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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022114866
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】杭打ち機
(51)【国際特許分類】
   E02D 7/00 20060101AFI20220801BHJP
【FI】
E02D7/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011325
(22)【出願日】2021-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】390036504
【氏名又は名称】日特建設株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】303051396
【氏名又は名称】オノデラ製作所株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002192
【氏名又は名称】特許業務法人落合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 博
【テーマコード(参考)】
2D050
【Fターム(参考)】
2D050AA02
2D050CB03
2D050CB11
2D050EE14
2D050EE22
(57)【要約】
【課題】左右方向に杭材の倒れを良好に支えることができる杭打ち機を提供する。
【解決手段】杭打ち機11は、並列位置から前開きに駆動される左クローラー12aおよび右クローラー12bを支持するシャーシ22を有する走行体13と、シャーシ22上で基準位置から後退位置まで前後方向に変位自在に設置され、運転席17および動力源18を支持する旋回体19と、旋回体19に結合されて、旋回体19が後退位置に位置する際に、左クローラー12aおよび右クローラー12bの間で地面GLに突き立てられる杭材PLに、動力源18から伝達される動力に基づき打ち込み力を付与するオーガー43を含む作業フロント21とを備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列位置から前開きに駆動される左クローラーおよび右クローラーを支持するシャーシを有する走行体と、
前記シャーシ上で基準位置から後退位置まで前後方向に変位自在に設置され、運転席および動力源を支持する旋回体と、
前記旋回体に結合されて、前記旋回体が前記後退位置に位置する際に、前記左クローラーおよび前記右クローラーの間で地面に突き立てられる杭材に、前記動力源から伝達される動力に基づき打ち込み力を付与するオーガーを含む作業フロントと、
を備えることを特徴とする杭打ち機。
【請求項2】
請求項1に記載の杭打ち機において、前後方向軸線回りで、前記オーガーの打ち込み方向を傾斜させる傾斜機構をさらに備えることを特徴とする杭打ち機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の杭打ち機において、前記シャーシから後方に延び、地面に接触するドーザーブレードをさらに備えることを特徴とする杭打ち機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左クローラーおよび右クローラーを支持するシャーシを有する走行体と、シャーシ上に設置され、運転席および動力源を支持する旋回体と、旋回体に結合されて、地面に突き立てられる杭材に、動力源から伝達される動力に基づき打ち込み力を付与するオーガーを含む作業フロントとを備える杭打ち機に関する。
【背景技術】
【0002】
オーガーを含む作業フロントを備える杭打ち機は広く知られる。オーガーは、地面に突き立てられる杭材に打ち込み力を付与する。このとき、左右方向に杭材が傾斜すると、その長手方向軸線に沿ってオーガーから作用する打ち込み力に応じて杭材には左右方向に倒れる力が作用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6769920号公報
【特許文献2】特開2018-135185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、こういった場合には、左右方向に大きく広がるアウトリガーで杭材の倒れは支えられることができる。ただし、アウトリガーの設置は杭打ち機の小型化を妨げてしまう。
【0005】
本発明は、左右方向に杭材の倒れを良好に支えることができる杭打ち機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態によれば、並列位置から前開きに駆動される左クローラーおよび右クローラーを支持するシャーシを有する走行体と、前記シャーシ上で基準位置から後退位置まで前後方向に変位自在に設置され、運転席および動力源を支持する旋回体と、前記旋回体に結合されて、前記旋回体が前記後退位置に位置する際に、前記左クローラーおよび前記右クローラーの間で地面に突き立てられる杭材に、前記動力源から伝達される動力に基づき打ち込み力を付与するオーガーを含む作業フロントとを備える杭打ち機は提供される。
【0007】
打ち込み力の付与にあたって杭打ち機では左クローラーおよび右クローラーは前開きに配置される。旋回体が後退位置に位置すると、杭材は左クローラーおよび右クローラーの間で地面に突き立てられることができる。オーガーの動作や地面からの反力に応じて杭材に左右方向に倒れる力が作用しても、前開きの左クローラーおよび右クローラーは地面に踏ん張って杭材の倒れを支えることができる。
【0008】
杭打ち機は、前後方向軸線回りで、前記オーガーの打ち込み方向を傾斜させる傾斜機構をさらに備えてもよい。左右方向に傾斜する杭材にその長手方向軸線に沿ってオーガーから打ち込み力が付与されると、杭材には左右方向に倒れる力が生じやすい。この場合でも、前開きの左クローラーおよび右クローラーは地面に踏ん張って杭材の倒れを支えることができる。
【0009】
杭打ち機は、前記シャーシから後方に延び、地面に接触するドーザーブレードをさらに備えてもよい。旋回体が後退位置に向かって後退した際に重心が左クローラーおよび右クローラーの後方にずれても、左クローラーおよび右クローラーの後方に作用する重量はドーザーブレードで支持されることから、後方に杭打ち機の倒れは回避されることができる。左クローラーおよび右クローラーの作動に応じて杭打ち機が後退すると、ドーザーブレードは地面を整地することができる。
【発明の効果】
【0010】
以上のように開示の杭打ち機によれば、左右方向に杭材の倒れは良好に支えられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る杭打ち機の構造を概略的に示す(a)側面図および(b)上面図である。
図2】シャーシの構造を概略的に示す平面図である。
図3】傾斜機構の動作を概略的に示す杭打ち機の正面図である。
図4】後退位置に位置する旋回体を概略的に示す杭打ち機の側面図である。
図5】前開きの状態の左クローラーおよび右クローラーを概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施形態に係る杭打ち機(建設機械)の構造を概略的に示す。杭打ち機11は、左クローラー12aおよび右クローラー12bの動作に応じて地面GLを走行する走行体13と、走行体13上で前後方向にスライダー14を移動させるスライド機構15と、鉛直軸線16回りで旋回自在にスライダー14に支持されて、運転席17および動力源18を有する旋回体19と、旋回体19に結合されて、組み合わせられる構成要素の動作に応じて決められた作業を実施する作業フロント21とを備える。ここでは、左クローラー12aおよび右クローラー12bは鉛直面LRに対して左右対称に構築される。動力源18には例えばディーゼルエンジンや電動モーターが用いられることができる。
【0014】
走行体13は、左クローラー12aおよび右クローラー12bを支持するシャーシ22を備える。左クローラー12aおよび右クローラー12bは、それぞれ、シャーシ22に水平軸線23a回りで回転自在に支持されて、動力源18から供給される動力に応じて駆動される起動輪23と、起動輪23の回転軸線(水平軸線23a)に平行な水平軸線24a回りに回転自在にシャーシ22に支持される転輪24と、起動輪23および転輪24に巻きかけられて、起動輪23および転輪24の間で地面GLに受け止められ起動輪23の駆動力を地面GLに伝達する履帯(シュー)25とを有する。左右の履帯25が等しい速度で移動すると、走行体13は前進または後退を実現することができる。左右の履帯25の速度差に応じて走行体13は左折または右折を実現することができる。左クローラー12aおよび右クローラー12bは既存のクローラーと同様な構造を有すればよいことから、ここでは左クローラー12aおよび右クローラー12bの詳述は割愛される。
【0015】
図2に示されるように、シャーシ22は、基礎体27と、第1垂直軸線28a回りで回転自在に基礎体27に連結され、左クローラー12aを支持する第1可動体28と、第1垂直軸線28aに平行な第2垂直軸線29a回りで回転自在に基礎体27に連結され、右クローラー12bを支持する第2可動体29とを備える。第1可動体28および第2可動体29には油圧シリンダー31が連結される。油圧シリンダー31は、シリンダー体31aに収容されて、シリンダー体31a内で2つの油圧室を区画しながら軸方向に変位するピストンと、ピストンに連結されてピストンの変位に応じてシリンダー体31aから出入りするロッド31bとを有する。油圧シリンダー31の軸方向一端でシリンダー体31aは垂直軸線回りに回転自在に第1可動体28に連結される。連結にあたってシリンダー体31aには第1可動体28で直立するピンを受け入れる軸受が形成されればよい。油圧シリンダー31の軸方向他端でロッド31bは垂直軸線回りに回転自在に第2可動体29に連結される。連結にあたってロッド31bには第2可動体29で直立するピンを受け入れる軸受が形成されればよい。
【0016】
第1可動体28および第2可動体29にはリンク部材32が連結される。リンク部材32は例えば鉄鋼から成形されることができる。リンク部材32はその軸方向に予め決められた長さを維持する。リンク部材32の一端は第1垂直軸線28aよりも前方で第1垂直軸線28aに平行な軸線回りに回転自在に第1可動体28に連結される。連結にあたってリンク部材32の一端には第1可動体28で直立するピンを受け入れる軸受が形成されればよい。リンク部材32の他端は第2垂直軸線29aよりも後方で第2垂直軸線29aに平行な軸線回りに回転自在に第2可動体29に連結される。連結にあたってリンク部材32の他端には第2可動体29で直立するピンを受け入れる軸受が形成されればよい。油圧シリンダー31が規定長さに設定されると、図2(a)に示されるように、左クローラー12aおよび右クローラー12bは並列位置に配置される。左クローラー12aの起動輪23の回転軸線は右クローラー12bの起動輪23の回転軸線に平行に(ここでは同軸に)設定される。このとき、油圧シリンダー31の中心軸は起動輪23の回転軸線に平行に左右方向に配置される。すなわち、油圧シリンダー31の中心軸は鉛直面LRに直交する。
【0017】
図2(b)に示されるように、油圧シリンダー31が規定長さから伸張すると、左クローラー12aおよび右クローラー12bは並列位置から前開きに駆動される。リンク部材32の働きで左クローラー12aおよび右クローラー12bの開き角は調整されることができる。ここでは、左クローラー12aおよび右クローラー12bは左右方向外側に向かって等しい開き角で姿勢を変化させる。前開きの駆動にあたって油圧シリンダー31の中心軸は左右方向に維持される。基礎体27、第1可動体28、第2可動体29、油圧シリンダー31およびリンク部材32は協働で並列位置から前開きに左クローラー12aおよび右クローラー12bを駆動する前開き機構を形成する。
【0018】
シャーシ22の後方にはドーザーブレード34が配置される。ドーザーブレード34は基礎体27から後方に延びる。ドーザーブレード34は、地面GLに接触する作動位置と、地面GLから上方に離れる不作動位置との間で水平軸回りに変位することができる。変位にあたって油圧シリンダー(図示されず)の駆動力は用いられることができる。ドーザーブレード34が作動位置に設定されると、杭打ち機11の後退(あるいは前進)に応じてドーザーブレード34は地面GLを整地することができる。非作動位置のドーザーブレード34は杭打ち機11の走行を妨げずに済む。ドーザーブレード34は既存のドーザーブレードと同様な構造を有すればよいことから、ここではドーザーブレード34の詳述は割愛される。
【0019】
スライド機構15は、シャーシ22の基礎体27に固定されて相互に平行に線形に延び、スライダー14の前後方向移動を案内する左右のレール35と、基礎体27およびスライダー14に連結される油圧シリンダー37とを備える。左右のレール35は前後方向に水平に延びる。油圧シリンダー37の伸縮に応じてスライダー14は前後方向に水平に変位する。
【0020】
旋回体19は、鉛直軸線16回りに旋回自在にスライダー14に連結されて、運転席17および動力源18を支持する基礎台38を備える。動力源18には油圧ポンプ(図示されず)が接続される。油圧ポンプは、動力源18から供給される動力に応じて油圧を生成する。個々の油圧シリンダー31、37+には油圧ポンプから油圧が供給される。油圧シリンダー37が規定長さに設定されると、シャーシ22上で旋回体19は前後方向に基準位置に配置される。ここでは、基準位置はスライダー14の最前位置に相当する。油圧シリンダー37が規定長さから伸張すると、シャーシ22上で旋回体19は後退位置に配置される。ここでは、後退位置はスライダー14の最後位置に相当する。このとき、旋回体19から走行体13に作用する重量の重心が起動輪23の回転軸線よりも後方にずれても、左クローラー12aおよび右クローラー12bの後方に作用する重量は作動位置のドーザーブレード34で支えられることができる。
【0021】
作業フロント21は、左右方向に延びる水平軸線39a回りで起伏自在に旋回体19に連結されるブーム39と、ブーム39に結合されて、リーダー41の変位を案内するガイド部材42と、リーダー41に対して変位自在にリーダー41に支持されるオーガー43と、ブーム39および旋回体19に連結される油圧シリンダー44とを備える。オーガー43は、動力源18から伝達される動力に基づき杭材PLに打ち込み力を付与する。オーガー43にはリーダー41に沿って下方に駆動力が付与されることができる。駆動力の付与にあたって、オーガー43には、例えば、リーダー41に支持されてスプロケットに巻きかけられるチェーンが連結されることができる。チェーンは油圧ポンプから供給される油圧に応じて決められた軌道に沿って移動することができる。オーガー43は杭材(あるいはドリル)PLに結合されて軸心回りに杭材PLに回転力を作用することができる。回転力の生成にあたってオーガー43には例えば油圧ポンプから油圧は供給されることができる。オーガー43は既存のオーガーと同様な構造を有すればよいことから、ここではオーガー43の詳述は割愛される。
【0022】
リーダー41には、例えば、ガイド部材42に支持されてスプロケットに巻きかけられるチェーン46が連結されることができる。チェーン46は油圧ポンプから供給される油圧に応じて決められた軌道に沿って移動することができる。チェーン46の移動に応じてリーダー41はガイド部材42に対して上下方向に相対変位することができる。リーダー41の変位に応じて上下方向にオーガー43の位置は調整されることができる。リーダー41は左右方向中央位置に配置される。
【0023】
ブーム39には、油圧シリンダー44が規定長さに設定されると前後方向に水平に延びる前後方向軸線47に直交する固定面48が規定される。このとき、固定面48は鉛直面を形成する。ガイド部材42は前後方向軸線47回りに回転可能に固定面48に重ねられる。油圧シリンダー44が規定長さから伸張すると、ブーム39は前方に倒れていく。固定面48は前後方向に傾斜する。リーダー41は地面GLから遠ざかるにつれて旋回体19から遠ざかる。
【0024】
ガイド部材42には、前後方向軸線47回りでオーガー43の打ち込み方向を傾斜させる傾斜機構49が連結される。傾斜機構49は、ブーム39およびガイド部材42に連結される油圧シリンダー51を備える。油圧シリンダー51が規定長さに設定されると、図3に示されるように、前後方向軸線47回りでリーダー41は鉛直姿勢に設定される。このとき、オーガー43は鉛直方向に上下に移動することができる。油圧シリンダー51が規定長さから縮小すると、前後方向軸線47回りでリーダー41(41a)は左向きに傾く。リーダー41aは正面から見て時計回りに傾斜する。オーガー43は傾斜するリーダー41aに沿って傾斜方向に移動することができる。油圧シリンダー51が規定長さから伸張すると、前後方向軸線47回りでリーダー41(41b)は右向きに傾く。リーダー41bは正面から見て反時計回りに傾斜する。オーガー43は傾斜するリーダー41bに沿って傾斜方向に移動することができる。油圧シリンダー51には油圧ポンプから油圧が供給されることができる。
【0025】
次に杭打ち機11の動作を説明する。作業フロント21に杭材PLはセットされる。図4に示されるように、杭材PLの長さに応じてオーガー43の高さは調整される。高さの調整にあたってガイド部材42に対してリーダー41の上下動は引き起こされる。地面GLに対して杭材PLの傾斜角は調整される。杭打ち機11の走行方向に対して前後方向の傾斜はブーム39の起伏で調整されることができる。起伏の調整にあたって油圧シリンダー44には油圧ポンプから油圧が供給される。杭打ち機11の走行方向に対して左右方向の傾斜は前後方向軸線47回りにリーダー41の回転で調整されることができる。回転の調整にあたって油圧シリンダー51には油圧ポンプから油圧が供給される。
【0026】
地面GLの決められた位置に杭材PLは位置決めされる。位置決めにあたって左クローラー12aおよび右クローラー12bは操作される。このとき、スライド機構15の働きで走行体13上では旋回体19は後方に移動する。旋回体19の移動に応じて杭材PLの下端は左クローラー12aおよび右クローラー12bで挟まれる空間に引き込まれる。こうして旋回体19が後退位置に位置すると、杭材PLは左クローラー12aおよび右クローラー12bの間で地面GLに突き立てられることができる。杭材PLの位置決めにあたってドーザーブレード34は非作動位置に維持されればよい。
【0027】
図5に示されるように、打ち込み力の付与に先立って杭打ち機11では左クローラー12aおよび右クローラー12bは並列位置から前開きに駆動される。左クローラー12aおよび右クローラー12bの駆動にあたって油圧シリンダー31には油圧ポンプから油圧が供給される。ドーザーブレード34は作動位置に駆動される。その後、杭材PLにはオーガー43から打ち込み力が付与される。こうして杭材PLは地中に打ち込まれていく。オーガー43の動作や地面GLからの反力に応じて杭材PLに左右方向に倒れる力が作用しても、前開きの左クローラー12aおよび右クローラー12bは地面GLに踏ん張って杭材PLの倒れを支えることができる。
【0028】
本実施形態では、杭打ち機11は、前後方向軸線47回りで、オーガー43の打ち込み方向を傾斜させる傾斜機構49を備える。左右方向に傾斜する杭材PLにその長手方向軸線に沿ってオーガー43から打ち込み力が付与されると、杭材PLには左右方向に倒れる力が生じやすい。この場合でも、前開きの左クローラー12aおよび右クローラー12bは地面GLに踏ん張って杭材PLの倒れを支えることができる。
【0029】
本実施形態では、杭材PLの打ち込みにあたってドーザーブレード34はシャーシ22から後方に延び地面GLに接触する。旋回体19が後退位置に向かって後退した際に重心が左クローラー12aおよび右クローラー12bの後方にずれても、左クローラー12aおよび右クローラー12bの後方に作用する重量はドーザーブレード34で支持されることから、後方に杭打ち機11の倒れは回避されることができる。左クローラー12aおよび右クローラー12bの作動に応じて杭打ち機11が後退すると、ドーザーブレード34は地面GLを整地することができる。
【符号の説明】
【0030】
11…杭打ち機、12a…左クローラー、12b…右クローラー、13…走行体、17…運転席、18…動力源、19…旋回体、21…作業フロント、22…シャーシ、34…ドーザーブレード、43…オーガー、47…前後方向軸線、49…傾斜機構、GL…地面、PL…杭材。
図1
図2
図3
図4
図5