(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117156
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/534 20060101AFI20220803BHJP
A61F 13/535 20060101ALI20220803BHJP
A61F 13/53 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
A61F13/534 110
A61F13/535 100
A61F13/535 200
A61F13/53 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021013706
(22)【出願日】2021-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】相馬 治子
(72)【発明者】
【氏名】金田 悠太郎
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200BA04
3B200BB17
3B200CA11
3B200DA16
3B200DB05
3B200DB15
3B200DB16
3B200DB23
(57)【要約】
【課題】本発明は、SAPの配置構造によって液体の拡散性を高め得る吸収性物品を提供することを目的とする。
【解決手段】吸収性物品は、長手方向に沿って延在する吸収体であって、肌面側に配置された上層吸収体と、非肌面側に配置された下層吸収体と、を含んで構成された吸収体と、上層吸収体の肌面側に配置される液透過性の肌面側シートと、下層吸収体の非肌面側に配置される液不透過性の非肌面側シートと、上層吸収体と下層吸収体の間に配置され、高吸収性重合体であるSAPの粒子群で形成されたSAP層であって、幅方向に間隔を設けて配置された一対のSAP層と、一対のSAP層の間に配置され、液体を流す流路と、を備え、SAP層は、厚みが2mm以上であり、幅が5mm以上であり、SAPの密度が0.027g/cm
3以上であり、流路は、幅が15mm以上である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有する吸収性物品であって、
前記長手方向に沿って延在する吸収体であって、肌面側に配置された上層吸収体と、非肌面側に配置された下層吸収体と、を含んで構成された吸収体と、
前記上層吸収体の前記肌面側に配置される液透過性の肌面側シートと、
前記下層吸収体の前記非肌面側に配置される液不透過性の非肌面側シートと、
前記上層吸収体と前記下層吸収体の間に配置され、高吸収性重合体であるSAPの粒子群で形成されたSAP層であって、前記幅方向に間隔を設けて配置された一対のSAP層と、
前記一対のSAP層の間に配置され、液体を流す流路と、
を備え、
前記SAP層は、厚みが2mm以上であり、幅が5mm以上であり、SAPの密度が0.027g/cm3以上であり、
前記流路は、幅が15mm以上である、
吸収性物品。
【請求項2】
前記流路は、前記吸収性物品の幅方向中央部に配置されている、
請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記SAP層および前記流路は、前記長手方向に沿って延在し、全長が345mm以上である、
請求項1または2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記上層吸収体と前記SAP層の間に配置されたシート材を備え、
前記シート材は、前記流路と重なる部分に設けられ、他の部分よりも透水性が低い低透水領域を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記シート材は、前記下層吸収体と前記SAP層とを包むコアラップシートである、
請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記上層吸収体の前記流路と重なる部分に形成された溝を備える、
請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記一対のSAP層は、前記長手方向に間隔を設けて複数並んで形成されており、
複数の前記一対のSAP層は、前記吸収体の着用者の背部側に位置する後身頃領域に向かって斜め方向に延在しており、
前記吸収性物品は、複数の前記一対のSAP層よりも前記後身頃領域側に配置され、幅方向に延在する別のSAP層を備え、
前記別のSAP層は、前記上層吸収体と前記下層吸収体の間に配置されている、
前記吸収性物品は、前記長手方向で隣り合う前記SAP高密度領域の間と、前記後身頃領域側の前記SAP高密度領域と前記別のSAP高密度領域の間に配置された別の流路を備える、
請求項1から6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつ、吸収性パッド(尿パッド)、生理用品等の吸収性物品が知られている。吸収性物品には、高吸収性重合体(Super Absorbent Polymer:SAP)の粒子が集まることによって形成されたSAP層がパルプ等で形成された2層の吸収体の間に配置された構造が知られている(例えば、特許文献1や特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6399304号公報
【特許文献2】特許第6399306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SAPは、液体の吸収速度がパルプより遅く、また、一旦液体を吸収するとゲル状となるため液体を繰り返し吸収することができない。このため、SAP層等のSAPの粒子群を備える吸収性物品においては、SAP全体に尿等の液体を拡散させて保持させることが望ましい。しかしながら、SAPの配置構造によって液体の拡散性を高める技術は提案されていない。
【0005】
そこで、本発明は、SAPの配置構造によって液体の拡散性を高め得る吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る吸収性物品では、一対のSAP層と、一対のSAPの間に配置され、液体を流す流路と、を設けた。
【0007】
詳細には、本発明は、長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有する吸収性物品であって、前記長手方向に沿って延在する吸収体であって、肌面側に配置された上層吸収体と、非肌面側に配置された下層吸収体と、を含んで構成された吸収体と、前記上層吸収体の前記肌面側に配置される液透過性の肌面側シートと、前記下層吸収体の前記非肌面側に配置される液不透過性の非肌面側シートと、前記上層吸収体と前記下層吸収体の間に配置され、高吸収性重合体であるSAPの粒子群で形成されたSAP層であって、前記幅方向に間隔を設けて配置された一対のSAP層と、前記一対のSAP層の間に配置され、液体を流す流路と、を備え、前記SAP層は、厚みが2mm以上であり、幅が5mm以上であり、SAPの密度が0.027g/cm3以上であり、
前記流路は、幅が15mm以上である。
【0008】
上記吸収性物品において、前記流路は、前記吸収性物品の幅方向中央部に配置されていてもよい。
【0009】
上記吸収性物品において、前記SAP層および前記流路は、前記長手方向に沿って延在し、全長が345mm以上であってもよい。
【0010】
上記吸収性物品は、前記上層吸収体と前記SAP層の間に配置されたシート材を備え、
前記シート材は、前記流路と重なる部分に設けられ、他の部分よりも透水性が低い低透水領域を有していてもよい。
【0011】
上記吸収性物品において、前記シート材は、前記下層吸収体と前記SAP層とを包むコアラップシートであってもよい。
【0012】
上記吸収性物品は、前記上層吸収体の前記流路と重なる部分に形成された溝を備えていてもよい。
【0013】
上記吸収性物品において、前記一対のSAP層は、前記長手方向に間隔を設けて複数並んで形成されており、複数の前記一対のSAP層は、前記吸収体の着用者の背部側に位置する後身頃領域に向かって斜め方向に延在しており、前記吸収性物品は、複数の前記一対のSAP層よりも前記後身頃領域側に配置され、幅方向に延在する別のSAP層を備え、前記別のSAP層は、前記上層吸収体と前記下層吸収体の間に配置されている、前記吸収性物品は、前記長手方向で隣り合う前記SAP高密度領域の間と、前記後身頃領域側の前記SAP高密度領域と前記別のSAP高密度領域の間に配置された別の流路を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
上記の吸収性物品であれば、SAPの配置構造によって液体の拡散性を高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る吸収性パッドを肌面側から見た平面図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図3】
図3は、吸収性パッドのSAP層を規定する実験結果を示す表である。
【
図4】
図4は、実施形態1の変形例1-1に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図5】
図5は、実施形態1の変形例1-2に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図6】
図6は、実施形態1の変形例1-3に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図7】
図7は、実施形態1の変形例1-4に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図8】
図8は、実施形態2に係る吸収性パッドを肌面側から見た平面図である。
【
図9】
図9は、実施形態2に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図10】
図10は、実施形態3に係る吸収性パッドを肌面側から見た平面図である。
【
図11】
図11は、実施形態3に係る吸収性パッドの断面図である。
【
図12】
図12は、実施形態4に係る製造方法の概要を示したフローチャートである。
【
図13】
図13は、吸収性パッドの製造装置の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
【0017】
<実施形態1>
本実施形態では、吸収性パッド(本願でいう「吸収性物品」の一例である)について説明する。吸収性パッドでは、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下領域が位置する。また、吸収性パッド10が着用者に装着された状態(以下、「装着状態」と略称する)において、着用者の肌に向かう側(装着された
状態で内側)を肌面側とし、肌面側の反対側(装着された状態で外側)を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。
【0018】
図1は、本実施形態に係る吸収性パッド10を肌面側から見た平面図である。
図2は、
図1に示す吸収性パッド10をA-A線で切断した場合の断面図である。なお、
図2において、吸収性パッド10の各構成要素を分かりやすくするために、各構成要素間に隙間を設けて図示しているが、実際には各構成要素間には隙間はほとんど形成されない。
【0019】
吸収性パッド10は、尿を吸収して保持するために用いられ、単独でも使用することができるし、使い捨ておむつの内側に重ねて使用することもできる。吸収性パッド10は、装着状態において着用者の腹部側に位置する前身頃領域11、股下に位置する股下領域12、および背部側に位置する後身頃領域13を備える。吸収性パッド10は、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有する。また、吸収性パッド10は、平面視において、股下領域12に最も狭い横幅を有しており、股下領域12がくびれた瓢箪形状を有している。
【0020】
図1に示すように、吸収性パッド10は、装着状態における肌面側に配置された液透過性のトップシート14(本願でいう「肌面側シート」の一例)を備える。トップシート14は、着用者の肌に接する部分であり、尿等の液体を透過する液透過性の材料で形成されている。トップシート14には、具体的には、織布、不織布、多孔性フィルム等が用いられる。なお、不織布には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理したものを用いてもよいし、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等を用いてもよい。
【0021】
また、吸収性パッド10は、肌面側の反対側である非肌面側に配置された液不透過性のバックシート15(本願でいう「非肌面側シート」の一例)を備える。バックシート15は、外表面となる部分であり、尿等の液体を透過しない液不透過性の材料で形成されている。バックシート15には、具体的には、ポリエチレン樹脂で形成された液不透過性のフィルムが用いられる。なお、トップシート14には、液不透過性を維持しつつ装着状態での蒸れを防ぐための通気性を得るために、0.1~4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
【0022】
トップシート14とバックシート15とは、夫々の周縁部が互いに接合されている。また、吸収性パッド10は、トップシート14とバックシート15との間に配置され、尿などの液体を吸収する吸収体16を備える。吸収体16は、長手方向に沿って延在している。トップシート14は吸収体16の肌面側に配置されており、バックシート15は吸収体16の非肌面側に配置されている。
【0023】
吸収体16は、肌面側(トップシート14側)に配置された上層吸収体16Aと、非肌面側(バックシート15側)に配置された下層吸収体16Bと、を含んで構成されている。上層吸収体16Aおよび下層吸収体16Bには、針葉樹等の繊維材料を解砕して得られるフラッフパルプが用いられる。上層吸収体16Aは、平面視において、吸収性パッド10と概ね同じ瓢箪形状を有する。下層吸収体16Bは、肌面側から見て上層吸収体16Aの下方に配置されており、平面視において、吸収性パッド10の長手方向が長辺となる長方形状を有する。また、平面視において、上層吸収体16Aは、下層吸収体16Bよりも大きく形成されている。吸収性パッド10は、尿が排泄されたときに相対的に大きく、肌面側に配置された上層吸収体16Aにより尿を迅速に吸収することができる。なお、吸収体16の長手方向は、上層吸収体16Aおよび下層吸収体16Bの長手方向であって、吸収性パッド10の長手方向と一致する。また、吸収体16の幅方向は、上層吸収体16A
および下層吸収体16Bの幅方向であって、吸収性パッド10の幅方向と一致する。
【0024】
また、吸収性パッド10は、肌面側から見て下層吸収体16Bの左右端部に沿って立体ギャザー(不図示)が配置されている。立体ギャザーは、トップシート14に接合されており、尿の横漏れを抑制する。
【0025】
また、吸収性パッド10は、上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置された一対のSAP層40L、40Rを備える。SAP層40L、40Rは、高吸収性重合体(SAP)の粒子群で形成されている。
【0026】
本実施形態において、尿や体液を吸収する吸収材として用いられるSAPは、粒状であり、例えば、自重の10~100倍程度の液体を吸収し保持することが可能である。吸収性物品に用いられるSAPとしては、デンプン系、セルロース系、合成樹脂系等の各種SAPが挙げられる。また、SAPとしては、例えば、デンプン-アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン-アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、またはアクリル酸(塩)重合体からなるものであってもよい。また、SAPの粒子形状については、例えば、破砕タイプのものやパールタイプのものが公知であるが、好ましくは破砕タイプのSAP粒子が吸収性物品に採用される。
【0027】
また、本願においてSAPの粒子とは、SAPを含む樹脂組成物を粒状としたものを指す。ここで言う「SAPを含む樹脂組成物」とは、SAPのみからなる組成物、SAPを主成分とし、これに吸水性に悪影響を及ぼさない程度に他の物質が含まれた組成物、の双方を包含する概念である。「他の物質」としては、添加剤(粒子表面を疎水化する目的で添加される表面改質剤等)、SAPの合成時に残存した未反応のモノマー等を挙げることができる。
【0028】
また、SAPの粒子に関する「粒状」には、例えば粒状、顆粒状等の形態が含まれる。このような粒状の形状にすると、SAPの粒子を均一に散布しやすい。SAPの粒子の質量平均粒子径は、例えば、180~500μmとする。「質量平均粒子径」は、公知の篩い分け法により測定することができる。
【0029】
本実施形態では、SAPには、例えば、液体吸収前の状態において0.1~0.5mm程度の直径を有する粒状のものが用いられる。また、SAP層40L、40Rは、吸収性パッド10の幅方向に間隔を設けて配置されている。本実施形態では、一対のSAP層40L、40Rは、吸収性パッド10の長手方向に沿って延在している。なお、本実施形態では、平面視において、SAP層40L、40Rは、長方形状に形成されているが、これに限られず、その他の多角形状や楕円形状に形成されていてもよい。また、SAP層40L、40Rは、互いに平行に延在しているが、これに限られず、SAP層40L、40Rは、前身頃領域11側での間隔が狭く、後身頃領域13側での間隔が広くなるように配置されていてもよいし、前身頃領域11側での間隔が広く、後身頃領域13側での間隔が狭くなるように配置されていてもよい。
【0030】
また、SAP層40L、40Rは、上層吸収体16Aと下層吸収体16Bに挟持されているため、着用者の動作により吸収性パッド10が動いた場合であってもSAP層40L、40Rを形成するSAPが上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間からこぼれるのを防ぐことができる。
【0031】
このように、本実施形態に係る吸収性パッド10は、肌面側から厚み方向に見て、トップシート14、上層吸収体16A、下層吸収体16B、バックシート15の順に積層された構造を有している。また、トップシート14およびバックシート15の各周縁部が互い
に接合されることにより、上層吸収体16A、SAP層40L、40R、下層吸収体16Bがトップシート14およびバックシート15により周囲が囲まれて封止されている。
【0032】
また、吸収性パッド10は、一対のSAP層40L、40Rの間に配置され、液体を流す流路41を備える。流路41の範囲は、一対のSAP層40L、40Rによって画定される。流路41は、吸収性パッド10の長手方向に沿って延在しており、着用者が排出した尿を流すことで当該尿を吸収性パッド10の長手方向に拡散させる。SAPの液体吸収速度は、パルプの液体吸収速度よりも低いため、尿が吸収性パッド10に排泄された場合には、下層吸収体16B上に進入してきた尿に対して、一対のSAP層40L、40Rが壁として機能し、流路41に沿って尿を吸収性パッド10の長手方向に流すことができる。本実施形態では、流路41は、一対のSAP層40L、40Rによって画定される。流路41が吸収性パッド10の幅方向中央部に配置されるように、SAP層40L、40Rの形成位置が設定されている。
【0033】
ここで、流路41が尿を流すための流路として機能するためのSAP層40L、40Rを規定する実験を行った。本実施形態では、SAP層40L、40Rの厚みを1.0mm、2.0mm、3.0mmに設定し、SAP層40L、40Rの幅を各厚みに対して4.0mm、5.0mm、6.0mmに設定し、SAP層40L、40Rの密度を各厚みおよび各幅に対して0.026g/cm
3、0.027g/cm
3、0.028g/cm
3に設定した。
図3(A)は、SAP層40L、40Rの厚みを1.0mmに設定した場合のサンプル1-1~1-9の吸収性パッドにおける実験結果を示す表である。
図3(B)は、SAP層40L、40Rの厚みを2.0mmに設定した場合のサンプル2-1~2-9の吸収性パッドにおける実験結果を示す表である。
図3(C)は、SAP層40L、40Rの厚みを3.0mmに設定した場合のサンプル3-1~3-9の吸収性パッドにおける実験結果を示す表である。
図3(A)~(C)の表の「流路」の項目には、流路41が流路として機能した場合には「〇」を表記し、流路41が流路として機能しなかった場合には「×」を表記している。
【0034】
また、本実験では、大人用の吸収性パッドをサンプルとして作成した。各サンプルのSAP層40L、SAP層40Rの全長(
図1に示すL1)は345mmとし、流路41の幅W2は、15mmとした。このサンプルを伸張状態で板の上に設置し、この板をサンプルの長手方向に対して30度、後身頃領域側に傾けた。そして、各サンプルの前身頃領域側からSAP層40L、40Rの135mmの位置に150mlの人工尿を10ml/秒の速度で滴下した。これは、一般的に介護が必要な成人の1回の排尿量が150mlであることと、排尿速度が10ml/秒であることに基づく。なお、人工尿は、蒸留水1000mLに対して、尿素20g、塩化ナトリウム8g、硫酸マグネシウム7水和物0.8g、塩化カルシウム2水和物0.3gを溶解させて調製した。
【0035】
図3(A)に示すように、SAP層40L、40Rの厚みが1.0mmである場合には、流路41が流路として機能しなかった。これは、SAP層40L、SAP層40Rの厚みが1.0mmである場合には、人工尿がSAP層40L、40Rを超えて流路41外に溢れてしまったためである。また、
図3(B)、(C)に示すように、SAP層40L、40Rの幅が4.0mmである場合には、流路41が流路として機能しなかった。これは、SAP層40L、SAP層40Rの幅が4.0mmである場合には、人工尿が流路41外に溢れてしまったためである。また、
図3(B)、(C)に示すように、SAP層40L、40Rの密度が0.026g/cm
3である場合には、流路41が流路として機能しなかった。これは、SAP層40L、SAP層40RのSAP層40L、40Rの密度が0.026g/cm
3である場合には、人工尿がSAP層40L、SAP層40Rの隙間から染み出てしまったためである。
【0036】
本実験結果から、SAP層40L、SAP層40Rは、厚み(
図1および
図2に示すT1)が2.0mm以上であり、幅(
図1および
図2に示すW1)が5.0mm以上であり、SAPの密度が0.027g/cm
3以上である場合に、流路41を尿を流す流路として機能させることができた。本実施形態に係る吸収性パッド10は、SAP層40L、SAP層40Rは、厚みが2.0mm以上であり、幅が5.0mm以上であり、SAPの密度が0.027g/cm
3以上である。吸収性パッド10によれば、SAPの配置構造によって液体の拡散性を高めることができる。なお、流路41の幅(W2)を14mmで同様の実験を行うと、いずれの場合にも流路41を尿を流す流路として機能させることができなかった。このため、SAP層40L、SAP層40Rは、厚みが2.0mm以上であり、幅が5.0mm以上であり、SAPの密度が0.027g/cm
3以上に設定する場合には、流路41の幅を15mm以上に設定する必要がある。なお、流路41の幅は、SAP層40L、40Rの幅方向の間隔によって設定される。同様に、流路の全長は、SAP層40L、40Rの長手方向の長さによって設定され、SAP層40L、40Rの長手方向の長さと同じになる。
【0037】
また、SAPは、尿吸収後に膨張するため、SAP層40L、40Rは厚み方向に高さが増す。このため、吸収性パッド10は、一対のSAP層40L、40Rが尿を吸収した後には、流路41をより深くでき、これによって流路41の容積を大きくできる。このため、吸収性パッド10は、二回目以降の尿排泄の際に、尿を流路41で流して長手方向に拡散させることができ、吸収体16全体で効率よく尿を保持することができる。
【0038】
<変形例1-1>
次に、本実施形態の変形例1-1に係る吸収性パッド10について説明する。
図4は、本変形例に係る吸収性パッド10の
図2と同様の断面図である。本変形例に係る吸収性パッド10は、上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置された層間シート19(本願でいう「シート材」の一例)を備える。層間シート19には、例えば、ティッシュペーパーのような薄葉紙や不織布等が用いられる。
【0039】
上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に層間シート19を設けることで、SAP層40L、40RのSAPが液体を吸収して膨張した場合に、上層吸収体16Aの隙間(パルプの隙間)にSAPが入り込むのを防止する。SAPが尿吸収後に膨張することによって、上層吸収体16Aを肌面側に持ち上げることができ、流路41の容積を大きくできる。
【0040】
また、層間シート19は、厚み方向に見て流路41と重なる部分に設けられた低透水領域19Aを有する。低透水領域19Aは、層間シート19の他の部分よりも透水性が低くなっている。低透水領域19Aは、層間シート19にホットメルト接着剤が塗布されることによって形成される。層間シート19は、低透水領域19Aが流路41内に落ち込むように配置されている。本変形例に係る吸収性パッド10は、低透水領域19Aを備えることによって尿が流路41よりも非肌面側に通り難いようにし、尿を流路41に沿って長手方向に拡散できる。また、着用者による吸収性パッド10への2回目以降の尿排泄の際には、一対のSAP層40L、40RのSAPが肌面側に膨張するため、流路41の容積を大きくできる。これにより、吸収性パッド10は、低透水領域19Aによって流路41内の尿を長手方向により拡散できる。なお、低透水領域19Aは、超音波によって不織布がフィルム化されることによって形成されていてもよい。
【0041】
<変形例1-2>
次に、本実施形態の変形例1-2に係る吸収性パッド10について説明する。
図5は、本変形例に係る吸収性パッド10の
図2と同様の断面図である。本変形例に係る吸収性パッド10は、下層吸収体16Bを包むコアラップシート20(本願でいう「シート材」の
一例)を備える。コアラップシート20は、下層吸収体16B全体を包み、肌面側が上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置される。コアラップシート20には、例えば、ティッシュペーパーのような薄葉紙や不織布等が用いられる。本変形例に係る吸収性パッド10は、コアラップシート20によって、一対のSAP層40L、40Rを形成するSAPがこぼれるのを防ぐことができる。また、仮に、SAPがこぼれてしまっても、吸収性パッド10は、SAPをコアラップシート20内に封じ込めることができる。
【0042】
上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間にコアラップシート20を設けることで、SAP層40L、40RのSAPが液体を吸収し膨張した場合に、上層吸収体16Aの隙間(パルプの隙間)にSAPが入り込むのを防止する。SAPが尿吸収後に膨張することによって、上層吸収体16Aを肌面側に持ち上げることができ、流路41の容積を大きくできる。
【0043】
また、コアラップシート20は、厚み方向に見て流路41と重なる部分に設けられた低透水領域20Aを有する。コアラップシート20は、一枚のシート材によって構成されており、流路41と重なる位置でホットメルト接着剤により接着されることによって下層吸収体16B全体を包む形態となる。低透水領域20Aでは、厚み方向に見てシート材が2枚積層されており、このシート材間にホットメルト接着剤が塗布されている。このため、低透水領域20Aは、コアラップシート20の他の部分よりも透水性が低くなっている。また、コアラップシート20は、低透水領域20Aが流路41内に落ち込むように配置されている。本変形例に係る吸収性パッド10は、低透水領域20Aを備えることによって尿が流路41よりも非肌面側に通り難いようにし、尿を流路41に沿って長手方向に拡散できる。また、着用者による吸収性パッド10への2回目以降の尿排泄の際には、一対のSAP層40L、40RのSAPが肌面側に膨張するため、流路41の容積を大きくできる。これにより、吸収性パッド10は、低透水領域19Aによって流路41内の尿を長手方向により拡散できる。なお、コアラップシート20は、低透水領域20Aの形成位置で、超音波によって不織布が融着されることによって下層吸収体16B全体を包む形態としてもよい。
【0044】
<変形例1-3>
次に、本実施形態の変形例1-3に係る吸収性パッド10について説明する。
図6は、本変形例に係る吸収性パッド10の
図2と同様の断面図である。本変形例に係る吸収性パッド10は、上記変形例1-2と同様に、下層吸収体16Bを包むコアラップシート20(本願でいう「シート材」の一例)を備える。本変形例では、コアラップシート20は、流路41内で接着されておらず、低透水領域20Aも設けられていない。コアラップシート20のシートが重なる部分を下層吸収体16Bを包む形態で接着しない場合には、一対のSAP層40L、40RのSAPが肌面側に膨らみ易くなり、SAP層40L、40Rが尿吸収後に流路41による流路の壁が高くなり易くなる。これにより、着用者による吸収性パッド10への2回目以降の尿排泄の際には、一対のSAP層40L、40RのSAPを肌面側に膨張させ易くし、流路41の容積を大きくできる。
【0045】
<変形例1-4>
次に、本実施形態の変形例1-4に係る吸収性パッド10について説明する。
図7は、本変形例に係る吸収性パッド10の
図2と同様の断面図である。本変形例に係る吸収性パッド10は、上記変形例1-2と同様に、下層吸収体16Bを包むコアラップシート20(本願でいう「シート材」の一例)を備える。本変形例では、コアラップシート20は、流路41内で接着されてないが、流路41底部のコアラップシート20が下層吸収体16Bにホットメルト接着剤によって接着されており、これによって、低透水領域42が形成されている。低透水領域42は、コアラップシート20の他の部分よりも透水性が低くなっている。本変形例に係る吸収性パッド10は、低透水領域42を備えることによって尿
が流路41よりも非肌面側に通り難いようにし、尿を流路41に沿って長手方向に拡散できる。また、着用者による吸収性パッド10への2回目以降の尿排泄の際には、一対のSAP層40L、40RのSAPが肌面側に膨張するため、流路41の容積を大きくできる。これにより、吸収性パッド10は、低透水領域42によって流路内の尿を長手方向により拡散できる。
【0046】
<実施形態2>
次に、実施形態2に係る吸収性パッド10について説明する。なお、上記実施形態に係る吸収性パッド10の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図8は、本実施形態に係る吸収性パッド10を肌面側から見た平面図である。
図9は、
図8に示す吸収性パッド1をB-B線で切断した場合の断面図である。なお、
図9においては、
図2と同様に、吸収性パッド10の各構成要素を分かりやすくするために、各構成要素間に隙間を設けて図示しているが、実際には各構成要素間には隙間はほとんど形成されない。
【0047】
本実施形態に係る吸収性パッド10は、上層吸収体16Aの流路41と重なる部分に形成された溝21を備える。溝21は、上層吸収体16Aを厚み方向に貫通して形成されている。また、溝21は、上層吸収体16Aの長手方向に延在し、且つ、上層吸収体16Aの幅方向中央部に形成されている。
【0048】
図9に示すように、溝21は、厚み方向に見て流路41に重なるように形成されている。このため、本実施形態に係る吸収性パッド10は、流路41に尿を迅速に導入することができ、これによって吸収性パッド10は、尿を流路41による流路で長手方向に拡散できる。なお、本実施形態に係る吸収性パッド10は、
図4に示す層間シート19や
図5~
図7に示すコアラップシート20を備えていてもよい。
【0049】
また、肌面側の上層吸収体16AにSAPを含有させることで、吸収体16が吸収した尿が肌面に戻ってしまう逆戻り現象の発生は抑止できるが、尿吸収後に上層吸収体16AのSAPが膨張するため溝21が潰れてしまい、尿が溝21を通って流路41で拡散させるまでの時間が1回目の排尿時よりも遅くなってしまう。また、排尿後の尿が溝21内に入り込みづらくなり、溝21による尿の拡散が阻害され、尿漏れの原因となり得る。このため、流路41を溝21よりも幅広に形成することで、SAP層40L、40RのSAPが膨張した際に溝21に入り込むのを防止し、このSAPが下層吸収体16Bを押し上げる方向に膨張する。これによってSAP層40L、40Rの尿吸収後、流路41の深さが深くなり、溝21が狭くなっても、全体としての尿吸収速度を維持する。なお、溝21は、幅(
図8および
図9に示すW3)が最低限15mm以上あれば、完全に潰れてしまうことを防止できる。
【0050】
<実施形態3>
次に、実施形態3に係る吸収性パッド10について説明する。なお、上記実施形態に係る吸収性パッド10の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図10は、本実施形態に係る吸収性パッド10を肌面側から見た平面図である。
図11は、
図10に示す吸収性パッド1をC-C線で切断した場合の断面図である。なお、
図11においては、
図2と同様に、吸収性パッド10の各構成要素を分かりやすくするために、各構成要素間に隙間を設けて図示しているが、実際には各構成要素間には隙間はほとんど形成されない。
【0051】
図10に示すように、本実施形態に係る吸収性パッド10において、一対のSAP層40L、40Rは、吸収性パッド10の長手方向に間隔を設けて複数並んで形成されている。また、一対のSAP層40L、40Rは、後身頃領域13に向かって斜め方向に延在し
ている。また、本実施形態に係る吸収性パッド10は、複数の一対のSAP層40L、40Rよりも後身頃領域13側に配置され、吸収性パッド10の幅方向に延在するSAP層45(本願でいう「別のSAP層」の一例)を備える。
図11に示すように、SAP層45は、上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置されている。
【0052】
本実施形態に係る吸収性パッド10では、長手方向で隣り合うSAP層17Lの間、および長手方向で隣り合うSAP層17Rの間を尿を流す流路43(本願でいう「別の流路」の一例)とすることができる。流路43は、流路41と繋がっている。また、一対のSAP層40L、40Rは、後身頃領域13に向かって斜め方向に延在している。流路43は、流路41と繋がっており、流路41および流路43が吸収性パッド10の長手方向から幅方向後身頃領域13側に枝分かれする流路となる。このため、吸収性パッド10は、流路43を通じて後身頃領域13側に尿を拡散できる。これにより、吸収性パッド10は、後身頃領域13側の吸収体16で尿を吸収、保持することができる。
【0053】
また、吸収性パッド10は、SAP層45を備えており、SAP層45と最後端の一対のSAP層40L、40Rの間を尿を流す流路44(本願でいう「別の流路」の一例)とすることができる。吸収性パッド10は、流路44を通じて後身頃領域13側に尿を拡散できる。また、吸収性パッド10は、SAP層45により、尿が吸収体16の後端側から漏れるのを抑制できる。なお、本実施形態に係る吸収性パッド10は、
図4に示す層間シート19や
図5~
図7に示すコアラップシート20を備えていてもよいし、
図8および
図9に示す溝21を備えていてもよい。
【0054】
<実施形態4>
次に、実施形態4について説明する。本実施形態では、上記実施形態1~3に係る吸収性パッド10の製造方法について説明する。なお、以降では、SAP層40L、40Rが上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置された吸収体16の形成工程について説明する。
【0055】
図12は、本実施形態に係る吸収性パッド10の製造方法の概要を示したフローチャートである。本実施形態に係る製造方法では、まず、下層吸収体16BにSAPの粒子を撒く(ステップS101)。次いで、下層吸収体16B上に上層吸収体16Aを積層する(ステップS102)。これらの工程により、SAP層40L、40Rが上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置された吸収体16を作成できる。
【0056】
次に、
図13に基づいて、本実施形態に係る製造方法についてより詳細に説明する。
図13は、吸収性パッド10の製造装置の一例を示した図である。吸収性パッド10の製造方法に用いる製造装置M1は、搬送ラインM2、SAP散布装置M3、上層吸収体供給ローラM5を備える。搬送ラインM2は、下層吸収体16Bと上層吸収体16Aを一定方向に搬送するコンベアである。
【0057】
SAP散布装置M3は、下層吸収体16Bへ向けてSAPの粒子を撒く(
図12に示すステップS101)。搬送ラインM2の搬送経路におけるSAP散布装置M3の下流側には上層吸収体供給ローラM5が設けられている。上層吸収体供給ローラM5は、長尺の原反ロールから切り出された上層吸収体16Aを、搬送ラインM2に載っている下層吸収体16Bの上に載せる。これにより、下層吸収体16B上に上層吸収体16Aが積層させる(
図12に示すステップS102)。本実施形態の製造方法によれば、SAP層40L、40Rが上層吸収体16Aと下層吸収体16Bの間に配置された吸収体16を備える吸収性パッド10を製造することができる。
【0058】
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した種々の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。また、実施形態3に係る吸収性パッド10においては、前身頃領域11側(腹側)から後身頃領域13側(背側)にかけて平行にSAPを配置するか、腹側が狭くなるようにSAPを配置した上で背側から腹側に向けてプレスローラで圧縮(押圧)することで、元々のSAP配置位置を基準にすると腹側においてはより幅方向の内側にSAPを広げることができる。これにより、一対のSAP層40L、40Rの間隔を腹側で狭く、背側で広く形成できる。
【0059】
なお、上記実施形態では、吸収性パッド10が例示されていたが、その他の形態の吸収性物品においても上記構成を適用可能である。上記構成を適用可能な吸収性物品としては、例えば、パンツ型の使い捨ておむつ、テープ型の使い捨ておむつ、尿パッド、軽失禁パッドといったギャザー付きの各種形態の吸収性物品や、ギャザーの無いフラットな吸収性物品を挙げることができる。
【符号の説明】
【0060】
10・・吸収性パッド
11・・前身頃領域
12・・股下領域
13・・後身頃領域
14・・トップシート
15・・バックシート
16・・吸収体
16A・・上層吸収体
16B・・下層吸収体
19・・層間シート
19A・・低透水領域
20・・コアラップシート
20A・・低透水領域
21・・溝
40L・・SAP層
40R・・SAP層
41・・流路
42・・低透水領域
43・・流路
44・・流路
45・・SAP層
M1・・製造装置
M2・・搬送ライン
M3・・SAP散布装置
M5・・上層吸収体供給ローラ