(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115859
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】溶融酸化物電解のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
F27B 3/08 20060101AFI20220802BHJP
F27B 3/10 20060101ALI20220802BHJP
F27D 11/10 20060101ALI20220802BHJP
C25C 7/00 20060101ALI20220802BHJP
C25C 7/06 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
F27B3/08
F27B3/10
F27D11/10
C25C7/00 302Z
C25C7/06 302
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022064918
(22)【出願日】2022-04-11
(62)【分割の表示】P 2020515924の分割
【原出願日】2018-09-17
(31)【優先権主張番号】62/559,860
(32)【優先日】2017-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519046627
【氏名又は名称】ボストン エレクトロメタラジカル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】BOSTON ELECTROMETALLURGICAL CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ハイヤーズ、ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ランボット,ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】ハンバート,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドショー, リチャード
(57)【要約】 (修正有)
【課題】金属及び材料の効率的な処理が可能な冶金アセンブリ及びシステムを提供する。
【解決手段】冶金アセンブリおよびシステムは、側面112と基部114と含む耐火性容器110を含み、基部は基部内の中央に位置する複数の開口部116を画定し得る。側面及び基部は、耐火性容器の内部容積を少なくとも部分的に画定し得る。アセンブリは、耐火性容器と取り外し可能に連結され、かつ耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋120を含み得る。蓋は、蓋を通る複数の開口部132を画定し得る。アセンブリは、耐火性容器の基部に近接した電流コレクタ125も含み得る。電流コレクタは、基部内の中央に位置する複数の開口部内に配置された導電性延長部126を含み得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面および基部を含む耐火性容器であって、前記基部が、前記基部内の中央に位置する複数の開口部を画定し、前記側面および前記基部が、前記耐火性容器の内部容積を少なくとも部分的に画定する、耐火性容器と、
前記耐火性容器と取り外し可能に連結され、前記耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋であって、前記蓋が前記蓋を通る複数の開口部を画定する、蓋と、
前記耐火性容器の前記基部に近接する電流コレクタであって、前記電流コレクタが、前記基部の中央に位置する前記複数の開口部内に配置された導電性延長部を含む、電流コレクタと
を含む冶金アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本技術は、電解処理を実行することができるシステムおよびコンポーネント、ならびにそれらのシステムを利用する方法に関する。より具体的には、本技術は、溶融酸化物電解または他の冶金作業を実施するための処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]冶金容器および冶金システムは、例えば、製錬および溶融酸化物電解を含み得る金属製錬および精製作業を含むさまざまなプロセスに使用される。そのようなプロセスを実施するための容器およびシステムは、特定のプロセス原理、金属製品および金属原料を中心に設計されることが多く、複数の金属や加工作業には使用できない場合がある。さらに、システムの動作は、使用される材料と、システムの固定寸法および動作特性とに基づいて制限される場合がある。多くの冶金作業は特定の温度またはエネルギー源に限定されているため、多くの異なる有用な金属および材料の処理や精製には適さない場合がある。最後に、これらのシステムの動作は、出湯の実行、原料の供給、電極の交換作業、あるいは温度および/または生産性の変動による絶え間ない動作停止により、非効率的であり得る。
【0003】
[0003]したがって、一連の金属および材料を効率的な方法で処理するために使用できる改善された容器およびシステムが必要である。本技術によってこれらおよびその他の必要性に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本技術による冶金アセンブリおよびシステムは、側面と基部とを含む耐火性容器を含み得る。基部は、基部内の中央に位置する複数の開口部を画定し得る。側面および基部は、耐火性容器の内部容積を少なくとも部分的に画定し得る。アセンブリは、耐火性容器と取り外し可能に連結され、かつ耐火性容器とシールを形成するように構成された耐火性蓋などの蓋を含み得る。蓋は、蓋を通る複数の開口部を画定し得る。アセンブリは、耐火性容器の基部に近接した電流コレクタも含み得る。電流コレクタは、基部内の中央に位置する複数の開口部内に配置された導電性延長部を含み得る。
【0005】
[0005]実施形態において、冶金アセンブリは、蓋を通して画定された複数の開口部のうち第1の開口部の周りに連結されたガスシールを含み得る。ガスシールは、ガスシールと蓋を通して画定される第1の開口部とによって可動アノードを受容し、通過させるように構成され得る。ガスシールは、蓋を通して画定される複数の開口部のうち第1の開口部を通る耐火性容器からのガス放出を制限するように構成され得る。蓋を通して画定される複数の開口部は、耐火性容器からのガスを分配する大きさの排気開口部と、耐火性容器に材料を分配する大きさの供給開口部とを含み得る。耐火性容器は、耐火性容器の側壁を少なくとも部分的に画定する粉末層を含み得る。耐火性容器は、耐火性容器の基部を画定する適合層も含み得る。適合層はまた、耐火性容器の側壁を少なくとも部分的に画定し得る。
【0006】
[0006]耐火性容器は、少なくとも2層の材料を含み得る。外部層は絶縁材料を含んでもよい。内部層は、耐火性容器の内部容積内に含まれる電解質と化学的に適合するように構成された材料を含んでもよい。耐火性容器は、耐火性容器の内部容積の少なくとも一部を画定するように配置された材料の中間層をさらに含んでもよい。内部層は、約25W/(m・K)以下の熱伝導率によって特徴付けられ得る。絶縁層は、約5W/(m・K)以下の熱伝導率によって特徴付けられ得る。
【0007】
[0007]本技術は、冶金システムも包含する。システムは、耐火性容器を含み得る。システムは、耐火性容器と取り外し可能に連結され、かつ耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋を含み得る。蓋は、蓋を通る複数の開口部を画定し得る。システムは、電極支持アセンブリも含み得る。電極支持アセンブリは、垂直に平行移動可能なホルダを含み得る。垂直に平行移動可能なホルダは、電極と連結し、かつ電極が電源と電気的に連結するように構成されてもよい。
【0008】
[0008]冶金システムは、耐火性容器が支持され得るプラットフォームを含むシステム基部も含み得る。システムは、プラットフォームとシステム基部との間に配置された電流コレクタも含み得る。電流コレクタは、耐火性容器と機械的に連結されていてもよい。電極支持アセンブリはまた、マストを含んでもよく、マストは垂直軌道を含み得る。電極支持アセンブリは、軌道に移動可能に連結されたトロリーも含み得る。電極支持アセンブリは、垂直に平行移動可能なホルダをトロリーに連結するトラスも含み得る。トラスは、トロリーの第1の端部から、垂直に平行移動可能なホルダが連結され得る第2の端部まで延出する湾曲したトラスであり得るか、それを含み得る。湾曲したトラスの第2の端部は、垂直に平行移動可能なホルダを、蓋の開口部と垂直軸の周りで軸合わせして位置決めしてもよい。システムはまた、垂直に平行移動可能なホルダによって電極と電気的に連結された第1の電源を含み得る。システムは、トロリーと電気的に連結された第2の電源も含み得る。実施形態において、電極はアノードであり得る。アノードの第1の端部は、ガスシールを通して、耐火性容器によって画定される内部容積内に延出し得る。アノードの遠位部分は、垂直に平行移動可能なホルダと連結され得る。
【0009】
[0009]本技術は、追加の冶金システムも包含し得る。システムは、耐火性容器を含み得る。システムは、耐火性容器と取り外し可能に連結され、かつ耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋も含み得る。蓋は、蓋を通る複数の開口部を画定し得る。複数の開口部のうち第1の開口部は、排気ポートを含み得る。システムは、電極支持アセンブリを含み得る。システムは、蓋の排気ポートに連結された排気システムも含み得る。排気システムは、耐火性容器から受け取った流出物を酸化するように構成されてもよい。蓋を通して画定された複数の開口部のうち第2の開口部は、供給ポートを含み得る。冶金システムは、供給ポートに連結された供給システムも含み得る。供給システムは、耐火性容器に材料を供給するように構成されてもよい。
【0010】
[0010]そのような技術は、従来の技術よりも多くの利点を提供し得る。例えば、本技術により、従来のシステムよりも幅広い温度およびエネルギーのスペクトルに沿って動作し得る冶金システムおよびアセンブリが製造され得る。さらに、本技術は、効率の低いバッチプロセスとは対照的に、連続プロセスで使用され得る。これらおよび他の実施形態は、それらの利点および特徴の多くと共に以下の説明および添付の図面と併せてより詳細に説明される。
【0011】
[0011]開示された実施形態の性質および利点のさらなる理解は、本明細書の残りの部分および図面を参照することにより実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本技術の実施形態による例示的な冶金アセンブリの概略断面図である。
【
図2】本技術の実施形態による例示的な冶金容器蓋の概略上面図である。
【
図3】本技術の実施形態による冶金容器の概略断面図である。
【
図4】本技術の実施形態による電流コレクタの概略斜視図である。
【
図5】本技術の実施形態による例示的な冶金システムの概略斜視図である。
【
図6】本技術の実施形態による例示的な冶金システムの概略斜視図である。
【
図7】本技術による冶金システムを利用する例示的な方法における選択された動作を示す図である。
【0013】
[0019]いくつかの図は概略図として含まれている。図は例示を目的とするものであり、特に縮尺が明確に述べられていない限り、縮尺が考慮されるべきではないことを理解されたい。さらに、概略図として、図は理解を助けるために提供されており、現実的な表現と比較してすべての側面または情報を含まない場合があり、説明目的のために誇張された資料を含む場合がある。
【0014】
[0020]添付の図では、類似のコンポーネントおよび/または機能には同じ参照番号が付いている場合がある。さらに、参照番号の後に、同様のコンポーネントおよび/または機能を区別する文字を続けることによって、同じタイプのさまざまなコンポーネントを区別する場合がある。本明細書で最初の数字による参照番号のみを使用する場合、説明は末尾の文字に関係なく、同じ最初の数字による参照番号が付いた類似のコンポーネントおよび/または機能のいずれか1つに当てはまる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0021]冶金処理では、例えば熱源または電気源からの高熱を使用して、金属および金属含有材料を含むさまざまな材料を処理することができる。これらの材料は、1,000℃をはるかに超える融点を有する場合があり、したがって、溶融材料と接触する容器および関連するコンポーネントは、非常に高い温度を伝導する可能性がある。多くのシステムは電解質の凍結クラストを伴って動作し、これによりセル壁を最高温度から保護すると共に、電解成分による内壁の化学的攻撃から保護する。
【0016】
[0022]従来のセルは、容器またはシステム全体のセットアップによって制限される場合がある。例えば、多くの設計では、固化した生成物を抽出するために完全に停止する必要がある。さらに、アノードなどの電極の1つが消費されると、システム内のターゲット物質が完全に減少するだけでなく、動作が停止する可能性があり、追加のバッチを実行する必要があり得る。従来のシステムは、システム自体の制限または非効率性を概して受け入れることにより、これらの問題に対処している可能性がある。一方、本技術は、セルの連続動作によりさまざまなターゲット材料を生成できるシステム構成と動作原理を利用する。
【0017】
[0023]
図1Aを参照すると、本技術の実施形態による例示的な冶金アセンブリ100の断面図が示されている。アセンブリおよびそのコンポーネントは、さまざまな方法で熱を生成して、内部に収納された材料を融解するために使用され得る。熱は、容器に高温を適用することによって生成され得、電気エネルギーによっても発生または生成され得る。アセンブリ100は、側面112と基部114とを含む耐火性容器110を含み得る。側面112および基部114は、耐火性容器110内の内部容積115を少なくとも部分的に画定し得る。耐火性容器110は、金属酸化物を含む金属含有材料などの処理用の1つまたは複数の材料を収納するように構成することができる。容器は、溶融酸化物電解を含む任意の数の処理構成で使用でき、処理中の金属含有材料に加えて電解質材料を含むことができる。耐火性容器110は、基部114の中央領域に少なくとも1つの開口部116を画定することができ、複数の開口部116を画定してもよい。開口部は、以下で説明するように、電流コレクタに関連する導電性部材へのアクセスを提供し得る。
【0018】
[0024]冶金アセンブリ100は、耐火性容器110と併せて利用される蓋120も含み得る。蓋120は、耐火性容器110と取り外し可能に連結されてもよく、耐火性容器110と直接連結、ボルト締め、締結、または接着されてもよい。実施形態では、蓋120は、ボルト、締結具、または2つの構造を連結するように構成された他の材料を用いて耐火性容器110と取り外し可能に連結されてもよい。蓋120および容器110は、2つのコンポーネントを連結するための接触面を提供するフランジを各々有してもよい。動作中、液体シールまたは気密シールであり得るシールを形成するために、蓋120は耐火性容器110と連結され得る。さらに、いくつかの実施形態では、蓋120を耐火性容器110と連結して、ガス副生成物を含む生成された流出物材料の閉じ込めおよび/または収集または除去を容易にしてもよい。いくつかの実施形態では、蓋120は、耐火性容器110と部分的、実質的、または完全な密閉シールを形成するように構成されてもよい。蓋120は、
図2を用いて以下でより詳細に説明するように、蓋120の構造を通る複数の開口部を画定し得る。
【0019】
[0025]冶金アセンブリ100は、耐火性容器110の基部114に近接して配置された電流コレクタ125も含み得る。電流コレクタ125は、耐火性容器110と連結されているかその中にある導電性バーまたは材料であってもよい。いくつかの実施形態では、電流コレクタ125は、耐火性容器110の基部114内の中央に位置する複数の開口部116内に配置された導電性延長部126を含み得る。
【0020】
[0026]冶金アセンブリ100は、蓋120を通して画定された第1の開口部132の周りに連結されたガスシール130を含み得る。ガスシール130は、ガスシール130と蓋120を通して画定された第1の開口部132とによって可動アノード140を受け入れ、通過させるように構成され得る。耐火性容器110内で実行されるプロセスに応じて、アノードは1つまたは複数の方法で動かすことができる。例えば、実施形態では、アノード140は、炭素または他の導電性材料から形成されてもよい。例えば、プロセス自体が酸化反応で炭素を少なくとも部分的に消費する可能性があり、一酸化炭素、二酸化炭素、または他の炭素含有物質が生成される可能性がある。炭素が消費されるプロセス中に、アノードを耐火性容器110内へさらに下降させるなどして再配置し、電解質材料との接触を維持したり、アノードとシステムカソードとの間の特定の距離を維持したり、消費のために追加の材料を供給したりしてもよい。さらに、出湯操作中に、耐火性容器110内の材料の高さが低下する可能性があり、出湯中の反応を維持するためにアノードも下降させる可能性がある。動作中にアノード140を平行移動させる他のシナリオも同様に包含され得る。単一のアノードを含むように図示されているが、さまざまな実施形態は、容器の大きさおよび形状ならびにカソード材料または電流コレクタの分布に応じて、複数のアノードおよびアノード保持システムを含み得る。
【0021】
[0027]気密シールを維持または実質的に維持しながら、アノード140の垂直な平行移動を可能にするために、ガスシール130を含んでもよい。例えば、蓋120を通る第1の開口部132は、複数の大きさのアノード140を収容する大きさであり得るか、動作中にアノード140の移動を可能にする許容範囲を含み得る。第1の開口部132内のアノード140の周りに存在し得る隙間は、動作中に形成されるガスの排出経路を提供し得る。生成されたガスには、未処理で放出された場合に有害であり得る成分や、実行されるプロセスの効率を低下させるシステムからの熱損失を表すことがある成分が含まれている可能性がある。したがって、ガスシール130は、蓋120を通して画定される第1の開口部132を通る耐火性容器110からのガス放出を制限するように形成または構成されてもよい。ガスシール130は、互いにボルト締めまたは接着された複数のプレートを含んでもよく、アノード140の周りに蒸気バリアを形成するための1つ以上のガスケットを含んでもよい。
【0022】
[0028]耐火性容器110は、本技術の実施形態において多くの層および材料を含んでもよい。
図1は3層の耐火性容器を示しているが、本技術による耐火性容器は、実施形態においてさまざまな構成の1、2、3、4、5、またはそれ以上の層を含み得ることを理解されたい。図示のように、耐火性容器110は複数の層を含み、実施形態では少なくとも2つの材料層を含むことができる。耐火性容器110は材料の外部層109を含み得、これは耐火性容器からの熱損失を低減するように構成された断熱材料であり得る。耐火性容器110は材料113の内部層も含み得、これは電解質成分を含む耐火性容器110内の1つまたは複数の材料と接触し得る。材料113の内部層は、耐火性容器110の内部容積115内に含まれる電解質と化学的に適合するように構成された材料を含んでもよい。この材料は、耐火性容器110内で実行される化学プロセスに特有の材料であってもよい。例えば、材料113は、電解質の1つまたは複数の成分に対して化学的に不活性な材料であってもよく、または耐火性容器110の内部容積115内の温度、圧力、および/または化学的条件に耐えることができる材料から構成されてもよい。
【0023】
[0029]耐火性容器110は、いくつかの実施形態では、材料の中間層111も含み得る。材料の中間層111は、構造、温度、反応性または他の特性に関して耐火性容器に安定性を提供し得る。材料の各層は、さまざまな形で含まれ得る。例えば、材料の各層は、側面112および基部114の一方または両方の一部を形成してもよい。
図1に示すように、材料113の内部層は耐火性容器110の内部側壁を形成し、一方、材料の中間層111は内部基部を形成し、耐火性容器110の基部114および場合によっては外部層109も通る開口部を画定してもよい。耐火性容器110の周りに冷却ジャケット(図示せず)を配置してもよく、耐火性容器の周りに1つ以上の冷却流体を流してもよい。冷却ジャケットは、耐火性容器110からの放射熱を低減するために反射面をさらに含んでもよい。材料が耐火性容器110の1つまたは複数の領域を形成する他の構成が可能である。
【0024】
[0030]耐火性容器110は、耐火粘土を含む典型的な炉製造における多くの材料、およびさまざまな元素の酸化物を含むさまざまな非金属材料から設計され得る。例として、容器は金属またはセラミックで構成されてもよく、シリコン、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムおよびホウ素の酸化物、炭化物、および/または窒化物を含んでもよい。また、耐火性容器の材料には、鉄、鋼、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、レニウム、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ハフニウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウムまたはイリジウム、および酸化物、窒化物の1つまたは複数、ならびにこれらの材料の1つまたは複数を含む他の組み合わせが含まれ得る。1つまたは複数の材料が約500℃以上、約1,000℃以上、約1,500℃、約2,000℃以上、約2,500℃以上、約3,000℃以上、約3,500℃以上、約4,000℃以上、またはそれ以上の温度に耐えることができる場合、追加の材料を使用してもよい。多くの従来の容器、例えば約1,000℃以下の温度に制限される可能性がある多くのHall Heroult容器などとは異なり、本発明の容器ははるかに高い温度で動作し、融点が1,500℃を超える多くの追加の金属の電気化学処理を容易にできる可能性がある。さらに、材料は容器内に含まれる材料とは反応しない可能性がある。耐火性容器110は、精製または加工された材料を耐火性容器110から送達するように構成されたポート145も含み得る。任意の数の位置にポートを配置できることは当業者には容易に理解され、図示した例示的な設計に限定されると考えられるべきではない。
【0025】
[0031]耐火性容器の材料はまた、特定の熱特性を特徴とする材料で形成されるかそれを含んでもよい。例えば、材料113の内部層は、絶縁層であり得る材料の外部層109よりも高い熱伝導率によって特徴付けられ得る。いずれかの耐火性容器材料は約30W/(m・K)以下の熱伝導率によって特徴付けられてもよく、約25W/(m・K)以下、約20W/(m・K)以下、約15W/(m・K)以下、約10W/(m・K)以下、約5W/(m・K)以下、約3W/(m・K)以下、約2W/(m・K)以下、約1W/(m・K)以下、約0.5W/(m・K)以下、またはそれ未満の熱伝導率によって特徴付けられてもよい。また、各層の熱伝導率は、ここで述べたいずれかの範囲内の任意のより小さな範囲、例えば、約0.5W/(m・K)と約2W/(m・K)の間、またはこの範囲もしくは他に言及した範囲内のより小さな範囲であり得る。
【0026】
[0032]
図2を参照すると、本技術の実施形態による例示的な冶金容器蓋120の概略上面図が示されている。前述のように、蓋120は、構造を通る複数の開口部を画定してもよい。第1の開口部132であり得る中央開口部は、前述のようにアノードを収容するために提供され得る。蓋120は、第1の開口部132の周りにランディングまたはフランジを形成し、第1の開口部132を通して配置されたアノードまたは電極の周りで流体が流出することを制限または防止するガスシールの安定または平坦な表面を提供する。蓋120はまた、排気開口部210を画定してもよく、排気開口部210は、耐火性容器からのガスを分配する大きさであり得る。排気開口部210は、排気開口部210の周りの流体シールを可能にし得る配管または他の機器に連結するためのランディングまたはフランジも含み得る。排気開口部は、冶金システム内の圧力制御を可能にしてもよく、形成された蒸気を多くの目的で回収することを可能にしてもよい。例えば、回収された蒸気は、有害または望ましくない特性を低減するために清浄、浄化、またはさらに処理されてもよい。さらに、回収された蒸気は、他の作業の熱源として利用されてもよく、蒸気は他の用途のために回収されてもよい。例えば、金属酸化物の特定の処理作業によってアノードで酸素ガスが生成されることがあり、この酸素ガスはシステムから収集され、酸素が有用であるさまざまな目的に使用されることがある。
【0027】
[0033]また、蓋120は1つ以上の供給開口部220を画定してもよく、供給開口部220は、1つまたは複数の材料を耐火性容器に分配する大きさであり得る。図示のように、供給開口部220は、蓋120を通して排気開口部210に対して画定され得る。例えば、排気回収または処理、ならびに材料供給に関連するシステムに応じて、図示のように供給開口部220aを排気開口部210の遠位に形成することができる。蓋120はまた、蓋を通る複数の供給開口部を画定してもよく、これは同様の材料の複数の供給位置を提供するために使用されてもよいし、耐火性容器に異なる材料を供給するためのアクセスを提供してもよい。例えば、図示のように、蓋120は2つの供給開口部220を含むが、より多いまたはより少ない数の供給開口部が含まれてもよい。供給開口部220aを使用してターゲット金属の酸化物を供給することができるが、例えば、供給開口部220bを利用して、追加の電解質材料、合金材料、または他の添加剤もしくは成分を耐火性容器に提供することができる。さらに、供給開口部220aは、篩または漏斗状開口部などを介して、微粒子材料の送達を容易にするように設計されてもよい。多くの従来のシステムは、送達される材料の焼結または凝集を引き起こす可能性がある乱流動作を伴う。本技術は、はるかに安定した動作を提供し、微粒子材料がシステムに送達されることを可能にし得る。
【0028】
[0034]本技術で説明されるシステムの利点は、電気アーク炉とは異なり、連続的な材料処理を容易にし得ることである。本システムは、電力を継続的に消費して熱を生成し、最終材料を生産し得る。多くの従来の高温反応器は、バッチプロセスでのみ動作し得る。一部のHall Heroultシステムは継続的な電力消費で動作する場合があるが、これらのシステムははるかに低い温度で動作し、発熱と放射が低減される。これらの利点から、ターゲット金属の酸化物の制御された流れを受け取ることができる1つの供給ポートを含むことは、連続処理を容易にし得る。また、供給開口部220は、材料の送達に関連する配管または他のコンポーネントを連結するためのランディングまたはフランジを含んでもよく、これらは供給開口部の周りにシールを形成することを可能にし得る。関連する供給機器は、直接的または間接的に蓋120と連結され得るため、機器を取り外して他のコンポーネントを追加することは困難または非効率的であり得る。したがって、マルチコンポーネントシステムまたは電解質材料の調整のため、複数の供給開口部220が蓋120を通して画定され得る。
【0029】
[0035]蓋120はまた、開口部230を画定してもよく、開口部230は、注入開口部および感知開口部を含み得る。一部の動作では、動作中にガスを注入することで利益が得られる場合がある。ガス供給開口部は、耐火性容器にさまざまな要素を組み込むことを可能にし得る。開口部230に含まれるガス供給開口部は、ガスラインが連結され得るノズルまたはポートを含み得るか、またはガス配管が挿入され得る入口を含み得る。開口部230は、温度、圧力、電気、および他の感知動作を含む感知装置用の開口部も含み得る。利用されるセンサおよび機器は、最大で、約1,000℃以上、約2,000℃以上、約3,000℃以上、またはそれを超える温度で動作するように特に構成され得る。しかし、多くの標準的なセンサは、本技術のユニークな動作の観点から利用され得る。記載のシステムは、容器内に局所的な熱効果を生じさせることができ、これにより、容器の周りのさまざまな場所で容器の中央部分よりも数百度低い温度になる可能性がある。これは、2,000℃を超える可能性のある温度での熱の放射伝達のために電気アーク炉などの一部の従来のシステムに歴史的に含めることができなかったセンサおよびその他の機器を組み込むことを可能にし得る。蓋120において画定される他の開口部と同様に、開口部230は、耐火性容器からのガス損失またはスパッタリングを制限または防止するためのシールを提供し得る。
【0030】
[0036]蓋120はアクセスポート240も含み得、アクセスポート240は、蓋120からさまざまな方向、場所、またはさまざまな角度で延出し得る。アクセスポートは、ねじ山付き領域または他のガスケットまたはフランジ接続を含んでもよく、これらは、ガス放出を制限または防止するために、動作中にアクセスポートをキャップまたは他のクロージャで密閉することを可能にしてもよい。アクセスポートは、耐火性容器の領域へのさまざまなアクセスを提供することにより、目視検査、試験、または他の作業を容易にし得る。アクセスポート240は、図示のように蓋120の周りに配置されて、動作中に耐火性容器の異なる領域へのアクセスを提供し得る。蓋120は、蓋を通る任意の数の各開口タイプを含んでもよく、図示された構成は、本技術に含まれる1つの可能な構成に過ぎない。他の構成、開口部の数、および開口部の組み合わせも同様に本技術に含まれることを理解されたい。
【0031】
[0037]
図3は、本技術の実施形態による耐火性容器300の追加の概略断面図を示している。耐火性容器300は、粉末層310を含み得る材料の追加の構成を含んでもよい。粉末層310は、前述の材料のいずれかであり得るか、またはそれを含み得、1,000℃を超える動作温度で構造的に硬化し得る。粉末層310は、耐火性容器300の側壁を少なくとも部分的に画定し得る。耐火性容器300はまた、適合層320を含んでもよい。適合層320は、耐火性容器300の内部基部を画定してもよく、また開口部を画定してもよく、開口部を通して電流コレクタの導電性部材が分配され得る。図示のように、適合層320は、粉末層310と共に耐火性容器の側壁を少なくとも部分的に画定してもよい。適合層320は、耐火性容器内に含まれる材料と化学的、熱的または他の方法で適合するように構成され得る。耐火性容器300はまた、耐火性容器300の周りの外部領域に含まれる断熱材330を含んでもよい。
【0032】
[0038]耐火性容器300の特性は、容器の形成に使用される材料に部分的に基づいてもよい。例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、または他の材料が耐火性容器の特性に寄与する可能性がある。例えば、耐火物の抵抗率は、約500℃未満の温度で約1.0E24Ω・m以上から1,000℃を超える温度で約1.0E9Ω・m以下の範囲であり得、この範囲内の任意の値を含み得る。さらに、500℃を超える温度でのイオン伝導率の割合は、材料によって異なる場合がある。イオン移動度の低い材料を使用すると、イオン伝導率は0%まで下がる可能性があるが、イオン移動度の高い材料を使用すると、伝導率は最大100%になる可能性があり、この範囲の任意の値が含まれ得る。
【0033】
[0039]耐火性容器は、容器に使用される材料にも基づく熱膨張係数によって特徴付けられてもよい。例えば、耐火物の熱膨張係数は、約2μm/m・℃から約18μm/m・℃の間またはそれ以上であり得、この範囲の任意の値を含み得る。この値は、動作温度に基づいて調整されてもよく、さまざまな材料および動作温度で約-1から約+1までの温度に基づく変化によって特徴付けられてもよい。耐火性容器はまた、容器の材料および形成に一部基づいた多孔度によって特徴付けられてもよい。実施形態において、耐火物は、約10%未満から約80%以上の多孔度によって特徴付けられ得、この範囲内の任意の特定の多孔度を含み得る。多孔度は、耐火物の断熱能力を高める可能性があり、いくつかの実施形態では、多孔度は約50%以上であり得る。
【0034】
[0040]
図4を参照すると、本技術の実施形態による電流コレクタ400の概略斜視図が示されている。図示のように、電流コレクタ400はブロック420を含み得、ブロック420は、冶金アセンブリからの電気通信を提供するために1つ以上のバスバー430を含み得る。電流コレクタ400はまた、ブロック420から突出する複数の導電性延長部425を含み得る。導電性延長部425は、図示のようなパターンで含まれてもよいが、その数およびパターンは、特定の冶金容器に対して事前に決定されてもよい。
【0035】
[0041]導電性延長部425の数および位置は、容器を通る熱流および熱出力に影響を与える可能性があり、したがって、導電性要素の数および位置を調整することにより、システムを多くの方法で調整して容器内の安定性または平衡を作り出してもよい。したがって、本技術の例示的な冶金アセンブリおよび容器の場合、導電性要素は、動作中に耐火性容器全体に熱および流体平衡をもたらすように構成されたパターンに従って、電流コレクタブロック420に沿って配置され得る。パターンは、容器の大きさおよび形状に基づいてさまざまな形状をとることがあり、導電性延長部の数と間隔も同様に変更され得る。
【0036】
[0042]いくつかの実施形態では、電流コレクタおよび/またはアノードは、容器と電気的に接続されていない場合がある。コンポーネントは蓋から電気的に絶縁されている場合がある。容器を電気的に浮かせることを可能にしてもよく、それにより電気化学セルの電気的接地を制限または防止してもよい。このように、漂遊電流が内部の内容物から容器または蓋に短絡する動作イベントの間、必ずしも接地への短絡はない。
【0037】
[0043]セルを通る熱と電力の流れに影響を与えることにより、導電性延長部を利用して、冶金アセンブリ内にある金属含有材料の形状と位置を制御することもできる。例えば、工業用電解セルでは、耐火性容器を通して、耐火性容器の基部に沿ってより緻密で精錬された金属を備える材料の重層を生成するために、精錬される金属のパッドを利用または形成する場合がある。ただし、耐火物内で平坦なプロファイルを維持するために、このパッドは比較的厚い場合がある。導電性延長部の構成は、システムを流れる電流に影響を与える可能性があり、システムは、溶融パッドが耐火物内で平らになるように構成され得る。
【0038】
[0044]本技術の多くの構成において、耐火性容器の基部に沿って形成された溶融金属は、動作中にカソードとして動作し得る。導電性延長部またはピン425は、それらの導電性の質に基づいて含まれてもよく、実施形態では金属が含まれ得る。例えば、導電性延長部425は、実施形態において、銀、銅、金、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、真鍮、青銅、鉄、白金、炭素含有材料、鉛、または鋼であり得るか、またはそれらを含み得る。一実施形態では、導電性延長部425は、1,100℃未満の融点を有する銅を含み得る。ただし、精製中の金属が鉄などの場合、溶鉄の温度は1,500℃を超える場合がある。したがって、溶融金属は、導電性延長部425を溶融して、導電性要素と精製される金属との溶融混合物を生成することがある。
【0039】
[0045]導電性延長部は、容器内で精製される材料の融解温度よりも低い融点を有する金属であってもよい。そのような場合、容器内の材料と接触している導電性延長部425の部分も融解する可能性がある。容器内の材料の融点を超える比較的安定した温度のために、熱は耐火性基部114および導電性延長部425を介してある程度伝達され得る。これにより、導電性延長部425の少なくとも一部が融解する可能性がある。精製される材料の混合物を含んでもよいこの液体材料は、金属が熱中心からさらに移動するにつれて、前述のピンボアまたは開口部116内で再凝固する前に、導電性延長部と開口部との間の任意の隙間空間を満たしてもよい。動作中、これにより開口部からコレクタへの溶融材料の流出を防いでもよく、流出が規制されない場合にはシステム障害を引き起こす可能性がある。したがって、材料は構造内で自己修復できる場合がある。実施形態では、空気、水、または伝導性要素から熱を伝導する可能性がある他の流体への流体移動を介してなど、伝導性要素に追加の冷却を提供する場合もある。
【0040】
[0046]開口部は、溶融状態の各導電性要素の少なくとも一部を複数の開口部の各々の中に収容するように構成された容積によって各々特徴付けられてもよい。これには、導電性延長部と精製される材料との溶融混合物が含まれる場合がある。実施形態において、導電性延長部の長さは、耐火性基部114の厚さに等しいレベル以下に維持され得る。そうすることにより、耐火物内の材料は実質的により純粋な状態に維持される可能性があり、この材料を除去または出湯するときに材料を導電性要素から引き離す可能性が低くなる。
【0041】
[0047]
図5は、本技術の実施形態による例示的な冶金システム500の概略斜視図を示す。冶金システム500は、前述のように冶金アセンブリ100のコンポーネントの一部またはすべてを含み得る。例えば、冶金システム500は、耐火性容器110を含んでもよい。耐火性容器110は、耐火性容器110の出湯用のアクセスを提供するためのポート502を含んでもよい。実施形態において、ポート502は、耐火性容器110から精製材料を送達するためにチャネルを連結するためのリップまたはコネクタを含み得る。また、冶金システム500は蓋120を含んでもよく、蓋120は、前述のように耐火性容器110と実質的に密閉シールを形成するように構成されてもよい。蓋120はまた、
図2に関して上述したように、複数の開口部を画定してもよい。
【0042】
[0048]冶金システム500は、電極支持アセンブリ510も含み得る。電極支持アセンブリは、システムでの電極の使用および移動を制御するためのいくつかのコンポーネントを含み得、これは実施形態ではアノードであり得る。電極支持アセンブリ510は、垂直に平行移動可能なホルダ515を含んでもよい。ホルダ515は電極520と連結するように構成され得、電極520は、前述のアノード140と同様であり得る。ホルダ515はまた、冶金システムの動作のために電極520を電源と電気的に連結してもよい。冶金システム500の特定の構成または動作上の使用は、電極520を消耗または損傷させる可能性があり、電極520を交換する必要があり得る。したがって、ホルダ515は、第1の電極の少なくとも一部と、第2の電極の一部とを同時に収容する大きさであり得、部品移載のためのシステム停止時間を必要とせずに電極の連続使用を可能にする。動作中、アノードであり得る電極520は、蓋120に連結されたガスシール130を通して、前述したように耐火性容器110の内部容積内に延出し得る。次いで、電極520の遠位部分は垂直に平行移動可能なホルダ515と連結され得、ホルダ515は、冶金システム500の動作中にアノードを平行移動させるための機械と連結され得る。
【0043】
[0049]電極支持アセンブリ510と耐火性容器110は、システムの大きさまたは容積要件に応じて、いくつかの実施形態では独立したコンポーネントであり得る。加えて、図示のように、電極支持アセンブリ510および耐火性容器110の一方または両方は、処理のためにコンポーネントを互いに対して支持し離間させるように構成されたシステム基部525に組み込まれ得る。電流コレクタ125は、前述のように耐火性容器110の下に存在してもよく、したがって、システム基部525は、電流コレクタ125を収容するように構成されてもよい。図示のように、システム基部525は、耐火性容器110が支持され得るプラットフォーム527を含み得る。プラットフォーム527は、電流コレクタ125の導電性延長部が耐火性容器110内に延出し、耐火性容器110と電気的に連結するためのアクセスを提供するフレーム形状を有してもよい。電流コレクタ125は、プラットフォーム527とシステム基部525との間に配置されてもよい。実施形態において、電流コレクタはシステム基部525またはプラットフォーム527と連結され得るが、他の実施形態では、電流コレクタはどちらの構造とも連結されない場合があり、耐火性容器110によって連結および維持される場合がある。プラットフォーム527はまた、電気接続が行われ得る電流コレクタ125のバスバー接続に対する保護を提供してもよい。
【0044】
[0050]電極支持アセンブリ510は、電極520の微調整動作を可能にするために複数のコンポーネントを含み得る。電極520が耐火性容器110の中央に位置するため、電極支持アセンブリ510は耐火性容器110から横方向に配置され、電極520と連結するために耐火性容器110を少なくとも部分的に横切って延出し得る。電極支持アセンブリ510は、少なくとも1つの静止構造と少なくとも1つの平行移動可能な構造とを含み得、これらが連動して電極520の動きを制御する。例えば、電極支持アセンブリ510は、実施形態では静止している可能性があるマスト530を含み得る。例えば、マスト530は、システム基部525、または冶金システム500が提供される何らかの他の構造と固定的に連結されていてもよい。マスト530は、トロリー535が延出し得る軌道または他の特徴を含み得る。トロリー535は、図示の軌道540など、マスト530のコンポーネントのいずれかと移動可能に連結し得る。
【0045】
[0051]トロリー535またはマスト530のいずれかが、トロリー535をマスト530上で垂直に移動させるための電動制御装置を含んでもよい。例えば、トロリー535は電動制御装置を含み、トロリーが軌道540に沿って任意の数の位置で移動および停止することを可能にしてもよい。また、軌道540はトロリー535を方向付けるように動作してもよく、一方、ガイド545などの追加構造により、トロリー535が垂直に移動することを可能にしてもよい。ガイドおよび/またはトロリーは、トロリー535がマスト530に沿って微動することを可能にするチェーンまたはねじガイドを含んでもよい。加えて、マスト530が電動制御装置を含み、電動制御装置は回転または別の方法でガイド545を作動させ、軌道540に沿ったトロリー535の高さを調整してもよい。これらの実施形態は単なる例であり、トロリー535を垂直に平行移動させるための任意の数の他の機能が本技術によって同様に包含されることを理解されたい。
【0046】
[0052]電極支持アセンブリ510は、トロリー535に連結されたトラス550も含み得る。トラス550は、トロリー535に連結された少なくとも1つ、2つ、またはそれ以上のアームを含み得る。図示のように、トラス550は、マスト530の周りでトロリー535の両側に連結された2つのアームを含む。トラス550は、垂直に平行移動可能なホルダ515をトロリー535と連結し得る。耐火性容器110の寸法、およびアノード520の位置により、トラス550は、マスト530から蓋120の中央部分との相対線の位置まで1つまたは複数の方法で横方向に延出し得る。例えば、図示のように、トラス550は、トロリー535に連結されたトラス550の第1の端部から、垂直に平行移動可能なホルダ515が連結されている第2の端部まで延出する湾曲した設計または湾曲したコンポーネントであり得る。トラス550の第2の端部は、垂直に平行移動可能なホルダ515が蓋120の中央開口部などの開口部に一致して配置される位置まで湾曲し得る。他の例では、トラス550は、垂直のコンポーネントおよび横向きのコンポーネントを含むL字形または他のマルチピース部材など、複数のピースを含み得る。例えば、トラス550は、前述の中央開口部132などの蓋120の開口部と、垂直軸の周りで軸合わせしてホルダを位置決めしてもよい。
【0047】
[0053]トラス550という用語は、本開示全体でトラスと呼ばれるが、実施形態においてマストおよびアノードと連結し得るバットレス、根太、ブレース、ビーム、アーム、ストラット、または任意の支持体または構造部材または部材などの任意の支持部材をカバーまたは定義することを意図していることを理解されたい。特定のトラスが図示されているが、異なる機械的支持体を使用して同じ効果を得ることができ、同様に本技術に含まれることを理解されたい。
【0048】
[0054]冶金システム500は、電気システムも含み得る。カソードバス555は、システム基部525上に配置され得、電源(図示せず)からの電気的連結位置を提供し得る。同様に、アノードバス560はマスト530上に配置され得、電源(図示せず)からの電気的連結位置を提供し得る。2つのバスコネクタは、冶金システム500をセルとして電源に連結することを可能にし、特定の接続方式に応じて電極がシステムのアノードまたはカソードとして動作することを可能にし得る。別個の電源を提供して、トロリー535を動作させるか、またはトロリー535に動力を提供してもよい。したがって、電極支持アセンブリ510は、実施形態では2つの電源に連結され得、第1の電源は垂直に平行移動可能なホルダまたはトラスを介して電極520と電気的に連結され、第2の電源はトロリーと電気的に連結される。
【0049】
[0055]
図6は、本技術の実施形態による例示的な冶金システム600の概略斜視図を示す。冶金システム600は、前述の冶金アセンブリ100のコンポーネントの一部またはすべてを含み得、また、前述の冶金システム500のコンポーネントの一部またはすべてを含み得る。例えば、冶金システム600は、耐火性容器110を含み得る。冶金システム600は蓋120も含み得、蓋120は、前述のように耐火性容器110と実質的に密閉シールを形成するように構成され得る。蓋120はまた、
図2に関して上述したように、複数の開口部を画定してもよい。例えば、蓋120は、少なくとも1つの排気ポート210を含み得、少なくとも1つの供給ポート220を含み得る。冶金システム600は、前述のように電極支持アセンブリ510も含み得る。
【0050】
[0056]冶金システム600は、耐火性容器からの材料の送達および除去のための関連システムも含み得る。例えば、冶金システム600は、耐火性容器110から材料を受け取るかまたは除去するように構成された排気システム610を含み得る。排気システム610は、排気ポート210で蓋120と連結された配管を含んでもよい。先に説明したように、蓋120は、耐火性容器110に気密シールを提供して、アノードで発生した酸素含有物質などの生成蒸気を閉じ込めてもよい。これらのガス種は、排気ポート210に連結された配管を通して耐火性容器110から除去され得る。配管は1つ以上のバルブを含み、実施形態において耐火性容器からのガス種の制御された除去を可能にしてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、排出蒸気は、排気ポート210に連結された配管を通って耐火性容器110から自由に流れてもよいが、いくつかの実施形態では、排気ポート210を介したアクセスは、ガス種の量が耐火性容器内に蓄積されたときなど、設定された間隔で発生するように制御され得る。例えば、センサは、耐火性容器110内の圧力の蓄積を検出することができ、容器から排気システム610へのガスの放出に自動的にまたは別の方法で関与し得る。
【0051】
[0057]排気システム610は、任意の数のフィルタ、スクラバ、または処理装置を含み、冶金システム600からのガス種の収集および/または処理を容易にしてもよい。例えば、いくつかの動作副産物は酸素を含む場合があり、酸素は耐火性容器110を出るときにろ過され、その後収集され得る。排気システム610は、排気種の微粒子除去を可能にするように構成された沈降タンク612を含み得る。動作中に電解質凍結クラストが形成される可能性があるため、クラストを突き抜けて内部に含まれるガス種にアクセスするための追加のアクセスが提供されてもよい。除去により、クラストまたは内部材料から粒子状物質が運ばれ、ガス種が排気システム610を介して送達されると、タンク612内に沈殿する可能性がある。他の実施形態では、流出ガス種は、環境上の理由で、またはより価値のある製品を収集するために処理される可能性があるガスを含み得る。ガス種は数百度または数千度の温度で耐火性容器から排出される可能性があるため、熱を利用して処理を発生させる場合がある。例えば、一酸化炭素から二酸化炭素へなど、排出される流出種の変換を可能にし得る空気連行システムを備えた触媒コンバータが含まれ得る。排気システム610は、一酸化炭素を収集するための装置も含み得る。加えて、流出物を酸化して代替種にするために、空気または酸素の供給源を備えたバーナ614が含まれ得る。また、排気システム610はキャビネット616を含んでもよく、キャビネット616は、排気の収集および/または処理に使用するための制御装置および流体送達システムを含み得る。
【0052】
[0058]冶金システム600は、1つ以上の供給ポート220と動作可能に連結された供給システム620も含み得る。この場合も、供給システム620は、システムとの気密シールを維持するために蓋120と連結され得る。供給システムは、耐火性容器110への出発材料の送達を可能にして、ターゲット材料を生成してもよい。例えば、ターゲット金属の酸化物は、供給システム620を介して耐火性容器110に送達されてもよい。供給システムは、材料を連続的に供給してもよいし、耐火性容器110および冶金システム600の連続動作を可能にし得る材料の定期供給またはバッチ供給など、ターゲット材料の生産および除去を中心に供給を構成してもよい。供給システム620は、耐火性容器への材料の送達の前に電解質クラストを穿刺するツールも含み得る。実施形態において、複数の供給ポートが蓋に含まれてもよく、追加の供給システムが、複数の材料の送達、または容器の異なる領域への送達に利用されてもよい。
【0053】
[0059]前述のシステムおよびデバイスは、材料を処理する多くの方法で利用され得る。
図7は、本技術による冶金システムを利用する例示的な方法700における選択された動作を示している。この方法は、金属の精製から、さまざまな原材料からの合金および他の製品の加工および生産までさまざまな作業において、前述したデバイスまたはシステムのいずれかまたはすべてを利用し得る。
【0054】
[0060]工程710で、材料の初期量が耐火性容器110に堆積され得る。材料は、鉱石、電解質、スラグ、コークス、または他の耐火性または炉材料など、金属または金属含有材料の少なくとも一部を含み得る。炉のタイプまたは動作方法に応じて、電極140は、複数の導電性要素と連通するアノードまたはカソードのいずれかであり得、動作中のいずれかの極性であり得る。例えば、溶融酸化物電解において電極140はアノードであり得、電流はアノードを介して、容器内に収納された材料に送達され、導電性延長部425を介してコレクタ125に送達され得る。工程720で、供給された電流は耐火性容器内にジュール加熱を生じさせ、材料の処理を開始し得る。数百、数千、または数十万アンペアであり得る高電流がシステムを介して供給され、熱が発生し得る。例えば、電流は、約1,000から約5,000アンペアの間であってもよく、実施形態では約5,000から約10,000アンペアの間であってもよい。電流は、例えば4,000アンペアなど、これらの範囲内の任意の個別の量であり得るか、述べられた数字のいずれかを超えるか、または未満であってもよい。発生した熱により、容器内の材料を融解するのに十分な容器温度が発生し得る。
【0055】
[0061]材料が融解すると、還元酸化プロセスが起こり、材料は分離し得る。例えば、酸化鉄、酸化アルミニウムなどの金属の酸化物が精製される材料内に含まれる場合、酸素含有イオンはアノード140に向かって流れ、酸化される可能性があり、金属イオンは電流コレクタ125に向かって流れ、還元される。内部領域115内の耐火性基部114に形成され得る金属は、溶融した負に帯電した金属であり得、それにより、電流コレクタ125の導電性延長部から電子を受け取りつつ、プロセスのカソードとして作用する。この負に帯電した溶融金属はプロセスによって精製され、工程730で、1つ以上のポート502を介して容器から抽出または回収され得る。酸素イオンは、アノード140で酸素ガスを形成する可能性があり、酸素ガス、二酸化炭素、一酸化炭素、または他のガス種の気泡が発生し、容器から放出される可能性がある。工程730で、生成された溶融金属がシステムから回収される間、耐火性容器110内の材料の体積は減少し得る。システムのコンポーネントが調整されていない場合、アノード140は電解質材料との接触を失う可能性がある。したがって、工程740で、動作中および抽出中に、アノード140を垂直方向に調節して耐火性容器110内の材料との接触を維持してもよい。同様に、耐火性容器110に追加の材料が供給されると、容器内で材料の高さが上昇し、アノード140が上昇する可能性がある。
【0056】
[0062]処理操作で使用される電解質材料は、生産される材料に基づいて選択され得る。実施形態において、比較的反応性の高い金属の金属酸化物電解生成に使用される電解質のファミリーは、金属酸化物、および酸化物種の混合物を含み得る。例示的な金属酸化物には、BeO、CaO、MgO、SrO、およびBaOが含まれ得る。さらに、Al、Si、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、またはYbの酸化物が他の酸化物種のいずれかと共に含まれ得る。また、放射性金属、および本技術によって処理が容易になる可能性がある他の材料と共に本システムを利用してもよい。電解質混合物に含まれる酸化物の割合は、溶融酸化物電解によるターゲット金属の抽出に必要な物理的および化学的特性に一致するように選択され得る。物理的特性には、ターゲット金属がホスト合金に還元されるときに、電解質がターゲット金属またはターゲット合金よりも密度が低いことが含まれ得る。いくつかの実施形態では、密度差は少なくとも約0.2g/cm3であり得るが、いくつかの実施形態では、密度差はより大きいかより小さい場合があり、より大きい値は分離を促進する可能性がある。加えて、電解質材料は、ターゲット材料よりも密度が高いことを特徴とする場合があり、これは例えば合金処理で発生する場合がある。
【0057】
[0063]本技術によるシステムの動作は、値の範囲にわたって発生する場合があり、値の範囲は処理される材料に部分的に基づく場合がある。例えば、アノードおよびカソードの電流密度には、値の範囲にわたる平均が含まれる場合がある。カソード電流密度は、約0.3A/cm2以下から約10A/cm2以上の範囲であり得る。アノード電流密度は、使用されるアノード材料に一部基づいた範囲内であり得る。例えば、不活性アノードは、グラファイトまたは他のアノード材料と比較して、電流密度の低い範囲内で動作する可能性がある。本技術によれば、不活性アノード材料は、約2A/cm2以下から約10A/cm2以上の電流密度で動作し得る。加えて、グラファイトアノード材料は、約0.5A/cm2以下から約40A/cm2以上の電流密度で動作し得る。アノードとカソードの材料間の電圧差は、アノードに使用される材料に基づいて同様に変化する場合があり、不活性材料はより狭い動作ウィンドウを形成する。例えば、不活性アノード材料を利用する組み合わせでは、アノードおよびカソード間の電圧差は、約1Vから約110V以上の範囲であり得る。加えて、グラファイトまたは他のアノード材料を利用する組み合わせでは、アノードおよびカソード間の電圧差は、約1Vから約130V以上までの範囲であり得る。
【0058】
[0064]前述の説明では、説明の目的で、本技術のさまざまな実施形態の理解を提供するために多くの詳細を述べた。しかし、これらの詳細の一部がなくても、または追加の詳細を伴って特定の実施形態が実施され得ることは、当業者には明らかであろう。
【0059】
[0065]いくつかの実施形態を開示したが、実施形態の精神から逸脱することなく、さまざまな修正、代替構成、および同等物が使用され得ることを当業者は認識するであろう。加えて、多くの周知のプロセスおよび要素は、本技術を不必要に曖昧にすることを避けるために説明されていない。したがって、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0060】
[0066]値の範囲が提供される場合、文脈がそうでないことを明確に指示しない限り、その範囲の上限と下限の間の下限単位の最小部分までの各介入値も具体的に開示されていることが理解される。任意の記載された値または記載された範囲内の記載されていない介入値と、その記載された範囲内の任意の他の記載された値または介入値との間のより狭い範囲が含まれる。これらのより小さい範囲の上限と下限は、独立して範囲に含まれるか除外される可能性があり、より小さい範囲に上限と下限のどちらかまたは両方が含まれる、またはどちらも含まれない各範囲も、記載された範囲内のいずれかの具体的に除外された限度に従って本技術の範囲内に含まれる。記載された範囲に一方または両方の限度が含まれる場合、それらの含まれる限度のいずれかまたは両方を除外する範囲も含まれる。複数の値がリストで提供されている場合、それらの値のいずれかを含むまたはそれらに基づく範囲は、同様に具体的に開示されている。
【0061】
[0067]本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈からそうでないことが明確に示されない限り、複数の言及を含む。したがって、例えば、「材料」への言及には複数のそのような材料が含まれ、「セル」への言及には1つ以上のセルおよび当業者に知られているその同等物などへの言及が含まれる。
【0062】
[0068]また、本明細書および以下の特許請求の範囲で使用される場合、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(contain)」、「含む(containing)」、「含む(include)」、および「含む(including)」という言葉は、記載されている機能、整数、コンポーネント、または動作の存在を指定することを目的としているが、1つまたは複数の他の機能、整数、コンポーネント、動作、行為、またはグループの存在または追加を排除しない。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面および基部を含む耐火性容器であって、前記基部が、前記基部内の中央に位置する複数の開口部を画定し、前記側面および前記基部が、前記耐火性容器の内部容積を少なくとも部分的に画定し、前記耐火性容器が少なくとも2層の材料を含み、外部層は絶縁材料を含み、内部層は前記耐火性容器の前記内部容積内に含まれる電解質の温度および化学的性質に耐えるように構成された材料を含む、耐火性容器と、
前記耐火性容器と取り外し可能に連結され、前記耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋であって、前記蓋が前記蓋を通る複数の開口部を画定する、蓋と、
前記耐火性容器の前記基部に近接する電流コレクタであって、前記電流コレクタが、前記基部の中央に位置する前記複数の開口部内に配置された導電性延長部を含む、電流コレクタと
を含む冶金アセンブリ。
【請求項2】
前記蓋を通して画定された前記複数の開口部のうち第1の開口部の周りに連結されたガスシールをさらに含み、前記ガスシールが、前記ガスシールと前記蓋を通して画定された前記第1の開口部とによって可動アノードを受け入れ、通過させるように構成されている、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項3】
前記ガスシールは、前記蓋を通して画定された前記複数の開口部のうち前記第1の開口部を通る前記耐火性容器からのガス放出を制限するように構成されている、請求項2に記載の冶金アセンブリ。
【請求項4】
前記蓋を通して画定された前記複数の開口部が、前記耐火性容器からのガスを分配する大きさの排気開口部と、前記耐火性容器に材料を分配する大きさの供給開口部とを含む、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項5】
前記耐火性容器が、前記耐火性容器の側壁を少なくとも部分的に画定する粉末層と、前記耐火性容器の前記基部を画定する適合層とを含み、前記適合層も前記耐火性容器の前記側壁を少なくとも部分的に画定する、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項6】
前記耐火性容器が、前記耐火性容器の前記内部容積の少なくとも一部を画定するように配置された材料の中間層をさらに含む、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項7】
前記内部層が、25W/(m・K)以下の熱伝導率を特徴とする、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項8】
前記絶縁材料が、5W/(m・K)以下の熱伝導率を特徴とする、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項9】
前記耐火性容器が支持されるプラットフォームを含むシステム基部をさらに含む、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項10】
前記プラットフォームと前記システム基部との間に配置された電流コレクタをさらに含み、前記電流コレクタが前記耐火性容器と機械的に結合されている、請求項9に記載の冶金アセンブリ。
【請求項11】
耐火性容器と、
電極支持アセンブリであって、前記電極支持アセンブリが
垂直に平行移動可能なホルダであって、前記垂直に平行移動可能なホルダは、電極と連結し、かつ前記電極を電源と電気的に連結するように構成されている、垂直に平行移動可能なホルダと、
マストであって、前記マストが垂直軌道を備える、マストと、
前記垂直軌道に移動可能に連結されたトロリーと
を含む、電極支持アセンブリ
をさらに含む、請求項1に記載の冶金アセンブリ。
【請求項12】
前記電極支持アセンブリが、前記垂直に平行移動可能なホルダを前記トロリーに連結するトラスをさらに含む、請求項11に記載の冶金アセンブリ。
【請求項13】
前記トラスが、前記トロリーの第1の端部から前記垂直に平行移動可能なホルダが連結されている第2の端部まで延出する湾曲したトラスを含む、請求項12に記載の冶金アセンブリ。
【請求項14】
前記湾曲したトラスの前記第2の端部は、前記耐火性容器と取り外し可能に連結され、かつ前記耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋の開口部と垂直軸の周りで軸合わせして前記垂直に平行移動可能なホルダを位置決めし、前記蓋が、前記蓋を通る複数の開口部を画定する、請求項13に記載の冶金アセンブリ。
【請求項15】
前記垂直に平行移動可能なホルダによって前記電極と電気的に連結された第1の電源と、前記トロリーと電気的に連結された第2の電源とをさらに含む、請求項11に記載の冶金アセンブリ。
【請求項16】
前記電極がアノードであり、前記アノードの第1の端部が前記耐火性容器によって画定された内部容積内に延出し、前記アノードの遠位部分が前記垂直に平行移動可能なホルダに連結されている、請求項11に記載の冶金アセンブリ。
【請求項17】
基部を含む耐火性容器であって、前記基部が前記基部内の中央に位置する複数の開口部を画定し、前記耐火性容器が少なくとも2層の材料を含み、外部層は絶縁材料を含み、内部層は前記耐火性容器の内部容積内に含まれる電解質の温度および化学的性質に耐えるように構成された材料を含む、耐火性容器と、
前記耐火性容器の前記基部に近接する電流コレクタであって、前記電流コレクタが、前記基部の中央に位置する前記複数の開口部内に配置された導電性延長部を含む、電流コレクタと、
前記耐火性容器と取り外し可能に連結され、前記耐火性容器とシールを形成するように構成された蓋であって、前記蓋が、前記蓋を通る複数の開口部を画定し、前記複数の開口部のうち第1の開口部が排気ポートを含む、蓋と、
電極支持アセンブリと、
前記蓋の前記排気ポートに連結された排気システムであって、前記排気システムが、前記耐火性容器から受け取った流出物を酸化するように構成されている、排気システムと
を含む冶金システム。
【請求項18】
前記蓋を通して画定された前記複数の開口部のうち第2の開口部が供給ポートを含み、前記冶金システムが、前記供給ポートに連結され、かつ前記耐火性容器に材料を供給するように構成された供給システムをさらに含む、請求項17に記載の冶金システム。
【外国語明細書】