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特開2022-115420ワーキングホリデー管理システム、ワーキングホリデー管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115420
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】ワーキングホリデー管理システム、ワーキングホリデー管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20220802BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021012004
(22)【出願日】2021-01-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】521084080
【氏名又は名称】眞野 篤師
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】真野 篤師
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】ワーキングホリデーの希望者に対してワーキングホリデー中の適切な過ごし方を提示することができるワーキングホリデー管理システムを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、ワーキングホリデー管理システムが提供される。このワーキングホリデー管理システムは、取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成される。取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得する。特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定する。第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報である。受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報である。提示ステップでは、希望者がワーキングホリデーを利用する前に第1プランを提示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーキングホリデー管理システムであって、
取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成され、
前記取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得し、
前記特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、前記第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定し、
前記第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報であり、
前記受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報であり、
前記提示ステップでは、前記希望者がワーキングホリデーを利用する前に前記第1プランを提示する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記取得ステップでは、前記受け入れ先である雇用主による前記希望者の評価を取得し、
前記特定ステップでは、前記評価が所定値よりも低い場合、前記第1個人情報と、前記評価とに基づいて前記第1プランとは異なる第2プランを特定し、
前記提示ステップでは、前記希望者が次の受け入れ先に所属する前に前記第2プランを提示する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記評価は、前記受け入れ先による前記希望者の試験結果を含む、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記参照情報は、前記第2個人情報と、前記受入先情報との関係を予め学習させた学習済みモデルである、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
学習ステップを実行するように構成され、
前記学習ステップでは、前記希望者がワーキングホリデーを終了すると、前記第1個人情報を教師データとして、前記学習済みモデルを更新する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記第1個人情報は、前記希望者の滞在期間、滞在先及び希望する職種の少なくとも1つを含む、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記第1個人情報は、前記希望者が希望する受け入れ先を含む、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記第1個人情報は、前記希望者の語学力を含み、
前記特定ステップでは、前記語学力が所定値よりも低い場合、前記受け入れ先に語学学校を含む前記第1プランを特定する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
保証ステップを実行するように構成され、
前記保証ステップでは、保証金が支払われた場合に前記第1個人情報を受け付け、
前記保証ステップでは、前記提示ステップによって提示されたプランを実行した場合に前記保証金を払い戻す、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項10】
コンピュータが実行するワーキングホリデー管理方法であって、
取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成され、
前記取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得し、
前記特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、前記第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定し、
前記第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報であり、
前記受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報であり、
前記提示ステップでは、前記希望者がワーキングホリデーを利用する前に前記第1プランを提示する、
ワーキングホリデー管理方法。
【請求項11】
プログラムであって、
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおける各ステップをコンピュータに実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーキングホリデー管理システム、ワーキングホリデー管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
求人雇用主と、就労希望外国人とのマッチングを支援する情報処理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-107339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される情報処理装置は、ワーキングホリデーのように短期間しか就労しない場合には対応していない。したがって、ワーキングホリデーの希望者は、ワーキングホリデー中の過ごし方を十分に検討することなくワーキングホリデーに臨むことがあった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、ワーキングホリデーの希望者に対してワーキングホリデー中の適切な過ごし方を提示することができるワーキングホリデー管理システムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、ワーキングホリデー管理システムが提供される。このワーキングホリデー管理システムは、取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成される。取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得する。特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定する。第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報である。受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報である。提示ステップでは、希望者がワーキングホリデーを利用する前に第1プランを提示する。
【0007】
上記の開示によれば、ワーキングホリデーの希望者に対してワーキングホリデー中の適切な過ごし方を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るワーキングホリデー管理システム100の構成を示す図である。
図2】サーバ200のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末300のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ200(制御部210)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】ワーキングホリデー管理システム100によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
図6】ワーキングホリデー管理システム100によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
図7】ユーザの第1個人情報の一例を示す図である。
図8】ワーキングホリデーのプランの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
<実施形態>
実施形態について説明する。
【0014】
1.ハードウェア構成
第1節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0015】
1.1 ワーキングホリデー管理システム100
図1は、本実施形態に係るワーキングホリデー管理システム100の構成を示す図である。ワーキングホリデー管理システム100は、サーバ200と、ユーザ端末300とを備え、これらがネットワークを通じて接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。ここで、ワーキングホリデー管理システム100に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。
【0016】
1.2 サーバ200
図2は、サーバ200のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ200は、制御部210と、記憶部220と、通信部250とを有し、これらの構成要素がサーバ200の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。
【0017】
制御部210は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等であって、サーバ200の全体を制御する。制御部210は、記憶部220に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ200に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実現されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部210は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部210を有するように実施してもよい。またそれらの組み合わせであってもよい。
【0018】
記憶部220は、種々のプログラム及びデータを記憶するものであり、例えばメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。また、記憶部220は、制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶する。そして、記憶部220に記憶されているプログラムに基づいて制御部210が処理を実行することにより、後述する各種処理が実現される。すなわち、当該プログラムは、サーバ200における各部をコンピュータに実行させる。なお、記憶部220に関して、少なくとも一部の情報が記憶部220以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0019】
通信部250は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバ200をネットワークに接続し、有線接続又は無線接続により他の装置又は構成要素とデータ通信可能に構成される。
【0020】
1.3 ユーザ端末300
図3は、ユーザ端末300のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末300は、制御部310と、記憶部320と、表示情報生成部330と、入力受付部340と、通信部350とを有し、これらの構成要素がユーザ端末300の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。制御部310、記憶部320及び通信部350の説明は、サーバ200における制御部210、記憶部220及び通信部250と略同様のため省略する。
【0021】
表示情報生成部330は、テキスト、画像(静止画及び動画を含む)を表示するものであり、任意のディスプレイに表示する情報を生成する。
【0022】
入力受付部340は、ユーザ端末300に種々の情報を入力するものであり、マウス、キーボード、ポインティングデバイス等から入力される信号を受け付ける。
【0023】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実行されうる。
【0024】
図4は、サーバ200(制御部210)によって実現される機能を示すブロック図である。具体的には、ワーキングホリデー管理システム100の一例であるサーバ200(制御部210)は、取得部211と、特定部212と、提示部213と、学習部214と、保証部215とを備える。
【0025】
取得部211は、種々の情報を取得するように構成される。例えば、取得部211は、ユーザ端末300で入力された第1個人情報を取得する。
【0026】
特定部212は、第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定するように構成される。例えば、特定部212は、予め記憶部220に記憶された学習済みモデル221を参照することで、第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定する。
【0027】
提示部213は、ワーキングホリデーの希望者がワーキングホリデーを利用する前に、ワーキングホリデーの第1プランを提示するように構成される。
【0028】
学習部214は、指定したデータや情報を教師データとして、機械学習を実行するように構成される。例えば本実施形態では、教師データとして、ワーキングホリデーを希望する希望者の第1個人情報が採用される。機械学習のアルゴリズムは特に限定されず、k近傍法、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、トピックモデル、混合ガウスモデル等が適宜採用されればよい。
【0029】
保証部215は、ワーキングホリデーの希望者から所定の保証金が支払われた場合に第1個人情報を受け付けるように構成される。また、保証部215は、当該希望者が提示部213によって提示されたプランを実行した場合に当該希望者に保証金を払い戻すように構成される。
【0030】
3.情報処理方法
本節では、前述したワーキングホリデー管理システム100の情報処理方法について説明する。このワーキングホリデー管理方法は、コンピュータが実行するワーキングホリデー管理方法である。ワーキングホリデー管理方法は、取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成される。取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得する。特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定する。第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報である。受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報である。提示ステップでは、希望者がワーキングホリデーを利用する前に第1プランを提示する。
【0031】
図5及び図6は、ワーキングホリデー管理システム100によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って説明するものとする。ここでは、ワーキングホリデーを希望する希望者を単にユーザとして説明する。また、ユーザは、ユーザ端末300を介して種々の情報のやり取りを行うものとして説明する。さらに、ワーキングホリデーの受け入れ先は、語学学校や企業等として説明する。
【0032】
まず、ユーザは、自身の個人情報である第1個人情報をユーザ端末300に入力する(A110)。第1個人情報は、ユーザの滞在期間、滞在先及び希望する職種の少なくとも1つを含んでもよい。また、第1個人情報は、ユーザが希望する受け入れ先を含んでもよい。かかる場合、提示部213は、ユーザの情報や希望を考慮してワーキングホリデーのプランを提示するため、ワーキングホリデーに臨むユーザの意欲を増加させることができる。さらに、第1個人情報は、ユーザの語学力を含んでもよい。かかる場合、ワーキングホリデーの受け入れ先である企業等の就労先は、予めユーザの語学力を把握することができる。したがって、企業等の就労先は、当該ユーザを受け入れる場合にユーザの配置部署等を予め考慮することができる。
【0033】
続いて、ユーザは、予め定められた保証金を支払う(A120)。保証金の支払いは、振込であってもよいし、クレジットカード決済であってもよい。そして、ユーザ端末300は、第1個人情報及び保証金支払い済みの旨を、ネットワークを介してサーバ200に送信する。ユーザ端末300は、ノートパソコン、デスクトップパソコン、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。
【0034】
続いて、取得部211は、取得ステップを実行する(A130)。取得ステップでは、取得部211は、ワーキングホリデーを希望する希望者(ユーザ)の個人情報である第1個人情報を取得する。つまり、通信部250がユーザ端末300から第1個人情報を受信し、受信した第1個人情報を制御部210が記憶部220に記憶させる。
【0035】
ここで、保証部215は、保証ステップを実行してもよい。保証ステップでは、保証部215は、ユーザから所定の保証金が支払われた場合に第1個人情報を受け付ける。つまり、通信部250がユーザ端末300から保証金の支払情報を受信し、これをトリガーとして、通信部250が受信した第1個人情報を、制御部210が記憶部220に記憶させる。
【0036】
続いて、特定部212は、特定ステップを実行する(A140~A165)。特定ステップでは、特定部212は、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定する。つまり、制御部210が、記憶部220に予め記憶された第2個人情報、受入先情報、及び参照情報と、取得ステップで取得した第1個人情報とを読み出し、特定処理を実行することで、ワーキングホリデーの第1プランを特定する。第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報である。また、受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報である。
【0037】
A140~A165を順に説明する。制御部210は、記憶部220に記憶された第2個人情報を読み出す(A140)。続いて、制御部210は、記憶部220に記憶された受入先情報を読み出す(A145)。続いて、制御部210は、記憶部220に記憶された参照情報を読み出す(A150)。好ましくは、参照情報は、第2個人情報と、受入先情報との関係を予め学習させた学習済みモデルである。かかる場合、特定部212は、機械学習を用いることで精度の高い第1プランを特定することができる。
【0038】
続いて、制御部210は、取得部211によって取得されたユーザの語学力が所定値以上であるか否かを判断する。特定部212は、ユーザの語学力が所定値よりも低い場合、受け入れ先に語学学校を含む第1プランを特定する(A160)。かかる場合、サーバ200は、ユーザが企業等で仕事をする前に、企業等で適切に働くための基礎力(語学力)をつけさせることができる。またこのとき、特定部212は、ユーザが語学学校に所属するとともに企業等に所属するような第1プランを特定してもよい。例えば、語学学校の近隣にある企業等に所属するようにすることで、ユーザは、語学を学びながら就労することができる。
【0039】
一方、特定部212は、ユーザの語学力が所定値以上である場合、受け入れ先に語学学校を含まない第1プランを特定する(A165)。ユーザが所定の語学力を有する場合は、語学学校に通う期間を企業等で就労する期間とした方が効率が良いと考えられる。所定の語学力は、ここでは日本語を例にしたが、英語を基準にして判断するようにしてもよい。例えば、国際空港近辺のホテルでフロントを担当する場合、接客相手として訪日外国人が相当数を占めるときがある。このような職場では、語学力として、英語力は重要であるが、日本語力は日常会話ができれば十分ということがある。このように、提示部213は、ユーザがワーキングホリデーを利用する前に第1プランを提示する。
【0040】
続いて、ユーザは、第1プランで提示された受け入れ先による試験を受ける(A167)。試験は、例えば、心理テスト、学力診断テスト等が挙げられる。なお、受け入れ先は、ユーザに対して試験を省略することができる。例えば、受け入れ先は、書類選考を通過したユーザを受け入れるようにしてもよい。続いて、取得部211は、受け入れ先である雇用主によるユーザの評価を取得する(A170)。ここで評価は、受け入れ先によるユーザの試験結果を含む。すなわち、ワーキングホリデーの受け入れ先は、ユーザの能力や仕事に対する適正を予め知ることができる。したがって、ワーキングホリデーの受け入れ先は、ユーザを受け入れる際の抵抗感を低減することができる。
【0041】
続いて、特定部212は、評価(本実施形態では試験結果)が所定値よりも低い場合、第1個人情報と、当該試験結果とに基づいて第1プランとは異なる第2プランを特定する(A180)。そして、提示部213は、ユーザが次の受け入れ先に所属する前に第2プランを提示する(A180)。受け入れ先による評価が低い場合は当該受け入れ先がユーザに向いていないと思われるため、A180のように新たなプランを特定して提示する。
【0042】
続いて、ユーザは、試験結果が良好であった受け入れ先に所属する(A185)。続いて、制御部210は、1つの受け入れ先への所属が終了した場合において、次の受け入れ先があるときは、当該次の受け入れ先による試験を受ける(A167)。
【0043】
制御部210は、ワーキングホリデーの期間が終了したと判断すると、提示部213が提示したプランをユーザが実行したか否かを判断する。制御部210は、当該プランをユーザが実行したと判断すると、保証ステップを実行する(A190)。保証ステップでは、保証部215は、提示部213によって提示されたプランを実行した場合に保証金を払い戻す。そして、ユーザは、預けた保証金を受け取る(A200)。このような保証ステップを実行することにより、ワーキングホリデー管理システム100は、ユーザに対してプランの実行を促すことができる。これにより受け入れ先は、ユーザがプランに従ってワーキングホリデーを実行することを期待することができる。すなわち、ワーキングホリデー管理システム100は、受け入れ先に対して安心感を与えることができる。
【0044】
このように、ワーキングホリデー管理システム100における処理が逐次繰り返されるとよい。このとき好ましくは、学習部214は、学習ステップを実行する。学習ステップでは、学習部214は、ユーザがワーキングホリデーを終了すると、第1個人情報を教師データとして、学習済みモデル221を更新する。つまり、ワーキングホリデー管理システム100の動作中に得られる第1個人情報を教師データとして学習済みモデル221を更新することができる。このように実データを教師データとすることで、ワーキングホリデーのプラン特定の精度をさらに高めることができる。
【0045】
図7は、ユーザの第1個人情報の一例を示す図である。ここでは、外国から日本へのワーキングホリデーを希望するユーザをAさんとして説明する。Aさんの第1個人情報は、「日本語検定:3級」、「滞在期間:12ヶ月」、「滞在先:東京都(6ヶ月)、大阪府(3ヶ月)、福岡県(3ヶ月)」、「希望職種:サービス業」、「希望する受け入れ先:△△株式会社」から構成される。ここで、例えばワーキングホリデー管理システム100において日本語検定が2級以上の場合に十分な語学力があると設定されているときは、Aさんは3級なので、受け入れ先に語学学校を含む第1プランが提示される。
【0046】
滞在期間及び滞在先の項目は、滞在期間に基づいてそれぞれどの地域にどれだけの期間滞在する予定かどうかが示されている。サーバ200は、滞在期間及び滞在先の項目に基づいて受け入れ先を選定し、ワーキングホリデーのプランとしてユーザ(Aさん)に提示する。希望職種の項目は、ワーキングホリデーにおいてAさんが就労することを希望する職種が示されている。そして、Aさんは、具体的に希望する受け入れ先がある場合は、希望する受け入れ先名を個人情報として入力する。
【0047】
図8は、ワーキングホリデーのプランの一例を示す図である。前提として、Aさんは、ワーキングホリデーの期間を2020年1月1日から2020年12月31日までと予め設定している。サーバ200は、Aさんの語学力が所定値よりも低いと判断したため、まずは語学学校に通うプランを提示している。また、サーバ200は、Aさんが希望した受け入れ先をプランに組み込んでいる。このように、ワーキングホリデー管理システム100は、図7におけるAさんの個人情報に基づいて、ワーキングホリデーのプランを提示している。
【0048】
本実施形態によれば、ワーキングホリデー管理システム100は、ワーキングホリデーの希望者に対してワーキングホリデー中の適切な過ごし方を提示することができる。また、ワーキングホリデー管理システム100は、ワーキングホリデーを希望する希望者と、ワーキングホリデーの受け入れ先の語学学校や企業等とのマッチングを促進することができる。
【0049】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、前記取得ステップでは、前記受け入れ先である雇用主による前記希望者の評価を取得し、前記特定ステップでは、前記評価が所定値よりも低い場合、前記第1個人情報と、前記評価とに基づいて前記第1プランとは異なる第2プランを特定し、前記提示ステップでは、前記希望者が次の受け入れ先に所属する前に前記第2プランを提示する、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、前記評価は、前記受け入れ先による前記希望者の試験結果を含む、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、前記参照情報は、前記第2個人情報と、前記受入先情報との関係を予め学習させた学習済みモデルである、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、学習ステップを実行するように構成され、前記学習ステップでは、前記希望者がワーキングホリデーを終了すると、前記第1個人情報を教師データとして、前記学習済みモデルを更新する、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、前記第1個人情報は、前記希望者の滞在期間、滞在先及び希望する職種の少なくとも1つを含む、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、前記第1個人情報は、前記希望者が希望する受け入れ先を含む、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、前記第1個人情報は、前記希望者の語学力を含み、前記特定ステップでは、前記語学力が所定値よりも低い場合、前記受け入れ先に語学学校を含む前記第1プランを特定する、ワーキングホリデー管理システム。
前記ワーキングホリデー管理システムにおいて、保証ステップを実行するように構成され、前記保証ステップでは、保証金が支払われた場合に前記第1個人情報を受け付け、前記保証ステップでは、前記提示ステップによって提示されたプランを実行した場合に前記保証金を払い戻す、ワーキングホリデー管理システム。
コンピュータが実行するワーキングホリデー管理方法であって、取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成され、前記取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得し、前記特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を示す参照情報を利用し、前記第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1プランを特定し、前記第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報であり、前記受入先情報は、ワーキングホリデーの受け入れ先の情報であり、前記提示ステップでは、前記希望者がワーキングホリデーを利用する前に前記第1プランを提示する、ワーキングホリデー管理方法。
プログラムであって、前記ワーキングホリデー管理システムにおける各ステップをコンピュータに実行させるための、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0050】
100 :ワーキングホリデー管理システム
200 :サーバ
210 :制御部
211 :取得部
212 :特定部
213 :提示部
214 :学習部
215 :保証部
220 :記憶部
221 :モデル
250 :通信部
300 :ユーザ端末
310 :制御部
320 :記憶部
330 :表示情報生成部
340 :入力受付部
350 :通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーキングホリデー管理システムであって、
取得と、特定と、提示とを備え
前記取得は、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得し、
前記第1個人情報は、前記希望者の滞在期間、滞在先及び希望する職種の少なくとも1つを含み、
前記特定は、第2個人情報と、受入先情報との関係を予め学習させた学習済みモデルを利用し、前記第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1の受け入れ先を特定し、
前記第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報であり、
前記受入先情報は、前記利用者が所属したワーキングホリデーの受け入れ先の情報であり、
前記提示は、前記希望者がワーキングホリデーを利用する前に前記第1の受け入れ先を提示する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記取得は、前記第1の受け入れ先である雇用主による前記希望者の評価を取得し、
前記特定は、前記評価が所定値よりも低い場合、前記第1個人情報と、前記評価とに基づいて前記第1の受け入れ先とは異なる第2の受け入れ先を特定し、
前記第2の受け入れ先は、前記評価をした受け入れ先を除外した受け入れ先であり、
前記提示は、前記希望者が次の受け入れ先に所属する前に前記第2の受け入れ先を提示する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記評価は、前記雇用主による前記希望者の試験結果を含む、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
学習備え
前記学習は、前記希望者がワーキングホリデーを終了すると、前記第1個人情報を教師データとして、前記学習済みモデルを更新する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項5】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記第1個人情報は、前記希望者が希望する受け入れ先を含む、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項6】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
前記第1個人情報は、前記希望者の語学力を含み、
前記特定は、前記語学力が所定値よりも低い場合、受け入れ先に語学学校を含む前記第1の受け入れ先を特定する、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項7】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおいて、
保証備え
前記保証は、保証金が支払われた場合に前記第1個人情報を受け付け、
前記保証は、前記提示によって提示された受け入れ先に所属してワーキングホリデーの期間が終了した場合に前記保証金を払い戻す、
ワーキングホリデー管理システム。
【請求項8】
コンピュータが実行するワーキングホリデー管理方法であって、
取得ステップと、特定ステップと、提示ステップとを実行するように構成され、
前記取得ステップでは、ワーキングホリデーを希望する希望者の個人情報である第1個人情報を取得し、
前記第1個人情報は、前記希望者の滞在期間、滞在先及び希望する職種の少なくとも1つを含み、
前記特定ステップでは、第2個人情報と、受入先情報との関係を予め学習させた学習済みモデルを利用し、前記第1個人情報に基づいてワーキングホリデーの第1の受け入れ先を特定し、
前記第2個人情報は、ワーキングホリデーを過去に利用した利用者の個人情報であり、
前記受入先情報は、前記利用者が所属したワーキングホリデーの受け入れ先の情報であり、
前記提示ステップでは、前記希望者がワーキングホリデーを利用する前に前記第1の受け入れ先を提示する、
ワーキングホリデー管理方法。
【請求項9】
プログラムであって、
請求項1~請求項のいずれか1項に記載のワーキングホリデー管理システムにおける各をコンピュータに実行させるための、
プログラム。