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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117882
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】自動運転支援システム
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/14 20060101AFI20220804BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20220804BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20220804BHJP
   B60K 31/00 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
B60W30/14
B60W60/00
B60W40/02
B60K31/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021014647
(22)【出願日】2021-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】難波 亮介
【テーマコード(参考)】
3D241
3D244
【Fターム(参考)】
3D241BA08
3D241BA55
3D241BB31
3D241BC01
3D241CC01
3D241CC08
3D241CD11
3D241CE04
3D241CE05
3D241DB02B
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DC44Z
3D241DC59Z
3D244AA01
3D244AA27
3D244AC26
3D244AC28
3D244AC56
3D244AD01
3D244AD21
3D244AE14
(57)【要約】
【課題】運転者が意図していない急な減速制御を抑制することができる自動運転支援システムを提供する。
【解決手段】自動運転支援システム1は、道路地図情報取得部12bにより取得した道路地図情報およびカメラユニット21により取得した自車両の前方の走行環境情報に基づいて、自車両の前方の目標進行路の所定の範囲の走行環境を取得する自動運転支援システムであって、目標進行路の所定の範囲の走行環境に基づいて、自車両の前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出する交差点検出部22bと、交差点検出部が所定の間隔より短い交差点の組を検出した場合、設定されている第1のACCセット車速を第2のACCセット車速に変更するACCセット車速変更部22cと、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図情報取得部により取得した道路地図情報およびカメラユニットにより取得した自車両の前方の走行環境情報に基づいて、前記自車両の前方の目標進行路の所定の範囲の走行環境を取得する自動運転支援システムであって、
前記目標進行路の所定の範囲の走行環境に基づいて、前記自車両の前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出する交差点検出部と、
前記交差点検出部が前記所定の間隔より短い交差点の組を検出した場合、設定されている第1のACCセット車速を第2のACCセット車速に変更するACCセット車速変更部と、
を有することを特徴とする自動運転支援システム。
【請求項2】
前記交差点検出部は、前記目標進行路の所定の範囲の走行環境に基づいて、前記自車両の前方の目標進行路の所定の範囲内に下記式(1)を満たす交差点の組が存在する否かを検出し、
前記ACCセット車速変更部は、前記交差点検出部が前記自車両の前方の目標進行路の所定の範囲内に下記式(1)を満たす交差点の組が存在することを検出した場合、前記第1のACCセット車速を下記式(2)により算出される前記第2のACCセット車速に変更することを特徴とする請求項1に記載の自動運転支援システム。
ACC/2amax>d・・・(1)
√(d×2amax)・・・(2)
但し、
ACC:第1のACCセット車速
max:自動減速制御の減速度
d:交差点間の距離
である。
【請求項3】
前記ACCセット車速変更部は、前記第2のACCセット車速に変更した状態において、前記交差点検出部が前記所定の間隔より短い交差点の組が存在しないことを検出した場合、前記第2のACCセット車速を前記第1のACCセット車速に変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動運転支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間隔が短い複数の交差点が存在する道路において、急な減速制御を抑制するために車速の上限値を変更する自動運転支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転支援システムは、運転者(操作者)が目的地をセットすると、現在地から目的地までの走行ルートを設定し、その全部又は一部を運転者に代わって自動的に自車両を走行させるものである。この自動運転支援システムは、一般道における自動運転に際して、カメラ等のセンシングデバイスにより自車両前方の走行環境を認識し、先行車の有無、信号機の点灯色や矢印信号灯の示している方向等を常時監視する。
【0003】
そして、自車両前方の目標走行路に先行車が検出された場合は、自動運転支援システムに備えられている追従機能付クルーズ・コントロール(ACC:Adaptive Cruise Control)機能が作動し、先行車との車間距離、相対車速等に基づき自車両の速度を所定の速度に制御する。また、このACC機能では、車載カメラ等から得られた前方の環境情報に基づき、交差点に設置されている信号機の点灯色を認識し、点灯色が青色(青信号)の場合、道路の制限速度を上限とし、運転者が設定したACCセット車速で走行する。
【0004】
このような自動運転支援システムとして、例えば特許文献1には、信号機が設置されている交差点が連続して存在するときに、各信号機の状態に応じて支援すべき支援態様(支援レベル)を可変する運転支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-221757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、信号機が設置されている交差点が2つ連続する道路を直進するシーンにおいて、自動運転支援システムは、車載カメラ等から得られた前方の走行環境の情報に基づき、手前の交差点の信号機の点灯色が青色であると判定した場合、手前の交差点をACCセット車速で通過する。その後、自動運転支援システムは、奥の交差点の信号機の赤色の点灯色を認識すると、奥の交差点の停止線までに停車するための減速制御を行う。
【0007】
しかしながら、2つの交差点の間隔が短い場合、自動運転支援システムは、赤信号の交差点で停車するために、運転者が意図していない急な減速制御を行う必要があり、搭乗者の乗り心地の悪化につながっていた。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、運転者が意図していない急な減速制御を抑制することができる自動運転支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様の自動運転支援システムは、道路地図情報取得部により取得された道路地図情報およびカメラユニットにより取得した自車両の前方の走行環境情報に基づいて、前記自車両の前方の目標進行路の所定の範囲の走行環境を取得する自動運転支援システムであって、前記目標進行路の所定の範囲の走行環境に基づいて、前記自車両の前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出する交差点検出部と、前記交差点検出部が前記所定の間隔より短い交差点の組を検出した場合、設定されている第1のACCセット車速を第2のACCセット車速に変更するACCセット車速変更部と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の自動運転支援システムによれば、運転者が意図していない急な減速制御を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】自動運転支援システムの概略構成図
図2】手前交差点の信号機と奥側交差点の信号機とが連続する道路の説明図
図3】ACCセット車速の変更制御処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
なお、以下の説明に用いる図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び、各構成要素の位置関係のみに限定されるものではない。
【0013】
まず、本発明の一実施形態の自動運転支援システムの概略構成について、図1の機能ブロック図を用いて、以下に説明する。
【0014】
図1に示す自動運転支援システム1は、自車両M(図2参照)に搭載されている。この自動運転支援システム1は、自車両Mの位置(自車位置)を検出する手段としてのロケータユニット11と、前方走行環境情報を取得する手段としてのカメラユニット21と、車両制御手段としての車両制御ユニット22とを有している。
【0015】
ロケータユニット11は、道路地図上の自車位置を推定すると共に、自車位置周辺の道路地図データを取得する。一方、カメラユニット21は、自車両Mの前方の走行環境情報を取得して、走行車線の左右を区画する区画線、道路形状、先行車両の有無、及び信号機等を認識する。更に、カメラユニット21は、区画線中央の道路曲率、先行車両との車間距離及び相対速度等を求める。
【0016】
ロケータユニット11は、地図ロケータ演算部12と、記憶手段としての高精度道路地図データベース(なお、図1においては道路地図DBと略記している)16とを有している。この地図ロケータ演算部12、後述する前方走行環境認識部21d、及び、車両制御ユニット22は、CPU,RAM,ROM等を備える周知のマイクロコンピュータ、及びその周辺機器で構成されており、ROMにはCPUで実行するプログラムやベースマップ等の固定データ等が予め記憶されている。
【0017】
また、地図ロケータ演算部12の入力側には、GNSS(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)受信機13、自律走行センサ14、及び、目的地情報入力装置15が接続されている。GNSS受信機13は、複数の測位衛星から発信される測位信号を受信する。また、自律走行センサ14は、トンネル内走行等、GNSS衛星からの受信感度が低く測位信号を有効に受信することのできない環境において、自律走行を可能にするもので、車速センサ、ジャイロセンサ、及び、前後加速度センサ等で構成されている。そして、地図ロケータ演算部12は、車速センサで検出した自車両Mの速度(自車速)、ジャイロセンサで検出した角速度、及び、前後加速度センサで検出した前後加速度等に基づき移動距離と方位とを求め、得られた移動距離と方位とからローカライゼーションを行う。
【0018】
目的地情報入力装置15は、例えば運転者又は搭乗者等の車両に搭乗している人員が操作する端末装置である。この目的地情報入力装置15は、目的地や経由地(高速道路のサービスエリア等)の設定入力等、地図ロケータ演算部12において走行ルートを設定する際に必要とする一連の情報を集約して入力することができる。
【0019】
目的地情報入力装置15は、具体的には、カーナビゲーションシステムの入力部(例えばモニタのタッチパネル等)、スマートフォン等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等であり、地図ロケータ演算部12に対して有線または無線で接続されている。
【0020】
運転者又は搭乗者が目的地情報入力装置15を操作して、目的地や経由地の情報(施設名、住所、電話番号等)の入力を行うと、この入力情報が地図ロケータ演算部12に読込まれる。そして、地図ロケータ演算部12は、入力された目的地や経由地について、その位置座標(緯度、経度)を設定する。
【0021】
地図ロケータ演算部12は、自車位置推定手段としての自車位置推定演算部12a、道路地図情報取得部12b、及び、目標進行路設定手段としての目標進行路設定演算部12cを備えている。自車位置推定演算部12aは、GNSS受信機13で受信した測位信号に基づき自車両Mの位置情報である位置座標(緯度、経度)を取得する。また、GNSS受信機13の感度低下により測位衛星からの有効な測位信号を受信することができない環境では、自車位置推定演算部12aは、自律走行センサ14からの信号に基づいて自車両Mの位置座標を推定する。
【0022】
道路地図情報取得部12bは、自車両Mの位置座標と目的地情報入力装置15によって設定された目的地の位置座標(緯度、経度)とを、高精度道路地図データベース16に記憶されている道路地図上にマップマッチングする。そして、道路地図情報取得部12bは、両位置を特定し、現在の自車位置から目的地周辺の道路地図情報を目標進行路設定演算部12cに送信する。
【0023】
高精度道路地図データベース16は、HDD等の大容量記憶媒体であり、高精度な道路地図情報(ダイナミックマップ)が記憶されている。この高精度な道路地図情報は、自動運転を行う際に必要とする車線データ(車線幅データ、車線中央位置座標データ、車線の進行方位角データ、制限速度等)を含み、この車線データは、道路地図上の各車線に数メートル間隔で格納されている。
【0024】
目標進行路設定演算部12cは、先ず、道路地図情報取得部12bでマップマッチングした現在位置と目的地とを結ぶ走行ルートを道路地図上に作成する。次いで、目標進行路設定演算部12cは、この走行ルート上に、自車両Mを自動走行させるための目標進行路(直進、交差点からの右左折、直進路であれば左車線、中央車線、右車線等の走行車線、及び車線内の横位置等)を、自車両Mの前方、数百~数キロ先までを逐次設定し更新する。なお、この目標進行路の情報は、車両制御ユニット22によって読込まれる。
【0025】
一方、カメラユニット21は、自車両Mの車室内前部の上部中央に固定されており、車幅方向中央を挟んで左右対称な位置に配設されているメインカメラ21a及びサブカメラ21bからなる車載カメラ(ステレオカメラ)と、画像処理ユニット(IPU)21cと、前方走行環境認識部21dとを有している。このカメラユニット21は、両カメラ21a,21bで、自車両M前方の所定撮像領域If(図2参照)を撮像した走行環境画像情報をIPU21cにて所定に画像処理する。
【0026】
前方走行環境認識部21dは、IPU21cにより画像処理された走行環境画像情報を読込み、この走行環境画像情報に基づき前方走行環境(前方走行環境情報)を認識する。認識する前方走行環境には、自車両Mが走行する進行路(自車進行路)の道路形状(左右を区画する区画線の中央の道路曲率[1/m]、及び、左右区画線間の幅(車幅))、交差点、信号機の点灯色、道路標識、歩行者や自転車等の横断者等が含まれている。
【0027】
また、車両制御ユニット22は、車両制御演算部22a、交差点検出部22b、及び、ACCセット車速変更部22cを備えており、車両制御ユニット22の入力側には、地図ロケータ演算部12の目標進行路設定演算部12c、カメラユニット21の前方走行環境認識部21d、及び、走行情報検出手段としての走行情報検出部26等が接続されている。車両制御ユニット22は、目標進行路設定演算部12cで設定した目標進行路の周辺の道路地図情報、及び、前方走行環境認識部21dで認識した前方走行環境情報に基づき、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲の走行環境を取得する。
走行情報検出部26は、自車両Mの車速(自車速)、加減速度、停止線までの到達時間、先行車と自車両Mとの車間距離及び相対車速等、自動運転に必要な自車両Mの走行情報を検出する各種センサ類の総称である。
【0028】
更に、この車両制御ユニット22の出力側には、自車両Mを目標進行路に沿って走行させる操舵制御部31、強制ブレーキにより自車両Mを減速及び停車させるブレーキ制御部32、自車両Mの車速を制御する加減速制御部33、及び、前方走行環境に基づいて認識された状況に応じた警報を運転者に対して報知する警報装置34が接続されている。
【0029】
車両制御演算部22aは、操舵制御部31、ブレーキ制御部32、加減速制御部33に対して所定の制御を行い、GNSS受信機13で受信した自車位置を示す測位信号に基づき、自車両Mを目標進行路設定演算部12cで設定した道路地図上の目標進行路に沿って自動走行させる。その際、車両制御演算部22aは、前方走行環境認識部21dで認識した前方走行環境に基づき、周知の追従車間距離制御(ACC制御)、及び、車線維持(ALK:Active Lane Keep)制御を行い、先行車が検出された場合は先行車に追従し、先行車が検出されない場合は道路の制限速度を上限とし、運転者が設定した第1のACCセット車速で、自車両Mを走行車線に沿って走行させる。
【0030】
交差点検出部22bは、車両制御ユニット22により取得された自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲の走行環境に基づいて、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲(例えば、300[m])内に、所定の間隔より短い交差点の組が存在するか否かを常時検出している。具体的には、交差点検出部22bは、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲(例えば、300[m])内に、式(1)の条件を満たす交差点の組が存在するか否かを常時検出している。
ACC/2amax>d・・・(1)
但し、VACCは運転者等によって設定された第1のACCセット車速[m/s]、amaxは自動減速制御の減速度[m/s]、dは2つの交差点間の距離[m]である。
【0031】
ACCセット車速変更部22cは、交差点検出部22bによって所定の間隔より短い交差点の組が検出された場合、運転者等によって設定された第1のACCセット車速を第2のACCセット車速に変更する。具体的には、ACCセット車速変更部22cは、交差点検出部22bによって式(1)を満たす交差点の組が検出された場合、第1のACCセット車速を式(2)によって求められる第2のACCセット車速に変更する。
√(d×2amax)・・・(2)
ACCセット車速変更部22cは、第2のACCセット車速に変更後に、交差点検出部22bによって所定の間隔より短い交差点の組が検出されなくなった場合、第2のACCセット車速を運転者等によって設定された第1のACCセット車速に変更する。
【0032】
ここで、ACCセット車速の変更制御処理について、図2を用いてより具体的に説明する。図2の例では、手前の交差点(以下、「手前交差点」と称する)41と奥側の交差点(以下、「奥側交差点」と称する)42との2つの交差点を自車両Mが直進するものとして説明する。
【0033】
手前交差点41には、手前の信号機(以下、「手前信号機」と称する)41a及び手前の停止線(以下、「手前停止線」と称する)41bが設置されており、奥側交差点42には、奥側の信号機(以下、「奥側信号機」と称する)42a及び奥側の停止線(以下、「奥側停止線」と称する)42bが設置されている。
【0034】
車両制御ユニット22は、カメラユニット21の前方走行環境認識部21dにより認識された前方走行環境に基づき、手前交差点41の手前信号機41aが進行許可(青信号、あるいは矢印信号灯の点灯)であると判定した場合、手前交差点41を運転者等により設定された第1のACCセット車速で通過するように制御する。
【0035】
その後、車両制御ユニット22は、カメラユニット21の前方走行環境認識部21dにより認識された前方走行環境に基づき、奥側交差点42の奥側信号機42aが進行不可(赤信号)であると判定すると、奥側停止線42bまでに停止するために、ブレーキ制御部32及び加減速制御部33等を制御して減速制御を行う。このとき、手前交差点41と奥側交差点42との距離をd[m]とした場合、この距離d[m]が所定の間隔より短い場合、運転者が意図していない急な減速制御が必要となり、乗り心地が悪化する。なお、距離d[m]は、手前交差点41と奥側交差点42との距離であるが、これに限定されるものではなく、手前信号機41aと奥側信号機42aとの距離、または、手前停止線41bと奥側停止線42bとの距離であってもよい。
【0036】
ここで、自動減速制御の減速度amax[m/s]の上限の値を予め設定する。この減速度amax[m/s]の上限の値は、搭乗者の乗り心地が悪化しない範囲で設定され、例えば、0.3~0.4G(2.94~3.92[m/s])程度の値とする。
【0037】
運転者等により第1のACCセット車速がVACC[m/s]に設定されてVACC[m/s]の速度で走行中に、減速度amax[m/s]で減速し続けて停車するまでに自車両Mが走行する距離は、式(3)により算出することができる。
【0038】
∫(VACC-amaxt)dt・・・(3)
(但し、積分範囲は0~VACC/amax
上記式(3)を演算すると、VACC[m/s]の速度で走行中に、減速度amax[m/s]で減速し続けて停車するまでに走行する距離は、V ACC/2amax[m]となる。
【0039】
すなわち、停車するまでに走行する距離であるV ACC/2amax[m]が手前交差点41と奥側交差点42との距離d[m]以下の場合、乗り心地が悪化することなく減速して停車することができる。一方、停車するまでに走行する距離V ACC/2amax[m]が手前交差点41と奥側交差点42との距離d[m]よりも長い(式(1)の条件を満たす)場合、減速度amax[m/s]の上限を超えて減速制御を行う必要があるため、搭乗者の乗り心地が悪化する。
【0040】
そこで、ACCセット車速変更部22cは、交差点検出部22bによって所定の間隔より短い交差点の組が検出された場合、運転者等によって設定された第1のACCセット車速を式(2)によって算出される第2のACCセット車速に変更する。
【0041】
ACCセット車速の変更制御処理について図3を用いて説明する。なお、図3のACCセット車速の変更制御処理は、自動運転が行われている際に走行制御ユニット22によって所定の演算周期毎に実行されるものである。
【0042】
まず、走行制御ユニット22は、道路地図情報取得部12bにより取得された道路地図情報、及び、カメラユニット21の前方走行環境認識部21dにより認識された前方走行環境(前方走行環境情報)に基づき、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲(例えば、300m)の走行環境を取得する(ステップS1)。
【0043】
走行制御ユニット22は、ステップS1で取得した走行環境に基づいて、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出したか否かを判定する(ステップS2)。所定の間隔より短い交差点の組は、交差点検出部22bが上述した式(1)を用いて検出する。
【0044】
走行制御ユニット22は、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出したと判定した場合、第1のACCセット車速を第2のACCセット車速に変更し(ステップS3)、処理を終了する。第1のACCセット車速は、運転者等によって設定される車速であり、第2のACCセット車速は、上述した式(2)によって算出される車速であり、第2のACCセット車速は第1のACCセット車速よりも遅くなっている。
【0045】
一方、走行制御ユニット22は、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出していないと判定した場合、第2のACCセット車速に変更されているか否かを判定する(ステップS4)。
【0046】
走行制御ユニット22は、第2のACCセット車速に変更されていないと判定した場合、処理を終了する。
【0047】
一方、走行制御ユニット22は、第2のACCセット車速に変更されていると判定した場合、第2のACCセット車速を第1のACCセット車速に変更し(ステップS5)、処理を終了する。すなわち、走行制御ユニット22は、第2のACCセット車速に変更された状態で、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組が検出されない場合、変更されている第2のACCセット車速から元の第1のACCセット車速に戻す。
【0048】
以上のACCセット車速の変更制御処理により、自動運転支援システム1は、自車両Mの前方の目標進行路の所定の範囲内に所定の間隔より短い交差点の組を検出した場合、運転者等によって設定されている第1のACCセット車速から、第1のACCセット車速よりも遅い速度の第2のACCセット車速に変更する。これにより、自動運転支援システム1は、手前交差点41を通過する際に奥側交差点42の奥側信号機42aの点灯色が赤色(赤信号)であっても、停車するために急な減速制御を行う必要がなくなり、搭乗者の乗り心地を向上させることができる。この結果、本実施形態の自動運転支援システム1によれば、運転者が意図していない急な減速制御を抑制することができる。
【0049】
なお、本明細書におけるフローチャート中の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。
【0050】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1…自動運転支援システム
11…ロケータユニット
12…地図ロケータ演算部
12a…自車位置推定演算部
12b…道路地図情報取得部
12c…目標進行路設定演算部
13…GNSS受信機
14…自律走行センサ
15…目的地情報入力装置
16…高精度道路地図データベース
21…カメラユニット
21a…メインカメラ
21b…サブカメラ
21c…画像処理ユニット(IPU)
21d…前方走行環境認識部
22…車両制御ユニット
22a…車両制御演算部
22b…交差点検出部
22c…ACCセット車速変更部
26…走行情報検出部
31…操舵制御部
32…ブレーキ制御部
33…加減速制御部
34…警報装置
41…手前交差点
41a…手前信号機
41b…手前停止線
42…奥側交差点
42a…奥側信号機
42b…奥側停止線
If…撮像領域
図1
図2
図3