(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022115977
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】リール式クロージャシステム
(51)【国際特許分類】
A43C 11/16 20060101AFI20220802BHJP
【FI】
A43C11/16
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022076346
(22)【出願日】2022-05-02
(62)【分割の表示】P 2019530491の分割
【原出願日】2017-12-08
(31)【優先権主張番号】62/432,175
(32)【優先日】2016-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/438,288
(32)【優先日】2016-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512279729
【氏名又は名称】ボア テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【弁理士】
【氏名又は名称】穐場 仁
(72)【発明者】
【氏名】ポラック,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ホエーウェル,エリック
(72)【発明者】
【氏名】クラウス,ランドン
(72)【発明者】
【氏名】クレメンティ,マーク
(72)【発明者】
【氏名】デューラー,ジョゼフ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】レースまたは引張部材を引張り、それによって物品または他の品目を締め付けるために使用することができる、リール式クロージャ装置およびそのための部品を提供する。
【解決手段】リール式クロージャ装置100は、ハウジング120と、引張部材と、ハウジング120内に回転可能に配置されたスプールと、スプールの上方で軸方向に配置され、かつそれと動作可能に結合されている締め付け部品102であって、締め付け部品102の動作がスプールをハウジング120内で回転させて引張部材をスプールの周りに巻き付ける、締め付け部品102と、を含む。リール式クロージャ装置100はまた、引張部材とは別個の連結部品であって、連結部品が引張部材に取り外し可能に固定されるように引張部材の遠位端部と摩擦係合する連結部品を含む。スプール部品は連結機構を含み、連結部品が引張部材をスプールに取り付けるように連結機構内に配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を締め付けるためのリール式クロージャ装置であって、
内部領域を有するハウジング部品と、
引張部材と、
前記ハウジングの前記内部領域内に回転可能に配置されたスプール部品と、
前記スプール部品の軸方向上方に配置された締め付け部品であって、前記締め付け部品の操作により前記スプール部品が前記ハウジング部品の前記内部領域内で回転して前記引張部材を前記スプール部品の周りに巻き付けるように前記スプール部品と動作可能に連結された締め付け部品と、
前記引張部材とは別個の連結部品であって、前記連結部品が前記引張部材の周りに取り外し可能に固定されるように前記引張部材の遠位端部と摩擦係合する連結部品と、を含み、
前記スプール部品は連結機構を含み、前記連結部品が前記引張部材を前記スプールに取り付けるように前記連結機構内に配置される、リール式クロージャ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2016年12月22日に出願された「Reel Based Closure System」という名称の米国仮特許出願第62/438,288号および2016年12月9日に出願された「Reel Based Closure Systems」という名称の米国仮特許出願第62/432,175号の優先権を主張する。前述の米国仮特許出願の両方の開示全体は、あたかも本明細書に完全に記載されているかのように、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]本開示は、ブレース、医療装置、靴、衣類、衣料品などの様々な物品のためのリール式クロージャ装置に関する。そのような物品は、通常、物品を身体部分の周りに配置し、身体部分の周りで閉鎖または締め付けることを可能にする何らかのクロージャシステムを含む。クロージャシステムは通常、身体部分の周りに物品を維持または固定するために使用される。例えば、靴は通常、個人の足を覆うように配置され、靴紐は、靴を足の周りで閉じて固定するために引張られて結ばれる。従来のクロージャシステムは、身体部分の周りの物品のフィット感および/または快適さを増すために改良されてきた。例えば、靴紐の構成および/またはパターンは、靴を履くことのフィット感および/または快適さを増すために修正されてきた。従来のクロージャシステムもまた、物品を閉じて身体部分の周りに固定することができる時間を短縮するために改良されてきた。これらの修正は、物品を迅速に閉じて足に固定することを可能にする様々な引張コード、ストラップ、および引張装置の使用をもたらした。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003]本明細書に記載の実施形態は、レースまたは引張部材を引張り、それによって物品または他の品目を締め付けるために使用することができる、リール式クロージャ装置およびそのための部品を提供する。一態様によれば、物品を締め付けるためのクロージャ装置は、内部領域を有するハウジング部品と、引張部材と、ハウジングの内部領域内に回転可能に配置されたスプール部品と、スプール部品の軸方向上方に配置された締め付け部品であって、締め付け部品の操作によりスプール部品がハウジング部品の内部領域内で回転して引張部材をスプール部品の周りに巻き付けるようにスプール部品と動作可能に連結された締め付け部品と、を含む。クロージャ装置はまた、引張部材とは別個の連結部品であって、連結部品が引張部材の周りに取り外し可能に固定されるように引張部材の遠位端部と摩擦係合する連結部品と、を含む。スプール部品は連結機構を含み、連結部品が引張部材をスプールに取り付けるように連結機構内に配置される。
【0004】
[0004]別の態様によれば、リール式クロージャシステムの引張部材に固定可能な連結部品は、引張部材とは別個の本体と、本体の周りに配置された少なくとも1つの開口部であって、引張部材の遠位端部が本体の開口部を通って挿入可能である、少なくとも1つの開口部と、を含む。連結部品は、連結部品が引張部材の遠位端部と摩擦係合して連結部品を連結部品にしっかりと固定するように構成される。連結部品は、引張部材に結び目を作ることを必要とせずに、かつ引張部材の他の変更を必要とせずに、引張部材と摩擦係合する。
【0005】
[0005]別の態様によれば、引張部材をリール式クロージャ装置と連結する方法は、リール式クロージャ装置のスプール部品のチャネルを通して引張部材を挿入するステップを含む。本方法はまた、引張部材の遠位端部を、引張部材とは別個の連結部品に連結するステップであって、連結部品は、引張部材の遠位端部と摩擦係合して連結部品を引張部材の遠位端部の周りに固定する、ステップを含む。本方法は、連結部品がチャネルと係合し、それによって引張部材がスプール部品のチャネルを通して引張られるのを防止するように、スプール部品のチャネルを通して引張部材を引き込むステップをさらに含む。
【0006】
[0006]別の態様によれば、リール式クロージャシステムは、内部領域を画定するベース部材と、ベース部材の内部領域内に配置可能であり、ベース部材と解放可能に連結可能であるハウジング部品と、を含む。リール式クロージャシステムはまた、ハウジング部品内に回転可能に配置されたスプール部品を含む。スプール部品は、引張部材がスプール部品の周りに巻取り可能であるように構成される。リール式クロージャシステムは、ハウジング部品と回転可能に連結された締め付け部品であって、締め付け部品の操作によりスプール部品がハウジング部品内で回転して引張部材をスプール部品の周りに巻き付け、それによって物品を締め付けるようにスプール部品と動作可能に連結された締め付け部品をさらに含む。ハウジング部品は、ハウジング部品をベース部材の内部領域内に軸方向に挿入することによって、かつハウジング部品をベース部材に対して回転させることによってベース部材と連結可能である。ハウジング部品は、ベース部材に対するハウジング部品の回転を必要とせずにベース部材から取り外し可能である。
【0007】
[0007]別の態様によれば、リール式クロージャシステムは、内部領域を画定するベース部材と、ベース部材の内部領域内に配置可能であり、ベース部材と解放可能に連結可能であるハウジング部品と、を含む。リール式クロージャシステムはまた、ハウジング部品内に回転可能に配置されたスプール部品を含む。スプール部品は、引張部材がスプール部品の周りに巻取り可能であるように構成される。リール式クロージャシステムは、ハウジング部品と回転可能に連結された締め付け部品であって、締め付け部品の操作によりスプール部品がハウジング部品内で回転して引張部材をスプール部品の周りに巻き付けるようにスプール部品と動作可能に連結された締め付け部品をさらに含む。ハウジング部品は、ハウジング部品をベース部材の内部領域内に固定するようにベース部材に対して回転可能であり、ハウジング部品は、ベース部材からハウジング部品を取り外すためにベース部材に対して軸方向に移動可能である。
【0008】
[0008]別の態様によれば、リール式クロージャシステムの組み立て方法は、リール式クロージャシステムを提供するステップを含み、リール式クロージャシステムは、内部領域を画定するベース部材と、ハウジング部品と、ハウジング部品内に回転可能に配置されたスプール部品と、ハウジング部品と回転可能に連結された締め付け部品であって、締め付け部品の操作時にスプール部品をハウジング部品内で回転させるようにスプール部品と動作可能に連結された締め付け部品と、を含む。本方法はまた、ハウジング部品の底端部をベース部材の内部領域内に軸方向に挿入するステップと、ハウジング部品をベース部材の周りに固定するために、ハウジング部品をベース部材に対して回転させるステップと、を含む。ハウジング部品がベース部材に固定された後に、ハウジング部品は、ベース部材に対するハウジング部品の逆回転を必要とせずにベース部材から取り外し可能である。
【0009】
[0009]別の態様によれば、物品を締め付けるためのリール式クロージャ装置は、内部領域を有するハウジング部品と、ハウジング部品の内部領域内に回転可能に配置されたスプール部品と、を含む。スプール部品は、物品を締め付けるように引張部材がスプール部品の周りに巻取り可能であるように構成される。リール式クロージャ装置はまた、スプール部品の軸方向上方に配置され、スプール部品の第2の方向の回転を防止しながらスプール部品がハウジング部品の内部領域内で第1の方向に回転することができるようにスプール部品と動作可能に連結された駆動部品を含む。リール式クロージャ装置は、ハウジングと回転可能に連結され、駆動部品の軸方向に上方配置された締め付け部品であって、締め付け部品の操作によってスプール部品がハウジング部品の内部領域内で第1の方向に回転して引張部材をスプール部品の周りに巻き付けるように駆動部品と連結された締め付け部品をさらに含む。リール式クロージャ装置は、スプール部品の軸方向下方に配置された連結部品をさらに含む。連結部品は、ハウジング部品の内部領域内ならびにスプール部品の開口部および駆動部品の開口部を通って軸方向上方に突出する中央ボスを有し、スプール部品および駆動部品が中央ボスの周りに回転可能である。連結部品はまた、中央ボスから半径方向外側に延在し、ハウジング部品の底端部に取り付けられる一対のアームを含む。各アームの遠位端部は、一対のアームがハウジング部品の底端部に取り付けられたときに、ハウジング部品の底縁部の周りに湾曲する上向きに曲がったリップまたはタブを含む。
【0010】
[0010]別の態様によれば、リール式クロージャ装置は、内部領域を有するハウジングと、ハウジングの内部領域内に回転可能に配置されたスプールと、ハウジングと回転可能に連結された締め付け部材であって、締め付け部材の操作によりスプールがハウジング内で第1の方向に回転して引張部材をスプールの周りに巻き付けるようにスプールと動作可能に連結された締め付け部材と、を含む。リール式クロージャ装置はまた、スプールの軸方向下方に配置された連結部材を含む。連結部材は、ハウジングの内部領域内に軸方向上方に突出する中央ボスを有し、かつ、中央ボスから半径方向外側に延在し、ハウジングの底端部に取り付けられた一対のアームを有する。各アームの遠位端部は、上方に湾曲し、一対のアームがハウジングの底端部に取り付けられたときにハウジングと取り外し可能に連結するリップまたはタブを含む。
【0011】
[0011]別の態様によれば、リール式クロージャ装置を組み立てる方法は、駆動部品を締め付け部品と連結するステップと、駆動部品がハウジング部品の内部領域に面するように、締め付け部品をハウジング部品の頂端部に連結するステップと、を含む。本方法はまた、スプール部品の頂端部が駆動部品の底面に面するように、ハウジング部品内にスプール部品を挿入するステップと、連結部品の中央ボスがハウジング部品の内部領域内に延在するように、連結部品をハウジング部品の底端部に連結するステップと、を含む。連結部品は、中央ボスから半径方向外側に延在し、ハウジング部品の底端部に取り付けられる一対のアームを含む。各アームの遠位端部は、上方に湾曲し、一対のアームがハウジング部品の底端部に取り付けられたときにハウジング部品と取り外し可能に連結するリップまたはタブを含む。
【0012】
[0012]本発明を添付の図面と併せて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】組み立てられた状態のリール式クロージャ装置またはシステムの斜視図である。
【
図2a】
図1のクロージャシステムの分解斜視図である。
【
図2b】
図1のクロージャシステムの分解斜視図である。
【
図3】
図1のクロージャシステムのベース部材の上面図および斜視図である。
【
図4a】
図1のクロージャシステムのハウジングの底面図および斜視図である。
【
図4b】は、ハウジングの連結タブとベース部材のチャネルとの機械的係合を示す図である。
【
図5a】非連結状態のハウジングおよびベース部材の斜視図である。
【
図5b】非連結状態のハウジングおよびベース部材の斜視図である。
【
図6a】組み立てられたハウジングおよびベース部材の上面図である。
【
図6b】組み立てられたハウジングおよびベース部材の上面図である。
【
図7】連結された状態のハウジングおよびベース部材を示す図である。
【
図7a】ハウジングがいくつかの定義された向きのうちの1つにおいてのみベース部材と連結可能であるベース部材の一実施形態を示す図である。
【
図7b】ハウジングがいくつかの定義された向きのうちの1つにおいてのみベース部材と連結可能であるベース部材の一実施形態を示す図である。
【
図7c】ハウジングがいくつかの定義された向きのうちの1つにおいてのみベース部材と連結可能であるベース部材の一実施形態を示す図である。
【
図7d】ハウジングがいくつかの定義された向きのうちの1つにおいてのみベース部材と連結可能であるベース部材の一実施形態を示す図である。
【
図9】連結部材およびハウジングの底面図および底面分解斜視図である。
【
図10】ハウジングの側面の周りに連結された半径方向タブの詳細図であり、また組み立てられたベース部材およびハウジングの斜視図である。
【
図15a】クロージャシステムのスプール内にレースを固定するために使用されている
図12a~
図14の部品を示す図である。
【
図15b】クロージャシステムのスプール内にレースを固定するために使用されている
図12a~
図14の部品を示す図である。
【
図15c】クロージャシステムのスプール内にレースを固定するために使用されている
図12a~
図14の部品を示す図である。
【
図15d】クロージャシステムのスプール内にレースを固定するために使用されている
図12a~
図14の部品を示す図である。
【
図15e】クロージャシステムのスプール内にレースを固定するために使用されている
図12a~
図14の部品を示す図である。
【
図15f】クロージャシステムのスプール内にレースを固定するために使用されている
図12a~
図14の部品を示す図である。
【
図16】レースの両端部と連結可能な連結部品の別の実施形態を示す図である。
【
図17】連結部品の様々な実施形態を示す図である。
【
図18】連結部品の様々な実施形態を示す図である。
【
図19】連結部品の様々な実施形態を示す図である。
【
図20】クロージャシステムのスプールを用いてレースの両端部を固定するために使用されている
図16~
図19の部品を示す図である。
【
図22】リール式システムのノブまたはハウジングと枢動可能に連結することができるキャップを含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図23a】可逆ノブを含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図23b】可逆ノブを含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図23c】可逆ノブを含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図24a】リール式クロージャシステムの偶発的な動作を防止または最小限に抑えるためにリール式クロージャシステムの上に配置可能なストラップを示す図である。
【
図24b】リール式クロージャシステムの偶発的な動作を防止または最小限に抑えるためにリール式クロージャシステムの上に配置可能なストラップを示す図である。
【
図25a】下にある物品と色および/またはパターンが一致するように構成されたリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図25b】下にある物品と色および/またはパターンが一致するように構成されたリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図26a】靴の周りのリール式クロージャシステムの代替的な配置を示す図である。
【
図26b】靴の周りのリール式クロージャシステムの代替的な配置を示す図である。
【
図26c】靴の周りのリール式クロージャシステムの代替的な配置を示す図である。
【
図26d】靴の周りのリール式クロージャシステムの代替的な配置を示す図である。
【
図27a】リール式クロージャシステムのスプールを回転させるために使用される外側環状リングを含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図27b】リール式クロージャシステムのスプールを回転させるために使用される外側環状リングを含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図28a】引張コード部品および回転部品の両方を含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図28b】引張コード部品および回転部品の両方を含むリール式クロージャシステムを示す図である。
【
図29】引張部材をリール式クロージャ装置と連結する方法を示す図である。
【
図30】リール式クロージャシステムの組み立て方法を示す図である。
【
図31】リール式クロージャ装置の組み立て方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0044]添付の図面において、同様の部品および/または特徴は、同じ符号を有する場合がある。さらに、同じタイプの様々な部品は、類似の部品および/または特徴を区別する文字を符号の後に付けることによって区別することができる。明細書において第1の符号のみを使用する場合には、その説明は、文字の添字に関係なく、同じ第1の符号を有する類似の部品および/または特徴のいずれか1つに適用可能である。
【0015】
[0045]以下の説明は、例示的な実施形態のみを提供するものであり、本開示の範囲、適用性、または構成を限定するものではない。むしろ、例示的な実施形態の以下の説明は、1つまたは複数の例示的な実施形態を実施するための可能な説明を当業者に提供する。添付の特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、要素の機能および配置に様々な変更を加えることができることを理解されたい。
【0016】
[0046]本明細書に記載の実施形態は、レースまたは引張部材を引張り、それによって物品または他の品目を締め付けるために使用することができるリール式クロージャ装置(以下、クロージャシステムまたはリール式装置/システム)を提供する。物品は、パック(すなわち、バックパック、ブックバッグなど)、衣料品(すなわち、帽子、手袋、ベルトなど)、スポーツウェア(ブーツ、スノーボードブーツ、スキーブーツなど)、医療用装具(すなわち、背中装具、膝装具、手首装具、足首装具など)、ならびに他の様々な品目または衣料品を含む、様々な品目であってもよい。クロージャシステムを採用することができる特定の実施形態は、靴、ブーツ、サンダルなどの履物を含んでもよい。
【0017】
[0047]ここで
図1を参照すると、リール式クロージャ装置またはシステム100(以下、クロージャシステム100)の組み立て状態における斜視図が示されている。クロージャシステム100は、ユーザが握って回転させるように設計されているリールまたはノブ(以下、ノブ102)などの締め付け部品102を含む。ノブ102は、クロージャシステム100に対して配置されているので、ユーザにとって容易にアクセス可能である。ノブ102は、上面から見たときに六角形の外形または形状を有するように示されているが、円形、八角形、三角形など、他の様々なノブの形状または構成を採用することができる。ノブ102は、ハウジングまたはハウジング部品120(以下、ハウジング120)に取り付けられ、ハウジング120は、ベース部材またはバヨネット110(以下、ベース部材110)に取り付けられている。ハウジング120は、クロージャシステム100の1つまたは複数の部品が内部に配置される内部領域を含む。ベース部材110は、物品の気密性またはフィット感を調整するためのクロージャシステム100を採用する物品(例えば、靴、ブーツなど)に取り付けられるように構成されている。例えば、ベース部材110は、ステッチ、接着、接着接合、溶接(RF、超音波など)、または他の方法で物品に取り付けることができるフランジ111を含む。いくつかの例では、ベース部材110またはフランジ111は、クロージャシステム100を採用する物品上にインサート成形されてもよい。ノブ102、ハウジング120、およびベース部材110の取り付けまたは連結の詳細は、以下でさらに詳細に提供される。
【0018】
[0048]
図2aおよび
図2bは、クロージャシステム100の分解斜視図を示している。ノブ102、ハウジング120、およびベース部材110のさらなる詳細は、
図2a~
図2bの分解斜視図に明らかである。クロージャシステム100の追加の部品もまた、
図2a~
図2bの分解斜視図に示されている。これらの追加の部品は、システムが組み立てられるときにクロージャシステム100のハウジング120内に収容または収納され、したがって、これらの追加の部品は、一般にクロージャシステム100の組み立て図では見えない。追加の部品は、駆動部品(例えば、爪ディスクまたは機構140)、スプール部品130、および連結部品または部材150を含む。スプール部品130(以下スプール130)は、ハウジング120の内部領域内に回転可能に配置され、引張部材を引張って物品を締め付けるために、引張部材(図示せず)がスプール130の周りに巻取り可能であるように構成される。駆動部品(以下、爪ディスク140)は、スプール130の上方で軸方向に配置され、ハウジング120内でのスプール130の第2の方向の回転を防止しながら、ハウジング120の内部領域内でスプールを第1の方向に回転することができるようにスプール130と動作可能に連結される。ノブ102は、ハウジング120と回転可能に連結され、爪ディスク140の上方で軸方向に配置され、爪ディスク140と動作可能に連結される。ノブ102の操作(例えば、ノブ102の回転)によって、スプール130をハウジング120の内部領域内で第1の方向に回転させて引張部材をスプール130の周りに巻き付けるようにする。連結部品または部材150は、スプール130の軸方向下方に配置されている。連結部品または部材150の中央ボス152は、ハウジング120の内部領域内に軸方向上方に突出している。
【0019】
[0049]簡単に上述したように、爪ディスク140は、ハウジング120内でスプール130が反対方向(すなわち弛緩方向)に回転するのを防止しながら、スプール130の一方向(すなわち締め付け方向)への回転を許容するように構成される。締め付け方向は、必要に応じて時計回りまたは反時計回りの方向とすることができ、一方、緩める方向はその反対方向となる。スプール130の回転を可能にするために、爪ディスク140は、片持ちアーム142の遠位端部に配置された爪歯141を含む。爪歯141は、ラチェット状の様式でハウジング120のハウジング歯121と係合して、ハウジング120内でのスプール130の一方向の巻取り運動を可能にする。爪ディスク140は、ノブ102と爪ディスク140とが単一の部品として機能するように、ノブ102の内部領域内に配置されて取り付けられている。ノブ102の駆動部材103は、爪ディスク140の上面の開口部と係合し、その中に配置される。駆動部材103は、回転力またはトルクをノブ102から爪ディスク140に伝達する。したがって、ノブ102が締め付け方向に回転すると、爪ディスク140も締め付け方向に回転する。
【0020】
[0050]爪ディスク140を締め付け方向に回転させると、片持ちアーム142のばねのような撓みまたは変位のために、爪歯141がハウジングの歯121の周りで半径方向内側に撓む。爪歯141は、それらがハウジング歯121と係合するように半径方向外側に付勢されている。ハウジング歯121の傾斜面は、爪ディスク140が締め付け方向に回転するときに爪歯141を半径方向内側に撓ませ、ハウジング歯121と爪歯141との係合は、爪ディスク140の緩み方向への回転を防止する。
【0021】
[0051]爪歯141は半径方向外側に突出するように示されているが、いくつかの実施形態では、爪歯141は半径方向内側または軸方向上方もしくは下方に突出してもよい。そのような実施形態では、爪歯141と係合する歯121もまた、ハウジング120の内壁以外のどこか、例えば、内側円筒状壁の外壁上、またはハウジング120に取り付け可能な別個の歯付き部品もしくはディスク上などに配置される。そのような実施形態では、歯121は、爪ディスク140の爪歯141と係合するために、半径方向外側、軸方向上方、または軸方向下方を向くであろう。さらに別の実施形態では、爪ディスク140は、ノブ102、スプール130、またはハウジング120と一体的に形成されてもよい。
【0022】
[0052]
図2aおよび
図2bの実施形態では、爪ディスク140は、爪ディスク140の底面に配置された複数の軸方向に配向された歯144を含む。軸方向に配向された歯144は、スプール130の上面に配置された対応する軸方向に配向された歯134と係合する。スプール130および爪ディスク140の軸方向に向いた歯134、144は、回転力またはトルクが爪ディスク140からスプール130に伝達されるように係合し、これにより、爪ディスク140の締め付け方向への回転に応じてスプール130が締め付け方向へ回転する。
【0023】
[0053]スプール130が締め付け方向に回転すると、スプール130に取り付けられたレース、コード、または引張部材(図示せず)がスプール130の中央部分またはチャネル132の周りに巻き取られる。スプール130は、スプール130の中央開口部または開口部136を通して中央ボス152を挿入することによって、連結部品または部材150(以下、連結部材150)の周りに回転可能に配置される。スプール130は、ごくわずかな摩擦または抗力でボス152の周りをスピンまたは回転することができる。ボス152の頂端部または遠位端部は、爪ディスク140の開口部または開口部146を通して挿入されて、ボス152の周りにスプール130を回転可能に配置する。
【0024】
[0054]爪ディスク140は、爪ディスク140および/またはノブ102が2つの位置、すなわち係合位置および係合解除位置のうちの一方で支持されることを可能にするように、ボス152の頂端部と動作可能に係合される。係合位置では、ノブ102および爪ディスク140は、スプール130および爪ディスク140の軸方向に向いた歯134、144が互いに接触して互いに係合するように、ハウジング120およびスプール130に対して軸方向下方に配置される。係合解除位置では、爪ディスク140はハウジング120およびスプール130に対して軸方向上方に配置されているので、スプール130および爪ディスク140の軸方向に向いた歯134、144は係合解除し互いに接触しない。スプール130と爪ディスク140の軸方向に向いた歯134、144が係合解除するので、スプール130はハウジング120内で緩み方向に自由にスピンまたは回転することができる。係合解除位置では、爪ディスク140の爪歯141がハウジング歯121から係合解除することができ、それによってノブ102および爪ディスク140を緩み方向に回転させることができる。他の実施形態では、爪ディスク140の爪歯141は、係合解除位置でハウジング歯121と係合したままであってもよく、爪ディスク140および/またはノブ102の緩み方向への回転を防止することができる。
【0025】
[0055]いくつかの実施形態では、ノブ102は同様に、係合解除位置にあるハウジング120およびスプール130に対して軸方向上方に配置されてもよい。そのような実施形態では、ノブ102および爪ディスク140の係合解除位置への軸方向上方への移動は、ノブ102を軸方向上方に引張ることによって達成されてもよい。他の実施形態では、爪ディスク140が軸方向上方位置に移動している間、ノブ102はハウジング120およびスプール130に対して軸方向に静止したままであってもよい。このような実施形態では、爪ディスク140の軸方向上方への移動は、ノブ102を緩み方向に回転させることによって、および/またはレバー、ボタン、クランプなどの別個の解放機構またはボタンを使用することによって達成することができる。爪ディスク140を軸方向上方に移動させるために、ノブ102および爪ディスク140は、ノブ102が緩み方向に回転するにつれて爪ディスク140を軸方向上方に移動させるカム付き面、傾斜面もしくは勾配面、または別の機構を含むことができる。
【0026】
[0056]ボス152の頂端部は、環状突起または部材151を介して爪ディスク140および/またはノブ102を係合位置および係合解除位置に支持し維持する。環状突起151は、爪ディスク140の中央開口部146の直径よりも大きい直径を有し、これにより、環状突起151が、ボス152の頂端部の周りでの爪ディスク140の軸方向上方および下方への動きと干渉し、それを妨げる。環状突起151は爪ディスク140の軸方向の動きを妨げるが、環状突起151は、ボス152が半径方向内側に変位または撓むことができるため、爪ディスク140の軸方向の動きを妨げない。具体的には、ボス152は、連結部材150のベース153から軸方向上方に延在する一対のフィンガまたは部材から形成されている。爪ディスク140の中央開口部146が環状突起151の周りおよびその上方で軸方向上方または下方に動かされると、一対のフィンガは互いに向かって内側に撓み、ボス152の頂端部が半径方向内側に変位および撓むことを可能にする。爪ディスク140が環状突起151を中心に軸方向上方または下方に移動した後に、一対のフィンガは外側に弾性的に撓み、撓んでいない構成を再開する。動作中、爪ディスク140の中央開口部146は、爪ディスク140および/またはノブ102を係合位置または係合解除位置のいずれかに支持し維持する環状突起151の上方または下方に配置される。
【0027】
[0057]ノブ102は、ノブ102とハウジング102とを軸方向に整列することによって、かつノブ102をハウジング120の環状フランジまたはリブ122の上にスナップ留めすることによって、ハウジング120に連結される。具体的には、ノブ102の内壁または内面は、ノブ102がハウジングに対して押し付けられて軸方向下方に移動するにつれて、ハウジング120の環状リブ122をはめ込む、複数の突起104、または半径方向のリップを含む。ノブ102の突起104は、環状リブ122の外径よりも小さい内径を画定する。このように、ノブ102をハウジング120と連結する際に、ノブ102の内壁はある程度外側に撓む必要があり、かつ/または、ハウジング120は、ノブ102がハウジング120の周りを軸方向下方に移動してハウジング120の上にスナップ留めされることを可能にするために、ある程度内側に撓む必要がある。ノブ102が軸方向下方に移動した後に、突起104はハウジング120の環状リブ122の下方で軸方向に配置される。突起104と環状リブ122との間の干渉により、ノブ102の軸方向上方への移動によるノブ102のハウジング120からの連結解除は、防止されるかまたは著しく妨げられる。爪ディスク140、ノブ102、およびハウジング120の連結のさらなる詳細は、2016年1月8日に出願された「Integrated Closure Device Components and Methods」という名称の米国特許出願第14/991,788号に提供されており、上記の開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0028】
[0058]ここで
図3を参照すると、ベース部材110の上面図および斜視図が示されている。ベース部材110を物品に取り付けることを可能にするフランジ111は、ベース部材110の他の様々な特徴と同様に、より詳細に示されている。ベース部材110は、ベース部材110の両側に配置された一対の軸方向に延在する壁112を含む。クロージャシステム100が組み立てられると、壁112はハウジング120およびノブ102を部分的に取り囲み、ノブ102を外部の物体との偶発的な接触から遮蔽または保護することができる。壁112によるノブ102の遮蔽は、外部の物体がノブ102に接触してノブ102および爪ディスク140を軸方向上方に係合解除位置に移動させることを防止することによってクロージャシステム100の偶発的な開放を防止または制限することができる。壁112は、ノブ102および/または物品に対して、外部の物体からの接触が最も起こりやすいまたは予想される位置に配置することができる。いくつかの実施形態では、ベース部材110は、必要に応じて、壁を含まない、1つの壁、または3つ以上の壁を含むことができる。壁112は典型的にはベース部材110と同じ材料でできているが、他の材料を壁112に使用してもよい。
【0029】
[0059]ベース部材110は内部領域を画定し、1つまたは複数の凹状部材または半径方向に延在するチャネル114(典型的には、複数の凹状部材/半径方向に延在するチャネル114)を含み、それは、ベース部材110の底部内面および内側領域の外側端部に形成されている。図示する実施形態では、ベース部材110は、8つの凹状部材または半径方向に延在するチャネル114(以下、凹状部材114)を含む。各凹状部材114は、軸方向に延在する開口部113と、開口部113から円周方向に延在し、ベース部材110の内面または壁に半径方向に切り込まれたチャネルまたは溝115と、を含む。チャネル115は、材料リップまたは突起部117が各チャネル115の上に形成されるように、ベース部材110の内壁に形成される。以下により詳細に説明するように、凹状部材114は、ハウジング120をベース部材110に取り付ける際に使用される。1つまたは複数の凹状部材114は、より大きい開口部116を有してもよい。図示する実施形態では、2つの凹状部材114はより大きな開口部116を含む。2つの凹状部材114のより大きな開口部116は、ハウジング120をベース部材110から取り外す際に使用されてもよい。
【0030】
[0060]ここで
図4aを参照すると、ハウジング120の底面図および斜視図が示されている。ハウジング120の環状リブ122は、ハウジング120の他の特徴と同様に、より詳細に示されている。特に、1つまたは複数の連結タブ124は、ハウジング120の底面123から軸方向下方に延在する。各連結タブ124は、ベース部材110の凹状部材114と噛み合って係合するように構成され、したがって、ハウジング120は通常、ベース部材110の凹状部材114の数に対応するいくつかの連結タブ124(例えば、8つの連結タブ124)を含む。さらに、連結タブ124は、通常、ハウジング120をベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入することを可能にするために、ベース部材110の凹状部材114と整列する。
【0031】
[0061]連結タブ124の遠位端部は半径方向外側に延在し、その結果、半径方向に延在するタブが連結タブ124の遠位端部に形成される。後述するように、ハウジング120とベース部材110との取り外しを容易にするために、半径方向に延在するタブの上面125はしばしば面取りされるか、傾斜しているか、または弓形である。場合によっては、ハウジング120の内壁は、参照により本明細書に組み込まれる‘788特許出願に記載されているように、スプール130の上部フランジ表面と接触する半径方向内側のリップ126を含む。ハウジング120はまた、ベース部材110からのハウジング120の取り外しを容易にするために、凹状部材114の大きい方の開口部116のうちの1つの上方に軸方向に位置するように構成されるポート、チャネル、または凹部127を含む。より一般的には、ハウジング120は一対のポート、チャネル、または凹部127を含み、その中に力印加ツールを、ハウジング120をベース部材110の内部領域から軸方向に移動させる力をハウジング120に加えるように配置することができる。
【0032】
[0062]ここで
図5aおよび
図5bを参照すると、第1の状態または非連結状態にあるハウジング120およびベース部材110の斜視図が示されている。第1の状態すなわち非連結状態とは、ハウジング120とベース部材110とが互いに係合して固定またはロックされていないことを意味する。第1の状態または非連結状態は、ハウジング120がベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入される前に生じることができ、あるいはハウジングがベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入された後であって、ベース部材110に対してハウジング120を回転させる前に生じることができ、この回転はベース部材110の周りにハウジング120を固定またはロックする。
図5aおよび
図5bでは、ハウジング120はベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入されているように示されているが、ハウジング120はベース部材110に対して回転していないので、ハウジング120およびベース部材110は第1の状態または非連結状態にある。第1の状態/非連結状態では、ハウジング120はベース部材110と同軸上に整列し、ベース部材110と回転方向で整列して各連結タブ124がベース部材110の対応する凹状部材114と整列する。連結タブ124と凹状部材114とが整列した状態で、ハウジング120は、
図5aおよび
図5bに示すように、各連結タブ124が対応する凹状部材114のそれぞれの開口部113内に挿入されるように軸方向下方に動かされる。
図5bの拡大断面斜視図は、対応する凹状部材114の開口部113内に配置された3つの連結タブ124を示す。
図5bでは、各連結タブ124は、凹状部材114の対応するチャネル115の右側に配置されている。以下により詳細に説明するように、ハウジング120の反時計回りの回転によって、各連結タブ124を対応するチャネル115内に回転させて、ベース部材110のリップまたは突起部の下に配置させ、ハウジング120をベース部材110に固定する。
図5aは、ハウジング120がベース部材110と組み合わされると、ハウジング120の凹部127が、ハウジング120をベース部材110から取り外すために力印加ツール(例えば、ドライバ)を配置することができるスロット182を形成することを示す。
【0033】
[0063]ここで
図6aおよび
図6bを参照すると、組み立てられたハウジング120およびベース部材110の平面図が示されている。連結タブ124が図中に見えるように、ハウジング120の上部が取り除かれている。
図6aおよび
図6bは、ハウジング120をベース部材110にしっかりと固定するようにハウジング120およびベース部材110を組み立てる様子を示している。
図6aは、
図5a~
図5bの第1の状態/非連結状態にあるハウジング120とベース部材110を示し、
図6bは、第2の状態すなわち連結状態にあるハウジング120とベース部材110を示す。
図6aに示すように、各連結タブ124(すなわち、図示する実施形態では8個の連結タブ)は、凹状部材114の対応する開口部113(すなわち、図示する実施形態では8個の凹状部材)内に配置される。連結タブ124は、ハウジング120とベース部材110とを整列させることによって、およびハウジング120をベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入することによって、凹状部材114の対応する開口部113内に配置される。ハウジング120をベース部材110にしっかりと取り付けるために、ハウジングはベース部材110に対して回転する。
図6bは、ハウジング120が矢印Aの方向(例えば、反時計回り方向)に回転し、それによって連結タブ124が開口部113から出て凹状部材114の対応するチャネル115内で回転することを示す。連結タブ124をチャネル115内で回転させると、連結タブ124のそれぞれが凹状部材114の材料リップまたは突起部117の下に軸方向に配置され、これによりハウジング120が軸方向上方に移動してベース部材110から連結解除されるのを防止する。
【0034】
[0064]それぞれベース部材110およびハウジング120上に配置されている一対のアライメント矢印または印183、184を使用して、ハウジング120およびベース部材110を適切に整列して取り付けることができる。例えば、矢印または印183、184を使用して、ハウジングの印184をベース部材110の印183と整列するように、またはその右側に配置することによって、ハウジング120をベース部材110の周りに正しく方向付けることができる。次に、ハウジング120の印184がベース部材110の印183の左側にあるように、またはそれと整列するように、ハウジング120を回転させることができる。このようにして、クロージャシステム100の組み立て者は、ベース部材110およびハウジング120が適切に整列され、および/またはしっかりと取り付けられることを確実にすることができる。いくつかの例では、ノブ102は、ハウジング120をベース部材110内に挿入することと、ハウジング120を回転させてベース部材110とロック係合することと、の両方に使用することができる。
【0035】
[0065]連結タブ124は、連結タブ124のうちの1つまたは複数をチャネル115と機械的に係合させることによって、凹状部材114のチャネル115内に固定することができる。具体的には、
図4aに示すように、1つまたは複数の連結タブ(符号180で示す)は、対応するチャネルと係合してロックするように設計することができる。図示する実施形態では、2つの連結タブ180は、ベース部材110の対応するチャネル115とロック係合するように設計されているが、ハウジング120をベース部材110の内部領域内にロックまたは固定するためにこれより多いまたは少ない連結タブを用いてもよい。
図4bは、連結タブ180と対応するチャネル115とのロック係合をより詳細に示す。具体的には、
図4bは、ベース部材110に対するハウジング120の逆回転を防止するように連結タブ180の遠位リップまたは遠位縁部188と機械的に係合する、チャネル115内に形成された回転防止部材、バーブ、または突起部189を示し、これはハウジング120をベース部材110の内部領域内に固定する。
【0036】
[0066]遠位リップまたは遠位縁部188は、連結タブ180とチャネル115とのロック係合を増すためにわずかに上向きに湾曲していてもよい。いくつかの例では、遠位リップまたは遠位縁部188は、チャネル115の回転防止バーブまたは突起部189上の同様の凹部と整列して係合するわずかな凹部を有してもよい。連結タブ180は、回転防止バーブまたは突起部189と係合するようにスナップ留めする可撓性か、弾力性か、またはコンプライアントな材料であってもよい。連結タブ180がチャネル115内で回転防止バーブまたは突起部189の上の位置に回転する際に、回転防止バーブまたは突起部189によって、連結タブ180または遠位リップもしくは遠位縁部188を軸方向下方に曲げることができる。
図4bの矢印Aは、連結タブ180がチャネル115に対して回転する方向を示している。回転防止バーブまたは突起部189は、連結タブ180の回転経路内に配置されているので、連結タブ180および/または遠位リップもしくは遠位縁部188は、回転防止バーブまたは突起部189の上を回転することを強いられ、これにより、連結タブ180および/または遠位リップもしくは遠位縁部188がある程度軸方向下方に屈曲または変位することができる。遠位リップもしくは遠位縁部188が回転防止バーブまたは突起部189と係合するようにスナップ留めされた後に、連結タブ180は、連結タブ180の反対方向への回転(すなわち、連結タブ180とチャネル115との係合を解除する回転)が防止されるように定位置にロックされる。ハウジング120は、連結タブ180とチャネル115とのロック係合によってベース部材110と係合してロックされる。
【0037】
[0067]ここで
図7を参照すると、第2の状態/連結状態にあるハウジング120およびベース部材110が示されており、連結タブ124は上述のように凹状部材114のチャネル115内にしっかりと固定されている。ハウジング120およびベース部材110が第2の状態/連結状態にあると、ハウジング120はベース部材110に本質的にロックまたは固定されて、これらの部品の連結解除または取り外しが実質的に防止される。ハウジング120とベース部材110との取り付けを説明する際の「実質的に防止された」という用語の使用は、ベース部材110とハウジング120とが互いに連結解除されてもよいが、通常の条件下ではこれらの部品が互いに取り外されないまたは連結解除されないことを意味する。言い換えれば、ハウジング120とベース部材110の取り付けを説明する際の「実質的に防止された」という用語の使用は、クロージャシステム100に大きな力が加わるため、または以下に説明する制御状況下でのみ部品を取り外すことができることを意味する。
【0038】
[0068]
図7は、第2の状態/連結状態において、ハウジング120の凹部127がスロット182を形成することを示す。
図7は単一のスロット182のみを示しているが、本実施形態では、ハウジング120は2つのスロット182を形成する2つの凹部127を含むことを理解されたい。第2のスロット(図示せず)は、組み立てられた部品の反対側に配置されているので、
図7では見えないが、第2のスロットは必要に応じて他の場所に配置することができる。ハウジング120は、必要に応じてより多いまたはより少ない凹部127を含んでもよい。上で簡単に説明したように、スロット182はハウジング120をベース部材110から取り外すために使用される。部品の取り外しは、力印加ツール(例えば、マイナスドライバ、バー、または他のツール)をスロット182に挿入し、ハウジング120に軸方向上方への力を加えることによって達成される。一対のツール(図示せず)が通常使用され、各ツールはスロット182のうちの1つの中に挿入される。他の例では、軸方向上向きの力を加えるために、単一のツールを各スロット182と連続して使用することができる。スロット182により、ツールをハウジング120に軸方向上向きの力を加える際のレバーとして使用することができる。十分な軸方向上向きの力を加えると、連結タブ124が凹状部材114のチャネル115から押し出されるため、ハウジング120がベース部材110から取り外される。ベース部材110からのハウジング120の取り外しは、ベース部材110に対するハウジング120の回転を必要とせずに達成される。むしろ、ハウジング120は、ハウジングをベース部材から取り外すためにベース部材110に対して軸方向に移動可能である。
【0039】
[0069]連結タブ124をチャネル115から押し出す際に、ハウジング120の底端部および/またはベース部材110の底端部は、ある程度曲がるか、撓むか、屈曲するか、または変位することがある。連結タブ124の面取りされた、傾斜した、または弓形の上面125は、連結タブ124がスライドしてチャネル115との係合から外れることを可能にすることによって、ハウジング120のベース部材110からの取り外しを助ける。いくつかの実施形態では、チャネル115は、ハウジング120とベース部材110との取り外しにも役立つ対応する面取り、傾斜、または弓形表面を有することができる。
【0040】
[0070]ハウジング120およびベース部材110はまた、クロージャシステム100に実質的な力が加えられることによって取り外すことができる。例えば、ノブ102またはハウジング120が十分な力で外部物体と接触すると、軸方向上方への力がハウジングに与えられ、それによって連結タブ124がチャネル115内から変位する。次いで、クロージャシステム100のハウジング120および他の部品(すなわち、ノブ102、爪ディスク140、スプール130、および連結部材150)をベース部材110から取り外すことができる。このようにしてハウジング120およびベース部材110を取り外すと、クロージャシステム100に大きな力が加わることによってハウジング120、ベース部材110、ノブ102、または他の部品が破損するのを防ぐことができる。取り外されたハウジング120は、上述の方法でベース部材110と再組み立てすることができる。与えられた力によってハウジング120または他の部品が破損した場合には、ハウジング120、スプール130、爪ディスク140、および/または連結部材150が交換され、上述のようにベース部材110に再び取り付けることができる。
【0041】
[0071]いくつかの実施形態では、ベース部材110は、ハウジング120がいくつかの定義された向きのうちの1つでベース部材とのみ連結可能であるように構成することができる。そのような実施形態では、ハウジング120をベース部材110と連結するために、ハウジング120を定義された向きの1つでベース部材110と整列しなければならない。ハウジング120がベース部材110の内部領域内にいくつかの定義された向きのうちの1つ以外の向きで軸方向に挿入することなどによって、ハウジング120がベース部材110と適切に整列されない場合には、ハウジング120が回転してベース部材110と係合するのを妨げられ得る。
図7a~
図7dは、ハウジング120は、いくつかの定義された向きのうちの1つでベース部材110と連結することができるように、かつ、部品の適切な整列が達成されない限り、ハウジング120が回転してベース部材110と係合することができないように、ベース部材110が構成されている一実施形態を示す。
【0042】
[0072]具体的には、
図7aは、軸方向突起部材192を含むベース部材110を示し、これらは、ハウジング120がベース部材110と適切に整列されていない場合には、ハウジング120の底面と接触し、ハウジング120がベース部材110の内部領域内に完全に挿入されるのを防ぐように構成される。
図7aは、ベース部材110が4つの等間隔の軸方向突起部材192を含むことを示しているが、必要に応じてこのような部材をより多くまたはより少なく使用してもよい。ハウジング120がベース部材110と適切に整列されたときにハウジング120がベース部材110の内部領域内に完全に挿入されることを可能にするために、ハウジング120の底面は、軸方向突起部材192が中に配置されている円周方向に延在するスロット(図示せず)を含む。円周方向に延在するスロットは、ハウジング120がベース部材110と係合するように回転する際に軸方向突起部材192がスロット内に留まるのに十分な幅と長さを有する。
【0043】
[0073]軸方向突起部材192および円周方向に延在するスロットの使用は、ハウジング120がベース部材110と複数の異なる向きで連結されることを可能にするが、意図されていない向きでハウジング120がベース部材110と連結されるのを防止する。このようにハウジング120をベース部材110と連結することにより、単一のベース部材110を使用して、物品に対して様々な異なる向きでクロージャシステム100を物品に取り付けること、および/またはクロージャシステム100によって閉じられ締め付けられる物品の開口部に取り付けることができる。例えば、履物用途では、異なる向きでのベース部材110とハウジング120の連結により、同じベース部材110を用いてクロージャシステム100を履物の甲の内側、履物の甲の横側、および履物の舌の部分に配置することを可能にする。従来のシステムでは、クロージャ装置を履物の対向する両側および/または履物の舌の上に配置するために、通常、異なるベース部材が必要とされる。
【0044】
[0074]設置者がハウジング120とベース部材110とを適切に整列させるのを助けるために、ベース部材110は、ハウジング120がいつ適切に整列されたかを設置者が識別するのを助ける印191a~cを含む。印191a~cはまた、設置者がハウジング120をベース部材110にどのように連結するかを決定するのを助け、それにより、ハウジング120およびベース部材110の所望の向きが達成される。さらに、ハウジング120は複数の異なる向きでベース部材110と連結されているので、ベース部材110は、上述のようにベース部材110からのハウジング120の取り外しを容易にするさらなる開口部116を含む。特に、さらなる開口部116を使用することにより、ハウジング120とベース部材110との連結方向に関係なく、一対の開口部116がハウジング120の一対の凹部127と確実に整列するようになる。
図7aは、ベース部材110が4つの等間隔の開口部116を含むことを示しているが、必要に応じてこれより多いまたはより少ない開口部116を使用してもよい。
【0045】
[0075]
図7b~
図7dは、
図7aのベース部材110の設計によって達成することができる、ハウジング120とベース部材110との3つの異なる連結された向きを示す。
図7bにおいて、左側の画像は、第1の状態/非連結状態でベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入されたハウジング120を示す。ベース部材110の第1の印191aは、ハウジング120の窓193または切り欠き部分を通して見ることができ、これは、ハウジング120がベース部材110と適切に整列されていること、さらに、ハウジング120とベース部材110との連結が、ベース部材110を中心としたハウジング120の第1の定義された向きをもたらすことを設置者が認識することを助ける。
図7bの右側の画像は、第2の状態/連結状態にあるハウジング120とベース部材110を示しており、この状態では、ハウジング120はベース部材と係合するように回転されており、ハウジング120はベース部材110に対して第1の定義された向きに配置されている。第1の定義された向きでは、ハウジング120の一対のレースポート194は図示するようにベース部材110の右側に面している。
【0046】
[0076]
図7cにおいて、左側の画像は、第1の状態/非連結状態でベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入されたハウジング120を示す。ベース部材110の第2の印191bは、ハウジング120の窓193を通して見ることができ、これは、ハウジング120がベース部材110と適切に整列されていること、さらに、ハウジング120とベース部材110との連結が、ベース部材110を中心としたハウジング120の第2の定義された向きをもたらすことを設置者が認識することを助ける。
図7cの右側の画像は、第2の状態/連結状態にあるハウジング120とベース部材110を示しており、この状態では、ハウジング120はベース部材と係合するように回転されており、ハウジング120はベース部材110に対して第2の定義された向きに配置されている。第2の定義された向きでは、ハウジング120の一対のレースポート194は図示するようにベース部材110に対して前方を向いている。
【0047】
[0077]
図7dにおいて、左側の画像は、第1の状態/非連結状態でベース部材110の内部領域内に軸方向に挿入されたハウジング120を示す。ベース部材110の第3の印191cは、ハウジング120の窓193を通して見ることができ、これは、ハウジング120がベース部材110と適切に整列されていること、さらに、ハウジング120とベース部材110との連結が、ベース部材110を中心としたハウジング120の第3の定義された向きをもたらすことを設置者が認識することを助ける。
図7dの右側の画像は、第2の状態/連結状態にあるハウジング120とベース部材110を示しており、この状態では、ハウジング120はベース部材と係合するように回転されており、ハウジング120はベース部材110に対して第3の定義された向きに配置されている。第3の定義された向きでは、図示するように、一対のレースポート194はベース部材110の左側に面している。
【0048】
[0078]図示していないが、ハウジング120は、一対のレースポート194がベース部材110に対して後方を向くように、ベース部材110と同様に連結されてもよい。ハウジング120は、説明した以外の向きではベース部材110と連結することができない。例えば、ハウジング120は、一対のレースポート194がベース部材の左側とベース部材の前面との間に位置するようにベース部材110と連結することができない。
【0049】
[0079]ここで
図8aおよび
図8bを参照すると、連結部材150、および連結部材150の頂端部152の一対のフィンガを強化および補強するために使用される補強ばねの斜視図が示されている。
図8aは連結部材150および補強ばね154の分解斜視図を示し、
図8bは部品の組み立てられた斜視図を示す。補強ばね154は、連結部材150の頂端部152の一対のフィンガ間の軸方向に延在する隙間内に軸方向に挿入される。補強ばね154は、ばね鋼または金属を含まない(例えば、PEAK)材料などの可撓性かつ弾力性のある材料でできている。補強ばね154は、爪ディスク140が環状突起151を中心に軸方向上方および下方に移動する際に、連結部材150の頂端部152の一対のフィンガを弾性的に撓ませるのを助ける。補強ばね154はまた、一対のフィンガを補強し、一対のフィンガがクロージャシステム100の長期使用により塑性変形するのを防止することができる。図示するように、補強ばね154はU字型の構成を有する。
【0050】
[0080]補強ばね154は、一対のフィンガの内面に配置された小さな突起187と係合する開口部186を含む。開口部186と突起187との係合は、補強ばね154を一対のフィンガに対して所定の位置にロックまたは保持する。補強ばね154は、一対のフィンガの間に補強ばね154を配置するために、連結部材150の底部開口部を通って軸方向に挿入されてもよい。
【0051】
[0081]ここで
図9を参照すると、組み立てられた構成における連結部材150およびハウジング120の底面分解斜視図、ならびに連結部材150およびハウジング120の底面図が示されている。
図9は、連結部材150がハウジング120にどのように取り付けられているかを示している。
図9に示し、
図8a~bにさらに詳細に示すように、連結部材150のベース153は、連結部材150をハウジング120に向けて連結する、半径方向に延在するいくつかのアーム、タブ、または突起155、157を含む。具体的には、連結部材150は、一対の第1の半径方向に延在するアームまたはタブ155(以下、第1の半径方向タブ)ならびに一対の第2の半径方向に延在するアームまたはタブ157(以下、第2の半径方向タブ)を含む。第1の半径方向タブ155は、半径方向タブの対向する両側の間に隙間または空間を置いて半径方向外側に延在する。第2の半径方向タブ157も半径方向外側に延在するが、第2の半径方向タブ157は上向きに曲がったリップを含む。第2の半径方向タブ157はまた、半径方向タブ157の反対側の間に半径方向に延在する空間または隙間を含むことができる。半径方向に延在する空間または隙間は、中央ボスの近くから上向きに曲がったリップまで延在することができる。
【0052】
[0082]半径方向タブ155、157は、ハウジング120の底端部または底面の対応する特徴と連結するように構成されている。例えば、第1の半径方向タブ155は、ハウジング120の底面の凹部129a内に配置するように構成されている。半径方向タブが凹部129a内に配置されると、小さいボスまたは突起129を第1の半径方向タブ155の対向する両側の間の隙間または空間内に配置することができる。第2の半径方向タブ157も同様に、ハウジング120の底面の凹部内でハウジング120の側面の周りに配置されている。第2の半径方向タブ157の上向きに曲がったリップは、ハウジング120の底縁部の周りまたはその上で曲がるか、屈曲するか、または湾曲するように構成されて、連結部材150をハウジングに対して定位置に固定する。小さいボスまたは突起128が、第2の半径方向タブ157の隙間または空間内に配置されてもよい。第2の半径方向タブ157がハウジング120の側面の周りに配置されると、各上向きに曲がったリップの上縁部はそれぞれのボスまたは突起128の上で軸方向に配置され、これは連結部材150をハウジング120の底端部に固定するのを助ける。
【0053】
[0083]第2の半径方向タブ157は、軸方向下向きの力を連結部材150に加えながら、上向きに曲がったリップを半径方向外側に曲げるまたは屈曲させることによって、ハウジング120の側面から取り外すことができる。ハウジング120からの第2の半径方向タブ157の連結解除は、連結部材150をハウジング120から連結解除させ、それによって連結部材150をクロージャシステム100から取り外すことを可能にする。
図10は、ハウジングの側面の周りの第2の半径方向タブ157の連結をより詳細に示す。
図10はまた、連結部材のベース153と第1および第2の半径方向タブの一部とが見えるようにスプール130がアセンブリから取り除かれた、組み立てられた連結部材150、ハウジング120、およびベース部材110の斜視図を示す。ハウジング120からの連結部材150の取り外しは、ベース部材110からのハウジング120の取り外しを必要とする。
【0054】
[0084]次に
図11を参照すると、ノブ102の分解斜視図および上面図が示されている。ノブ102の分解斜視図は、組み立てられていない状態のノブ102のいくつかの部品を示し、上面図は組み立てられた状態の部品を示す。ノブ102は、3つの部品、すなわち本体1102、第1のオーバーモールド1104、および第2のオーバーモールド1106を含むか、またはそれらから形成される。第1のオーバーモールド1104および第2のオーバーモールド1106は、ユーザがノブ102を握るのを助ける材料である。第1のオーバーモールド1104は、本体1102の外周の周りに配置された環状リングであってもよい。第2のオーバーモールド1106は、本体1102の一部分の上に配置された環状リングと、本体1102および第1のオーバーモールド1104の側面の周りとその上を包むフィンガまたは突起と、を有するケージの形態であってもよい。第2のオーバーモールド1106は、本体1102および第1のオーバーモールド1104の剥離または層間剥離を防止するのを助けることができる。第1のオーバーモールド1104および第2のオーバーモールド1106は、ユーザがノブ102を握るのを助けるために異なる摩擦特性を有する異なる材料であってもよい。特定の実施形態では、本体1102および/または第2のオーバーモールド1106はポリカーボネート材料であってもよく、第1のオーバーモールド1104は熱可塑性エラストマ(TPE)材料であってもよい。
【0055】
[0085]特定の実施形態では、3つの部品の各々は、典型的には射出成形工程である別々の成形工程で形成される。例えば、本体1102を射出成形によって形成し、次に第1のオーバーモールド1104を本体1102の上に射出成形することができる。次に、第2のオーバーモールド1106を本体1102および第1のオーバーモールド1104の上に射出成形することができる。成形工程は審美的な魅力を提供するために使用されてもよく、または増強されたグリップ面などの他の所望の特性を提供するために使用されてもよい。3つの部品が上述の方法で射出成形されると、3つの部品は強化されたグリップ面を有する単一のノブ102を形成する。
【0056】
[0086]ここで
図12a~
図20を参照すると、引張部材またはレースをスプール130およびクロージャシステム100にしっかりと取り付けるのを助けるレース連結部品が示されている。連結部品は、レースとは別個であり、レースの遠位端部の周りに取り外し可能に固定されるように、レースの遠位端部と摩擦係合する。以下により詳細に記載され、そして参照により本明細書に組み込まれる‘788特許出願に記載されているように、ハウジング120は、スプール130の連結機構(例えば、ルーメン)と整列するレース入口ポートおよび出口ポートを含む。ハウジングのレースポートとスプールのルーメンの整列により、レースをハウジングとスプールに挿入して、レースとスプールを連結または取り付けることができる。
図12a~
図20に示されている連結部品は、レースをスプール130に取り付ける工程を非常に単純化している。
【0057】
[0087]
図12a~
図20の連結部品のそれぞれは、本体と、レースを連結部品と摩擦係合するようにレースが挿入される少なくとも1つの開口部と、を含む。ほとんどの実施形態では、連結部品の本体は、レースが挿入される少なくとも2つの開口部を含む。連結部品は、レースに結び目を作ることを必要とせずに、かつレースの他の変更を必要とせずに、レースが連結部品と摩擦係合するように構成されている。連結部品は、連結部品がレースに固定された後にレースのトリミングまたは切断が必要とされないように、レースの遠位端部と摩擦係合することができる。連結部品の開口部は、引張部材の直径よりわずかに大きい直径を有する。開口部の直径は、レースの直径よりも2~20%大きく、より一般的には5~15%大きく、または5~10%大きくすることができる。いくつかの実施形態では、連結部品は、連結部品がレースの両端にしっかりと固定されるように、レースの両端部と摩擦係合するように構成される。
【0058】
[0088]
図12aおよび
図12bを参照すると、レース連結部品1200の一実施形態が示されている。
図12aは、レース連結部品1200の4つの部品の変形1202a~dを示す。各部品1202a~dの構成は、開口部の構成を除いて実質的に同様である。部品1202a~dの各々は、「数字8」の形状とすることができる本体から形成される。他の例では、部品1202a~dは、楕円形、長方形、または円形の形状を有してもよい。部品1202a~dの各々は、一対の開口部1204、1206を含み、これらの開口部を通してレース1300が挿入される。開口部1204、1206は、通常、開口部を通してレース1300を容易に挿入できるようにするために、レース1300よりわずかに大きいサイズである。部品1202a~dは、典型的には、レース1300の容易な挿入を可能にするのに十分に柔軟でありながら、レースが部品を通して挿入されるかまたは別の方法で連結された後にレースが部品1202の周りにしっかりと固定されるほど十分に堅い材料で作られる。例示的な材料は、ほとんどの金属材料、より一般的にはステンレス鋼またはアルミニウムなどの非腐食性金属を含む。他の適切な材料には、繊維強化プラスチック、ガラス繊維、炭素繊維、エラストマなどが含まれる。
【0059】
[0089]第1の部品の変形例1202aでは、一対の開口部1204、1206は円形の構成を有する。一対の開口部1204、1206は、同様の大きさの直径、またはより一般的には異なる大きさの直径を有することができ、一方の開口部(例えば1204)は他方の開口部よりも小さい。一対の開口部1204、1206の異なる直径サイズは、部品1202a内にレース1300を締め付けまたは固定するのを助けることができる。第2の部品の変形例1202bでは、開口部の一方または両方は小さな半径方向の突起を含む。半径方向の突起は、レースを部品1202bの周りの定位置に固定するのを助けるために、レース1300を噛むかまたは掴むことができる。第3の部品の変形例1202cでは、開口部の断面がほぼT字形の形状を有するように、開口部の一方または両方がわずかに大きい半径方向の突起を含む。第4の部品の変形例1202dでは、開口部の内面が歯付きの構成を有するように、開口部の一方または両方が多数の半径方向の突起を含む。部品の変形例1202a~dの中で使用される特定の部品は、レース1300の材料およびクロージャシステム100の他の要因に基づいて選択することができる。
図12a~
図12bは、部品1202が本体1201から形成することができることを示す。小さい材料ブリッジは、部品1202を本体1201と接続することができる。材料ブリッジは、本体1201から個々の部品1202を取り外すために容易に切断または破壊することができる。本体1201を採用する利点は、ユーザによる取り扱いが容易なことである。
【0060】
[0090]
図13aおよび
図13bを参照すると、部品1202の開口部1204、1206を通してレース1300を挿入する様々な構成が示されている。
図13aでは、レース1300は、第1の開口部1204を通って挿入され、次いで、第2の開口部1206を通って挿入される前に、部品1202の中央部分を覆って直ちにループを形成する。
図13bでは、レース1300は、第1の開口部1204を通って挿入され、次いで、第2の開口部1206を通って挿入される前に、螺旋状に部品1202の周りに巻き付けられる。開口部1204、1206を通してレース1300を挿入する他の変形例も同様に使用することができる。
【0061】
[0091]ここで
図14を参照すると、クロージャシステム100のスプール130にレース1300を固定するのに使用することができる部品1402の別の実施形態が示されている。部品1402は、フック状または屈曲した遠位端部1410を有するほぼ長方形の形状を有する。部品1402は、第1の開口部1404および第2の開口部1406を含み、それを通してレース1300が前述のように挿入される。フック状端部1410は、レース1300もまた挿入されるスロットまたはチャネル1408を含む。スロットまたはチャネル1408は、レース1300の挿入およびレースの圧着もしくは挟み込みを可能にするための幅広部分および幅狭部分を含んでもよい。例えば、レース1300は、チャネル1408の広い部分を通して挿入され、そして第1および第2の開口部1404、1406に通されてもよい。次に、レース1300をスロット1408の狭い部分の1つの中に下方に移動してまたは引張って、レース1300をスロット1408の狭い部分内に挟むかまたは押し込むことができ、これはレース1300を部品1402内またはその周りに固定するのを助けることができる。フック状端部1410はまた、スプール130のルーメン内に部品1402を保持するのを助けることができる。
【0062】
[0092]ここで
図15a~
図15fを参照すると、クロージャシステム100のスプール130内にレース1300を固定するために使用されている
図12a~
図14の部品が示されている。具体的には、部品1202は、レース1300をクロージャシステム100に動作可能に取り付けるかまたは連結するために、レース1300をスプール130の連結機構内に固定して示されている。連結機構は、スプール130の中央に配置された円筒状の壁または本体部材を通って延在するチャネルまたはルーメン1500(以下、ルーメン1500)である。
図15aは、上述のように部品1202に取り付けられたレース1300を示す。レース1300は、スプール130のルーメン1500を通して挿入される。
図15bは、スプール130のルーメン1500がハウジング120の入口ポート1504および出口ポート1502と整列するように、ハウジング120の内部領域内に配置されかつハウジング120と整列したスプール130を示す。スプールのルーメン1500をハウジングの入口ポート1504および出口ポート1502と整列することにより、レース1300を、入口ポート1504を通して、スプール130のルーメン1500を通して、さらに出口ポート1502を通して挿入することが可能になる。このようにして、レース1300はスプール130とハウジング120の対向する両側に配置され、スプール130と動作的に連結されてもよい。レース1300をスプール130と動作的に連結することは、締め付け方向へのハウジング120内でのスプール130の回転によって、レース1300がスプール130の中央部分またはチャネル132の周りに巻き付けられるように、レース1300はスプール130に取り付けられることを意味しており、これはレース1300に張力を加える。
図15cおよび
図15dは、スプールのルーメン1500を通るレース1300の挿入、ならびにスプールのルーメン1500とハウジングの入口ポート1504および出口ポート1502との整列をより詳細に示す。
【0063】
[0093]レースがハウジングの入口ポート1504および出口ポート1502を通して、そしてスプールのルーメン1500を通して挿入された後に、部品1202を図示するようにレース1300の遠位端部に取り付けることができる。その後に、レース1300および部品1202は、出口ポート1502を通して引き込まれてスプールのルーメン1500内に固定される準備ができる。
図15eおよび
図15fは、ハウジング出口ポート1502を通して引き込まれてスプールのルーメン1500内に固定されたレース1300および部品1202を示す。
図15fに示すように、スプールのルーメン1500は、ルーメンの直径または開口部がスプール130の円筒状壁138の近くで最大であり、ルーメン1500が円筒状壁138から内方に突出するにつれて先細りになって狭まるテーパ形状を有する。円筒状壁138の近くのルーメンの開口部は、部品1202の全体の幅および厚さよりも大きいので、部品1202全体をルーメン1500内に引き込むことができる。言い換えれば、部品1202は、部品1202がスプールのルーメン1500内に引き込まれたときに、部品1202がスプールの中央に配置された円筒体部材または壁の外壁を越えて半径方向外側に延在しないように十分に小さい。
【0064】
[0094]しかしながら、部品1202がルーメン1500を通って完全に引き込まれるのを防ぐために、部品1202はルーメン1500の狭い端部よりも大きい。部品1202はルーメン1500の狭い端部よりも大きいので、ルーメン1500内での部品1202の引き込みによって、部品をルーメン1500内に留まらせ、くさび留め、および/または固定し、それにより部品1202およびレース1300をスプール130に固定する。言い換えれば、部品1202は、スプールのルーメンの最小直径よりも大きいので、レースと連結されたときに、部品1202は、レースがスプールのルーメン1500を通って引き込まれてスプール130から連結解除されるのを防止する。部品1202の長さは、レースがスプールの中央部分またはチャネル132の周りに巻かれるときにレース1300と干渉しないように、通常、部品1202全体がルーメン1500内に配置されるような長さである。部品1202は、ルーメン1500内への部品1202の挿入を容易にするために、ルーメン1500のテーパに対応するテーパ形状を有することができる。
【0065】
[0095]ここで
図16を参照すると、2つのレース端部1302、1304と連結することができる部品1600の別の実施形態が示されている。典型的には、レース端部1302、1304は同じレースの両端部であるが、レース端部1302、1304は別々のレースの端部であってもよい。部品1600は、第1の開口部1602、第2の開口部1604、および第3の開口部1606を含む。第1の開口部1602および第2の開口部1604は部品1600の両側に配置され、第3の開口部1606は部品1600の中心内または中心付近に配置される。第3の開口部1606は、一方の側で接続されている2つの円形または他の形状の穴を含む。いくつかの実施形態では、2つの円形の穴は互いに分離されていてもよい。部品1600は、一方のレース端部1302が第1の開口部1602および第3の開口部1606の一方の穴を通って挿入され、他方のレース端部1304が第2の開口部1604および第3の開口部1606の他方の穴を通って挿入されるように構成される。
図16に示すように、レース端部1302、1304は、最初に第1および第2の開口部1602、1604を通して挿入されてもよく、または第3の開口部1606を通して最初に挿入されてもよい。部品1600の様々な開口部は、部品1600の周りにレース端部1302、1304を固定するのを助けるために異なる直径または形状を有することができる。
【0066】
[0096]
図17は、部品1700が第1の開口部対1702および第2の開口部対1704を含むこと以外は同様の部品1700を示す。各開口部対1702、1704は、一方の側で接続されている円形の穴または開口部を含む。別の実施形態では、部品1700が4つの別々の穴または開口部を含むように、開口部対1702、1704の穴または開口部の各々を互いに分離することができる。レース端部1302、1304は、レース端部1302の一方を各開口部対1702、1704の1つの穴/開口部を通して挿入することによって、かつ、各開口部対1702、1704の他方の穴/開口部を通して他方のレース端部1304を挿入することによって、部品1700に取り付けることができる。図示するように、レース端部1302、1304は、各開口部対1702、1704の穴/開口部を通して反対方向に挿入することができる。他の実施形態では、レース端部1302、1304は、各開口部対1702、1704の穴/開口部を通して同じ方向に挿入されてもよい。
【0067】
[0097]
図18は、
図17の部品1700と同様の部品1800を示す。部品1800は、互いに接続することができるかまたは互いに分離することができる穴/開口部を有する第1の開口部対1802および第2の開口部対1804を含む。開口部対1802、1804は、図示するように互いに垂直方向にずらしてもよく、または必要に応じて垂直方向に整列させてもよい。部品1800は湾曲しており、対向するフック状端部1810を含むことができる。レース端部1302、1304は、前述のように、開口部対1802、1804を通して挿入することができ、レース端部1302、1304の遠位端部は、部品1800のフック状端部1810から形成されたポケットまたはキャビティ1812内に配置されてもよい。部品1800の両端部1810はフック状かまたは湾曲しているので、部品1800は、レース端部1302、1304が挿入されるスロットまたは開口部1814を含むことができる。
【0068】
[0098]
図19は、
図18の部品1800と同様の部品1900を示す。部品1900は、開口部の第1の対1902および開口部の第2の対1904を含み、これらの開口部を通して、レース端部1302、1304が前述のように挿入される。部品はまた、フック状端部1906、1908が部品1900の横方向幅全体に沿って横切らないことを除いて、対向するフック状端部1906、1908を含む。むしろ、フック状端部1906、1908は、横幅の一部に沿って延在するだけであり、部品1900の対向する両側に配置されている。フック状端部1906、1908は横幅の一部に沿ってのみ延在するので、部品1900はフック状端部内にスロットまたは開口部(例えばスロット1814)を含む必要はない。レースの端部1302、1304の遠位端部は、フック状端部1906、1908から形成されたポケットまたはキャビティ1912内に配置することができる。
【0069】
[0099]ここで
図20を参照すると、レース端部1302、1304をクロージャシステム100のスプール130と連結するために使用されている
図16~
図19の部品が示されている。スプール130は、ハウジング120の内部領域内に配置され、スプールのルーメン(図示せず)がハウジングの入口ポート1504および出口ポート1502と整列するようにハウジング120と整列する。レース端部1302、1304は、入口ポート1504を通り、スプールのルーメンを通り、そして出口ポート1502を通って挿入される。部品1600は、レース端部1302、1304と連結されている。次いで、部品1600およびレース1300を、出口ポート1502を通してスプール130のルーメン内に引き込んで、レース端部1302、1304をスプール130およびクロージャシステム100と動作可能に連結することができる。
【0070】
【0071】
[0101]部品2100は、レースが破断したときに物品の締め付けを維持するレース停止部材として
図21a~bで使用されている。
図21aでは、クロージャシステム100が靴などの物品2120に取り付けられている。レース1300は、クロージャシステム100の動作がレース1300内の張力を調整し、それによって物品2120の締め付けを調整するように、クロージャシステム100と動作可能に連結される。レース1300は、複数のガイド部材2102を介して物品2120に沿ったレース経路の周りを誘導される。ガイド部材2102は、最小限の摩擦干渉でレース1300がガイド部材2102に対してスライド、シフト、または移動することを可能にするように構成される。
【0072】
[0102]部品2100は、レース経路の遠位端部付近の2つのガイド部材2102の間に配置されるように、レース1300に連結される。部品2100は、部品2100の開口部を通してレースを挿入することなどによって、本明細書で説明するようにレース1300と連結される。部品2100は、レース1300を部品2100と容易に連結できるように十分に可撓性であるが、動作中にレース1300の周りに固定されたままであるように十分に剛性である。部品2100は、通常、レース1300の両端部の間で等距離に配置されるが、必要に応じて他の位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、部品2100の外面は、所望の視覚的魅力を提供するためにロゴまたは他の印を含むことができる。
【0073】
[0103]
図21bは、レース1300の破断時にレース1300内の張力を維持するために利用されている部品2100を示す。具体的には、レース1300が破断すると、レース1300および物品2120の張力により、レース1300がレースガイド2102を通ってシフトしスライドする。部品2100はレース1300の周りに固定されているので、レース1300を、レースガイド2102を通してスライドさせると、部品2100がレースガイド2102のうちの1つと接触して係合する。スプール130のルーメン1500と同様に、部品2100は、レースガイド2102のチャネルまたは開口部よりも大きく、したがって、部品2100は、レースガイド2102のチャネルもしくは開口部の中でまたはそれらを通ってスライドすることができない。むしろ、部品2100はレースガイド2102にくさび留めおよび/または固定され、それによりレース1300がレースガイド2102を通ってさらにスライドまたはシフトするのを防止する。物品2120は、レース1300が壊れているためにわずかに緩んでそれほど安全でないかもしれないが、しかし、そうでなければレース1300が壊れているために生じるであろうよりも実質的に締まっており安全であろう。さらに、部品2100をレースガイド2102の周りに固定した状態で、クロージャシステム100を動作させてレース1300をさらに緊張させ、物品2120を締め付けることができる。
【0074】
[0104]ここで
図22を参照すると、リール式システム2200のノブまたはハウジング2203と枢動可能に連結することができるキャップ2202を含むリール式クロージャシステム2200が示されている。キャップ2202は、環状またはドーム形のリングの形状であってもよい。動作中、キャップ2202は枢動点を中心に後方に折り畳まれる。次いで、キャップ2202を使用してリール式クロージャシステム2200のノブを回転させる。例えば、キャップ2202は、リール式クロージャシステム2200のノブまたは別の部品を回転させるためのハンドルとして使用することができる。いくつかの例では、キャップ2202は、キャップ2202の回転がリール式クロージャシステム2200内でスプールの回転を直接引き起こすようにスプール(図示せず)と動作可能に連結されてもよい。キャップ2202は、ユーザの指を収容するように構成されているか、そうでなければキャップ2202を容易に握って回転させることを可能にする凹んだ中央部分2204を有することができる。他の実施形態では、リール式クロージャシステム2200は、レバー式、ヒンジ式部品、巻取り式部品、またはリール式クロージャシステム2200のノブもしくはスプールを回転させるのに役立つ他の何らかの部品を含むことができる。いくつかの実施形態では、キャップ2202が閉位置にあるとき、締め付けまたは緩み方向へのノブまたはスプールの回転を禁止することができる。
【0075】
[0105]ここで
図23a~
図23cを参照すると、可逆ノブ2302を含むリール式クロージャシステム2300が示されている。具体的には、ノブ2302は、2つの位置または構成の間でノブ2302を反転させることを可能にする可撓性または弾性の材料から作られる。第1の構成では、ノブ2302は、比較的薄型でドーム形であってもよい。薄型構成では、ノブ2302の内側縁部またはリップ2304は、靴または物品の外面に接してまたはそれに隣接して配置されてもよい。ノブ2302のドーム型または薄型の形状は、リール式クロージャシステム2300を隠すのを助け、システムまたはノブ2302の偶発的な開放または操作を防止し、それによってシステムまたはノブ2302へのアクセスを最小限に抑えることができる。ノブ2302を反転させるために、ユーザは自分の指または別の物体をノブ2302のリップまたは縁部2304の下に置き、ノブ2302の外側縁部を上方に引張ることができる。ノブ2302は、リップまたは縁部2304がユーザにとって容易にアクセス可能である外側に拡張した構成に跳ねるかまたは曲がることができる。ユーザは、ノブ2302を回転させ、それによってシステムの引張部材(図示せず)を引張るために、リップまたは縁部2304を掴むことができる。リップまたは縁部2304は、外側に拡張した構成で握りやすく、かつ薄型の構成で靴または物品の表面を掴む粘着性材料で作られてもよい。ノブ2302は、ユーザが拡張構成でノブ2302を握って回転できるように十分に剛性であるが、説明したようにノブ2302を反転できるように十分に柔軟な材料で作られるべきである。いくつかの事例では、ノブ2302は、拡張構成にあるときにのみ回転するように構成されてもよく、これはさらにシステムの偶発的な操作を最小限に抑えることができる。
【0076】
[0106]ここで
図24a~
図24bを参照すると、リール式クロージャシステムの偶発的な操作および/またはレース/引張部材の緩みもしくは締め付けを防止または最小化するためにリール式クロージャシステム2400の上に配置することができるストラップ2402が示される。ストラップ2402は、靴または物品に取り付けられる固定端部と、リール式クロージャシステム2400を覆って折り畳み可能な自由端部と、を含む。自由端部は、リール式システム2400上で折り畳まれた後に靴または物品に固定可能である。いくつかの実施形態では、ストラップ2402は、リール式クロージャシステム2400を収容するようにサイズおよび形状が決められた凹部またはガレージ2404を含む。具体的には、凹部2404は、リール式クロージャシステム2400が凹部領域内に容易に収まるように構成され、それは、ストラップ2402がリール式クロージャシステム2400に、下にある足に不快または刺激を与える可能性がある下向きの圧力を加えるのを最小限にするかまたは防止する。ストラップ2402の固定端部は、ストラップ2402が靴または物品の周りに折り畳まれたときに凹部またはガレージ2404がリール式クロージャシステムの真上に確実に配置されるように、通常、可撓性がより低い材料で作られている。
【0077】
[0107]他の実施形態では、靴の異なる部分(例えば、舌)をリール式クロージャシステムの上に折り畳むことができ、またはリール式クロージャシステムを覆い隠すために一対のバーもしくはストラップ、および剛性部材などの他の部品を使用することができる。
【0078】
[0108]ここで
図25a~
図25bを参照すると、下にある物品2502または靴2504と色および/またはパターンが一致するように構成されたリール式クロージャシステム2500が示されている。具体的には、リール式クロージャシステム2500のノブの上面は、物品または靴の色および/またはパターンに合うようにUV塗装されてもよい。ノブの一致した色および/またはパターンは、リール式クロージャシステム2500が物品または靴の一体型部品として見えるようにすることを可能にすることができる。色および/またはパターンを一致させる能力は、物品2502または靴2504に望ましい審美的外観を与えることができる。
【0079】
[0109]ここで
図26a~
図26dを参照すると、靴の周りのリール式クロージャシステムの代替的な配置が示されている。
図26a~
図26bでは、リール式クロージャシステム2602が靴2600の底面に配置されている。リール式クロージャシステム2602は、靴2600の底面のほぼ中間点に配置されているように示されているが、他の実施形態では、リール式クロージャシステム2602は、靴2600の踵または最前部の近くに配置することができる。リール式クロージャシステム2602は、ユーザが歩くまたは靴を履くときにリール式クロージャシステム2602のノブの頂部が地面に接触するのを防止するように、靴の底面の凹状領域2604内に配置することができる。凹状領域2604は、ユーザが凹状領域内でノブを容易に握って回転させることができるように十分に幅広くすることができる。リール式クロージャシステム2602を靴2600の底部に配置することは、リール式クロージャシステム2602を見えないように隠すまたは隠蔽し、またリール式クロージャシステム2602の偶発的な操作を防止することもできる。
【0080】
[0110]
図26c~
図26dは、靴2610の底部に配置された別のリール式クロージャシステム2612を示している。
図26a~
図26bのシステムと同様に、
図26c~
図26dのリール式クロージャシステム2612は、必要に応じて凹状領域内に配置することができる。リール式クロージャシステム2612は、トルク入力機構として使用するために構成されたスロットまたはキー2614を含む。リール式クロージャシステム2612は、ノブがスロットまたはキー2614を介してのみ回転可能となり得るように構成することができる。いくつかの例では、スロットまたはキー2614は、ノブを回転させる入力トルクを提供するために、クォーターまたはドライバなどの一般的な物体がスロットまたはキー2614内に挿入することができるような形状およびサイズであってもよい。他の実施形態では、スロットまたはキー2614は専用ツールの使用を必要とするように設計されてもよい。いくつかの事例では、靴2610は、リール式クロージャシステム2612を操作するために必要とされるまたは使用されるツールを含むことができる。例えば、靴2610に取り付けられるストラップ2620の遠位端部2622は、ストラップ2620の遠位端部2622がリール式クロージャシステム2612のスロットまたはキー2614内に挿入することができるような形状およびサイズであってもよい。ストラップ2620の遠位端部2622は、入力トルクをリール式クロージャシステム2612に加えることを可能にするために比較的剛性であってもよい。ストラップ2620の遠位端部2622は、面ファスナー、機械的ファスナー、磁石などを介して靴2610に取り付けることができる。他の例では、スロットまたはキー2614に使用されるキーまたはツールは、靴2610に取り外し可能に取り付けることができる。
【0081】
[0111]ここで
図27a~
図27bを参照すると、スプールを回転させ、それによってリール式クロージャシステム2700のレース/引張部材を緊張させるために使用される外側または環状リング2702を含むリール式クロージャシステム2700が示されている。リング2702は、係合状態またはロック状態と係合解除状態またはアンロック状態との間で軸方向に移動可能である。例えば、リング2702は、最初は、レースにかかる張力が維持されている、および/またはレースをさらに緊張もしくは弛緩させるように動作不能である、係合またはロック状態にあってもよい。システムをアンロックまたは係合解除するために、ノブの中央部分または部材2704を軸方向下方に押す(またはリング2702を軸方向上方に引張る)ことができ、リング2702をノブの中央部または部材2704から軸方向上方に延在させる(例えば、軸方向上方に跳ねさせるまたはポップさせる)。システムが係合解除されると、レース/引張部材の張力が自動的に解放されるか、またはレース/引張部材の張力を漸増的に締め付けまたは緩めるためにリング2702が使用されてもよい。レース/引張部材を漸増的に締め付けまたは緩めるために、リング2702を時計回りまたは反時計回りの方向に回転させることができる。所望のレース張力が達成されるか、またはレース張力が完全に解放されると、リング2702がノブの中央部分または部材2704と整列するように、リング2702を軸方向下方に押すことができ、これはシステムをロックまたは係合し、レース/引張部材の張力を維持する。
【0082】
[0112]ここで
図28a~
図28bを参照すると、引張コード部品と回転部品の両方を含むリール式クロージャシステム2800が示されている。引張コード部品は、レース2804に張力をかけるために用いられ、一方、回転部品は、レースを巻き取るために、および/またはひも2804にさらに張力をかけるために用いられる。引張コード部品は、レース2804の遠位端部に連結または取り付けられた引張タブ2802を含む。レースは、回転部品のハウジング2803およびスプール2806部品を通してスライド可能に配置される。レース2804を引張るために、ユーザは引張タブ2802を掴んで遠位方向に引張り、それによりレース2804が回転部品のハウジング2803およびスプール2806を通して引張られる。次に、回転部品のノブ(図示せず)を回転させて、ハウジング2803内でスプール2806を回転させることができ、これにより、レース2804がスプール2806の周りに巻き付けられる。引張タブ2802がハウジング2803の外面に隣接して配置されるまでノブを回転させることができる。いくつかの事例では、スプール2806の周りにレース2804を巻くことによっても、レース2804にさらに張力がかかり、それによってリール式クロージャシステム2800が使用されている靴または物品をさらに締め付けることができる。
【0083】
[0113]引張コード部品は、主にレース2804を引張るために使用されてもよく、一方、回転部品は、余分なレースが周囲の物体に干渉したり絡み合ったりしないようにするために主にレース管理に使用される。システムの解放または緩めは、記載されているのとは逆の方法で起こり得る。例えば、ノブを逆回転させて、レース2804をスプール2806から引き出すことができる。レース2804は、それがハウジング2803およびスプール2806を通って自由にスライドすることができるようになるまで引き出されてもよく、その時点でレース張力は緩められてもよい。
【0084】
[0114]
図29を参照すると、引張部材をリール式クロージャ装置と連結する方法2900が示されている。ブロック2910において、引張部材がリール式クロージャ装置のスプール部品のチャネルを通して挿入される。ブロック2920において、引張部材の遠位端部が、引張部材とは別個であって、引張部材の遠位端部の周りに連結部品を固定するために引張部材の遠位端部と摩擦係合する連結部品と連結される。連結部品は、引張部材に結び目を作ることを必要とせずに、かつ引張部材の他の変更を必要とせずに、引張部材と摩擦係合する。連結部品はまた、連結部品が引張部材に固定された後に引張部材のトリミングまたは切断が必要とされないように、引張部材の遠位端部と摩擦係合する。ブロック2930において、連結部品がチャネルと係合し、それによって引張部材がスプール部品のチャネルを通して引張られるのを防止するように、スプール部品のチャネルを通して引張部材が引き込まれる。
【0085】
[0115]本明細書に記載されるように、連結部品は、少なくとも1つの開口部を有する本体を含む。したがって、引張部材の遠位端部を連結部品と連結するステップは、引張部材の遠位端部を連結部品と摩擦係合するように開口部を通して引張部材の遠位端部を挿入するステップを含む。いくつかの実施形態では、本体は少なくとも2つの開口部を含む。そのような実施形態では、本方法は、引張部材を連結部品と摩擦係合するように、引張部材の遠位端部を本体の各開口部を通して挿入するステップを含むことができる。他の実施形態では、本方法は、連結部品が引張部材の両端にしっかりと固定されるように、引張部材の両端を1つの開口部を通して挿入するステップを含むことができる。連結部品がスプール部品の円筒体部材の外壁を越えて半径方向外側に延在しないように、引張部材をスプール部品のチャネル内に引き込むことができる。
【0086】
[0116]次に
図30を参照すると、リール式クロージャシステムの組み立て方法3000が示されている。ブロック3010では、リール式クロージャシステムが提供される。リール式クロージャシステムは、内部領域を画定するベース部材と、ハウジング部品と、ハウジング部品内に回転可能に配置されたスプール部品と、ハウジング部品と回転可能に連結された締め付け部品であって、締め付け部品の操作時にスプール部品をハウジング部品内で回転させるようにスプール部品と動作可能に連結された締め付け部品と、を含む。ブロック3020では、ハウジング部品の底端部がベース部材の内部領域内に軸方向に挿入される。ブロック3030では、ハウジング部品をベース部材の周りに固定するために、ハウジング部品がベース部材に対して回転される。ハウジング部品がベース部材に固定された後に、ハウジング部品は、ベース部材に対するハウジング部品の逆回転を必要とせずにベース部材から取り外し可能である。
【0087】
[0117]ハウジング部品に力を加えることによりハウジング部品がベース部材の内部領域から軸方向に移動して、ハウジング部品がベース部品から取り外し可能であり得る。ベース部材に対するハウジング部品の軸方向の移動は、ベース部材の少なくとも一部分の撓みを必要とし得る。ベース部材は、一対のポートまたはチャネルを含むことができ、そのような実施形態では、本方法はまた、各ポートまたはチャネル内に力印加ツールを挿入するステップと、力適用ツールを介してハウジング部品に力を加えて、ハウジング部品をベース部材に対して軸方向に移動させるステップと、を含むことができる。ハウジング部品の底端部をベース部材の内部領域内に軸方向に挿入するステップは、ハウジング部品の半径方向に延在する複数のタブをベース部材の対応する半径方向に延在するチャネル内に挿入するステップを含むことができる。そのような実施形態では、ベース部材に対するハウジング部品の回転により、半径方向に延在する各タブがベース部材のリップまたは突起部の下に移動することができる。
【0088】
[0118]ベース部材およびハウジング部品は、ハウジング部品をベース部材と連結するために、ハウジング部品がいくつかの定義された向きのうちの1つでベース部材と整列しなければならないように構成することができる。ベース部材およびハウジング部品は、ハウジング部品がベース部材の内部領域内にいくつかの定義された向きのうちの1つ以外の向きで軸方向に挿入された場合に、ベース部材に対するハウジング部品の回転を防止するように構成することができる。
【0089】
[0119]ここで
図31を参照すると、リール式クロージャ装置を組み立てる方法3100が示されている。ブロック3110では、駆動部品が締め付け部品と連結される。ブロック3120では、締め付け部品が、駆動部品がハウジング部品の内部領域に面するように、ハウジング部品の頂端部と連結される。ブロック3130では、スプール部品の頂端部が駆動部品の底面に面するように、ハウジング部品内にスプール部品が挿入される。ブロック3140では、連結部品の中央ボスがハウジング部品の内部領域内に延在するように、連結部品がハウジング部品の底端部に連結される。連結部品は、中央ボスから半径方向外側に延在し、ハウジング部品の底端部に取り付けられる一対のアームを含み、各アームの遠位端部は、上方に湾曲し、一対のアームがハウジング部品の底端部に取り付けられたときにハウジング部品と取り外し可能に連結するリップまたはタブを含む。
【0090】
[0120]いくつかの実施形態では、本方法はまた、スプール部品の開口部および駆動部品の開口部を通して中央ボスを挿入するステップを含むことができる。そのような実施形態では、中央ボスの頂端部は、駆動部品の開口部の直径よりも大きい直径を有する環状突起を含むことができる。いくつかの実施形態では、ハウジング部品内にスプール部品を挿入するステップは、ハウジング部品の底端部内にスプール部品を挿入するステップを含む。いくつかの実施形態では、中央ボスは、軸方向に延在する隙間を含むことができる。そのような実施形態では、本方法はまた、中央ボスの軸方向に延在する隙間内に補強ばねを挿入するステップを含むことができる。締め付け部品をハウジング部品の頂端部と連結するステップは、締め付け部品のリップをハウジング部品の対応するリップの上にスナップ留めするステップを含むことができる。
【0091】
[0121]様々な部品のいくつかの実施形態および配置が本明細書に記載されているが、様々な実施形態に記載された様々な部品および/または部品の組み合わせは修正、再配置、変更、調整などが可能であることを理解すべきである。例えば、記載された実施形態のいずれかにおける部品の配置は調整または再配置されてもよく、および/または様々な記載された部品はそれらが現在記載または採用されていない実施形態のいずれにも使用することができる。したがって、様々な実施形態は、本明細書に記載の特定の構成および/または部品構造に限定されないことを理解されたい。
【0092】
[0122]さらに、本明細書に開示した特徴および要素の任意の実行可能な組み合わせもまた開示されるものとみなされることを理解されたい。さらに、本開示の実施形態に関して特徴が説明されていないときはいつでも、当業者はこれにより、本発明のいくつかの実施形態がそのような特徴を暗黙的かつ具体的に除外することができ、それによって否定的な請求の限定に対する支持を提供することに気付く。
【0093】
[0123]いくつかの実施形態を説明してきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく様々な修正例、代替構造、および等価物を使用できることが当業者には理解されよう。さらに、本発明を不必要に曖昧にすることを避けるために、いくつかの周知のプロセスおよび要素は記載していない。したがって、上記の説明は、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0094】
[0124]ある範囲の値が提供される場合、文脈上明らかに別段の指示がない限り、その範囲の上限と下限の間の下限値の10分の1までの各介在値もまた具体的に開示されることが理解される。記載した範囲内の任意の記載値または介在値と、その記載した範囲内の任意の他の記載値または介在値との間の各小さい範囲が包含される。これらのより狭い範囲の上限および下限は独立して範囲に含まれるか除外されてもよく、記載された範囲内の任意の具体的に除外された限界を条件として、いずれか、どちらもないか、または両方の制限がより小さな範囲に含まれる各範囲もまた本発明内に包含される。記載された範囲が限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれた限界のいずれかまたは両方を除外した範囲も含まれる。
【0095】
[0125]本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかにそうでないと指示しない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「1つのプロセス」への言及は複数のそのようなプロセスを含み、「1つの装置」への言及は1つまたは複数の装置および当業者に知られているそれらの均等物などへの言及を含む。
【0096】
[0126]また、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるときの「備える(comprise,comprising)」および「含む(include,including,includes)」という用語は、述べられた特徴、整数、部品、またはステップの存在を特定することを意図しているが、しかし、それらは、1つまたは複数の他の特徴、整数、部品、ステップ、動作、またはグループの存在または追加を排除するものではない。
【外国語明細書】