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特開2022-116412コンバージョン測定方法、コンバージョン測定プログラム及びコンバージョン測定システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022116412
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】コンバージョン測定方法、コンバージョン測定プログラム及びコンバージョン測定システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20220803BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220803BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20220803BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20220803BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20220803BHJP
【FI】
G06F13/00 540R
G06F13/00 560C
G06Q30/02 446
G06Q30/02 382
G16Y10/45
G16Y20/40
G16Y40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021012559
(22)【出願日】2021-01-29
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】520157417
【氏名又は名称】株式会社wevnal
(74)【代理人】
【識別番号】230116539
【弁護士】
【氏名又は名称】恩田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】木曽 隆
(72)【発明者】
【氏名】レー・タン・ハイ
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB04
5B084AB21
5B084AB30
5B084AB31
5B084AB35
5B084AB39
5B084BA01
5B084BB15
5B084CB06
5B084CB22
5B084CD04
5B084CD08
5B084CD24
5B084CE04
5B084CE12
5B084DB02
5B084DB08
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC04
5L049BB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のホストサーバを介したウェブサービス利用の好適なコンバージョン測定方法、コンバージョン測定プログラム及びコンバージョン測定システムを提供する。
【解決手段】コンバージョン測定システムは、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する協働ページ作成部と、協働ページと少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付ける関連処理部と、関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行うアプリケーション関連情報通信部と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを測定するための方法であって、
所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する協働ページ作成ステップと、
協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるための関連処理ステップと、
関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行うアプリケーション関連情報通信ステップと、
をコンピュータを用いて実行するコンバージョン測定方法。
【請求項2】
関連処理ステップは、所定のウェブサイトにおける一又は複数のドメイン間のクロスドメイントラッキングのための処理を含むことを特徴とする請求項1に記載のコンバージョン測定方法。
【請求項3】
協働ページ作成ステップは、ユーザから所定の情報の入力を受け付けるための入力受付サブステップと、
入力受付に応じた回答を出力するための回答出力サブステップと
を有する請求項1又は2に記載のコンバージョン測定方法。
【請求項4】
協働ページにおけるユーザからの情報入力に応じて前記所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理を行う代行入力処理関連ステップをさらに有する請求項1から3のいずれか一に記載のコンバージョン測定方法。
【請求項5】
所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを測定するためのプログラムであって、
所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する協働ページ作成ステップと、
協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるための関連処理ステップと、
関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行うアプリケーション関連情報通信ステップと、
をコンピュータにて実行可能にするためのコンバージョン測定プログラム。
【請求項6】
所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを測定するためのシステムであって、
所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する協働ページ作成部と、
協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるための関連処理部と、
関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行うアプリケーション関連情報通信部と、
を有するコンバージョン測定システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のホストサーバを介したウェブサービス利用の好適なコンバージョン測定のための方法やプログラム、システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
事業者が自社のウェブサイトを利用するユーザの行動分析をするための手段として、コンバージョン計測が知られている。事業者が指定する所定のウェブページと紐づけてコンバージョンタグを動作させることにより、いつどのような属性のユーザがどのようなウェブページの遷移ないし経由にて当該所定のウェブページに到達(コンバージョン)したのかを計測ないし測定することができる。
【0003】
このようなコンバージョン計測の技術は、広告の効果測定やウェブサイトの運用改善検討のために用いられており、リスティング広告をはじめとするアドテクノロジー技術の向上などの例を挙げるまでもなく、ウェブマーケティング上極めて有用な重要な意味を有している。
【0004】
そしてこのコンバージョン測定方法に関連して、従来から様々な工夫がなされている。たとえば特許文献1には、ネットワーク運営会社のインフラ環境を使用することで、ユーザのCookieを用いることなくコンバージョンイベントの追跡及び測定が可能となる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2020-526828号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されている先行技術は、相関サーバなる外部サーバとの情報の送受信を通じてコンバージョン計測を行うものであって、大掛かりなインフラを要するのみならず、もれなく外部サーバの運営者にコンバージョン情報が可視化されるため、セキュリティの観点からも問題が多かった。
【0007】
さらに近年ではECサイト等のウェブサービスを展開するにあたって、販売支援のためのボットサービスや決済代行サービス等の第三者サービスを活用するケースが多い。これらのケースでは、異なる事業者が管理するウェブページをiframeを用いて表示させることでユーザの利便性向上を図っている。しかし、ウェブページの運営主体が異なるがゆえ、好適なコンバージョン計測ができているとは言い難かった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような課題を解決すべく、本発明は、所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを測定するための方法であって、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する協働ページ作成ステップと、協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるための関連処理ステップと、関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行うアプリケーション関連情報通信ステップと、をコンピュータを用いて実行するコンバージョン測定方法などを提案する。
【0009】
また、上記方法に関連して、関連処理ステップが、所定のウェブサイトにおける一又は複数のドメイン間のクロスドメイントラッキングのための処理を含むことを特徴とするコンバージョン測定方法なども提案する。
【0010】
さらに上記各方法に関連して、協働ページ作成ステップは、ユーザから所定の情報の入力を受け付けるための入力受付サブステップと、入力受付に応じた回答を出力するための回答出力サブステップとを有するコンバージョン測定方法なども提案する。
【0011】
また上記各方法に関連して、協働ページにおけるユーザからの情報入力に応じて前記所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理を行う代行入力処理関連ステップをさらに有するコンバージョン測定方法なども提案する。
【0012】
そして同時に、上記各方法を実現するためのコンバージョン測定プログラムや、コンバージョン測定システムなどに関する発明も提案する。
【発明の効果】
【0013】
主に以上のような構成をとる本発明によって、効率的なコンバージョン計測を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のコンバージョン測定システムの概略図
図2】実施形態1のコンバージョン測定システムの機能ブロックの一例を示す図
図3A】ECサイトにおけるコンバージョン測定システムの利用例の一例を示すための図
図3B】ECサイトにおけるコンバージョン測定システムの利用例の一例を協働ページとともに示すための図
図4】実施形態1のコンバージョン測定システムの機能的な各構成をまとめて一のハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図
図5】実施形態1のコンバージョン測定システムにおける処理の流れの一例を示す図
図6】実施形態1のコンバージョン計測システムにおける処理の流れの一例を、各サーバ間の情報の送受信の流れの観点から示す図
図7】実施形態2のコンバージョン測定システムの機能ブロックの一例を示す図
図8】実施形態2のコンバージョン測定システムにおける処理の流れの一例を示す図
図9】実施形態3のコンバージョン測定システムの機能ブロックの一例を示す図
図10】実施形態3のコンバージョン測定システムにおける処理の流れの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず図1を示す。図1は本発明の概要を示す図である。本図に示されているように、本発明のコンバージョン測定方法は、所定のウェブサイト(例えばECサイト)を管理するためのサーバ0101及び端末0110と、協働ページ(例えばECの購入支援のためにチャットボットとの対話が可能なページ)を管理するためのサーバ0102とがネットワークを介して接続されており、協働ページを閲覧するユーザの操作する端末0103、0104等も含め相互に情報の送受信を行っている。
【0016】
そして、一般のユーザがその管理する端末を操作することにより、ネットワークを介して様々な流入経路(例えば特定の広告ページやメディアコンテンツ、検索エンジンにおける検索結果などからのリンク)を経て所定のウェブサイトを訪問し、特定のアクション(例えば、ECサイト上での特定の商品の購入)をとると、これをコンバージョンとして計測するように機能する。
【0017】
以下、本発明の各実施形態について図面とともに説明する。まず実施形態と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。まず、実施形態1は主に請求項1、2、6、7などに対応する。実施形態2は主に請求項3などに対応する。実施形態3は主に請求項4などに対応する。
【0018】
なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、技術常識に従って特許請求の範囲の各請求項に記載の技術的思想を有し、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施し得る。
【0019】
<<実施形態1>>
<概要>
図2は、本実施形態のコンバージョン測定システムを一の装置で実現した場合の機能ブロックの一例を示す図である。同図において示されているように、本実施形態の「コンバージョン測定システム」0200は、「協働ページ作成部」0201と、「関連処理部」0202と、「アプリケーション関連情報通信部」0203と、を有する。
【0020】
なお、以下で詳しく説明するコンバージョン測定システムは、その機能の一又は複数の機能を複数の装置にて実現するようにも構成され得るものであって、その機能ブロックは、いずれもハードウェア又はソフトウェアとして実現され得る。コンピュータを用いるものを例にすれば、CPUやメインメモリ、GPU、TPU、画像メモリ、バス、二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ)、キーボードやマイク、タッチパネル、タッチパネルをタッチするための電子ペンなどの各種入力デバイス、スピーカ、ディスプレイその他各種出力デバイス、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらのハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他のアプリケーションプログラムなどが挙げられる。
【0021】
そしてメインメモリ上に展開したプログラムに従った演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードウェア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が作成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、二以上のプログラムをクラウドコンピューティングその他の方法により組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。
【0022】
<機能的構成>
「協働ページ作成部」0201は、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成するように構成されている。「所定のウェブサイトとの相互協働」とあるように、協働ページは、当該ページに対して入力される種々の情報について、所定のウェブサイトを管理するサーバとの間で情報の送受信が可能となるように構成される。
【0023】
協働ページ作成の具体的な例を挙げると、所定のウェブサイトを構成する一又は複数のウェブページに対応するHTMLのiframe要素を用いることにより、ウェブページを所定のウェブサイトに対する協働ページとして作成することが考えられる。当該構成を採用することで、所定のウェブサイトを閲覧するユーザが違和感なく協働ページをも閲覧することができ、コンバージョン率向上にも寄与し得る。
【0024】
なお、相互協働の具体的な内容については、所定のウェブサイトの内容、性質及び機能に応じて個別具体的に設定されてよい。上述のように、ECサイトを運営する場合においては、当該ECサイトにおけるユーザの商品購入をサポートするための機能を備える協働ページを作成することが考えられ、より具体的には、商品購入時のユーザによる必要事項の記入支援のためのページを協働ページとして作成することが考えられる。また、ウェブページ上で何らかのサービスを提供する場合においては、当該サービスを利用するユーザが抱く疑問に対応するようなFAQを提供するためのページも協働ページの一例として考えることができる。
【0025】
そのほかにも例えば、特定のアンケートを受け付けるウェブサイトにおいて、ユーザによるアンケート回答支援のためのページや、企業(展開する事業や販売する商品等の情報を含む)や学校その他の団体の紹介を行うウェブサイトにおいて、ユーザからの資料請求のための必要事項の記入支援のためのページなども、ここでいう協働ページの一例として考えられる。このように協働ページは、ユーザとの間で情報の送受信を行うことを目的とし、特に情報の入力受付を目的とするページであれば広くその性質や種別を問わずに作成されることが想定される。
【0026】
協働ページは、一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成されることが特徴である。すなわち、協働ページにおいてオンライン上の商品購入アプリケーションを起動させたり、アンケートアプリケーションを起動させたり、それらのアプリケーションの機能説明に関するFAQアプリケーションを起動させたりすることが可能となっている。複数のアプリケーションが実行可能なように構成されてもよく、所定のウェブサイトにおいて実行可能なアプリケーションごとに、複数の協働ページを作成することが可能である。
【0027】
「関連処理部」0202は、協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるように構成されている。具体的には、協働ページを通じてユーザから入力を受け付けた情報を所定のウェブサイトの内容と紐づけるための処理が考えられ、ECサイトやアンケートを受け付けることを想定する場合には、ECサイトとショッピングカートが設けられるページや購入者情報の入力受付ページとを関連付けるための処理を行う。
【0028】
このようにして関連付けが行われると、ユーザによって所定のウェブサイトを経由して協働ページにて行われた情報入力を受付けると、以後当該所定のウェブサイトの管理サーバ上でも当該情報入力に応じた各種の情報処理を行うことが可能になる。ここでも従前のECサイトと協働ページとしてのショッピングカートページを例にとると、ユーザがECサイトで所定の商品を選択すると、iframe要素を用いるなどして協働ページが表示され、商品の発送先や決済手段の情報入力を促すこととなる。
【0029】
ここで協働ページにおいては、チャットボット機能を備えるなどの構成を採用することで、ユーザの情報入力を支援することが考えられる(実施形態2で詳述する)。所定のウェブサイト上ではなく協働ページを設けることにより、このようなユーザ支援のための機能を協働ページの管理サーバを通じて提供することができ、所定のウェブサイトの管理主体が別途当該支援機能の開発負担のコストを負担することを回避できる。
【0030】
ちなみに、関連処理部においては、協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるような処理が行われていればよく、所定のウェブサイト以外のウェブサイトやウェブページと関連付けられるような構成をさらに採用してももちろん構わない。すなわち、所定のウェブサイトと関連付ける処理が行われていれば、ユーザの端末から情報入力に際して送信されたCookieがファーストパーティーCookieであると判断されることにより、所定のウェブサイトとドメインを同じくするウェブページからの流入であることを識別することができる。そのほかにも具体的には、当該ウェブサイトの流入経路となっているような広告を配信するサーバ(広告サーバ)や、アフィリエイトサーバ等と関連付けるような処理が行われてもよく、具体的には、サードパーティーCookieを用いることにより、これらのサーバとの関連付けがなされうる。当該構成を採用することにより、幅広い流入経路の把握が可能になり、ひいては効果的なコンバージョン計測が実現できるようになる。
【0031】
Cookieなどの技術を用いることによっては、さらに過去に当該ECサイトを利用して買い物をしたことのあるユーザの再度の利用と識別できるような場合もありうる。そしてそのような場合には、商品の配送先をあらかじめ入力し、当該入力内容を確認してもらうような構成を採ってもよい。
【0032】
協働ページにてユーザから情報の入力を受け付けると、関連処理部においては、当該受付内容に応じ、本来所定のウェブサイトにて要求されている処理を行う。具体的にいうと、ショッピングカートページである協働ページに商品発送先の情報の入力を受け付けると、所定のウェブサイトたるECサイトに対し、当該商品発送先や決済情報、そして購入対象となる商品のID等の情報を出力処理することで、当該ECサイトで商品の購入手続きが完了したような外観を表出させることが可能である。
【0033】
ここで、所定のウェブサイトにおける一又は複数のドメイン間のクロスドメイントラッキングのための処理をも含めることを関連処理の内容とすることも考えられる。たとえば所定のウェブサイトがECサイトであって、協働ページがショッピングカートサイトページとして構成されている場合、この両ドメイン間にクロスドメイントラッキングを設定するための処理を行う。より具体的には、プライマリドメインたる所定のウェブサイトのトラッキングコードと、セカンダリドメインたる編集ページのトラッキングコードを、それぞれクロスドメイントラッキングが可能となるよう、設定入力を受け付ける。このような構成を採用することにより、協働ページにおける一定の処理結果をコンバージョンタグとし、所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを計測するような、異なるドメイン間をまたぐコンバージョン計測を容易に実現することが可能になる。
【0034】
「アプリケーション関連情報通信部」0203は、関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行うように構成されている。ここでいう「協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とする」とは、すでに述べてきたコンバージョン計測のためのアプリケーションプログラムの実行が考えられる。より具体的にいうと、関連処理部における処理が完了したことを示す情報とともに又は当該情報を送信した後に、コンバージョン計測のためのタグ情報を送信することが考えられる。
【0035】
ここでコンバージョン計測のためのタグ情報の送信は、PostMessage通信により実行されることが考えられる。先に言及したクロスドメイントラッキングを実現するための手段としてPostMessage通信を用いることにより、別ドメインである所定のウェブサイトに対しコンバージョン計測のためのタグ情報を送信し、JavaScriptを用いて実行することができるようになる。そして当該コンバージョン計測タグを実行し、各種広告サーバやアフィリエイトサーバ、その他のサーバと情報の送受信を行う。
【0036】
なお、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションそのものは、アプリケーション関連情報には含まれない。アプリケーションそのものをも送受信の対象にすることも技術的には可能であるが、当該構成を採用せずに、上述したPostMessage通信等の手段を採用することにより、アプリケーション関連情報通信の処理負荷を軽減し、ユーザにとってフラストレーションを感じさせないようにすることができる。
【0037】
このように、協働ページにおける所定の処理(ECサイトにおける商品の購入手続や、アンケート入力、FAQの検索処理等)が完了したとの情報をもとに、所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを計測することが可能になる。すなわち、協働ページにおける処理結果をコンバージョンタグとして用いて、所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを計測することができるようになり、所定のウェブサイトの運営者が、ユーザフレンドリーな機能を備えた機能の開発や運用を協働ページを管理する外部事業者に委ねつつ、開発コストを抑えながらに実効性あるコンバージョン計測を行うことができるようになる。ちなみに、ここでいう協働ページにおける処理結果のなかには、例えば商品の購入処理や発送先住所等の入力処理、商品の検索処理など種々の処理結果が含まれえて、それらの情報を選択可能に取得することにより、多様なコンバージョンを計測、分析のために用いることが可能になる。
【0038】
ここで図3A及びBを示す。同各図はいずれもこれまで説明した本実施形態のコンバージョン測定システムを利用するECサイトの画面表示の一例を示す図である。まず図3Aは、ファッションアイテムを取り扱うECサイトであって、そのなかでもあるスニーカーの商品ページをブラウザ0301上で表示させている様子が示されている。同サイトを閲覧しているのは「A1b2c3」とのIDで識別されるユーザであり、「SSマガジン」というファッショングッズを紹介する情報サイトのリンクをたどって同ページを表示させている。そして表示されているスニーカーが気に入ったユーザは、サイト中の「購入する」と表示されたボタンをクリックし、協働ページがポップアップ表示される。
【0039】
図3Bは、図3Aにて示されたECサイト上の商品を購入する際に必要な情報入力を支援するための協働ページ0302がECサイトを表示するブラウザ0301とともに表示されている。協働ページは、指定された商品のサイズを確認するための質問を出力し、ユーザから欲しいスニーカーのサイズの入力を受け付ける。そうすると協働ページの管理サーバでは、ECサイトの管理サーバに対して受け付けたサイズの在庫の有無に関する確認要求を出力し、その結果としてサイズがある旨の情報を表示出力する。さらに協働ページでは、ユーザが購入する商品の発送先について尋ねる質問を表示出力する。このとき協働ページでは、すでにECサイト上でユーザと紐づけて登録されている住所が存在することを前提とし、当該住所を送付先とするか否かの選択肢を示して質問しており、ユーザはこのうち登録済みの住所を送付先と選択入力している。その後も協働ページでは商品購入の決済方法の選択入力をユーザに促すコメントを表示出力するなどしており、これらのやり取りがチャットボットとの会話形式で進められることにより、ユーザに対して、情報入力の煩雑さを感じさせないようにすることができる。
【0040】
また、協働ページでは、これらの手段を通じて必要とされるすべての情報の入力を受け付けると、商品が購入されたと判断し、コンバージョンタグをECサイトに対し送信する。ECサイトの管理者としては、当該コンバージョンタグを受信することで、「A1b2c3」とのユーザによる商品の購入が、「SSマガジン」というサイトからの流入によるものであることを把握することが可能となる。
【0041】
<具体的な構成>
ここで図4を示す。同図は本実施形態のコンバージョン測定システムの機能的な各構成をまとめて一のハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。各装置はいずれも、それぞれ各種演算処理を実行するための「CPU」0401と、「記憶装置(記憶媒体)」0402と、「メインメモリ」0403と、「入力インターフェース」0404、「出力インターフェース」0405、「ネットワークインターフェース」0406と、を備え、入出力インターフェースを介して、例えば「タッチパネル」0407、「ディスプレイ」0408などの外部周辺装置と情報の送受信を行う。また、ネットワークインターフェースを介して複数の「ユーザ端末」0409や「サービス提供者端末(サーバ)」0410などの外部装置と情報の送受信を行う場合があってもよい。このネットワークインターフェースの具体的な態様は有線、無線を問わず、また、通信方法も直接、間接を問わない。よって特定の外部装置ないし同装置の利用者と紐づけられた第三者の管理するサーバとの間で情報の送受信を行ういわゆるクラウドコンピューティングの形式を採用することも可能である。
【0042】
記憶装置には以下で説明するような各種プログラムが格納されており、CPUはこれら各種プログラムをメインメモリのワーク領域内に読み出して展開、実行する。なお、これらの構成は、「システムバス」0499などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う(以上の構成の基本的な構成は、以下で説明する他の装置のいずれについても同様である。
【0043】
(協働ページ作成部の具体的な構成)
協働ページ作成部は、コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、具体的には、CPUが記憶装置から「協働ページ作成プログラム」0420をメインメモリに読み出して実行し、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを作成する。
【0044】
(関連処理部の具体的な構成)
関連処理部は、コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、具体的には、CPUが記憶装置から「関連処理プログラム」0430をメインメモリに読み出して実行し、協働ページと少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付けるための処理を行って、メインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0045】
(アプリケーション関連情報通信部の具体的な構成)
アプリケーション関連情報通信部は、コンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成されている。具体的には、CPUが記憶装置から「アプリケーション関連情報通信プログラム」0440をメインメモリに読み出して実行し、関連処理プログラムの実行に伴う関連付けに従い、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行う。
【0046】
<処理の流れ>
図5は、本実施形態のコンバージョン測定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まずステップS0501では、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する(協働ページ作成ステップ)。その後ステップS0502では、協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付ける処理を行い(関連処理ステップ)、ステップS0503では、関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行う(アプリケーション関連情報通信ステップ)。
【0047】
なおここで図6を示す。同図は図5で説明したコンバージョン計測システムにおける処理の流れの一例を、各サーバ間の情報の送受信の流れの観点から示す図である。同図においては左から順に、所定のウェブサイトを利用するユーザの端末、当該ウェブサイトの管理サーバ、所定のウェブサイトのページと関連付けられている協働ページの管理サーバ、そして各種のコンバージョン計測のための処理を行うサーバにおける処理が行われていることを示している。
【0048】
ステップS0601では、ユーザが自身の端末を使いアフィリエイトサイトを含む広告をクリックしたり、検索サイトを介したりして所定のウェブサイトにアクセスをし、当該ウェブサイトの管理サーバとの間で情報の送受信(例えば、ECサイトにおける所定の商品詳細ページへのリンクボタンのクリックなどの所定の処理)S060101、S060102を行う。このときステップS0602として、アフィリエイトの効果測定等の観点から、計測サーバに対しても当該アクセスについての情報を送信する場合がある。そしてその後ステップS0603として、当該ウェブサイトとの情報の送受信の結果(特定の商品購入意思を表す情報の送信)を、ユーザの端末から協働ページの管理サーバに送信し、ステップS0604で、当該管理サーバから協働ページを表示するための情報が送信され、ユーザの端末に協働ページが表示される。その後ステップS0605として、ユーザの端末から協働ページに対し所定の情報(商品の発送先や決済情報等)を入力する旨の情報が送信されると、ステップS0606として、当該情報を受け付けた旨の情報がアプリケーション関連情報とともにユーザの端末に対し送信される。そしてその後ステップS0607として、協働ページにて所定の情報の入力を受け付けた旨の情報が、アプリケーション関連情報に基づいて、ユーザの流入経路に従った計測サーバに対して出力される。
【0049】
<効果>
以上の構成を採用するコンバージョン測定システムを利用することにより、効率的なコンバージョン計測を実現することが可能となる。
【0050】
<<実施形態2>>
<概要>
本実施形態のコンバージョン測定システムは、基本的には実施形態1に記載のコンバージョン測定システムの技術的特徴と同様であるが、ユーザから所定の情報の入力を受け付け、 入力受付に応じた回答を出力する点を更なる特徴として備えている。
【0051】
<機能的構成>
図7は、本実施形態のコンバージョン測定システムを一のコンピュータ(装置)で実現した場合の機能ブロックの一例を示す図である。同図において示されているように、本実施形態の「コンバージョン測定システム」0700は、「協働ページ作成部」0701と、「関連処理部」0702と、「アプリケーション関連情報通信部」0703とを有し、協働ページ作成部は、「入力受付手段」0711及び「回答出力手段」0712を有する。基本的な構成は、実施形態1の図2を用いて説明したコンバージョン測定システムと共通するため、以下では相違点である「入力受付手段」0711及び「回答出力手段」0712の機能について説明する。
【0052】
「入力受付手段」0711は、協働ページ作成部において、ユーザから所定の情報の入力を受け付けるように構成される。協働ページがアンケートを内容とするものでるある場合には、当該アンケートに対する回答が所定の情報であり、ECサイトにおけるショッピングカートを内容とするものである場合には、当該ECサイトで購入しようとする商品の発送先情報や、決済を完了させるための情報などが、ここで入力対象となる所定の情報となりうる。
【0053】
なおここで、所定の情報は様々なタイミングで入力を行い、また入力内容の加除修正を行うことが可能である。いったん受け付けた入力情報について、ユーザの任意に変更可能な場合のほか、所定のフォーマットに適合しない情報の入力を受け付けた場合には、当該フォーマットに適合するよう情報の再入力を促すメッセージを出力したうえで情報の再入力を受け付けるような場合もありうる。
【0054】
「回答出力手段」0712は、協働ページ作成部において、入力受付に応じた回答を出力するように構成される。ここでいう「入力受付に応じた回答」とは、入力を受け付けた事実に対応した回答である場合もあれば、具体的な入力内容に対応した回答である場合もある。すなわち、入力を受け付けた場合に、受け付けた内容にかかわらず「入力ありがとうございます」「申し込みを受け付けました」などのような回答を出力する構成が考えられる。また、「わかりました、配送希望時間は『12時~14時』ですね。」「お問い合わせの商品は『東京支店』『大阪支店』に在庫があります。」などのように、入力内容に対応した回答を出力する構成も考えられる。出力態様としては、回答を文字やアイコン、画像等にて表示出力することが考えられるが、入力受付に応じた回答を表示出力することによって、ユーザに対し、情報入力が完了したことを視認させ安心してもらうことができる。
【0055】
ここで回答出力のため、入力内容を識別するための機能を備えてもよい。具体的には、所定領域に情報が入力された場合又は入力されていない場合に、対応する内容の回答を出力するような構成である。例えば、商品発送先が所定欄内に入力されるよう設定されている場合に、当該所定欄内において情報入力を受け付けたかを識別し、当該識別結果に応じて回答を出力するような構成が考えられる。また、入力内容が複数の選択肢の中からユーザの任意による選択肢を選択入力するよう設定されている場合、選択された選択肢に応じた回答を出力するような構成も考えられる。
【0056】
なおさらに、単に入力を受け付けた内容を複製して回答として表示出力したり、受け付けた内容に応じて更なる情報入力を促す内容の回答を表示出力したりすることも考えられる。ここでの表示出力の具体的な態様としては、チャットボットのような会話形式にて表示されることが考えられる。これらの回答出力の仕組みを複数パターン組み合わせて提供することも可能であり、当該構成を採用することにより、あたかもユーザに対し、協働ページの提供主体と会話をしているような印象を与え、ストレスなく、情報の入力を促進させることができるようになる。
【0057】
またここで、入力受付手段による情報の受付と、回答出力手段による回答の出力に関する情報をコミュニケーション情報とし、アプリケーション関連情報を構成する情報としてコンバージョン計測のために用いるように構成されてもよい。ここでいうコミュニケーション情報の具体例としては、会話の回数や重複する質問及び回答の有無及び回数、会話完了までに必要な応答数又は応答割合、多くのユーザから受け付ける質問のIDや平均的な対話時間など、コミュニケーションに関する種々の情報が考えられる。これらの情報を取得可能にすることによって、より好適な回答出力態様の改善等の検討に資することができるようになる。
【0058】
本発明は所定のウェブサイトのコンバージョン計測を目的とするものであるとともに、当該コンバージョン計測を行う究極的な目標として、コンバージョン率を向上させることが挙げられる。本実施形態のような情報の入力を促進させる構成を採用することにより、協働ページひいては所定のウェブサイトのコンバージョン率の向上を促進することが可能になる。
【0059】
<具体的な構成>
本実施形態のコンバージョン測定システムを構成する各装置のハードウェア構成は、基本的には、図4を用いて説明した実施形態1のコンバージョン測定システムにおけるハードウェア構成と同様である。そこで以下については、これまで説明していない「入力受付手段」及び「回答出力手段」の具体的な処理について説明する。
【0060】
(入力受付手段の具体的な構成)
入力受付手段は、具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、協働ページ作成プログラムの実行に際し、CPUが記憶装置から「入力受付サブプログラム」をメインメモリに読み出して実行し、ユーザの管理する端末から所定の情報の入力を受け付け、メインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0061】
(回答出力手段の具体的な構成)
回答出力手段は、具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、入力受付サブプログラムの実行に際してCPUが記憶装置から「回答出力サブプログラム」をメインメモリに読み出して実行し、入力受付サブプログラムの実行により得られた入力に応じた回答を出力する。
【0062】
<処理の流れ>
図8は、本実施形態のコンバージョン測定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まずステップS0801では、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する(協働ページ作成ステップ)。なおこのとき、ステップSS0811として、ユーザの端末から所定の情報の入力を受け付ける(入力受付サブステップ)と、ステップSS0812として、入力受付に応じた回答を出力する(回答出力サブステップ)。その後ステップSS0813にて更なる情報の入力を受け付ける必要があるかどうかを判断し、必要ありとの判断結果であればステップSS0811以下の処理を繰り返す。必要なしとの判断結果であればステップS0802以下の処理に移行する。
【0063】
そしてその後ステップS0802では、協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付ける処理を行い(関連処理ステップ)、ステップS0803では、関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行う(アプリケーション関連情報通信ステップ)。
【0064】
<効果>
本実施形態のコンバージョン測定システムを用いることにより、実施形態1のコンバージョン測定システムを用いる場合と異なり、コンバージョンの効率的な計測にとどまらず、コンバージョン率の向上をも実現することが可能になる。
【0065】
<<実施形態3>>
<概要>
本実施形態のコンバージョン測定システムは、基本的には実施形態1や2に記載のコンバージョン測定システムの技術的特徴と同様であるが、協働ページにおけるユーザからの情報入力に応じて所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理を行う点を更なる技術的特徴として備えている。
【0066】
<機能的構成>
図9は、本実施形態のコンバージョン測定システムを一のコンピュータ(装置)で実現した場合の機能ブロックの一例を示す図である。同図において示されているように、本実施形態の「コンバージョン測定システム」0900は、「協働ページ作成部」0901と、「関連処理部」0902と、「アプリケーション関連情報通信部」0903と、「代行入力処理部」0904とを有する。基本的な構成は、実施形態1の図2を用いて説明したコンバージョン測定システムと共通するため、以下では相違点である「代行入力処理部」0904の機能について説明する。
【0067】
「代行入力処理部」0904は、協働ページにおけるユーザからの情報入力に応じて前記所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理を行うように構成されている。実施形態1で説明したように、本発明では協働ページにおける所定の処理(ECサイトにおける商品の購入手続や、アンケート入力、FAQの検索処理等)が完了したとの情報をもとに、所定のウェブサイトにおけるコンバージョンを計測することを特徴としている。そのため、協働ページにて入力を受け付けた情報を、所定のウェブサイトを管理するサーバにどのような態様にて出力するかについては特に言及をしていなかった。しかしながら、本来所定のウェブサイトの管理者にとって、協働ページの機能を新たに開発等する手間を省くことでメリットを享受することが本発明の一の効果であるため、協働ページを通じた情報の取得態様についても、手間を省くことが求められる。そこで協働ページの管理者においては、入力を受け付けた情報を適式な態様にて所定のウェブサイトを管理するサーバに送信する構成を採用することが望ましい。
【0068】
ここで「ユーザからの情報入力に応じて前記所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理」の具体例としては、入力された情報を当該入力受付時のフォーマットを維持したうえで所定のウェブサイトを管理するサーバに送信処理することが考えられる。この場合、協働ページ作成部において、あらかじめ所定のウェブサイトを管理するサーバにて管理可能な態様にて情報の入力を受付可能な内容にて協働ページを作成することが望ましい。
【0069】
そのほかにも例えば、協働ページにおいて入力を受け付ける情報の入力場所と、所定のウェブサイトを管理するサーバにて必要とされる情報の格納態様とを関連付けるためのルールをあらかじめ保持しておき、当該ルールに基づいて情報を加工したうえで送信処理するような構成も考えられる。
【0070】
具体例をもって説明すると、ECサイトを展開し協働ページにおいて商品発送先等の情報入力を受け付ける場合、ユーザが入力した商品発送先等の情報を、ECサイトの管理サーバに対してそのフォーマットを維持して送信することによって、ECサイトの管理者にて当該ユーザが商品購入の意思を示したことや、当該商品の発送先の情報を把握可能にすることが可能となる。いずれの構成を採る場合であっても、協働ページの管理するサーバを通じて所定のウェブサイトを管理するサーバへユーザから受け付けた入力情報を送信することができるため、ユーザや所定のウェブサイトの管理者の手間を要することなく、コンバージョン計測の効率化を図りつつ、ウェブサイトを運用することができる。
【0071】
<具体的な構成>
本実施形態のコンバージョン測定システムを構成する各装置のハードウェア構成は、基本的には、図4を用いて説明した実施形態1のコンバージョン測定システムにおけるハードウェア構成と同様である。そこで以下については、これまで説明していない「代行入力処理部」の具体的な処理について説明する。
【0072】
(代行入力処理部の具体的な構成)
代行入力処理部は、具体的にはコンピュータプログラムとコンピュータハードウェアにより構成され、CPUが記憶装置から「代行入力処理プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、ユーザの端末から受け付けた情報入力に応じて所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理を行う。
【0073】
<処理の流れ>
図10は、本実施形態のコンバージョン測定システムにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まずステップS1001では、所定のウェブサイトとの相互協働のためのウェブページである協働ページを一又は複数のアプリケーションを実行可能な構成にて作成する(協働ページ作成ステップ)。その後ステップS1002では、協働ページと、少なくとも前記所定のウェブサイトとを関連付ける処理を行い(関連処理ステップ)、ステップS1003では、関連付けに従い、協働ページにおいて実行可能なアプリケーションを所定のウェブサイトにおいても実行可能とするための情報であって、所定のアプリケーションにおけるコンバージョンを測定するための当該アプリケーション以外の情報であるアプリケーション関連情報の送受信を行う(アプリケーション関連情報通信ステップ)。そしてステップS1004では、協働ページにおけるユーザからの情報入力に応じて所定のウェブサイトに対する情報入力のための処理を行う(代行入力処理ステップ)。
【0074】
なお、代行入力処理ステップと、アプリケーション関連情報通信ステップとは、その処理の順序が逆でもよい。
【0075】
<効果>
本実施形態のコンバージョン測定システムを用いることにより、実施形態1や2のコンバージョン測定システムを用いる場合に比べ、より所定のウェブサイトの管理者にとり簡便なサイト運営環境を提供することができる。
【符号の説明】
【0076】
0200・・・コンバージョン測定システム、0201・・・協働ページ作成部、0202・・・関連処理部、0203・・・アプリケーション関連情報通信部

図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10