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  • 特開-支持具 図1
  • 特開-支持具 図2
  • 特開-支持具 図3
  • 特開-支持具 図4
  • 特開-支持具 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115119
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】支持具
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/02 20060101AFI20220802BHJP
【FI】
G01B11/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011576
(22)【出願日】2021-01-28
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 販売日:令和2年5月28日など(詳細は別紙1から4参照) 販売場所:パナソニックホームズ(株)(大阪府豊中市新千里西町1-1-49階)など(詳細は別紙1から4参照) ウェブサイト掲載日:令和2年6月4日 ウェブサイトアドレス:https://www.youtube.com/watch?v=Jucn5dHOIko&feature=emb_logo 発行日:令和2年6月9日 刊行物:天端検査治具「ひとり立ち」ご利用方法 1~4頁 株式会社エヌ・エス・ピー発行 ウェブサイト掲載日:令和2年6月17日 ウェブサイトアドレス:https://www.kknsp.jp/?s=%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%82%8A https://www.kknsp.jp/house/tenba/hitoridachi/ https://www.kknsp.jp/house/recommend/ https://www.kknsp.jp/house/tenba/ http://kknsp.satori.site/house/hitoridachi?c=XXXXXXXXXXXXXXXX-XXXXXXXXXXXXXXXX 発行日:令和2年11月2日 刊行物:RL-H5A単品カタログ、vol.2、裏面、株式会社エヌ・エス・ピー発行 発行日:令和2年11月2日 刊行物:住宅基礎関連総合カタログ、vol.11、P.107、株式会社エヌ・エス・ピー発行
(71)【出願人】
【識別番号】000128038
【氏名又は名称】株式会社エヌ・エス・ピー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 欣也
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA22
2F065AA24
2F065CC14
2F065FF11
2F065FF41
2F065GG04
2F065HH13
2F065PP22
2F065UU03
(57)【要約】
【課題】コンクリート基礎の高さ測定を簡単且つ高精度で実施できるようにするための支持具を提供する。
【解決手段】支持具100は、被装着部1と、脚部2と、を備える。被装着部1には、コンクリート基礎の高さを測定する際に使用される光学式の受光器が取り付けられる。脚部2は、被装着部1を支持すると共に、コンクリート基礎の天端面上に載置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート基礎の高さを測定する際に使用される光学式の受光器を支持する自立型の支持具であって、
前記受光器が取り付けられる被装着部と、
前記被装着部を支持すると共に、前記コンクリート基礎の天端面上に載置される脚部と、
を備える支持具。
【請求項2】
前記脚部の下端部には、前記コンクリート基礎の天端面の隆起を回避するための切欠きが設けられている、
請求項1に記載の支持具。
【請求項3】
前記切欠きは前記脚部の長さ方向における端部に設けられている、
請求項2に記載の支持具。
【請求項4】
前記コンクリート基礎の天端面から突出するアンカーボルトの長さを測定するための測定部を備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の支持具。
【請求項5】
前記脚部は、前記測定部として、異なる所定高さの複数の部分を備える、
請求項4に記載の支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート基礎の高さを測定する際に使用される光学式の受光器を支持する支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート基礎(以下、単に「基礎」と表記する)の施工後には、基礎の高さが設計通りの高さになっているかどうか確認するために、高さ測定を行う必要がある。基礎の高さ測定は、通常、レーザレベルといった光を放射する光放射装置と、光放射装置からの光を受光する受光器と、を使用して行われる。受光器は棒材に取り付けられて使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
基礎の高さ測定を行う際には、一人の作業者が、受光器が取り付けられた棒材を支え、別の作業者が受光器に表示された測定値を記録する必要がある。そのため、基礎の高さ測定に人手が必要となっていた。また、作業者が手で棒材を支えるため、手ブレにより、測定値が安定しないことがあった。
【0004】
本発明は、基礎の高さ測定を簡単且つ高精度で実施できるようにするための支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(項目1)
コンクリート基礎の高さを測定する際に使用される光学式の受光器を支持する自立型の支持具であって、
前記受光器が取り付けられる被装着部と、
前記被装着部を支持すると共に、前記コンクリート基礎の天端面上に載置される脚部と、
を備える支持具。
【0006】
(項目2)
前記脚部の下端部には、前記コンクリート基礎の天端面の隆起を回避するための切欠きが設けられている、
項目1に記載の支持具。
【0007】
(項目3)
前記切欠きは前記脚部の長さ方向における端部に設けられている、
項目2に記載の支持具。
【0008】
(項目4)
前記コンクリート基礎の天端面から突出するアンカーボルトの長さを測定するための測定部を備える、
項目1から3のいずれか1項に記載の支持具。
【0009】
(項目5)
前記脚部は、前記測定部として、異なる所定高さの複数の部分を備える、
項目4に記載の支持具。
【発明の効果】
【0010】
本発明の支持具は基礎の天端面上に載置されたときに自立するため、作業者が支持具を手で支える必要がない。これにより、一人のみの作業者で基礎の高さ測定を高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】支持具の斜視図である。
図2】受光器を取り付けた支持具の斜視図である。
図3】天端面上に配置した支持具の側面図である。
図4】アンカーボルトの長さ測定を実施しているときの支持具の斜視図である。
図5】支持具の変形例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の支持具100について図面を参照しつつ説明する。支持具100は、基礎Fの高さ(より詳細には、基礎Fの立ち上がり部の高さ)を測定する際に使用される光学式の受光器Rを支持するために使用される。
【0013】
図1は、支持具100の斜視図である。図2は、受光器Rを取り付けた支持具100の斜視図である。図3は、基礎Fの天端面上に配置された支持具100の側面図である。図4は、アンカーボルトBの長さ測定を実施しているときの支持具100の斜視図である。説明の便宜上、図1の上下方向を支持具100の上下方向として説明する。
【0014】
<1 支持具の構造>
図1及び図2に示すように、支持具100は、受光器Rが取り付けられる被装着部1と、被装着部1を支持する脚部2とを備える。被装着部1は、例えば角筒状であり、脚部2と一体的に接続されると共に上下方向に延びている。図3及び図4に示すように、脚部2は、基礎Fの天端面上に載置される。支持具100は、基礎Fの天端面上に配置されたとき、自立するように構成されている。支持具100は、例えば金属材料製であり、好ましくは亜鉛鋼板製である。支持具100は、例えばプレス加工により、一体形成される。
【0015】
ここで、受光器Rについて簡単に説明する。受光器Rは、光放射装置からの光を受光する。光放射装置は例えばレーザを放射するレーザレベラであり、受光器Rはレーザレベラからのレーザ光を受光する。受光器Rは基礎Fの高さ測定で通常使用されている受光器を使用することができ、一例として、レベルセンサーLSシリーズ(株式会社トプコン製)を使用することができる。受光器Rは装着部を備え、装着部によって被装着部1に取り付けられる。一実施形態において、受光器Rは、図2に示すように、その装着部によって被装着部1を挟み込むことにより、被装着部1に取り付けられる。なお、受光器Rの装着部の構造は、受光器Rがその自重により被装着部1から落下しないように受光器Rを被装着部1に取り付けることができれば、特に限定されない。
【0016】
図1及び図2に示すように、脚部2は、離隔された二つの対向する第一脚部21と、二つの第一脚部21と一体的に接続された第二脚部22と、から構成されている。二つの第一脚部21はそれぞれ第二脚部22と略直角に接続されると共に、第二脚部22から同方向に延びている。二つの対向する第一脚部21間の距離は、支持具100が安定して自立可能となる寸法に設定されている。各第一脚部21の下端部には、天端面のレベリング材の隆起を回避するための切欠き21aが設けられている。図3に示すように、基礎Fの天端面上の隆起は、レベリング材の表面張力により、基礎幅方向中央よりも基礎幅方向端部に形成されやすい。したがって、各第一脚部21の切欠き21aは、第一脚部21の長さ方向における一端部又は両端部に形成されていることが好ましい。
【0017】
図1及び図4に示すように、各第一脚部21は、基礎Fの天端面から突出するアンカーボルトBの長さを測定するための測定部3としても機能する。第一脚部21は、測定部3として、異なる所定の高さ寸法を有する複数の部分(図1の寸法線A~Fで示される部分)を有する。第一脚部21の各部分の高さは一例として、A:70mm、B:65mm、C:60mm、D:55mm、E:50mm、F:45mmであるが、これに限定されない。図4に示すように、支持具100の使用者は、測定部3(すなわち、第一脚部21)をアンカーボルトBに当て、測定部3とアンカーボルトBの高さを比較することで、天端面からのアンカーボルトBのおおよその突出量を知ることができる。
【0018】
<2 特徴>
本発明の支持具100は、受光器Rが装着された状態で、基礎Fの天端面上で自立するため、測定中に使用者が支持具100を手で支える必要がない。したがって、一人の作業者のみで基礎Fの高さ測定を行うことができ、基礎Fの高さ測定における人件費を低減できる。また、手ブレのおそれがなく受光器Rが安定するため、高精度で基礎Fの高さを測定できる。
【0019】
支持具100が測定部3を備えていることにより、基礎Fの天端面から突出するアンカーボルトBの長さを測定することができる。脚部2(第一脚部21)に測定部3が設けられていることにより、アンカーボルトBの長さ測定を簡単に実施することができる。
【0020】
脚部2(第一脚部21)に切欠き21aが設けられていることにより、基礎Fの天端面上の隆起を回避することができるため、支持具100の水平状態を維持できる。
【0021】
<3 変形例>
上記で説明した実施形態は本発明の支持具100の好ましい一具体例を示すものに過ぎない。本発明の支持具100は、上記実施形態に限定されず、例えば以下の変形例に記載する構成を採用することもできる。以下の変形例は、本発明の支持具100の趣旨を逸脱しない範囲で適宜組み合わせ可能である。
【0022】
(1)被装着部1の構造は、受光器Rの装着部の構造に合わせて適宜変更可能である。受光器Rの装着部の構造が上記のような被装着部1を両側から挟み込む構造である場合、被装着部1は角筒状に限らず、例えばH型であってもよい。
【0023】
(2)脚部2の構造は、支持具100が基礎Fの天端面上で安定して自立可能であれば特に限定されず、例えば脚部2は、L字型であってもよい。
【0024】
(3)脚部2が測定部3を兼ねるのではなく、測定部3を脚部2とは別に設けてもよく、あるいは、脚部2に設けた測定部3に加え、脚部2以外の部分に別の測定部3をさらに設けてもよい。例えば、支持具100は、図5に示すように、被装着部1から延び、且つ、異なる所定の高さを有する複数の部分から構成された測定部3をさらに備えていてもよい。
【符号の説明】
【0025】
100 支持具
1 被装着部
2 脚部
21a 切欠き
3 測定部
B アンカーボルト
F コンクリート基礎
R 受光器
図1
図2
図3
図4
図5