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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114658
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】車両用外装部品
(51)【国際特許分類】
   B60R 19/04 20060101AFI20220801BHJP
【FI】
B60R19/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011040
(22)【出願日】2021-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】504136889
【氏名又は名称】株式会社ファルテック
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】宿里 龍司
(57)【要約】
【課題】挿入片が挿入される他部品の挿入開口の形状を、外部から視認されることを抑止可能な形状とすることを可能とする。
【解決手段】前面の少なくとも一部が外部から視認可能な意匠面である本体部と、本体部の縁部から後方に向けて突出すると共にフロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aに挿入される締結片1dとを有するフロントバンパフィニッシャアウタ1であって、締結片1dが、本体部の縁部に接続された板状の基部1d1と、締結片1dの本体部からの突出方向に沿った方向から見て、本体部の外側に向けて基部1d1の一部から突出して設けられたリブ1d2とを有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面の少なくとも一部が外部から視認可能な意匠面である本体部と、前記本体部の縁部から後方に向けて突出すると共に他部品の挿入開口に挿入される挿入片とを有する車両用外装部品であって、
前記挿入片は、
前記本体部の縁部に接続された板状の基部と、
前記挿入片の前記本体部からの突出方向に沿った方向から見て、前記本体部の外側に向けて前記基部の一部から突出して設けられたリブと
を有する
ことを特徴とする車両用外装部品。
【請求項2】
前記挿入片の前記本体部からの突出方向に沿った方向から見て、前記リブが離間して複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用外装部品。
【請求項3】
前記挿入片の前記本体部からの突出方向に沿った方向から見て、前記基部の両端の各々に前記リブが設けられていることを特徴とする請求項2記載の車両用外装部品。
【請求項4】
前記基部と前記リブとを含む前記挿入片の厚さ寸法は、前記挿入片の形成位置における前記本体部の縁部の厚さ寸法以下であることを特徴とする請求項1~3いずれか一項に記載の車両用外装部品。
【請求項5】
前記挿入片は、前記本体部の下縁部に設けられていることを特徴とする請求項1~4いずれか一項に記載の車両用外装部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用外装部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に車両に対しては、様々な外装部品が設置されている。例えば、特許文献1においては、バンパフェイシアが車両用外装部品として車両の前部に設置されている。例えば車両用外装部品は、例えば意匠面が設けられた本体部から後方に突出した挿入片を有している。このような挿入片を有する車両用外装部品は、例えば、他部品に設けられた挿入開口に挿入片を挿入した状態で固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-89402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両用外装部品の本体部の縁部に対して挿入片が設けられていると、このような挿入片が挿入される他部品に設けられた挿入開口が、取付後の車両用外装部品の縁部の近傍に配置される。このような挿入開口の縁部が、取付後の車両用外装部品で覆われずに外部から視認可能な位置で露出する場合がある。他部品の挿入開口の縁部が大きく露出していると、車両の外観印象を損なう恐れがある。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、挿入片が挿入される他部品の挿入開口の形状を、外部から視認されることを抑止可能な形状とすることを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0007】
本発明の第1の態様は、前面の少なくとも一部が外部から視認可能な意匠面である本体部と、上記本体部の縁部から後方に向けて突出すると共に他部品の挿入開口に挿入される挿入片とを有する車両用外装部品であって、上記挿入片が、上記本体部の縁部に接続された板状の基部と、上記挿入片の上記本体部からの突出方向に沿った方向から見て、上記本体部の外側に向けて上記基部の一部から突出して設けられたリブとを有するという構成を採用する。
【0008】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、上記挿入片の上記本体部からの突出方向に沿った方向から見て、上記リブが離間して複数設けられているという構成を採用する。
【0009】
本発明の第3の態様は、上記第2の態様において、上記挿入片の上記本体部からの突出方向に沿った方向から見て、上記基部の両端の各々に上記リブが設けられているという構成を採用する。
【0010】
本発明の第4の態様は、上記第1~第3いずれかの態様において、上記基部と上記リブとを含む上記挿入片の厚さ寸法が、上記挿入片の形成位置における上記本体部の縁部の厚さ寸法以下であるという構成を採用する。
【0011】
本発明の第5の態様は、上記第1~第4いずれかの態様において、上記挿入片が、上記本体部の下縁部に設けられているという構成を採用する。
【発明の効果】
【0012】
本発明においては、車両用外装部品の本体部の縁部に設けられた挿入片が、板状の基部とリブとを有している。リブは、挿入片の本体部からの突出方向に沿った方向から見て、本体部の外側に向けて基部の一部から突出して設けられている。このような挿入片では、リブによって挿入片の剛性が向上され、挿入片として必要な強度を確保することが可能である。さらに、このようなリブは、基部の一部のみに設けられている。このため、他部材の挿入開口は、リブが位置する部位のみを挿入片の厚さ方向にて大きくし、他の部位を挿入片の厚さ方向に小さくすることができる。つまり、本発明によれば、他部品の挿入開口の形状を一部のみが他の部位に対して挿入片の厚さ方向に大きい形状とさせることができる。挿入開口がこのような形状である場合には、車両用外装部品が他部品に取り付けられることで、挿入開口の相対的に挿入片の厚さ方向が小さな部位が車両用外装部品に隠されることになる。したがって、本発明によれば、他部品の挿入開口の形状を、外部から視認されることを抑止可能な形状とさせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態におけるフロントバンパフィニッシャアウタを備える車両を前方から見た模式的な正面図である。
図2】本発明の一実施形態におけるフロントバンパフィニッシャアウタの拡大正面図である。
図3】本発明の一実施形態におけるフロントバンパフィニッシャアウタの背面斜視図である。
図4】締結片を含むフロントバンパフィニッシャアウタとフロントバンパフィニッシャインナの要部拡大分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態におけるフロントバンパフィニッシャアウタが備える締結片の模式的な側面図である。
図6】本発明の一実施形態におけるフロントバンパフィニッシャアウタがフロントバンパフィニッシャインナに取り付けられた状態における挿入開口を外部から見た模式図である。
図7】本発明の一実施形態におけるフロントバンパフィニッシャアウタの変形例が備える締結片の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用外装部品の一実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、本発明の車両用外装部品を、フロントバンパフィニッシャのアウタ(以下のフロントバンパフィニッシャアウタと称する)に適用した例について説明する。ただし、本発明の車両用外装部品は、フロントバンパフィニッシャアウタに限定されるものではない。
【0015】
図1は、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1を備える車両100を前方から見た模式的な正面図である。図1に示すように、車両の前部の下部位置には、フロントバンパフィニッシャ10が設けられている。本実施形態においてフロントバンパフィニッシャ10は、樹脂の射出成形品であり、フロントバンパフィニッシャアウタ1と、フロントバンパフィニッシャインナ2(他部品)とを備えている。
【0016】
フロントバンパフィニッシャアウタ1は、フロントバンパフィニッシャインナ2の外側に配置された部品である。フロントバンパフィニッシャアウタ1の表面は、車両100の外部に向けられた意匠面である。また、フロントバンパフィニッシャアウタ1の背面は、フロントバンパフィニッシャインナ2に対する取付面である。つまり、フロントバンパフィニッシャアウタ1は、意匠面が外部に露出された状態でフロントバンパフィニッシャインナ2に固定されている。フロントバンパフィニッシャインナ2は、車体に対して固定されており、フロントバンパフィニッシャアウタ1を背面側から支持している。
【0017】
図2は、フロントバンパフィニッシャアウタ1の拡大正面図である。この図に示すように、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1は、中央部にフロントバンパフィニッシャインナ2の一部を露出するための矩形状の開口1aが設けられた枠形状に形成されている。このような本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1は、外枠部1bと、フォグランプ設置部1cと、締結片1d(挿入片)とを有している。
【0018】
外枠部1bは、開口1aを囲うように環状に設けられた部位である。この外枠部1bの前面は、塗装が施されており、フロントバンパフィニッシャアウタ1の意匠面の一部を形成している。フォグランプ設置部1cは、開口1aを間に挟むように、開口1aの左右に配置されている部位であり、フォグランプを露出させるための露出開口1eが設けられている。このフォグランプ設置部1cの前面は、シボ(微小な凹凸)が形成されており、フロントバンパフィニッシャアウタ1の意匠面の一部を形成している。
【0019】
これらの外枠部1bとフォグランプ設置部1cとは、外部から視認可能な意匠面を有する本体部1fを形成している。つまり、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1は、前面の少なくとも一部が外部から視認可能な意匠面である本体部1fを備えている。
【0020】
図3は、フロントバンパフィニッシャアウタ1の背面斜視図である。この図に示すように、締結片1dは、外枠部1bの下縁部1b1(すなわちフロントバンパフィニッシャアウタ1の下縁部)に接続されている。本実施形態においては、締結片1dは、図3に示すように、フロントバンパフィニッシャアウタ1の車幅方向における一方側の端部近傍と、他方側の端部近傍との2箇所に設けられている。つまり、本実施形態において締結片1dは、2つ設けられている。
【0021】
図4は、締結片1dを含むフロントバンパフィニッシャアウタ1とフロントバンパフィニッシャインナ2の要部拡大分解斜視図である。この図に示すように、締結片1dは、外枠部1bの下縁部1b1の端面に設けられており、下縁部1b1の端面の法線方向に沿ってフロントバンパフィニッシャアウタ1の後方に向けて延出している。この締結片1dは、基部1d1と、リブ1d2とを有している。
【0022】
基部1d1は、下縁部1b1に接続された板状の部位であり、不図示のボルトが挿通されるボルト挿通孔1d3が中央部に設けられている。本実施形態において、基部1d1は、表裏面が上下方向に向くように配置されている。リブ1d2は、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、本体部1fの外側(本実施形態において下方)に向けて基部1d1の一部から突出して設けられた突部である。本実施形態においては、図4に示すように、リブ1d2は、基部1d1の下面から下方に突出して設けられており、基部1d1の表面に沿って前後方向(締結片1dの本体部1fからの突出方向)に直線状に延伸している。
【0023】
また、図4に示すように、本実施形態においては、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、基部1d1の両端の各々に対してリブ1d2が設けられている。つまり、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、リブ1d2が離間して複数設けられている。
【0024】
図5は、締結片1dの模式的な側面図である。この図に示すように、リブ1d2の下端1d4は、外枠部1b(すなわち本体部1f)の下縁部1b1の下端1b2よりも上方に位置している。また、基部1d1の上端1d5は、外枠部1b(すなわち本体部1f)の下縁部1b1の上端1b3よりも下方に位置している。つまり、本実施形態においては、基部1d1とリブ1d2とを含む締結片1dの厚さ寸法daは、締結片1dの形成位置における下縁部1b1の厚さ寸法db以下である。
【0025】
また、図4に示すように、フロントバンパフィニッシャインナ2には、締結片1dを前方から後方に向けて挿入可能な挿入開口2aが設けられている。この挿入開口2aは、締結片1dの形状に合わせて、両端に締結片1dのリブ1d2が挿通される部位が設けられた逆U字形状に形成されている。つまり、挿入開口2aは、締結片1dのリブ1d2が通過する部位のみ上下方向に大きく開口されており、締結片1dのリブ1d2が設けられていない部位が通過する部位は基部1d1の厚さ寸法に合わせて小さく開口されている。
【0026】
また、図4に示すように、フロントバンパフィニッシャインナ2は、挿入開口2aの後方に締結片1dが締結される台部2bが設けられている。この台部2bは、ナット取付壁2b1と、ナット取付壁2b1を支持すると共に締結片1dに下方から当接される側壁部2b2とを有している。
【0027】
ナット取付壁2b1は、上方と下方とに隙間が設けられた状態で、締結片1dの基部1d1に対向配置される板状の部位である。このナット取付壁2b1には、上方から見て、締結片1dの基部1d1に設けられたボルト挿通孔1d3と重なる位置に、ボルト挿通孔2b3が設けられている。このナット取付壁2b1には、不図示のJナットが取り付けられる。このJナットにボルトが螺合されることによって、締結片1dが台部2b(フロントバンパフィニッシャアウタ1がフロントバンパフィニッシャインナ2)に締結される。
【0028】
側壁部2b2は、ナット取付壁2b1の両端の各々に対して設けられており、上端がナット取付壁2b1よりも上方に位置するように配置されている。これらの側壁部2b2の先端(上端)に締結片1dの基部1d1が当接されることで、締結片1dの基部1d1がナット取付壁2b1に対して隙間を空けて対向配置される。
【0029】
上述のように構成された本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1をフロントバンパフィニッシャインナ2に取り付ける場合には、締結片1dをフロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aに挿入する。この結果、締結片1dの基部1d1と、台部2bのナット取付壁2b1と対向配置される。その後、ナット取付壁2b1にJナットを取り付け、ボルトをJナットに螺合することで、フロントバンパフィニッシャアウタ1をフロントバンパフィニッシャインナ2に固定される。
【0030】
以上のような本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1は、前面の少なくとも一部が外部から視認可能な意匠面である本体部1fと、本体部1fの縁部から後方に向けて突出すると共にフロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aに挿入される締結片1dとを有している。また、締結片1dは、本体部1fの縁部に接続された板状の基部1d1と、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、本体部1fの外側に向けて基部1d1の一部から突出して設けられたリブ1d2とを有している。
【0031】
このようなに本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1においては、本体部1fの縁部に設けられた締結片1dが、板状の基部1d1とリブ1d2とを有している。リブ1d2は、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、本体部1fの外側に向けて基部1d1の一部から突出して設けられている。このような締結片1dでは、リブ1d2によって締結片1dの剛性が向上され、締結片1dとして必要な強度を確保することが可能である。このため、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1が自重によって垂れるように形状変化することを防止することが可能となる。
【0032】
さらに、このようなリブ1d2は、基部1d1の一部のみに設けられている。このため、フロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aは、リブ1d2が位置する部位のみを締結片1dの厚さ方向にて大きくし、他の部位を締結片1dの厚さ方向に小さくすることができる。つまり、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1によれば、フロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aの形状を一部のみが他の部位に対して締結片1dの厚さ方向に大きい形状とさせることができる。
【0033】
図6は、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1がフロントバンパフィニッシャインナ2に取り付けられた状態における挿入開口2aを外部から見た模式図である。この図に示すように、フロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aの形状を一部のみが他の部位に対して締結片1dの厚さ方向に大きい形状である場合には、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1がフロントバンパフィニッシャインナ2に取り付けられることで、挿入開口2aの相対的に締結片1dの厚さ方向が小さな部位が車両用外装部品に隠されることになる。したがって、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1によれば、フロントバンパフィニッシャインナ2の挿入開口2aの形状を、外部から視認されることを抑止可能な形状とさせることが可能となる。
【0034】
また、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1においては、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、リブ1d2が離間して複数設けられている。このため、締結片1dにリブ1d2が1つのみ設けられる場合と比較して、より締結片1dの剛性を向上させることが可能となる。
【0035】
また、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1においては、締結片1dの本体部1fからの突出方向に沿った方向から見て、基部1d1の両端の各々にリブ1d2が設けられている。このため、締結片1dを挿入開口2aに挿入する際に、最もフロントバンパフィニッシャインナ2に接触しやすい締結片1dの端部の強度をリブ1d2によって高めることができる。したがって、締結片1dを挿入開口2aに挿入する際に、締結片1dがフロントバンパフィニッシャインナ2に接触して欠けることと等を抑止することが可能となる。
【0036】
また、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1においては、基部1d1とリブ1d2とを含む締結片1dの厚さ寸法daが、締結片1dの形成位置における本体部1fの縁部の厚さ寸法db以下である。このため、挿入開口2aをより小さくすることが可能となり、挿入開口2aの外部に露出する部位をより減少させることが可能となる。
【0037】
また、本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1においては、締結片1dが、本体部1fの下縁部1b1に設けられている。このため、挿入開口2aの外部に露出される部位が本実施形態のフロントバンパフィニッシャアウタ1の下方に位置することとなる。したがって、挿入開口2aの外部に露出される部位を外部の者から見難い位置に配置することができる。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0039】
例えば、上記実施形態においては、締結片1dにおいてリブ1d2が基部1d1の端部に設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、リブ1d2を基部1d1の端部から基部1d1の中央側に変位させた位置に配置することも可能である。
【0040】
また、上記実施形態においては、フロントバンパフィニッシャアウタ1の本体部1fの下縁部1b1に締結片1dを設置する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本体部1fの側縁部や上縁部に締結片1dを設ける構成を採用することも可能である。
【0041】
また、上記実施形態においては、本発明の挿入片がフロントバンパフィニッシャインナ2に締結される締結片1dである構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の挿入片がフロントバンパフィニッシャインナ2に係止される係止片である構成を採用することも可能である。
【0042】
また、上記実施形態においては、本発明の車両用外装部品を、フロントバンパフィニッシャアウタ1に適用した例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の車両用外装部品は、リアバンパ等に適用することも可能である。
【符号の説明】
【0043】
1……フロントバンパフィニッシャアウタ(車両用外装部品)、1a……開口、1b……外枠部、1b1……下縁部、1b2……下端、1b3……上端、1c……フォグランプ設置部、1d……締結片(挿入片)、1d1……基部、1d2……リブ、1d3……ボルト挿通孔、1d4……下端、1d5……上端、1e……露出開口、1f……本体部、2……フロントバンパフィニッシャインナ(他部品)、2a……挿入開口、2b……台部、2b1……ナット取付壁、2b2……側壁部、2b3……ボルト挿通孔、100……車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7