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特開2022-117910廃食用油リサイクル界面活性剤製造装置。
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  • 特開-廃食用油リサイクル界面活性剤製造装置。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117910
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】廃食用油リサイクル界面活性剤製造装置。
(51)【国際特許分類】
   C11C 3/10 20060101AFI20220804BHJP
   C10L 1/32 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
C11C3/10
C10L1/32 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021063796
(22)【出願日】2021-02-01
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BDF
(71)【出願人】
【識別番号】520419614
【氏名又は名称】株式会社スプレンダーマテリアル
(72)【発明者】
【氏名】赤石澤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】松木 成司
【テーマコード(参考)】
4H013
4H059
【Fターム(参考)】
4H013DC05
4H013DC07
4H059AA08
4H059BA12
4H059BC13
4H059CA32
4H059CA36
4H059CA51
4H059CA63
4H059CA72
4H059CA96
4H059EA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】低公害で省エネルギー化された水エマルジョン燃料や水エマルジョン潤滑油、燃料槽中の水抜き剤等の製造用添加剤として使用可能な、廃食用油を主原料とした界面活性剤の製造装置を提供する。
【解決手段】主原料となる組成分が不安定な廃食用油に対しアルコール類とアンモニアガスを混合攪拌する際、それらの化合反応状況を検知し添加量、反応時間、反応温度を制御する機能を有する装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃食用油と一価アルコールと二価アルコールとアンモニアガスを原料とし排出される二酸化炭素や硫黄酸化物を低減するエマルション燃料生成に供される油水両親性の界面活性剤の製造装置。
【請求項2】
廃食用油に含まれる脂肪酸と添加される一価及び二価アルコールとをアンモニアガスと反応させ炭化水素とアンモニアの化合物を生成させた両親性の界面活性剤の製造装置。
【請求項3】
一価アルコール15~25%(重量比)と二価アルコール15~25%(重量比)とアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)とを混合攪拌反応させる工程と、その後廃食用油40~60%(重量比)とアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を加えて混合攪拌反応を経て作られる油水両親性の界面活性剤の製造装置。
【請求項4】
流体の定量供給に伴い発生するウオーターハンマー現象から弁体を保護する構造を持った電磁弁を流路に設置された油水両親性の界面活性剤の製造装置。
【請求項5】
化合反応の進捗状況を流体の透明度を検知計量することによって自動制御する機能を有する油水両親性の界面活性剤の製造装置。
【請求項6】
化合反応の進捗状況を流体の温度を検知計量することによって自動制御する機能を有する油水両親性の界面活性剤の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は廃食用油を主原料とした界面活性剤製造装置に関するものである。
【技術背景】
【0002】
近年、化石燃料消費に起因する二酸化炭素ガス、硫黄酸化物質の増加による地球温暖化抑制の為、また廃棄物削減の為にカーボンニュートラルな植物油の燃料化が進んでいる。
【0003】
植物油の燃料化においてはトリグリセリドとメタノールの交換反応から脂肪酸メチルエステルを生成させるバイオディーゼル燃料への変換が一般的だが、この方法は元の油の持つ熱量に対し1割ほどの熱量を失ってしまう為、発展性に乏しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特許第4378534号
【特許文献2】特許第4122433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、廃食用油等からリサイクル燃料を生成するにおいて環境保護とともに原料の持つ熱量を最大に利用する事を目的として製造される界面活性剤を自動化により安定した品質と安全を確保する製造装置の具現化。
【課題を解決するための手段】
【0005】
廃棄される食用油等をそのまま未処理で燃料としての燃焼や、BDF(バイオマスディーゼル燃料)に変換するのではなく、廃食用油等に含まれる脂肪酸と添加するアルコール類とアンモニアガスを混合攪拌反応させ元の廃食用油の持つ熱量を損する事無く両親性の界面活性剤を生成する工程を自動化した製造装置。
【発明の必要性】
【0006】
投入する廃食用油40~60%(重量比)はあらかじめフィルターの通過や遠心分離機により塵埃、揚げ滓、水分等の不純物を取り除き再生しておく。
【0007】
本装置で製造される両親性界面活性剤の原料は図1の様に貯蔵される再生廃食用油を含む三種類以上の有機化合物の混合体とアンモニアガスとの化学反応によって生成される。
【0008】
原料となる再生廃食用油を除く二種類以上の液体有機化合物とアンモニアガスとの合成比率は0.2%(重量比)の精度を必要とされるが、再生廃食油は再精製されたとはいえそのロットごとに成分に変化があるため反応中にその投入量を自動的に調整して目的の界面活性剤を製造する機能を有する。
【発明を実施する手段】
【0009】
本界面活性剤においては再生廃食用油40~60%(重量比)、二価アルコール15~25%(重量比)、一価アルコール15~25%(重量比)、シクロヘキサン類、アンモニアガス0.02~0.2%(重量比)を含む。
【0010】
前記廃食用油は天ぷら調理等揚げ物料理などに使用された廃食用油のほか、食用油として精製時に規格外不良品となったものや、また消費期限を過ぎたなどの理由による未使用廃棄物も含まれる。
【0011】
前記一価アルコールはエタノール、メタノールなどヒドロシキ基1個を有するアルコール類のうちの1種類とする。
【0012】
前記二価アルコールはエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、ヒドロシキ基2個を有するアルコール類のうちの1種類とする。
【0013】
本界面活性剤の製造方法には一価アルコール15~25%(重量比)と、二価アルコール15~25%(重量比)とシクロヘキサン類5~10%(重量比)を混合攪拌し同時にアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を投入、溶解させる工程と、それによって得られた混合液に廃食用油40~60%(重量比)を加え再攪拌とアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を再投入し溶解させる工程を含む。
【発明の実施例】
【0014】
それぞれの原料タンクから耐腐食性密閉式ミキサータンクに一価アルコール(液体)15~25%(重量比)と、二価アルコール(液体)15~25%(重量比)とシクロヘキサン類5~10%(重量比)を投入する際に精度を確保する為、流入量が設定値と一致した時に配管路を電磁弁で瞬時に遮断する必要がある為、ウオーターハンマー現象による衝撃で弁体の破損を回避する手段を設置した。
【0015】
一般的な配管では配管中に部品として衝撃防止筒を設置するが、衝撃防止筒から弁体までの配管内流体の質量による衝撃は緩和できない為、それを回避する方策として図2の様に衝撃防止筒と一体化した電磁弁を作成することによって弁体に加わる衝撃を吸収する機構を設置した。
【0016】
廃食油を除く原料がミキサータンクに投入された後、ミキサータンクに設置されている撹拌機を作動させ混合攪拌すると同時に当該ミキサータンクに併設されているエジェクターノズルからアンモニアガス(ガス圧0.12MPa)を一定圧力、一定流量、時間制御で設定量を液中に吹き込みアンモニアガスの溶解を行う。
【0017】
アンモニアガス投入、溶解後、廃食用油40~60%(重量比)を当該ミキサータンクに設置された透明体検出センサーからの信号で制御しながら投入し攪拌混合と同時に再度アンモニアガス(ガス圧0.12MPa)0.01~0.1%(重量比)を前工程同様に液中に吹き込み溶解させる。2度に分けて投入するアンモニアガスの総量は0.02~0.2%(重量比)を超えない。
【0018】
当該ミキサータンク内に設置された温度センサーで反応時の温度を検知し、写真1の様なミキサ-タンク内に設置された熱交換用配管内に冷却水、または温水を通す事によって反応に最適な温度になるよう制御する。
【0019】
当該ミキサータンク内に設置された透明体センサーで透明度を検知し、混合攪拌当初に白濁していた混合液がアミン臭のある外観薄茶色透明の化合物に変化した事を検知して油水両親性の界面活性剤となった時点で運転ミキサータンクの運転を停止し完成した界面活性剤を製品貯留タンクにポンプで移送しサイクル運転を完了する。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2021-08-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は廃食用油を主原料とした界面活性剤製造装置に関するものである。
【技術背景】
【0002】
近年、化石燃料消費に起因する二酸化炭素ガス、硫黄酸化物質の増加による地球温暖化抑制の為、また廃棄物削減の為にカーボンニュートラルな植物油の燃料化が進んでいる。
【0003】
植物油の燃料化においてはトリグリセリドとメタノールの交換反応から脂肪酸メチルエステルを生成させるバイオディーゼル燃料への変換が一般的だが、この方法は元の油の持つ熱量に対し1割ほどの熱量を失ってしまう為、発展性に乏しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献1】特許第4378534号
【特許文献2】特許第4122433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、廃食用油等からリサイクル燃料を生成するにおいて環境保護とともに原料の持つ熱量を最大に利用する事を目的として製造される界面活性剤を自動化により安定した品質と安全を確保する製造装置の具現化。
【課題を解決するための手段】
【0005】
廃棄される食用油等をそのまま未処理で燃料としての燃焼や、BDF(バイオマスディーゼル燃料)に変換するのではなく、廃食用油等に含まれる脂肪酸と添加するアルコール類とアンモニアガスを混合攪拌反応させ元の廃食用油の持つ熱量を損する事無く両親性の界面活性剤を生成する工程を自動化した製造装置。
【発明の必要性】
【0006】
投入する廃食用油40~60%(重量比)はあらかじめフィルターの通過や遠心分離機により塵埃、揚げ滓、水分等の不純物を取り除き再生しておく。
【0007】
本装置で製造される両親性界面活性剤の原料は図1の様に貯蔵される再生廃食用油を含む三種類以上の有機化合物の混合体とアンモニアガスとの化学反応によって生成される。
【0008】
原料となる再生廃食用油を除く二種類以上の液体有機化合物とアンモニアガスとの合成比率は0.2%(重量比)の精度を必要とされるが、再生廃食油は再精製されたとはいえそのロットごとに成分に変化があるため反応中にその投入量を自動的に調整して目的の界面活性剤を製造する機能を有する。
【発明を実施する手段】
【0009】
本界面活性剤においては再生廃食用油40~60%(重量比)、二価アルコール15~25%(重量比)、一価アルコール15~25%(重量比)、シクロヘキサン類、アンモニアガス0.02~0.2%(重量比)を含む。
【0010】
前記廃食用油は天ぷら調理等揚げ物料理などに使用された廃食用油のほか、食用油として精製時に規格外不良品となったものや、また消費期限を過ぎたなどの理由による未使用廃棄物も含まれる。
【0011】
前記一価アルコールはエタノール、メタノールなどヒドロシキ基1個を有するアルコール類のうちの1種類とする。
【0012】
前記二価アルコールはエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、ヒドロシキ基2個を有するアルコール類のうちの1種類とする。
【0013】
本界面活性剤の製造方法には一価アルコール15~25%(重量比)と、二価アルコール 15~25%(重量比)とシクロヘキサン類5~10%(重量比)を混合攪拌し同時にアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を投入、溶解させる工程と、それによって得られた混合液に廃食用油40~60%(重量比)を加え再攪拌とアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を再投入し溶解させる工程を含む。
【発明の実施例】
【0014】
それぞれの原料タンクから耐腐食性密閉式ミキサータンクに一価アルコール(液体)15~25%(重量比)と、二価アルコール(液体)15~25%(重量比)とシクロヘキサン類5~10%(重量比)を投入する際に精度を確保する為、流入量が設定値と一致した時に配管路を電磁弁で瞬時に遮断する必要がある為、ウオーターハンマー現象による衝撃で弁体の破損を回避する手段を設置した。
【0015】
一般的な配管では配管中に部品として衝撃防止筒を設置するが、衝撃防止筒から弁体までの配管内流体の質量による衝撃は緩和できない為、それを回避する方策として図2の様に衝撃防止筒と一体化した電磁弁を作成することによって弁体に加わる衝撃を吸収する機構を設置した。
【0016】
廃食油を除く原料がミキサータンクに投入された後、ミキサータンクに設置されている撹拌機を作動させ混合攪拌すると同時に当該ミキサータンクに併設されているエジェクターノズルからアンモニアガス(ガス圧0.12MPa)を一定圧力、一定流量、時間制御で設定量を液中に吹き込みアンモニアガスの溶解を行う。
【0017】
アンモニアガス投入、溶解後、廃食用油40~60%(重量比)を当該ミキサータンクに設置された透明体検出センサーからの信号で制御しながら投入し攪拌混合と同時に再度アンモニアガス(ガス圧0.12MPa)0.01~0.1%(重量比)を前工程同様に液中に吹き込み溶解させる。2度に分けて投入するアンモニアガスの総量は0.02~0.2%(重量比)を超えない。
【0018】
当該ミキサータンク内に設置された温度センサーで反応時の温度を検知し、写真1の様なミキサ-タンク内に設置された熱交換用配管内に冷却水、または温水を通す事によって反応に最適な温度になるよう制御する。
【0019】
当該ミキサータンク内に設置された透明体センサーで透明度を検知し、混合攪拌当初に白濁していた混合液がアミン臭のある外観薄茶色透明の化合物に変化した事を検知して油水両親性の界面活性剤となった時点で運転ミキサータンクの運転を停止し完成した界面活性剤を製品貯留タンクにポンプで移送しサイクル運転を完了する。
【図面の簡単な説明】
図1】本発明装置の実証機の全体概略の図である。
図2】衝撃吸収機構を有する電磁弁の図である。
図3】ミキサータンク内部温度調節用コイル及び衝撃吸収電磁弁の図である。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】手続補正書
【補正対象項目名】手続補正1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は廃食用油を主原料とした界面活性剤製造装置に関するものである。
【技術背景】
【0002】
近年、化石燃料消費に起因する二酸化炭素ガス、硫黄酸化物質の増加による地球温暖化抑制の為、また廃棄物削減の為にカーボンニュートラルな植物油の燃料化が進んでいる。
【0003】
植物油の燃料化においてはトリグリセリドとメタノールの交換反応から脂肪酸メチルエステルを生成させるバイオディーゼル燃料への変換が一般的だが、この方法は元の油の持つ熱量に対し1割ほどの熱量を失ってしまう為、発展性に乏しい。
【先行技術文献】
【特許文献1】特許第4378534号
【特許文献2】特許第4122433号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、廃食用油等からリサイクル燃料を生成するにおいて環境保護とともに原料の持つ熱量を最大に利用する事を目的として製造される界面活性剤を自動化により安定した品質と安全を確保する製造装置の具現化。
【課題を解決するための手段】
【0005】
廃棄される食用油等をそのまま未処理で燃料としての燃焼や、BDF(バイオマスディーゼル燃料)に変換するのではなく、廃食用油等に含まれる脂肪酸と添加するアルコール類とアンモニアガスを混合攪拌反応させ元の廃食用油の持つ熱量を損する事無く両親性の界面活性剤を生成する工程を自動化した製造装置。
【発明の必要性】
【0006】
投入する廃食用油40~60%(重量比)はあらかじめフィルターの通過や遠心分離機により塵埃、揚げ滓、水分等の不純物を取り除き再生しておく。
【0007】
本装置で製造される両親性界面活性剤の原料は図1の様に貯蔵される再生廃食用油を含む三種類以上の有機化合物の混合体とアンモニアガスとの化学反応によって生成される。
【0008】
原料となる再生廃食用油を除く二種類以上の液体有機化合物とアンモニアガスとの合成比率は0.2%(重量比)の精度を必要とされるが、再生廃食油は再精製されたとはいえそのロットごとに成分に変化があるため反応中にその投入量を自動的に調整して目的の界面活性剤を製造する機能を有する。
【発明を実施する手段】
【0009】
本界面活性剤においては再生廃食用油40~60%(重量比)、二価アルコール15~25%(重量比)を含む。
【0010】
前記廃食用油は天ぷら調理等揚げ物料理などに使用された廃食用油のほか、食用油として精製時に規格外不良品となったものや、また消費期限を過ぎたなどの理由による未使用廃棄物も含まれる。
【0011】
前記一価アルコールはエタノール、メタノールなどヒドロシキ基1個を有するアルコール類のうちの1種類とする。
【0012】
前記二価アルコールはエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、ヒドロシキ基2個を有するアルコール類のうちの1種類とする。
【0013】
本界面活性剤の製造方法には一価アルコール15~25%(重量比)と、二価アルコール15~25%(重量比)とシクロヘキサン類5~10%(重量比)を混合攪拌し同時にアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を投入、溶解させる工程と、それによって得られた混合液に廃食用油40~60%(重量比)を加え再攪拌とアンモニアガス0.01~0.1%(重量比)を再投入し溶解させる工程を含む。
【発明の実施例】
【0014】
それぞれの原料タンクから耐腐食性密閉式ミキサータンクに一価アルコール(液体)15~25%(重量比)と、二価アルコール(液体)15~25%(重量比)とシクロヘキサン類5~10%(重量比)を投入する際に精度を確保する為、流入量が設定値と一致した時に配管路を電磁弁で瞬時に遮断する必要がある為、ウオーターハンマー現象による衝撃で弁体の破損を回避する手段を設置した。
【0015】
一般的な配管では配管中に部品として衝撃防止筒を設置するが、衝撃防止筒から弁体までの配管内流体の質量による衝撃は緩和できない為、それを回避する方策として図2の様に衝撃防止筒と一体化した電磁弁を作成することによって弁体に加わる衝撃を吸収する機構を設置した。
【0016】
廃食油を除く原料がミキサータンクに投入された後、ミキサータンクに設置されている撹拌機を作動させ混合攪拌すると同時に当該ミキサータンクに併設されているエジェクターノズルからアンモニアガス(ガス圧0.12MPa)を一定圧力、一定流量、時間制御で設定量を液中に吹き込みアンモニアガスの溶解を行う。
【0017】
アンモニアガス投入、溶解後、廃食用油40~60%(重量比)を当該ミキサータンクに設置された透明体検出センサーからの信号で制御しながら投入し攪拌混合と同時に再度アンモニアガス(ガス圧0.12MPa)0.01~0.1%(重量比)を前工程同様に液中に吹き込み溶解させる。2度に分けて投入するアンモニアガスの総量は0.02~0.2%(重量比)を超えない。
【0018】
当該ミキサータンク内に設置された温度センサーで反応時の温度を検知し、写真1の様なミキサ-タンク内に設置された熱交換用配管内に冷却水、または温水を通す事によって反応に最適な温度になるよう制御する。
【0019】
当該ミキサータンク内に設置された透明体センサーで透明度を検知し、混合攪拌当初に白濁していた混合液がアミン臭のある外観薄茶色透明の化合物に変化した事を検知して油水両親性の界面活性剤となった時点で運転ミキサータンクの運転を停止し完成した界面活性剤を製品貯留タンクにポンプで移送しサイクル運転を完了する。
【図面の簡単な説明】
図1】本発明装置の実証機の全体概略の図である。
図2】衝撃吸収機構を有する電磁弁の図である。