IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ KYB−YS株式会社の特許一覧 ▶ 学校法人東海大学の特許一覧

<>
  • 特開-歩行補助装置 図1
  • 特開-歩行補助装置 図2
  • 特開-歩行補助装置 図3
  • 特開-歩行補助装置 図4
  • 特開-歩行補助装置 図5
  • 特開-歩行補助装置 図6
  • 特開-歩行補助装置 図7
  • 特開-歩行補助装置 図8
  • 特開-歩行補助装置 図9
  • 特開-歩行補助装置 図10
  • 特開-歩行補助装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117699
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】歩行補助装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/62 20060101AFI20220804BHJP
   B25J 11/00 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
A61F2/62
B25J11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021014333
(22)【出願日】2021-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】000155609
【氏名又は名称】KYB-YS株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000125369
【氏名又は名称】学校法人東海大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 靖
(72)【発明者】
【氏名】福沢 祐二
(72)【発明者】
【氏名】荒川 拓也
(72)【発明者】
【氏名】小金澤 鋼一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 澪生
【テーマコード(参考)】
3C707
4C097
【Fターム(参考)】
3C707AS38
3C707HS13
3C707HT36
3C707XK03
3C707XK06
3C707XK13
3C707XK14
3C707XK27
3C707XK45
3C707XK62
4C097AA02
4C097BB02
4C097BB09
4C097CC08
4C097CC18
4C097TA05
4C097TB08
4C097TB13
(57)【要約】
【課題】使用者の歩行動作の違いに合わせた動きが可能な歩行補助装置を提供する。
【解決手段】使用者の大腿部に取り付けられる支持部材2と、支持部材2に対して屈曲方向及び伸展方向に回動可能に連結される下腿部材3と、支持部材2と下腿部材3との間に設けられ、支持部材2に対して下腿部材3が屈曲方向に回動すると収縮する油圧シリンダ7と、第1ハウジング111と第1ハウジング111の内周を移動するスプール121とを有し、第1ハウジング111に対するスプール121の位置によって油圧シリンダ7の作動油の流れを切り換える切換弁110と、を備え、切換弁110は、油圧シリンダ7が収縮しようとするときの作動油の流れを遮断する遮断位置110aと、油圧シリンダ7が収縮するときの作動油の流量を絞る絞り位置110b,110c,110dと、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の大腿部に取り付けられる支持部材と、
前記支持部材に対して屈曲方向及び伸展方向に回動可能に連結される下腿部材と、
前記支持部材と前記下腿部材との間に設けられ、前記支持部材に対して前記下腿部材が屈曲方向に回動すると収縮する第1液圧シリンダと、
本体部と前記本体部の内周を移動するスプールとを有し、前記本体部に対する前記スプールの位置によって前記第1液圧シリンダの液体の流れを切り換える切換弁と、
を備え、
前記切換弁は、前記第1液圧シリンダが収縮しようとするときの液体の流れを遮断する遮断位置と、前記第1液圧シリンダが収縮するときの液体の流量を絞る絞り位置と、を有する、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項2】
請求項1に記載の歩行補助装置であって、
前記下腿部材に対して底屈方向及び背屈方向に回動可能に連結される足部材と、
前記下腿部材と前記足部材との間に設けられ、前記下腿部材に対して前記足部材が背屈方向に回動すると収縮する第2液圧シリンダと、
前記第1液圧シリンダが収縮するときに液体を排出する一方側圧力室と前記第2液圧シリンダが収縮するときに液体を排出する一方側圧力室とを連通させる第1連通路と、
前記第1液圧シリンダが収縮するときに液体が供給される他方側圧力室と前記第2液圧シリンダが収縮するときに液体が供給される他方側圧力室とを連通させる第2連通路と、
前記第2連通路と前記第1連通路とを連通させる第3連通路と、
を更に備え、
前記切換弁は、前記第3連通路に設けられて前記第1連通路から前記第2連通路に流れる液体の流れを切り換える、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項3】
請求項2に記載の歩行補助装置であって、
前記絞り位置は、液体の絞り量が互いに異なる複数の絞り位置を有する、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の歩行補助装置であって、
前記切換弁は、前記第1液圧シリンダと前記第2液圧シリンダとの少なくとも一方が伸長するときの液体の流れを許容して収縮するときの液体の流れを遮断する逆止弁を更に有する、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項5】
請求項4に記載の歩行補助装置であって、
前記逆止弁は、前記スプール内に設けられる、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか一つに記載の歩行補助装置であって、
前記下腿部材に対して伸展方向に回動するように前記支持部材を付勢する第1付勢部材と、
前記下腿部材に対して底屈方向に回動するように前記足部材を付勢する第2付勢部材と、
を更に備える、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項7】
請求項2から6のいずれか一つに記載の歩行補助装置であって、
前記切換弁は、前記第1液圧シリンダの伸縮方向が長手方向となるように前記第1液圧シリンダに取り付けられる、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【請求項8】
請求項2から7のいずれか一つに記載の歩行補助装置であって、
前記第1液圧シリンダに取り付けられて前記第1液圧シリンダと前記第2液圧シリンダとの少なくとも一方が収縮するときに液体を貯留する蓄圧器を更に備え、
前記切換弁は、前記第1液圧シリンダの前方又は後方に設けられ、
前記蓄圧器は、前記第1液圧シリンダを挟んで前記切換弁とは反対の位置に設けられる、
ことを特徴とする歩行補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の歩行動作を補助する歩行補助装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、足底部位置に配置される入力シリンダと、大腿側リンクと下腿側リンクとの間に配置される出力シリンダと、を備える膝継手が開示されている。この膝継手では、歩行動作中に入力シリンダが床反力により圧縮されると、出力シリンダが大腿側リンクに伸展トルクを発生させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-233421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、歩行時における使用者の膝関節部の動きは、歩行速度や歩幅の違いによって異なる。しかしながら、特許文献1の膝継手では、歩行中に足が地面に着いて体重がかかっている立脚期には、使用者の足底部が地面に着いていることにより入力シリンダが圧縮されて、出力シリンダが膝関節部を伸展させる方向に伸長することで、膝が曲がる膝折れが防止される。そのため、踵が着いてからつま先が離れるまで、若しくはつま先が着いてから踵が離れるまでの足底部が地面に着いている間は、膝を曲げることができない。即ち、使用者の歩行動作の違いに合わせて動きを変更することは困難である。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、使用者の歩行動作の違いに合わせた動きが可能な歩行補助装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、使用者の大腿部に取り付けられる支持部材と、支持部材に対して屈曲方向及び伸展方向に回動可能に連結される下腿部材と、支持部材と下腿部材との間に設けられ、支持部材に対して下腿部材が屈曲方向に回動すると収縮する第1液圧シリンダと、本体部と本体部の内周を移動するスプールとを有し、本体部に対するスプールの位置によって第1液圧シリンダの液体の流れを切り換える切換弁と、を備え、切換弁は、第1液圧シリンダが収縮しようとするときの液体の流れを遮断する遮断位置と、第1液圧シリンダが収縮するときの液体の流量を絞る絞り位置と、を有する。
【0007】
この発明では、切換弁を遮断位置に切り換えた場合には、第1液圧シリンダが収縮しようとするときの液体の流れが遮断される。そのため、支持部材に対して下腿部材が屈曲方向に回動できない。一方、切換弁を絞り位置に切り換えた場合には、第1液圧シリンダが収縮しようとするときの液体の流量が絞られる。そのため、支持部材に対して下腿部材が屈曲方向に緩やかに回動する。このように、切換弁を遮断位置と絞り位置とに切り換えることで、歩行速度や歩幅の違いによって異なる使用者の膝関節部の動きに合わせた動きをすることができる。
【0008】
また、本発明は、下腿部材に対して底屈方向及び背屈方向に回動可能に連結される足部材と、下腿部材と足部材との間に設けられ、下腿部材に対して足部材が背屈方向に回動すると収縮する第2液圧シリンダと、第1液圧シリンダが収縮するときに液体を排出する一方側圧力室と第2液圧シリンダが収縮するときに液体を排出する一方側圧力室とを連通させる第1連通路と、第1液圧シリンダが収縮するときに液体が供給される他方側圧力室と第2液圧シリンダが収縮するときに液体が供給される他方側圧力室とを連通させる第2連通路と、第2連通路と第1連通路とを連通させる第3連通路と、を更に備え、切換弁は、第3連通路に設けられて第1連通路から第2連通路に流れる液体の流れを切り換える。
【0009】
この発明では、使用者が前方へ歩行する際、前方に踏み出した足部材の底部が地面に着くときには、足首関節部は底屈方向に回動しており膝関節部は軽度に屈曲している。使用者が更に前進すると、足首関節部が背屈方向に回動し膝関節部は伸展方向に回動する。このとき、切換弁が遮断位置に切り換えられていると、第2液圧シリンダが徐々に収縮するのに伴い、第2液圧シリンダから排出された液体が第1連通路を介して第1液圧シリンダに移動することで、第1液圧シリンダは徐々に伸長する。よって、第1液圧シリンダ及び第2液圧シリンダは、膝関節部及び足首関節部に、使用者の歩行動作に合った動きをさせることができる。
【0010】
また、本発明では、絞り位置は、液体の絞り量が互いに異なる複数の絞り位置を有する。
【0011】
この発明では、例えば使用者が階段を降りる場合には、足首関節部が背屈方向に回動すると共に膝関節部が屈曲方向に回動する動作が要求される。このような場合に、切換弁が絞り量の異なる複数の絞り位置を有することで、第1液圧シリンダの一方側圧力室から排出された液体を、平地を歩行する場合とは異なる絞り量で第1液圧シリンダの他方側圧力室に供給することができる。よって、平地を歩行する場合だけでなく、階段を昇降する場合にも、使用者は、歩行補助装置を用いて自然な歩行動作をとることができる。
【0012】
また、本発明では、切換弁は、第1液圧シリンダと第2液圧シリンダとの少なくとも一方が伸長するときの液体の流れを許容して収縮するときの液体の流れを遮断する逆止弁を更に有する。
【0013】
この発明では、逆止弁が設けられることで、第2液圧シリンダの状態に関わらず第1液圧シリンダを伸長させることができる。よって、足首関節部の動きとは関係なく膝関節部を進展させる動作を速やかに行うことができる。
【0014】
また、本発明では、逆止弁は、スプール内に設けられる。
【0015】
この発明では、逆止弁がスプール内に設けられることで、歩行補助装置の小型軽量化が可能である。
【0016】
また、本発明は、下腿部材に対して伸展方向に回動するように支持部材を付勢する第1付勢部材と、下腿部材に対して底屈方向に回動するように足部材を付勢する第2付勢部材と、を更に備える。
【0017】
この発明では、第1付勢部材が下腿部材に対して支持部材を伸展方向に付勢し、第2付勢部材が下腿部材に対して足部材を底屈方向に付勢することで、遊脚期(足が地面から離れたとき)に膝関節部及び足首関節部を自然な状態に戻すことができる。
【0018】
また、本発明では、切換弁は、第1液圧シリンダの伸縮方向が長手方向となるように第1液圧シリンダに取り付けられる。
【0019】
この発明では、切換弁の長手方向が第1液圧シリンダの伸縮方向と一致しているので、切換弁が第1液圧シリンダに沿って設けられ、第1液圧シリンダから大きく突出することを防止できる。
【0020】
また、本発明は、第1液圧シリンダに取り付けられて第1液圧シリンダと第2液圧シリンダとの少なくとも一方が収縮するときに液体を貯留する蓄圧器を更に備え、切換弁は、第1液圧シリンダの前方又は後方に設けられ、蓄圧器は、第1液圧シリンダを挟んで切換弁とは反対の位置に設けられる。
【0021】
この発明では、切換弁と蓄圧器とが第1液圧シリンダを挟んで前後に設けられる。これにより、切換弁と蓄圧器とが膝関節部の屈曲動作及び伸長動作の邪魔をすることを防止できる。また、切換弁と蓄圧器とが第1液圧シリンダに沿って設けられ、健常者の脚と同様の形状にすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、使用者の歩行動作の違いに合わせた動きが可能な歩行補助装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の実施形態に係る歩行補助装置の右側面図である。
図2図2は、図1における正面図である。
図3図3は、図1における背面図である。
図4図4は、図1において下腿部材が屈曲方向に回動し足部材が背屈方向に回動した状態を示す図である。
図5図5は、図1の歩行補助装置に長さ調整部材が挿入された状態を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る歩行補助装置の液圧回路である。
図7図7は、切換弁の断面図であり、スプールが遮断位置にある状態を示す図である。
図8図8は、切換弁の断面図であり、スプールが絞り位置にある状態を示す図である。
図9図9は、切換弁の断面図であり、スプールが他の絞り位置にある状態を示す図である。
図10図10は、切換弁の断面図であり、スプールが他の絞り位置にある状態を示す図である。
図11図11は、蓄圧器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図1から図11を参照して、本発明の実施形態に係る歩行補助装置としての油圧義足(液圧義足)1について説明する。油圧義足1では、液体として作動油が用いられる。非圧縮性流体であればよいので、作動油に代えて、作動水など他の液体を用いてもよい。
【0025】
以下では、大腿部に対して下腿部を曲げる方向(脹脛を大腿部に近付ける方向)を「屈曲方向」と称し、大腿部に対して下腿部を伸ばす方向(脹脛を大腿部から離す方向)を「伸展方向」と称する。また、下腿部に対して足部を曲げる方向(つま先を下腿部に近付ける方向)を「背屈方向」と称し、下腿部に対して足部を伸ばす方向(つま先を下腿部から離す方向)を「底屈方向」と称する。また、足が地面に着いているときを「立脚期」と称し、足が地面から離れているときを「遊脚期」と称する。
【0026】
まず、図1から図5を参照して、油圧義足1の全体構成について説明する。
【0027】
図1は、油圧義足1の右側面図である。図2は、図1における正面図である。図3は、図1における背面図である。図4は、図1において下腿部材3が屈曲方向に回動し足部材4が背屈方向に回動した状態を示す図である。図5は、図1の油圧義足1に長さ調整部材33aが挿入された状態を示す図である。
【0028】
図1から図3に示すように、油圧義足1は、大腿骨を切断した大腿切断の使用者が用いる大腿義足である。油圧義足1は、支持部材2と、下腿部材3と、足部材4と、膝関節部5と、足首関節部6と、第1液圧シリンダとしての油圧シリンダ7と、第2液圧シリンダとしての油圧シリンダ8と、第1付勢部材としてのコイルばね9と、第2付勢部材としてのコイルばね10と、液圧回路としての油圧回路100(図6参照)と、切換弁110と、蓄圧器としてのアキュムレータ140と、を備える。
【0029】
支持部材2は、使用者の大腿部に取り付けられて大腿部を支持する。支持部材2の上部には、使用者の大腿部の断端(切断箇所)を装着するソケット(図示省略)が取り付けられる。支持部材2は、油圧シリンダ7の後述するロッド72の先端部72a(図3参照)が回動可能に取り付けられるシリンダ取付部21を有する。シリンダ取付部21は、支持部材2の後端部近傍に設けられる。
【0030】
支持部材2は、下腿部材3の後述する回動規制部34aと当接する回動規制部22を有する。回動規制部22は、支持部材2の前端部近傍に設けられる。回動規制部22は、下腿部材3の回動規制部34aと当接したときに、下腿部材3の伸展方向への回動を規制する(図1に示す状態)。
【0031】
下腿部材3は、支持部材2に対して屈曲方向及び伸展方向に回動可能に連結される。下腿部材3は、油圧シリンダ7の後述するシリンダ部71(一方の端部)を支持する第1フレーム31と、油圧シリンダ8の後述するシリンダ部81(一方の端部)を支持する第2フレーム32と、第1フレーム31と第2フレーム32との間に設けられる長さ調整機構33と、を有する。
【0032】
第1フレーム31は、回動軸51を介して支持部材2と連結される。第1フレーム31は、回動軸51を中心として支持部材2に対して回動する(図4参照)。第1フレーム31は、一対の側部部材34と、側部部材34の下端部どうしを連結する下端部材35と、を有する。
【0033】
側部部材34は、支持部材2を介して入力される使用者の体重を受ける。一対の側部部材34の間には、油圧シリンダ7が設けられる。一対の側部部材34の間には、シリンダ支持軸38が挿通する。シリンダ支持軸38には、油圧シリンダ7のシリンダ部71が回動可能に連結される。
【0034】
下端部材35は、一対の側部部材34を下方から支持する。下端部材35は、第2フレーム32の後述する上端部材37と上下方向に対向する。下端部材35には、長さ調整機構33の上端部33bが連結される。
【0035】
第2フレーム32は、長さ調整機構33を介して第1フレーム31の下部に連結される。第2フレーム32は、一対の側部部材36と、側部部材36の上端部どうしを連結する上端部材37と、を有する。
【0036】
側部部材36は、上端部材37を下方から支持する。側部部材36は、上端部材37を介して入力される使用者の体重を受ける。一対の側部部材36の間には、油圧シリンダ8が設けられる。一対の側部部材36の間には、シリンダ支持軸39が挿通する。シリンダ支持軸39には、油圧シリンダ8のシリンダ部81が回動可能に連結される。
【0037】
側部部材36は、足部材4の後述する回動規制部41と当接する回動規制部36aと、足部材4の後述する回動規制部42と当接する回動規制部36bと、を有する。
【0038】
上端部材37は、第1フレーム31の下端部材35と上下方向に対向する。上端部材37には、長さ調整機構33の下端部33cが連結される。
【0039】
長さ調整機構33は、長さ調整部材33a(図5参照)を有する。長さ調整機構33では、長さ調整部材33aを異なる長さのものに交換可能である。これにより、使用者の反対側の脚の長さに応じて長さ調整部材33aの長さを調整することで、使用者の左右の脚の長さを合わせることができる。
【0040】
油圧シリンダ7のシリンダ部71を支持する第1フレーム31と、油圧シリンダ8のシリンダ部81を支持する第2フレーム32とは、長さ調整部材33aを挟んで別々に設けられる。そのため、長さ調整部材33aを調整することで、油圧シリンダ7及び油圧シリンダ8の大きさを変更することなく、下腿部材3の長さだけを変更することができる。
【0041】
足部材4は、下腿部材3に対して底屈方向及び背屈方向に回動可能に連結される。足部材4は、回動軸61を介して下腿部材3と連結される。足部材4は、回動軸61を中心として下腿部材3に対して回動する(図4参照)。
【0042】
足部材4は、靴などを装着可能なように、健常者の足と同様の形状に形成される。足部材4は、油圧シリンダ8の後述するロッド82の先端部82a(図1参照)が回動可能に取り付けられるシリンダ取付部43を有する。シリンダ取付部43は、足部材4において回動軸61を介して下腿部材3と連結される位置よりも前方に設けられる。
【0043】
足部材4は、下腿部材3の回動規制部36aと当接する回動規制部41と、下腿部材3の回動規制部36bと当接する回動規制部42と、を有する。回動規制部41は、下腿部材3の前方に設けられる。回動規制部41は、下腿部材3の回動規制部36aと当接したときに、足部材4の背屈方向への回動を規制する。回動規制部42は、下腿部材3の後方に設けられる。回動規制部42は、下腿部材3の回動規制部36bと当接したときに、足部材4の底屈方向への回動を規制する。
【0044】
膝関節部5は、回動軸51を有する。回動軸51は、支持部材2と下腿部材3とを屈曲方向及び伸展方向に回動可能に連結する。
【0045】
足首関節部6は、回動軸61を有する。回動軸61は、下腿部材3と足部材4とを底屈方向及び背屈方向に回動可能に連結する。
【0046】
油圧シリンダ7は、支持部材2と下腿部材3との間に設けられる。油圧シリンダ7が収縮すると、下腿部材3が支持部材2に対して屈曲方向に回動する。油圧シリンダ7が伸長すると、下腿部材3が支持部材2に対して伸展方向に回動する。油圧シリンダ7は、シリンダ部71と、ロッド72と、を有する。
【0047】
シリンダ部71は、一対の側部部材34の間に設けられる。シリンダ部71ついては、図6の油圧回路100を参照しながら、後で詳細に説明する。
【0048】
ロッド72は、シリンダ部71に対して進退する。ロッド72がシリンダ部71から退出すると、油圧シリンダ7は伸長する。一方、ロッド72がシリンダ部71に進入すると、油圧シリンダ7は収縮する。
【0049】
油圧シリンダ7には、切換弁110と、アキュムレータ140と、が取り付けられる。切換弁110とアキュムレータ140とは、油圧シリンダ7と一体に設けられる。これに代えて、切換弁110とアキュムレータ140とを、油圧シリンダ8に取り付けてもよい。
【0050】
切換弁110は、油圧シリンダ7の伸縮方向が長手方向となるように油圧シリンダ7に取り付けられる。これにより、切換弁110の長手方向が油圧シリンダ7の伸縮方向と一致しているので、切換弁110が油圧シリンダ7に沿って設けられ、油圧シリンダ7から大きく突出することを防止できる。
【0051】
アキュムレータ140は、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が収縮するときに作動油を貯留する。
【0052】
切換弁110は、油圧シリンダ7の前方に設けられ、アキュムレータ140は、油圧シリンダ7の後方に設けられる。これに代えて、切換弁110を油圧シリンダ7の後方に設けて、アキュムレータ140を油圧シリンダ7の前方に設けてもよい。即ち、切換弁110は、油圧シリンダ7の前方又は後方に設けられ、アキュムレータ140は、油圧シリンダ7を挟んで切換弁110とは反対の位置に設けられる。これにより、切換弁110とアキュムレータ140とが膝関節部5の屈曲動作及び伸長動作の邪魔をすることを防止できる。また、切換弁110とアキュムレータ140とが油圧シリンダ7に沿って設けられ、健常者の脚と同様の形状にすることができる。
【0053】
なお、切換弁110とアキュムレータ140との具体的な構成については、図7から図11を参照しながら、後で詳細に説明する。
【0054】
油圧シリンダ8は、下腿部材3と足部材4との間に設けられる。油圧シリンダ8は、下腿部材3に対して足部材4が背屈方向に回動すると収縮する。油圧シリンダ8は、下腿部材3に対して足部材4が底屈方向に回動すると伸長する。油圧シリンダ8は、シリンダ部81と、ロッド82と、を有する。
【0055】
シリンダ部81は、一対の側部部材36の間に設けられる。シリンダ部81ついては、図6の油圧回路100を参照しながら、後で詳細に説明する。
【0056】
ロッド82は、シリンダ部81に対して進退する。ロッド82がシリンダ部81から退出すると、油圧シリンダ8は伸長する。一方、ロッド82がシリンダ部81に進入すると、油圧シリンダ8は収縮する。
【0057】
油圧シリンダ8は、油圧シリンダ7よりも全長が短い。これにより、油圧シリンダ7の収容部と比較してスペースの小さい足首関節部6に油圧シリンダ8を収容することができる。油圧シリンダ7と油圧シリンダ8とは、シリンダ部71,81の径を変更することで、使用者の歩行動作に応じたセッティングが可能である。
【0058】
コイルばね9は、ロッド72の外周に設けられる。コイルばね9は、下腿部材3に対して伸展方向に回動するように支持部材2を付勢する。コイルばね9は、ロッド72がシリンダ部71から退出すると、ロッド72の伸長と共に伸長する。一方、コイルばね9は、ロッド72がシリンダ部71に進入すると、ロッド72の収縮と共に収縮する。
【0059】
コイルばね10は、ロッド82の外周に設けられる。コイルばね10は、下腿部材3に対して底屈方向に回動するように足部材4を付勢する。コイルばね10は、ロッド82がシリンダ部81から退出すると、ロッド82の伸長と共に伸長する。一方、コイルばね10は、ロッド82がシリンダ部81に進入すると、ロッド82の収縮と共に収縮する。
【0060】
コイルばね9が下腿部材3に対して支持部材2を伸展方向に付勢し、コイルばね10が下腿部材3に対して足部材4を底屈方向に付勢することで、遊脚期に膝関節部5及び足首関節部6を自然な状態に戻すことができる。
【0061】
コイルばね9及びコイルばね10に代えて、他のばねなどを第1付勢部材及び第2付勢部材として設けてもよい。また、コイルばね9及びコイルばね10を、ロッド72及びロッド82の外周ではなく、油圧シリンダ7及び油圧シリンダ8とは別の位置に独立して設けてもよい。
【0062】
次に、図6を参照して、油圧義足1の油圧回路100について説明する。図6は、油圧義足1の油圧回路100である。
【0063】
油圧回路100は、油圧シリンダ7及び油圧シリンダ8の動作に応じて作動油を移動させるものである。油圧回路100は、第1連通路101と、第2連通路102と、第3連通路103と、切換弁110と、アキュムレータ140と、を備える。
【0064】
油圧シリンダ7は、シリンダ部71と、ロッド72と、ピストン73と、一方側圧力室としてのピストン側室74と、他方側圧力室としてのロッド側室75と、を有する。
【0065】
ロッド72は、ピストン73と一体に設けられてシリンダ部71の外部へ延出される。ピストン73は、シリンダ部71内を摺動する。ピストン73は、シリンダ部71内にピストン側室74及びロッド側室75を画成する。ピストン側室74は、油圧シリンダ7が収縮するときに作動油を排出する。ロッド側室75には、油圧シリンダ7が収縮するときに作動油が供給される。
【0066】
油圧シリンダ8は、シリンダ部81と、ロッド82と、ピストン83と、一方側圧力室としてのピストン側室84と、他方側圧力室としてのロッド側室85と、を有する。
【0067】
ロッド82は、ピストン83と一体に設けられてシリンダ部81の外部へ延出される。ピストン83は、シリンダ部81内を摺動する。ピストン83は、シリンダ部81内にピストン側室84及びロッド側室85を画成する。ピストン側室84は、油圧シリンダ8が収縮するときに作動油を排出する。ロッド側室85には、油圧シリンダ8が収縮するときに作動油が供給される。
【0068】
第1連通路101は、油圧シリンダ7のピストン側室74と油圧シリンダ8のピストン側室84とを連通させる。第2連通路102は、油圧シリンダ7のロッド側室75と油圧シリンダ8のロッド側室85とを連通させる。
【0069】
油圧シリンダ8が収縮する場合には、第1連通路101を通じて作動油がピストン側室84からピストン側室74に移動すると共に、第2連通路102を通じて作動油がロッド側室75からロッド側室85に移動して、油圧シリンダ7が伸長する。一方、油圧シリンダ8が伸長する場合には、第1連通路101を通じて作動油がピストン側室74からピストン側室84に移動すると共に、第2連通路102を通じて作動油がロッド側室85からピストン側室84に移動して、油圧シリンダ7が収縮する。
【0070】
第3連通路103は、第2連通路102と第1連通路101とを連通させる。第3連通路103には、第3連通路103から分岐して第3連通路103に再び接続されるブリッジ通路108が設けられる。
【0071】
切換弁110は、第3連通路103に設けられて第1連通路101から第2連通路102に流れる作動油の流れを切り換える。切換弁110は、遮断位置110aと、複数の絞り位置としての第1絞り位置110b,第2絞り位置110c,第3絞り位置110dと、を有する。即ち、切換弁110は、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が収縮しようとするときの作動油の流れを遮断する遮断位置110aと、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が収縮するときの作動油の流量を絞る絞り位置110b,110c,110dと、を有する。遮断位置110aと第1絞り位置110bと第2絞り位置110cと第3絞り位置110dとには、共通の逆止弁130が設けられる。
【0072】
逆止弁130は、ブリッジ通路108に設けられる。逆止弁130は、第1連通路101から第2連通路102に作動油が流れないように作動油の流れを遮断し、第2連通路102から第1連通路101への作動油の流れのみを許容する。即ち、逆止弁130は、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が伸長するときの作動油の流れを許容して収縮するときの作動油の流れを遮断する。
【0073】
遮断位置110aでは、第2連通路102から第1連通路101への作動用の流れは逆止弁130によって許容され、第1連通路101から第2連通路102への作動油の流れは逆止弁130によって遮断される。
【0074】
第1絞り位置110bでは、第2連通路102から第1連通路101への作動用の流れは逆止弁130によって許容され、第1連通路101から第2連通路102への作動油の流れは第1絞り105によって絞られる。
【0075】
第1絞り105は、第1連通路101から第2連通路102に流れる作動油を絞る。即ち、第1連通路101から第2連通路102へは、第1絞り105によって絞られた作動油が流通する。
【0076】
第2絞り位置110cでは、第2連通路102から第1連通路101への作動用の流れは逆止弁130によって許容され、第1連通路101から第2連通路102への作動油の流れは第2絞り106によって絞られる。
【0077】
第2絞り106は、第1連通路101から第2連通路102に流れる作動油を絞る。即ち、第1連通路101から第2連通路102へは、第2絞り106によって絞られた作動油が流通する。第2絞り106の絞り量は、第1絞り105の絞り量よりも小さい。よって、第2絞り位置110cでは、第1絞り位置110bよりも第1連通路101から第2連通路102への作動油の流量が多い。
【0078】
第3絞り位置110dでは、第2連通路102から第1連通路101への作動用の流れは逆止弁130によって許容され、第1連通路101から第2連通路102への作動油の流れは第3絞り107によって絞られる。
【0079】
第3絞り107は、第1連通路101から第2連通路102に流れる作動油を絞る。即ち、第1連通路101から第2連通路102へは、第3絞り107によって絞られた作動油が流通する。第3絞り107の絞り量は、第2絞り106の絞り量よりも更に小さい。よって、第3絞り位置110dでは、第2絞り位置110cよりも第1連通路101から第2連通路102への作動油の流量が更に多い。
【0080】
アキュムレータ140は、第2連通路102に連通するように設けられる。アキュムレータ140は、シリンダ部71及びシリンダ部81に対してロッド72及びロッド82が進退する長さに応じて変化する油圧回路100内の作動油の体積変化を補償する。即ち、アキュムレータ140は、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が収縮するときに作動油を貯留する。また、アキュムレータ140は、温度変化による作動油の体積変化を補償する。
【0081】
次に、図7から図10を参照して、切換弁110の具体的な構成について説明する。
【0082】
図7は、切換弁110の断面図であり、スプール121が遮断位置110aにある状態を示す図である。図8は、切換弁110の断面図であり、スプール121が第1絞り位置110bにある状態を示す図である。図9は、切換弁110の断面図であり、スプール121が第2絞り位置110cにある状態を示す図である。図10は、切換弁110の断面図であり、スプール121が第3絞り位置110dにある状態を示す図である。
【0083】
図7に示すように、切換弁110は、本体部としての第1ハウジング111と、第2ハウジング117と、スプール121と、戻しばね118と、ワイヤ119と、逆止弁130と、を有する。
【0084】
第1ハウジング111は、内周にスプール孔112を有する筒状に形成される。第1ハウジング111は、第1ピストン側ポート111aと、第1ロッド側ポート111bと、第2ピストン側ポート111cと、第2ロッド側ポート111dと、スプール孔112と、第1接続ポート113aと、第2接続ポート113bと、第3接続ポート113cと、第4接続ポート113dと、第5接続ポート113eと、を有する。
【0085】
第1ピストン側ポート111aは、第1ハウジング111の外部に開口し、油圧シリンダ7のピストン側室74と直接連通する。第1ロッド側ポート111bは、第1ハウジング111の外部に開口し、油圧シリンダ7のロッド側室75と直接連通する。第2ピストン側ポート111cは、第1ハウジング111の外部に開口し、油圧シリンダ8のピストン側室84と外部配管(図示省略)を通じて連通する。第2ロッド側ポート111dは、第1ハウジング111の外部に開口し、油圧シリンダ8のロッド側室85と外部配管(図示省略)を通じて連通する。
【0086】
スプール孔112は、両端が第1ハウジング111の端面に開口する貫通孔である。スプール孔112には、スプール121が軸方向に移動可能に設けられる。
【0087】
第1接続ポート113aは、スプール孔112に開口し、ブリッジ通路108を介して第1ピストン側ポート111aと連通する。第2接続ポート113bは、スプール孔112に開口し、第1ロッド側ポート111bと連通する。第3接続ポート113cは、スプール孔112に開口し、第2ピストン側ポート111cと連通する。第4接続ポート113dは、スプール孔112に開口し、第2ロッド側ポート111dと連通する。第5接続ポート113eは、スプール孔112に開口し、第1ピストン側ポート111aと連通する。
【0088】
第1接続ポート113aは、スプール121の位置に関わらず、後述する第1環状溝122aを介して第3接続ポート113cと常に連通している。よって、油圧シリンダ7のピストン側室74と油圧シリンダ8のピストン側室84とは、常に連通している。即ち、第1接続ポート113aと第1環状溝122aと第3接続ポート113cとを繋ぐ通路は、第1連通路101に相当する。
【0089】
第2接続ポート113bは、スプール121の位置に関わらず、後述する第5環状溝122eを介して第4接続ポート113dと常に連通している。よって、油圧シリンダ7のロッド側室75と油圧シリンダ8のロッド側室85とは、常に連通している。即ち、第2接続ポート113bと第5環状溝122eと第4接続ポート113dとを繋ぐ通路は、第2連通路102に相当する。
【0090】
第2ハウジング117は、有底筒状に形成されて第1ハウジング111の一方の開口を閉塞させる。第2ハウジング117は、スプール121が進入可能な凹部117aを有する。凹部117aには、戻しばね118が収容される。第2ハウジング117の軸方向端部には、ワイヤ119が挿通する。
【0091】
スプール121は、略円柱状に形成される。スプール121は、第1ハウジング111に形成されるスプール孔112の内周を移動する。スプール121は、第1ランド部121aと、第2ランド部121bと、第3ランド部121cと、第4ランド部121dと、第5ランド部121eと、第6ランド部121fと、内周通路123と、を有する。第1ランド部121aと第2ランド部121bと第3ランド部121cと第4ランド部121dと第5ランド部121eと第6ランド部121fとは、スプール孔112の内周に摺接する。
【0092】
第1ランド部121aと第2ランド部121bとの間には、第1環状溝122aが形成される。第2ランド部121bと第3ランド部121cとの間には、第2環状溝122bが形成される。第3ランド部121cと第4ランド部121dとの間には、第3環状溝122cが形成される。第4ランド部121dと第5ランド部121eとの間には、第4環状溝122dが形成される。第5ランド部121eと第6ランド部121fとの間には、第5環状溝122eが形成される。
【0093】
内周通路123は、スプール121の中心軸に沿って軸方向に設けられる。内周通路123は、第1環状溝122aと第5環状溝122eとを、逆止弁130を介して連通させる。即ち、内周通路123は、第3連通路103に相当する。
【0094】
また、スプール121は、第1絞り105と、第2絞り106と、第3絞り107と、を有する。
【0095】
第1絞り105は、第2環状溝122bと内周通路123とを連通させる。第2絞り106は、第3環状溝122cと内周通路123とを連通させる。第3絞り107は、第4環状溝122dと内周通路123とを連通させる。第1絞り105と第2絞り106と第3絞り107とは、第1ハウジング111に対するスプール121の位置によって第5接続ポート113eと連通する。即ち、切換弁110は、第1ハウジング111に対するスプール121の位置によって油圧シリンダ7の作動油の流れを切り換える。
【0096】
第1絞り105と第2絞り106と第3絞り107とは、絞りの長さによって各々所定の絞り量に設定される。これに代えて、絞りの流路面積を変更することによって、第1絞り105と第2絞り106と第3絞り107とを、各々所定の絞り量に設定してもよい。第1絞り105と第2絞り106と第3絞り107とは、スプール121の軸方向に等間隔に設けられる。なお、第1絞り105と第2絞り106と第3絞り107との順番は、使用者が操作しやすい順番に任意に変更可能である。また、絞り105,106,107は、複数設けられればよいので、二つであってもよく、四つ以上であってもよい。
【0097】
戻しばね118は、第2ハウジング117から離間する方向へスプール121を付勢する。
【0098】
ワイヤ119は、スプール121の第2ハウジング117側の端部に接続される。ワイヤ119は、使用者によって操作されて外部に引き出される。ワイヤ119は、外部への引き出し量を段階的に調整可能な回転式や直動式の操作部(図示省略)によって外部に引き出される。なお、例えば電動モータによってワイヤ119を外部へ引き出すことのできる切換装置(図示省略)を用いてもよい。この場合、使用者によるスイッチ操作に基づき、切換装置がワイヤ119の外部への引き出し量を段階的に調整する。
【0099】
図7に示すように、ワイヤ119が引き出されていない場合には、切換弁110は、遮断位置110aに切り換えられている。
【0100】
このとき、スプール121は、第5接続ポート113eを、第2環状溝122bと第3環状溝122cと第4環状溝122dとのいずれとも連通させない。即ち、第1絞り105と第2絞り106と第3絞り107とのいずれにも作動油は流通しない。
【0101】
図8に示すように、使用者によってワイヤ119が引き出されると、スプール121が移動して、切換弁110は第1絞り位置110bに切り換えられる。このとき、スプール121は、第5接続ポート113eと第4環状溝122dとを連通させる。即ち、第1絞り105に作動油が流通する。
【0102】
図9に示すように、使用者によってワイヤ119が更に引き出されると、スプール121が更に移動して、切換弁110は第2絞り位置110cに切り換えられる。このとき、スプール121は、第5接続ポート113eと第3環状溝122cとを連通させる。即ち、第2絞り106に作動油が流通する。
【0103】
図10に示すように、使用者によってワイヤ119が更に引き出されると、スプール121が更に移動して、切換弁110は第3絞り位置110dに切り換えられる。このとき、スプール121は、第5接続ポート113eと第2環状溝122bとを連通させる。即ち、第3絞り107に作動油が流通する。
【0104】
図7に戻って、逆止弁130は、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が伸長するときの作動油の流れを許容して収縮するときの作動油の流れを遮断する。逆止弁130は、スプール121内に設けられる。逆止弁130がスプール121内に設けられることで、油圧義足1の小型軽量化が可能である。逆止弁130は、弁座131と、弁体132と、押しばね133と、を有する。
【0105】
弁座131は、内周通路123の端部に設けられる。弁座131は、内周通路123の端部から拡径されるように形成される。
【0106】
弁体132は、弁座131に着座した状態で、第3連通路103を遮断する。弁体132は、弁座131から離間した状態で、第3連通路103を連通させる。
【0107】
押しばね133は、弁体132を弁座131に向けて付勢する。内周通路123内の作動油の圧力が押しばね133の付勢力に打ち勝つと、押しばね133が圧縮されて弁体132が弁座131から離間する。これにより、第2連通路102から第3連通路103を介して第1連通路101に作動油が流れることができる。
【0108】
このように、逆止弁130が設けられることで、油圧シリンダ8の状態に関わらず油圧シリンダ7を伸長させることができる。よって、足首関節部6の動きとは関係なく膝関節部5を進展させる動作を速やかに行うことができる。また、逆止弁130が設けられることで、油圧シリンダ7の状態に関わらず油圧シリンダ8を伸長させることができる。よって、膝関節部5の動きとは関係なく足首関節部6を底屈させる動作を速やかに行うことができる。
【0109】
次に、図11を参照して、アキュムレータ140の具体的な構成について説明する。
【0110】
アキュムレータ140は、ハウジング141と、ピストン142と、押しばね143と、ロッド144と、を有する。
【0111】
ハウジング141は、内周をピストン142が摺動可能な筒状に形成される。ハウジング141の一端は、プラグ145によって閉塞される。ハウジング141は、油圧シリンダ7のロッド側室75と連通する連通路141aを有する。
【0112】
ピストン142は、ハウジング141の内周を中心軸方向に移動する。ピストン142は、プラグ145との間に作動油を溜める蓄圧室146を形成する。
【0113】
押しばね143は、ピストン142をプラグ145に近接する方向、即ち蓄圧室146の容積を小さくする方向に付勢する。
【0114】
ピストン142は、連通路141aから蓄圧室146に作動油が流入していない状態では、押しばね143の付勢力によって、プラグ145の頂面145aに当接する。このとき、ピストン142は、蓄圧室146と連通路141aとの連通を塞がない高さで止まるようになっている。ピストン142は、蓄圧室146に作動油が流入すると、作動油の圧力が押しばね143の付勢力に打ち勝って、プラグ145から離間する方向に移動する。これにより、蓄圧室146の容積が大きくなり、作動油を溜めることができる。
【0115】
ロッド144は、ハウジング141の外部に突出する。ロッド144は、ピストン142に固定され、ピストン142と共に移動する。ロッド144は、蓄圧室146に流入する作動油が多くなるほど外部への突出量が多くなる。これにより、使用者は、ロッド144の突出量に基づいて、蓄圧室146にどのくらいの量の作動油が溜められているかを確認することができる。
【0116】
続いて、油圧義足1を用いた歩行動作について説明する。
【0117】
まず、一方の脚に油圧義足1を装着した使用者が平地を歩行する場合について説明する。
【0118】
使用者が前方へ歩行する際には、他方の脚を前方に踏み出した後、油圧義足1を装着した一方の脚を前方に踏み出す。前方に踏み出した足部材4の底部が地面に着くときには、足首関節部6は底屈方向に回動しており膝関節部5は軽度に屈曲している。この状態から、使用者が更に前進すると、足首関節部6が背屈方向に回動し膝関節部5は伸展方向に回動する。
【0119】
ここで、歩行速度が遅い場合や歩幅が小さい場合には、使用者は、切換弁110を遮断位置110aに切り換えておく。切換弁110が遮断位置110aに切り換えられていると、油圧シリンダ8が徐々に収縮するのに伴い、油圧シリンダ8から排出された作動油が第1連通路101を介して油圧シリンダ7に移動する。これにより、油圧シリンダ7は徐々に伸長する。
【0120】
このように、切換弁110が遮断位置110aに切り換えられていると、油圧シリンダ8が徐々に収縮するのに伴い、油圧シリンダ7は徐々に伸長する。よって、油圧シリンダ7及び油圧シリンダ8は、膝関節部5及び足首関節部6に、使用者の歩行動作に合った動きをさせることができる。
【0121】
一方、歩行速度が速い場合や歩幅が大きい場合には、使用者は、切換弁110を第2絞り位置110c若しくは第3絞り位置110dに切り換えておく。切換弁110が第2絞り位置110c若しくは第3絞り位置110dに切り換えられていると、油圧シリンダ7のピストン側室74から排出された作動油を、第2絞り106若しくは第3絞り107を通じてロッド側室75に供給することができる。よって、足首関節部6が背屈方向に回動すると共に膝関節部5が屈曲方向に回動する動作が可能である。
【0122】
このように、使用者が切換弁110を第2絞り位置110c若しくは第3絞り位置110dに切り換えた場合には、油圧シリンダ7が収縮しようとするときの作動油の流量が絞られる。そのため、支持部材2に対して下腿部材3が屈曲方向に緩やかに回動する。このように、切換弁110を第2絞り位置110c若しくは第3絞り位置110dに切り換えることで、油圧義足1が歩行速度や歩幅の違いによって異なる使用者の膝関節部5の動きに合わせた動きをすることができる。したがって、使用者の歩行動作の違いに合わせた動きが可能な油圧義足1を提供することができる。
【0123】
次に、一方の脚に油圧義足1を装着した使用者が階段を昇降する場合について説明する。
【0124】
使用者が階段を昇る場合には、使用者は、切換弁110を遮断位置110aに切り換えておく。切換弁110が遮断位置110aに切り換えられていると、油圧シリンダ8が徐々に収縮するのに伴い、油圧シリンダ8から排出された作動油が第1連通路101を介して油圧シリンダ7に移動する。これにより、油圧シリンダ7は徐々に伸長する。また、油圧義足1は、足首関節部6の動きと連動しないで膝関節部5が屈曲方向に回動することがないため、起立した状態で安定する。よって、階段を昇る場合にも、使用者は、油圧義足1を用いて自然な歩行動作をとることができる。
【0125】
一方、使用者が階段を降りる場合には、使用者は、切換弁110を第1絞り位置110bに切り換えておく。切換弁110が第1絞り位置110b若しくは第3絞り位置110dに切り換えられていると、油圧シリンダ7のピストン側室74から排出された作動油を、第1絞り105を通じてロッド側室75に供給することができる。よって、足首関節部6が背屈方向に回動すると共に膝関節部5が屈曲方向に回動する動作が可能である。また、油圧義足1は、足首関節部6の動きと連動しないで膝関節部5が屈曲方向にゆっくりと回動するため、下の段についた脚をゆっくりと屈曲させることができる。よって、階段を降りる場合にも、使用者は、油圧義足1を用いて自然な歩行動作をとることができる。
【0126】
このように、切換弁110が絞り量の異なる複数の絞り位置110b,110c,110dを有することで、油圧シリンダ7のピストン側室74から排出された作動油を、平地を歩行する場合とは異なる絞り量で油圧シリンダ7のロッド側室75に供給することができる。よって、平地を歩行する場合だけでなく、階段を昇降する場合にも、使用者は、油圧義足1を用いて自然な歩行動作をとることができる。
【0127】
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
【0128】
油圧義足1は、使用者の大腿部に取り付けられる支持部材2と、支持部材2に対して屈曲方向及び伸展方向に回動可能に連結される下腿部材3と、支持部材2と下腿部材3との間に設けられ、支持部材2に対して下腿部材3が屈曲方向に回動すると収縮する油圧シリンダ7と、第1ハウジング111と第1ハウジング111の内周を移動するスプール121とを有し、第1ハウジング111に対するスプール121の位置によって油圧シリンダ7の作動油の流れを切り換える切換弁110と、を備え、切換弁110は、油圧シリンダ7が収縮しようとするときの作動油の流れを遮断する遮断位置110aと、油圧シリンダ7が収縮するときの作動油の流量を絞る絞り位置110b,110c,110dと、を有する。
【0129】
この構成では、切換弁110を遮断位置110aに切り換えた場合には、油圧シリンダ7が収縮しようとするときの作動油の流れが遮断される。そのため、支持部材2に対して下腿部材3が屈曲方向に回動できない。一方、切換弁110を絞り位置110b,110c,110dに切り換えた場合には、油圧シリンダ7が収縮しようとするときの作動油の流量が絞られる。そのため、支持部材2に対して下腿部材3が屈曲方向に緩やかに回動する。このように、切換弁110を遮断位置110aと絞り位置110b,110c,110dとに切り換えることで、歩行速度や歩幅の違いによって異なる使用者の膝関節部5の動きに合わせた動きをすることができる。したがって、使用者の歩行動作の違いに合わせた動きが可能な油圧義足1を提供することができる。
【0130】
また、油圧義足1は、下腿部材3に対して底屈方向及び背屈方向に回動可能に連結される足部材4と、下腿部材3と足部材4との間に設けられ、下腿部材3に対して足部材4が背屈方向に回動すると収縮する油圧シリンダ8と、油圧シリンダ7が収縮するときに作動油を排出するピストン側室74と油圧シリンダ8が収縮するときに作動油を排出するピストン側室84とを連通させる第1連通路101と、油圧シリンダ7が収縮するときに作動油が供給されるロッド側室75と油圧シリンダ8が収縮するときに作動油が供給されるロッド側室85とを連通させる第2連通路102と、第2連通路102と第1連通路101とを連通させる第3連通路103と、を更に備え、切換弁110は、第3連通路103に設けられて第1連通路101から第2連通路102に流れる作動油の流れを切り換える。
【0131】
この構成では、使用者が前方へ歩行する際、前方に踏み出した足部材4の底部が地面に着くときには、足首関節部6は底屈方向に回動しており膝関節部5は軽度に屈曲している。使用者が更に前進すると、足首関節部6が背屈方向に回動し膝関節部5は伸展方向に回動する。このとき、切換弁110が遮断位置110aに切り換えられていると、油圧シリンダ8が徐々に収縮するのに伴い、油圧シリンダ8から排出された作動油が第1連通路101を介して油圧シリンダ7に移動することで、油圧シリンダ7は徐々に伸長する。よって、油圧シリンダ7及び油圧シリンダ8は、膝関節部5及び足首関節部6に、使用者の歩行動作に合った動きをさせることができる。
【0132】
また、油圧義足1では、絞り位置は、作動油の絞り量が互いに異なる複数の絞り位置110b,110c,110dを有する。
【0133】
この構成では、例えば使用者が階段を降りる場合には、足首関節部6が背屈方向に回動すると共に膝関節部5が屈曲方向に回動する動作が要求される。このような場合に、切換弁110が絞り量の異なる複数の絞り位置110b,110c,110dを有することで、油圧シリンダ7のピストン側室74から排出された作動油を、平地を歩行する場合とは異なる絞り量で油圧シリンダ7のロッド側室75に供給することができる。よって、平地を歩行する場合だけでなく、階段を昇降する場合にも、使用者は、油圧義足1を用いて自然な歩行動作をとることができる。
【0134】
また、油圧義足1では、切換弁110は、油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が伸長するときの作動油の流れを許容して収縮するときの作動油の流れを遮断する逆止弁130を更に有する。
【0135】
この構成では、逆止弁130が設けられることで、油圧シリンダ8の状態に関わらず油圧シリンダ7を伸長させることができる。よって、足首関節部6の動きとは関係なく膝関節部5を進展させる動作を速やかに行うことができる。
【0136】
また、油圧義足1では、逆止弁130は、スプール121内に設けられる。
【0137】
この構成では、逆止弁130がスプール121内に設けられることで、油圧義足1の小型軽量化が可能である。
【0138】
また、油圧義足1は、下腿部材3に対して伸展方向に回動するように支持部材2を付勢するコイルばね9と、下腿部材3に対して底屈方向に回動するように足部材4を付勢するコイルばね10と、を更に備える。
【0139】
この構成では、コイルばね9が下腿部材3に対して支持部材2を伸展方向に付勢し、コイルばね10が下腿部材3に対して足部材4を底屈方向に付勢することで、遊脚期に膝関節部5及び足首関節部6を自然な状態に戻すことができる。
【0140】
また、油圧義足1では、切換弁110は、油圧シリンダ7の伸縮方向が長手方向となるように油圧シリンダ7に取り付けられる。
【0141】
この構成では、切換弁110の長手方向が油圧シリンダ7の伸縮方向と一致しているので、切換弁110が油圧シリンダ7に沿って設けられ、油圧シリンダ7から大きく突出することを防止できる。
【0142】
また、油圧義足1は、油圧シリンダ7に取り付けられて油圧シリンダ7と油圧シリンダ8との少なくとも一方が収縮するときに作動油を貯留するアキュムレータ140を更に備え、切換弁110は、油圧シリンダ7の前方又は後方に設けられ、アキュムレータ140は、油圧シリンダ7を挟んで切換弁110とは反対の位置に設けられる。
【0143】
この構成では、切換弁110とアキュムレータ140とが油圧シリンダ7を挟んで前後に設けられる。これにより、切換弁110とアキュムレータ140とが膝関節部5の屈曲動作及び伸長動作の邪魔をすることを防止できる。また、切換弁110とアキュムレータ140とが油圧シリンダ7に沿って設けられ、健常者の脚と同様の形状にすることができる。
【0144】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0145】
例えば、上記実施形態では、油圧義足1が油圧シリンダ7と油圧シリンダ8とを備える場合について説明したが、油圧シリンダ7のみを備えており足首関節部6が固定された油圧義足に切換弁110及びアキュムレータ140を設けてもよい。
【0146】
この場合、使用者が平地を歩行する際に、切換弁110を遮断位置110aと絞り位置110b,110c,110dとに切り換えることで、歩行速度や歩幅の違いによって異なる使用者の膝関節部5の動きに合わせた動きをすることができる。したがって、この場合にも同様に、使用者の歩行動作の違いに合わせた動きが可能な油圧義足を提供することができる。
【0147】
また、油圧シリンダ7を、シリンダ部71が支持部材2に取り付けられロッド72が下腿部材3に取り付けられるように配置してもよい。同様に、油圧シリンダ8を、シリンダ部81が足部材4に取り付けられロッド82が下腿部材3に取り付けられるように配置してもよい。
【0148】
この場合、油圧シリンダ7,8では、ロッド72,82が一方の端部に該当し、ロッド側室75,85が一方側圧力室に該当し、ピストン側室74,84が他方側圧力室に該当する。
【0149】
また、歩行補助装置は、油圧義足1に限らず、例えば障害者や高齢者など脚力の弱い使用者が用いるパワーアシスト装置であってもよい。パワーアシスト装置は、歩行動作の負荷を減らすために健常者が用いるものであってもよい。この場合、支持部材2は、使用者の大腿部に沿って設けられて大腿部に外側から取り付けられ、下腿部材3は、使用者の下腿部に沿って設けられて下腿部に外側から取り付けられ、足部材4は、使用者の足に沿って設けられて足に外側から取り付けられる。これにより、使用者の歩行動作を、自然な動きでアシストすることができる。
【0150】
また、本実施形態の油圧回路100を、使用者の歩行動作の補助ではなく、使用者の腕の動作をアシストするパワーアシスト装置にも適用することができる。この場合、支持部材2に相当する部材が、使用者の上腕部に沿って設けられて上腕部に外側から取り付けられ、下腿部材3に相当する部材が、使用者の前腕部に沿って設けられて前腕部に外側から取り付けられ、足部材4に相当する部材が、使用者の手に沿って設けられて手に外側から取り付けられる。
【符号の説明】
【0151】
1・・・油圧義足(液圧義足,歩行補助装置),2・・・支持部材,3・・・下腿部材,4・・・足部材,7・・・油圧シリンダ(第1液圧シリンダ),8・・・油圧シリンダ(第2液圧シリンダ),9・・・コイルばね(第1付勢部材),10・・・コイルばね(第2付勢部材),74・・・ピストン側室(一方側圧力室),75・・・ロッド側室(他方側圧力室),84・・・ピストン側室(一方側圧力室),85・・・ロッド側室(他方側圧力室),102・・・第2連通路,103・・・第3連通路,110・・・切換弁,110a・・・遮断位置,110b・・・第1絞り位置,110c・・・第2絞り位置,110d・・・第3絞り位置,111・・・第1ハウジング(本体部),121・・・スプール,130・・・逆止弁,140・・・アキュムレータ(蓄圧器)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11