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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115793
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/13357 20060101AFI20220802BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220802BHJP
   F21V 9/14 20060101ALI20220802BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20220802BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220802BHJP
   F21W 131/405 20060101ALN20220802BHJP
【FI】
G02F1/13357
F21S2/00 431
F21V9/14
F21S2/00 600
F21V33/00
F21Y115:10
F21W131:405
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174704
(22)【出願日】2021-10-26
(31)【優先権主張番号】202110115860.X
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517364444
【氏名又は名称】誠屏科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】劉 勁谷
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 中豪
(72)【発明者】
【氏名】李 信宏
【テーマコード(参考)】
2H391
3K014
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA14
2H391AA15
2H391AA18
2H391AB04
2H391AB40
2H391AC32
2H391AD37
2H391AD44
2H391EA14
2H391EA24
3K014AA01
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA08
3K244CA03
3K244EA02
3K244EA12
3K244ED01
3K244ED05
3K244ED13
3K244GA03
3K244GA05
3K244GA10
(57)【要約】
【課題】本発明は、実物展示機能を有する表示装置を提供する。
【解決手段】かかる表示装置はキャビティ、表示パネル、オブジェクト及び照明光源を含む。キャビティは開口を有する。表示パネルは開口にオーバーラップして設置される。オブジェクト、反射型偏光子及び照明光源はキャビティ内に設置される。反射型偏光子はオブジェクトと表示パネルとの間に位置する。本発明により提供される表示装置は、オブジェクトを照明する光源の均一性がより良く、かつ表示パネルの全体の輝度もより高い効果を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティ、表示パネル、オブジェクト、反射型偏光子及び照明光源を含む表示装置であって、
前記キャビティは開口を有し、
前記表示パネルは前記開口にオーバーラップして設置され、
前記オブジェクトは前記キャビティ内に設置され、
前記反射型偏光子は前記キャビティ内に設置され、前記反射型偏光子は前記オブジェクトと前記表示パネルとの間に位置し、
前記照明光源は前記キャビティ内に設置される、表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記照明光源からの一部の光束が前記オブジェクトを直接照射するために用いられ、前記照明光源からの他の部分の光束が前記反射型偏光子を直接照射するために用いられる、表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記照明光源は前記反射型偏光子に面して光束を発するために用いられ、前記光束は第一偏光状態及び第二偏光状態を有し、前記第一偏光状態は前記第二偏光状態に直交し、前記反射型偏光子は、軸方向が前記第一偏光状態の偏光方向に平行である透過軸を有し、かつ前記第二偏光状態を有する光束を反射するために用いられる、表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記キャビティ内に設置され、かつ前記表示パネルと前記オブジェクトとの間に位置するバックライトモジュールをさらに含み、
前記バックライトモジュールは、
前記開口に面する出光面、及び前記出光面に接続される入光面を有する導光板;及び
前記導光板の前記入光面の側に設置される光源を含む、表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置であって、
前記反射型偏光子は前記導光板と前記表示パネルとの間に設置される、表示装置。
【請求項6】
請求項4に記載の表示装置であって、
前記反射型偏光子は前記導光板と前記オブジェクトとの間に設置される、表示装置。
【請求項7】
請求項4に記載の表示装置であって、
前記導光板は、底面に設置される複数の光学的微細構造をさらに有し、前記底面は、前記出光面に相対して設置され、かつ前記入光面に接続される、表示装置。
【請求項8】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記表示パネルは表示面を有し、前記照明光源は前記オブジェクトに面する光源出光面を有し、前記照明光源の前記光源出光面は前記表示パネルの前記表示面に平行である、表示装置。
【請求項9】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記表示パネルは表示面を有し、前記照明光源は前記オブジェクトに面する光源出光面を有し、前記照明光源の前記光源出光面は前記表示パネルの前記表示面と交差する、表示装置。
【請求項10】
請求項1に記載の表示装置であって、
基板及び反射防止膜をさらに含み、
前記基板は相対する第一表面及び第二表面を有し、前記反射型偏光子は前記基板の前記第一表面に設定され、
前記反射防止膜は前記基板の前記第二表面に設置される、表示装置。
【請求項11】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記キャビティの、前記オブジェクトに面する少なくとも1つの内表面に設置される反射シートをさらに含む、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に、実物展示機能を有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の活発な発展に伴い、日常生活への応用の多様化は、広く注目を集めるようになっている。そのうち、透明表示器を搭載する商品展示キャビネット又は家庭用冷蔵庫は、表示技術と日常生活への応用とを組み合わせた代表的な例である。一般的に言えば、このような展示キャビネット又は冷蔵庫は、物を置く空間として使用され、その周囲では、物の外観をはっきりと示すために照明光源を設ける必要がある。しかしながら、物の展示効果を最適化するために、照明光源の設置位置は、透明表示器のバックライトの明るさ及び均一性を低下させることがあり、逆もまた同様である。また、照明光源はさらに、物の配置位置が原因で、照明のブラインドゾーン(死角)を形成し、物の展示効果に悪影響を与えることもある。
【0003】
なお、この「背景技術」の部分は、本発明の内容への理解を助けるためだけのものであるため、この「背景技術」の部分に開示されている内容は、当業者に知られていない技術を含む可能性がある。よって、この「背景技術」の部分に開示されている内容は、該内容、又は、本発明の1つ又は複数の実施例が解決しようとする課題が本発明の出願前に既に当業者に周知されていることを意味しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、オブジェクトを照明するための光源の均一性がより良く、かつ表示パネル全体の輝度もより高い表示装置を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的及び利点は、本発明に開示される技術的特徴からさらに理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、キャビティ、表示パネル、オブジェクト及び照明光源を含む。キャビティは、開口を有する。表示パネルは、開口にオーバーラップして設置される。オブジェクト、反射型偏光子及び照明光源は、キャビティ内に設置される。反射型偏光子は、オブジェクトと表示パネルの間に位置する。
【発明の効果】
【0007】
上述のことにより、本発明の一実施例における表示装置では、表示パネルは、キャビティの開口に設置され、かつキャビティ内には、オブジェクト及び照明光源がさらに設置される。照明光源は、オブジェクトを照明し、かつ表示パネルのバックライトソースとして用いられる。表示パネルとオブジェクトとの間に反射型偏光子を設置することにより、オブジェクトの配置によって形成される照明光源の照明のブラインドゾーンを効果的に減少させ、表示パネルのバックライトの均一性及び全体の輝度を向上させることができる。また、別の観点から、反射型偏光子の設置により、オブジェクトのキャビティ内の設置の柔軟性をさらに高めることができる。
【0008】
本発明の上述の特徴及び利点をより明らかにするために、以下、実施例を挙げて、添付した図面を参照することによって詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施例における表示装置の側面図である。
図2】本発明の第二実施例における表示装置の側面図である。
図3図2に示す表示装置における局所領域の拡大図である。
図4】本発明の第三実施例における表示装置の側面図である。
図5】本発明の第四実施例における表示装置の側面図である。
図6】本発明の第五実施例における表示装置の側面図である。
図7】本発明の第六実施例における表示装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の上述及び他の技術的内容、特徴、機能及び効果は、添付した図面に基づく以下のような好ましい実施例における詳細な説明により明確になる。なお、以下の実施例に言及される方向についての用語、例えば、上、下、左、右、前、後などは、添付した図面の方向に過ぎない。よって、使用される方向の用語は、本発明を説明するためだけのものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0011】
図1は、本発明の第一実施例における表示装置の側面図である。図1に示すように、表示装置10は、キャビティ100、表示パネル110、照明光源120、オブジェクトOBJ及び反射型偏光子130を含む。キャビティ100は、開口100a、及び開口100aに連通する収容空間SPを有し、照明光源120及びオブジェクトOBJは、キャビティ100のこの収容空間SP内に設置される。なお、キャビティ100の開口100aは、表示装置10の表示領域DAを定義することができ、表示パネル110は、この表示領域DA(又は開口100a)にオーバーラップして設置され、表示パネル110は、例えば、キャビティ100の開口100aの側に設置される。
【0012】
具体的に言えば、鑑賞者(図示せず)は、表示装置10の、表示パネル110が設置されている側に立ち、表示パネル110を通してキャビティ100内に位置するオブジェクトOBJを見ることができる。よって、表示パネル110は、例えば、透過型液晶パネル、高分子分散型液晶(polymer dispersed liquid crystal、PDLC)表示パネル、又は他の適切な透明表示パネルである。
【0013】
本実施例では、照明光源120は、キャビティ100内であって、表示パネル110に相対する側に設置され、オブジェクトOBJは、表示パネル110と照明光源120との間に位置する。詳細に言えば、表示パネル110は、表示面DSを有し、照明光源120は、オブジェクトOBJ及び表示パネル110に面する光源出光面120sを有し、照明光源120の光源出光面120sは、表示パネル110の表示面DSに平行であっても良いが、本発明は、これに限定されない。このようにして、照明光源120の光源出光面120sは、表示パネル110に面して、より高い明るさのバックライトを表示パネル110に提供することができる。
【0014】
例を挙げて言えば、照明光源120は、未図示の複数の発光ダイオード(light emitting diode、LED)素子を含んでも良く、これらの発光ダイオード素子は、照明光源120の光源出光面120sにおいてアレイ状に配列することができるが、これに限られない。他の実施例において、照明光源120は、ライトボックス、複数のLEDライトバーのアセンブリ、又はLEDライトバーと導光板との組み合わせであっても良い。なお、幾つかの実施例において、マイクロ発光ダイオード(micro light emitting diode、micro-LED)パネル又はサブミリメートル発光ダイオード(mini light emitting diode、mini-LED)パネルも、表示装置の照明光源120とすることができる。
【0015】
本実施例では、オブジェクトOBJは、例えば、不透明な(又は非透明な)ポップトップ缶であり、かつキャビティ100の、収容空間SPを定義する内表面100s1に設置される。しかしながら、本発明は、これに限定されず、他の実施例によれば、オブジェクトOBJは、透明又は部分的に透明な商品、例えば、ペットボトル、ペットボックス、カートン、おもちゃなどであっても良い。なお、表示パネル110、オブジェクトOBJ及び照明光源120の配列方向において、オブジェクトOBJは、表示パネル110の表示面DS及び照明光源120の光源出光面120sと一部オーバーラップし、又は、オブジェクトOBJの、光源出光面120sにおける投影領域は、光源出光面120sよりも小さい。なお、本実施例におけるオブジェクトOBJの数は、例示に過ぎず、本発明は、これに限定されず、他の実施例において、表示装置内に配置されるオブジェクトOBJの数は、実際の応用のニーズに応じて調整されても良い。
【0016】
さらに言えば、表示装置10の反射型偏光子130は、キャビティ100内に設置され、かつオブジェクトOBJと表示パネル110との間に位置する。本実施例では、照明光源120は、複数の光束LBを発するために用いられ、一部の光束LBがオブジェクトOBJを直接照射するために用いられ、他の部分の光束LBが反射型偏光子130を直接照射するために用いられるが、これに限定されない。なお、光束LBは、非偏光又は自然光であり、言い換えると、光束LBは、第一偏光状態P1及び第二偏光状態P2を有し、第一偏光状態P1は、第二偏光状態P2に直交する。
【0017】
また、反射型偏光子130は、軸方向が第一偏光状態P1の偏光方向に平行である透過軸Tを有し、かつ第二偏光状態P2を有する光束を反射(又は部分的に反射)するために用いられる。なお、照明光源120の光エネルギー利用率を最大化するために、反射型偏光子130の透過軸Tの軸方向は、選択的に、表示パネル110が反射型偏光子130に面する側の偏光子(図示せず)の透過軸の軸方向に平行にすることができる。上述の表示パネル110の偏光子及び反射型偏光子130の積み重ね(スタック)配置により、表示パネル110の表示品質(例えば、コントラスト)を維持し、オブジェクトOBJの照明効果をさらに改善することができるが、本発明は、これに限定されない。他の実施例において、表示パネル110の表示効果への影響(例えば、コストの考慮)を無視する場合、反射型偏光子130は、表示パネル110が照明光源120に面する側の偏光子を置き換えることができる。
【0018】
具体的に言えば、本実施例では、反射型偏光子130を直接照射する光束LBのうち、第一偏光状態P1を有する光束成分が反射型偏光子130を通過して直線偏光(第一偏光状態P1)の第一サブ光束LBaを形成し、また、第二偏光状態P2を有する他の光束成分が反射型偏光子130により反射され、直線偏光(第二偏光状態P2)の第二サブ光束LBbが形成され、そして、オブジェクトOBJの、照明光源120に背向する側の表面に伝播することができる。なお、第二サブ光束LBbは、オブジェクトOBJを照射した後に、非偏光状態(例えば、第一偏光状態P1及び第二偏光状態P2を同時に有する)を有する複数の散乱光束を形成することができる。ここでの散乱光束は、反射型偏光子130を通過した後に、第一偏光状態P1を有する散乱サブ光束(例えば、散乱サブ光束LBb1及び散乱サブ光束LBb2)を形成し、かつ表示パネル110を通過して人の目に到着することができる。また、散乱光束が反射偏光子130により反射された後に形成された、第二偏光状態P2を有する散乱サブ光束(図示せず)は、再び、オブジェクトOBJが照明光源120に背向する側の表面に伝播することができる。
【0019】
なお、本実施例における照明光源120が不透明なオブジェクトOBJの、表示パネル110から離れる側に設置されるため、オブジェクトOBJが照明光源120から背離する側は、照明光源120の照明のブラインドゾーンBA(即ち、照明光源120が直接照明することができない死角)を形成することができる。表示パネル110とオブジェクトOBJとの間に設置される反射型偏光子130により、反射型偏光子130を直接照射する一部の光束LBをこの照明のブラインドゾーンBA内へ反射することができる。これは、オブジェクトOBJの展示効果(又は表示品質)の向上につながる。換言すると、オブジェクトOBJが照明のブラインドゾーンBAに近い側に反射型偏光子130を設置することにより、照明光束が照明光源120の、オブジェクトOBJの配置によって形成された照明のブラインドゾーンBAを効果的にカバーするようにさせ、オブジェクトOBJのキャビティ100内の設置柔軟性を向上させることができる。また、反射型偏光子130の設置はさらに、元々、表示パネル110が反射型偏光子130に面する側の偏光子により吸収され得る光束を再利用することができるので、表示パネル110のバックライトの均一性及び全体の輝度をより一層向上させることができる。
【0020】
以下、他の幾つかの実施例を挙げて本発明について詳細に説明する。なお、同じ構成要素に同じ符号が付けられ、かつ同じ技術的内容の説明が省略される。また、省略された部分については、前述の実施例を参照することができるため、以下、詳しく説明しない。
【0021】
図2は、本発明の第二実施例における表示装置の側面図である。図3は、図2に示す表示装置の局所領域の拡大図である。図4は、本発明の第三実施例における表示装置の側面図である。
【0022】
図2に示すように、本実施例の表示装置11と図1の表示装置との相違点は、表示装置の構成が異なることにある。具体的に言えば、表示装置11はさらに、キャビティ100A内に設置されるバックライトモジュール140を含み、バックライトモジュール140は、オブジェクトOBJと表示パネル110との間に位置する。本実施例では、バックライトモジュール140は、表示パネル110と反射型偏光子130との間に設置される。つまり、反射型偏光子130は、オブジェクトOBJとバックライトモジュール140との間に設置される。しかしながら、本発明は、これに限定されず、他の実施例によれば、図4に示すように、表示装置12のバックライトモジュール140Aは、オブジェクトOBJと反射型偏光子130との間に設置されても良く、即ち、反射型偏光子130は、バックライトモジュール140と表示パネル110との間に設置される。言い換えると、照明光源120が発する一部の光束も、バックライトモジュール140Aの導光板142を直接照射することができる。
【0023】
図2に示すように、バックライトモジュール140は、光源141及び導光板142を含む。導光板142は、キャビティ100Aの開口100Aaに面する出光面142a、及び出光面142aに接続される入光面142bを有し、光源141は、導光板142の入光面142bの側に設置される。例を挙げて言えば、バックライトモジュール140の光源141は、導光板142の入光面142bに面して光束LB’を発するために用いられ、この光束LB’は、導光板142内で伝播し、導光板142の出光面142aを経由して射出し、そして、表示パネル110を通過した後に、表示装置11の表示領域DA’から出射する。
【0024】
図2及び図3を同時に参照する。さらに言えば、導光板142はさらに、底面142cに設置される複数の光学的微細構造MSを、光束LB’が出光面142aから均一に射出するようにさせるために含む。例えば、一実施例において、複数の光学的微細構造MSの分布は、入光面142bから入光面142bを離れる方向へ徐々に密になり、そのうち、底面142cは、出光面142aに相対して設置され、かつ入光面142bに接続される。なお、本実施例では、バックライトモジュール140の設置により、表示パネル110のバックライトの均一性及び全体の輝度をさらに向上させることができる。また、光源141からの一部の光束(図示せず)が導光板142の伝播を経た後に導光板142の底面142cから出射することができる。この部分の光束は、反射型偏光子130を通過した後に、オブジェクトOBJの照明光束とすることもできる。これは、照明光源120の、オブジェクトOBJの配置によって形成された照明のブラインドゾーンBAの更なる減少につながる。
【0025】
図5は、本発明の第四実施例における表示装置の側面図である。図5に示すように、本実施例の表示装置13と図4の表示装置12の相違点は、照明光源の配置方式が異なることにある。本実施例では、キャビティ100Bは、収容空間SPを定義し、かつ互いに相対する内表面100s1及び内表面100s2を有し、そのうち、オブジェクトOBJ及び照明光源120Aは、それぞれ、キャビティ100Bの内表面100s1及び内表面100s2に設置され、かつ照明光源120Aの光源出光面120s(例えば、内表面100s2に平行である)の延伸方向は、表示パネル110の表示面DSと交差する。これにより、図4に示すような照明光源120の、オブジェクトOBJのブロッキングによって形成された照明のブラインドゾーンBAを効果的に回避することができる。
【0026】
また、バックライトモジュール140Aが反射型偏光子130とオブジェクトOBJとの間に設置されるため、光源141から導光板142を経由して伝播する光束LB’は、反射型偏光子130に伝播した後に、第一偏光状態P1を有するサブ光束LB’a(透過型)及び第二偏光状態P2を有するサブ光束LB’b(反射型)を形成する。第一偏光状態P1を有するサブ光束LB’aは、反射型偏光子130及び表示パネル110を通過した後に、表示装置13の表示領域DA’から出射し(例えば、表示装置13は、白い画面、透明なディスプレイ又は非黒い画面を表示する)、第二偏光状態P2を有するサブ光束LB’bは、反射型偏光子130により反射された後に、オブジェクトOBJ、又はキャビティ100Bの、表示パネル110を離れる側の内表面(例えば、内表面100s1、又は内表面100s1に接続されるもう1つの内表面100s3)に向かって伝播する。これにより、図2の表示装置11に比べて、本実施例の表示装置13は、より良いバックライト均一性を表示パネル110に提供することができ、かつそのオブジェクトOBJの展示効果(又は表示品質)もより良い。
【0027】
照明光源120Aからの光束LBに対する本実施例の反射型偏光子130の作用が図1の表示装置10と同様であるから、光束LBの表示装置13内の伝播方式及びもたらす技術的効果についての詳細な説明は、前述の実施例の関連段落を参照することができ、ここでは、その詳しい説明を省略する。
【0028】
図6は、本発明の第五実施例における表示装置の側面図である。図6に示すように、本実施例の表示装置14と図1の表示装置10との相違点は、表示装置の構成が異なることにある。本実施例では、表示装置14はさらに、基板150及び反射防止膜160を含む。基板150は、相対する第一表面150a及び第二表面150bを有し、反射型偏光子130及び反射防止膜160は、それぞれ、基板150の第一表面150a及び第二表面150bに設置される。よって、本実施例では、基板150の第二表面150bは、照明光源120に面し、照明光源120が発する一部の光束も、基板150上の反射防止膜160を直接照射することができる。
【0029】
なお、基板150の設置により、反射型偏光子130の全体的な平坦性を高めることができるため、反射型偏光子130の、膜表面の反りによって生成される分光効率が不良の問題を避けることができる。また、反射防止膜160を基板150の第二表面150bに設置することにより、光束の基板150の第二表面150bでの全反射を効果的に低減することができるため、オブジェクトOBJの、基板150によって形成される二重影現象を解消することができる。例を挙げて言えば、反射防止膜160は、単層又は複数層スタックの屈折率整合層(index matching layer)であっても良いが、これに限定されない。
【0030】
図7は、本発明の第六実施例における表示装置の側面図である。図7に示すように、本実施例の表示装置15と図5の表示装置13との相違点は、表示装置の構成が異なることにある。具体的に言えば、表示装置15はさらに、反射シート170を含み、それは、キャビティ100Bの、オブジェクトOBJに面する少なくとも1つの内表面に設置される。本実施例では、反射シート170は、キャビティ100Bの内表面100s1及び内表面100s3を覆うことができる。なお、反射シート170はさらに、キャビティ100Bの内表面100s1及び内表面100s3に接続される2つの内表面(図示せず)を覆っても良く、この2つの内表面は、それぞれ、内表面100s1及び内表面100s3の相対する両側に位置する。しかしながら、本発明は、これに限定されず、他の実施例において、反射シート170はさらに、キャビティ100Bの、照明光源120Aが設置されている内表面100s2、特に、照明光源120Aにより遮蔽されていない部分を覆っても良い。
【0031】
本実施例では、反射シート170は、例えば、白い反射シート又は銀の反射シートであっても良いが、本発明は、これに限られない。他の実施例において、キャビティの内表面上は、反光材料が反射シートとして直接塗布されても良い。もう1つの実施例において、表示装置のキャビティも、高反射率の材料により製作されることで、反射シート170に類似した技術的効果を達成することができる。
【0032】
なお、反射型偏光子130は、バックライトモジュール140に統合することもでき、例えば、反射型偏光子130を導光板142に直接設置することができる。よって、表示装置に図6の基板150が設置されない場合にでも、反射型偏光子130の全体的な平坦度を増加させることができるため、膜表面の反りによって生成された反射型偏光子130の分光効率が不良の問題を避けることができる。
【0033】
以上のことから、本発明の一実施例における表示装置では、表示パネルは、キャビティの開口に設置され、かつキャビティ内には、オブジェクト及び照明光源がさらに設置される。照明光源は、オブジェクトを照明し、かつ表示パネルのバックライトソースとして用いられる。表示パネルとオブジェクトとの間に反射型偏光子を設置することにより、オブジェクトの配置によって形成される照明光源の照明のブラインドゾーンを効果的に減少させ、表示パネルのバックライトの均一性及び全体の輝度を向上させることができる。また、別の観点から、反射型偏光子の設置により、オブジェクトのキャビティ内の設置の柔軟性をさらに高めることができる。
【0034】
本発明は、前述した好適な実施例に基づいて以上のように開示されたが、前述した好適な実施例は、本発明を限定するためのものでなく、当業者は、本発明の技術思想と範囲を離脱しない限り、本発明に対して些細な変更と潤色を行うこともできるので、本発明の保護範囲は、添付した特許請求の範囲に定まったものを基準とする。また、本発明の何れの実施例又は特許請求の範囲は、本発明に開示されたすべての目的又は利点又は特徴を達成する必要がない。また、要約の一部と発明の名称は、文献の検索を助けるためのみのものであり、本発明の技術的範囲を限定するものでない。また、本明細書又は特許請求の範囲に言及されている「第一」、「第二」などの用語は、要素(element)に名前を付け、又は、他の実施例又は範囲を区別するためのものみであり、要素の数上での上限又は下限を限定するためのものでない。
【符号の説明】
【0035】
10、11、12、13、14、15:表示装置
100、100A、100B:キャビティ
100a、100Aa:開口
100s1、100s2、100s3:内表面
110:表示パネル
120、120A、120B:照明光源
120s:光源出光面
130:反射型偏光子
140、140A:バックライトモジュール
141:光源
142:導光板
142a:出光面
142b:入光面
142c:底面
150:基板
150a:第一表面
150b:第二表面
160:反射防止膜
170:反射シート
BA:照明のブラインドゾーン(死角)
DA、DA’:表示領域
DS:表示面
LB、LB’:光束
LBa:第一サブ光束
LBb:第二サブ光束
LBb1、LBb2:散乱サブ光束
LB’a、LB’b:サブ光束
MS:光学的微細構造
OBJ:オブジェクト
P1:第一偏光状態
P2:第二偏光状態
SP:収容空間
T:透過軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7