(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115035
(43)【公開日】2022-08-08
(54)【発明の名称】マッサージ装置
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20220801BHJP
A61F 7/03 20060101ALI20220801BHJP
【FI】
A61H7/00 320A
A61F7/08 332R
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079234
(22)【出願日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】202120234243.7
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519235704
【氏名又は名称】傲基科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Aukey Technology Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Room 102,Building P09,South China City Electronic trading center,Longgang District,Shenzhen,Guangdong,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】肖細根
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD11
4C100BB03
4C100BC02
4C100BC03
4C100EA06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】加熱モジュールが、ブラシと環状導電板によって制御回路基板に接続される必要がなく、安定して連続的かつ正常に動作するマッサージ装置を提供する。
【解決手段】マッサージヘッド300の、ベース100から離れる側にマッサージ突起310を設け、マッサージヘッドのベースに面する側に第1のキャビティを成形し、ハウジング部材400を、ベースとマッサージヘッドとの間に設け、かつハウジング部材に第1のキャビティに連通する第2のキャビティを設け、第2のキャビティと第1のキャビティが加熱室を形成し、加熱モジュールを、加熱室に収容し、かつベースに対して固定し、加熱モジュール500をベースに固定した構成とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
前記ベースに取り付けられた駆動モジュールと、
マッサージヘッドであって、前記駆動モジュールに接続されることで、前記駆動モジュールによって前記ベースに対して回転するように駆動され、また、前記マッサージヘッドの前記ベースから離れる一側にマッサージ突起が設けられ、前記マッサージヘッドの前記ベースに面する一側に第1のキャビティが成形されるマッサージヘッドと、
ハウジング部材であって、前記ベースに設けられ、かつ前記ベースと前記マッサージヘッドとの間に位置し、前記ハウジング部材の前記ベースから離れる自由端が前記第1のキャビティに伸び、前記自由端の外壁が前記マッサージヘッドの内壁に近接して設けられ、前記ハウジング部材の中に前記第1のキャビティに連通する第2のキャビティが成形され、前記第2のキャビティと前記第1のキャビティが共同で加熱室を形成するハウジング部材と、
加熱モジュールであって、前記加熱室に収容され、かつ前記ベースに対して固定され、前記マッサージ装置による温熱療法を身体部位に施すために使用される加熱モジュールとを含むことを特徴とする、マッサージ装置。
【請求項2】
前記ハウジング部材は、底板と側壁を含み、前記底板と前記側壁が共同で前記第2のキャビティとして囲まれ、
前記底板は、前記ベースに固定され、前記側壁は、前記底板から前記マッサージヘッドに向かって延び、前記側壁の自由端は、前記第1のキャビティに伸びることを特徴とする、請求項1に記載のマッサージ装置。
【請求項3】
前記ハウジング部材は、前記ベースと一体的に成形されることを特徴とする、請求項1に記載のマッサージ装置。
【請求項4】
前記マッサージヘッドには、若干の貫通した熱透過性穴が開設されることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のマッサージ装置。
【請求項5】
前記加熱モジュールは、回路基板と加熱要素を含み、
前記加熱要素は、前記回路基板に取り付けられ、かつ前記回路基板に電気的に接続されており、前記加熱要素は、通電時に発熱することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のマッサージ装置。
【請求項6】
前記加熱モジュールは、複数の加熱要素を含み、各前記加熱要素は、前記マッサージヘッドの回転軸を中心とした円形の配列で分布されることを特徴とする、請求項5に記載のマッサージ装置。
【請求項7】
前記駆動モジュールは、駆動回転軸を含み、
前記マッサージヘッドは、前記駆動回転軸に接続されることで、前記駆動回転軸によって前記ベースに対して回転するように駆動されることを特徴とする、請求項1に記載のマッサージ装置。
【請求項8】
前記マッサージヘッドの中央位置には、前記ベースの方向に向かって取付部が延在して成形され、前記取付部の少なくとも一部は、前記第2のキャビティに伸び、かつ前記駆動回転軸に取り外し可能に接続されることを特徴とする、請求項7に記載のマッサージ装置。
【請求項9】
前記マッサージ装置は、1対1に対応する2つの前記マッサージヘッド、2つの前記ハウジング部材、および2つの前記加熱モジュールを含み、
前記駆動モジュールは、反対方向に回転する2つの駆動回転軸を有し、2つの前記駆動回転軸は、2つの前記マッサージヘッドと1対1で対応して接続されることを特徴とする、請求項7に記載のマッサージ装置。
【請求項10】
前記マッサージヘッドには、複数のマッサージ突起が設けられ、同じマッサージヘッドの中で、少なくとも1つの前記マッサージ突起は、残りの前記マッサージ突起との間に差異があることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のマッサージ装置。
【請求項11】
ベースと、
前記ベースに取り付けられた駆動モジュールと、
マッサージヘッドであって、前記駆動モジュールに接続されることで、前記駆動モジュールによって前記ベースに対して回転するように駆動され、また、前記マッサージヘッドの前記ベースから離れる一側にマッサージ突起が設けられ、前記マッサージヘッドの前記ベースに面する一側に第1のキャビティが成形されるマッサージヘッドと、
ハウジング部材であって、前記ベースに設けられ、かつ前記ベースと前記マッサージヘッドとの間に位置し、前記マッサージヘッドの前記ベースに近接する開放端が前記ハウジング部材に伸び、前記開放端の外壁が前記ハウジング部材の内壁に近接して設けられ、前記ハウジング部材の中に前記第1のキャビティに連通する第2のキャビティが成形され、前記第2のキャビティと前記第1のキャビティが共同で加熱室を形成するハウジング部材と、
加熱モジュールであって、前記加熱室に収容され、かつ前記ベースに対して固定され、前記マッサージ装置による温熱療法を身体部位に施すために使用される加熱モジュールとを含むことを特徴とする、マッサージ装置。
【請求項12】
前記ハウジング部材は、底板と側壁を含み、前記底板と前記側壁が共同で前記第2のキャビティとして囲まれ、
前記底板は、前記ベースに固定され、前記側壁は、前記底板から前記マッサージヘッドに向かって延びることを特徴とする、請求項11に記載のマッサージ装置。
【請求項13】
ベースと、
前記ベースに取り付けられた駆動モジュールと、
マッサージヘッドであって、前記駆動モジュールに接続されることで、前記駆動モジュールによって前記ベースに対して回転するように駆動され、また、前記マッサージヘッドの前記ベースから離れる一側にマッサージ突起が設けられ、前記マッサージヘッドの前記ベースに面する一側に第1のキャビティが成形されるマッサージヘッドと、
ハウジング部材であって、前記ベースに設けられ、かつ前記ベースと前記マッサージヘッドとの間に位置し、前記マッサージヘッドの前記ベースに近接する一端は、前記ハウジング部材の前記ベースから離れる一端に近接して設けられ、前記ハウジング部材の中に前記第1のキャビティに連通する第2のキャビティが成形され、前記第2のキャビティと前記第1のキャビティが共同で加熱室を形成するハウジング部材と、
加熱モジュールであって、前記加熱室に収容され、かつ前記ベースに対して固定され、前記マッサージ装置による温熱療法を身体部位に施すために使用される加熱モジュールとを含むことを特徴とする、マッサージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ器具の技術分野に関し、特にマッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マッサージ装置は、伝統的な経絡マッサージと現代の医療マッサージの原理に基づいて開発されたヘルスケア製品であり、現在市場に出回っている一般的なマッサージ装置には、マッサージ枕やマッサージクッションなどがある。一般的に、マッサージ装置は、ベース、マッサージヘッド、および駆動モジュールを含み、当該駆動モジュールは、使用者に「マッサージ」または「たたく」といったマッサージ体験を提供するように、マッサージヘッドの回転を駆動するために使用される。
【0003】
さらに、いくつかのマッサージ装置は、加熱モジュールをさらに含み、当該加熱モジュールは、上記マッサージヘッドを加熱するために使用され、これにより、使用者の快適性を向上させ、低温環境下でのマッサージヘッドの低い温度による使用者の体験低下という欠点を回避することができる。具体的には、加熱モジュールは、マッサージヘッドの内面に取り付けられ、ブラシを含み、当該ブラシは2つの接点を有し、それに対応して、ベースには、制御回路基板に電気的に接続された環状導電板が取り付けられ、当該環状導電板には、同軸で配置された2つの環状導電性銅リングが設けられ、ブラシの2つの接点はそれぞれ、1対1で対応して導電性銅リングに電気的に接続され、これにより、加熱モジュールとベースに取り付けられた制御回路基板との間の電気的接続が実現される。
【0004】
本発明の発明者は、本発明を実現する過程で、ブラシがマッサージヘッドに伴って回転している中に、上記の導電性銅リングとの接触が悪くなりがちであり、その結果、加熱モジュールが安定して連続的かつ正常に動作できなくなるということを発見した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、マッサージ装置における加熱モジュールが安定して連続的かつ正常に動作できないという技術的課題を解決するために、マッサージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例は、この技術的課題を解決するために、以下の技術的解決手段を採用する。
【0007】
マッサージ装置であって、
ベースと、
前記ベースに取り付けられた駆動モジュールと、
マッサージヘッドであって、前記駆動モジュールに接続されることで、前記駆動モジュールによって前記ベースに対して回転するように駆動され、また、前記マッサージヘッドの前記ベースから離れる一側にマッサージ突起が設けられ、前記マッサージヘッドの前記ベースに面する一側に第1のキャビティが成形されるマッサージヘッドと、
ハウジング部材であって、前記ベースに設けられ、かつ前記ベースと前記マッサージヘッドとの間に位置し、前記ハウジング部材の前記ベースから離れる自由端が前記第1のキャビティに伸び、前記自由端の外壁が前記マッサージヘッドの内壁に近接して設けられ、前記ハウジング部材の中に前記第1のキャビティに連通する第2のキャビティが成形され、前記第2のキャビティと前記第1のキャビティが共同で加熱室を形成するハウジング部材と、
加熱モジュールであって、前記加熱室に収容され、かつ前記ベースに対して固定され、前記マッサージ装置による温熱療法を身体部位に施すために使用される加熱モジュールと、を含む。
【0008】
幾つかの実施例によれば、前記ハウジング部材は、底板と側壁を含み、前記底板と前記側壁が共同で前記第2のキャビティとして囲まれ、
前記底板は、前記ベースに固定され、前記側壁は、前記底板から前記マッサージヘッドに向かって延び、前記側壁の自由端は、前記第1のキャビティに伸びる。
【0009】
幾つかの実施例によれば、前記ハウジング部材は、前記ベースと一体的に成形される。
【0010】
幾つかの実施例によれば、前記マッサージヘッドには、若干の貫通した熱透過性穴が開設される。
【0011】
幾つかの実施例によれば、前記加熱モジュールは、回路基板と加熱要素を含み、
前記加熱要素は、前記回路基板に取り付けられ、かつ、前記回路基板に電気的に接続されており、前記加熱要素は、通電時に発熱する。
【0012】
幾つかの実施例によれば、前記加熱モジュールは、複数の加熱要素を含み、各前記加熱要素は、前記マッサージヘッドの回転軸を中心とした円形の配列で分布される。
【0013】
幾つかの実施例によれば、前記駆動モジュールは、駆動回転軸を含み、
前記マッサージヘッドは、前記駆動回転軸に接続されることで、前記駆動回転軸によって前記ベースに対して回転するように駆動される。
【0014】
幾つかの実施例によれば、前記マッサージヘッドの中央位置には、前記ベースの方向に向かって取付部が延在して成形され、前記取付部の少なくとも一部は、前記第2のキャビティに伸び、かつ前記駆動回転軸に取り外し可能に接続される。
【0015】
幾つかの実施例によれば、前記マッサージ装置は、1対1に対応する2つの前記マッサージヘッド、2つの前記ハウジング部材、および2つの前記加熱モジュールを含み、
前記駆動モジュールは、反対方向に回転する2つの駆動回転軸を有し、2つの前記駆動回転軸は、2つの前記マッサージヘッドと1対1で対応して接続される。
【0016】
幾つかの実施例によれば、前記マッサージヘッドには、複数のマッサージ突起が設けられ、同じマッサージヘッドの中で、少なくとも1つの前記マッサージ突起は、残りの前記マッサージ突起との間に差異がある。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0018】
本発明の実施例で提供されるマッサージ装置は、ベース、駆動モジュール、マッサージヘッド、ハウジング部材、および加熱モジュールを含む。マッサージヘッドは、ベースから離れる一側にマッサージ突起が設けられ、ベースに面する一側に第1のキャビティが成形される。駆動モジュールは、マッサージヘッドに接続され、かつマッサージヘッドを回転させるために使用される。ハウジング部材は、ベースとマッサージヘッドとの間に設けられ、ベースから離れる自由端が第1のキャビティに伸び、ハウジング部材には、第1のキャビティに連通する第2のキャビティが設けられ、当該第2のキャビティと上記第1のキャビティが加熱室を形成する。加熱モジュールは、加熱室に収容され、かつベースに対して固定され、マッサージ装置による温熱療法を身体部位に施すために使用される。
【0019】
現在市販されているマッサージ装置と比較して、本発明の実施例で提供されるマッサージ装置は、加熱モジュールがベースに対して固定されるように設定されるものであれば、当該マッサージ装置における加熱モジュールは、ブラシと環状導電板によって制御回路基板に接続される必要がない。従って、本発明の実施例で提供されるマッサージ装置によれば、ブラシと導電性銅リングとの接触不良により、加熱モジュールが安定して連続的かつ正常に動作できないという、現在の市場におけるマッサージ装置の欠点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
1つ以上の実施例は、それに対応する図面によって例示されるが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、図面において同じ参照番号を有する要素は、類似の要素として示され、特に指定しない限り、図面は縮尺の限定を構成するものではない。
【0021】
【
図1】本発明の一実施例で提供されるマッサージ装置の立体概念図である。
【
図2】
図1のマッサージ装置の一方向に沿った断面図である。
【
図3】
図1のマッサージ装置の一方向に沿った分解概念図である。
【
図4】
図1のマッサージヘッドの一方向の立体概念図である。
【
図5】
図1のマッサージヘッドの別の方向の立体概念図である。
【
図6】本発明の別の実施例で提供されるマッサージ装置の一方向に沿った断面図である。
【
図7】
図6のマッサージ装置の一方向に沿った分解概念図である。
【符号の説明】
【0022】
1、1B、マッサージ装置;
100、100B、ベース;110、上側シェル;120、下側シェル;101、収容室;
200、200B、駆動モジュール;210、駆動回転軸;220、パワーアセンブリ;
300、300B、マッサージヘッド;310、マッサージ突起;320、接続部;330、取付部;301、301B、第1のキャビティ;302、熱透過性穴;
400、400B、ハウジング部材;410、410B、底板;420、420B、側壁;430、支持リブ;401、401B、第2のキャビティ;
500、500B、加熱モジュール;510、回路基板;520、加熱要素。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の理解を容易にするために、以下、図面と具体的な実施例と併せて、本発明をより詳細に説明する。なお、ある要素は、別の要素に「固定される」/「固接される」/「取り付けられる」ように記載されている場合、別の要素に直接存在してもよいし、中心にある1つ以上の要素がそれらの間に存在してもよい。ある要素は、別の要素に「接続される」ように記載されている場合、別の要素に直接接続されてもよいし、中心にある1つ以上の要素がそれらの間に存在してもよい。本明細書で使用される「垂直」、「水平」、「左」、「右」、「内」、「外」などの用語は、説明のためにのみ使用される。
【0024】
特に定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術的および科学的用語は、当業者が一般的に理解しているものと同じ意味を持つ。本発明の明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連する記載事項の任意のあらゆる組み合わせの1つ以上を含む。
【0025】
さらに、以下に説明される本発明の異なる実施例に係る技術的特徴は、それらの間に矛盾が生じない限り、互いに組み合わせることができる。
【0026】
本明細書において、前記「取り付け」とは、溶接、ネジ接続、係合、粘着などにより、要素または装置を特定の位置または場所に固定または制限することを含み、前記要素または装置は、特定の位置または場所に留まってもよいし、限られた範囲内で移動してもよく、前記要素または装置は、特定の位置または場所に固定または制限された後、取り外し可能にするか、又は、取り外し不可にするようにされてもよいが、本発明の実施例においては、これらに限定されない。
【0027】
図1~
図3はそれぞれ、本発明の一実施例で提供されるマッサージ装置1の立体概念図、一方向に沿った断面図および分解概念図を示し、当該マッサージ装置1は、ベース100、駆動モジュール200、マッサージヘッド300、ハウジング部材400、および加熱モジュール500を含む。ここで、ベース100は、上記各構造の支持取り付け構造である。駆動モジュール200は、ベース100に取り付けられ、マッサージヘッド300の駆動構造として、マッサージヘッド300の回転を駆動するために使用される。マッサージヘッド300は、駆動モジュール200に接続されることで、駆動モジュール200によってベース100に対して回転するように駆動され、また、マッサージヘッド300は、ベース100から離れる一側にマッサージ突起310が設けられ、ベースに面する一側に第1のキャビティ301が形成される。ハウジング部材400は、ベース100上に設けられ、かつベース100とマッサージヘッド300との間に位置し、ハウジング部材400のベース100から離れる自由端は、第1のキャビティ301に伸び、かつ当該自由端の外壁は、マッサージヘッド300の内壁に近接して設けられる。ハウジング部材400には、上記第1のキャビティ301に連通する第2のキャビティ401が成形され、当該第2のキャビティ401は上記第1のキャビティ301と共同で加熱室を形成する。加熱モジュール500は、当該加熱室に収容され、かつベース100に対して固定され、当該マッサージ装置1による温熱療法を首や腰などの使用者の身体部位に施すために使用される。当該マッサージ装置1の具体的な構造をより理解しやすくするために、次に、ベース100、マッサージヘッド300、ハウジング部材400、加熱モジュール500、および駆動モジュール200の具体的な構造を順に説明する。
【0028】
上記ベース100に関して、
図1~
図3と併せて、当該ベース100は、全体として箱型構造を呈し、上記の駆動モジュール200の少なくとも一部を収容するための収容室101が設けられる。具体的には、ベース100は、上側シェル110と下側シェル120を含み、当該上側シェル110と下側シェル120が共同で上記収容室101として囲まれる。
【0029】
上記マッサージヘッド300に関して、具体的に
図4および
図5を参照し、それぞれマッサージヘッド300の2方向の立体概念図を示し、マッサージヘッド300は、使用者が「マッサージ」の効果を実感できるように、回転することで使用者に力を与える構造となっている。当該マッサージヘッド300は、ベース100から離れる一端に、マッサージヘッド300の回転中に使用者に力を加えるためのマッサージ突起310が設けられ、ベース100に面する一端に第1のキャビティ301が設けられる。本実施例では、マッサージヘッド300は、複数のマッサージ突起310を含み、各マッサージ突起310は、接続部320によって接続固定される。任意選択的に、マッサージヘッド300は、4つのマッサージ突起310を含み、各マッサージ突起310はそれぞれ、接続部320の4つの角に設けられる。任意に、使用者に対するマッサージの際に、マッサージヘッド300によって使用者に加えられた力を断続的に変化させ、使用者に圧力の強さの変化を実感させ、人が実際にマッサージしている感覚をよりよく再現し、さらに使用者のマッサージ体験を高めるために、当該マッサージヘッド300における少なくとも1つのマッサージ突起310と残りのマッサージ突起310との間に差異を持たせるようにし、ここで、その「差異」は、形状の違いであったり、体積の違いであったりする。任意選択的に、当該マッサージ装置1は、ベース100の同じ側に間隔を空けて配置された2つのマッサージヘッド300を含む。
【0030】
上記ハウジング部材400に関して、具体的には
図3を参照し、当該ハウジング部材400は、ベース100とマッサージヘッド300との間に設けられ、底板410と側壁420を含む。底板410は、ベース100の外面に固定され、側壁420は、底板410のエッジからマッサージヘッド300に向かって延び、当該側壁420の自由端は上記第1のキャビティ301に伸び、当該側壁420と底板410が共同で第2のキャビティ401として囲まれる。第2のキャビティ401は、第1のキャビティ301に連通し、かつ第1のキャビティ301と共同で加熱室として囲まれ、上記加熱モジュール500は当該加熱室内に収容され、これにより、加熱モジュール500で発生した熱がマッサージヘッド300とベース100との隙間から直接空気中に逃げてしまうことによる無駄を軽減する。好ましくは、第1のキャビティ301に伸びるハウジング部材400の自由端の外壁は、マッサージヘッド300の内壁に近接して設けられ、これにより、加熱モジュール500で発生した熱がハウジング部材400とマッサージヘッド300との隙間を経由して加熱室から逃げる速度を低減するとともに、回転時にマッサージヘッド300とハウジング部材400との間の摩擦を回避することもできる。ハウジング部材400の自由端の外壁とマッサージヘッド300の内壁との間の嵌合隙間は小さく、一般的に3ミリメートル(mm)以下、例えば、2mm未満または1mmに制御される。本実施例では、ハウジング部材400は、ベース100とは別体で形成され、かつネジ接続や係合などによって固定接続されるが、本発明の他の実施例では、ハウジング部材400がベース100と一体的に成形されてもよいことが理解される。
【0031】
上記加熱モジュール500に関して、引き続き
図3を参照しながら、他の図面と併せると、当該加熱モジュール500、マッサージヘッド300はハウジング部材400との間で1対1の対応関係がある。加熱モジュール500は、具体的には、第2のキャビティ401に収容され、かつ回路基板510と加熱要素520を含み、当該加熱要素520は、回路基板510に取り付けられ、かつ回路基板510に電気的に接続される。具体的には、上記ハウジング部材400は、複数の支持リブ430をさらに含み、当該支持リブ430は、第2のキャビティ401に収容され、その一端が底板410に固定され、他端がマッサージヘッド300に向かって延び、各支持リブ430は、マッサージヘッド300の回転軸を中心とした円形の配列で分布される。回路基板510は、駆動回転軸210の周りに配置されたリング形状を呈し、上記各支持リブ430に担持され、かつ支持リブ430に固定される。加熱要素520は、回路基板510の底板410から離れる一側に固定され、通電時に加熱マッサージヘッド300を加熱するための熱を発生させるために使用される。当該マッサージ装置1の動作時には、加熱要素520がベース100に対して固定され、マッサージヘッド300が加熱要素520の上方で自転するため、加熱要素520は、マッサージヘッド300の各部位を加熱し、マッサージヘッド300のすべての領域で実質的に均一な温度を確保することができる。任意選択的に、加熱要素520は、通電時に光や熱を発することができる要素であって、市場で直接入手可能なマイクロバルブを含むが、本発明の他の実施例では、通電時に熱を発することができる限り、加熱要素は、電熱線などの他の要素であってもよいことが理解される。任意に、マッサージヘッド300に対する加熱モジュール500の加熱効果をより均一にするために、当該加熱モジュール500は、具体的には、複数の加熱要素520を含み、各加熱要素520は、マッサージヘッド300の回転軸を中心とした円形の配列で分布される。
【0032】
任意に、使用者がマッサージを受ける時に、加熱モジュール500で発生した熱の一部をマッサージヘッド300を介して使用者の身体部位に到達させ、より良い温熱療法の効果を達成するために、当該マッサージヘッド300には、若干の熱透過性穴302が開設される。熱透過性穴302は、第1のキャビティ301とマッサージヘッド300の外部環境とを連通させるように、マッサージヘッド300を貫通して設けられるため、加熱モジュール500が熱を発生すると、熱は当該熱透過性穴302を経由してマッサージ装置1の外部に逃げて使用者に流れることで、温熱療法の効果を高めることができる。
【0033】
最後に、上記駆動モジュール200について説明し、
図2を参照しながら、他の図面と併せると、駆動モジュール200は、駆動回転軸210およびパワーアセンブリ220を含む。ここで、駆動回転軸210は、1対1で対応してマッサージヘッド300に接続され、パワーアセンブリ220は、各駆動回転軸210に接続され、当該パワーアセンブリ220は、上記駆動回転軸210の回転を駆動し、さらに駆動回転軸210によってマッサージヘッド300をベース100に対して回転させるために用いられる。
【0034】
具体的には、駆動回転軸210は、ベース100に回転可能に取り付けられ、その一部が上記収容室101に収容され、もう一部がベース100を超えてハウジング部材400の底板410を貫通して第2のキャビティ401に伸びる。マッサージヘッド300は、駆動回転軸210の第2のキャビティ401に伸びる部分に固定されることで、ベース100に回転可能に取り付けられる。本実施例では、マッサージヘッド300の中央位置には、ベース100に向かって取付部330が延在して成形され、当該取付部330は筒形状を呈し、その少なくとも一部が上記第2のキャビティ401に伸び、かつ駆動回転軸210に接続される。任意選択的に、取付部330は、ねじ接続や干渉嵌めなどにより、駆動回転軸210に取り外し可能に接続される。
【0035】
パワーアセンブリ220はそれぞれ、上記の2つの駆動回転軸210に接続される。本実施例では、パワーアセンブリ220は、駆動モータ(図示せず)および2つの伝動モジュール(図示せず)を含む。当該駆動モータはそれぞれ、2つの伝動モジュールに接続され、1つの伝動モジュールは、1つの駆動回転軸210に対応して接続され、これにより、当該マッサージ装置1は、駆動モータによって上記駆動回転軸210の回転を駆動し、さらに対応するマッサージヘッド300を回転させることができる。任意選択的に、上記の2つの駆動回転軸210は、反対方向に回転し、これにより、マッサージヘッド300は、動作時に使用者の筋肉を対向的に圧迫して、より良いマッサージ効果を達成することができる。任意選択的に、伝動モジュールは、ギアセットを含むが、他の実施例では、伝動モジュールは、回転出力を達成できる他の機構であってもよいことが理解され、例えば、本発明のいくつかの他の実施例では、伝動モジュールはさらにタイミングベルト機構を含んでもよし、ギアセットとタイミングベルト機構の両方を含んでもよい。
【0036】
また、本発明の他の実施例では、駆動モジュール200は、マッサージヘッド300に接続され、かつマッサージヘッド300の回転を駆動することができる限り、他の構造形態であってもよいことが理解され、例えば、いくつかの実施例では、駆動モジュール200は、2つの駆動モータのみを含み、1つの駆動モータは、1つのマッサージヘッド300に対応して接続され、また、例えば、いくつかの別の実施例では、駆動モジュール200は、駆動モータおよび伝動モジュールを含み、当該駆動モータは、マッサージヘッド300、伝動モジュールの両方に直接接続され、別のマッサージヘッド300は、当該伝動モジュールに接続され、本発明は、駆動モジュール200の具体的な構造を1つ1つ詳述するものではない。
【0037】
上記の各構造に加えて、当該マッサージ装置1はさらに、加熱モジュール500の加熱、および駆動モジュール200の動作を制御するための制御回路基板(図示せず)を含む。具体的には、制御回路基板は、当該マッサージ装置1のメイン制御モジュールであり、上記収容室101に収容され、上記加熱モジュール500および駆動モジュール200は、いずれも当該制御回路基板に接続される。
【0038】
本発明の実施例で提供されるマッサージ装置1は、ベース100、駆動モジュール200、マッサージヘッド300、ハウジング部材400、および加熱モジュール500を含む。マッサージヘッド300は、ベース100から離れる一側にマッサージ突起310が設けられ、ベース100に面する一側に第1のキャビティ301が成形される。駆動モジュール200は、マッサージヘッド300に接続され、かつマッサージヘッド300の回転を駆動するために使用される。ハウジング部材400は、ベース100とマッサージヘッド300との間に設けられ、ベース100から離れる自由端が第1のキャビティ301に伸び、ハウジング部材400には、第1のキャビティ301に連通する第2のキャビティ401が設けられ、当該第2のキャビティ401は、上記第1のキャビティ301と加熱室を形成する。加熱モジュール500は、加熱室に収容され、かつベース100に対して固定され、前記マッサージ装置1による温熱療法を身体部位に施すために使用される。
【0039】
現在市販されているマッサージ装置と比較して、本発明の実施例で提供されるマッサージ装置1は、加熱モジュール500がベース100に対して固定されるように設定されるものであれば、当該マッサージ装置1における加熱モジュール500は、ブラシと環状導電板によって制御回路基板に接続される必要がない。従って、本発明の実施例で提供されるマッサージ装置1によれば、ブラシと導電性銅リングとの接触不良により、加熱モジュールが安定して連続的かつ正常に動作できないという、現在の市場におけるマッサージ装置の欠点を解決することができる。
【0040】
同じ発明思考に基づいて、本発明はさらに、別のマッサージ装置を提供し、本発明の別の実施例で提供されるマッサージ装置1Bの一方向に沿った断面図および分解概念図をそれぞれ示す
図6および
図7を参照すると、当該マッサージ装置1Bは、第1の実施例におけるマッサージ装置1と同様に、ベース100B、駆動モジュール200B、マッサージヘッド300B、ハウジング部材400B、および加熱モジュール500Bを含み、
図2とも併せると、当該マッサージ装置1Bと第1の実施例におけるマッサージ装置1との主な相違点は、以下のとおりである。
【0041】
マッサージ装置1のハウジング部材400のベース100から離れる自由端は、第1のキャビティ301に伸び、かつ当該自由端の外壁は、マッサージヘッド300の内壁に近接して設けられるが、第2の実施例では、マッサージヘッド300Bのベース100Bに近接する開放端は、ハウジング部材400Bに伸び、開放端の外壁は、ハウジング部材400Bの内壁に近接して設けられ、マッサージヘッド300Bの開放端の外径は、ハウジング部材400Bの内壁の内径よりもわずかに小さく、両者の差は3ミリメートル(mm)以下、例えば、2mm未満または1mmに制御され得る。
【0042】
具体的には、マッサージヘッド300Bのベース100Bに近接する一端は開放端であり、開放端は、第1のキャビティ301Bに連通し、ハウジング部材400Bは、底板410Bと側壁420Bを含み、底板410Bは、ベース100Bの外面に固定され、側壁420Bは、底板410Bのエッジからマッサージヘッド300Bに向かって延び、当該側壁420Bと底板410Bが共同で第2のキャビティ401Bとして囲まれる。マッサージヘッド300Bの開放端は、ハウジング部材400Bのベース100Bから離れる一端に伸び、開放端の外壁は、側壁420Bの内壁に近接して設けられ、第2のキャビティ401Bは、マッサージヘッド300Bの開放端を介して第1のキャビティ301Bに連通し、かつ第1のキャビティ301Bと共同で加熱室を形成する。
【0043】
加熱モジュール500Bは、第2のキャビティ401Bに収容され、マッサージ装置1Bの動作時には、マッサージヘッド300Bを加熱することができ、加熱モジュール500Bがベース100Bに対して固定され、マッサージヘッド300Bが加熱要素520の上方で自転するため、加熱モジュール500Bが安定して連続的かつ正常に動作することを確保できる。
【0044】
他の実施形態では、マッサージヘッド300Bの開放端は、ハウジング部材400Bに延在せず、ハウジング部材400Bの上方に設けられてもよく、この場合、マッサージヘッド300Bの開放端は、ハウジング部材400Bのベース100Bから離れる一端との間に上下の隙間を有し、同様に、当該隙間は、3ミリメートル(mm)以下に制御され、これにより、加熱モジュール500Bで発生した熱がハウジング部材400Bとマッサージヘッド300Bとの隙間を経由して加熱室から逃げる速度を低減するとともに、回転中にマッサージヘッド300Bとハウジング部材400Bとの間の摩擦を回避することもできる。
【0045】
最後に、上記の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではないことに注意すべきである。本発明の思考に基づいて、上記の実施例または異なる実施例における技術的特徴の間が組み合わせることも可能であり、ステップは任意の順序で実施することができ、かつ、本発明の異なる側面での他の多くの変化が上記のように存在し、説明の便宜上、それらの詳細は記載されていない。上記の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、上記の各実施例に記載されている技術的解決手段を変更することや、その技術的特徴の一部を同等に置換することは依然として可能であり、これらの変更や置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の範囲外にするものではないことは、当業者であれば理解すべきである。