(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115814
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】ツールボックス
(51)【国際特許分類】
B25H 3/02 20060101AFI20220802BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
B25H3/02
A45C11/00 P
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022004760
(22)【出願日】2022-01-17
(31)【優先権主張番号】110103316
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】519422245
【氏名又は名称】明欣國際有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】陳詠順
【テーマコード(参考)】
3B045
3C012
【Fターム(参考)】
3B045BA24
3B045CE10
3B045DA00
3B045EB08
3C012BH00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は第1ケースと、第2ケースと、少なくとも1つのロックユニットとを含むツールボックスに関する。
【解決手段】第1ケースは第1リブ及び第1枠体を有し、前記第1枠体は前記第1リブに設けられる。前記第2ケースは前記第1ケースに枢接され、前記第2ケースは第2リブ及び第2枠体を含み、前記第2枠体は前記第2リブに設けられる。少なくとも1つのロックユニットは、1つの第1ロック接続ユニットと、1つの第2ロック接続ユニットと、複数の第1位置決め部材と、複数の第2位置決め部材とを含み、前記第1ロック接続ユニットは前記複数の第1位置決め部材を介して前記第1枠体に連結され、前記第2ロック接続ユニットは前記複数の第2位置決め部材を介して前記第2枠体に連結され、各前記第1位置決め部材は前記第1枠体を貫通し、各前記第2位置決め部材は前記第2枠体を貫通している。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツールボックスであって、
第1本体及び第1枠体を含み、前記第1本体は第1リブを含み、前記第1枠体は2つの第1側部及び1つの第1蓋部を含み、前記2つの第1側部はそれぞれ前記第1蓋部の反対する両側に横方向に接続されて、共同で第1被覆空間及び第1開口を囲んで構成し、前記第1リブは前記第1開口を介して前記第1被覆空間に挿入され、前記第1リブの材質がプラスチックであり、前記第1枠体の材質が金属である第1ケースと、
前記第1ケースに対して開閉可能に接続され、第2本体及び第2枠体を含み、前記第2本体は第2リブを含み、前記第2枠体は2つの第2側部及び1つの第2蓋部を含み、前記2つの第2側部はそれぞれ前記第2蓋部の反対する両側に横方向に接続されて、共同で第2被覆空間及び第2開口を囲んで構成し、前記第2リブは前記第2開口を介して前記第2被覆空間に挿入され、前記第2リブの材質がプラスチックであり、前記第2枠体の材質が金属であり、前記第1ケースと第2ケースが互いに閉じると、前記第1蓋部と前記第2蓋部は互いに当接する第2ケースと、
少なくとも1つのロックユニット、1つの第1ロック接続ユニットと、1つの第2ロック接続ユニットと、複数の第1位置決め部材と、複数の第2位置決め部材とを含み、各前記第1位置決め部材は1つの第1接続部及び2つの第1受け止め部を含み、前記第1接続部は前記第1ロック接続ユニットを貫通し、前記第1リブ及び前記2つの第1側部、前記2つの第1受け止め部は前記第1接続部の対向する両端に横方向に突出して接続され、前記第1接続部の穿設方向において、前記2つの第1受け止め部はそれぞれ前記第1ロック接続ユニット及び前記2つの第1側部のうち前記第1ロック接続ユニットから離れる一方と干渉関係にあり、前記第1ロック接続ユニットを前記第1側部の一方にヒンジ連結して位置決めさせ、各前記第2位置決め部材は1つの第2接続部及び2つの第2受け止め部を含み、前記第2接続部は前記第2ロック接続ユニット、前記第2リブ及び前記2つの第2側部を貫通し、前記2つの第2受け止め部は前記第2接続部の対向する両端に横方向に突出して接続され、前記第2接続部の穿設方向において、前記2つの第2受け止め部はそれぞれ前記第2ロック接続ユニット及び前記2つの第2側部のうち前記第2ロック接続ユニットから離れる一方と干渉関係にあり、前記第2ロック接続ユニットを前記第2側部の一方にヒンジ連結して位置決めさせ、前記第2ロック接続ユニットは、前記第2ケースが前記第1ケースに対して開閉できないように、前記第1ロック接続ユニットにヒンジ連結可能である、
ツールボックス。
【請求項2】
前記第1ロック接続ユニットは、前記第1ケースに面する側に第1凹部が凹設され、前記2つの第1側部のうち前記第1ロック接続ユニットに近い前記第1側部の部分は前記第1凹部に収容され、前記第2ロック接続ユニットは、前記第2ケースに面する側に第2凹部が凹設され、前記2つの第2側部のうち前記第2ロック接続ユニットに近い前記第2側部の部分は前記第2凹部に収容される、請求項1に記載のツールボックス。
【請求項3】
前記第1ケースは第1収納空間を囲んで構成し、前記2つの第1受け止め部のうち前記第1ロック接続ユニットから離れる前記第1受け止め部は前記第1収納空間に露出し、前記第2ケースは第2収納空間を囲んで構成し、前記2つの第2受け止め部のうち前記第2ロック接続ユニットから離れる前記第2受け止め部は前記第2収納空間に露出する、請求項1に記載のツールボックス。
【請求項4】
ハンドルをさらに含み、少なくとも1つのスクリューロック部材は前記第1枠体及び前記第1リブを穿設して前記ハンドルに螺接される、請求項1に記載のツールボックス。
【請求項5】
前記第1ロック接続ユニットは第1ベースと、係止リングと、引き部材とを含み、前記第2ロック接続ユニットは第2ベースと、嵌合孔とを含み、前記第1ベースは前記複数の第1位置決め部材によって前記第1ケースに連結され、前記第2ベースは前記複数の第2位置決め部材によって前記第2ケースに連結され、前記引き部材は前記第1ベースに枢設され、前記係止リングは前記引き部材に接続され、連動関係をもって前記第2ベースを取り囲んで係止し、前記係止リングは接続されるリング体と嵌入部とを含み、前記リング体が前記第2ベースを取り囲むと、前記嵌入部は前記嵌合孔に嵌め込まれる、請求項1に記載のツールボックス。
【請求項6】
前記係止リングの両端はそれぞれ前記引き部材の対向する両側の2つの翼部に挿着され、前記第1ベースには2つの挿入孔が凹設され、前記係止リングが前記第2ベースを取り囲んで係止すると、前記2つの翼部の一部はそれぞれ前記2つの挿入孔に挿入される、請求項5に記載のツールボックス。
【請求項7】
前記第1リブのうち前記第1位置決め部材が穿設された部分は前記2つの第1側部に側方向に突き当り、前記第2リブのうち前記第2位置決め部材が穿設された部分は前記2つの第2側部に側方向に突き当たる、請求項1に記載のツールボックス。
【請求項8】
前記第1蓋部及び前記第2蓋部のうち一方には凸壁が凸設され、他方には凹溝が凹設され、前記第1ケースと前記第2ケースが互いに閉じると、前記凸壁は前記凹溝に嵌入され、前記凸壁は前記凹溝の方向に向かうに従って小さくなる、請求項1~7のいずれか1項に記載のツールボックス。
【請求項9】
前記第1蓋部には前記凸壁が設けられ、前記第2蓋部には前記凹溝が設けられ、前記凸壁の横断面で見ると、前記第1ロック接続ユニットから離れる前記第1側部は直線状に延伸して前記凸壁の中心軸を通り、前記第2ロック接続ユニットから離れる前記第2側部は直線状に延伸して前記凹溝の中心軸を通る、請求項8に記載のツールボックス。
【請求項10】
前記第1ロック接続ユニットは、前記第1ケースに面する側に第1凹部が凹設され、前記2つの第1側部のうち前記第1ロック接続ユニットに近い前記第1側部の部分は前記第1凹部に収容され、前記第2ロック接続ユニットは、前記第2ケースに面する側に第2凹部が凹設され、前記2つの第2側部のうち前記第2ロック接続ユニットに近い前記第2側部の部分は前記第2凹部に収容され、前記第1ケースは第1収納空間を囲んで構成し、前記2つの第1受け止め部のうち前記第1ロック接続ユニットから離れる前記第1受け止め部は前記第1収納空間に露出し、前記第2ケースは第2収納空間を囲んで構成し、前記2つの第2受け止め部のうち前記第2ロック接続ユニットから離れる前記第2受け止め部は前記第2収納空間に露出し、前記ツールボックスはハンドルをさらに含み、少なくとも1つのスクリューロック部材は前記第1枠体及び前記第1リブを穿設して前記ハンドルに螺接され、前記第1蓋部及び前記第2蓋部のうち一方には凸壁が凸設され、他方には凹溝が凹設され、前記第1ケースと前記第2ケースが互いに閉じると、前記凸壁は前記凹溝に嵌入され、前記凸壁は前記凹溝の方向に向かうに従って小さくなり、前記第1蓋部には前記凸壁が設けられ、前記第2蓋部には前記凹溝が設けられ、前記凸壁の横断面で見ると、前記第1ロック接続ユニットから離れる前記第1側部は直線状に延伸して前記凸壁の中心軸を通り、前記第2ロック接続ユニットから離れる前記第2側部は直線状に延伸して前記凹溝の中心軸を通り、前記第1本体は、ブロー成形により加工されるプラスチック体であり、前記第2本体は、ブロー成形により加工されるプラスチック体であり、前記第1位置決め部材及び各前記第2位置決め部材はともにリベットであり、前記第2ケースは複数の枢動ユニットによって前記第1ケースに接続され、各前記枢動ユニットは、1つの第1枢動ユニットと、1つの第2枢動ユニットと、複数の第3位置決め部材と、複数の第4位置決め部材とを含み、各前記第3位置決め部材は前記第1枢動ユニット、前記第1リブ及び前記2つの第1側部を穿設し、前記第1枢動ユニットを前記第1枠体にヒンジ連結して位置決めさせ、各前記第4位置決め部材は前記第2枢動ユニット、前記第2リブ及び前記2つの第2側部を穿設し、前記第2枢動ユニットを前記第2枠体にヒンジ連結して位置決めさせ、前記第2枢動ユニットは前記第1枢動ユニットに枢接され、前記少なくとも1つのロックユニットの数は複数であり、複数の前記ロックユニット及び前記複数の枢動ユニットはそれぞれ前記ツールボックスの対向する両側に位置し、各前記第1位置決め部材の構造、各前記第2位置決め部材の構造、各前記第3位置決め部材の構造、及び各前記第4位置決め部材の構造は同じであり、前記第1凹部内の前記第1側部の部分は前記第1凹部の第1段差面に当接し、前記第2凹部内の前記第2側部の部分は前記第2凹部の第2段差面に当接し、前記嵌入部は前記リング体に一体に接続され、前記嵌入部はプレスによって板状の扇形に延伸し、前記凹溝の内輪郭は前記凸壁の外輪郭と整合し、前記第1ベースには前記第1凹部が凹設され、前記第2ベースには前記第2凹部が凹設される、請求項6に記載のツールボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はツールボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
ツールボックスは、様々なツールやパーツを収納するための容器であり、携帯しやすさと保護の2つの機能を兼ね備える。従来のツールボックスは、保護を重要な機能とし、金属材料を用いて製造する場合が多かったが、金属ケースは重くて錆が生じやすく、エッジが鋭利で切り傷したり、損傷を受けたりしやすいため、現在のツールボックスの材料は、ほとんどがプラスチックに変更されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、プラスチックで製造されるツールボックスは、構造強度が低く、ボックスにロック部材、ヒンジなどのヒンジ連結ユニットを取り付ける場合、ボックス構造が破壊されて構造強度が低下し、重量を負荷して一定時間使用すると、ヒンジ連結ユニットを取り付けた箇所に湾曲変形が生じやすいという問題があり、深刻な場合はクラックが発生し、耐用年数の短縮を招いてしまう。
【0004】
そこで、上述した問題を解決するために、新規で進歩性のあるツールボックスを提供する必要がある。
【0005】
本発明の主な目的は、金属製の枠体がプラスチックのリブに結合され、異種材質の結合を通じて構造強度と軽量化のバランスを取り、かつ、ロック接続ユニットを位置決めするための位置決め部材が枠体を完全に貫通することにより、プラスチックリブの構造が完全であることを確保するように、作用力を主に硬い金属枠体に分散させるツールボックスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成させるために、本発明は、第1ケースと、第2ケースと、少なくとも1つのロックユニットとを含むツールボックスを提供する。前記第1ケースは第1本体及び第1枠体を含み、前記第1本体は第1リブを含み、前記第1枠体は2つの第1側部及び1つの第1蓋部を含み、前記2つの第1側部はそれぞれ前記第1蓋部の反対する両側に横方向に接続されて、共同で第1被覆空間及び第1開口を囲んで構成し、前記第1リブは前記第1開口を介して前記第1被覆空間に挿入され、前記第1リブの材質がプラスチックであり、前記第1枠体の材質が金属である。前記第2ケースは前記第1ケースに対して開閉可能に接続され、前記第2ケースは第2本体及び第2枠体を含み、前記第2本体は第2リブを含み、前記第2枠体は2つの第2側部及び1つの第2蓋部を含み、前記2つの第2側部はそれぞれ前記第2蓋部の反対する両側に横方向に接続されて、共同で第2被覆空間及び第2開口を囲んで構成し、前記第2リブは前記第2開口を介して前記第2被覆空間に挿入され、前記第2リブの材質がプラスチックであり、前記第2枠体の材質が金属であり、前記第1ケースと前記第2ケースが互いに閉じると、前記第1蓋部と前記第2蓋部は互いに当接し、前記少なくとも1つのロックユニットは、1つの第1ロック接続ユニットと、1つの第2ロック接続ユニットと、複数の第1位置決め部材と、複数の第2位置決め部材とを含み、各前記第1位置決め部材は1つの第1接続部及び2つの第1受け止め部を含み、前記第1接続部は前記第1ロック接続ユニット、前記第1リブ及び前記2つの第1側部を貫通し、前記2つの第1受け止め部は前記第1接続部の対向する両端に横方向に突出して接続され、前記第1接続部の穿設方向において、前記2つの第1受け止め部はそれぞれ前記第1ロック接続ユニット及び前記2つの第1側部のうち前記第1ロック接続ユニットから離れる一方と干渉関係にあり、前記第1ロック接続ユニットを前記第1側部にヒンジ連結して位置決めさせ、各前記第2位置決め部材は1つの第2接続部及び2つの第2受け止め部を含み、前記第2接続部は前記第2ロック接続ユニット、前記第2リブ及び前記2つの第2側部を貫通し、前記2つの第2受け止め部は前記第2接続部の対向する両端に横方向に突出して接続され、前記第2接続部の穿設方向において、前記2つの第2受け止め部はそれぞれ前記第2ロック接続ユニット及び前記2つの第2側部のうち前記第2ロック接続ユニットから離れる一方と干渉関係にあり、前記第2ロック接続ユニットを前記第2側部にヒンジ連結して位置決めさせ、前記第2ロック接続ユニットは、前記第2ケースが前記第1ケースに対して開閉できないように、前記第1ロック接続ユニットにヒンジ連結可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】第1ケースに接続されたハンドルの断面図である。
【
図4】第1ケースと第2ケースとを接続するロックユニットの断面図である。
【
図5】第1ケースと第2ケースとを接続する枢動ユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~
図7を参照する。本発明の一実施例が示されており、本発明のツールボックスは、第1ケース1と、第2ケース2と、少なくとも1つのロックユニット3とを含む。
【0009】
該第1ケース1は第1本体11及び第1枠体13を含み、該第1本体11は第1リブ12を含み、該第1枠体13は2つの第1側部131及び1つの第1蓋部132を含む。該2つの第1側部131はそれぞれ該第1蓋部132の反対する両側に横方向に接続されて、共同で第1被覆空間133及び第1開口134を囲んで構成し、該第1リブ12は該第1開口134を介して該第1被覆空間133に挿入される。ここで、該第1リブ12の材質はプラスチックであり、該第1枠体13の材質は金属、例えばアルミニウムである。
【0010】
該第2ケース2は該第1ケース1に対して開閉可能に接続される。同様に、該第2ケース2は第2本体21及び第2枠体23を含み、該第2本体21は第2リブ22を含み、該第2枠体23は2つの第2側部231及び1つの第2蓋部232を含む。該2つの第2側部231はそれぞれ該第2蓋部232の反対する両側に横方向に接続されて、共同で第2被覆空間233及び第2開口234を囲んで構成し、該第2リブ22は該第2開口234を介して該第2被覆空間233に挿入される。
ここで、該第2リブ22の材質はプラスチックであり、該第2枠体23の材質は金属であり、該第1ケース1と該第2ケース2が互いに閉じると、該第1蓋部132と該第2蓋部232は互いに当接する。
【0011】
該少なくとも1つのロックユニット3は、1つの第1ロック接続ユニット41と、1つの第2ロック接続ユニット51と、複数の第1位置決め部材61と、複数の第2位置決め部材64とを含む。各該第1位置決め部材61は1つの第1接続部62及び2つの第1受け止め部63を含み、該第1接続部62は該第1ロック接続ユニット41、該第1リブ12及び該2つの第1側部131を貫通し、該2つの第1受け止め部63は該第1接続部62の対向する両端に横方向に突出して接続される。
該第1接続部62の穿設方向において、該2つの第1受け止め部63は、それぞれ該第1ロック接続ユニット41及び該2つの第1側部131のうち該第1ロック接続ユニット41から離れる一方と干渉関係にあり、該第1ロック接続ユニット41を該第1側部131にヒンジ連結して位置決めさせる。このようにして、該第1ロック接続ユニット41の重量及び操作に際して生じる作用力は主に構造の硬い該第1枠体13に分散する。それにより、該第1ロック接続ユニット41は安定的に位置決めすることができ、且つ長期間使用しても構造が完全に保持することができ、該ツールボックスに優れた使用寿命を持たせる。
同じ原理に基づいて、各該第2位置決め部材64は1つの第2接続部65及び2つの第2受け止め部66を含む。該第2接続部65は該第2ロック接続ユニット51、該第2リブ22及び該2つの第2側部231を貫通し、該2つの第2受け止め部66は該第2接続部65の対向する両端に横方向に突出して接続される。
該第2接続部65の穿設方向において、該2つの第2受け止め部66は、それぞれ該第2ロック接続ユニット51及び該2つの第2側部231のうち該第2ロック接続ユニット51から離れる一方と干渉関係にあり、該第2ロック接続ユニット51を該第2側部231にヒンジ連結して位置決めさせる。ここで、該第2ロック接続ユニット51は、該第2ケース2が該第1ケース1に対して開閉できないように、該第1ロック接続ユニット41にヒンジ連結可能である。
【0012】
本実施例では、該第1本体11はブロー成形により加工されるプラスチック体であり、該第2本体21はブロー成形により加工されるプラスチック体であり、各該第1位置決め部材61及び各該第2位置決め部材64は全てリベットである。該ツールボックスはハンドル71をさらに含み、少なくとも1つのスクリューロック部材72は該第1枠体13及び該第1リブ12を穿設して該ハンドル71に螺接され、該ハンドル71は該少なくとも1つのスクリューロック部材72によって該第1ケース1に位置決めされる。該少なくとも1つのスクリューロック部材72は安定的かつ強固なヒンジ連結構造を提供して外力の作用を受けることができる。
【0013】
該第2ケース2は複数の枢動ユニット9によって該第1ケース1に接続される。詳しくは、各該枢動ユニット9は、1つの第1枢動ユニット91と、1つの第2枢動ユニット92と、複数の第3位置決め部材93と、複数の第4位置決め部材94とを含む。各該第3位置決め部材93は該第1枢動ユニット91、該第1リブ12及び該2つの第1側部131を穿設し、該第1枢動ユニット91を該第1枠体13にヒンジ連結して位置決めさせ、各該第4位置決め部材94は該第2枢動ユニット92、該第2リブ22及び該2つの第2側部231を穿設し、該第2枢動ユニット92を該第2枠体23にヒンジ連結して位置決めさせ、ここで、該第2枢動ユニット92は該第1枢動ユニット91に枢接される。
より詳しくは、該少なくとも1つのロックユニット3の数は複数であり、複数の該ロックユニット3及び該複数の枢動ユニット9はそれぞれ該ツールボックスの対向する両側に位置する。ここで、各該第1位置決め部材61の構造、各該第2位置決め部材64の構造、各該第3位置決め部材93の構造及び各該第4位置決め部材94の構造は同じであり、このようにして、同じ作用力を分散して該第1枠体13又は該第2枠体23に与えるという効果がある。
【0014】
本実施例では、該第1ケース1は物品を収納するための第1収納空間14を囲んで構成し、該2つの第1受け止め部63のうち該第1ロック接続ユニット41から離れる該第1受け止め部63は該第1収納空間14に露出し、使用者や組み立てる操作者が目視により該第1受け止め部63の構造の完全性を検査して、安定的に接合されているか否かを判断することを可能とする。同様に、該第2ケース2は第2収納空間24を囲んで構成し、該2つの第2受け止め部66のうち該第2ロック接続ユニット51から離れる該第2受け止め部66は該第2収納空間24に露出する。
【0015】
さらに、該第1ロック接続ユニット41は、第1ベース43と、係止リング45と、引き部材46とを含み、該第2ロック接続ユニット51は第2ベース53及び嵌合孔54を含む。該第1ベース43は該複数の第1位置決め部材61によって該第1ケース1に連結され、該第2ベース53は該複数の第2位置決め部材64によって該第2ケース2に連結され、該引き部材46は該第1ベース43に枢設され、該係止リング45は該引き部材46に接続されることで、連動関係をもって該第2ベース53に取り囲んで係止される。ここで、該係止リング45は、互いに接続されたリング体451及び嵌入部452を含み、該リング体451が該第2ベース53を取り囲むと、該嵌入部452は該嵌合孔54に嵌め込まれ、該係止リング45と該第2ベース53との結合の安定性を高める。
【0016】
本実施例では、該嵌入部452は該リング体451に一体に接続され、該嵌入部452はプレスにより板状の扇形に延伸することで、該嵌合孔54に入り込む面積を大きくする。且つ、該係止リング45の両端はそれぞれ該引き部材46の対向する両側の2つの翼部461に挿着され、該第1ベース43には2つの挿入孔44が凹設され、該係止リング45が該第2ベース53を取り囲んで係止すると、該2つの翼部461の一部はそれぞれ該2つの挿入孔44に挿入される。これにより、該引き部材46の強固さを向上させて不意図に揺れたり緩んだりすることを回避し、該引き部材46を該第1ベース43に比較的接近させ、不意図な衝突により間違って開くようなことを回避することができる。
【0017】
なお、該第1ロック接続ユニット41は、該第1ケース1に面する側に第1凹部42が凹設され、該2つの第1側部131のうち該第1ロック接続ユニット41に近い該第1側部131の部分は該第1凹部42に収容される。このようにして、該第1ロック接続ユニット41と該第1枠体13との間で多くの異なる方向における制限が生じ、両方の結合の安定性が向上する。同様に、該第2ロック接続ユニット51は、該第2ケース2に面する側に第2凹部52が凹設され、該2つの第2側部231のうち該第2ロック接続ユニット51に近い該第2側部231の部分は該第2凹部52に収容される。
【0018】
好ましくは、該第1ベース43には該第1凹部42が凹設され、該第2ベース53には該第2凹部52が凹設される。そして、該第1凹部42内の該第1側部131の部分は該第1凹部42の第1段差面421に当接し、該第1側部131は、該第1ベース43を安定的に支持してその揺れを回避することができる。同様に、該第2凹部52内の該第2側部231の部分は該第2凹部52の第2段差面521に当接する。
【0019】
なお、該第1蓋部132及び該第2蓋部232のうち、一方には凸壁81が凸設され、他方には凹溝82が凹設され、該第1ケース1と該第2ケース2が互いに閉じると、該凸壁81は該凹溝82に嵌入される。これにより、閉鎖の安定性を向上させるような効果を果たす。ここで、該凸壁81は該凹溝82に向かうに従って小さくなり、閉じた時に円滑に閉じるためのガイド作用を発揮することができる。
【0020】
本実施例では、該第1蓋部132には該凸壁81が設けられ、該第2蓋部232には該凹溝82が設けられる。このように、該凸壁81の横断面で見ると、該第1ロック接続ユニット41から離れる該第1側部131は直線状に延伸して該凸壁81の中心軸を通り、該第2ロック接続ユニット51から離れる該第2側部231は直線状に延伸して該凹溝82の中心軸を通る。且つ、該凹溝82の内輪郭は該凸壁81の外輪郭と互いに整合するが、このような形態に限定されるものではなく、該凹溝82の形状は、他の実施例では、他の幾何学的形状、例えばU字形としてもよい。
【0021】
また、
図8に示す別の実施例では、好ましくは、第1リブ12Aのうち第1位置決め部材61Aが穿設された部分は2つの第1側部131Aに側方向に突き当たり、それにより、締り嵌めして連結する効果を果たし、かつ接触面積を増大し、該第1リブ12Aと該2つの第1側部131Aとの結合安定性を向上させることができる。同様に、第2リブ22Aのうち該第2位置決め部材64Aが穿設された部分は該2つの第2側部231Aに側方向に突き当たる。
【符号の説明】
【0022】
1 第1ケース
11 第1本体
12、12A 第1リブ
13 第1枠体
131、131A 第1側部
132 第1蓋部
133 第1被覆空間
134 第1開口
14 第1収納空間
2 第2ケース
21 第2本体
22、22A 第2リブ
23 第2枠体
231、231A 第2側部
232 第2蓋部
233 第2被覆空間
234 第2開口
24 第2収納空間
3 ロックユニット
41 第1ロック接続ユニット
42 第1凹部
421 第1段差面
43 第1ベース
44 挿入孔
45 係止リング
451 リング体
452 嵌入部
46 引き部材
461 翼部
51 第2ロック接続ユニット
52 第2凹部
521 第2段差面
53 第2ベース
54 嵌合孔
61、61A 第1位置決め部材
62 第1接続部
63 第1受け止め部
64、64A 第2位置決め部材
65 第2接続部
66 第2受け止め部
71 ハンドル
72 スクリューロック部材
81 凸壁
82 凹溝
9 枢動ユニット
91 第1枢動ユニット
92 第2枢動ユニット
93 第3位置決め部材
94 第4位置決め部材