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特開2022-114809電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114809
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20220801BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20220801BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
H04N5/232 060
B64C39/02
B64D47/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011249
(22)【出願日】2021-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸
(72)【発明者】
【氏名】竹内 凌一
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122EA15
5C122EA63
5C122FJ11
5C122GC19
5C122GC52
5C122HA75
5C122HA90
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】空中を移動可能な飛翔体から撮影された画像の臨場感及び/又は没入感を高め得る電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】電子機器は、空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得する画像取得部と、画像取得部によって取得される画像の所定の領域に飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行する制御部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行する制御部と、
を備える電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記画像取得部によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、前記所定の処理を実行する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定の被写体の変位及び前記飛翔体の変位に基づいて、前記画像取得部によって取得される画像において前記所定の被写体が撮影される領域に前記飛翔体の影が映り込むか否か判定する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記所定の被写体の推定される変位及び前記飛翔体の推定される変位に基づいて、前記画像取得部によって取得される画像において前記所定の被写体が撮影される領域に前記飛翔体の影が映り込むか否か判定する、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記画像取得部によって取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の警報を出力する、請求項1から4にいずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記画像取得部によって取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、前記飛翔体の影が前記所定の領域に映り込むと判定される位置に前記飛翔体を移動させようとする操作入力に応じてフォースフィードバックを出力するように制御する、請求項1から4にいずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
前記制御部は、前記画像取得部によって取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、前記飛翔体の影が前記所定の領域に映り込むと判定される位置を回避するように前記飛翔体の移動を制御する、請求項1から4にいずれかに記載の電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、前記画像取得部12によって取得された画像が所定の時刻に撮影されたか否かに応じて、前記所定の処理を実行する、請求項1から7のいずれかに記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御部は、前記画像取得部によって取得された画像が所定の天候状態において撮影されたか否かに応じて、前記所定の処理を実行する、請求項1から8のいずれかに記載の電子機器。
【請求項10】
前記制御部は、前記画像取得部によって取得された画像が撮影された際に前記飛翔体に光を照射する光源の照度が所定の照度以下であるか否かに応じて、前記所定の処理を実行する、請求項1から9のいずれかに記載の電子機器。
【請求項11】
空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得するステップと、
前記画像を取得するステップにおいて取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行するステップと、
を備える、電子機器の制御方法。
【請求項12】
電子機器に、
空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得するステップと、
前記画像を取得するステップにおいて取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、例えばドローンのような飛翔体から撮影された画像を取得する電子機器、このような電子機器の制御方法、及び、このような電子機器に実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばドローンのような、典型的には無人の飛翔体が、急速に普及しつつある。例えば、無人で小型のマルチコプターのような飛翔体に、ビデオカメラのような撮像デバイスを搭載させたものが市販されている。このような飛翔体によれば、人間が容易に到達できないような場所から静止画又は動画などを撮影することができる。例えば、特許文献1は、ドローンなどで撮影した観光地等の映像を視聴可能なシステムを開示している。今後、ドローンのような無人で小型の飛翔体は、用途の拡大及び法整備の進展に伴って、ますます普及することが期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3228694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のドローンなどによって空中から撮影した映像は、その映像の視聴者にとって、臨場感及び/又は没入感などを高めるものになり得る。一方、ドローンによって空中から撮影した映像に、ドローン自身の影が映り込んでしまうと、視聴者にとって、その映像の臨場感及び/又は没入感が減殺されることも想定される。
【0005】
本開示の目的は、空中を移動可能な飛翔体から撮影された画像の臨場感及び/又は没入感を高め得る電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る電子機器は、
空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行する制御部と、
を備える。
【0007】
一実施形態に係る電子機器の制御方法は、
空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得するステップと、
前記画像を取得するステップにおいて取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行するステップと、
を含む。
【0008】
一実施形態に係るプログラムは、
電子機器に、
空中を移動可能な飛翔体から撮影される画像を取得するステップと、
前記画像を取得するステップにおいて取得される画像の所定の領域に前記飛翔体の影が映り込むと判定される場合、所定の処理を実行するステップと、
を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
一実施形態によれば、空中を移動可能な飛翔体から撮影された画像の臨場感及び/又は没入感を高め得る電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る電子機器と飛翔体とが行う通信について説明する図である。
図2】一実施形態に係る電子機器の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図3】一実施形態に係る飛翔体の外観を示す図である。
図4】一実施形態に係る飛翔体の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図5】一実施形態に係る飛翔体の影が映り込む様子を示す図である。
図6】一実施形態に係る飛翔体の影が映り込んだ画像の例を示す図である。
図7】一実施形態に係る飛翔体の影が映り込んだ画像の他の例を示す図である。
図8】一実施形態に係る電子機器の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示において、「電子機器」とは、例えばバッテリ及び/又は電力系統などのような任意の電源から供給される電力により駆動する機器としてよい。以下説明する一実施形態に係る電子機器は、飛翔体から撮像された画像を取得して、必要に応じて所定の処理を実行する機能を有する。以下説明する一実施形態に係る電子機器は、各種の機器としてよい。例えば、一実施形態に係る電子機器は、専用に設計された端末の他、ドローンなどの操作端末(制御装置)、汎用のタブレット、ファブレット、ノートパソコン(ノートPC)、コンピュータ、又はサーバなどのように、任意の機器としてよい。また、一実施形態に係る電子機器は、例えば携帯電話又はスマートフォンのように、他の電子機器と通信を行う機能を有してもよい。ここで、上述の「他の電子機器」とは、例えば携帯電話又はスマートフォンのような電子機器としてもよいし、例えば基地局、サーバ、専用端末、又はコンピュータのように、任意の機器としてもよい。また、本開示における「他の電子機器」も、電力によって駆動される機器又は装置などとしてよい。一実施形態に係る電子機器が、他の電子機器と通信を行う際には、典型的には無線通信を行うものとしてよいが、例えば有線による通信を行ってもよい。
【0012】
以下、一実施形態に係る電子機器及び飛翔体について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、一実施形態に係る電子機器1と、飛翔体100とが行う通信について説明する図である。図1は、一実施形態に係る電子機器1を、飛翔体100及びサーバ300とともに示している。
【0014】
一実施形態に係る電子機器1は、図1に示すように、例えばノートPC又は専用端末のような機器としてよい。しかしながら、上述のように、一実施形態に係る電子機器1は、例えば飛翔体100の操作端末(制御装置)とするなど、各種の機器としてよい。
【0015】
図1に示すように、電子機器1は、飛翔体100と通信可能に構成してよい。具体的には、後述のように、電子機器1は、飛翔体100に設置された撮像部によって撮影された画像を受信することができる。飛翔体100は、空中を移動可能に構成される。飛翔体100については、さらに後述する。電子機器1と飛翔体100の間の通信は、典型的には無線接続によるものとしてよいが、例えば有線接続による通信としてもよいし、有線及び無線の接続による通信としてもよい。
【0016】
図1において、電子機器1と飛翔体100とは、互いに直接通信を行うことができるものとして示してある。また、図1に示すように、電子機器1と飛翔体100とは、例えばネットワークNを介して通信可能としてもよい。
【0017】
後述のように、一実施形態に係る電子機器1及び飛翔体100の双方は、それぞれに通信部を備えている。したがって、図1に示すように、電子機器1と飛翔体100とは、例えばネットワークNを介して、互いに無線通信を行うことができる。ネットワークNは、有線、無線、又は有線及び無線の任意の組み合わせにより構成されてよい。また、図1に示すように、電子機器1及び飛翔体100は、それぞれ、ネットワークNを介してサーバ300と接続してもよい。
【0018】
サーバ300は、サービスを提供するコンピュータとしてよい。すなわち、サーバ300は、例えばクライアントサーバモデルにおけるサーバのように、クライアントからの要求に対して情報及び/又は処理結果を提供する機能を果たすコンピュータ及び/又はソフトウェアとしてよい。サーバ300は、汎用的なコンピュータのようなハードウェア及び/又はソフトウェアを含めて構成してよいため、より詳細な構成の説明は省略する。
【0019】
サーバ300は、例えば電子機器1及び飛翔体100の少なくとも一方に関連する事業者によって管理される各種のサーバとしてもよい。また、サーバ300は、例えばクラウドサーバなどとしてもよい。例えば、本開示において、電子機器1と飛翔体100との間、飛翔体100とネットワークNとの間、及び電子機器1とネットワークNとの間の少なくとも一部は無線であるとしてよい。また、例えば、本開示において、サーバ300とネットワークNの少なくとも一部区間は有線であるとしてもよい。本開示のネットワークNの構成として、前述のような構成以外の構成を採用してもよい。
【0020】
電子機器1及び飛翔体100は、それぞれ、サーバ300と通信することで、サーバ300に各種情報を送信することができる。また、電子機器1及び飛翔体100は、それぞれ、サーバ300と通信することで、サーバ300から各種情報を受信することができる。これにより、例えば飛翔体100は、電子機器1から直接情報を受信できない場合であっても、サーバ300を介することによって、電子機器1から送信された情報を受信することができる。同様に、例えば電子機器1は、飛翔体100から直接情報を受信できない場合であっても、サーバ300を介することによって、飛翔体100から送信された情報を受信することができる。
【0021】
次に、一実施形態に係る電子機器1の機能的な構成について説明する。
【0022】
図2は、一実施形態に係る電子機器1の構成を概略的に示す機能ブロック図である。図2に示すように、一実施形態に係る電子機器1は、制御部10を備える。一実施形態において、制御部10は、図2に示すように、画像取得部12及び判定部14を備えてもよい。さらに、一実施形態に係る電子機器1は、例えば、通信部20、記憶部30、表示部40、及び画像出力部50などの少なくともいずれかを、適宜備えてもよい。上述した制御部10、通信部20、記憶部30、表示部40、及び画像出力部50などは、電子機器1における任意の箇所に配置又は内蔵してよい。一実施形態に係る電子機器1は、図2に示した機能部の少なくても一部を省略してもよいし、図2に示した機能部以外の他の機能を有する機能部を適宜備えてもよい。
【0023】
制御部10は、電子機器1を構成する各機能部をはじめとして、電子機器1の全体を制御及び/又は管理する機能部としてよい。制御部10は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)のような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。制御部10は、まとめて1つのプロセッサで実現してもよいし、いくつかのプロセッサで実現してもよいし、それぞれ個別のプロセッサで実現してもよい。プロセッサは、単一の集積回路として実現されてよい。集積回路は、IC(Integrated Circuit)ともいう。プロセッサは、複数の通信可能に接続された集積回路及びディスクリート回路として実現されてよい。プロセッサは、他の種々の既知の技術に基づいて実現されてよい。一実施形態において、制御部10は、例えばCPU又はDSP及び当該CPU又はDSPで実行されるプログラムとして構成してよい。制御部10において実行されるプログラム、及び、制御部10において実行された処理の結果などは、記憶部30に記憶してよい。一実施形態に係る電子機器1の制御部10の動作は、さらに後述する。
【0024】
通信部20は、無線通信をはじめとする各種の機能を実現することができる。通信部20は、例えばLTE(Long Term Evolution)、4G、又は5G等の種々の通信方式による通信を実現してよい。通信部20は、例えばITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)において通信方式が標準化されたモデムを含んでよい。また、通信部20は、例えばWiFi又はBluetooth(登録商標)等の種々の方式による無線通信を実現してもよい。通信部20は、例えばアンテナを介して、例えば飛翔体100の通信部と無線通信してもよい。また、通信部20は、例えばアンテナを介して、例えばサーバ300の通信部と無線通信してもよい。通信部20は、例えば電波を送受信するアンテナ及び適当なRF部などを含めて構成してよい。通信部20は、無線通信を行うための既知の技術により構成することができるため、より詳細なハードウェアの説明は省略する。通信部20が送受信する各種の情報は、例えば記憶部30に記憶してもよい。
【0025】
記憶部30は、制御部10及び通信部20などから取得した各種情報を記憶する。また記憶部30は、制御部10によって実行されるプログラム等を記憶する。その他、記憶部30は、例えば制御部10による演算結果などの各種データも記憶する。さらに、記憶部30は、制御部10が動作する際のワークメモリ等も含むことができるものとして、以下説明する。記憶部30は、例えば半導体メモリ又は磁気ディスク等により構成することができるが、これらに限定されず、任意の記憶装置とすることができる。また、例えば、記憶部30は、本実施形態に係る電子機器1に挿入されたメモリカードのような記憶媒体としてもよい。また、記憶部30は、制御部10として用いられるCPUの内部メモリであってもよい。
【0026】
表示部40は、例えば、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence panel)、又は無機ELディスプレイ(Inorganic Electro-Luminescence panel)等の任意の表示デバイスとしてよい。表示部40は、文字、図形、又は記号等の各種の情報を表示してよい。また、表示部40は、例えばユーザに電子機器1の操作を促すために、種々のGUIを構成するオブジェクト、及びアイコン画像などを表示してもよい。表示部40において表示を行うために必要な各種データは、例えば制御部10又は記憶部30などから供給されてよい。また、表示部40は、例えばLCDなどを含む場合、適宜、バックライトなどを含んで構成されてもよい。このように、一実施形態において、表示部40は、飛翔体100から撮影された画像を表示してよい。この場合、表示部40は、飛翔体100が備えるカメラのような撮像部によって撮影された画像を表示してよい。また、表示部40は、制御部10の画像取得部12によって取得される画像を表示してもよい。また、表示部40は、制御部10の判定部14によって処理される画像を表示してもよい。
【0027】
画像出力部50は、通信部20によって受信された画像、表示部40に表示される画像、及び制御部10によって処理された画像の少なくともいずれかを出力する。例えば、画像出力部50は、飛翔体100から撮影された画像として表示部40に表示される画像と同じ画像を出力してもよい。また、例えば、画像出力部50は、飛翔体100から撮影された画像を、表示部40に表示する代わりに出力してもよい。また、画像出力部50は、制御部10の画像取得部12によって取得される画像を出力してもよい。画像出力部50によって出力される画像は、例えば記憶部30に記憶(又は蓄積)されてもよい。また、画像出力部50によって出力される画像は、例えば通信部20から例えばサーバ300など電子機器1の外部に送信されてもよい。
【0028】
制御部10の画像取得部12は、飛翔体100から撮影された画像を取得する。画像取得部12は、例えば通信部20によって受信される画像を取得してよい。また、画像取得部12は、例えば記憶部30に記憶(又は蓄積)された画像を取得してもよい。図2に示すように、画像取得部12は、制御部10の一部として構成されてもよい。また、画像取得部12は、制御部10とは別の機能部として構成されてもよい。この場合、画像取得部12は、制御部10と同様に、例えばCPU又はDSPのような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。また、画像取得部12は、例えばCPU又はDSP及び当該CPU又はDSPで実行されるプログラムとして構成してよい。
【0029】
制御部10の判定部14は、与えられた各種の情報から所定の条件が満たされたか否かを判定する機能を有してよい。例えば、判定部14は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に、飛翔体100の影が映り込むか否か判定してよい。判定部14の機能及び動作については、さらに後述する。図2に示すように、判定部14は、制御部10の一部として構成されてもよい。また、判定部14は、制御部10とは別の機能部として構成されてもよい。この場合、判定部14は、制御部10と同様に、例えばCPU又はDSPのような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。また、判定部14は、例えばCPU又はDSP及び当該CPU又はDSPで実行されるプログラムとして構成してよい。
【0030】
次に、一実施形態に係る飛翔体100について説明する。
【0031】
図3は、一実施形態に係る飛翔体100の外観を示す図である。図3に示すように、飛翔体100は、外観上、撮像部160及び駆動部190を備えてよい。これらの機能部については、さらに後述する。
【0032】
一実施形態において、飛翔体100は、水平方向の移動速度が低くても空中に浮遊することが可能な各種の飛行機能を有する装置としてよい。例えば、飛翔体100は、典型的には無人で小型のヘリコプター、マルチコプター、ドローン、飛行船、気球、又は無人航空機(Unmanned Aerial Vehicles(UAV))と呼ばれる無人飛行体等としてよい。ここで、ドローンとは、種々の用途に使用されるものとしてよい。例えば、ドローンは、CCDイメージセンサなどの撮像部を備え、飛行中の映像を撮像する用途を含むものとしてよい。また、一実施形態において、飛翔体100は、無線による遠隔制御が可能なものとしてもよいし、自律制御(自動操縦)が可能なものとしてもよい。また、飛翔体100は、例えば電子機器1のような外部機器から無線によって遠隔制御(自動操縦)されてもよい。一実施形態において、飛翔体100の大きさは、特に限定されない。飛翔体100の大きさは、例えば、数センチメートルから数十メートルの範囲など任意の大きさでよい。また、一実施形態において、飛翔体100は、例えば翼を有するものを含めてもよい。本開示では、一実施形態において、飛翔体100の重さは、特に限定されない。飛翔体100の重さは、例えば、数グラムから数十キログラムの範囲など任意の重さでよい。
【0033】
飛翔体100は、図3に示すようなものに限定されず、各種の飛翔体としてよい。以下の説明において、飛翔体100は、図3に示す4つのプロペラのような、1つ以上のプロペラ(ブレード又はローターなどとしてもよい)を含むドローンである例について説明する。図3に示す飛翔体100は、4つのプロペラをそれぞれ駆動するために、駆動部190A、駆動部190B、駆動部190C、及び駆動部190Dを備えている。以下、駆動部190A、駆動部190B、駆動部190C、及び駆動部190Dのそれぞれを特に区別しない場合、単に「駆動部190」と記すことがある。飛翔体100は、上述の駆動部190を1つ以上備えることにより、空中を自在に移動可能な機能を備えることができる。一実施形態に係る飛翔体100は、1つ以上の任意の個数のプロペラ(ブレード又はローターなどとしてもよい)を備えてよい。また、一実施形態に係る飛翔体100が備えるプロペラは、図3に示すようなものに限定されず、各種の構成を採用してよい。
【0034】
図4は、一実施形態に係る飛翔体100の構成を概略的に示す機能ブロック図である。図4に示すように、一実施形態に係る飛翔体100は、制御部110を備える。また、上述のように、一実施形態に係る飛翔体100は、撮像部160及び駆動部190を備えている。さらに、一実施形態に係る飛翔体100は、通信部120、記憶部130、位置情報取得部170、及び気圧センサ180などの少なくともいずれかを適宜備えてよい。上述した制御部10、通信部120、記憶部130、撮像部160、位置情報取得部170、気圧センサ180、及び駆動部190などは、飛翔体100における任意の箇所に配置又は内蔵してよい。一実施形態に係る飛翔体100は、図4に示した機能部の少なくても一部を省略してもよいし、図4に示した機能部以外の他の機能を有する機能部を適宜備えてもよい。
【0035】
制御部110は、飛翔体100を構成する各機能部をはじめとして、飛翔体100の全体を制御及び/又は管理する機能部としてよい。制御部110は、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)のような、少なくとも1つのプロセッサを含んでよい。一実施形態において、制御部110は、例えばCPU又はDSP及び当該CPU又はDSPで実行されるプログラムとして構成してよい。制御部110において実行されるプログラム、及び、制御部110において実行された処理の結果などは、記憶部130に記憶してよい。制御部110は、図2において説明した制御部10と同様の思想に基づく機能部として構成してもよい。ただし、図4に示す制御部110は、飛翔体100に搭載される機能部として、適切なサイズ及び/又は重量を有するように構成してもよい。
【0036】
通信部120は、無線通信をはじめとする各種の機能を実現することができる。通信部120は、例えばLTE(Long Term Evolution)、4G、又は5G等の種々の通信方式による通信を実現してよい。通信部120は、例えばITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)において通信方式が標準化されたモデムを含んでよい。また、通信部120は、例えばWiFi又はBluetooth(登録商標)等の種々の方式による無線通信を実現してもよい。通信部120は、例えばアンテナを介して、例えば電子機器1の通信部20と無線通信してもよい。また、通信部120は、例えばアンテナを介して、例えばサーバ300の通信部と無線通信してもよい。通信部120は、例えば電波を送受信するアンテナ及び適当なRF部などを含めて構成してよい。通信部120は、無線通信を行うための既知の技術により構成することができるため、より詳細なハードウェアの説明は省略する。通信部120が送受信する各種の情報は、例えば記憶部130に記憶してもよい。通信部120は、図2において説明した通信部20と同様の思想に基づく機能部として構成してもよい。ただし、図4に示す通信部120は、飛翔体100に搭載される機能部として、適切なサイズ及び/又は重量を有するように構成してもよい。
【0037】
記憶部130は、制御部110及び通信部120などから取得した各種情報を記憶する。また記憶部130は、制御部110によって実行されるプログラム等を記憶する。その他、記憶部130は、例えば制御部110による演算結果などの各種データも記憶する。さらに、記憶部130は、制御部110が動作する際のワークメモリ等も含むことができるものとしてもよい。記憶部130は、例えば半導体メモリ又は磁気ディスク等により構成することができるが、これらに限定されず、任意の記憶装置とすることができる。また、例えば、記憶部130は、本実施形態に係る飛翔体100に挿入されたメモリカードのような記憶媒体としてもよい。また、記憶部130は、制御部110として用いられるCPUの内部メモリであってもよい。記憶部130は、図2において説明した記憶部30とそれぞれ同様の思想に基づく機能部として構成してよい。ただし、記憶部130は、飛翔体100に搭載される機能部として、適切なサイズ及び/又は重量を有するように構成してもよい。
【0038】
撮像部160は、例えばCCDイメージセンサなどを含む、各種の撮像デバイスで構成してよい。撮像部160は、飛翔体100が空撮を行うためのカメラデバイスとしてもよい。撮像部160は、図3に示すように、飛翔体100において、飛翔体100の外部に向けて取り付けられるようにしてよい。撮像部160は、飛翔体100を視点とする静止画又は動画を撮像することができる。撮像部160が撮像した静止画又は動画のデータは、制御部110に供給されてもよいし、記憶部130に記憶されてもよい。撮像部160は、例えばデジタルカメラなど、撮像を行うための既知の技術により構成することができるため、より詳細なハードウェアの説明は省略する。撮像部160は、必要に応じて任意の数だけ、任意の形態のものを設置してよい。
【0039】
位置情報取得部170は、位置情報取得部170が存在する位置に関する情報を取得する。一実施形態において、位置情報取得部170は、飛翔体100の位置に関する情報を取得してよい。位置情報取得部170は、GNSS(Global Navigation Satellite System)技術等に基づいて、位置情報を取得するものとしてよい。GNSS技術は、例えばGPS(Global Positioning System)、GLONASS、Galileo、及び準天頂衛星(QZSS)等のいずれか衛星測位システムを含んでよい。位置情報取得部170は、例えばGPSモジュールなどの位置情報所得デバイスとしてよい。位置情報取得部170は、GPSモジュールなどに限定されず、位置に関する情報を取得可能な任意のデバイスによって構成してもよい。位置情報取得部170が取得する位置情報は、例えば、緯度情報、経度情報、及び高度情報の少なくともいずれかの情報を含んでよい。位置情報取得部170が取得する位置情報は、制御部110に供給されてよい。位置情報取得部170から供給される位置情報に基づいて、制御部110は、飛翔体100の現在位置などを把握することができる。
【0040】
方向情報取得部172は、飛翔体100の方位角及び/又は傾きなど、飛翔体100の方向に関する情報を取得する。一実施形態において、方向情報取得部172は、例えば地磁気センサを含む電子コンパスのような機能部としてもよい。また、方向情報取得部172は、飛翔体100自体の傾きを加味するためなどの目的で、適宜、加速度センサなどを含んでもよい。さらに、方向情報取得部172は、飛翔体100の撮像部160の向く方向(例えば図5に示す方向Cd)を取得する機能を有してもよい。飛翔体100の撮像部160の向く方向Cdは、飛翔体100に対する撮像部160の方向、及び飛翔体100自体の方向に基づいて求めることができる。
【0041】
気圧センサ180は、飛翔体100の外側の気圧(大気圧)を検出する。気圧センサ180は、飛翔体100の外側の気圧(大気圧)を検出することができれば、任意のものを採用してよい。制御部110は、気圧センサ180によって検出された飛翔体100の外側の気圧(大気圧)に基づいて、飛翔体100の高度に関する情報を推定してもよい。一実施形態において、気圧センサ180は、飛翔体100の高度を測定するための高度計として使用される。気圧センサ180が、例えば周囲環境の気圧の情報を取得することにより、飛翔体100の高度に関する情報を推定してもよい。その他、気圧センサ180は、飛翔体100の位置及び高度の少なくとも一方に関する情報を取得することができれば、任意の構成のものを採用してよい。例えば、超音波センサ又はレーザー測定器などを用いて、飛翔体100の下方にある地面までの距離を測定することにより、高度を測定してもよい。飛翔体100に搭載された撮像部160によって撮影された映像から自己位置の推定を行うことにより、飛翔体100の位置又は高度に関する情報を取得してもよい。
【0042】
駆動部190は、例えば、電力によって回転駆動されるモータなどで構成してよい。駆動部190は、飛翔体100のプロペラを回転駆動する。飛翔体100が備える駆動部190の数は、飛翔体100が備えるプロペラの数に対応させてよい。例えば、図3に示す飛翔体100のように、4つのプロペラを有する場合、飛翔体100が備える駆動部190の数も4つとしてよい。
【0043】
一実施形態において、制御部110は、駆動部190の単位時間当たりの回転数などを制御することで、飛翔体100の飛行及び/又は浮遊を制御してよい。例えば、制御部110は、全ての駆動部190が回転数を揃えて増すように制御することにより、飛翔体100を上昇させることができる。また、例えば、制御部110は、全ての駆動部190が回転数を揃えて減らすように制御することにより、飛翔体100を下降させることができる。さらに、制御部110は、複数の駆動部190の回転数が異なるように制御することにより、飛翔体100の進行方向を変化させることができる。飛翔体100がプロペラを用いて飛行する際の制御は、既知の各種の技術を採用することができるため、より詳細な説明は省略する。
【0044】
一実施形態において、駆動部190が回転駆動するものは、必ずしもプロペラに限定されない。一実施形態において、駆動部190は、例えばブレード又はローターなどを回転駆動してもよい。すなわち、駆動部190は、飛翔体100が飛行及び/又は浮遊するに際し、例えば揚力及び/又は推進力などの動力を発生する任意の要素を駆動する機能部としてよい。
【0045】
以上説明したように、一実施形態に係る飛翔体100は、空中を移動可能に構成される。また、一実施形態に係る電子機器1の制御部10(の画像取得部12)は、飛翔体100から撮影された画像を取得する。また、一実施形態に係る電子機器1の制御部10(の判定部14)は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むか否か判定してよい。また、一実施形態に係る電子機器1の制御部10は、画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合に、例えば飛翔体100に関する所定の処理を実行する。
【0046】
次に、一実施形態に係る電子機器1の動作について説明する。
【0047】
上述のように、飛翔体100によれば、人間が容易に到達できないような場所から静止画又は動画などを撮影することができる。飛翔体100によって空中から撮影した映像は、その映像の視聴者にとって、臨場感及び/又は没入感などを高めるものになり得る。ここで、例えば太陽などの光源と飛翔体100の位置関係によっては、地面などに飛翔体100の影が現れることがある。また、地面などに飛翔体100の影が現れる場合、飛翔体100の撮像部160によって撮像される画像の画角によっては、飛翔体100によって空中から撮影した映像に飛翔体100自身の影が映り込むこともある。
【0048】
まず、飛翔体100によって撮影された画像に、飛翔体100自身の影が映り込む様子について説明する。図5は、一実施形態に係る飛翔体100によって撮影される画像に、当該飛翔体100の影が映り込む様子を示す図である。
【0049】
図5に示すように、例えば飛翔体100が、地面Gdの上方の空中で浮遊又は移動している状況を想定する。ここで、飛翔体100に備えられた撮像部160は、図に示す方向Cd(すなわち飛翔体100の前方向の下方)に向いているものとする。この場合、飛翔体100の撮像部160は、飛翔体100の前方向の下方の画像を撮影することができる。以下、方向Cdは、撮像部160の向く方向を示すものとする。また、図5に示すように、飛翔体100に光を照射する光源として太陽Snが存在し、飛翔体100に比較的強い光を照射する他の光源はないものとする。
【0050】
図5に示すように、飛翔体100を基準とした太陽Snの高度(仰角)の方向を、方向Zaとする。この場合、太陽Snから飛翔体100までの方向Zaを地面Gdまで延長した位置に、飛翔体100の影Sdが現れる。図5に示すように、飛翔体100の撮像部160が方向Cdを向いている際に、撮像部160によって撮影される画像の画角をAvとして示す。この場合、飛翔体100の撮像部160によって撮影される画像には、地面Gd上に現れる飛翔体100の影Sdが含まれる。
【0051】
図6は、図5に示すような状況において、飛翔体100の撮像部160によって撮影される画像の例を示す図である。図6に示すように、飛翔体100の撮像部160によって撮影される画像には、地面Gdにおいて飛翔体100の影Sdが映り込む。図6に示すように、飛翔体100の撮像部160によって撮影される画像に映り込む飛翔体100の影Sdは、当該画像に映り込んでいない物体の影である。したがって、その画像を見る者によっては、当該画像に不自然な影が映り込んでいると感じる(すなわち違和感を覚える)ことが想定される。また、その画像を見る者によっては、当該画像がドローンなどによって撮影されたものであることが一目瞭然と感じることも想定される。
【0052】
また、ドローンによって、特定の被写体を空中から撮影する場合もある。このような場合、撮影された画像において当該特定の被写体にドローン自身の影が映り込んでしまうと、視聴者にとって、その画像の臨場感及び/又は没入感はより減殺されることも想定される。
【0053】
図7は、図6と同様に、図5に示すような状況において、飛翔体100の撮像部160によって撮影される画像の他の例を示す図である。図7に示すように、例えば飛翔体100の撮像部160によって所定の被写体(図7においては自動車200)が撮影される場合、当該所定の被写体(自動車200)が撮影される位置に飛翔体100の影Sdが映り込むこともあり得る。図7に示すように、飛翔体100の撮像部160によって撮影される画像に映り込む飛翔体100の影Sdは、所定の被写体(自動車200)の影ではなく、当該画像に映り込んでいない物体(飛翔体100)の影である。したがって、その画像を見る者によっては、当該画像に不自然な影が映り込んでいると感じる(すなわち違和感を覚える)ことが想定される。また、その画像を見る者によっては、当該画像がドローンなどによって撮影されたものであることが一目瞭然と感じることも想定される。
【0054】
本来、飛翔体100によって、所定の被写体(例えば自動車200)を空中から撮影すれば、臨場感及び/又は没入感などを高め得る所定の被写体の画像を撮影することが期待できる。しかしながら、図7に示すように、飛翔体100によって撮影される画像において、所定の被写体(自動車200)が撮影される位置に飛翔体100の影Sdが映り込んでしまうと、当該画像の臨場感及び/又は没入感は著しく減殺され得る。
【0055】
このように、ドローンによって空中から撮影された画像において、例えば所定の被写体などの位置にドローン自身の影が映り込んでしまうと、視聴者にとって、その画像の臨場感及び/又は没入感が著しく減殺されることも想定される。また、視聴者によっては、その画像を見ることで興奮の度合いが著しく減殺される、又は興ざめすることも想定される。したがって、一実施形態に係る電子機器1は、飛翔体100から撮影される画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込む場合には、飛翔体100に関する所定の処理を実行する。ここで、飛翔体100に関する所定の処理とは、例えば画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むことに対する注意喚起となり得る動作のための処理としてもよい。また、飛翔体100に関する所定の処理とは、例えば画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込まなくなるような動作のための処理としてもよい。以下、このような電子機器1の動作について、さらに説明する。
【0056】
図8は、一実施形態に係る電子機器1の動作を説明するフローチャートである。
【0057】
図8に示す動作は、例えば飛翔体100を飛行又は浮遊させて、飛翔体100から画像を撮影する時点において開始してよい。
【0058】
図8に示す動作が開始すると、電子機器1の制御部10の画像取得部12は、飛翔体100から撮影された画像を取得する(ステップS1)。ステップS1において、画像取得部12は、飛翔体100から撮影された画像(静止画又は動画)を順次リアルタイムで、又はリアルタイムに近いタイミングで取得してよい。
【0059】
ステップS1の処理を行う際に、飛翔体100の撮像部160によって画像(静止画又は動画)の撮影が開始されているものとしてよい。この場合、飛翔体100の制御部110は、撮像部160によって画像が撮影されるように制御してよい。ここで、飛翔体100の制御部110は、撮像部160によって撮影された画像を、例えば記憶部130に記憶(蓄積)してもよい。飛翔体100は、撮像部160によって撮影された画像のデータを、順次、通信部120から電子機器1に送信してよい。この場合、飛翔体100の制御部110は、通信部120から電子機器1(の通信部20)に画像のデータを送信するように制御してよい。そして、電子機器1は、飛翔体100(の通信部120)から送信された画像のデータを、通信部20によって受信してよい。この場合、電子機器1の制御部10は、通信部20が画像のデータを飛翔体100(の通信部120)から受信するように制御してよい。
【0060】
ステップS1において飛翔体100から撮影された画像が取得されたら、制御部10の判定部14は、画像取得部12によって取得された画像の所定の領域に、飛翔体100の影が映り込むか否か判定する(ステップS2)。ステップS2の処理、すなわち、画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むか否かの判定は、以下説明するように、種々の態様で行うことができる。
【0061】
ステップS2において、画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むか否かを判定するために、制御部10は、まず、光源から飛翔体100に照射される光によって飛翔体100の影が生成される位置(又は位置の変位)を推定してよい。まず、光源から飛翔体100に照射される光によって飛翔体100の影が地面などに生成される位置(又は位置の変位)を推定してよい。このために、制御部10は、飛翔体100の三次元的な位置及び当該位置の時間変化(すなわち速度)を取得してよい。ここで、飛翔体100の三次元的な位置及び当該位置の時間変化(すなわち速度)は、例えば位置情報取得部170及び/又は気圧センサ180などによって取得してよい。このようにして、制御部10は、飛翔体100の位置の変化及び速度に基づいて、飛翔体100の変位(すなわち進路)を推定することができる。
【0062】
次に、制御部10は、飛翔体100に光を照射する光源の三次元的な位置を取得してよい。ここで、飛翔体100に光を照射する光源とは、例えば飛翔体100の近くに存在するスポットライト又は街灯などとしてもよい。この場合、飛翔体100に光を照射する光源の三次元的な位置は、予め記憶部130又は記憶部30に記憶しておいてもよいし、必要なタイミングで通信部120又は通信部20を経て外部から取得してもよい。また、飛翔体100に光を照射する光源とは、例えば太陽としてもよい。この場合、太陽の三次元的な位置、例えば太陽の高度(仰角)及び方位角は、国立天文台などによって公表される情報から得ることができる。例えば、任意の地点における任意時刻の太陽の高度と方位角は、暦象年表に掲載された情報に基づいて算出することができる。
【0063】
以上のようにして、飛翔体100の三次元的な位置、及び飛翔体100に光を照射する光源の三次元的な位置に基づいて、光源から照射される光によって地面などに生成される飛翔体100の影の位置を推定することができる。また、飛翔体100の地面からの高さ、及び飛翔体100に光を照射する光源の地面からの高さが判明すれば、両者の位置関係及び飛翔体100の外観の大きさ(サイズ)から、地面に生成される飛翔体100の影の大きさ(面積)を推定することもできる。さらに、飛翔体100の三次元的な位置の変位が推定できれば、飛翔体100に光を照射する光源と飛翔体100との三次元的な位置関係から、当該光源から照射される光によって生成される飛翔体100の影の進路を推定することもできる。
【0064】
さらに、飛翔体100及び/又は撮像部160の向く方向、並びに撮像部160の画角に基づいて、光源から照射される光によって生成される飛翔体100の影が、撮像部160によって撮影される画像に映り込むか否か判定することができる。ここで、飛翔体100及び/又は撮像部160の向く方向は、例えば方向情報取得部172によって取得してよい。また、撮像部160の画角は、予め記憶部130又は記憶部30に記憶しておいてもよいし、撮像部160から得られる情報に基づいて求めてもよいし、撮像部160が撮影する画像から判定するなど、各種の手段により取得してよい。
【0065】
上述のようにして、判定部14は、光源から照射される光によって生成される飛翔体100の影の進路を推定し、当該影が撮像部160によって撮影される画像に映り込むか否か判定することができる。そこで、次に、判定部14は、画像取得部12によって取得された画像における所定の領域の位置を判定する。
【0066】
ここで、画像取得部12によって取得された画像における「所定の領域」(すなわち図8のステップS2における所定の領域)とは、以下に説明するように、各種の領域とすることができる。例えば、上記「所定の領域」とは、例えば、飛翔体100の影が映り込むことが望ましくない領域など、種々の任意の領域としてよい。また、上記「所定の領域」とは、例えば、地面に対して相対速度がゼロである領域、すなわち地面に対して静止している領域としてもよい。ここで、上記「所定の領域」が地面に対して静止している領域であっても、画像取得部12によって取得された画像(撮像部160によって撮影された画像)において、当該領域は地面とともに移動している場合も想定される。一方、上記「所定の領域」とは、例えば、地面に対して相対速度がゼロでない領域、すなわち地面に対して動いている領域としてもよい。
【0067】
このように、上記「所定の領域」は、予め位置又は変位が設定された領域としてもよい。この場合、上記「所定の領域」の位置又は変位は、記憶部30又は記憶部130に記憶されていてもよいし、通信部20又は通信部120などを経て取得してもよい。上記「所定の領域」が予め位置又は変位が設定された領域である場合、判定部14は、当該所定の領域の位置を、記憶された情報又は取得した情報に基づいて判定することができる。このように、一実施形態において、制御部10(の判定部14)は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に、飛翔体100の影が映り込むか否か判定してよい(ステップS2)。例えば、判定部14は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域の位置と、当該画像において飛翔体100の影が映り込む位置とが重なるか否か判定してよい。判定部14は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域の位置と、当該画像において飛翔体100の影が映り込む位置とが重なる場合、当該画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定してよい。一方、判定部14は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域の位置と、当該画像において飛翔体100の影が映り込む位置とが重ならない場合、当該画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込まないと判定してよい。画像取得部12によって取得された画像における「所定の領域」の位置は、緯度経度によって表された所定の領域の絶対位置を、画像上の位置に変換して得られたものであってよい。また、画像取得部12によって取得された画像における「所定の領域」の位置は、飛翔体100の位置を基準にした相対位置によって表された所定の領域の位置を、画像上の位置に変換して得られたものであってもよい。
【0068】
ここで、飛翔体100の三次元的な位置、及び/又は、画像取得部12によって取得された画像における所定の領域の位置は、時々刻々と異なり得る。このため、現時点で前記画像において飛翔体100の影が映り込む位置と、前記画像の所定の領域の位置とが重ならなくても、所定時間の経過後に両者の位置が重なることも想定される。すなわち、現時点で前記所定の領域に飛翔体100の影が映り込んでいなくても、飛翔体100の変位、及び/又は、所定の領域の変位によって、所定時間の経過後に前記所定の領域に飛翔体100の影が映り込むこともあり得る。上述のように、飛翔体100の変位、及び/又は、画像取得部12によって取得された画像における所定の領域の変位は、制御部10において取得又は推定することができる。このため、ステップS2において、判定部14は、所定時間の経過後に(例えば2秒後などに)前記所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定してもよい。
【0069】
また、画像取得部12によって取得された画像における「所定の領域」(すなわち図8のステップS2における所定の領域)は、例えば、図7に示した自動車200のような所定の被写体の位置する領域としてもよい。例えば自動車200のような所定の被写体は、地面Gdに対して静止していてもよいし、動いていてもよい。
【0070】
ステップS2において、判定部14は、画像取得部12によって取得された画像において、例えば自動車200のような所定の被写体を、画像認識の技術に基づいて判定してよい。例えば、判定部14は、例えば撮像される画像において人物の顔の部分を認識する顔認識の技術と同様に、予め規定された所定の被写体を、画像取得部12によって取得された画像において認識してよい。この場合、判定部14は、例えばデジタル画像から所定の被写体と思われる部分を抜き出し、所定の被写体の画像データベースと照合することで識別を行ってもよい。このような画像認識の技術は、既知のものを適宜適用することができるため、より詳細な説明は省略する。
【0071】
また、ステップS2において、判定部14は、画像取得部12によって取得された画像において、所定の被写体(例えば移動体)を、背景画像から検出する技術に基づいて判定してよい。この場合、例えば、動的背景差分による移動体の検出技法を利用して、移動する被写体を背景から検出してもよい。また、この場合、例えば、画像のフレーム間差分法の原理に基づいて、移動する被写体を背景から検出してもよい。その他、種々の既知の技法に基づいて、移動体のような被写体の位置を背景において判定してよい。
【0072】
このように、上記「所定の領域」は、所定の被写体の位置する領域としてもよい。この場合、上記「所定の領域」の位置又は変位は、判定部14によって判定されて、記憶部30又は記憶部130に記憶されてもよいし、通信部20又は通信部120などを経て取得してもよい。このように、一実施形態において、制御部10(の判定部14)は、画像取得部12によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域に飛翔体100の影が映り込むか否か判定してもよい(ステップS2)。例えば、判定部14は、画像取得部12によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域の位置と、当該画像において飛翔体100の影が映り込む位置とが重なるか否か判定してよい。判定部14は、画像取得部12によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域の位置と、当該画像において飛翔体100の影が映り込む位置とが重なる場合、当該画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定してよい。一方、判定部14は、画像取得部12によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域の位置と、当該画像において飛翔体100の影が映り込む位置とが重ならない場合、当該画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込まないと判定してよい。
【0073】
ここで、飛翔体100の三次元的な位置、及び/又は、画像取得部12によって取得された画像において所定の被写体が撮影される領域の位置は、時々刻々と異なり得る。したがって、制御部10は、飛翔体100の変位及び所定の被写体の変位を検出(取得)又は推定してもよい。この結果に基づいて、判定部14は、ステップS2において、画像取得部12によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域に飛翔体100の影が映り込むか否か判定してもよい
【0074】
このように、一実施形態において、また、一実施形態において、制御部10(の判定部14)は、所定の被写体の変位及び飛翔体100の変位に基づいて、上記判定を行ってもよい。さらに、一実施形態において、制御部10(の判定部14)は、所定の被写体の推定される変位及び飛翔体100の推定される変位に基づいて、上記判定を行ってもよい。
【0075】
以上のようにして、ステップS2において、判定部14は、画像取得部12によって取得された画像の所定の領域に、飛翔体100の影が映り込むか否か判定できる。
【0076】
ステップS2において画像取得部12によって取得された画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定された場合、制御部10は、所定の処理を実行する(ステップS3)。ステップS3において、制御部10は、飛翔体100に関する所定の処理を実行してよい。
【0077】
ステップS3の処理を実行する場合とは、現状のままでは、所定時間の経過後に、画像取得部12によって取得された画像の所定の領域に、飛翔体100の影が映り込んでしまう場合である。したがって、ステップS3において、制御部10は、所定の処理として、注意喚起となり得る動作のための処理、又は画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込まなくなるような動作のための処理などを実行してよい。ステップS3において実行される飛翔体100に関する所定の処理とは、以下説明するように、種々の態様で行うことができる。
【0078】
例えば、ステップS3において、制御部10は、電子機器1から所定の警報を出力するように制御してよい。制御部10は、所定の警報として、表示部40に所定の警告表示をしてもよい。例えば、制御部10は、表示部40に例えば「影が映り込みます」と表示するように制御してもよい。また、飛翔体100の影が映り込んでしまうまでの時間が例えば3秒と判明している場合、制御部10は、表示部40に例えば「あと3秒で影が映り込みます」と表示するように制御してもよい。また、制御部10は、所定の警報として、電子機器1における任意の音声出力部から所定の警告音又は警告音声を出力してもよい。さらに、制御部10は、所定の警報として、電子機器1における任意の触感呈示部から所定の振動などを出力してもよい。
【0079】
このように、制御部10は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、所定の警報を出力してもよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むことに対する注意を喚起することができる。
【0080】
また、例えば、ステップS3において、制御部10は、電子機器1において飛翔体100を操作する入力に対して所定の警報を出力するように制御してもよい。例えば、電子機器1が飛翔体100の操作入力を行うための操作入力部を備える場合、制御部10は、当該操作入力部にフォースフィードバックを発生させてもよい。特に、操作入力部において所定の操作が行われている最中に、当該操作入力が維持されると画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、制御部10は、当該操作入力に応じたフォースフィードバックを発生させてもよい。また、制御部10は、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むと判定される位置に飛翔体100を移動させようとする操作入力に応じて、フォースフィードバックを発生させてもよい。また、制御部10は、画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むリスクに応じて、フォースフィードバックの強さを可変にしてもよい。
【0081】
このように、制御部10は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、飛翔体100を操作する入力に応じてフォースフィードバックを出力するように制御してもよい。特に、この場合、制御部10は、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むと判定される位置に飛翔体100を移動させようとする操作入力に応じてフォースフィードバックを出力するように制御してもよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むことに対する注意を喚起することができる。
【0082】
また、例えば、ステップS3において、制御部10は、飛翔体100の影が所定の領域に映り込まないように、飛翔体100の移動を制御してもよい。例えば、制御部10は、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むような位置を自動的に回避するように制御してよい。例えば、飛翔体100に対する現在の操作入力が維持されると所定時間の経過後に所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、現在の操作入力に基づく制御をキャンセルする、又は他の制御を上書きする、などの処理を実行してもよい。ここで、飛翔体100に対する「操作入力」とは、例えば人間による操作入力としてもよいし、例えば制御部10又は制御部110などによる操作入力(の指示)としてもよい。また、制御部10は、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むような位置を回避しつつ、飛翔体100に対する現在の操作入力に可能な限り又はある程度従うように制御してよい。また、制御部10は、飛翔体100が所定の目的位置に向かって自動操縦されている場合には、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むような位置を回避しつつ、目的位置に到達できるよう移動ルートが自動的に変更されるように制御してもよい。ここで、飛翔体100の自動操縦は、例えば制御部10又は制御部110などによるものとしてもよいし、他の電子機器などによるものとしてもよい。
【0083】
例えば、ステップS3において、制御部10は、飛翔体100の影の位置と、所定の領域の位置とが、地面において重ならないように制御する処理を実行してもよい。この場合、制御部10は、次のように制御を行ってもよい。
(1)飛翔体100から地面上に垂線を下した地点Pから所定の領域の位置までの距離と、地点Pから地面上に映り込む飛翔体100の影の位置までの距離とが同じ(又は所定の距離以下)にならないように制御
(2)飛翔体100から地面上に垂線を下した地点Pを基準とする所定の領域の位置の方位角と、地点Pを基準とする地面上に映り込む飛翔体100の影の位置の方位角とが同じ(又は所定の角度以下)にならないように制御
ステップS3において、制御部10は、上記(1)及び(2)の双方の条件が満たされるように制御を行ってもよい。
【0084】
このように、制御部10は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むと判定される位置を回避するように飛翔体100の移動を制御してもよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込まなくなる。
【0085】
一方、ステップS2において飛翔体100の影が画像の所定の領域に映り込まないと判定された場合、制御部10は、ステップS3の処理をスキップして、図8に示す動作を終了してよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、画像の所定の領域に飛翔体100の影が映り込むことについて注意喚起されるか、又は飛翔体100の影が映り込むことが回避される。
【0086】
以上説明したように、一実施形態に係る電子機器1の制御部10は、画像取得部12によって取得される画像の所定の領域に、飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、飛翔体100に関する所定の処理を実行する。特に、制御部10は、画像取得部12によって取得される画像において所定の被写体が撮影される領域に飛翔体100の影が映り込むと判定される場合、飛翔体100に関する所定の処理を実行してもよい。
【0087】
一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば図7に示したような空撮画像のように、自動車200のような所定の被写体の位置に飛翔体100の影が映り込む場合、注意が喚起される。また、一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば図7に示したような空撮画像のように、自動車200のような所定の被写体の位置に飛翔体100の影が映り込むことは回避される。すなわち、一実施形態に係る電子機器1によれば、飛翔体100から撮影された画像において、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むリスクは低減される。したがって、一実施形態に係る電子機器1によれば、飛翔体100から撮影された画像の臨場感及び/又は没入感を高め得る。
【0088】
以下、一実施形態に係る電子機器1の他の特徴について説明する。
【0089】
上述のように、一実施形態に係る電子機器1によれば、飛翔体100の影が所定の領域に映り込むリスクは低減される。ここで、飛翔体100から撮影される画像において、飛翔体100の影が所定の領域に映り込んだとしても、当該影の部分がほとんど目立たないこともあり得る。このような場合、画像の所定の領域に映り込む飛翔体100の影が所定のレベルを超えて目立つ場合に、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行してもよい。
【0090】
例えば夜の時間帯などに飛翔体100から撮影される画像において、飛翔体100の影が所定の領域に映り込んだとしても、当該影の部分がほとんど目立たないこともあり得る。このため、例えば、画像取得部12によって取得された画像が夜でない時間帯(例えば午前7頃から午後6時頃までなど)に撮影された場合、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行してもよい。すなわち、画像取得部12によって取得された画像が夜の時間帯(例えば午後8時頃から午前6時頃までなど)に撮影された場合、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行しなくてもよい。ここで、飛翔体100によって画像が撮影された時刻の情報は、撮影された画像に付された時刻の情報に基づくものとしてもよいし、画像が撮影された際に制御部10又は制御部110が適宜取得する時刻の情報としてもよい。
【0091】
このように、一実施形態において、制御部10は、画像取得部12によって取得された画像が所定の時刻に撮影されたか否かに応じて、飛翔体100に関する所定の処理を実行してもよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、飛翔体100の影が目立つ場合にのみ所定の処理を行うことができる。このため、一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば制御部10などの処理負荷を軽減することができる。
【0092】
また、例えば天候が曇天などのような状況で飛翔体100から撮影された画像において、飛翔体100の影が所定の領域に映り込んだとしても、当該影の部分がほとんど目立たないこともあり得る。このため、例えば、画像取得部12によって取得された画像が良好な天候状態(例えば晴天など)において撮影された場合、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行してもよい。すなわち、画像取得部12によって取得された画像が良好でない天候状態(例えば曇天又は雨天など)において撮影された場合、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行しなくてもよい。ここで、飛翔体100によって画像が撮影された際の天候は、例えば飛翔体100の気圧センサ180などによって判定してもよいし、撮像部160によって撮像される映像から判定してもよい。また、飛翔体100によって画像が撮影された際の天候の情報は、画像が撮影された際に制御部10又は制御部110が(例えば通信部20又は通信部120などを経て)適宜取得するものとしてもよい。
【0093】
このように、制御部10は、画像取得部12によって取得された画像が所定の天候状態において撮影されたか否かに応じて、飛翔体100に関する所定の処理を実行してもよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、飛翔体100の影が目立つ場合にのみ所定の処理を行うことができる。このため、一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば制御部10などの処理負荷を軽減することができる。
【0094】
また、例えば飛翔体100に光を照射する光源の光が比較的弱い場合も、状況で飛翔体100から撮影された画像において、飛翔体100の影が所定の領域に映り込んだとしても、当該影の部分がほとんど目立たないこともあり得る。このため、例えば、画像取得部12によって取得された画像が撮影された際の光源の照度が比較的強い場合、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行してもよい。すなわち、画像取得部12によって取得された画像が撮影された際の光源の照度が比較的弱い場合、上述のような飛翔体100について所定の処理を実行しなくてもよい。ここで、飛翔体100によって画像が撮影された際の光源の照度は、例えば飛翔体100に備えられる照度センサなどの各種のセンサによって判定してもよいし、撮像部160によって撮像される映像から判定してもよい。また、飛翔体100によって画像が撮影された際の光源の照度は、画像が撮影された際に制御部10又は制御部110が(例えば通信部20又は通信部120などを経て)適宜取得するものとしてもよい。また、前述の光源の照度が所定のレベル以上になると、画像において飛翔体100の影が所定の領域に映り込む部分が比較的目立つように、前記所定のレベルが設定されてもよい。
【0095】
このように、制御部10は、画像取得部12によって取得された画像が撮影された際に飛翔体100に光を照射する光源の照度が所定の照度以下であるか否かに応じて、飛翔体100に関する所定の処理を実行してもよい。一実施形態に係る電子機器1によれば、飛翔体100の影が目立つ場合にのみ所定の処理を行うことができる。このため、一実施形態に係る電子機器1によれば、例えば制御部10などの処理負荷を軽減することができる。
【0096】
上述した実施形態において、飛翔体100は、自動操縦によって自律的に飛行又は浮遊するものとしてもよいし、遠隔操作によって人間が操縦するものとしてもよい。
【0097】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各機能部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能である。複数の機能部等は、1つに組み合わせられたり、分割されたりしてよい。上述した本開示に係る各実施形態は、それぞれ説明した各実施形態に忠実に実施することに限定されるものではなく、適宜、各特徴を組み合わせたり、一部を省略したりして実施され得る。
【0098】
上述した実施形態では、「所定の領域」の例として、飛翔体100が撮影する所定の被写体の位置する領域としたが、「所定の領域」はこれに限定されない。例えば、他の飛翔体によって空撮が行われている領域、又は太陽光パネルの上など、飛翔体100自身による撮影領域に含まれない領域であっても、何らかの理由で影が生じることが好ましくない領域を「所定の領域」としてもよい。
【0099】
上述した実施形態は、電子機器1としての実施のみに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態は、電子機器1のような機器の制御方法として実施してもよい。さらに、例えば、上述した実施形態は、電子機器1のような機器に実行させるプログラムとして実施してもよい。
【0100】
上述した実施形態に係る電子機器1は、飛翔体100によって撮影された画像を取得して、必要に応じて飛翔体100について所定の処理を実行した。しかしながら、本開示に係る電子機器1及び飛翔体100は、上述のような実施形態に限定されない。例えば、一実施形態に係る電子機器1は、飛翔体100に内蔵されるものとしてもよい。この場合、電子機器1及び飛翔体100において重複する機能部は、適宜、統合してもよい。このようにすれば、飛翔体100に内蔵された電子機器1は、飛翔体100によって撮影された画像を取得して、必要に応じて飛翔体100について所定の処理を実行することができる。このような実施形態によれば、例えば、飛翔体100から撮影された画像において飛翔体100の影が所定の領域に映り込まないように、飛翔体100の移動が自律的に制御されるようにできる。
【0101】
また、上述した実施形態に係る電子機器1は、飛翔体100によって撮影された画像の所定の領域に飛翔体100自身の影が映り込む場合に、飛翔体100自身に関する所定の処理を実行した。しかしながら、一実施形態に係る電子機器1は、第1飛翔体100Aによって撮影された画像の所定の領域に、第1飛翔体100Aとは異なる第2飛翔体100Bの影が映り込む場合に、第1飛翔体100A及び/又は第2飛翔体100Bに関する所定の処理を実行してもよい。また、上述の実施形態において、所定の被写体も、1つ以上の任意の数としてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1 電子機器
10 制御部
12 画像取得部
14 判定部
20 通信部
30 記憶部
40 表示部
50 画像出力部
100 飛翔体
110 制御部
120 通信部
130 記憶部
160 撮像部
170 位置情報取得部
172 方向情報取得部
180 気圧センサ
190 駆動部
200 被写体
300 サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8