(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117917
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】車両用ランプモジュールおよびそのランプモジュールを含む車両用ランプ
(51)【国際特許分類】
F21S 41/265 20180101AFI20220804BHJP
F21S 41/148 20180101ALI20220804BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20220804BHJP
F21S 41/30 20180101ALI20220804BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20220804BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20220804BHJP
F21V 29/70 20150101ALI20220804BHJP
F21W 102/13 20180101ALN20220804BHJP
F21W 103/55 20180101ALN20220804BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220804BHJP
【FI】
F21S41/265
F21S41/148
F21S41/143
F21S41/30
F21V5/04 550
F21V29/503
F21V29/70
F21W102:13
F21W103:55
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021110016
(22)【出願日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0014246
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507098483
【氏名又は名称】ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ヒュン ス
(57)【要約】
【課題】互いに異なる機能を有するランプを点灯する場合にも一つの発光面を共有できるようにして、車両のデザインの面で差別化を図るようにすること。
【解決手段】2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源100と、前記複数の光源の一側に備えられる導光部200とを含み、光源100は、導光部200の後方で導光部200の後面部220と対向するように備えられる第1光源110と、導光部200の下部で導光部200の下面部240と対向するように備えられる第2光源120とを含み、第1光源110から出射された光のうち少なくとも一部は、導光部200の後面部220を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成し、第2光源120から出射された光のうち少なくとも一部は、導光部200の下面部240で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成する車両用ランプモジュール20。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源と、
前記複数の光源の一側に備えられる導光部とを含み、
前記光源は、
前記導光部の後方で前記導光部の後面部と対向するように備えられる第1光源と、
前記導光部の下部で前記導光部の下面部と対向するように備えられる第2光源とを含み、
前記第1光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記後面部を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成し、
前記第2光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記下面部で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成する、車両用ランプモジュール。
【請求項2】
前記導光部の下面部は、
上方に窪んだ形状を有する第1窪み領域を含み、
前記第2光源は、
前記第1窪み領域の前後方向の幅内に備えられる、請求項1に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項3】
前記第1窪み領域は、
前記第1窪み領域の後方領域に備えられる第1面と、
前記第1窪み領域の前方領域に備えられる第2面とを含み、
前記第1面と前記第2面は、前記第1窪み領域の上部端部で互いに接する、請求項2に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項4】
前記第2光源は、
前記第1面の前後方向の幅内に備えられる、請求項3に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項5】
前記第1窪み領域を水平方向に切断した時に、
前記第1面は、
直線形状または後方に窪んだ放物線形状を有する、請求項4に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項6】
前記第1面の表面には反射層が形成される、請求項3に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項7】
前記第1窪み領域は、
前記第1面と前記第2面が接する前記第1窪み領域の上部端部に備えられ、段差形状を有するカットオフ部をさらに含む、請求項3に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項8】
前記導光部の後面部は、
前記第1光源に向かって凸状に突出した曲面形状を有する、請求項1に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項9】
前記導光部の前面部は、
前記導光部の前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第1曲面領域と、
前記第1曲面領域の上部に備えられ、前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第2曲面領域とを含む、請求項1に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項10】
前記第1曲面領域および前記第2曲面領域は、それぞれ互いに異なる曲率半径を有する非球面レンズ形状を有する、請求項9に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項11】
前記第1曲面領域と前記第2曲面領域が互いに接する領域付近で、
前記第2曲面領域の曲率半径は、前記第1曲面領域の曲率半径より大きい、請求項9に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項12】
前記第1配光パターンは、前記第1光源から出射された光のうち前記第1曲面領域を通過した光によって形成され、
前記第2配光パターンは、前記第2光源から出射された光のうち前記第2曲面領域を通過した光によって形成される、請求項1に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項13】
前記導光部の前記前面部は、
前記第1曲面領域の下部に備えられ、上方に窪んだ形状を有する第2窪み領域をさらに含む、請求項9に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項14】
前記第1光源が接合される第1基板と、
前記第2光源が接合される第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板に密着して備えられるヒートシンクとをさらに含む、請求項1に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項15】
前記ヒートシンクのうち前記第1基板が接合される領域と前記第2基板が接合される領域が一体に形成される、請求項14に記載の車両用ランプモジュール。
【請求項16】
複数の車両用ランプモジュールを含む車両用ランプであって、
前記車両用ランプモジュールは、
2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源と、
前記複数の光源の一側に備えられる導光部とを含み、
前記光源は、
前記導光部の後方で前記導光部の後面部と対向するように備えられる第1光源と、
前記導光部の下部で前記導光部の下面部と対向するように備えられる第2光源とを含み、
前記第1光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記後面部を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成し、
前記第2光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記下面部で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成する、車両用ランプ。
【請求項17】
上部に備えられ、水平方向に配列される複数の上部ランプモジュールと、
前記上部ランプモジュールの下部に備えられ、水平方向に配列される複数の下部ランプモジュールとを含み、
前記上部ランプモジュールに備えられる前記導光部の前面部形状と、前記下部ランプモジュールに備えられる前記導光部の前面部形状が互いに異なる、請求項16に記載の車両用ランプ。
【請求項18】
前記導光部の前面部は、
前記導光部の前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第1曲面領域と、
前記第1曲面領域の上部に備えられ、前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第2曲面領域と、
前記第1曲面領域の下部に備えられ、上方に窪んだ形状を有する第2窪み領域とを含み、
前記第2窪み領域は、前記複数の下部ランプモジュールにのみ備えられる、請求項17に記載の車両用ランプ。
【請求項19】
前記第1配光パターンは、ロービームパターンであり、
前記第2配光パターンは、DRLパターンである、請求項16に記載の車両用ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ランプモジュールおよびそのランプモジュールを含む車両用ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、その機能に応じて、各種の車両用ランプが搭載される。例えば、車両の前方には、ロービームランプ、ハイビームランプ、DRL(Daytime Running Light)ランプなどが搭載される。
【0003】
従来技術によると、車両に各種のランプがともに搭載されるため、それぞれのランプによって形成される発光面が互いに異なり、ランプの点灯時に車両のデザインの面で消費者のニーズを満たすことができないという問題があった。
【0004】
それだけでなく、従来技術によると、各種のランプが車両に搭載されることによって、ランプが車両で占める空間が広すぎるという問題もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一つの車両用ランプにおいて2つ以上の機能を果たすようにすることで、互いに異なる機能を有するランプを点灯する場合にも一つの発光面を共有できるようにして、車両のデザインの面で差別化を図るようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一側面によると、2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源と、前記複数の光源の一側に備えられる導光部とを含み、前記光源は、前記導光部の後方で前記導光部の後面部と対向するように備えられる第1光源と、前記導光部の下部で前記導光部の下面部と対向するように備えられる第2光源とを含み、前記第1光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記後面部を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成し、前記第2光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記下面部で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成する車両用ランプモジュールが開示される。
【0007】
前記導光部の下面部は、上方に窪んだ形状を有する第1窪み領域を含み、前記第2光源は、前記第1窪み領域の前後方向の幅内に備えられることができる。
【0008】
前記第1窪み領域は、前記第1窪み領域の後方領域に備えられる第1面と、前記第1窪み領域の前方領域に備えられる第2面とを含み、前記第1面と前記第2面は、前記第1窪み領域の上部端部で互いに接する。
【0009】
前記第2光源は、前記第1面の前後方向の幅内に備えられることができる。
【0010】
前記第1窪み領域を水平方向に切断した時に、前記第1面は、直線形状または後方に窪んだ放物線形状を有することができる。
【0011】
前記第1面の表面には反射層が形成されることができる。
【0012】
前記第1窪み領域は、前記第1面と前記第2面が接する前記第1窪み領域の上部端部に備えられ、段差形状を有するカットオフ部をさらに含むことができる。
【0013】
前記導光部の後面部は、前記第1光源に向かって凸状に突出した曲面形状を有することができる。
【0014】
前記導光部の前面部は、前記導光部の前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第1曲面領域と、前記第1曲面領域の上部に備えられ、前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第2曲面領域とを含むことができる。
【0015】
前記第1曲面領域および前記第2曲面領域は、それぞれ互いに異なる曲率半径を有する非球面レンズ形状を有することができる。
【0016】
前記第1曲面領域と前記第2曲面領域が互いに接する領域付近で、前記第2曲面領域の曲率半径は、前記第1曲面領域の曲率半径より大きくなることができる。
【0017】
前記第1配光パターンは、前記第1光源から出射された光のうち前記第1曲面領域を通過した光によって形成され、前記第2配光パターンは、前記第2光源から出射された光のうち前記第2曲面領域を通過した光によって形成されることができる。
【0018】
前記導光部の前記前面部は、前記第1曲面領域の下部に備えられ、上方に窪んだ形状を有する第2窪み領域をさらに含むことができる。
【0019】
前記第1光源が接合される第1基板と、前記第2光源が接合される第2基板と、前記第1基板と前記第2基板に密着して備えられるヒートシンクとをさらに含むことができる。
【0020】
前記ヒートシンクのうち前記第1基板が接合される領域と前記第2基板が接合される領域が一体に形成されることができる。
【0021】
前記目的を達成するための本発明の他の側面によると、複数の車両用ランプモジュールを含む車両用ランプであって、前記車両用ランプモジュールは、2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源と、前記複数の光源の一側に備えられる導光部とを含み、前記光源は、前記導光部の後方で前記導光部の後面部と対向するように備えられる第1光源と、前記導光部の下部で前記導光部の下面部と対向するように備えられる第2光源とを含み、前記第1光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記後面部を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成し、前記第2光源から出射された光のうち少なくとも一部は、前記導光部の前記下面部で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成する車両用ランプが提供される。
【0022】
上部に備えられ、水平方向に配列される複数の上部ランプモジュールと、前記上部ランプモジュールの下部に備えられ、水平方向に配列される複数の下部ランプモジュールとを含み、前記上部ランプモジュールに備えられる前記導光部の前面部形状と、前記下部ランプモジュールに備えられる前記導光部の前面部形状が互いに異なることができる。
【0023】
前記導光部の前面部は、前記導光部の前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第1曲面領域と、前記第1曲面領域の上部に備えられ、前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第2曲面領域と、前記第1曲面領域の下部に備えられ、上方に窪んだ形状を有する第2窪み領域とを含み、前記第2窪み領域は、前記複数の下部ランプモジュールにのみ備えられることができる。
【0024】
前記第1配光パターンは、ロービームパターンであり、前記第2配光パターンは、DRLパターンであってもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、一つの車両用ランプにおいて2つ以上の機能を図るようにすることで、互いに異なる機能を有するランプを点灯する場合にも一つの発光面を共有できるようにして、車両のデザインの面で差別化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明による車両用ランプモジュールにおいて、第1光源が点灯されたときの様子を図示した側面図である。
【
図2】本発明による車両用ランプモジュールにおいて、第2光源が点灯されたときの様子を図示した側面図である。
【
図3】本発明の一実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した側面図である。
【
図5】本発明の他の実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した斜視図である。
【
図6】本発明の他の実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した側面図である。
【
図7】本発明による車両用ランプに備えられる複数の導光部を図示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明による車両用ランプモジュールおよび車両用ランプについて説明する。
【0028】
[車両用ランプモジュール]
図1は本発明による車両用ランプモジュールにおいて、第1光源が点灯されたときの様子を図示した側面図であり、
図2は本発明による車両用ランプモジュールにおいて、第2光源が点灯されたときの様子を図示した側面図である。
【0029】
本発明による車両用ランプモジュール20(以下、「ランプモジュール」とする)は、2種以上の配光パターンを形成することができるランプモジュールであり得る。すなわち、本発明によるランプモジュール20は、第1配光パターンおよび第1配光パターンとは異なる第2配光パターンを個別に形成することができる。一例として、第1配光パターンは、ロービームパターンであってもよく、第2配光パターンは、DRLパターンであってもよい。しかし、第1配光パターンおよび第2配光パターンの種類は、上述の内容に限定されず、各種のビームパターンにも適用されることができる。
【0030】
本発明によるランプモジュール20は、2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源100と、複数の光源100の一側に備えられ、複数の光源100と対向するように備えられる導光部200とを含むことができる。導光部200は、レンズであり得る。
【0031】
導光部200は、位置に応じて複数の領域に区別することができる。より詳細には、導光部200は、導光部の前方領域を形成する前面部210と、導光部の後方領域を形成する後面部220と、導光部の上部領域を形成する上面部230と、導光部の下部領域を形成する下面部240とを含むことができる。
【0032】
また、光源100は、導光部200の後方で導光部の後面部220と対向するように備えられる第1光源110と、導光部200の下部で導光部の下面部240と対向するように備えられる第2光源120とを含むことができる。一例として、第1光源110および第2光源120は、LEDであり得るが、光源の種類は、上述の内容に限定されない。一方、第2配光パターンは、第1配光パターンより上部に形成されることができる。
【0033】
本発明によると、第1光源110から出射された光のうち少なくとも一部は、導光部200の後面部220を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成することができ、第2光源120から出射された光のうち少なくとも一部は、導光部200の下面部240で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成することができる。
図1には、第1光源110から出射された光が導光部200の後面部220を透過した後、前面部210に出射され、第1配光パターンを形成する様子が図示されており、
図2には、第2光源120から出射された光が導光部200の下面部240で反射した後、前面部210に出射され、第2配光パターンを形成する様子が図示されている。
【0034】
一方、本発明によるランプモジュール20は、第1光源110と導光部200との間に備えられるコリメータ150をさらに含むことができる。コリメータ150は、第1光源110から出射された光を平行光に切り替えた後、導光部200に供給する構成であり得る。一方、第2光源120と導光部200との間にはコリメータ150などが備えられず、空き空間のみが形成されていてもよい。
【0035】
次いで、
図1および
図2を参照すると、導光部200の下面部240は、上方に窪んだ形状を有する第1窪み領域242を含むことができる。この際、第2光源120は、第1窪み領域242の前後方向の幅内に備えられることができる。
【0036】
より好ましくは、第1窪み領域242は、第1窪み領域242の後方領域に備えられる第1面242aと、第1窪み領域242の前方領域に備えられる第2面242bとを含むことができ、第2光源120は、第1面242aの前後方向の幅内に備えられることができる。したがって、第2光源120から出射された光のほとんどは、第1面242aに逹することができる。
【0037】
一方、第1面242aの表面には反射層が形成されることができる。したがって、本発明によると、第2光源120から出射され、第1面242aに逹した光は、第1面242aに形成された反射層で反射した後、導光部200の前面部210に移動することができる。このために、第1面242aは、ランプモジュール20の後方下側から前方上側に傾斜して延びた形状を有することができる。
【0038】
一方、第1面242aと第2面242bは、第1窪み領域242の上部端部で互いに接することができる。より詳細には、第1窪み領域242は、第1面242aと第2面242bが接する第1窪み領域242の上部端部に備えられ、段差形状を有するカットオフ部242cをさらに含むことができる。上述のように、第1光源110によって形成される第1配光パターンはロービームパターンであり得るが、カットオフ部242cは、法規上、ロービームパターンの上部領域に形成されることが求められるカットオフライン(cut off line)を形成するための構成であり得る。すなわち、本発明によると、第1光源110から出射された光のうち一部がカットオフ部242cによって遮断されることで、カットオフラインが形成されたロービームパターンが形成されることができる。
【0039】
次いで、
図1および
図2を参照すると、本発明によるランプモジュール20に備えられる第1窪み領域242を水平方向に切断した時に、第1面242aは、直線形状または後方に窪んだ放物線形状を有することができる。これは、第2光源120から出射され、第1面242aで反射した光が、導光部200の前面部210に逹することができる反射角度を確保するためであり得る。上述のように、第2光源120によって形成される第2配光パターンは、DRLパターンであり得るが、第1面242aの上述の断面が後方に窪んだ放物線形状を有する場合には、第2光源120から出射され、第1面242aで反射した光が導光部200の前面部210に逹する時に、集光した状態で逹することができるため、ランプモジュール20の全体的な光効率が増大することができる。
【0040】
一方、
図1および
図2に図示されているように、導光部200の後面部220は、第1光源110に向かって凸状に突出した曲面形状を有することができる。したがって、第1光源110から出射され、コリメータ150で平行光に切り替えられた光は、後面部220を通過しながら集光されることができる。
【0041】
図3は本発明の一実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した斜視図であり、
図4は本発明の一実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した側面図である。
【0042】
本発明によると、単一の曲面形状を有する導光部200の後面部220とは異なり、導光部200の前面部210は、複数の曲面領域で構成されることができる。より詳細には、本発明の一実施形態によると、導光部200の前面部210は、導光部200の前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第1曲面領域212と、第1曲面領域212の上部に備えられ、前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第2曲面領域214とを含むことができる。第1曲面領域212と第2曲面領域214は、互いに異なる曲率半径を有することができる。
【0043】
より好ましくは、第1曲面領域212および第2曲面領域214は、それぞれ互いに異なる曲率半径を有する非球面レンズ形状を有することができる。第1曲面領域212は、第1光源110から出射された光が主に逹する領域であって、第1光源110から出射された光は、第1曲面領域212を通過した光によって第1配光パターンが形成されることができ、第2曲面領域214は、第2光源120から出射された光が主に逹する領域であって、第2光源120から出射された光のうち第2曲面領域214を通過した光によって第2配光パターンが形成されることができる。
【0044】
より詳細には、第1曲面領域212と第2曲面領域214が互いに接する領域付近で、第2曲面領域214の曲率半径は、第1曲面領域212の曲率半径より大きいことができる。つまり、第1曲面領域212と第2曲面領域214が互いに接する領域付近で、第2曲面領域214の表面が第1曲面領域212の表面より平面に近い形状を有するものと理解し得る。したがって、
図3および
図4に図示されているように、第1曲面領域212と第2曲面領域214が互いに接する領域で鋭く突出した領域が形成されることができる。
【0045】
図5は本発明の他の実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した斜視図であり、
図6は、本発明の他の実施形態による車両用ランプモジュールに備えられる導光部を図示した側面図である。
【0046】
本発明の他の実施形態によると、導光部200の前面部210は、第1曲面領域212および第2曲面領域213の他にも、第1曲面領域212の下部に備えられ、上方に窪んだ形状を有する第2窪み領域216をさらに含むことができる。すなわち、本発明の他の実施形態によると、第2窪み領域216によって導光部200の前面部210の下部領域には、空き空間が形成されることができる。
【0047】
第2窪み領域216は、ロービームパターンの形成のために第1光源110を点灯した時に、ロービームパターンの上方領域に対しても、運転者が、最小限の事物の存在は認識できるように法規で要求する光量を確保するための構成であり得る。すなわち、本発明の他の実施形態によると、第1光源から出射され、第2窪み領域216に逹する光のうち少なくとも一部は、第1配光パターンの上方領域に逹することができる。一方、第2窪み領域216は、カットオフ部242cより下方に備えられることができる。
【0048】
一方、本発明によるランプモジュール20は、第1光源110が接合される第1基板(図示せず)と、第2光源120が接合される第2基板(図示せず)と、第1基板と第2基板が密着して備えられるヒートシンク300とをさらに含むことができる。ヒートシンク300は、第1光源110と第2光源120を冷却するための構成であり得る。より詳細には、本発明によると、ヒートシンク300のうち第1基板が接合される領域と第2基板が接合される領域が一体に形成され得る。ヒートシンク300は、第1光源110と第2光源120を冷却するだけでなく、ランプモジュール20に備えられる第1光源110と第2光源120が固定されることができる支持台としての役割も果たすことができる。
【0049】
[車両用ランプ]
図7は本発明による車両用ランプに備えられる複数の導光部を図示した斜視図である。
【0050】
図1~
図7を参照すると、本発明による車両用ランプ10(以下、「ランプ」とする)は、複数のランプモジュールを含むことができる。
【0051】
ランプモジュールは、それぞれ2種以上の配光パターンを形成するための複数の光源100と、複数の光源100の一側に備えられる導光部200とを含むことができ、光源100は、導光部200の後方で導光部200の後面部220と対向するように備えられる第1光源110と、導光部200の下部で導光部200の下面部240と対向するように備えられる第2光源120とを含むことができる。
【0052】
また、本発明によると、第1光源110から出射された光のうち少なくとも一部は、導光部200の後面部220を透過した後、外部に出射され、第1配光パターンを形成することができ、第2光源120から出射された光のうち少なくとも一部は、導光部200の下面部240で反射した後、外部に出射され、第2配光パターンを形成することができる。
【0053】
一方、
図7に図示されているように、本発明によるランプ10は、ランプの上部に備えられ、水平方向に配列される複数の上部ランプモジュール20aと、上部ランプモジュール20aの下部に備えられ、水平方向に配列される複数の下部ランプモジュール20bとを含むことができる。
図7には、ランプ10の上部領域と下部領域にそれぞれ3個の上部ランプモジュール20aと下部ランプモジュール20bが備えられた様子が図示されている。
【0054】
本発明によると、上部ランプモジュール20aに備えられる上部導光部200aおよび下部ランプモジュール20bに備えられる下部導光部200bは、それぞれ、導光部の前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第1曲面領域212(
図1~
図6参照)と、第1曲面領域212の上部に備えられ、前方に向かって凸状に突出した曲面形状を有する第2曲面領域214(
図1~
図6参照)とを含むことができる。
【0055】
この際、上部ランプモジュール20aに備えられる上部導光部200aの前面部形状と、下部ランプモジュール20bに備えられる下部導光部200bの前面部形状は、互いに異なることができる。
【0056】
より詳細には、下部導光部200bの前面部は、上述の第1曲面領域および第2曲面領域の他にも、第1曲面領域の下部に備えられ、上方に窪んだ形状を有する第2窪み領域216(
図1~
図6参照)をさらに含むことができる。一方、上部導光部200aの前面部には、第2窪み領域が備えられないこともある。すなわち、本発明によるランプ10において、第2窪み領域216は、複数の下部ランプモジュール20bにのみ備えられてもよい。つまり、前述の本発明の一実施形態によるランプモジュールが、本発明によるランプの上部ランプモジュールとして搭載され、上述の本発明の他の実施形態によるランプモジュールが、本発明によるランプの下部ランプモジュールとして搭載されるものと理解し得る。
【0057】
一方、上述の第1配光パターンは、ロービームパターンであってもよく、第2配光パターンは、DRLパターンであってもよい。
【0058】
本発明による車両用ランプモジュールについて上述した内容は、本発明による車両用ランプに対しても同様に適用することができる。
【0059】
以上、本発明は、限定された実施形態と図面によって説明されているが、本発明はこれによって限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により、本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で様々な実施が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0060】
10 車両用ランプ
20 ランプモジュール
20a 上部ランプモジュール
20b 下部ランプモジュール
100 光源
110 第1光源
120 第2光源
150 コリメータ
200 導光部
200a 上部導光部
200b 下部導光部
210 前面部
212 第1曲面領域
214 第2曲面領域
216 第2窪み領域
220 後面部
230 上面部
240 下面部
242 第1窪み領域
242a 第1面
242b 第2面
242c カットオフ部
300 ヒートシンク