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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117084
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】帯電散布ヘッド
(51)【国際特許分類】
   B05B 5/025 20060101AFI20220803BHJP
   A62C 31/02 20060101ALN20220803BHJP
【FI】
B05B5/025 A
A62C31/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021013583
(22)【出願日】2021-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141829
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 牧人
(74)【代理人】
【識別番号】100123663
【弁理士】
【氏名又は名称】広川 浩司
(72)【発明者】
【氏名】辻 利秀
(72)【発明者】
【氏名】吉田 哲雄
【テーマコード(参考)】
2E189
4F034
【Fターム(参考)】
2E189KB04
4F034BA01
4F034BB15
4F034BB28
(57)【要約】
【課題】電極部を簡単に交換でき、その種類も簡単に変えることのできる帯電散布ヘッドを提供する。
【解決手段】本体部20と、複数種類から1種が選択されて、本体部20に取付けられるノズル部21と、複数種類から1種が選択されて、ノズル部21の前方に配置される電極部23と、複数種類から電極部23に適合する1種が選択されて、電極部23を保持する複数のアーム部26と、アーム部26を本体部20に固定する固定部材29と、を有する。また、本体部20は、電極部23と対向する前面部30に周方向に沿って形成される溝部31を有し、アーム部26は、溝部31内に配置される脚部40を有し、固定部材29は、固定部材29を溝部31の深さ方向に沿って進退移動させる嵌合部56を有し、嵌合部56により固定部材29が脚部40を溝部31の奥側に押圧して固定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
複数種類から1種が選択されて、前記本体部に取付けられるノズル部と、
複数種類から1種が選択されて、前記ノズル部の前方に配置される電極部と、
複数種類から前記電極部に適合する1種が選択されて、前記電極部を保持する複数のアーム部と、
前記アーム部を前記本体部に固定する固定部材と、
を有する帯電散布ヘッド。
【請求項2】
前記本体部は、前記電極部と対向する前面部に周方向に沿って形成される溝部を有し、
前記アーム部は、前記溝部内に配置される脚部を有し、
前記固定部材は、該固定部材を前記溝部の深さ方向に沿って進退移動させる嵌合部を有し、該嵌合部により前記固定部材が前記脚部を前記溝部の奥側に押圧して固定する請求項1に記載の帯電散布ヘッド。
【請求項3】
前記アーム部は、前記脚部の外周側に設けられ前記溝部の底面に当接する支点部と、前記脚部の内周側に設けられ前記固定部材から押圧される押圧部と、内周側に前記電極部を保持する保持部と、を有し、
前記押圧部が前記固定部材によって押圧されることで、前記アーム部は前記支点部を中心として前記保持部側が内周側に向かって傾倒する請求項2に記載の帯電散布ヘッド。
【請求項4】
前記固定部材は、前記溝部に沿う第1部材と、前記嵌合部を有し前記第1部材を押圧する第2部材と、からなり、
前記第1部材は、前記アーム部を納める切欠部を周方向に複数有する請求項2または3に記載の帯電散布ヘッド。
【請求項5】
前記第2部材の嵌合部は、前記本体部に対して螺合するネジ部により形成されている請求項4に記載の帯電散布ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、散布剤をミスト状にして帯電させ、散布できる帯電散布ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水などの散布剤の供給を受けてこれをミスト状とし、散布する散布ヘッドが知られている。散布ヘッドは、例えば、建物等に設置し、火災を消火するために使用できる。また、散布ヘッドは、工事現場等において、粉塵の発生を抑えるために使用することもできる。散布ヘッドに電極部を設け、その電界によって散布剤の粒子を帯電させることで、煙や消火対象物、あるいは粉塵などに散布剤を付着しやすくすることができる。このような帯電散布ヘッドは、消火や粉塵除去をより効果的に行うことができる。
【0003】
消火用に用いられる帯電散布ヘッドとしては、例えば特許文献1に挙げるものがある。また、粉塵除去に用いられる帯電散布ヘッドとしては、例えば特許文献2に挙げるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5797905号公報
【特許文献2】特許第5973219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
帯電散布ヘッドは、消火用や粉塵除去用などの用途によって、必要な散布剤の散布量や粒子径、散布角度などが異なる。帯電散布ヘッドのノズル部の形状、大きさを変えることにより、これらを変化させることができる。また、ノズル部の形状や大きさに応じて、電極部も異なる径のものが使用される。
【0006】
このため、帯電散布ヘッドとしては、ノズル部や電極部の形状や大きさが異なる複数種類が用意されるが、各帯電散布ヘッドは、散布剤の散布量等が異なる別の用途には使用することができない。
【0007】
また、帯電散布ヘッドを使用していると、電極部には高電圧が印加されることから、電極部の表面を覆っている絶縁被膜が劣化する。絶縁被膜が劣化して微小なピンホール等が形成されると、そこから絶縁被膜が破壊されて絶縁性が低下する。このため、電極部は交換が必要であるが、従来の帯電散布ヘッドは、電極部の交換が容易とは言えない。
【0008】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、電極部を簡単に交換でき、その種類も簡単に変えることのできる帯電散布ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明に係る帯電散布ヘッドは、本体部と、複数種類から1種が選択されて、前記本体部に取付けられるノズル部と、複数種類から1種が選択されて、前記ノズル部の前方に配置される電極部と、複数種類から前記電極部に適合する1種が選択されて、前記電極部を保持する複数のアーム部と、前記アーム部を前記本体部に固定する固定部材と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る帯電散布ヘッドによれば、共通の本体部に対し複数種類から選択してノズル部および電極部を取付けることができる。このため、用途や目的に応じて帯電散布ヘッドの構成を簡単に取り替えることができる。
【0011】
また、前記本体部は、前記電極部と対向する前面部に周方向に沿って形成される溝部を有し、前記アーム部は、前記溝部内に配置される脚部を有し、前記固定部材は、該固定部材を前記溝部の深さ方向に沿って進退移動させる嵌合部を有し、該嵌合部により前記固定部材が前記脚部を前記溝部の奥側に押圧して固定するようにしてもよい。これにより、共通した固定部材で複数種類のアーム部を本体部に対し容易に着脱できる。
【0012】
請求項3に係る発明は、前記アーム部は、前記脚部の外周側に設けられ前記溝部の底面に当接する支点部と、前記脚部の内周側に設けられ前記固定部材から押圧される押圧部と、内周側に前記電極部を保持する保持部と、を有し、前記押圧部が前記固定部材によって押圧されることで、前記アーム部は前記支点部を中心として前記保持部側が内周側に向かって傾倒するようにしてもよい。これにより、固定部材がアーム部を押圧することで、電極部を保持部により梃子の原理で保持固定できるので、簡単な作業で確実に電極部を固定できる。
【0013】
請求項4に係る発明は、前記固定部材は、前記溝部に沿う第1部材と、前記嵌合部を有し前記第1部材を押圧する第2部材と、からなり、前記第1部材は、前記アーム部を納める切欠部を周方向に複数有するようにしてもよい。これにより、共通した脚部を有する複数種類のアーム部を、確実に押圧して揺動させ、電極部を強固に保持できる。
【0014】
請求項5に係る発明は、前記第2部材の嵌合部は、前記本体部に対して螺合するネジ部により形成されているようにしてもよい。これにより、第2部材を回転させるだけで、アーム部を押圧するように移動させることができ、電極部の着脱を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ノズル部と電極部の1つ目の組み合わせに係る帯電散布ヘッドの斜視図である。
図2】アーム部の正面図である。
図3】本体部の正面側から見た斜視図である。
図4】固定部材の分解斜視図である。
図5】帯電散布ヘッドの断面図である。
図6図5の部分拡大図である。
図7】本体部を背面側から見た斜視図である。
図8】ノズル部と電極部の2つ目の組み合わせに係る帯電散布ヘッドの斜視図である。
図9】アーム部の正面図である。
図10】帯電散布ヘッドの断面図である。
図11】ノズル部と電極部の3つめの組み合わせに係る帯電散布ヘッドの斜視図である。
図12】アーム部の正面図である。
図13】帯電散布ヘッドの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。本実施形態の帯電散布ヘッドは、水等の散布剤をミスト状にし、帯電させて噴射することができるものであって、共通した本体部に対し、散布剤を噴射するノズル部と散布剤を帯電させる電極部とを用途に応じて選択して取付けることができるものである。本実施形態では、ノズル部と電極部の3種類の組み合わせに係る帯電散布ヘッドを説明する。
【0017】
図1には、ノズル部21と電極部23の1つ目の組み合わせに係る帯電散布ヘッド10の斜視図を示している。帯電散布ヘッド10は、本体部20と、本体部20に取付けられるノズル部21と、ノズル部21の前方に配置されるリング状の電極部23と、電極部23を保持する周方向に3つのアーム部26とを有している。アーム部26は、第1部材50と第2部材55とからなる固定部材29によって本体部20に固定される。また、本体部20には、散布剤を供給するための配管部60が背面側に取付けられている。本実施形態において散布剤は水であるが、それ以外の流体であってもよい。
【0018】
ノズル部21からは、前方に向かってミスト状の散布剤が噴出される。本体部20の内部には、後述する散布剤側電極部37が設けられている。この散布剤側電極部37を基準電圧(アース)側とし、電極部23に対し例えば数KV~十数KV程度の直流状(定常)印加電圧、または、交流あるいはパルス状となる印加電圧を印加する。これにより、外部電界が生じ、その作用によってノズル部21から噴射された散布剤の粒子が帯電する。基準電圧に対し正電圧を電極部23に印加した場合、散布剤の粒子は負に帯電する。一方、基準電圧に対し負電圧を電極部23に印加した場合、散布剤の粒子は正に帯電する。
【0019】
図2には、アーム部26の正面図を示している。アーム部26は、本体部20に固定される脚部40と、電極部23を内周側に保持固定する保持部48とを有している。アーム部26については、脚部40の側を基端側、保持部26の側を先端側と称する。また、図2において、保持部48が向いている図中左側が本体部20の内周側、図中右側が本体部20の外周側に相当する。
【0020】
アーム部26の脚部40は、基端側の面の外周側が、基端側に向かって突出しており、その外周端は支点部41である。脚部40の内周側の部分は、内周側に向かって突出した押圧部42である。アーム部26は、脚部40から先端側に向かって延びる延出部43を有している。延出部43の内周側の面は、基端側から先端側に沿って外周側に向かうように傾斜するテーパ面部44である。アーム部26は、延出部43と保持部48との間に、外周側に向かって延びる拡張部46を有している。
【0021】
図3には、本体部20の正面側から見た斜視図を示している。本体部20の正面側となる前面部30には、周方向に沿う溝部31が形成されている。溝部31は、前面部30の全周に渡り形成されている。溝部31の内周面31cには、ネジ部31dが形成されている。溝部31の内周面31cより内周側には、ノズル部21を固定するノズル取付部33が設けられている。ノズル取付部33は内部が空間であり、この空間により本体部20の正面側と背面側とが連通し、配管部60からの散布剤をノズル部21に供給する。また、本体部20には、側部に複数の固定面部35を有している。固定面部35により、帯電散布ヘッド10を各種機器や建物等に固定することができる。
【0022】
図4には、固定部材29の分解斜視図を示している。固定部材29は、前述のように第1部材50と第2部材55とで構成されている。第1部材50は、本体部20の溝部31に沿うリング状に形成されている。第1部材50には、アーム部26の脚部40を溝部31に位置決めして納める切欠部51が周方向に3つ形成されている。第2部材55は、筒状に形成されており、下面で第1部材50を押圧することができる。第2部材55の内周面には、本体部20に対して溝部31の深さ方向に沿って進退移動させる嵌合部56が形成されている。嵌合部56は、溝部31の内周面31cに形成されるネジ部31dに螺合するネジ部56aによって形成されている。このため、第2部材55を本体部20に対して回転させることで、第2部材55は本体部20に対し溝部31の底面31b側に向かって移動し、第1部材50を押圧する。また、第2部材55の先端側には、外周側に広がる縁部57が形成されている。
【0023】
図5には、帯電散布ヘッド10の断面図を示している。本体部20には、背面側から内部に渡り、配管部60が延びている。本体部20には、配管部60が貫通する形で、カバー部材61が設けられている。また、散布剤側電極部37のノズル取付部33には、ノズル部21が取付けられている。
【0024】
アーム部26は、脚部40が本体部20の溝部31の内部に配置されている。脚部40の押圧部42が、固定部材29によって本体部20の正面側から溝部31の奥側に向かって押圧されていることで、アーム部26が本体部20に対して固定されている。
【0025】
図6には、図5の部分拡大図を示している。図6においてハッチングは省略している。アーム部26の脚部40は、外周側の支点部41が溝部31の底面31bに当接しており、内周側の押圧部42は溝部31の底面31bからは浮いた状態となっている。固定部材29のうち第2部材55を周方向に回すと、嵌合部56によって第2部材55は図中矢印の方向に移動し、第1部材50を溝部31の底面31b側に押圧する。これにより、アーム部26の押圧部42が溝部31の底面31b側に向かって押圧される。押圧部42が押圧されると、図中一点鎖線で示すように、アーム部26は支点部41を中心に回動し、保持部48が内周側に向かうように傾倒する。アーム部26がこの方向に傾倒しようとする力により、電極部23がアーム部26によって径方向内側に押される。アーム部26は周方向に複数設けられていることから、電極部23がこれら複数のアーム部26によって保持固定される。アーム部26が固定部材29によって押圧され、電極部23を保持固定した状態において、脚部40のうち、支点部41の厚み方向両端部と、押圧部42の先端面における厚み方向中央部の3点が、溝部31に対して圧接した状態となり、脚部40は安定的に溝部31に対して固定される。
【0026】
図7には、本体部20を背面側から見た斜視図を示している。本体部20の背面側には、前述のように配管部60が納められる。その空間部の奥側には、散布剤側電極部37が配置され、固定用六角ナット37aにて固定されている。固定用六角ナット37aには、周方向に沿って6つの固定孔37bが設けられている。固定孔37bのいずれか1つには、外部から引き込まれた配線(図示しない)が接続される。固定孔37bが周方向に複数設けられているので、本体部20の向きや配線の方向等が異なっても、配線を大きく引き回すことなくいずれかの固定孔37bに配線を固定することができる。
【0027】
次に、ノズル部と電極部の別の組み合わせについて説明する。図8には、ノズル部21と電極部24の2つ目の組み合わせに係る帯電散布ヘッド11の斜視図を示している。図8において、本体部20、散布剤側電極部37および固定部材29は図1に示す帯電散布ヘッド10と共通している。図8の帯電散布ヘッド11は、ノズル部21の外形状は図1と共通で、電極部24が図1と異なっている。電極部24は、リング状の部分の径がより小径となっている。このため、アーム部27も、図1とは異なる形状である。
【0028】
図9には、アーム部27の正面図を示している。アーム部27の脚部40は、図2と同様の形状を有している。このため、図1の本体部20と共通する図8の本体部に対し、アーム部27を同様に固定することができる。アーム部27は、脚部40から保持部48まで延出部43が一直線状に延びている。
【0029】
図10には、帯電散布ヘッド11の断面図を示している。この帯電散布ヘッド11においても、アーム部27は脚部40が本体部20の溝部31に位置し、固定部材29によって押圧固定される。固定部材29はネジ部56aからなる嵌合部56で本体部20に固定されているので、作業者が第2固定部材55を手で回して着脱させることができる。固定部材29を本体部20から外すことで、アーム部27および電極部24を簡単に取り外すことができる。また、複数のアーム部27の脚部40を溝部31に配置し、保持部48で電極部24を保持させた状態で、第2固定部材55を回転させることにより、電極部24を本体部20に対し簡単に取付けることができる。このため、本体部20を設置された場所から取り外すことなく、電極部24を別の種類に取り替える、あるいは、電極部24を交換する作業を簡単に行うことができる。
【0030】
図11には、ノズル部22と電極部25の3つめの組み合わせに係る帯電散布ヘッド12の斜視図を示している。図11において、本体部20と固定部材29は図1に示す帯電散布ヘッド10と共通している。図11の帯電散布ヘッド11は、ノズル部22、電極部25とも図1と異なっている。電極部25は、リング状の部分の径が図1より小径で、図9よりも小径となっている。このため、アーム部28も、図1、9と異なる形状である。
【0031】
図12には、アーム部28の正面図を示している。アーム部27の脚部40は、図2と同様の形状を有している。このため、図1の本体部20と共通する図11の本体部に対し、アーム部28を同様に固定することができる。アーム部27は脚部40から保持部48までの延出部43が一直線状に延びている。保持部48は、図9に示すものよりもより内周側まで延びており、より小径状の電極部25を保持することができる。
【0032】
図13には、帯電散布ヘッド12の断面図を示している。この帯電散布ヘッド12においても、アーム部28は脚部40が本体部20の溝部31に位置し、固定部材29によって押圧固定される。このため、アーム部28と電極部25を簡単に着脱することができる。また、アーム部28の保持部48には、正面から背面に向かう方向に沿って貫通孔48aが形成されている。貫通孔48aにより、電極部25とアーム部28との間に水が溜まることを防止できる。また、貫通孔48aにより、アーム部28の縁面距離を長くして、アーム部28の表面をリークする電流の経路を長くすることができる。
【0033】
このように、共通した本体部20と固定部材29を用いて、複数種類のノズル部と電極部を任意に組み合わせることができるようにしたことで、用途や目的に応じてノズル部や電極部の種類を簡単に変えることができる。また、経年劣化等により電極部の交換が必要な場合に、本体部20を設置場所から取り外すことなく簡単に交換を行うことができる。さらに、部品の共用化によりコストダウンも図ることができる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用され得る。
【符号の説明】
【0035】
10 帯電散布ヘッド
11 帯電散布ヘッド
12 帯電散布ヘッド
20 本体部
21 ノズル部
22 ノズル部
23 電極部
24 電極部
25 電極部
26 アーム部
27 アーム部
28 アーム部
29 固定部材
30 前面部
31 溝部
31a 外周面
31b 底面
31c 内周面
32d ネジ部
33 ノズル取付部
35 固定面部
36 配管収納部
37 散布剤側電極部
38a 固定用六角ナット
37b 固定孔
40 脚部
41 支点部
42 押圧部
43 延出部
44 テーパ面部
46 拡張部
48 保持部
48a 貫通孔
50 第1部材
51 切欠部
55 第2部材
56 嵌合部
56a ネジ部
57 縁部
60 配管部
61 カバー部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13