(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022116218
(43)【公開日】2022-08-09
(54)【発明の名称】コンピュータ実施多通貨インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/14 20120101AFI20220802BHJP
G06Q 30/04 20120101ALI20220802BHJP
【FI】
G06Q20/14
G06Q30/04
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087388
(22)【出願日】2022-05-30
(62)【分割の表示】P 2020218522の分割
【原出願日】2016-06-10
(31)【優先権主張番号】2015902222
(32)【優先日】2015-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SWIFT
(71)【出願人】
【識別番号】517430727
【氏名又は名称】ビルトレイダー プロプライエタリー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Billtrader Pty Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】シンプソン,ジャスティン ライアン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】多通貨でのインボイスの自動取得、互いに対する及び異なる通貨へのそれらのインボイスのトレードを容易にするコンピュータ実施多通貨インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システムを提供する。
【解決手段】システムは、インボイス情報を含むインボイス画像を受信するステップと、インボイス画像を解析し、請求元及び支払人名称をインボイスデータベース中のインボイス記録に保存するステップと、ファジーマッチングアルゴリズムを使用して、インボイス画像で識別された請求元及び支払人名称をクライアント及びサプライヤデータベース中のクライアント記録及びサプライヤ記録と比較するステップと、ファジーであるが完全ではないマッチが見つかる場合、インボイス記録中のインボイス画像で識別された請求元又は支払人名称をクライアント又はサプライヤデータベースからのマッチした請求元又は支払人名称で上書きするステップと、を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央処理装置及びメモリを有する処理コンピュータを含むコンピュータ実施インボイスアクセスシステムにおいて、前記メモリが、それぞれ少なくとも1つのインボイス番号を保存する複数のインボイス記録を含むインボイスデータベースと、複数のサプライヤ記録であって、各サプライヤ記録が少なくとも1つのサプライヤドメインを含む、複数のサプライヤ記録を保存するサプライヤデータベースと、複数のクライアント記録であって、各クライアント記録が少なくとも1つのクライアントドメインを含む、複数のクライアント記録を保存するクライアントデータベースと、保存された命令であって、
a)ユーザからインボイス番号及びユーザ電子メールアドレスを受信するステップと、
b)前記ユーザ電子メールアドレスからユーザ電子メールドメインを抽出するステップと、
c)前記インボイスデータベースを検索して、前記ユーザから受信された前記インボイス番号に対応する見つけられたインボイス記録を識別するステップと、
d)前記見つけられたインボイス記録から、前記ユーザから受信された前記インボイス番号に対応する見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称を読み出すステップと、
e)前記見つけられた請求元名称及び前記見つけられた支払人名称の両方について前記サプライヤデータベースを検索し、且つ前記請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたサプライヤドメインを読み出すステップと、
f)前記見つけられた請求元名称及び前記見つけられた支払人名称の両方について前記クライアントデータベースを検索し、且つ前記請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたクライアントドメインを読み出すステップと、
g)前記ユーザドメインが、前記見つけられたインボイス記録に対応する前記見つけられたクライアントドメイン又は前記見つけられたサプライヤドメインの何れかとマッチする場合、前記ユーザが前記インボイス記録にアクセスすることを可能にするステップと
を行うように適応された保存された命令とを保存することを特徴とする、コンピュータ実施インボイスアクセスシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記ユーザが前記インボイス記録にアクセスすることを可能にする前記ステップが、
前記ユーザが利用できるインタフェース上に前記見つけられたインボイス記録のフィールドの少なくとも幾つかを表示することと、
前記見つけられたインボイス記録に保存されたインボイス画像を前記ユーザのコンピュータにダウンロードすることと、
前記見つけられたインボイス記録ファイルのコピーをダウンロードすることと、
前記見つけられたインボイス記録のコピーを、前記ユーザの会計ソフトウェアに適合するファイルフォーマットでダウンロードすることと、
前記ユーザに暗号化URLを電子メールで送信することであって、前記暗号化URLが、前記ユーザによってクリックされると、前記インボイス記録の少なくとも一部を読み出し且つ表示するように適応される、電子メールで送信することと
の何れか1つ又は複数を含むことを特徴とする、システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシステムにおいて、前記見つけられたインボイス記録へのアクセスが前記ユーザに提供されるとき、前記ユーザドメインが、任意の他の見つけられたインボイス記録の前記請求元又は支払人名称に対応する前記サプライヤドメイン又は前記クライアントドメインの何れかとマッチする場合、前記ユーザが、同時に前記インボイスデータベース中の前記さらなる見つけられたインボイス記録へのアクセスを提供されることを特徴とする、システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のシステムにおいて、前記ユーザが、パスワードを提供する必要なしに、前記見つけられたインボイス記録にアクセスすることを許可されることを特徴とする、システム。
【請求項5】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記ユーザが、パスワードを提供する必要なしに、前記さらなる見つけられたインボイス記録にアクセスすることを許可されることを特徴とする、システム。
【請求項6】
コンピュータ実施インボイスアクセス方法において、
a)ユーザからインボイス番号及びユーザ電子メールアドレスを受信するステップと、
b)前記ユーザ電子メールアドレスからユーザ電子メールドメインを抽出するステップと、
c)インボイスデータベースを検索して、前記ユーザから受信された前記インボイス番号に対応する見つけられたインボイス記録を識別するステップと、
d)前記見つけられたインボイス記録から、前記ユーザから受信された前記インボイス番号に対応する見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称を読み出すステップと、
e)前記見つけられた請求元名称及び前記見つけられた支払人名称の両方についてサプライヤデータベースを検索し、且つ前記請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたサプライヤドメインを読み出すステップと、
f)前記見つけられた請求元名称及び前記見つけられた支払人名称の両方についてクライアントデータベースを検索し、且つ前記請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたクライアントドメインを読み出すステップと、
g)前記ユーザドメインが、前記見つけられたインボイス記録に対応する前記見つけられたクライアントドメイン又は前記見つけられたサプライヤドメインの何れかとマッチ場合、前記ユーザが前記インボイス記録にアクセスすることを可能にするステップと
を含むことを特徴とする、コンピュータ実施インボイスアクセス方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2015年6月12日に出願されたオーストラリア特許出願第2015902222号明細書に基づき、その出願日及び優先日の利益を主張するものであり、その出願内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、コンピュータ実施インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システムに関する。特に、本発明は、複数の通貨及び国にわたって動作可能な上記システムに関する。
【0003】
本発明は、具体的には、工業所有権案件のインボイスの取得、トレード、及び支払いのために開発されたものであり、その適用例に関して以下に記載される。ただし、その特定の使用に限定されず、様々な分野における異なる通貨で取引を行うエンティティ間のインボイスの取得、トレード、アクセス及び支払いにも適していることが認識されるであろう。
【背景技術】
【0004】
特許などの工業所有権は、単一の国/地域における保護を提供するにすぎない。そのため、ある人が多くの国において特許権保護を得ることを望む場合、対象の各郡にある特許事務所の支援を得る必要がある。このような作業をやり取りする特許事務所は、複数の国に位置するため、様々な異なる通貨でインボイスをやり取りする。各特許事務所は、その自国で動作する自国の会計システムを使用する。先行技術の問題の1つは、異なる国の会計システムが互いに適合しない点である。さらなる問題は、特許事務所が互いに支払うために使用する銀行業務システムが、事務所が使用する会計システムとも適合せず、国際銀行振替フォーマットも互いに適合しない点である。
【0005】
外国の特許事務所のインボイスが受信されると、それは、現地特許事務所の会計システムに入力される必要がある。これは一般的に手作業で行われ、ユーザが請求元の名称を読み取り、会計記録中の対応する名称を見つけ、そのサプライヤ名称に対してインボイスを記録する。既存の自動インボイス取得システムは、一般的に、ある通貨を念頭に置いて設計されており、従って、ある国のシステムによる情報取得が別の国の会計システムと適合しない場合がある。さらに、IPの世界では、各特許事務所は、特定の案件を一意的に識別するために内部整理番号を使用する。既存のインボイスデータ取得ツールは、それらがそのような内部整理番号を取得できないため、特許事務所の会計システムと適合しない。
【0006】
別の不利点は、現地の弁理士の会計システムがその自国通貨でのものである一方、外国の弁理士のインボイスが外貨でのものである点である。自国通貨への変換が必要であるが、為替レートが定期的に変動し、インボイスが発行された日のレートが、インボイスが口座に入れられた日(これもやはりインボイスが支払われる日と異なる)と異なるため、何れの為替レートを使用するかを決定することが難しい。そのため、会計システムによって使用される通貨は、多くの場合、そのようなインボイスの支払いにおいて送金するために使用される銀行又は外国為替プロバイダと一致しない。為替レートが異なるため、支払われた又は受け取られた総額は、特許事務所の会計システムに保存された数字と一致しない。会計ソフトウェア内の為替レートと、第三者資金振替プロバイダの為替レートとの間のこの不適合性は、知られているシステムの不利点の1つである。現在のシステムのさらなる不利点は、外国において請求書を支払うために、ユーザが国際電信送金取引を開始しなければならない点である。A国の特許事務所の会計システムが、B国における受け手の特許事務所によって使用される銀行業務システムと適合しないため、国際電信送金が必要とされる。世界中の各銀行業務システムは、それらの現地取引に異なるフォーマットを使用し、それは国際送金に使用される振替フォーマットと適合しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、先行技術の不利点の少なくとも1つを克服又は改善すること又は有用な代替手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の広義の態様によれば、中央処理装置及びメモリを有する処理コンピュータを含み、メモリが、インボイスデータベース、サプライヤデータベース、及びクライアントデータベースを保存する、コンピュータ実施インボイス取得システムが開示され、このシステムは、
a)インボイス情報を含むインボイス画像を受信するステップと、
b)少なくとも1つの請求元名称及び支払人名称を識別するためにインボイス画像を解析し、且つ請求元及び支払人名称をインボイスデータベース中のインボイス記録に保存するステップと、
c)ファジーマッチングアルゴリズムを使用して、インボイス画像で識別された請求元及び支払人名称をクライアント及びサプライヤデータベース中のクライアント記録及びサプライヤ記録と比較するステップと、
d)ファジーであるが完全ではないマッチが見つかる場合、インボイス記録中のインボイス画像で識別された請求元又は支払人名称をクライアント又はサプライヤデータベースからのマッチした請求元又は支払人名称で上書きするステップと
を行うように構成される。
【0009】
画像ファイルを解析するステップは、
a)画像インボイス通貨を識別し、且つそれをインボイスデータベース中のインボイス記録に保存するステップと、
b)画像インボイス通貨を、クライアント又はサプライヤデータベースに保存された請求元インボイス通貨と比較するステップと、それらの通貨がマッチしない場合、
c)インボイスデータベース中の画像インボイス通貨をクライアント又はサプライヤデータベースからの請求元通貨で上書きするステップと
をさらに含んでもよい。
【0010】
この態様によれば、コンピュータ実施インボイス取得方法であって、
a)インボイス情報を含むインボイス画像を受信するステップと、
b)少なくとも1つの請求元名称及び支払人名称を識別するためにインボイス画像を解析し、且つ請求元及び支払人名称をインボイスデータベース中のインボイス記録に保存するステップと、
c)ファジーマッチングアルゴリズムを使用して、インボイス画像で識別された請求元及び支払人名称をクライアント及びサプライヤデータベース中のクライアント記録及びサプライヤ記録と比較するステップと、
d)ファジーであるが完全ではないマッチが見つかる場合、インボイス記録中のインボイス画像で識別された請求元又は支払人名称をクライアント又はサプライヤデータベースからのマッチした請求元又は支払人名称で上書きするステップと
を含む、コンピュータ実施インボイス取得方法も提供される。
【0011】
本発明の第2の広義の態様によれば、中央処理装置及びメモリを有する処理コンピュータを含むコンピュータ実施インボイス取得システムが開示され、メモリは、インボイスデータベースと、クライアントデータベースと、保存された命令であって、
a)インボイス情報を含むインボイス画像を受信するステップと、
b)インボイス画像を解析することにより、支払人の支払人名称を識別するステップと、
c)クライアントデータベースから支払人名称に対応する必須インボイスフィールドのリストを読み出すステップであって、前記必須インボイスフィールドが、支払人の会計ソフトウェアによって必要とされるフィールドの組を表す、ステップと、
d)インボイス画像をさらに解析することにより、必須インボイスフィールドの各々に対応するインボイスデータを識別するステップと、
e)インボイスデータベース中のインボイス記録に識別されたインボイスデータを保存するステップと
を行うように適応された保存された命令とを保存する。
【0012】
保存された命令は、
f)支払人の会計ソフトウェアと適合するインボイスアップロードファイルを作成するさらなるステップと、
g)インボイスアップロードファイルに、必須インボイスフィールドの各々に対応する識別されたインボイスデータを書き込むさらなるステップと
を行うように適応されてもよい。
【0013】
ある実施形態では、保存された命令は、複数のインボイス画像の各々についてステップa)~e)を繰り返すように適応され、ステップf)及びg)後、インボイスアップロードファイルは、支払人の会計ソフトウェアに適合するフォーマットで複数の解析されたインボイスに関するインボイスデータを含む。
【0014】
保存された命令は、
支払人インタフェース上にインボイスアップロードファイルを表示することと、
インボイスアップロードファイルを支払人コンピュータシステムにダウンロードすることと、
インボイスアップロードファイルを、支払人の会計ソフトウェアによって動作されるウェブサービスAPIに適合するXML要求に変換することと
の何れか1つ又は複数を行ってもよい。
【0015】
ある実施形態では、必須インボイスフィールドは、少なくとも、請求元通貨と、請求元整理番号と、支払人整理番号とを含む。
【0016】
システムは、最初にクライアントデータベースから支払人名称に対応する支払人整理番号パターンを読み出し、且つ支払人整理番号パターンを、インボイス画像ファイルで見つかった情報と比較してマッチを見つけることにより、インボイス画像ファイルを解析して支払人整理番号を識別するように適応されてもよい。
【0017】
システムは、メモリ中にサプライヤデータベースをさらに保存し、及び最初にサプライヤデータベースから請求元名称に対応する請求元整理番号パターンを読み出し、且つ請求元整理番号パターンを、インボイス画像ファイルで見つかった情報と比較してマッチを見つけることにより、インボイス画像ファイルを解析して請求元整理番号を識別するように適応されてもよい。
【0018】
ある実施形態では、メモリは、銀行規則データベースをさらに保存し、保存された命令は、
A)インボイス画像に含まれたアドレス情報から請求元国を識別するステップと、
B)銀行規則データベースから請求元国に対応する必須銀行データフィールドの組を読み出すステップであって、請求元国に位置する銀行のフィールドを表す必須銀行データフィールドが銀行振替命令を処理する必要がある、ステップと、
C)画像をさらに解析することにより、必須銀行データフィールドの各々に対応するインボイスデータを識別するステップと、
D)インボイスデータベース中のインボイス記録に識別されたインボイスデータを保存するステップと
を行うことにより、解析されたインボイスから銀行の詳細を取得するようにさらに適応される。
【0019】
この実施形態では、保存された命令は、
支払人の銀行業務ソフトウェアと適合する銀行振替命令ファイルを作成するステップと、
銀行振替命令ファイルに、必須銀行データフィールドの各々に対応する識別されたインボイスデータを書き込むステップと
を行うようにさらに適応されてもよい。
【0020】
保存された命令は、
複数のインボイス画像の各々についてステップA)~D)を繰り返すことと、
支払人の銀行業務ソフトウェアに適合する銀行振替命令ファイルを作成することと、
銀行振替命令ファイルが、支払人の銀行業務ソフトウェアと適合するフォーマットで複数の解析されたインボイスに関するインボイスデータを含むように、必須銀行データフィールドの各々に対応する識別されたインボイスデータを書き込むことと
を行うように適応されてもよい。
【0021】
保存された命令は、
支払人がダウンロードするためにインタフェース上に銀行振替命令ファイルを表示すること、
銀行振替命令ファイルを支払人コンピュータシステムにダウンロードすること、又は
銀行振替命令ファイルを、支払人の銀行業務ソフトウェアによって動作されるウェブサービスAPIに適合するXML要求に変換すること
の何れか1つ又は複数を行うようにさらに適応されてもよい。
【0022】
この態様によれば、コンピュータ実施インボイス取得方法であって、
a)インボイス情報を含むインボイス画像を受信するステップと、
b)インボイス画像を解析することにより、支払人の支払人名称を識別するステップと、
c)クライアントデータベースから支払人名称に対応する必須インボイスフィールドのリストを読み出すステップであって、前記必須インボイスフィールドが、支払人の会計ソフトウェアによって必要とされるフィールドの組を表す、ステップと、
d)インボイス画像をさらに解析することにより、必須インボイスフィールドの各々に対応するインボイスデータを識別するステップと、
e)インボイスデータベース中のインボイス記録に識別されたインボイスデータを保存するステップと
を含む、コンピュータ実施インボイス取得方法も提供される。
【0023】
本発明の第3の広義の態様によれば、中央処理装置及びメモリを有する処理コンピュータを含み、メモリが、為替レートデータベース及びインボイスデータベースを保存し、インボイスデータベースが、
クライアント通貨及びクライアントインボイス金額を保存する複数のクライアントインボイス記録と、
サプライヤ通貨及びサプライヤインボイス金額を保存する複数のサプライヤインボイス記録と
を含む、コンピュータ実施インボイストレードシステムが開示され、このシステムは、サプライヤ通貨がクライアント通貨とマッチしない各サプライヤインボイス記録について、
a)為替レートデータベースから読み出された為替レートを使用して、サプライヤ通貨でのサプライヤ金額をクライアント通貨での表示インボイス金額に変換することと、
b)ユーザインタフェース上にサプライヤインボイスの表示インボイス金額を表示することと
を行うように構成される。
【0024】
好ましくは、為替レートは、
為替レートデータベース中の直近に更新された為替レートと、
サプライヤインボイス記録に保存されたインボイス日付に対応する為替レートと、
ユーザによって選択された支払予定日に関して計算された先物為替レートと
から選択される。
【0025】
より好ましくは、為替レートは、
売りレートと、
買いレートと、
ミッドマーケットレートと
の1つからさらに選択される。
【0026】
好ましくは、システムは、
a)複数のクライアントインボイス記録のインボイス金額を合算することと、
b)複数のサプライヤインボイス記録の表示インボイス金額を合算することと、
c)クライアントインボイス通貨でこれら2つの合計額間の差額を計算することと
を行うようにさらに構成される。
【0027】
より好ましくは、インボイストレードシステムは、クライアント及びサプライヤインボイス記録の選択されたグループについて、
トレード日付と、インボイス番号と、請求元名称と、支払人名称とを含む情報を抽出することと、
銀行業務ファイルフォーマットで情報をファイル(.csvファイルなど)に保存することと
を行うようにさらに構成される。
【0028】
好ましくは、システムは、複数のクライアント及びサプライヤ記録のユーザ選択に応じて、選択されたクライアントインボイス記録にトレード日付及びトレード整理番号を保存し、且つ選択されたサプライヤインボイス記録にトレード日付及びトレード整理番号並びに表示インボイス金額を保存するようにさらに構成される。
【0029】
ある実施形態では、システムは、クライアント及びサプライヤインボイス記録の選択されたグループについて、
各通貨における買い及び売り合計を出すことと、
各通貨が買い又は売り合計のみを有するように、特定の通貨の任意の買い合計を同じ通貨の任意の売り合計に対して取り消すことと、
それぞれの残りの買い又は売り合計を、第三者外国為替コンピュータシステムに適合する外国為替命令に変換することと
により、総合外国為替命令を生成するようにさらに構成される。
【0030】
ある例では、総合外国為替命令が、残りの買い又は売り合計の全てを含むように生成され、総合外国為替命令が、第三者外国為替コンピュータシステムと適合する。
【0031】
保存された命令は、
クライアントがダウンロードするためにインタフェース上に外国為替命令を表示することと、
外国為替命令をクライアントコンピュータシステムにダウンロードすることと、
外国為替命令を、第三者外国為替プロバイダによって動作されるウェブサービスAPIに適合するXML要求に変換することと
の何れか1つ又は複数を行うようにさらに適応されてもよい。
【0032】
この態様によれば、コンピュータ実施インボイストレード方法であって、各サプライヤ通貨がクライアント通貨とマッチしない複数のサプライヤインボイス記録の各々について、
a)為替レートデータベースから読み出された為替レートを使用して、サプライヤ通貨でのサプライヤ金額をクライアント通貨での表示インボイス金額に変換するステップと、
b)ユーザインタフェース上にサプライヤインボイス記録の表示インボイス金額を表示するステップと
を含む、コンピュータ実施インボイストレード方法も提供される。
【0033】
本発明の第4の広義の態様によれば、中央処理装置及びメモリを有する処理コンピュータを含むコンピュータ実施インボイスアクセスシステムが開示され、メモリは、それぞれ少なくとも1つのインボイス番号を保存する複数のインボイス記録を含むインボイスデータベースと、複数のサプライヤ記録であって、各サプライヤ記録が少なくとも1つのサプライヤドメインを含む、複数のサプライヤ記録を保存するサプライヤデータベースと、複数のクライアント記録であって、各クライアント記録が少なくとも1つのクライアントドメインを含む、複数のクライアント記録を保存するクライアントデータベースと、保存された命令であって、
a)ユーザからインボイス番号及びユーザ電子メールアドレスを受信するステップと、
b)ユーザ電子メールアドレスからユーザ電子メールドメインを抽出するステップと、
c)インボイスデータベースを検索して、ユーザから受信されたインボイス番号に対応する見つけられたインボイス記録を識別するステップと、
d)見つけられたインボイス記録から、ユーザから受信されたインボイス番号に対応する見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称を読み出すステップと、
e)見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称の両方についてサプライヤデータベースを検索し、且つそれらの請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたサプライヤドメインを読み出すステップと、
f)見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称の両方についてクライアントデータベースを検索し、且つそれらの請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたクライアントドメインを読み出すステップと、
g)ユーザドメインが、見つけられたインボイス記録に対応する見つけられたクライアントドメイン又は見つけられたサプライヤドメインとマッチする場合、ユーザがインボイス記録にアクセスすることを可能にするステップと
を行うように適応された保存された命令とを保存する。
【0034】
ある実施形態では、ユーザがインボイス記録にアクセスすることを可能にするステップが、
ユーザが利用できるインタフェース上に見つけられたインボイス記録のフィールドの少なくとも幾つかを表示することと、
見つけられたインボイス記録に保存されたインボイス画像をユーザのコンピュータにダウンロードすることと、
見つけられたインボイス記録ファイル(例えば、.csvフォーマットのもの)のコピーをダウンロードすることと、
見つけられたインボイス記録のコピーを、ユーザの会計ソフトウェアに適合するファイルフォーマットでダウンロードすることと、
ユーザに暗号化URLを電子メールで送信することであって、暗号化URLが、ユーザによってクリックされると、インボイス記録の少なくとも一部を読み出し且つ表示するように適応される、電子メールで送信することと
の何れか1つ又は複数を含む。
【0035】
見つけられたインボイス記録へのアクセスがユーザに提供されるとき、ユーザドメインが、任意の他の見つけられたインボイス記録の請求元又は支払人名称に対応するサプライヤドメイン又はクライアントドメインの何れかとマッチする場合、ユーザは、同時にインボイスデータベース中のそれらのさらなる見つけられたインボイス記録へのアクセスを提供されてもよい。
【0036】
ある実施形態では、ユーザは、パスワードを提供する必要なしに、見つけられたインボイス記録にアクセスすることを許可される。ある例では、ユーザは、パスワードを提供する必要なしに、さらなる見つけられたインボイス記録にアクセスすることを許可される。
【0037】
この態様によれば、コンピュータ実施インボイスアクセス方法であって、
a)ユーザからインボイス番号及びユーザ電子メールアドレスを受信するステップと、
b)ユーザ電子メールアドレスからユーザ電子メールドメインを抽出するステップと、
c)インボイスデータベースを検索して、ユーザから受信されたインボイス番号に対応する見つけられたインボイス記録を識別するステップと、
d)見つけられたインボイス記録から、ユーザから受信されたインボイス番号に対応する見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称を読み出すステップと、
e)見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称の両方についてサプライヤデータベースを検索し、且つそれらの請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたサプライヤドメインを読み出すステップと、
f)見つけられた請求元名称及び見つけられた支払人名称の両方についてクライアントデータベースを検索し、且つそれらの請求元又は支払人名称に対応する任意の見つけられたクライアントドメインを読み出すステップと、
g)ユーザドメインが、見つけられたインボイス記録に対応する見つけられたクライアントドメイン又は見つけられたサプライヤドメインの何れかとマッチする場合、ユーザがインボイス記録にアクセスすることを可能にするステップと
を含む、コンピュータ実施インボイスアクセス方法も提供される。
【0038】
本発明の第5の広義の態様によれば、中央処理装置及びメモリを有する処理コンピュータを含むコンピュータ実施インボイス支払システムが開示され、メモリは、それぞれインボイス番号、請求元名称及び請求元国を保存する複数のインボイス記録を含むインボイスデータベースと、複数のサプライヤ記録であって、各サプライヤ記録がサプライヤ国及びサプライヤ銀行口座情報を含む、複数のサプライヤ記録を保存するサプライヤデータベースと、複数の銀行命令テンプレートを含む銀行規則データベースと、保存された命令であって、
a)複数の国に位置するサプライヤに支払い可能なインボイスの複数の選択されたインボイス番号を受信するステップと、
b)インボイスデータベースを検索して、選択されたインボイス番号に対応する複数の見つけられたインボイス記録を識別するステップと、
c)見つけられたインボイス記録の各々から、各インボイスを発行したサプライヤの対応する請求元名称及び請求元国を読み出すステップと、
d)請求元国の各々について、
銀行規則データベースを検索して、請求元国に対応する見つけられた銀行命令テンプレートを識別するステップと、
サプライヤデータベースから各請求元名称に対応する銀行口座情報を読み出すステップと、
請求元国に対応する銀行命令テンプレートによって決定されるフォーマットで国内銀行振替命令ファイルにインボイス番号、インボイス金額、サプライヤ名称、サプライヤ国、及びサプライヤ銀行口座情報を保存するステップと
を行うように適応された保存された命令とを保存する。
【0039】
ある実施形態では、システムは、請求元国の各々について別々の国内銀行振替命令ファイルを作成するように適応される。
【0040】
システムは、各請求書作成国に対応する単一の国際銀行振替命令を、国内銀行振替命令ファイルの1つにおけるインボイス金額の合計が、その請求書作成国に対応する国際銀行振替命令で送金される金額に等しいように生成するようにさらに適応されてもよい。
【0041】
一実施形態では、システムは、国内銀行振替命令ファイルを外国に位置する銀行業務システムに送信するようにさらに適応される。
【0042】
システムは、国際銀行振替命令ファイルをユーザの自国に位置する銀行業務システムに送信するようにさらに適応されてもよい。
【0043】
ある実施形態では、国際銀行振替命令ファイルは、現地銀行に資金を第1の外国銀行口座に電信送金させるように適応され、及び国内銀行振替命令は、次に、第1の外国銀行口座から同じ外国に位置する複数の銀行口座への複数の国内振替を生じさせるように適応される。
【0044】
様々な実施形態において、請求元国は、
i)アメリカ合衆国であり、且つ及び国内銀行振替命令ファイルはNACHAフォーマットに適合するか、
ii)欧州連合に位置し、且つ国内銀行振替命令ファイルはSEPAフォーマットに適合するか、
iii)日本であり、且つ国内銀行振替命令ファイルはEFTフォーマットに適合するか、
iv)オーストラリアであり、且つ国内銀行振替命令ファイルはEFTフォーマットに適合するか、又は
v)シンガポールであり、且つ国内銀行振替命令ファイルはGIROフォーマットに適合する。
【0045】
この態様によれば、コンピュータ実施インボイス支払方法であって、
a)複数の国に位置するサプライヤに支払い可能なインボイスの複数の選択されたインボイス番号を受信するステップと、
b)インボイスデータベースを検索して、選択されたインボイス番号に対応する複数の見つけられたインボイス記録を識別するステップと、
c)見つけられたインボイス記録の各々から、各インボイスを発行したサプライヤの対応する請求元名称及び請求元国を読み出すステップと、
d)請求元国の各々について、
銀行規則データベースを検索して、請求元国に対応する見つけられた銀行命令テンプレートを識別するステップと、
サプライヤデータベースから、各請求元名称に対応する銀行口座情報を読み出すステップと、
請求元国に対応する銀行命令テンプレートによって決定されるフォーマットで国内銀行振替命令ファイルにインボイス番号、インボイス金額、サプライヤ名称、サプライヤ国、及びサプライヤ銀行口座情報を保存するステップと
を含む、コンピュータ実施インボイス支払方法も提供される。
【0046】
本発明は、コンピュータソフトウェアであって、コンピューティングデバイスによって実行されると、本発明の上記態様の何れか1つの方法を実施するように構成されたコンピュータソフトウェアも提供する。
【0047】
本発明は、上記コンピュータソフトウェアを含むコンピュータ可読媒体(有形及び/又は非一時的コンピュータ可読媒体など)も提供する。
【0048】
本発明の上記態様の各々の様々な個々の特徴の何れも、及び特許請求の範囲に含まれる、本明細書に記載される実施形態の様々な個々の特徴の何れも、適宜及び必要に応じて組み合わせられ得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
本発明をより明瞭に確認することができるようにするため、ここで、単なる例として、添付の図面を参照して実施形態が説明される。
【
図1】
図1は、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施多通貨インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイス取得システムのブロック図である。
【
図3A】
図3Aは、
図2のコンピュータ実施インボイス取得システムのユーザインタフェースの、本発明のある実施形態によるインボイスインボックスページのスクリーンショットである。
【
図3B】
図3Bは、
図3Aのユーザインタフェースのインボイスインボックスページ上に重ね合わせられたインボイス画像例のスクリーンショットである。
【
図4】
図4は、本発明のある実施形態によるインボイス取得システムの銀行詳細テンプレート取得部分のブロック図である。
【
図5】
図5は、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイストレードシステムのブロック図である。
【
図6】
図6は、本発明のある実施形態によるインボイスインボックスページのスクリーンショットである。
【
図7】
図7は、本発明のある実施形態によるトレードページのスクリーンショットである。
【
図8A】
図8Aは、本発明のある実施形態によるトレードカートページのスクリーンショットである。
【
図8B】
図8Bは、本発明のある実施形態によるトレードカートページのスクリーンショットである。
【
図9】
図9は、本発明のある実施形態によるサンキューページのスクリーンショットである。
【
図10】
図10は、本発明のある実施形態によるトレードファイルのスクリーンショットである。
【
図11】
図11は、本発明のある実施形態による履歴ページのスクリーンショットである。
【
図12】
図12は、本発明のある実施形態による自動トレード命令生成器のブロック図である。
【
図13】
図13Aは、本発明のある実施形態によるインボイスアクセスシステムのブロック図である。
図13Bは、
図13Aのシステムのユーザインタフェースのインボイス番号フィールドの概略図である。
図13Cは、
図13Aのシステムの動作を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイス支払システムのブロック図である。
【
図16】
図16は、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイス支払システムの動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本明細書及び特許請求の範囲において、「インボイス」という用語は、1つ又は複数の知的/工業所有権案件において提供されるサービスに関して、請求元から支払人に発行される請求書を示すために使用される。文脈上明白に他の意味を示す場合を除き、この「インボイス」という用語は、任意の活動分野における会社、個人及び事務所間の任意の通貨代替物為替も対象に含むことが意図されることが理解されるであろう。
【0051】
本明細書及び特許請求の範囲において、「知的所有権」及び「工業所有権」という用語は、代替可能に使用され、共に「IP」という用語で略される。
【0052】
図1に示されるように、本発明のある実施形態のコンピュータ実施多通貨インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム1は、中央処理装置2及びメモリ3の形態のコンピュータ可読ストレージ媒体を含む。メモリ3は、別々に又は組み合わせて保存され得る3つのサブシステムを含む。これらの3つのサブシステムは、
図2~4を参照してより詳細に説明されるインボイス取得システム74と、
図5~12を参照して説明されるインボイストレードシステム75と、
図13A~13C及び14を参照して説明されるインボイスアクセスシステム76と、
図15及び16を参照して説明されるインボイス支払システム77とである。
【0053】
本実施形態のシステム1は、インターネットなどのネットワーク9を介してbilltrader.comウェブサイトなどのユーザインタフェース8と通信する。このシステムは、さらに、外国為替データベース70、複数の銀行業務システム78及び78’、並びにユーザの会計ソフトウェアパッケージ79と通信する。
【0054】
第1の実施形態では、インタフェース8は、インボイスシステム1と同じサーバ上に位置する。第2の実施形態では、インタフェース8は、コンピュータシステム1から離れて位置し、ネットワーク9を介してアクセスされる。
【0055】
ここで、
図2を参照すると、本発明のある実施形態のコンピュータ実施インボイス取得システム74が中央処理装置2及びメモリ3の形態のコンピュータ可読ストレージ媒体を含むことが示されている。メモリは、インボイスデータベース4、クライアントデータベース5、サプライヤデータベース6、為替レートデータベース70、及びそれに保存されたソフトウェア7の形態のプログラム命令を含む。インボイス取得システム74は、インターネットなどのネットワーク9を介してウェブサイトなどのユーザインタフェース8と通信する。システム74は、ネットワーク9を介してユーザの会計ソフトウェア79とさらに通信する。
【0056】
システム74と、
図1の(及び実際には
図6、13A及び15の)システムとの比較から、便宜上、同様の参照符号が同様の構成要素を識別するために使用されていることに留意されたい。ただし、様々な構成要素は、同様の参照符号で識別されたとしても、一般に、別個の要素として提供されることを理解されたい。これにもかかわらず、場合により、特定の構成要素を統合形態で提供することが便利又は有利となり得る。例えば、インボイス取得システム74のメモリ3がインボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム1のメモリ3内に格納され得、又はインボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム1のメモリ3の一部として設けられ得ることが認識されるであろう。
【0057】
図2に戻り、第1の実施形態では、システム74のインタフェース8は、インボイス取得システム74と同じサーバ上に位置する。第2の実施形態では、インタフェース8は、インボイス取得システム74から離れて位置し、ネットワーク9を介してアクセスされる。
【0058】
一実施形態では、インボイス取得システム74のCPUは、インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム1と同じCPUである。ある代替実施形態では、それらは、複数であるが共用CPUを有し、別の実施形態では、別々のCPUを有する。同様に、上述の通り、一実施形態では、インボイス取得システム74のメモリは、インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム1と同じメモリである。ある代替実施形態では、それらは別々のメモリである。一実施形態では、外国為替データベース70は、インボイス取得システムのメモリ74内に位置する。ある代替実施形態では、外国為替データベース70は離れて位置し、インボイス取得システム74は、インターネットなどのネットワーク9を介してそのデータベースにアクセスする。
【0059】
図3Aを参照すると、ユーザインタフェース8のインボイスインボックスページ10のある好適な実施形態のスクリーンショットが示されている。インボイス記録11がインボックス10に表示されるために、それは幾つかのステップを経験する。最初に、ユーザが物理的インボイス12(不図示)の画像16(例えば、
図3Bのインボイス画像16を参照)をmail@billtrader.comなどの中央電子メールアドレスに電子メールで送信する。インボイス画像16は、好ましくは、PDF又はJPEGフォーマットのものであるが、ワードプロセッサ又は他のフォーマットのものでもよい。
【0060】
ユーザから電子メールで送信されたインボイスを受信すると、システム74は、クライアントデータベース5にアクセスして、そこからの電子メールが受信された電子メールアドレスに対応するクライアント記録13を識別する。クライアント記録13は、一般的に弁理士事務所であるクライアントに関する幾つかの情報を含む。単純さのために、本発明者らは、クライアントをオーストラリアの特許事務所と呼び、サプライヤを外国の特許事務所(すなわち、異なる法域に位置する特許事務所)と呼ぶものとする。ただし、クライアント及びサービスプロバイダが何れの国に位置してもよく、弁理士事務所でなくてもよいことは当業者に理解されるであろう。
【0061】
クライアント記録13は、少なくともクライアントの名称、クライアントがインボイスを発行した通貨、その電子メールアドレスに含まれるドメイン名、及び専用インボイス電子メールアドレス14を含む。クライアントから電子メールを受信すると、システムは、そのクライアントに関連付けられた専用インボイス電子メールアドレス14に電子メールを再送付する。電子メールがその専用インボイス電子メールアドレス14で受信されると、システムは、インボイス画像16のコピーをそのインボイスデータベース4に保存し、ユーザインタフェース8のインボイスインボックスページ10上のインボイスインボックス15内の「インボイス番号」の欄のインボイス番号に隣接して、インボイス画像16へのリンク17を表示する。ハイパーリンクの選択が対応するインボイス画像16をシステムに表示させるようなハイパーリンクとして、関連のインボイス番号を表示することにより、ユーザインタフェース8は、特定のインボイスに対応するリンク17を提供してもよいことに留意されたい。これは、例えば、
図7のトレードページ36(以下に説明される)でも同様である。
【0062】
ある代替実施形態では、システム74は、インボイスをもたらした電子メールアドレスからクライアントを識別するのではなく、インボイス自体から請求元名称19又は支払人名称20を解析し、その名称をクライアントデータベース5に保存されたクライアント名称とマッチさせることにより、クライアントを識別する。
【0063】
インボックス15において電子メールが受信されると、システム74は、主要インボイス情報18を読み出し、それをインボイスデータベース4に保存するために、インボイス画像16の解析を行う。解析は、一般的に、インボイス画像をパースし、見つかったテキストの形態(例えば、文字、数字)、キーワード(例えば、「インボイス番号」、日付)、及びページ上の情報の位置(例えば、合計は、一般的にページの下部に面して見つかる)に基づいて主要情報18を識別し、それをインボイスデータベース4に保存し、及びそれをインボイスインボックス15の編集可能欄27に表示することを含む。主要情報18は、請求元名称19(すなわち、インボイスを発行し、支払われる予定の人物/事務所)、支払人名称20(すなわち、請求元に債務がある人物/事務所)、請求元の整理番号21、インボイス番号22、インボイスが発行された通貨23、及びインボイスの金額24を含む。
【0064】
図4に示されるように、請求元の整理番号21及び支払人の整理番号80は、同義語表81の組を参照して確認されてもよい。同義語表81は、請求元又は支払人整理番号に関して各国で使用される同義語を学習する動的に追加される表であり、これらの同義語は国順に保存される。図示されるように、米国、英国、及びオーストラリアでは、請求元の整理番号21の1つの同義語は、「弊所整理番号」である。オーストラリアにおける別の同義語は、「案件番号」である。同義語表81は、請求元整理番号21及び支払人整理番号80の両方(これらは共に、ユーザの会計ソフトウェアパッケージ79にインボイスの詳細を正しく取得するために必要とされる)を正しく取得するためのインボイスパースプロセスの一部として使用される。
【0065】
ある好適な実施形態では、クライアントデータベース5は、その特定のクライアント事務所が独自の案件番号を示すために使用するフォーマットに対応する「弊所整理番号」パターン88も含む。例えば、ある事務所は、整理番号を、関与した知的所有権の種類の指標(例えば、特許の場合にはP、商標の場合にはT)で開始し、その後、所定数の数字(例えば、NNNNNN)が続き、その後、関与した共同経営者のイニシャル(例えば、LLL)が続いてもよい。クライアント/サプライヤのパターンが分かっていれば、システム74は、インボイス画像16から請求元整理番号21及び支払人整理番号80をはるかにより正確に抽出することができる。
【0066】
この好適な実施形態では、インボイス取得システム74は、データ検証プロセスの一部として、取得された主要インボイス情報18を見直し、それを、特定のサプライヤ又は特定のクライアント又はサプライヤの整理番号パターンに関して以前に取得された銀行情報などの既知の情報と比較する。この既知の情報を利用して、インボイスからデータを抽出し、それを検証するプロセスがより正確となる。
【0067】
この好適な実施形態では、ユーザは、トレード準備完了ボタン25をクリックすることにより、自動生成された主要情報18をインボイスデータベース4に保存する前にそれを編集する能力を有する。さらに、ユーザは、アップロードボタン26(不図示)を使用して、追加のインボイス画像16を直接インボイスインボックス15にアップロードすることができる。
【0068】
アップロードボタン26が使用されると、システムは、自動的に、上記の解析を行うことによって主要インボイス情報18を識別し、それをインボイスインボックス15の編集可能欄27に表示する。
【0069】
解析が行われ、主要インボイス情報18が識別されると、システム1は、さらなる検証ステップを行う。
図2に示されるクライアントデータベース5は、そのクライアント記録13内にインボイスシステム、この例ではBillTrader(商標)を運営する会社のクライアントである全弁理士事務所の完全なリストを含む。これらの特許事務所クライアントの各々は、一般的に、既知である一覧の外国の弁理士事務所と取引を行う。本明細書で「サプライヤ」と呼ばれるこれらの外国の弁理士は、サプライヤデータベース6内の複数のサプライヤ記録28に含まれる。各サプライヤ記録28は、少なくともサプライヤ名称29、サプライヤ通貨30(すなわち、サプライヤがインボイスを作成する通貨)、及び特定のクライアント記録13を特定のサプライヤ記録28と関連付けるペアリング情報31を含む。このペアリングは、クライアント-サプライヤ関係の完全なリストを表す。例えば、1つのオーストラリアの特許事務所が3つの異なる中国の特許事務所と作業をやり取りする場合がある。ペアリング情報は、これらの4つの関係者間のクライアント-サプライヤ関係を示す。
【0070】
特に低品質のスキャンが使用された場合、画像を正確に認識し、それらを単語に変換することは、コンピュータにとって難しく、且つインボイス上で特許事務所の名称が書かれる様式が、サプライヤデータベース6に保存されたサプライヤ名称29と異なる場合があるため、その情報を自動的に修正するために検証ステップが行われる。検証ステップでは、請求元名称19が、最初にクライアントユーザ、この例では「Simpson Attorneys」と呼ばれるオーストラリアの特許事務所に対応するクライアント名称32と比較される。この比較では、類似しているが同一ではない名称でもマッチされ得るようにファジー論理が使用される。例えば、インボイス画像16が請求元名称として「Simpson Attys」を有する場合、システムは、この表現を、クライアントデータベース6に保存された「Simpson Attorneys」という正確なクライアント名称32とマッチさせる。ファジーマッチの場合、システムは、正確な請求元名称である「Simpson Attorneys」を不正確な又は近似の名称である「Simpson Attys」で上書きし、それをインボイス記録11の請求元名称19のフィールドに保存する。
【0071】
同様に、検証ステップは、Simpson Attorneysに対応するペアのサプライヤの組を識別することにより、サプライヤ名称が正確であることを確実にすること、及びその名称のリストをインボイス上で見つかった請求元名称19及び支払人名称20と比較することも含む。再度、類似するが全く同じではない名称がマッチされるようにファジー論理が使用される。ファジーマッチが達成されると、インボイス記録11中の請求元名称19及び支払人名称20が、サプライヤデータベース6中のサプライヤ記録28のサプライヤ名称29のフィールドに保存されたそれらの名称の正確な形態で上書きされる。
【0072】
この検証段階の最後では、インボイスインボックス15に示された全ての請求元19及び支払人名称20が、それぞれクライアントデータベース5及びサプライヤデータベース6におけるクライアント名称32又はサプライヤ名称29と厳密に一致する。
【0073】
この検証ステップを行うことにより、人間のインタラクション/チェックが最小限に抑えられ、データが自動的に整理され、その結果、ユーザの会計ソフトウェア79とのシームレスな統合が可能となる。それは、クライアント及びサプライヤの名称が外国の特許事務所の経理部によって書かれる様式を見直し及び修正するのに必要とされる努力も最小限に抑える。主要情報の抽出を自動化し、その主要情報を検証することにより、本インボイスシステムは、従来の手段よりも実質的により効率的である。
【0074】
図3Aのスクリーンショットには示されていないが、バックグラウンドでは、インボイス取得システム74は、
図5に示されるようにインボイス画像16から銀行口座情報も取得している。
【0075】
図5を参照すると、サプライヤデータベース6内で、各々がサプライヤ名称29及びサプライヤが位置する国を示すサプライヤ国81を含む複数のサプライヤ記録28が保存されている。銀行業務規則は国ごとに異なり、A国の銀行振替に必要とされる情報はB国のものと異なるため、システム74は、サプライヤ国81と、銀行規則データベース71に保存された銀行国82とを相互参照する。銀行国82ごとに、銀行規則データベース71内に、その国において銀行振替を行う際に銀行が必要とする異なるフィールドを保存する銀行口座テンプレート83が保存されている。例えば、一部の国はBICコードを必要とし、他の国はBSBを必要とし、他の国はSWIFTコードを必要とする等である。ほとんど全ての国が異なる銀行口座用語体系を有する。銀行口座データベース71は、主要国に関するテンプレート83の全てを保存し、インボイス画像16からサプライヤの銀行情報84を抽出する際にそのテンプレートを参照する。
【0076】
図5は、オーストラリアのテンプレートであるテンプレート例AU_Temp1を示す。テンプレートは、幾つかの必須銀行フィールド85、任意選択的な銀行フィールド86及び銀行フィールド同義語87を含む。サプライヤの銀行情報84を抽出すると、インボイス取得システム74は、フィールドを識別することを促進する同義語87を利用することにより、インボイス内の必須銀行フィールド86を探す。例えば、オーストラリアのサプライヤによって発行されたインボイスの場合、オーストラリアにおける必須BIC(銀行識別コード)は、「BSB」番号と呼ばれるため、システムは、BICの代わりに文字列「BSB」を検索し、「BSB」に続く文字列をBICフィールドとして保存する。
【0077】
図3Aに戻り、ユーザが、自らがトレードを望む請求書を選択することを可能にする一連の選択可能チェックボックス33も示されている。
【0078】
トレード準備完了ボタン25が押されると、システムは、インボイスインボックス15上に表示された情報を有するインボイス記録11をシステムのメモリ内のインボイスデータベース4内に更新することによって応答する。さらに、各インボイス記録11は、ステータス35を含む。更新ボタン34がクリックされると、インボイスステータス35は、「未決」から「トレード準備完了」へと変わる。
【0079】
ある好適な実施形態では、選択されたインボイスのトレード準備が完了すると、インボイスアップロードファイル89も作成される。インボイスアップロードファイル89は、ユーザの会計ソフトウェア79に適合するフォーマットのファイルである。その好適な形態では、システム74は、支払人の名称20を識別するためにインボイス画像16の解析が済むと、クライアントデータベース5を調べて、支払人名称20に対応する必須インボイスフィールドのリストを読み出す。必須インボイスフィールドは、Aderant Expert(商標)又はInProtech(商標)などの支払人の会計ソフトウェア79によって必要とされるフィールドの組を表す。システム74は、次にインボイス画像16から主要情報18を取得し(それらの必須インボイスフィールドに対応する情報を取得する)、次にインボイスデータベース4のインボイス記録に情報を保存する。
【0080】
ある好適な形態では、ユーザが「トレード準備完了」ボタン25をクリックすると、システムは、
図12に示されるトレードファイル62に類似したインボイスアップロードファイル91を作成する。インボイスアップロードファイル91は、支払人の会計ソフトウェア79に適合するように構成され、各必須インボイスフィールドに対応するインボイス画像16から抽出された主要情報を含む。
【0081】
この好適な実施形態では、「トレード準備完了」25ボタンをクリックすると、インボイスアップロードファイル91は、自動的にユーザのコンピュータシステムにダウンロードされる。ユーザは、次に、そのファイルを使用して、それらのサプライヤインボイスから全ての情報を手作業で入力する必要なしに、その会計ソフトウェア79にインボイスデータをアップロードすることができる。情報取得段階において、ユーザの会計ソフトウェアフォーマットを相互参照することにより、システム74は、それ自体と、ユーザの会計ソフトウェア79との間の適合性を保証する。
【0082】
ある代替実施形態では、インボイスアップロードファイル情報91は、BillTraderウェブサイトなどのユーザインタフェース8上に表示される。さらなる代替形態では、システム74は、ウェブサービス又は同様のAPIを介してユーザの会計ソフトウェア79と直接通信する。このような実施形態では、システムは、インボイスアップロードファイルを、ユーザの会計ソフトウェアによって動作されるウェブサービスAPIに適合するXML要求に変換する。ユーザの会計ソフトウェアは、次に、システム74によって自動的に取得された主要インボイス情報の全てを含むウェブサービス要求を受信し、それをそれ自体のデータベースにアップロードすることができる。このようにして、ユーザの会計ソフトウェアとの適合性を保証する態様でインボイスデータの自動取得が実現される。
【0083】
「トレード準備完了」のステータスを有するインボイス記録11が、
図7に示されるトレードページ36上に表示される。
【0084】
最初に
図6を参照すると、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイストレードシステム75のブロック図が示される。インボイストレードシステム75は、中央処理装置2及びメモリ3の形態のコンピュータ可読ストレージ媒体を含む。メモリは、インボイスデータベース4、クライアントデータベース5、サプライヤデータベース6、為替レートデータベース70、及びそれに保存されたソフトウェア7の形態のプログラム命令を含む。インボイストレードシステム75は、インターネットなどのネットワーク9を介してウェブサイトなどのユーザインタフェース8と通信するように適応される。
【0085】
ここで、
図7を参照すると、インボイストレードシステム75のある実施形態によるトレードページ36のスクリーンショットが示される。トレードページ36は、「弊所請求書」セクション37、「相手側請求書」セクション38、及びトレード概要セクション39を含む。
【0086】
弊所請求書セクション37に追加するため、システムは、インボイスステータス35が「トレード準備完了」であり、及び支払ステータス40が「未払い」のユーザのクライアント名称32に対応するインボイスについてインボイスデータベース4を検索する。そのようなインボイスの全ての総計がシステム75によって計算され、インボイス合計41として表示される。選択可能トレードチェックボックス42の組が、示された各インボイス記録11と並んで表示される。選択されると、トレード合計43が、対応する選択されたインボイスの金額の総計で更新される。
【0087】
弊所請求書セクション37は、支払人名称20、請求元整理番号21、インボイス日付44、インボイス番号22、インボイス画像16へのリンク17、及びインボイス金額24を含む幾つかのインボイス記録のフィールドを示す。なお、弊所請求書セクション37において、この例ではオーストラリアドルである、ユーザの好ましい通貨(すなわち、クライアント通貨)でインボイスが示されている。
【0088】
トレードチェックボックス42がチェックされると、弊所請求書セクション37においてトレード合計43が更新される。このトレード合計43は、外国の特許事務所によってユーザが支払われる金額である。この金額は、相手側請求書セクション38に示される、ユーザが外国の特許事務所から受信されたインボイスに対するトレードに利用できる。
【0089】
相手側請求書セクション38は、どのように通貨が扱われるかを除いて、弊所請求書セクションと同様に動作する。図示されるように、サプライヤから受信されたこれらのインボイスの表示インボイス金額45の全てがオーストラリアドル(すなわち、クライアント通貨)で示される。これらのインボイスのインボイス通貨は図示されていないが、PIPERS Patent Attorneysのインボイス記録46は、ニュージーランドドルのインボイス通貨25を有し、OneLegalのインボイス記録47は、シンガポールドルのインボイス通貨25を有し、SunYoungのインボイス記録48は、韓国ウォンのインボイス通貨25を有する。
【0090】
ある好適な実施形態では、システム75は、買い為替レート53、売り為替レート54、及びミッドマーケット為替レート55をリアルタイム及び履歴ベース(例えば、過去の特定の一日の平均買い、売り、及びミッドマーケットレート)の両方で保存する為替レートデータベース70を参照して表示インボイス金額45を計算する。
【0091】
一実施形態では、オーストラリアドルでの表示インボイス金額45は、リアルタイムの売り側為替レート54を使用して、ニュージーランドドルでのPIPERSのインボイス記録46のインボイス金額24から計算される。この実施形態では、表示インボイス金額45は、外国為替情報プロバイダからの為替レート供給52によって為替レートデータベース70が更新されるごとに更新され、ユーザがトレードボタン51をクリックして初めて固定される。
【0092】
別の実施形態では、オーストラリアドルでの表示インボイス金額45は、この場合、2015年の6月16日であるインボイス日付44時点の履歴売り側為替レート54を使用して、ニュージーランドドルでのPIPERSのインボイス記録46のインボイス金額24から計算される。
【0093】
さらなる実施形態では、表示インボイス金額45は、システムオペレータ(この場合、BillTrader)と、外国為替情報プロバイダとの間で規定された、一定期間為替レートを固定する先物為替レート56を参照して計算される。
図8A及び8Bに示されたトレードカートページ57上の右手側に、「今支払う」又は「後で支払う」と表示されたラジオボタン93が示される。後で支払うオプションは、システムに、クライアントと共に規定した合意された支払スケジュール(例えば、90日後)に対応する先物為替レートを使用させる。「今支払う」オプションは、現在の為替レート又は短い日数内に支払われることに合意された為替レートを使用する。このオプションは、単に支払サービス(今支払う)として、又はシステムが依然としてそのクライアントに請求し、資金を回収していないサプライヤインボイスについて為替レートをヘッジするツールとして、システムを使用する能力をクライアントに与える。「後で支払う」を選択することにより、ユーザは、そのサプライヤインボイスに関して固定AUD値を固定することができ、90日の合意デッドラインまでにシステムオペレータ(この場合、BillTrader)にAUD合計を支払う前に、そのローカルクライアントからこれらの正確なAUD資金を回収するのに2~3ヶ月かけることができる。このように90日間にわたり為替レートを固定することにより、ユーザ特許事務所は、そのエージェントのインボイスをそのローカルクライアントへ渡した日付と、ユーザ特許事務所がその外国のエージェントに支払う日付との間に生じ得る通貨変動から自らを守る。
【0094】
さらなる実施形態は、システム1が、リアルタイムで又は履歴の毎日の平均に基づいて、買い側為替レート53、売り側為替レート54、又はミッドマーケット為替レート55を参照して表示インボイス金額45を計算することを含む。
【0095】
トレード概要セクション39では、この場合、AU$4,520.84であるトレード差額50を計算するために、弊所請求書トレード合計43から相手側請求書トレード合計43’を減算した、システムによって行われた計算結果が表示される。
【0096】
概念上、ユーザは、その外国の代理人サプライヤから受信されたインボイスに対するトレードを望む幾つかの自らのインボイスを選択している。従って、この差額は、インボイスシステムオペレータ(この場合、BillTrader)が、トレードが行われるとクライアントに支払う金額である。
【0097】
ユーザがトレードボタン51をクリックすると、インボイスシステム1は、ユーザインタフェース8上にトレードカートページ57を表示する。
図8Aに示されるように、トレードカートページ57は、トレードページ36に類似しているが、選択されたトレードチェックボックス42を有するインボイスのみが表示されるようにフィルタが適用されている。再度、ページは、弊所請求書セクション37、相手側請求書セクション38、及びトレード概要セクション39に分割されている。
【0098】
従来のウェブサイトのショッピングカートと同じように、このページは、ユーザがそのトレードを確認することを可能にする。除去チェックボックス58をクリックし、次にリンク除去59をクリックすることにより、選択されたインボイス記録がこのトレードカートページ57から消される。「カート削除」ページをクリックすると、全てのインボイスが非選択状態にされ、ユーザをトレードページ36に戻す。
【0099】
上記の通り、ラジオボタン93は、ユーザがスポットトレード(すなわち、今支払う)と先物為替契約(すなわち、後で支払う)とを切り替えることを可能にする。
図8Bを参照すると、ラジオボタン93が切り替えられると、「相手側請求書」の個々の表示インボイス金額45は、先物又は現物為替レートを反映するように変わる。「弊所請求書」セクションのインボイス金額24は、それらがユーザの自国通貨のものであるために変わらない。
【0100】
ユーザがトレード確認ボタン60をクリックすると、システム75は、幾つかのステップを実施する。最初に、トレードカートページ57上の各インボイス記録11に関するインボイスステータス35が「トレード済」に変わり、このステータスがシステム75のメモリ3内のインボイスデータベース3に記録される。第二に、このページ上の各相手側請求書に関して、表示インボイス金額45が各トレード済インボイスのインボイス記録11におけるトレード済金額フィールド61に書き込まれる。第三に、トレードファイル62(以下に
図10を参照して説明される)が作成され、メモリ3に保存される。
【0101】
ここで、
図9を参照すると、ユーザがトレードファイルダウンロードボタン64を使用してトレードファイル62をダウンロードできるサンキューページ63のスクリーンショットが示される。例示的トレードファイル62が
図10に示される。トレードファイルは、請求元名称19、インボイス番号22、インボイス金額24、インボイス通貨23、インボイスがトレードされた日付を示すトレード日付68、及び同時にトレードされた請求書の全てをリンクさせる内部整理番号であるトレード整理番号92を含む。その好適な形態では、「ダウンロードボタン」64がクリックされ、システム75は、クライアントデータベースからユーザの会計ソフトウェアアップロードフォーマットを調べ、適合フォーマットでトレードファイルを作成する。このようにして、フィールドヘッダ、日付フォーマットなどが、ユーザがトレードした請求書の記録を手作業のデータ入力なしにアップロードすることを可能にする形態のものである。システム75のオペレータ(例えば、BillTrader)は、外国のエージェント(すなわち、サプライヤ)に支払う責任を負い、ユーザは、「支払済」と表示されたインボイスステータスの全てを有するトレードファイルをその会計ソフトウェア79にアップロードすることができる。ユーザの視点から、エージェントは支払われているため、インボイスステータスは、それを反映することができる。外国のサプライヤへの実際の支払いを遂行するのはBillTraderの義務であるが、ユーザの作業は完了している。
【0102】
ここで、
図11を参照すると、行われた全ての履歴インボイストレードの概要を示す履歴ページ65のスクリーンショットが示される。トレードファイル62は、このページ上のトレードファイルダウンロードボタン64を使用してもダウンロードできる。
【0103】
履歴ページ65上の情報の大部分は、トレード日付68、トレードファイルリンク64、支払いが行われた日付69、及び支払整理番号リンク66を除いて、上記の情報と一致する。BillTraderなどのインボイスシステムオペレータが外国の代理人のインボイスを支払うと、支払確認ファイル66がインボイスデータベース4内の対応するインボイス記録11に保存される。支払確認ファイル67は、一般的に、支払整理番号リンク66を介してユーザがアクセスできる支払銀行によって提供される画像ファイル(PDF、JPEGフォーマットのものなど)である。トレード日付68は、トレードが行われた日付である。支払いが行われた日付69は、BillTraderが請求元にインボイス金額を支払った日付である。
【0104】
ここで、
図12を参照すると、トレードシステム75がトレードファイル62からトレード命令ファイル106を自動的に作成することができる、この実施形態によるプロセスのフローチャートが示される。トレードが行われるとシステム75によって作成されるトレードファイル62は、.CSVファイル形式を含む様々なフォーマットの何れで作成されてもよい。トレードファイル62は、事務所名称20、請求元整理番号21、支払人整理番号49、インボイス番号22、トレード通貨107(クライアントがインボイスをトレードした通貨であり、そのオペレーティング通貨としても知られる)、インボイス金額24、インボイス通貨23、トレード日付69、及びトレード整理番号64など、履歴ページ65上の情報と類似した情報を含む。
【0105】
システム75は、トレード日の最後に、このようなトレードファイル62を作成し、トレードファイル62は、有益な情報である、システム75で行われたあらゆるトレードの詳細を含む。しかしながら、このファイルの内容を、外国為替トレードソフトウェアを使用して通貨の売買を行うために使用することは、ファイルのフォーマットがこのようなトレードソフトウェアにおけるファイル使用のフォーマットと一致しないため、不可能である。従って、トレードシステム75は、この実施形態によれば、不適合性を軽減するために幾つかの操作を行う。
【0106】
第1段階では、システム75は、トレード通貨107の欄の全ての金額を選び、それらを通貨別に分類し、それらを「売り」欄109に保存することにより、第1の総合トレード概要72を作成する。このようにして、システムは、トレード通貨107が、支払プロセスを開始する際にユーザが提供する金額であるため、それが買う必要のある各通貨の総額を計算している。システムは、インボイス通貨23の欄における金額の類似の合算を行い、それらを総合トレード概要の「買い」欄108に保存する。
【0107】
第2段階では、トレードシステム75は、買い又は売り欄に示された各通貨に関して何れの金額がより高いかを決定することにより、第2の総合トレード概要110を作成する。買い欄の金額がより高ければ、売り欄の同じ通貨の金額が削除され、及び買い欄の金額から減算される。示された例では、買い欄は5,600カナダドルを示し、売り欄は1,200カナダドルを示す。第2段階操作は、売り欄109からCAD1,200を削除し、それを買い欄108のCAD5,600から減算し、買い欄にCAD4,400を残す。
【0108】
このようにして、第2段階操作後、第2の総合トレード概要は、システムオペレータが買う又は売る必要がある各通貨の合計を示す。この例では、それは、CAD4,400、DKK411、及びJPY1,103を買う必要があり、それは、EUR14,000、AUD7,000、及びUSD7,178を売る必要がある。
【0109】
第3段階では、トレードシステム75は、第2の総合トレード概要110を、外国為替ソフトウェアシステムへのアップロードに適したトレード命令ファイル106へと変換する。トレード命令ファイル106は、買い金額111、買い通貨112、売り金額113、及び売り通貨114を含む幾つかのフィールドを含む。外国為替ソフトウェアシステムにアップロードされると、トレード命令ファイル106は、トレードファイル62の個々のトレードの全てに相当する総合トレード命令を開始する。
【0110】
この好適な方法によってトレードファイル62をトレード命令ファイル106に変換することにより、トレード命令ファイル106における総合トレード数がトレードファイル62における個々のインボイストレードよりも大幅に少ないため、システム75は、実質的に、実際の外国為替トレードを生じさせるために必要とされるコンピュータ資源を減らす。さらに、トレードファイル62は、外国為替ソフトウェアに適合しないため、この不適合性の排除は、ユーザインタフェース8及び外国為替ソフトウェアの相互運用性を向上させる。
【0111】
ここで、
図13Aを参照すると、ある好適な実施形態によるインボイスアクセスシステム76が開示される。システム76は、保存されたインボイスに対する半安全アクセスをユーザに提供する。インボイス情報は、一般に、それほど機密性が高くなく、数百又は数千のユーザが世界中で数千のインボイスにアクセスするため、各ユーザがユーザ名及びパスワードを覚えていることを必要とすることは理想的ではない。この実施形態では、システム76は、ユーザの電子メールアドレスのドメイン名部分が、インボイスに対応する請求元又は支払人に対して保存されたドメインとマッチすれば、ユーザにアクセスを許可する。一般的に言えば、弁理士事務所の従業員は、その事務所のウェブサイトのドメインにマッチした電子メールアドレスを有し、そのドメインは、その事務所に固有のものである。この半安全アクセス方法を使用することにより、特定の事務所の何れの従業員も、その事務所が送信又は受信したインボイスへのアクセスを提供されることが可能である。
【0112】
図13Aを参照するさらなる詳細では、インボイスアクセスシステム76は、中央処理装置2及びメモリ3を有する処理コンピュータを含む。メモリ3は、それぞれインボイス番号22を有する多くのインボイス記録11を有するインボイスデータベース4を有する。メモリ3は、多くのサプライヤ記録28を保存するサプライヤデータベース6も保存する。サプライヤ記録28は、それぞれ弁理士の電子メールアドレスの@記号に続く電子メールアドレスの部分であるサプライヤドメイン94を含む。このサプライヤドメインは、サプライヤの出身特許事務所を一意的に識別するのに役立つ。
【0113】
メモリ3は、多くのクライアント記録13を保持するクライアントデータベース5も含む。クライアント記録13は、それらの中にクライアントドメイン94(クライアントドメインは、@記号に続く弁理士事務所クライアントの電子メールアドレスのセクションである)を保存している。
【0114】
図13Bは、ユーザがインボイス番号22を入力することができるユーザインタフェース8のインボイス番号フィールド96の概略図であり、
図13Cは、
図13Aのシステム76の動作を示すフローチャートである。
図13Cを参照すると、インボイス番号22をユーザインタフェース8のインボイス番号フィールド96に入力すると、システム76は、インボイスデータベース4のクエリーを行い(97)、提供されたインボイス番号がその中に存在するか否かを識別する。存在しなければ、システム76は、ユーザが新しいインボイス画像のコピーをアップロードすることを要求する(98)ことによって応答する。インボイスデータベース4内で提供されたインボイス番号22が見つかれば、システム76は、ユーザの電子メールアドレス99を要求する(102)ことによって応答する。ユーザ電子メールアドレス99を受信すると、システム76は、ユーザの電子メールアドレスのドメイン名部分を、サプライヤデータベース6及びクライアントデータベース5にそれぞれ保存されたサプライヤドメイン94及びクライアントドメイン95と比較する(103)ことによって応答する。
【0115】
ある代替実施形態では、請求元ドメイン100及び支払人ドメイン101(これらはサプライヤドメイン94及びクライアントドメイン95に対応する)がインボイスデータベース4に保存され、システム76は、サプライヤデータベース6及びクライアントデータベース5の代わりに、そのデータベースを検索する。
【0116】
システム76が、ユーザのドメインと、請求元ドメイン100又は支払人ドメイン101の一方とのマッチを見つけると、システム76は、ユーザインタフェース8上に、入力されたクライアントインボイス番号だけでなく、請求元名称19又は支払人名称20に対応する一方のドメインがユーザのドメインにマッチする、インボイスデータベース4に保存されたインボイスも表示する(
図14に示される通り)。
【0117】
このようにして、単一のインボイス番号を入力すると、ユーザは、対象のインボイスだけでなく、ユーザによる又はその海外のサプライヤによる何れの未処理のインボイスもトレードすることができる。
【0118】
好ましくは、安全なURLが電子メールによりユーザの電子メールアドレス99に送信される(104)中間検証ステップが生じる。この安全なリンクをユーザがクリックすることに応答して、システム76は、ユーザインタフェース8上で以前に入力されたインボイス記録11の詳細を表示する。このユーザインタフェース8から、ユーザは、ユーザの事務所が支払人の請求元の何れかであるインボイスデータベース4に保存された完全なインボイス記録11の組へのアクセスも有する。
【0119】
実際には、システム76は、安全なURLをクリックすると、半安全セッションを確立する。このセッションは、ユーザインタフェース8にクレデンシャルを与え、これらのクレデンシャルは、ユーザが、そのセッション中、請求元名称又は支払人名称がユーザのドメインにマッチする任意のインボイス記録にアクセスすることを可能にする。このようにして、パスワードを提供する必要なしに、ユーザは、ユーザインタフェース8を介して、ユーザが支払う義務がある又は支払われるべき請求書へのアクセスを得ることができる。
【0120】
この好適な実施形態では、セッションが終了すると(ユーザがウェブサイトから離れるか、又は不応期間後にシステムによってタイムアウトされることによって)、この安全なURLはもはや機能しない。インボイスを再び見るため、ユーザは対象のインボイス番号22を再入力する必要があり、ユーザは、その電子メールアドレスを提供した後、安全なURLを再び受信する。このようにして、安全なURLは、ユーザがその事務所に対する又はその事務所からのインボイスにアクセスするための一時的クレデンシャルを提供する一回限りの使用のセッション識別子である。
【0121】
ここで、
図15を参照すると、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイス支払システム77のブロック図が示される。システム77は、中央処理装置2及びメモリ3の形態のコンピュータ可読ストレージ媒体を含む。メモリは、インボイスデータベース4、クライアントデータベース5、サプライヤデータベース6、為替レートデータベース70、銀行規則データベース71、及びそれに保存されたソフトウェア7の形態のプログラム命令を含む。インボイス支払システム77は、インターネットなどのネットワーク9を介してウェブサイトなどのユーザインタフェース8と通信する。システム77は、ネットワーク9を介してユーザの国及び外国の両方における複数の銀行業務システム78及び78’とさらに通信する。
【0122】
複数の外貨での支払いを必要とする複数のサプライヤインボイス記録を受信すると、システムは、
a)サプライヤインボイスを通貨の組に分類するステップと、
b)それぞれの外貨において各通貨の組のインボイスを合算するステップと、
c)一連の資金振替命令を生成するステップと
を含む幾つかのステップを行う。
【0123】
資金振替命令は、単一の通貨の組の総額を外国の銀行口座に送金する単一の国際資金振替命令と、同じ外貨に位置する銀行間で資金を送金する複数の現地資金振替命令とを含む。
【0124】
例えば、あるオーストラリアの弁理士事務所が、支払うべき40のサプライヤインボイスを有する。これらのサプライヤインボイスは、米国、中国、及び日本の特許事務所からのものである。これらのインボイスのうちの15は、米国からのものであり、合計US$135,000になる。これらのインボイスのうちの12は、中国からのものであり、合計CNY780,000になり、残りの13のインボイスは、日本からのものであり、合計JPY1,200,000になる。
【0125】
従来の国際資金振替方法は40の国際資金振替を伴う(これは40組の国際銀行業務手数料を発生させ、40の通貨為替レートを行う)が、本システムは、代わりに、以下の資金振替命令を生成する:
a)オーストラリアのBillTraderの銀行口座から、米国、中国、及び日本に位置するBillTraderの銀行口座への3つの国際資金振替命令:及び
b)以下の40の現地資金振替命令:
1.BillTraderの米国の銀行口座から15の米国の特許事務所の銀行口座への総額US$135,000の15の現地資金振替命令;
2.BillTraderの中国の銀行口座から12の中国の特許事務所の銀行口座への総額CNY780,000の12の現地資金振替命令;
3.BillTraderの日本の銀行口座から13の日本の特許事務所の銀行口座への総額JPY1,200,000の13の現地資金振替命令。
【0126】
43の資金振替命令が資金振替データファイルの組として保存され、資金振替を行う各銀行へ電子的に配布されてもよい。
【0127】
この実施形態は、本発明のある実施形態によるコンピュータ実施インボイス支払システム77の動作を示すフロー図である
図16を参照して、より詳細に説明される。外国の個々の第三者銀行口座に個々の国際電信送金支払いを送信する代わりに、システム77は、内部銀行口座間で振替の第一波及び第三者銀行口座への振替の第二波を生じさせる。
【0128】
図16では、そこからシステム77が国際電信送金ファイル120によってトリガされた一連の国際電信送金を送るオーストラリア内部銀行口座115(「内部」銀行口座は、支払システム77のユーザが所有及び運用する口座である)が示される。国際電信送金ファイル120は、支払われる必要がある様々な国の総額の概要を含み、システムオペレータの内部オーストラリア(この例の場合)銀行業務システム78に適合する態様でフォーマットされる。
【0129】
この例では、オーストラリア内部銀行口座115が、アメリカに位置する米国内部銀行口座116、フィンランドに位置するヨーロッパ内部銀行口座117、日本に位置する日本内部銀行口座118、及びシンガポールに位置するシンガポール内部銀行口座119に一連の国際電信送金を送る。
【0130】
振替の第二波では、それぞれ各国で必要とされる総合振込のフォーマットに従って支払システム77によって作成された振替ファイルによってトリガされ、海外で運用される内部銀行口座にアップロードされ、幾つかの国内振替が行われる。図示されるように、NACHAフォーマットファイル125は、内部米国銀行口座116から全て米国に位置する複数の国内第三者銀行口座121、121’への幾つかの国内振替をトリガする。SEPAフォーマットファイル126は、内部ヨーロッパ銀行口座117から全て欧州連合に位置する複数の国内第三者銀行口座122、122’への幾つかの国内振替をトリガする。EFTフォーマットファイル127は、内部日本銀行口座118から全て日本に位置する複数の国内第三者銀行口座123、123’への幾つかの国内振替をトリガする。同様に、GIROフォーマットファイル128は、内部日本銀行口座118から全てシンガポールに位置する複数の国内第三者銀行口座124、124’への幾つかの国内振替をトリガする。
【0131】
当業者は、異なる国及び法域の銀行業務及び要件に従って多くの他のフォーマットが可能であることを認識するであろう。
【0132】
支払システム77は、
図12に示されるように、トレードシステム75がトレード命令ファイルを作成するのと同様に、国際電信送金ファイル120を作成する。第1段階では、システムは、トレードファイル62を選び、各国のインボイス金額のみに注目するが、それらをサプライヤ国81別に分類する総合支払ファイルを作成する。国ごとに、それは、支払われる必要がある金額を合算し、その国の内部銀行口座(例えば、116)の詳細を加える。次に、それは、システムオペレータの内部銀行システム78に受け入れられる形態にファイルを再フォーマットし、好ましくは、自動支払いのために銀行システム78へとファイル120を移行させる。
【0133】
NACHAフォーマットファイルなどの個々の国のファイルを作成する際、支払システム77は、国ごとにトレードファイル62をパースし、特定のサプライヤ国81のサプライヤに支払い可能なインボイスを識別する。見つかると、それは銀行規則データベースを調べて、その国の正しいファイルフォーマット及び必須フィールド71を決定する。見つかると、それは、サプライヤデータベース6から読み出された各サプライヤの銀行口座の詳細と共に、支払われる必要がある全てのインボイスを含むNACHAフォーマットファイル125を作成する。
【0134】
次に、国又は法域ごとにプロセスが繰り返され、銀行規則データベース71から正しいファイルフォーマットを識別し、その国のサプライヤに支払い可能なインボイスを選択し、サプライヤデータベース6からそれらのサプライヤの対応する銀行口座を識別し、及び国の組み合わせに応じてSEPA支払ファイル126、EFT支払ファイル127、又はGIRO支払ファイル128を作成する。好ましくは、システムは、次に、ネットワーク9を介して、外国の内部銀行口座116~119の各々に対応する銀行業務システム78’に振替ファイルの各々を送信する。
【0135】
より好ましくは、システムは、第1営業日に国際電信送金ファイル120を使用して第1の国際電信送金を送り、その後、例えば第3営業日まで、様々な国内振替ファイル125~128を使用して複数の国内電信送金命令を送信することを待つ。その方法で、国際電信送金は、後続の国内振替が開始される前に到着及び処理に十分な時間を与えられる。
【0136】
上記の実施形態は、読者がそれらの実施形態の構造及び機能を理解することを促進するために例示的に提示されたものである。読者は、特に本明細書の教示の恩恵を受けると、それらの実施形態の様々な特徴及び機能が選択的に組み合わせて利用可能であり、又はある実施形態の正確な実施の詳細によっては、代替可能若しくは省略可能であることも認識するであろう。例示的実施形態の提供における本発明者らの意図は、本発明の実施を示すことであり、それらの特徴及び機能が他の可能な実施形態から追加、置換、又は除外できないことを示唆するものではない。
【0137】
本発明を具体的な例に関して説明したが、当業者であれば、本発明が、デバイス、システム、及び方法として具現化されることを含む(ただし、それらに限定されない)多くの他の形態で具現化され得ることを認識するであろう。
【0138】
以下に続く特許請求の範囲において及び本発明の前述の説明では、明確な言語又は必要な暗示により、文脈が他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprise)」という単語又は「含む(comprises)」若しくは「含んでいる(comprising)」などのバリエーションは、包括的な意味で、すなわち、述べられた特徴の存在を明示するためであるが、本発明の様々な実施形態においてさらなる特徴の存在又は追加を除外しないために使用される。
【0139】
さらに、本明細書における先行技術に対するいかなる言及も、そのような先行技術が何れの国でも周知の一般知識の一部を形成する又は形成したことを暗示することを意図しない。
【0140】
以下の符号参照表は、読者の理解を容易にするために提供される。
【符号の説明】
【0141】
1 インボイス取得、トレード、アクセス及び支払システム
2 中央処理装置
3 メモリ
4 インボイスデータベース
5 クライアントデータベース
6 サプライヤデータベース
7 ソフトウェア
8 ユーザインタフェース
9 ネットワーク
10 インボイスインボックスページ
11 インボイス記録
12 物理的インボイス
13 クライアント記録
14 専用インボイス電子メールアドレス
15 インボイスインボックス
16 インボイス画像
17 インボイス画像へのリンク
18 主要インボイス情報
19 請求元名称
20 支払人名称
21 請求元整理番号
22 インボイス番号
23 インボイス通貨
24 インボイス金額
25 トレード準備完了ボタン
26 アップロードボタン
27 編集可能欄
28 サプライヤ記録
29 サプライヤ名称
30 サプライヤ通貨
31 ペアリング情報
32 クライアント名称
33 チェックボックス
34
35 インボイスステータス
36 トレードページ
37 弊所請求書セクション
38 相手側請求書セクション
39 トレード概要セクション
40 支払ステータス
41 インボイス合計
42 トレードチェックボックス
43 トレード合計
44 インボイス日付
45 表示インボイス金額
46 PIPERSインボイス記録
47 OneLegalインボイス記録
48 SunYoungインボイス記録
49 支払人整理番号
50 差額
51 トレードボタン
52 為替レート供給
53 買い為替レート
54 売り為替レート
55 ミッドマーケット為替レート
56 先物為替レート
57 トレードカートページ
58 除去チェックボックス
59 カート削除ボタン
60 トレード確認
61 トレード済金額
62 トレードファイル
63 サンキューページ
64 トレードファイルダウンロードボタン
65 履歴ページ
66 支払整理番号リンク
68 トレード日付
69 支払いが行われた日付
70 為替レートデータベース
71 銀行規則データベース
72 総合トレード概要
73 FXトレード命令
74 インボイス取得システム
75 インボイストレードシステム
76 インボイスアクセスシステム
77 インボイス支払システム
78 銀行業務システム
79 会計ソフトウェアパッケージ
80 支払人の整理番号
81 サプライヤ国
82 銀行国
83 銀行口座テンプレート
84 サプライヤの銀行情報
85 必須銀行フィールド
86 任意選択的な銀行フィールド
87 銀行フィールド同義語
88 弊所整理番号
89 インボイスアップロードファイル
90 必須インボイスフィールド
91 インボイスアップロードファイル
92 トレード整理番号
93 ラジオボタン
94 サプライヤドメイン
95 クライアントドメイン
96 インボイス番号フィールド
97 インボイスデータベースのクエリーを行う
98 インボイスアップロードを要求する
99 ユーザ電子メールアドレス
100 請求元ドメイン
101 サプライヤドメイン
102 電子メールを要求する
103 ドメインを比較する
104 安全なURLが送信される
105 安全なURL
106 トレード命令ファイル
107 トレード通貨
108 買い欄
109 売り欄
110 第2の総合トレード概要
111 買い金額
112 買い通貨
113 売り金額
114 売り通貨
115 オーストラリアの内部銀行口座
116 米国の内部銀行口座
117 ヨーロッパの内部銀行口座
118 日本の内部銀行口座
119 シンガポールの内部銀行口座
120 国際電信送金ファイル
121 第三者US銀行口座
122 第三者EP銀行口座
123 第三者JP銀行口座
124 第三者SG銀行口座
125 NACHA振替ファイル
126 SEPA振替ファイル
127 EFT振替ファイル
128 GIRO振替ファイル
129 総合支払ファイル