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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022116561
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】煙感知器
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20220803BHJP
   G08B 17/107 20060101ALI20220803BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
G08B17/00 G
G08B17/107 Z
H05K5/03 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021012787
(22)【出願日】2021-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】000111074
【氏名又は名称】ニッタン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】丸田 聡史
(72)【発明者】
【氏名】徳武 元行
(72)【発明者】
【氏名】田村 政徳
(72)【発明者】
【氏名】沼澤 隆
【テーマコード(参考)】
4E360
5C085
5G405
【Fターム(参考)】
4E360AA03
4E360AB02
4E360AB13
4E360AB17
4E360BA02
4E360BB22
4E360BD03
4E360CA02
4E360EA05
4E360ED02
4E360ED03
4E360GB99
4E360GC08
5C085AA03
5C085AB01
5C085BA31
5C085CA15
5C085FA11
5G405AA01
5G405AB02
5G405CA21
5G405FA03
5G405FA06
(57)【要約】
【課題】煙感知器において作動表示灯の点灯時は視認性が良好で作動表示灯の非点灯時には目立たないようにする。
【解決手段】本体部と該本体部の上側全体を覆うカバー部材とからなる筐体の内部に、光電式煙センサを有する感知部を備えた電子回路が実装された回路基板が収納されてなるとともに、外部から視認可能な防虫網を備えた火災感知器において、前記カバー部材には、感知部が臨む開口部を有するカバー本体部と、感知部を覆うヘッド部と、該ヘッド部とカバー本体部とを連結する複数の柱とが設けられ、複数の柱の間にそれぞれ煙流入口が形成され、作動表示灯を構成する光放出部を有し該光放出部がカバー部材の表面側を向くように光放出部材が配設され、建造物の天井面に設置された状態で、光放出部の下方側を覆うように光が漏洩可能であってカバー部材の表面色と同系色の不透明な被覆層を設けるようにした。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と該本体部の上側を覆うカバー部材とからなる筐体の内部に、光電式煙センサを備えた感知部と、該感知部からの信号に基づいて火災の発生を検出する電子回路が実装された回路基板と、が収納されてなるとともに、外部から視認可能な防虫網を備えた煙感知器において、
前記カバー部材には、前記感知部が臨む開口部を有するカバー本体部と、前記感知部を覆うヘッド部と、該ヘッド部と前記カバー本体部とを連結する複数の柱とが設けられ、前記複数の柱の間にそれぞれ煙流入口が形成され、
作動表示灯を構成する光放出部を有し該光放出部が前記カバー部材の表面側を向くように光放出部材が配設され、
前記光放出部を覆うように光が漏洩可能であって前記カバー部材の表面色と同系色の不透明な被覆層が設けられていることを特徴とする煙感知器。
【請求項2】
前記作動表示灯は、環状をなし前記カバー部材の前記開口部の近傍であって前記柱の外側位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の煙感知器。
【請求項3】
前記被覆層は、前記光放出部の露出側表面に形成された被膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の煙感知器。
【請求項4】
前記光放出部材は前記カバー部材の内側に配設され、
前記被覆層は、前記カバー部材の前記光放出部と対向する部位に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の煙感知器。
【請求項5】
前記部位は薄肉部であり、少なくとも前記複数の柱の近傍を除く部位に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の煙感知器。
【請求項6】
前記筐体の内部には、前記煙流入口に臨み前記感知部を囲むように配設された前記防虫網が収納されており、
前記防虫網は、その外側の表面に前記カバー部材の表面色と同系色の層が形成もしくは全体が前記カバー部材の表面色と同系色の樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の煙感知器。
【請求項7】
前記感知部は、前記光電式煙センサを内蔵する暗箱および該暗箱を保持する暗箱基台を備え、前記暗箱は、前記光電式煙センサを収納する収納空間を内側に有し前記収納空間の外側にラビリンス構造の遮光壁が設けられており、
少なくとも前記遮光壁の前記防虫網が接する部位はカバー部材の表面色と同系色に着色されていることを特徴とする請求項6に記載の煙感知器。
【請求項8】
前記暗箱基台には前記カバー部材の前記開口部が外側に嵌合可能なリブが設けられ、
前記リブの上面及び該リブの暗箱側となる内周面の一部は、前記カバー部材の表面色と同系色に着色されていることを特徴とする請求項7に記載の煙感知器。
【請求項9】
前記光放出部と前記防虫網の間に投光経路となる空間もしくは光透過性を持つ部材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の煙感知器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災感知器に関し、特に発光素子と受光素子とからなる光電式煙センサを使用した火災感知器(煙感知器)に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、火災感知器として、発光素子から発せられた光が煙粒子により散乱され、その散乱光を受光素子で受光することによって煙を感知する光電式煙センサを使用した煙感知器が知られている。
煙感知器の光電式煙センサには、外部から光が入らないようにするラビリンス構造の遮光壁を周囲に有する暗箱内に、発光素子と受光素子を、互いの光軸をずらした状態で収納し、火災発生時に暗箱内に煙が流入すると、発光素子から照射された光が煙粒子によって散乱され、その散乱光を受光素子が感知すると火災発生と判断して警報を発生するように構成されているものがある。
【0003】
ところで、火災感知器は、一般に、防火対象物の多くの天井が白色であることから非発報状態では目立たないように、その設置される環境色として用いられることが多い白色に合わせて火災感知器の筐体(ケース)の表面色を、白色を基調としたものが多い。一方、火災検出時に点灯又は点滅する作動表示灯は、例えば天井面に設置された状態で、その点灯時に視認性が良好となることが要求される。そのため、感知器本体(筐体)の一部に窓部を設け、その窓を通してスポット状の作動表示灯の発光表示が視認できるように構成されている(例えば特許文献1)。また、360°全方向からの視認性を良好にするため、作動表示灯を複数設けた煙感知器もある(例えば特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-126165号公報
【特許文献2】特開2013-8084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
火災感知器が設置される天井面は白色又は白系色であることが多いため、設置環境に合った白色を基調とした火災感知器を設置することで火災感知器を目立たなくすることができる。火災感知器が熱感知器である場合、熱の伝導をとらえられれば良いため、使用する検知素子にもよるがその検知用開口を全く設けず感知器を形成することも可能である。しかし、光電式煙センサを使用した煙感知器は、検出対象の煙粒子を取り込むことが煙検知の為に不可欠であり、そのため煙の流入を阻害しない比較的大きな煙流入口が外カバーに設けられ、その近傍に煙センサを囲むように防虫網が配設されている。従来の煙感知器の防虫網は暗い色をしているため、煙感知器本体を環境色に合わせて白系色とすることで煙感知器を目立たなくしても、煙流入口を介して暗い色の防虫網が目立ってしまい、煙感知器全体として周囲の色と調和しないという課題がある。また、煙感知器には、煙センサを収納する暗箱が設けられる構成であるが、暗箱はその特性から黒色系の樹脂で形成されるので、その一部が防虫網越しに見えることで、設置環境に合った白色を基調とした火災感知器を設置したとしても防虫網越しに見える暗箱の暗い色が目立ってしまうという課題がある。
【0006】
また、特許文献2の煙感知器のように、作動表示灯を設ける場合、作動表示灯は光を誘導させるために透明もしくは半透明の材料で形成することとなるが、そのようにすると、設置環境に合った白色を基調とする感知器ケース(外カバー)の表面に色の異なる作動表示灯が露出した構成となるため、非点灯時に作動表示灯の表面が感知器ケースの色(設置環境に合った白色)と調和せず、作動表示灯が目立ってしまうという課題がある。
【0007】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、光電式煙センサを用いている煙感知器において、作動表示灯の作動(点灯)時は視認性が良好で作動表示灯の非作動(非点灯)時には目立たないようにすることにある。
本発明の他の目的は、防虫網や、暗箱、暗箱基台などの部品が目立つことを抑止し、設置環境に馴染むようにすることができる煙感知器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明は、
本体部と該本体部の上側を覆うカバー部材とからなる筐体の内部に、光電式煙センサを備えた感知部と、該感知部からの信号に基づいて火災の発生を検出する電子回路が実装された回路基板と、が収納されてなるとともに、外部から視認可能な防虫網を備えた煙感知器において、
前記カバー部材には、前記感知部が臨む開口部を有するカバー本体部と、前記感知部を覆うヘッド部と、該ヘッド部と前記カバー本体部とを連結する複数の柱とが設けられ、前記複数の柱の間にそれぞれ煙流入口が形成され、
作動表示灯を構成する光放出部を有し該光放出部が前記カバー部材の表面側を向くように光放出部材が配設され、
前記光放出部を覆うように光が漏洩可能であって前記カバー部材の表面色と同系色の不透明な被覆層が設けられているように構成したものである。
【0009】
上記のような構成を有する煙感知器によれば、作動表示灯を構成する光放出部を覆うようにカバー部材の表面色と同系色の被覆層が設けられているため、作動表示灯の非点灯時には設置環境の色に調和し目立たないようにすることができる。また、光放出部を覆う被覆層は光が漏洩可能であるため、作動表示灯の点灯時は点灯状態を視認できる。
ここで、前記作動表示灯は、環状をなし前記カバー部材の前記開口部の近傍であって前記柱の外側位置に配置されているようにする。
これにより、光放出部が環状をなすこととなるため、作動表示灯の点灯時は全方位からの視認性が良好となる。
【0010】
また、前記被覆層は、前記光放出部の露出側の表面に形成された被膜で構成する。
かかる構成によれば、光放出部の露出側の表面に被膜を形成するだけで良いので、例えば塗料を塗布することで容易に被膜を形成して作動表示灯の非点灯時に感知器が設置環境の色に調和し目立たないようにすることができる。
【0011】
あるいは、前記光放出部材は前記カバー部材の内側に配設され、
前記被覆層は、前記カバー部材の前記光放出部と対向する部位に形成されているように構成する。
かかる構成によれば、カバー部材の光放出部と対向する部位に被覆層を形成するだけで良いので、容易に作動表示灯の非点灯時に感知器が設置環境の色に調和し目立たないようにすることができる。
【0012】
さらに、望ましくは、前記部位は薄肉部であり、少なくとも前記複数の柱の近傍を除く部位に形成されているようにする。
かかる構成によれば、ヘッド部とカバー本体部とを連結する柱の近傍はカバー部材の肉厚が厚くなるため、柱の基部の強度が低下するのを回避することができ、ヘッド部に外力が作用しても変形を起こしにくくすることができる。
【0013】
また、望ましくは、前記筐体の内部には、前記煙流入口に臨み前記感知部を囲むように配設された前記防虫網が収納されており、
前記防虫網は、その外側の表面に前記カバー部材の表面色と同系色の層が形成もしくは全体が前記カバー部材の表面色と同系色の樹脂で形成されているようにする。
かかる構成によれば、防虫網の表面とその周囲のカバー部材の表面とが同系色となるため、防虫網自体が目立つことを抑止し、感知器が設置環境に馴染むようにすることができる。
【0014】
また、望ましくは、前記感知部は、前記光電式煙センサを内蔵する暗箱および該暗箱を保持する暗箱基台を備え、前記暗箱は、前記光電式煙センサを収納する収納空間を内側に有し前記収納空間の外側にラビリンス構造の遮光壁が設けられており、
少なくとも前記遮光壁の前記防虫網が接する部位はカバー部材の表面色と同系色に着色されているようにする。
かかる構成によれば、防虫網の内側の遮光壁の防虫網と接する部位がカバー部材の表面とが同系色となるため、防虫網の内側の遮光壁の色が透けて見えることで、暗箱が目立つことを抑止することができる。
【0015】
さらに、望ましくは、前記暗箱基台には前記カバー部材の前記開口部が外側に嵌合可能なリブが設けられ、前記リブの上面及び該リブの暗箱側となる内周面の一部は、前記カバー部材の表面色と同系色に着色されているようにする。
かかる構成によれば、カバー部材の開口部が嵌合する暗箱基台のリブの上面及び内周面とその周囲のカバー部材の表面とが同系色となるため、暗箱基台が目立つことを抑止することができる。
【0016】
さらに、望ましくは、前記光放出部と前記防虫網の間に投光経路となる空間もしくは光透過性を持つ部材を設けるようにする。
かかる構成によれば、光放出部から放出された光が防虫網の表面に照射されることで、防虫網の外周面を利用して作動表示をすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、光電式煙センサを用いている煙感知器において、作動表示灯の点灯時は視認性が良好で作動表示灯の非点灯時には目立たないようにすることができる。また、防虫網や、暗箱、暗箱基台などの部品が目立つことを抑止し、煙感知器が設置環境に馴染むようにすることができるという効果がある。
また、煙感知器の視認できる部分を同系色に統一できるため、要求される設置環境の色に合わせた配色で目立たない煙感知器が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る光電式煙センサを備えた煙感知器の一実施形態を示す分解斜視図である。
図2】実施形態の煙感知器の内部構成を示す中央断面図である。
図3図1に示す実施形態の煙感知器を構成する外カバーを逆さにして斜め上から見た斜視図である。
図4】実施形態の煙感知器を構成する感知器本体と本体カバーとの結合部の詳細を示す要部拡大断面図である。
図5】本発明に係る煙感知器の第2実施形態の内部構成を示す中央断面図である。
図6】(A)は第2実施形の煙感知器の外カバーの係止爪形成部分の断面拡大図、(B)は外カバーの柱形成部分の断面拡大図、(C)は外カバーの(A)および(B)以外の内側リブの形成部分の断面拡大図である。
図7】煙感知器の外カバーの光放出部による表示形態の一例を示す斜視図である。
図8】本発明に係る煙感知器の他の実施形態の内部構成を示す中央断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明を適用した煙感知器の一実施形態について説明する。
本実施形態の煙感知器10は、火災に伴い発生した煙を感知可能な感知器であり、建造物の天井面などに設置されて使用されるように構成されている。なお、以下の説明では、特に断り書きがない場合は、煙感知器10を建造物の天井面に設置した状態で上になる側を下側、下になる側を上側とする。
【0020】
本実施形態の煙感知器10は、図1に示すように、感知部を収容するための収容凹部11Aを有し建造物の天井面に取り付けるための円筒状の本体ケース11(特許請求の範囲における本体部に相応)と、煙の流入口となる開口を有し前記本体ケース11の上側全体を覆う外カバー12とを備え、本体ケース11と外カバー12とにより内部に収容空間を有する筐体が形成される。
なお、本体ケース(本体部)11は、図1で示した構造に限定されるものでなく、煙感知機能を構成する構成部材や部品を収納できる構造であればよい。
また、煙感知器10は、前記本体ケース11の収容凹部11A内に収容され固定される回路基板13と、ラビリンス構造の遮光壁を有し前記回路基板13に搭載される暗箱基台14と、該暗箱基台14の縁部の内側に係合し載置される円筒状の防虫網15と、該防虫網15を挟んで前記暗箱基台14に係合し暗箱を形成する暗箱カバー16とを備え、これらの構成部材が、上記筐体内に収納され本体ケース11と外カバー12とが結合されることで感知器が構成される。
【0021】
本体ケース11は煙感知器10の下側筐体壁を構成するもので、本体ケース11の下面には、予め天井面に設置された取付基台(図示省略)と連結し、当該煙感知器10を天井面に固定するための連結金具17が3個設けられている(図1ではこのうち1個が見えている)。また、本体ケース11には、収容凹部11A内に収容された回路基板13および暗箱基台14を固定するネジ18が挿通されるボス部11bが3個設けられている(図1ではこのうち1個が見えている)。さらに、本体ケース11の外周壁には、外カバー12の係止爪12d(図3参照)の先端の爪部が係合する係合部11cが設けられている。
【0022】
暗箱基台14には、例えば赤色発光するLED(発光ダイオード)のような発光素子19Aを収納する収納部14aと、フォトダイオードのような受光素子19Bを収納する収納部14bが設けられるとともに、収納部14a,14bの底壁には、発光素子19Aと受光素子19Bのリード端子19aと19bが挿通可能な細孔(図示省略)がそれぞれ形成されており、暗箱基台14の下面より突出した各素子のリード端子の先端が回路基板13を貫通し、フロー半田付け等によって接続される。また、暗箱基台14には、外カバー12の中央の開口部12Aに嵌合する上面視で円形をなすリブ14eが設けられている。
【0023】
さらに、暗箱基台14には、回路基板13側(図では下方)へ向かって突出する2本の係止片(フック)14cが設けられ、これらの係止片14cの先端が回路基板13に形成されている係合穴13cに係合することで、暗箱基台14と回路基板13とが一体化されるように構成されている。回路基板13は、上面および下面に火災感知のための電子回路を構成する抵抗や容量、IC(半導体集積回路)などの電子部品が実装されるプリント配線基板により構成され、該基板にはネジ挿通穴13aが3箇所形成されており、連結金具17のネジ穴および本体ケース11の底壁のボス部11bを貫通して回路基板13のネジ挿通穴13aに挿通されたネジ18によって本体ケース11の収容凹部11A内に固定される(図1,2参照)。
【0024】
なお、受光素子19Bは導電性材料で形成された電磁シールドケース20に収納された状態で収納部14bに挿入されるように構成されている。また、暗箱カバー16には、暗箱基台14の収納部14a,14bに対応して、内側に収納される素子を囲むように形成された遮光壁16a,16bが設けられている。遮光壁16a,16bは暗箱基台14側に設けられていても良い。
一方、外カバー12には、その中央に、暗箱の上部が突出可能な円形状の開口部12Aが形成されるとともに、該開口部12Aより突出した暗箱カバー16の円板状の蓋部16cの縁部に係合される円板状のヘッド部21が設けられ、該ヘッド部21と外カバー12の本体部の上壁との間に、上記開口部12Aに連通する開口22が円周方向に沿って複数個形成され、該開口22が外部の煙をケース内部に流入可能にする煙流入口として機能するように構成されている。
【0025】
また、外カバー12の中央の上記開口部12Aの縁には、リング状に形成されたアクリル樹脂などの透明材料からなる光放出部材23が嵌合されるように構成されている。そして、この光放出部材23には、下方へ向かって垂下するように形成された一対の棒状の光ガイド部23aが結合されており、該光ガイド部23aのうち一方の先端(下端)の光入射部(端面)が、回路基板13上に実装される図示しない動作状態報知用の発光ダイオード(LED)と対向するように構成されている。また、図示しないが、リング状の光放出部材23の外側面には小さな突起が複数形成されているとともに、光放出部材23の外側面に接する外カバー12の開口部12A近傍の光放出部材収納部の内側面には、上記突起に対応する位置に細孔が形成されており、突起が細孔に係合することで、光放出部材23が外カバー12の開口部12Aの内側に係止されるように構成されている。
【0026】
図3図1の感知器を構成する外カバー12を逆さにして斜め上から見た斜視図である。図3に示すように、外カバー12の外縁には上方(図1では下方)へ向かって立設された外側リブ12aが、また外カバー12の開口部12Aの開口端から少し離れた位置に上方(図1では下方)へ向かって立設された内側リブ12bが設けられ、外側リブ12aと内側リブ12bとの間には円環状の凹部が形成されている。そして、外側リブ12aには、その一部を切り欠くことで、水抜き穴12cがほぼ90°間隔で4箇所に形成されている。
さらに、外カバー12の開口部12Aの近傍には、前記リング状の光放出部材23に設けられている2本の光ガイド部23aが挿通される2個の貫通穴12iが形成されている。また、内側リブ12bよりも前記開口部12Aに近い部位には、水抜き穴12hが形成されている。
【0027】
また、上記内側リブ12bとほぼ同一半径位置であってやや中心側に寄った位置には、上記内側リブ12bの高さよりも充分に高い高さを有し前記本体ケース11の外周壁の係合部11c(3箇所)に係合可能な係止爪12dがほぼ120°間隔で3箇所に形成されているとともに、上記内側リブ12bの上記係止爪12dに対応する部位には、係止爪12dの幅よりも若干広い幅を有する切欠き12e(3箇所)がそれぞれ形成されている。
【0028】
一方、本体ケース11の外周壁の周面の上部には、図1に示すように、3箇所に係合部11cが形成されているとともに、上端から少し下へ離れた位置に周外方向へ突出するリング状のリブ11dが形成されている。本体ケース11に外カバー12を装着すると、外カバー12の係止爪12dが、本体ケース11の係合部11cとによって、両者が一体化されるとともに、リブ11dの下面が外カバー12の上記内側リブ12bの上端面に接触するように、リブ11dの高さが設定されている。
【0029】
次に、本発明の要旨である煙感知器の表面側の部品や視認できる部位を環境に調和させるための工夫について説明する。
従来の一般的な煙感知器において視覚的に最も目立つ部位は、煙流入口である開口22に臨む防虫網15の外周面である。その他、暗箱基台14に設けられている外カバー12の嵌合用のリブ14eの上面及び内周面や、ラビリンス構造の遮光壁14dのうち防虫網15の内面が接する部位、リング状の光放出部材23の露出面などがある。このうち、嵌合用のリブ14eは、外カバー12の煙流入口(開口22)へ外部から煙が流入し易くなるように、上端部の内側に中央に向かって下り傾斜するテーパ面が形成されているため、煙感知器を斜め下方から見た際にそのテーパ面の素材色(暗い色)が目立っていた。
【0030】
そこで、本実施形態の煙感知器においては、防虫網15の外周面に外カバー12の表面と同系色(一般には白色系)の塗料を塗布して、目立たなくしている。また、防虫網15の外周面に塗料を塗布する代わりに、外カバー12の表面と同系色の樹脂で防虫網15を形成するようにしても良い。なお、防虫網15は厚さが比較的薄いため、一般的には金属製のメッシュが用いられているが、樹脂で形成することは特開2004-55848号公報や特開2006-195652号公報にも記載されている。
【0031】
次に、暗箱基台14に設けられている外カバー12の嵌合用のリブ14eに関しては、その上面及び暗箱側の内周面(テーパ面)に外カバー12の表面と同系色の塗料を塗布することとした。リブ14eは設置状態の感知器を真下から見た際は外カバー12のヘッド部21と重なって隠れるため殆ど見えないが、斜め下から見た際はリブ上面及び内周面(テーパ面)が視認できるためこれらの領域を外カバーと同系色にする必要がある。このため、リブ上面及び内周面(テーパ面)に外カバー12の表面と同系色の塗料を塗布すればよい。
暗箱基台14は、内部に収納される光電式煙センサの受光素子へ外部からの光が遮光壁の表面で乱反射して届いてしまうのを防止するため、黒色系の樹脂で形成されることが多い。従って、暗箱基台14自身を外カバー12の表面と同系色の樹脂で形成することは望ましくなく、塗料を塗布するのは煙検知領域外となる外カバー12の嵌合用のリブ14eの上面及び内周面(テーパ面)にとどめるのが良い。
また、ラビリンス構造の遮光壁14dのうち防虫網15の内面が接する部位(図1のドットが付されている部位)も外カバー12の表面と同系色の塗料を塗布する。遮光壁14dが黒色系であると、外周面が白色系にされた防虫網15の目を通して内側の遮光壁14dが透けて見えて目立ってしまうので、それを回避するためである。
【0032】
なお、遮光壁14dの防虫網に接する面に白色系の塗料を塗布すると、暗箱基台14を黒色系の樹脂で形成して内部の受光素子へ外部からの光が届くのを防止する機能が損なわれる可能性があるが、暗箱基台14に関しては、初期の検査において、外部から漏れこむ僅かに届く光を利用して受光素子が正常に動作するか検査できるようにするため、黒に近い灰色の樹脂で形成する設計手法がある。従って、遮光壁14dの防虫網に接する面(最外周の面)の一部に白色系の塗料を塗布すること自体にはそれほど問題はないが、塗料の塗布面積が広くなる(防虫網に接する面(最外周の面)以外にも広げる)と暗箱基台14の機能が損なわれるので、塗布する範囲は暗箱基台14の樹脂の色やラビリンス構造等の関係で適宜設定するのがよい。
【0033】
一方、光放出部材23に関しては、本体ケース11や外カバー12は一般に建物の白色系の天井面に設置された際に感知器が目立たたないようにするため白色系の樹脂で形成もしくは白色系の塗料が表面に塗布されているのに対し、リング状の光放出部材23は、上述したように透明な材料で形成されているので、そのままでは光沢のある光放出部材23の表面色と外カバー12の表面色とが異なることで、光放出部材23が目立ってしまう。
そこで、本実施形態の煙感知器においては、光放出部材23の露出側の表面(上面)にのみ、外カバー12の表面と同系色の不透明な塗料を塗布して、図4に示すように、薄い被膜23bが形成されている。
【0034】
上記被膜23bは、不透明であるが、回路基板13上のLEDが点灯されてその光が光ガイド部23aから光放出部材23へ誘導されると、外カバー12の表面側へ漏れて明るく光らせることができるように形成される。そのため、被膜23bは、できるだけ薄く形成するのが望ましい。ただし、被膜23bの厚さを薄くすると剥がれ易くなるので、光の透過量と耐久性との兼ね合いで厚さを決定すると良い。
【0035】
以上の説明では、光放出部材が360度あらゆる方向からでも視認性の良いリング状とした例を説明したが、スポット状の作動表示灯が設けられる場合も同様に外カバーに面する部分に外カバーと同系色の被膜を形成することで、作動表示灯が発光した際は見やすく、作動表示灯が非作動時には外カバーと同系色で目立たないように煙感知器を構成できる。
さらに、スポット状の作動表示灯が砲弾型のLEDで構成されてもよく、作動表示灯の外カバーの表面側に外カバーと同系色の被膜を形成する構成としても良い。
また、光放出部材23の表面に被膜23bを形成するとともに外カバー12自身をある程度光を通すことができる材料で形成するようにしても良い。なお、感知器のカバーを、光を通すことができる樹脂で形成して、内側配設されたLEDの点灯状態を視認可能にすることは熱感知器ではあるが特開2006-215865号公報にも記載されている。
【0036】
以上説明したように、本実施形態の煙感知器においては、光放出部材23の表面に塗料等からなる薄い被膜23bが形成されているため、光放出部材23が目立ってしまうのを防止することができる。また、防虫網15の外周面に外カバー12の表面と同系色(一般には白色系)の塗料を塗布、または防虫網15を外カバー12の表面と同系色の樹脂で形成しているため、防虫網15が目立ってしまうのを防止することができる。
さらに、暗箱基台14の外カバー12の嵌合用のリブ14eの上面及び内周面に外カバー12の表面と同系色の塗料が塗布されているため、リブ14eの一部が目立ってしまうのを防止することができる。
【0037】
なお、上記実施形態では、光放出部材23の表面と防虫網15の外周面と暗箱基台14の外カバー12の嵌合用のリブ14eの上面及び内周面を外カバー12の表面と同系色にすると説明したが、これらのうち、防虫網15と暗箱基台14は外カバー12の内側の外光の届きにくい箇所に設けられているので、防虫網15の表面と暗箱基台14のリブ14eの上面及び暗箱側の内周面は光放出部材23の表面よりも明るい色となるようにしても良い。これにより、煙感知器が建物の天井面等に設置された状態で、防虫網15の表面と暗箱基台14のリブ14eをより一層目立たないようにすることができる。
また、以上の説明では、被膜は塗料を塗布で形成する例を説明したが、被膜はシールの貼り付けで形成しても同様の効果が得られる。
さらに、上記で説明した例を個々に実施することで、設置環境の色に馴染まない部位(面積)を減らすことができるため、個別の実施でも効果が望める。
【0038】
(第2実施形態)
図5図7には、本発明に係る煙感知器の第2の実施形態が示されている。
第2実施形態の煙感知器は、図5に示すように、リング状の光放出部材23を外カバー12の設置状態で下側となる部位に配設することで、リング状の光放出部材23を外カバー12で覆い、リング状の光放出部材23が外部から直接視認できないように構成するとともに、外カバー12のリング状の光放出部材23の上面に対向する部位の厚さを他の部位の厚さよりも薄くした薄肉部12fを設けたものである。
これにより、作動表示灯(LED)の非点灯時にはリング状の光放出部材23は外から全く見えず、作動表示灯が点灯されるとLEDからの光がリング状の光放出部材23に誘導され、表面から光が出射され、その光が外カバー12の厚さの薄い部分を透過して、外カバー12の表面がリング状に明るくなり、作動表示灯の点灯状態を視認することができるようになる。
【0039】
光放出部材23を外カバー12の下側に配設した点以外は、第1の実施形態と同じであり、防虫網15の外周面に外カバー12の表面と同系色の塗料が塗布、または防虫網15が外カバー12の表面と同系色の樹脂で形成されている。また、暗箱基台14に設けられている外カバー12の嵌合用のリブ14eの暗箱側の内周面(内側面およびテーパ面)に外カバー12の表面と同系色の塗料が塗布される。さらに、ラビリンス構造の遮光壁14dのうち防虫網15の内面が接する部位も外カバー12の表面と同系色の塗料が塗布されている。
【0040】
リング状の光放出部材23は、外側面には小さな突起が複数形成されているとともに、光放出部材23の外側面に接する外カバー12の開口部12A近傍の光放出部材収納部の内側面には、上記突起に対応する位置に細孔が形成されており、突起が細孔に係合することで、光放出部材23が外カバー12の開口部12Aの内側に係止されるように構成されている。光放出部材23の内側面に複数の小さな突起を形成するとともに、光放出部材23の内側面に接する暗箱基台14のリブ14eの外側面の、上記突起に対応する位置に細孔を形成して、突起を細孔に係合させることで、光放出部材23が暗箱基台14のリブ14eの外側に係止されるように構成しても良い。
【0041】
次に、光放出部材23を覆う外カバー12の光放出部材23の上面に対向する部位の具体的な構造について、図6(A)~(C)を用いて説明する。なお、図6(A)~(C)は、それぞれ外カバー12の係止爪形成部、煙流入口の柱形成部およびそれ以外の部分の断面形状を示す拡大図である。
【0042】
外カバー12の係止爪12dの形成部には、図6(A)に示すように、係止爪12dの内側(図6では左側)に薄肉部12fが設けられている。また、薄肉部12fの端部にリブRが設けられ、このリブの一部を切り欠くことで水抜き穴12jが形成されている。このようにすることで、水抜き穴12jが下方から見えず、目立たなくすることができる。
また、外カバー12の煙流入口(22)の柱12gが設けられている部位は、図6(B)に示すように、外カバー12のリブ12bの内側(図6では左側)と外側とで同じ厚さを有するように形成されている。図6(A)と(B)以外の部分は、図6(C)に示すように、薄肉部12fが設けられている。
【0043】
上記のように外カバー12の光放出部材23の上面に対向する部位に薄肉部12fが設けられていることによって、光放出部材23から出射した光は、この薄肉部12fを透過することで外カバー12の表面が明るく光り、光放出部材23が外カバー12で覆われたとしても、作動表示灯の視認性がほとんど低下することがない。
また、上記のように外カバー12の開口部12Aの近傍に薄肉部12fを設けることにより、外カバー12特にヘッド部21を支える柱の基部の強度が低下することが想定されるが、本実施形態においては、図6(B)に示すように、外カバー12の煙流入口の柱形成部近傍には薄肉部12fを設けていないため、ヘッド部21に外力が作用した際に煙流入口の柱12gの基部およびヘッド部21の強度が低下するのを抑制することができる。
一方、外カバー12の設置態様(手が届きにくい天井設置)を考えた場合、強度の多少の低下は無視できる程度であるためリング状の光放出部材23に沿って途切れなく薄肉部12fを形成する事により、途切れのないリング表示を行うことができる。
【0044】
図7には、第2実施形態の煙感知器が天井に設置された状態を斜め下方から見た外観が示されている。図7において、ハッチングが付されている部位が外カバー12の薄肉部12fに相当する部位であり、内部のLEDが点灯されると、その光が内側のリング状の光放出部材23へ誘導され、ハッチング部分が均等に明るく光るようになる。そのため、図7の例では若干途切れる部分があるものの、ほぼリング状に点灯する作動表示灯として機能するため、第1実施形態(図1図4)の煙感知器と同様に、360°全方向からの視認性が良好である。
【0045】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態のものに限定されるものではない。
煙感知器の作動表示灯の作動時(発光時)に外カバー表面から発光が目視できる形にできればよく、外カバーを設置した時点で、リング状の光放出部材23に重なる外カバー部分の肉厚が外カバーの外側に光を透過できる厚さとなっていればよい。その1例として、実施例2の外カバー部材12全体を、薄肉部と同等の肉厚で形成し、作動表示灯のリング表示を明確にするため、及び外カバーの強度を上げるために作動表示灯の外側(センサから離れる方向)にだけ第2の外カバーを重ねる構造とし、作動表示灯の外側(センサから離れる方向)の透過光量を下げることで目視の際の表示状態をより明確なリング形状に表示できるとともに外カバーとしての強度を確保することも可能である。
また、上記実施形態では、外カバー12の煙流入口としての開口22を形成する柱12gの数が4本のものを示したが、柱12gの数は3本あるいは5本以上であってもよい。
さらに、上記実施形態では、光放出部材23の光放出面(表示灯)を円形としたものを示したが、円形でなくてもよく、楕円形あるいは複数の屈曲部を有する星形や花形のような形状でもよい。
【0046】
(その他の実施形態)
上記第1実施形態及び第2実施形態の煙感知器では外カバー12の表面側(設置状態で目視できる側)から作動表示灯が確認可能な構成について説明した。
次に、作動表示灯の非作動時には目立たず、作動表示灯の作動時における視認性を良好にするための第1及び第2実施形態以外の構造の例を、図8を用いて説明する。
図8に示す例は、基本的な構造は第2実施形態と同様であるが、リブ14eを暗箱基台14と一体成型せずに別体とし、図5のリブ形成位置と同位置に嵌め込み固定する構成としている点と、別体としたリブ14eは光透過性を持つ材料で形成している点が異なる。
【0047】
第2実施形態の煙感知器の構成に対して、上記2点を変更することで、光放出部材23から光の投光を、光透過性を有するリブ14eを介して防虫網(表面が外カバー12と同系色)15の表面に光放出部材23からの光を照射し、防虫網の表面に作動表示灯の作動表示を行うことができる。これにより、作動表示灯の非作動時においては外観を外カバーの色に統一することができ、外カバーの色を設置環境の色に合わせることで環境に調和する煙感知器を実現することができる。なお、リブ14eの上面及び内周面(テーパ面)には外カバー12の表面と同系色の塗料が塗布されることとなる。
【0048】
図8の例では、防虫網の表面への投光表示と第2実施形態の煙感知器における外カバー12の光放出部材23と重なる部分(薄肉部)からの透光表示も合わせて実施できる構造を示しているが、防虫網の表面への投光表示だけを実施するように構成しても良く、それにより、作動表示灯の非作動時には目立たず、作動表示灯の作動時に視認性を良好にする機能を果たすことができる。
また、図8の例では、外部から視認できない外カバー12の下にリング状の光放出部材23が配置され、リング状の光放出部材23からリブ14eを介して防虫網15の表面に投光する例を説明したが、このような構成に限定されるものではない。リング状の光放出部材23からの光が防虫網15の表面に投光できる機能を実現できれば良いので、例えば暗箱基台14にリブ14eが必要でない構造の煙感知器では、リング状の光放出部材23から防虫網の表面までの投光経路が充分に確保されるように構成されていればよい。また、リング状の光放出部23は開口部12Aの内側に配置されても良く、この場合も発光時に光放出からの光が防虫網に投光され、外部から視認可能となるように各部が配置されていれば良い。
【符号の説明】
【0049】
10 火災感知器(光電式煙感知器)
11 本体ケース
11c 係合部
11d リブ
12 外カバー(カバー部材)
12A 開口部
12b 内側リブ
12d 係止爪(係止手段)
12f 薄肉部
12g 煙流入口を形成する柱
13 回路基板
14 暗箱基台
14d 遮光壁
14e リブ
15 防虫網
16 暗箱カバー
19A 発光素子
19B 受光素子
21 外カバーのヘッド部
22 開口(煙流入口)
23 光放出部材
23b 被膜(塗膜)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8