特開 2022-116928 印刷用カセット及び印刷用カセットの製造方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022116928

(43)【公開日】2022-08-10

(54)【発明の名称】印刷用カセット及び印刷用カセットの製造方法

(51)【国際特許分類】

   B41J 17/32 20060101AFI20220803BHJP

   B41J 17/02 20060101ALI20220803BHJP

   B41J 15/04 20060101ALI20220803BHJP

【ＦＩ】

B41J17/32 A

B41J17/02

B41J15/04

【審査請求】未請求

【請求項の数】8

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2021013358

(22)【出願日】2021-01-29

(71)【出願人】

【識別番号】000005267

【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110000578

【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人

(72)【発明者】

【氏名】田上 裕也

(72)【発明者】

【氏名】村山 健太郎

【テーマコード（参考）】

2C060

2C068

【Ｆターム（参考）】

2C060BA09

2C068AA02

2C068AA06

2C068AA15

2C068EE03

2C068EE27

2C068FF01

2C068FF06

2C068GK01

2C068GK04

2C068GK18

2C068MM03

(57)【要約】

【課題】ギアによる駆動力伝達のバラつきを抑制できる印刷用カセットを提供する。
【解決手段】本開示は、第１壁と、第１壁の一方側の第１領域と、第１壁の他方側の第２領域とを有する第１ケース部と、第２壁と、第２壁の一方側の第３領域と、第２壁の他方側の第４領域とを有すると共に、第１ケース部に連結された第２ケース部と、第１ケース部の第１領域に配置されると共に、印刷に供される帯状の印刷媒体と、第１軸部と、駆動力伝達ギアと、を備える印刷用カセットである。第１軸部は、第２壁と一体化され、第２ケース部の第３領域に延びる。駆動力伝達ギアは、第１軸部によって軸支される。第２ケース部の第３領域の抜き勾配は、第１ケース部の第２領域の抜き勾配よりも小さい。
【選択図】図３

【特許請求の範囲】

【請求項1】

第１壁と、前記第１壁の一方側の第１領域と、前記第１壁の他方側の第２領域とを有する第１ケース部と、
第２壁と、前記第２壁の一方側の第３領域と、前記第２壁の他方側の第４領域とを有すると共に、前記第３領域又は前記第４領域が前記第１ケース部に連結された第２ケース部と、
前記第１ケース部の前記第１領域に配置されると共に、印刷に供される帯状の第１印刷媒体と、
前記第２壁と一体化され、前記第２ケース部の前記第３領域に延びる第１軸部と、
前記第１軸部によって軸支される駆動力伝達ギアと、
を備え、
前記第２ケース部の前記第３領域の抜き勾配は、前記第１ケース部の前記第２領域の抜き勾配よりも小さい、印刷用カセット。

【請求項2】

前記第１ケース部と一体化されると共に、前記第１領域において前記第１印刷媒体又は前記第１印刷媒体と共に印刷に用いられる帯状の第２印刷媒体と接触するガイド面をさらに備え、
前記第１ケース部の前記第１領域の抜き勾配は、前記第２領域の抜き勾配よりも小さい、請求項１に記載の印刷用カセット。

【請求項3】

前記第１印刷媒体と共に印刷に用いられる帯状の第２印刷媒体から構成され、前記第２ケース部の前記第４領域に配置されるロールをさらに備え、
前記第２ケース部の前記第３領域の抜き勾配は、前記第４領域の抜き勾配よりも小さい、請求項１又は請求項２に記載の印刷用カセット。

【請求項4】

前記第２ケース部と一体化されると共に、前記ロールを軸支する第２軸部をさらに備える、請求項３に記載の印刷用カセット。

【請求項5】

前記第１ケース部に配置されると共に、前記第１印刷媒体を巻き取る巻取スプールをさらに備え、
前記駆動力伝達ギアは、前記駆動力伝達ギアの軸方向において前記巻取スプールと重なる、請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の印刷用カセット。

【請求項6】

前記第１軸部は、前記第１ケース部に嵌合する、請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の印刷用カセット。

【請求項7】

第１壁と、前記第１壁の一方側の第１領域と、前記第１壁の他方側の第２領域とを有する第１ケース部と、
第２壁と、前記第２壁の一方側の第３領域と、前記第２壁の他方側の第４領域とを有すると共に、前記第３領域又は前記第４領域が前記第１ケース部に連結された第２ケース部と、
前記第１ケース部の前記第１領域に配置されると共に、印刷に供される帯状の印刷媒体と、
前記第２壁と一体化され、前記第２ケース部の前記第３領域に延びる第１軸部と、
前記第１軸部によって軸支される駆動力伝達ギアと、
を備え、
前記第２ケース部の前記第３領域は、エジェクタピンの跡を含む、印刷用カセット。

【請求項8】

第１コアと第１キャビティとを用いて第１ケース部を成型する工程と、
第２コアと第２キャビティとを用いて、前記第２コア側の領域に第１軸部が設けられた第２ケース部を成型する工程と、
前記第１ケース部の前記第１コア側の領域に、印刷に供される帯状の印刷媒体を配置する工程と、
前記第１軸部に駆動力伝達ギアを軸支させる工程と、
前記第２ケース部の前記第２コア側の領域又は前記第２キャビティ側の領域を前記第１ケース部に連結する工程と、
を備える、印刷用カセットの製造方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、印刷用カセット及び印刷用カセットの製造方法に関する。

【背景技術】

【0002】

印刷用テープに印刷を行う印刷装置では、印刷用テープを収容したカセットを印刷装置本体に着脱することで、印刷用テープの交換及び供給が行われる。このようなカセットにおいて、カセットへ駆動力を入力する、又はカセットから駆動力を出力するためのギアを設けた構成が公知である（特許文献１参照）。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０１０－２３４７７２号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

上述のカセットに設けられるギアは、カセットのケースと一体成型された軸部によって回転可能に軸支される。この軸部の成型精度が低いと、ギアの駆動力伝達にバラつきが発生する。

【0005】

本開示の一局面は、ギアによる駆動力伝達のバラつきを抑制できる印刷用カセットを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本開示の一態様は、第１壁と、第１壁の一方側の第１領域と、第１壁の他方側の第２領域とを有する第１ケース部と、第２壁と、第２壁の一方側の第３領域と、第２壁の他方側の第４領域とを有すると共に、第３領域又は第４領域が第１ケース部に連結された第２ケース部と、第１ケース部の第１領域に配置されると共に、印刷に供される帯状の第１印刷媒体と、第１軸部と、駆動力伝達ギアと、を備える印刷用カセットである。

【0007】

第１軸部は、第２壁と一体化され、第２ケース部の第３領域に延びる。駆動力伝達ギアは、第１軸部によって軸支される。第２ケース部の第３領域の抜き勾配は、第１ケース部の第２領域の抜き勾配よりも小さい。

【0008】

本開示の別の態様は、第１壁と、第１壁の一方側の第１領域と、第１壁の他方側の第２領域とを有する第１ケース部と、第２壁と、第２壁の一方側の第３領域と、第２壁の他方側の第４領域とを有すると共に、第３領域又は第４領域が第１ケース部に連結された第２ケース部と、第１ケース部の第１領域に配置されると共に、印刷に供される帯状の印刷媒体と、第１軸部と、駆動力伝達ギアと、を備える印刷用カセットである。

【0009】

第１軸部は、第２壁と一体化され、第２ケース部の第３領域に延びる。駆動力伝達ギアは、第１軸部によって軸支される。第２ケース部の第３領域は、エジェクタピンの跡を含む。

【0010】

これらのような構成によれば、駆動力伝達ギアと第１印刷媒体とを駆動力伝達ギアの軸方向にずらして配置しつつ、成型時の型抜きによる抜き勾配の小さい第２ケース部の第３領域に第１軸部を形成することができる。そのため、駆動力伝達ギアにおける駆動力伝達のバラつきを抑制できる。

【0011】

本開示の別の態様は、第１コアと第１キャビティとを用いて第１ケース部を成型する工程と、第２コアと第２キャビティとを用いて、第２コア側の領域に第１軸部が設けられた第２ケース部を成型する工程と、第１ケース部の第１コア側の領域に、印刷に供される帯状の印刷媒体を配置する工程と、第２ケース部の第１軸部に駆動力伝達ギアを軸支させる工程と、第２ケース部の第２コア側の領域又は第２キャビティ側の領域を第１ケース部に連結する工程と、を備える印刷用カセットの製造方法である。

【0012】

このような構成によれば、駆動力伝達ギアと印刷媒体とを駆動力伝達ギアの軸方向にずらして配置しつつ、成型時の型抜きによる抜き勾配の小さい第２ケース部のコア側の領域に第１軸部を形成することができる。そのため、駆動力伝達ギアにおける駆動力伝達のバラつきを抑制できる。

【図面の簡単な説明】

【0013】

【図1】図１Ａは、実施形態における印刷装置を示す模式的な斜視図であり、図１Ｂは、図１Ａの印刷装置本体を示す模式的な斜視図である。

【図2】図２Ａ、図２Ｂ及び図２Ｃは、図１Ａの印刷用カセットの模式的な斜視図である。

【図3】図３は、図２Ａの印刷用カセットの模式的な分解斜視図である。

【図4】図４は、図２ＣのＩＶ－ＩＶ線での模式的な断面図である。

【図5】図５は、図２Ｃの印刷用カセットの第１蓋部を取り外した状態を示す模式的な斜視図である。

【図6】図６Ａは、図２Ａの印刷用カセットにおけるギアケース部の模式的な斜視図であり、図６Ｂは、図２Ａの印刷用カセットにおけるインクリボンケース部の模式的な斜視図である。

【図7】図７は、図２Ａの印刷用カセットにおける印刷用テープ及びインクリボンの経路を説明する模式図である。

【図8】図８Ａは、図２ＣのＶＩＩＩＡ－ＶＩＩＩＡ線での模式的な断面図であり、図８Ｂは、図２ＣのＶＩＩＩＢ－ＶＩＩＩＢ線での模式的な断面図であり、図８Ｂは、図２ＣのＶＩＩＩＣ－ＶＩＩＩＣ線での模式的な断面図であり、図８Ｄは、図２ＣのＶＩＩＩＤ－ＶＩＩＩＤ線での模式的な断面図である。

【図9】図９Ａは、図６Ａのギアケース部の模式的な背面図であり、図９Ｂは、図６Ｂのインクリボンケース部の模式的な背面図である。

【図10】図１０は、図１Ａの印刷装置における出力ギアとプラテンギアとの係合状態を示す模式図である。

【図11】図１１は、実施形態における印刷用カセットの製造方法のフローチャートである。

【図12】図１２Ａは、インクリボンケース部を成型する金型の模式図であり、図１２Ｂは、インクリボンケース部の成型工程を示す模式的な断面図である。

【図13】図１３は、ギアケース部を成型する金型の模式図である。

【発明を実施するための形態】

【0014】

［１．第１実施形態］
［１－１．構成］
図１Ａに示す印刷装置１は、印刷用カセット１０と、印刷装置本体１００とを備える。印刷装置１は、印刷用テープ１１Ａ（帯状の第２印刷媒体の一例）に印刷を行う装置である。

【0015】

本実施形態では、出力ギア２１の軸方向を上下方向とし、上下方向と垂直な方向のうちヘッド開口３３Ｃにおいて印刷用テープ１１Ａが搬送される方向を左右方向とし、上下方向と左右方向との双方に垂直な方向を前後方向とする。

【0016】

＜印刷装置本体＞
印刷装置本体１００は、図１Ｂに示すように、カセット収納部１０１と、印刷ヘッド１０２と、プラテンローラ１０３と、プラテンギア１０４と、駆動シャフト１０５と、駆動源１０７と、筐体１１０とを備える。

【0017】

（カセット収納部）
カセット収納部１０１は、印刷用カセット１０が装着される凹部である。カセット収納部１０１は、印刷用カセット１０の位置決め機能を有する。カセット収納部１０１は、筐体１１０に設けられている。

【0018】

（印刷ヘッド）
印刷ヘッド１０２は、カセット収納部１０１の内部に配置されている。印刷ヘッド１０２は、個別に発熱が制御される複数の発熱素子を有する。

【0019】

（プラテンローラ）
プラテンローラ１０３は、カセット収納部１０１の内部において、印刷ヘッド１０２と対向するように印刷ヘッド１０２の近傍に配置されている。プラテンローラ１０３は、印刷ヘッド１０２に対し、近づく方向又は離れる方向に揺動可能である。プラテンローラ１０３の回転軸心Ｌ１は、上下方向と平行である。

【0020】

（プラテンギア）
プラテンギア１０４は、プラテンローラ１０３に連結されている。本実施形態では、プラテンギア１０４の回転軸心Ｌ２は、プラテンローラ１０３の回転軸心Ｌ１と同一線上に配置されている。プラテンギア１０４は、プラテンローラ１０３と共に揺動可能である。

【0021】

（駆動シャフト）
駆動シャフト１０５は、印刷用カセット１０の巻取スプール１６と入力ギア２２とに挿入される。駆動シャフト１０５は、巻取スプール１６と入力ギア２２とを回転させる駆動力を印刷用カセット１０に入力する。

【0022】

駆動シャフト１０５は、カセット収納部１０１の内部に配置されている。駆動シャフト１０５の回転軸心Ｌ３は、上下方向と平行である。駆動シャフト１０５は、駆動源１０７によって回転軸心Ｌ３を中心に回転する。

【0023】

（駆動源）
駆動源１０７は、駆動シャフト１０５を回転駆動させる。駆動源１０７としては、例えばモータとギアとを組み合わせた機構が使用できる。

【0024】

＜印刷用カセット＞
印刷用カセット１０は、印刷用テープ１１Ａを格納している。印刷用カセット１０は、印刷装置本体１００への装着及び印刷装置本体１００からの脱離が可能である。印刷用カセット１０の交換により、印刷媒体の補給、及び印刷媒体の種類（例えば、サイズ、色、材質等）の変更ができる。

【0025】

印刷用カセット１０は、図２Ａ，２Ｂ，２Ｃに示すように、印刷用テープ１１Ａの少なくとも一部及びインクリボン１４Ａ（帯状の第１印刷媒体の一例）の少なくとも一部が収容されるケース３５を備える。

【0026】

印刷用カセット１０の外形（つまり、ケース３５の形状）は、上下方向に平行な辺と、前後方向に平行な辺と、左右方向に平行な辺とを有する直方体状である。ケース３５は、下方に向かってカセット収納部１０１へ挿入可能である。

【0027】

印刷用カセット１０は、図３に示すように、第１ロール１１と、第１供給スプール１２と、スペーサフィルム１３Ａ，１３Ｂと、第２ロール１４と、第２供給スプール１５と、巻取スプール１６と、クラッチバネホルダ１７と、駆動伝達機構２０とを備える。

【0028】

（第１ロール）
第１ロール１１は、印刷が行われる印刷用テープ１１Ａを第１供給スプール１２に巻回したものである。印刷用テープ１１Ａの表面には、印刷装置本体１００の印刷ヘッド１０２及びインクリボン１４Ａによって印刷が行われる。

【0029】

第１ロール１１の上下方向の外側には、第１ロール１１を挟むように２つのスペーサフィルム１３Ａ，１３Ｂが配置されている。スペーサフィルム１３Ａ，１３Ｂは、第１ロール１１と第１蓋部３１との間と、第１ロール１１とギアケース部３２との間とに配置されている。

【0030】

（第１供給スプール）
第１供給スプール１２は、上下方向と平行な回転軸心Ｌ４周りに回転可能である。第１供給スプール１２は、印刷装置本体１００のプラテンローラ１０３による印刷用テープ１１Ａの搬送に伴って回転することで、印刷用テープ１１Ａを印刷ヘッド１０２に供給する。第１供給スプール１２の回転軸心Ｌ４は、第１ロール１１の巻回軸心と一致する。

【0031】

（第２ロール）
第２ロール１４は、印刷用テープ１１Ａの印刷に用いられるインクリボン１４Ａを第２供給スプール１５に巻回したものである。

【0032】

インクリボン１４Ａは、ヘッド開口３３Ｃにおいて、印刷用テープ１１Ａと重ね合わされ、印刷ヘッド１０２による印刷に供される。印刷に使用されたインクリボン１４Ａは、巻取スプール１６に巻き取られる。

【0033】

第２ロール１４には、クラッチバネホルダ１７に保持されたクラッチバネ（図示省略）によって回転抵抗が付される。第２ロール１４の少なくとも一部は、上下方向において、第１ロール１１と重なる位置に配置されている。

【0034】

（第２供給スプール）
第２供給スプール１５は、回転軸心Ｌ５周りに回転可能である。第２供給スプール１５の回転軸心Ｌ５は、上下方向と平行である。第２供給スプール１５は、インクリボン１４Ａの巻取スプール１６による巻き取りに伴って回転することで、インクリボン１４Ａを印刷ヘッド１０２に供給する。

【0035】

（巻取スプール）
巻取スプール１６は、回転軸心Ｌ６周りに回転可能である。巻取スプール１６の回転軸心Ｌ６は、第２供給スプール１５の回転軸心Ｌ５と平行である。

【0036】

巻取スプール１６は、円筒状であり、内周面１６Ａで規定される中空部を有する。巻取スプール１６の内周面１６Ａにはスプライン歯１６Ｂが設けられている。スプライン歯１６Ｂには、印刷装置本体１００の駆動シャフト１０５が連結される。巻取スプール１６は、駆動シャフト１０５によって回転され、インクリボン１４Ａを巻き取る。

【0037】

（駆動伝達機構）
駆動伝達機構２０は、印刷用カセット１０が印刷装置本体１００に装着された際に、駆動シャフト１０５から伝達される駆動源１０７の駆動力をプラテンローラ１０３に伝達する。駆動伝達機構２０は、出力ギア２１（駆動力伝達ギアの一例）と、入力ギア２２と、アイドルギア２３とを有する。

【0038】

図４に示すように、第１ロール１１、駆動伝達機構２０、及び巻取スプール１６は、上下方向において、第１ロール１１、駆動伝達機構２０、及び巻取スプール１６の順に並んで配置されている。出力ギア２１は、出力ギア２１の軸方向において巻取スプール１６と重なっている。

【0039】

（出力ギア）
図３に示す出力ギア２１は、印刷用テープ１１Ａの搬送に供される駆動力を外部に出力するための外歯ギアである。具体的には、出力ギア２１は、印刷装置本体１００のプラテンギア１０４に外部からの駆動力を伝達する。

【0040】

出力ギア２１の回転軸心Ｌ７は、第２供給スプール１５の回転軸心Ｌ５と平行である。出力ギア２１の全体は、上下方向においてケース３５のギアケース隔壁３２Ｂと重なっている。また、出力ギア２１は、ヘッド開口３３Ｃと連通する空間に一部が露出している。

【0041】

出力ギア２１は、印刷用カセット１０が印刷装置本体１００に装着された状態（つまりケース３５がカセット収納部１０１に収納された状態）で、ヘッド開口３３Ｃと連通した空間においてプラテンギア１０４に係合する。

【0042】

（入力ギア）
入力ギア２２は、アイドルギア２３を介して出力ギア２１と間接的に係合し、駆動力を出力ギア２１に伝達する。

【0043】

入力ギア２２は、外歯ギア２２Ａと、外歯ギア２２Ａの一方の側面に固定されると共に、内周面にスプライン歯を有する円筒状の内歯ギアであるスプール２２Ｂとを有する。外歯ギア２２Ａは、スプール２２Ｂに入力された駆動源１０７の駆動力によってスプール２２Ｂと一体回転する。

【0044】

入力ギア２２の回転軸心Ｌ８（つまり、外歯ギア２２Ａの回転軸心、及びスプール２２Ｂの回転軸心）は、巻取スプール１６の回転軸心Ｌ６と同一線上に配置されている。入力ギア２２の少なくとも一部は、上下方向において、第１ロール１１と重なる位置に配置されている。

【0045】

入力ギア２２の回転軸心Ｌ８は、上下方向において、巻取スプール１６の中空部と重なる。そのため、印刷用カセット１０が印刷装置本体１００に装着された状態では、駆動シャフト１０５が巻取スプール１６と入力ギア２２とに同時に挿通される。その結果、入力ギア２２は、巻取スプール１６と直接連結はされないが、巻取スプール１６と共に駆動シャフト１０５によって回転される。

【0046】

（アイドルギア）
アイドルギア２３は、入力ギア２２と出力ギア２１とに駆動連結され（つまり係合し）、入力ギア２２に入力された駆動力を出力ギア２１に伝達する。

【0047】

アイドルギア２３は、入力ギア２２に係合した上流ギア２３Ａと、出力ギア２１に係合した下流ギア２３Ｂとが同軸上に並んで配置された段ギアである。下流ギア２３Ｂは、上流ギア２３Ａよりも径が小さい。また、下流ギア２３Ｂは、上下方向において、上流ギア２３Ａよりも第１ロール１１に近い位置（つまり上方）に配置されている。

【0048】

アイドルギア２３は、入力ギア２２に入力された駆動力の回転速度を減速して出力ギア２１に伝達する。つまり、駆動伝達機構２０は、入力ギア２２の回転速度を出力ギア２１の回転速度で除した伝達比を減速比とする減速機構を含んでいる。

【0049】

（ケース）
ケース３５は、第１蓋部３１と、ギアケース部３２（第２ケース部の一例）と、インクリボンケース部３３（第１ケース部の一例）と、第２蓋部３４と、出力ギア軸部３６Ａ（第１軸部の一例）と、入力ギア軸部３６Ｂと、アイドルギア軸部３６Ｃと、印刷用テープ軸部３７（第２軸部の一例、図４参照）とを有する。

【0050】

第１蓋部３１は、印刷用カセット１０の上端部を構成している。ギアケース部３２は、第１蓋部３１の下方に配置され、第１蓋部３１と上下方向に連結されている。インクリボンケース部３３は、ギアケース部３２の下方に配置され、ギアケース部３２と上下方向に連結されている。

【0051】

つまり、インクリボンケース部３３は、ギアケース部３２と上下方向に重ねて配置されている。第２蓋部３４は、印刷用カセット１０の下端部を構成している。第２蓋部３４は、インクリボンケース部３３と上下方向に連結されている。

【0052】

第１蓋部３１とギアケース部３２とは、第１ロール１１を収容する第１収容部４１を構成している。つまり、第１ロール１１は、第１蓋部３１とギアケース部３２とで囲まれた空間に配置されている。

【0053】

第２蓋部３４とインクリボンケース部３３とは、第２ロール１４、第２供給スプール１５、及び巻取スプール１６を収容する第２収容部４２を構成している。つまり、第２ロール１４、第２供給スプール１５、及び巻取スプール１６は、第２蓋部３４とインクリボンケース部３３とで囲まれた空間に配置されている。

【0054】

ギアケース部３２とインクリボンケース部３３とは、出力ギア２１の一部、入力ギア２２、及びアイドルギア２３を収容する第３収容部４３を構成している。つまり、出力ギア２１の一部、入力ギア２２、及びアイドルギア２３は、ギアケース部３２とインクリボンケース部３３とで囲まれた空間に配置されている。第３収容部４３は、上下方向において第１収容部４１と第２収容部４２との間に配置されている。

【0055】

ギアケース部３２は、ギアケース側壁３２Ａと、ギアケース隔壁３２Ｂ（第２壁の一例）と、第１ガイド３２Ｃとを有する。ギアケース側壁３２Ａは、ケース３５の上下方向と平行な外側面を構成する。

【0056】

ギアケース隔壁３２Ｂは、上下方向と直交する表面を有し、前後方向及び左右方向に延伸している。ギアケース隔壁３２Ｂは、上下方向において第１ロール１１及び駆動伝達機構２０と重なっている。

【0057】

ギアケース部３２は、ギアケース隔壁３２Ｂの上側の印刷用テープ配置領域（第４領域の一例）と、ギアケース隔壁３２Ｂの下側のギア配置領域（第３領域の一例）とを有する。印刷用テープ配置領域は、第１収容部４１の一部を構成している。第１ロール１１は、ギアケース部３２の印刷用テープ配置領域に配置されている。ギア配置領域は、第３収容部４３の一部を構成している。

【0058】

第１ガイド３２Ｃは、図５に示すように、第１ロール１１から引き出された印刷用テープ１１Ａが巻き掛けられる部位である。第１ガイド３２Ｃは、第１ロール１１の周方向に沿って離れて配置された複数の板状のリブを有する。複数のリブは、第１ロール１１の径方向に突出しており、下方に向かうほど突出量（つまり板幅）が大きくなっている。

【0059】

図３に示す出力ギア軸部３６Ａ、入力ギア軸部３６Ｂ、及びアイドルギア軸部３６Ｃは、それぞれ、ギアケース隔壁３２Ｂと一体化され、ギアケース部３２のギア配置領域に伸びた柱状又は筒状の部位である。

【0060】

出力ギア軸部３６Ａは、出力ギア２１を回転可能に軸支する。入力ギア軸部３６Ｂは、入力ギア２２を回転可能に軸支する。アイドルギア軸部３６Ｃは、アイドルギア２３を回転可能に軸支する。

【0061】

出力ギア軸部３６Ａは、インクリボンケース部３３に設けられた筒部３３Ｆ（図６Ｂ参照）に嵌合する。具体的には、出力ギア軸部３６Ａの下端部が筒部３３Ｆの中空部に挿入される。

【0062】

図６Ａに示す印刷用テープ軸部３７は、ギアケース隔壁３２Ｂと一体化され、ギアケース部３２の印刷用テープ配置領域に伸びた柱状又は筒状の部位である。印刷用テープ軸部３７は、第１供給スプール１２に挿通されることで、第１ロール１１及び第１供給スプール１２を回転可能に軸支する。

【0063】

図３に示すインクリボンケース部３３は、インクリボンケース側壁３３Ａと、インクリボンケース隔壁３３Ｂ（第１壁の一例）と、ヘッド開口３３Ｃと、排出口３３Ｄと、第２ガイド３３Ｅとを有する。インクリボンケース側壁３３Ａは、ケース３５の上下方向と平行な外側面を構成する。

【0064】

インクリボンケース隔壁３３Ｂは、上下方向と直交する表面を有し、前後方向及び左右方向に延伸している。インクリボンケース隔壁３３Ｂは、上下方向において駆動伝達機構２０及び第２ロール１４と重なっている。

【0065】

インクリボンケース部３３は、インクリボンケース隔壁３３Ｂの上側の連結領域（第２領域の一例）と、インクリボンケース隔壁３３Ｂの下側のインクリボン配置領域（第１領域の一例）とを有する。

【0066】

インクリボン配置領域は、第２収容部４２の一部を構成している。第２ロール１４及び巻取スプール１６は、インクリボンケース部３３のインクリボン配置領域に配置されている。

【0067】

連結領域は、ギアケース部３２のギア配置領域と共に、第３収容部４３の一部を構成している。つまり、本実施形態では、ギアケース部３２のギア配置領域がインクリボンケース部３３の連結領域に連結されている。

【0068】

ヘッド開口３３Ｃは、インクリボンケース側壁３３Ａの一部を切り欠いた部位である。ヘッド開口３３Ｃは、印刷用カセット１０が印刷装置本体１００に装着された状態で、内部に印刷ヘッド１０２が配置される空間である。

【0069】

ヘッド開口３３Ｃにおいて、印刷ヘッド１０２による印刷用テープ１１Ａの印刷が行われる。ヘッド開口３３Ｃは、印刷ヘッド１０２が下方から挿入可能なように、印刷用カセット１０の下方に開口している。

【0070】

図７に示すように、ヘッド開口３３Ｃにおいて、印刷用テープ１１Ａ及びインクリボン１４Ａが左右方向に架け渡される。印刷用テープ１１Ａは、ヘッド開口３３Ｃにおいてケース３５の外部に露出すると共に、インクリボン１４Ａと重ね合わされる。印刷後の印刷用テープ１１Ａは、排出口３３Ｄから印刷装置１の外部に排出される。

【0071】

第２ガイド３３Ｅは、第１ガイド３２Ｃと同様に、第１ロール１１から引き出された印刷用テープ１１Ａが巻き掛けられる部位である。第２ガイド３３Ｅは、第２ロール１４の周方向に沿って離れて配置された複数の板状のリブを有する。複数のリブは、第２ロール１４の径方向に突出しており、下方に向かうほど突出量（つまり板幅）が小さくなる。

【0072】

ケース３５は、図７に示される第１ガイド面３８Ａと、第２ガイド面３８Ｂとをさらに備える。第１ガイド面３８Ａは、第２ガイド３３Ｅのうち、インクリボン配置領域において印刷用テープ１１Ａと接触する部位で構成される。

【0073】

第２ガイド面３８Ｂは、インクリボンケース部３３と一体化されると共に、インクリボン配置領域においてインクリボン１４Ａと接触する。第２ガイド面３８Ｂは、ヘッド開口３３Ｃに向けてインクリボン１４Ａの搬送をガイドする。

【0074】

図８Ａ，８Ｂ，８Ｃ，８Ｄに示すように、第１ガイド３２Ｃ及び第２ガイド３３Ｅは、第１ロール１１を構成する印刷用テープ１１Ａを第１収容部４１から第２収容部４２に送る通路を構成している。

【0075】

具体的には、図８Ａに示すように、第１ロール１１から引き出された印刷用テープ１１Ａは、螺旋を描くように第１ガイド３２Ｃに第１ロール１１の径方向外側から当接しながら第１収容部４１内で下後方に向かって搬送される。印刷用テープ１１Ａは、さらに図８Ｂに示すように、第３収容部４３を上下方向に跨ぎつつ、左下方に向かって搬送される。

【0076】

第２収容部４２に到達した印刷用テープ１１Ａは、図８Ｃに示すように、第２ガイド３３Ｅに径方向外側から当接しながら下前方に向かって搬送される。印刷用カセット１０の下端部に到達した印刷用テープ１１Ａは、図８Ｄに示すように、ヘッド開口３３Ｃを通過して排出口３３Ｄから右方に排出される。

【0077】

＜ケースの抜き勾配＞
ギアケース部３２及びインクリボンケース部３３は、それぞれ、コア（つまり雄型）とキャビティ（つまり雌型）と有する金型によって成型される。コアとキャビティとの間には、ギアケース部３２又はインクリボンケース部３３の外形に沿った空洞が設けられる。

【0078】

ギアケース部３２のギア配置領域は、コアにより成型されている。ギアケース部３２の印刷用テープ配置領域は、キャビティにより成型されている。そのため、ギアケース部３２のギア配置領域の抜き勾配は、ギアケース部３２の印刷用テープ配置領域の抜き勾配よりも小さい。また、図９Ａに示すように、ギア配置領域は、ギアケース部３２をコアから取り出す際に押し当てられた複数のエジェクタピンの跡３２Ｄを含む。

【0079】

インクリボンケース部３３のインクリボン配置領域は、コアにより成型されている。インクリボンケース部３３の連結領域は、キャビティにより成型されている。そのため、インクリボンケース部３３のインクリボン配置領域の抜き勾配は、連結領域の抜き勾配よりも小さい。また、図９Ｂに示すように、インクリボン配置領域は、インクリボンケース部３３をコアから取り出す際に押し当てられた複数のエジェクタピンの跡３３Ｇを含む。

【0080】

ギアケース部３２のギア配置領域（つまりコア側の領域）の抜き勾配は、インクリボンケース部３３の連結領域（つまりキャビティ側の領域）の抜き勾配よりも小さい。

【0081】

＜印刷装置本体によるテープ搬送及び印刷＞
印刷用カセット１０が印刷装置本体１００に装着された状態で、印刷ヘッド１０２は、ヘッド開口３３Ｃにおいて、印刷用テープ１１Ａ及びインクリボン１４Ａと前後方向に重なる位置に配置される。

【0082】

印刷用テープ１１Ａは、プラテンローラ１０３によってヘッド開口３３Ｃに搬送されると共に、プラテンローラ１０３によってインクリボン１４Ａを介して発熱素子が発熱した印刷ヘッド１０２に押し付けられる。これにより、インクリボン１４Ａの表面に配置されたインクの一部が印刷用テープ１１Ａに転写され、印刷用テープ１１Ａに文字、記号等が印刷される。

【0083】

プラテンローラ１０３は、印刷後の印刷用テープ１１Ａを印刷用カセット１０内から外部に向けて搬送する。プラテンローラ１０３は、出力ギア２１と係合されたプラテンギア１０４によって回転する。プラテンローラ１０３及びプラテンギア１０４は、印刷用カセット１０と離れた位置と、図１０に示すプラテンギア１０４が出力ギア２１に係合した位置との間で揺動可能である。

【0084】

印刷用カセット１０のケース３５がカセット収納部１０１に挿入された状態では、駆動シャフト１０５が入力ギア２２に係合すると共に、プラテンギア１０４が出力ギア２１に係合する。

【0085】

具体的には、駆動シャフト１０５が印刷用カセット１０の巻取スプール１６及び入力ギア２２に挿入された状態で、プラテンローラ１０３及びプラテンギア１０４が印刷用カセット１０のヘッド開口３３Ｃに向けて揺動することで、プラテンギア１０４が出力ギア２１に係合する。

【0086】

印刷用カセット１０が装着された状態で駆動シャフト１０５により入力ギア２２が回転されることで出力ギア２１が回転される。さらに、出力ギア２１の回転によりプラテンギア１０４が回転し、プラテンギア１０４の回転によりプラテンローラ１０３が回転する。

【0087】

［１－２．効果］
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
（１ａ）出力ギア２１とインクリボン１４Ａとを出力ギア２１の軸方向にずらして配置しつつ、成型時の型抜きによる抜き勾配の小さいギアケース部３２のギア配置領域に出力ギア軸部３６Ａを形成することができる。そのため、出力ギア２１における駆動力伝達のバラつきを抑制できる。

【0088】

（１ｂ）第１ガイド面３８Ａ及び第２ガイド面３８Ｂが、抜き勾配の小さいインクリボンケース部３３のインクリボン配置領域に設けられることで、搬送時における印刷用テープ１１Ａ及びインクリボン１４Ａの幅方向の位置ずれを抑制できる。

【0089】

（１ｃ）印刷用テープ軸部３７をギアケース部３２の印刷用テープ配置領域に配置することで、出力ギア２１と第１ロール１１とを出力ギア２１の軸方向にずらして配置しつつ、抜き勾配の小さいギアケース部３２のギア配置領域に出力ギア軸部３６Ａを設けることができる。

【0090】

（１ｄ）出力ギア２１の軸方向において出力ギア２１が巻取スプール１６と重なるように配置されることで、印刷用カセット１０の前後方向及び左右方向のサイズを小さくすることができる。

【0091】

（１ｅ）出力ギア軸部３６Ａがインクリボンケース部３３に嵌合することで、出力ギア軸部３６Ａのブレを抑制することができる。その結果、出力ギア２１による駆動力伝達のバラつきの抑制効果が促進される。

【0092】

［２．第２実施形態］
［２－１．構成］
図１１に示す印刷用カセットの製造方法は、第１成型工程Ｓ１０と、第２成型工程Ｓ２０と、配置工程Ｓ３０と、軸支工程Ｓ４０と、連結工程Ｓ５０とを備える。本製造方法により、図２Ａの印刷用カセット１０が得られる。

【0093】

（第１成型工程）
本工程では、図１２Ａ，１２Ｂに示す第１コアＣ１１と第１キャビティＣ１２とを用いて、第１ガイド面３８Ａ及び第２ガイド面３８Ｂが第１コア側の領域に設けられたインクリボンケース部３３を成型する。

【0094】

具体的には、インクリボン配置領域に対応する形状が第１コアＣ１１に形成され、連結領域に対応する形状が第１キャビティＣ１２に形成された金属型の内部へ樹脂を射出する。樹脂の凝固後、第１キャビティＣ１２を第１コアＣ１１から外す。さらに、エジェクタピンによってインクリボンケース部３３を第１コアＣ１１から押し出す。

【0095】

（第２成型工程）
本工程では、図１３に示す第２コアＣ２１と第２キャビティＣ２２とを用いて、出力ギア軸部３６Ａ、入力ギア軸部３６Ｂ及びアイドルギア軸部３６Ｃが第２コア側の領域に設けられたギアケース部３２を成型する。

【0096】

具体的には、ギア配置領域に対応する形状が第２コアＣ２１に形成され、印刷用テープ配置領域に対応する形状が第２キャビティＣ２２に形成された金属型の内部へ樹脂を射出する。樹脂の凝固後、第２キャビティＣ２２を第２コアＣ２１から外す。さらに、エジェクタピンによってギアケース部３２を第２コアＣ２１から押し出す。

【0097】

（配置工程）
本工程では、第１成型工程Ｓ１０で得たインクリボンケース部３３の第１コア側の領域（つまりインクリボン配置領域）に、第２ロール１４、第２供給スプール１５及び巻取スプール１６を配置する。また、第２ロール１４等を配置したインクリボンケース部３３と第２蓋部３４とを連結する。

【0098】

（軸支工程）
本工程では、第２成型工程Ｓ２０でギアケース部３２と共に成型された出力ギア軸部３６Ａ、入力ギア軸部３６Ｂ及びアイドルギア軸部３６Ｃに、それぞれギアを軸支させる。また、印刷用テープ軸部３７に第１ロール１１及び第１供給スプール１２を配置した後に、ギアケース部３２と第１蓋部３１とを連結する。

【0099】

なお、第１成型工程Ｓ１０、第２成型工程Ｓ２０、配置工程Ｓ３０及び軸支工程Ｓ４０の順は問わない。つまり、第２成型工程Ｓ２０の後に第１成型工程Ｓ１０が行われてもよいし、２つの成型工程が並行して行われてもよい。さらに、配置工程Ｓ３０の後に第２成型工程Ｓ２０が行われてもよいし、軸支工程Ｓ４０の後に第１成型工程Ｓ１０が行われてもよい。

【0100】

（連結工程）
本工程では、インクリボンケース部３３の第２キャビティ側の領域（つまり連結領域）をギアケース部３２の第１コア側の領域に連結する。

【0101】

［２－２．効果］
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
（２ａ）出力ギア２１とインクリボン１４Ａとを出力ギア２１の軸方向にずらして配置しつつ、成型時の型抜きによる抜き勾配の小さいギアケース部３２のコア側の領域に出力ギア軸部３６Ａを形成することができる。そのため、出力ギア２１における駆動力伝達のバラつきを抑制できる。

【0102】

［３．他の実施形態］
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。

【0103】

（３ａ）上記実施形態の印刷装置は、インクリボンを用いて印刷するものに限定されない。例えば、印刷装置は、帯状の感熱紙に印刷を行ってもよい。つまり、印刷用カセットは、必ずしもインクリボンを備えなくてもよい。

【0104】

また、印刷装置は、サーマルヘッドによって印刷パターンの穿孔が行われるステンシルテープを第２印刷媒体として用いてもよい。第２印刷媒体としてステンシルテープが用いられる場合は、インクリボンに変えて、ステンシルテープを保護する合紙テープが第１印刷媒体として用いられる。

【0105】

（３ｂ）上記実施形態の印刷用カセットにおいて、ギアケース部の印刷用テープ配置領域がインクリボンケース部に連結されてもよい。つまり、ギアケース部は、印刷用テープ配置領域がギアケース隔壁の下方となるように配置されてもよい。

【0106】

さらに、インクリボンケース部のインクリボン配置領域がギアケース部に連結されてもよい。つまり、インクリボンケース部は、インクリボン配置領域がインクリボンケース隔壁の上方となるように配置されてもよい。

【0107】

（３ｃ）上記実施形態の印刷用カセットにおいて、出力ギア軸部は必ずしもインクリボンケース部に嵌合しなくてもよい。また、入力ギア軸部及び／又はアイドルギア軸部がインクリボンケース部に嵌合してもよい。

【0108】

（３ｄ）上記実施形態における１つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を１つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。

【符号の説明】

【0109】

１…印刷装置、１０…印刷用カセット、１１…第１ロール、１１Ａ…印刷用テープ、
１２…第１供給スプール、１４…第２ロール、１４Ａ…インクリボン、
１５…第２供給スプール、１６…巻取スプール、２１…出力ギア、２２…入力ギア、
２３…アイドルギア、３２…ギアケース部、３２Ｂ…ギアケース隔壁、
３２Ｄ…エジェクタピンの跡、３３…インクリボンケース部、
３３Ｂ…インクリボンケース隔壁、３３Ｆ…筒部、３３Ｇ…エジェクタピンの跡、
３６Ａ…出力ギア軸部、３７…印刷用テープ軸部、３８Ａ…第１ガイド面、
３８Ｂ…第２ガイド面、１００…印刷装置本体、１０１…カセット収納部、
１０２…印刷ヘッド、１０３…プラテンローラ、１０４…プラテンギア、
１０５…駆動シャフト、１０７…駆動源、１１０…筐体。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】