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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115325
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】稼働集計システム
(51)【国際特許分類】
   G07C 9/37 20200101AFI20220802BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20220802BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20220802BHJP
【FI】
G07C9/37
G06Q10/06 302
G06T7/00 660A
G06T7/00 660B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011867
(22)【出願日】2021-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】302060926
【氏名又は名称】株式会社フジタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】森時 悠
【テーマコード(参考)】
3E138
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138JA04
3E138JB16
3E138JC19
3E138JC22
5L049AA06
5L096BA08
5L096CA02
5L096DA02
5L096DA03
5L096FA06
5L096FA09
5L096FA64
5L096FA66
5L096FA67
5L096FA69
5L096HA09
5L096JA03
5L096JA11
5L096KA09
(57)【要約】
【課題】作業者の作業の様子から担当している工程を特定することができる稼働集計システムを提供すること。
【解決手段】稼働集計システムは、環境情報を取得する環境情報取得部と、可視光領域の画像データおよび画像データに対応する赤外光領域の温度分布データを生成する撮像部と、画像データおよび温度分布データから、それぞれ、人物の顔画像データおよび温度情報を生成する情報生成部と、顔画像データを登録情報の登録顔画像データと照合する顔照合部と、環境情報および登録情報の登録体温情報に基づき温度情報を補正し、人物の体温情報を生成する補正処理部と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業の様子を撮影した画像データを取得する取得部と、
前記画像データに人物データが含まれているか否かを判定する人物判定部と、
前記人物データから前記作業の作業者を特定し、作業者情報を生成する作業者特定部と、
前記画像データから前記作業の工程を特定し、工程情報を生成する工程特定部と、
前記作業者情報と前記工程情報とが紐付けられた作業者管理情報を生成する情報処理部と、を含む、稼働集計システム。
【請求項2】
前記人物判定部は、前記画像データから顔情報および骨格情報の少なくとも一方を抽出することにより、前記画像データに前記人物データが含まれると判定する、請求項1に記載の稼働集計システム。
【請求項3】
前記作業者特定部は、前記顔情報に基づき前記作業者を特定する、請求項2に記載の稼働集計システム。
【請求項4】
前記作業者特定部は、前記画像データから前記骨格情報を抽出することにより、前記骨格情報に基づき前記作業者を特定する、請求項2に記載の稼働集計システム。
【請求項5】
前記工程特定部は、前記骨格情報に基づき前記工程を特定する、請求項4に記載の稼働集計システム。
【請求項6】
前記工程特定部は、前記作業を撮影する撮像装置の位置情報に基づき前記工程を特定する、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の稼働集計システム。
【請求項7】
前記工程特定部は、前記画像データから物体情報を抽出し、前記物体情報に基づき前記工程を特定する、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の稼働集計システム。
【請求項8】
作業の前の入場時において、入場者の体温情報を含む入場者情報を生成する入場者情報処理部と、
前記作業の様子を撮影した画像データを生成する撮像部と、
前記画像データを取得する取得部と、
前記画像データに人物データが含まれているか否かを判定する人物判定部と、
前記人物データから前記作業の作業者を特定し、作業者情報を生成する作業者特定部と、
前記画像データから前記作業の工程を特定し、工程情報を生成する工程特定部と、
前記入場者情報、前記作業者情報、および前記工程情報が紐付けられた作業者管理情報を生成する情報処理部と、を含む、稼働集計システム。
【請求項9】
さらに、前記作業の後の退場時において、前記作業者の退場者情報を生成する退場者情報処理部を含み、
前記作業者管理情報は、さらに、前記退場者情報が紐付けられている、請求項8に記載の稼働集計システム。
【請求項10】
前記撮像部を含む撮像装置は、位置が固定されている、請求項8または請求項9に記載の稼働集計システム。
【請求項11】
前記撮像部を含む撮像装置は、ヘルメットである、請求項8または請求項9に記載の稼働集計システム。
【請求項12】
前記撮像部を含む撮像装置は、無人航空機である、請求項8または請求項9に記載の稼働集計システム。
【請求項13】
前記工程特定部は、前記撮像装置の位置情報に基づき前記工程を特定する、請求項10乃至請求項12のいずれか一項に記載の稼働集計システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、作業者の稼働時間などを集計管理し、または作業者の入退場を管理する稼働集計システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建設現場における作業は、複数の工程(工種ともいう場合がある。)に分けて進められ、各工程では、様々な技能を有する作業者によって作業が進められる。そのため、建設現場では、各工程で作業する作業者を明確にするため、作業者の入場および退場を管理する入退場管理システムの導入が進められている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-302143号公報
【特許文献2】特開2019-164581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建設現場では、複数の工程の作業が並行して進められる場合がある。また、一人の作業者が一日の中で複数の工程を担当する場合もある。従来の入退場管理システムは、作業者の入場および退場を管理するが、作業者の担当する工程までは管理していなかった。そのため、作業者の担当する工程については、工程責任者(工程の管理者)が手動で入退場管理システムに入力し、入力した内容と入退場管理システムとが紐付けられていた。そのため、工程責任者の負担が大きかった。
【0005】
本発明の一実施形態は、作業者の作業の様子から担当している工程を特定することができる稼働集計システムを提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る稼働集計システムは、作業の様子を撮影した画像データを取得する取得部と、画像データに人物データが含まれているか否かを判定する人物判定部と、人物データから作業の作業者を特定し、作業者情報を生成する作業者特定部と、画像データから作業の工程を特定し、工程情報を生成する工程特定部と、作業者情報と工程情報とが紐付けられた作業情報を生成する情報処理部と、を含む。
【0007】
人物判定部は、画像データから顔情報および骨格情報の少なくとも一方を抽出することにより、画像データに前記人物データが含まれると判定してもよい。
【0008】
作業者特定部は、顔情報に基づき作業者を特定してもよい。
【0009】
作業者特定部は、前記画像データから骨格情報を抽出することにより、骨格情報に基づき作業者を特定してもよい。
【0010】
工程特定部は、骨格情報に基づき工程を特定してもよい。
【0011】
工程特定部は、作業を撮影する撮像装置の位置情報に基づき工程を特定してもよい。
【0012】
工程特定部は、前記画像データから物体情報を抽出し、物体情報に基づき工程を特定してもよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る稼働集計システムは、作業の前の入場時において、入場者の体温情報を含む入場者情報を生成する入場者情報処理部と、作業の様子を撮影した画像データを生成する撮像部と、画像データを取得する取得部と、画像データに人物データが含まれているか否かを判定する人物判定部と、人物データから作業の作業者を特定し、作業者情報を生成する作業者特定部と、画像データから作業の工程を特定し、工程情報を生成する工程特定部と、入場者情報、作業者情報、および工程情報が紐付けられた作業者管理情報を生成する情報処理部と、を含む。
【0014】
さらに、作業の後の退場時において、作業者の退場者情報を生成する退場者情報処理部を含み、作業者管理情報は、さらに、退場者情報が紐付けられていてもよい。
【0015】
撮像部を含む撮像装置は、位置が固定されていてもよい。撮像部を含む撮像装置は、ヘルメットであってもよい。撮像部を含む撮像装置は、無人移動体であってもよい。
【0016】
工程特定部は、撮像装置の位置情報に基づき工程を特定してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態に係る稼働集計システムは、作業者の作業の様子から担当している工程を特定することができる。そのため、作業中の作業者の管理を簡便に行うことができ、工程責任者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る稼働集計システムの利用態様を示す模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る稼働集計システムの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る稼働集計システムで実行される作業者管理情報生成処理のフローチャート図である。
図4】本発明の一実施形態に係る稼働集計システムで実行される作業者の認証処理のフローチャート図である。
図5】本発明の一実施形態に係る稼働集計システムの構成を示すブロック図である。
図6】本発明の一実施形態に係る稼働集計システムの入退場処理における構成の配置を示す模式図である。
図7】本発明の一実施形態に係る入退場管理システムにおける入場処理のフローチャート図である。
図8】本発明の一実施形態に係る入退場管理システムにおける入場処理のフローチャート図である。
図9】本発明の一実施形態に係る入退場管理システムにおける退場処理のフローチャート図である。
図10】本発明の一実施形態に係るユニットパネルの模式的な斜視図である。
図11】本発明の一実施形態に係るユニットパネルの模式的な平面図である。
図12】本発明の一実施形態に係るユニットハウスの外観を示す模式的な斜視図である。
図13】本発明の一実施形態に係るユニットハウスの内部構成を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、実施形態はあくまで一例にすぎず、当業者が、発明の主旨を保ちつつ適宜変更することによって容易に想到し得るものについても、当然に本発明の範囲に含まれる。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、または形状などが模式的に表される場合がある。しかし、図示された形状などはあくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
【0020】
本明細書において、説明の便宜上、「上」もしくは「上方」または「下」もしくは「下方」という語句を用いて説明するが、これらの語句は各構成の上下関係を説明しているに過ぎない。例えば、構造物が設置される場合、構造物が通常設置される設置面側を「下」または「下方」とする。
【0021】
本明細書において、各構成に付記される「第1」、「第2」、または「第3」などの文字は、各構成を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限り、それ以上の意味を有さない。
【0022】
本明細書および図面において、同一または類似する複数の構成を総じて表記する際には同一の符号を用い、これらの複数の構成のそれぞれを区別して表記する際には、小文字または大文字のアルファベットを添えて表記する場合がある。また、1つの構成のうちの複数の部分を区別して表記する際には、ハイフンと自然数を用いる場合がある。
【0023】
本明細書において、「映像」とは、静止画像だけでなく、動画像を含む場合がある。
【0024】
本明細書において、「対象者」とは、入場および退場が管理される者であって、例えば、建設現場の作業者などである。
【0025】
本明細書において、情報の「更新」には、情報の「生成」が含まれる場合がある。
【0026】
以下の各実施形態は、技術的な矛盾を生じない限り、互いに組み合わせることができる。
【0027】
<第1実施形態>
図1図4を参照して、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム10について説明する。
【0028】
[1.稼働集計システム10の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム10の利用態様を示す模式図である。具体的には、図1には、稼働集計システム10が建設現場で利用される例が示されている。
【0029】
図1には、稼働集計システム10の装置の構成として、第1の撮像装置11-1、第2の撮像装置11-2、第3の撮像装置11-3、および情報処理装置12が示されている。第1の撮像装置11-1、第2の撮像装置11-2、および第3の撮像装置11-3は、それぞれ、第1の撮像部11a-1、第2の撮像部11a-2、および第3の撮像部11a-3を含み、建設現場の作業の様子を撮影することができる。第1の撮像装置11-1は、第1の撮像部11a-1を備えた固定カメラである。第1の撮像装置11-1は、建設現場の一部に設置され、設置された位置から建設現場の作業の様子を撮影することができる。
【0030】
第2の撮像装置11-2は、第2の撮像部11a-2を備えた無人航空機(ドローン)である。第2の撮像装置11-2は、手動または自動で移動することができ、移動しながら建設現場の作業の様子を撮影することができる。なお、図1では、第2の撮像装置11-2として無人航空機を例示したが、これに限定されるものではない。第2の撮像装置11-2は、無人移動体であればよい。無人移動体には、特定エリア内を移動する移動車両、巡回ロボット、または昆虫型ロボットなどが含まれてもよい。巡回ロボットは、脚を有する形状でもよく、無限軌道または車輪を有する形状でもよい。
【0031】
第3の撮像装置11-3は、第3の撮像部11a-3を備えたヘルメットである。第3の撮像装置11-3は、第3の撮像装置11-3を着用した作業者の移動に合わせて建設現場の作業の様子を撮影することができる。第1の撮像装置11-1、第2の撮像装置11-2、および第3の撮像装置11-3によって撮影された画像は、情報処理装置12に送信される。なお、図1では、第3の撮像装置11-3として第3の撮像部11a-3を備えたヘルメットを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、第3の撮像装置11-3は、第3の撮像部11a-3を備えた作業服などであってもよい。
【0032】
図2を参照して、稼働集計システム10の構成の詳細について説明する。
【0033】
図2は、本発明の一実施例に係る稼働集計システム10の構成を示すブロック図である。
【0034】
図2に示すように、稼働集計システム10は、第1の撮像装置11-1、第2の撮像装置11-2、・・・、第nの撮像装置11-n(nは自然数)、および情報処理装置12を含む。第1の撮像装置11-1は、第1の撮像部11a-1および第1の位置検出部11b-1を含む。第2の撮像装置11-2は、第2の撮像部11a-2および第2の位置検出部11b-2を含む。同様に、第nの撮像装置は、第nの撮像部11a-nおよび第nの位置検出部11b-nを含む。なお、以下では、便宜上、第1の撮像装置11-1、第2の撮像装置11-2、・・・、第nの撮像装置11-nを特に区別しない場合には、撮像装置11と記載して説明する。同様に、第1の撮像部11a-1、第2の撮像部11a-2、・・・、第nの撮像部11a-nを特に区別しない場合には、撮像部11aと記載して、および第1の位置検出部11b-1、第2の位置検出部11b-2、・・・、第nの位置検出部11b-nを特に区別しない場合には、位置検出部11bと記載して説明する。したがって、稼働集計システム10は、1つまたは複数の撮像装置11および情報処理装置12を含む。また、撮像装置11と情報処理装置12とは、インターネットなどの無線によって接続されている。
【0035】
撮像装置11は、建設現場の作業の様子を撮影することができればよく、図1の第1の撮像装置11-1のように位置が固定されて設置されるものであってもよく、図1の第2の撮像装置11-2および第3の撮像装置11-3のように移動可能に設置されるものであってもよい。
【0036】
撮像部11aは、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary MOS)イメージセンサなどの固体撮像素子を含むカメラである。撮像部11aは、可視光領域の映像を撮影し、画像データを生成することができる。また、位置検出部11bは、例えば、GPS(Global Positioning System)センサなどの位置センサである。位置検出部11bは、撮像装置11の位置を検出し、位置情報を生成することができる。したがって、撮像装置11は、カメラおよび位置センサを含む構成ということもできる。
【0037】
撮像部11aの撮影する間隔は、任意に設定することができることが好ましい。
【0038】
位置検出部11bは、位置センサに限られない。位置検出部11bは、撮像装置11の撮影している位置を特定することができればよく、撮像装置11が設置された位置の位置情報が予め登録され、登録された位置情報を取得する構成であってもよい。
【0039】
なお、生成された画像データおよび位置情報は、情報処理装置12に送信される。
【0040】
情報処理装置12は、取得部12a、人物判定部12b、作業者特定部12c、工程特定部12d、情報処理部12e、および記憶部12fを含む。
【0041】
情報処理装置12は、プログラムに基づいて演算処理を実行することができる。情報処理装置12は、例えば、コンピュータである。コンピュータは、例えば、演算手段として中央演算処理装置(Central Proceessing Unit:CPU)、記憶手段として記憶装置、および通信装置を含む。なお、演算手段は限定されず、GPU(Graphics Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)などの演算装置であっても良い。記憶装置は、例えば、ランダムアクセスメモリ(Ramdom Access Memory:RAM)、リードオンリーメモリ(Read Only Memory:ROM)、またはハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)などである。なお、撮像装置11が、演算装置、記憶装置、位置検出装置(GPS)、および通信装置を備えることもできる。
【0042】
取得部12aは、撮像装置11で撮影された映像の画像データを取得することができる。また、取得部12aは、撮像装置11の位置情報を取得することができる。
【0043】
人物判定部12bは、画像データの中に人物データが含まれているか否かを判定することができる。画像データの中の人物データは、人物の顔情報(顔の特徴点)または骨格情報(骨格の特徴点)を抽出することにより判定することができる。例えば、人物の顔の特徴点としては、顔を構成する部位である目、鼻、または口などの大きさ、方向、相対的位置、または相対距離などである。なお、当該特徴点は、当該部位に限定はされない。これらの特徴点は、例えば、機械学習またはディープラーニング(畳み込みニューラルネットワークを含む。)などによって学習された学習モデルを適用して抽出することができる。
【0044】
また、人物判定部12bは、人物の骨格情報(骨格の特徴点)を抽出することができる。骨格の特徴点としては、体を構成する部位である肩、肘、または膝などの長さ、方向、相対的位置、または相対距離などである。これらの特徴点は、例えば、機械学習またはディープラーニング(畳み込みニューラルネットワークを含む。)などによって学習された学習モデルを適用して抽出することができる。なお、当該特徴点は、当該部位に限定はされない。
【0045】
つまり、人物判定部12bは、画像データの中に含まれる人物データ(人物の顔情報(顔の特徴点)および骨格情報(骨格の特徴点)のいずれか一、または両方)の情報などを抽出することができる。
【0046】
作業者特定部12cは、人物データと記憶部12fに格納された登録情報の登録者データとを照合し、特定された作業者に関する作業者情報を生成することができる。詳細に説明すると、作業者特定部12cは、人物データの特徴点を登録者データの特徴点と比較し、類似度を算出する。作業者特定部12cは、類似度の最も高い登録者データの登録者を作業者として特定することができる。なお、比較した結果、対象者の類似度が低い場合は未登録者として判定することができる。なお、作業者特定部12cは、動画から抽出した骨格情報を利用して歩き方などから作業者を特定することもできる。
【0047】
工程特定部12dは、撮像装置11の位置情報に基づき、工程を特定し、工程情報を生成することができる。位置情報と工程情報とが予め紐付けられている場合、工程特定部12dは、取得した位置情報に基づき、工程を特定し、工程情報を生成することができる。また、工程特定部12dは、骨格情報に基づき、作業者の動作から工程を特定し、工程情報を生成することもできる。また、工程特定部12dは、画像データの中の物体データを抽出し、物体データに基づき、工程を特定し、工程情報を生成することもできる。 また、工程特定部12dは、機械学習またはディープラーニング(畳み込みニューラルネットワークを含む。)などによって学習された学習モデルを適用して工程情報を生成することもできる。例えば、学習モデルは、各工程の作業場所または作業の様子の画像データを教師データとして学習させて生成することができる。例えば、工程が内装である場合、作業者が建具工事や、建具を設置している画像データなどの工程作業に応じた映像を学習モデルの教師データとして用いることができる。
【0048】
情報処理部12eは、作業者情報および工程情報を含む作業者管理情報を生成または更新することができる。すなわち、情報処理部12eは、作業者情報と工程情報とが紐付けられた作業者管理情報を生成または更新することができる。なお、作業者情報は、設定された時間単位で工程情報と紐付けすることができる。作業者は複数の工程を実施することが可能な技能を有する場合がある。このような多技能を有する作業者は、午前と午後で異なる工程の作業を実施する場合がある。なお、一例として午前と午後で異なる工程を担当する例を示したが、これに限定されない。例えば、稼働集計システム10を利用するユーザによる設定によって、時間単位、分単位で管理することができる。
【0049】
記憶部12fは、生成または更新された作業者管理情報を格納することができる。また、記憶部12fは、作成された登録情報を格納することができる。登録情報は、建設現場で作業を行う作業者の情報(顔画像データ、氏名、または所属など)を登録者データとして含む。
【0050】
認証処理部12gは、工程責任者の情報端末に人物データを送信することができる。また、認証処理部12gは、工程責任者の情報端末からの承認データを受信したか否かを判定することができる。工程責任者による作業者の確認作業を容易に行うことができる。さらに異なる利用方法として、作業者特定部12cによる照合において作業者が特定されなかった場合、工程責任者の情報端末に人物データを送信することで、工程責任者は人物データを確認することができる。工程責任者が人物データから作業者を特定することができたときは、工程責任者は情報端末から承認データを送信することができる。これにより、たとえ作業者特定部12cによって作業者を特定することができなかった場合でも、工程責任者の確認により、作業者を特定または承認することができる。なお、人物データを送信する情報端末は1つに限られず、複数であってもよい。すなわち、複数の工程責任者の確認によって作業者を特定または承認することもできる。または、2段階認証を採用してもよい。
【0051】
稼働集計システム10は、上述の構成に限られない。稼働集計システム10は、上述した構成以外の構成を含んでいてもよい。
【0052】
[2.稼働集計システム10の作業者管理情報生成処理(ステップS100)]
図3は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム10で実行される作業者管理情報生成処理(ステップS100)のフローチャート図である。
【0053】
ステップS110では、撮像装置11が、建設現場の作業の様子を撮影した画像データおよび撮像装置11の位置情報を生成することができる。生成された画像データおよび位置情報は、情報処理装置12に送信される。
【0054】
ステップS120では、取得部12aが、画像データおよび位置情報を取得することができる。
【0055】
ステップS130では、人物判定部12bが、画像データの中に人物データが含まれているか否かを判定することができる。画像データに人物データが含まれている場合(ステップS130:YES)、ステップS140が実行される。画像データに人物データが含まれていない場合(ステップS130:NO)、ステップS110に戻り、取得部12aは、再度、撮像装置11の位置情報を取得することができる。
【0056】
ステップS140では、作業者特定部12cが人物データと登録情報の登録者データとを照合することができる。人物データと登録情報の登録者データとの照合により、作業者が特定された場合(ステップS140:YES)、作業者情報が生成され、ステップS150が実行される。人物データと登録情報の登録者データとの照合により、作業者が特定されなかった場合(ステップS140:NO)、ステップS200が実行される。
【0057】
ここで、図4を参照して、作業者の認証処理(ステップS200)について説明する。
【0058】
図4は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム10で実行される作業者の認証処理(ステップS200)のフローチャート図である。
【0059】
ステップS210では、認証処理部12gが、予め登録された第1の工程責任者の第1の情報端末に人物データを送信することができる。これにより、第1の工程責任者は、照合により特定できなかった作業者が作業していることを知ることができる。第1の工程責任者は、人物データを確認し、作業者を特定することができた場合または作業者を認証する場合には、第1の認証データを情報処理装置12に送信する。
【0060】
ステップS220では、認証処理部12gが、第1の認証データを受信したか否かを判定することができる。第1の認証データを受信した場合(ステップS220:YES)、ステップS230が実行される。なお、認証処理部12gが、第1の認証データを受信していない場合(ステップS220:NO)、認証処理部12gは、再度、第1の認証データを受信したか否かを判定することができる。
【0061】
ステップS230では、認証処理部12gが、予め登録された第2の工程責任者の第2の情報端末に人物データを送信することができる。これにより、第2の工程責任者は、照合により特定できなかった作業者が作業していることを知ることができる。第2の工程責任者は、人物データを確認し、作業者を特定することができた場合または作業者を認証する場合には、第2の認証データを情報処理装置12に送信する。
【0062】
ステップS240では、認証処理部12gが、第2の認証を受信したか否かを判定することができる。第2の認証データを受信した場合(ステップS240:YES)、作業者情報が生成され、認証処理(ステップS200)は終了する。なお、認証処理部12gが、第2の認証データを受信していない場合(ステップS240:NO)、認証処理部12gは、再度、第2の認証データを受信したか否かを判定することができる。
【0063】
再び、図4に戻り、作業者管理情報生成処理(ステップS100)について説明する。
【0064】
ステップS150は、ステップS140またはステップS200の後に実行される。ステップS150では、工程特定部12dが、工程を判定することができる。工程が特定された場合(ステップS150:YES)、工程情報が生成され、ステップS160が実行される。工程が特定されない場合(ステップS150:NO)、ステップS110に戻り、取得部12aが、再度、撮像装置11の位置情報を取得することができる。
【0065】
ステップS150では、情報処理部12eが、作業者情報と工程情報とが紐付けられた作業者管理情報を生成することができる。
【0066】
作業者管理情報が生成されると、作業者管理情報生成処理(ステップS100)は終了する。
【0067】
なお、ステップS120において、画像データの中に複数の人物データが含まれていてもよい。この場合、人物データごとにステップS140~ステップS150が実行され、作業者情報が生成される。
【0068】
以上、本実施形態に係る稼働集計システム10は、作業者の作業の様子を撮影した画像データに基づき、作業者および工程を特定することができる。また、稼働集計システム10は、特定された作業者の登録情報と工程情報とが紐付けられた作業者情報を生成することができる。そのため、作業中の作業者の管理を簡便に行うことができ、工程責任者の負担を軽減することができる。
【0069】
<第2実施形態>
図5図9を参照して、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム20について説明する。稼働集計システム20は、第1実施形態で説明した稼働集計システム10を拡張し、入退場管理システム15と連動するシステムである。換言すると、稼働集計システム20は、稼働集計システム10と同様の構成だけでなく、入退場管理システム15の構成を含む。なお、以下では、一例として、稼働集計システム20が建設現場で利用される場合について説明する。
【0070】
[1.入退場管理システム15の構成]
図5は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム20のうちの入退場管理システム15の構成の配置を示す模式図である。入退場管理システム15は、第1のゲート100と第1のゲート100に対向する第2のゲート110とを接続する通路120内に設置されて利用される。建設現場は第2のゲート110の先にあり、対象者は、第2のゲート110を通り抜け、建設現場に入場することができる。すなわち、稼働集計システム20のうちの入退場管理システム15は、建設現場の出入口に設置することができる。図5(A)および図5(B)は、入退場管理システム15の配置は同一であるが、それぞれは、対象者の入場時および退場時を示している。対象者が建設現場に入場するとき、対象者は、第1のゲート100から進入し、入退場管理システム15を利用した入場処理が行われ、第2のゲート110から退出する。対象者が建設現場から退場するとき、対象者は、第2のゲート110から進入し、入退場管理システム15を利用した退場処理が行われ、第1のゲート100から退出する。すなわち、稼働集計システム20は、入退場管理システム15によって建設現場に入退場する対象者を特定した上で、稼働集計システム10によって特定された対象者の工程を特定することができる。したがって、稼働集計システム20では、稼働集計システム10による作業中の対象者を特定する範囲を、入退場管理システム15によって特定された範囲とするができるため、作業中の対象者を容易に特定することができ、対象者を特定する精度が向上する。
【0071】
なお、図5では、第1のゲート100および第2のゲート110が示されているが、第1のゲート100および第2のゲート110は明確に設置されていなくてもよい。例えば、通路120の途中に入退場管理システム15が設置され、入退場管理システム15が設けられた通路120の一方の端が第1のゲート100となり、他方の端が第2のゲート110となる場合がある。この場合であっても、対象者が通路120を通る際に入退場管理システム15を利用するため、対象者の入退場管理を行うことができる。
【0072】
図5(A)および図5(B)に示すように、入退場管理システム15は、第1の情報処理装置200、入場者撮像装置210、第1の表示装置220、警告装置230、第2の情報処理装置300、退場者撮像装置310、および第2の表示装置320を含む。また、入退場管理システム15は、黒体炉240を含んでいてもよい。第1の情報処理装置200、入場者撮像装置210、第1の表示装置220、警告装置230、および黒体炉240は、対象者の入場処理において利用される。第2の情報処理装置300、退場者撮像装置310、および第2の表示装置320は、対象者の退場処理において利用される。第3の情報処理装置400は、対象者の入退場処理および作業判定処理において利用される。
【0073】
詳細は図示しないが、入場者撮像装置210、第1の表示装置220、および警告装置230は、第1の情報処理装置200と接続されている。また、退場者撮像装置310および第2の表示装置320は、第2の情報処理装置300と接続されている。さらに、第1の情報処理装置200および第2の情報処理装置300は、第3の情報処理装置400と接続されている。なお、これらの接続は、有線による接続であってもよく、無線による接続であってもよい。
【0074】
入場者撮像装置210、第1の表示装置220、および警告装置230は、第2のゲート110の近傍に配置されている。入場者撮像装置210は、例えば、通路120の天井面または壁面に配置されている。入場者撮像装置210は、第1のゲート100から進入し、通路120を通過する対象者を撮影することができる。入場者撮像装置210は、歩行している対象者および黒体炉240を撮影することができ、対象者は、必ずしも入場者撮像装置210の前で停止する必要はない。黒体炉240は、入場者撮像装置210の画角内であって、入場者撮像装置210から適切な距離に設置されている。第1の情報処理装置200は、撮影した対象者を照合し、または対象者の体温を取得し、体温を判定することができる。第1の情報処理装置200は、通路120内に設置されていてもよく、通路120外に配置されていてもよい。第1の表示装置220は、対象者の照合結果を表示することができる。対象者は、第1の表示装置220の画面に表示された照合結果を確認し、第2のゲート110から退出することができる。警告装置230は、対象者の体温がしきい値を超える場合に作動し、対象者の体温に異常が認められることを対象者に通知することができる。
【0075】
同様に、退場者撮像装置310および第2の表示装置320は、第1のゲート100の近傍に配置されている。通路120の天井面または壁面に配置された退場者撮像装置310は、第2のゲート110から進入し、通路120を通過する対象者を撮影することができる。通路120内または通路120外に配置された第2の情報処理装置300は、撮影した対象者を照合することができる。対象者は、第2の表示装置320の画面に表示された照合結果を確認し、第1のゲート100から退出することができる。
【0076】
入退場管理システム15では、対象者が建設現場に入場するときには対象者の体温を検出するが、対象者が建設現場から退場するときには対象者の体温を検出していない。但し、入退場管理システム15は、対象者が退場するときに対象者の体温を検出してもよい。その場合、入退場管理システム15は、対象者の入場時と退場時の体温を比較し、所定の温度差であったときに、警告装置を作動させて体温の異常が認められることを対象者に通知することができる。
【0077】
なお、上述した装置の配置は一例であって、入退場管理システム15の装置の配置はこれに限られない。
【0078】
[2.稼働集計システム20]
続いて、図6を参照して、稼働集計システム20の構成について説明する。なお、稼働集計システム20が、第1実施形態で説明した稼働集計システム10と同様の構成を含む場合、その構成の説明を省略する場合がある。
【0079】
図6は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム20の構成を示すブロック図である。
【0080】
図6に示すように、稼働集計システム20は、上述した入退場管理システム15(第1の情報処理装置200、入場者撮像装置210、第1の表示装置220、警告装置230、第2の情報処理装置300、退場者撮像装置310、および第2の表示装置320)、第1の撮像装置11-1、第2の撮像装置11-2、・・・、第nの撮像装置11-n、および第3の情報処理装置400を含む。第1の情報処理装置200は、第1の情報生成部1010、第1の顔照合部1020、および入場者情報処理部1030を含む。第2の情報処理装置300は、第2の情報生成部1110、第2の顔照合部1120、および退場者情報処理部1130を含む。第3の情報処理装置400は、取得部12a、人物判定部12b、作業者特定部12c、工程特定部12d、情報処理部12e、記憶部12f、および認証処理部12gを含む。
【0081】
第1の情報処理装置200、第2の情報処理装置300、および第3の情報処理装置400の各々は、プログラムに基づいて演算処理を実行することができる。第1の情報処理装置200、第2の情報処理装置300、および第3の情報処理装置400は、1つのコンピュータであってもよく、それぞれが処理可能な複数のコンピュータであってもよい。
【0082】
入場者撮像装置210は、対象者および黒体炉240を撮影することができる。入場者撮像装置210は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary MOS)イメージセンサなどの固体撮像素子を含むカメラである。入場者撮像装置210は、可視光領域の映像だけでなく、赤外光領域の映像を撮像することができる。すなわち、入場者撮像装置210は、可視光領域の映像を撮影し、画像データを生成するだけでなく、赤外光領域の映像を撮像し、温度分布データを生成することができる。入場者撮像装置210によって生成された画像データおよび温度分布データは、第1の情報処理装置200に送信される。入場者撮像装置210は、1つのカメラで可視光領域および赤外光領域の映像を撮像してもよく、2つのカメラを備え、一方のカメラが可視光領域の映像を撮像し、他方のカメラが赤外光領域の映像を撮像してもよい。撮像された赤外光領域の映像からは、映像内に含まれる人物または物体などの温度分布が得られる。なお、入場者撮像装置210が2つのカメラを備える場合、可視光領域の映像内の位置と赤外光領域の映像内の位置とが対応するように2つのカメラが配置されていることが好ましい。退場者撮像装置310は、少なくとも可視光領域の映像を撮像することができればよく、入場者撮像装置210と同様のカメラであってもよい。退場者撮像装置310によって生成された画像データは、第2の情報処理装置300に送信される。
【0083】
第1の表示装置220は、映像を表示することができる装置であり、例えば、液晶表示装置またはOLED(Organic Light-Emitting Diode)表示装置である。また、第1の表示装置220は、入力装置を備えていることが好ましく、例えば、画面上の表示に触れて操作することができるタッチパネルを含んでいてもよい。第1の表示装置220は、表示画像信号を受信し、表示画像信号に基づく画像を第1の表示装置220の画面に表示することができる。第1の表示装置220は、例えば、顔情報の顔画像データもしくは温度情報、または登録情報の登録顔画像データもしくは登録個人情報などを第1の表示装置220の画面に表示することができる。また、第1の表示装置220は、顔情報と登録情報とが一致しているか否かを確認するためのアイコン、例えば、対象者の照合が誤検出である場合にタッチ操作可能なアイコンを画面に表示することができる。対象者によってアイコンがタッチされた場合、第1の表示装置220は、操作情報を生成し、操作情報を第1の情報処理装置200に送信することができる。第2の表示装置320も同様であり、生成された操作情報を第2の情報処理装置300に送信することができる。
【0084】
警告装置230は、異常が発生したことを対象者に知らせることができることができる装置であり、例えば、警告灯または警告音を発するスピーカーなどである。また、警告装置230は、電光掲示板であってもよい。警告装置230は、制御信号を受信し、制御信号に基づいて作動することができる。
【0085】
第1の情報生成部1010は、画像データおよび温度分布データを取得し、それぞれから、人物の顔画像データおよび温度情報を生成することができる。
【0086】
ここで、第1の情報生成部1010によって実行される顔画像データの生成処理について説明する。第1の情報生成部1010は、画像データの中から顔を構成する部位である目、鼻、または口などの特徴点を検出し、これらの特徴点の相対的位置から人物の顔の領域を抽出した顔画像データを生成することができる。また、第1の情報生成部1010は、画像データに対してエッジ処理を実行し、人物の頭部の輪郭と近似した楕円形のエッジ分布を検出し、エッジ分布に囲まれた領域を顔画像データとして生成することもできる。また、第1の情報生成部1010は、予め登録された顔形状モデルと照合させて類似度を算出し、所定の類似度以上の領域を顔画像データとして生成することもできる。
【0087】
また、第1の情報生成部1010によって実行される温度情報の生成処理について説明する。第1の情報生成部1010は、温度分布データの中の顔画像データに対応する位置の温度を温度情報として生成することができる。また、第1の情報生成部1010は、温度分布データの中の顔画像データに対応する位置の温度を、黒体炉240の温度で補正した補正温度を温度情報として生成することもできる。
【0088】
第1の顔照合部1020は、顔画像データ、および第3の情報処理装置400の記憶部12fから登録情報の登録顔画像データを取得し、顔画像データと登録顔画像データと照合することができる。
【0089】
ここで、第1の顔照合部1020によって実行される顔画像データの照合処理について説明する。第1の顔照合部1020は、顔画像データの中から顔を構成する部位である目、鼻、または口などの大きさ、方向、または相対的位置などの特徴点を検出することができる。また、第1の顔照合部1020は、顔の輪郭を特徴点として検出することもできる。第1の顔照合部1020は、検出された特徴点を、第3の情報処理装置400の記憶部12fに格納された登録情報の登録顔画像データの特徴点と比較し、類似度を算出する。第1の顔照合部1020は、類似度の最も高い登録情報の登録者を対象者であると特定することができる。
【0090】
なお、稼働集計システム20が建設現場で利用されるとき、対象者がヘルメットおよびマスクを着用している場合がある。特に、対象者がマスクを着用している場合には、鼻および口がマスクで覆われるため、検出される特徴点が少なくなる。そのため、第1の顔照合部1020は、顔画像データに対してマスクの着用の判定処理を行い、マスクが着用されていると判定された場合には、特徴点として目の優先順位を高くするような重み付けを行い、類似度を算出することもできる。
【0091】
入場者情報処理部1030は、温度情報を取得し、対象者の体調を判定することができる。例えば、入場者情報処理部1030は、温度情報の温度が所定の値以上であるとき、対象者の体調が異常であると判定することができる。入場者情報処理部1030は、対象者の体調が異常であると判定した場合、制御信号を生成することができる。生成された制御信号は、警告装置230に送信される。また、入場者情報処理部1030は、入場日時、顔画像データ、および温度情報を含む入場者情報を生成することができる。
【0092】
また、入場者情報処理部1030は、操作情報を受信したか否かを判定することができる。操作情報を受信しなかった場合、入場者情報処理部1030によって生成された入場者情報は、第3の情報処理装置400に送信される。
【0093】
第2の情報生成部1110は、少なくとも対象者の顔画像データを生成することができればよい。
【0094】
第2の顔照合部1120は、第1の顔照合部1020と同様の構成である。すなわち、第2の顔照合部1120は、顔画像データと登録顔画像データとを照合することができる。
【0095】
退場者情報処理部1130は、入場者情報処理部1030と同様の構成を含み、退場日時および顔画像データを含む退場者情報を生成することができる。
【0096】
また、退場者情報処理部1130は、操作情報を受信したか否かを判定することができる。操作情報を受信しなかった場合、退場者情報処理部1130によって生成された退場者情報は、第3の情報処理装置400に送信される。
【0097】
情報処理部12eは、第1の実施形態で説明したとおりであるが、さらに、作業者情報、入場者情報、および退場者情報が紐付けられた作業者管理情報を生成または更新することができる。すなわち、情報処理部12eは、データベース化された作業者管理情報を生成または更新することができる。作業者管理情報は、例えば、入場日時、退場日時、入場時の顔画像データ、退場時の顔画像データ、体温、所属、氏名、および工程などの情報を含む。また、作業者管理情報は、データベースであってもよい。
【0098】
記憶部12fは、第1の実施形態で説明したとおりであるが、さらに、入場者情報、退場者情報、および作業者管理情報を格納することができる。なお、登録情報は、登録顔画像データまたは登録個人情報(所属または氏名など)などが紐付けられて格納されている。
【0099】
稼働集計システム20の記憶部12fには入場者情報が格納されている。そのため、作業者特定部12cは、人物データと入場者情報(具体的には、入場者情報に含まれる顔画像データ)とを照合することもできる。
【0100】
上述した装置および各装置の構成は一例であって、本実施形態に係る稼働集計システム20の構成はこれに限られない。例えば、各構成によるデータまたは情報の送受信が無線である場合には、各装置に通信部が含まれていてもよい。
【0101】
稼働集計システム20の作業者情報生成処理は、第1実施形態と同様であるため説明を省略し、以下では、図7図9を参照して、稼働集計システム20による入場処理(ステップS1000)および退場処理(ステップS2000)について説明する。
【0102】
[3.稼働集計システム20の入場処理(ステップS1000)]
図7および図8は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム20の入場処理(ステップS1000)を示すフローチャート図である。
【0103】
ステップS1010では、入場者撮像装置210が、可視光領域の画像データおよび赤外光領域の温度分布データを生成することができる。入場者撮像装置210によって生成された画像データおよび温度分布データは、第1の情報処理装置200に送信される。
【0104】
ステップS1020では、第1の情報生成部1010が、画像データおよび温度分布データを取得し、それぞれから対象者の顔画像データおよび温度情報を生成することができる。
【0105】
ステップS1030では、第1の顔照合部1020が、対象者の顔画像データと登録情報の顔画像データ(登録者の顔画像データ)とを照合することができる。照合判定において対象者が特定された場合(ステップS1030:YES)、ステップS1040が実行される。照合判定において対象者が特定されなかった場合(ステップS1030:NO)、ステップS300が実行される。ステップS300は、登録情報の登録処理である。ステップS300では、生成された顔画像データを登録情報として登録することもできる。
【0106】
ステップS1040では、入場者情報処理部1030が、対象者の体調を判定することができる。体調判定において対象者の体調が正常と判定された場合(ステップS1040:YES)、ステップS1050が実行される。体調判定において対象者の体調が異常と判定された場合(ステップS1040:NO)、ステップS1060が実行される。
【0107】
ステップS1050では、入場者情報処理部1030が、顔画像データと温度情報とが紐付けられた顔情報を生成することができる。顔情報が生成されると、ステップS1080が実行される。
【0108】
ステップS1060では、入場者情報処理部1030が、制御信号を生成することができる。生成された制御信号は、警告装置230に送信され、ステップS1070が実行される。
【0109】
ステップS1070では、警告装置230が、警告処理を実行することができる。ここで、図8(A)を参照して、警告処理について説明する。
【0110】
ステップS1071では、警告装置230が、制御信号を取得することができる。
【0111】
ステップS1072では、警告装置230が、制御信号に基づき、作動することができる。対象者は、警告装置230の作動により、自分自身の体温が高いことを確認することができる。警告装置230が作動すると、警告処理(ステップS1070)は終了する。
【0112】
再び、図7に戻り、入場処理(ステップS1000)について説明する。
【0113】
警告処理(ステップS1070)の終了後は、ステップS1010に戻り、再度、入場者撮像装置210が、可視光領域の画像データおよび赤外光領域の温度分布データを生成することができる。
【0114】
ステップS1080では、第1の表示装置220が、表示処理を実行することができる。ここで、図8(B)を参照して、表示処理について説明する。
【0115】
ステップS1081では、第1の表示装置220が、表示画像信号を取得することができる。
【0116】
ステップS1082では、第1の表示装置220が、表示画像信号を基に、画面に画像を表示することができる。このとき、第1の表示装置220の画面には、対象者の照合結果が表示されている。そのため、対象者は、画面を見て、照合結果が正しいか否かを確認することができる。
【0117】
ステップS1083では、第1の表示装置220が、画面に表示されている照合結果が誤検出であるか否かを判定することができる。具体的には、第1の表示装置220は、対象者による誤検出の入力操作が行われた否かを判定する。誤検出の入力操作が行われた場合(ステップS1083:YES)、ステップS1084が実行される。誤検出の入力操作が行われなかった場合(ステップS1083:NO)、表示処理(ステップS1090)は終了する。
【0118】
ステップS1084では、第1の表示装置220は、操作情報を生成することができる。生成された操作情報は、第1の情報処理装置200に送信される。操作情報が生成されると、表示処理(ステップS1090)は終了する。
【0119】
再び、図7に戻り、入場処理(ステップS1000)について説明する。
【0120】
表示処理(ステップS1080)の終了後は、ステップS1090が実行される。
【0121】
ステップS1090では、入場者情報処理部1030が、操作情報を受信したか否かを判定することができる。例えば、第1の情報処理装置200が、一定の時間内に操作情報を受信することを判定条件とすることができる。第1の情報処理装置200が操作情報を受信した場合(ステップS1090:YES)、ステップS1010に戻り、再度、入場者撮像装置210が、可視光領域の画像データおよび赤外光領域の温度分布データを生成することができる。第1の情報処理装置200が操作情報を受信しなかった場合(ステップS1090:NO)、入場者情報が第3の情報処理装置400に送信される。
【0122】
ステップS1100では、情報処理部12eが、入場者情報処理部1030で生成された入場者情報を含む作業者管理情報を生成または更新することができる。
【0123】
作業者管理情報が生成または更新されると、入場処理(ステップS1000)は終了する。
【0124】
[4.稼働集計システム20の作業者管理情報生成処理]
稼働集計システム20の作業者管理情報生成処理は、稼働集計システム10とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。稼働集計システム20においても、情報処理部12eは、作業中の対象者および工程を特定し、作業者情報および工程情報を生成することができる。また、稼働集計システム20では、情報処理部12eが、入場者情報、作業者情報、および工程情報を含む作業者管理情報を生成または更新することができる。すなわち、情報処理部12eは、入場者情報、作業者情報、および工程情報が紐付けられた作業者管理情報を生成または更新することができる。
【0125】
[5.稼働集計システム20の退場処理(ステップS2000)]
図9は、本発明の一実施形態に係る稼働集計システム20の退場処理(ステップS2000)を示すフローチャート図である。
【0126】
退場処理(ステップS2000)は、入場処理(ステップS1000)において対象者の体温の検出が行われない以外の処理は同様である。すなわち、体温の検出に関する処理を除くと、退場処理(ステップS2000)のステップS2010~S2060の処理は、それぞれ、入場処理(ステップS1000)のステップS1010~ステップS1030、ステップS1050、ステップS1080、およびステップS1090と同様の処理である。そのため、ここでは説明を省略する。
【0127】
ステップS2070では、情報処理部12eが、退場者情報処理部1130で生成された退場者情報を含む作業者管理情報を生成または更新することができる。すなわち、情報処理部12eは、入場者情報、作業者情報、工程情報、および退場者情報が紐付けられた作業者管理情報を生成または更新することができる。
【0128】
作業者管理情報が更新されると、退場処理(ステップS2000)は終了する。
【0129】
以上、本実施形態に係る稼働集計システム10は、入場者情報、作業者情報、工程情報、および退場者情報が紐付けられた作業者管理情報を生成することができる。そのため、工程責任者は、作業者の管理を簡便に行うことができ、工程責任者の負担を軽減することができる。
【0130】
<第3実施形態>
図10および図11を参照して、本発明の一実施形態に係る稼働集計システムを含むユニットパネル30について説明する。ユニットパネル30に含まれる稼働集計システムが、稼働集計システム20と同様の構成を含む場合、その構成の説明を省略する場合がある。
【0131】
図10および図11は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るユニットパネル30の模式的な斜視図および模式的な平面図である。ユニットパネル30は、パネル材500Aを含み、パネル材500Aには、稼働集計システムの構成の全部または一部が設けられている。パネル材500Aに設けられる稼働集計システムは、例えば、第1の情報処理装置200A、入場者撮像装置210A、第1の表示装置220A、警告装置230A、第2の情報処理装置300A、退場者撮像装置310A、または第2の表示装置320Aなどである。したがって、建設現場の出入口にユニットパネル30を設置すれば、ユニットパネル30に備えられた稼働集計システムを利用し、建設現場の作業者の入退場および工程の管理を行うことができる。なお、黒体炉240Aは、入場者撮像装置210Aの画角内に入る位置に配置されている。
【0132】
パネル材500Aの材質は、特に限定されない。パネル材500Aとして、例えば、木材または樹脂材などを用いることができる。また、パネル材500Aには、対象者が通り抜けるための開口部510Aが設けられている。
【0133】
パネル材500Aの第1の面501Aの一方の側に、入場者撮像装置210A、第1の表示装置220A、および警告装置230Aが設けられている。また、これらの装置が設けられたパネル材500Aの裏面である第2の面502Aの一方の側に、第1の情報処理装置200Aが設けられている。入場者撮像装置210A、第1の表示装置220A、および警告装置230Aは、第1の情報処理装置200Aと接続されている。なお、第1の情報処理装置200Aが無線で接続される場合、第1の情報処理装置200Aは、パネル材500Aの近傍に配置されていなくてもよい。
【0134】
パネル材500Aの第2の面502Aの他方の側に、退場者撮像装置310Aおよび第2の表示装置320Aが設けられている。また、これらの装置が設けられたパネル材500Aの裏面である第1の面501Aの他方の側に、第2の情報処理装置300Aが設けられている。退場者撮像装置310Aおよび第2の表示装置320Aは、第2の情報処理装置300Aと接続されている。なお、第2の情報処理装置300Aが無線で接続される場合、第2の情報処理装置300Aは、パネル材500Aの近傍に配置されていなくてもよい。
【0135】
図11(A)および図11(B)では、第3の情報処理装置が示されていないが、第3の情報処理装置がパネル材500Aに設けられていてもよく、建設現場以外の場所に設置されていてもよい。第3の情報処理装置は、第1の情報処理装置200Aおよび第2の情報処理装置300Aと接続されている。なお、第3の情報処理装置が無線で接続される場合、第3の情報処理装置は、パネル材500Aの近傍に配置されていなくてもよい。
【0136】
開口部510Aは、第1のゲートまたは第2のゲートに対応する。ユニットパネル30は、パネル材500Aの第2の面502Aが建設現場の出入口に接続されるように設置される。図13(A)に示すように、入場時には、対象者は、パネル材500Aの第1の面501A側において入退場管理システムを利用した入場処理が行われ、開口部510Aを通過して第2の面502A側へ向かう。図13(B)に示すように、退場時には、対象者は、パネル材500Aの第2の面502A側において入退場管理システムを利用した退場処理が行われ、開口部510Aを通過して第1の面501A側へ向かう。
【0137】
以上、本実施形態に係るユニットパネル30は、あらゆる場所に簡便に設置し、または撤去することが可能である。そのため、建設現場にユニットパネル30を一時的に設置し、稼働集計システムを利用して、対象者の入退場および工程の管理を行うことができる。
【0138】
<第4実施形態>
図12および図13を参照して、本発明の一実施形態に係る入退場管理システムを含むユニットハウス40について説明する。ユニットハウス40に含まれる入退場管理システムが、稼働集計システム20と同様の構成を含む場合、その構成の説明を省略する場合がある。
【0139】
図12および図13は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るユニットハウス40の外観を示す模式的な斜視図および内部構成を示す模式的な平面図である。ユニットハウス40は、4つの側壁面、4つの側壁面で囲まれた空間の上方を覆う天井面、および4つの側壁面で囲まれた空間の下方を覆う床面からなる箱状体600Bを含み、箱状体600B内には、入退場管理システムの構成全部または一部が設けられている。箱状体600B内に設けられる入退場管理システムは、例えば、第1の情報処理装置200B、入場者撮像装置210B、第1の表示装置220B、警告装置230B、黒体炉240B、第2の情報処理装置300B、退場者撮像装置310B、または第2の表示装置320Bなどである。したがって、建設現場の出入口にユニットハウス40を設置すれば、ユニットハウス40に備えられた稼働集計システムを利用し、建設現場の作業者の入退場および工程の管理を行うことができる。
【0140】
箱状体600Bの側壁面、天井面、および床面の各々は、1つの部材で構成されていてもよく、複数の部材で構成されていてもよい。また、箱状体600Bは、柱材または梁材を用いて枠体を構成し、枠体にパネル材が固定されて構成されていてもよい。箱状体600Bは、いわゆるコンテナ、プレハブハウス、またはトランクルームであってもよく、住宅、事務所、倉庫、または店舗などに用いられる簡易的な建築物であってもよい。
【0141】
なお、ユニットハウス40は、そのまま移動して建設現場に設置することができてもよく、またはいくつかの構成部材に分割され、建設現場で組み立てることによって設置することができてもよい。
【0142】
箱状体600Bの4つの側壁面のうち、対向する2つの側壁面には第1の扉610Bおよび第2の扉620Bが設けられている。第1の扉610Bおよび第2の扉620Bは、それぞれ、第1のゲートおよび第2のゲートに対応し、ユニットハウス40は、第2の扉620Bが建設現場の出入口に接続するように設置される。対象者が建設現場に入場するとき、対象者は、第1の扉610Bから進入し、稼働集計システムを利用した入場処理が行われ、第2の扉620Bから退出する。対象者が建設現場で作業をするとき、稼働システムを利用した作業者の工程の特定処理が行われる。対象者が建設現場から退場するとき、対象者は、第2の扉620Bから進入し、稼働集計システムを利用した退場処理が行われ、第1の扉610Bから退出する。
【0143】
箱状体600Bの側壁面、第1の扉610B、または第2の扉620Bに窓が設けられている場合、窓を通じてユニットハウス40内に入射する光を遮光するために、窓にカーテン、ブラインド、またはスモークフィルムなどの遮光部材が設けられていることが好ましい。窓からの光を遮光することによって、箱状体600B内の照度を一定に保つことができる。そのため、常に同じ照度条件で対象者を撮影することができ、対象者の照合処理の精度が向上する。
【0144】
箱状体600Bの側壁面には、室内機651B、室外機652B、および配管653Bを含む空調機650Bが設けられている。ユニットハウス40は、空調機650Bが設けられていることにより、箱状体600B内の温度を一定に保つことができる。そのため、常に同じ温度条件で対象者を撮影することができ、対象者の体温測定の精度が向上する。また、箱状体600B内の空気を循環させるため、側壁面に換気口または換気扇などが設けられていてもよい。なお、室内機651B、換気口、および換気扇は、側壁面だけでなく、天井面に設置してもよい。
【0145】
また、ユニットハウス40は、充電可能なバッテリー部660Bを備えていることが好ましい。ユニットハウス40がバッテリー部660Bを備えることで、建設現場において外部からの電源の供給が困難である場合であっても、バッテリー部660Bからユニットハウス40の各装置に電源を供給することができる。なお、ユニットハウス40は、発電装置(例えば、天井面または壁面に設けられた太陽光発電装置、風力発電装置、または床下などに設けられた自己発電装置など)を備えていてもよい。
【0146】
さらに、ユニットハウス40は、第1の扉610Bまたは第2の扉620Bの開閉を検出するセンサを備えていてもよい。ユニットハウス40がセンサを備えることで、第1の扉610Bまたは第2の扉620Bが開けられたときに、例えば、ユニットハウス40の入退場管理システムの電源をオンにすることができる。
【0147】
以上、本実施形態に係るユニットハウス40は、箱状体600Bを移動させ、いくつかの構成を取り付けることによって設置することができるため、あらゆる場所に簡便に設置し、または撤去することが可能である。そのため、建設現場にユニットハウス40を一時的に設置し、稼働集計システムを利用して、対象者の入退場および工程の管理を行うことができる。
【0148】
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略、もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0149】
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0150】
10:稼働集計システム、 11:撮像装置、 11-1:第1の撮像装置、 11-2:第2の撮像装置、 11-3:第3の撮像装置、 11-n:第nの撮像装置、 11a:撮像部、 11a-1:第1の撮像部、 11a-2:第2の撮像部、 11a-3:第3の撮像部、 11a-n:第nの撮像部、 11b:位置検出部、 11b-1:第1の位置検出部、 11b-2:第2の位置検出部、 11b-n:第nの位置検出部、 11-n:第nの撮像装置、 12:情報処理装置、 12a:取得部、 12b:人物判定部、 12c:作業者特定部、 12d:工程特定部、 12e:情報処理部、 12f:記憶部、 12g:認証処理部、
15:入退場管理システム、 20:稼働集計システム、
30:ユニットパネル、 40:ユニットハウス、
100:第1のゲート、 110:第2のゲート、 120:通路、 200、200A、200B:第1の情報処理装置、 210、210A、210B:入場者撮像装置、 220、220A、220B:第1の表示装置、 230、230A、230B:警告装置、 240、240A、240B:黒体炉、 300、300A、300B:第2の情報処理装置、 310、310A、310B:退場者撮像装置、 320、320A、320B:第2の表示装置、 400:第3の情報処理装置、
500A:パネル材、 501A:第1の面、 502A:第2の面、 510A:開口部、
600B:箱状体、 610B:第1の扉、 620B:第2の扉、 650B:空調機、 651B:室内機、 652B:室外機、 653B:配管、 660B:バッテリー部、
1010:第1の情報生成部、 1020:第1の顔照合部、 1030:入場者情報処理部、 1110:第2の情報生成部、 1120:第2の顔照合部、 1130:退場者情報処理部
図1
図2
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図10
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図12
図13