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特開2022-116118マルチギガビットシリアルトランシーバ(SERDES)に基づくビームフォーミング再構成可能な相関器(パルス圧縮受信機)
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022116118
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】マルチギガビットシリアルトランシーバ(SERDES)に基づくビームフォーミング再構成可能な相関器(パルス圧縮受信機)
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/03 20060101AFI20220802BHJP
   G01S 7/4861 20200101ALI20220802BHJP
   G01S 13/28 20060101ALI20220802BHJP
   G01S 7/292 20060101ALI20220802BHJP
   G01S 7/02 20060101ALI20220802BHJP
   G01S 17/26 20200101ALI20220802BHJP
【FI】
G01S7/03 220
G01S7/4861
G01S13/28
G01S7/292 204
G01S7/02 210
G01S17/26
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022083439
(22)【出願日】2022-05-20
(62)【分割の表示】P 2019503643の分割
【原出願日】2017-04-07
(31)【優先権主張番号】62/320,159
(32)【優先日】2016-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/406,113
(32)【優先日】2017-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518358848
【氏名又は名称】ジェネラル レーダー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドミトリー タービナー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン エー.ウィリアムズ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】印加されたアナログ信号に基づいてパルスを送信する送信論理を有するタイプの電磁波及び他の波ベースの測距システム、例えばRADAR又はLIDARシステムに対する改善。
【解決手段】送信論理に結合されるシリアライザ(送信側)を有するSERDESによって特徴付けられる。シリアライザは、(i)パルスがそれに基づくパターンがそれに印加される入力と、(ii)パターンのシリアライズされたものがそれから送信論理に印加される出力とを有する。改善は、SERDESが受信論理に結合され、パルスの可能な反射を含む、受信された「アナログ」信号をデシリアライズするデシリアライザ論理(受信側)を有することをさらに特徴とする。本発明の様々な態様によれば、送信論理及び/又は受信論理は、環境内に送信されるパルス、及び/又はそれらのパルスの可能な反射に対するシステムの指向性感度を指向的に操るための回路を含み得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印加される信号と信号パターンを相関させる相関論理を有するタイプの信号相関器において、
アナログ信号が印加される入力を有するデシリアライザを含むシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)を備え、
前記デシリアライザは、前記アナログ信号の1ビットデジタルサンプルを含むデジタルストリームを生成して前記相関論理に印加する
信号相関器。
【請求項2】
パルスを環境内に送信するタイプの電磁測距システムにおいて、
A.印加される信号に基づいてパルスを環境内に送信する送信論理と、
B.(i)パターンが印加される入力と、(ii)前記送信論理に結合される出力であって、前記パターンのシリアライズされたものが前記印加される信号として生成される出力とを有するシリアライザを含むシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)と
を備え、
C.前記送信論理はブートレースレンズを含む、
電磁測距システム。
【請求項3】
前記ブートレースレンズは、ロットマンレンズである
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ロットマンレンズは、スイッチによりシリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものを受信するように結合される入力を有する
請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記スイッチの入力は、増幅及び調整のいずれかに続いて、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものを受信する
請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記スイッチは、前記ロットマンレンズの対応するビームポートにそれぞれ結合された、複数の選択可能な出力を有する
請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記ロットマンレンズは、それぞれが送信アンテナに結合される複数のエレメントポートを有する
請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記スイッチは、前記ロットマンレンズの1つ又は複数のビームポートに印加するために、増幅及び調整のいずれかに続いて、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を選択的に送る
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
複数の送信アンテナを備えるアレイは、前記RF信号が印加されるロットマンレンズの1つ又は複数のビームポートによって決定される方向にRF信号を放射する
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記スイッチは、前記ロットマンレンズの2つのビームポートに印加するために、増幅及び調整のいずれかに続いて、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を選択的に送る
請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記スイッチの各出力と、前記ロットマンレンズの各対応するビームポートとの間に置かれる回路を備え、前記回路は、それらの間に転送される前記信号の位相を変更する
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
パルスを環境内に送信するタイプの測距システムにおいて、
A.印加される信号に基づいてパルスを環境内に送信する送信論理と、
B.前記パルスの可能な反射であるアナログ信号を環境から受信する受信論理をそれぞれ有する複数の受信セクションであって、各受信セクションが、
(i)前記セクションの前記受信論理に結合され、前記受信論理によって受信された前記アナログ信号のデジタルサンプルのストリームを生成するデシリアライザを有するシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)と、
(ii)送信されたパルスのベースとなるパターンに対して前記ストリームを相関させる相関器と、を含む受信セクションと
を備える、測距システム。
【請求項13】
前記複数の受信セクションの前記相関器に結合される測距論理を備える
請求項12に記載の測距システム。
【請求項14】
前記測距論理は、前記送信論理によって送信され、前記受信セクションによって受信されたパルスが反射される物体の距離、速度、方位、ドップラー、及び/又は絶対位置若しくは相対位置のいずれかを決定する
請求項13に記載の測距システム。
【請求項15】
各デシリアライザは、少なくとも3ギガサンプル/秒(GSPS)のレートで、前記印加されるアナログ信号をサンプリングする
請求項12に記載の測距システム。
【請求項16】
各デシリアライザは、少なくとも28ギガサンプル/秒(GSPS)のレートで、前記印加されるアナログ信号をサンプリングする
請求項12に記載の測距システム。
【請求項17】
前記SERDESがASIC及びFPGAのいずれかで実装される
請求項12に記載の測距システム。
【請求項18】
各相関器は、それぞれの受信セクションの前記デシリアライザから、前記デジタルストリームの各部分を受信するように、それぞれ結合された複数の積和(MAC)ユニットを備え、
前記デジタルストリームの各部分は、前記受信セクションによって受信された前記アナログ信号の複数の連続する又はほぼ連続するサンプルを含み、
前記デジタルストリームの各部分は、他の部分にない少なくとも1つのサンプルを含む
請求項12に記載の測距システム。
【請求項19】
各MACは、(i)前記デジタルストリームの各部分を、前記信号パターンとビットごとに乗算し、(ii)前記各部分を構成する複数のビットにわたってそれらの乗算の結果を合計する
請求項18に記載の測距システム。
【請求項20】
前記送信論理は、
A.(i)パターンが印加される入力と、(ii)前記送信論理に結合され、前記パターンのシリアライズされたものが前記印加される信号として生成される出力とを有するシリアライザを含むSERDESと、
B.ブートレースレンズと、を備える
請求項12に記載の測距システム。
【請求項21】
ブートレースレンズはロットマンレンズである
請求項20に記載の測距システム。
【請求項22】
前記ロットマンレンズは、スイッチによりシリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものを受信するように結合される
請求項21に記載の測距システム。
【請求項23】
前記スイッチの入力は、増幅及び調整のいずれかに続いて、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものを受信する
請求項21に記載の測距システム。
【請求項24】
前記スイッチは、前記ロットマンレンズの対応するビームポートにそれぞれ結合された、複数の選択可能な出力を有する
請求項22に記載の測距システム。
【請求項25】
前記ロットマンレンズは、それぞれが送信アンテナに結合される複数のエレメントポートを有する
請求項22に記載の測距システム。
【請求項26】
前記スイッチは、前記ロットマンレンズの前記ビームポートのうちの1つ又は複数に印加するために、増幅及び調整のいずれかに続いて、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を選択的に送る
請求項25に記載の測距システム。
【請求項27】
複数の送信アンテナを備えるアレイは、前記RF信号が印加されるロットマンレンズの前記1つ又は複数のビームポートによって決定される方向にRF信号を放射する
請求項26に記載の測距システム。
【請求項28】
前記スイッチは、前記ロットマンレンズの2つのビームポートに印加するために、増幅及び調整のいずれかに続いて、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズから生成された無線周波数(RF)信号を選択的に送る
請求項25に記載の測距システム。
【請求項29】
前記スイッチの各出力と、前記ロットマンレンズの各対応するビームポートとの間に置かれる回路を備え、前記回路は、それらの間に転送される前記信号の位相を変更する
請求項28に記載の測距システム。
【請求項30】
A.環境内にパルスを送信する複数の送信アンテナと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)であって、(i)パターンが印加される入力と、(ii)1つ又は複数の送信アンテナに結合される出力であって、前記パターンのシリアライズされたものが生成される出力と、を有するシリアライザをそれぞれ有するSERDESと、
C.1つ又は複数のSERDESと、複数の送信アンテナとの間に結合され、前記複数の送信アンテナにより送信される前記パルスの指向性を操る送信論理と
を備える、測距システム。
【請求項31】
A.パルスの可能な反射を環境から受信する複数の受信アンテナと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)であって、(i)1つ又は複数の受信アンテナに結合される入力と、(ii)前記パルスの可能な反射を表すアナログ信号のデジタルサンプルのストリームが生成される出力と、を有するデシリアライザをそれぞれ含むSERDESと、
C.前記1つ又は複数のデシリアライザの前記出力に結合され、前記出力により生成される前記ストリームを、送信されたパルスのベースとなるパターンに対して相関させる1つ又は複数の相関器と
を備える、測距システム。
【請求項32】
A.複数のトランシーバセクションであって、
(i)印加されたアナログ信号に基づいてパルスを送信する送信論理と、前記パルスの可能な反射であるアナログ信号を受信する受信論理と、
(ii)それぞれのトランシーバセクションの送信論理に結合されるシリアライザと、それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理に結合されるデシリアライザ論理とを有するシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)であって、
(iii)それぞれのトランシーバセクションのシリアライザは、前記パターンが印加される入力と、前記パターンのシリアライズされたものがそれぞれのトランシーバセクションの前記送信論理に印加されるようにする出力とを有し、
(iv)前記デシリアライザが、前記パルスの可能な反射である前記アナログ信号が印加される入力を有し、前記デシリアライザが、それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理によって受信された前記アナログ信号のデジタルサンプルを生成する、SERDESと、
(v)(a)それぞれのトランシーバセクションの前記送信論理による環境内へのパルスの送信と、(b)それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理によって受信されるアナログ信号のデジタルサンプルを遅延する遅延論理と、
をそれぞれ有するトランシーバセクションと、
B.前記トランシーバセクションに結合され、前記トランシーバセクションからのデジタルサンプルを合計する加算要素と、
C.前記加算要素に結合され、前記加算要素によって生成された和を、送信されるパルスのベースとなる前記パターンに対して相関させる相関器と
を備える、測距システム。
【請求項33】
A.印加されたアナログ信号に基づいてパルスをそれぞれ送信する複数の送信論理サブセクションと、
B.それぞれの送信論理サブセクションに結合されるシリアライザをそれぞれ有する複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)と、を有し、
C.各シリアライザは、前記パターンが印加される入力と、前記パターンのシリアライズされたものが前記それぞれの送信論理サブセクションに印加されるようにする出力と、を含み、
D.前記それぞれの送信論理サブセクションによる環境内へのパルスの送信を遅延する遅延論理をさらに有する、
測距システム。
【請求項34】
それぞれの送信論理サブセクションによるパルスの送信に対して、前記それぞれの送信論理サブセクションによって課される遅延間隔を変更する制御論理であって、前記遅延論理に結合される制御論理を有する
請求項33に記載の測距システム。
【請求項35】
前記制御論理は、前記ビットパターンが前記環境内に送信される有効な方向を操るために前記遅延間隔を変更する
請求項34に記載の測距システム。
【請求項36】
A.物体からのパルスの可能な反射であるアナログ信号を前記環境からそれぞれ受信する複数の受信論理サブセクションと、
B.それぞれの受信論理サブセクションに結合されるデシリアライザをそれぞれ有する複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)と、を有し、
C.各デシリアライザは、前記パルスの可能な反射である前記アナログ信号が印加される入力を有し、前記デシリアライザは、それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理によって受信される前記アナログ信号のデジタルサンプルを生成し、
D.前記デシリアライザからのデジタルサンプルを合計する加算要素であって、前記受信論理サブセクションに結合される加算要素と、
E.前記それぞれの受信論理サブセクションから前記加算要素へのデジタルサンプルの転送を遅延する遅延論理と、
をさらに有する、測距システム。
【請求項37】
前記加算要素に結合され、前記加算要素によって生成された和を、送信されるパルスのベースとなる前記パターンに対して相関させる相関器を有する
請求項36に記載の測距システム。
【請求項38】
前記それぞれの受信論理サブセクションから前記加算要素へのデジタルサンプルの転送の遅延に課される遅延間隔を変更する制御論理であって、前記遅延論理に結合される制御論理を有する
請求項36に記載の測距システム。
【請求項39】
前記制御論理は、物体からのパルスの可能な反射であり、また、前記受信論理サブセクションによって前記環境から受信される前記アナログ信号、に対する指向性感度を操るために前記遅延間隔を変更する
請求項37に記載の測距システム。
【請求項40】
環境内にパルスを送信するタイプの電磁測距システムを操作する方法において、
A.印加される信号に基づいて環境内にパルスを送信するステップと、
B.(i)パターンが印加される入力と、(ii)前記送信論理に結合される出力とを有するシリアライザを含むシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)で、前記パターンのシリアライズされたものを、前記印加される信号として生成するステップと
を含み、
C.前記送信するステップは、ブートレースレンズを使用して前記パルスを送信するステップを含む、方法。
【請求項41】
前記ブートレースレンズは、ロットマンレンズである
請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記ロットマンレンズは、スイッチによりシリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものを受信するように結合される
請求項41に記載の方法。
【請求項43】
増幅及び調整のいずれかに続いて、前記ロットマンレンズの1つ又は複数のビームポートに、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を選択的に送るステップを含む
請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記RF信号が印加されるロットマンレンズの前記1つ又は複数のビームポートによって決定される方向に前記RF信号を放射するステップを含む
請求項43に記載の方法。
【請求項45】
増幅及び調整のいずれかに続いて、前記ロットマンレンズの2つのビームポートに、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を選択的に送るステップを含む
請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記ロットマンレンズの少なくとも1つのビームポートに印加される少なくとも1つのRF信号の位相を変更する
請求項45に記載の方法。
【請求項47】
測距システムを操作する方法において、
A.印加される信号に基づいてパルスを環境内に送信するステップと、
B.複数の受信セクションのそれぞれで、前記パルスの可能な反射であるアナログ信号を環境から受信するステップと、
C.各受信セクションで、
(i)受信セクションによって受信された前記アナログ信号のデジタルサンプルのストリームを生成するステップと、
(ii)送信されたパルスのベースとなるパターンに対して前記ストリームを相関させるステップと
を実施するステップと
を含む、方法。
【請求項48】
送信論理によって送信され、前記受信セクションによって受信されたパルスから、反射される物体の距離、速度、方位、ドップラー、及び/又は絶対位置若しくは相対位置のいずれかを決定するステップを含む
請求項47に記載の方法。
【請求項49】
ステップ(A)は、
A.(i)パターンが印加される入力と、(ii)前記パターンのシリアライズされたものが前記印加される信号として生成される出力と、を有するシリアライザを含むSERDESと、
B.ブートレースレンズと
を使用して、前記パルスを送信するステップを含む
請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記ブートレースレンズは、ロットマンレンズである
請求項49に記載の方法。
【請求項51】
増幅及び調整のいずれかに続いて、前記ロットマンレンズに、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を切替え可能に送るステップを含む
請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記RF信号が印加されるロットマンレンズの1つ又は複数のビームポートによって決定される方向に向けて、環境内に前記RF信号を放射するステップを含む
請求項51に記載の方法。
【請求項53】
増幅及び調整のいずれかに続いて、前記ロットマンレンズの2つのビームポートに、シリアライザによって出力された前記パターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を切替え可能に送るステップを含む
請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記ロットマンレンズの2つのビームポートのうちの少なくとも1つに送られる前記RF信号の位相を変更する
請求項45に記載の方法。
【請求項55】
A.複数の送信アンテナのうちの1つ又は複数でパルスを環境内に送信するステップと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)で、前記パターンのシリアライズされたものを生成するステップと、
C.前記1つ又は複数のSERDESと前記複数の送信アンテナとの間に結合される送信論理により、前記複数の送信アンテナにより送信される前記パルスの指向性に操るステップと
を含む、測距システムを操作する方法。
【請求項56】
測距システムを操作する方法であって、
A.複数の受信アンテナで環境からパルスの可能な反射を受信するステップと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のデシリアライザで、前記可能なパルス反射を表すアナログ信号のサンプルを生成するステップと、
C.生成されたストリームを、送信されたパルスのベースとなるパターンに対して相関させるステップと
を含む、方法。
【請求項57】
A.複数のトランシーバセクションのそれぞれで、
(i)シリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のシリアライザで、印加されたパターンのシリアライズされたものを生成するステップと、
(ii)前記印加されたパターンのシリアライズされたものに基づいて、パルスを環境内に送信するステップと、
(iii)前記パルスの可能な反射であるアナログ信号を受信するステップと、
(iv)前記SERDESのデシリアライザで、受信したアナログ信号のデジタルサンプルを生成するステップと、
B.前記複数のトランシーバセクションから受信された前記デジタルサンプルを合計するステップと、
C.(a)1つ又は複数のトランシーバセクションによる環境内へのパルスの送信と、(b)合計のためのデジタルサンプルの転送とのうちの少なくとも1つを遅延するステップと、
D.前記デジタルサンプルの1つ又は複数を遅延した後で、前記デジタルサンプルを、送信されるパルスのベースとなる前記パターンに対して相関させるステップと
を含む、測距システムを操作する方法。
【請求項58】
測距システムを操作する方法において、
A.複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のそれぞれのシリアライザで、パターンのシリアライズされたものを生成するステップと、
B.複数のSERDESからのシリアライズされたものを伴うパルスを環境内に送信するステップと、
C.少なくとも1つのSERDESからのシリアライズされたものによる少なくとも1つのパルスについての環境内への送信を差動的に遅延するステップと
を含む、方法。
【請求項59】
前記パルスが環境内に送信される有効な方向を操るために、前記遅延についての遅延間隔を変更するステップを含む
請求項58に記載の方法。
【請求項60】
A.異なるそれぞれのアンテナで、物体からのパルスの可能な反射であるアナログ信号を環境から受信するステップと、
B.複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のそれぞれのデシリアライザで、それぞれ異なる前記アナログ信号のデジタルサンプルを生成するステップと、
C.それぞれのSERDESからの前記デジタルサンプルを合計するステップと、
E.少なくとも1つのSERDESからのデジタルサンプルの転送を、他のSERDESからのデジタルサンプルと合計する前に遅延するステップと
を含む、測距システム。
【請求項61】
合計したデジタルサンプルを前記パターンに対して相関させるステップを含む
請求項60に記載の方法。
【請求項62】
環境から受信される前記アナログ信号に対する指向性感度を操るために、加算要素へのデジタルサンプルの転送に課される遅延間隔を変更するステップを含む
請求項61に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年1月13日に出願した米国特許出願第15/406113号の一部継続出願の利益を主張するものであり、その内容が参照により本明細書に組み込まれている。本願はまた、2016年4月8日に出願した、「A Reconfigurable Correlator(Pulse Compression Receiver) and Beam Former Based on Multi-Gigabit Serial Transceivers(SERDES)」という名称の米国仮特許出願第62/320159号の出願の利益を主張するものであり、やはりその内容が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は信号処理に関し、より詳細には、パルス圧縮受信機及び相関器に関する。すべて非限定的な例として、本発明は、非限定的な例として、自走車などの自律走行車両で利用されるタイプのRADAR、LIDAR、及び他の測距システム、並びに非限定的な例として、5Gワイヤレス電気通信などのMassive-MIMO(multiple-in-multiple-out)ネットワークで利用されるタイプのワイヤレス通信モデムでの応用例を有する。
【背景技術】
【0003】
測距システムは、反射波を使用して、例えば、物体の存在、距離、及び/又は速度を識別する。音ベースの測距(ranging)が事実上数百万年にわたって使用されてきたが、19世紀末及び20世紀初頭まで、人類は、それと無線周波数ベースの測距(RADAR)をどのように利用するかを発見しなかった。1960年代に、レーザ自体の出現の後に、レーザベースの測距(LIDAR)が続いた。
【0004】
自動測距システムの基本は、パルスを環境内にブロードキャストして、それを到来信号と突き合わせ、それらが、潜在的な注目の物体からのパルスの反射を含むかどうかを決定することである。簡単に述べたが、この実施は決して簡単ではない。1つには、これは、反射の距離分解能が、送信されるパルスの帯域幅に反比例するからである。帯域幅が高くなるほど、距離分解能は小さくなる(即ち、精細になる)。このことは(高帯域幅となる傾向がある)短いパルスを支持するが、それらは通常、非常に複雑な受信機及び送信機アーキテクチャとなり、信号対雑音比が限定される。(当業者が理解するように、信号対雑音比(SNR)は、SNR=パルスエネルギー/ノイズエネルギーという関係によって表現され得る。ノイズエネルギーは受信機の帯域幅に比例する(k×T×BW)。これが、より高い帯域設計ではSNRがより弱い理由である。)(より低い帯域幅となる傾向がある)より長いパルスは計器設計及び実装を簡略化し、同一の出力レベルに対して信号対雑音比を改善するが、分解能が低下する。
【0005】
パルス圧縮は、両方の世界の最良を得る技法である。送信される信号を変調すること、例えば、各パルス内の周波数を変更することによって、又は連続波信号の位相を符号化することによって、この技法は、より短いパルスの改善された分解能と共に、より長く、より低出力のパルスの改善された信号強度を実現し得る。例えば、先験的に知られるパターンを各パルスに組み込むことにより、その反射の到着時刻、したがって反射が行われた物体の距離が、パルスパターンと到来反射信号との間の最高の相関点を見つけることによって、より高い精度で決定され得る。言い換えれば、この時、長いパルス持続時間で非常に精細な分解能が達成され得る。
【0006】
それは当技術分野にとって恩恵であることが分かったが、パルス圧縮は、特に例えば、市販の自律走行車両動作についての測距をサポートするのに必要な速度で実装するのに、コストがかかるということが分かることがある。
【発明の概要】
【0007】
上記に鑑みて、本発明の目的は、信号処理のための改善された方法及び装置を提供することである。
【0008】
関連する目的は、信号相関及びパルス圧縮のための改善された方法及び装置を提供することである。
【0009】
本発明の別の関連する目的は、測距、ワイヤレス通信、及び他の応用例で適用され得るような改善された方法及び装置を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、RADAR、LIDAR、及び他の測距技術と共に使用するのに適するような改善された方法及び装置を提供することである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、そのような測距システムでパルス及びその反射を送信及び受信するための改善された方法及び装置を提供することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、そのような測距システム及び他のシステムと共に使用するための、改善された相関器及びその動作方法を提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、再構成可能であるような改善された相関器及び方法を提供することである。
【0014】
上記は、いくつかの態様で、信号パターンを、印加された信号と相関させる論理(logic)を有するタイプの信号相関器の改善を実現する、本発明の目的のうちにあるものである。改善は、「アナログ」信号が印加される入力を有する受信側(「デシリアライザ」とも呼ばれる)を有するシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)によって特徴付けられる。SERDESは、アナログ信号のデジタルサンプルを生成し、相関器内の相関論理に印加する。
【0015】
本発明のこれらの態様によれば、SERDESのデシリアライザは、ADC、即ちアナログ-デジタル変換器として動作する。それは、印加された「アナログ」信号をサンプリングし、アナログ信号のそれぞれの連続するサンプルの振幅を表す、例えば、それぞれ1ビット長の値のデジタルストリームを生成する。
【0016】
本発明の関連する態様は、SERDESが印加されたアナログ信号を少なくとも3ギガサンプル/秒(GSPS)のレートで、好ましくは少なくとも28GSPSのレートでサンプリングする、例えば、前述のような改善された信号相関器を提供する。本発明の他の関連する態様では、印加されるアナログ信号は、少なくとも10mVpp、好ましくは少なくとも250mVppの差動振幅を達成するように調整される。
【0017】
本発明の他の態様は、SERDESがASIC及びFPGAのいずれかで実装される、例えば、前述のような改善された信号相関器を提供する。本発明の関連する態様は、再構成可能であるそのような相関器を提供する。本発明のさらに別の関連する態様は、SERDES(及び/又はそれが実施されるASIC若しくはFPGA)に固有のクロック追跡及び補正機能が使用不能にされる、例えば、前述のような改善された信号相関器を提供する。
【0018】
本発明のこれらの態様によれば、送信されるべき信号パターンが、フィールドリプログラマブルであるメモリ内に格納され得る。
【0019】
本発明の別の態様は、デシリアライザから直接的又は間接的に(例えば、MACユニットに関連するレジスタを介して)デジタルストリームのそれぞれの部分、即ち「アナログ」信号の連続する(又はほぼ連続する)サンプルのそれぞれのセットを受信するようにそれぞれ結合された複数の積和(MAC)ユニットから相関論理が構成される、例えば、前述のような信号相関器を提供する。それぞれの部分は、他の部分にはない少なくとも1つのサンプルを含み、連続する部分は、重複するが、1つ又は複数の連続するサンプル(又はほぼ連続するサンプル)によって互いにオフセットされる。
【0020】
本発明の関連する態様によれば、MACユニットはそれぞれ、信号パターンとデジタルストリームのそれぞれの部分をサンプルごとに(例えば、ビットごとに)乗算し、それらの乗算の結果を合計する。本発明のこれらの態様に従って動作するシステム及び方法では、より高い相関が、より大きい和に対応する。例えば、サンプルが1ビット値である本発明の代替の態様では、好ましくは、各MACユニットは、乗算の代わりにブール排他的論理和(XOR)演算を実施し、それらのXOR演算の結果を合計(又は累積)する。本発明の態様に従って動作するシステム及び方法では、より高い相関がより小さい和に対応する(XOR演算は、比較されるビットが合致するとき0を生成し、比較されるビットが合致しないとき1を生成するため)。
【0021】
本発明の関連する態様は、少なくとも3GSPSのレートで、好ましくは、少なくとも28ギガサンプル/秒(GSPS)のレートで(例えば、SERDESからの)サンプルを処理する、例えば、前述のような信号相関器を提供する。
【0022】
本発明の別の態様は、印加されたアナログ信号に基づいてパルスを送信する送信論理を有するタイプの、電磁波又は他の波ベースの測距システム(又は、本明細書で同義に用いられる用語である測距システム)、例えば、RADAR又はLIDARシステムに対する改善を実現する。改善は、送信論理に結合されるシリアライザ(「送信側」とも呼ばれる)を有するSERDESによって特徴付けられる。シリアライザは、(i)パルスのベースとなるパターンが印加される入力と、(ii)パターンのシリアライズ(serialization)されたものが送信論理に印加されるようにする出力とを有する。
【0023】
本発明のこれらの態様では、SERDESのシリアライザは、DACとして、即ちデジタル-アナログ変換器として動作する。それは、シリアライザの出力で、パターンを(それぞれのビットの値に応じて)立上り及び立下り電圧パルスとして表されるビットのストリームに変換する。
【0024】
本発明の関連する態様は、SERDESが少なくとも3GSPSのレートで、好ましくは、少なくとも28ギガサンプル/秒(GSPS)のレートで前述の変換を実施する、改善されたそのような測距システムを提供する。
【0025】
他の関連する態様では、本発明は、送信論理によって送信されるパルスが選択された自己相関特性を有するようにパターンが選択される、例えば、前述のような改善された測距システムを提供する。それらは、本発明の別の関連する態様によれば、0以外の任意のラグでの最小の自己相関振幅でよい。本発明の別の関連する態様によれば、送信論理によって送信されるパルスが擬似無秩序雑音シーケンス(PRN)であるようにパターンが選択され得る。
【0026】
本発明の他の態様は、SERDESがASIC及びFPGAのいずれかで実装される、例えば、前述のような改善された測距システムを提供する。本発明の関連する態様では、信号パターンが、例えば、線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)で、フィールド再プログラム可能であるメモリ内に格納され、及び/又はオンザフライで生成され得る。
【0027】
本発明のさらに別の態様は、(i)パルスの可能な反射であるアナログ信号を受信する受信論理と、(ii)受信された信号と、送信されたパルスのベースとなるパターン(又は「シーケンス」)とを相関させる相関論理とを含む、例えば、前述のタイプの電磁測距システムに対する改善を実現する。
【0028】
改善は、SERDESが上記で論じたようなデシリアライザの方式で動作し得、(i)(パルスの可能な反射である)アナログ信号が印加される入力と、(ii)例えば、受信された信号の1ビットデジタルサンプルとして、そのアナログ信号のデシリアライズ(deserialization)されたものが相関論理に印加されるようにする出力とを有するデシリアライザ論理(「受信側」とも呼ばれる)を有することで特徴付けられる。
【0029】
本発明の別の態様は、印加された信号に基づいて環境内にパルスを送信する送信論理を含む、改善された測距システムを提供する。(i)パターンが印加される入力と、(ii)送信論理に結合される出力であって、パターンのシリアライズされたものが印加信号として生成される出力とを有するシリアライザを有するSERDESが設けられる。送信論理(及びその関連する回路)は、ブートレースレンズ(例えば、Tomar, ”An overview of Design and Analysis techniques of Bootlace Lens for Multiple beamforming,” IACSIT Int’l Journal of Engineering and Technology, v. 1 , n. 5, Dec. 2009, pp. 397以降,及び文献内の他の箇所参照。)、より具体的には、本発明のいくつかの態様によれば、ロットマンレンズを含む。
【0030】
本発明の関連する態様は、例えば、前述のような改善された測距システムを提供し、ロットマンレンズが、例えば、増幅及び調整に続いて、レンズの対応するビームポートにそれぞれ結合される複数の選択可能な出力を有するスイッチによって、シリアライズされたものを受信するように結合される。スイッチは、(増幅及び調整のいずれかに続いて)シリアライザによって出力されたパターンのシリアライズされたものから生成された無線周波数(RF)信号を、ロットマンレンズのビームポートのうちの1つ又は複数に選択的に送り得る。
【0031】
本発明の関連する態様によれば、ロットマンレンズは複数のエレメントポートを有し、それぞれが送信アンテナに結合される。複数の送信アンテナを備えるアレイは、RF信号が印加されるロットマンレンズのビームポートによって決定される方向にRF信号を放射する。
【0032】
本発明の関連する態様では、スイッチは、ロットマンレンズの2つのビームポートに無線周波数(RF)信号を選択的に送る。スイッチの各出力と、ロットマンレンズのそれぞれに対応するビームポートとの間に置かれる回路が、それらの間で転送される信号の位相を変更し得る。
【0033】
他の態様では、本発明は、物体からのパルスの可能な反射であるアナログ信号を環境から受信する受信論理をそれぞれ有する複数の受信セクションを有する、例えば、前述のタイプの測距システムを提供する。そのような各セクション内のSERDESは、それぞれのセクションの受信論理に結合され、それによって受信されたアナログ信号のデジタルサンプルのストリームを生成するデシリアライザを有する。各セクション内の相関器が、送信されたパルスがそれに基づくパターンに対して、そのストリームを相関させる。
【0034】
本発明の関連する態様は、複数の受信セクションの相関器に結合される測距論理を備える、例えば、前述のタイプの測距システムを提供する。測距論理は、送信論理によって送信され、受信セクションによって受信されたパルスが反射される物体の距離、速度、方位、ドップラー、及び/又は絶対位置若しくは相対位置のいずれかを決定し得る。
【0035】
デシリアライザは、本発明の先述した態様に従ったレートで、例えば、少なくとも3ギガサンプル/秒(GSPS)から、少なくとも28ギガサンプル/秒(GSPS)の間のレートで、印加されたアナログ信号をサンプリングし得る。本発明の先述した態様に従って論じたように、SERDESは、ASIC又はFPGAで実装され得る。
【0036】
本発明のさらに他の態様は、相関器が例えば前述のような積和ユニットを備える、例えば、前述のような測距システムを提供する。
【0037】
本発明の他の態様は、環境内にパルスを送信する複数の送信アンテナを含む測距システムを提供する。パターンが印加される入力を有するシリアライザをそれぞれ有する1つ又は複数のSERDESは、パターンのシリアライズされたものが生成される出力であって、送信アンテナのうちの1つ又は複数に結合される出力をそれぞれ有する。送信論理は、1つ又は複数のSERDESと、複数の送信アンテナとの間に結合され、それによって送信されたパルスを指向的に操る。
【0038】
本発明のさらに他の態様は、パルスの可能な反射を環境から受信する複数の受信アンテナを含む、例えば、前述のような測距システムを備える。受信アンテナのうちの1つ又は複数に結合される入力を有するデシリアライザをそれぞれ有する1つ又は複数のSERDESは、可能なパルス反射を表すアナログ信号のデジタルサンプルのストリームがその上で生成される出力をそれぞれ有する。1つ又は複数の相関器は、デシリアライザの1つ又は複数の出力に結合され、それによって生成されたストリームを、送信されたパルスのベースとなるパターンに対して相関させる。
【0039】
本発明のさらに他の態様は、複数のトランシーバセクションを含む測距システムを提供し、トランシーバセクションのそれぞれが、印加されたアナログ信号に基づいてパルスを送信する送信論理と、パルスの可能な反射であるアナログ信号を受信する受信論理とを有する。そのような各セクション内に設けられるSERDESは、それぞれのトランシーバセクションの送信論理に結合されるシリアライザと、それぞれのトランシーバセクションの受信論理に結合されるデシリアライザ論理とを有する。各シリアライザは、パターンが印加される入力と、パターンのシリアライズされたものがそれぞれのトランシーバセクションの送信論理に印加されるようにする出力とを有する。各デシリアライザは、パルスの可能な反射であるアナログ信号が印加される入力を有し、それぞれのトランシーバセクションの受信論理によって受信されたアナログ信号のデジタルサンプルを生成する。(a)それぞれのトランシーバセクションの送信論理による環境へのパルスの送信、及び(b)それぞれのトランシーバセクションの受信論理によって受信されたアナログ信号のデジタルサンプルのうちの少なくとも1つを遅延するために、遅延論理が設けられる。加算要素は、トランシーバセクションに結合され、それから受信されたデジタルサンプルを合計する。相関器は、加算要素に結合され、加算要素によって生成された和を、送信されたパルスのベースとなるパターンに対して相関させる。
【0040】
本発明の関連する態様は、加算前に相関が実施される、例えば、すぐ上で説明したような測距システムを提供する。これらの態様では、送信されるパルスのベースとなるパターンに対して、デジタルサンプルを突き合わせるために、相関器が、デシリアライザの下流側(かつ、遅延要素が存在する場合はその上流側)の各トランシーバセクション内に設けられる。これらの態様によれば、加算要素が、(対応する)相関器出力を合計するためにトランシーバセクションに結合される。
【0041】
本発明の別の態様は、印加されたアナログ信号に基づいてパルスをそれぞれ送信する複数の送信論理サブセクションと、それぞれの送信論理サブセクションに結合されるシリアライザをそれぞれ有する複数のSERDESとを有する、改善された測距システムを提供する。各シリアライザは、パターンが印加される入力と、パターンのシリアライズされたものがそれぞれの送信論理サブセクションに印加されるようにする出力とを有する。遅延論理は、それぞれの送信論理サブセクションによる環境へのパルスの送信を遅延する。
【0042】
本発明の関連する態様は、それぞれの送信論理サブセクションによるパルスの送信に対して課される遅延間隔を変更する遅延論理に結合される制御論理を含む、例えば、前述のような改善された測距システムを提供する。制御論理は、ビットパターンが環境内に送信される有効な方向を操るために遅延間隔を変更し得る。
【0043】
本発明の他の態様は、物体からのパルスの可能な反射であるアナログ信号を環境からそれぞれ受信する複数の受信論理サブセクションと、それぞれの受信論理サブセクションに結合されるデシリアライザをそれぞれ有する複数のSERDESとを有する、改善された測距システムを提供する。各デシリアライザは、パルスの可能な反射であるアナログ信号が印加される入力を有し、それぞれのトランシーバセクションの受信論理によって受信されたアナログ信号のデジタルサンプルを生成する。受信論理サブセクションに、受信されたデジタルサンプルを合計する加算要素が結合される。遅延論理は、それぞれの送信論理サブセクションから加算要素へのデジタルサンプルの転送を遅延する。本発明の関連する態様は、例えば、先述したような加算前に相関が実施されるような測距システムを提供する。
【0044】
本発明の関連する態様は、加算要素に結合され、送信されるパルスのベースとなるパターンに対して、加算要素によって生成された和を相関させる相関器を含む、例えば、前述のような改善された測距システムを提供する。遅延論理に結合される制御論理は、物体からのパルスの可能な反射である、受信論理サブセクションによって環境から受信されるアナログ信号に対する指向性感度を操るために、それぞれの送信論理サブセクションから加算要素へのデジタルサンプルの転送の遅延に課される遅延間隔を変更し得る。
【0045】
本発明のさらに他の目的は、前述のような相関器と、電磁波及び他の波ベースの測距システムとを操作するための方法を提供する。
【0046】
図面を参照することによって本発明のより完全な理解を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明の一実施による測距システムを示す図である。
図2図1のシステム内の相関器の動作を示す図である。
図3A図2の相関器内のバッファされた入力サンプルとシーケンス(パターン)との間の合致の探索を示す図である。
図3B図2に示されるタイプの相関器内の積和(MAC)ユニットを示す図である。
図4A図2の相関器の動作を示す図である。
図4B図2の相関器の動作を示す図である。
図4C図2の相関器の動作を示す図である。
図4D図2の相関器の動作を示す図である。
図4E図2の相関器の動作を示す図である。
図5】直接無線周波数(direct-to-radio frequency)RADAR応用例での本発明の実施形態を示す図である。
図6】ヘテロダインBPSK変調RADAR応用例での本発明の実施形態を示す図である。
図7】LIDAR応用例での本発明の実施形態を示す図である。
図8図1及び5に示されるタイプの送信回路を介するデジタルチャープの送信の結果として得られる波形を示す図である。
図9】並列トランシーバセクション及び共通相関器を有する、本発明の一実施によるビームフォーミング能力を有する測距システムを示す図である。
図10】並列トランシーバセクション及び共通相関器を有する、本発明の一実施によるビームフォーミング能力を有する測距システムを示す図である。
図11】ブートレースレンズ、具体的にはロットマンレンズと、並列受信機セクションとを有する、本発明の一実施によるビームフォーミング能力を有する測距システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、本発明の一実施による測距(又は「レンジング」)システム10を示す。図示されるシステムは、無線周波数パルス、即ちRADARを使用して、物体の存在、距離、速度、及び/又は他の特性を決定するが、本明細書の教示により、光ベースのパルス(LIDAR)を使用するシステム、及び/又は音などの他の波の形態を使用するシステム(ソナー)に等しく適用可能であることが理解されよう。図示されるシステム10の応用例は、とりわけ自律及び半自律走行車両誘導(例えば、「自走」車)を含む。
【0049】
図示される実施形態のパラメータは、以下の議論でのそのような応用例を中心とする。これは例によるものであり、そのような誘導をサポートする際の使用が意図されるか、それとも他の応用例かの如何に関わらず、及びRFを利用するか、それとも他のパルス形態を利用するかの如何に関わらず、同一又は他の動作及び設計パラメータを他の実施形態が利用し得ることを理解されよう。
【0050】
図示されるシステム10は、図面に示されるように相互接続され、以下でさらに説明される送信論理12、受信論理14、及び相関論理16を含む。
【0051】
(送信論理)
送信論理12は、印加されたアナログ信号に基づくパルスを環境又はその他の中に送信するためにRADARシステムと共に(具体的には、例えば、パルス圧縮RADARシステムにおいて)使用するための、当技術分野で周知のタイプの構成要素を備える。図示される実施形態では、これが、図示されるように、又は当技術分野で周知のその他の形で接続された、電力増幅器18、バンドパスフィルタ20、及び送信アンテナ22を含むものとして示されている。
【0052】
図示される要素18~22は、RFパルス送信の技術分野、例えば、RADAR応用例で周知のタイプであり、所望の応用例に従って(本明細書の教示に従って適合されるが)、印加される信号を調整し、それに基づいてパルスを送信するための、当技術分野で周知の従来の方式で選択され、構成される。
【0053】
ここで示される送信論理12の構成要素は例によるものである。無線周波数パルスの送信に適した、当業者の理解の範囲内の他の構成要素が、その代わりに、又は追加で使用され得ることを理解されよう。さらに、やはり当業者の理解の範囲内の代替構成要素が、LIDAR、ソナー、又は他の波ベースの測距に基づく実施形態のために使用され得ることを理解されよう。
【0054】
(受信論理)
受信論理14は、送信されたパルスの可能な反射を表す到来アナログ信号を環境(又はその他)から受信するためにRADARシステムと共に(具体的には、例えば、パルス圧縮RADARシステムにおいて)使用するための、当技術分野で周知のタイプの構成要素を備える。事実として、それらの信号はしばしば雑音を含み(又はもっぱら雑音を構成し)得る。図示される実施形態では、受信論理は、図示されるように、又は当技術分野で周知のその他の形で接続された、受信アンテナ24、バンドパスフィルタ26、低雑音増幅器28、制限増幅器30を含む。
【0055】
図示される要素24~30は、RADAR受信の技術分野で周知のタイプであり、(すべて、本明細書の教示に従って適合されるように)可能なパルス反射、並びに通常はノイズを含む到来信号を調整するための、当技術分野で周知の従来の方式で選択され、構成される。
【0056】
ここで示される受信論理14の構成要素は例によるものである。反射された無線周波数パルスの受信に適した、当業者の理解の範囲内の他の構成要素が、その代わりに、又は追加で使用され得ることを理解されよう。さらに、やはり当業者の理解の範囲内の代替構成要素が、LIDAR、ソナー、又は他の波ベースの測距に基づく実施形態のために使用され得ることを理解されよう。
【0057】
(相関論理)
相関論理16は、多少でもそれらの間に高い相関があるときを見つけるために、受信論理14によって受信され、調整された到来信号を、送信論理12によって送信されたパルス(又は、より適切には、図示される実施形態では、パルスがそれに基づくパターン)と相関させる。図示される相関論理は、図示されるように(例えば、FPGAの論理ゲート又はその他によって)、或いは本明細書の教示に鑑みて明らかなように結合された、シリアライザ/デシリアライザ(SERDES)32、相関器34、及び波形生成器36を備える。
【0058】
要素32~36のそれぞれはスタンドアロン回路要素でよく、或いは、それらのうちの1つ又は複数は、共通FPGA、ASIC、又はその他で実施され得る。さらに、要素32~36、又はそれらのうちの1つ若しくは複数は、上記で論じた他の要素のうちの1つ又は複数、例えば、要素12~30と共に、共通FPGA、ASIC、又は他の論理要素上に組み込まれ得る。FPGA、ASICなどの内に組み込まれるとき、要素32~36は、少なくとも3ギガサンプル/秒(GSPS)のレート、好ましくは、少なくとも28GSPSのレートで到来信号をサンプリングし、処理することを実現する。
【0059】
(波形生成器)
波形生成器36は、送信論理12によって送信されるパルスがそれに基づく(基づくことになる)パターンを実施する、長さmのマルチビットデジタル値(例えば、バイト、ワード、ロングワードなどでよい)を生成する。いくつかの実装では、これは静的な値である。他では、それは、周期的に、又はその他の形で変化するという点で動的である。
【0060】
発生器36によって生成されるマルチビット値、又は「ビットパターン」の一例は、「111000110010」などのデジタル値であり、ただし1は、パルスが「オン」であるときを示し、0は、パルスが「オフ」であるときを示す。デジタル値で実施されるパターンは、「チャープ」パルス、即ち、短くなる時間枠にわたって「オン」及び「オフ」となるパルス、ここでは、例示のために過ぎないが、3刻み(tick)にわたってオン、3刻みにわたってオフ、2刻みにわたってオン、2刻みにわたってオフ、1刻みにわたってオン、1刻みにわたってオフとなるパルス(すべては例によるものである)を定義し、「刻み」は一般的な長さの瞬間(例えば、マイクロ秒、ミリ秒など)を指す。
【0061】
動的な値の一例は、擬似無秩序雑音シーケンス(PRN)からの値であるが、その代わりに、又はそれに加えて、例えば、適切な自己相関特性を有する他の動的な値が使用され得ることを当業者は理解されよう。
【0062】
波形生成器36は、以下で論じるように、前述のマルチビットデジタル値を保持し、それをシリアライザ32bの入力に印加するのに適したレジスタ(図示せず)又は他の論理を備え得る。レジスタは、例えば、「工場で」、「店で」、又は他のオペレータ操作時にプログラムされ得る、例えば、ROM、EEPROMなどを備え得る。或いは、それは、ユーザ要求時又はその他で、例えば、PRN又は他の動的マルチビットデジタル値のケースのように、オンザフライで値を変更する線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)などの汎用又は専用論理(図示せず)でよい。そのような汎用又は専用論理は、本明細書の教示に鑑みて、当業者の理解の範囲内の技術を利用して、FPGA、ASIC、又はその他で実装され得る。
【0063】
(シリアライザ/デシリアライザ(SERDES))
図示される論理16は、本明細書の教示に従って適合される、当技術分野で周知のタイプのシリアライザ/デシリアライザ32(SERDES)を含む。SERDES32は、スタンドアロン電子回路要素でよく、又は汎用若しくは専用回路要素、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)などの中に、例えば、インターフェースユニットとして組み込まれるものでよい。図示される実施形態では、SERDES32は、例えば、パルス圧縮器34及び波形生成器36と共に、相関ユニット16の形成部分として示されており、実際に、いくつかの実施形態では、それらのユニットは共通FPGA(又はASIC)上にある。他の実施形態では、SERDES32は、それらのユニット34、36の一方又は両方から別々にパッケージ化され得る。
【0064】
慣習により、SERDES32は、入力及び出力をそれぞれ含む、デシリアライザ32a(「受信側」とも呼ばれる)及びシリアライザ32b(「送信側」とも呼ばれる)を含む。それらの入力及び出力は、当技術分野で一般的であるように、(例えば、スタンドアロンSERDESのケースでは)リード、(FPGA内に組み込まれるSERDESのケースでは)論理経路などでよい。
【0065】
(デシリアライザ)
デシリアライザ32aは、その入力でデジタル信号を受け入れ、その出力で、例えば、「並列化」(「デシリアライズ」とも呼ばれる)し、又は入力信号を構成するビットをグループ化する(例えば、ビットのストリームをバイト、ワード、又はロングワードに変換する)ことによって、それを別のフォーマットのデジタル信号に変換するための、当技術分野で一般的に知られているタイプのものである。
【0066】
デシリアライザ32aは、測距システム10のレンジ及び経路内の物体からのパルスの可能な反射を表す入力信号38を受け入れるために、例えば、図1及び2に示されるように受信論理14に結合される。それらの信号38は、それらが環境から受信され、特に、例えば、その中の要素18~22がRADARの技術分野で周知のタイプであるシステム10内の、受信論理14の要素によって処理される方式を考慮すると、通常は「アナログ」信号と見なされ得る(図2にそのように示されている)。
【0067】
しかしながら、デシリアライザ32aは、その入力でそれらの「アナログ」信号を、デジタルであるかのように、具体的には、図示される実施形態では、ビットのストリームであるかのように受け入れ、それは、その出力で、それらのビットを、例えば、ロングワードとしてグループ化する。本明細書では、「ロングワード」という用語は、32ビットワードだけではなく、データの任意のマルチビットユニットを指す。好ましい実施形態では、128ビットワード(「オクタワード」又は「ダブルクァッドワード」とも呼ばれる)があるが、他の実施形態では、それらは、ニブル(4ビット)、バイト(8ビット)、半ワード(16ビット)、ワード(32ビット)、又は任意の他のマルチビットサイズでよい。
【0068】
したがって、図示される実施形態のデシリアライザ32aは、実質的には、パルスの可能な反射を表す(その入力で受信された)到来「アナログ」信号をサンプリングし、(その出力で生成される)ロングワードのストリームに変換する1ビットADC(即ちアナログ-デジタル変換器)として動作し、サンプリングは、高(振幅1)及び低(振幅0)の2つの振幅についてだけである。したがって、そのストリーム中のロングワードは、それらの可能な反射を表すビットパターンを実施する。
【0069】
図2に示される実施形態では、デシリアライザ32aは、図示されるように、入力信号38をサンプリングし、4ビット「ロングワード」(より適切には、「ニブル」)のデジタルストリーム40に変換(グループ化)する。それらのロングワードのサイズに、典型的に、合致するサイズである幅n(ここではn=4)を有する回路経路42が、それらのロングワードを相関器34内のレジスタに搬送する。(図5以降に示されるようないくつかの好ましい実施形態では、非限定的な例として、ロングワードは128ビット長であり、経路42は128ビット幅である。)理解されるであろうが、ロングワード内に格納されたそれぞれの連続するビットは、異なるそれぞれの時間での入力信号38の振幅を表す。
【0070】
(シリアライザ)
デシリアライザ32aと同様に、シリアライザ32bは、その入力でデジタル信号を受け入れ、例えば、入力信号を構成するビットをシリアライズ又は非グループ化する(例えば、バイト、ワード、又はロングワードを、その構成ビットのストリームに変換する)ことによって、その出力でそれを別のフォーマットのデジタル信号に変換するための当技術分野で周知のタイプである。
【0071】
シリアライザ32bの入力は波形生成器36に結合され、波形生成器36は、送信論理12によって送信されるパルスのベースとなるパターンを実装するワード、ロングワード、又は他のマルチビットデジタル値をその入力に印加する。シリアライザ32bは、その入力でマルチビット値をシリアライズ又は非グループ化し、パルスとして環境又はその他に送信するために、それを送信論理12、より具体的には、図示される実施形態では電力増幅器18に、例えば個々のビットのストリームとして印加する。
【0072】
この目的で、アナログ信号が通常は送信論理12に印加されることを当業者は理解されよう。しかしながら、シリアライザ32bは、アナログであるかのように扱われ、パルスとして環境又はその他に送信されるように、そのデジタル出力を論理12(ここでは、具体的には増幅器18)に印加する。
【0073】
したがって、図示される実施形態のシリアライザ32bは、実質的には、波形生成器36によって印加されたデジタル信号を個々のビットのストリームに変換し、送信アンテナ22によるパルスとしての増幅及びブロードキャストのために、アナログ信号であるかのように送信論理12に印加される1ビットDAC(デジタル-アナログ変換器)として動作する。
【0074】
(相関器)
相関器34は、送信論理12によって送信されるパルスのベースとなるパターンを実装する波形生成器36からのマルチビットデジタル値で実現されるビットパターンを、入力信号38からデシリアライザ32aによって生成されるロングワードのデジタルストリームで実装されるパルスの可能な反射を表すビットパターンと相関させる。この目的で、相関器34は、(発生器36からの)パルスビットパターンと、相関器(又はその他)の部分を形成するレジスタ内に記憶された(デシリアライザ32aからの)デジタルストリームの連続する部分で実装されるビットパターンとの最良の合致がある場合にそれを探索する。
【0075】
図2を参照すると、図示される実施形態では、相関器34は、(例えば、FPGA又はその他の論理ゲートによって)図示され、又は本明細書の議論に鑑みてその他の形で明らかとなるように結合された、サンプルレジスタ44、積和(MAC)ユニット46、及び(発生器36からの)パルスビットパターンについてのストア48を備える。要素44~48のそれぞれは、スタンドアロン回路要素でよく、或いは、それらのうちの1つ又は複数は、共通FPGA、ASIC、又はその他で実施され得る。さらに、要素44~48、又はそれらのうちの任意の1つ又は複数は、SERDES32、及び/又は上記で論じた他の要素、例えば要素12~30のうちの1つ又は複数と共に、共通FPGA、ASIC、又は他の論理要素上に組み込まれ得る。
【0076】
(サンプルレジスタ)
サンプルレジスタ44は、それらが含むビットパターン(論理14によって受信されたパルスの可能な反射を表す)が(発生器36からの)パルスビットパターンに対して比較され得るのに十分な長さの、デシリアライザ32aによって生成されたデジタルストリーム40からのロングワードを格納する(又は「バッファリング」する)。図示される実施形態では、複数のp個のレジスタが設けられる(ここでは、A、B、及びCと符号が付けられる)。効率のために、それぞれが、デシリアライザ32aによって出力された単一のロングワードのビットを個々の1ビット記憶要素(ここでは、A[0]...A[3]、B[0]...B[3]、及びC[0]...C[3]と符号が付けられる)内に収容するようなサイズに作られる。したがって、例えば、回路経路42が幅n(例えば、4ビット、128ビットなど)である場合、レジスタ44A~44Cはそれぞれ同一の長さnである。他の実施形態では、レジスタは、例えば、それらのうちの複数がデシリアライザ32aによって出力された単一のロングワードのビットを収容することが必要とされるように、又は逆に、複数のそのようなロングワードが単一のレジスタを埋めることが必要とされるように、異なるサイズに作られ得る。
【0077】
(前述のように)スタンドアロン回路要素又は共通回路要素で実施され得るレジスタ44は、各クロック又は処理サイクル(又はその他)と共に、デシリアライザ32aから経路42を介して受信された各ロングワードがレジスタAから、レジスタB、次いでレジスタに進むように、シフトレジスタ(又はその他)として実装され得る。
【0078】
図示される実施形態では、pは、p≧1+roundup((m-1)/n)によって定義され、ただしm及びnは、上記で論じたように定義される。このようにしてpを選択することは、MACユニット46が(発生器36からの)パルスビットパターンと、(デシリアライザ32aからの)デジタル化された可能な反射内のビットパターンとの最良の合致を、もしあれば、それらの反射がロングワード境界上に来ない場合であっても見つけることを可能にするように、十分な数のロングワードがレジスタ44内にバッファリングされることを保証する。
【0079】
(積和ユニット)
積和(MAC)ユニット46は、デジタルストリーム40の連続するそれぞれの部分を受信するように、レジスタ44を構成する要素のそれぞれのセットに結合され、その中に格納されたビットパターンを受信するようにパターンストア48に結合される。デジタルストリーム40のそれぞれのそのような部分は、入力信号38の連続するサンプルを備え、他の部分にない少なくとも1つのサンプルを含む。連続する部分は重複しているが、1つ又は複数の連続するサンプルだけ互いにオフセットされる。
【0080】
上記が図3Aに示されており、FPGAの論理ゲートを介して、ハードワイヤリングを介して、又はその他でレジスタ44の要素A[0]、A[1]、A[2]、A[3]、B[0]、及びB[1]に結合されたMAC[0]と、同様に要素A[1]、A[2]、A[3]、B[0]、B[1]、及びB[2]に結合されたMAC[1]と、A[2]、A[3]、B[0]、B[1]、B[2]、及びB[3]に結合されたMAC[2]と、A[3]、B[0]、B[1]、B[2]、B[3]、及びC[0]に結合されたMAC[3]とを示す(それらのMACユニット46はまた、図示されるように、FPGAの論理ゲートを介して、ハードワイヤリングを介して、又はその他でパターンストア48にやはり結合される)。
【0081】
図2を参照すると、それぞれの図示されたMACユニットは、(i)MACユニットが結合されるレジスタ44の要素内にバッファリングされたデジタルストリーム44のそれぞれの部分の値を、波形生成器36からのマルチビットデジタル値で実施されるビットパターンとビットごとに乗算し、(ii)それらの乗算の結果を合計する。以下で論じられるように、本発明のいくつかの実施形態では、波形生成器からのビットパターンは乗算のために使用される。MACユニット46の構成が図3Bにより詳細に示されており、乗算演算の代わりにXOR演算が利用される実施形態を示す。
【0082】
その和に基づいて各MACによって生成された出力は、デジタルストリームのそれぞれの部分、及びそれによって、受信論理14によって受信されたパルスの可能な反射のそれぞれのサンプリングと、論理12によって送信されるパルスがそれに基づいたビットパターンとの相関度を示す。それらの出力は、図面ではCORR[0]...CORR[3]と符号で示されている。
【0083】
図示される実施形態では、複数のk個のMACユニットが設けられる。それらは、ここではMAC[0]...MAC[3]と符号が付けられ、それぞれは、波形生成器36からのマルチビットデジタル値のmビットを、デジタルストリームのそれぞれの部分のmビットと乗算する(又は、代替的に、以下で論じるように、それに関するXOR演算を実施する)ためのm個の論理要素を収容するようなサイズに作られる。
【0084】
(前述のように)スタンドアロン回路要素又は共通回路要素で実施され得るMACユニットは、それぞれの入力を乗算及び合計する当技術分野で一般的に知られているタイプのものでよい。そのような実施形態では、より大きい出力はより高い相関度を示す。相関がビットパターン間である場合に使用するための図3Bに示されるような実施形態では、MACユニットは、ブール排他的論理和演算(XOR)として実装される。比較されるビットが合致する場合、XOR演算が値0を有するので、より小さい出力はより高い相関度を示す。以下で論じるように、本発明のいくつかの実施形態では、波形生成器からのビットパターンがXOR演算のために使用される。
【0085】
図示される実施形態では、値kが以下の式によって定義される。m≦nである場合はk=n、それ以外の場合はk=rounddown(n/m)。このようにしてkを選択することは、十分な数のMACユニットが(発生器36からの)パルスビットパターンと、(デシリアライザ32aからの)デジタル化された可能な反射内のビットパターンの連続する部分との最良の合致がある場合にそれを、それらがロングワード境界上に来ない場合であっても見つけることを保証する。
【0086】
上記の構成を通じて、MACユニット46は、(発生器36からの)パルスビットパターンを、(デシリアライザ32aからの)(デジタル化された)可能な反射のデジタルストリーム中のビットパターンで表されるパルスと、それらのパルスがロングワード境界上に来ない場合であっても相関させることができる。レジスタ44内に格納される(かつMACユニットによって利用される)それぞれの連続するサンプルは、異なるそれぞれの時間での入力信号38の振幅を表す。非常に高程度の相関が見つけられると、入力信号38のそれぞれの部分の受信の時間が、計算的に(デシリアライザ32a及び相関論理34を実装する回路のクロックタイミングに基づいて)又はその他の形で決定され得る。
【0087】
図示される実施形態では、それぞれのMACユニット46がそれに対して演算する(レジスタ44内に格納された)デジタルストリームの部分は、ストリーム40中のロングワードからの直に隣接するサンプルのセットを備える。他の実施形態では、本明細書の趣旨から逸脱することなく、それらは、ほぼ隣接するサンプル、例えば、デジタルストリームからの1つおきのサンプル、3つのサンプルごとに2つなどを備え得る。同様に、図示される実施形態では、デジタルストリームの連続する部分は、ただ1つのサンプルだけ互いにオフセットされるが、他の実施形態では、やはり本明細書の趣旨から逸脱することなく、それらは、2つ以上のサンプルだけオフセットされ得る。
【0088】
(ビットパターンストア)
MACユニット46は、それからマルチビット値を受信するように、発生器36に直接的に結合され得る。しかしながら、図示される実施形態では、MACユニットはストア48からその値を受信し、ストア48は発生器36から値を受信する。図示されるように発生器36に結合され得る、図示される実施形態のストア48は長さmであり、発生器36によって生成されたデジタル値のそれと合致する。その要素は、ここではそれぞれCode[0]...Code[5]と符号が付けられる。ストア48は、前述のようにスタンドアロン回路要素又は共通回路要素で実施され得る。いくつかの実施形態では、ストア48は、MACユニットによる乗算演算又はXOR演算で使用するために、発生器36からのマルチビット値の時間反転値を保持する。
【0089】
(演算(Operation))
相関論理34の演算が図4A~4Eに示されており、以下で説明される。
【0090】
図4Aに示されるように、デシリアライザ32aは、可能なパルス反射を含む、論理12によって受信される入力信号38のそれぞれのサンプルの振幅をそれぞれ表す1及び0からなるロングワード、ここではニブルを含むデジタルストリーム40を生成する。(ここでは、及び他の図面では、例示に関して「無関係(don't care)」であることを示すためにXが示されており、実際には、これらも1又は0となる。)図4Aではレジスタ44が空として示されているが、実際には、それらは、先に取得されたサンプルで埋められる可能性が高い。図面に示されるように、ストア48は、波形生成器36から受信された(時間反転)パルスビットパターン値でプリロードされ得る。MACユニット46はまた、デフォルトでデフォルト値LOWを出力し得、それらのユニット46のそれぞれに関連するレジスタ44の要素と、ストア48内のビットパターンとの間に相関がないことを示す。
【0091】
図4Bは、論理34の動作の次のクロック又は他の処理サイクルを示す。ここでは、デジタルストリーム40中のロングワードのうちの最初に生成されたものが、シフトレジスタのうちの最初(レジスタA)にロードされる。MACユニット46は、上記のようにLOW値出力を引き続き放射する。それらのユニット46のそれぞれに関連するレジスタ44の要素と、ストア48内のビットパターンとの間に相関が残っていないからである。
【0092】
図4C~4Eは、論理34の動作の次のいくつかのクロック又は処理サイクルを示す。各サイクルでは、シフトレジスタ44の内容があるレジスタから次のレジスタに、即ちレジスタAからレジスタBに、次いでレジスタCにシフトされ、デジタルストリーム40からの新しいロングワードが、第1のシフトレジスタA内にロードされる。内容がシフトされるとき、各MACユニット46は、そのユニット46に関連するレジスタ44の要素と、ストア48内の(時間反転)ビットパターンとの間の相関を再計算する。
【0093】
MACユニット46は、図4Dに関連するサイクルの間を除いて、LOW値を引き続き出力する。そこでは、MAC[3]がHIGH値を出力するものとして示されており、ストア48内のビットパターン「110010」と、そのMACユニットに関連するレジスタ要素A[3]、B[0]、B[1]、B[2]、B[3]、及びC[0]内に格納されたパターン「110010」との間の相関を示す(その関連は上記で論じられ、図3A及び3Bに示される)。
【0094】
相関論理がその部分である測距システム10の部分を形成する論理が、相関がその結果として生じるパルス反射を含む入力信号38のその部分の受信時間を(例えば、上記で論じたように)決定し、それから、それらの反射を引き起こした物体の存在、距離、及び/又は速度を決定することによって、HIGH値に応答し得る。そのような決定を行うために必要とされる論理は、本明細書の教示に鑑みて当業者の理解の範囲内にある。
【0095】
(例)
図5及び6は、直接無線周波数(図5)及びヘテロダインBPSK変調(図6)RADAR応用例での本発明の実施形態を示す。図7は、LIDAR応用例での本発明の実施形態を示す。図5~7では、同様の機能の要素を示すのに図1と同様の名称が使用される。それらの要素の構成及び動作は、上記及び以下の教示に鑑みて当業者には明らかであろう。
【0096】
図5~7の実施形態の特徴は以下を含む。
【0097】
1.28ギガサンプル/秒(GSPS)で、14GHzアナログ帯域幅と共に動作する1ビットデジタル-アナログ変換器としての、シリアライザ32b、即ちSERDES32の「送信側」の使用
2.28ギガサンプル/秒(GSPS)で、14GHzアナログ帯域幅と共に動作する1ビットアナログ-デジタル変換器としての、デシリアライザ32a、即ちSERDES32の「受信側」の使用
3.28ギガサンプル/秒(GSPS)で動作する信号処理を実装して、上記で論じた要素の中でもとりわけ、本明細書でSERDES、相関器34、及び波形生成器36に属すると考えられる機能を実施するための、FPGA又はASICの高入出力スループット(数テラビット/秒)及び論理容量(1Mフリップフロップ超)の使用
【0098】
A.SERDES32の送信側の詳細な動作
SERDESの送信機(TX)部分32bは、28GSPSで動作する1ビットDACとして働く。
【0099】
それぞれの生成されたサンプルは、送信セクション12を形成する100オーム差動伝送線路内に送達される振幅1.1Vppの立上り又は立下りパルスのどちらかである。立上り/立下り時間は~12ピコ秒(ps)であり、RMS時間ジッタは~8psである。
【0100】
RADAR応用例では、システムは、望ましい自己相関特性(0以外の任意のラグで最小の自己相関振幅)を有する波形を生成する。そのような波形の1つの実際の例は、擬似無秩序雑音シーケンス(PRN)である。具体的には、複数のRADARが、近接して、同一の搬送周波数で動作しているとき(例えば、自動車RADAR)、システムは、各RADARに、他のすべてと直交するそれ自体のPRNシーケンス(ビタビシーケンス)を割り当てる。シーケンスは、メモリ内に格納され、又は例えば波形生成器36の部分を形成する、線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)と共に「オンザフライ」で生成され得る。
【0101】
別の実際の波形例はチャープのデジタル近似である。例として、図1及び5に示されるタイプの送信回路を通じてデジタルシーケンス11110000111000111001100110101010の送信の結果として得られる、図1に関連して上記で論じた波形50を示す図8を参照されたい。
【0102】
B.SERDES32の受信側32aの詳細な動作
トランシーバ(SERDES32)の受信側32aは、28GSPSで動作する1ビットADC(比較器)として働き、立上り/立下り時間は~12psであり、RMS時間ジッタは~8psである。受信機(RX)32a入力は、100オーム差動入力インピーダンスを有し得る。一実施形態では、1×10e-12ビット誤り率を保証するために、入力信号の差動振幅は少なくとも250mVである。一実施形態では、RX入力の前方のドライバ増幅器28、30が、所望のサンプリング済み信号を少なくとも250mVまで引き上げる。
【0103】
SERDES32aは、218MHzのレートの128ビット幅の並列データストリーム40を出力する。
【0104】
決定性待ち時間を保証するために、SERDESのすべてのクロック追跡及び補正機能(クロック&データ回復(CDR))が使用不能にされている。
【0105】
C.相関器34による受信デジタル信号処理
相関器34は、28GSPSのレートで動作し、真の28GHzアナログ解析帯域幅を特徴とする。比較のために、2011年のMIT Lincoln Labsの最新のRADARは、わずか4GSPSで動作する相関器の主要な性能指数を誇った。
【0106】
相関器34の部分を形成し、かつ/又は相関器34に結合されるEEPROM又は他のメモリ(図示せず)内に格納され得る相関器係数は、適用された更新によって再構成され得る。比較のために、従来技術の表面弾性波相関器は、同程度の28GHzアナログ帯域幅で動作することができるが、その係数が「その幾何形状内にエッチング」される。
【0107】
D.動作
SERDES受信機32aは、218MHzのレートで128ビット幅ワードのストリームを出力する。各ビットは単一のサンプルに対応する。最下位ビット(LSB)は、SERDES32のRXサンプラ32aにたどり着く最初のサンプルであり、最上位ビット(MSB)は最後のサンプルである。時間領域相関を実装するために、システムは、到来RXシーケンスに対して送信されたシーケンスの時間反転バージョンとの積和演算(Multiply-and-Accumulate operation)を実施する。
【0108】
E.リアルタイム演算
図示される実施形態では、128個の可能なタイムシフトのうちの1つにそれぞれ割り当てられる、並列に動作する128個の積和ユニット44が設けられる。積和ユニット44演算はパイプライン式に実装される。
【0109】
・第1のパイプラインステージは、サンプルごとの乗算をビット単位XORとして実行する。各サンプルの振幅はわずか1ビットであるので、これは適法である。
・後続のパイプラインステージは、すべての個々のXORの結果を累積する(折り重ねる)。
・タイミングを近づけるために、実施形態は、218MHzスループットを達成するのに十分なパイプラインステージを実装する。
【0110】
前述の実施形態についてのリソース利用は以下の通りである。
【0111】
・Xilinx UltraScale技術では256サンプル幅リアルタイム相関器が8782個の論理セルを消費した。これは、Xilinx Virtex UltraScale VU095の0.7%の利用に相当する。
・これに基づいて、推定が、このデバイスでは最大10^4~10^5サンプル幅リアルタイム相関器に適合している。
【0112】
F.非リアルタイム演算
より長い相関器34を実装するために、実施形態はまず、サンプルをローカルメモリ内に格納する。
【0113】
4位相偏移キーイング(QPSK)全28GHzアナログ帯域幅設計では、実施形態は、DDR4などの少なくとも7GB/秒のメモリ帯域幅を使用する。128GB DDR4メモリモジュールは、後のオフラインの相関のために1×10e12個のサンプルを格納することができることになる。
【0114】
(ビームフォーミング)
ビームフォーミング又はビーム操舵(本明細書では同義に用いられる用語)を利用して、物体の方位、並びに、例えば、存在、距離、速度、ドップラー、及び/又は他の特性を決定する測距システムが以下で説明され、図9~11に示される。システムは、これを、(i)システムによって環境内に送信されるパルスの実際の(又は有効な)向きを変更すること、及び/又は(ii)それによって反射され、例えば、複数のアンテナによって受信されたパルスから物体方位を推論することによって実施する。本明細書では、「方位」とは、測距システム、又はより典型的には、例えば、そのようなシステムが配置される車両に向かい合う物体の角度若しくは方向を指す。図9~10は、並列トランシーバセクション及び共通相関器を利用する測距システム51を示す。図11は、ロットマンレンズ及び並列受信機セクションを備える別のシステムを示す。これらのシステムは、図9~11に示されるように構成されるが、(同様の参照番号の使用によって示されるように)図1~4に関連して上記で論じたタイプの構成要素を利用し、それらの図面に従って修正され、以下で論じられるように、それと同様に動作する。
【0115】
(並列トランシーバセクション及び共通相関器)
図9~10を参照すると、測距システム51は、並列トランシーバセクション52a、52b、52cを含み、そのうちの3つが図面に示され、以下で論じられる(しかし、他の実施形態がより多数又は少数のそのようなセクションを利用し得ることを理解されよう)。図示されるように、各セクション52a~52cは、送信アンテナ22を含む送信論理12と、受信アンテナ24を含む受信論理14とを備える。セクション52a~52cのそれぞれの送信論理12は、システム51がそれに基づくRADAR又は他の波ベースの測距プロトコルのために、例えば、「送信論理」という見出しの下で、図1~4に関連して上記で論じられたように選択され、構成され、動作する構成要素(必ずしも図9には示されていない)を備える。同様に、セクション52a~52cのそれぞれの受信論理14は、システム51がそれに基づくRADAR又は他の波ベースの測距プロトコルのために、例えば、「受信論理」という見出しの下で、図1~4に関連して上記で論じられたように選択され、構成され、動作する構成要素(必ずしも図9には示されていない)を備える。
【0116】
各トランシーバセクション、例えば、52aの送信論理12及び受信論理14は、(i)そのセクション、例えば、52aに共通であるが、(ii)他のセクション、例えば、52b、52cによって使用されるものとは(少なくとも、それぞれのセクションの構成要素によってそのように区別可能に)異なる、パルスの送信及び受信のための搬送波及び/又は他のプロトコルを利用する。したがって、例として、トランシーバセクション52aは、周波数Fの搬送波を利用してパルスを送信及び受信し得、トランシーバセクション52bは周波数Fを利用し得、トランシーバセクション52cは周波数Fを利用し得る。或いは、別の例として、トランシーバセクション52a、52b、52cは、同一の周波数を利用するが、それぞれ異なる符号化パルスシーケンスP、P、及びPを送信し得る。したがって、トランシーバセクション52a~52cによって送信及び受信されるパルスは同一でよいが(しかし、異なるそれぞれの搬送波で符号化される)、それらのセクションは、大きな漏話又は他のチャネル干渉なしに、同時にそれぞれのパルスを送信及び/又は受信し得る。
【0117】
さらに、各トランシーバセクション52a~52cは、以下の教示に従って適合される、図1~4に示され、それに関連して、例えば、「シリアライザ/デシリアライザ(SERDES)」という見出しの下で、上記で説明したSERDESの方式で動作するSERDES32を含む。システム51の各SERDESは、(i)図1~4に示され、それに関連して上記で説明した、対応する要素のそれと同様に、そのそれぞれのセクションの受信機論理14に結合され、それと共に動作するデシリアライザ32aと、(ii)図1~4に示され、それに関連して上記で説明した、対応する要素のそれとやはり同様に、それぞれのセクション52a~52cの送信論理12に結合され、それと共に動作するシリアライザ32bとを有する。図9~10のシステム51では、各SERDES32のシリアライザ32bの入力が、時間遅延論理54bを介して波形生成器36に結合される。さらに、システム51では、各SERDES32のデシリアライザ32aの出力で生成されたロングワード(例えば、ニブル)を搬送する回路経路が、遅延論理54aと、図示されるように相関器34’に直列に結合された加算論理58とを含む。
【0118】
(遅延論理)
本明細書の教示に従って適合される、当技術分野で周知のタイプのデジタル遅延線を備える遅延論理要素54a、54bが、それらがその上にある回路経路の幅に合致するようなサイズに作られる。要素54a、54bは、それらを通過するそれぞれのストリーム又は信号内の異なる遅延(又は休止)を実施するために、動的に、互いに独立に設定され得る。図示される実施形態では、制御論理60が、本明細書の教示に従ってそれらの遅延間隔を設定するために、要素54a、54bに結合される。
【0119】
具体的には、各トランシーバセクション52a~52cの遅延論理54aは、それぞれのデシリアライザ32aから受信したnビットロングワードのそれぞれのデジタルストリーム40a~40cを、加算論理58にそのストリームを渡す前に、指定の時間間隔Δだけ遅延するためのデジタル遅延線を備える。各トランシーバセクション52a~52cの遅延論理54bは、波形生成器36によって生成されたマルチビットデジタル値のそれぞれのシリアライザ32bへの印加を時間間隔Δだけ遅延し、したがってそのそれぞれのトランシーバセクションがその値に基づいてパルスを環境内に送信することを時間間隔Δだけ遅延するデジタル遅延線を備える。
【0120】
本明細書の教示に従って動作する状態機械、マイクロプロセッサ、又は他の論理を備え得る制御論理60は、それらの反射を引き起こした物体の存在、距離、及び/又は速度を決定する前述の論理、即ち以下で「測距論理」と呼ばれるものに結合され得る(実際には、その部分を形成し得る)。
【0121】
(送信パルスの操舵)
(それらの構成要素の中でも)それらのそれぞれのシリアライザ32b及びアンテナ22を含む、それぞれのトランシーバセクション52a~52cの送信論理12は、図1~4の実施形態の同名の要素に関連して上記で説明したのと同様に波形生成器36と共に動作する。したがって、上記の「シリアライザ」という見出しの下での議論に適合して、各セクション52a~52cのシリアライザ32bは、その入力でマルチビット値をシリアライズ又は非グループ化し、それを、例えば、個々のビットのストリームとして、パルスとして環境又はその他に送信されるべきそれぞれのセクション52a~52cの送信論理12に印加する。上記と同様に、そのようなシリアライザ32bは、実質的には、それに印加されたデジタル信号を、送信アンテナ22によるパルスとしての増幅及びブロードキャストのためにそのストリームがアナログ信号であるかのように、それが送信論理12に印加する個々のビットのストリームに変換する1ビットDACとして動作する。
【0122】
前述のように、トランシーバセクション52a~52cのシリアライザ32bのそれぞれの入力は、環境内に送信されたパルスのベースとなるであろうパターンを実装するマルチビットデジタル値を受信する。図9~10の実施形態では、同一のそのような値が、発生器36によって、それらのそれぞれの遅延論理要素54bを介して、シリアライザ32bのすべてに印加される。
【0123】
異なる時間遅延値Δをそれらの要素54bのうちの1つ又は複数に印加することによって、システム51、より具体的には、例えば、制御論理60は、それらのビットパターンが環境内に送信される有効な方向に「向け」得、その結果、それらは、システム51(より典型的には、例えば、システムがその上に配設される車両)のレンジ内に配設された物体に、よりほぼ同時に到着する。さらに、Δの値を経時的に変更することによって、システム51、より具体的には、例えば論理60は、システム51(より典型的には、例えば、システムがその上に配設される車両)の運動のレンジ及び/又は経路内の角度のレンジにわたって、ビットパターンが環境内に送信される有効な方向に「操舵」し得る。
【0124】
例えば、セクション52aの遅延論理要素54bについてΔを0マイクロ秒に、セクション52bの要素54bについてΔを0.05マイクロ秒に、セクション52cの要素54bについてΔを0.10マイクロ秒に設定することによって、制御論理60は、それらのトランシーバセクション52a~52cのそれぞれのアンテナ22によって送信されるパルスが、例えば、図9に示されるように、セクション52cのアンテナ22のより近くに配設され、セクション52bの対応するアンテナからはより遠くに配設され、セクション52aのそのアンテナからはさらにより遠くに配設される物体62に、よりほぼ同時に到着することを保証する。物体62がシステム51に対して移動している場合、これは、それらのパルスの反射からシステム51によって識別可能な距離情報が、物体62の位置のより正確な三角測量のために使用され得るという利点を有する。
【0125】
さらに、Δの値を経時的に変更することによって、例えば、上記の例を続けると、セクション52aの遅延論理要素54bについてのΔを0マイクロ秒から0.10マイクロ秒に、セクション52cの要素54bについてのΔを0.05マイクロ秒から0マイクロ秒に、再び最大0.05マイクロ秒に、セクション52bの要素54bについてのΔを0.10マイクロ秒から0マイクロ秒に増分式に変更することによって、制御論理60は、それぞれのアンテナによって送信されるパルスを操舵し得、その結果、それらは、図面に示されるように、システム51の送信アンテナ22のアレイの「正面」で、セクション52aのアンテナ22により近くに配設され、セクション52bの対応するアンテナからはより遠くに配設され、セクション52cのそのアンテナからはさらにより遠くに配設される物体64(図9)の位置に対して走査する。遅延論理要素54bの値Δの設定及び変更、したがって送信されるパルスの操舵を実施するための制御要素60の動作は、本明細書の教示に鑑みて当業者の知識の範囲内にある。
【0126】
(受信パルスの操舵)
(それらの構成要素の中でも)それらのそれぞれのデシリアライザ及びアンテナ24を含む、それぞれのトランシーバセクション52a~52cの受信論理14は、図1~4の実施形態の同名の要素に関連して上記で説明したのと同様に動作する。したがって、図10を参照すると、上記の「デシリアライザ」という見出しの下での議論に適合して、各セクション52a~52cのデシリアライザ32aは、実質的には、環境から受信されたパルスの可能な反射を表す(その入力で受信された)到来「アナログ」信号をサンプリングし、(その出力で生成された)ロングワード40a~40cのそれぞれのストリームに変換する1ビットADCとして動作する。
【0127】
図1~4に関連して上記で説明した実施形態とは異なり、システム51のトランシーバセクション52a~52cのデシリアライザ32aのそれぞれの出力は、相関器34’に直接的には結合されない。むしろ、図10に示されるように、回路経路42は、それぞれの遅延論理要素54a、及び加算要素58を介して、対応するロングワードストリーム40a~40cをその相関器に送る。
【0128】
それと共に、要素54a及び58は、ストリーム40a~40cを互いに対して時間遅延又は時間オフセットし、それらの時間遅延されたストリームからのサンプルを合計するために使用される。(例えば、発生器36からのビットパターンとは高く相関しないビットの連続を挿入することによって、各ストリーム40a~40c内のロングワード間、又はロングワード内に遅延が挿入され得ることを当業者は理解されよう。)合計され、時間遅延されたサンプルを(発生器36からの)パルスビットパターンに対して相関器34’で相関させることによって、システム51は、セクション52a~52cによって受信されたそのビットパターンの反射のサンプルを最良に位置合せさせる遅延Δの組合せを識別する。この目的で、制御論理60は、遅延要素54aにΔの異なる値を印加し、それらの値を増分式又はその他の形で変更し、それによって、反射されたパルスに対するシステムの指向性感度を「操舵」する。
【0129】
前述の「最良の」組合せを構成するΔの値から、反射されたパルスの通過時間が決定され、各セクションのアンテナから反射を引き起こした物体までの距離が決定される。その位置はそれらの距離から三角測量される。その実装が当業者の理解の範囲内であるこれらの計算は、前述の測距論理によって実施され得る。
【0130】
これは、図10に示される例によってより良く理解され得る。そこには、ここでは波面66a、66b、66cによって表される、システム51のレンジ内の物体62から(例えばほぼ同時に)反射するパルスが示されている。物体62はトランシーバセクション52cのアンテナ24により近い(ここでは、距離d3)ので、その反射されたパルスは、最初に、例えば、例として、時刻tに到着する。反射されたパルスは、物体から少し離れている(ここでは、距離d2)セクション52bのアンテナ24に、わずかな時間オフセットの後に、例えば例として、t+0.05マイクロ秒に到着し、さらに離れている(ここでは、距離d3)セクション52aのアンテナ24に、さらにオフセットした後に、例えば、t+0.10マイクロ秒に到着する。
【0131】
図示される実施形態では、セクション52a~52cを通る回路経路はほぼ同一であるので、それらのセクションのそれぞれのデシリアライザ32aは、図示されるように、対応する時間オフセット0、0.05、及び0.10マイクロ秒と共にストリーム40a~40cを生成する。図10を参照し、上記の例を続けると、しかしながら、遅延論理要素のそれぞれのΔを変更することによって、この例では、セクション52aの遅延論理要素54aのΔを0.0マイクロ秒に、セクション52bの遅延論理要素54aのΔを0.05マイクロ秒に、セクション52cの遅延論理要素54aのΔを0.1マイクロ秒に設定することによって、パルスは位置合せされ得る。図面のストリーム40a’~40c’を参照されたい。
【0132】
(受信パルスの操舵をサポートする加算及び相関器)
共通加算要素58は、トランシーバセクション52a~52cの遅延要素54aから受信したストリームに関する算術和をサンプルごとに実施する。図10に示される実施形態では、要素58は、ストリーム40a’~40c’を入力として受け入れ、得られるストリーム40”を出力として生成する。動作の際に、例えば、ストリーム40a’がサンプル値「1001001」を含み、ストリーム40b’がサンプル値「1100100」を含み、ストリーム40c’がサンプル値「1010010」を含む場合、加算要素58は、対応するサンプルを合計して、値「3111111」を有する、得られるストリーム40”を生成する。要素58は、当業者の理解の範囲内のそのような目的に適した多入力加算器又は他のデジタル論理要素又は回路として実装され得る。加算要素58は、得られるストリーム40”を、回路経路42’を介して相関器38に送る。
【0133】
それらの出力40a’~40c’が干渉を強め合うように整列されるような、ストリーム40a~40cに対して要素54aによって課される時間遅延がどこかは、要素58によるそれらのストリームの合計が、以下の例に示されるように、どこで、各サンプルが単一の値(ストリーム40a’~40c’のケースでは0又は1、ストリーム40”のケースでは0~3)のように見えることを強調するようになるかである。
【0134】
例1-完全に位置合せされたストリーム
ストリーム40a’:1001001
ストリーム40b’:1001001
ストリーム40c’:1001001
-------
ストリーム40” :3003003
【0135】
例2-部分的に位置合せされたストリーム
ストリーム40a’:1001001
ストリーム40b’:1001001
ストリーム40c’:0100100
-------
ストリーム40” :2102100
【0136】
例3-位置合せされていないストリーム
ストリーム40a’:1001001
ストリーム40b’:0100100
ストリーム40c’:0010010
-------
ストリーム40” :1111111
【0137】
例1から明らかなように、ストリーム40a’~40c’が完全に位置合せされるとき、得られるストリーム40”は、その位置合せを強調する「ピーク」(ここでは、値「3」で表される)及びトラフ(ここでは、値「0」で表される)を有する。そのような得られるストリーム40”は、例えば、「1001001」の(発生器36からの)パルスビットパターンと高い相関を有する。例2の部分的に位置合せされたストリーム(その得られるストリームは、そのビットパターンと中程度の相関を有するだけである)及び例3(その得られるストリームは、そのビットパターンとほとんど相関を示さない)ではそうではない。
【0138】
回路経路42は、デシリアライザ32aによって生成されるロングワードのサイズに通常は合致する幅n(例えば、4ビット、128ビットなど)を有するのに対して、回路経路42’は、ストリーム40”中のより大きい合計サンプル値のストリーム、例えば図9~10に示される実施形態について、回路経路42によって搬送されるn個の1ビット値ではなく、(上記の例で最大3つの合計値を収容するのに適した)n個の2ビット値のストリームを収容するようなサイズに作られる。もちろん、追加のトランシーバセクション52a~52cを有する実施形態、及び/又はデシリアライザ32aによって生成される各サンプルがそれ自体マルチビット値である実施形態などについて、さらに広い回路経路42’が必要とされ得る。
【0139】
図9~10の相関器34’は、図1~4の実施形態での要素34に関連して、例えば、「相関器」、「サンプルレジスタ」、「積和ユニット」、及び「ビットパターンストア」という見出しの下で、上記で説明したのと同様に構築され、動作する。しかしながら、図9~10の相関器34’は、波形生成器36からのマルチビットデジタル値内に組み込まれるビットパターンを、(図1~4に関連して上記で説明したように)単一のデシリアライザ32aによって生成されるロングワードのデジタルストリームに対してではなく、複数のデシリアライザ32aから遅延要素54aによって供給される時間オフセットストリームのサンプルごとの和を含む、加算要素58によって出力される、得られるストリーム40”に対して相関させる。さらに、図9~10の相関器34’のサンプルレジスタ44(図示せず)は、図1~4に関連して上記で論じた実施形態のケースのようなn個の1ビット値ではなく、ストリーム40”(例えば、上記の例の2ビット値のストリーム)中のより大きい合計サンプル値のストリームを収容するようなサイズに作られる。さらに、ストリーム40”中の合計サンプル値はマルチビット値(例えば、上記で論じた例での2ビット)であるので、相関器34’のMACユニット(図示せず)は、図1~4に関連して論じたようなブールXOR演算ではなく、従来の乗算(及び累積)演算を使用する。
【0140】
図1~4の相関器34のMACユニットと場合と同じく、図9~10の相関器34’のMACユニットは、(発生器36からの)パルスビットパターンを、対応するレジスタ44内に格納されたストリーム40”中の、差分時間オフセットされた合計サンプル値に対して相関させる。十分に高程度の相関が見つかったとき、前述の測距論理は、例えば(パルスが環境内に送信された遅延Δと、得られるパルス反射サンプルがそれと位置合せされた遅延Δとを含む)格納された信号タイミング情報、及び/又はシステム51内の回路経路長に基づいて、各トランシーバセクション52a~52cによって生成及び受信された反射パルスの送信時間を決定する。測距論理は、各セクション52a~52cのアンテナから、反射を引き起こした物体62までの距離を決定する。やはり当業者の理解の範囲内である、その後者の計算は、(例えば、システム51がその上に配設される車両上の)絶対的又は相対的アンテナ配置に基づき得る。次いで、本明細書の教示に鑑みてやはり当業者の理解の範囲内であるように、三角測量を使用して、測距論理は、表示、衝突検出、又はその他のために、物体62の距離、速度、方位、ドップラー、及び/又は絶対位置若しくは相対位置を決定し得る。
【0141】
本発明の代替実施形態では、受信されたパルスの操舵が、前述と同様であるが、合計の前に相関を実施することによって達成される。これらの実施形態では、送信されるパルスがそれに基づくパターンに対して、デジタルサンプルを突き合わせるために、相関器が、デシリアライザの下流側(かつ遅延要素の上流側)の各トランシーバセクション内に設けられる。加算要素が、対応する相関器出力を合計するためにトランシーバセクションに結合され、それによって、最大の相関和となる遅延Δ、即ちパルス反射サンプルストリームが最良に位置合せされるときの遅延Δを見つけることを容易にする。
【0142】
(並列受信機セクション及びロットマンレンズ)
図11は、送信されたパルスを操るためのロットマンレンズを含み、それらのパルスの反射から物体方位の決定を容易にするための、それ自体の相関器をそれぞれ備える並列受信機セクションを含む測距システム51’を示す。3つの受信機セクション66a~66cが図面に示され、以下で論じられるが、他の実施形態がより多数又は少数のそのようなセクションを利用し得ることを理解されよう。
【0143】
(ロットマンレンズを使用する、送信されたパルスの操舵)
システム51’は、パルスを環境内に送信するパルス発生回路(ここでは、SERDESベースのシリアライザ32b、波形生成器36、送信論理12、スイッチ68、ロットマンレンズ70、及び送信アンテナ22を備える)を含む。シリアライザ32b、波形生成器36、送信論理12、及び送信アンテナ22は、ビームフォーミングについての以下の議論に従って適合されるように、図1~4に示され、例えば「送信論理」、「波形生成器」、「シリアライザ/デシリアライザ(SERDES)」、及び「シリアライザ」という見出しの下で、上記で論じた同名の要素と同様に選択され、構成され、動作する。
【0144】
図11のシステム51’では、スイッチ68及びロットマンレンズ70が、送信論理と、複数の送信アンテナ22のアレイとの間に置かれる。当業者によって理解されるであろうが、印加された無線周波数信号を操るのに適した当技術分野で周知のブートレースレンズのタイプ(例えば、Rudge, The Handbook of Antenna Design - Volume 1 (1982), 例えばp.310以降参照。)であるレンズ70は、システム51がそれに基づくRADAR又は他の波ベースの測距プロトコルでの使用のためのサイズに作られ、或いは適合される。慣習により、レンズ70は、複数のエレメントポート70bからメインボディに結合された複数のビームポート70aを含む。アンテナ22は、エレメントポート70bに1対1で結合され、それらのポート70bの互いに対する配置に合致するパターンで互いに対して配設される。図示される実施形態ではロットマンレンズが利用されるが、他の実施形態は、図示されるロットマンレンズの代わりに、他のタイプのブートレースレンズを利用し得る。
【0145】
システム51’がそれに基づくRADAR又は他の波ベースの測距プロトコルでRF信号を選択的に送るための、当技術分野で周知のタイプでよいスイッチ68は、(i)シリアライザ32bによって出力された、シリアライズされたストリームの増幅(より一般には、調整)に続いてそれによって生成されたRF信号を受信するための、図示されるように送信論理12に結合される入力(即ち、アンテナ22の上流側)と、(ii)ビームポート70aのうちの対応する1つにそれぞれ結合される複数の選択可能な出力とを有する。出力選択は、図示されるようにスイッチ68に結合される制御論理60によって実現される。
【0146】
スイッチ68は、論理60’の制御下で、シリアライザ32aによって出力されたストリームから送信論理12によって生成されたRF信号をビームポート70aのうちの単一のものに送り、印加するために使用される。それに対応して、ロットマンレンズは、アンテナアレイから、アンテナが結合されるポート70bによって決定される方向にそのRF信号を放射させる。スイッチ出力選択を変更することによって、論理60’は、アンテナのアレイによって送信されたパルスを、それらがアレイの「正面」で走査するように、例えば、「送信されたパルスの操舵」という見出しの下で上記で論じたのと類似の方式で操舵し得る。
【0147】
システム51’のいくつかの実施形態では、アンテナアレイによって出力されたパルスビームのより細かい操舵が、送信論理12によって生成されたRF信号を2つのビームポート70aに同時に印加するために、論理60の制御下で、スイッチ68の使用によって達成される。これは、RF信号が印加される個々のビームポートのそれぞれに関連するそれの中間の方向へのアンテナアレイからのRF信号の放射を実施する。他の実施形態では、それらのビームポートのどちらかに印加されるRF信号の「位相」を変更することによって、例えば、そのRF信号で表されるビットを部分クロックサイクルだけシフトするために、より細かい細分性が達成される。そのような位相変動は、Xilinxから市販されているタイプの送信クロック位相補間回路、又は同様の回路を使用して、論理60’の制御下で実装され得る。そのような回路(図示せず)は、スイッチ68の各出力と、レンズ70のそれぞれの対応するビームポート70aとの間に直列接続で配置され得る。
【0148】
本明細書の教示に従って動作する状態機械、マイクロプロセッサ、又は他の論理を備え得る制御論理60’が、前述の測距論理に結合され得る(実際には、その部分を形成し得る)。スイッチ68の制御を実施するための制御論理60のプログラミング又は他の構成は、本明細書の教示に鑑みて当業者の理解の範囲内にある。
【0149】
(並列受信機セクションを使用する、受信されたパルスの操舵)
各受信機セクション66a~66cは、図示されるように、パルス反射を受信及び処理する、受信アンテナ24、SERDESベースのデシリアライザ32a、及び相関器34を含む受信論理14を備える。セクション66a~66cのそれぞれの受信論理14は、システム51’がそれに基づくRADAR又は他の波ベースの測距プロトコルのために、例えば「受信論理」という見出しの下で、図1~4に関連して上記で論じられたように選択され、構成され、動作する構成要素(必ずしも図11には示されていない)を備える。
【0150】
各セクション66aのデシリアライザ32aは、図1~4に示され、それに関連して上記で説明した、対応する要素のそれと同様に、SERDESで実装され、そのそれぞれのセクションの受信機論理14に結合され、それと共に動作する。さらに、各セクション66a~66cは、図1~4の実施形態での要素34に関連して、例えば「相関器」、「サンプルレジスタ」、「積和ユニット」、及び「ビットパターンストア」という見出しの下で、上記で説明したのと同様に構築され、動作する相関器34を含む。
【0151】
波形生成器36と共に、各受信機セクション66a~66bの受信論理14、デシリアライザ32a、及び相関器34は、図1~4に示され、例えば「動作」という見出しの下で、上記で論じた同名の要素と同様に動作する。上記で論じた実施形態と同様に、各受信機セクション66a~66cのデシリアライザ32aは、可能なパルス反射を含む論理14によって受信される入力信号のそれぞれのサンプルの振幅を表す1及び0を含むロングワードを含むそれぞれのデジタルストリーム40を生成する。
【0152】
各クロック又は他の処理サイクルと共に、それぞれのデジタルストリーム40のロングワードが、それぞれの相関器のシフトレジスタ内にロードされる。それらの相関器のそれぞれのMACユニットは、例えば、「積和ユニット」という見出しの下で上記で説明したように、そのMACユニットが結合されるレジスタ内にバッファリングされたそれぞれのデジタルストリームのそれぞれの部分の値を、波形生成器36からのマルチビットデジタル値内に組み込まれるビットパターンとビットごとに乗算し、それらの乗算の結果を合計する。
【0153】
上記の、図11のシステム51’に等しく適用可能である、その同じ見出しの下でさらに説明されるように、累積された和に基づいてセクション66a~66cのそれぞれの相関器34の各MACによって生成される出力は、それぞれのデジタルストリームのそれぞれの部分、それによって、それぞれの受信論理14によって受信されるパルスの可能な反射のそれぞれのサンプリングと、論理12によって送信されるパルスのベースとなるビットパターンとの相関度を示す。それらの出力は、前述の測距論理に送られ、十分に高程度の相関が見つかると、測距論理は、それぞれの論理14によって受信された入力信号のそれぞれの部分の受信時間を決定する。
【0154】
測距論理は、各セクション66a~66cについて決定された受信時間を使用して、各セクション66a~66cのアンテナから、反射を引き起こした物体62までの距離を決定する。やはり当業者の理解の範囲内である、その後者の計算は、(例えば、システム51がその上に配設される車両上の)絶対的又は相対的アンテナ配置に基づき得る。次いで、三角測量を使用して、測距論理は、表示、衝突検出、又はその他のために、物体62の距離、速度、方位、ドップラー、及び/又は絶対位置若しくは相対位置を決定し得る。これも、本明細書の教示に鑑みて当業者の理解の範囲内にある。
【0155】
図面に共に示されているが、システム51’のロットマンレンズベースの送信側を並列受信機セクション66a~66cと共に使用する必要はなく、その代わりに、図1~4又は図9~10又はその他の実施形態に関連して与えられた種類のパルス反射処理論理と共に使用され得ることを理解されよう。同様に、システム51’の受信機セクションは、その代わりに、それらの同じ実施形態又はその他で与えられた種類のパルス送信論理と共に使用され得る。
【0156】
前述の目的を達成するシステム及び方法が上記で説明されたが、本明細書で説明される実施形態は本発明の例に過ぎないこと、及びここで図示され、説明されるものを修正する他の実施形態が本発明の範囲内に包含されることを理解されよう。上記に鑑みて、特許請求の範囲がある。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
A.環境内にパルスを送信する複数の送信アンテナと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)であって、(i)パターンが印加される入力と、(ii)1つ又は複数の送信アンテナに結合される出力であって、前記パターンのシリアライズされたものが生成される出力と、を有するシリアライザをそれぞれ有するSERDESと、
C.1つ又は複数のSERDESと、複数の送信アンテナとの間に結合され、前記複数の送信アンテナにより送信される前記パルスの指向性を操る送信論理と
を備える、測距システム。
【請求項2】
A.パルスの可能な反射を環境から受信する複数の受信アンテナと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)であって、(i)1つ又は複数の受信アンテナに結合される入力と、(ii)前記パルスの可能な反射を表すアナログ信号のデジタルサンプルのストリームが生成される出力と、を有するデシリアライザをそれぞれ含むSERDESと、
C.前記1つ又は複数のデシリアライザの前記出力に結合され、前記出力により生成される前記ストリームを、送信されたパルスのベースとなるパターンに対して相関させる1つ又は複数の相関器と
を備える、測距システム。
【請求項3】
A.複数のトランシーバセクションであって、
(i)印加されたアナログ信号に基づいてパルスを送信する送信論理と、前記パルスの可能な反射であるアナログ信号を受信する受信論理と、
(ii)それぞれのトランシーバセクションの送信論理に結合されるシリアライザと、それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理に結合されるデシリアライザ論理とを有するシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)であって、
(iii)それぞれのトランシーバセクションのシリアライザは、パターンが印加される入力と、前記パターンのシリアライズされたものがそれぞれのトランシーバセクションの前記送信論理に印加されるようにする出力とを有し、
(iv)前記デシリアライザが、前記パルスの可能な反射である前記アナログ信号が印加される入力を有し、前記デシリアライザが、それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理によって受信された前記アナログ信号のデジタルサンプルを生成する、SERDESと、
(v)(a)それぞれのトランシーバセクションの前記送信論理による環境内へのパルスの送信と、(b)それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理によって受信されるアナログ信号のデジタルサンプルを遅延する遅延論理と、
をそれぞれ有するトランシーバセクションと、
B.前記トランシーバセクションに結合され、前記トランシーバセクションからのデジタルサンプルを合計する加算要素と、
C.前記加算要素に結合され、前記加算要素によって生成された和を、送信されるパルスのベースとなる前記パターンに対して相関させる相関器と
を備える、測距システム。
【請求項4】
A.印加されたアナログ信号に基づいてパルスをそれぞれ送信する複数の送信論理サブセクションと、
B.それぞれの送信論理サブセクションに結合されるシリアライザをそれぞれ有する複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)と、を有し、
C.各シリアライザは、パターンが印加される入力と、前記パターンのシリアライズされたものが前記それぞれの送信論理サブセクションに印加されるようにする出力と、を含み、
D.前記それぞれの送信論理サブセクションによる環境内へのパルスの送信を遅延する遅延論理をさらに有する、
測距システム。
【請求項5】
それぞれの送信論理サブセクションによるパルスの送信に対して、前記それぞれの送信論理サブセクションによって課される遅延間隔を変更する制御論理であって、前記遅延論理に結合される制御論理を有する
請求項に記載の測距システム。
【請求項6】
前記制御論理は、ビットパターンが前記環境内に送信される有効な方向を操るために前記遅延間隔を変更する
請求項に記載の測距システム。
【請求項7】
A.物体からのパルスの可能な反射であるアナログ信号を環境からそれぞれ受信する複数の受信論理サブセクションと、
B.それぞれの受信論理サブセクションに結合されるデシリアライザをそれぞれ有する複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)と、を有し、
C.各デシリアライザは、前記パルスの可能な反射である前記アナログ信号が印加される入力を有し、前記デシリアライザは、それぞれのトランシーバセクションの前記受信論理サブセクションによって受信される前記アナログ信号のデジタルサンプルを生成し、
D.前記デシリアライザからのデジタルサンプルを合計する加算要素であって、前記受信論理サブセクションに結合される加算要素と、
E.前記それぞれの受信論理サブセクションから前記加算要素へのデジタルサンプルの転送を遅延する遅延論理と、
をさらに有する、測距システム。
【請求項8】
前記加算要素に結合され、前記加算要素によって生成された和を、送信されるパルスのベースとなるパターンに対して相関させる相関器を有する
請求項に記載の測距システム。
【請求項9】
前記それぞれの受信論理サブセクションから前記加算要素へのデジタルサンプルの転送の遅延に課される遅延間隔を変更する制御論理であって、前記遅延論理に結合される制御論理を有する
請求項に記載の測距システム。
【請求項10】
制御論理が、物体からのパルスの可能な反射であり、また、前記受信論理サブセクションによって前記環境から受信される前記アナログ信号、に対する指向性感度を操るために遅延間隔を変更する
請求項に記載の測距システム。
【請求項11】
A.複数の送信アンテナのうちの1つ又は複数でパルスを環境内に送信するステップと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)で、パターンのシリアライズされたものを生成するステップと、
C.前記1つ又は複数のSERDESと前記複数の送信アンテナとの間に結合される送信論理により、前記複数の送信アンテナにより送信される前記パルスの指向性に操るステップと
を含む、測距システムを操作する方法。
【請求項12】
測距システムを操作する方法であって、
A.複数の受信アンテナで環境からパルスの可能な反射を受信するステップと、
B.1つ又は複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のデシリアライザで、前記可能なパルス反射を表すアナログ信号のサンプルを生成するステップと、
C.生成されたストリームを、送信されたパルスのベースとなるパターンに対して相関させるステップと
を含む、方法。
【請求項13】
A.複数のトランシーバセクションのそれぞれで、
(i)シリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のシリアライザで、印加されたパターンのシリアライズされたものを生成するステップと、
(ii)前記印加されたパターンのシリアライズされたものに基づいて、パルスを環境内に送信するステップと、
(iii)前記パルスの可能な反射であるアナログ信号を受信するステップと、
(iv)前記SERDESのデシリアライザで、受信したアナログ信号のデジタルサンプルを生成するステップと、
B.前記複数のトランシーバセクションから受信された前記デジタルサンプルを合計するステップと、
C.(a)1つ又は複数のトランシーバセクションによる環境内へのパルスの送信と、(b)合計のためのデジタルサンプルの転送とのうちの少なくとも1つを遅延するステップと、
D.前記デジタルサンプルの1つ又は複数を遅延した後で、前記デジタルサンプルを、送信されるパルスのベースとなる前記パターンに対して相関させるステップと
を含む、測距システムを操作する方法。
【請求項14】
測距システムを操作する方法において、
A.複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のそれぞれのシリアライザで、パターンのシリアライズされたものを生成するステップと、
B.複数のSERDESからのシリアライズされたものを伴うパルスを環境内に送信するステップと、
C.少なくとも1つのSERDESからのシリアライズされたものによる少なくとも1つのパルスについての環境内への送信を差動的に遅延するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
前記パルスが環境内に送信される有効な方向を操るために、前記遅延についての遅延間隔を変更するステップを含む
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
A.異なるそれぞれのアンテナで、物体からのパルスの可能な反射であるアナログ信号を環境から受信するステップと、
B.複数のシリアライザ/デシリアライザ(「SERDES」)のそれぞれのデシリアライザで、それぞれ異なる前記アナログ信号のデジタルサンプルを生成するステップと、
C.それぞれのSERDESからの前記デジタルサンプルを合計するステップと、
D.少なくとも1つのSERDESからのデジタルサンプルの転送を、他のSERDESからのデジタルサンプルと合計する前に遅延するステップと
を含む、測距システムを操作する方法。
【請求項17】
合計したデジタルサンプルをパターンに対して相関させるステップを含む
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
環境から受信される前記アナログ信号に対する指向性感度を操るために、加算要素へのデジタルサンプルの転送に課される遅延間隔を変更するステップを含む
請求項17に記載の方法。