IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エモリー ユニバーシティーの特許一覧

特開2022-116024B型肝炎ウイルスの治療のためのホスホロアミデート
<>
  • 特開-B型肝炎ウイルスの治療のためのホスホロアミデート 図1
  • 特開-B型肝炎ウイルスの治療のためのホスホロアミデート 図2
  • 特開-B型肝炎ウイルスの治療のためのホスホロアミデート 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022116024
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】B型肝炎ウイルスの治療のためのホスホロアミデート
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/7068 20060101AFI20220802BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20220802BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20220802BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 31/513 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 31/522 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 31/675 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 31/7072 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20220802BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20220802BHJP
   A61K 31/662 20060101ALI20220802BHJP
【FI】
A61K31/7068
A61P31/12
A61P31/20
A61P1/16
A61K31/513
A61K31/522
A61K31/675
A61K31/7072
A61K45/00
A61P43/00 121
A61K9/127
A61K31/662
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022077781
(22)【出願日】2022-05-10
(62)【分割の表示】P 2018567034の分割
【原出願日】2017-06-23
(31)【優先権主張番号】62/354,471
(32)【優先日】2016-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504391260
【氏名又は名称】エモリー ユニバーシティー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100139310
【弁理士】
【氏名又は名称】吉光 真紀
(72)【発明者】
【氏名】デ ラ ローザ,アベル
(72)【発明者】
【氏名】ペインター,ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ブルームリング,グレゴリー アール.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】感染性疾患の治療のための化合物及び組成物、ならびにそのような疾患を治療する方法を提供する。
【解決手段】化合物及び組成物にはクレブジンの誘導体が含まれ、該化合物及び組成物には別の抗ウイルス剤との併用でクレブジンの誘導体が含まれる。該化合物及び組成物には、ラミブジン、アデフォビル、テノフォビル、テルビブジン、エンテカビルのホスホロアミデート、またはそれらの組み合わせとの併用でクレブジンの誘導体が含まれる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式:
【化1】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
各Rは、独立して水素であり、または式:
【化2】
の1つから選択され;
各Xは独立してOまたはSであり;
ZはNまたはCRであり;
UはOまたはSであり;
WはCHO、CDO、CFO、CHCHであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、Cl、Br、I、メチル、トリフルオロメチル、シアノ、アルキル、アルケニル
、プロパルギル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、
アルコキシ、置換されたエテニル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチ
ル、ホルミル、アシル、アミノ、置換されたアミノ、アジド、チオール、ヒドロキシアミ
ノ、または置換されたチオであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項2】
以下の式:
【化3】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって
、式中、
各Rは独立して水素であり、または式:
【化4】
の1つから選択され、
各Xは独立して、OまたはSであり;
ZはNまたはCRであり;
UはOまたはSであり;
Wは、CDO、CFO、CHCHであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、F、OH、アルキニル、エチニルであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項3】
以下の式:
【化5】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって
、式中、
各Rは独立して水素であり、または式:
【化6】
【化7】
の1つから選択され、
ZはNまたはCRであり;
UはOまたはSであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、F、OH、アルキニル、エチニルであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項4】
以下の式
【化8】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって
、式中、
各Rは独立して水素であり、または式
【化9】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エ
チニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホル
ミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項5】
以下の式:
【化10】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって
、式中、
各Rは独立して、式:
【化11】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、アル
キル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキ
シル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換さ
れたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである、前記組成物。
【請求項6】
以下の式:
【化12】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
各Rは独立して、式:
【化13】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである、前記組成物。
【請求項7】
以下の式:
【化14】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって
、式中、
は、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、C-Cアルキル、プロパルギ
ル、アミノ、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換され
たアルキニル、置換されたアミノ、置換されたエチニルまたはヒドロキシメチルである、
前記組成物。
【請求項8】
以下の式:
【化15】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
各Rは独立して、式:
【化16】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項9】
以下の式:
【化17】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エ
チニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホル
ミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり;
がメチルであり、Rはメチルであることができない;且つ
がHであり、Rはメチルであることができない、前記組成物。
【請求項10】
以下の式:
【化18】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
は、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、置換された
メチル、C-Cアルキル、アリル、置換されたアリル、プロパルギル、シアノ、ホル
ミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルキニル、置換されたエチニル、置換
されたアミノ、またはヒドロキシメチルである、前記組成物。
【請求項11】
以下の式:
【化19】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
各Rは独立して、式:
【化20】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項12】
以下の式:
【化21】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり;
がHであり、そのとき、RはHであることができない;且つ
がHであり、そのとき、Rはヒドロキシメチルであることができない、前記組成物
【請求項13】
以下の式
【化22】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中
各Rは独立して、式:
【化23】
の1つから選択され;
Zは、NまたはCRであり;
Yは、OまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、F、OH、アルキニル、エチニルであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項14】
以下の式:
【化24】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり、
がHであり、そのとき、RはHであることができない、前記組成物。
【請求項15】
以下の式:
【化25】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり、
がメチルであり、そのとき、RはHであることができない、前記組成物。
【請求項16】
以下の式:
【化26】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エ
チニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホル
ミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである、前記組成物。
【請求項17】
以下の式:
【化27】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
は、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、アルキル、
アルケニル、アルキニル、アミノ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、
アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換され
たアミノ、またはヒドロキシメチルである、前記組成物。
【請求項18】
以下:
【化28】
から選択される化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組
成物。
【請求項19】
以下の式:
【化29】
の化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組成物であって

式中、
は水素である、または式:
【化30】
の1つから選択され;
Yは、OまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、D、F、Cl、Br、I、ヒドロキシル、メチル、トリフルオロメチル、シアノ
、アルキル、アルケニル、アルキニル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置
換されたアルキニル、アルコキシ、エテニル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフ
ルオロメチル、ホルミル、アシル、アミノ、置換されたアミノ、アジド、チオール、ヒド
ロキシアミノ、または置換されたチオであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである、前記組成物。
【請求項20】
以下
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】
【化35-1】
【化35-2】
【化36】
から選択される化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組
成物。
【請求項21】
【化37】
から選択される化合物またはその薬学上許容できる塩と、第2の抗ウイルス剤とを含む組
成物。
【請求項22】
請求項1~21のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容できる塩と、薬学上許
容できるキャリアとを含む、ウイルス感染症の治療または予防のための医薬組成物。
【請求項23】
前記ウイルス感染症がDNAウイルスを含む感染性因子によって引き起こされる請求項
22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
前記DNAウイルスがヘパドナウイルスを含む請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項25】
請求項1~21のいずれかに記載の化合物またはその薬学上許容できる塩と、薬学上許
容できるキャリアとを含む、リポソーム組成物。
【請求項26】
DNAウイルスによって引き起こされる感染症を治療するまたは予防する方法であって
、必要とする宿主に有効量の請求項1~21のいずれかに記載の化合物またはその薬学上
許容できる塩を投与することを含む、前記方法。
【請求項27】
前記DNAウイルスがヘパドナウイルスを含む請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの第2の抗ウイルス剤が、アバカビル、アシクロビル、アシクロビ
ル、アデフォビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、ア
タザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラ
ビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビ
ン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、フォサムプレナ
ビル、フォスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、
イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、
インターフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、
マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オ
セルタミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プ
レコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナ
ビル、ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジ
ン、テノフォビル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリ
ジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロ
ク、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、及びそれらの組
み合わせから成る群から選択され、以下の化合物:
【化38】
の1以上と共に投与される請求項26に記載の方法。
【請求項29】
ウイルス感染症の治療または予防のための医薬組成物であって、
肝臓を標的とするように修飾されているラミブジン、アデフォビル、テノフォビル、テル
ビブジン、及びエンテカビルから成る群から選択される少なくとも1つの第2の抗ウイル
ス剤との併用で請求項1~21のいずれかに記載の組成物またはその薬学上許容できる塩
と、薬学上許容できるキャリアとを含む、前記医薬組成物。
【請求項30】
ラミブジン、アデフォビル、テノフォビル、テルビブジン、及びエンテカビルのホスホ
ロアミデートから選択される少なくとも1つの第2の抗ウイルス剤またはそれらの組み合
わせと共に請求項1~21のいずれかに記載の組成物またはその薬学上許容できる塩と、
薬学上許容できるキャリアとを含む医薬組成物。
【請求項31】
ウイルス感染症の治療または予防のための医薬組成物であって、
以下:
【化39】
【化40】
から選択される1以上の化合物から選択される少なくとも1つの第2の抗ウイルス剤と共
に請求項1~21のいずれかに記載の組成物またはその薬学上許容できる塩と、薬学上許
容できるキャリアとを含む、前記医薬組成物。
【請求項32】
請求項29~31のいずれか1項に記載の医薬組成物を含むリポソーム組成物。
【請求項33】
ウイルス感染症を治療するまたは予防する方法であって、必要とする宿主に有効量の請
求項29~31のいずれかに記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項34】
前記ウイルス感染症がDNAウイルスを含む感染性因子によって引き起こされる請求項
33に記載の方法。
【請求項35】
前記DNAウイルスがヘパドナウイルスを含む請求項34に記載の方法。
【請求項36】
DNAウイルスによって引き起こされる感染症を治療するまたは予防する方法であって
、必要とする宿主に有効量の請求項29~31のいずれかに記載の医薬組成物を投与する
ことを含む、前記方法。
【請求項37】
前記DNAウイルスがヘパドナウイルスを含む請求項36に記載の方法。
【請求項38】
請求項1~21のいずれかに記載の化合物と、少なくとも1つの追加の抗ウイルス剤と
を含む組成物。
【請求項39】
前記化合物が、
【化41】
である請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
前記少なくとも1つの追加の抗ウイルス剤が、侵入阻害剤、cccDNA形成阻害剤、
cccDNAのTALENS遺伝子編集、cccDNAのCRISPR/Cas9遺伝子
編集、RNAi/アンチセンス、コア調節剤、カプシド集合阻害剤、CpAM、HBx阻
害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻
害剤、肝臓を標的とするヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、RNA分解酵
素H阻害剤、表面抗原遊離阻害剤、TLR7アゴニスト、TLR9アゴニスト、RIG-
I/Nod2活性化因子、STINGアゴニスト、サイクロフィリン阻害剤、抗PD-1
、治療用ワクチン、または操作されたT細胞である請求項38に記載の組成物。
【請求項41】
前記少なくとも1つの追加の抗ウイルス剤が、アバカビル、アシクロビル、アデフォビ
ル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、アタザナビル、ア
トリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダ
ノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビル
チド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、フォサムプレナビル、フォスカ
ルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジ
ン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、インターフェロ
ンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モ
ロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オセルタミビル、
ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポ
ドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジ
ン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン、テノフォビ
ル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマ
ンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロク、ビダラビン
、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、Myrcludex B、AR
C-520、ARC-521、ARB-1467、ARB-1740、ALN-HBV、
ASMB-102、ASMB-103、ASMB CpAM、IONIS-HBVRx(
GSK3228836)、IONIS-HBV-LRx(GSK3389404)、NV
R3-778/1221、ABI-H101、AB-423、Morphothiadi
n、テノフォビルアラフェナミド、CMX157、REP2139、REP2165、G
S-9620、RO6864018、RG-7834ARB-1598、SB9200、
CRV431、NVPO18、Keytruda、Opdivio、GS-4774、I
NO-1800、HepTcell、及びTG1050から選択される請求項38に記載
の組成物。
【請求項42】
請求項38~41のいずれか1項に記載の医薬組成物を含むリポソーム組成物。
【請求項43】
ウイルス感染症を治療するまたは予防する方法であって、必要とする宿主に有効量の請
求項38~42のいずれかに記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項44】
前記宿主がヒトである請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記ウイルス感染症が、DNAウイルスを含む感染性因子によって引き起こされる請求
項43に記載の方法。
【請求項46】
前記DNAウイルスがヘパドナウイルスを含む請求項43に記載の方法。
【請求項47】
請求項1~21のいずれかに記載の化合物と、ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラー
ゼ阻害剤または肝臓を標的とするヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤と、少
なくとも1つの追加の抗ウイルス剤とを含む組成物。
【請求項48】
前記化合物が、
【化42】
である請求項47に記載の組成物。
【請求項49】
前記ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤または肝臓を標的とするヌクレオ
シド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤が、アバカビル、アシクロビル、アデフォビル、
アトリプラ、シドフォビル、コンビビル、ジダノシン、エドクスジン、エムトリシタビン
、エンテカビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イド
クスウリジン、イノシン、ラミブジン、ペンシクロビル、リバビリン、ソホスブビル、ス
タブジン、テルビブジン、テノフォビル、テノフォビルジソプロキシル、トリフルリジン
、トリジビル、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビダラビン、ビラミジ
ン、ザルシタビン、ジドブジン及びその肝臓を標的とする誘導体から成る群から選択され
る請求項47に記載の組成物。
【請求項50】
前記少なくとも1つの追加の抗ウイルス剤が、侵入阻害剤、cccDNA形成阻害剤、
cccDNAのTALENS遺伝子編集、cccDNAのCRISPR/Cas9遺伝子
編集、RNAi/アンチセンス、コア調節剤、カプシド集合阻害剤、CpAM、HBx阻
害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻
害剤、肝臓を標的とするヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、RNA分解酵
素H阻害剤、表面抗原遊離阻害剤、TLR7アゴニスト、TLR9アゴニスト、RIG-
I/Nod2活性化因子、STINGアゴニスト、サイクロフィリン阻害剤、抗PD-1
、治療用ワクチン、または操作されたT細胞から成る群から選択される請求項47に記載
の組成物。
【請求項51】
前記少なくとも1つの追加の抗ウイルス剤が、アバカビル、アシクロビル、アシクロビ
ル、アデフォビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、ア
タザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラ
ビルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビ
ン、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、フォサムプレナ
ビル、フォスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、
イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、
インターフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、
マラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オ
セルタミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プ
レコナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナ
ビル、ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジ
ン、テノフォビル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリ
ジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロ
ク、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、Myrclud
ex B、ARC-520、ARC-521、ARB-1467、ARB-1740、A
LN-HBV、ASMB-102、ASMB-103、ASMB CpAM、IONIS
-HBVRx(GSK3228836)、IONIS-HBV-LRx(GSK3389
404)、NVR3-778/1221、ABI-H101、AB-423、Morph
othiadin、テノフォビルアラフェナミド、CMX157、REP2139、RE
P2165、GS-9620、RO6864018、RG-7834ARB-1598、
SB9200、CRV431、NVPO18、Keytruda、Opdivio、GS
-4774、INO-1800、HepTcell、及びTG1050から選択される請
求項47に記載の組成物。
【請求項52】
請求項47~51のいずれか1項に記載の医薬組成物を含むリポソーム組成物。
【請求項53】
ウイルス感染症を治療するまたは予防する方法であって、必要とする宿主に有効量の請
求項47~52のいずれかに記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項54】
前記宿主がヒトである請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記ウイルス感染症がDNAウイルスを含む感染性因子によって引き起こされる請求項
52に記載の方法。
【請求項56】
前記DNAウイルスがヘパドナウイルスを含む請求項52に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
B型肝炎ウイルス(HBV)は、45~160日で現れる症状を伴う急性感染症または
慢性感染症を生じる、世界中で3億5000万人が冒されている肝臓を標的とする感染性
疾患である。HBV感染に関連する予後の結果として、毎年600,000人の死亡が発
生していると推定される。HBVは、宿主細胞にて共有結合閉環状DNA(cccDNA
)を形成するのに使用される3.2kbの不完全環状DNA(rcDNA)ゲノムを持つ
。次いでcccDNAが宿主DNA依存性のRNAポリメラーゼであるRNAポリメラー
ゼIIによって転写され、プレゲノムRNA(pgRNA)を作り出す。次いでPgRN
Aはウイルスにコードされた逆転写酵素によって使用されてrcRNAを形成する。慢性
HBV感染症の現在の治療の目標はHBVの複製を低減し、肝臓の損傷を軽減することで
ある。
【0002】
慢性HBV感染症の現在の治療には、ペグ化したαインターフェロン及びヌクレオシド
/ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NRTI)が挙げられる。NRTIはホスホネート含
有のNRTIの場合その相当する5’-三リン酸または二リン酸に変換され、HBVにコ
ードされたポリメラーゼを阻害することによってウイルスの複製を減らす。クレブジンは
、患者におけるミトコンドリアの機能障害の結果であった薬剤関連の骨格筋ミオパシーの
ために慢性HBVの治療にはもはや開発されないNRTIである。興味深いことに、クレ
ブジン三リン酸はHBVにコードされたポリメラーゼの競合的非基質阻害剤であることが
示されており、その細胞内での長い半減期のために薬剤離脱の後、長期にわたってHBV
の複製を抑えることができる。
【0003】
従って必要とされるのはHBVの治療のための新しい化合物である。本明細書で開示さ
れている組成物及び方法はこれらの及び他のニーズに対処する。
【発明の概要】
【0004】
本明細書で具体化され、広く記載されているように、開示されている物質及び方法の目
的によれば、開示されている主題は、態様の1つでは、化合物、組成物及び化合物や組成
物を作製し、使用する方法に関する。具体的な態様では、開示されている主題には、クレ
ブジンの誘導体及びそのような誘導体を作製し、使用する方法が含まれる。開示されてい
るのはまた、開示されている化合物によってHBV感染症を治療する方法である。開示さ
れているのはまた、抗ウイルス剤との併用で開示されている化合物によってHBV感染症
を治療する方法である。さらなる利点は後に続く説明にて一部記述されているであろうし
、説明から一部明白であろうし、または以下に記載されている態様の実践によって習得さ
れてもよい。以下に記載されている利点は特に添付のクレームで指摘されている要素及び
組み合わせによって実現され、達成されるであろう。前述の一般的な説明及び以下の詳細
な説明は双方とも例示であり、且つ説明的であるにすぎず、制約ではないことが理解され
るべきである。
【0005】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は以下に記載されている幾つか
の態様を説明している。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】EIDD-2173をP.O.で投与したラットのクレブジン5’-三リン酸の平均組織レベルを示すグラフである。
図2】EIDD-02173(20μM)のHuh-7細胞の取り込み及び代謝を示すグラフである。
図3】EIDD-2173(5’-ホスホロアミデート)をP.O.投与したラットのクレブジンヌクレオシドの組織レベルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載されている物質、化合物、組成物及び方法は、開示されている主題の具
体的な態様の以下の詳細な説明、その中に含まれる図面及び実施例を参照してさらに容易
に理解されてもよい。
【0008】
本文の物質、化合物、組成物及び方法が開示され、記載される前に、以下に記載されて
いる態様は、そのようなものは当然変化してもよいので、特定の合成方法または特定の試
薬に限定されないことが理解されるべきである。本明細書で使用される用語は特定の態様
を記載する目的のためであって、限定を意図するものではないことも理解されるべきであ
る。
【0009】
また、本明細書の全体を通して、種々の刊行物が参照される。これらの刊行物の開示は
全体として、開示されている事柄が関係する技術の最先端をさらに完全に記載するために
参照によって本明細書に組み入れられる。開示されている参考文献も、参考文献が頼りに
する文章にて議論されるそれらの中に含有される物質について参照によって個々に且つ具
体的に本明細書に組み入れられる。
【0010】
一般的な定義
本明細書及び後に続くクレームにて、以下の意味を有すると定義されるべきである多数
の用語が言及されるであろう。
【0011】
本明細書及びクレームの全体を通して、単語「含む(comprise)」及び、たと
えば、「含む(comprising)」及び「含む(comprises)」のような
その単語の他の形態は、たとえば、他の添加剤、成分、整数またはステップを含むことを
意味するが、これに限定されず、且つ、それらを排除するようには意図されない。
【0012】
説明及び添付のクレームで使用されるとき、単数形態「1つ(a)」、「1つ(an)
」及び「その(the)」は文脈が明らかに指示しない限り、複数の指示対象を含む。従
って、たとえば、「1つの組成物」への言及は2以上のそのような組成物の混合物を含み
、「an抗生剤」への言及は2以上のそのような抗生剤の混合物を含み、「その化合物」
への言及は2以上のそのような化合物の混合物を含む、等である。
【0013】
「任意の」または「任意で」は、それに続いて記載される事象または状況が発生し得る
または発生し得ないこと、及び記載は事象または状況が発生する場合及びそれが発生しな
い場合を含むことを意味する。
【0014】
本開示の広い範囲を記述している数的な範囲及びパラメータが近似値であるにもかかわ
らず、具体的な例で記述される数値はできるだけ正確に記録される。しかしながら、数値
は、それぞれの試験測定で見いだされる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的
に含有する。さらに、変化する範囲の数的な範囲が本明細書で記述される場合、引用され
る値を含むこれらの値の組合せを使用してもよいことが熟考される。さらに、範囲は、「
約」一方の特定の値から及び/または「約」別の特定の値までとして本明細書で表現する
ことができる。そのような範囲が表現される場合、別の態様には、一方の特定の値から及
び/または他の特定の値までが含まれる。同様に、値が、前例の「ほぼ」の使用によって
近似値として表現される場合、特定の値は別の態様を形成することが理解されるであろう
。範囲それぞれの端点が他の端点に関して重要な両点であり、他の端点に無関係であるこ
とがさらに理解されるであろう。言及されない限り、用語「約」は用語「約」によって修
飾された特定の値の5%の範囲内(たとえば、2%または1%の範囲内)を意味する。
【0015】
「低減する」または、たとえば、「低減している」もしくは「低減」のようなその単語
の他の形態によって事象または特徴(たとえば、ウイルス感染)の低下を意味する。これ
は通常、ある標準値または期待値に関連し、言い換えれば、それは相対的であるが、それ
は言及される標準値または相対値にとって常に必要であるとは限らないことが理解される
。たとえば、「ウイルス感染を低減する」は標準または対照に比べて細菌の量を減らすこ
とを意味する。
【0016】
「予防する」または、たとえば、「予防している」もしくは「予防」のようなその単語
の他の形態によって特定の事象または特徴を停止させること、特定の事象または特徴の発
生または進行を安定化するまたは遅延させること、または特定の事象または特徴が発生す
る機会を出来るだけ抑えることを意味する。予防するは、通常、たとえば、低減するより
も絶対的なので対照との比較を必要としない。本明細書で使用されるとき、あるものは低
減され得るが、予防され得ない、しかし、低減されるあるものは予防されてもよい。同様
にあるものは予防され得るが、低減され得ず、しかし、予防されるあるものは低減されて
もよい。低減するまたは予防するが使用される場合、具体的に指示されない限り、他の単
語の使用も明白に開示されることが理解される。
【0017】
本明細書で使用されるとき、「治療」は、有益なまたは所望の臨床成績を得ることを指
す。有益なまたは所望の臨床成績には、1以上の症状(たとえば、感染)の緩和、感染の
程度の低下、感染の安定した(たとえば、悪化しない)状態、感染の広がりの予防または
遅延、感染の発生または再発の予防または遅延、及び感染の進行の遅延または減速の任意
の1以上が挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】
用語「患者」は好ましくは、抗生剤による治療または任意の目的での治療を必要とする
ヒト、さらに好ましくはウイルス感染症を治療するためにそのような治療を必要とするヒ
トを指す。しかしながら、用語「患者」は、抗生剤による治療を必要とする非ヒト動物、
好ましくはとりわけ、たとえば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ及び非ヒト霊長
類のような哺乳類を指すこともできる。
【0019】
本明細書の全体を通して、識別子、「第1」及び「第2」は開示されている主題の種々
の成分及びステップを区別するのに役立つように単に使用される。識別子、「第1」及び
「第2」は、これらの用語によって修飾される成分またはステップに対して特定の順序、
量、優先性または重要性を暗示するように意図されるものではない。
【0020】
化学的な定義
本明細書で使用されるとき、用語「組成物」は、特定された量で特定された成分を含む
生成物、と同様に特定された量での特定された成分の組み合わせから直接または間接的に
生じる生成物を包含するように意図される。
【0021】
本明細書及び結びのクレームでの組成物における特定の要素または成分の重量部に対す
る参照は、重量部が表現される組成物または物品における要素または成分と他の要素また
は成分との間の重量関係を意味する。従って、2重量部の成分Xと5重量部の成分Yを含
有する混合物では、X及びYは2:5の重量比で存在し、追加の成分が混合物に含有され
ようとされまいとにかかわらず、そのような比で存在する。
【0022】
成分の重量パーセント(wt.%)は、具体的に反対に言及されない限り、成分が含め
られる製剤または組成物の総重量に基づく。
【0023】
本明細書で使用されるとき、用語「置換された」は有機化合物の許容される置換基すべ
てを含むように熟考される。広い態様では、許容される置換基には、有機化合物の非環状
及び環状の、分枝鎖及び非分枝鎖の、炭素環及び複素環の、及び芳香族及び非芳香族の置
換基が挙げられる。説明に役立つ置換基には、たとえば、以下に記載されているものが挙
げられる。許容される置換基は適当な有機化合物について1以上であることができ、同一
であることができ、または異なることができる。本開示の目的では、窒素のようなヘテロ
原子は、水素置換基を有することができ、及び/またはヘテロ原子の価数を満たす本明細
書に記載されている有機化合物の許容される置換基を有することができる。本開示は、有
機化合物の許容される置換基による方法で限定されるようには意図されない。また、用語
「置換」または「で置換される」には、そのような置換は置換される原子及び置換基の許
容される価数に従う、且つ置換は安定な化合物、たとえば、再構成、環化、除去等による
ような変換を自然発生的に受けない化合物を生じるという暗黙の条件が含まれる。
【0024】
用語「脂肪族の」は本明細書で使用されるとき、非芳香族の炭化水素基を指し、分枝鎖
及び非分枝鎖のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基が挙げられる。
【0025】
用語「アルキル」は本明細書で使用されるとき、1~24の炭素原子の分枝鎖または非
分枝鎖の飽和炭化水素基、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n
-ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル
、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシル等である
。アルキル基は置換することができ、または非置換であることができる。アルキル基は、
以下に記載されているようなアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、
アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、
エーテル、ハロゲン化合物、ヒドロキシ、ケトン、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、ス
ルホニル、スルホン、スルホキシド、またはチオールを含むが、これらに限定されない1
以上の基で置換することができる。
【0026】
記号Aは、以下の定義における単に一般的な置換基として本明細書で使用される。
【0027】
用語「アルコキシ」は本明細書で使用されるとき、単一の末端エーテル結合を介して結
合したアルキル基であり;すなわち、「アルコキシ」基はAが上記で定義されたような
アルキルである-OAとして定義することができる。
【0028】
用語「アルケニル」は本明細書で使用されるとき、少なくとも1つの炭素-炭素二重結
合を含有する構造式を持つ2~24の炭素原子の炭化水素基である。(A)C=C
(A)のような不斉構造はE異性体及びZ異性体の双方を含むように意図される。
これは、不斉アルケンが存在する本明細書の構造式で推測されてもよいし、またはそれは
、結合記号C=Cによって明白に示されてもよい。アルケニル基は、以下に記載されてい
るようなアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリー
ル、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン
化合物、ヒドロキシ、ケトン、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、スルホニル、スルホン
、スルホキシド、またはチオールを含むが、これらに限定されない1以上の基で置換する
ことができる。
【0029】
用語「アルキニル」は本明細書で使用されるとき、少なくとも1つの炭素-炭素三重結
合を含有する構造式を持つ2~24の炭素原子の炭化水素基である。アルキニル基は、以
下に記載されているようなアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、ア
ルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エ
ーテル、ハロゲン化合物、ヒドロキシ、ケトン、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、スル
ホニル、スルホン、スルホキシド、またはチオールを含むが、これらに限定されない1以
上の基で置換することができる。
【0030】
用語「アリール」は本明細書で使用されるとき、ベンゼン、ナフタレン、フェニル、ビ
フェニル、フェノキシベンゼン、等を含むが、これらに限定されない炭素に基づく芳香族
基を含有する基である。用語「ヘテロアリール」は、芳香族基の環の中に組み込まれた少
なくとも1つのヘテロ原子を有する芳香族基を含有する基として定義される。ヘテロ原子
の例には、窒素、酸素、イオウ及びリンが挙げられるが、これらに限定されない。用語「
アリール」に含まれる用語「非ヘテロアリール」はヘテロ原子を含有しない芳香族基を含
有する基を定義する。アリール基及びヘテロアリール基は置換することができ、または非
置換であることができる。アリール基及びヘテロアリール基は、本明細書に記載されてい
るようなアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリー
ル、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン
化合物、ヒドロキシ、ケトン、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、スルホニル、スルホン
、スルホキシド、またはチオールを含むが、これらに限定されない1以上の基で置換する
ことができる。用語「ビアリール」はアリール基の特有の型であり、アリールの定義に含
まれる。ビアリールは、ナフタレンのような縮合環構造を介して一緒に結合する、または
ビフェニルのような1以上の炭素-炭素結合を介して連結される2つのアリール基を指す
【0031】
用語「シクロアルキル」は本明細書で使用されるとき、少なくとも3つの炭素原子で構
成される非芳香族の炭素に基づく環である。シクロアルキルの例には、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されな
い。用語「ヘテロシクロヘキシル」は、環の炭素原子の少なくとも1つが、窒素、酸素、
イオウまたはリンのような、しかし、これらに限定されないヘテロ原子で置換されている
上記で定義されたようなシクロアルキル基である。シクロアルキル基及びヘテロシクロア
ルキル基は置換することができ、または非置換であることができる。シクロアルキル基及
びヘテロシクロアルキル基は、本明細書に記載されているようなアルキル、アルコキシ、
アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸
、エステル、エーテル、ハロゲン化合物、ヒドロキシ、ケトン、ニトロ、シリル、スルホ
-オキソ、スルホニル、スルホン、スルホキシドまたはチオールを含むが、これらに限定
されない1以上の基で置換することができる。
【0032】
用語「シクロアルケニル」は本明細書で使用されるとき、少なくとも3つの炭素原子で
構成され、少なくとも1つの二重結合、すなわち、C=Cを含有する非芳香族の炭素に基
づく環である。シクロアルケニル基の例には、シクロプロペニル、シクロブテニル、シク
ロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクヘキセニル、シクロヘキサジエニル、等が挙
げられるが、これらに限定されない。用語「ヘテロシクロアルケニル」は、環の炭素原子
の少なくとも1つが、窒素、酸素、イオウまたはリンのような、しかし、これらに限定さ
れないヘテロ原子で置換されている上記で定義されたようなシクロアルケニル基の1種で
ある。シクロアルケニル基及びヘテロシクロアルケニル基は置換することができ、または
非置換であることができる。シクロアルケニル基及びヘテロシクロアルケニル基は、本明
細書に記載されているようなアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール
、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化
合物、ヒドロキシ、ケトン、ニトロ、シリル、スルホ-オキソ、スルホニル、スルホン、
スルホキシド、またはチオールを含むが、これらに限定されない1以上の基で置換するこ
とができる。
【0033】
用語「環状基」はアリール基、非アリール基(すなわち、シクロアルキル基、ヘテロシ
クロアルキル基、シクロアルケニル基及びヘテロシクロアルケニル基)、またはその双方
のいずれかを指すのに本明細書で使用される。環状基は、置換することができる、または
非置換であることができる1以上の環系を有する。環状基は、1以上のアリール基、1以
上の非アリール基、または1以上のアリール基及び1以上の非アリール基を含有すること
ができる。
【0034】
用語「アルデヒド」は本明細書で使用されるとき、式-C(O)Hによって表される。
本明細書の全体を通して、「C(O)」は、C=Oの略語である。
【0035】
用語「アミン」または「アミノ」は本明細書で使用されるとき、式NAによ
って表され、式中、A、A、及びAは独立して、上記に記載されている水素、アル
キル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シク
ロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニル
の基であることができる。
【0036】
用語「カルボン酸」は本明細書で使用されるとき、式-C(O)OHによって表される
。「カルボン酸塩」は本明細書で使用されるとき、式-C(O)Oによって表される。
【0037】
用語「エステル」は本明細書で使用されるとき、式-OC(O)Aまたは-C(O)
OAによって表され、式中、Aは上記に記載されているアルキル、ハロゲン化アルキ
ル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアル
ケニル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニルの基であることができる
【0038】
用語「エーテル」は本明細書で使用されるとき、式AOAによって表され、式中、
及びAは独立して上記に記載されているアルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニ
ル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテ
ロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニルの基であることができる。
【0039】
用語「ケトン」は本明細書で使用されるとき、式AC(O)Aによって表され、式
中、A及びAは独立して上記に記載されているアルキル、ハロゲン化アルキル、アル
ケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、
ヘテロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニルの基であることができる。
【0040】
用語「ハロゲン化合物」は本明細書で使用されるとき、ハロゲンであるフッ素、塩素、
臭素及びヨウ素を指す。
【0041】
用語「ヒドロキシル」は本明細書で使用されるとき、式-OHによって表される。
【0042】
用語「ニトロ」は本明細書で使用されるとき、式-NOによって表される。
【0043】
用語「シアノ」は本明細書で使用されるとき、式-CNによって表される。
【0044】
用語「アジド」は本明細書で使用されるとき、式-Nによって表される。
【0045】
用語「スルホニル」は、式--S(O)によって表されるスルホ-オキソ基を指
すのに本明細書で使用され、式中、Aは上記に記載されている水素、アルキル、ハロゲ
ン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、
シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニルの基であるこ
とができる。
【0046】
用語「スルホニルアミノ」または「スルホンアミド」は本明細書で使用されるとき、式
--S(O)NHによって表される。
【0047】
用語「チオール」は本明細書で使用されるとき、式--SHによって表される。
【0048】
本明細書で提供される化合物はキラル中心を含有してもよいことが理解されるべきであ
る。そのようなキラル中心は、(R-)または(S-)の立体配置のいずれかであっても
よい。本明細書で提供される化合物は、エナンチオマーとして純粋であってもよいし、ま
たはジアステレオマーもしくはエナンチオマーの混合物であってもよい。本明細書で提供
される化合物のキラル中心は生体内でエピマー化を受けてもよいことが理解されるべきで
ある。そのようなものとして、当業者は、(R-)型の化合物の投与が、生体内でエピマ
ー化を受ける化合物について、(S-)型の化合物の投与と同等であることを認識するで
あろう。
【0049】
本明細書で使用されるとき、実質的に純粋は、そのような純度を評価するために当業者
によって使用される、たとえば、薄層クロマトグラフィ(TLC)、核磁気共鳴(NMR
)、ゲル電気泳動、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)及び質量分光法(MS)、ガ
スクロマトグラフィ質量分光法(GC-MS)及びそれに類するもののような分析の常法
によって判定されるような容易に検出できる不純物がないように見えるのに十分に均質、
またはさらなる精製が物質の酵素活性及び生物活性のような物性及び化学的特性を検出可
能に変えないように十分に純粋を意味する。実質的に化学的に純粋な化合物を製造するた
めの化合物の精製についての従来の方法及び最新の方法は双方とも当業者に既知である。
しかしながら、実質的に化学的に純粋な化合物は立体異性体の混合物であってもよい。
【0050】
反対に言及されない限り、くさびまたは点線としてではなく実線でのみ示される化学結
合を持つ式は、それぞれ考えられる異性体、たとえば、それぞれ、エナンチオマー、ジア
ステレオマー、及びメソ化合物、及び異性体の混合物、たとえば、ラセミ混合物またはス
ケールミックな混合物を熟考する。
【0051】
「薬学上許容できる」成分は、理に適った利益/リスクの比に見合っている過度に有害
な副作用(たとえば、毒性、刺激及びアレルギー反応)がない、ヒト及び/または動物が
使用するのに好適であるものである。
【0052】
「薬学上許容できる塩」は、薬学上許容でき、所望の薬理学的特性を有する塩を指す。
そのような塩には、化合物に存在する酸性プロトンが無機または有機の塩基と反応するこ
とができる場合に形成されてもよいものが挙げられる。好適な無機塩には、アルカリ金属
、たとえば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及びアルミニウムと共
に形成されるものが挙げられる。好適な有機塩には、たとえば、アミン塩基、たとえば、
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メ
チルグルカミン等のような有機塩基と共に形成されるものが挙げられる。そのような塩に
はまた、無機酸(たとえば、塩酸及び臭化水素酸)と共に形成される及び有機酸(たとえ
ば、酢酸、クエン酸、マレイン酸、及びたとえば、メタンスルホン酸及びベンゼンスルホ
ン酸のようなアルカン-及びアレン-スルホン酸)と共に形成される酸付加塩が挙げられ
る。2つの酸性基が存在する場合、薬学上許容できる塩は一酸一塩または二塩であっても
よく;同様に、2を超える酸性基が存在する場合、そのような基の一部または全部を塩に
変換することができる。
【0053】
「薬学上許容できる賦形剤」は、一般に安全で、非毒性であり、望ましい医薬組成物を
調製するのに従来有用である賦形剤を指し、それにはヒトの医薬用途と同様に獣医用途に
許容できる賦形剤が挙げられる。そのような賦形剤は、固体、液体、半固体であることが
でき、または噴霧組成物の場合、気体であることができる。
【0054】
「薬学上許容できるキャリア」は、開示されている化合物を患者に送達するための溶媒
、懸濁剤またはビヒクルのようなキャリアである。キャリアは液体または固体であること
ができ、投与の計画された方法を考慮して選択される。リポソームも医薬キャリアである
。本明細書で使用されるとき、「キャリア」には、任意の及びすべての溶媒、分散媒、ビ
ヒクル、コーティング、希釈剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤、緩衝液、
キャリア溶液、懸濁液、コロイド、等が含まれる。薬学上活性がある物質についてのその
ような媒体及び作用物質の使用は当該技術で周知である。従来の媒体及び作用物質が有効
成分と非相溶性である限りを除いて、治療用組成物におけるその使用は熟考される。
【0055】
用語「治療上有効な量」は本明細書で使用されるとき、研究者、獣医、医師または他の
臨床医によって求められている組織、系、動物またはヒトにおいて生物反応または医学反
応を引き出す活性がある化合物または医薬品の量を意味する。
【0056】
哺乳類対象を治療するための本明細書に記載されている化合物または組成物の有効量に
は、約0.1~約1000mg/対象の体重のkg/日、たとえば、約1~約100mg
/kg/日、特に約10~約100mg/kg/日を挙げることができる。用量は急性ま
たは慢性であることができる。広い範囲の開示されている組成物の投与量が安全で且つ有
効であると考えられている。
【0057】
開示されている物質、化合物、組成物、物品及び方法の具体的な態様が今や詳細に参照
され、その例は添付の実施例及び図面にて説明されている。
【0058】
組成物
クレブジンに関連するミオパシーの懸念に対処するために、クレブジンホスホロアミデ
ートの(S,S)及び(S,R)ジアステレオマーの合成を行った。ホスホロアミデート
部分を利用して、その5’-モノリン酸塩としてクレブジンを肝臓に送達し、(1)クレ
ブジンへの全身性の曝露及び(2)骨格筋ミオパシーの可能性を低減した。双方のホスホ
ロアミデートはクレブジンに類似する抗HBV活性を示し、(S,S)ジアステレオマー
の方がやや強力だった。
【0059】
具体例では、開示されているのは、式
【化1】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して水素であり、または式:
【化2】
【化3】
の1つから選択され、
各Xは独立して、OまたはSであり;
ZはNまたはCRであり;
UはOまたはSであり;
WはCHO、CDO、CFO、CHCHであり;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、Cl、Br、I、メチル、トリフルオロメチル、シアノ、アルキル、アルケニル
、プロパルギル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、
アルコキシ、置換されたエテニル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチ
ル、ホルミル、アシル、アミノ、置換されたアミノ、アジド、チオール、ヒドロキシアミ
ノ、または置換されたチオであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0060】
具体例では、開示されているのは、式:
【化4】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して水素であり、または式:
【化5】
の1つから選択され;
各Xは独立して、OまたはSであり;
ZはNまたはCRであり;
UはOまたはSであり;
WはCDO、CFO、CHCHであり;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、F、OH、アルキニル、エチニルであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシ;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0061】
具体例では、開示されているのは、式:
【化6】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して水素であり、または式:
【化7】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
UはOまたはSであり;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールはフェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フェ
ニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであり

は、F、OH、アルキニル、エチニルであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0062】
具体例では、開示されているのは、式:
【化8】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して水素であり、または式:
【化9】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エ
チニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホル
ミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0063】
具体例では、開示されているのは、式:
【化10】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して、式:
【化11】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、アル
キル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキ
シル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換さ
れたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである。
【0064】
具体例では、開示されているのは、式:
【化12】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して、式:
【化13】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである。
【0065】
具体例では、開示されているのは、式:
【化14】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
は、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、C-Cアルキル、プロパルギ
ル、アミノ、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換され
たアルキニル、置換されたアミノ、置換されたエチニルまたはヒドロキシメチルである。
【0066】
具体例では、開示されているのは、式:
【化15】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して、式:
【化16】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
はOH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0067】
具体例では、開示されているのは、式:
【化17】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エ
チニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホル
ミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり;
がメチルであり、Rはメチルであることができず;且つ
がHであり、Rはメチルであることができない。
【0068】
具体例では、開示されているのは、式:
【化18】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
は、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、置換された
メチル、C-Cアルキル、アリル、置換されたアリル、プロパルギル、シアノ、ホル
ミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルキニル、置換されたエチニル、置換
されたアミノ、またはヒドロキシメチルである。
【0069】
具体例では、開示されているのは、式:
【化19】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して、式:
【化20】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0070】
具体例では、開示されているのは、式:
【化21】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、置換されたメチル、C-Cアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたア
ルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒド
ロキシメチルであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり;
がHであり、そのときRはHであることができず;且つ
がHであり、そのときRはヒドロキシメチルであることができない。
【0071】
具体例では、開示されているのは、式:
【化22】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
各Rは独立して、式:
【化23】
の1つから選択され;
ZはNまたはCRであり;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、F、OH、アルキニル、エチニルであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0072】
具体例では、開示されているのは、式:
【化24】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり、
がHであり、そのとき、RはHであることができない。
【0073】
具体例では、開示されているのは、式:
【化25】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、H、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル
、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル
、エチニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、
ホルミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノであり、
がメチルであり、そのときのRはHであることができない。
【0074】
具体例では、開示されているのは、式:
【化26】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
ZはNまたはCRであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、D、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルキル、メチル、フルオロメチル、ジ
フルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、アルケニル、アルキニル、エ
チニル、アジド、ハロ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アシル、エステリル、ホル
ミル、アルコキシ、置換されたアミノ、またはシアノである。
【0075】
具体例では、開示されているのは、式:
【化27】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中
は、重水素、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、アルキル、
アルケニル、アルキニル、アミノ、ブロモ、ヨード、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、
アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル、置換され
たアミノ、またはヒドロキシメチルである。
【0076】
開示されている化合物:
【化28】
またはその薬学上許容できる塩。
【0077】
具体例では、開示されているのは、式:
【化29】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
は式:
【化30】
の1つであり;
YはOまたはSであり;
は、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、分枝状アルキル、フェニル、ベンジル、カ
ルボシクリル、アリール、またはヘテロシクリルであり;
はFまたはOHであり;
は、水素、重水素、メチル、トリフルオロメチル、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換さ
れたアルケニル、置換されたアルキニル、またはヒドロキシメチルである。
【0078】
別の具体例では、開示されているのは、式:
【化31】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
は、ヒドロキシルであり、または式:
【化32】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
は、Oアリール、OアルキルまたはBH であり;
は、OH、Oアリール、OアルキルまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、アルキル、アルケニル、アルキニル、分枝状アルキル、フェニル、ベンジル、カ
ルボシクリル、アリール、またはヘテロシクリルであり;
は、D、Cl、Br、I、メチル、トリフルオロメチル、シアノ、アルキル、アルケ
ニル、アルキニル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置換されたアルキニル
、アルコキシ、エテニル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、ホル
ミル、アシル、アミノ、アジド、チオール、ヒドロキシアミノ、または置換されたチオで
あり;
は、水素、重水素、メチル、トリフルオロメチル、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換さ
れたアルケニル、置換されたアルキニル、またはヒドロキシメチルである。
【0079】
さらなる具体例では、開示されているのは、式:
【化33】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
は水素であり、または式:
【化34】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
はOHまたはBH であり、
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、D、F、Cl、Br、I、ヒドロキシル、メチル、トリフルオロメチル、シアノ
、アルキル、アルケニル、アルキニル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置
換されたアルキニル、アルコキシ、エテニル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフ
ルオロメチル、ホルミル、アシル、アミノ、置換されたアミノ、アジド、チオール、ヒド
ロキシアミノ、または置換されたチオであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである。
【0080】
さらなる具体例では、開示されているのは、式:
【化35】
を有する化合物またはその薬学上許容できる塩であり、式中、
は水素であり、または式:
【化36】
の1つから選択され;
YはOまたはSであり;
は、OH、Oアリール、Oアルキル、またはBH であり;
は、OHまたはBH であり;
アリールは、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、芳香族フェニル、ヘテロ芳香族フ
ェニル、4-置換されたフェニル、4-クロロフェニル、または4-ブロモフェニルであ
り;
は、D、F、Cl、Br、I、ヒドロキシル、メチル、トリフルオロメチル、シアノ
、アルキル、アルケニル、アルキニル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル、置
換されたアルキニル、アルコキシ、エテニル、ヒドロキシメチル、フルオロメチル、ジフ
ルオロメチル、ホルミル、アシル、アミノ、置換されたアミノ、アジド、チオール、ヒド
ロキシアミノ、または置換されたチオであり;
は、水素、重水素、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチ
ル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、
ヒドロキシル、シアノ、ホルミル、アシル、置換されたアルキル、置換されたアルケニル
、置換されたアルキニル、置換されたアミノ、またはヒドロキシメチルであり;
は、水素、メチル、エチル、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ネオ
ペンチル、ベンジル、アルキル、分枝状アルキル、シクロアルキル、または脂質であり;
は、水素、重水素、ヒドロキシル、シアノ、アジド、アミノ、置換されたアミノ、ア
リール、ヘテロアリール、置換されたアリール、脂質、C1-22アルコキシ、C1-2
アルキル、C2-22アルケニル、C2-22アルキニル、または置換されたヘテロア
リールであり;
は、メチル、エチル、tert-ブチル、C1-22アルコキシ、C1-22アルキ
ル、分枝状アルキル、シクロアルキル、アリール、置換されたアリール、またはアルキオ
キシである。
【0081】
例となる実施形態では、化合物は、
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
から選択される。
【0082】
例となる実施形態では、化合物は、
【化44】
から選択される。
【0083】
例となる実施形態では、化合物は、
【化45】
から選択される。
【0084】
使用方法
本明細書で提供される化合物はウイルス感染性疾患を治療するのに使用することができ
る。ウイルス感染症の例には、RNAウイルス(マイナス鎖RNAウイルス、プラス鎖R
NAウイルス、二本鎖RNAウイルス及びレトロウイルスを含む)またはDNAウイルス
が原因で起きる感染症が挙げられるが、これらに限定されない。RNAウイルス及びDN
Aウイルスの株、型及び亜型のすべてが本明細書で熟考される。
【0085】
ウイルスは、生物の生細胞の中で通常複製することができる感染性因子である。ウイル
ス粒子(ビリオン)は普通、核酸と、タンパク質膜と、場合によってはタンパク質膜を取
り囲む脂質の外被とから成る。ウイルスの形状は、単純ならせん形態及び20面体形態か
らさらに複雑な構造に及ぶ。ウイルスにコードされたタンパク質のサブユニットは自己集
合して、一般にウイルスゲノムの存在を必要とするカプシドを形成する。複雑なウイルス
はそのカプシドの構築に役立つタンパク質をコードすることができる。核酸と関連付けら
れたタンパク質はヌクレオタンパク質として知られ、ウイルス核酸とのウイルスカプシド
タンパク質の会合はヌクレオカプシドと呼ばれる。
【0086】
ウイルスは、直接接触または体液接触、たとえば、血液、涙液、精液、前精液、唾液、
乳、膣分泌液、病変の接触;液滴接触、糞口接触を含む種々の方法によって、または動物
の咬合もしくは出生の結果、伝染する。ウイルスは、DNA遺伝子またはRNA遺伝子の
いずれかを有し、それぞれDNAウイルスまたはRNAウイルスと呼ばれる。ウイルスゲ
ノムは一本鎖または二本鎖である。一部のウイルスは部分的に二本鎖であり、部分的に一
本鎖であるゲノムを含有する。RNAまたは一本鎖DNAを持つウイルスについては、鎖
は、それがウイルスのメッセンジャーRNA(mRNA)に対して相補性であるかどうか
に応じてプラスセンス(プラス鎖と呼ばれる)またはマイナスセンス(マイナス鎖と呼ば
れる)であると言われる。プラスセンスのウイルスRNAはウイルスmRNAと同一なの
で、宿主細胞によって直ちに翻訳される。マイナスセンスのウイルスRNAはmRNAに
対して相補性なので、翻訳の前にRNAポリメラーゼによってプラスセンスのRNAに変
換されなければならない。ウイルスmRNAのコーディング鎖はそれ(マイナス)に対し
て相補性であり、且つ非コーディング鎖はその(プラス)コピーであるという点で、DN
Aの命名法はRNAの命名法に類似する。
【0087】
抗原性変化、または遺伝子再集合は新規の株を生じることができる。ウイルスは幾つか
のメカニズムによって遺伝的変化を受ける。これらには、DNAまたはRNAにおける個
々の塩基が他の塩基に変異する遺伝的浮動と呼ばれる過程が含まれる。ウイルスのゲノム
に主要な変化がある場合、抗原性変化が発生する。これは、組換えまたは遺伝子再集合の
結果であることができる。RNAウイルスは類似種または同一種のウイルスの群れとして
存在することが多いが、ゲノムのヌクレオシド配列は少し異なる。
【0088】
ウイルス内での遺伝物質及び物質が複製する方法はウイルスの様々な型の間で異なる。
ほとんどのDNAウイルスのゲノム複製は細胞の核で生じる。細胞がその表面に適当な受
容体を有するのであれば、これらのウイルスは細胞膜との融合によって、またはエンドサ
イトーシスによって細胞に入る。ほとんどのDNAウイルスは、宿主のDNA及びRNA
の合成機構、及びRNAのプロセシング機構に完全に依存している。複製は普通、細胞質
で生じる。RNAウイルスは通常、それ自体のRNAレプリカーゼ酵素を使用してそのゲ
ノムのコピーを作り出す。
【0089】
ウイルスのBaltimore分類はmRNA生産のメカニズムに基づく。ウイルスは
自らのゲノムからmRNAを生成してタンパク質を作り、自らを複製させなければならな
いが、様々なメカニズムを用いてこれを達成する。ウイルスゲノムは一本鎖(ss)また
は二本鎖(ds)のRNAまたはDNAであってもよく、逆転写酵素(RT)を使用して
もよいし、または使用しなくてもよい。さらに、ssRNAウイルスはセンス(プラス)
であってもよいし、またはアンチセンス(マイナス)であってもよい。この分類によって
ウイルスは7つの群:I、dsDNAウイルス(たとえば、アデノウイルス、ヘルペスウ
イルス、ポックスウイルス);II、ssDNAウイルス(プラス)センスDNA(たと
えば、パルボウイルス);III、dsRNAウイルス(たとえば、レオウイルス);I
V、(プラス)ssRNAウイルス(プラス)センスRNA(たとえば、ピコルナウイル
ス、トガウイルス);V、(マイナス)ssRNAウイルス(マイナス)センスRNA(
たとえば、オルソミクソウイルス、ラブドウイルス);VI、生活環におけるDNA中間
体を伴ったssRNA-RTウイルス(プラス)センスRNA(たとえば、レトロウイル
ス)及びVII、dsDNA-RTウイルス(たとえば、ヘパドナウイルス)に入れられ
る。
【0090】
B型肝炎ウイルスはヘパドナウイルスである。ウイルス粒子(ビリオン)は外側の脂質
外被と、タンパク質で構成される20面体のヌクレオカプシドのコアとから成る。HBV
のゲノムは環状DNAで出来ているが、DNAは完全に二本鎖であるわけではない。鎖の
一方の末端はウイルスDNAポリメラーゼに連結される。ウイルスは逆転写によるRNA
中間体形態を介して複製する。複製は通常、それが炎症(肝炎)を引き起こす肝臓で生じ
る。ウイルスは、ウイルス特異的なタンパク質及びそれに対応する抗体が感染した人々で
見いだされる血液に広がる。これらのタンパク質及び抗体についての血液検査を用いて感
染症を診断する。
【0091】
B型肝炎ウイルスはエンドサイトーシスによって細胞への侵入を獲得する。ウイルスは
宿主の酵素によって作られたRNAを介して増殖するので、ウイルスのゲノムDNAは宿
主のシャペロンによって細胞核に移される必要がある。部分的に二本鎖のウイルスDNA
は次いで完全な二本鎖にされ、ウイルスmRNAの転写の鋳型として役立つ共有結合閉環
状DNA(cccDNA)に変換される。ウイルスは、その外被タンパク質上で提示され
る抗原性エピトープに基づいて4つの主要な血清型(adr、adw、ayr、ayw)
に分けられ、ゲノムの全体的なヌクレオチド配列の変動に従って8つの遺伝子型(A~H
)に分けられる。
【0092】
B型肝炎表面抗原(HBsAg)を通常用いてこの感染症の存在をスクリーニングする
。それは、感染の間に出現する最初の検出可能なウイルス抗原である。しかしながら、感
染の早期にはこの抗原は存在しなくてもよく、抗原が宿主によって取り除かれていれば感
染では後に抗原は検出不能であってもよい。感染性ビリオンはウイルスゲノムを内包する
内側の「コア粒子」を含有する。20面体のコア粒子は、代わりにB型肝炎コア抗原また
はHBcAgとして知られるコアタンパク質で出来ている。B型肝炎コア抗原に対するI
gM抗体(抗HBcIgM)は血清型マーカーとして使用されてもよい。B型肝炎e抗原
(HBeAg)が出現してもよい。宿主の血清におけるHBeAgの存在は高率のウイル
ス複製に関連する。B型肝炎ウイルスの特定の変異体は「e」抗原を作らない。
【0093】
宿主が感染を取り除くことができれば、通常HBsAgは検出できなくなり、B型肝炎
の表面抗原及びコア抗原に対するIgG抗体(抗HBsIgG及び抗HBcIgG)がそ
れに続くであろう。HBsAgの除去と抗HBsの出現の間の時間はウインドウ期と呼ば
れる。HBsAgについて陰性であるが、抗HBsについて陽性であるヒトは感染を除去
したことがあるか、または以前ワクチン接種されたことがある。少なくとも6ヵ月間HB
sAg陽性のままである個人はB型肝炎のキャリアであると見なされる。ウイルスのキャ
リアは慢性B型肝炎を有してもよく、それは、血清アラニンアミノトランスフェラーゼの
上昇及び生検によって特定されてもよい肝臓の炎症に反映される。臨床検体におけるHB
VのDNA量を検出し、測定する核酸(PCR)検査が開発されている。
【0094】
B型肝炎ウイルスによる急性感染症は急性ウイルス性肝炎に関連する。急性ウイルス性
肝炎は通常、一般的な不健康の症状、食欲不振、吐き気、嘔吐、体の痛み、微熱、暗色尿
で始まり、次いで黄疸の発生に進む。B型肝炎ウイルスによる慢性感染症は、無症候性で
あってもよく、または肝硬変に至る可能性がある、肝臓の慢性炎症(慢性肝炎)に関連し
てもよい。慢性のB型肝炎感染症を有することは肝細胞癌(肝臓癌)の発生を高める。
【0095】
HBV感染の間に宿主の免疫応答は肝細胞の損傷及びウイルスのクリアランスの双方を
引き起こす。適応免疫応答、特にウイルス特異的な細胞傷害性Tリンパ球(CTL)は、
HBV感染症に関連する肝臓の損傷のほとんどに寄与する。感染した細胞を殺傷すること
によって、及び生存肝細胞からHBVを追放することができる抗ウイルス性サイトカイン
を産生することによって、CTLはウイルスを除去する。肝臓の損傷が開始され、CTL
がそれに介在するけれども、抗原非特異的な炎症細胞はCTLが誘導した免疫病変を悪化
させることができ、炎症の部位で活性化された血小板は肝臓におけるCTLの蓄積を促す
【0096】
治療剤はウイルスが複製するのを止めることができるので、肝臓の損傷を出来るだけ抑
える。特定の実施形態では、本開示は、本明細書で開示されている化合物を投与すること
によってHBVと診断された対象を治療する方法に関する。特定の実施形態では、対象は
免疫障害を持つ。特定の実施形態では、化合物は、たとえば、ラミブジン、アデフォビル
、テノフォビル、テルビブジン及びエンテカビルのような別の抗ウイルス剤及び/または
免疫系調節剤インターフェロンアルファ-2a及びペグ化インターフェロンアルファ-2
a(Pegasys)との併用で投与される。特定の実施形態では、本開示は、本明細書
で開示されている医薬組成物及び任意で1以上の抗ウイルス剤を投与することによって感
染のリスクがある免疫障害を持つ対象にてHBV感染を予防することに関する。特定の実
施形態では、対象の性的パートナーがHBVであると診断されているので対象は感染のリ
スクがある。
【0097】
特定の実施形態では、本開示は、本明細書で開示されている化合物を投与することによ
ってHBVであると診断された対象を治療する方法に関する。特定の実施形態では、対象
は免疫障害を持つ。特定の実施形態では、化合物は、肝臓を標的とするように修飾されて
いるラミブジン、アデフォビル、テノフォビル、テルビブジン及びエンテカビルのような
別の抗ウイルス剤との併用で投与される。特定の実施形態では、化合物は、ラミブジン、
アデフォビル、テノフォビル、テルビブジン及びエンテカビルのような別の抗ウイルス剤
のホスホロアミデートである1以上の化合物との併用で投与することができる。具体的な
実施形態では、クレブジンのホスホロアミデートをラミブジン、アデフォビル、テノフォ
ビル、テルビブジン及びエンテカビルの1以上のホスホロアミデートと併用することがで
きる。
【0098】
【化46】
から成る群から選択される1以上の化合物及びそれらの組み合わせと併用することができ
る。一部の例では、
【化47】
【化48】
から成る群から選択される1以上の化合物及びそれらの組み合わせと併用することができ
る。
【0099】
特定の実施形態では、本発明の化合物、たとえば、クレブジンのホスホロアミデートは
、たとえば、侵入阻害剤、cccDNA形成阻害剤、cccDNAのTALENS遺伝子
編集、cccDNAのCRISPR/Cas9遺伝子編集、RNAi/アンチセンス、コ
ア調節剤、カプシド集合阻害剤、CpAM、HBx阻害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ
阻害剤、ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、肝臓を標的とするヌクレオシ
ド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、RNA分解酵素H阻害剤、表面抗原遊離阻害剤、
TLR7アゴニスト、TLR9アゴニスト、RIG-I/Nod2活性化因子、STIN
Gアゴニスト、サイクロフィリン阻害剤、抗PD-1、治療用ワクチン、または操作され
たT細胞のような少なくとも1つの追加の抗ウイルス剤と併用することができる。
【0100】
特定の実施形態では、本発明の化合物、たとえば、クレブジンのホスホロアミデートは
、ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤または肝臓を標的とするヌクレオシド
/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、及び、たとえば、侵入阻害剤、cccDNA形成阻
害剤、cccDNAのTALENS遺伝子編集、cccDNAのCRISPR/Cas9
遺伝子編集、RNAi/アンチセンス、コア調節剤、カプシド集合阻害剤、CpAM、H
Bx阻害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラ
ーゼ阻害剤、肝臓を標的とするヌクレオシド/ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、RNA
分解酵素H阻害剤、表面抗原遊離阻害剤、TLR7アゴニスト、TLR9アゴニスト、R
IG-I/Nod2活性化因子、STINGアゴニスト、サイクロフィリン阻害剤、抗P
D-1、治療用ワクチン、または操作されたT細胞のような少なくとも1つの追加の抗ウ
イルス剤と併用することができる。
【0101】
特定の実施形態では、クレブジンのホスホロアミデートは、アバカビル、アシクロビル
、アデフォビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、アタ
ザナビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラビ
ルジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン
、エンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、フォサムプレナビ
ル、フォスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イ
ドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、イ
ンターフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マ
ラビロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オセ
ルタミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレ
コナリル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビ
ル、ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン
、テノフォビル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジ
ビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロク
、ビダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、Myrclude
x B、ARC-520、ARC-521、ARB-1467、ARB-1740、AL
N-HBV、ASMB-102、ASMB-103、ASMB CpAM、IONIS-
HBVRx(GSK3228836)、IONIS-HBV-LRx(GSK33894
04)、NVR3-778/1221、ABI-H101、AB-423、Morpho
thiadin、テノフォビルアラフェナミド、CMX157、REP2139、REP
2165、GS-9620、RO6864018、RG-7834ARB-1598、S
B9200、CRV431、NVPO18、Keytruda、Opdivio、GS-
4774、INO-1800、HepTcell、及びTG1050の1以上と併用する
ことができる。
【0102】
特定の実施形態では、本発明の化合物、たとえば、クレブジンのホスホロアミデートは
、ラミブジン、アデフォビル、テノフォビル、テルビブジン及びエンテカビル、または肝
臓を標的とするように修飾されているラミブジン、アデフォビル、テノフォビル、テルビ
ブジン及びエンテカビルの1以上、ならびに、たとえば、アバカビル、アシクロビル、ア
デフォビル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、アタザナ
ビル、アトリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラビルジ
ン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エ
ンフビルチド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、フォサムプレナビル、
フォスカルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドク
スウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、インタ
ーフェロンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビ
ロク、モロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オセルタ
ミビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナ
リル、ポドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、
ピラミジン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン、テ
ノフォビル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル
、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロク、ビ
ダラビン、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン、Myrcludex
B、ARC-520、ARC-521、ARB-1467、ARB-1740、ALN-
HBV、ASMB-102、ASMB-103、ASMB CpAM、IONIS-HB
VRx(GSK3228836)、IONIS-HBV-LRx(GSK3389404
)、NVR3-778/1221、ABI-H101、AB-423、Morphoth
iadin、テノフォビルアラフェナミド、CMX157、REP2139、REP21
65、GS-9620、RO6864018、RG-7834ARB-1598、SB9
200、CRV431、NVPO18、Keytruda、Opdivio、GS-47
74、INO-1800、HepTcell、及びTG1050のような少なくとも1つ
の抗ウイルス剤と併用することができる。
【0103】
特定の実施形態では、本開示は、本明細書で開示されている化合物を含む医薬組成物と
任意で1以上の抗ウイルス剤とを投与することによって感染のリスクがある免疫障害を持
つ対象にてHBV感染を予防することに関する。特定の実施形態では、対象の性的パート
ナーがHBVであると診断されているので対象は感染のリスクがある。
【0104】
本発明の化合物は、たとえば、アバカビル、アシクロビル、アシクロビル、アデフォビ
ル、アマンタジン、アンプレナビル、アンプリジェン、アルビドール、アタザナビル、ア
トリプラ、ボセプレビル、シドフォビル、コンビビル、ダルナビル、デラビルジン、ジダ
ノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エムトリシタビン、エンフビル
チド、エンテカビル、ファムシクロビル、ホミビルセン、フォサムプレナビル、フォスカ
ルネット、ホスホネット、ガンシクロビル、イバシタビン、イムノビル、イドクスウリジ
ン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンIII型、インターフェロ
ンII型、インターフェロンI型、ラミブジン、ロピナビル、ロビリド、マラビロク、モ
ロキシジン、メチサゾン、ネルフィナビル、ネビラピン、ネキサビル、オセルタミビル、
ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポ
ドフィロトキシン、ラルテグラビル、リバビリン、リマンタジン、リトナビル、ピラミジ
ン、サキナビル、ソホスブビル、スタブジン、テラプレビル、テルビブジン、テノフォビ
ル、テノフォビルジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマ
ンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロク、ビダラビン
、ビラミジン、ザルシタビン、ザナミビル、またはジドブジン、及びそれらの組み合わせ
のような第2の抗ウイルス剤との併用で投与することができる。
【0105】
特定の実施形態では、本明細書で開示されている医薬組成物は、CA2829916A
1、EP2688588A1、EP2688588A4、US9175310、US20
120276138、US20140141041、WO2012129295A1、C
A2697729A1、CA2697729C、CN101827607A、EP219
0474A1、EP2190474B1、EP2762164A1、US8642531
、US20090191233、US20140234356、US201700498
98、WO2009027688A1、US9605275、US2012027613
8、US20140141041、WO2012129295A1、CA2619174
A1、CA2619174C、CN101365484A、EP1924282A2、E
P1924282A4、US20070178115、US20140037679、W
O2007022151A2、WO2007022151A3、CA2923406A1
、EP3041503A4、US20150071964、WO2015035128A
1、EP1648388A2、EP1648388A4、US20050271689、
WO2005013898A2、WO2005013898A3、CN10224559
0A、CN102245590B、CN104119242A、EP2350043A1
、EP2350043A4、EP2350043B1、EP2350043B9、EP2
743265A1、EP2743265B1、US9139554、US2011025
6175、US20160095924、WO2010042877A1、CN1048
37483A、EP2922529A1、US20150290184、WO20140
81887A1、CN103889428A、EP2624837A2、EP26248
37A4、US8921381、US20130303552、US201500876
59、WO2012047856A2、WO2012047856A3、CA27513
42A1、EP2391343A2、US20120101148、WO2010088
537A2、WO2010088537A3、CA2708153A1、CA27081
73A1、CA2708173C、CA2910760A1、CA2930393A1、
CN102006890A、EP2229186A2、EP2231195A2、EP3
141265A1、EP3156077A1、US8106022、US8450467
、US8828956、US9352048、US9370581、US9370582
、US20090239814、US20090247608、US201201360
42、US20130178512、US20140179761、US2015001
1615、US20150119444、US20150119445、US20160
051691、US20160375137、WO2009073809A2、WO20
09073809A3、WO2009082607A2、WO2009082607A3
、WO2009082607A8、EP2416652A1、EP2416652A4、
US20100285112、WO2010129687A1、CA2760776A1
、CN102421417A、CN102421417B、CN105903022A、
EP2416760A1、EP2416760A4、US8883202、US2012
0128760、US20150190515、WO2010129709A1、EP2
224912A1、EP2224912A4、EP2224912B1、EP31007
18A1、US20110117125、WO2009086558A1、CA2743
136A1、CA2743139A1、CN102281899A、CN1022818
99B、CN102361650A、CN102361650B、CN10515293
9A、CN105709229A、EP2355658A1、EP2355658A4、
EP2355851A1、EP2355851A4、EP2367571A1、EP23
67571A4、US8999351、US9186325、US9220683、US
20110311582、US20110311583、US20120027796、
US20120095075、US20150265708、US2016019948
5、US20160213785、WO2010054401A1、WO2010054
405A1、WO2010054406A1、US8350021B2、CA25285
10A1、CN1836042A、EP1631670A2、EP1631670B1、
EP2270162A2、EP2270162A3、EP2284268A2、EP22
84268A3、US20080070854、WO2005014806A2、WO2
005014806A3、US8575327B2、US9200281、US2012
0035240、US20140273213、US20160177310、EP21
69072A1、CA2577519A1、DE602005024015D1、EP1
784492A2、EP1784492B1、EP2270161A2、EP22701
61A3、US7985581、US20090298909、US201200283
48、WO2006033756A2、WO2006033756A3、US20140
309411A1、CA2518475A1、CA2518475C、EP160597
8A2、EP1605978A4、EP1605978B1、EP2216407A2、
EP2216407A3、EP2216407B1、EP2239329A1、US81
10674、US8420799、US8445665、US8754201、US88
09516、US9222091、US20070275914、US20100240
881、US20110054160、US20110201798、US201301
44048、US20160076040、WO2004080406A2、WO200
4080406A3、US20160208261A1、CA2370628A1、CN
1375004A、EP1171586A2、EP1171586B1、EP23634
78A1、US20040147476、US20050239202、US20060
104956、US20070219151、US20070232557、US200
70238178、US20080081792、US20080194514、US2
0100029747、US20100172976、US20150093824、W
O2000063364A2、WO2000063364A3、US200802138
91A1、US20110097707、WO2009020771A2、WO2009
020771A3、US8828956B2、CA2708153A1、CA27081
73A1、CA2708173C、CA2910760A1、CA2930393A1、
CN102006890A、EP2229186A2、EP2231195A2、EP2
231195B1、EP3141265A1、EP3156077A1、US81060
22、US8450467、US9352048、US9370581、US93705
82、US20090239814、US20090247608、US2012013
6042、US20130178512、US20140179761、US20150
011615、US20150119444、US20150119445、US201
60051691、US20160375137、WO2009073809A2、WO
2009073809A3、WO2009082607A2、WO2009082607
A3、WO2009082607A8、US9587240B2、US8546143、
US9074213、US20110111493、US20140106450、US
20150353937、WO2009100351A2、US20110118340
、WO2009100351A3、WO2009100351A8、EP2325314
A2、CA2581224A1、CA2581224C、CA2824308A1、DE
602005027479D1、EP1797185A2、EP1797185B1、E
P2325314A3、EP2325314B1、EP2772541A2、EP277
2541A3、US9198927、US20090137039、US2010026
7805、WO2006036872A2、WO2006036872A3、WO200
9082606A2、CA2708171A1、EP2231194A2、EP2231
194B1、US8507455、US20090247614、US20140045
919、WO2009082606A3、WO2006073458A2、CA2562
151A1、CA2562151C、EP1750776A2、EP3034510A1
、US7674778、US20050288244、WO2006073458A3、
WO2006073458A8、US8299042B2、US20040180438
、US20070027103、US20090137514、US7626014B2
、CA2562685A1、CA2562685C、EP1768998A2、US84
70988、US20060008822、US20100197899、WO2006
078278A2、WO2006078278A3、US9254327B2、US20
130129785、WO2011143230A1、EP1913011B1、CA2
574603A1、CA2574603C、EP1913011A2、US76CA27
09875A1、US7893224、US20070054279、US200903
12531、WO2006112872A2、WO2006112872A3、WO20
06063252A2、CA2589406A1、EP1819365A2、EP181
9365A4、EP1819365B1、US8003619、US200602173
30、US20120045461、WO2006063252A3、US801313
6B2、CA2572151A1、EP1789553A2、EP1789553B1、
US7615618、US7723512、US20060287260、US2009
0281299、US20090318676、WO2006088490A2、WO2
006088490A3、US7772387B2、CA2574088A1、CA25
74088C、EP1828215A2、US7579451、US200600352
54、US20090281298、WO2006093526A2、WO200609
3526A3、WO2006093526A8、EP2663548B1、CA2824
526A1、EP2663548A1、US20140200257、WO201209
9755A1、US9051566B2、CA2369944A1、EP1229134
A2、EP1229134A3、US20020132257、US200401521
17、US20150232930、US20160083723、WO2004030
634A2、WO2004030634A3、EP2512449A1、CA27845
68A1、EP2512449A4、US20130017223、US2016031
7676、WO2011075656A1、WO2013049328A1、CA284
9476A1、EP2760477A1、US20150203446、WO20130
49328A9、US8324366B2、US20090286851、US7851
615B2、US20080108801、US9290760B2、CA281204
6A1、EP2616543A1、US20130317080、WO20120372
54A1、WO2009142822A2、US20110130440、US2011



269814、WO2009120878A2、WO2009120878A3、WO2
009142822A3、WO2009142822A9、US20110123520
A1、CA2721183A1、EP2274425A2、US8575123、US9
345780、US20140256785、US20160367687、WO200
9126933A2、WO2009126933A3、US20120107272A1
、CA2735860A1、EP2344514A2、US9035041、US201
20220761、WO2010028079A2、WO2010028079A3、U
S8796436B2、US9394540、US20130211063、US201
40316124、US20160264968、WO2004090108A2、CA
2488224A1、EP1608735A2、EP1608735A4、US2005
0153337、WO2004090108A3、CA2522637A1、CA252
2637C、EP1620544A2、EP1620544A4、EP2660322A
2、EP2660322A3、EP2664672A1、EP2666858A1、EP
2669377A2、EP2669377A3、EP2669377A8、US7745
608、US8344125、US8507661、US20050107325、US
20050119214、US20050164235、US20100179309、
US20100292455、WO2004094595A2、WO200409459
5A3、US8404862B2、CA2576233A1、CA2576233C、E
P1791567A2、EP1791567A4、EP1791567B1、EP299
0410A1、US7582744、US8017763、US8957223、US9
453222、US20060058266、US20090286973、US201
00069471、US20130184328、US20150191726、WO2
006020768A2、WO2006020768A3、US7786290B2、E
P1633770A2、EP1633770A4、EP1633770B1、EP233
6317A1、US20070275465、US20100280102、WO200
5014782A2、WO2005014782A3、WO2005014782A8、
WO2005014782B1、WO2009132131A1、US8877917B
2、CA2685127A1、US20090203135、US2015006555
8、WO2008131419A2、WO2008131419A3、WO201102
9016A1、US20120245076、EP2509636A2、CA27833
72A1、EP2509636A4、US20130338210、WO2011071
860A2、EP2224912A1、EP2224912A4、EP2224912B
1、EP3100718A1、US20110117125、WO2009086558
A1、US20120183602A1、CA2764609A1、CN1026256
96A、CN102625696B、CN104873464A、EP2440183A
1、EP2440183A4、US8158601、US8802644、US9394
234、US20100324120、US20150166465、US201701
43631、WO2010144740A1、CA2732229A1、EP23214
14A1、US20110223665、US20130196434、WO20100
11895A1、US20150087607A1、US8846631、US2013
0123329、WO2011088309A1、WO2011163121A1、US
20130236968、US9012498B2、CA2800401A1、CN10
3096875A、CN103096875B、EP2575764A2、EP2575
764B1、US20120027803、US20160009637、WO2011
153493A2、WO2011153493A3、US20120157511A1、
US8927513、US20150080457、WO2011005860A2、W
O2011005860A3、US9476045B2、US7723509、US84
26377、US8865677、US20050256069、US20100267
941、US20130281685、US20150073133、US201603
76591、US20170035796、WO2017027350、CA29425
33A1、CN106413402A、EP3116316A1、US20170015
658、WO2017048962A1、WO2017048950A1、WO2017
048954A1、WO2015138895A1、EP3139954A1、CA29
48580A1、WO2015172128A1、US20170002356A1、U
S9410154B2、CA2853613A1、CN103370415A、EP26
33051A1、EP2633051A4、EP2633051B1、EP312461
0A1、US9080174、US20130296401、US2015034488
5、WO2012055362A1、WO2012109798A1、WO201617
6745A1、CA2732146A1、CN102164948A、EP230744
6A1、EP2307446A4、US20130190223、WO20100120
73A1、US9200038B2、CA2821009A1、CN103443119
A、EP2651965A1、US20140142033、US2016020796
1、WO2012079172A1、WO2009094190A3、CA271310
5A1、CA2713105C、CN101977610A、CN101977610B
、CN102670628A、CN102670628B、CN105055432A、
EP2254582A2、EP2254582A4、EP2254582B1、EP30
85377A1、US8993542、US20110021464、WO200909
4190A2、WO2009094191A2、WO2009094191A3、EP2
563367A4、CA2797601A1、EP2563367A1、US92781
35、US20130072460、US20160158259、WO2011139
709A2、WO2011139709A9、EP2869823A1、CA28773
35A1、CN104797259A、EP2869823A4、US20140011
769、WO2014008344A1、US20160303147A1、CA268
5285A1、CN101678122A、CN102702260A、EP21552
57A1、EP2155257B1、US20120010170、WO2008133
966A1、US9006218B2、CA2789443A1、CA2789443C
、EP2534150A2、EP2534150A4、EP2534150B1、US2
0130035313、US20150203519、WO2011100698A2、
WO2011100698A3、EP2842559A2、EP1865967A2、E
P1865967A4、EP2842559A3、US20070003608、US2
0110015149、WO2006110656A2、WO2006110656A3
、WO2006110656A9、EP0350287B1、CA1334846C、D
E68929250D1、DE68929250T2、EP0350287A2、EP0
350287A3、US5223263、WO1990000555A1、US6599
887B2、US20010033862、US9303051B2、CA280967
9A1、CN103209985A、CN103209985B、CN10521858
0A、CN105998039A、EP2611818A2、EP2611818A4、
EP2611818B1、EP3020720A1、US8569321、US2012
0058976、US20140046085、US20150329575、WO20
12031045A2、WO2012031045A3、EP2012799B1、EP
2012799A2、EP2012799A4、US7749983、US799414
3、US20080009462、US20100249056、WO20071307
83A2、WO2007130783A3、US6448392B1、DE695326
42T2、CA2205136A1、CA2205136C、DE69532642D1
、EP0792275A1、EP0792275A4、EP0792275B1、US5
696277、US6002029、WO1996015132A1、WO201314
0250A1、CA2868055A1、EP2828384A1、US2015003
7809、WO2013140250A8、US9315788B2、CA283253
4A1、CN103608027A、CN103608027B、EP2694089A
1、EP2694091A2、US20130117869、US2014011572
6、US20160298098、WO2012138927A2、WO2012138
927A3、WO2012138939A1、CA2802822A1、EP25828
45A2、US20130196320、WO2012001527A2、WO2012
001527A3、US9540623B2、EP2729567A1、EP27295
67B1、US20140234975、WO2013009525A1、WO2014
198911A1、US20160138047、EP2855671A2、US201
50203871、WO2013182910A2、WO2013182910A3、U
S20130045539A1、CA2789962A1、CN102858966A、
EP2536831A2、WO2011101696A1、WO2855666A2、W
O2011101811A3、US20150067900A1、EP2825190A
2、EP2825190B1、EP3141259A2、EP3141259A3、WO
2013136175A2、WO2013136175A3、WO2012138901
A1、EP2855666A1、CA2874609A1、CA2874611A1、C
N104718284A、EP2855667A1、US20130315884、US
20140134142、US20150203817、US20160120905、
US20160145337、WO2013176915A1、WO201317691
6A1、WO2013176916A8、WO2014018601A2、EP2877
488A2、US20140230083、US20150225465、WO2014
018601A3、CA2883502A1、CN104769103A、EP2893
004A1、WO2014039523A1、EP2582845A2、CA28028
22A1、US20130196320、WO2012001527A2、WO2012
001527A3、US9296769B2、CA2845553A1、CN10373
2594A、EP2744810A1、EP2744810B1、EP3070088A
1、US8754065、US20130065856、US20140187773、
WO2013025788A1、WO2016168349A1、US20160303
095、WO2013116730A1、CA2863662A1、CN1041054
84A、EP2809323A1、US20150105350、US20170056
423、WO2013116720A1、US20170056424A1、CA293



965A1、CN105960409A、EP3094637A1、US9487546
、US20150197535、WO2015108780A1、CA2960436A
1、US20160108045、WO2016044182A1、US2015000
4239A1、CA2860995A1、EP2802315A1、WO2013106
732A1、EP1301519A2、CA2416757A1、CA2416757C
、CA2725819A1、CA2725819C、CA2893174A1、CN12
91994C、CN1443189A、CN1706855A、CN100402539
C、EP1301519B1、EP2682397A1、EP2682397B1、US
7390791、US7803788、US20020119443、US200302
19727、US20040018150、US20050009043、US2005
0124583、US20050124584、US20050124585、US20
050159392、US20060024659、US20080227754、WO
2002008241A2、WO2002008241A3、WO2016141092
A1、EP3097102A1、US20160289229、WO201618696
7A1、US20160333009、US20040224916A1、CA2512
319A1、CA2512475A1、CA2512475C、CN102670629
A、CN102670629B、CN105596356A、DE6020040144
70D1、EP1583542A1、EP1583542B1、EP1583542B9
、EP1585527A1、EP1923063A2、EP1923063A3、EP3
025718A1、US8592397、US8716264、US9457036、U
S20040224917、US20060234982、US20060246130
、US20090036408、US20090143314、US201402135
56、US20150111855、US20150111856、WO2004064
845A1、WO2004064845A8、WO2004064846A1、US60
43230A、US5922695、US5977089、US6069249、USR
E38333、WO2016007765A1、CA2954056A1、EP3166
607A1、US20160008374、WO2017035230A1、US962
4195B2、US20160237062、WO2016105534A1、US20
110150836A1、WO2011079016A1、EP2793891A1、C
A2858090A1、US20130157973、WO2013096512A1、
WO2009005687A1、CA2691444A1、CA2691444C、CN
101784548A、CN101784548B、EP2170888A1、EP21
70888B1、US7968544、US8993755、US9611268、US
20090047249、US20110236348、US20120244121、
US20140135492、US20150239888、US8367670B2、
CA2745295A1、CA2745295C、CN102272134A、CN10
2272134B、CN103497192A、CN103497192B、EP236
4314A1、EP2364314B1、EP2818469A1、EP2818469
B1、US8629142、US8809527、US9127006、US94521
66、US20100143301、US20130071354、US2014008
1022、US20140316132、US20160015713、US20170
065592、WO2010077613A1、US9161934B2、CA2777
824A1、CA2777824C、CN102666541A、CN10266654
1B、EP2491035A1、US8507507、US8962652、US201
10098248、US20140128389、US20150126509、WO2
011049825A1、WO2016044183A1、CA2960384A1、U
S9573952、US20160075707、US9469613B2、CA295
1883A1、CN106458929A、EP3154950A1、US201503
61050、US20160347719、WO2015191846A1、CA277
2253A1、EP2477987A1、US8476270、US201101246
27、WO2011031965A1、WO2008005555A1、CA26564
27A1、CA2656427C、EP2038290A1、EP2038290B1、
US8338593、US20080008682、US20090202484、WO
2010002998A1、US8536187、US20110123493、WO2
012109668A1、CA2827080A1、CN103442732A、CN1
03442732B、EP2672992A1、EP2672992A4、US9403
879、US20140023613、US20160317652、US201601
14030A1、CA2882839A1、CN104640565A、EP28976
40A1、EP2897640A4、US9238679、US20130209395
、WO2014047286A1、CA2833766A1、CN103582648A
、CN103582648B、CN106191060A、EP2699583A1、E
P2699583A4、US8642752、US9034841、US9127278
、US20130035366、US20140107184、US201403577
01、US20160046945、WO2012145697A1、CA292116
7A1、CA2921162A1、CA2921509A1、CA2921514A1、
CA2921518A1、CN105377887A、CN105378082A、CN
105378085A、CN105392488A、EP2991656A2、EP29
91656A4、EP2991661A1、EP2991661A4、EP299200
9A1、EP2992009A4、EP2992097A2、EP2992097A4、
EP2992098A2、EP2992098A4、US9127276、US9145
558、US9163239、US9181549、US9181550、US2014
0343123、US20150126718、US20150126719、US20
150126720、US20150176007、US20160017323、US
20160076030、US20160076032、US20160090595、
US20160090596、WO2014179620A1、WO201417962
5A1、WO2014179626A2、WO2014179626A3、WO2014
179627A2、WO2014179627A3、WO2014179627A9、W
O2014179629A2、WO2014179629A3、WO201417962
9A8、US9550988B2、CA2667055A1、CA2667055C、E
P2092065A1、EP2092065B1、EP2410053A1、EP241
0053B1、EP2410054A1、EP2410054B1、US2010019
7762、WO2008049085A1、WO2017053995A1、US940
0280B2、US20150274652、US9205079B2、US89937
71、US9579313、US20140275167、US20150174115
、US20160158214、WO2014165128A2、WO20141651
28A3、US20150197493A1、CA2936241A1、CN10613
2932A、EP3094624A1、US9169212、US9505722、US
20150225355、US20170015629、WO2015109130A1
、US20170121329A1、US9518057、US9527845、US9
550779、US20160185777、US20160185778、US201
60185779、US20170121328、WO2016109663A2、WO
2016109663A3、WO2016109684A2、WO2016109684
A3、WO2016109689A2、WO2016109689A3、US20160
272599A1、WO2016149581A1、WO2013096744A1、C
A2857344A1、CN104144913A、EP2794565A1、EP27
94565A4、US8629274、US9061008、US9066932、US
20130251673、US20140178337、US20140179665、
US20150152073、US20150259324、US9115113B2、
CA2928003A1、CN106255684A、EP3068774A1、US2
0150132258、US20150315159、WO2015073774A1、
US8629274B2、CA2857344A1、CN104144913A、EP2
794565A1、EP2794565A4、US9061008、US9066932
、US20130251673、US20140178337、US201401796
65、US20150152073、US20150259324、WO2013096
744A1、US20160000812A1、US9181288、US933951
0、US20150197533、US20160185748A1、US959733
2B2、US20160151375、US9090657B2、CA2830827A
1、CA2830831A1、CN103619869A、CN103619869B、
CN103635484A、EP2691412A1、EP2691412B1、EP2
691413A1、EP2691413B1、US9139613、US2012025
1581、US20140038885、WO2012131371A1、WO2012
131377A1、EP2654753A1、CA2822347A1、CN10361
9336A、US9271977、US20140080837、WO20120855
53A1、US9119853B2、CA2788761A1、CN102770139
A、EP2533784A1、EP2533784B1、US20120295841、
WO2011098809A1、WO2014032176A1、CA2883785A
1、CN104837501A、EP2890403A1、EP2890403A4、U
S9133458、US9200283、US9284556、US9533003、U
S20140065102、US20140369962、US20140369963
、US20160263143、WO2016146598A1、WO20170013
07A1、US9334268B2、CA2938280A1、CN106232599
A、EP3134402A1、US9447097、US20150299194、US
20160222010、WO2015162075A1、US20170014423
A1、US9475775、US9597333、US20160257653、WO2
016142250A1、WOEP2951305A1、A1、WO201405681
3A1、CA2884220A1、CN104736556A、EP2904003A1
、US20160009772、WO2016055553A1、EP2507381A
2、CA2781682A1、CN102770456A、EP2507381A4、U



20130017200、WO2011069104A2、WO2011069104A
3、WO2016120186A1、WO2014037480A1、CA288132
2A1、CN104603125A、EP2892893A1、EP2892893B1
、US9447086、US20150031687、US20160237078、W
O2015173208A9、CA2948946A1、CN106470688A、E
P3143142A2、US20160010093、WO2015173208A2、
WO2015173208A3、WO2015177326A1、CA2948589A
1、CN106459039A、EP3145929A1、US9346815、US9
604984、US20150336962、US20160237086、US201
70145020、US20160010093A1、CA2948946A1、CN1
06470688A、EP3143142A2、WO2015173208A2、WO2
015173208A3、WO2015173208A9、WO2014184328A
1、CA2911214A1、CN105209470A、EP2997032A1、U
S9266904、US20140343032、US20160122363、US2
0170057952A1、CA2948080A1、CN106459032A、EP
3143020A1、WO2015173164A1、WO2016177655A1、
US20160326167、US9233978B2、CA2935811A1、CN
106061978A、EP3114128A1、US20150252057、US2
0160083383、WO2015132276A1、WO2017017043A1
、WO2016180743A1、CA2952541A1、CN106573898A
、WO2016023877A1、EP2831060A1、US9637485B2、
US20160122344、WO2016071215A1、CA2865259A1
、CN104144924A、CN104144924B、EP2831060B1、W
O2013144129A1、US20130267517A1、US20160052
921、CA2893801A1、CN104955952A、US201503686
42、WO2014118267A1、CA2577526A1、CN10104415
1A、CN101044151B、DE602005015466D1、EP17941
72A1、EP1794172B1、US7378402、US20060040890
、WO2006021341A1、EP2920304A1、CA2889044A1、
CA2889596A1、CN104837996A、CN104884618A、EP
2920307A1、US20150275212、US20150291958、WO
2014076195A1、WO2014076196A1、WO2016164619
A3、WO2016164619A2、WO2007070598A3、CN10143
7397A、CN101437397B、CN102796155A、CN102796
155B、EP1968612A2、EP1968612A4、EP1968612B1
、EP3090748A1、US8076303、US8691787、US20070
149462、US20120264709、US20140323554、US201
60060287、WO2007070598A2、WO2007070598A8、W
O2007070598A9、US9040234B2、CN103298475A、E
P2611451A2、EP2611451A4、US20120053226、US2
0150329864、WO2012030626A2、WO2012030626A3
、WO2017004499A1、WO2016020538A1、US2013001
1435A1、CA2770075A1、CN102573903A、CN102573
903B、CN105535960A、EP2461826A2、US9393299、
US20170072047、WO2011015656A2、WO201101565
6A3、US20080311214A1、US20070237826、WO2007
113665A2、WO2007113665A3、WO2008113606A1、C
A2684569A1、EP2124993A1、EP2124993B1、US769
5960、US20070269460、EP0988391B1、CA2292792
A1、CA2292792C、DE69828167D1、DE69828167T2、
EP0988391A2、US6399587、WO1998055639A2、WO1
998055639A3、CA2656266C、CA2656266A1、CN101
472610A、EP2029169A2、US20100129403、WO2007
147529A2、WO2007147529A3、CA2887156A1、CN10
4797242A、EP2903600A1、US20150250869、WO201
4053571A1、US6692956B2、CA2358179A1、EP1203
819A2、EP1203819A3、US20020106746、US200401
21976、US6479290B1、CA2298064A1、DE69924808
D1、EP1002120A1、EP1002120B1、WO1999061638A
1、US20060140920A1、CA2199715A1、CA2199715C
、DE69534633D1、DE69534633T2、EP0781344A1、E
P0781344B1、US6960469、US20020107869、WO199
6008574A1、US6110735A、CA2182303A1、CA21823
03C、DE69518910D1、DE69518910T2、DE69518910
T3、DE69518910T4、EP0742834A1、EP0742834B1、
EP0742834B2、EP0742834B9、US6281000、US7067
310、US20020090715、WO1996017070A1、CA22767
91A1、DE69903229D1、DE69903229T2、DE6991438
2D1、DE69914382T2、EP0974668A1、EP0974668B1
、EP1199368A2、EP1199368A3、EP1199368B1、US6
475480、WO2002096939A2、CA2448908A1、CA2448
908C、EP1390398A2、US20030108521、WO2002096
939A3、US6133028A、EP0784693A1、CA2200696A1
、DE69615650D1、DE69615650T2、EP0784693B1、E
P1096018A1、US6204060、US20030203488、WO199
7004119A1、WO1992019752A1、CA2086510A1、EP0
537326A1、WO2001038361A1、CA2392272A1、EP12
42449A1、US7560527のいずれかとの併用で投与することができる。
【0106】
製剤
本明細書で開示されている医薬組成物は、一般に以下に記載されているような薬学上許
容できる塩の形態であってもよい。好適な薬学上許容できる有機酸及び/または無機酸の
一部の好まれる、しかし、非限定の例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、酢酸及びクエ
ン酸、と同様にそれ自体知られる他の薬学上許容できる酸(以下に言及されている参考文
献で参照される)である。
【0107】
本開示の化合物が塩基性の基と同様に酸性の基を含有する場合、本開示の化合物は分子
内塩も形成してもよく、そのような化合物は本開示の範囲内にある。本開示の化合物が水
素供与性のヘテロ原子(たとえば、NH)を含有する場合、本開示は、分子内の塩基性の
基または原子への水素原子の移動によって形成される塩及び/または異性体も対象にする
【0108】
化合物の薬学上許容できる塩にはその酸付加塩及び塩基性塩が含まれる。好適な酸付加
塩は非毒性の塩を形成する酸から形成される。例には、酢酸塩、アジピン酸塩、アスパラ
ギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、
カンシル酸塩、クエン酸塩、シクラミン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマ
ル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒ
ベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセ
チオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸
塩、ナフチル酸塩、2-ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸
塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/水素リン酸塩/二水素リン酸塩、ピログルタ
ミン酸塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩
、トリフルオロ酢酸塩及びキシナホ酸塩が挙げられる。好適な塩基性塩は非毒性の塩を形
成する塩基から形成される。例には、アルミニウム塩、アルギニン塩、ベンザチン塩、カ
ルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジオラミン塩、グリシン塩、リシン塩、マグ
ネシウム塩、メグルミン塩、オラミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩及
び亜鉛塩が挙げられる。酸及び塩基のヘミ塩、たとえば、ヘミ硫酸塩及びヘミカルシウム
塩も形成されてもよい。好適な塩の概説については、参照によって本明細書に組み入れら
れるHandbook of Pharmaceutical Salts:Prope
rties,Selection,and Use by Stahl and Wer
muth(Wiley-VCH,2002)を参照のこと。
【0109】
本明細書に記載されている化合物はプロドラッグの形態で投与されてもよい。プロドラ
ッグは、哺乳類対象に投与されると活性がある親薬剤を遊離する共有結合したキャリアを
含むことができる。プロドラッグは、親化合物に対する修飾が日常の操作でまたは生体内
で切断されるような方法で化合物に存在する官能基を修飾することによって調製すること
ができる。プロドラッグには、たとえば、ヒドロキシル基が、哺乳類対象に投与されると
切断して遊離のヒドロキシル基を形成する任意の基に結合されている化合物が挙げられる
。プロドラッグの例には、化合物におけるアルコール官能基の酢酸誘導体、ギ酸誘導体及
び安息香酸誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。化合物をプロドラッグとして
構造化する方法は、たとえば、Testa and Mayer,Hydrolysis
in Drug and Prodrug Metabolism,Wiley(20
06)にて知られている。典型的なプロドラッグは、加水分解酵素、アミド、ラクタム、
ペプチド、カルボン酸エステル、エポキシドの加水分解または無機酸のエステルの切断に
よるプロドラッグの変換によって活性がある代謝産物を形成する。エステルプロドラッグ
は、体内で容易に分解されて対応するアルコールを遊離することが示されている。たとえ
ば、Imai,Drug Metab Pharmacokinet.(2006)21
(3):173-85,entitled “Human carboxylester
ase isozymes:catalytic properties and ra
tional drug design.”を参照のこと。
【0110】
本開示で使用するための医薬組成物は通常、有効量の化合物と好適な薬学上許容できる
キャリアとを含む。製剤はそれ自体知られる方法で調製されてもよく、それには普通、1
以上の薬学上許容できるキャリアと共に、且つ所望であれば、無菌条件下で必要な場合、
他の医薬活性化合物との組み合わせで、本開示に係る少なくとも1つの化合物を混合する
ことが関与する。米国特許第6,372,778号、同第6,369,086号、同第6
,369,087号、及び同第6,372,733、上記で言及されたさらなる参考文献
、と同様にたとえば、RemingtonのPharmaceutical Scien
cesの最新版のような標準的な手引書が参照される。
【0111】
一般に、医薬用途については、化合物は、少なくとも1つの化合物と、少なくとも1つ
の薬学上許容できるキャリア、希釈剤または賦形剤と、任意で1以上のさらなる薬学上活
性がある化合物とを含む医薬品として製剤化されてもよい。
【0112】
本開示の医薬品は好ましくは単位剤形であり、任意で製品情報及び/または使用のため
の指示書を含有する1以上の小冊子と共に、たとえば、箱、ブリスター、バイアル、ビン
、サシェ、アンプルの中に、または他の好適な単回用量または複数回用量のホルダーもし
くは容器(適正にラベルが付けられてもよい)の中に好適に包装されてもよい。一般に、
そのような単位剤形は1~1000mgの間、普通、5~500mgの間の本開示の少な
くとも1つの化合物、たとえば、単位剤形当たり約10、25、50、100、200、
300または400mgを含有するであろう。
【0113】
化合物は、使用される具体的な製剤に主として応じて、経口、眼内、直腸、経皮、皮下
、静脈内、筋肉内または鼻内の経路を含む種々の経路によって投与することができる。化
合物は、好適な投与の際、それが投与される対象にて所望の治療効果または予防効果を達
成するのに十分である化合物の量を意味する「有効量」で一般に投与されるであろう。普
通、予防されるまたは治療される状態及び投与の経路に応じて、そのような有効量は普通
、1日当たり患者の体重のキログラム当たり0.01~1000mg、さらに多くは0.
1~500mgの間、たとえば、1~250mgの間、たとえば、1日当たり患者の体重
のキログラム当たり約5、10、20、50、100、150、200または250mg
であり、それを単回1日用量として投与してもよいし、1以上の1日用量に分割してもよ
い。投与される量(複数可)、投与の経路及びさらなる治療投薬計画は、たとえば、患者
の年齢、性別及び全身状態ならびに治療される疾患/症状の性質及び重症度のような因子
に応じて治療を行う医師によって決定されてもよい。米国特許第6,372,778号、
同第6,369,086号、同第6,369,087号、及び同第6,372,733号
、及び上記で言及されたさらなる参考文献、と同様にたとえば、RemingtonのP
harmaceutical Sciencesの最新版のような標準的な手引書が参照
される。
【0114】
経口投与の形態については、化合物を好適な添加剤、たとえば、賦形剤、安定剤または
不活性希釈剤と混合することができ、習慣的な方法によって好適な投与形態、たとえば、
錠剤、コーティング錠、硬質カプセル剤、水溶液、アルコール性溶液または油性溶液にす
ることができる。好適な不活性キャリアの例は、アラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネ
シウム、リン酸カリウム、ラクトース、グルコースまたはデンプン、特にコーンスターチ
である。この場合、調製は乾燥顆粒として及び湿った顆粒としての双方で行うことができ
る。好適な油性の賦形剤または溶媒は植物油または動物油、たとえば、ヒマワリ油または
タラ肝油である。水溶液またはアルコール性溶液のための好適な溶媒は、水、エタノール
、糖溶液またはそれらの混合物である。ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリ
コールも他の投与形態のためのさらなる補助剤として有用である。即時放出型錠剤として
、これらの組成物は、微細結晶セルロース、リン酸二カルシウム、デンプン、ステアリン
酸マグネシウム及びラクトース、及び/または当該技術で既知の他の賦形剤、結合剤、増
量剤、崩壊剤、希釈剤及び潤滑剤を含有してもよい。
【0115】
鼻内エアロゾルまたは吸入によって投与される場合、組成物は、医薬製剤の当該技術で
周知の技法に従って調製されてもよく、ベンジルアルコールまたは他の好適な保存剤、生
体利用効率を高める吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/または当該技術で既知の他の
可溶化剤もしくは分散剤を採用する生理食塩水における溶液として調製されてもよい。エ
アロゾルまたはスプレーの形態で投与するのに好適な医薬製剤は、たとえば、エタノール
もしくは水のような薬学上許容できる溶媒またはそのような溶媒の混合物における本開示
の化合物またはその生理的に忍容性の塩の溶液、懸濁液またはエマルションである。要請
があれば、製剤はさらに、たとえば、界面活性剤、乳化剤及び安定剤と同様にプロペラン
トのような他の医薬補助剤を含有してもよい。
【0116】
皮下または静脈内の投与については、化合物は、所望であれば、習慣的なので、たとえ
ば、安定剤、乳化剤またはさらなる補助剤のような物質と共に溶液、懸濁液またはエマル
ションの状態にされる。化合物はまた、凍結乾燥されてもよく、得られた凍結乾燥物は、
たとえば、注射製剤または点滴製剤の製造に使用されてもよい。好適な溶媒は、たとえば
、水、生理食塩水溶液またはアルコール、たとえば、エタノール、プロパノール、グリセ
ロール、たとえば、グルコースまたはマンニトールの溶液のような糖溶液、または言及さ
れた種々の溶媒の混合物である。注射用の溶液または懸濁液は、好適な非毒性の非経口で
許容できる希釈剤または溶媒、たとえば、マンニトール、1,3-ブタンジオール、水、
リンガー溶液または等張塩化ナトリウム溶液、または好適な分散剤もしくは湿潤剤及び懸
濁剤、たとえば、合成のモノグリセリドもしくはジグリセリドを含む殺菌した無菌性の不
揮発性油、及びオレイン酸を含む脂肪酸を用いて既知の技術に従って製剤化されてもよい
【0117】
坐薬の形態で直腸に投与される場合、製剤は、常温では固体であるが、直腸腔では液化
し、及び/または溶解し、薬剤を遊離する、たとえば、ココアバター、合成のグリセリド
エステルまたはポリエチレングリコールのような好適な非刺激性の賦形剤と共に式Iの化
合物を混合することによって調製されてもよい。
【0118】
特定の実施形態では、これらの組成物は徐放性製剤であることができることが熟考され
る。典型的な徐放性製剤は腸溶コーティングを利用する。通常、それが吸収される消化器
系における位置を制御する経口薬物にはバリアが適用される。腸溶コーティングはそれが
小腸に達する前での薬物の遊離を防ぐ。腸溶コーティングは、多糖類のポリマー、たとえ
ば、マルトデキストリン、キサンタン、スクレログルカン、デキストラン、デンプン、ア
ルギン酸塩、プルラン、ヒアルロン酸、キチン、キトサン等;他の天然のポリマー、たと
えば、タンパク質(アルブミン、ゼラチン等)、ポリ-L-リシン;ナトリウムポリ(ア
クリル酸);ポリ(メタクリル酸ヒドロキシアルキル)(たとえば、ポリ(メタクリル酸
ヒドロキシエチル));カルボキシポリメチレン(たとえば、カルボポール(商標);カ
ルボマー;ポリビニルピロリドン;ゴム、たとえば、グアーゴム、アラビアゴム、カラヤ
ゴム、ガッチゴム、ローカストビーンゴム、タマリンドゴム、ゲランゴム、トラガカント
ゴム、寒天、ペクチン、グルテン等;ポリ(ビニルアルコール);エチレンビニルアルコ
ール;ポリエチレングリコール(PEG);及びセルロースエーテル、たとえば、ヒドロ
キシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシ
プロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)
、カルボキシエチルセルロース(CEC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHE
C)、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)、ヒドロキシプロピ
ルメチル-セルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルエチルセルロース(HPEC)
及びナトリウムカルボキシメチルセルロース(Na-CMC);と同様に上記ポリマーの
いずれかのコポリマー及び/または(単純な)混合物を含有してもよい。特定の上述のポ
リマーは標準の技法を手段としてさらに架橋されてもよい。
【0119】
ポリマーの選択は、本開示の組成物で採用される有効成分/薬剤の性質と同様に所望の
遊離速度によって決定されるであろう。特に、たとえば、HPMCの場合、高い分子量は
一般に組成物からの薬剤遊離の遅い速度を提供することが当業者によって十分に理解され
るであろう。さらに、HPMCの場合、メトキシル基及びヒドロキシプロポキシル基の異
なる程度の置換が組成物からの薬剤の遊離の速度の変化を生じさせるであろう。この点で
、且つ上述のように、特定の必要とされるまたは所望の遊離特性を生じるために、たとえ
ば、異なる分子量の2以上のポリマーの混合としてポリマーのキャリアが提供されるコー
ティングの形態で本開示の組成物を提供することが望ましくてもよい。
【0120】
ポリラクチド、ポリグリコリド、及びそれらのコポリマー、ポリ(ラクチド-co-グ
リコリド)のミクロスフェアを用いて持続放出のタンパク質送達系を形成してもよい。タ
ンパク質は、水性タンパク質と有機溶媒系のポリマーによる油中水エマルションの形成(
エマルション法)、溶媒系ポリマー溶液に分散された固体タンパク質による油中固体懸濁
液の形成(懸濁法)または溶媒系ポリマー溶液へのタンパク質の溶解(溶解法)を含む多
数の方法によってポリ(ラクチド-co-グリコリド)ミクロスフェアデポー製剤に封入
することができる。ポリ(エチレングリコール)をタンパク質に結合させて(ペグ化)循
環している治療用タンパク質の生体内半減期を増やし、免疫応答の機会を減らすことがで
きる。
【0121】
リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に的を絞ったリポソームを含む)も従来の方法で調製
して薬学上許容できるキャリアを作製してもよい。これは、本発明に係るヌクレオシド化
合物の遊離のヌクレオシド、アシルヌクレオシドまたはリン酸エステルプロドラッグ形態
の送達に適してもよい。
【0122】
本発明のヌクレオシドは幾つかのキラル中心を有し、光学的に活性がある形態及びラセ
ミ形態で存在してもよく、且つ単離されてもよいことが十分に理解される。一部の化合物
は多形現象を示してもよい。本発明は、本発明の化合物の任意のラセミ形態、光学的に活
性がある形態、ジアステレオマーの形態、多形の形態、または立体異性体の形態、または
それらの混合物を包含し、それらは本明細書に記載されている有用な特性を持つことが理
解されるべきである。光学的に活性がある形態の調製の仕方は当該技術で周知である(た
とえば、再結晶化法によるラセミ形態の分割によって、光学的に活性がある出発物質から
の合成によって、キラル合成によって、またはキラル固定相を用いたクロマトグラフィ分
離によって)。
【0123】
ヌクレオシドの炭素がキラルであり、その非水素置換基(それぞれ、塩基及びCHOR
基)は、糖環系に関してシス(同じ側)またはトランス(反対側)であることができる。
従って、4つの光学異性体は、以下の配置(酸素原子が後にあるように糖部分を水平面に
配向した場合):シス(天然に存在するβ-D-ヌクレオシドの配置に相当する双方の基
が「上」にある)、シス(天然に存在しないβ-L-配置である双方の基が「下」にある
)、トランス(C2’置換基が「上」にあり、C4’置換基が「下」にある)、及びトラ
ンス(C2’置換基が「下」にあり、C4’置換基が「上」にある)によって表される。
「D-ヌクレオシド」は天然の配置でのシスヌクレオシドであり、「L-ヌクレオシド」
は天然に存在しない配置でのシスヌクレオシドである。
【0124】
同様に、ほとんどのアミノ酸はキラルであり(LまたはDと表され、Lエナンチオマー
が天然に存在する配置である)、別々のエナンチオマーとして存在することができる。
【0125】
光学的に活性がある物質を入手する方法の例は当該技術で既知であり、それには、少な
くとも以下が挙げられる。(i)個々のエナンチオマーの肉眼で見える結晶が手動で分離
される技法である結晶の物理的分離。この技法は、別々のエナンチオマーの結晶が存在す
る、すなわち、物質が集塊状であり、結晶が視覚的に区別できるのであれば、使用するこ
とができる;(ii)ラセミ化合物が固体状態にて集塊状である場合にのみ可能である、
個々のエナンチオマーがラセミ化合物の溶液から別々に結晶化される技法である同時結晶
化;(iii)酵素によるエナンチオマーについての様々な反応速度に基づいてラセミ化
合物を部分的にまたは完全に分離する技法である酵素分割;(iv)合成の少なくとも一
ステップが酵素反応を使用して所望のエナンチオマーのエナンチオマーとして純粋なまた
は濃縮された合成前駆体を得る合成法である酵素的不斉合成;(v)キラル触媒またはキ
ラル補助剤を用いて達成されてもよい、所望のエナンチオマーが生成物において不斉(す
なわち、キラル性)を生じる条件下でアキラル前駆体から合成される合成法である化学不
斉合成;(vi)ラセミ化合物が個々のエナンチオマーをジアステレオマーに変換するエ
ナンチオマーとして純粋な試薬(キラル補助剤)と反応する技法であるジアステレオマー
の分離。得られるジアステレオマーを次いで、今やさらに異なる構造的差異に基づいたク
ロマトグラフィまたは結晶化によって分離し、その後キラル補助剤を取り除いて所望のエ
ナンチオマーを得る;(vii)ラセミ化合物からのジアステレオマーが平衡化して所望
のエナンチオマーに由来するジアステレオマーの溶液で優勢を得る、または原則として最
終的に物質すべてが所望のエナンチオマーに由来する結晶性ジアステレオマーに変換され
るように所望のエナンチオマーに由来するジアステレオマーの優先的な結晶化が平衡を壊
す技法である一次及び二次の不斉転換。次いで所望のエナンチオマーがジアステレオマー
から遊離される;(viii)速度論的分割―この技法は、速度論的条件下でのキラルで
非ラセミの試薬または触媒によるエナンチオマーの不均等な反応速度のせいでのラセミ化
合物の部分的なもしくは完全な分割(または部分的に分割された化合物のさらなる分割)
の達成を指す;(ix)非ラセミ前駆体からのエナンチオマー特有の合成--所望のエナ
ンチオマーが非キラル出発物質から得られ、且つ、立体化学の完全性が合成の経過にわた
って損なわれないまたは最少限にのみ損なわれる合成法;(x)キラル液体クロマトグラ
フィ--ラセミ化合物のエナンチオマーが固定相との様々な相互作用のために液体移動相
にて分離される技法。固定相はキラル物質で構成することができ、または移動相は追加の
キラル物質を含有して様々な相互作用を誘発することができる;(xi)ラセミ化合物が
揮発させられ、固定された非ラセミでキラルの吸着相を含有するカラムとの気体移動相で
の様々な相互作用によってエナンチオマーが分離される技法であるキラルガスクロマトグ
ラフィ;(xii)エナンチオマーが、特定のキラル溶媒へのエナンチオマーの1つの優
先的な溶解のせいで分離される技法であるキラル溶媒による抽出;(xiii)ラセミ化
合物が薄膜バリアに接触して置かれる技法であるキラル膜を横切る輸送。バリアは通常、
2つの混和性流体を分離し、一方はラセミ化合物を含有し、濃度または圧力差のような駆
動力が膜バリアを横切る優先的な輸送を引き起こす。ラセミ化合物の一方のエナンチオマ
ーのみを通過させる膜の非ラセミでキラルの性質の結果、分離が生じる。疑似移動床クロ
マトグラフィを含むキラルクロマトグラフィが一実施形態で使用される。多種多様なキラ
ル固定相が市販されている。
【0126】
本明細書に記載されている一部の化合物はオレフィン二重結合を含有し、特定されない
限り、E及びZ双方の幾何異性体を含むことを意味する。
【0127】
加えて、本明細書に記載されているヌクレオシドの一部は、たとえば、ケト-エノール
互変異性体のような互変異性体として存在してもよい。個々の互変異性体はそれらの混合
物と同様に本発明の化合物の範囲内に包含されるように意図される。
【実施例0128】
以下の実施例は、開示されている主題に係る方法、組成物及び結果を説明するために以
下に記述されている。これらの実施例は、本明細書で開示されている主題の態様すべてを
含むように意図されるのではなく、むしろ、代表的な方法、組成物及び結果を説明するよ
うに意図される。これらの実施例は、当業者に明らかである本発明の同等物及び変化を排
除するようには意図されない。
【0129】
数(たとえば、量、温度等)に関する精度を保証するために努力を行ってきたが、若干
の誤差及び偏差は含まれるものとする。指示されない限り、部分は重量部であり、温度は
℃であり、または常温であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。記載されている過
程から得られる生成物の純度及び収率を最適化するのに使用することができる反応条件、
たとえば、成分の濃度、温度、圧力及び他の反応の範囲及び条件の多数の変動及び組み合
わせがある。そのような過程の条件を最適化するには、理に適った且つ日常の実験のみが
必要とされるであろう。
【0130】
実施例1:HBVアッセイ
10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地中のHepG2.2.15細胞(10
0μl)をウェル当たり1×10個の密度で96ウェルプレートのウェルすべてに加え
、5%COの環境にて37℃で24時間プレートをインキュベートした。インキュベー
トに続いて、10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培地にて調製した6つの10倍
連続希釈した試験化合物を3連でプレートの個々のウェルに加えた。プレートの6つのウ
ェルにウイルスのみの対照として培地のみを入れた。5%COの環境にて37℃でプレ
ートを6日間インキュベートした。3日目に、示した濃度の各化合物を含有する培地と培
養培地を交換した。qPCRによるウイルスDNAの解析のために各ウェルから100μ
lの上清を回収し、細胞傷害性は6日目での細胞培養単層のXTT染色によって評価した
【0131】
6日目に回収した10μlの細胞培養上清をqPCR希釈緩衝液(40μg/ml、断
片化処理したサケ精子DNA)で希釈し、15分間煮沸した。Applied Bios
ystems 7900HT配列検出システム及び支援用SDS2.4ソフトウエアを用
いて386ウェルプレートにて定量的リアルタイムPCRを行った。Platinum定
量的PCR SuperMix-UDG(Invitrogen)及び15μLの反応総
容量にて各プライマーについて0.2μMの最終濃度で特異的なDNAオリゴヌクレオチ
ドプライマー(IDT,Coralville,ID) HBV-AD38-qF1(5
’-CCG TCT GTG CCT TCT CAT CTG-3’)(配列番号1)
、HBV-AD38-qR1(5’-AGT CCA AGA GTY CTC TTA
TRY AAG ACC TT-3’)(配列番号2)、及びHBV-AD38-qP
1(5’-FAM CCG TGT GCA /ZEN/CTT CGC TTC AC
C TCT GC-3’BHQ1)(配列番号3)を用いたリアルタイムQ-PCRに、
各試料について5μlの煮沸したDNA及び10倍連続希釈した定量的DNA標準を供し
た。各試料におけるHBVのDNAのコピー数はSDS.24ソフトウエアによって標準
曲線から内挿し、解析のためにデータをエクセルの集計表に取り込んだ。
【0132】
処理した組織培養プレートにおけるテトラゾリウム色素XTTの還元を測定することに
よって試験物質の50%細胞傷害性濃度を導き出した。XTTは代謝上活性のある細胞に
てミトコンドリア酵素NADPHオキシダーゼによって可溶性のホルマザン生成物に代謝
される。XTT溶液はPBSにおける1mg/mLのストックとして毎日調製した。メト
硫酸フェナジン(PMS)ストック溶液はPBSにて0.15mg/mLで調製し、-2
0℃の暗所で保存した。XTT/PMS溶液は、1mLのXTT溶液当たり40μLのP
MSを加えることにより使用直前に調製した。50μlのXTT/PMSをプレートの各
ウェルに加え、プレートを37℃で2~4時間インキュベートした。2~4時間のインキ
ュベートは、各アッセイについて示した数の細胞によるXTT色素の還元の線形反応範囲
の中にあると経験的に判定されている。フタの代わりに粘着性のプレートシーラーを使用
し、密封したプレートを数回反転して可溶性ホルマザン生成物を混ぜ合わせ、Molec
ular Devices SpectraMax Plus 384分光光度計で45
0nm(650nmの参照波長)にてプレートを読み取った。Softmax4.6ソフ
トウエアによってデータを回収し、解析のためにエクセルの集計表に取り込んだ。データ
を表1にて要約する。
【0133】
【表1】
【0134】
実施例2:(S)-2-[-(S)-2-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロ-フェ
ノキシ)-フェノキシ-ホスホリルアミノ]プロピオン酸イソプロピルエステルの調製
【化49】
(S)-イソプロピル2-アミノプロパノエート塩酸塩(72.0g、430mmol
)を含有するフラスコにフェニルホスホロジクロリデート(64.2mL、430mmo
l)及びジクロロメタン(DCM、1200mL)を充填した。ドライアイスアセトンの
槽にて混合物を-70℃~-78℃に冷却し、次いで30分の時間をかけてトリエチルア
ミン(120mL、859mmol)の一滴ずつの添加によって処理した。-70℃~-
78℃にて混合物をさらに30分間撹拌し、次いで常温に温めて1時間撹拌した。
【0135】
次いで反応混合物を氷槽にて0~5℃に冷却し、2,3,4,5,6-ペンタフルオロ
フェノール(79g、430mmol)及びトリエチルアミン(59.9mL、430m
mol)の100mLのDCM溶液に30分の時間をかけて加えた。得られた混合物を-
70℃~-78℃にてさらに30分間撹拌し、次いで常温に温めて2時間撹拌した。
【0136】
固体を濾別し、固形ケーキを200mLの酢酸エチルで洗浄した。濾液及び洗浄液を半
固体の残留物が残るまで真空蒸留によって濃縮した。半固体の残留物を500mLの酢酸
エチルに溶解し、水及びブラインで洗浄した。洗浄液を再び50mLの酢酸エチルで抽出
した。合わせた有機層を無水MgSO上で乾燥させ、濃縮して粗製のラセミ生成物21
0g(100%の収率)を得た。NMRの特性評価に基づいて、ラセミ生成物は2つのジ
アステレオマーの1:1混合物であると思われる。
【0137】
所望のSSジアステレオマーを生じるラセミ生成物の速度論的分割は以下のプロトコー
ルによって達成された。
【0138】
(1)粗製のラセミ混合物を500mLの20%酢酸エチル/ヘキサンにてスラリーに
し、5gのペンタフルオロフェノール、10mLのトリエチルアミン、及び100mgの
ジメチルアミノピリジンの20mLの20%酢酸エチル/ヘキサン溶液に加えた。反応混
合物を45~50℃に30分間温め、スラリーを一晩撹拌した。濾過によって白色固体を
回収し、200mLの20%酢酸エチル/ヘキサン及び100mLのヘキサンで洗浄した
。生成物を真空下で40℃にて乾燥させ、白色固体(重量98g)を得た。NMRの特性
評価に基づいて、生成物は実質的にSSジアステレオマーであると思われる。
【0139】
(2)上記反応に由来する濾液及び洗浄液を合わせ、濃縮して、他の不純物を伴ってN
MRによって示されるように主としてSSジアステレオマーである半固体を得た。この残
留物を150mLの酢酸エチルに溶解し、50mLの1N HCl、水及び5%KCO
溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮した。白色の残留物を100mLの20%酢
酸エチル/ヘキサンでスラリーにし、固体を濾過によって回収した。次いでケーキを20
%酢酸エチル/ヘキサン、ヘキサンで洗浄し、乾燥させた。得られた白色固体の重量は2
2gだった。H-NMR及び31P-NMRの特性評価に基づいて、生成物は実質的に
SSジアステレオマーであると思われる。分割後の生成物の総重量:120g(61.6
%の収率)。
【0140】
実施例3:2-クロロ-4-ニトロフェニルホスホロアミデート(5)の合成
【化50】
ジクロロリン酸フェニル(60g、42.5mL、284mmol)のジクロロメタン
(300mL)溶液を0℃に冷却し、次いで(S)-イソプロピル2-アミノプロパノエ
ート塩酸塩(47.7g、284mmol)で処理した。混合物をさらに-78℃に冷却
し、トリエチルアミン(57.6g、79mL、569mmol)の塩化メチレン(30
0mL)溶液によって1時間かけて一滴ずつで処理した。反応混合物を0℃に30分間温
め、次いで2-クロロ-4-ニトロフェノール(46.9g、270mmol)及びトリ
エチルアミン(28.8g、39.6mL、284mmol)のジクロロメタン(120
mL)における予め作った混合物で20分間かけて処理した。0℃で2時間後、フリット
漏斗を介して混合物を濾過し、回収した濾液を濃縮乾固した。粗製のゴムをMTBE(5
00mL)に溶解し、0.2MのKCO(2×100mL)、その後10%ブライン
(3×75mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、回転エバ
ポレータによって濃縮乾固して淡黄色の油としてジアステレオマー混合物(100g、9
3%)を得た。
【0141】
実施例4:化合物5のジアステレオマーの分離
【化51】
ジアステレオマー混合物5(28g、63.2mmol)を2:3の酢酸エチル:ヘキ
サン(100mL)に溶解し、-20℃に冷却した。16時間後、得られた白色固体を濾
過によって回収し、高真空下で乾燥させて16:1のS:R-ジアステレオマー混合
物(5.5g、19.6%)を得た。母液を濃縮し、得られた残留物を2:3の酢酸エチ
ル:ヘキサン(50mL)に溶解した。-10℃で16時間後、得られた白色固体を回収
し、高真空下で乾燥させて1:6のS:R-ジアステレオマー混合物(4g、14%
)を得た。16:1のS:R-ジアステレオマー混合物(5.5g、12.4mmo
l)を熱いヘキサン(50mL)に懸濁し、完全な溶解まで酢酸エチル(およそ10mL
)でゆっくり処理した。0℃に冷却した後、得られた白色固体を濾過によって回収し、ヘ
キサンで洗浄し、高真空下で乾燥させて単一異性体として6のS-ジアステレオマー(
4.2g、76%)を得た。
【0142】
1:6のS:R-ジアステレオマー混合物(4g、12.4mmol)を熱いヘキ
サン(50mL)に懸濁し、完全な溶解まで酢酸エチル(およそ5mL)でゆっくり処理
した。0℃に冷却した後、得られた白色固体を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、
高真空下で乾燥させて単一異性体として7のR-ジアステレオマー(3.2g、80%
)を得た。
【0143】
実施例5:化合物8の合成
【化52】
乾燥した100mLのフラスコに、1-((2S,3S,4S,5S)-3-フルオロ
-4-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル)-5-メ
チルピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(300mg、1.153mmol)及
びTHF(15mL)を加えた。窒素のもと、氷槽にて懸濁液を冷却した。注射器を介し
て塩化tert-ブチルマグネシウム(2.260mL、2.260mmol)を加え、
透明な溶液を形成した。混合物を常温で30分間撹拌し、再び0℃に冷却した。0℃にて
注射器を介して10分間かけて化合物4のTHF(20mL)溶液を加えた。得られた帯
黄色色の溶液を室温で一晩撹拌した。
【0144】
反応物を0℃に冷却し、5mLの2N HClで反応を止めた。次いで反応物を室温に
温め、30分間撹拌した。次に、30mLのトルエンを加え、得られた層を分離した。有
機層を1N HCl(1×20mL)、水(20mL)、5%KCO水溶液(2×3
0mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。水性層をすべてトルエン(30mL)で
再抽出し、5%KCO(1×30mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。合わ
せた有機層を無水MgSO上で乾燥させ、濃縮して油性残留物を得た。1%次いで2.
5%のMeOH/DCMで溶出する15グラムのシリカゲルで生成物を精製した。生成物
は単一スポット生成物として2.5%のMeOH/DCMにて得られた。
【0145】
実施例6:化合物9の調製
【化53】
化合物は、化合物8の合成の反応混合物から単離された。
【0146】
実施例7:化合物10の合成
【化54】
乾燥した100mLのフラスコに1-((2S,3S,4S,5S)-3-フルオロ-
4-ヒドロキシ-5-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン-2-イル)-5-メチ
ルピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(400mg、1.537mmol)及び
THF(20mL)を加えた。窒素のもと氷槽にて懸濁液を冷却した。塩化tert-ブ
チルマグネシウム(1.691mL、1.691mmol)を10分間かけて一滴ずつ加
えた。得られた混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで室温に温め、30分間撹拌した。
(2S)-イソプロピル2-(((2-クロロ-4-ニトロフェノキシ)(フェノキシ)
ホスホリル)アミノ)プロパノエート(817mg、1.845mmol)のTHF(1
50mL)溶液を室温で10~50分間かけて一滴ずつ加えた。得られた溶液を常温で一
晩撹拌した。
【0147】
反応物を0℃に冷却し、5mLの2N HClで反応を止めた。次いで反応混合物を室
温に温め、30分間撹拌した。次に、30mLのトルエンを加え、層を分離した。有機層
を1N HCl(1×20mL)、水(20mL)、5%KCO水溶液(2×30m
L)及びブライン(30mL)で洗浄した。水性層をすべてトルエン(30mL)で再抽
出し、5%KCO(1×30mL)及びブライン(30mL)で洗浄した。合わせた
有機層を無水MgSO上で乾燥させ、濃縮して油性残留物を得た。
【0148】
1%次いで2.5%のMeOH/DCMで溶出する15グラムのシリカゲルで生成物を
精製した。生成物は2.5%のMeOH/DCMにて得られた。
【0149】
実施例8:化合物11の調製
【化55】
化合物は、化合物10の合成の反応混合物から単離された。
【0150】
実施例9:化合物13の合成
【化56】
密封可能な圧力管に撹拌棒、12(0.132g、0.25mmol)、トリエチルア
ミン(12.5mL)、及び水(12.5mL)を充填した。圧力管を密封し、撹拌しな
がら35℃で一晩加熱した。16時間後、反応容器を室温に冷却し、開口し、内容物を丸
底フラスコに移した。回転エバポレータによって混合物を濃縮し、約200mgの粗製物
を得たが、それを水とジクロロメタン(各30mL)の間で分配した。有機層を捨て、水
性層を回転エバポレータによって濃縮し、約150mgの粗製物を得たが、それをMeO
Hに溶解し、セライトに固定化した。Combiflash(12gのカラム、iPrO
Hから7:2:1のiPrOH:濃NHOH:水の勾配)での自動化フラッシュクロマ
トグラフィによって湿ったアンモニウム塩として生成物を得た。固体を水に溶解し、ドラ
イアイス槽で凍結し、凍結乾燥して綿状の白色固体として13(0.089g、81%)
を得たが、それはH-NMR解析によって約94%純粋であると判定された。H-N
MR(400MHz,MeOH-d)δ7.66(t,J=1.4Hz,1H),6.
18(dd,J=15.4Hz,4.3Hz,1H),5.00(ddd,J=52.6
Hz,4.2Hz,3.3Hz,1H),4.42(ddd,J=19.8Hz,4.7
Hz,3.4Hz,1H),4.05-3.95(m,3H),3.76(dq,J=8
.9Hz,7.0Hz,1H),1.92(d,J=1.2Hz,3H),1.35(d
,J=7.0Hz,1H);H-NMR(400MHz,DO)δ7.65(t,J
=1.3Hz,1H),6.25(dd,J=15.2Hz,4.4Hz,1H),5.
16(ddd,J=51.9Hz,4.3Hz,3.5Hz,1H),4.48(ddd
,J=19.9Hz,5.4Hz,3.5Hz,1H),4.10-3.93(m,3H
),3.62(dq,J=8.7Hz,7.0Hz,1H),1.88(d,J=1.2
Hz,3H),1.28(d,J=7.1Hz,3H);H-NMR(400MHz,
DMSO-d)δ7.64(t,J=1.4Hz,1H),6.13(dd,J=13
.2Hz,4.9Hz,1H),5.07(dt,J=53.3Hz,4.6Hz,1H
),4.26(dt,J=20.4Hz,4.7Hz,1H),3.92-3.75(m
,3H),3.45-3.35(m,1H,広い水のピークと重複する),1.80(d
,J=1.2Hz,3H),1.14(d,J=7.2Hz,3H);13C-NMR(
100MHz,DMSO-d)δ177.1,163.8,150.3,136.5,
109.0,95.4(d,J=190.4Hz),82.1(d,J=16.6Hz)
,81.9(t,J=7.1Hz),72.9(d,J=23.3Hz),62.6,5
0.8,19.8(d,J=6.5Hz),12.1;31P-NMR(162MHz,
DMSO-d)δ6.04(s);ESI-MS:m/z412.0([M+H]
【0151】
実施例10:化合物15の合成
【化57】
丸底フラスコにクレブジン(14)(0.143g、0.55mmol)を充填し、双
方を真空オーブンにて50℃で一晩乾燥させた。フラスコを取り出し、窒素のもとで室温
に冷却し、撹拌しながら固体をリン酸トリメチル(1.375mL)に溶解した。溶液を
0℃に冷却し、注射器を介して三塩化ホスホリル(0.126g、0.825mmol)
を一滴ずつ加えた。反応混合物を0℃で3時間撹拌し、その時点でTLCによる分析はわ
ずかな反応を示した。注射器を介して三塩化ホスホリルの2回目のアリコート(0.42
2g、2.75mmol)を一滴ずつ加え、混合物をフリーザーにて一晩-5℃で保存し
た。この温度で20時間後、混合物を水(20mL)に注ぎ、水性層をクロロホルム(2
×20mL)で洗浄した。次いで濃縮したアンモニア水の添加によって水性層をpH=7
に中和し、再びクロロホルム(1×20mL)で洗浄し、回転エバポレータによって濃縮
した(槽温度25℃)。得られた粗製の半固体をMeOHに懸濁し、セライトに不動化し
た。Combiflash(12gのカラム、iPrOHから7:2:1のiPrOH:
濃NHOH:水の勾配)での自動化フラッシュクロマトグラフィによって約200mg
の湿った白色固体を得た。固体を水に溶解し、ドライアイス槽で凍結し、凍結乾燥して綿
状の白色固体として15(0.055g、29%)を得たが、それはH-NMR解析に
よって約95%純粋であると判定された。H-NMR(400MHz,DO)δ7.
69(t,J=1.5Hz,1H),6.28(dd,J=15.6Hz,4.4Hz,
1H),5.18(ddd,J=51.8Hz,4.4Hz,3.3Hz,1H),4.
51(ddd,J=19.6Hz,5.2Hz,3.2Hz,1H),4.16-4.0
1(m,3H),1.89(d,1.2Hz,3H);H-NMR(400MHz,D
MSO-d)δ7.60(s,1H),6.11(dd,J=13.8Hz,4.6H
z,1H),5.03(dt,J=53.2Hz,4.4Hz,1H),4.29(dt
,J=20.2Hz,3.6Hz,1H),3.90(brm,3H),1.79(d,
1.2Hz,3H);13C-NMR(100MHz,DMSO-d)δ163.8,
150.3,136.6,109.0,95.3(d,J=190.0Hz),82.1
(d,J=16.5Hz),81.9(t,J=6.4Hz),72.6(d,J=23
.5Hz),62.6,12.2;31P-NMR(162MHz,DMSO-d)δ
0.01(s);ESI-MS:m/z339.0([M+H]
【0152】
実施例11:5’-三リン酸の調製のための基本手順
ヌクレオシド類似体を50℃での高真空下で18時間乾燥させ、次いで無水トリメチル
リン酸(0.3M)に溶解した。PROTON-SPONGE(商標)(1.5モル当量
)の添加の後、混合物を0℃に冷却し、微量注射器を介して塩化ホスホリル(1.3モル
当量)で一滴ずつ15分間かけて処理した。TLC(7:2:1のイソプロパノール:濃
NHOH:水)によってモニターしながら、混合物を0℃にて4~6時間撹拌し続けた
。いったんモノリン酸への変換が85%を超えると、反応混合物をビス(ピロロン酸トリ
-n-ブチルアンモニウム)(3モル当量)及びトリブチルアミン(6モル当量)の無水
DMF(1mL)における混合物で処理した。TLC(11:7:2のNHOH:イソ
プロパノール:水)によってモニターしながら0℃で20分後、重炭酸トリエチルアンモ
ニウム(TEAB)の100mM溶液20mLで混合物を処理し、室温で1時間撹拌し、
次いでエーテルで抽出した(3×15mL)。次いで、50mM(400mL)から60
0mM(400mL)までのTEABの緩衝液勾配を用いたDEAE SEPHADEX
(商標)A-25樹脂(11×200mm)でのアニオン交換クロマトグラフィによって
水性相を精製した。10mLの画分をTLC(11:7:2のNHOH:イソプロパノ
ール:水)によって分析した。三リン酸(500mMのTEABによって溶出した)を含
有する画分を合わせ、回転エバポレータ(槽<25℃)によって濃縮した。得られた固体
をDI水(10mL)で再構成し、凍結乾燥によって濃縮した。
【0153】
実施例12:クレブジン-5’-三リン酸(16)の合成
【化58】
化合物16は5’-三リン酸合成のための基本手順を用いて合成した。
【0154】
実施例13:化合物17の合成
【化59】
アルゴンのもと0℃にて14(0.980g、3.77mmol)の無水CHCl
(37.7mL)懸濁液に、イミダゾール(0.769g、11.30mmol)とDM
AP(0.046g、0.377mmol)とTBSトリフレート(2.162mL、9
.42mmol)とを順次加えた。得られた反応物を0℃にて1時間撹拌した。反応混合
物を次いで室温に温め、24時間撹拌した。反応混合物をHO、ブラインで洗浄し、N
SO上で乾燥させた。溶媒を除去した後、得られた無色の残留物をISCOカラム
(40gのシリカゲル)に負荷した。生成物を含有する画分を回収し、回転エバポレータ
で濃縮して無色の残留物を得たが、それは高真空下で白色の泡状物に変わり、17(1.
8303g、99%の収率)を提供した。
【0155】
実施例14:化合物18の合成
【化60】
アルゴンのもと室温にて17(1.830g、3.74mmol)のCHCl(3
0.0mL)無色溶液にDMAP(0.915g、7.49mmol)及びトリエチルア
ミン(1.096mL、7.86mmol)を順次加えた。0℃に冷却した後、塩化2,
4,6-トリイソプロピルベンゼン-1-スルホニル(2.268g、7.49mmol
)を一気に加えた。得られた黄色の反応物を室温に温め、22時間撹拌した。TLCが未
反応の出発物質を示したので、反応物を40℃に温め、さらに24時間撹拌した。反応混
合物を0℃に冷却し、それに2,6-ジメチルフェノール(1.372g、11.23m
mol)、DABCO(0.082mL、0.749mmol)及びトリエチルアミン(
1.566mL、11.23mmol)のCHCl(7.49mL)溶液を加えた。
いったん添加が完了すると、橙色の反応混合物を室温に温め、2日間撹拌した。TLCが
出発ヌクレオシドの完全な消費を示したので、反応物をCHClで希釈し、NaHC
、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。回転エバポレータで有機層を濃
縮し、得られた橙色の残留物をISCOカラム(120gシリカゲル、16×150mm
)に負荷した。所望の生成物を伴う画分すべてを回収し、回転エバポレータで濃縮して黄
色の残留物(2.07g、93%の収率)を得たが、それは高真空下では黄色の泡状物に
なった。
【0156】
実施例15:化合物19の合成
【化61】
密封した試験管に18(0.290g、0.489mmol)、Lawessonの試
薬(0.247g、0.611mmol)及びトルエン(9.78mL)を充填した。反
応混合物を110℃まで加熱し、2時間撹拌した。黄色の混合物は加熱の際、均質になっ
た。回転エバポレータで溶媒を取り除き、H-NMRによって生成物の形成を確認し(
1’-Hのシフト)、得られた黄色の混合物を精製することなく次のステップで使用した
【0157】
実施例16:化合物20の合成
【化62】
アルゴンのもと0℃にて19(0.298g、0.489mmol)のTHF(2.4
47mL)溶液にTBAF(THFにて1M)(0.297g、1.223mmol)を
加え、得られた黄色の反応物を0℃で2時間撹拌した。回転エバポレータで溶媒を取り除
いた後、得られた黄色の残留物をISCOカラム(40gシリカゲル)に負荷した。
【0158】
実施例17:化合物21の合成
【化63】
アルゴンのもと無水MeCN(2.394mL)における20(0.455g、1.1
97mmol)の撹拌している懸濁液に2-ニトロベンズアルデヒドオキシム(0.59
6g、3.59mmol)及び1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(0.450m
L、3.59mmol)の無水MeCN(2.394mL)の予め作った橙色の溶液を室
温で一滴ずつ加えた。得られた橙色の溶液は添加の際、均質になったが、それを同じ温度
で一晩撹拌した。TLCは出発物質を示さなかったので、反応物を回転エバポレータで濃
縮した。得られた帯赤橙色の残留物をISCOカラム(80gシリカゲル、16×150
mm)に負荷した。所望の生成物を含有する画分を回収し、濃縮して黄色固体を得たが、
それをメタノールで洗浄して灰白色の薄片状固体として最終生成物21(0.27g、8
2%の収率)を得た。
【0159】
実施例18:化合物22の合成
【化64】
アルゴンのもと0℃にて21(0.089g、0.322mmol)のTHF(3.2
2mL)溶液に注射器を介して塩化t-ブチルマグネシウム(THFにて1M)(0.3
54mL、0.354mmol)を一滴ずつ加え、得られた混合物を同じ温度で30分間
撹拌した。0℃で4(0.161g、0.354mmol)のTHF(3.22mL)溶
液を添加した後、反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。反応混合物は塩基の添加の際
、濁ったが、4の添加の後、室温まで温めると再び均質になった。0℃にてMeOHによ
って反応混合物の反応を止めた。回転エバポレータで濃縮した後、得られた黄色の残留物
をISCOカラム(40gのシリカゲル)に負荷した。生成物22(0.0537g、3
0.6%の収率)は灰白色の泡状物として得られた。
【0160】
実施例19:化合物23の合成
【化65】
アルゴンのもと0℃にて21(0.081g、0.293mmol)のTHF(2.9
3mL)溶液に注射器を介して塩化t-ブチルマグネシウム(THFにて1M)(0.3
22mL、0.322mmol)を一滴ずつ加え、得られた混合物を同じ温度で30分間
撹拌した。0℃にて(2S)-イソプロピル2-(((2-クロロ-4-ニトロフェノキ
シ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエート(0.143g、0.322m
mol)のTHF(2.93mL)溶液を添加した後、反応物を室温まで温め、さらに2
4時間撹拌した。反応物は塩基の添加の際濁ったが、(2S)-イソプロピル2-(((
2-クロロ-4-ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエー
トの添加の後、室温まで温めると再び均質になった。0℃にてMeOHで反応物の反応を
止めた。回転エバポレータで濃縮した後、得られた黄色の残留物をISCOカラム(40
gシリカゲル)に負荷した。生成物23(0.0583g、36.5%の収率)は茶色の
泡状物として得られた。
【0161】
実施例20.一般的な核酸塩基のカップリング条件
所望の核酸塩基(5当量)をアルゴン雰囲気下で乾燥したフラスコに移し、HMDS
(2mL/核酸塩基の1mmol)に懸濁した。触媒の硫酸アンモニウム(1~3mg)
を反応容器に加え、懸濁液を1~8時間還流させた。反応の経過の間に白色懸濁液は透明
になった。反応容器を室温に冷却し、減圧下で過剰なHMDSを除いた。得られた残留物
を無水DCE(5mL/炭水化物の1mmol)に溶解し、室温での所望の炭水化物の添
加がそれに続いた。最終的に、未希釈のTMSOTf(5.5当量)を撹拌している溶液
に加えた。飽和重炭酸ナトリウムで反応物の反応を止めた。有機層を回収し、MgSO
上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。所望の保護されたヌクレオシドは9:1のD
CM/MeOHで溶出するシリカゲルで精製した。
【0162】
実施例20:一般的な核酸塩基のカップリング条件
所望の核酸塩基(5当量)をアルゴン雰囲気下で乾燥したフラスコに移し、HMDS(
2mL/核酸塩基の1mmol)に懸濁した。触媒の硫酸アンモニウム(1~3mg)を
反応容器に加え、懸濁液を1~8時間還流させた。反応の経過の間に白色懸濁液は透明に
なった。反応容器を室温に冷却し、減圧下で過剰なHMDSを除いた。得られた残留物を
無水DCE(5mL/炭水化物の1mmol)に溶解し、室温での所望の炭水化物の添加
がそれに続いた。最終的に、未希釈のTMSOTf(5.5当量)を撹拌している溶液に
加えた。飽和重炭酸ナトリウムで反応物の反応を止めた。有機層を回収し、MgSO
で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。所望の保護されたヌクレオシドは9:1のDC
M/MeOHで溶出するシリカゲルで精製した。
【0163】
実施例21:一般的な脱シリル化条件
無水THF(10mL/保護されたヌクレオシドの1mmol)に溶解した保護された
ヌクレオシドの溶液をフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF、THF中1M溶液、
1.1当量)で処理し、3時間室温で撹拌させた。粗製の混合物を真空で濃縮し、得られ
た残留物をシリカゲル(ジクロロメタン中の0~10%のメタノール)で精製し、所望の
ヌクレオシドを得た。
【0164】
実施例22:一般的な脱ベンゾイル化条件
塩基カップリング反応から得られた保護されたヌクレオシド(0.126g、0.31
5mmol)の溶液をMeOH中のNH(7M、1.573mL、11.01mmol
)に加えた。密封試験管にて反応物を室温でまたは穏やかに加熱しながら4.5時間撹拌
した。黄色の溶液を回転エバポレータで濃縮し、ISCOカラム(4gのカラム、8%→
15%のMeOH/CHCl)に負荷し、所望のヌクレオシドを得た。
【0165】
実施例23:5’-重水素化ヌクレオシドの合成
適当に保護されたヌクレオシドを塩化メチレン(40mL、部分的可溶性)に懸濁した
。室温で30分間撹拌した後、混合物をPDC、無水酢酸及び次いでtert-ブタノー
ルで順次処理した。混合物を室温で撹拌し続けた。TLC(DCM中5%メタノール)及
びLCMSは4時間でごく少量の残っている出発物質を示した。150mLのフリット漏
斗に負荷したシリカゲルのパッドを介して混合物を濾過した。酢酸エチルでシリカを溶離
した。回収された濾液を減圧下で濃縮した。粗製の暗色油は、2:1のヘキサン:酢酸エ
チルから酢酸エチルへの勾配を伴うシリカゲル(25mm×175mm)でのクロマトグ
ラフィによって精製した。純粋な画分を回収し、濃縮して白色のゴムを得た。その物質を
高真空下に2日間置き、さらに精製することなく次のステップで使用した。
【0166】
5’-保護されたヌクレオシドを200度のエタノールに溶解し、次いで固体の重水素
化ホウ素ナトリウムで処理した。混合物は均質になり、次いで80℃に加熱した。12時
間後、白色/淡黄色の沈殿が生じた。混合物を室温に冷却した。TLC(塩化メチレン中
5%メタノール)は出発物質の完全な変換を示した。混合物を氷槽で0℃に冷却し、次い
で酢酸(およそ1mL)で反応をゆっくり止めた。透明な溶液を室温に温め、次いで酢酸
エチル(30mL)とブライン(3mL)の間で分配した。有機相を濃縮し、次いで、塩
化メチレン中5%メタノールの移動相を用いたシリカゲル(19mm×180mm)での
クロマトグラフィによって精製した。
【0167】
実施例24:ビス-POM-5’-モノリン酸プロドラッグの合成
((ヒドロキシホスホリル)ビス(オキシ))ビス(メチレン)ビス(2,2-ジメチ
ルプロパノエート)(0.229g、0.703mmol)を充填した50mLのフラス
コに無水THF(4mL)を加えて無色の溶液を得た。フラスコから空気を抜き、アルゴ
ンを充填した。次に、トリエチルアミン(0.108ml、0.773mmol)を一滴
ずつ加えた。室温で30分間撹拌した後、所望のヌクレオシド類似体を加えた。反応混合
物を0℃に冷却し、次いでN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.2
45ml、1.406mmol)、ビス(2-オキソオキサゾリジン-3-イル)ホスフ
ィン酸塩化物(0.224g、0.879mmol)及び3-ニトロ-1H-1,2,4
-トリアゾール(0.100g、0.879mmol)を加えた。反応混合物を徐々に室
温に温めながら、一晩撹拌した。次いでEtOAcで反応物を希釈し、飽和NaHCO
で反応を止めた。有機層を分離し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空で濃縮した
。粗製物質を100%DCMからDCM中5%MeOHまで溶出するISCOカラムクロ
マトグラフィ(12gのカラム)によって精製して所望の生成物を得た。
【0168】
実施例25:2-置換された-L-Ara-ヌクレオシド類似体の合成
アルゴン雰囲気下での乾燥したフラスコにて1,3,5-トリ-O-ベンゾイル-L-
アルファ-リボースを加えた。炭水化物を無水DCMに溶解し、反応フラスコを0℃に冷
却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物、塩化メシル、またはSOCl、その
後イミダゾールを加えることによって2位を活性化した。次に、0℃のままで適当な求核
試薬を反応フラスコに加えた。TLCによって判定されるようにいったん反応が完了した
ら反応を水で止めた。水を含む反応混合物を分液漏斗に入れた。有機層を回収し、ブライ
ンで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生
成物をISCOカラムに入れ、精製した。次いで生成物を塩基カップリングの基本手順及
び一般的な脱ベンゾイル化条件に供して所望のヌクレオシド類似体を得た。
【0169】
実施例26:2-フルオロ-L-Ara-ヌクレオシド類似体の合成
アルゴン雰囲気下での乾燥したフラスコにて1,3,5-トリ-O-ベンゾイル-L-
アルファ-リボースを加えた。炭水化物を無水DCMに溶解し、反応フラスコを0℃に冷
却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物を加えることによって2位を活性化した。
次に、0℃のままでMeCN中のフッ化テトラブチルアンモニウムを反応フラスコに加え
た。TLCによって判定されるようにいったん反応が完了したら反応を水で止めた。水を
含む反応混合物を分液漏斗に入れた。有機層を回収し、ブラインで洗浄した。有機層を硫
酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物をISCOカラムに入
れ、精製した。次いで生成物を塩基カップリングの基本手順及び一般的な脱ベンゾイル化
条件に供して所望のヌクレオシド類似体を得た。
【0170】
実施例27:2-クロロまたはブロモ-L-Ara-ヌクレオシド類似体の合成
アルゴン雰囲気下での乾燥したフラスコにて1,3,5-トリ-O-ベンゾイル-L-
アルファ-リボースを加えた。炭水化物を無水DCMに溶解し、反応フラスコを0℃に冷
却した。次に、0℃のままでトリフェニルホスフィンと四塩化炭素または四臭化炭素とを
反応フラスコに加えた。TLCによって判定されるようにいったん反応が完了したら反応
を水で止めた。水を含む反応混合物を分液漏斗に入れた。有機層を回収し、ブラインで洗
浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を
ISCOカラムに入れ、精製した。次いで生成物を塩基カップリングの基本手順及び一般
的な脱ベンゾイル化条件に供して所望のヌクレオシド類似体を得た。
【0171】
実施例28:2炭素置換基で置換されたL-Ara-ヌクレオシド類似体の合成
アルゴン雰囲気下での乾燥したフラスコにて1,3,5-トリ-O-ベンゾイル-L-
アルファ-リボースを加えた。炭水化物を無水DCMに溶解し、反応フラスコを-78℃
に冷却した。次に、DMSO及び塩化オキサリルを反応フラスコに加えた。1時間撹拌し
た後、トリメチルアミンのDCM溶液を反応フラスコに加えた。出発物質の消費の後、水
で反応を止めた。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、
濾過し、減圧下で濃縮した。生成物をISCOカラムに入れ、精製した。
【0172】
得られた2-ケト中間体をアルゴン雰囲気下で乾燥フラスコに入れ、無水THFに溶解
した。次いで反応フラスコを-78℃に冷却した。次に適当な有機金属試薬を加えた。い
ったん出発物質が消費されたら、反応混合物の反応を水で止めた。有機層を分離し、ブラ
インで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物をI
SCOカラムに入れ、精製した。
【0173】
窒素のもと室温にてアセトニトリル中の保護された炭水化物と4-DMAPの撹拌され
た溶液に注射器を介してメチル-2-クロロ-2-オキソアセテートを一滴ずつ加えた。
混合物を室温で2時間撹拌し、その後、EtOAcで希釈した。この有機溶液を飽和Na
HCO水溶液、水及びブライン(各1×120mL)で順次洗浄し、MgSO上で乾
燥させ、濾過し、回転エバポレータで濃縮した。得られた粗製物を高真空下で一晩所望の
生成物に乾燥させた。粗生成物混合物の全体をさらに精製することなく次のステップに採
用した。
【0174】
窒素のもとで還流でのトルエンにおける上記生成物と水素化トリブチルスズの撹拌され
た溶液に固体AIBNを一気に加えた。混合物を還流で2時間加熱し、次いで室温に冷却
した。回転エバポレータによって揮発物を取り除き、粗製の残留物を少量のPhMeに溶
解した。Combiflashでのフラッシュクロマトグラフィによって所望の生成物を
得たが、それを次いで塩基カップリングの基本手順及び一般的な脱ベンゾイル化条件に供
した。
【0175】
実施例29:細胞のインキュベート及び解析の手順
12ウェル組織培養処理プレートにて1mLの完全培地における0.5×10個/ウ
ェルでHuh-7細胞を播いた。37℃/5%COにて細胞を一晩接着させた。被験物
質の40μMストック溶液は100%DMSOで調製した。40μMストック溶液から、
25mLの完全DMEM培地における被験物質の20μM溶液を調製した。化合物の処理
については、ウェルから培地を吸引し、完全DMEM培地における20μM溶液1mLを
適当なウェルに加えた。化合物を「加えない」細胞の別のプレートも準備した。以下の時
点:1、3、6及び24時間、37℃/5%COにてプレートをインキュベートした。
所望の時点でのインキュベートの後、細胞を1mLのDPBSで2回洗浄した。内部標準
でスパイクした70%メタノール/30%水の500μlを被験物質で処理した各ウェル
に加えることによって細胞を抽出した。処理していないブランクのプレートは1ウェル当
たり70%メタノール/30%水の500μlで抽出した。試料を4℃にて16,000
ppmで10分間遠心分離した。Hypercarb(PGC)カラムを有するABSC
IEX 5500 QTRAP LC-MS/MSシステムを用いたLC-MS/MSに
よって試料を分析した。
【0176】
実施例30:ラットの薬物動態実験についての手順
ラットは受領後、≧2日間順化させた。投与の前日にラットの体重を測定し、投与容量
を算出した。ラットには50mg/kg、10mg/kg及び5ml/kgで薬剤をp.
o.投与した。ラットからは6つの時点:1、2、3、4、6及び24時間(試験薬剤に
ついて時点当たり3匹のラット)で試料採取した。ラットを安楽死させ、その臓器を採取
した(以下を参照)。血液を採取するために、上記でリストにした適当な時点でCO
よってラットを安楽死させた。各時点で心臓穿刺によって血液を得た(0.3ml)。採
血に続いて、ラットから臓器を取り出した(以下を参照)。血液の入ったLi-Hepa
rin試験管を穏やかに2または3回反転して十分に混合することによって血液を処理し
た。次いで遠心分離を行えるまで試験管を氷水におけるラックに置いた(≦1時間)。出
来るだけ速やかに、冷却遠心機にて血液を約2000×gで10分間遠心分離して血漿を
得た。次いで、200μLのピペットを用いて血漿を氷水におけるラベルを付けた1.5
mlのエッペンドルフ管に移した。次いでフリーザーまたはドライアイスにて血漿を凍結
した。分析に先立って試料を-80℃で保存した。安楽死させたラットから臓器を採取し
た。臓器(肺、肝臓、腎臓、脾臓及び心臓)を取り出し、試験管に入れ、直ちに液体窒素
で凍結した。次いで試験管をドライアイスに移した。試料を極低温組織バイアルで保存し
た。Hypercarb(PGC)カラムを有するABSCIEX 5500 QTRA
P LC-MS/MSシステムを用いたLC-MS/MSによって試料を分析した。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-05-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載の発明。
【外国語明細書】