(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022011692
(43)【公開日】2022-01-17
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
A47B 9/20 20060101AFI20220107BHJP
A47B 13/00 20060101ALI20220107BHJP
【FI】
A47B9/20
A47B13/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020112999
(22)【出願日】2020-06-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・株式会社オリバーの東京本社ショールームで展示、令和1年12月13日 ・ウェブサイト(https://place2-5.oliverinc.co.jp/%e3%82%aa%e3%83%aa%e3%83%90%e3%83%bc%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e6%9c%ac%e7%a4%be1f%e3%82%92%e6%94%b9%e8%a3%85%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f/)に掲載、令和1年12月18日 ・展示会(第2回名古屋働き方改革EXPO)の招待状を配布、令和2年1月15日 ・カタログ(株式会社オリバー、CREATE NEW STANDARDS Furniture & Interior For Car dealer カーディーラー向け家具カタログ、第2,13,14頁)を発行、令和2年2月10日 ・第2回名古屋働き方改革EXPOに出品、令和2年2月12日 ・株式会社オリバーの岡崎本社ショールームで展示、令和2年2月17日
(71)【出願人】
【識別番号】591280186
【氏名又は名称】株式会社オリバー
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 泰昭
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NN02
(57)【要約】
【課題】使用性を向上させることができるテーブルを提供すること。
【解決手段】床面に載置され、天板1を支持する架台9と、天板1の下方に配置された複数のモニター6(OA機器)と、を備え、天板1には、複数のモニター6が通過可能な開口部11が形成され、架台9には、床面に対して天板1、および複数のモニター6を一体的に昇降させるための動作を行う天板昇降装置3と、天板1に対して複数のモニター6を昇降させるための動作を行うモニター昇降装置5とが設置されて、モニター昇降装置5は、開口部11を通して天板1の上方まで複数のモニター6を上昇させて設置することが可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、
床面に載置され、前記天板を支持する架台と、
前記天板の下方に配置された複数のOA機器と、を備え、
前記天板には、前記複数のOA機器が通過可能な開口部が形成され、
前記架台には、床面に対して前記天板、および前記複数のOA機器を一体的に昇降させるための動作を行う第1昇降装置と、前記天板に対して前記複数のOA機器を昇降させるための動作を行う第2昇降装置とが設置されて、
前記第2昇降装置は、前記開口部を通して前記天板の上方まで前記複数のOA機器を上昇させて設置することが可能であることを特徴とするテーブル。
【請求項2】
請求項1に記載されたテーブルであって、
前記架台は、前記天板の下方において、前記複数のOA機器、および前記第2昇降装置を格納した状態で前記第1昇降装置に支持されて前記床面に対して昇降する昇降ユニットをさらに備えることを特徴とするテーブル。
【請求項3】
請求項1または2に記載されたテーブルであって、
前記第2昇降装置は、前記昇降ユニットにおいて前記複数のOA機器のそれぞれに対して個別に設置され、
前記開口部は、前記複数のOA機器のそれぞれの上方に各OA機器が通過可能に形成されていることを特徴とするテーブル。
【請求項4】
請求項3に記載されたテーブルであって、
各開口部には、当該開口部を開閉する開閉蓋が設けられ、
前記開閉蓋は、回転可能に構成され、前記OA機器が当該開口部を通過して上昇することに応じて開放する向きに回転し、前記OA機器が当該開口部を通過して下降することに応じて閉鎖する向きに回転することを特徴とするテーブル。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1つに記載されたテーブルであって、
前記架台の下端部には、床面に対して移動可能な移動手段が設けられていることを特徴とするテーブル。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1つに記載されたテーブルであって、
前記第2昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な操作手段と、
前記操作手段に接続された制御部を備え、
前記制御部は、前記操作手段に対する操作があると、前記第2昇降装置を作動させることを特徴とするテーブル。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか1つに記載されたテーブルであって、
前記第1昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な操作手段と、
前記操作手段に接続された制御部を備え、
前記制御部は、前記操作手段に対する操作があると、前記第1昇降装置を作動させることを特徴とするテーブル。
【請求項8】
請求項1乃至5の何れか1つに記載されたテーブルであって、
前記第1昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な第1操作手段と、
前記第2昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な第2操作手段と、
前記第1操作手段、および前記第2操作手段に接続された制御部を備え、
前記制御部は、
前記第1操作手段に対する操作があると、前記第1昇降装置を作動させ、
前記第2操作手段に対する操作があると、前記第2昇降装置を作動させることを特徴とするテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板が昇降可能であると共に、天板の下方に配置されたディスプレイ等のOA機器を昇降させて天板上に設置させることが可能なテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスや学校などの施設に設置されたテーブルに対して、様々な働き方に対応すべく使用性の高いテーブルが開発されている。例えば、座位・立位といった姿勢や体格差に対応できるように天板が昇降可能なテーブルが開発されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、天板で様々な作業が行えるように、天板下に収納されたディスプレイ等のOA機器を、手動操作によって天板上に設置、および天板下に収納させることが可能なテーブルが開発されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-18459号公報
【特許文献2】特開2020-5992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、天板を昇降できる機能を搭載したテーブルや天板下に配置されたディスプレイ等のOA機器を天板上に設置させる機能を搭載したテーブルが開示されているが、何れか一方の機能のみでは使用性に欠けるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、天板を昇降できる機能と天板の下方に配置されたディスプレイ等のOA機器を天板上に設置させる機能の双方を備えることで使用性を向上させることができるテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るテーブルは、上記課題を解決するために、
天板と、
床面に載置され、前記天板を支持する架台と、
前記天板の下方に配置された複数のOA機器と、を備え、
前記天板には、前記複数のOA機器が通過可能な開口部が形成され、
前記架台には、床面に対して前記天板、および前記複数のOA機器を一体的に昇降させるための動作を行う第1昇降装置と、前記天板に対して前記複数のOA機器を昇降させるための動作を行う第2昇降装置とが設置されて、
前記第2昇降装置は、前記開口部を通して前記天板の上方まで前記複数のOA機器を上昇させて設置することが可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、テーブルとしての使用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】(A)は天板が上昇した状態のテーブルを示す斜視図、(B)はモニターが上昇した状態のテーブルを示す斜視図、(C)は天板、およびモニターが上昇した状態のテーブルを示す斜視図である。
【
図3】
図2(B)のテーブルの部分構成を示す分解斜視図である。
【
図5】(A)は基準状態の天板昇降装置を示す斜視図、(B)は最も伸長した状態の天板昇降装置を示す斜視図である。
【
図6】
図3に示す2組のモニター昇降装置、およびモニターが設置された昇降ユニットを示す斜視図である。
【
図7】
図6に示す格納体、モニター昇降装置、およびモニターの分解斜視図である。
【
図8】(A-1)、(A-2)は基準状態のモニター昇降装置を示す斜視図、(B-1)、(B-2)は最も伸長した状態のモニター昇降装置を示す斜視図である。
【
図9】内枠ユニットが昇降ユニットに取り付けられる前の様子、および外枠ユニットが基礎ユニットに取り付けられる前の様子を示す斜視図である。
【
図10】内枠ユニットが昇降ユニットに取り付けられた様子、および外枠ユニットが基礎ユニットに取り付けられた様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
以下に、本発明の実施形態に係るテーブルについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るテーブル100の外観を示す斜視図である。なお、以下において、便宜上、
図1に記載された「前」・「右」・「上」に基づいて前後方向、左右方向、および上下方向を特定するが、これらの方向とテーブル100との向きとの関係は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0010】
テーブル100は、天板1と、天板1を支持する架台9とを備えており、
図1に示す状態を基準状態として、動作可能に構成されている。具体的には、テーブル100の基準状態から架台9を全体的に上方向に伸長させて天板1を上昇させることが可能である。また、後述するように、天板1の下方で架台9の内部には4つのモニター6が格納されており、各モニター6は天板1に対して個別に上昇して天板1の上に使用可能に出現(設置)させることが可能である。したがって、例えば、
図2(A)に示すように、全てのモニター6が格納された状態で天板1のみを上昇させることができる。また、
図2(B)に示すように、天板1が上昇していない状態で1つのモニター6のみを上昇させて天板1の上に設置することもできる。さらに、
図2(C)に示すように、天板1が上昇した状態で1つのモニター6を上昇させて天板1の上に設置することもできる。
【0011】
なお、当然に、一度天板1を上昇させた後に、架台9を下方に短縮させて天板1を下降させ、テーブル100を基準状態に戻すことも可能である。また、一度モニター6を上昇させて天板1の上に設置した後に、モニター6を下降させて、天板1の下方に格納することも可能である。すなわち、テーブル100においては、基準状態から架台9の伸縮動作に応じて天板1を昇降させることと、モニター6を昇降させることが可能である。
【0012】
また、詳細は後述するが、モニター6は、テーブル100の前後方向中央よりもやや前寄りに前方側を向いた2つのモニター6が左右方向に並設され、テーブル100の前後方向中央よりもやや後寄りに後方側を向いた2つのモニター6が左右方向に並設されている。前側の2つのモニター6、および後側の2つのモニター6は、各モニター6に面して着座した作業者同社が接触せずに余裕をもってモニター6を使用することができる程度に左右方向の間隔をおいて配置されている。また、前側の左側に配置されたモニター6と、後側の左側に配置されたモニター6とは背面同士が対向した状態で前後方向に並設され、前側の右側に配置されたモニター6と、後側の右側に配置されたモニター6とは背面同士が対向した状態で前後方向に並設されている。
【0013】
また、以下において、
図1に記載した第1実施形態における絶対的な方向(前後方向、左右方向、および上下方向)に対して、テーブル100における相対的な方向として、各モニター6が向いている方向、詳細には、前側に配置されたモニター6については前方、および後側に配置されたモニター6については後方のことを「正面」と称し、各モニター6が向いている方向と反対の方向、詳細には、前側に配置されたモニター6については後方、および後側に配置されたモニター6については前方のことを「背面」と称する。
【0014】
また、天板1の床面に対する高さは適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、天板1は最も低い基準状態で床面から720mmの高さに保持される。よって、この状態では、椅子に着座した作業者が天板1で自然に作業を行うことができる。一方、天板1は最も高い状態で床面から1020mの高さに保持される。よって、この状態では、起立している作業者が天板1で自然に作業を行うことができる。なお、以下において、天板1が最も低い位置で保持されているテーブル100の状態を「着座使用状態」と称し、天板1が最も高い位置で保持されているテーブル100の状態を「起立使用状態」と称することもある。また、着座使用状態に係る天板1の床面に対する上下方向位置のことを「着座使用位置」と称し、起立使用状態に係る天板1の床面に対する上下方向位置のことを「起立使用位置」と称することもある。
【0015】
さらに、各モニター6の天板1に対する高さも適宜に設定可能であるが、第1実施形態では、各モニター6は最も低い基準状態で、上端が天板1から10mm低い位置になるように保持される。よって、この状態では、各モニター6は完全に天板1の下方に格納されており、椅子に着座した作業者、および起立している作業者の何れもモニター6を使用することができない。一方、各モニター6は最も高い状態で、下端が天板1から100m高い位置になるように保持される。よって、この状態では、各モニター6は完全に天板1の上方に出現しており、椅子に着座した作業者、および起立している作業者の何れもモニター6を使用することができる。なお、以下において、天板1の下方の最も低い位置で格納されているモニター6の状態を「格納状態」と称し、天板1の上方の最も高い位置で使用可能に出現しているモニター6の状態を「使用状態」と称することもある。また、格納状態に係るモニター6の天板1に対する上下方向位置のことを「格納位置」と称し、使用状態に係るモニター6の天板1に対する上下方向位置のことを「使用位置」と称することもある。
【0016】
次に、テーブル100の部分構成について説明する。
図3は、
図2(B)に示すテーブル100の部分構成を示す分解斜視図である。
図3に示すように、テーブル100は、作業場となる天板1と、床面に載置される基礎ユニット2と、基礎ユニット2の上面に設置された6本の天板昇降装置3と、天板昇降装置3に支持され、天板1を載置する昇降ユニット4と、天板1の下方であって昇降ユニット4の内部に設置された4本のモニター昇降装置5と、各モニター昇降装置5に取り付けられたモニター6と、昇降ユニット4の側部を周方向に覆うように昇降ユニット4に取り付けられた内枠ユニット7と、内枠ユニット7の側方を周方向に近接して覆うように基礎ユニット2に取り付けられた外枠ユニット8とを備える。ただし、
図3においては、便宜上、2本のモニター昇降装置5とそのモニター昇降装置5に取り付けられたモニター6のみを記載している。
【0017】
基礎ユニット2、天板昇降装置3、昇降ユニット4、内枠ユニット7、および外枠ユニット8が架台9を構成する。内枠ユニット7は、平面視略横長矩形状の枠体からなり、左側および右側に配置された短辺内パネル71と、前側および後側に配置された長辺内パネル72とを備える。また、外枠ユニット8は、平面視略横長矩形状の枠体からなり、右側に配置された右外パネル81と、左側に配置された左外パネル82と、前側および後側に配置された前後外パネル83とを備える。
【0018】
後述するように、天板昇降装置3は全体で上下方向に伸縮可能であり、天板昇降装置3が伸縮することによって、床面に対して、昇降ユニット4が昇降し、その結果、昇降ユニット4に載置されている天板1と昇降ユニット4の内部に設置されている4組のモニター昇降装置5、およびモニター6が一体的に昇降する。また、各モニター昇降装置5は、個別に且つ天板昇降装置3の伸縮から独立して上下方向に伸縮可能であり、モニター昇降装置5が伸縮することによって、各モニター6が天板1に対して昇降する。
【0019】
次に、基礎ユニット2について説明する。基礎ユニット2には、基礎フレーム21が含まれる。基礎フレーム21は、平面視で、横長矩形状をベースとして、当該矩形の長辺部分の双方が短辺方向中心側に同一距離移動したような形状、言い換えると、当該矩形の各短辺部分が両端から当該短辺方向に沿った外側に同一長さで突出したような形状で構成されている。以下において、この基礎フレーム21に係る矩形の長辺部分を「基礎フレーム長辺部分21a」と称し、短辺部分を「基礎フレーム短辺部分21b」と称する。なお、第1実施形態では、基礎フレーム21は、断面が横長矩形状の複数の中空材が適宜に連結して構成されている。
【0020】
各基礎フレーム短辺部分21bの両端部の底面、および各基礎フレーム長辺部分21aの長さ方向中央の底面には、床面を移動可能なキャスター22が固定されている。また、基礎フレーム21の上面には6本の天板昇降装置3が立設されている。詳細には、各基礎フレーム長辺部分21aの長さ方向の両端と中央の上面に天板昇降装置3が上下方向に伸縮可能に立設されている。なお、詳細は後述するが、右側の基礎フレーム短辺部分21bには右外パネル81が載置され、左側の基礎フレーム短辺部分21bには左外パネル82が載置され、天板昇降装置3の外側面を所定間隔をおいて取り囲むように外枠ユニット8が基礎フレーム21に設置される。
【0021】
次に、天板昇降装置3について説明する。
図5(A)は、基準状態の天板昇降装置3の外観を示す斜視図、
図5(B)は、最も伸長した状態の天板昇降装置3の外観を示す斜視図である。天板昇降装置3は、直線動作可能な電動アクチュエーターで構成されているが、テーブルの「脚」として機能し、直線動作の方向が上下方向に沿うように基礎フレーム21の上面に立設されている。天板昇降装置3は、基体をなす天板昇降基体部31と、上下方向にスライド可能な天板昇降内作動部32、および天板昇降外作動部33と、天板昇降装置3に電力を供給するための接続器となる天板昇降接続部34とを備えている。
【0022】
天板昇降基体部31は、外形が正四角柱状になるように成形されており、その高さ方向が上下方向と平行になるように、前述した基礎フレーム21の上面の6つの箇所に固定されている。また、天板昇降基体部31の内部には、モーターなどの駆動装置や機構部品が収納されており、モーターなどの駆動装置は天板昇降基体部31の下端部から配線ケーブルを介して天板昇降接続部34に接続されている。
【0023】
天板昇降内作動部32は、外形が天板昇降基体部31よりも一回り大きい正四角柱状になるように成形されている。また、天板昇降内作動部32は、上端部が閉鎖され、下端部が開放された筒状部材で構成され、天板昇降基体部31の先端側から天板昇降基体部31を覆って内包するように配置されている。
【0024】
天板昇降外作動部33は、外形が天板昇降内作動部32よりも一回り大きい正四角柱状になるように成形されている。また、天板昇降外作動部33は、上端部が閉鎖され、下端部が開放された筒状部材で構成され、天板昇降内作動部32の先端側から天板昇降内作動部32を覆い被って内包するように配置されている。
【0025】
そして、天板昇降内作動部32、および天板昇降外作動部33は、天板昇降基体部31に沿って、天板昇降外作動部33の移動距離に対して天板昇降内作動部32の移動距離が約半分となるように連動しながら上下方向にスライド可能に構成されている。天板昇降内作動部32、および天板昇降外作動部33の上下方向のスライドによって天板昇降装置3が全体として上下方向に伸縮する。なお、天板昇降外作動部33は、天板昇降装置3が基準状態に保持されている状態から最大で300mm上方に移動可能に構成されている。すなわち、天板昇降装置3は300mmの範囲で伸長可能である。そして、天板昇降装置3が基準状態に保持されているとき、テーブル100が着座使用状態に保持され、天板1が着座使用位置に保持される。一方、天板昇降装置3が最も伸長した状態に保持されているときに、テーブル100が起立使用状態に保持され、天板1が起立使用位置に保持される。
【0026】
次に、昇降ユニット4について説明する。
図6は、
図3に示す2組のモニター昇降装置5、およびモニター6が設置された昇降ユニット4の外観を示す斜視図である。昇降ユニット4は、モニター昇降装置5、およびモニター6を内部に格納した状態で天板昇降装置3に支持され、天板昇降装置3の伸縮に応じて床面に対して昇降する。昇降ユニット4は、天板昇降装置3に固定された支持体4Aと、支持体4Aに支持され、4組のモニター昇降装置5、およびモニター6を内部に格納する格納体4Bとを備える。よって、格納体4Bは、支持体4Aを介して天板昇降装置3に連結されている。
【0027】
支持体4Aは、平面的な枠状の支持フレーム41を備える。支持フレーム41は、左右方向に延びた長辺と、前後方向に延びた短辺とで構成される矩形状に成形されている。なお、支持フレーム41は、長さ方向に直交する断面が縦長矩形状の複数の中空材が適宜に連結して構成されている。
【0028】
支持フレーム41の全ての隅角部内面と各長辺部分の長さ方向の中央内面には、天板昇降装置3を構成する天板昇降外作動部33の上端面に接続させるための接続片42が突出して形成されている。接続片42は、平面視で正方形の平板状に成形されており、接続片42の下面が天板昇降外作動部33の上面に接着される。よって、支持体4Aは、接続片42を介して天板昇降装置3に固定されており、支持フレーム41に支持された格納体4Bを含めた昇降ユニット4全体が天板昇降装置3に支持されている。なお、接続片42の上面は、支持フレーム41の上面と面一状態になっている。
【0029】
また、支持フレーム41の各短辺部分の両端と、各長辺部分の両端から長さ方向中心に向かって少し離れた箇所、およびさらに所定距離をおいた箇所の計12箇所には、短辺内パネル71、および長辺内パネル72を取り付けるための取付片43が上下方向に延びて垂下している。取付片43は、高さ方向が上下方向と平行になるような四角柱状に成形されており、取付片43の外側面は、支持フレーム41の外側面と面一状態になっている。そして、面一状態になっている取付片43の外側面と支持フレーム41の外側面に跨がって短辺内パネル71、および長辺内パネル72が接着される。なお、図示されていないが、短辺内パネル71、および長辺内パネル72の上面は支持フレーム41の上面と面一状態になる。
【0030】
次に、
図7を用いて格納体4Bを説明する。
図7は、
図6に示す格納体4B、モニター昇降装置5、およびモニター6の分解斜視図である。格納体4Bは、立体的な枠状の格納フレーム44を備える。格納フレーム44は、支持フレーム41に載置される天板1の下方であって支持フレーム41の内側に配置されており、支持フレーム41に固定される格納固定部45、格納固定部45の下方に配置され、モニター昇降装置5を載置する格納載置部46、および格納固定部45と格納載置部46を上下間で連結する格納上下連結部47を備える。したがって、格納フレーム44は、平面視で支持フレーム41の内部に形成されている。
【0031】
格納固定部45は、支持フレーム41の両長辺部分の中央から両端に向かって、モニター6の幅よりも長い同一距離をおいた前後方向に対向する2箇所で、支持フレーム41の両長辺部分に垂直に架設されている。すなわち、前後方向に延びて形成されている格納固定部45は、支持フレーム41における左右方向の中央部分を挟んだ2箇所で、モニター6を左右方向に沿って2つ並設できるように、両長辺部分に跨がって固定されている。なお、第1実施形態では、格納固定部45は、長さ方向に直交する断面が縦長矩形状の複数の中空材が適宜に連結して構成されており、両端面は支持フレーム41の両長辺部分の内側面に接着されている。
【0032】
また、両格納固定部45に跨がって、左右方向に延びた補強部40が架設されている。具体的には、両格納固定部45の前後方向中央の内側面に跨がって補強部40が垂直に固定されている。なお、第1実施形態では、補強部40は、長さ方向に直交する断面が縦長矩形状の複数の中空材が適宜に連結して構成されている。
【0033】
さらに、各格納固定部45の前後方向中央から両端に向かって、所定の同一距離をおいた計4箇所の底面から、上下方向に延びた格納上下連結部47が垂下している。4本の格納上下連結部47は同一長さに成形されている。なお、第1実施形態では、格納上下連結部47は、長さ方向に直交する断面が縦長矩形状の中空材で構成されている。
【0034】
また、4本の格納上下連結部47の中で前側の左右方向に並設された2本の格納上下連結部47の下端部間、および後側の左右方向に並設された2本の格納上下連結部47の下端部間には、左右方向に対向する両格納上下連結部47に直交した状態で格納載置部46が架設されている。すなわち、左右方向に延びて形成された2本の格納載置部46が同一の高さで且つ前後方向に所定距離をおいて平行に並設されている。各格納載置部46の長さ方向の中心は、支持フレーム41の長辺部分の長さ方向の中心に一致している。そして、後述するように、各格納載置部46の長さ方向の中心から両端に向かって、少なくともモニター6の幅よりも大きい同一距離をおいた箇所には、モニター昇降装置5が載置される。なお、第1実施形態では、格納載置部46は、長さ方向に直交する断面が横長矩形状の複数の中空材が適宜に連結して構成されており、両端面は格納上下連結部47の左右方向に対する内側面に接着している。
【0035】
さらに、格納フレーム44は、前後方向に対向する2本の格納上下連結部47同士を連結する格納前後連結部48も備える。格納前後連結部48は、4本の格納上下連結部47の中で左側の前後方向に並設された2本の格納上下連結部47の下端部間、および右側の前後方向に並設された2本の格納上下連結部47の下端部間で、両格納上下連結部47に直交した状態で架設されている。すなわち、前後方向に延びて形成された2本の格納前後連結部48が同一の高さで且つ左右方向に所定距離をおいて平行に並設されている。なお、第1実施形態では、格納前後連結部48は、長さ方向に直交する断面が縦長矩形状の複数の中空材が適宜に連結されて構成されており、両端面は格納上下連結部47の上下方向に対する内側面に接着している。
【0036】
さらに、前後方向に対向する2本の格納載置部46に跨がって、後述する制御用マイコン200などの電子部品や、モニター6、およびモニター昇降装置5に係る配線ケーブルなどを載置し、これらの受け皿として機能する格納トレー部49が形成されている。格納トレー部49は、平面視略矩形状に成形され、格納トレー部49の長辺方向の中心が、格納載置部46の長さ方向中心と前後方向で対向するように配置されている。
【0037】
図6、および
図7は、前側に形成された格納載置部46の上面に2本のモニター昇降装置5が載置されているが、第1実施形態では、同様に、後側に形成された格納載置部46の上面にも2本のモニター昇降装置5が載置されている。すなわち、第1実施形態では、格納体4Bに4本のモニター昇降装置5が格納されていることになる。モニター昇降装置5は、各格納載置部46の長さ方向中心から両端までの間の中間位置からやや両端寄りの位置の計4箇所で立設されている。
【0038】
次に、モニター昇降装置5について説明する。
図8(A-1)は、基準状態のモニター昇降装置5を示す斜視図、
図8(A-2)は、
図8(A-1)に示すモニター昇降装置5とは別の角度の斜視図、
図8(B―1)は、最も伸長した状態のモニター昇降装置5を示す斜視図、
図8(B-2)は、
図8(B-1)に示すモニター昇降装置5とは別の角度の斜視図である。
【0039】
モニター昇降装置5は、直線動作可能な電動アクチュエーターで構成されており、基体をなすモニター昇降基体部51と、上下方向にスライド可能なモニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53と、モニター昇降装置5に電力を供給するための接続器となるモニター昇降接続部54とを備えている。
【0040】
モニター昇降基体部51は、外形が正四角柱状になるように成形されており、その高さ方向が上下方向と平行になるように、前述した格納載置部46の上面の4つの箇所に固定されている。また、モニター昇降基体部51の内部には、モーターなどの駆動装置や機構部品が収納されており、モーターなどの駆動装置はモニター昇降基体部51の下端部から配線ケーブルを介してモニター昇降接続部54に接続されている。
【0041】
モニター昇降内作動部52は、外形がモニター昇降基体部51よりも一回り大きい正四角柱状になるように成形されている。また、モニター昇降内作動部52は、上端部が閉鎖され、下端部が開放された筒状部材で構成され、モニター昇降基体部51の先端側からモニター昇降基体部51を覆って内包するように配置されている。
【0042】
モニター昇降外作動部53は、外形がモニター昇降内作動部52よりも一回り大きい正四角柱状になるように成形されている。また、モニター昇降外作動部53は、上端部が閉鎖され、下端部が開放された筒状部材で構成され、モニター昇降内作動部52の先端側からモニター昇降内作動部52を覆って内包するように配置されている。
【0043】
そして、モニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53は、モニター昇降基体部51に沿って、モニター昇降外作動部53の移動距離に対してモニター昇降内作動部52の移動距離が約半分となるように連動しながら上下方向にスライド可能に構成されている。モニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53の上下方向のスライドによってモニター昇降装置5が全体として上下方向に伸縮する。なお、モニター昇降外作動部53は、モニター昇降装置5が基準状態に保持されている状態から最大で500mm上方に移動可能に構成されている。すなわち、モニター昇降装置5は最大で500mmの範囲で伸長可能である。そして、モニター昇降装置5が基準状態に保持されているとき、モニター6が格納状態に保持される。一方、モニター昇降装置5が最も伸長した状態に保持されているときに、モニター6が使用状態に保持される。
【0044】
また、モニター昇降装置5は、さらに、モニター6を取り付けるためのモニター取付部55と、モニター昇降装置5が伸長する際に、後述する開閉蓋12に当接させる蓋当接部56と、モニター6が上昇して開閉蓋12が開いた際に、物が昇降ユニット4の内部へ落下することを防止するための落下防止部57を備える。
【0045】
モニター取付部55は、縦長矩形状に成形されており、長辺方向が上下方向と平行になるように、モニター昇降外作動部53の正面側の側面に接着されている。なお、モニター6は、モニター6の上端がモニター取付部55の上端から少し(例えば、5~15mm)下方の位置になるように、モニター取付部55の正面側の表面に取り付けられる。
【0046】
蓋当接部56は、平面視で略正方形状に成形されており、モニター取付部55の上端部の背面側の表面から水平に突設され、モニター昇降外作動部53の上面に載置し、上側からボルトなどによってモニター昇降装置5に固定されている。すなわち、蓋当接部56はモニター昇降外作動部53に接着している。なお、この状態で、蓋当接部56の背面側端は、モニター昇降外作動部53の背面に略連続している。また、後述するように、モニター6を天板1の上方に出現させる際には、蓋当接部56が最初に開閉蓋12の底面に当接する。
【0047】
落下防止部57は、モニター取付部55の下端で、モニター昇降外作動部53の正面側、および正面に対する左右側の三方向を取り囲むように形成されている。詳細には、落下防止部57は、モニター取付部55の下端から同一幅で正面側に突出して形成され、その突出された部分の正面に対する左右側の両端からさらにモニター昇降外作動部53の背面側の側面よりも背面側に拡大した範囲に亘って左右方向に突出して形成されている。
【0048】
なお、落下防止部57の前後方向長さは、少なくとも平面視で、後述する開口部11を区画する天板本体10の正面側の内壁面よりも正面側に長く、且つ背面側の内壁面よりも背面側に長い。さらに、落下防止部57の左右方向長さは、少なくとも平面視で、後述する開口部11を区画する天板本体10の左側の内壁面よりも左側に長く、且つ右側の内壁面よりも右側に長い。すなわち、落下防止部57は、平面視で、開口部11が落下防止部57の範囲内に収まるように形成されている。
【0049】
次に、
図9、および
図10を用いて内枠ユニット7、および外枠ユニット8について説明する。
図9は、
図3に示す内枠ユニット7が昇降ユニット4に取り付けられる前の様子、および外枠ユニット8が基礎ユニット2に取り付けられる前の様子を示す斜視図であり、
図10は
図9に示す内枠ユニット7が昇降ユニット4に取り付けられた様子、および
図9に示す外枠ユニット8が基礎ユニット2に取り付けられた様子を示す斜視図である。内枠ユニット7は、昇降ユニット4の側部を全周にわたって塞ぐように昇降ユニット4に形成され、外枠ユニット8は、昇降ユニット4に形成された内枠ユニット7の側方近傍を全周にわたって覆うように基礎フレーム2に形成されている。
【0050】
前述のように、内枠ユニット7は、左側および右側に配置された短辺内パネル71と、前側および後側に配置された長辺内パネル72とを備える。また、外枠ユニット8は、右側に配置された右外パネル81と、左側に配置された左外パネル82と、前側および後側に配置された前後外パネル83とを備える。
【0051】
短辺内パネル71は、横長矩形状に成形されている。短辺内パネル71の長辺方向長さは支持フレーム41の短辺部分長さと略同一であり、短辺内パネル71の短辺方向長さは支持フレーム41の厚さと取付片43の長さを足し合わせた長さと同一である。そして、短辺内パネル71は、その短辺方向が上下方向と平行になり、上端が支持フレーム41の上端と揃い、下端が取付片43の下端と揃うように、支持フレーム41および取付片43に跨って取り付けられる。その結果、短辺内パネル71は、昇降ユニット4の左側部および右側部を取付片43の下端より上側の範囲で塞いでいる。
【0052】
長辺内パネル72は、横長矩形状に成形されている。長辺内パネル72の長辺方向長さは支持フレーム41の長辺部分長さと略同一であり、長辺内パネル72の短辺方向長さは支持フレーム41の厚さと取付片43の長さを足し合わせた長さと同一である。そして、長辺内パネル72は、その短辺方向が上下方向と平行になり、上端が支持フレーム41の上端と揃い、下端が取付片43の下端と揃うように、支持フレーム41および取付片43に跨って取り付けられる。その結果、長辺内パネル72は、昇降ユニット4の前側部および後側部を取付片43の下端より上側の範囲で塞いでいる。
【0053】
このように、短辺内パネル71、および長辺内パネル72によって、昇降ユニット4の取付片43の下端よりも上方の範囲が周方向に完全に塞がれている。そして、短辺内パネル71、および長辺内パネル72の短辺方向の長さは、天板昇降装置3の最大伸長長さよりも長く(例えば、500mm程度)形成されている。
【0054】
また、右外パネル81は、右側の基礎フレーム短辺部分21bに載置される。右外パネル81の下端部には、右側の基礎フレーム短辺部分21bに嵌合する嵌合孔81a(図示なし)が下方に開放して形成されている。さらに、右外パネル81における嵌合孔81a(図示なし)よりも上側には、右側の短辺内パネル71を摺動可能に収納する収納凹部81bが、嵌合孔81aに連通し、且つ上方、および左方に開放して形成されている。左外パネル82も、右外パネル81と同様に、左側の基礎フレーム短辺部分21bに載置され、左側の基礎フレーム短辺部分21bに嵌合する嵌合孔82aが下方に開放して形成され、その上側には、左側の短辺内パネル71を摺動可能に収納する収納凹部82bが、嵌合孔82aに連通し、且つ、上方、および右方に開放して形成されている。
【0055】
さらに、右外パネル81の収納凹部81bの前側には、前側に配置される前後外パネル83を連結させるための前側連結凸部81cが右外パネル81の全上下方向にわたって左側に突出して形成され、右外パネル81の収納凹部81bの後側には、後側に配置される前後外パネル83を連結させるための後側連結凸部81dが右外パネル81の全上下方向にわたって左側に突出して形成されている。同様に、左外パネル82の収納凹部82bの前側には、前側に配置される前後外パネル83を連結させるための前側連結凸部82cが左外パネル82の全上下方向にわたって右側に突出して形成され、左外パネル82の収納凹部82bの後側には、後側に配置される前後外パネル83を連結させるための後側連結凸部82dが左外パネル82の全上下方向にわたって右側に突出して形成されている。言い換えると、収納凹部81bは前側連結凸部81cと後側連結凸部81dによって形成され、収納凹部82bは前側連結凸部82cと後側連結凸部82dによって形成されている。
【0056】
そして、前側連結凸部81cの左側面、および前側連結凸部82cの右側面が前側に配置される前後外パネル83の左右側面と接着した状態で、前側の前後外パネル83が右外パネル81、および左外パネル82と連結される。同様に、後側連結凸部81dの左側面、および後側連結凸部82dの右側面が後側に配置される前後外パネル83の左右側面と接着した状態で、後側の前後外パネル83が右外パネル81、および左外パネル82と連結される。その結果、外枠ユニット8は、周方向に連続して形成される。そして、外枠ユニット8の内部には、天板昇降装置3に昇降可能に支持された昇降ユニット4に取り付けられた内枠ユニット7が全周方向において近接した状態で配置される。
【0057】
また、第1実施形態では、右外パネル81と、左外パネル82と、前後外パネル83は上下方向長さ(高さ)が略同一となるように成形されており、右外パネル81、および左外パネル82と、前後外パネル83とが連結された状態で、右外パネル81と、左外パネル82と、前後外パネル83の上端、および下端はほとんど揃っている。さらに、右外パネル81、左外パネル82、および前後外パネル83の上下方向長さ(高さ)は、右外パネル81、左外パネル82、および前後外パネル83が基礎ユニット2に設置された状態で、各上端が着座使用位置で保持されている天板1の底面から数十mm(例えば、50mm程度)の距離となり、且つ、天板昇降装置3が最大に伸長したときに、内枠ユニット7の下端よりも高くなるように設定されている。すなわち、テーブル100が着座使用状態および起立使用状態の何れに保持されていても、架台9の内部は、内枠ユニット7、および外枠ユニット8によって隠される。
【0058】
次に、
図11乃至
図13を用いて天板1について説明する。
図11は、
図1に示す天板1の平面図であり、
図12は、
図12のA-A断面図であり、
図13は、
図1に示す天板1の底面図である。第1実施形態では、天板1の本体部分をなす天板本体10は、平面視で点対称の六角形に成形されており、天板本体10の対称の中心Cから左側、および右側は前後方向の方が長い矩形で構成され、そこから左右方向の外側に直角三角形が形成されている。言い換えると、天板本体10に係る対称の中心Cを含む左右方向中央部分は、左右方向の方が長い矩形で構成され、その外側部分は、対称の中心Cに対して点対称の直角三角形で構成されている。そして、その直角三角形の左右方向外側に形成されている頂点の位置が、左側と右側とで前後方向に対してずれている。詳細には、左側の直角三角形は、前後方向に沿って対称の中心Cよりも後方側に頂点が配置されるように形成され、右側の直角三角形は、前後方向に沿って対称の中心Cよりも前方側に頂点が配置されるように形成されている。
【0059】
なお、以下において、天板本体10の左右方向中央部分に形成された左右方向の方が長い矩形の部分を「中央部分1A」と称し、中央部分1Aの右側に形成された直角三角形の部分を「右側部分1B」と称し、中央部分1Aの左側に形成された直角三角形の部分を「左側部分1C」と称する。また、第1実施形態では、中央部分1Aの短辺方向長さは略1800mmに設定され、中央部分1Aの長辺方向長さは略2025mmに設定されている。さらに、天板本体10全体の左右方向長さは略3600mmに設定されている。
【0060】
天板1は、平面視で昇降ユニット4を完全に覆うように、支持フレーム41の上面に接着される。詳細には、平面視で、昇降ユニット4の外周面に取り付けられた内枠ユニット7の外周面が天板本体10の中央部分1Aに収まるように天板1が支持フレーム41の上面に接着される。したがって、支持フレーム41に接着された天板1は、平面視で中心Cを中心とする全放射方向に対して内枠ユニット7から突出している。なお、平面視において、支持フレームの中心(図示なし)は、天板1の中心Cに大体一致し、且つ中央部分1Aの長辺部分および短辺部分のそれぞれが支持フレーム41の長辺部分および短辺部分のそれぞれと平行になるように、天板1は支持フレーム41の上面に接着されている。
【0061】
天板本体10には、昇降するモニター6が通過可能な4つの開口部11が同一の横長矩形状に形成されている。開口部11は、中央部分1Aを中心Cに対して前後左右に4分割した各領域に1つずつ形成されている。中央部分1Aの前側の領域と後側の領域とで、2つの開口部11が左右方向に沿って並設され、中央部分1Aの左側の領域と右側の領域とで、2つの開口部11が前後方向に平行に並設されている。また、中心Cを通る左右方向直線から前側に形成され開口部11の後側面、および後側に形成された開口部11の前側面までの距離は100mmに設定され、中心Cを通る前後方向直線から右側に形成された開口部11の左側面、および左側に形成された開口部11の右側面までの距離は120mmに設定されている。
【0062】
各開口部11には、当該開口部11を開閉する開閉蓋12が設けられている。開閉蓋12は、平面視で開口部11に嵌まり込むような寸法の横長矩形状に形成されており、開口部11を閉鎖している状態では、その上面が天板本体10の上面と面一状態になるように開口部11に収まっている。
【0063】
また、開閉蓋12は、天板本体10に固定された所定の蝶番13によって、正面側先端が背面側斜め上方へ向けて移動するように回転可能に支持されている。詳細には、前方側に配置された2つの開閉蓋12については、開閉蓋12の後方側の側面に対向する天板本体10の内壁端部に埋設された蝶番13が開閉蓋12の後方側端部にも埋設されている。この蝶番13には、左右方向と平行であり、且つ右側面視で時計回りに回転可能な回転軸が形成されている。その結果、これらの開閉蓋12は、前方側縁部が後方側斜め上方に向けて移動するように回転可能に構成されている。一方、後方側に配置された2つの開閉蓋12については、開閉蓋12の前方側の側面に対向する天板本体10の内壁端部に埋設された蝶番13が開閉蓋12の前方側端部にも埋設されている。この蝶番13には、左右方向と平行であり、且つ左側面視で時計回りに回転可能である回転軸が形成されている。その結果、これらの開閉蓋12は、後方側縁部が前方側斜め上方に向けて移動するように回転可能に構成されている。
【0064】
また、開口部11の正面側を区画する天板本体10の内壁面の下端部には、開閉蓋12を係止する係止片14が背面側に向けて突設されている。前方側に形成された開口部11については、当該開口部11を区画する天板本体10の前方側の内壁面の下端部から後方側に向けて突出した係止片14が形成され、後方側に形成された開口部11については、当該開口部11を区画する天板本体10の後方側の内壁面の下端部から前方側に突出した係止片14が形成されている。なお、第1実施形態では、係止片14は、開口部11の左右方向全長にわたって、背面側へ10mm突出して形成されている。
【0065】
さらに、各係止片14の上面には、開閉蓋12を載置させる緩衝部材15が設けられている。緩衝部材15は、例えば、ポリエチレンなどの柔軟性や耐衝撃性を有する材料で構成され、係止片14の略左右方向全長にわたって形成されている。また、緩衝部材15の長さ方向に直交する断面は上端部が湾曲状に突出した形状に成形されている。
【0066】
開閉蓋12の底面には、昇降する蓋当接部56やモニター昇降外作動部53との摩擦を低減させる摩擦低減部16が形成されている。摩擦低減部16は、薄いシート部材からなり、表面には適宜に摩擦を低減する加工が施されている。また、摩擦低減部16は、短冊状に成形されており、その長さ方向が開閉蓋12の短辺方向と平行に、且つ、その幅方向中心が開閉蓋12の長辺方向中心を通るように開閉蓋12の底面に接着されている。
【0067】
前述の通り、モニター昇降装置5が伸長することに伴って、モニター昇降装置5に取り付けられたモニター6が上昇する。上昇するモニター6は、モニター昇降外作動部53と共に開口部11を通過して、最終的には、モニター昇降装置5が最大伸長に達したところで、天板本体10より上方位置に使用可能な状態で保持される。
【0068】
ここで、モニター6が取り付けられたモニター昇降装置5と開口部11との位置関係について説明する。一体化されたモニター6、およびモニター6と共に開口部11を通過し得るモニター昇降装置5の落下防止部57より上の部分は、平面視で、開口部11の範囲に収まって配置されている。さらに、少なくとも、開口部11の長辺方向長さは、モニター6の幅よりも長く、開口部11の短辺方向長さは、平面視で一体化されているモニター6、モニター取付部55、および蓋当接部56の前後方向長さよりも長い。したがって、モニター昇降装置5が伸長したときに、一体化されたモニター6とモニター昇降装置5の落下防止部57より上の部分は、開口部11を区画する天板本体10の内壁面に接触することなく開口部11を通過することができる。なお、モニター昇降装置5の伸長が最大伸長に達したとき、落下防止部57は、天板本体10の底面よりも数十mm(例えば、30~50mm)の位置に配置される。
【0069】
さらに、モニター6は、格納状態において開口部11の下方に完全に格納され、使用状態において完全に天板1の上方に出現しているが、上下方向の位置については、少なくとも、格納状態においてモニター6の上端が天板本体10よりも下方に位置し、使用状態において着座している使用者が使用し易い程度にモニター6が天板本体10よりも上方に位置するように配置される。なお、このモニター6の格納状態および使用状態における上下方向の位置が実現されるように、天板1に対する格納載置部46の上下方向位置、およびモニター昇降装置5の最大伸長などのモニター6の格納状態および使用状態における上下方向の位置に影響を与える要素が適宜に設定されるようにしても良い。
【0070】
また、モニター昇降外作動部53は上方に移動可能であるが、モニター昇降外作動部53の上面は蓋当接部56に接着されている。そして、モニター昇降外作動部53が上方に移動すると、最初に蓋当接部56が、開閉蓋12の底面に形成された摩擦低減部16に当接する。その後、モニター昇降外作動部53の上方への移動が継続している中で、蓋当接部56の背面側先端が摩擦低減部16に当接しながら、蝶番13に形成された回転軸を中心に開閉蓋12を開放させる向きに回転させる。そして、開閉蓋12の回転に伴って開口部11が徐々に開放する。
【0071】
また、蓋当接部56の背面側先端は、モニター昇降外作動部53の上方への移動に伴って、摩擦低減部16に沿って開閉蓋12の先端側に向けて開閉蓋12の上を相対的に移動する。そして、モニター昇降装置5の伸長が最大伸長に達する前に、言い換えると、モニター6の上昇の途中で、蓋当接部56が開閉蓋12から離れると共に、モニター昇降外作動部53の背面が開閉蓋12の先端に当接する。そこで、開閉蓋12の回転は終了するが、その後は、モニター昇降外作動部53の背面が開閉蓋12の先端に当接しながらモニター昇降装置5の伸長が最大伸長に達し、モニター6が使用状態になるまでモニター昇降外作動部53は上方へ移動する。
【0072】
なお、モニター6が使用状態から格納状態に戻る場合は、基本的には格納状態から使用状態になる場合の一連の動作と逆の動作が行われる。したがって、モニター6が使用状態におかれているときにモニター昇降装置5が短縮してモニター昇降外作動部53が下方へ移動し始めると最初は、モニター昇降外作動部53の背面が開閉蓋12の先端に当接している状態でモニター昇降外作動部53が下方へ移動する。続いて、モニター昇降外作動部53が、蓋当接部56が開閉蓋12から離れた位置まで移動すると、蓋当接部56が摩擦低減部16に沿って開閉蓋12の回転軸側に向けて開閉蓋12の上を相対的に移動する。このとき、開閉蓋12は摩擦低減部16を介して蓋当接部56の背面側先端で支持されながら、回転軸を中心に開放時とは反対の方向(閉鎖する向き)に回転する。この開閉蓋12の回転に伴って開口部11が徐々に閉鎖する。そして、その後は、開閉蓋12が緩衝部材15に当接すると共に、蓋当接部56が開閉蓋12から離れる。
【0073】
また、天板本体10の上面における各開口部11の近傍には、当該開口部11に対応するモニター6を上昇させて使用状態にするための操作、および下降させて格納状態にするための操作を受け付け可能なモニター昇降スイッチ17が、表面が露出した状態で埋設されている。第1実施形態では、モニター昇降スイッチ17は天板1に対して押下操作可能に構成されている。
【0074】
さらに、右側部分1Bの端部の下面には、天板1を昇降させるための操作を受け付け可能な天板昇降スイッチ18が、表面が露出した状態で埋設されている。天板昇降スイッチ18は、天板1を昇降させるための操作を受け付け可能な天板上昇スイッチ18Aと、天板1を下降させるための操作を受け付け可能な天板下降スイッチ18Bとを備える。天板上昇スイッチ18A、および天板下降スイッチ18Bは天板1に対して押下操作可能に構成されている。
【0075】
次に、
図14を用いて、天板1、および各モニター6を昇降させる制御用マイコン200について説明する。
図14は、テーブル100の機能ブロック図である。制御用マイコン200は、CPU、ROM、およびI/Oなどが搭載され、所定の処理を実行可能なマイコンで構成されており、格納トレー部49に所定のケースなどに収納された状態で設置されている。
【0076】
制御用マイコン200には、所定の通信手段(図示なし)を介して、入力側で各モニター6に係る4つのモニター昇降スイッチ17、天板上昇スイッチ18A、および天板下降スイッチ18Bに接続されている。また、制御用マイコン200には、所定の通信手段(図示なし)を介して、出力側で各モニター6に係る4つのモニター昇降装置5、および全ての天板昇降装置3に接続されている。なお、所定の通信手段は、例えば、有線通信であるか無線通信であるかを問わず、既存の通信ケーブルやWiFi(Wireless Fidelity)などを用いても良い。
【0077】
各モニター6に係るモニター昇降スイッチ17が操作されると、モニター昇降スイッチ17が操作されたことを示す制御信号(モニター昇降スイッチ操作検知信号)が制御用マイコン200に入力する。同様に、天板上昇スイッチ18Aが操作されると、天板上昇スイッチ18Aが操作されたことを示す制御信号(天板上昇スイッチ操作検知信号)が制御用マイコン200に入力し、天板下降スイッチ18Bが操作されると、天板下降スイッチ18Bが操作されたことを示す制御信号(天板下降スイッチ操作検知信号)が制御用マイコン200に入力する。
【0078】
制御用マイコン200は、天板1の昇降、およびモニター6の昇降について統括的な制御を行う統括制御部201と、各モニター昇降装置5の駆動装置(図示なし)を制御するモニター昇降装置駆動制御部202と、天板昇降装置3の駆動装置(図示なし)を制御する天板昇降装置駆動制御部203とを備える。
【0079】
統括制御部201は、モニター昇降スイッチ操作検知信号が入力すると、そのモニター昇降スイッチ操作検知信号を出力したモニター昇降スイッチ17に対応するモニター6が取り付けられているモニター昇降装置5を伸縮させるための制御信号(モニター昇降装置伸縮信号)をモニター昇降装置駆動制御部202に出力する。モニター昇降装置駆動制御部202は、その制御信号に基づいて、その制御対象となるモニター昇降装置5のモニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53を連動して上下方向に移動させて当該モニター昇降装置5を全体的に伸縮させる。
【0080】
また、第1実施形態では、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、モニター昇降装置5を、伸長していない最も短縮している基準状態か最も伸長している状態(最大伸長状態)の2つの状態に切替可能に構成されている。よって、制御用マイコン200は、モニター昇降装置5が最も短縮している状態で保持されているときにそのモニター昇降装置5に対応するモニター昇降スイッチ17からのモニター昇降スイッチ操作検知信号が入力すると、そのモニター昇降装置5に係るモニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53を連動して上方向に移動させてモニター昇降装置5を最大伸長状態にする。一方、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、モニター昇降装置5が最大伸長状態で保持されているときにそのモニター昇降装置5に対応するモニター昇降スイッチ17からのモニター昇降スイッチ操作検知信号が入力すると、そのモニター昇降装置5に係るモニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53を連動して下方向に移動させてモニター昇降装置5を伸長していない最も短縮している状態にする。
【0081】
なお、第1実施形態では、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、モニター昇降装置5の伸縮が開始された後に、そのモニター昇降装置5に係るモニター昇降スイッチ17への操作が解除されても、最大身長状態、または基準状態になるまでモニター昇降装置5の伸縮動作を継続し続ける。また、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、各モニター昇降装置5の伸縮を独立して制御することが可能である。よって、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、全てのモニター昇降装置5を個別に同時進行で伸縮動作させることが可能である。したがって、例えば、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、あるモニター昇降装置5が伸長している途中で、最大身長状態で保持されている別のモニター6に対応するモニター昇降スイッチ17からのモニター昇降スイッチ操作検知信号が入力すると、統括制御部201、およびモニター昇降装置駆動制御部202は、そのモニター昇降装置5の短縮を開始させる。
【0082】
また、統括制御部201は、天板上昇スイッチ操作検知信号が入力すると、全ての天板昇降装置3を連動させて伸長させるための制御信号(天板昇降装置伸長信号)を天板昇降装置駆動制御部203に出力する。天板昇降装置駆動制御部203は、その制御信号に基づいて、全ての天板昇降装置3の天板昇降内作動部32、および天板昇降外作動部33を一斉に連動して上方向に移動させて、全ての天板昇降装置3を同一の長さに保持しながら伸長させる。一方、統括制御部201は、天板下降スイッチ操作検知信号が入力すると、全ての天板昇降装置3を連動させて下降させるための制御信号(天板昇降装置下降信号)を天板昇降装置駆動制御部203に出力する。天板昇降装置駆動制御部203は、その制御信号に基づいて、全ての天板昇降装置3の天板昇降内作動部32、および天板昇降外作動部33を一斉に連動して下方向に移動させて、全ての天板昇降装置3を同一の長さに保持しながら短縮させる。
【0083】
さらに、第1実施形態では、統括制御部201、および天板昇降装置駆動制御部203は、天板昇降装置3を、伸長していない最も短縮している基準状態か最も伸長している状態(最大伸長状態)の2つの状態の間で無段階に伸長長さを調整可能に構成されている。統括制御部201、および天板昇降装置駆動制御部203は、天板上昇スイッチ操作検知信号が入力すると、その信号が入力され続けている間、全ての天板昇降装置3を同一の長さに保持しながら連動させて伸長させ続ける。一方、統括制御部201、および天板昇降装置駆動制御部203は、天板下降スイッチ操作検知信号が入力すると、その信号が入力され続けている間、全ての天板昇降装置3を同一の長さで保持しながら連動させて短縮させ続ける。
【0084】
また、第1実施形態では、制御用マイコン200は、天板昇降装置3とモニター昇降装置5を同時に伸縮動作させることが可能に構成されている。例えば、制御用マイコン200は、天板昇降装置3が伸長動作しているときに、格納状態で保持されているあるモニター6に対応するモニター昇降スイッチ17からのモニター昇降スイッチ操作検知信号が入力すると、そのモニター昇降スイッチ17に対応するモニター6が取り付けられているモニター昇降装置5に係るモニター昇降内作動部52、およびモニター昇降外作動部53を連動して上方向に移動させて当該モニター昇降装置5の伸長を開始にする。また、制御用マイコン200は、あるモニター昇降装置5が短縮動作しているときに、天板下降スイッチ操作検知信号が入力すると、全ての天板昇降装置3の天板昇降内作動部32、および天板昇降外作動部33を一斉に連動して下方向に移動させて、全ての天板昇降装置3を同一の長さに保持しながら短縮させ始める。
【0085】
さらに、第1実施形態では、天板昇降装置3の基準状態および最大伸長状態に係る伸長状態として、基準状態は、天板昇降装置3が全く伸長していない状態に対応付け、最大伸長状態は、天板昇降装置3が300mm伸長している状態に対応付けられている。ここで、天板昇降装置3の基準状態および最大伸長状態と、天板昇降装置3の伸長状態は適宜に設定しても良い。例えば、天板昇降装置3の最大伸長状態を、その天板昇降装置3の製品仕様としての最大の伸長に対応付けても良く、また、製品仕様としての最大の伸長よりも短い長さに対応付けても良い。同様に、天板昇降装置3の基準状態を、その天板昇降装置3の製品仕様として伸長していない状態に対応付けても良く、また、所定の長さに対応付けても良い。モニター昇降装置5の基準状態および最大伸長状態についても同様である。
【0086】
以上のように、テーブル100によれば、床面に載置され、天板1を支持する架台9と、天板1の下方に配置された複数のモニター6(OA機器)と、を備え、天板1には、複数のモニター6が通過可能な開口部11が形成され、架台9には、床面に対して天板1、および複数のモニター6を一体的に昇降させるための動作を行う天板昇降装置3と、天板1に対して複数のモニター6を昇降させるための動作を行うモニター昇降装置5とが設置されて、モニター昇降装置5は、開口部11を通して天板1の上方まで複数のモニター6を上昇させて設置することが可能である。テーブル100のこのような構成によって、天板1を着座使用位置に保持して座位によって作業することができ、また天板1を起立使用位置に保持して立位によって作業することもできる。さらには、全てのモニター6を個別に格納位置および使用位置に保持することができるので、必要に応じてモニター6を用いた作業を行い、またモニター6が必要ない場合は格納させて天板1の上の作業スペースを広く確保することができる。すなわち、1台のテーブル100に対して様々な使用方法を提供し、使用性を向上させることができる。さらに、天板1の状態(上下方向位置)に関わらず、格納状態に保持されているモニター6の上下方向における天板1に対する相対位置が一定であるので、モニター6を使用状態および格納状態の間で切り替える際の制御(高さ調整)が容易になる。
【0087】
また、架台9は、天板1の下方において、複数のモニター6、およびモニター昇降装置5を格納した状態で天板昇降装置3に支持されて床面に対して昇降する昇降ユニット4をさらに備えるので、特に天板昇降装置3の昇降の際の構造的安定性が向上する。さらに、モニター昇降装置5は、昇降ユニット4において複数のモニター6のそれぞれに対して個別に設置され、開口部11は、複数のモニター6のそれぞれの上方に各OA機器が通過可能に形成されているので、テーブル100の使用性がさらに向上する。
【0088】
また、各開口部11には、当該開口部11を開閉する開閉蓋12が設けられ、開閉蓋12は、回転可能に構成され、モニター6が当該開口部11を通過して上昇することに応じて開放する向きに回転し、モニター6が当該開口部11を通過して下降することに応じて閉鎖する向きに回転するので、テーブル100の使用性がさらに向上する。さらに、架台9の下端部には、床面に対して移動可能なキャスター22(移動手段)が設けられているので、テーブル100の使用性がさらに向上する。
【0089】
また、テーブル100は、各モニター昇降装置5を昇降させるための操作を受け付け可能なモニター昇降スイッチ17と、各モニター昇降スイッチ17に接続された制御用マイコン200(制御部)を備え、制御用マイコン200は、モニター昇降スイッチ17に対する操作があると、当該モニター昇降スイッチ17に対応するモニター昇降装置5を伸縮動作させるので、テーブル100の使用性がさらに向上する。また、テーブル100は、天板昇降装置3を昇降させるための操作を受け付け可能な天板昇降スイッチ18と、天板昇降スイッチ18に接続された制御用マイコン200を備え、制御用マイコン200は、天板昇降スイッチ18に対する操作があると、天板昇降装置3を伸縮動作させるので、テーブル100の使用性がさらに向上する。
【0090】
<変更例>
次に、第1実施形態に係るテーブル100の変更例について説明する。上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。例えば、テーブル100では、天板1の下方に格納されているモニター6を天板1に対して上昇させて天板1の上方に使用可能に出現させることが可能であるが、この対象はモニター6に限られず、パソコン、プリンター、スキャナ、クーラー、および空気清浄機などの他の種類のOA機器であっても良い。さらには、この対象が複数種類のOA機器で構成されていても良い。複数種類のOA機器には、機能は同一であるが寸法や性能が異なることも含まれる。
【0091】
また、第1実施形態では、テーブル100に搭載されている昇降可能なOA機器の数は4つであるが、4つに限られず、3以下の複数、あるいは5以上の複数であっても良い。さらに、第1実施形態では、各モニター6を昇降させるモニター昇降装置5は基準状態か最大伸長状態の何れかに切替可能に構成されているが、天板昇降装置3のように基準状態と最大伸長状態の間を無段階で調整できるようにしても良い。あるいは、基準状態と最大伸長状態の間で3以上の複数段階で切り替えられるようにしても良い。また、第1実施形態では、4つのモニター昇降装置5を個別に伸縮させることができるが、全てのモニター昇降装置5が同一の高さを保持させながら連動して伸縮するようにしても良い。あるいは、一部(例えば、前側の2つ)のモニター昇降装置5を同一の高さで保持させながら連動して伸縮するようにし、他(例えば、後側の2つ)のモニター昇降装置5を一部のモニター6からは独立させて同一の高さで保持させながら連動して伸縮するようにしても良い。
【0092】
また、天板本体10の形状、および寸法も、天板1の上方に使用可能に出現させて設置するOA機器を、その下方に格納できる範囲で第1実施形態に限られずに適宜に変更可能である。さらには、平面視で天板本体10におけるモニター6、および開口部11の位置も第1実施形態に限られず適宜に変更しても良い。
【0093】
さらには、第1実施形態では、4組全てのモニター6、およびモニター昇降装置5がまとめて格納体4Bに格納されているが、組毎に格納させる複数の格納体を天板1の下方に設置し、当該格納体に1組のモニター6、およびモニター昇降装置5を格納するようにしても良い。あるいは、全てではないが複数組のモニター6、およびモニター昇降装置5をまとめて格納させる複数の格納体を天板1の下方に設置し、当該格納体にその組数に応じた組のモニター6、およびモニター昇降装置5を格納するようにしても良い。
【0094】
また、第1実施形態では、天板昇降装置3は、基準状態と最大伸長状態の間を無段階で調整可能に構成されているが、基準状態か最大伸長状態の何れかに切替可能に構成されるようにしても良い。あるいは、基準状態と最大伸長状態の間で3以上の複数段階で切り替えられるようにしても良い。
【0095】
また、第1実施形態では、モニター昇降スイッチ17、天板上昇スイッチ18A、および天板下降スイッチ18Bは、天板1に対して押下操作可能に構成されているが、これらのスイッチ17、18A、18Bの操作態様、言い換えると、デバイスとしての構造は適宜に変更可能である。例えば、モニター6を昇降させるための操作や天板1を昇降させるための操作を、タッチパネルを用いて行うようにしても良い。または、モニター6を昇降させるための操作や天板1を昇降させるための操作を受け付ける操作手段を直接天板1に設置せずに、スマートフォンなどの移動端末で構成させるようにしても良い。
【0096】
また、第1実施形態では、開口部11を開閉する開閉蓋12の開閉は、モニター昇降外作動部53に固定された蓋当接部56の昇降によって行われているが、開閉方法は適宜に変更可能である。例えば、モニター昇降装置5の伸長長さが所定長さに到達したこと、あるいはモニター6が所定の上下方向位置に到達したことに応じて、開閉蓋12を開閉させる駆動装置が作動して、電動で開閉蓋12が開閉するようにしても良い。この場合、開閉蓋12の開閉機構として、回転ではなく水平方向へのスライドを適用しても良い。また、単純に開口部11に対して脱着可能な開閉蓋12を設置し、作業者などが手動で取り外しするようにしても良い。
【0097】
さらには、モニター6の昇降に関する操作として、モニター6を上昇させる操作、およびモニター6を下降させる操作をモニター昇降スイッチ17でまとめて行えるようになっているが、モニター6を上昇させる操作を受け付ける操作手段と、モニター6を下降させる操作を受け付ける操作手段を分けて構成しても良い。また、天板1の昇降に関する操作として、天板1を上昇させる操作は天板上昇スイッチ18Aに行い、天板1を下降させる操作は天板下降スイッチ18Bに行うようになっているが、天板1の上昇に関する操作と天板1の下降に関する操作を1つの操作手段に行えるようにしても良い。
【0098】
また、第1実施形態では、基礎フレーム21の底面にキャスター22が複数個固定されているが、テーブル100を移動させる移動手段はキャスター22に限定されず、キャスター22以外の種類の車輪など適宜に変更しても良い。あるいは、テーブル100に移動手段を設けなくても良い。
【0099】
さらに、天板1の着座使用位置、および起立使用位置も第1実施形態に限られず適宜に変更可能である。また、モニター6の格納上下位置、および使用上下位置についても第1実施形態に限られず適宜に変更可能である。
【0100】
また、基礎フレーム21、支持フレーム41、および格納フレーム44などの機械構造も第1実施形態に限られず適宜に変更しても良い。さらに、第1実施形態では、天板昇降装置3、およびモニター昇降装置5は、直線運動可能な電動アクチュエーターで構成されているが、最終的に天板1、およびモニター6が昇降可能であれば、天板昇降装置3、およびモニター昇降装置5に係る駆動源の種類や機械構造も適宜に変更しても良い。
【0101】
<前述した実施形態に開示されている発明>
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明A~発明Hが開示されている。発明A~発明Hの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。
【0102】
(1)発明A
発明Aに係る発明は、
天板(天板1)と、
床面に載置され、前記天板を支持する架台(架台9)と、
前記天板の下方に配置された複数のOA機器(モニター6)と、を備え、
前記天板には、前記複数のOA機器が通過可能な開口部(11)が形成され、
前記架台には、床面に対して前記天板、および前記複数のOA機器を一体的に昇降させるための動作を行う第1昇降装置(天板昇降装置3)と、前記天板に対して前記複数のOA機器を昇降させるための動作を行う第2昇降装置(モニター昇降装置5)とが設置されて、
前記第2昇降装置は、前記開口部を通して前記天板の上方まで前記複数のOA機器を上昇させて設置することが可能であることを特徴とするテーブル。
(2)発明B
発明Bに係る発明は、
発明Aに係るテーブルであって、
前記架台は、前記天板の下方において、前記複数のOA機器、および前記第2昇降装置を格納した状態で前記第1昇降装置に支持されて前記床面に対して昇降する昇降ユニット(昇降ユニット4)をさらに備えることを特徴とするテーブル。
(3)発明C
発明Cに係る発明は、
発明Aまたは発明Bに係るテーブルであって、
前記第2昇降装置は、前記昇降ユニットにおいて前記複数のOA機器のそれぞれに対して個別に設置され、
前記開口部は、前記複数のOA機器のそれぞれの上方に各OA機器が通過可能に形成されていることを特徴とするテーブル。
(4)発明D
発明Dに係る発明は、
発明Cに係るテーブルであって、
各開口部には、当該開口部を開閉する開閉蓋(開閉扉12)が設けられ、
前記開閉蓋は、回転可能に構成され、前記OA機器が当該開口部を通過して上昇することに応じて開放する向きに回転し、前記OA機器が当該開口部を通過して下降することに応じて閉鎖する向きに回転することを特徴とするテーブル。
(5)発明E
発明Fに係る発明は、
発明A乃至発明Dの何れか1つに係るテーブルであって、
前記架台の下端部には、床面に対して移動可能な移動手段(キャスター22)が設けられていることを特徴とするテーブル。
(6)発明F
発明Fに係る発明は、
発明A乃至発明Eの何れか1つに係るテーブルであって、
前記第2昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な操作手段(モニター昇降スイッチ17)と、
前記操作手段に接続された制御部(制御用マイコン200)を備え、
前記制御部は、前記操作手段に対する操作があると、前記第2昇降装置を作動させることを特徴とするテーブル。
(7)発明G
発明Gに係る発明は、
発明A乃至発明Eの何れか1つに係るテーブルであって、
前記第1昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な操作手段(天板昇降スイッチ18)と、
前記操作手段に接続された制御部(制御用マイコン200)を備え、
前記制御部は、前記操作手段に対する操作があると、前記第1昇降装置を作動させることを特徴とするテーブル。
(8)発明H
発明Hに係る発明は、
発明A乃至発明Eの何れか1つに係るテーブルであって、
前記第1昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な第1操作手段(天板昇降スイッチ18)と、
前記第2昇降装置を昇降させるための操作を受け付け可能な第2操作手段(モニター昇降スイッチ17)と、
前記第1操作手段、および前記第2操作手段に接続された制御部(制御用マイコン200)を備え、
前記制御部は、
前記第1操作手段に対する操作があると、前記第1昇降装置を作動させ、
前記第2操作手段に対する操作があると、前記第2昇降装置を作動させることを特徴とするテーブル。
【符号の説明】
【0103】
1…天板
2…基礎ユニット
3…天板昇降装置(第1昇降装置)
4…昇降ユニット
4A…支持体
4B…格納体
5…モニター昇降装置(第2昇降装置)
6…モニター(OA機器)
7…内枠ユニット
8…外枠ユニット
10…天板本体
11…開口部
12…開閉蓋
15…緩衝部材
16…摩擦低減部
17…モニター昇降スイッチ
18…天板昇降スイッチ
18A…天板上昇スイッチ
18B…天板下降スイッチ
21…基礎フレーム
22…キャスター
41…支持フレーム
44…格納フレーム
55…モニター取付部
56…蓋当接部
57…落下防止部
100…テーブル
200…制御用マイコン(制御部)
201…統括制御部
202…モニター昇降装置駆動制御部
203…天板昇降装置駆動制御部