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特開2022-114745情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114745
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20220801BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220801BHJP
【FI】
G06Q10/10 344
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011163
(22)【出願日】2021-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】521040651
【氏名又は名称】MamaLeaf株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100182567
【弁理士】
【氏名又は名称】遠坂 啓太
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】豊福 鮎美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA13
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】子ども等が通う学校等からのお知らせ情報に基づいて、子ども等の予定やその予定に関する持ち物を一元管理することができる情報処理装置等の提供。
【解決手段】情報処理装置10は、世話管理する者および世話管理される者の情報等が記憶される記憶手段109と、所属団体からのお知らせ情報Pを受信する受信手段102と、お知らせ情報Pから世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、記憶手段109に記憶させる抽出手段103と、カレンダー情報と、抽出手段103により抽出された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成する制御手段105と、制御手段105により生成された管理情報を端末へ送信する送信手段106とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カレンダー情報と、世話管理する者および世話管理される者の情報と、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報と、が記憶される記憶手段と、
端末から送信される、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記お知らせ情報から、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、前記記憶手段に記憶させる抽出手段と、
前記記憶手段に記憶されたカレンダー情報と、前記抽出手段により抽出され前記記憶手段に記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成する制御手段と、
前記制御手段により生成された前記管理情報を、端末へ送信する送信手段と、
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記抽出手段により抽出された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が蓄積して記憶され、
前記受信手段により受信された前記お知らせ情報から、前記抽出手段により抽出された世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報と、前記記憶手段に蓄積して記憶された当該世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報とに基づいて、予定名に関する持ち物情報を推測し、当該世話管理される者の管理情報に追加する推測手段と、
を含む請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記推測手段は、前記記憶手段に蓄積して記憶された世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報を教師データとして機械学習させた学習済みモデルを用いて、前記抽出手段により抽出された予定情報の予定名に関する持ち物情報を推測する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受信手段は、端末から送信される前記お知らせ情報の撮影画像を受信し、
前記抽出手段は、前記受信手段により受信された前記撮影画像を文字認識により解析し、前記撮像画像から予定情報および持ち物情報を抽出する請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された世話管理される者の所属団体の情報と、当該世話管理される者の予定情報およびその予定情報の持ち物情報と、を取得し、
取得した予定情報およびその予定情報の持ち物情報を、当該所属団体に所属する、当該世話管理される者以外の者に共有する請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記世話管理される者は子どもであり、前記世話管理する者は当該子どもの保護者である請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
カレンダー情報と、世話管理する者および世話管理される者の情報と、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報と、を記憶すること、
端末から送信される、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報を受信すること、
受信された前記お知らせ情報から、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、記憶すること、
記憶されたカレンダー情報と、抽出され記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成すること、
生成された前記管理情報を、端末へ送信すること、
を含む情報処理方法。
【請求項8】
カレンダー情報と、世話管理する者および世話管理される者の情報と、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報と、が記憶される記憶手段と、
端末から送信される、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記お知らせ情報から、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、前記記憶手段に記憶させる抽出手段と、
前記記憶手段に記憶されたカレンダー情報と、前記抽出手段により抽出され前記記憶手段に記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成する制御手段と、
前記制御手段により生成された前記管理情報を、端末へ送信する送信手段と、
を含む情報処理装置としてコンピュータを機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、世話管理される者である子どもや介護が必要な高齢者などが所属する所属団体から送られてくるお知らせ情報に基づいて、世話管理される者の予定やその予定に関する持ち物を一元管理する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
具体的には、子どもが通っている小学校や中学校などの学校や、塾やスイミングスクールなどの習い事教室、または高齢者がショートステイする老人ホームなどの介護施設から送られてくるお知らせ情報に基づいて、子どもや高齢者の予定(イベント、催し物など)やその予定に関する持ち物を一元管理する情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
学校や習い事教室、介護施設などから、その子どもの家庭(保護者や介護者)へのお知らせは、主にプリントの配布やメールの送信などにより行われている。このようなプリントやメールに記載されている内容(お知らせ情報)は、学校や習い事教室、介護施設などと家庭間とを結びつける非常に重要な情報であり、適切に管理することが求められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ネットワークを介して、学校に通う生徒の家庭にて使用される端末に対して学校に関連する情報を提示する学校情報提示システムが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、イメージからデータを認識して自動的にスケジュールデータを生成する、光学式文字読取機を用いたスケジュール管理方法、及び該方法を具現化する携帯端末が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-233680号公報
【特許文献2】特開2013-54742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載されている発明により、学校や習い事教室、介護施設などからのお知らせ情報を管理することもできるが、兄弟や姉妹など子どもが複数人いる場合や、子どもが複数の習い事教室を掛け持ちしている場合、ワンオペ育児の場合、または高齢である親と子どもの両方の世話管理をする場合などを考慮すると、保護者や介護者の負担を軽減することが求められている。
【0007】
そこで、本発明は、世話管理される者(子どもや被介護者)が通っている小学校や中学校などの学校や、塾やスイミングスクールなどの習い事教室、または介護施設など(以下、「所属団体」ともいう)から送られてくるお知らせ情報に基づいて、世話管理される者の予定やその予定に関する持ち物を一元管理することで、世話管理する者(保護者や介護者)への負担を軽減することができ、同時に、誰でも、例えばスマートフォンやアプリケーションなどIT(Information Technology)に不慣れな者であっても使いやすい、利便性の高い情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報処理装置は、カレンダー情報と、世話管理する者および世話管理される者の情報と、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とが記憶される記憶手段と、端末から送信される、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報を受信する受信手段と、受信手段により受信されたお知らせ情報から、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、記憶手段に記憶させる抽出手段と、記憶手段に記憶されたカレンダー情報と、抽出手段により抽出され記憶手段に記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成する制御手段と、制御手段により生成された管理情報を、端末へ送信する送信手段と、を含む。
【0009】
本発明の情報処理方法は、カレンダー情報と、世話管理する者および世話管理される者の情報と、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とを記憶すること、端末から送信される、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報を受信すること、受信されたお知らせ情報から、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、記憶すること、記憶されたカレンダー情報と、抽出され記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成すること、生成された前記管理情報を、端末へ送信すること、を含む。
【0010】
これらの発明によれば、受信手段により、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報が受信され、抽出手段により、当該お知らせ情報から世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が抽出され、記憶手段に記憶される。そして、制御手段により、記憶手段に記憶されたカレンダー情報と、抽出手段により抽出され記憶手段に記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報が生成され、送信手段により端末へと送信される。
【0011】
また、情報処理装置は、抽出手段により抽出された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が蓄積して記憶される記憶手段と、受信手段により受信されたお知らせ情報から、抽出手段により抽出された世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報と、記憶手段に蓄積して記憶された当該世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報とに基づいて、予定名に関する持ち物情報を推測し、当該世話管理される者の管理情報に追加する推測手段と、を含むことが望ましい。これにより、推測手段は、抽出手段により抽出された世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報と、記憶手段に蓄積して記憶された当該世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報とに基づいて、例えば、抽出手段により抽出された予定情報の予定名や当該予定名に紐づく持ち物情報に含まれていない持ち物情報でも、記憶手段に蓄積して記憶された持ち物情報の中から必要な持ち物であると推測し、管理情報に追加することができる。
【0012】
また、受信手段は、端末から送信されるお知らせ情報の撮影画像を受信し、抽出手段は、受信手段により受信された撮影画像を文字認識により解析し、撮像画像から予定情報および持ち物情報を抽出することが望ましい。これにより、所属団体から紙媒体でお知らせ情報が配布され、その撮影画像が端末から送信された場合でも、抽出手段により、撮影画像を文字認識により解析し、撮像画像から予定情報および持ち物情報を抽出することができる。
【0013】
また、制御手段は、記憶手段に記憶された世話管理される者の所属団体の情報と、当該世話管理される者の予定情報およびその予定情報の持ち物情報とを取得し、取得した予定情報およびその予定情報の持ち物情報を、当該所属団体に所属する、当該世話管理される者以外の者に共有することが望ましい。これにより、ある所属団体の1人の利用者の予定情報およびその予定情報の持ち物情報が登録(記憶手段に記憶)された場合、同じ所属団体の他の利用者全てに対しても、登録された当該お知らせ情報に基づく予定情報などが共有される。
【0014】
また、本発明の情報処理プログラムは、カレンダー情報と、世話管理する者および世話管理される者の情報と、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とが記憶される記憶手段と、端末から送信される、世話管理される者が所属する所属団体からのお知らせ情報を受信する受信手段と、受信手段により受信されたお知らせ情報から、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を抽出し、記憶手段に記憶させる抽出手段と、記憶手段に記憶されたカレンダー情報と、抽出手段により抽出され記憶手段に記憶された世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報とに基づいて、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成する制御手段と、制御手段により生成された管理情報を、端末へ送信する送信手段と、を含む情報処理装置としてコンピュータを機能させる。これにより、本発明の情報処理プログラムをインストールさせたコンピュータは、本発明の情報処理装置と同等の作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムによれば、上述した構成により、端末から送信されるお知らせ情報に基づいて、カレンダー情報に世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された、つまり世話管理される者の情報が一元管理された管理情報が生成され、端末側で当該管理情報を確認することができるため、世話管理する者(保護者や介護者)への負担を軽減することができ、かつ利便性の高い情報処理装置などを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの概略構成図である。
図2】所属団体から世話管理する者へ配布されるプリントの例を示す説明図であり、(A)は小学校から保護者へ配布されるプリントの例、(B)は介護老人保健施設から家族・関係者へ配布されるプリントの例である。
図3】本発明の実施の形態に係る情報処理装置の概略ブロック図である。
図4】端末に表示される管理情報の例を説明するための説明図である。
図5】端末に表示される管理情報の例を説明するための説明図である。
図6】記憶手段に記憶される情報を説明するための説明図である。
図7】記憶手段に記憶される情報を説明するための説明図である。
図8】本発明の実施の形態に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。
【0018】
[情報処理装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの概略構成図である。情報処理システム1は、情報処理装置10と、世話管理する者Mが所有する端末T1と、所属団体Sが所有する端末T2とを含む。情報処理装置10は、ネットワーク網Nを介して端末T1,T2と相互に通信可能である。
【0019】
世話管理される者とは、子どもや被介護者など、他人からの世話管理が必要とされる者である。所属団体Sとは、世話管理される者が通っている小学校や中学校などの学校や、塾やスイミングスクールなどの習い事教室、または介護施設などである。また、世話管理する者Mとは、世話管理される者を世話したり管理したりする者であり、父、母、祖父、祖母、または兄・姉や、その他血縁関係がなくとも、世話管理される者をサポートする者をいう。
ここで、所属団体Sは、世話管理する者Mに対してお知らせ情報Pを発信する。
【0020】
お知らせ情報Pとは、例えば、所属団体Sが小学校であれば、小学校の学年別・クラス別に手渡しで、全校生徒に配布されるプリントP11(学校通信)である(図2(A)参照)。図2(A)の点線枠に囲まれている記載のように、プリントP11には、予定情報(授業参観といったイベント名)および、その予定の際に保護者や子どもが持参する必要がある持ち物情報(ポケット消毒液やマスクなどの持参品)が記載されている。
また、所属団体Sが介護老人保健施設であれば、介護老人保健施設の利用者に配布されるプリントP12(利用案内)である(図2(B)参照)。こちらも、点線枠に囲まれている記載のように、予定情報(施設利用時の利用案内)および、その予定の際に家族・関係者や高齢者が持参する必要がある持ち物情報(部屋着や就寝着、現在服用中の薬など)が記載されている。
【0021】
端末T1は、例えば、世話管理する者Mが所有するスマートフォンであり、カメラなどの撮影機能を有する端末である。当該撮影機能により、世話管理する者Mは、所属団体Sから配布されたプリントP11を端末T1で撮影することができる。また、端末T1は、ディスプレイなどの表示機能を有する。
一方、端末T2は、例えば、所属団体Sが所有するパソコンである。所属団体Sは、手渡しによるプリントP11,P12の配布だけでなく、端末T2からメール機能などにより、電子データP2でお知らせ情報Pを端末T1へ送信する場合もある。その場合、電子データP2は、端末T1のメモリなどに記憶される。
【0022】
図3は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置の概略ブロック図である。情報処理装置10は、ネットワーク網Nを介して外部との通信を制御する入出力インターフェース101と、受信手段102、抽出手段103、推測手段104、制御手段105、送信手段106、記憶手段109を含む。
【0023】
記憶手段109には、年月日や曜日、祝日などの情報を含むカレンダー情報や、世話管理される者の情報および世話管理する者の情報などが記憶される。また、記憶手段109には、抽出手段103により抽出された世話管理される者の予定情報や、その予定において持参すべき持ち物情報が蓄積して記憶される。記憶手段109は、データベース(特に、リレーショナルデータベース)により構成される。
【0024】
受信手段102は、所属団体Sからのお知らせ情報Pを受信する。具体的には、端末T1から送信される、お知らせ情報Pの電子データP2や、プリントP11,P12の撮影画像データなどのデータ受信制御を行う。
【0025】
抽出手段103は、受信手段102により受信されたお知らせ情報Pの電子データや撮影画像データなどから、世話管理される者の予定情報や、その予定情報に関する持ち物情報(その予定情報において、持参すべき持ち物の情報)を抽出する。つまり、抽出手段103は、受信データから、当該データに含まれる予定情報に関するキーワードやその予定において持参すべき持ち物情報に関するキーワードを特定し、抽出する。
【0026】
推測手段104は、抽出手段103により抽出された世話管理される者の予定情報の予定名およびその予定名に紐づく持ち物情報と、記憶手段109に蓄積して記憶された世話管理される者の予定情報の予定名およびその予定名に紐づく持ち物情報とに基づいて、予定名に関する持ち物情報を推測する。
【0027】
制御手段105は、カレンダー情報に、世話管理される者の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報が追加された管理情報を生成する。送信手段106は、生成された管理情報を端末T1に送信する。なお、送信手段106から送信された管理情報は、端末T1が有する表示機能により表示される。
【0028】
図4,5は、端末T1に表示される管理情報の例を説明するための説明図である。管理情報は、例えば、カレンダー情報Cに世話管理する者や、その世話管理する者に世話管理される者を含む家族全員などの予定が登録された形式で表示される情報である(図4参照)。また、カレンダーCの日付のタップ操作を行うことで、端末T1に、家族の詳細な予定が表示される(図5(A)参照)。さらに、それぞれの名前のタップ操作を行うことで、端末T1に、タップされた名前の人物のさらに詳細な予定が表示される(図5(B)参照)。このように、制御手段105は、それぞれの利用者(世話管理する者)のカレンダー情報に、世話管理される者の情報(予定情報やその予定において持参すべき持ち物情報)が追加された管理情報を生成する。
【0029】
[データ構造]
図6,7は、記憶手段109に記憶される情報を説明するための説明図である。本説明図では、記憶手段109に記憶される情報のデータ構造を用いて説明する。
【0030】
図6(A)は、利用者の情報のデータ構造である。利用者とは、情報処理システム1や情報処理装置10の利用者であり、世話管理する者や、世話管理される者などである。情報処理装置10の利用者は、ユニークな利用者IDで管理される。
【0031】
以下、利用者を、保護者(世話管理する者)とその子ども(世話管理される者)として説明するが、家族・関係者(世話管理する者)と高齢者(世話管理される者)や、その他の世話管理する者と世話管理される者との関係にも適宜置き換えることができる。
【0032】
利用者は、保護者または子どものうち、いずれか1つの属性情報を持つ。利用者の属性情報が保護者である場合、その利用者は、氏名、年齢の他、子ども情報などを持つ。子ども情報とは、保護者の子どもの情報(子どもの利用者ID)である。図6(A)に示す例において、「山田花子(利用者ID:1001)」の子どもは、「山田たけし(利用者ID:1002)」、「山田ひろし(利用者ID:1003)」、「山田あかり(利用者ID:1004)」の3人であることが分かる。
【0033】
また、利用者の属性情報が子どもである場合、その利用者は、氏名、年齢などの他、所属団体情報を持つ。所属団体情報とは、所属団体の情報(団体ID)であり、図6(B)に示す例においては、各団体名の各学年のクラス毎に、ユニークな団体IDが割り振られている。これにより、例えば、団体ID:2011を参照し、「山田ひろし」は「H小学校」の「4年1組」に所属していることが分かる。また、団体ID:2012を参照し、「山田あかり」は「H小学校」の「4年2組」に所属していることが分かる。
【0034】
また、図7(A)は、予定情報のデータ構造である。予定情報とは、遠足や授業参観、全国模試などの予定名(イベント名)、そしてその予定(イベント)が開催される年月日や時間などの情報であり、予定毎にユニークな予定IDが割り振られる。そして、予定IDは、予定名やその予定が開催される年月日・時間、およびその予定を開催する団体(団体ID)と紐づく。これにより、例えば、「H小学校4年1組(団体ID:2011)」と「H小学校4年2組(団体ID:2012)」で、2020年10月19日の13:55―14:40に、「授業参観(予定ID:5011)」が開催されることが分かる。
【0035】
また、図7(B)は、持ち物情報のデータ構造である。持ち物情報とは、予定に関する持ち物、つまり、マスクやポケット消毒液、水筒など、授業参観や遠足などの各予定において利用者が持参すべき物である。持ち物情報は、予定IDに紐づく。これにより、例えば、「授業参観(予定ID:5011)」では、「マスク」と「ポケット消毒液」を持ち物として持参する必要があることが分かる。
【0036】
[情報処理方法]
図8は、本発明の実施の形態に係る情報処理方法のフローチャートである。以下、図8およびその他の図面を参照して、本発明の実施の形態に係る情報処理方法を、本発明の実施の形態に係る情報処理装置に基づいて説明する。本説明において、利用者は3人の子どもを世話する者である母親、そして、世話される者はその3人の子どもたちとする。
【0037】
情報処理装置10の利用者である「山田花子」は、「たけし」、「ひろし」、「あかり」の3人の子どもがいる。「たけし」は、「S中学校の3年1組」および「N学習塾の中3国立文系コース」に所属している。また、「ひろし」は「H小学校の4年1組」に、「あかり」は「H小学校の4年2組」にそれぞれ所属している。
これらの情報は、事前に「山田花子」が所有する端末T1から情報処理装置10へ通知され、記憶手段109へ記憶されている(図6(A),(B)参照)。
【0038】
「山田花子」は、H小学校の4年1組から「10月の授業参観のお知らせ」というプリントP11を受け取った場合(図2(A)参照)、プリントP11を、端末T1の撮影機能で撮影する。そして、その撮影画像データを、情報処理装置10へ送信する。つまり、所属団体からのお知らせ情報Pを、撮影画像データとして、情報処理装置10へ送信する。一方、情報処理装置10の受信手段102では、当該撮影画像データが受信される(ステップS101)。
【0039】
そして、撮影画像データは、受信手段102で、文字認識により解析される。具体的には、OCR(Optical Character Reader)機能を有する受信手段102により、撮影画像データに記載されている文字が全て読み取られる。つまり、受信手段102により、撮影画像データのデータ変換(画像データから文字データへの変換)が行われる。
【0040】
その後、抽出手段103により、文字データへ変換されたお知らせ情報P(プリントP11)から、予定情報や持ち物情報が抽出される(ステップS102)。例えば、図2(A)に示すプリントP11には、「授業参観」というワードが含まれているため、当該ワードを「予定名」として抽出する。同時に、「期日」や「日程」のワードより、授業参観が開催される「年月日」や「時間」が抽出される。そして、抽出手段103により抽出されたこれら「予定名」、「年月日」、「時間」などの予定情報は、記憶手段109に記憶される(図7(A)の予定ID:5011参照)。
【0041】
また、プリントP11の右上には、「H小学校」というワードが含まれているため、抽出手段103は、当該ワードを「団体名」として抽出する。抽出された団体名「H小学校」は、団体IDと紐付けされるため(図6(B)の団体ID:2011,2012参照)、抽出手段103により抽出された上記予定情報やその予定において持参すべき持ち物情報は、当該団体IDに紐付けされて記憶手段109に記憶される(図7(A)の予定ID:5011参照)。
【0042】
なお、図6(A),(B)に示すように、「山田花子」の子どもがどの団体に所属しているかの情報も記憶手段109に記憶されているため、所属団体情報として記憶されている団体IDと、当該団体IDに紐づく予定IDにより、「山田花子」の子どもが所属している団体の予定も一元管理されることとなる。
つまり、記憶手段109に記憶された「H小学校」の「授業参観」の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報は、「山田花子」の子どもの「ひろし」と「あかり」に紐づくため、「ひろし」と「あかり」の「授業参観」の予定情報およびその予定において持参すべき持ち物情報を一元管理することができる。
【0043】
さらに、プリントP11には、「マスク」や「ポケット消毒液」というワードが含まれているため、抽出手段103は、授業参観の際に保護者や子どもが持参する持ち物として、「マスク」や「ポケット消毒液」を抽出する。このように抽出手段103により抽出された予定情報や持ち物情報は、記憶手段109に蓄積して記憶される(図7(B)の予定ID:5011参照)。
【0044】
なお、このような抽出処理は、AIを用いて行うことができる。例えば、「授業参観」の他、「遠足」や「写生大会」、「合奏コンクール」など、予定の名称として該当し得るワードを機械学習させた学習済みモデルを用いて、お知らせ情報Pから、予定情報を抽出することができる。
また、持ち物情報についても同様であり、例えば、「マスク」や「ポケット消毒液」の他、「水筒」や「絵具」、「リコーダー」など、持ち物として該当し得るワードを機械学習させた学習済みモデルを用いて、お知らせ情報Pから、持ち物情報を抽出することができる。
【0045】
ここで、所属団体Sからのお知らせ情報Pには、全ての持ち物情報が示されていない場合がある。例えば、学校や幼稚園などに入学・入園すると、最初に「入学のしおり」や「入園のしおり」が配られる。このような「しおり」には、普段の生活で前提条件となる持ち物が記載されている。具体的には、授業参観の際には、保護者は持ち物として「保護者用名札」や「スリッパ」を持参する必要があることが記載されている(図7(B)の予定ID:4011参照)。そして、この「保護者用名札」や「スリッパ」を毎回持参することは前提条件であるため、それ以降のお知らせ情報Pには、持ち物として記載されていない場合がある。例えば、図2(A)に示す「10月の授業参観のお知らせ」では、「保護者用名札」を持参する旨については記載されていない。他にも、予定が「カレーの日」である場合は、最初の「しおり」には「スプーン」を持参することが記載されているが、以降のお知らせ情報Pには記載されない。
【0046】
そのため、抽出ステップ(ステップS102)の後、推測手段104により、「お知らせ情報Pには記載されていないが、持参すべき持ち物」の推測が行われる(ステップS103)。まず、推測手段104は、抽出手段103により抽出された子どもの予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報と、記憶手段109により蓄積して記憶された過去の世話管理される者の予定情報の予定名および当該予定名に紐づく持ち物情報とを比較する。
【0047】
例えば、抽出手段103により抽出された世話管理される者の予定情報の予定名が「授業参観」であり、これに紐づく持ち物情報が「マスク」と「ポケット消毒液」だったとする(図7(B)の予定ID:5011参照)。この場合、当該「マスク」および「ポケット消毒液」と、記憶手段109により蓄積して記憶された過去の世話管理される者の予定情報の予定名が「授業参観」である情報(図7(B)の予定ID:4011参照)に紐づく持ち物情報とを比較する。
そうすると、今回抽出された持ち物情報には「保護者用名札」や「スリッパ」はないが、これらは、前提条件となる物(当然、持参すべき物)である可能性が高い。
【0048】
このような手順により、推測手段104にて、「お知らせ情報Pには記載されていないが、持参すべき持ち物」の推測が行われる。なお、このような推測処理は、AIを用いて行うことができる。例えば、予定が「授業参観」である場合に持参すべき持ち物を、記憶手段109に蓄積して記憶された情報(例えば、前回開催された授業参観、前々回開催された授業参観など)に基づいて機械学習させた学習済みモデルを用いて、予定名から、持ち物情報を推測することができる。
【0049】
予定情報や持ち物情報が抽出・推測されると、次に、制御手段105により、カレンダー情報Cに世話管理される者の予定情報および持ち物情報が追加された管理情報(図4,5参照)が生成される(ステップS104)。生成された管理情報は、記憶手段109に記憶される。
【0050】
また、生成された管理情報は、送信手段106により、「山田花子」が所有する端末T1へ送信される(ステップS105)。送信手段106は、例えば、「山田花子」が所有する端末T1からの要求を受けて、端末T1へ、記憶手段109に記憶された「山田花子」の管理情報を取得して送信する。
【0051】
例えば、「山田花子」のアカウント情報に紐づいて、記憶手段109に記憶された管理情報が取得され、端末T1へ送信される。具体的には、「山田花子」のアカウント情報(例えば、利用者ID:1001)で情報処理装置10へアクセス(ログイン)した場合、当該利用者IDに紐づく管理情報、つまり、山田花子の管理情報が送信される。
このようなアカウント情報は、保護者(山田花子)のアカウントを家族で共有してもよいし、子ども(たけし、ひろし、あかり)それぞれがアカウントを保有してもよい。
【0052】
ここで、端末T1に、情報処理装置10に関する機能をアプリケーションとして持たせてもよい。例えば、端末T1へ送信された管理情報に基づいて、レイアウトを整えて表示させる表示手段(図示せず)を端末T1に持たせてもよい。
また、端末T1から情報を登録する際、子どもの名前や所属団体(学校名、学年、クラス)をプルダウン形式で選択できる入力手段(図示せず)を端末T1に持たせてもよい。この場合、入力手段は、ネットワーク網Nを介して、記憶手段109に記憶されている所属団体の情報を取得することで、利用者に対してプルダウン形式で選択させることができる。
【0053】
これらの機能は、端末T1に、上述したような表示手段や入力手段を含むアプリケーションをインストールすることで実現できる。これにより、利用者にとっての使いやすさ、つまり利便性のさらなる向上を図ることができる。
【0054】
以上のような手順により、利用者である「山田花子」は、自身の子どもである、「たけし」、「ひろし」、「あかり」の予定やその予定に関する持ち物を一元管理することができる。つまり、学校や幼稚園などの所属団体が異なっていても、兄弟・姉妹全ての子どもの予定および持ち物を一元管理することができるため、保護者への負担を軽減することができる。
【0055】
上述した本発明の実施の形態に係る情報処理装置および情報処理方法は一例であり、例えば、所属団体Sから配布されるお知らせ情報Pが電子データである場合、受信手段102にて、お知らせ情報Pのデータ変換(画像データから文字データへの変換)が行われなくてもよい。
【0056】
また、図7(A),(B)に示すように、予定情報(予定ID)は所属団体情報(団体ID)に紐づいている。そして、図6(A),(B)に示すように、利用者(利用者ID)は所属団体情報(団体ID)に紐づいているため、ある所属団体の1人の利用者がプリントを投稿(登録)した場合、同じ所属団体の他の利用者全てに対しても、登録された当該プリントに基づく予定情報が共有される。
例えば、「山田花子」以外の「S中学校3年1組」の保護者が、予定情報として「遠足(予定ID:5001)」を登録した場合、当該予定情報は、「S中学校3年1組」に所属する「山田たけし」にも共有される。
【0057】
これにより、所属団体からのお知らせ情報Pを登録する担当の保護者を、持ち回り制などで分散することができ、より保護者の負担を軽減することができる。なお、抽出手段103は、抽出された予定情報の予定名や団体ID、持ち物、年月日や時間が、既に登録されている予定情報それらと一致する場合は、エラー処理を行う。これにより、既に他の保護者がプリントを投稿し、予定情報が登録されていたとしても、予定情報の二重登録(同じ予定情報が2つ以上登録されてしまうこと)を防ぐことができる。
【0058】
さらに、共有される範囲は、同じ所属団体に属する範囲内であるため、事故の発生を防止することができる。事故とは、例えば、ITリテラシーの低い者が、介護施設の機密情報や学校における子どもの個人情報を不用意にアップロードし、第三者に知れ渡ってしまうことなどである。
【0059】
以上のように説明した本実施の形態は一例であり、例えば、端末T1は、撮影機能や表示機能を有するものであれば、パソコンやタブレットなどでもよい。また、制御手段105により生成される管理情報は、本実施の形態で説明した例に限らず、世話管理される者の情報(予定情報やその予定において持参すべき持ち物情報)が、世話管理する者にとって容易に把握しやすい表示形式や管理形式であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、学校や習い事教室などから送られてくるお知らせ情報に基づいて、子どもの予定やその予定に関する持ち物を一元管理することができる情報処理装置などであり、特に、世話管理される者(子どもや被介護者)が複数人いる場合や、子どもが複数の習い事をしている場合であっても、これら複数の世話管理される者の複数の予定や持ち物をまとめて管理することができることにより、保護者の負担を軽減することができ、かつ誰でも利用し得る利便性の高いものであるため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0061】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
101 入出力インターフェース
102 受信手段
103 抽出手段
104 推測手段
105 制御手段
106 送信手段
109 記憶手段
N ネットワーク網
M 世話管理する者
T1,T2 端末
P お知らせ情報
P11 プリント(小学校から保護者へ配布されるプリント)
P12 プリント(介護老人保健施設から家族・関係者へ配布されるプリント)
P2 電子データ
C カレンダー情報
S 所属団体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8