(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117498
(43)【公開日】2022-08-10
(54)【発明の名称】ビデオスクリーン据え付け台
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20220803BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20220803BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G09F9/40 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022013287
(22)【出願日】2022-01-31
(31)【優先権主張番号】2101314.9
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】522043183
【氏名又は名称】ビー-テック・インターナショナル・ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】B-Tech International Limited
【住所又は居所原語表記】Bennett House,Long Marsh,Daventry,Northamptonshire,NN11 4NR,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】グレイ・パートン
【テーマコード(参考)】
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA41
5C094AA44
5C094AA48
5C094DA01
5G435AA17
5G435AA19
5G435EE05
5G435EE13
5G435EE18
5G435EE50
5G435LL18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ビデオウォールの一部を形成するフラットビデオスクリーンの据え付け装置を提供する。
【解決手段】据え付け装置(1)は一対の鋏機構によって接続されたビデオスクリーンを支える正面フレーム(2)と支持体に据え付ける背面フレーム(3)を備える。正面(2)及び背面(3)フレームが共に閉じられる閉構成と、正面フレーム(2)が背面フレーム(3)から離間される開構成を有する。引張ばねが、1つの鋏機構に据え付けられ、開くように付勢しフレーム(2,3)が離れるようにバイアスする。一連のラッチ要素は、フレーム(2,3)が押されると係合し、再び押されると解放する。急激でギクシャクした動きを回避するために減衰機構が設けられる。ビデオスクリーンのメンテナンス又は交換のため正面フレーム(2)及びビデオスクリーンがビデオウォールから前方に滑らか且つ安全に動くように容易にラッチ解除され開く。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオウォールの一部として支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置であって、それにおいて、前記フラットビデオスクリーンの正面視聴面は、前記ビデオウォールの各他のフラットビデオスクリーンの正面視聴面と同一平面上に延在し、
前記装置は、その正面視聴面とは反対側の前記フラットビデオスクリーンの背面に据え付け可能な第1のフレーム手段と、壁又は他の支持体に据え付け可能な第2のフレーム手段と、前記第1のフレーム手段と前記第2のフレーム手段とを連結する選択可能に伸長可能な接続機構とを備え、
前記選択可能に伸長可能な接続機構は、
前記正面視聴面が前記ビデオウォールの隣接するフラットビデオスクリーンの前記正面視聴面と実質的に共面的に延在する閉構成と、
前記フラットビデオスクリーンが前記ビデオウォールから著しく外向きに変位される開構成と
の間で選択可能に再構成可能であり、前記選択可能に伸長可能な接続機構は、1つ以上の鋏機構を備え、
前記又は各鋏機構は、各ストラット手段のそれぞれの中点に隣接して共に枢動可能に接続される第1及び第2のストラット手段を備え、
第1のストラット手段の使用中の下端が、前記第1のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、前記第2のストラット手段の使用中の下端が、前記第2のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、
前記使用中の下端から離れた前記第1のストラット手段の使用中の上端が、前記第2のフレーム手段の実質的に垂直の細長いトラック手段を辿るように制約され、前記第2のストラット手段の使用中の上端が、前記第1のフレーム手段の実質的に垂直の細長いトラック手段を辿るように制約され、
バイアス要素が、前記選択可能に伸長可能な接続機構をその開構成に向かって付勢するように設けられ、
前記選択可能に伸長可能な接続機構は、前記又は各鋏機構のうちの少なくとも1つに関連付けられた減衰要素を設けられ、
前記減衰要素は、それぞれ前記第1若しくは第2のストラット手段の前記上端と前記第2若しくは第1のストラット手段の前記下端との間、又はそれぞれ前記第1若しくは第2のストラット手段の前記上端と前記第2若しくは第1のフレーム手段上の固定点との間のうちのいずれかに動作可能に接続される、装置。
【請求項2】
前記選択可能に伸長可能な接続機構の前記閉構成では、各ストラット手段の前記上端は、それぞれのトラック手段の上端に隣接して配置され、前記第1及び第2のフレーム手段は、互いに平行に且つ隣接して延在し、
前記選択可能に伸長可能な接続機構の前記開構成では、各ストラット手段の前記上端は、前記それぞれのトラック手段の下端に向かって配置され、前記第1及び第2のフレーム手段は、平行だが離間して延在する、
請求項1に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項3】
前記バイアス要素は、前記選択可能に伸長可能な接続機構の前記閉構成では、その前記開構成でよりも更に伸長される引張ばね手段を備える、請求項1又は2に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項4】
前記引張ばね手段は、それぞれ前記第1若しくは第2のストラット手段の前記上端と前記第2若しくは第1のストラット手段の前記下端との間、又はそれぞれ前記第1若しくは第2のストラット手段の前記上端と前記第2若しくは第1のフレーム手段上の固定点との間のうちのいずれかで伸長する、請求項3に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項5】
前記選択可能に伸長可能な接続機構は、2つの前記鋏機構を備える、請求項1~4のうちのいずれか一項に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項6】
前記2つの鋏機構は、前記装置のそれぞれの水平方向に離れたエッジに隣接して配置される、請求項5に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項7】
前記選択可能に伸長可能な接続機構は、前記2つの鋏機構のうちの前記又は1つに関連付けられた単一の減衰要素を設けられる、請求項1~6のうちのいずれか一項に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項8】
前記減衰要素は、開口凹部を有する第1の中空要素と、前記開口凹部内で移動可能にフィットするように輪郭形成された第2の要素とを備える、請求項1~7のうちのいずれか一項に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項9】
前記減衰要素は、中空円筒形要素と、前記中空円筒形要素の内腔内で同軸上に移動可能な円筒形棒要素とを備える、請求項8に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項10】
前記減衰要素は、細長い中空円筒形要素と、前記中空円筒形要素内で同軸上に移動する細長い円筒形棒要素とを備える、請求項9に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項11】
前記円筒形棒要素は、前記中空円筒形要素内で密嵌、オプションとして締まり嵌めを形成する、請求項10に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項12】
前記中空円筒形要素内の前記円筒形棒要素の運動は、それぞれの前記要素間の摩擦によって支配される、請求項10又は11に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項13】
前記中空円筒形要素内の前記円筒形棒要素の運動は、前記円筒形棒要素の内向きの運動によって前記中空円筒形要素内で圧縮された空気によって、及び/又は前記円筒形棒要素の外向きの運動によって前記中空円筒形要素内で希薄化された空気によって支配される、請求項10~12のうちのいずれか一項に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項14】
前記中空円筒形要素内の前記円筒形棒要素の運動は、前記円筒形棒要素と前記中空円筒形要素との間の狭い隙間を通る変位された空気の通過によって支配される、請求項10~13のうちのいずれか一項に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項15】
互いに接触して又は隣接して延在する前記第1及び第2のフレーム手段を保持するように適合された解放可能なキャッチ手段を備える、請求項1~14のうちのいずれか一項に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項16】
前記解放可能なキャッチ手段は、各々が前記第1のフレーム手段と前記第2のフレーム手段との間に延在する複数の別個のラッチ手段を備える、請求項15に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項17】
前記ラッチ手段は、前記第1及び第2のフレーム手段を互いに向かって付勢することによって各々制御可能に係合解除可能である、請求項16に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項18】
前記ラッチ手段は、前記第1及び第2のフレーム手段が1つにまとめられ、そのため、それぞれの前記フレーム手段に関連付けられたそれぞれのラッチ部分が接触すると、自動的に係合する、請求項16又は17に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項19】
前記フラットビデオスクリーンが前記ビデオウォールの各他のフラットビデオスクリーンと位置合わせされるように付勢されたときに位置合わせされた構成でロックするが、その後前記位置合わせの内向きに変位されたときに解放する、請求項1又は2に記載の支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置。
【請求項20】
壁又は他の概ね平面的な支持体中の凹部内にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置であって、前記フラットビデオスクリーンの正面視聴面は、前記壁又は他の概ね平面的な支持体の隣接する表面と同一平面上に延在し、
前記装置は、その正面視聴面とは反対側の前記フラットビデオスクリーンの背面に据え付け可能な第1のフレーム手段と、前記凹部内で前記壁又は他の支持体に据え付け可能な第2のフレーム手段と、前記第1のフレーム手段と前記第2のフレーム手段とを連結する伸長可能な接続機構とを備え、
前記伸長可能な接続機構は、前記正面視聴面が前記壁又は他の支持体の前記隣接する表面と同一平面上に延在する閉構成と、前記フラットビデオスクリーンが前記壁又は支持体から著しく外向きに変位される開構成との間で再構成可能であり、
前記伸長可能な接続機構は、1つ以上の鋏機構を備え、
前記又は各鋏機構は、各ストラット手段のそれぞれの中点に隣接して共に枢動可能に接続される第1及び第2のストラット手段を備え、
第1のストラット手段の使用中の下端が、前記第1のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、前記第2のストラット手段の使用中の下端が、前記第2のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、その一方で、
その使用中の下端から離れた前記第1のストラット手段の使用中の上端が、前記第2のフレーム手段の実質的に垂直のトラック手段を辿るように制約され、前記第2のストラット手段の使用中の上端が、前記第1のフレーム手段の実質的に垂直のトラック手段を辿るように制約され、
バイアス要素が、前記伸長可能な接続機構をその開構成に向かって付勢するように設けられ、
前記伸長可能な接続機構は、前記又は各鋏機構のうちの少なくとも1つに関連付けられた減衰要素を備え、
前記減衰要素は、それぞれ前記第1若しくは第2のストラット手段の前記上端と前記第2若しくは第1のストラット手段の前記下端との間、又はそれぞれ前記第1若しくは第2のストラット手段の前記上端と前記第2若しくは第1のフレーム手段上の固定点との間のうちのいずれかに延在する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁又は他の垂直支持面にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置に関する。より具体的には、限定するものではないが、それは、ビデオウォールの一部分を形成するフラットビデオスクリーン用、及び/又は凹部内に位置するフラットビデオスクリーン用のそのような据え付け台に関する。
【背景技術】
【0002】
壁又は他の垂直支持体に複数のフラットビデオスクリーンを据え付けて「ビデオウォール」を形成し、その上で、複数のフラットビデオスクリーンが単一の大きいフラットスクリーンであるかのように、単一の画像を表示するために複数のフラットビデオスクリーンを使用することができることが知られている。
【0003】
フラットビデオスクリーン用の従来の据え付け台は、ビデオスクリーンの背面に据え付け可能な第1のフレームと、従来の取り付け具及び金具を使用して壁に据え付け可能な第2のフレームとを備える。第1及び第2のフレームは、次いで、家庭用の単一のビデオスクリーンが頻繁に、互いに直接接続されるか、又はビデオスクリーンが視聴者にとって最適な可視性の所望の角度で位置付けられることを可能にするために枢動可能な据え付け台を介して接続されるために、共に据え付けられる。
【0004】
ビデオスクリーンが機能不全である場合、調整、トラブルシューティング、及び/又は修理のためにフラットビデオスクリーンの背面上の制御部又はアクセスパネルに到達するために、フラットビデオスクリーンの後ろに手を伸ばして2つのフレームを結合解除するか、又はフラットビデオスクリーンをその第1のフレームから取り外すことが容易である。極端な場合、機能するフラットビデオスクリーンを、機能不全のフラットビデオスクリーンと簡単に置き換えることができる。
【0005】
しかしながら、ビデオウォールの場合、これは可能ではない。単一の巨大なスクリーンとして見えるように、個々のフラットビデオスクリーンは、視聴者が「継ぎ目を見ることができない」ように、エッジトゥエッジ(edge-to-edge)に可能な限り近いように据え付けられ、全てが同じ平面において十分近くに延在しなければならない。このことから、良くても、上記で説明したように、ビデオウォールの周辺スクリーンにしかアクセスすることができない。より中心に位置するスクリーンに関連する問題は、問題のあるスクリーンに到達するために、ビデオウォールの大部分がエッジから内向きにスクリーン毎に解体されることを必要とし得る。
【0006】
同様の問題は、空間又は設計の理由により、1つ以上のフラットビデオスクリーンが典型的には正面の壁中の凹部内に据え付けられ、ビデオスクリーンのスクリーン面が壁面と同一平面上にあるときに生じる。これらのレイアウトでは、フラットビデオスクリーン(複数可)の背面は、任意の問題がある場合、ここでもアクセス不可能である。
【0007】
それぞれのフレームをビデオウォールの平面に概ね垂直に変位させることができ、それぞれ、ビデオウォールの平面から外向きに、又は凹部の周囲の壁の平面から外向きに問題のあるスクリーンを伸長させることができる据え付け台を使用することによって、これらの問題を解決しようとする試みが成されてきた。しかしながら、これらの据え付け台は、完全に満足のいくものであるとは証明されておらず、それらの運動が許容不可能であるか、伸長機構が過度に複雑且つ高価であるかのうちのいずれか、又は高い頻度でその両方である。
【0008】
故に、本発明の目的は、ビデオウォールの一部若しくは同様のものとしてであれ、又はアクセス不可能な凹部中であれ、又はその両方であれ、支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置を提供することであり、それは、特に、掛かるコストが比較的低い一方で、製造が比較的容易である単純且つ信頼性の高い機構でスクリーン及びその支持体の制御された相対運動を要求に応じて提供することによって、既存の装置の上記の不利な点を取り除く。
【発明の概要】
【0009】
本発明の第1の態様によると、ビデオウォールの一部として支持体にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置が提供され、それにおいて、フラットビデオスクリーンの正面視聴面は、ビデオウォールの各他のフラットビデオスクリーンの正面視聴面と同一平面上に延在し、
装置は、その正面視聴面とは反対側のフラットビデオスクリーンの背面に据え付け可能な第1のフレーム手段と、壁又は他の支持体に据え付け可能な第2のフレーム手段と、第1のフレーム手段と第2のフレーム手段とを連結する選択可能に伸長可能な接続機構とを備え、
選択可能に伸長可能な接続機構は、正面視聴面がビデオウォールの隣接するフラットビデオスクリーンの正面視聴面と実質的に共面的に延在する閉構成と、フラットビデオスクリーンがビデオウォールから著しく外向きに変位される開構成との間で選択可能に再構成可能であり、
選択可能に伸長可能な接続機構は、1つ以上の鋏機構を備え、
前記又は各鋏機構は、各ストラット手段のそれぞれの中点に隣接して共に枢動可能に接続される第1及び第2のストラット手段を備え、
第1のストラット手段の使用中の下端が、第1のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、第2のストラット手段の使用中の下端が、第2のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、その一方で、
使用中の下端から離れた第1のストラット手段の使用中の上端が、第2のフレーム手段の実質的に垂直の細長いトラック手段を辿るように制約され、第2のストラット手段の使用中の上端が、第1のフレーム手段の実質的に垂直の細長いトラック手段を辿るように制約され、
バイアス要素が、選択可能に伸長可能な接続機構をその開構成に向かって付勢するように設けられ、
選択可能に伸長可能な接続機構は、前記又は各鋏機構のうちの少なくとも1つに関連付けられた減衰要素を設けられ、
減衰要素は、それぞれ第1若しくは第2のストラット手段の上端と第2若しくは第1のストラット手段の下端との間、又はそれぞれ第1若しくは第2のストラット手段の上端と第2若しくは第1のフレーム手段上の固定点との間のうちのいずれかに動作可能に接続される。
【0010】
このことから、選択可能に伸長可能な接続機構の閉構成では、各ストラット手段の上端は、それぞれのトラック手段の上端に隣接して配置され、第1及び第2のフレーム手段は、隣接して且つ平行に延在し、
選択可能に伸長可能な接続機構の開構成では、各ストラット手段の上端は、それぞれのトラック手段の下端に向かって配置され、第1及び第2のフレーム手段は、平行だが離間して延在する。
【0011】
好ましい実施形態では、バイアス要素は、閉構成では、選択可能に伸長可能な接続機構の開構成でよりも更に伸長される引張ばね手段を備える。
【0012】
有利には、引張ばね手段は、それぞれ第1若しくは第2のストラット手段の上端と第2若しくは第1のストラット手段の下端との間、又はそれぞれ第1若しくは第2のストラット手段の上端と第2若しくは第1のフレーム手段上の固定点との間のうちのいずれかで伸長する。
【0013】
好ましくは、選択可能に伸長可能な接続機構は、2つの鋏機構を備える。
【0014】
有利には、2つの鋏機構は、装置のそれぞれの水平に離れたエッジに隣接して配置される。
【0015】
好ましくは、選択可能に伸長可能な接続機構は、2つの鋏機構のうちの前記又は1つに関連付けられた単一の減衰要素を設けられる。
【0016】
好ましい実施形態では、減衰要素は、第1の中空要素と、第1の中空要素の凹部内で移動可能にフィットするように輪郭形成された第2の要素とを備える。
【0017】
有利には、減衰要素は、中空円筒形要素と、中空円筒形要素の内腔内で同軸上に移動可能な円筒形棒要素とを備える。
【0018】
減衰要素は、細長い中空円筒形要素と、中空円筒形要素内で同軸上に移動する細長い円筒形棒要素とを備える。
【0019】
好ましくは、円筒形棒要素は、中空円筒形要素内で密嵌(close fit)、オプションとして締まり嵌め(interference fit)を形成する。
【0020】
中空円筒形要素内の円筒形棒要素の運動は、それぞれの要素間の摩擦によって支配され得る。
【0021】
中空円筒形要素内の円筒形棒要素の運動は、円筒形棒要素の内向きの運動によって中空円筒形要素内で圧縮された空気によって、及び/又は円筒形棒要素の外向きの運動によって中空円筒形要素内で希薄化された空気によって支配され得る。
【0022】
中空円筒形要素内の円筒形棒要素の運動は、円筒形棒要素と中空円筒形要素との間の幅の狭い隙間を通る変位された空気の通過によって支配され得る。
【0023】
好ましい実施形態では、装置は、互いに接触して又は隣接して延在する第1及び第2のフレーム手段を保持するように適合された解放可能なキャッチ手段を備える。
【0024】
有利には、キャッチ手段は、各々が第1のフレーム手段と第2のフレーム手段との間に延在する複数のラッチ手段を備える。
【0025】
有利には、ラッチ手段は、第1及び第2のフレーム手段を互いに向かって付勢することによって制御可能に係合解除可能である。
【0026】
有利には、ラッチ手段は、係合解除された第1及び第2のフレーム手段が1つにまとめられ、それぞれのフレーム手段に関連付けられたそれぞれのラッチ部分が接触すると、自動的に係合する。
【0027】
装置は、このことから、フラットビデオスクリーンがビデオウォールの各他のフラットビデオスクリーンと位置合わせされるように付勢されたときに位置合わせされた構成でロックするであろうが、その後位置合わせの内向きに変位されたときに解放するであろう。
【0028】
本発明の第2の態様では、壁又は他の概ね平面的な支持体中の凹部内にフラットビデオスクリーンを据え付けるための装置が提供され、フラットビデオスクリーンの正面視聴面は、壁又は他の概ね平面的な支持体の隣接する表面と同一平面上に延在し、
装置は、その正面視聴面とは反対側のフラットビデオスクリーンの背面に据え付け可能な第1のフレーム手段と、凹部内で壁又は他の支持体に据え付け可能な第2のフレーム手段と、第1のフレーム手段と第2のフレーム手段とを連結する伸長可能な接続機構とを備え、
伸長可能な接続機構は、正面視聴面が壁又は他の支持体の隣接する表面と同一平面上に延在する閉構成と、フラットビデオスクリーンが壁又は支持体から著しく外向きに変位される開構成との間で再構成可能であり、
伸長可能な接続機構は、1つ以上の鋏機構を備え、
前記又は各鋏機構は、各ストラット手段のそれぞれの中点に隣接して共に枢動可能に接続される第1及び第2のストラット手段を備え、
第1のストラット手段の使用中の下端が、第1のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、第2のストラット手段の使用中の下端が、第2のフレーム手段に枢動可能に据え付けられ、その一方で、
その使用中の下端から離れた第1のストラット手段の使用中の上端が、第2のフレーム手段の実質的に垂直のトラック手段を辿るように制約され、第2のストラット手段の使用中の上端が、第1のフレーム手段の実質的に垂直のトラック手段を辿るように制約され、
バイアス要素が、伸長可能な接続機構をその開構成に向かって付勢するように設けられ、
伸長可能な接続機構は、前記又は各鋏機構のうちの少なくとも1つに関連付けられた減衰要素を備え、
減衰要素は、それぞれ第1若しくは第2のストラット手段の上端と第2若しくは第1のストラット手段の下端との間、又はそれぞれ第1若しくは第2のストラット手段の上端と第2若しくは第1のフレーム手段上の固定点との間のうちのいずれかに延在する。
【0029】
本発明の実施形態をここで、例として、及び添付の図面の図を参照して、より具体的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】閉構成における、本発明のフラットビデオスクリーン据え付け台の等角図である。
【
図2】開構成における、
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の等角図である。
【
図3】
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の正面立面図である。
【
図4】
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の背面立面図である。
【
図5A】閉構成における、
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の右側立面図である。
【
図5B】開構成における、
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の右側立面図である。
【
図6A】閉構成における、
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の上方からの平面図である。
【
図6B】開構成における、
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の上方からの平面図である。
【
図7】その駆動及び減衰機構を明らかにする角度で眺め、明確さのために部分的に切断された構成で示す、
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台の正面等角図である。
【
図8】部分的に切断された駆動及び減衰機構をより詳細に示す、
図7のフラットビデオスクリーン据え付け台の切り抜き等角図である。
【
図9】
図7のフラットビデオスクリーン据え付け台から分離された減衰機構の等角図である。
【
図10A】
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台のキャッチ機構の2つのインターロック可能な構成要素を示す切り抜き等角図である。
【
図10B】
図1のフラットビデオスクリーン据え付け台のキャッチ機構の2つのインターロック可能な構成要素を示す切り抜き等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
ここで図、特に
図1及び2を参照すると、本発明を具現化する据え付け装置1が、それぞれ閉構成及び開構成で示されている。
【0032】
閉構成では、据え付け装置1は、各々が複数の金属ストラット、ストリップ、及びチャネルから構成された従来の構造を有する概ね矩形の第1の又は正面フレーム要素2及び概ね矩形の第2の又は背面フレーム要素3を備えることが見て取れる。
【0033】
正面フレーム要素2は、従来の固定要素及びアパーチャ4の適切な選択を使用して正面フレーム要素2に任意の標準的なフラットビデオスクリーンを据え付けることができるように配置された複数のアパーチャ4を設けられる。
【0034】
同様に、背面フレーム要素3は、ここでも特定の支持構造又は壁に適切に選択された従来の固定要素を使用して支持面に背面フレーム要素3が据え付けられ得るように配置された複数のアパーチャ5を設けられる。
【0035】
開構成では、
図2に示すように、正面2及び背面3フレーム要素をより明確に区別することができるだけでなく、ここではフレーム要素2、3を連結する機構が見える(注記:
図2では依然として見えない据え付け装置1の構造の更なる要素があり、
図7~9の文脈で以下に説明する)。
【0036】
この機構は、ここで、各フレーム要素2、3のそれぞれの水平に対向するエッジに隣接して位置する2つの鋏機構6を備える。この例における各鋏機構6は、3つの細長いストラット要素を備え、2つのより幅の狭い第1のストラット要素7が、より幅の広い第2のストラット要素8の両側に配置される。
【0037】
3つのストラット要素7、8、7は、枢動ピン9によってそれらのそれぞれの中点に隣接して共に枢動可能に接合される。第1のストラット要素7は、互いに平行に延在し、それぞれの横断プレート10によってそれらのそれぞれの上端及び下端に隣接して連結される。
【0038】
各第1のストラット要素7は、第1の枢動軸11によって正面フレーム要素2にその使用中の下端に隣接して枢動可能に据え付けられる。
【0039】
同様に、第2のストラット要素8は、第2の枢動軸12によって背面フレーム要素3にその使用中の下端に隣接して枢動可能に据え付けられる。
【0040】
第1のストラット要素7は、背面フレーム要素3中に形成されたそれぞれの細長い垂直スロット13でそれらのそれぞれの上端に隣接して各々係合され、その一方で、第2のストラット要素8は、正面フレーム要素2中に形成されたそれぞれの細長い垂直スロット14でその上端と係合される。いずれの場合にも、ストラット要素7、8、7のそれぞれの上端は、それぞれのスロット13、14に沿って上下に移動するように制約される。
【0041】
このことから、
図5A及び5Bにおいてより明確に見て取れるように、
図1及び5Aの閉構成では、鋏機構6のストラット要素7、8、7は全て、今は隣接している正面フレーム要素2と背面フレーム要素3との間にほぼ垂直に位置合わせされる。第2のストラット要素8の上端は、垂直スロット14の上端に隣接して位置し、第1のストラット要素7の上端は、垂直スロット13の上端に隣接して位置する(しかし、
図5Aの図では、それは、第1のストラット要素7自体の後ろに隠されている)。
【0042】
図2及び5Bの開構成では、しかしながら、ストラット要素7、8、7は、対角線上に延在し、正面2及び背面3フレーム要素を良く離間する。第2のストラット要素8の上端は、ここでは、垂直スロット14の下端に位置し、第1のストラット要素7の上端は、垂直スロット13の下端に位置する。
【0043】
それぞれの枢動軸11、12によるフレーム要素2、3へのストラット要素7、8、7のそれぞれの下端の枢動接続と、枢動ピン9によるそれらのそれぞれの中点に隣接したストラット要素7、8、7の枢動接続とを与えられると、鋏機構6の開及び閉が、全体を通して背面フレーム要素3の平面に平行を維持する、正面フレーム要素2の平面で行われる。
【0044】
図3及び4は、据え付け装置1の正面図及び背面図をそれぞれ示す。正面2及び背面3フレーム要素中のそれぞれのアパーチャ4、5のロケーションは、これらの図においてより明確に区別され得る。
【0045】
上方からの据え付け装置1を示す
図6A及び6Bは、ここでも、正面2及び背面3フレーム要素がどのように閉構成で近く隣接して保持され、開構成で離間され、鋏機構6によって位置に維持されるかを示す。
【0046】
図6Bはまた、閉構成で据え付け装置1を選択可能に保持するためのラッチ機構の一部である第1のラッチ要素15を示す。第1のラッチ要素15は、正面フレーム要素2に向かって方向付けられた背面フレーム要素3の面上に位置する。反対に、第2のラッチ要素16は、背面フレーム要素3に向かって方向付けられた正面フレーム要素2の面上に位置し、そのため、ラッチ要素15、16は、据え付け装置1の閉構成で交わる(meet)であろう。(第2のラッチ要素16の一部分は、
図6Bでは正面フレーム要素2の構造要素間にちょうど見える)。
【0047】
ここで据え付け装置の僅かに右上の視点からの
図7及び8(
図8は
図7の一部の拡大図である)を参照すると、本発明のこの実施形態の最も特徴的なものを含むそれらの機構の更なる詳細を見て取ることができる。(注記:いくつかの構成要素が、これらの特定の詳細をより明確に表示するために、これらの図において取り除かれているか、又は部分的に解体されている)。
【0048】
据え付け装置1は、開構成で示し、
図7の左には、鋏機構6のうちの一方が見える。第2の枢動軸12によって背面フレーム要素3に枢動可能に据え付けられ、垂直に対してある角度で延在し、第1のストラット要素7のうちの一方と交わる、第2のストラット要素8が見え、交わる場所において、第1のストラット要素7及び第2のストラット要素8は、枢動ピン9によって共に枢動可能に接続される。第2のストラット要素8のうちの上端は、正面フレーム要素2の一部の後ろに隠されている。
【0049】
その上端が細長い垂直スロット13と係合される場所から下向きの角度で延在する第1のストラット要素7のうちの一方も見える(これは開構成であるので、第1のストラット要素7はスロット13の下端にある)。他方の第1のストラット要素7は正面フレーム要素2の一部によって隠されているが、2つの第1のストラット要素7のそれぞれの上端間に延在する横断プレート10は見える。
【0050】
また
図7では、正面フレーム要素に向かって方向付けられた背面フレーム要素3の面上のおおよそ中心に位置する第1のラッチ要素15をここでも見て取れる。
【0051】
図7及び8の右側には、第2の枢動軸12からある角度で上向きに延在するそれぞれの鋏機構6の第2のストラット要素8が見えるが、更なる詳細をより良く示すために、2つの第1のストラット要素7が省略されている。
【0052】
ねじ山ピン(threaded pin)又は棒17が、この鋏機構6の2つの垂直スロット13を通って水平に延在する。第1のストラット要素7の各々は、垂直スロット13の外側に、及びねじ山ピン17の端部に隣接して、ねじ山ピン17に枢動可能に据え付けられるであろう。
【0053】
この実施形態の鋏機構6の運動は、引張ばね18によって駆動される。引張ばね18は、ねじ山ピン17の中心位置から吊り下がるものとして
図7及び8に示す。しかしながら、使用時、引張ばね18の下端は、下方ねじ山ピン棒19の周囲に引っかけられ、下方ねじ山ピン棒19は、第1のねじ山ピン17に平行に延在するが、背面フレーム要素3に締結される。一連のアパーチャ20は、ねじ山ピン17から更に離れて下方ねじ山ピン19を受け入れるための代替のロケーションを提供する。
【0054】
引張ばね18がねじ山ピン17に一端において、及び下方ねじ山ピン19に他端において接続されると、それは明らかに引張状態にあり、ねじ山ピン17、19に互いに向かって動くように付勢するであろう。据え付け装置1及び鋏機構6が示すように開構成にある間、ねじ山ピン17は、細長い垂直スロット13の下端にあり、ばね18の張力を最小化するが、閉構成では、ねじ山ピン17(及びそれに接続された第1のストラット要素7の上端)は、垂直スロット13の上端に隣接し、このことから、ばね18を伸長させ、より大きい張力下に置くであろう。下方ねじ山ピン19が他のアパーチャ20のうちの1つ中に位置付けられる場合、ばね18の伸長及び従って張力が、それだけより大きくなるであろう。
【0055】
このことから、引張ばね18は、下向きにねじ山ピン17(及び故に第1のストラット要素7の上端)を付勢し、開構成に向かって鋏機構6(及び従って据え付け装置1全体)をバイアスする。結果として、閉構成では、正面2及び背面3フレーム要素が互いからラッチ解除されると(詳細は以下を参照)、据え付け装置1は、開構成に向かって自動的に動かされる。
【0056】
しかしながら、これが急激に又は強制的に発生し得るリスクがあり、据え付け装置1に、壁又は他の支持体に対してそれを保持する固定要素に、それに据え付けられたフラットビデオスクリーンに、又は据え付け装置1とフラットビデオスクリーンとの間の固定要素に損傷を与えるリスクがある。過度に力強い又は突然の動きは、据え付け装置1をラッチ解除したばかりの操作者の負傷さえ引き起こす可能性がある。より弱い引張ばね18を使用して課される力を下げることは、満足のいくものではないことが分かっている。
【0057】
鋏機構は、従って、運動減衰ユニット21も備え付けられる。(注記:
図7及び8では、これも明確さのために完全には係合しないように示す)。
【0058】
運動減衰ユニット21の基本構造は、
図9に示す。細長い真っ直ぐな円筒形棒22は、中空円筒形本体23の円筒形内腔中に同軸上に受け入れられ、棒22は、内腔内における密嵌である。このことから、棒22が円筒形本体23の内腔中に更に動かされる場合、この運動は、部分的に摩擦によって、及び部分的に棒22による内腔内に閉じ込められた空気の圧縮によって対抗され、棒22を外向きに付勢する力を生むであろう。内腔から圧縮された空気のうちのいくらかが漏れることを棒22が許容する場合、これは、棒22と内腔との間の非常に小さい隙間を通過しなければならず、ここでも、棒22の内向き/下向きの運動は対向される。
【0059】
図8に示すように、運動減衰ユニット21の円筒形本体23は、背面フレーム要素3に、引張ばね18の近くに締結される。
図8に示す特定の例では、キャップ24が、棒22の上端上に、円筒形本体23から離れて設けられる。引張ばね18が接続され、鋏機構6が閉構成にあり、ねじ山ピン17が垂直スロット13の上端に位置するとき、このキャップ24は、ねじ山ピン17の真下にフィットするであろう。このことから、引張ばね18が下向きにねじ山ピン17(及び故に第1のストラット要素7の接続された上端)を引っ張ることを可能にされると、これは、円筒形本体23の内腔中に棒22を付勢するであろう。
【0060】
運動減衰ユニット21は、このことから、ねじ山ピン17及び第1のストラット要素7の上端の下向きの運動、並びに故に鋏機構6及び閉構成から開構成までの据え付け装置1全体の運動に対抗し、この運動を遙かにより滑らかに且つより制御されたものにする。引張ばね18及び運動減衰ユニット21の適切なバランスにより、据え付け装置1の開構成への動きは、所望の速度に調整することができ、上記で説明したように、ギクシャクさ及び衝撃及び潜在的な損傷を回避することができる。
【0061】
図10A及び10Bは、第1及び第2のラッチ要素15、16をより詳細に示す。正面フレーム要素2上に位置する第2のラッチ要素16は、使用時にガイドピン25が隣接するその先端から下向きに延在する外向きの突出部を備える。背面フレーム要素3上に位置する第1のラッチ要素15は、その上面中に形成された一連のガイドトラック26、28、29を有する使用中の水平なフラットプレートを備える。ラッチ要素15、16は、正面2及び背面3フレーム要素が接近し、据え付け装置1の閉構成に入ると、第2のラッチ要素16のガイドピン25が第1のラッチ要素15のガイドトラック26、28、29に入り、それらを辿るように位置合わせされる。
【0062】
ガイドピン25はまず、幅の広い進入トラック26に入る。進入トラック26は、内向きに幅が狭まり、ガイドピン25は、ガイドトラック26、28、29間に画定されたガイド本体27の第1の角度面に接触する。これは、ガイドピン25をガイド本体27の周囲から進入トラック26の内端に進ませ、ここで、ガイドピン25は、ガイド本体27の内向き側上を概ね横断して延在する係合トラック28と交わる。フレーム要素2、3及び故にラッチ要素15、16が共に付勢されると、ガイドピン25は、係合トラック28の内向き面上の第1の凹部中に進ませられる。
【0063】
使用者が次いでフレーム要素2、3を共に付勢することを止めると、引張ばね18によって生成されたバイアスは、ここで、フレーム要素2、3及びラッチ要素15、16を離れるように付勢し戻し、ガイドピン25は、外向きに動く。しかしながら、係合トラック28の輪郭に起因して、これは、ガイドピン25がガイド本体27の反対側(reverse)上の第2の角度面に接触することをもたらし、ガイドピン25が外向きに移動することを防止し、代わりにガイドピン25をガイド本体27の内向き面上の保持凹部中に進ませ、その中にガイドピン25が保持される。このことから、ラッチ要素15、16及びフレーム要素2、3は、閉構成において共にロックされる。
【0064】
このラッチ機構を開くために、使用者は、再度、フレーム要素2、3を共に付勢する。ガイドピン25は、このことから、ガイドピン25が保持されたガイド本体27中の保持凹部から内向きに動く。ガイド本体27に沿った保持凹部のロケーションに起因して、しかしながら、これは、第1の凹部から横方向に分離された、係合トラック28の内向き面中の第2の凹部中にガイドピン25を動かす。この第2の凹部は、使用者がフレーム要素2、3を共に付勢することを止め、引張ばね18がそれらを互いから離すように再び付勢することができると、ガイドピン25がここで、その中の保持凹部に戻るのではなく、ガイド本体27の周囲に戻るように通じる解放トラック29と位置合わせされるように位置する。解放トラック29は、解放トラック29がその口に隣接する進入トラック26に合流する地点にガイドピン25を外向きに進ませ、ガイドピン25は、もはやガイドトラック26、28、29によって制約されない。ラッチ機構は、このように解放され、据え付け装置1は、運動減衰ユニット21の制御効果によって緩和された、引張ばね18によって提供されるバイアス下で、開構成へと自由に動くことができる。
【0065】
このことから、使用者は、「閉じられた」据え付け装置1を正面フレーム要素2(又はそれに据え付けられたフラットビデオスクリーン)に対する短時間の圧力で簡単に開き得、ラッチ機構を解放し、その後、据え付け装置は、滑らかに開き、フラットビデオスクリーンの背面へのアクセスを可能にし、そのため、フラットビデオスクリーンを修理又は交換のために取り外すことができる。据え付け装置1は、次いで、ラッチ機構が再び係合するまでその開くためのバイアスに対して据え付け装置1が閉じられるように付勢することによって簡単に再び閉じられ得、据え付け装置1は、次いで、ラッチ機構が再び作動するまで「閉じられた」ままであろう。
【0066】
この構成は、据え付け装置1がビデオウォールアレイ内にフラットビデオスクリーンを保持しているときに、又は構造中の凹部内にフラットビデオスクリーンを保持しているときに等しく良く機能する。据え付け装置1は、構築が比較的容易であり、経済的且つ信頼性の高いものにし、損傷及び負傷のリスクがあり得る過度に突然、急激、且つ制御されていない動きなど、既存のシステムの欠点を回避するであろう。
【外国語明細書】