(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114781
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】画像形成装置及び画像形成方法
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20220801BHJP
B41J 5/46 20060101ALI20220801BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
B41J29/38 202
B41J29/38 301
B41J5/46
G06F3/12 303
G06F3/12 344
G06F3/12 359
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011211
(22)【出願日】2021-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】松浦 裕貴
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061HH13
2C061HJ10
2C061HN05
2C061HN19
2C061HV01
2C061HV32
2C061HV44
2C187AD14
2C187BF36
2C187BG26
2C187FB13
2C187FC24
2C187HA01
2C187HA27
(57)【要約】
【課題】外字のフォントイメージが登録されていない場合に、外字の画像が形成されないまま印刷が行われるのを防止することができるようにする。
【解決手段】印刷データを解析し、印刷データを構成する各文字の文字コードを抽出する解析処理部Pr1と、解析処理部Pr1によって抽出された文字コードが外字の文字コードである場合に、該外字の文字コードに対応するフォントイメージを記憶装置54から読み出すフォントイメージ管理処理部Pr3と、フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、外字のフォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷を行い、フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータを生成しない印刷イメージデータ生成処理部Pr5とを有する。外字の画像が形成されることなく印刷が行われるのを防止することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)印刷データを解析し、印刷データを構成する各文字の文字コードを抽出する解析処理部と、
(b)該解析処理部によって抽出された文字コードが外字の文字コードである場合に、該外字の文字コードに対応するフォントイメージを記憶装置から読み出すフォントイメージ管理処理部と、
(c)前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、外字のフォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷を行い、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータを生成しない印刷イメージデータ生成処理部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
(a)前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なるかどうかを判断する外字登録状態判定処理部を有するとともに、
(b)前記印刷イメージデータ生成処理部は、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、印刷イメージデータを生成し、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータを生成しない請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記解析処理部によって抽出された文字コードが文字コード領域内の外字の文字コードであるかどうかを判断することによって、印刷データに外字が含まれているかどうかを判断する外字有無判断処理部を有する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記外字登録状態判定処理部は、前記印刷データに外字が含まれている場合に、前記外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なるかどうかを判断する請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記外字登録状態判定処理部は、前記外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、外字のフォントイメージは登録されていると判断し、外字のフォントイメージを前記印刷イメージデータ生成処理部に送り、前記外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、外字のフォントイメージは登録されていないと判断し、外字のフォントイメージを前記印刷イメージデータ生成処理部に送らない請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記外字登録状態判定処理部によって、外字のフォントイメージは登録されていないと判断された場合に、印刷を中止する旨のメッセージを表示し、操作者にエラーの通知を行う通知処理部を有する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
(a)印刷データを解析し、印刷データを構成する各文字の文字コードを抽出するステップと、
(b)抽出された文字コードが外字の文字コードである場合に、該外字の文字コードに対応するフォントイメージを記憶装置から読み出すステップと、
(c)前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、外字のフォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷を行い、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータを生成しないステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタにおいては、ホストコンピュータから送られた印刷データが解析され、印刷イメージが生成され、印刷が行われるようになっている。
【0003】
ところで、例えば、媒体としての帳票に対して印刷を行う場合において、印刷データを構成する文字に、フォントイメージが独自に作成された外字が含まれている、すなわち、印刷データに外字の文字コードが含まれている場合、プリンタの制御部は、プリンタの記憶部、ホストコンピュータの記憶部等に配設されたフォントデータベースから外字の文字コードに対応するフォントイメージを取得し、取得したフォントイメージを使用して印刷イメージデータを生成し、帳票に画像を形成し、印刷を行う(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、フォントデータベースにあらかじめ外字のフォントイメージを登録しておく必要があり、外字のフォントイメージが登録されていない場合、外字の画像が形成されることなく印刷が行われてしまう。
【0006】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、外字のフォントイメージが登録されていない場合に、外字の画像が形成されないまま印刷が行われるのを防止することができる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の画像形成装置においては、印刷データを解析し、印刷データを構成する各文字の文字コードを抽出する解析処理部と、該解析処理部によって抽出された文字コードが外字の文字コードである場合に、該外字の文字コードに対応するフォントイメージを記憶装置から読み出すフォントイメージ管理処理部と、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、外字のフォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷を行い、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータを生成しない印刷イメージデータ生成処理部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置においては、印刷データを解析し、印刷データを構成する各文字の文字コードを抽出する解析処理部と、該解析処理部によって抽出された文字コードが外字の文字コードである場合に、該外字の文字コードに対応するフォントイメージを記憶装置から読み出すフォントイメージ管理処理部と、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なる場合に、外字のフォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷を行い、前記フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータを生成しない印刷イメージデータ生成処理部とを有する。
【0009】
この場合、解析処理部によって抽出された文字コードが外字の文字コードである場合に、該外字の文字コードに対応するフォントイメージが記憶装置から読み出され、フォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合は、印刷イメージデータ生成処理部が印刷イメージデータを生成しないので、外字の画像が形成されることなく印刷が行われるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態における印刷システムを示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態における初期状態のフォント領域の例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における外字登録済み状態のフォント領域の例を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタ及び画像形成システムとしての印刷システムについて説明する。
【0012】
図2は本発明の実施の形態における印刷システムを示す図である。
【0013】
図において、PCは上位装置としての、かつ、情報処理装置としてのホストコンピュータ、10はプリンタ、Ntは、ホストコンピュータPCとプリンタ10とを接続するLANケーブル、USBケーブル等のネットワーク、Syは、ホストコンピュータPC、プリンタ10及びネットワークNtから成る印刷システムである。
【0014】
前記ホストコンピュータPCは、例えば、媒体としての図示されない帳票に対して印刷を行う際に、印刷データを生成し、ネットワークNtを介してプリンタ10に送信する。
該プリンタ10は、ホストコンピュータPCから印刷データを受信すると、印刷データを解析し、編集して印刷イメージデータを生成し、帳票に画像を形成して印刷を行う。
【0015】
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図、
図3は本発明の実施の形態における初期状態のフォント領域の例を示す図、
図4は本発明の実施の形態における外字登録済み状態のフォント領域の例を示す図である。
【0017】
図において、10はプリンタ、50は制御部、52は不揮発性メモリから成る第1の記憶部としてのROM、53は揮発性メモリから成る第2の記憶部としてのRAM、54は、ハードディスク等から成る第3の記憶部としての記憶装置である。
【0018】
前記制御部50は、図示されないCPU、入出力ポート等を備え、ROM52に記録されたプログラムに基づいて各種の処理を行う。ROM52には、前記プログラムのほかに、各種の設定値等が記録される。RAM53には、前記印刷データのほかに、各種の処理を行うためのデータが一時的に記録される。
【0019】
記憶装置54はフォントデータベースとして機能し、記憶装置54に形成されたフォント領域Arに、漢字、ひらがな、英数字、記号、外字等の各文字のフォントイメージが記録される。そのために、前記フォント領域Arは、各文字用に割り当てられた複数の文字コード領域Ari(1、2、…、)から成り、
図3及び4に示されるように、例えば、外字用に割り当てられた文字コード領域Ar1には、外字の文字コードと外字のフォントイメージとが対応させて記録され、漢字用に割り当てられた文字コード領域Ar2には、漢字の文字コードと漢字のフォントイメージとが対応させて記録される。なお、各文字コードは、各文字を識別するための複数の、本実施の形態においては、4個の英字又は数字の文字列で構成される。
【0020】
また、
図1において、Ptは、帳票に画像を形成し、印刷を行う印刷部、55は、ホストコンピュータPCから印刷データを受信したり、ホストコンピュータPCに各種のデータを送信したりするための通信部、56は操作パネルであり、該操作パネル56は、操作者がプリンタ10への指示を入力するためのスイッチ、キー等から成る操作部57、及びプリンタ10の状態を画像、文字等で表示するためのLCD等から成る表示部58を備える。なお、操作パネル56がタッチパネルによって形成されている場合、表示部58は操作部としても機能する。
【0021】
前記制御部50は、解析処理部Pr1、外字有無判断処理部Pr2、フォントイメージ管理処理部Pr3、外字登録状態判定処理部Pr4、印刷イメージデータ生成処理部Pr5、通知処理部Pr6等を有する。
【0022】
前記解析処理部Pr1は、解析処理を行い、通信部55を介してホストコンピュータPCから受信した印刷データを解析し、印刷データを構成する各文字の文字コードを抽出し、外字有無判断処理部Pr2に送る。
【0023】
該外字有無判断処理部Pr2は、外字有無判断処理を行い、解析処理部Pr1によって抽出された文字コードが文字コード領域Ar1内の外字の文字コードであるかどうかを判断することによって、印刷データに外字が含まれているかどうかを判断する。
【0024】
前記フォントイメージ管理処理部Pr3は、フォントイメージ管理処理を行い、フォントイメージを管理し、フォントイメージを文字コードと対応させて記憶装置54に記録したり、記憶装置54からフォントイメージを読み出したりする。
【0025】
前記外字登録状態判定処理部Pr4は、外字登録状態判定処理を行い、印刷データに外字の文字が含まれている場合に、記憶装置54のフォント領域Arを参照し、外字のフォントイメージが、プリンタ10が購入され、セットアップされた際に、外字用の文字コード領域Ar1に記録されたフォントイメージ、すなわち、初期状態の外字のフォントイメージと異なるかどうかを判断する。
【0026】
なお、外字用の文字コード領域Ar1に記録されるフォントイメージは、例えば、プリンタ10の操作者がホストコンピュータPCを操作し、初期状態のフォントイメージを変更することによって作成し、登録することができる。
【0027】
前記印刷イメージデータ生成処理部Pr5は、印刷データに含まれる文字の文字コードに対応するフォントイメージがフォントイメージ管理処理部Pr3から送られると、印刷イメージデータ生成処理を行い、フォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、該印刷イメージデータを印刷部Ptに送る。
【0028】
前記通知処理部Pr6は、所定のメッセージを表示部58に表示することによって、プリンタ10の操作者に通知する。
【0029】
次に、制御部50の動作について説明する。
【0030】
図5は本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。
【0031】
この場合、ホストコンピュータPCが、帳票の印刷データを生成し、プリンタ10に送信すると、プリンタ10において、通信部55は、印刷データを受信し(ステップS1)、解析処理部Pr1に送る。該解析処理部Pr1は、印刷データを解析し(ステップS2)、印刷データに含まれる各文字に対応する文字コードを抽出し(ステップS3)、外字有無判断処理部Pr2に送る。
【0032】
そして、外字有無判断処理部Pr2は、解析処理部Pr1によって抽出された文字コードが、外字用に割り当てられた文字コード領域Ar1内の文字コードであるかどうかを判断することによって、印刷データに外字が含まれているかどうかを判断する(ステップS4)。
【0033】
抽出された文字コードが文字コード領域Ar1内の文字コードではなく、印刷データに外字が含まれていない場合、フォントイメージ管理処理部Pr3は、例えば、漢字用の文字コード領域Ar2から文字コードに対応するフォントイメージを読み出し(ステップS5)、印刷イメージデータ生成処理部Pr5に送る。
【0034】
該印刷イメージデータ生成処理部Pr5は、フォントイメージ管理処理部Pr3から文字コードに対応するフォントイメージが送られると、フォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し(ステップS6)、印刷部Ptに送る。そして、印刷部Ptは、印刷イメージデータに基づいて帳票に画像を形成し、印刷を行う。
【0035】
一方、抽出された文字コードが文字コード領域Ar1内の文字コードであり、印刷データに外字が含まれている場合、外字登録状態判定処理部Pr4は、フォントイメージ管理処理部Pr3にフォントイメージ管理処理を行うよう指示を送り、フォントイメージ管理処理部Pr3による判断、すなわち、外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと異なるかどうかの判断に基づいて、外字のフォントイメージが既に記憶装置54に登録されているかどうかを判断する。
【0036】
すなわち、外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態のフォントイメージと同一である場合、外字登録状態判定処理部Pr4は、外字のフォントイメージが登録されていないと判断し、外字のフォントイメージを印刷イメージデータ生成処理部Pr5に送らず、該印刷イメージデータ生成処理部Pr5は印刷イメージデータを生成しない。したがって、印刷部Ptが帳票に画像を形成することはなく、印刷は行われない。
【0037】
そして、通知処理部Pr6は、表示部58に、「外字(文字コード:F040)がプリンタに登録されていないため、印刷を中止しました。」等の、フォントイメージが登録されておらず、印刷を中止する旨のメッセージを表示することによって、操作者にエラーを通知し(ステップS8)、処理を終了する。
【0038】
また、外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態のフォントイメージと異なる場合、外字登録状態判定処理部Pr4は、外字のフォントイメージが登録されていると判断し、外字のフォントイメージを印刷イメージデータ生成処理部Pr5に送る。該印刷イメージデータ生成処理部Pr5は、外字登録状態判定処理部Pr4から外字のフォントイメージが送られると、フォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し(ステップS6)、印刷部Ptに送る。そして、印刷部Ptは、印刷イメージデータに基づいて帳票に画像を形成し、印刷を行う。
【0039】
例えば、印刷データに漢字の「鉄」及び「道」から成る文字列が含まれる場合、解析処理部Pr1は、印刷データを解析し、印刷データに含まれる各文字「鉄」及び「道」に対応する文字コードを抽出し、外字有無判断処理部Pr2に送り、該外字有無判断処理部Pr2は、抽出された文字コードが、外字用に割り当てられた文字コード領域Ar1内の文字コードでないと判断し、印刷データに外字が含まれていないと判断する。
【0040】
続いて、フォントイメージ管理処理部Pr3は、漢字用の文字コード領域Ar2から文字コードに対応するフォントイメージを読み出し、印刷イメージデータ生成処理部Pr5に送り、該印刷イメージデータ生成処理部Pr5は、フォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷部Ptに送る。そして、印刷部Ptは、印刷イメージデータに基づいて帳票に「鉄」及び「道」から成る文字列の画像を形成し、印刷を行う。
【0041】
これに対して、解析処理部Pr1が抽出した文字コードが、
図3及び4に示されるように「F040」及び「9353」である場合、外字有無判断処理部Pr2は、抽出された文字コード「F040」が、外字用に割り当てられた文字コード領域Ar1内の文字コードであり、文字コード「9353」が、漢字用に割り当てられた文字コード領域Ar2内の文字コードであると判断する。
【0042】
続いて、フォントイメージ管理処理部Pr3は、外字用の文字コード領域Ar1から文字コード「F040」及び「9353」に対応するフォントイメージを読み出し、
図3に示されるように、文字コード「F040」に対応するフォントイメージが初期状態のフォントイメージである「・」と同じであり、登録されていないので、通知処理部Pr6は操作者にエラーを通知し、処理を終了する。
【0043】
一方、文字コード「F040」に対応するフォントイメージが、
図4に示されるように、偏を「金」とし、旁を「矢」とする外字であり、初期状態の外字のフォントイメージと異なり、登録されている場合、フォントイメージ管理処理部Pr3は、外字用の文字コード領域Ar1から「F040」に対応するフォントイメージを読み出し、漢字用の文字コード領域Ar2から文字コード「9353」に対応するフォントイメージを読み出し、印刷イメージデータ生成処理部Pr5に送る。該印刷イメージデータ生成処理部Pr5は、フォントイメージに基づいて印刷イメージデータを生成し、印刷部Ptに送る。そして、印刷部Ptは、印刷イメージデータに基づいて帳票に、偏を「金」とし、旁を「矢」とする外字及び「道」から成る文字列の画像を形成し、印刷を行う。
【0044】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 通信部55は印刷データを受信する。
ステップS2 解析処理部Pr1は印刷データを解析する。
ステップS3 解析処理部Pr1は印刷データに含まれる各文字に対応する文字コードを抽出する。
ステップS4 外字有無判断処理部Pr2は印刷データに外字が含まれているかどうかを判断する。印刷データに外字が含まれている場合はステップS7に進み、印刷データに外字が含まれていない場合はステップS5に進む。
ステップS5 フォントイメージ管理処理部Pr3はフォントイメージを読み出す。
ステップS6 印刷イメージデータ生成処理部Pr5は印刷イメージデータを生成し、処理を終了する。
ステップS7 外字登録状態判定処理部Pr4は外字のフォントイメージが登録されているかどうかを判断する。外字のフォントイメージが登録されている場合はステップS5に進み、外字のフォントイメージが登録されていない場合はステップS8に進む。
ステップS8 通知処理部Pr6はエラーを通知し、処理を終了する。
【0045】
このように、本実施の形態においては、解析処理部Pr1によって抽出された文字コードが外字の文字コードであり、該外字の文字コードに対応するフォントイメージが初期状態の外字のフォントイメージと同一である場合に、印刷イメージデータ生成処理部Pr5によって印刷イメージデータが生成されないので、外字の画像が形成されることなく印刷が行われるのを防止することができる。
【0046】
また、本実施の形態においては、文書データの処理を画像形成装置において行うようにしているが、情報処理装置において行うようにすることができる。
【0047】
なお、本実施の形態においては、ホストコンピュータPCで生成された印刷データがプリンタ10に送信されるようになっているが、図示されないサーバ装置を上位装置として、かつ、情報処理装置として使用し、サーバ装置で生成された印刷データをプリンタ10に送信することもできる。
【0048】
また、本実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0049】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0050】
10 プリンタ
54 記憶装置
Pr1 解析処理部
Pr3 フォントイメージ管理処理部
Pr5 印刷イメージデータ生成処理部