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特開2022-117454パワー適用例用のシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置及びその製造方法
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  • 特開-パワー適用例用のシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117454
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】パワー適用例用のシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20220803BHJP
   H01L 29/12 20060101ALI20220803BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
H01L29/78 652B
H01L29/78 652T
H01L29/78 652D
H01L29/78 652F
H01L29/78 658A
H01L29/78 652M
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022006405
(22)【出願日】2022-01-19
(31)【優先権主張番号】102021000001895
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】591002692
【氏名又は名称】エスティーマイクロエレクトロニクス エス.アール.エル.
【氏名又は名称原語表記】STMicroelectronics S.r.l.
(74)【代理人】
【識別番号】100076185
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 正明
(72)【発明者】
【氏名】マリオ ジウセッペ サッジーオ
(72)【発明者】
【氏名】アレッシア マリア フラッツェット
(72)【発明者】
【氏名】エドアルド ザネッティ
(72)【発明者】
【氏名】アルフィオ ガルネーラ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】垂直導通MOSFET装置100は、第1導電型で一つの面105Aを有するシリコンカーバイドのボディ105と、ボディ内に延在する第2導電型のボディ領域115及びボディの面からボディ領域の内側へ向かって延在する第1導電型のソース領域120によって形成される。ソース領域は、第1部分120Aと第2部分120Bとを有しており、第1部分は第1ドーピングレベルを有しており、且つ、メタリゼーション領域と直接電気的コンタクトをして延在しており、第2部分は第2ドーピングレベルを有しており、且つ、ソース領域の第1部分と直接電気的コンタクトをして延在している。第2ドーピングレベルは、第1ドーピングレベルよりも一層低い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直導通MOSFET装置(100;200)において、
第1導電型と一つの面(105A)とを有するシリコンカーバイドからなるボディ(105)、
該ボディの該面上に延在するメタリゼーション領域(140)、
該面に平行な第1方向(Y)に沿って且つ該面に対して横断する第2方向(Z)に沿って、該ボディの該面から該ボディ内に延在する第2導電型のボディ領域(115)、及び
該ボディの該面から該ボディ領域の内側に向かって延在している第1導電型のソース領域(120;220)、
を有しており、該ソース領域が第1部分(120A;220A)と第2部分(120B;220B)とを有しており、該第1部分が第1ドーピングレベルを有しており且つ該メタリゼーション領域と直接電気的コンタクトをして延在しており、該第2部分が第2ドーピングレベルを有しており且つ該ソース領域の該第1部分と直接電気的コンタクトをして延在しており、該第2ドーピングレベルが該第1ドーピングレベルよりも一層低いMOSFET装置。
【請求項2】
該ボディ領域がチャンネル部分(127)を有しており、該ソース領域の第2部分(120B;220B)が片側において、該第1方向(Y)に沿って、該チャンネル部分の境界を画定している請求項1記載のMOSFET装置。
【請求項3】
該ソース領域の該第1部分(120A;220A)が第1深さ(d)へ該第2方向(Z)に沿って該ボディ(105)内を延在しており、且つ該ソース領域が該第2部分(120B;220B)が第2深さ(d)へ該第2方向に沿って該ボディ内を延在しており、該第2深さが該第1深さよりも一層小さい請求項2記載のMOSFET装置。
【請求項4】
該ソース領域の該第2部分が片側において、該ソース領域の該第1部分と隣接する位置において該第1方向(Y)に沿って延在している請求項1乃至3の内のいずれか1項記載のMOSFET装置。
【請求項5】
該ソース領域の該第1部分(120A;220A)が該メタリゼーション領域(140)とオーミックコンタクトしている請求項1乃至4の内のいずれか1項記載のMOSFET装置。
【請求項6】
絶縁ゲート領域(125)を有しており、該絶縁ゲート領域が該ボディ(105A)の該面上、該ソース領域の該第2部分(120B;220B)上を延在している請求項1乃至5の内のいずれか1項記載のMOSFET装置。
【請求項7】
該絶縁ゲート領域が該ボディの該面上のコンタクト開口(138)を横方向に境界画定しており、該ソース領域の該第1部分(120A;220A)が該コンタクト開口の下側を延在している請求項6記載のMOSFET装置。
【請求項8】
該絶縁ゲート領域が、ゲート絶縁層(125A)と、ゲート導電層(125B)と、パッシベーション層(135)とによって形成されており、該ゲート絶縁層は該ボディの該面(105A)とコンタクトしており、該ゲート導電層は該ゲート絶縁層の直上にあり、及び該パッシベーション層がその頂部及び横方向において該ゲート絶縁層及び該ゲート導電層を被覆している請求項6又は7記載のMOSFET装置。
【請求項9】
更に、該第2導電型を有するボディコンタクト領域(145)を有しており、該ボディコンタクト領域は該第1方向(Y)に沿って該ソース領域(120)の該第2部分(120B)と隣接しており、該ボディ領域と直接電気的コンタクトをして該第2方向(Z)に沿って該ボディ領域(115)内に該ボディの該面から延在しており、及び該第1方向及び該第2方向を横断する第3方向(X)に沿って該ソース領域の該第1部分(120A)と隣接する位置に延在している請求項1乃至7の内のいずれか1項記載のMOSFET装置。
【請求項10】
該メタリゼーション領域(140)が導電性コンタクト部分(250)を有しており、該導電性コンタクト部分が、該ボディ領域と及び該ソース領域(120)と直接電気的コンタクトをして該ボディ領域の内側へ向かって該ボディの該面から該ボディ内に延在している請求項1乃至8の内のいずれか1項記載のMOSFET装置。
【請求項11】
該メタリゼーション領域が該導電性コンタクト部分が、該ソース領域(220)の該第1部分(220A)と直接電気的コンタクトをして且つ隣接する位置において該ソース領域を介して延在している請求項10記載のMOSFET装置。
【請求項12】
第1導電型及び一つの面(150A;255A)を有しているシリコンカーバイドの作業ボディ(150;255)から垂直導通MOSFET装置を製造する方法において、
第2導電型のボディ領域(115)であって該面に対して平行な第1方向(Y)に沿って且つ該面を横断する第2方向(Z)に沿って該作業ボディの該面から延在する前記ボディ領域を該作業ボディ内に形成し、
該第1導電型のソース領域(120;220)であって該作業ボディの該面から延在する前記ソース領域を該ボディ領域内に形成し、及び
該作業ボディの該面上にメタリゼーション領域(140)を形成する、
ことを包含しており、該ソース領域を形成することが該ソース領域の第1部分(120A;220A)を形成すること及び該ソース領域の第2部分(120B;220B)を形成することを包含しており、該第1部分が第1ドーピングレベルを有しており且つ該メタリゼーション領域と直接電気的コンタクトをして延在しており、該第2部分が第2ドーピングレベルを有しており且つ該ソース領域の該第1部分と直接電気的コンタクトをして延在しており、該第2ドーピングレベルが該第1ドーピングレベルよりも一層低い製造方法。
【請求項13】
該ソース領域の第1部分を形成することが、第1マスクを使用して第1ドーパントイオンを注入することを包含しており、且つ該ソース領域の第2部分を形成することが、第2マスクを使用して第2ドーパントイオンを注入することを包含している請求項12記載の製造方法。
【請求項14】
該第1ドーパントイオンが第1最大注入エネルギを使用して注入され、及び該第2ドーパントイオンが第2最大注入エネルギを使用して注入されるものであって、該第2最大注入エネルギが該第1最大注入エネルギよりも一層低い請求項13記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパワー適用例用のシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公知の如く、例えば1.1eVより大きなワイドバンドギャップと、低オン状態抵抗と、高熱伝導度と、高動作周波数と、電荷キャリアの高飽和速度と、を有する半導体物資は、例えば600V乃至1,300Vの間の電圧において又は高温度等の特定の動作条件において動作する特にパワー適用例に対してのシリコン電子装置よりもより良い性能を有する例えばダイオード及びトランジスタ等の電子装置を得ることを可能とする。
【0003】
特に、上にリストした特性によって区別される例えば3C-SiC、4H-SiC、及び6H-SiC等のポリタイプの内の一つでシリコンカーバイドウエハから開始してこの様な電子装置を得ることは既知である。
【0004】
例えば、図1は、第1軸Xと、第2軸Yと、第3軸Zとからなるカーテシアン座標系XYZにおいて、既知の垂直導通MOSFET装置1を示している。
【0005】
MOSFET装置1は、ここでは幾つかを示しているに過ぎないが、互いに同じであり、同一のダイに並置されており、且つソース端子Sとドレイン端子Dとを共用している複数個の基本セルによって形成されている。
【0006】
MOSFET装置1は、第1表面5Aと第2表面5Bとを有するシリコンカーバイドからなるボディ5に形成されている。ボディ5は、ドレイン領域7と、複数個のボディ領域10と、複数個のソース領域15とを収容している。ここではN型であるドレイン領域7は、ボディ5の第1表面5Aと第2表面5Bとの間に延在している。
【0007】
例えば金属又はシリサイド等の導電性物質からなるドレインコンタクト領域9がドレイン領域7と直接的に電気的コンタクトをしてボディ5の第2表面5B上に延在しており、且つMOSFET装置1のドレイン端子Dを形成している。ボディ領域10はP型であり且つ第1表面5Aからボディ5内を延在している。各ボディ領域10は、1×1017原子数/cm乃至1×1020原子数/cmの間のドーピングレベルと、第3軸Zに沿って0.3μm乃至2μmの間の深さと、第2軸Yに沿って幅Wと、を有している。2つの隣接するボディ領域10が、第2軸Yに沿って、ドレイン領域7の表面部分22の境界を画定している。更に、ここでは図示していないが、ボディ領域10は、例えば平面図においてストリップ又はリング形状で第1軸Xに沿って延在している。
【0008】
ソース領域15の各々は、ボディ5の第1表面5Aから夫々のボディ領域10内に延在しており、N型であって、ドーピングレベルは1×1018原子数/cm乃至1×1020原子数/cmの間である。各ソース領域15は、第2軸Yに沿って夫々のボディ領域10の幅Wよりも一層小さい幅Wと、第3軸Zに沿って夫々のボディ領域10の深さよりも一層小さい深さとを有している。各ソース領域15及びドレイン領域7の各表面部分22は、夫々のボディ領域10においてチャンネル領域25の境界を横方向に画定している。
【0009】
MOSFET装置1は、更に、複数個の絶縁したゲート領域20を有している。絶縁したゲート領域20の各々は、ボディ5の第1表面5Aとコンタクトしているゲート絶縁層20Aと、ゲート絶縁層20Aの直ぐ上にあるゲート導電層20Bと、ゲート導電層20Bを被覆しており且つゲート絶縁層20Aと共にゲート導電層20Bを封止しているパッシベーション層28と、を有している。詳細に説明すると、絶縁ゲート領域20のゲート絶縁層20Aは、ドレイン領域7の夫々の表面部分22上、夫々の表面部分22に隣接する2つのチャンネル領域25上、及び部分的に夫々のチャンネル領域25に隣接する2つのソース領域15上を延在している。絶縁ゲート領域20のゲート導電層20Bは、ここでは不図示の態様で、電気的に並列接続されてMOSFET装置1のゲート端子Gを形成している。
【0010】
MOSFET装置1は、更に、複数個のボディコンタクト領域30と正面メタリゼーション領域33とを有している。ボディコンタクト領域30は、P+型であり、且つその各々は、ボディ5の第1表面5Aから夫々のソース領域15内に夫々のボディ領域10とコンタクトして延在している。一般的に、現在のMOSFET装置においては、各ソース領域15は1つを越えるボディコンタクト領域30を収容し、それらは図1の第1軸Xに沿って或る距離で相互に配置されている。更に、図1において見られるように、隣接するソース領域15のボディコンタクト領域30はずらして配置されており、従って、第2軸Yに沿って、中央ソース領域15の部分において見えるボディコンタクト領域30は無い。
【0011】
例えば金属物質及び/又は金属シリサイドからなる正面メタリゼーション領域33は、MOSFET装置1のソース端子Sを形成しており且つソース領域15及びボディコンタクト領域30と直接電気的に接触してボディ5の第1表面5A上を延在している。
【0012】
MOSFET装置1の各基本セルは、夫々のスイッチオンスレッシュホールド電圧Vthを有している。使用において、ゲート端子Gとソース端子Sとの間の電圧VGSがスレッシュホールド電圧Vthよりも一層大きい場合には、MOSFET装置1はオン状態にあり、その場合に、夫々のチャンネル領域25は導通状態にあり且つ動作電流が、明確性のために図1中において点線矢印で示してある導通経路18に沿って、ソース端子Sとドレイン端子Dとの間に流れることが可能である。
【0013】
例えばモーターの制御用の装置の場合等の特定の適用例において、特に、MOSFET装置1の動作電圧が例えば400Vと850V又はそれよりも一層高い電圧との間である高い値を取る可能性がある高パワー適用例において、MOSFET装置1が高短絡回路耐久時間(SCWT)を有していることが望ましい。実際に、不所望の短絡回路の場合には、MOSFET装置1のソース端子Sとドレイン端子Dとの間の電圧VDSは、MOSFET装置1がオン状態にある間に、例えば400Vと850V又はそれより一層高い電圧との間の高い値を取る可能性がある。この状態においては、MOSFET装置1は、設計段階において確立された動作電流よりも一層大きなMOSFET装置1自身の飽和電流ISATに対応する最大電流によって横断されることとなる。電圧VDSと飽和電流ISATとの積はMOSFET装置1内に高い熱散逸を発生させる場合がある。その熱散逸は、特に或る時間にわたって発生される場合には、MOSFET装置1、特にボディ5、の一部を局所的に溶融させるような温度に上昇する場合があり、その結果MOSFET装置1に対する損傷及び/又は破損を招来する危険性がある。
【0014】
従って、短絡回路耐久時間を増加させるために、MOSFET装置1の飽和電流ISATの減少を追及することが知られている。例えば、ソース領域15のドーピングレベルの減少によって、及び/又はソース領域15と正面メタリゼーション領域33との間のコンタクト面積の減少によって、及び/又はソース領域15無しでの基本セルの形成によって、導通経路18の抵抗を増加させることが知られている。しかしながら、この既知の解決手段は、欠点を有している。実際に、例えば、この様な解決手段は、通常の使用条件においても、即ち不所望の短絡回路が無い場合にも、導通経路18のオン状態抵抗を著しく増加させ、従って動作電流の値を制限することとなる。その結果、このことはMOSFET装置1の性能に劣化をもたらすこととなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的とするところは、従来技術の欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によれば、特許請求の範囲に定義されるようなMOSFET装置及びその製造プロセスが提供される。本発明をより良く理解するために、添付の図面を参照して、純粋に非制限的例として、本発明の実施例について以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】既知のシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置の断面図。
図2】本発明の1実施例に基づくシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置の断面図。
図3図2のMOSFET装置の平面図。
図4】(A)乃至(C)は、夫々、相次ぐ製造段階における図2及び3のMOSFET装置の各断面図。
図5】本発明の異なる実施例に基づくシリコンカーバイド垂直導通MOSFET装置の断面図。
図6図5のMOSFET装置の平面図。
図7】(A)乃至(C)は、夫々、相次ぐ製造段階における図5及び6のMOSFET装置の各断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図2及び3は、第1軸Xと、第2軸Yと、第3軸Zとを有するカーテシアン座標系XYZにおける垂直導通MOSFET装置100を示している。MOSFET装置100は複数個の基本セルによって形成されており、該基本セルの内の幾つかを図2及び3中に示してあるに過ぎないが、これらの基本セルは互いに同一であり且つドレイン端子Dと、ゲート端子Gと、ソース端子Sとを共用するように同一のダイに配置されており、即ち、これらの基本セルは互いに電気的に並列接続されている。
【0019】
MOSFET装置100は、第1表面105Aと第2表面105Bとを有している半導体物質からなるボディ105内に形成されている。ボディ105は、単一基板によって又は一つ又はそれ以上のエピタキシャル層が成長されている単一基板によって形成することが可能であり且つシリコンカーバイドのポリタイプの内の一つ、ここでは4H-SiCポリタイプ、から構成されている。ボディ105は、ドレイン領域107と、複数個のボディ領域115と、複数個のソース領域120とを収容している。
【0020】
この実施例においては、ボディ105は、複数個のボディコンタクト領域145も収容しており、該ボディコンタクト領域145はここではP型でありその各々はボディ105の第1表面105Aから夫々のボディ領域115内をそれと直接電気的コンタクトをして延在している。ボディコンタクト領域145の各々は、例えば1×1019原子数/cmと1×1020原子数/cmとの間のドーピングレベルを有している。ドレイン領域107は、ここではN型であり、ボディ105の第1及び第2表面105A,105Bの間に延在している。
【0021】
例えば金属又はシリサイドの導電性物質からなるドレインコンタクト領域109は、ドレイン領域107と直接電気的コンタクトをして、特にオーミックコンタクトをして、ボディ105の第2表面105B上を延在している。ドレインコンタクト領域109はMOSFET装置100のドレイン端子Dを形成している。
【0022】
ボディ領域115は、ここではP型であり、且つボディ105の第1表面105Aから開始してボディ105内を延在しており、且つその各々はボディ深さdを有しており、該ボディ深さは、例えば、第3軸Zに沿って、0.3μmと1.5μmとの間、特に0.3μmである。更に、ボディ領域115の各々は第2軸Yに沿って幅Wを有している。2つの隣接するボディ領域115は、ドレイン領域107の表面部分130によって、第2軸Yに沿って分離されている。
【0023】
ソース領域120は、ここでは、N型であり、且つその各々はボディ105の第1表面105Aから夫々のボディ領域115内に延在している。ソース領域120は高濃度部分120Aと低濃度部分120Bとを有している。図2及び3において、高濃度部分120A及び低濃度部分120Bは、明確性のために点線によって、互いに分離されている。
【0024】
ソース領域120の高濃度部分120Aは、各々、ボディ105の第1表面105Aから夫々のボディ領域115内に延在している。ソース領域120の高濃度部分120Aの各々は第2軸Yに沿ってボディ領域115の幅Wよりも一層小さい幅Ws1と、ボディ深さdよりも一層小さい第3軸Zに沿っての深さdとを有している。例えば、ソース領域120の高濃度部分120Aの深さdは0.2μmと0.8μmとの間である。
【0025】
図3に見られるように、ソース領域120の高濃度部分120Aは2つの隣接するボディコンタクト領域145の間を第1軸Xに沿って延在している。更に、ソース領域120の高濃度部分120Aは、第2軸Yに沿って隣接する高濃度部分120Aに関してずらして配置されており、従って、第2軸Yに沿って、ボディ領域115のボディコンタク領域145は隣接するソース領域120の夫々の高濃度部分120Aと整合されている。ソース領域120の高濃度部分120Aは、例えば1×1018原子数/cm乃至1×1020原子数/cmの間のコンタクトドーピングレベルを有している。
【0026】
ソース領域120の低濃度部分120Bの各々はボディ105の第1表面105Aから夫々のボディ領域115内に延在している。ソース領域120の低濃度部分120Bは、第2軸Yに沿って、夫々のソース領域120の各高濃度部分120Aの及び各ボディコンタクト領域145の2つの側部上を延在している。特に、ソース領域120の低濃度部分120Bは、夫々のソース領域120の高濃度部分120A及びボディコンタクト領域145と直接電気的接続をして隣接する位置に配置されている。図3の平面図において、ソース領域120の低濃度部分120Bは、夫々のボディ領域115の長さにわたって、第1軸Xに沿って延在している。
【0027】
ソース領域120の低濃度部分120Bの各々は第2軸Yに沿って幅Ws2を有しており、その各々は、第2軸Yに沿って、夫々のボディ領域115のチャンネル部分127の片側の境界を画定している。本実施例においては、ソース領域120の低濃度部分120Bの各々は第3軸Zに沿って深さdを有しており、それはボディ深さd及びソース領域120の高濃度部分120Aの深さdよりも一層小さい。例えば、ソース領域120の低濃度部分120Bの深さdは0.1μm乃至0.5μmの間である。低濃度部分120Bは高濃度部分120Aのコンタクトドーピングレベルよりも一層低いチャンネルドーピングレベルを有している。例えば、そのチャンネルドーピングレベルは5×1017原子数/cm乃至1×1019原子数/cmの間である。
【0028】
ボディ105上平面図で図3に示した実施例において、ボディ領域115及びソース領域120は第1軸Xに沿ってストリップ形状に延在している。しかしながら、ボディ領域115及びソース領域120は、平面図において、異なる形状を有する場合があり、例えば、リング形状である場合があり又ボディ105において互いに別々に矩形又はその他の多角形を形成する場合がある。
【0029】
MOSFET装置100は、更に、複数個の絶縁ゲート領域125を有しており、それらは明確性のために図3においては透明的に示してある。
【0030】
再度図2を参照すると、絶縁ゲート領域125はボディ105の第1表面105A上を延在しており且つその各々は、ボディ105の第1表面105Aとコンタクトしている例えばシリコン酸化物からなるゲート絶縁層125Aと、夫々のゲート絶縁層125Aの直上にある例えばポリシリコンからなるゲート導電層125Bと、夫々のゲート絶縁層125A及び夫々のゲート導電層125Bを上部及び横方向に被覆するパッシベーション層135とによって形成されている。
【0031】
絶縁ゲート領域125のゲート導電層125Bは、MOSFET装置100のゲート端子Gを形成するために、ここでは示していない態様で、電気的に並列接続されている。絶縁ゲート領域125の各々は、ドレイン領域107の夫々の表面部分130上、2つの隣接するボディ領域115の2つのチャンネル部分127上、及び2つの隣接するソース領域120の軽濃度部分120B上、を延在している。本実施例においては、絶縁ゲート領域125は、第1軸Xに沿って各々がストリップ形状に、及び第2軸Yに沿って或る相互の距離をもって延在して長尺状開口138を形成しており、該開口も第1軸Xに対して平行に配向されている。長尺状開口138は、ボディコンタクト領域145上及びソース領域120の高濃度部分120A上を延在している。
【0032】
MOSFET装置100は、更に、正面メタリゼーション領域140を有している。正面メタリゼーション領域140は、例えば金属物質(金属シリサイドからなる底部層を包含している場合がある)からなり、長尺状開口138内及び絶縁ゲート領域125のパッシベーション層135上を延在している。正面メタリゼーション領域140は、ソース領域120の高濃度部分120Aと及びボディコンタクト領域145と直接電気的コンタクト、特にオーミックコンタクト、している。正面メタリゼーション領域140は、それにより、MOSFET装置100のソース端子Sを形成している。ボディコンタクト領域145が、正面メタリゼーション領域140をしてソース領域120とボディ領域115とを短絡回路状態とさせている。
【0033】
使用において、オン状態において、各基本セルのソース端子Sとドレイン端子Dとの間のMOSFET装置100の導電経路は、直列して、夫々のソース領域120の高濃度部分120A及び低濃度部分120B、夫々のチャンネル部分127、及びドレイン領域107を包含している。ソース領域120の低濃度部分120Bは高濃度部分120Aよりも一層低いドーピングレベルを有しているので、低濃度部分120Bは高濃度部分120Aよりも一層高い電気抵抗を有している。同時に、ソース領域120の高濃度部分120Aのドーピングレベルは高いが、それは、正面メタリゼーション領域140との低抵抗電気的コンタクト、特にオーミックコンタクト、を保証するためである。
【0034】
その結果、ソース端子Sとドレイン端子Dとの間の導電経路は、全体として、MOSFET装置100の飽和電流ISATを減少させるような電気抵抗を有している。従って、MOSFET装置100は、その動作電圧が例えば400V乃至850V又はそれより一層高い電圧の間の値となる場合があるようなパワー適用例において使用された場合に、不所望な短絡回路条件に長い時間にわたり耐えることが可能であり、即ち、それは高い短絡回路耐久時間(SCWT)を有している。
【0035】
同時に、ソース領域120の高濃度部分120Aが正面メタリゼーション領域140と低抵抗コンタクトを形成するということは、ソース端子Sとドレイン端子Dとの間の導電経路が通常動作条件において、即ち不所望の短絡回路が無い状態で、低いオン状態電気抵抗を維持することを可能とする。
【0036】
更に、ソース領域120の低濃度部分120Bは、ボディ105において、高濃度部分120Aよりも一層低い深さに形成されている。その結果、図4(A)-(C)を参照して以下に説明するように、低濃度部分120Bは低注入エネルギ、例えば10keV乃至200keVの間のエネルギを有するドーパントイオンの注入ステップを介して形成することが可能である。この低注入エネルギは、ソース領域120の低濃度部分120Bを形成するドーパントイオンがボディ105内において経験する横方向散在を一層低いものとさせ、従って制御可能であり且つ設計段階において確立されたことに従ったドーパントイオンの濃度分布を得ることを確保する。従って、ソース領域120の低濃度部分120Bに関して第2軸Yに沿って隣接する位置における横方向に配置されたチャンネル部分127のドーピングレベルはソース領域120の低濃度部分120Bの形成ステップによって殆ど影響されることはない。
【0037】
このことはMOSFET装置100のオン状態スレッシュホールド電圧Vthの処理変動を低いものとすることを可能とし、従って、該装置は高い信頼性を有している。更に、低注入エネルギは、チャンネル部分127が形成されるボディ105のシリコンカーバイド結晶格子の部分においての欠陥形成の蓋然性が低いことを示唆している。その結果、チャンネル部分127における電荷キャリアは高い移動度を有しており、従ってMOSFET装置100の良好な性能を保証している。
【0038】
MOSFET装置100の製造ステップ、特にソース領域120の形成となる製造ステップについて以下に説明する。
【0039】
図4(A)は、第1表面150A及び第2表面150Bを有しており且つN型のドーピングを有しているシリコンカーバイドのウエハ150を示している。ドレイン領域107の表面部分130を横方向に境界画定しているボディ領域115が既にウエハ150内に形成されている。例えば既知のリソグラフィステップを使用して、ウエハ150の第1表面150A上に第1ソースマスク155を形成する。第1ソースマスク155は、ソース領域120の高濃度部分120A及び低濃度部分120Bとボディコンタクト領域145とを形成することが意図されているウエハ150の部分を露出させるために互いに離隔されており例えば0.3μmと1μmとの間で0.3μmより大きな厚さを各々が有している複数個の部分160を有している。
【0040】
特に、第1ソースマスク155の部分160は、例えばソース領域120の高濃度部分120Aを形成するために使用されるマスクの部分のものよりも一層小さな小さい厚さを有するように設計することが可能である。そのようにすることにより、精密な態様でその処理パラメータを制御することが可能となる。第1ソースマスク155を使用して、例えば10keVと200keVとの間で200keVよりも一層低い注入エネルギを有している例えば窒素又はリンのイオンのN型のドーパントイオンの第1注入(ここでは、第1矢印165で示してある)を実施する。
【0041】
該第1注入はボディ領域115内にドープ領域167を形成し、そこから開始してソース領域120の高濃度部分120A及び低濃度部分120Bがその後に形成される。この様に、ボディ領域115のチャンネル部分127が境界画定される。
【0042】
次に(図4(B))。例えば既知のリソグラフィステップを使用して、作業ウエハ150の表面150A上に第2ソースマスク170を形成する。例えば、第2ソースマスク170は、ドープ領域167及びチャンネル部分127との良好な整合を可能とするために、第1ソースマスク155から形成することが可能である。
【0043】
第2ソースマスク170は、ソース領域120の高濃度部分120Aを形成することが意図される作業ウエハ150の部分を露出させるために互いに離隔されており例えば0.5μmと1.5μmとの間で0.5μmよりも大きな第3軸Zに沿っての厚さを各々が有している複数個の部分175を有している。第2ソースマスク170を使用して、20keVと300keVとの間の注入エネルギを有している例えば窒素又はリンのイオンでのN型のドーパントイオンの第2注入(ここでは、第2矢印180で示してある)を実施する。
【0044】
該第2注入は、第2ソースマスク170の部分175によって露出されたままであるドープ領域167の部分のドーピングを増加させ、且つ第2ソースマスク170の部分175によって露出されたままであるボディ領域115の部分の一部のドーピングの型を逆にさせるようなものであり、従ってソース領域120の高濃度部分120Aを形成する。
【0045】
次に(図4(C))、第2ソースマスク170を除去し、且つ例えば既知のリソグラフィステップを使用して、作業ウエハ150の表面150A上にボディコンタクトマスク183を形成する。ボディコンタクトマスク183は、複数個の部分185を有しており、その内の一つが図4(C)中に示されており、それらの各々は第2ソースマスク170の部分175のものと同様の厚さを有している。ボディコンタクトマスク183の部分185は、ボディコンタクト領域145が形成されることが意図されている作業ウエハ150の部分を露出させるために互いに離隔されている。
【0046】
ボディコンタクトマスク183を使用して、特に20keVと300keVとの間で300keVよりも低く図4(B)のN型のドーパントイオンの第2注入のものと同様の注入エネルギを有しており例えばボロン又はアルミニウムのイオンであるP型のドーパントイオンの注入(ここでは、第3矢印187で示してある)を実施する。該第3注入は、ボディコンタクトマスク183によって露出されたままであるドープ領域167の部分の導電型を逆にさせるようなものであり、従ってボディコンタクト領域145を形成する。
【0047】
次いで、ボディコンタクトマスク183を除去し、且つ、ここでは図示していない既知の態様で、絶縁ゲート領域125を、ウエハ150の表面150A、正面メタリゼーション領域140,及びドレインコンタクト領域109の上に形成する。更に、ウエハ150のその他の既知の製造ステップを実施し、例えばダイシング及び電気的接続を行い、それによりMOSFET装置100を形成する。
【0048】
既に上述したように、ソース領域120の低濃度部分120Bが低注入エネルギを使用して形成されることが明らかである。このことは、チャンネル部分127のドーピングレベルに影響を与えること無しに、ドーパントイオンの横方向散在を減少させることを可能とする。その結果、本発明プロセスはチャンネル部分127の第2軸Yに沿っての幅に関して一層低い処理変動とすることを可能とする。
【0049】
図5及び6は、ここでは参照番号200で示した本MOSFET装置の異なる実施例を示している。MOSFET装置200は、図2及び3のMOSFET装置100のものと同様の構造を有している。従って、共通の要素は同じ符号で示すこととして更なる説明は割愛する。
【0050】
MOSFET装置200は、ドレイン領域107とボディ領域115とを収容しているボディ105内に形成されている。MOSFET装置200も長尺状の開口138を形成する絶縁ゲート領域125とドレインコンタクト領域109とを有している。ソース領域220はボディ105の第1表面105Aから夫々のボディ領域115内へ延在しており、且つその各々は夫々の高濃度部分220Aと2つの夫々の低濃度部分220Bとを有している。この実施例においては、図6における平面図に見られるように、そこでは明確性のためにボディ領域115とソース領域220のみが示されており、ソース領域220の高濃度部分220Aと低濃度部分220Bとの両方が夫々のボディ領域115内を中断無しで第1軸Xに沿って延在している。従って、ソース領域220の低濃度部分220Bは、直接それと電気的コンタクトをしてソース領域220の高濃度部分220Aの2つの側部上を絶縁ゲート領域125下側で第1軸Xに沿って延在している。ここでも、ソース領域220の低濃度部分220Bの各々は片側において夫々のチャンネル部分127の境界を画定している。
【0051】
MOSFET装置100のソース領域120を参照して説明したことと同様に、高濃度部分220Aの各々は低濃度部分220Bのドーピングレベルよりも一層高いドーピングレベルを有している。更に、ここでも、高濃度部分220Aの各々は、低濃度部分220Bよりも第3軸に沿ってボディ105において一層大きな深さを有している。
【0052】
この実施例においては、第1メタリゼーション領域140(図5)は複数個の導電性コンタクト部分250を有している。導電性コンタクト部分250は、長尺状開口138において、ボディ105の第1表面105Aから開始して、ボディ105内を延在している。詳細に説明すると、導電性コンタクト部分250の各々は、高濃度部分220Aと及び夫々のボディ領域115と直接電気的コンタクトをして夫々のソース領域220の高濃度部分220Aを介して延在している。特に、ここでは、導電性コンタクト領域250は夫々のボディ領域115を介しても部分的に延在している。従って、この実施例においては、ボディコンタクト領域145は不存在である。
【0053】
使用において、MOSFET装置200は、図2-3のMOSFET装置100に関して、正面メタリゼーション領域140とボディ領域115との間において一層低いコンタクト抵抗を有している。この様に、ソース領域220とボディ領域115との間の不所望な電圧降下は減少され、従ってMOSFET装置200の電気的性能を改善している。
【0054】
以下に説明するものは、MOSFET装置200の製造ステップである。MOSFET装置200を製造するプロセスは、図4(A)-(C)を参照して説明したMOSFET装置100を製造するプロセスと共通のステップを有しており、それらについての説明は割愛する。
【0055】
図7(A)は、ここでは参照番号255で示した図4(B)のシリコンカーバイドウエハを示しており、それはN型のドーピングと第1表面255A及び第2表面255Bとを有している。ドレイン領域107の表面部分130を横方向に境界を画定しているボディ領域115がウエハ255内に既に形成されている。更に、ソース領域220の高濃度部分220A及び低濃度部分220Bが既にウエハ255内に形成されている。
【0056】
ウエハ255の第1表面255A上に既知の態様で絶縁ゲート領域125を形成する。従って、長尺状の開口138も境界が確定されている。
【0057】
次に(図7(B))、長尺状開口138において複数個のトレンチ280をウエハ255内に形成し、そこでは正面メタリゼーション領域140の導電性コンタクト部分250が形成されることが意図されている。例えば、トレンチ280は、例えば、長尺状開口138に関して自己整合した態様で又は長尺状開口138の内側に、形成することが可能な長尺状開口138を形成したのと同じマスク又は専用のマスクを使用して、リソグラフィ及び選択的化学的エッチングの既知のプロセスを使用して形成することが可能である。トレンチ280は、ソース領域220の高濃度部分220Aを介して且つボディ領域115を部分的に介して延在している。
【0058】
次に(図7(C))、トレンチ280を充填し且つ絶縁ゲート領域125を被覆するためにウエハ255の第1表面255A上に正面メタリゼーション層290を付着させる。正面メタリゼーション層290は一つの金属層のみ又は金属層の積層体によって形成することが可能である。
【0059】
1実施例によれば、ウエハ255を既知の態様で一つ又はそれ以上の熱処理に露呈させる。従って、正面メタリゼーション層290は正面メタリゼーション領域140を形成し、特に、その導電性コンタクト部分250も形成される。
【0060】
次に、既知の態様で且つここでは不図示で、ウエハ255の第2表面255B上にドレインコンタクト領域109を形成する。更に、ウエア255のその他の等しく既知の製造ステップが続き、例えばダイシング及び電気的接続が行われ、MOSFET装置200を形成する。
【0061】
最後に、特許請求の範囲に記載したように本発明の範囲を逸脱すること無しに、ここに記載し且つ例示したMOSFET装置100,200及びそれらの製造方法に対して修正及び変形を行うことが可能であることが明らかである。例えば、ここに記載した種々の実施例を結合して更なる解決手段とすることが可能である。更に、ドレイン領域107,ソース領域120,220、及びボディ領域115の導電型は逆にすることが可能である。
【0062】
例えば、図4(A)-(C)及び図7(A)-(C)に示した製造プロセスは、ウエハ150,255のアニーリングステップを包含することが可能であり、そのことはドーパントイオンの活性化にとって及び注入によって発生される場合がある結晶格子欠陥の減少にとって有用である。
【0063】
例えば、ソース領域の高濃度部分及び低濃度部分はN型のドーパントイオンの一連の相次ぐ注入によって形成することが可能である。
【0064】
例えば、該ボディコンタクト領域の、及びソース領域の高濃度部分及び低濃度部分の、ボディ領域の形成の順番は修正することが可能である。
【0065】
又、トレンチ280は図7(A)-(C)に例示したものと異なるステップで形成することが可能であり、例えば、絶縁ゲート領域125を形成する前に形成することが可能である。
【0066】
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるべきものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱すること無しに種々の変形を行うことが可能であることは勿論である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7