図2に示す各構成が実際の処理を行なっていても良い。なお、以下の処理はある消費者からECサイトを介した商品の注文を受ける際の処理を示しているが、実際には複数の消費者からの注文を処理している。
【0162】
S417では、CPU802は、無人販売ボックス(ボックス)の商品情報通知処理を行う。ボックスにおいて販売されている商品は、ECサイトにおいても(介して)紹介がされている。ただし、ボックスにおいて販売されている商品は、事前に購入処理をして商品を受け取るものではなく、ボックスまで物理的に消費者が出向いて商品を見てから購入処理をするものである。S417の処理については後述する。
【0163】
S401では、CPU802は、ECサイトで購入する商品の受取先の情報及び、受け取り時間の情報を取得するように制御する。受取先情報は、上述の消費者の消費者端末300がECサイトにアクセスした際に、設定したECサイトで購入した商品の受取先を示す。受け取り時間は、消費者が随時設定可能である。受取先としては、基本的には(実店舗を伴わない)収納庫又は実店舗のいずれかをECサイトもしくはアプリにおいて指定可能である。注文受付部120は、商品の選択操作及び注文操作を受け付けており、直近の注文受付部120が受付た(購入された)商品の受取先の情報及び受け取り時間についての情報をS401において取得する。
【0164】
S402では、CPU802は、消費者端末300において商品表示処理を行うようにする。ECサイトを介した商品の購入においては、受取先の地理的条件に応じて購入可能な商品が変わる可能性もある。これは、農家や生産者から消費者の受け取る受取先までの運搬事情に応じて運搬可能な商品が変わるためである。消費者端末300において商品の一覧を表示するとともに、消費者からの購入処理を受け付ける。ECサイトで購入可能な商品であり、ECサイトを運営する事業者を介して実店舗または商品収納庫60に配送される商品を説明のため第1グループの商品とする。なお、消費者が、受取先を先に選択するのではなく、商品を選択した上で受取先を選択できるようにしても良い。
【0165】
S403では、CPU802は、注文受付部120が、上述のECサイトにて消費者端末300が行った注文処理に関する情報を、ECサイトのサーバやその管理システム(サービサーが運用)からNW経由で取得する。勿論、情報処理装置100が、ECサイトのサーバや管理システムそれ自体であるか、内部システムとして連動する形態も想定しうる。その場合、NW経由で情報を取得する必要はない。
【0166】
S404では、CPU802は、事業者システム50が、S403において取得した注文情報をもとに商品の確保を行う。さらに、CPU802は、配送業者端末200に対して配送の指示をする。
【0167】
S405では、CPU802は、受取先が実店舗か否かを判定する。S401で取得した情報に基づき、受取先が実店舗である場合には、S406へ進み、そうでない場合は、S410へ進む。
【0168】
なお、以下説明をするS406から410の処理は必ずしも行わなくても良い。
【0169】
S406では、CPU802は、受取予定の店舗において店舗商品受取可能(ECサイトを介して購入処理可能)であるかを判定する。薬局などの店舗で販売されている商品(薬や消耗品など)もECサイトを介して購入することができる場合がある。この場合、ユーザは商品を店舗内でカゴに入れて、レジまで持っていくという作業をしなくても、ECサイトでの商品の受け取りのついでに実店舗で販売されている商品も受け取ることができる。店舗商品を受取可能であるか否かは、実店舗情報113に記憶されている。実店舗商品を受取可能であると判定した場合には、S407へ進み、そうでない場合は、S410へ進む。
【0170】
S407では、CPU802は、店舗商品を消費者端末300において表示処理をするようにする。店舗商品は、店舗で実際に販売されている商品であり、第1グループの商品とは異なる。また、第1グループは、店舗に来店した顧客がその場で購入することができない商品であり、事前に購入処理をする必要がある。一方で、店舗商品は、事前に購入処理をしなくても購入することができる。S407における店舗商品を第2グループの商品とする。
【0171】
S408では、CPU802は、消費者から受け取った注文情報の取得をする。
【0172】
S409では、CPU802は、商品確保の指示を実店舗に対して行う。
【0173】
S410では、CPU802は、受取予定時間が近いか否かを判定する。受取予定日が所定時間以内(12時間または24時間などである場合には、受取日が近いとして)である場合には、S411へ進み、そうでない場合は、S410の処理を繰り返す。
【0174】
S411では、CPU802は、受取先が実店舗か否かを判定する。S401で取得した情報に基づき、受取先が実店舗である場合には、S412へ進み、そうでない場合は、S416へ進む。
【0175】
S412では、CPU802は、受取先の実店舗における販促情報を取得する。具体的には、情報配信部140が、(指定受取先とされた実店舗の)実店舗システム70から、クーポンの発行されている商品情報や値引き中の商品情報等を取得する。
【0176】
S413では、CPU802は、消費者情報114Aを参照し、使用レシピ履歴や、ECサイトでの購入食材履歴(オンライン購入商品履歴)を取得するとともに、注文情報116を参照し、ECサイトを介して購入する予定の商品を取得する。
【0177】
S414では、CPU802は、S413で取得した情報とS412で取得した情報とに基づき、消費者に配信するクーポン、販促情報を決定する。消費者に配信するクーポン、販促情報の対象とする商品の選択方法は例えば以下である。例えば、レシピ履歴に所定頻度以上(例えば週に1回や2週間に1回)で登場するお気に入りレシピがある場合には、(今回)ECサイトで購入した商品でいずれかのお気に入りレシピを調理する可能が高いかを判定する。お気に入りレシピに必要な材料のうち、所定以上(7割や8割)の割合の食材数がECサイトで購入されている場合には、対象のお気に入りレシピを作成しようとしている可能性が高いと判定する。お気に入りレシピを調理しようとしている可能性が高いと判定した場合には、不足食材や相性の良い食材を特定する。対象のお気に入りレシピで必要なレシピの食材のうち、ECサイトで購入していない食材を不足食材とする。また、相性の良い食材は、対象のお気に入りレシピの作成時に一緒に食べられる食材や一緒に作られるレシピに必要な食材とする。特定された食材の中に、クーポンの対象となっている食材もしくは値引き対象となっている食材がある場合には、その食材に対応する商品を選択する。
【0178】
具体的には、ジャガイモ、にんじん、玉ねぎ、豚肉を、ECサイトを介して購入しており、消費者がシチューのレシピ履歴が多い場合にはシチューのもと(不足食材)、もしくはパン(相性の良い食品)を特定する。シチューのもとは値引き対象でもクーポンの対象でもないが、パンが値引き対象である場合には、パンの販促情報の配信を消費者にすることに決定する。
【0179】
もしくは、消費者がECサイトで過去購入した際に、一緒に買う頻度の高い食品だが今回は注文していない商品(未購入食材)がクーポンの対象となっている食材もしくは値引き対象となっている食材である場合には、その食材を選択するとしてもよい。つまり、ECサイトで一緒に購入される頻度の高い複数の食材のセット(食材グループ)のうち、一部の食品が今回の注文に入っていない場合には、その食材を未購入食材として特定する。そして、特定された食材がクーポンの対象もしくは値引き対象となっている場合には、特定された食材のクーポンや販促情報を消費者に配信する。
【0180】
具体的には、牛乳、卵、ヨーグルト、はちみつのセットを過去の注文で所定の割合以上(3割、5割以上など)で注文しており、今回のECサイトを介した注文で牛乳、卵、ヨーグルトのみを注文しているとする。この場合には、はちみつが未購入食材となり、はちみつがクーポンの対象である場合には、はちみつのクーポンを消費者に配信する。
【0181】
また、消費者の属性等とマッチする条件の販促情報を取得しても良い。実店舗におけるクーポンの情報や値引き対象となる商品の情報は日々変わるものなので、S410において受取日が近くなったと判定してからS413の処理を行う。ただし、事前に受取時間付近のクーポン情報や値引き情報を取得できる場合には、事前にS413の処理を行なっても良い。このように、消費者の購入する可能性の高い食材がクーポンの対象もしくは販促対象となっている場合には、その情報を消費者に配信することでついで買いを促進することができる。なお、クーポン、販促情報のいずれかを配信しても良いし、両方の情報を配信しても良い。また、該当するクーポンまたは販促情報がない場合には、ECサイトを介して購入した商品と相性の良い(一緒に使われる、購入されることの多い)食材など、消費者の属性に応じた食材などを選択する。
【0182】
また、実店舗において食材を販売していない場合には、S412で取得した情報とレシピ履歴から測定される消費者の属性をもとに、クーポンまたは販促する情報を決定する。例えば、子供向けのレシピをよく参照している消費者の場合には、子供向けの商品に関するクーポンまたは販促情報を通知する。
【0183】
S415では、CPU802は、S414で決定したクーポン、販促情報を消費者端末300に対して通知(配信)をするように情報配信部140を制御する。配信の方法はメールでも良いし、ECサイトを開いたときにポップアップ形式で通知を行なっても良い。つまり、ECサイトを介して購入した(ECサイトで扱う)商品の受取先として、実店舗が指定されている場合には、実店舗のクーポンや販促情報を消費者端末300に配信し、ついで買いを促す。ECサイトを介して購入した(ECサイトで扱う)商品の受取先として、実店舗ではなく、商品収納庫60が指定されている場合には、クーポンや販促情報の配信を行わない。受取先として商品収納庫60を指定している消費者の場合には、実店舗での商品購入機会が稀である(オンラインでの購入、自宅への配送がメイン)可能性もある。また、実店舗でまとめて商品を購入する機会を別途(ECサイトでの商品の受取のついで購入するのではなく)設けている可能性がある。一方で、実店舗での受取を指定している消費者の場合には、指定している実店舗での商品の購入も予定しているか、想定している可能性が高い。よって、実店舗での実店舗の扱う商品を購入する可能性の高い消費者にクーポンや販促情報を配信することで、消費者にとって買い物の利便性が向上する。
【0184】
S416では、CPU802は、無人販売ボックス(ボックス)が受取先の近くにあるか否かを判定する。受取先の近くにボックスがあるかの判定は、受取先の実店舗や商品収納庫60から直線距離で半径1キロや2キロなどの所定距離以内にあるかを行なっても良い。また、公共交通機関において例えば5分や10分以内といった所定時間以内にあるか否かで判定を行なっても良い。S416がYesと判定した場合は、S417へ進み、そうでない場合は、S418へ進み、ボックスに関する商品情報の通知は行わない。
【0185】
S417では、CPU802は、無人販売ボックス(ボックス)の商品情報通知処理を行う。この処理は、
図22を用いて後述するが、ボックスの商品に関する通知をするものである。
【0186】
S418では、CPU802は、対象となる消費者がECサイトを介して購入した商品を、受取済みか否かを判定するように制御する。情報配信部140は、注文履歴を取得し、対応する実店舗の実店舗システム70ないし商品収納庫60に対し、当該消費者による実店舗ないし商品収納庫60での商品受取に関する情報を得られたか問い合わせを行って、受取状況の確認を実行する。指定受取先が商品収納庫60である場合、収納庫情報112の受取ステータスを確認するとしてもよい。受取済みの場合には、
図21の処理は終了し、そうでない場合は、S419へ進む。
【0187】
S419では、CPU802は、受取期間内であるか否かを判定するように制御する。情報配信部140は、当該注文履歴が示す指定受取日時内か否かを判定する。S419がYesと判定された場合は、S412へ進み、そうでない場合は、
図21の処理を終了する。このように、受取期間までS412以降の処理を行うことで、商品の受取期間であれば、実店舗での受取の場合には、クーポンや販促情報が更新された場合に更新された情報を消費者端末300に配信することができる。また、後述するボックスの商品情報は、実店舗の商品情報よりも変化しやすいので、受取期間が過ぎるまで随時更新される。
【0188】
次に、
図22を用いて、無人販売ボックスの商品情報通知処理について説明をする。この処理は、補助記憶装置804に記録されたプログラムを主記憶装置803に展開してCPU802が実行することで実現する。なお、この処理は、
図21のS417へ進むと開始する。以下の説明においては情報処理装置100側のCPU802が各処理を行なっていくことを説明しているが、情報処理装置100、ボックス管理システム90と実店舗システム70等とで各処理を分担して行なっても良い。また、
図2に示す各構成が実際の処理を行なっていても良い。
【0189】
S501では、CPU802は、ECサイト商品の注文をしたか(なおかつ商品の受取前か)否かを判定する。ECサイトを介した商品の注文をした、商品を受け取る前である場合には、S502へ進み、そうでない場合は、S507へ進む。
【0190】
S502では、CPU802は、商品の受取先として指定されている実店舗もしくは商品収納庫60の地理的な位置を取得する。
【0191】
S503では、CPU802は、S502において取得した実店舗もしくは商品収納庫60の位置の所定範囲A以内にある無人販売ボックスで販売されている商品の情報を取得する。所定範囲A以内とは、受取先の実店舗や商品収納庫60から直線距離で半径1キロや2キロなどの所定距離以内にあるかを行なっても良い。また、公共交通機関において例えば5分や10分以内といった所定時間以内にあるか否かで判定を行なっても良い。
図23に示すボックス情報118に記憶されている設置位置と、収納庫情報112の所在地もしくは実店舗情報113の所在地を比較することで、ECサイトを介した商品の受取先の所定範囲Aにあるボックスを特定する。さらに、ボックス情報118を参照し、販売中の商品名を取得する。
【0192】
S504では、CPU802は、消費者情報114Aを参照し、使用レシピ履歴や、購入食材履歴を取得するとともに、注文情報116を参照し、ECサイトを介して購入する予定の商品を取得する。
【0193】
S505では、CPU802は、所定範囲Aにあるボックスにおいて販売されている商品のうち、ECサイトを介して購入する予定の商品と、使用レシピ履歴または購入食材履歴に基づき、推奨商品を決定する。S503で取得した情報とS504で取得した情報とに基づき、推奨商品を決定する。例えば、レシピ履歴に所定頻度以上(例えば週に1回や2週間に1回)で登場するお気に入りレシピがある場合には、(今回)ECサイトで購入した商品でいずれかのお気に入りレシピを調理する可能が高いかを判定する。お気に入りレシピに必要な材料のうち、所定以上(7割や8割)の割合の食材数がECサイトで購入されている場合には、対象のお気に入りレシピを作成しようとしている可能性が高いと判定する。お気に入りレシピを調理しようとしている可能性が高いと判定した場合には、不足食材や相性の良い食材を特定する。対象のお気に入りレシピで必要なレシピの食材のうち、ECサイトで購入していない食材を不足食材とする。また、相性の良い食材は、対象のお気に入りレシピの作成時に一緒に食べられる食材やレシピに必要な食材とする。特定された食材の中に、所定範囲Aにあるボックスにおいて販売されている食材がある場合には、その食材に対応する商品を推奨商品として選択する。
【0194】
具体的には、ジャガイモ、にんじん、玉ねぎ、豚肉を、ECサイトを介して購入しており、消費者がシチューのレシピ履歴が多い場合にはシチューのもと(不足食材)、もしくはパン(相性の良い食品)を特定する。シチューのもとは所定範囲Aにあるボックスにおいて販売していないが、パンが販売されている場合には、パンを推奨商品とする。
【0195】
もしくは、消費者がECサイトで過去購入した際に、一緒に買う頻度の高い食品だが今回は注文していない商品(未購入食材)が所定範囲Aにあるボックスにおいて販売されている場合には、その食材を推奨食品とする。つまり、ECサイトで一緒に購入される頻度の高い複数の食材のセットのうち、一部の食品が今回の注文に入っていない場合には、その食材を未購入食材として特定する。そして、未購入食品が所定範囲Aにあるボックスにおいて販売されている場合には、その食材を推奨食品とする。
【0196】
具体的には、牛乳、卵、ヨーグルト、はちみつのセットを過去の注文で所定の割合以上(3割、5割以上など)で注文しており、今回のECサイトを介した注文で牛乳、卵、ヨーグルトのみを注文しているとする。この場合には、はちみつが未購入食材となり、はちみつが所定範囲Aにあるボックスにおいて販売されている場合には、その食材を推奨食品とする。
【0197】
また、消費者の属性等とマッチする条件の商品を推奨商品としても含めても良い。ボックスにおいて販売される商品は日々変化するので、推奨商品の更新はECサイトを介して購入した商品を受け取るまで定期的(例えば1時間や2時間ごと)に行う。なお、前述したS503と後述するS506の処理も定期的に行う。このように、消費者の購入する可能性の高い食材が所定範囲Aにあるボックスにおいて販売されている場合には、その情報を消費者に配信することでついで買いを促進することができる。
【0198】
S506では、CPU802は、S505において決定した推奨商品に関する情報を消費者端末300に配信する。
【0199】
S507以降の処理は、ECサイトを介した注文をしていない場合の無人販売ボックスの商品情報の通知をする処理である。
図26(a)には、消費者端末300への通知がされた際の表示例が示されている。消費者端末300においては、どの商品がどこのボックスにおいて販売されているのか、いくらで販売されているのかなどが通知される。また、地図情報を添付し、消費者がボックスの位置を把握しやすくしている。
【0200】
S507では、CPU802は、消費者の位置情報(現在位置)を取得する。消費者の位置情報は消費者端末300のGPS情報などから取得する。
【0201】
S508では、CPU802は、S507で取得した消費者の位置情報から所定範囲B以内にある無人販売ボックスの商品情報を取得する。ボックス情報118には、各ボックスの設置位置が記憶されているので、消費者の位置情報と比較して所定距離B以内とは、S507で取得した消費者の位置情報から直線距離で半径3キロや5キロなどの所定距離以内にあるかを行なっても良い。また、公共交通機関において例えば10分や20分以内といった所定時間以内にあるか否かで判定を行なっても良い。所定範囲Bは所定範囲Aよりも広い範囲であったほうが良い。これは、所定範囲Aは、消費者が立ち寄る実店舗もしくは商品収納庫60のついでに立ち寄る範囲なので、所定範囲Bよりも狭くしている。一方で、ECサイトで購入した商品を受け取らない場合には、消費者がボックスの商品を購入するために、ついで買いをするときよりも長い距離を移動する可能性も高い。また、消費者は移動中である可能性も高いので、予め広めの範囲にあるボックスについての情報を提示すると消費者がボックスに立ち寄れる可能性が高まる。
【0202】
S509では、CPU802は、消費者情報114Aを参照し、使用レシピ履歴や、ボックスでの購入食材履歴(ボックス購入商品履歴)を取得する。
【0203】
S510では、CPU802は、S509において取得した情報とS508において取得した情報をもとに推奨商品を決定する。つまり、消費者の使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材もしくはボックスでの購入食材履歴にある食材と、S508で取得した食材との中に同じ種類のものがある場合には、その食材を推奨商品とする。もしくは、過去に商品を購入した販売者の商品が所定範囲Bで販売されている場合に、その販売者の商品を推奨商品としてもよい。
【0204】
S511では、CPU802は、S510で決定した推奨商品を消費者端末300に通知する。このように、ボックスの商品は通常、消費者の位置とレシピ履歴や購入履歴をもとに、推奨商品が決定され、通知が行われる。
図26(b)には、消費者端末300への通知がされた際の表示例が示されている。消費者端末300においては、どの商品がどこのボックスにおいて販売されているのか、いくらで販売されているのかなどが通知される。また、地図情報を添付し、消費者がボックスの位置を把握しやすくしている。よって、消費者はボックスのみの商品を購入する(ECサイトで注文した商品の受取を行わない)場合には、消費者の使用頻度の高いもしくは購入頻度の高い商品が推奨されるので、消費者がボックスで販売されている商品を検索する操作をしなくても良くなる。よって、消費者の利便性が向上する。一方で、ECサイトで注文した商品の受取を行う場合には、ECサイトで購入した商品に基づき推奨商品が決定されるので、ECサイトで購入した商品に合わせた商品をついでに購入しやすくなり消費者の利便性が向上する。
【0205】
以上、説明した実施形態によれば、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、消費者の利便性が向上する。
【0206】
なお、第2実施形態において第1実施形態において説明した
図11の処理を行なって受取のリマインド通知を行なっても良い。 上記の実施形態では、農産物や各種食品などの製造事業者の商品をECサイト(オンラインサイト)で消費者に販売し、当該商品の配送を配送業者に委託するといった一連の仲介業務を行うサービスに基づく実施形態を説明した。つまり、上記のサービスを介した商品の受取の際のクーポンや販促情報の配信、ボックス商品情報の配信について説明をした。ただし、仲介サービスでなくても、ある特定の事業者からオンラインで事前に注文した商品を受け取る際にクーポンや販促情報の配信、ボックス商品情報の配信をしても良い。さらに、オンラインサイトで購入する商品は農産物や食品に限らず、日用品や衣類などでも良い。例えば、洋服や化粧品をデパートなどのオンラインで購入し、商品を近くのコンビニなどの指定した実店舗で受け取る際に関連する商品のクーポンや販促情報を配信しても良い。
【0207】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0208】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0209】
(付記1)
所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持する情報保持手段と、無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、前記ボックスの位置情報を取得するボックス情報取得手段と、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【0210】
(付記2)
前記情報保持手段は、前記所定の消費者のレシピ履歴または前記オンライン上で過去に購入したオンライン購入商品履歴を示す第2の情報と、これから受け取る前記オンライン上で購入した商品に関する第3の情報を保持しており、前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づき、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする付記1に記載の情報処理システム。
【0211】
(付記3)
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者のレシピ履歴から使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材に対応する商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれない商品の前記クーポンもしくは前記販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする付記2に記載の情報処理システム。
【0212】
(付記4)
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者の前記オンライン購入商品履歴において一緒に購入されたことのある複数の食材からなる食材グループに含まれる商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれていない商品の前記クーポンもしくは前記販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする付記2に記載の情報処理システム。
【0213】
(付記5)
前記情報保持手段は、前記所定の消費者のレシピ履歴または前記オンライン上で過去に購入したオンライン購入商品履歴を示す第2の情報と、これから受け取る前記オンライン上で購入した商品に関する第3の情報を保持しており、前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づき、前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の情報処理システム。
【0214】
(付記6)
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記所定の消費者のレシピ履歴から使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材に対応する商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれない商品を販売する、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする付記5に記載の情報処理システム。
【0215】
(付記7)
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記所定の消費者の前記オンライン購入商品履歴において一緒に購入されたことのある複数の食材からなる食材グループに含まれる商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれていない商品を販売する、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする付記5に記載の情報処理システム。
【0216】
(付記8)
前記制御手段は、前記オンライン上で購入した商品を受け取る受取予定時間が所定時間以内になった場合に、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する付記1乃至7のいずれか1に記載の情報処理システム。
【0217】
(付記9)
前記オンライン上で購入可能な商品と、前記実店舗で購入可能な商品は異なることを特徴とする付記1乃至8のいずれか1に記載の情報処理システム。
【0218】
(付記10)
前記ボックス情報取得手段は、前記所定の消費者の前記ボックスでの過去に購入したボックス購入商品履歴を示す第4の情報をさらに取得し、前記制御手段は、前記所定の消費者の前記オンライン上で商品を購入していない場合には、前記所定の消費者の位置情報と前記第4の情報とに基づいて、前記ボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする付記1乃至9のいずれか1に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0219】
10 情報処理システム
50 事業者システム
60 商品収納庫
70 実店舗システム
100 情報処理装置
801 コンピュータ
802 CPU
803 主記憶装置
804 補助記憶装置
805 インタフェース
【手続補正書】
【提出日】2022-05-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持する情報保持手段と、
無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、前記ボックスの位置情報を取得するボックス情報取得手段と、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する制御手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記情報保持手段は、前記所定の消費者のレシピ履歴または前記オンライン上で過去に購入したオンライン購入商品履歴を示す第2の情報と、これから受け取る前記オンライン上で購入した商品に関する第3の情報を保持しており、
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づき、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者のレシピ履歴から使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材に対応する商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれない商品の前記クーポンもしくは前記販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者の前記オンライン購入商品履歴において一緒に購入されたことのある複数の食材からなる食材グループに含まれる商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれていない商品の前記クーポンもしくは前記販促情報の少なくともいずれかを通知するように制御することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報保持手段は、前記所定の消費者のレシピ履歴または前記オンライン上で過去に購入したオンライン購入商品履歴を示す第2の情報と、これから受け取る前記オンライン上で購入した商品に関する第3の情報を保持しており、
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づき、前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、
前記所定の消費者のレシピ履歴から使用頻度の高いレシピにおいて使用される食材に対応する商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれない商品を販売する、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記制御手段は、前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、
前記所定の消費者の前記オンライン購入商品履歴において一緒に購入されたことのある複数の食材からなる食材グループに含まれる商品のうち、前記第3の情報の示す商品に含まれていない商品を販売する、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記オンライン上で購入した商品を受け取る受取予定時間が所定時間以内になった場合に、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得手段の取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記オンライン上で購入可能な商品と、前記実店舗で購入可能な商品は異なることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記ボックス情報取得手段は、前記所定の消費者の前記ボックスでの過去に購入したボックス購入商品履歴を示す第4の情報をさらに取得し、
前記制御手段は、前記所定の消費者の前記オンライン上で商品を購入していない場合には、前記所定の消費者の位置情報と前記第4の情報とに基づいて、前記ボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
所定の消費者のオンライン上で購入した商品を受け取る場所に関する第1の情報を保持する情報保持手段を有する情報処理システムを制御する方法であって、
コンピュータが、
無人販売を行うためのボックス内において販売されている商品情報と、前記ボックスの位置情報を取得するボックス情報取得ステップと、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報が実店舗であることを示す場合には、前記所定の消費者に対して、前記実店舗において使用可能なクーポンもしくは前記実店舗の販促情報の少なくともいずれかを通知し、
前記情報保持手段に保持されている前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所が、前記ボックス情報取得ステップにおいて取得した前記ボックスの位置情報の示す場所の所定範囲以内である場合には、前記第1の情報の示す前記オンライン上で購入した商品を受け取る場所から前記所定範囲以内にあるボックスに関する情報を前記所定の消費者に対して通知するように制御するステップとを実行することを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載された情報処理システムの各手段として機能させるためのプログラム。