(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117360
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220803BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021014018
(22)【出願日】2021-01-29
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】井上 孝司
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA23
2C333CA49
2C333FA05
2C333FA08
2C333FA17
2C333GA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】画面間戻り移行時の演出を統一し、画面間戻り移行時の演出の種類を少なくする。
【解決手段】操作手段の操作に基づいて、遊技に関する設定を変更可能に構成された遊技機において、設定画面がメニュー画面300と複数の下階層画面400、500等とを含み、前記複数の下階層画面は前記メニュー画面へ戻るための戻り用項目420等を有し、前記メニュー画面は待機デモ画面へ戻るための戻り用項目320を有し、前記複数の下階層画面の戻り用項目420等が選択決定された際の演出の相互、またはこれらと前記メニュー画面の戻り用項目320が選択決定された際の演出とを、共通の演出にする。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段と、
遊技に関する設定を行うための設定画面を表示可能な表示手段と、
演出を発生させる演出手段と、
前記表示手段および前記演出手段を制御可能な制御手段と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段と、
を備える遊技機であって、
前記設定画面は少なくとも第1の画面と複数の第2の画面とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目を含む複数の第1の選択項目を備える画面であり、
前記複数の第1の選択項目の一つとして、前記設定画面の表示を終了させるための第1の戻り用選択項目を有し、
前記複数の第2の画面は、それぞれ、
前記第1の画面において前記複数の設定項目が択一的に選択決定された場合に移行する画面であり、
前記複数の設定項目を決定処理するための複数の第2の選択項目と、
前記第1の画面に戻るための第2の戻り用選択項目と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1の画面における前記複数の設定項目が択一的に選択決定されて前記第2の画面に移行する際には、選択決定された設定項目に対応した決定演出を前記演出手段に発生させ、
前記複数の第2の画面から前記第1の画面に戻るため、前記複数の第2の画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作された際には、前記第2の戻り用選択項目に対応した決定演出として共通の戻り演出を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1の画面から前記設定画面の表示を終了させるため、前記第1の画面にて前記第1の戻り用選択項目が決定操作された際にも、決定演出として前記共通の戻り演出を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機、回胴式遊技機などの遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パチンコ遊技機やスロットマシンなどの遊技機では、客待ち待機中に遊技に関する設定を行うための遊技設定画面を表示し、この遊技設定画面にて種々の遊技設定を行うことを許容している。この遊技設定画面には、遊技者が選択しうる項目を一覧にしたメニュー画面や、メニュー画面での操作にあたって遊技者の最終意思決定を求める確認画面や、メニュー画面の下階層にあって遊技者がメニュー画面にて選択した項目についてカスタマイズすることを許容するカスタマイズ画面などがある(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
客待ち待機中の待機画面から移行する遊技設定画面は、同一階層の画面や異なる階層の画面を複数含んで構成される。遊技設定画面における下階層の画面から上階層の画面に戻る際の演出や設定画面から待機画面に戻る際の演出(「画面間戻り移行時」の演出)がまちまちであるため、設定時に現出される演出と混同しやすく、また面間戻り移行時に発生させる演出として用意しておく演出の種類が多くなって、データ容量や開発工数の増大を招く、という課題がある。
【0005】
そこで本発明は、画面間戻り移行時の演出を統一し、画面間戻り移行時の演出の種類を少なくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。なお括弧内は実施形態における対応要素を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
(1)遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
演出(音、光、画像、風圧、振動、役物動作等の演出)を発生させる演出手段と、
前記表示手段および前記演出手段を制御可能な制御手段(演出制御部24)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備える遊技機であって、
前記設定画面は少なくとも第1の画面と複数の第2の画面とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目を含む複数の第1の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の第1の選択項目の一つとして、前記設定画面の表示を終了させるための第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)を有し、
前記複数の第2の画面は、それぞれ、
前記第1の画面において前記複数の設定項目が択一的に選択決定された場合に移行する画面(カスタマイズ画面400~700)であり、
前記複数の設定項目を決定処理するための複数の第2の選択項目(401~403、501~502、610、701~703)と、
前記第1の画面に戻るための第2の戻り用選択項目(420、520、620、720)と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1の画面における前記複数の設定項目が択一的に選択決定されて前記第2の画面に移行する際には、選択決定された設定項目に対応した決定演出(音やLEDによる演出)を前記演出手段に発生させ、
前記複数の第2の画面から前記第1の画面に戻るため、前記複数の第2の画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作された際には、前記第2の戻り用選択項目に対応した決定演出として共通の戻り演出(効果音A音)を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0008】
(2)前記制御手段は、前記第1の画面から前記設定画面の表示を終了させるため、前記第1の画面にて前記第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)が決定操作された際にも、決定演出として前記共通の戻り演出(効果音A)を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする上記(1)に記載の遊技機。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画面間戻り移行時の演出の種類を少なくし、データ容量や開発工数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る遊技機の外観を示す正面側の斜視図である。
【
図2】本発明に係る遊技機の遊技盤と演出ボタンの構成とを示す図である。
【
図3】本発明に係る遊技機の制御装置を示すブロック図である。
【
図4】本発明に係る遊技機の概略正面図であり、液晶表示装置に待機デモ画面が表示されている状態を示す図である。
【
図5】本発明に係る遊技機のメニュー画面を示す図である。
【
図6】本発明に係る遊技機の初期設定確認画面を示す図である。
【
図7】本発明に係る遊技機のメニュー画面、初期設定確認画面、待機デモ画面間の階層移行と効果音の関係を示す図である。
【
図8】本発明に係る遊技機のモードカスタマイズ画面を示す図である。
【
図9】本発明に係る遊技機の個別カスタマイズ画面を示す図である。
【
図10】本発明に係る遊技機のBGMカスタマイズ画面を示す図である。
【
図11】本発明に係る遊技機のマイキャラカスタマイズ画面を示す図である。
【
図12】本発明に係る遊技機のメニュー画面、カスタマイズ画面、待機デモ画面間の階層移行と効果音の関係を示す図である。
【
図13】本発明に係る遊技機のメニュー画面と待機デモ画面間およびカスタマイズ画面と待機デモ画面間の階層移行と効果音の関係を示す図である。
【
図14】本発明に係る遊技機の客待ち待機中における待機デモ画面の区間と、メニュー案内表示区間および客待ちデモムービー区間との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る遊技機の好ましい実施形態を、パチンコ遊技機を例にして説明する。
【0012】
<1.構成の概要:
図1および
図2>
図1および
図2を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の構成の概要を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の外観を示す正面側の斜視図を、
図2は遊技盤の正面側を示した図である。
【0013】
図1に示すパチンコ遊技機1(以下「遊技機1」と略す)は、木製の外枠4の前面に額縁状の前枠2を開閉可能に取り付け、前枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3(
図2参照)を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを前枠2の開口部に臨ませた構成を有する。この遊技領域3aの前側には、透明ガラスを支持したガラス扉6が設けられている。また遊技盤3の背面側には、遊技動作を制御するための各種制御基板(
図3参照)が配設されている。
【0014】
ガラス扉6の下側には、ヒンジ(図示せず)により前枠2に開閉自在に枢支された前面操作パネル7が配置されている。前面操作パネル7には、上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。
【0015】
また上受け皿ユニット8には、上受け皿9に貯留された遊技球を遊技機1の下方に抜くための球抜きボタン14と、遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払い出しを要求するための球貸しボタン11と、遊技球貸出装置に挿入した有価価値媒体の返却を要求するためのカード返却ボタン12とが設けられている。また上受け皿ユニット8には、遊技者が操作可能に構成された演出ボタン13(操作手段)が設けられている。この演出ボタン13は、所定の入力受付期間中に内蔵ランプが点灯されて操作可能(入力受付可能)となり、その内蔵ランプ点灯中に所定の操作(押下、連打、長押し等)をすることにより演出に変化をもたらすことが可能となっている。
【0016】
また上受け皿ユニット8には、押しボタン式の演出ボタン13(第1の操作手段)の他、方向を指し示す上ボタン75a、右ボタン75b、下ボタン75c、および左ボタン75dから構成され、上下左右方向に入力操作可能な十字キー75(第2の操作手段)が設けられている。演出ボタン13や十字キー75は、遊技者が操作可能な操作手段として機能し、特定の予告演出(たとえば、「遊技者参加型演出」など)における所定の操作有効受付期間(ボタン有効期間)中に操作入力の受付が有効化され、この有効期間中に所定の操作(たとえば、1回押し、長押し、連打など)がなされると、その操作の前後で演出に変化をもたらすことが可能となっている。なお、演出ボタン13には、その内部に内蔵ランプ(ボタンLED13b)が設けられており、ボタンLED13bの発光態様の違いにより、操作受付有効期間(たとえば、所定色で点灯または点滅中)と、操作受付無効期間(たとえば、消灯中)とが報知可能となっている。
【0017】
また、これらの操作手段13、75は、遊技設定画面において遊技者が好みの遊技設定を行う際の操作手段(選択操作手段および決定操作手段)としても利用される。「遊技設定画面」は複数の層階からなり、少なくとも、複数の設定項目の一覧を備えたメニュー画面(
図5)と、それらの設定項目に1対1で関連付けられた複数のカスタマイズ画面(
図8~
図11)とを含む。詳しくは後述するが、
図14の時刻t2以降のメニュー操作可能期間(示唆表示期間)PBにおいては、「メニュー表示可能報知演出」として、メニュー画面への移行や音量光量調整等の操作が有効であることを示す示唆表示(たとえば
図4の決定ボタン画像131および「メニュー画像表示」の文字表示と、演出ボタン13のランプ点灯)が行われる。このメニュー操作可能期間PB内において演出ボタン(決定ボタン)13を押すことにより、
図5のメニュー画面に移行する。そして、このメニュー画面で、所望のカスタマイズ設定項目を選択決定すると、所望する設定項目のカスタマイズ画面(
図8~
図11)に移行し、その移行先の画面で設定項目の内容を好みの値(設定内容)に設定することができる。
【0018】
また前面操作パネル7の右端部側には、発射装置32(
図3参照)を作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。
【0019】
また前枠2の上部の両側と発射操作ハンドル15の上側とには、音響により音演出効果(効果音)を発揮するスピーカ46が設けられている。また、ガラス扉6の適所には、光の装飾により光演出効果を発揮する装飾ランプ45(フルカラーLED:光演出用LED)が複数設けられている。この装飾ランプ45としてのフルカラーLED(光演出用LED)は、パチンコ遊技機の周囲、つまりガラス扉6の前枠周縁に周方向に複数個設けられており、本明細書で「周囲LED45」と称される。
【0020】
(遊技盤:
図2)
次に
図2を参照して、遊技盤3の構成について説明する。図示の遊技盤3には、発射された遊技球を案内する球誘導レール5が盤面区画部材として環状に装着されており、この球誘導レール5取り囲まれた略円形状の領域が遊技領域3a、四隅は非遊技領域となっている。
【0021】
この遊技領域3aの略中央部には、液晶表示装置(LCD)36が設けられている。この液晶表示装置36は、演出制御部24の制御の下、所定の表示領域(図柄変動表示領域)において、独立して数字やキャラクタや記号などによる複数種類の装飾図柄(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄の3つの装飾図柄の変動表示動作(変動表示および停止表示)を含む、種々の演出を画像により表示する。
【0022】
また遊技領域3a内には、液晶表示装置36の表示面の周りを遠巻きに囲繞する形でセンター飾り48が設けられている。センター飾り48は、遊技盤3の前面側に沿って設けられ、周囲の遊技球から液晶表示装置36の表示面を保護するとともに、遊技球の打ち出しの強さまたはストローク長により、遊技球の流路を左右に振り分けることを可能とする流路振分手段として働く。発射装置32により遊技領域3aの上部側に打ち込まれた遊技球は、鎧枠部48bの上部側で左右に振り分けられ、センター飾り48の左側の左流下経路3bと右側の右流下経路3cとのいずれかを流下する。
【0023】
また遊技盤3の右上縁付近(右上隅)の非遊技領域は各種機能表示部となっており、7セグメント表示器(ドット付)を上始動口34と下始動口35に対応させて横に並べて構成される特別図柄表示装置38a(第1の特別図柄表示手段)と特別図柄表示装置38b(第2の特別図柄表示手段)とが設けられている。特別図柄表示装置38a、38bでは、7セグにより表現される「特別図柄」の変動表示動作による特別図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして上記の液晶表示装置36では、特別図柄表示装置38a、38bによる特別図柄の変動表示と時間的に同調して、画像による装飾図柄を変動表示して、種々の予告演出(演出画像)とともに装飾図柄変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0024】
また各種機能表示部には、特別図柄表示装置38a、38bの隣に、7セグメント表示器(ドット付)からなる複合表示装置(保留複合表示用LED表示器)38cが配設されている。複合と称したのは、特別図柄1、2、普通図柄の作動保留球数の表示、変動時間短縮機能作動中(時短中)および高確率状態中(高確中)の状態報知という、5つの表示機能を有する保留・時短・高確複合表示装置(以下単に「複合表示装置」と称する)であるからである。
【0025】
また各種機能表示部には、複合表示装置38cの隣りに、複数個(この実施形態では2個)のLEDを配置してなる普通図柄表示装置39a(普通図柄表示手段)が設けられている。
【0026】
また普通図柄表示装置39aに隣接して、右打ち表示装置39bが設けられ、そのLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、たとえば、LEDの発光状態が、点灯した状態であれば右打ち有利、消灯状態であれば左打ち有利であることが報知される。
【0027】
また、右打ち表示装置39bに隣接して2個のLED(ラウンド表示LED)を配置してなるラウンド数表示装置39cが設けられている。このラウンド数表示装置39cは、複数個のLEDの点灯・消灯状態の組合せにより、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を報知する。
【0028】
センター飾り48の下方には、上始動口34(第1の特別図柄始動口:第1の始動手段)と、下始動口35(第2の特別図柄始動口:第2の始動手段)を備える普通変動入賞装置41とが上下に設けられ、それぞれの内部には上始動口センサ34a、下始動口センサ35a(
図3参照)が形成されている。
【0029】
上始動口34は、特別図柄表示装置38aにおける第1の特別図柄(以下、第1の特別図柄を「特別図柄1」と称し、場合により「特
図1」と略す)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、始動口開閉手段を有しない入賞率固定型の入賞装置として構成されている。本実施形態では、遊技領域3a内の遊技球落下方向変換部材(遊技くぎ(図示せず)、風車44、センター飾り48など)の作用により、上始動口34に対し、左流下経路3bは入球(入賞)容易であるのに対し、右流下経路3cは入球困難または入球不可能な構成となっている。
【0030】
普通変動入賞装置41は、第2の特別図柄始動口である下始動口35を開放または拡大可能にする左右一対の可動翼片(可動部材)47を備える、いわゆる「電動チューリップ型」入賞装置として構成されている。
【0031】
下始動口35は、特別図柄表示装置38bにおける第2の特別図柄(以下、第2の特別図柄を「特別図柄2」と称し、場合により「特
図2」と略す)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、可動翼片47の作動状態(作動または非作動)に応じて、入賞を容易とする開状態(入賞容易状態)と、その開状態よりも入賞を困難にし、または入賞を不可能にする閉状態(入賞困難状態)とに変換される。本実施形態では、可動翼片47が非作動の場合、下始動口35への入賞が不可能とする閉状態(入賞不可能状態)を保持している。
【0032】
また普通変動入賞装置41の両側には、一般入賞口43が左側に4つ(43a~43d)、右側に1つ(43e)、計5つ配設されており、それぞれの内部には、遊技球の通過を検出する一般入賞口センサ43h(
図3参照)が形成されている。
【0033】
また右流下経路3cの中間部より上部側には、遊技球が通過可能な通過ゲート(特定通過領域)からなる普通図柄始動口37(第3の始動手段)が設けられている。この普通図柄始動口37は、普通図柄表示装置39aにおける普通図柄の変動表示動作に係る入賞口であり、その内部には、通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(
図3参照)が形成されている。
【0034】
右流下経路3c内の普通図柄始動口37から普通変動入賞装置41へかけての経路途中には、突没式の開放扉52bにより大入賞口50を開放または拡大可能に構成された特別変動入賞装置52(特別電動役物)が設けられており、その内部には大入賞口50に入球した遊技球を検出する大入賞口センサ52a(
図3参照)が形成されている。
【0035】
大入賞口50の周囲は、遊技盤3の表面から膨出した膨出部(装飾部材)55となっており、この膨出部55の上辺55aが右流下経路3cの下流案内部を形作っている。そして開放扉52bにより大入賞口50が閉鎖状態(大入賞口閉状態)であれば、この膨出部55の上辺55aと連続する面を形成することによって、右流下経路3cの下流案内部(上辺55a)の一部を形作るようになっている。また右流下経路3cの下流域には、膨出部55の上辺55aの上方の領域、正確には大入賞口50の上方の遊技領域において、遊技球の流下方向にほぼ平行に流路修正板51dが突設されており、流下する遊技球を大入賞口50の方向に寄せる働きをするようになっている。
【0036】
大入賞口50への遊技球の入球過程は次のようになる。センター飾り48の上面と球誘導レール5との間の遊動領域を通過した遊技球は、遊技盤3より突出していて遊技球のガイドとして機能する膨出部55の頂面(上辺)55a上に沿って流下して来る。そして、その遊技球が遊技盤3面から突出している流路修正板51dの右端に接触し、これにより、当該遊技球の流下方向は大入賞口50の方向(下方向)に修正される。このとき、突没式の開放扉52bにより大入賞口50が蓋をされている状態(大入賞口閉状態)であれば、この上を遊技球が転動して、さらに図示しない所定配列の遊技くぎにより、チューリップ式の普通変動入賞装置41(下始動口35)の方向に導かれる。このとき、下始動口35が入賞可能状態(始動口開状態)であれば、下始動口35に遊技球が入賞し得る。他方、開放扉52bが遊技盤面内に後退していて大入賞口50が開いている状態(大入賞口開状態)であれば、遊技球が大入賞口50内に導かれる。
【0037】
なお本実施形態の遊技機1では、遊技者が特別変動入賞装置52側に発射位置を狙い定めた場合(遊技球が右流下経路3cを通過するように狙いを定めた場合)、上始動口34側には遊技球が誘導され難い、または誘導されない構成となっている。したがって「大入賞口閉状態」であれば、普通変動入賞装置41の可動翼片47が作動しない限り、各始動口34、35への入賞が困難または不可能とされるようになっている。可動翼片47は、後述の電サポ有り状態を伴う遊技状態になると、通常状態よりも有利な開閉パターンで動作するようになっている。
【0038】
遊技領域3aに設けられた各種入賞口のうち、普通図柄始動口37以外の入賞口への入賞があった場合には、各入賞口別に約束づけられた入賞球1個当りの賞球数が遊技球払出装置19(
図3参照)から払い出されるようになっている。上記の各入賞口に入賞しなかった遊技球は、アウト口49を介して遊技領域3aから排出される。
【0039】
また遊技領域3a内には、センター飾り体48内の右上側に第1の可動体役物80(時計型役物)が配設され、その右斜め下側に第2の可動体役物90(花型役物90)が配設されている。
【0040】
第2の可動体役物90は、花型部91(第1可動体91)をスイング動作可能なアーム92(第2可動体92)の先端に取り付け、全体として花型役物90として構成されている。この花型役物90は、通常は液晶画面内の縁または液晶画面外の脇に定めた原位置(
図2に実線で示す)で静止しており、所定の動作条件が成立すると、アーム92が傾倒動作して、当該アーム92と共に花型部91が液晶画面を覆う位置(
図2に破線で示す)まで移動する。そして、
図2に破線で示す演出位置まで移動すると、花型部91がアーム先端部において回転すると共に、半透明の花心および花弁部分が後方からランプやフルカラーLEDにより照らされて美しく光色しうる。花型役物90は、その動作を終了すると、破線の演出位置から実線の原点位置に戻る。花型部91は、花弁の回動動作として、高速回転、低速回転、逆回転などの複数種類の動作パターンが可能であり、アーム92は、破線部まで傾倒する全開傾動動作の他、所定の傾動角度まで傾動する準傾動動作やアームがガタガタと振動する振動動作、寸動動作など複数種類の動作パターンが可能である。
【0041】
<2.制御装置:
図3>
次に
図3を参照して、遊技機1の遊技動作制御を司る制御装置について説明する。
図3は、その制御装置の概要を示す制御ブロック図である。
【0042】
本実施形態に係る遊技機1の制御装置は、遊技動作全般に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板(主制御手段)20(以下「主制御部20」と称する)と、主制御部20から演出制御コマンドを受けて、演出手段による演出の実行制御(現出制御)を統括的に司る演出制御基板(演出制御手段)24(以下「演出制御部24」と称する)と、賞球の払い出し制御を行う払出制御基板29と、外部電源(図示せず)から遊技機に必要な電源を生成し供給する電源基板(図示せず)と、を中心に構成される。また演出制御部24には、画像表示装置としての液晶表示装置36が接続されている。
【0043】
(2-1.主制御部20)
主制御部20は、CPU201(主制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、遊技動作制御手順を記述した制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納するROM202(主制御ROM)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203(主制御RAM)とを搭載し、全体としてマイクロコンピュータ(Z80システム相当品)を構成している。
【0044】
また図示はしていないが、主制御部20は、Z80システムに周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を付与するCTC、CPUに割込み信号を付与するタイマ割込みなどの割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、電源投入時や遮断時や電源異常などを検知し、システムリセット信号を出力してCPUをリセット可能なリセット回路、制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、あらかじめ設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているか否かを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、ハードウェア的に一定範囲の乱数(ハード乱数)を生成するためのカウンタ回路なども備えている。なお、少なくとも主制御部(主制御基板)20と払出制御基板29は、不図示の電源基板から電圧降下信号(電源異常信号)を受けることによって、電源遮断に先立ち、バックアップ処理を開始して、電源遮断前の遊技動作を電源復帰後に再開できるようになっている(バックアップ機能)。
【0045】
また主制御部20には、上始動口センサ34a、下始動口センサ35a、普通図柄始動口センサ37a、大入賞口センサ52a、一般入賞口センサ43h、OUT監視スイッチ49aが接続され、主制御部20はこれらからの検出信号を受信可能となっている。
【0046】
また主制御部20には、下始動口35の可動翼片47を開閉制御するための普通電動役物ソレノイド41cと、大入賞口50の開放扉52bを開閉制御するための大入賞口ソレノイド52cとが接続され、主制御部20はこれらを駆動制御するための制御信号を送信可能となっている。
【0047】
また主制御部20には、特別図柄表示装置38aと38b、複合表示装置38c、普通図柄表示装置39a、右打ち表示装置39b、ラウンド数表示装置39cが接続され、主制御部20はこれらに対する制御信号を送信可能となっている。
【0048】
また主制御部20には、枠用外部端子基板21が接続され、主制御部20は、枠用外部端子基板21を介して、特定の遊技情報を含む1または複数の外端信号を、遊技機外部に設けられたホールコンピュータHCやデータカウンタ(図示せず)などの外部装置に出力可能となっている。
【0049】
主制御部20には、出玉率(所謂、機械割、PAYOUT率)などの遊技者に付与する利益の期待値(利益)を段階別に変更可能な「設定変更機能」が設けられている。この段階を示す値として「設定値」が用いられる。設定値は、主制御部20に接続された設定表示器97により確認可能となっており、専ら、パチンコホール(遊技店)の営業戦略に基づき、ホール店員により適宜設定される。
【0050】
主制御部20は、処理状態に応じて、特別図柄変動表示ゲームに関する情報や、エラー情報などの各種遊技処理情報を、演出制御コマンドにより、演出制御部24に対して片方向通信により送ることが可能になっている。
【0051】
また主制御部20には、所定期間(特定遊技期間)の遊技結果に係る情報(以下、「性能情報」と称する)を報知する性能表示器99が接続され、主制御部20は、これを表示制御するための制御信号を送信可能となっている。
【0052】
また主制御部20には、払出制御基板(払出制御部)29が接続され、この払出制御基板29には、発射装置32を制御する発射制御基板(発射制御部)28と、遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置(遊技球払出手段)19とが接続されている。
【0053】
また払出制御基板29には、上受け皿9に貯留される遊技球の満杯検出センサ60と、前枠2および/または前面操作パネル7の扉開放センサ61(開放時ON/閉鎖時OFF)とが接続されており、払出制御基板29はこれらセンサからの検出信号を受信可能となっている。
【0054】
また払出制御基板29は、遊技球払出装置19に設けられた補給切れ検出センサ19aや球計数センサ19bなどからの検出信号を受信可能となっている。また払出制御基板29は、遊技球払出装置19の払出モータ19c(遊技球を払い出すための球払出機構部(図示せず)を駆動するモータ)を制御するための制御信号を送信可能となっている。
【0055】
また払出制御基板29には発射制御基板(発射制御部)28が接続され、発射制御基板28に対し発射制御信号(発射許可信号ES)を送信可能になっている。発射制御基板28は、上記発射制御信号に基づき、発射装置32に設けられた発射ソレノイド(図示せず)への通電を制御し、発射操作ハンドル15の操作による遊技球発射動作を実現している。また、遊技球の打ち出しの強さは、発射操作ハンドル15の操作量に応じて変化可能となっている。
【0056】
(2-2.演出制御部24)
演出制御部24は、CPU241(演出制御CPU)を内蔵したマイクロプロセッサを搭載するとともに、演出制御処理に要する演出データを格納したROM242(演出制御ROM)と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM243(演出制御RAM)とを搭載したマイクロコンピュータを中心に構成され、その他、音響制御部(音源LSI)、RTC機能部(Real Time Clock)、一定範囲のハード乱数を生成するためのカウンタ回路(16ビット用カウンタ、8ビット用カウンタ)、割込みコントローラ回路、リセット回路、WDT回路などが設けられ、演出動作全般を制御する。また、RTC機能部は、時を刻む時計ICであり、現在の時刻(「現在が何時何分何秒であ
る」)という実時間上の時間情報および/または日付(月、日、曜日)に関する暦情報を提供する時計手段として働く。また、主制御部20と同じく、バックアップ機能やソフト乱数生成手段(たとえば、演出用抽選用乱数生成手段)も備えている。
【0057】
この演出制御部24の主な役割は、主制御部20からの演出制御コマンドの受信、演出制御コマンドに基づく演出の選択決定、液晶表示装置36の画像表示制御、スピーカ46の音制御、各種の演出用LED(装飾ランプ45、ボタンLED13b、その他の演出用LED)の発光制御、各種の可動体役物(時計型役物80、花型役物90)の動作制御などである。
【0058】
また演出制御部24は、液晶表示装置36の表示制御を司る表示制御部(図示せず)を備えている。この表示制御部は、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を司るVDPと、VDPが画像展開処理を行う画像データ(演出画像データ)を格納した画像ROMと、VDPが展開した画像データを一時的に記憶するVRAM(Video RAM)と、VDPが表示制御を行うために必要な制御データを出力する液晶制御CPUと、液晶制御CPUの表示制御動作手順を記述したプログラムやその表示制御に必要な種々のデータを格納する液晶制御ROMと、ワークエリアやバッファメモリとして機能する液晶制御RAMと、を中心に構成されている。
【0059】
また演出制御部24は、画像表示演出、光演出、音演出、または可動体演出などを実行させるために、装飾ランプ45、ボタンLED13bなどの各種の演出用LEDを含む光表示装置45aに対する光表示制御部、スピーカ46を含む音響発生装置46aに対する音響制御部(音源LSI)、可動体役物(時計型役物80、花型部91、アーム92)を動作させる可動体役物モータ80c、91c、92cに対する駆動制御部(モータ駆動回路)などを備えている。
【0060】
また演出制御部24には、可動体役物の動作を監視する位置検出センサ82aが接続され、演出制御部24は、位置検出センサ82aからの検出情報に基づき、可動体役物の現在の動作位置(たとえば、原点位置からの移動量)を監視しながらその動作態様を制御する。
【0061】
また演出制御部24には、演出ボタン13の操作を検出する演出ボタンスイッチ13aと、十字キー75(75a~75d)の操作を検出する十字キースイッチ75a’~75d’と、音量調整用の上下方向キー71(71a~71b)の操作を検出する上下方向キースイッチ71a’~71b’と、光量調整用の上下方向キー72(72a~72b)の操作を検出する上下方向キースイッチ72a’~72b’とが接続され、演出制御部24は、これら演出ボタン13や十字キー75や上下方向キースイッチ71、72からの操作検出信号を受信可能となっている。
【0062】
演出制御部24は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンドを受信した場合、そのコマンドに含まれる情報に基づき、あらかじめ用意された複数種類の演出パターンの中から抽選によりあるいは一意に決定し、必要なタイミングで各種の演出手段を制御して、目的の演出を現出させる。これにより、液晶表示装置36による演出画像の表示(画像表示演出)、スピーカ46からの音の再生(音演出)、装飾ランプ45やその他の演出用LEDの点灯点滅駆動(光演出)が実現され、種々の演出パターン(装飾図柄の変動表示動作や予告演出など)が時系列的に展開されることにより、広義の意味での「演出シナリオ」が実現される。また演出制御部24は、所定の操作受付有効期間中において、演出ボタンスイッチ13aや十字キースイッチ75a’~75d’や上下方向キースイッチ71a’~71b’、72a’~72b’からの操作検出信号に基づき、演出ボタン13や十字キー75や上下方向キー71、72に対してどのような操作が行われたか(たとえば、押圧、長押し、連打、十字キー75の上下左右方向の押し順、上下方向キースイッチ71a、72aによる上方向操作回数、上下方向キースイッチ71b、72bによる下方向操作回数など)を識別可能な構成となっており(操作識別手段)、その操作態様に応じた演出を実行制御可能な構成となっている。
【0063】
また演出制御部24(CPU241)は、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させてコマンド受信割込処理用の制御プログラムを実行し、この割込処理において演出制御コマンドが取得されるようになっている。またCPU241は、CPU201とは異なり、ストローブ信号の入力に基づいて割込が発生した場合には、他の割込に基づく割込処理(定期的に実行されるタイマ割込処理)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を行い、他の割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を優先的に行うようになっている。
【0064】
<3.動作の概説>
次に、上記制御装置(
図3)を用いた遊技機1に係る遊技動作について説明する。
【0065】
本実施形態の遊技機1では、所定の始動条件、具体的には、遊技球が上始動口34または下始動口35に遊技球が入球(入賞)したことに基づき、主制御部20において乱数抽選による「大当り抽選」が行なわれる。主制御部20は、その抽選結果に基づき、特別図柄表示装置38a、38bに特別図柄1、2を変動表示して特別図柄変動表示ゲームを開始させ、所定時間経過後に、その結果を特別図柄表示装置に導出表示して、これにより特別図柄変動表示ゲームを終了させる。
【0066】
特別図柄変動表示ゲームが終了して、これに伴い装飾図柄変動表示ゲームが終了し、その結果として「大当り」の図柄態様が導出表示された後、開放扉52bが所定のパターンで開閉動作を行い、これにより大入賞口50が開閉され、通常状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技)が発生する。この大当り遊技では、開放扉52bによる大入賞口の開放時間が所定時間(最大開放時間:たとえば、29.8秒)経過するまでか、または大入賞口50への入賞球数が最大入賞数(役物の1回の作動によりその入口が開き、または拡大した入賞口に対して許容される入賞球数の上限個数:たとえば、10個)に達するまで、その入賞領域が開放または拡大され、これらいずれかの条件を満した場合に大入賞口が閉鎖される(ラウンド遊技終了条件(閉鎖条件)の成立)、といった「ラウンド遊技」が、あらかじめ定められた規定のラウンド数(たとえば、最大10ラウンド)繰り返される。
【0067】
演出制御部24は、主制御部20から送られてくる演出制御コマンド(ここでは、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンド)に含まれる情報に基づいて、装飾図柄変動表示ゲーム中に時系列的に展開させる演出内容(演出シナリオ)や、最終的に停止表示する装飾図柄(装飾停止図柄)などを決定し、特別図柄の変動パターンに基づくタイムスケジュールに従い、装飾図柄変動表示ゲーム中の予告演出や装飾図柄の変動表示演出を制御する。また演出制御部24は、演出シナリオに対応するように、液晶表示装置36または光表示装置45aあるいは音響発生装置46aをそれぞれ制御し、装飾図柄変動表示ゲームにおける各種演出を展開させる。これにより、液晶表示装置36での画像の再生(画像演出)と、効果音の再生(音演出)と、装飾ランプ45などの演出用LEDの点灯点滅駆動(光演出)とが実現される。
【0068】
演出制御部24は、主制御部20からの演出制御コマンドの内容、具体的には、少なくとも変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターン情報(本実施形態では、変動パターン指定コマンドおよび/または装飾図柄指定コマンドに含まれる情報、後述の入賞時コマンドなど)に基づき、少なくとも大当り抽選結果に関連した様々な「予告演出」を実行可能に構成される。予告演出の多くは、遊技者の当選期待感を煽るための「煽り演出」として働く。予告演出として代表的なものには、「リーチ演出」、「疑似連演出」、「遊技者参加型演出」、「ステップアップ演出」、「ステージチェンジ演出」、「先読み予告演出」などがある。これらは全て、後述する個別カスタマイズ(
図9)の対象となる。
【0069】
<4.客待ち待機画面>
図14のタイムチャートにおいて、時刻teは、特別図柄の図柄変動が停止して、主制御部20から変動停止コマンドBF01Hが演出制御部24に送信された時点を示す。また、時刻t0は主制御部20から客待ちコマンドBA04Hが演出制御部24に送信された時点を示す。演出制御部24は、この客待ちコマンドBA04hを契機として、
図14の客待ち待機中の制御処理を行う。
具体的には、時刻t1は、客待ちコマンドBA04Hの受信後、かつ発射操作ハンドル15のハンドルタッチセンサがOFFレベルを検知している、という客待ち待機移行条件が満たされた時点を示す。演出制御部24は、客待ちコマンドBA04Hを受信後、ハンドルを離したとき(時刻t1)からタイマの計時をスタートさせ、そのタイマ値に基づいて時刻t2~t4の制御処理を行う。時刻t1では、メニュー操作可能期間(ボタン機能有効期間)PAが開始され、
図4に示す演出ボタン13、十字キー75、上下方向キー7113のボタン機能が有効となる。その後、時刻t2~t4の処理が行なわれる。ハンドルを握っている間(球発射中)はハンドルタッチセンサがONしており、タイマをスタートさせないので、デモの制御(客待ち待機中の制御処理)が行われない。
また、時刻t2は、演出制御部24側のタイマにおいて、時刻t1から30秒が経過した時点を示す。時刻t1から30秒が経過したことに基づき、メニュー操作可能期間(示唆表示期間)PBが開始され、メニュー表示可能報知演出(メニュー画面案内表示画像131その他の画面構成要素画像の表示)が開始される。時刻t3は時刻t1から180秒が経過して、客待ち演出(デモ表示)が開始される時点を、時刻t4は時刻t1から270秒が経過して客待ち演出(デモ表示)が一旦終了する時点を示す。時刻t5は、特別図柄の図柄変動が開始して客待ち待機中の画面(客待ち待機画面)が終了する時点を示す。
【0070】
図14を参照して、今回の特図の変動表示が終了すると(時刻te)、大当たり抽選結果に応じた表示態様で特別図柄が停止表示され、今回のゲームが終了される。このとき作動保留球がゼロであれば、確定表示時間(0.5秒)の経過後、作動保留球がゼロの場合には、主制御部20から演出制御部24に対して「客待ちコマンドBA04H」を送信する(時刻t1)。演出制御部24がこの客待ちコマンドを受信すると、演出状態として「客待ち中(客待ち待機中)」に係る演出処理を行う。
【0071】
詳しくは、演出制御部24が客待ちコマンドを受信後に客待ち待機移行条件が満たされて「客待ち中(客待ち待機中)」に移行した時刻t1から180秒が経過した場合(図示の時刻t3が到来した場合)、つまり、作動保留球がゼロになって遊技が開始されることなく所定時間が経過した場合(客待ち演出開始条件を満たした場合)、遊技機1に係る遊技の説明や遊技機の紹介(デモンストレーション)のためのデモムービーが流れる「客待ち演出(デモ表示)」を現出させるようになっている。なお、後述のメニュー画面表示操作などの遊技者による遊技設定に関する操作を検出した場合、上記待機時間(180秒)の計測はクリアされ、再度、180秒がセットされる。この180秒の計測は、「客待ち前演出」の時刻t2に戻ってから開始してもよい。
【0072】
客待ち演出(デモ表示)期間(Tc)中は、所定のデモムービーが繰り返し再生表示され、遊技台の魅力を効果的にアピールするようになっている。ただし、客待ち演出が開始するまでの期間(所定時間Tdが経過するまで)は、「客待ち前演出(デモ開始待ち表示)」を現出させるようになっている(時刻t1~t3)。たとえば、液晶表示装置36に、遊技状態に応じた背景演出(背景画像)と、今回のゲームにて停止された装飾図柄(装飾停止図柄)とを含む表示状態とし、客待ち演出の開始(デモムービー開始)までこの表示状態を維持する。
【0073】
図14において、時刻t1~t4のメニュー操作可能期間(ボタン機能有効期間)PAは、メニューについて演出ボタン13、十字キー75(75a~75d)、音量調整用の上下方向キー71(71a~71b)の操作が可能になる期間を示す。また時刻t2~t4のメニュー操作可能期間(示唆表示期間)PBは、メニューについて演出ボタン13、十字キー75(75a~75d)、音量調整用の上下方向キー71(71a~71b)の操作が可能である旨の表示(示唆表示)が行われる期間を示す。
図14から明らかなように、メニュー操作自体は時刻t2より前の時刻t1から可能であるが、メニュー操作の示唆表示はそれより30秒だけ遅れた時刻t2から開始される。その理由は、メニュー操作を促す示唆表示が時刻t1から若干でも遅れて開始されれば、その時間長さ分だけ、遊技者に対する「はまり感」が軽減されると考えられるからである。
【0074】
メニュー操作可能期間(メニュー操作を促す示唆表示期間)PBについて説明する。本実施形態では、客待ち前演出の開始後、所定時間(ここでは30秒)が経過した時刻t2が到来すると、画面下に「メニュー画面表示」の文字表示とボタン画像(演出ボタン13を模した画像)を含む「メニュー表示可能報知演出」(
図4参照)が現出される。このメニュー表示可能報知演出の役割は、決定ボタン13を操作すればメニュー画面(遊技設定画面)を開くことができる旨の報知(メニュー操作を促す示唆表示)にある。メニュー操作可能期間PB中に演出ボタン13が押下されると、
図5のような「メニュー画面」が表示され、音量や光量などの各種の遊技環境の設定が可能となっている。
【0075】
演出制御部24は、メニュー表示可能報知演出を現出させる場合、時刻t1から30秒が経過するのを待ってから(時刻t2)、メニュー表示可能報知演出としての「示唆表示」を現出させる。すなわち、BA04H受信後でかつハンドルタッチセンサOFFレベル検知の時点(時刻t1)からボタン機能有効期間PAになるが、時刻t1から30秒が経過するまでは、メニュー画面への移行操作が可能であることを報知する「示唆表示」を現出させない。これは客待ち待機以降条件が満たされた直後から示唆表示を現出させたとすると、そのことにより遊技者がスランプ感を強く受けるため、示唆表示の現出タイミングを遅らせて遊技者が受けるスランプ感を少なくするためである。しかし、客待ち待機以降条件が満たされた直後から示唆表示を現出させることもできる。
【0076】
図14においては示唆表示が示唆表示1と示唆表示2に分かれて示されている。時刻t2~t3の期間(段階Tb)における示唆表示(「示唆表示1」)の場合は、
図4に示すように、客待ち待機画面Bの静止画像の背景内に画面構成要素画像131、132、110、120、171、172、151を配置した総合案内画面の形で示唆表示がなされる。また、時刻t3~t4の期間(段階Tc)における示唆表示(「示唆表示2」)の場合は、客待ちデモムービーの画像内に、デモムービーを邪魔にならないように、示唆表示1の場合に比べ小サイズで又は等倍の大きさにて、画面構成要素画像131、132、110、120、171、172、151が配置される。
【0077】
本実施形態の場合、メニュー表示可能報知演出の「示唆表示」による報知内容には、複数種類がある。その報知内容の一つは、遊技設定画面の最上階層である「メニュー画面(階層1)」への移行操作方法を示唆する示唆表示であり、具体的には液晶画面による「メニュー画面案内表示画像131」(以下、メニュー案内表示131と略す。)および「メニュー画面表示132」の文字表示(
図4参照)とからなる画面構成要素画像の表示と、演出ボタン13内のLED点灯による示唆表示とからなる。その報知内容の他の一つは、音量・光量調整の操作方法を示唆する画面構成要素画像110、120の表示であり、報知内容の他の一つは二次元コードの操作方法を示唆する画面構成要素画像171、172、151の表示等である(
図4参照)。よってメニュー表示可能報知演出は、これらの遊技環境設定についての総合的な設定操作方法の示唆表示として働く。また、これらの画面構成要素を有する「示唆表示1」の画面は、メニュー画面案内表示画面、音量・光量調整画面、パチログ画面を合わせた総合案内画面として働く。
【0078】
上記示唆表示1の区間長さ(150秒)が経過し、時刻t1から180秒の時間Tdが経過した時点(時刻t3)が到来した場合、つまり客待ち演出開始条件を満たした場合、遊技機1に係る遊技の説明や遊技機の紹介(デモンストレーション)のためのデモムービーが流れる「客待ち演出(デモ表示)」(デモ画面)が現出する。
【0079】
そして客待ちデモムービーの表示時間が終わると(時刻t4)、その時点で客待ちデモムービーは終了となる。その後は、客待ち待機画面Bの最初(時刻t1)に戻って、メニュー操作可能期間PAを繰り返すか、または所定の時間を置いて間欠的に時刻t2~t4の期間を繰り返し、メニュー画面への移行操作(演出ボタン13の押下)がなされるのを待つ。メニュー画面への移行操作がなされずに時間が経過し、ハンドルタッチセンサのONを検知しかつ変動開始コマンドの受信があったときは(時刻t5)、その時点で客待ち待機中の演出は終了となる。
【0080】
したがって客待ち待機中の液晶画面の表示内容は、「図柄停止画像表示a」の段階Ta(時刻t1~t2)、「図柄停止画像表示a+示唆表示1」の段階Tb(時刻t2~t3)、「図柄停止画像表示a+示唆表示2+客待ちデモムービー表示c」の段階Tc(時刻t3~t4)と遷移する。ここでメニュー表示可能報知演出は、示唆表示1または示唆表示2の形で、段階Tbと段階Tcとに共通に存在する。この示唆表示1および示唆表示2の役割は、メニュー画面案内画面について言えば、決定ボタン13を操作すると、メニュー画面(遊技設定画面)を開くことができる旨の報知、換言すれば「メニュー操作可能期間中」である旨の報知である。
【0081】
この「メニュー操作可能期間の画面」と「遊技設定画面」との間を行き来する画面移行関係について考えた場合、メニュー画面から戻る場合の戻り先画面として必要になることは、示唆表示1または示唆表示2がなされている期間であることであり、実際にデモ表示がされているか否かは重要ではない。そこで本明細書においては、「遊技設定画面」対「メニュー操作可能期間中の画面」という相互間において、「遊技設定画面」側に対する「メニュー操作可能期間中の画面」側であるという意味で、示唆表示1の段階Tb(時刻t2~t3)の画面も、示唆表示2の段階Tc(時刻t3秒~t4)の画面と同様に「待機デモ画面」と称することにする。この「待機デモ画面」は客待ち待機中に表示される「待機画面」の一つである。したがって本明細書において「待機デモ画面に戻る」と言った場合、示唆表示1または示唆表示2がなされている状態(段階Tbまたは段階Tc)の待機デモ画面または待機画面に戻ることを意味する。また変形例として、ボタン表示を時刻t1から開始されることとし、メニュー表示可能報知演出(示唆演出の表示)が時刻t1からt4の全区間に亘って行われる構成としたときも同様であり、同構成において「待機デモ画面に戻る」と言った場合、示唆表示がなされている時刻t1からt4の区間の任意の時点(たとえばt1、t2、t3、t4のいずれか)に戻ること、すなわち「待機画面」に戻ることを意味する。
【0082】
図4の下方部分は、遊技機1の前面操作パネルに設けた上受け皿ユニット8上の操作手段を略示したものであり、この上受け皿ユニット上には、遊技者が操作可能に構成された操作手段として演出ボタン13と、十字キースイッチ75a~75d(上下左右の押しボタン)を持つ十字キー75と、三角形の増減方向付きの押しボタンからなる音量調整用ボタン71と、三角形の増減方向付きの押しボタンからなる光量調整用ボタン72とが配設されている。
【0083】
<5.総合案内画面、
図4>
図4において、100は待機デモ画面の一例として、液晶画面に総合案内画面(示唆表示1+客待ち前演出)が表示されている段階の画面を示したものである。液晶画面には、示唆表示1として、メニュー案内表示131を含む画面構成要素画像110、120、171、172、151、131が、客待ち前演出の背景画像とともに表示される。
【0084】
図4の総合案内画面の画面内には、メニュー画面300(
図5)への移行操作案内をなす示唆表示として、メニュー画面への切替えボタン画像(決定ボタン画像)からなるメニュー案内表示131が配置されていると共に、この決定ボタン画像131に添えて「メニュー画面表示」の文字画像132が配置されている。この決定ボタン画像131と「メニュー画面表示」の文字画像132とで「メニュー案内表示画面」が構成される。また総合案内画面の画面内には、音量光量調整の移行操作案内をなす示唆表示として、音量光量調整目盛画像110、120、音量光量調整ボタン画像171、172が配置され、さらに二次元コード(たとえばQRコード(登録商標))画像151も配置されている。これによって待機デモ画面100は、音量および光量を調整するための「音量・光量調整画面」、遊技性をカスタマイズした内容や遊技履歴をパスワード化して持ち帰り可能とするための「パチログ画面」としても働く。よって、示唆表示1の段階Tbにおける待機デモ画面は、これらの総合案内画面として働く。ただし、各画面ごとの境界は特には設けられていない。
【0085】
上記した「示唆表示1(画面構成要素画像131、110、120、171、172、151)」は、変動停止且つハンドルセンサOFFの時刻t1から計時して30秒(スランプ感回避時間)が経過することで、つまり時刻t2から、液晶画面上に表示される。このため、客待ちデモムービーが表示されるのを待たずに、メニュー案内表示131の示唆に従ったメニュー画面移行の決定ボタン13の操作や、音量光量調整ボタン画像171、172の示唆に従った音量・光量調整ボタン71、72の操作などを行うことができる。なお、時刻t1~t2の段階Taの期間であっても、メニュー案内表示131や音量光量調整ボタン画像171、172が表示されない、というだけであって、時刻t1~t2の段階Taの期間でも、メニュー画面移行の決定ボタン13の操作や、音量・光量調整ボタン71、72の操作を行うことはできる。また、客待ちデモムービーが流れている期間(t3~t4)にあっては「示唆表示2」が表示されるので同様の操作ができる。
【0086】
またゲーム中(図柄変動中)は、音量や光量の調整や一部のメニュー項目の変更が可能であり、さらに、カスタマイズのクリアも可能になっている。またゲーム中は、液晶画面の右下の方に、「カスタマイズしています」の文字表示とカスタマイズされている一部の項目の設定内容とが、装飾図柄の変動や予告演出の邪魔にならない位置に小さく表示されており、これにより「カスタマイズされていることがゲーム中でも報知可能」となっている。
【0087】
(5-1.メニュー画面案内画面)
メニュー画面案内画面は、演出ボタン13を模した決定ボタン画像131と、その 下側に併記した「メニュー画面表示」なる案内文画像132とを構成要素として、メニュー案内表示をする画面である。「メニュー画面表示」なる案内文132を併記したのは、メニュー画面案内画面(
図4)からメニュー画面(
図5)に移行したい場合には演出ボタン13を押すべきこと、つまり押下によりメニュー画面に移行することを図式的に案内説明するためである。メニュー画面への移行を希望する場合は、決定ボタンである演出ボタン13を押すことになる。
【0088】
演出ボタン13は、遊技状態中において、所定の入力受付期間中(内蔵ランプ点灯中)に所定の操作(押下、連打、長押し等)をすることにより演出に変化をもたらすことが可能な押しボタンである。しかし非遊技状態中における演出ボタン13は、画面上でカーソルKの指定位置にある選択項目を選択状態にするための決定操作用押しボタン(以下、「決定ボタン」と言う)(決定操作手段)として働く。また十字キー75はカーソルKを移動させる選択操作用ボタン(選択操作手段)として働き、上下左右ボタン75a~75dを操作することでカーソルKの指定位置を上下または左右に移動させることができる。
【0089】
(5-2.音量・光量調整画面)
音量・光量調整画面は音量調整画面と光量調整画面とからなる。前者の「音量調整画面」は、音量調整目盛画像110と、その下側に配設した音量操作ボタン画像171とを構成要素とする画面である。音量調整目盛画像110は、音量レベルをバー画像で5段階表記した音量目盛112と、現在の設定音量値を示す数値画像113とを有する。音量操作ボタン画像171は三角形の増減方向付き音量調整用ボタン71を模した形をしており、この画像を音量調整目盛画像110の近傍に位置することで、直感的に音量調整用ボタン71の役割と増減操作方法を理解させるようにしている。音量調整をする場合は、音量調整用ボタン71の上下方向キー71a、71bを操作する。この上下方向キー71aまたは71bを操作すると、音量目盛112の指示値が一段階ずつ増減するので、これにより音量を調整し、好みの値に設定することができる。
【0090】
後者の「光量調整画面」は、光量調整目盛画像120と、その下側に配設した光量操作ボタン画像172とを構成要素とする画面である。光量調整目盛画像120は、光量レベルをバー画像で3段階表記した光量目盛122と、現在の設定光量値を示す数値画像123とを有する。光量操作ボタン画像172は三角形の増減方向付き光量調整用ボタン72を模した形をしており、この画像を光量調整目盛画像120の近傍に位置することで、直感的に光量調整用ボタン72の役割と増減操作方法を理解させるようにしている。光量調整をする場合は、音量調整用ボタン72の上下方向キー72a、72bを操作する。この上下方向キー72aまたは72bを操作すると光量目盛122の指示値が一段階ずつ増減するので、これにより光量を調整し、好みの値に設定することができる。
【0091】
(5-3.パチログ画面)
「パチログ画面」は二次元コード画像151とその下階層であるパスワード入力画面(図示せず)とを構成要素とする画面である。パチログを開始する場合、この二次元コード画像151を携帯電話の二次元コードリーダで読み取り、携帯電話に表示されたパスワードを、表示されたパスワード入力画面にて入力することで、遊技機にパチログデータが反映され、両者のデータが連動開始となる。パチログを終了する場合は、この二次元コード画像151を携帯電話の二次元コードリーダで読み取る。これにより、今回の遊技結果についての情報や、後述するメニュー画面300およびカスタマイズ画面400~700を通して設定した内容が、携帯電話に表示される一方、パチログサイトに保存され、いつでもパスワードを入力して確認できるようになる。
【0092】
<6.遊技設定画面>
(6-1.メニュー画面:
図5)
次に「メニュー画面」について説明する。
図5は、メニュー画面案内画面(
図4の待機デモ画面100)から移行するメニュー画面300の一例を示したものである。「メニュー画面」は遊技性について遊技者が選択しうる設定項目を一覧にした画面である。
【0093】
図4の待機デモ画面100からメニュー画面300へ移行したい場合、操作手順として、遊技者は、
図4の待機デモ画面100内にメニュー画面への移行する操作方法が決定ボタン画像131にて示唆表示されていること、つまりメニュー画面案内画面となっていることを確認する。そして、このメニュー画面案内画面が表示されている状態で、決定ボタン13(演出ボタン13)を押下する。これにより、液晶画面の表示が、待機デモ画面100から
図5のメニュー画面300に移行する。この
図5のメニュー画面300は、遊技設定画面における最上階層の画面であって、遊技のモードやキャラクタを好みのものにカスタマイズするための「カスタマイズ画面」400~700(
図8~
図11)が、このメニュー画面300の下階層の画面として位置づけられている。
【0094】
図5を参照して、メニュー画面300は、選択肢として複数の選択項目を有する。それらの選択項目のうち、一部は遊技に関する設定を行うための設定項目、残りは他の画面に移行するための項目となっている。この例では、設定項目として、アイコン画像または文字画像からなる複数のカスタマイズ設定項目301~304を有し、それらの設定項目のうちから択一的に一のカスタマイズ設定項目をカーソルKで選択しうる。具体的には、遊技性をカスタマイズする設定項目として、文字画像からなる「モードカスタマイズ」項目301、「個別カスタマイズ」項目302、「BGMカスタマイズ」項目303、「マイキャラカスタマイズ」項目304を有する。
【0095】
またメニュー画面300は、カスタマイズ設定項目301~304からなる選択項目に続く残りの選択項目として、文字画像からなる「全てを初期設定に戻す」項目310と「戻る」項目320とを有する。このうち、前者の「全てを初期設定に戻す」項目310は、カスタマイズ設定項目301~304について設定記憶されたデータを初期値に戻すために使用する選択項目である。また後者の「戻る」項目320は、メニュー画面300を抜けて待機デモ画面100に戻る際に使用する選択項目である。「全てを初期設定に戻す」項目310は、カーソルKが移動する上から下方向に見て、カスタマイズ設定項目301~304の次に配置(レイアウト)され、「戻る」項目320はその次(最下段)に配置されられている。そして、これらの選択項目(301~304、310、320)の下方に、十字キー75を模した十字キー画像175と、決定ボタン13を模した決定ボタン画像131とを配置し、操作方法の示唆表示としている。右側の説明欄330は、カスタマイズ設定項目の内容についての説明文331を表示する欄である。
なお、「選択項目」と言った場合には、項目301~304、項目310および項目320のすべてが選択項目として該当するが、「設定項目」と言った場合には、これらの選択項目のうちで項目301~304だけが設定項目として該当する。
【0096】
図5では、カーソルKの初期選択位置が「モードカスタマイズ」項目301を選択している位置に在る。これは、待機デモ画面および遊技設定画面間の階層を上から下へ移行する場合における、移行先画面でのカーソルKの初期選択位置を定めたものである。つまり
図4のメニュー画面案内画面で決定ボタン画像131を選択していたカーソルKが、メニュー画面案内画面から遊技設定画面の最上階層のメニュー画面300へ移行した場合、カーソルKの初期選択位置が「モードカスタマイズ」項目301を選択している位置に在るように、予め定めたものである。
しかし、必ずこのように定めておくべきという必然性はなく、カーソルKが待機デモ画面および遊技設定画面間における階層を上から下へ移行する場合には、移行先のメニュー画面300での初期カーソル位置を、カスタマイズ設定項目301~304の任意の項目に自由に定めることができる。この例ではメニュー画面300内をカスタマイズ設定項目301~304を順方向に移動する方向に見て、最初の(最上段)の設定項目である「モードカスタマイズ」項目301を、カーソルKの初期選択位置として定めている。
なお、カーソルKが設定項目301~304の一つを選択した場合、右側の説明欄330には説明文331や内容画面が表示される。
図5では、カーソルKが「モードカスタマイズ」項目301を選択した場合の例示として、右側の説明欄330に「3種類のモードから好みのモードを選択」との説明文331が表示されることを示している。
【0097】
(6-2.メニュー画面内カーソル移動:
図5、
図7)
次にメニュー画面300内のカーソルKの位置移動について説明する。
図5に示すように、待機デモ画面100(メニュー画面案内画面)からメニュー画面300に移行した場合、カーソルKの初期選択位置は、カーソルの順方向移動でみて最上段の選択項目、つまり「モードカスタマイズ」項目301に在る。このカーソルKが現在指し示している現在選択位置は、十字キー75の上下ボタン75a、75cを操作することで変更することができ、
図7に示すように、カーソルKを順方向または逆方向に選択項目間で選択移動させることができる。詳しくは、カーソルKの現在選択位置を、最上段の「モードカスタマイズ」項目301から、順次「個別カスタマイズ」項目302、「BGMカスタマイズ」項目303、「マイキャラカスタマイズ」項目304、「全てを初期設定に戻す」項目310、最下段の「戻る」項目320へと順方向に順次移動させ、またはこれと逆方向に順次移動させて、一段階ずつ行き来させることにより、これらの選択項目の中から所望する項目にカーソル位置を合わせることができる。ここで「全てを初期設定に戻す」項目310における「全てを初期設定に戻す」とは、「モードカスタマイズ」、「個別カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」、「マイキャラカスタマイズ」の項目301~304の設定内容を、デフォルトの設定内容に戻すことを意味する。
この実施形態では、カーソルKの初期選択位置を、カーソルの順方向移動でみて最上段の選択項目に定めた。しかし、何もしないで戻る場合に便利なように、初期カーソル位置を「戻る」項目320にしておいてもよい。このことは、後述するカスタマイズ画面400~700の場合も同じである。
【0098】
カーソルKの現在選択位置が、設定項目群301~304の次に位置する「全てを初期設定に戻す」項目310にある状態、つまり「全てを初期設定に戻す」項目310が選択されている状態で、決定ボタン13を押すことにより、液晶表示装置36の表示内容が、
図6に示す「初期設定確認画面」350に移行する(
図7参照)。液晶表示装置36の表示態様として、実際には、
図5のメニュー画面の上に
図6の「初期設定確認画面」350が重なる形で表示され、「全てを初期設定に戻す」項目310との関りが強調される。
【0099】
また、このように上階層のメニュー画面300から下階層の初期設定確認画面350に移行する場合は、「全てを初期設定に戻す」項目310を選択している状態で決定ボタン13を押した際に、選択した項目(「全てを初期設定に戻す」項目310)に応じた演出(音演出および光演出)が実行される。これは演出性の向上を図るためである。
【0100】
(6-3.初期設定確認画面:
図6)
「初期設定確認画面」350は、メニュー画面300において「全てを初期設定に戻す」項目310が選択決定された場合に移行し、カスタマイズ設定項目301~304について設定記憶されたデータを初期値に戻す初期化処理を実行してもよいか否かを質問し返答を得るための確認画面である。ここで「選択決定された場合」とは、メニュー画面300において初期化用選択項目である「全てを初期設定に戻す」項目310が選択された状態で決定操作(決定ボタン13を押す操作)がされた場合を意味する。
図6に示すように、初期設定確認画面350は、画面名称の「初期設定確認」というタイトル文字画像351と、「全てのカスタマイズを初期設定にしますか?」の文字画像352と、アイコン画像または文字画像からなる選択項目の「はい」項目353と、「いいえ」項目354とを有する。「はい」項目353は初期化処理を実行してもよいかの問に対する肯定項目であり、「いいえ」項目354は上記問に対する否定項目である。
「はい」項目353を選択して決定ボタン13を押した際には、これに対応する決定演出が発生し、全てを初期設定に戻す処理が実行される。「いいえ」項目354を選択して決定ボタン13を押した際には、戻り用として用意された決定演出(以下、「戻り演出」という)が発生し、メニュー画面300に戻る。この初期設定確認画面350において「いいえ」項目354を選択決定してメニュー画面300に戻るときの「戻り演出」は、他の下位層(カスタマイズ画面400~700)において「戻る」項目420、520、620、720が選択されてメニュー画面300に戻る場合と同じ「戻り演出」が実行される。
【0101】
本実施形態の場合、メニュー画面300から「全てを初期設定に戻す」項目310を通して初期設定確認画面350に移行した際のカーソルKの初期選択位置は、下記の誤操作を防止するため、「いいえ」項目354に予め設定されている。つまり初期設定確認画面350が表示された際には、カーソルKが、選択項目の「はい」項目353と「いいえ」項目354のうち、「いいえ」項目354を予め選択している。
図6、
図7において、「いいえ」項目354が四角の枠線からなるカーソルKで囲まれているのは、「いいえ」項目354がカーソルKの初期選択対象として選択されていることを表している。
【0102】
上記の誤操作とは、次のような場合に発生する事柄である。メニュー画面300で「全てを初期設定に戻す」項目310を選択し、決定ボタン13を押して初期設定確認画面350に移行した場合において、当該設定確認画面での初期カーソル位置が全てを初期設定に戻す処理実行に対する肯定項目(「はい」項目353)になっているときは、メニュー画面300にて誤って決定ボタン13を2回押してしまったとき、1回目の決定操作により初期設定確認画面350に移行し、2回目の決定操作により初期設定確認画面350において「はい」項目353が選択決定されて、全てを初期設定に戻す処理が実行されてしまうことである。これは、操作者が「初期化処理を実行する」意図ではなしに、手癖などにより2回操作してしまうことに起因するものである。これにより操作者は、意図してない「全てを初期設定に戻す処理が実行される」という操作結果を招く。
【0103】
しかし、この実施形態では、メニュー画面300から「全てを初期設定に戻す」項目310を通して初期設定確認画面350に移行した際、その初期カーソル位置を「いいえ」項目354に予め設定している。このため、仮に、
図7のメニュー画面300において、十字キー75を操作してカーソルKを「全てを初期設定に戻す」項目310まで移動させ、決定ボタン13を2回連続して押して、決定操作を2度行ったとしても、「全てを初期設定に戻す処理が実行されてしまう」という意図しない操作結果に直結することがなくなる。すなわち、決定ボタン13を2回押してしまったとき、1回目の決定操作により初期設定確認画面350に移行しても、2回目の決定操作により初期設定確認画面350において選択実行されるのは、必ず否定項目の「いいえ」項目354である。このため、「いいえ」項目354が選択実行される。初期化処理を実行しないで、
図7のメニュー画面300に戻る。その際、他の下階層からメニュー画面300に戻る場合と同じ「戻り演出」が実行される。よって、誤って決定ボタン13を2回押してしまったときでも、直ちに、全てを初期設定に戻す処理が実行されてしまう、ということがなくなる。具体的には、上下に重なった上側の初期設定確認画面350が消えて、下側のメニュー画面300の全体像が視認可能な状態に戻るだけである。
【0104】
次なる工夫として、初期設定確認画面350から
図7のメニュー画面300に戻った場合、メニュー画面300におけるカーソルKの初期選択位置が、カーソルKの上から下への移動方向に見て、最下段に位置する「戻る」項目320になっている。すなわちメニュー画面300が戻った際には、カーソルKが「戻る」項目320を選択状態にしている。
図7において、「戻る」項目320が四角の枠線からなるカーソルKで囲まれているのは、「戻る」項目320が初期カーソル位置として選択されていることを表している。
【0105】
上記の「戻る」項目320が初期カーソル位置として選択されているのは、階層(待機デモ画面および遊技設定画面を含む階層間)を「下から上」へ移行する(戻る)ケースについてである。このようなケースとしては、初期設定確認画面350からメニュー画面300を通して待機デモ画面100に戻るケース(
図7のF1、G1)や、カスタマイズ画面400~700からメニュー画面300を通して待機デモ画面100に戻るケース(
図12のF2、G1)がある。
【0106】
他方、階層(待機デモ画面および遊技設定画面間の階層)を「上から下」へ移行するケースについては、このような初期カーソル位置の予設定はなされていない。また、上階層から下階層に移行する場合は、選択した項目に応じた演出(音演出および光演出)が実行される。
【0107】
具体的には、メニュー画面300から初期設定確認画面350に移行するケース(
図7のE1)や、待機デモ画面100からメニュー画面300を経てカスタマイズ画面400~700に移行するケース(
図4の画面→
図5の画面→
図8~
図12の画面)では、初期カーソル位置について上記のような制約はない。すなわち、階層を「上から下」へ移行するケースでは、移行先のメニュー画面300で初期カーソル位置をどの選択項目に定めておくかは自由であり、任意の項目に定めることができる。本実施形態では、待機デモ画面100(メニュー画面案内画面)から移行してメニュー画面300が表示される際には、最も上側の「モードカスタマイズ」項目301がカーソルKの初期選択位置になるように設定している。そして、メニュー画面300の一の設定項目を選択して、当該選択項目から対応するカスタマイズ画面400~700に移行する場合は、選択した項目に応じた演出(音演出および光演出)が実行される。なおカーソルKの初期選択位置は、「モードカスタマイズ」項目301以外の他の選択項目302~304に設定しておいてもよい。
【0108】
上記のように、待機デモ画面および遊技設定画面を含む階層間において、画面が「下から上」の階層へ戻るケース(画面間戻り移行時:
図7のF1、G1や、
図12のF2、G1)では、戻り先が待機デモ画面である場合を除く戻り先の画面、つまりメニュー画面300での初期カーソル位置が、「戻る」項目に設定される。
この
図7の例では、初期設定確認画面350からメニュー画面300に戻るケースについて扱っており、戻り先であるメニュー画面300での初期カーソル位置が「戻る」項目320に予設定されている。換言すれば、移行先画面であるメニュー画面300が表示された際のカーソルKの初期選択位置に規則性があり、メニュー画面300におけるカーソルKの初期選択位置が、選択項目301~320の最下段に位置する「戻る」項目320に予め設定されている。
【0109】
そして演出制御部24は、メニュー画面300において初期化用選択項目が選択された状態で決定操作(1回目の決定操作)された場合に初期設定確認画面350に移行し、この初期設定確認画面において、肯定項目(「はい」項目353)を選択した状態で決定操作がされた場合は初期化処理を実行し、否定項目(「いいえ」項目354)を選択した状態で決定操作(2回目の決定操作)された場合は初期化処理を実行することなくメニュー画面300に戻るように構成されている。
【0110】
上記のように構成されているため、初期設定確認画面350において決定ボタン13による決定操作を2回行うだけで、初期設定確認画面350からメニュー画面300を通して待機デモ画面100に戻ることができる。すなわち、初期設定確認画面350において決定ボタン13による決定操作を2回行った場合、操作結果は次のようになる。決定ボタン13による1回目の決定操作によりメニュー画面300に移行し、次いで決定ボタン13による2回目の決定操作によりメニュー画面300において「戻る」項目320が選択実行されると、戻り演出の発生とともに、
図4の待機デモ画面100に戻る。よって決定ボタン13による決定操作を2回行うだけで、つまり選択操作を介入させる必要なしに、初期設定確認画面350から待機デモ画面100に戻る(待機設定画面の表示を終了させる)
ことができる。
【0111】
上記においては、待機設定画面の表示を終了させる形態について、単に
図4の待機デモ画面100に戻るとのみ記したが、この実施形態の場合、正確には、示唆表示1がなされている待機デモ画面100(待機画面)に戻る。その理由として、戻り先は、メニュー案内表示131を含む画面構成要素画像表示bがなされている状態の待機デモ画面100であればよく、必ずしも客待ちムービーが表示されている状態の待機デモ画面100である必要はないからである。本実施形態では、示唆表示1がなされている客待ち待機画面Bに戻るという意味で、時刻t1から30秒が経過時点(時刻t2)に戻ることとしている。
【0112】
(6-4.画面間移行時の演出)
次に、遊技設定画面の同一階層内をカーソルKが順方向および逆方向に移行する場合と、異なる画面間(待機デモ画面および遊技設定画面を含む画面間)を進行方向および戻り方向に画面移行する場合とにおいて、それぞれ発生される演出の異同について説明する。
【0113】
図7において、十字キー75の操作により、遊技設定画面の同一階層内においてカーソルKが選択項目間を移動(階層内移動)する場合は、移動の際に、全て同じ共通の演出(音および/または光および/または画像演出等)が発生される。具体的には、同一階層内における各選択項目間(
図5の301~304、310,320間、
図8の401~403、420間、
図9の501~502,520間、
図10の610・・のBGM、620間、
図11の701~703、720間)のカーソル位置移動の場合、移動の際に、それぞれ同じ共通の移動音Xが発生される。つまり、同一階層内のカーソル移動音は下位層(
図8~
図11)の場合も含めて、全て共通の移動音X(上階層でも下階層でも同一画面内の移動の際は全て同じ音)である。
図7の例では、同じメニュー画面300内(同一階層内)における各選択項目間(項目301~304、310、320間)をカーソル移動させるべく十字キー75を押した際、カーソル移動時の演出として、同じ移動音Xが発生される(
図7には順方向の移動音として効果音X1、X2、X3、・・X6を示すが、X1、X2、X3、・・X6は全て同じ効果音となる)。なお、この移動音Xは、カーソルKの移動方向が下方向(順方向)、上方向(逆方向)のいずれであるかに関わらず、全て同じ移動音である。
【0114】
また、RTCによる日付や時間、連荘回数などの条件を満たすまでは選択不可能な項目(たとえば消灯している項目)があって、その選択不可の項目を飛ばすときも、カーソル移動時には同じ共通の移動音Xが発生される。
【0115】
また十字キー75によるカーソル移動に伴う上記移動音Xは、決定ボタン13による戻り操作に伴う「戻り音」とは異なった音にする。
たとえば、初期設定確認画面350から「いいえ」項目354を介してメニュー画面300に戻る際や、カスタマイズ画面400~700から「戻る」項目420、520、620、720を介してメニュー画面300に戻る際には、決定ボタン13の戻り操作により共通の「戻り演出」として「戻り音(効果音A)」が発生される。これに対し、上記十字キー75によるカーソル移動に伴う「移動音X」は、この決定ボタン13の戻り操作に伴う「戻り音(効果音A)」とは異なった音に設定する。しかし、カーソル移動に伴う「移動音X」は決定ボタン13の戻り操作に伴う「戻り音」と共通の音にしてもよい。
【0116】
なお、移動音の変形例として、遊技設定画面の同一階層内においてカーソル移動する場合、選択項目の内容に応じた独自の演出が発生される構成とすることもできる。この変形例の場合、同一階層内における各選択項目間(
図5の301~304、310,320間、
図8の401~403、420間、
図9の501~502,520間、
図10の610・・のBGM、620間、
図11の701~703、720間)のカーソル移動に際し、それぞれ選択項目の内容に応じた独自の演出が発生される。
図7で説明すると、選択項目301~304、310、320間をカーソル移動させるべく選択ボタン75を押した際に、カーソルの移動音として「効果音X1、X2、X3、・・X6」(X1、X2、X3、・・X6は異なる効果音)が発生されることになる。
【0117】
図7に戻り、階層間を移行する場合について述べる。待機デモ画面および遊技設定画面を含む画面間(階層間)の移行のうち、階層間を「上から下」に移行する「下向き画面間移行」である場合には、決定ボタン13を押した際に、決定時の演出(移行時の演出)として、それぞれ画面間の移行内容に応じた独自の演出が発生される。この例では、遊技設定画面(300、400~700)内の最上階層画面(メニュー画面300)から下位の階層画面(カスタマイズ画面400~700)へ移行する場合が「下向き画面間移行」のケースに該当し、決定時の演出として、それぞれ独自の演出が発生される。具体的には、最上階層のメニュー画面300から下階層の初期設定確認画面350への画面移行に際しては、決定ボタン13を押した際に、決定時の演出として、たとえば「効果音Y1(
図7)」が発生され、また、最上階層のメニュー画面300から下階層のカスタマイズ画面400~700への画面移行に際しては、決定ボタン13を押した際に、決定時の演出として、たとえば「効果音Y2、Y3、・・(図示せず)」が発生される。
【0118】
また、カスタマイズ画面(400~700)において、設定項目の内容を設定すべく決定ボタン13を押した際や、初期設定確認画面350において初期化処理を実行する「はい」項目353を選択決定すべく決定ボタン13を押した際にも、決定時の演出として移動音が発生する。このときの移動音も含め、決定ボタン13を押した際の決定時の決定演出は、演出性を向上させるため、決定内容(選択項目の実行内容)によって異なったものにしている。これは、下向き画面間移行のケースは、遊技者がカスタマイズする選択項目を実行する意図であったときであるので、遊技者が選んだ選択項目の実行内容に応じた演出を実行して演出性を豊かにすることを意味する。
【0119】
上記演出性の観点からは、上階層から下階層に移行する場合、好ましくは選択した項目に応じた決定演出として音演出および光演出を実行する。つまり、上階層のメニュー画面300から下階層のカスタマイズ画面400~700に移行する場合、設定項目301~304の一つを択一的に選択している状態で決定ボタン13を押した際に、選択決定した項目に応じた決定演出として音演出および光演出を実行する。これにより演出性の向上を図ることができる。
【0120】
上記のように、待機デモ画面および遊技設定画面を含む画面間の移行の場合のうちで、現在の画面より下の階層の画面へ進む「下向き画面間移行」のケースであれば、決定時に演出を発生さることの有無や演出の種類について制約はなく、自由に独自の演出を発生させることができる。下向き画面間移行のケースでは、演出の多様性の見地から、自由に独自の演出を発生させることが好ましいと考えられるからである。
【0121】
しかし、遊技設定画面において階層を下から上に戻る際の演出や、遊技設定画面から待機デモ画面に戻る「画面間戻り移行」のケースの演出については、自由に独自の演出を発生させることとしていると、下記のような課題がある。すなわち、「画面間戻り移行」のケースにおける決定操作時の演出がまちまちであると、同一階層内で選択用または設定用に用意された演出X1~X6や、下向き画面間移行のケースにおいて用意された決定時の演出Y1と混同しやすい。また面間戻り移行時に発生させる演出として用意しておく演出の種類が多くなって、データ容量や開発工程数の増大を招く、という課題がある。そこで、この実施形態においては、画面間の移行であっても、現在の画面より上階層の画面へ戻る「上向き画面間移行」のケースでは、戻り時の決定演出として、戻り時専用の共通の演出(画面間戻り移行時の演出)を発生させる。これにより、下向き画面間移行のケースのようにいちいち決定内容に応じた演出を実行制御する必要がなくなり、共通演出の実行制御だけで済むことになる。よって開発工程数を低減し、メモリの節約を図ることができる。
【0122】
具体的に、
図7のメニュー画面300→初期設定確認画面350→メニュー画面300→待機デモ画面100といった画面間移行のケースを考えた場合、次のようになる。メニュー画面300→初期設定確認画面350の画面移行(下向き画面間移行E1)に際しては、決定演出として独自の効果音Y1が発生される。これに対し、同ケースにおいて、初期設定確認画面350からメニュー画面300に戻る場合(上向き画面間移行F1)およびメニュー画面300から待機デモ画面100に戻る場合(上向き画面間移行G1)には、決定ボタン13が押された際、F1とG1の両者に共通の演出(決定演出)として「効果音A」が発生される。
【0123】
この上向き画面間移行F1とG1の決定時の演出音である効果音Aは、下向き画面間移行E1の決定時の演出音である効果音Y1よりも、発生時間幅が短くなっている。よって、効果音Aによる音演出を伴って、テンポよく軽快に上向き画面間移行をすることができる。また、演出性を向上させるため、上向き画面間移行のために決定ボタン13を押した際には、効果音Aに加えランプ(LEDの場合を含む)による光演出も並行して発生する構成とした場合であれば、効果音Aによる音演出およびランプもしくはLEDによる光演出を伴って、テンポよく軽快に上向き画面間移行をすることができる。
【0124】
なお、効果音Aの発生時間幅については、下向き画面間移行E1の場合の効果音Y1に対してだけでなく、画面内移行の場合の効果音X1~X6に対しても、よりも短い時間幅に設定することもできる。また、上向き画面間移行のために決定ボタン13を押した際に発生させる共通の演出については、種々の演出の一以上の組み合わせを用いることができる。たとえば、効果音Aのみ発生させる構成の他に、演出性向上のため、ランプ演出およびランプ演出以外の演出(頭や手のひらに向けて空気を吹き出して風圧を与える風圧演出や、役物の一部がピクリと動く寸動演出、遊技者の体に振動を伝える振動演出等)も効果音Aに並行して発生させる構成とすることができる。
【0125】
上記の共通の演出を実行する演出手段としては、視覚、聴覚、触覚など、人間の知覚に訴えることにより演出効果を発揮し得る刺激伝達手段であれば良い。装飾ランプ45やLED装置などの光発生手段(光演出手段)、スピーカ46などの音響発生装置(音演出手段)、液晶表示装置36などの演出表示装置(表示手段)が利用できる。また、操作者の体に接触圧を伝える加圧装置や、遊技者の体に風圧を与える風圧装置、ないし、その動作により視覚的演出効果を発揮する可動体役物なども採用しうる。すなわち、「共通の演出」は、音演出、光演出、画像演出、風演出、振動演出、役物動作演出などの一つ、または一以上の任意の組み合わせのものであってよいが、本実施形態では共通の決定演出として同じ効果音Aを発生させ、同時に光演出も発生させることとしている。このようにメニュー画面300や待機デモ画面100に戻るとき(上向き画面間移行時)の決定演出を、共通の演出とすることで、それぞれの移行場面に応じた独自の演出を用意して戻り時に発生させる構成とする場合に比べ、データ容量や開発工数の削減を図ることができる。ここで述べた共通演出を実行する演出手段や作用効果についての説明は、後述する
図12、
図13の例においても当て嵌まる事項である。
【0126】
<構成例1>
ここで、初期設定確認画面が表示されたときのカーソルKの初期選択位置を否定項目「いいえ」にしておき、決定ボタンの2回押しにより「全て初期設定に戻す」の処理が実行されてしまうのを回避する構成例について、まとめると、次の構成例1-1~構成例1-2のようになる。
【0127】
(構成例1-1)
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備える遊技機であって、
前記設定画面は少なくとも第1の画面(メニュー画面300)と第2の画面(初期設定確認画面350)と有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目(301~304)を含む複数の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の選択項目の一つとして、前記複数の設定項目について設定内容を一括して初期化する初期化処理を指定するための初期化用選択項目(「全てを初期設定に戻す」項目310)を含み、
前記第2の画面は、前記第1の画面において前記初期化用選択項目が選択された状態で決定操作(1回目の決定操作)された場合に移行する確認画面(初期設定確認画面350)であり、
前記確認画面では、肯定項目(「はい」項目353)と否定項目(「いいえ」項目354)が表示され、
前記肯定項目を選択した状態で前記決定操作された場合は初期化処理を実行し、
前記否定項目を選択した状態で前記決定操作(2回目の決定操作)された場合は初期化処理を実行することなく前記第1の画面に戻るように構成され、
前記確認画面においては、前記肯定項目と前記否定項目のうち、前記否定項目が初期の選択状態(
図6のカーソルKの位置)に予め設定されている、
ことを特徴とする遊技機。
【0128】
このように構成すれば、第1の画面において初期化用選択項目が選択された状態で操作手段の決定操作が2回なされた場合、1回目の決定操作により確認画面に移行し、2回目の決定操作により初期化処理を実行しないで第1の画面(メニュー画面300)に戻る。したがって、決定ボタンの2回押しにより「全て初期設定に戻す」の処理が実行されてしまうのを回避することができる。また、肯定項目を選択した状態で決定操作することにより、初期化処理を実行し、設定内容をリセットすることができる。
【0129】
(構成例1-2)
前記設定画面は、前記第1の画面(メニュー画面300)の下階層として前記第1の画面から移行し得る画面であって前記第1の画面に戻ることが可能な第3の画面(カスタマイズ画面400~700)を有し、前記否定項目を選択した状態で前記決定操作した際に発生される演出と、前記第3の画面から前記第1の画面に戻る際に発生される演出とが、共通の音演出である、ことを特徴とする上記構成例1-1に記載の遊技機。
【0130】
このように構成すれば、否定項目を選択した状態で決定操作した際に発生される演出、すなわち、確定画面から第1の画面に戻るときの演出と、第3の画面から第1の画面に戻るときの演出とが共通の音演出であるので、開発工程数の削減やデータ容量の削減(メモリの節約)を図ることができる。
【0131】
(6-5.カスタマイズ画面:
図8~
図11)
図8~
図11は、メニュー画面300で「カスタマイズ」項目301~304が選択決定された場合に移行するカスタマイズ画面400~700の詳細を示したものである。
【0132】
(モードカスタマイズ画面:
図8)
図8は、メニュー画面300で「モードカスタマイズ」項目301が選択決定された場合に移行する「モードカスタマイズ画面」400であり、アイコン画像または文字画像による選択項目として「ノーマルモード」項目401、「バトル特化モード」項目402、「プロゲーマーモード」項目403、「戻る」項目420を有する。「ノーマルモード」は標準の出現バランスのモード、「バトル特化モード」はバトルゲームに特化したモード、「プロゲーマーモード」はプロゲーマーらしく振舞うモードである。「戻る」項目420は最上階層のメニュー画面300に戻る際に使用する選択項目である。そして、これらの選択項目の下方に、操作方法の示唆表示として十字キー画像175と決定ボタン画像131とが配設され、右側にモード内容の説明欄430が設けられている。この例では説明欄430に、文章(説明文431)による説明(たとえば「ノーマルモード」について“標準の出現バランスのモードです”という説明)を表示している。画面中に配置された十字キー画像175と決定ボタン画像131による操作方法の示唆表示にしたがい、これらの「カスタマイズ」項目401~403の一つを選択決定操作した後、「戻る」項目420を選択し決定ボタン13を押すことにより、「戻り演出」(効果音A)が実行されると共に、メニュー画面300に戻る。戻り先のメニュー画面300においては、「戻る」項目320が予め選択状態に設定されていることは、既に述べたとおりである。
【0133】
(個別カスタマイズ画面:
図9)
図9は、メニュー画面で「個別カスタマイズ」項目302が選択決定された場合に移行する「個別カスタマイズ画面」500を例示したものである。この個別カスタマイズ画面500は遊技者が任意で「全ての予告」について設定をすることができる画面であり、アイコン画像または文字画像による設定項目として第1設定項目501、第2設定項目502を有するとともに、選択項目として「戻る」項目520を有する。第1設定項目501は十字キー75の上下ボタン操作により全予告演出の設定項目(保留変化予告、ステップアップ予告等の予告演出種)の中から、一の予告演出の設定項目(予告演出種)を選択することができる。そして第2設定項目502は、第1設定項目501で選択された予告演出種について、十字キー75の左右ボタン操作により、「デフォルト」項目a、「激アツ」項目b、「確定?」項目c、「OFF」項目dの中から一つを選択することができる。操作方法の示唆表示(画面中に配置された十字キー画像175と決定ボタン画像131)にしたがい、これらの選択設定操作をした後、「戻る」項目520を選択し決定ボタン13を押すことにより、「戻り演出」(効果音A)が実行されると共に、メニュー画面300に戻る。戻り先のメニュー画面300においては、「戻る」項目320が予め選択状態に設定されていることは、既に述べたとおりである。画像511は十字キー75の上下ボタンを操作すべきことを示す示唆表示、画像512は十字キー75の左右ボタンを操作すべきことを示す示唆表示である。
【0134】
(BGMカスタマイズ画面:
図10)
図10は、メニュー画面で「BGMカスタマイズ」項目303が選択決定された場合に移行する「BGMカスタマイズ画面」600を示したものである。BGMカスタマイズ画面600は、遊技者が選択しうる設定項目610として、多数のBGM名「BGM1、BGM2・・・BGMn」を配置した画面である。画面中に配置された十字キー画像175と決定ボタン画像131による操作方法の示唆表示にしたがい、これらのうちから一の選択項目を選択決定した後、「戻る」項目620を選択して決定ボタン13を押すことにより、「戻り演出」(効果音A)が実行されると共に、メニュー画面300に戻る。戻り先のメニュー画面300においては、「戻る」項目320が予め選択状態に設定されていることは、既に述べたとおりである。
【0135】
(マイキャラカスタマイズ画面:
図11)
図11は、メニュー画面で「マイキャラカスタマイズ」項目304が選択決定された場合に移行する「マイキャラカスタマイズ画面」700を示したものである。マイキャラカスタマイズ画面700は、遊技者が選択しうる主人公(キャラクタ)に対応して、複数のキャラクタ設定項目、ここでは「キャラA」項目701、「キャラB」項目702、「キャラC」項目703を配置した画面である。画面中に配置された十字キー画像175と決定ボタン画像131による操作方法の示唆表示にしたがい、これらのキャラクタ設定項目701~703のうちから一のキャラクタを選択決定した後、「戻る」項目720を選択して決定ボタン13を押すことにより、「戻り演出」(効果音A)が実行されると共に、メニュー画面300に戻る。戻り先のメニュー画面300においては、「戻る」項目320が予め選択状態に設定されていることは、既に述べたとおりである。730は説明欄の表示領域であり、キャラクタA~Cの項目が選択された場合、選択されたキャラクタの働きが文章(説明文731)で説明される。
【0136】
(6-6.画面間を下から上に戻る際の共通演出:
図12)
次に、
図12を参照しながら、遊技設定画面の階層間を下階層から最上階層に戻る場合(上向き画面間移行F)、および遊技設定画面の表示を終了させる一態様として遊技設定画面の最上階層から待機デモ画面に戻る場合(上向き画面間移行G)について、移行決定時に発生される共通演出に関して説明する。
【0137】
前者の、遊技設定画面の階層間での「上向き画面間移行F」には、(i)下階層の初期設定確認画面350から最上階層のメニュー画面300に戻る場合の上向き画面間移行F1(
図7)と、(ii)下階層のモードカスタマイズ画面400、個別カスタマイズ画面500、BGMカスタマイズ画面600、マイキャラカスタマイズ画面700の一部の画面(少なくとも一つ以上の画面)または全部の画面から、それぞれ、最上階層のメニュー画面300に戻る上向き画面間移行F2(
図12)とがある。また後者の、遊技設定画面の表示を終了させる一態様として遊技設定画面から待機デモ画面に戻る「上向き画面間移行G」には、メニュー画面300(遊技設定画面の最上階層)から待機デモ演出100に戻る上向き画面間移行G1(
図7、
図12)がある。
【0138】
図12は、遊技設定画面の階層間での上向き画面間移行F2について示しており、各カスタマイズ画面において項目内容の設定をした後、カーソルKによりそれぞれの「戻る」項目420、520、620、720を選択し、決定ボタン13による決定操作をすることにより、メニュー画面300に戻る。この上向き画面間移行F2において、決定ボタン13による決定操作をした際には、決定演出として効果音A(共通演出)が発生される。
【0139】
また、遊技設定画面の最上階層(メニュー画面300)から遊技設定画面外の待機デモ演出100に戻る上向き画面間移行G1(
図7、
図12)については、メニュー画面300において「戻る」項目420を選択した後、決定ボタン13による決定操作をすることにより、メニュー画面300に戻る。この上向き画面間移行において、決定ボタン13による決定操作をした際には、決定演出として効果音A(共通演出)が発生される。
【0140】
本実施形態においては、上記のように上向き画面間移行F1(
図7)、上向き画面間移行F2(
図12)、上向き画面間移行G1(
図7、
図12)のそれぞれにおいて、決定操作をした際に、決定演出として効果音A(共通演出)が発生される。このようにメニュー画面300や待機デモ画面100に戻るときの決定演出を共通の演出とすることで、データ容量や開発工程数の削減を図ることができる。この「共通の演出」は、本実施形態では共通の決定演出として同じ効果音Aが発せられるものとしているが、音演出の他に、光演出、画像演出、風圧演出、振動演出、役物動作演出などの一以上の演出を組み合わせのものであってもよい。たとえば、効果音Aによる音演出を発生させると共に、この音演出に対してLEDによる光演出を音演出と同じタイミングまた異なるタイミングで発生させることができる。
【0141】
(6-7.画面間を下から上に戻る際の共通演出:
図13)
上述の
図12の例では、カスタマイズ画面400~700→メニュー画面300→待機デモ画面100(遊技設定画面の表示終了)といった上向き画面間移行F2、G1の移行ケース、つまり順次に上の階層に移行するケースについて説明した。
図13は、この
図12の場合の変形例(上向き画面間移行F3、G1の移行ケース)を示したものである。
【0142】
図13においても、メニュー画面300を基点とした場合については、メニュー画面300から待機デモ画面100に戻る(メニュー画面300から遊技設定画面を抜ける)こととしている(上向き画面間移行G1)。この点は
図12の場合と同じである。しかし
図13においては、カスタマイズ画面400~700を基点とした場合について、メニュー画面300を介さずに直接に(メニュー画面300を飛び越えて)待機デモ画面100に戻る(カスタマイズ画面400~700から遊技設定画面を抜ける)態様となっている(上向き画面間移行F3)。待機デモ画面100に戻るとき、つまり遊技設定画面の表示を終了するときの演出は共通である。メニュー画面300から待機デモ画面100に戻るとき(上向き画面間移行G1)における決定演出も「効果音A」であり、カスタマイズ画面400~700のそれぞれからメニュー画面300を介さずに直接に待機デモ画面100に戻るとき(上向き画面間移行F3)における決定演出も「効果音A」であり、効果音Aが両者に共通の演出となっている。この共通の演出は、効果音A単独でもよいし、効果音Aと他の演出(光演出等)を組み合わせたものでもよい。このように
図13の場合も、メニュー画面300や待機デモ画面100に戻るときの決定演出を共通の演出とすることで、それぞれの移行場面に応じた独自の演出を用意する場合に比べ、データ容量や開発工程数の削減を図ることができる。
【0143】
なお、
図13ではカスタマイズ画面400~700のそれぞれが一括してデモ画面に100に戻るように描いてあるが、カスタマイズ画面400~700の一部(少なくとも一つ)が、決定ボタン13の操作時に効果音Aを発生して、デモ画面に100に戻るようにしてもよい。
【0144】
<構成例2>
ここで上向き画面間移行F1、F2、F3、G1の移行時の決定演出について、一の演出と他の演出を共通にする構成例について示すと、次の構成例2-1~2-3のようになる。
【0145】
(構成例2-1)(複数のカスタマイズ画面→メニュー画面の形態:
図12のF2)
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
演出(音、光、画像、風圧、振動、役物動作等による演出)を発生させる演出手段(スピーカ、ランプ・LED、風圧装置、加振装置、液晶表示装置36、可動体役物等)と、
前記表示手段および前記演出手段を制御可能な制御手段(演出制御部24)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備える遊技機であって、
前記設定画面は少なくとも第1の画面と複数の第2の画面とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目を含む複数の第1の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の第1の選択項目の一つとして、前記設定画面の表示を終了させるための第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)を有し、
前記複数の第2の画面は、それぞれ、
前記第1の画面において前記複数の設定項目が択一的に選択決定された場合に移行する画面(カスタマイズ画面400~700)であり、
前記複数の設定項目を決定処理するための複数の第2の選択項目(401~403、501~502、610、701~703)と、
前記第1の画面に戻るための第2の戻り用選択項目(420、520、620、720)と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1の画面における前記複数の設定項目が択一的に選択決定されて前記第2の画面に移行する際には、選択決定された設定項目に対応した決定演出(音やLEDによる演出)を前記演出手段に発生させ、
前記複数の第2の画面から前記第1の画面に戻るため、前記複数の第2の画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作された際には、前記第2の戻り用選択項目に対応した決定演出として共通の戻り演出(効果音A)を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする遊技機。
共通の演出の代表例は効果音Aであるが、効果音Aに光、画像、風、振動、役物の少なくとも一つの演出を組み合わせもよい。
【0146】
上記構成例2-1は、メニュー画面300においてカスタマイズの設定項目301~304を選択決定したときには対応する決定演出をきちんと実行する一方、複数のカスタマイズ画面400~700からメニュー画面300へ上向き画面間移行する形態(
図12のF2)について、それぞれの移行時の決定演出を相互に共通にするものである。すなわち、上位階層画面へ戻るときはいちいち個別の演出をしない。したがって、次の作用効果を奏する。上向き画面間移行については演出を統一しているので、下向き画面間移行のケースのようにいちいち決定内容に応じた演出を実行制御する必要がなくなり、共通演出の実行制御だけで済む。よってデータ容量を削減してメモリを節約し、開発工程数の削減を図ることができる。また、下向き画面間移行について演出性の多様性を確保することができる。
【0147】
(構成例2-2)(待機画面←メニュー画面の形態)
上記構成例2-1において、前記制御手段は、前記第1の画面から前記設定画面の表示を終了させるため、前記第1の画面にて前記第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)が決定操作された際にも、決定演出として前記共通の戻り演出(効果音A)を前記演出手段に発生させる、ことを特徴とする遊技機。
【0148】
上記構成例2-2は、上位層から待機画面に戻るときの戻り演出も共通にしたものである。この構成によれば、上位層のメニュー画面300から待機デモ画面100へ戻る形態(
図12のG1)について、上記構成例2-1と同じ作用効果を得ることができる。
【0149】
(構成例2-3)(メニュー画面←複数の第2の画面(複数のカスタマイズ画面、確認画面)の形態:
図12のF2および
図7のF1)
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
演出(音、光、画像、風圧、振動、役物動作等による演出)を発生させる演出手段(スピーカ、ランプ・LED、風圧装置、加振装置、液晶表示装置36、可動体役物等)と、
前記表示手段および前記演出手段を制御可能な制御手段(演出制御部24)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容(401~403、501~502、610、701~703)を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備える遊技機であって、
前記設定画面は少なくとも第1の画面と複数の第2の画面とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目を含む複数の第1の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の第1の選択項目の一つとして、前記複数の設定項目について設定内容を一括して初期化する初期化処理を指定するための初期化用選択項目(「全てを初期設定に戻す」項目310)と、前記設定画面の表示を終了させるための第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)を有し、
前記複数の第2の画面は、前記第1の画面において前記複数の設定項目が択一的に選択決定された場合に移行する複数のカスタマイズ画面(400~700)と、前記初期化用選択項目が選択決定された場合に移行する確認画面(350)と、を含み、
前記複数のカスタマイズ画面(400~700)は、それぞれ、前記複数の設定項目を決定処理するための複数の第2の選択項目(401~403、501~502、610、701~703)と、前記第1の画面に戻るための第2の戻り用選択項目(420、520、620、720)と、を有し、
前記確認画面は、前記第1の画面に戻るための第3の戻り用選択項目(「いいえ」項目354)を有し、
前記制御手段は、
前記第1の画面から前記複数の第2の画面に移行する際には、選択決定された選択項目に対応した決定演出(音やLEDによる演出)を前記演出手段に発生させ、
前記第1の画面に戻るため、前記カスタマイズ画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作された際、および前記確認画面にて前記第3の戻り用選択項目が決定操作された際には、それらの決定演出として共通の戻り演出(効果音A)を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0150】
上記構成例2-3は、メニュー画面300においてカスタマイズの設定項目301~304を選択決定したときには対応する決定演出をきちんと実行する一方、確認画面350→メニュー画面300の上向き画面間移行F1と、カスタマイズ画面400~700→メニュー画面300の上向き画面間移行F2について、移行時の決定演出を共通にするものである。すなわち、上位階層画面へ戻るときはいちいち個別の演出をしない。したがって、次の作用効果を奏する。上向き画面間移行F1、F2については演出を統一しているので、下向き画面間移行のケースのようにいちいち決定内容に応じた演出を実行制御する必要がなくなり、共通演出の実行制御だけで済む。よってデータ容量を削減してメモリを節約し、開発工程数の削減を図ることができる。また、下向き画面間移行について演出性の多様性を確保することができる。
【0151】
<構成例3>
ここで上向き画面間移行F2、F3、G1の移行時の決定演出について、G1移行時の演出と他の移行時の演出とを共通にする構成例について示すと、次の構成例3-1~3-2のようになる。
【0152】
(構成例3-1)(待機画面←上位層←下位層(複数の限定なし)の形態:順番に戻る形態、
図12)
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
演出(音、光、画像、風、振動、役物動作等による演出)を発生させる演出手段と、
前記表示手段および前記演出手段を制御可能な制御手段(演出制御部24)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備えた遊技機であって、
前記設定画面は第1の画面(メニュー画面300)と少なくとも一つの第2の画面(カスタマイズ画面400~700の一つ)とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目を含む複数の第1の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の第1の選択項目の一つとして、前記設定画面の表示を終了させるための第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)を有し、
前記第2の画面(カスタマイズ画面400~700の少なくとも一つ)は、
前記第1の画面において前記複数の設定項目が択一的に選択決定された場合に移行する画面(たとえばカスタマイズ画面400)であり、
前記設定項目の内容を決定処理するための複数の第2の選択項目(401~403)と、
前記内容を決定処理した後に前記第1の画面に戻るための第2の戻り用選択項目(「戻る」項目420)と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1の画面(メニュー画面300)における前記複数の設定項目が択一的に選択決定されて、前記第2の画面(カスタマイズ画面400)に移行する際には、選択決定された設定項目に対応した決定演出(音やLEDによる演出)を前記演出手段に発生させ、
前記第2の画面(カスタマイズ画面400)から前記第1の画面(メニュー画面300)に戻るため、前記第2の画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作された際、および前記第1の画面からら前記設定画面の表示を終了させるため、前記第1の画面にて第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)が決定操作された際には、決定演出として共通の戻り演出(効果音A)を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0153】
上記構成例3-1は、カスタマイズ項目を選択決定したときには対応する決定演出をきちんと実行する一方、カスタマイズ画面400~700→メニュー画面300→待機画面100の上向き画面間移行F2、G1について、移行時の決定演出を共通にするものである。すなわち、設定画面の下階層から最上階層へ戻るとき(F2)、および最上階層から待機画面へ戻るとき(G1)は、いちいち個別の演出をしない。したがって、次の作用効果を奏する。上向き画面間移行F2、G1については演出を統一しているので、下向き画面間移行のケースのようにいちいち決定内容に応じた演出を実行制御する必要がなくなり、共通演出の実行制御だけで済む。よってデータ容量を削減してメモリを節約し、開発工程数の削減を図ることができる。また、下向き画面間移行について演出性の多様を確保することができる。
【0154】
(構成例3-2)(待機画面←上位層、待機画面←下位層(飛び越える)の形態:
図13)
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
演出(音、光、画像、風、振動、役物動作等による演出)を発生させる演出手段と、
前記表示手段および前記演出手段を制御可能な制御手段(演出制御部24)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備えた遊技機であって、
前記設定画面は第1の画面(メニュー画面300)と少なくとも一つの第2の画面(カスタマイズ画面400~700の一つ)とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目(301~304)を含む複数の第1の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の選択項目の一つとして、前記設定画面の表示を終了させるための第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)を有し、
前記第2の画面は、
前記第1の画面において前記複数の設定項目(301~304)が択一的に選択決定された場合に移行する画面(カスタマイズ画面400~700)であり、
前記複数の設定項目の内容を決定処理するための複数の第2の選択項目(401~403、501~502、610~610、701~703)と、
前記内容を決定処理した後に前記設定画面の表示を終了させるための第2の戻り用選択項目(「戻る」項目420,520、620、720)と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1の画面(メニュー画面300)における前記複数の設定項目が択一的に選択決定されて、前記第2の画面(カスタマイズ画面400~700)に移行する際には、選択決定された設定項目に対応した決定演出(音やLEDによる演出)を前記演出手段に発生させ、
前記第2の画面(カスタマイズ画面400~700)から前記設定画面の表示を終了させるため、前記第2の画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作された際、および前記第1の画面(メニュー画面300)から前記設定画面の表示を終了させるため、前記第1の画面にて第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)が決定操作された際には、決定演出として共通の戻り演出(効果音A)を前記演出手段に発生させる、
ことを特徴とする遊技機。
【0155】
上記構成例3-2は、カスタマイズ項目を選択決定したときには対応する決定演出をきちんと実行する一方、メニュー画面300→待機画面100の上向き画面間移行G1、およびカスタマイズ画面400~700→待機画面100の上向き画面間移行F3について、移行時の決定演出を共通にするものである。すなわち、最上階層から待機画面へ戻るとき(G1)、および設定画面の下階層から待機画面へ戻るとき(F3)は、いちいち個別の演出をしない。したがって、次の作用効果を奏する。上向き画面間移行G1、F3については演出を統一しているので、下向き画面間移行のケースのようにいちいち決定内容に応じた演出を実行制御する必要がなくなり、共通演出の実行制御だけで済む。よってデータ容量を削減してメモリを節約し、開発工程数の削減を図ることができる。また、下向き画面間移行について演出の多様性を確保することができる。
【0156】
<構成例4>
次に、遊技設定画面の下階層(カスタマイズ画面)→最上階層(メニュー画面)→待機画面へと多段階に戻り移行(上向き画面間移行)させる場合において、最短のステップ数で待機画面に戻ることができる形態を、構成例4-1に示す。
【0157】
(構成例4-1)(複数のカスタマイズ画面→メニュー画面→デモ画面の形態)
遊技者による選択操作と決定操作とが可能な操作手段(十字キー75、決定ボタン13)と、
遊技に関する設定を行うための設定画面(メニュー画面300、カスタマイズ画面400~700)を表示可能な表示手段(液晶表示装置36)と、
前記表示手段を表示制御可能な制御手段(演出制御部24)と、
前記操作手段の選択操作と決定操作に応じ、前記設定画面を通して、遊技に関する複数の設定項目(設定項目301~304)について内容を設定変更可能な遊技設定変更手段(演出制御部24)と、
を備えた遊技機であって、
前記設定画面は少なくとも第1の画面(メニュー画面300)と第2の画面(カスタマイズ画面400~700)とを有し、
前記第1の画面は、
前記複数の設定項目を含む複数の第1の選択項目(301~304,310、320)を備える画面(メニュー画面300)であり、
前記複数の選択項目の一つとして、前記設定画面が表示されていない待機画面に戻るための第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)を有し、
前記第2の画面は、
前記第1の画面(メニュー画面300)において前記複数の設定項目(301~304)が択一的に選択決定された場合に移行する画面(カスタマイズ画面400~700)であり、
前記複数の設定項目を決定処理するための複数の第2の選択項目(401~403、501~502、610、701~703)と、
前記複数の第2の選択項目を決定処理した後に前記第1の画面に戻るための第2の戻り用選択項目(420、520、620、720)と、を有し、
前記制御手段は、
前記待機画面から前記第1の画面(メニュー画面300)に移行するときは前記第1の画面における前記設定項目のいずれかに選択状態の初期位置を設定し、
前記第2の画面にて前記第2の戻り用選択項目が決定操作され、前記第2の画面(カスタマイズ画面400~700)から前記第1の画面(メニュー画面300)に戻る際には、前記第1の画面における前記第1の戻り用選択項目(「戻る」項目320)が選択状態となっているように初期選択位置を設定する、
ことを特徴とする遊技機。
【0158】
この構成例4-1によれば、戻り先画面での初期カーソル位置を最下段の「戻る」項目に予め設定しておくので、遊技設定画面の下階層(カスタマイズ画面)→最上階層(メニュー画面)→待機画面へと順次戻り移行(上向き画面間移行)する場合において、下階層からメニュー画面に戻ってきたときには、もう一回決定操作をするだけで待機画面に戻ることができる。つまり、モード選択などのカスタマイズなどを終えて待機画面に戻る際、最短のステップ数(決定ボタンの2回押し)でメニューから抜けることができる。よってメニュー画面において操作性の向上を図ることができる。
【0159】
上述の実施形態では、カーソルKが四角形の枠による形態である場合について説明したが、カーソルは、選択項目(文字等)自体が光る(周囲より高輝度で表示される)形態や、選択されている項目や画面が液晶表示装置の前面側に来る(レイヤーが手前になる)形態や、選択された項目を表す文字についてその周囲や背景の色が変わる形態や、矢印画像等で指差す態様などであってもよい。
【0160】
以上に説明した実施形態では、遊技媒体として遊技球を利用したパチンコ遊技機について説明したが、本発明の目的を達成できる遊技機であれば特に制限されない。たとえば、遊技媒体として遊技メダルを利用する遊技機や、電磁気的記録を利用した遊技媒体を利用した遊技機(いわゆる「封入式遊技機(管理式遊技機)」などの遊技機)や、回胴式遊技機などであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0161】
本発明は、設定画面を表示させるようにした遊技機に有用である。
【符号の説明】
【0162】
1 遊技機、
2 前枠、
3 遊技盤、
3a 遊技領域、
4 外枠、
6 ガラス扉、
9 上受け皿、
13 演出ボタン(決定操作手段)
15 発射操作ハンドル、
19 遊技球払出装置、
20 主制御部(主制御基板)、
24 演出制御部(演出制御基板、液晶制御基板)
28 発射制御基板、
29 払出制御基板、
32 発射装置、
34、34a 上始動口、上始動口センサ
35、35a 下始動口、下始動口センサ、
36 液晶表示装置、
38a、38b 特別図柄表示装置、
39a 普通図柄表示装置、
45 装飾ランプ、
46 スピーカ、
75 十字キー(選択操作手段)
100 待機デモ画面、
201 主制御CPU、
202 主制御ROM、
203 主制御RAM、
241 演出制御CPU、
242 演出制御ROM、
243 演出制御RAM
300 メニュー画面、
310 「全てを初期設定に戻す」項目、
320 「戻る」項目、
350 初期設定確認画面、
353 「はい」項目、
354 「いいえ」項目、
400 モードカスタマイズ画面、
420 「戻る」項目、
500 個別カスタマイズ画面、
520 「戻る」項目、
600 BGMカスタマイズ画面、
620 「戻る」項目、
700 マイキャラカスタマイズ画面、
720 「戻る」項目、
K カーソル、
A 効果音(共通演出)。
E1 下向き画面間移行
F1、F2 上向き画面間移行
G1 上向き画面間移行