(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117964
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】バイパスおよび安全モードを備えた舶用電池システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20220804BHJP
H02H 7/18 20060101ALI20220804BHJP
B63J 99/00 20090101ALI20220804BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H02J7/00 P
H02J7/00 302C
H02H7/18
B63J99/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022011454
(22)【出願日】2022-01-28
(31)【優先権主張番号】17/164,457
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519374287
【氏名又は名称】ブランズウィック コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ジェイ.ゴンリング
【テーマコード(参考)】
5G053
5G503
【Fターム(参考)】
5G053AA01
5G053AA08
5G053AA14
5G053BA01
5G053BA04
5G053BA06
5G053CA08
5G053EC01
5G503BA03
5G503DA02
5G503EA08
5G503FA06
5G503FA16
5G503FA17
5G503FA18
5G503FA19
5G503GD02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】船舶のための電力貯蔵システムおよb方法を提供する。
【解決手段】船舶100の電力貯蔵システム112は、船舶負荷にエネルギーを供給する舶用電池システム(充電式電池システム114A~114C)を備える。各舶用電池システムは、電池120A~120Cと、舶用電池システムを接続状態、切断状態又はバイパス状態のうちの1つで動作させる3位置接触器124A~124Cと、、舶用電池システムの夫々に結合された監視制御装置130と、を備える。監視制御装置は、舶用電池システムのための好ましい故障措置を検索し、かつ、船舶における故障状態の検出に応答して、舶用電池システムの少なくとも1つの3位置接触器を好ましい故障措置に従って制御する。好ましい故障措置は、舶用電池システムを切断状態で動作させることか又は舶用電池システムをバイパス状態で動作させることを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶負荷にエネルギーを供給するように構成された複数の舶用電池システムであって、各舶用電池システムが、
電池と、
前記舶用電池システムを接続状態、切断状態またはバイパス状態のうちの1つで動作させるように構成された3位置接触器と
を備える舶用電池システムと、
前記複数の舶用電池システムのそれぞれに結合された制御装置であって、
前記複数の舶用電池システムのための好ましい故障措置を検索し、かつ
前記船舶における故障状態の検出に応答して、前記複数の舶用電池システムの少なくとも1つの3位置接触器を前記好ましい故障措置に従って制御する
ように構成されている制御装置と
を備え、
前記好ましい故障措置は、前記舶用電池システムを前記切断状態で動作させること、または前記舶用電池システムを前記バイパス状態で動作させることを含む、
船舶のための電力貯蔵システム。
【請求項2】
前記好ましい故障措置は、前記複数の舶用電池システムが前記船舶負荷と並列構成で配置されている場合に前記電池システムを前記切断状態で動作させることを含む、請求項1に記載の電力貯蔵システム。
【請求項3】
前記好ましい故障措置は、前記複数の舶用電池システムが前記船舶負荷と直列構成で配置されている場合に前記電池システムを前記バイパス状態で動作させることを含む、請求項1に記載の電力貯蔵システム。
【請求項4】
前記故障状態は電池筐体温度閾値を超えることを含む、請求項1に記載の電力貯蔵システム。
【請求項5】
前記故障状態は電圧閾値を超えることを含む、請求項1に記載の電力貯蔵システム。
【請求項6】
前記故障状態は電流閾値を超えることを含む、請求項1に記載の電力貯蔵システム。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記船舶における緊急停止状態の検出に応答して、前記3位置接触器のそれぞれを制御して前記複数の舶用電池システムのそれぞれを前記切断状態で動作させるようにさらに構成されている、
請求項1に記載の電力貯蔵システム。
【請求項8】
前記緊急停止状態は高電圧絶縁の喪失を含む、請求項7に記載の電力貯蔵システム。
【請求項9】
前記緊急停止状態は地絡を含む、請求項7に記載の電力貯蔵システム。
【請求項10】
船舶負荷にエネルギーを供給するように構成された複数の舶用電池システムであって、それぞれが電池と、舶用電池システムを接続状態、切断状態またはバイパス状態のうちの1つで動作させるように構成された3位置接触器とを備えた複数の舶用電池システムのために好ましい故障措置を検索すること、
前記船舶における故障状態の検出に応答して、前記複数の舶用電池システムの少なくとも1つの3位置接触器を前記好ましい故障措置に従って制御すること
を含み、かつ
前記好ましい故障措置は、前記舶用電池システムを前記切断状態で動作させること、または前記舶用電池システムを前記バイパス状態で動作させることを含む、
船舶のための電力貯蔵システムを動作させるための方法。
【請求項11】
前記好ましい故障措置は、前記複数の舶用電池システムが前記船舶負荷と並列構成で配置されている場合に前記電池システムを前記切断状態で動作させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記好ましい故障措置は、前記複数の舶用電池システムが前記船舶負荷と直列構成で配置されている場合に前記電池システムをバイパス状態で動作させることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記故障状態は電池筐体温度閾値を超えることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記故障状態は電圧閾値を超えることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記故障状態は電流閾値を超えることを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記船舶における緊急停止状態の検出に応答して、前記複数の舶用電池システムのそれぞれを前記切断状態で動作させるように前記3位置接触器のそれぞれを制御することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記緊急停止状態は高電圧絶縁の喪失を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記緊急停止状態は地絡を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
船舶負荷にエネルギーを供給するように構成された複数の舶用電池システムであって、各舶用電池システムが、
電池と、
前記舶用電池システムを接続状態、切断状態またはバイパス状態のうちの1つで動作させるように構成された3位置接触器と
を備えた複数の舶用電池システムと、
前記複数の舶用電池システムのそれぞれに結合された制御装置であって、
前記複数の舶用電池システムの少なくとも1つが充電の最小閾値状態に達したことを検出し、かつ
前記3位置接触器を用いて前記複数の舶用電池システムの少なくとも1つの動作状態を制御する
ように構成されている制御装置と
を備える、船舶のための電力貯蔵システム。
【請求項20】
前記3位置接触器を用いて前記複数の舶用電池システムの前記少なくとも1つの前記動作状態を制御することは、前記複数の舶用電池システムが前記船舶負荷と並列構成で配置されている場合に前記舶用電池システムを前記切断状態で動作させることを含み、かつ
前記3位置接触器を用いて前記複数の舶用電池システムの前記少なくとも1つの前記動作状態を制御することは、前記複数の舶用電池システムが前記船舶負荷と並列構成で配置されている場合に前記舶用電池システムを前記バイパス状態で動作させることを含む、
請求項19に記載の電力貯蔵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は船舶のための電池システムに関し、より具体的には不都合な状態が検出された場合に電池システムをバイパスおよび安全モードで動作させるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6,046,514号は、直列接続されたエネルギー貯蔵装置のためのバイパス装置および方法を開示している。共通直列接続体に結合されたエネルギー貯蔵装置のそれぞれがそこに並列接続された関連するバイパスを有する。電流バイパスユニットは関連するエネルギー貯蔵装置またはセルと並列に結合されたセンサを備え、セル電圧などのセルのエネルギー状態を示すエネルギーパラメータを感知する。バイパススイッチはエネルギー貯蔵セルと並列に結合されており、非アクティブ状態とアクティブ状態との間で動作可能である。バイパススイッチは、非アクティブ状態にある場合はエネルギー貯蔵セルを通る電流に関して実質的に非導電性であり、アクティブ状態にある場合は関連するセルを迂回させるために直列接続体に電流を通すためのバイパス電流経路を提供する。制御装置は予め確立された電圧設定値から逸脱しているセルの電圧に応答してバイパススイッチのアクティブ化を制御する。制御装置はバイパスユニットの中に含められていてもよく、あるいはバイパスユニットの外部にある制御プラットフォーム上に配置されていてもよい。バイパススイッチは作動された場合に、永久的または一時的なバイパス電流経路を確立してもよい。
【0003】
米国特許第7,557,538号は、電池充電部のそれぞれ1つが充電枝路およびバイパス枝路を含む急速電池充電器であって、改良された充電監視および制御回路を備えた電池充電器と、最小のさらなるハードウェアが頭上に設けられることにより性能を高めるための方法とを開示している。
【0004】
米国特許第9,054,555号は、充電式電池装置、電池装置を充電する充電器および制御回路を利用する、船舶上の充電式電池装置を充電するためのシステムおよび方法を開示している。この制御回路は、陸電源から利用可能な電流の量および電圧充電器以外の装置によって陸電源から引き出される電流の量に基づいて、電池装置を充電するために利用可能な電流の量を計算し、かつ電池装置を充電するために電圧充電器によって引き出される電流の量を、電池装置を充電するために利用可能な電流の計算された量と同じかそれよりも少ない量に制限する。制御回路は電池装置を充電するために利用可能な電流の量を繰り返し計算し、かつ電池装置を充電するために電圧充電器によって引き出される電流の量を制限して、それにより電池装置に供給される充電の量を能動的に調整することができる。
【0005】
米国特許第9,533,747号は、それぞれが船舶を推進するための舶用推進装置に選択的に電力を供給する内燃機関および電気モータを有するハイブリッド推進システムを開示している。複数の電池が電流を放電してモータに電力を供給する。制御装置は、複数の電池の充電および/または放電限界を統合し、かつ次いで好ましくは内部故障を防止し、かつ複数の電池を切断する方法に従って本システムを動作させるようにプログラムされている。
【0006】
上記特許はそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0007】
本概要は、以下の発明を実施するための形態においてさらに説明されている選択された概念を紹介するために提供されている。本概要は、請求請求されている主題の重要または必須の特徴を特定するためのものでもなければ、特許請求されている主題の範囲を限定するのを助けるものとして使用されるものでもない。
【0008】
本開示の一実施形態によれば、船舶のための電力貯蔵システムが提供される。本電力貯蔵システムは、船舶負荷にエネルギーを供給するように構成された舶用電池システムを備える。各舶用電池システムは電池と、舶用電池システムを接続状態、切断状態またはバイパス状態のうちの1つで動作させるように構成された3位置接触器とを備える。本電力貯蔵システムは、舶用電池システムのそれぞれに結合された制御装置をさらに備える。制御装置は舶用電池システムのための好ましい故障措置を検索し、かつ船舶における故障状態の検出に応答して、舶用電池システムの少なくとも1つの3位置接触器を好ましい故障措置に従って制御するように構成されている。好ましい故障措置は、舶用電池システムを切断状態で動作させること、または舶用電池システムをバイパス状態で動作させることを含む。
【0009】
本開示の別の実施形態によれば、船舶のための電力貯蔵システムを動作させるための方法が提供される。本方法は、船舶負荷にエネルギーを供給するように構成された舶用電池システムのための好ましい故障措置を検索することを含む。舶用電池システムのそれぞれは電池と、舶用電池システムを接続状態、切断状態またはバイパス状態のうちの1つで動作させるように構成された3位置接触器とを備える。船舶における故障状態の検出に応答して、本方法は、複数の舶用電池システムの少なくとも1つの3位置接触器を好ましい故障措置に従って制御することをさらに含む。好ましい故障措置は、舶用電池システムを切断状態で動作させること、または舶用電池システムをバイパス状態で動作させることを含む。
【0010】
本開示のさらに別の実施形態によれば、船舶のための電力貯蔵システムが提供される。本電力貯蔵システムは、船舶負荷にエネルギーを供給するように構成された舶用電池システムを備える。各舶用電池システムは電池と、舶用電池システムを接続状態、切断状態またはバイパス状態のうちの1つで動作させるように構成された3位置接触器とを備える。本電力貯蔵システムは、舶用電池システムのそれぞれに結合された制御装置をさらに備える。制御装置は、舶用電池システムの少なくとも1つが充電の最小閾値状態に達したことを検出し、かつ3位置接触器を用いて舶用電池システムの少なくとも1つの動作状態を制御するように構成されている。
【0011】
本開示について以下の図を参照しながら説明する。同様の特徴および同様の構成要素を参照するために図全体を通して同じ番号が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】先行技術の電力貯蔵システムを備えた船舶を示すブロック図である。
【
図2】
図1の船舶および先行技術の電力貯蔵システムの別のブロック図である。
【
図3】本開示の例示的な実施形態に係る電力貯蔵システムを備えた船舶を示すブロック図である。
【
図4】バイパスモードで動作している
図3の船舶および電力貯蔵システムのブロック図である。
【
図5】安全モードで動作している
図3の船舶および電力貯蔵システムのブロック図である。
【
図6】本開示の別の例示的な実施形態に係る電力貯蔵システムを備えた船舶を示すブロック図である。
【
図7】
図3および
図6の電力貯蔵システムを動作させるためのプロセスのフローチャートである。
【
図8】
図3および
図6の電力貯蔵システムによって行うことができる充電プロセスのフローチャートである。
【
図9A】本開示の別の例示的な実施形態に係る舶用電池システムのブロック図である。
【
図9B】バイパスモードで動作している
図9Aの舶用電池システムのブロック図である。
【
図9C】安全モードで動作している
図9Aの舶用電池システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書では、簡潔性、明確性および理解のために特定の用語が使用されている。そのような用語は便宜のためにのみ使用されており、かつ広く解釈されることが意図されているため、先行技術の要件を超えてそこから不必要な限定が推測されるものではない。
【0014】
図1および
図2は、従来の電力貯蔵システム12を備えた船舶10を示す。電力貯蔵システム12は、3つの充電式電池システム14A、14B、14Cを備えることが示されている。電池システム14A~14Cは直列構成で配置されており、電流を放電して負荷26に電力を供給するために負荷26と電気通信している。様々な実施形態では、負荷26は、電力貯蔵システム12からエネルギーを受け取る船舶10上のどの装置またはシステムであってもよい。例えば負荷26としては限定されるものではないが、エンジン始動システム、音声システム、ウインドラス、測深機、魚探知器およびアプライアンスなどが挙げられる。さらなる実施形態では、電力貯蔵システム12は船舶10を駆動する推進装置(例えば電気モータ)にエネルギーを供給してもよい。
【0015】
各電池システム14A~14Cは、プラス端子16A、16B、16C、マイナス端子18A、18B、18Cおよび電池20A、20B、20Cを備えることが示されている。各電池20A~20Cは、電池セルの典型的な構成要素の全て、すなわちカソード、アノード、電解質およびセパレータを備える。例示的な実施形態では、各電池20A~20Cは、カソード材料として利用されるインターカレートされたリチウムイオン化合物およびアノード材料として利用されるグラファイトを含むリチウムイオン電池である。
【0016】
各電池システム14A~14Cは、電池管理システム(BMS)22A、22B、22Cを備えることがさらに示されている。各BMS22A~22Cは、プロセッサまたは処理構成要素および規則ストレージもしくはメモリ構成要素の両方を備えていてもよい。規則ストレージもしくはメモリ構成要素は限定されるものではないが、ROM、RAMまたはフラッシュメモリなどの任意の好適なストレージ機構であってもよい。各BMS22A~22Cはさらに、2位置接触器または内部切断リレー24A、24B、24Cの位置を制御するスイッチオペレータ26A、26B、26Cに通信可能に結合されていることが示されている。スイッチオペレータ26A~26Cは、BMS22A~22Cから制御信号を受信し、かつ制御信号に応答して2位置接触器24A~24Cを接続すなわち閉鎖位置(
図1に示されている)と切断すなわち開放位置(
図2に示されており、かつ以下にさらに詳細に記載されている)との間で移動させるように構成されている。電池システム14A~14C内の2位置接触器24A~24Cのそれぞれが接続位置にある場合、電力貯蔵システム12によって提供される総電圧は加算的である。例えば各電池システム14A~14Cが最大50Vを提供する場合、電力貯蔵システム12の最大総電圧は150Vである。
図1および
図2は3つの電池システム14A~14Cを備えた船舶10のための電力貯蔵システム12を示しているが、例示的な実施形態では電力貯蔵システム12は、300Vの最大総電圧を提供するために6つの電池システムを備えていてもよい。
【0017】
本発明者は、船舶で利用されるリチウムイオン電池などは、水が密閉された電池筐体に浸入してリチウムと反応した場合に熱暴走の影響を受けやすいことに気づいた。熱暴走は、電池を通って流れている電流が電池温度を上昇させ、次いでさらなる温度上昇により電流を増加させる一連の発熱反応によってもたらされる潜在的に破局的な状態である。最悪の状況では、熱暴走は激しい燃焼または爆発を引き起こす場合があり、故に多くのリチウム系電池は、不都合な状態(例えば、最大閾値を超えている電池筐体温度、最大閾値を超えている電池電圧、最大閾値を超えている電池電流)を検出し、かつ閾値を超えた場合に電池を切断するように構成されている内部監視システムを備える。
【0018】
しかし
図1および
図2に示されているように電池が直列構成で接続されている場合、2位置接触器24A~24Cのいずれかを切断位置に移動させることにより、電力貯蔵システム12から負荷28への電力の完全な喪失が生じる。例えば
図2は、切断位置にある接触器24Bを示す。この断絶により、電力貯蔵システム12の電圧を0Vに低下させる開路状態が生じる。より一般的になりつつあるように、電力貯蔵システム12が船舶10の電気推進のために使用される場合、開路状態により船舶10の推進の完全な喪失が生じ、岸に戻る手段がない場合には潜在的に船舶10を大水域において座礁させる可能性がある。従って本発明者は、不都合な状態が検出された場合に本システムを損傷から保護し、かつ可能であれば、不都合な状態が検出された場合に推進の完全な喪失を防止する電力貯蔵システムが有用であることに気づいた。また本発明者は、直列および並列構成の両方で配置された電力貯蔵システムのために安全に利用することができる単一の舶用電池システムが有用であることに気づいた。
【0019】
図3~
図5は、様々な動作モードにある改良された電力貯蔵システム112を備えた船舶100を示す。電力貯蔵システム112は、3つの充電式電池システム114A、114B、114Cを備えることが示されている。以下にさらに詳細に記載されているように、
図3は電力貯蔵システム112の電池システム114A~114Cのそれぞれが接続モードで動作している状況を示し、
図4は電力貯蔵システム112の電池システム114Bがバイパスモードで動作している状況を示し、
図5は電池システム114A~114Cのそれぞれが安全モードで動作している状況を示す。
【0020】
電池システム114A~114Cは直列構成で配置されており、電流を放電して負荷126に電力を供給するために負荷126と電気通信していることが示されている。例示的な実施形態では、負荷126は、
図1を参照しながら上に記載されている船舶10の負荷26と同一もしくは実質的に同様である。例えば負荷126としては船舶100のための電気推進システムが挙げられる。
【0021】
図1および
図2の電池システム14A~14Cのように、充電式電池システム114A~114Cのそれぞれは、プラス端子116A、116B、116C、マイナス端子118A、118B、118Cおよびそれらの間に位置している電池120A、120B、120Cを備えることが示されている。各電池120A~20Cは、電池セルの典型的な構成要素の全て、すなわちカソード、アノード、電解質およびセパレータを備える。例示的な実施形態では、各電池120A~120Cは、カソード材料として利用されるインターカレートされたリチウムイオン化合物およびアノード材料として利用されるグラファイトを含むリチウムイオン電池である。また各電池システム114A~114Cは、電池管理システム(BMS)122A、122B、122Cを備えることがさらに示されている。各BMS122A~122Cは、プロセッサまたは処理構成要素および規則ストレージもしくはメモリ構成要素の両方を備えていてもよい。規則ストレージもしくはメモリ構成要素は限定されるものではないが、ROM、RAMまたはフラッシュメモリなどの任意の好適なストレージ機構であってもよい。各BMS122A~122Cは、スイッチオペレータ126A~126CがBMS122A~122Cから制御信号を受信するように、スイッチオペレータ126A、126B、126Cに通信可能に結合されていることが示されている。
【0022】
しかし
図1および
図2の電池システム14A~14Cとは対照的に、充電式電池システム114A~114Cのそれぞれは、3位置接触器124A、124B、124Cを備えることが示されている。各3位置接触器124A~124Cは、スイッチオペレータ126A~126Cによって、接続すなわち閉鎖位置(
図3に示されている)と切断すなわち開放位置(
図5に示されている)とバイパス位置(
図4に示されている)との間で移動可能である。
【0023】
図3に示されているように、3位置接触器124A~124Cのそれぞれが接続位置にある場合、電力貯蔵システム112によって提供される総電圧は加算的であり、各電池システム114A~114Cが最大50Vを提供する場合、電力貯蔵システム112の最大総電圧は150Vである。船舶における典型的な実施形態では、電力貯蔵システムは、300Vの最大総電圧を提供するために6つの電池システムを備えていてもよい。
【0024】
充電式電池システム114A~114Cのそれぞれは、コントローラエリアネットワーク(CAN)を用いて電池システム114A~114Cの外部にある監視制御装置130に通信可能に結合されていることがさらに示されている。監視制御装置130は、プロセッサまたは処理構成要素および規則ストレージもしくはメモリ構成要素の両方を備えていてもよい。例示的な実施形態では、監視制御装置130は船舶100の各種システムおよびパラメータを監視し、かつ故障状態(例えば、高電圧絶縁システムの故障、安全インターロックループの破壊)を検出したら、電池システム114A~114Cに指示して電力貯蔵システム112の特性および故障状態の深刻度に応じてバイパスもしくは切断モードで動作させるように構成されている。このプロセスに関するさらなる詳細は
図7を参照しながら以下に含められている。
【0025】
監視制御装置130は、電池システム114A~114Cのための好ましい故障措置を記憶するように構成されていてもよい。例えば、電池システム114A~114Cが
図3~
図5に示されているように直列構成で電力貯蔵システム内に配置されている場合、監視制御装置130は、故障(例えば、高温状態、高電圧状態、高電流状態)の場合に、BMS122A~122Cに命令して3位置接触器124A~124Cをバイパス位置に移動させるように構成されていてもよい。電池システム114A~114Cが
図6に示されているように並列構成で電力貯蔵システム内に配置されている場合、監視制御装置130は故障の場合にBMS122A~122Cに命令して3位置接触器124A~124Cを開放位置に移動させるように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、監視制御装置130は電力貯蔵システム112から省略されていてもよく、各BMS122A~122Cは好ましい故障措置を記憶していてもよい。例えば好ましい故障措置は、設置プロセス中に各BMS122A~122C中に内部的に記憶させることができる。
【0026】
次に特に
図4を参照すると、電池システム114Bの3位置接触器124Bは、電力貯蔵システム112がバイパスモードで動作しているようなバイパス位置にあることが示されている。例えば監視制御装置130は、電池システム114Bの筐体温度が最大閾値を超えているという理由で、BMS122Bに指示してスイッチ制御装置126Bを動作させ、かつ3位置接触器124Bをバイパス位置に移動させてもよい。有利には、3位置接触器124Bをバイパス位置に移動させることにより、負荷128に提供される全ての電力を切断する開路状態を生じさせない。代わりに、150Vではなく100Vが負荷128に供給されるように電池システム114Aおよび114Cは接続されたままである。負荷128が電気推進システムを含む場合、この電力の減少により、機能性が低下した状態で船舶100が岸まで「跛行」するのを可能にしてもよい。例えば、電気推進システムの1分間当たりの回転数(RPM)を下げてもよい。さらなる実施形態では、1つ以上の電池システム114A~114Cがバイパス状態で動作している場合に、監視制御装置130は充電電圧設定値を下げて、接続状態で動作している電池システム114A~114Cの数の減少を補償してもよい。
【0027】
但し、電力貯蔵システム112への潜在的に破局的な脅威が生じた場合、監視制御装置130は全てのBMS122A~122Cに指示してスイッチ制御装置126A~126Cを動作させ、かつ3位置接触器124A~124Cを
図5に示されているような開放位置に移動させてもよい。例えば高電圧絶縁の喪失、地絡、衝撃センサによる衝突事象の検出あるいはビルジにおける高水位センサによる転覆または沈没事象の検出の場合に、電力貯蔵システム112への潜在的に破局的な脅威が生じ得る。さらなる実施形態では、監視制御装置130は、接触器124A~124Cのそれぞれが機能的であることを確認するために、3位置接触器124A~124Cのそれぞれに起動時に開放位置に移動するように命令してもよい。監視制御装置130は、3位置接触器124A~124Cのうちの1つ以上が起動時に機能的でないことを検出した場合、オペレータに(例えば、船舶のダッシュボード上のユーザインタフェースを介して)メッセージを送信してもよい。
【0028】
3位置接触器124A~124Cのそれぞれを開放位置に移動させることにより、電池システム114A~114Cに跨っている高電圧ストリングをより小さいセグメントに分割して、船舶100上の高電圧電位を排除し、かつ最大電圧電位が個々の電池システム114A~114Cの電位のみであることを保証する。例えば、電池システム114A~114Cのそれぞれが50Vの最大電圧を有する場合、3位置接触器124A~124Cのそれぞれを開放位置に移動させることにより、電力貯蔵システム112全体の最大電圧電位は50Vのみとなり、これはヒトの体に有害でなく、電力貯蔵システム112への永久的損傷の脅威を最小限に抑える。
【0029】
図5は、アナログ入力を用いて電池システム114A~114Cのそれぞれに結合されている手動停止制御132も備えるものとして電力貯蔵システム112を示す。電池システム114A~114Cと監視制御装置130とのCAN接続が失敗した場合、あるいは別の緊急事態において、ユーザは手動停止制御132を動作させて3位置接触器124A~124Cのそれぞれを開放位置に移動させてもよい。他の実施形態では、手動停止制御132はランヤード、ダッシュボードスイッチによって、あるいはCANメッセージの失敗に対するバックアップとして監視制御装置130によってアクティブ化させてもよい。
【0030】
次に
図6を参照すると、本開示の例示的な実施形態に係る電力貯蔵システム612を有する別の船舶600が示されている。
図3~
図5に示されている電力貯蔵システム112とは対照的に、電力貯蔵システム612は、負荷128と並列構成で配置された電池システム114A~114Cを示す。電池システム114A~114Cの3位置接触器124A~124Cは公称条件下では閉鎖位置にあってもよいが、故障状態が検出された場合、監視制御装置130または手動停止制御132は3位置接触器124A~124Cのそれぞれに
図6に示されているような開放位置に移動するように命令してもよい。有利には、同一の電池システム114A~114Cを
図3~
図5に示されている直列構成、および
図6に示されている並列構成の両方で利用し、このようにして電池システム114A~114Cの設置柔軟性を最大化してもよい。
【0031】
図7は、電力貯蔵システム、例えば
図3~
図5に示されている直列に配置された電力貯蔵システム112または
図6に示されている並列に配置された電力貯蔵システム612を動作させるためのプロセス700を示す。例示的な実施形態では、プロセス700は少なくとも部分的に監視制御装置130によって行われる。他の実施形態では、プロセス700は少なくとも部分的に各電池システム114A~114CのBMS122A~122Cによって行われてもよい。簡潔性のために、監視制御装置130のみを参照しながらプロセス700について以下に説明する。
【0032】
プロセス700は、監視制御装置130が電力貯蔵システム112、612のために好ましい故障措置を検索する工程702で開始することが示されている。いくつかの実施形態では、好ましい故障措置は電力貯蔵システム112、612の設置中に監視制御装置130のメモリに記憶させる。他の実施形態では、ユーザは、例えば船舶のダッシュボード上のユーザインタフェースを介して好ましい故障措置を選択して記憶させてもよい。上に記載されているように、電力貯蔵システム(例えば、電力貯蔵システム112)が直列構成で配置された電池システム(例えば、電池システム114A~114C)を備える場合、好ましい故障措置は、3位置接触器(例えば、3位置接触器124A~124C)にバイパス位置に移動するように命令することを含んでもよい。電力貯蔵システム(例えば、電力貯蔵システム612)が並列構成で配置された電池システム(例えば、電池システム114A~114C)を備える場合、好ましい故障措置は、3位置接触器(例えば、3位置接触器124A~124C)に開放すなわち切断位置に移動するように命令することを含んでもよい。
【0033】
工程704では、監視制御装置130は船舶の状態を監視する。様々な実施形態では、工程704は、電池システム114A~114Cの筐体温度、電流および電圧を監視することを含んでもよい。工程706では、監視制御装置130は電池システム114A~114Cの1つ以上において故障状態が生じたか否かを決定する。例示的な実施形態では、監視制御装置130は監視されるパラメータのそれぞれの閾値を記憶しており、故に閾値の1つを超えている場合に故障状態が検出される。工程706において監視制御装置130が故障状態を検出した場合、プロセス700は工程708に進み、監視制御装置130は好ましい故障措置を行う。例えば上に記載されているように好ましい故障措置は、故障が検出されている1つ以上の電池システム114A~114Cの3位置接触器124A~124Cに、電力貯蔵システムが直列構成に配置されているか並列構成に配置されているかに応じてバイパス位置または開放位置に移動するように命令することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、工程706は船舶ダッシュボード上のユーザインタフェースに故障メッセージを送信することも含んでもよい。監視制御装置130が工程708において1つ以上の故障措置を行った場合、プロセス700は工程704に戻り、監視制御装置130は船舶の状態の監視を再開する。
【0034】
しかし監視制御装置130が工程706において故障状態が検出されなかったと決定した場合、プロセス700は工程710に進み、ここでは監視制御装置130は緊急停止状態が検出されたか否かを決定する。様々な実施形態では、工程710は、高電圧絶縁の喪失または地絡の検出を含んでもよい。監視制御装置130が工程710において緊急停止状態を検出した場合、プロセス700は工程712に進み、監視制御装置120は緊急停止措置を行う。例示的な実施形態では、緊急停止措置は、電力貯蔵システムが直列構成に配置されているか並列構成に配置されているかに関わらず電力貯蔵システムが安全モードで動作しているように、全ての電池システム114A~114Cの全ての3位置接触器124A~126Cに開放位置に移動するように命令することを含む。このようにして、電力貯蔵システムに存在するあらゆる高電圧ストリングを、各セグメントがヒトの体に有害でない電圧レベルを有するより小さい電圧セグメントに分割する。全ての電池に開放状態に移動するように命令することにより電池端子からも電力を除去し、それにより有利にはアーク放電または外部発火の可能性を排除する。いくつかの実施形態では、工程712は船舶ダッシュボード上のユーザインタフェースに故障メッセージを送信すること、または可聴警報を作動させることも含んでもよい。監視制御装置130が工程712において緊急停止措置を行ったら、プロセス700は工程704に戻り、監視制御装置130は船舶の状態の監視を再開する。同様に、工程710において監視制御装置130が緊急停止状態を検出しなかった場合、プロセス700は工程704に戻ることによって完結する。
【0035】
次に
図8を参照すると、電力貯蔵システム、例えば
図3に示されている直列電力貯蔵システム112または
図6に示されている並列電力貯蔵システム612を充電するためのプロセス800が示されている。例示的な実施形態では、プロセス800は少なくとも部分的に電力貯蔵システム112、612の監視制御装置130によって行われる。他の実施形態では、プロセス800は電池システム114A~114Cのうちの1つの電池管理システム122A~122Cよって行うことができる。簡潔性のために、監視制御装置130のみを参照しながらプロセス800について以下に説明する。
【0036】
プロセス800は、電力貯蔵システム112または612の電池システム114A~114Cを充電源、例えば桟橋用パワーポストに動作可能に結合させる工程802で開始することが示されている。いくつかの電池システムは他の電池システムよりも急速充電するので、工程804では監視制御装置130は電池システム114A~114Cの1つ以上が最大閾値充電状態(SOC)に達したことを検出する。例示的な実施形態では、最大SOCは監視制御装置130に記憶されており、かつオペレータによって構成されていてもよい。
【0037】
プロセス800は、監視制御装置130が最大閾値SOCに達した1つ以上の電池システム114A~114Cに関連づけられた3位置接触器124A~124Cに命令した際に完結する。電池システム114A~114Cが直列構成で配置されている場合には、監視制御装置130は3位置接触器124A~124Cにバイパス位置に移動するように命令する。電池システム114A~114Cが並列構成で配置されている場合には、監視制御装置130は3位置接触器124A~124Cに開放位置に移動するように命令する。いずれの場合も、最大SOCに達したら電力貯蔵システム112または612内の接続された電池システム114A~114Cの数を減らすことにより、電力貯蔵システム112または612全体のより急速かつより効率的な充電を可能にし、かつ十分に充電された電池の過剰充電を防止する。
【0038】
電池システム114A~114Cが並列構成で配置されている場合には、同様のプロセスを電力貯蔵システム612の放電時に実行してもよい。例えば監視制御装置130は、並列に配置された電池システム114A~114CのそれぞれのSOCを監視し、かつ接触器に関連づけられた電池システム114A~114CのSOCが最小閾値SOC未満に低下したら3位置接触器124A~124Cに閉鎖位置から開放位置に移動するように命令してもよい。このようにして、電池システム114A~114Cは比較的等しい速度で放電され、電池システム114A~114Cに損傷を引き起こす可能性のある低いSOCでの動作が回避される。いくつかの実施形態では、BMS122A~122Cは、監視制御装置130からの措置が行われずにSOCが最小閾値SOC未満に低下したら、自動的に3位置接触器124A~124Cに命令して開放位置に移動させるように構成されていてもよい。
【0039】
次に
図9A~
図9Cを参照すると、他の充電式電池システム914が示されている。様々な例示的な実施形態では、図示され、かつ
図3~
図6を参照しながら上に記載されている舶用電池システム114A~114Cのそれぞれの代わりに電池システム914を直列および並列配置の両方で使用してもよい。具体的には、
図9Aは閉鎖すなわち接続状態で動作している電池システム914を示し、
図9Bはバイパス状態で動作している電池システム914を示し、
図9Cは開放すなわち切断状態で動作している電池システム914を示す。
【0040】
電池システム914は、プラス端子916、マイナス端子918およびそれらの間に位置している電池920を備えることが示されている。電池920は上に記載されている電池120A~120Cと同一もしくは実質的に同様であってもよい。電池920の両側でプラス端子916をマイナス端子918に接続する回路はスイッチ924によって開放または閉鎖されてもよい。上に記載されている3位置接触器124A~124Cとは対照的に、スイッチ924は2つの位置、すなわち閉鎖および開放位置でのみ動作可能であってもよい。3位置接触器124A~124Cの効果を達成するために、プラス端子916をマイナス端子918に直接接続するバイパス回路を開放または閉鎖するように機能する第2の2位置スイッチ928が提供される。
【0041】
第1の2位置スイッチ924が閉鎖位置にあり、かつ第2の2位置スイッチ928が開放位置にある場合、電池システム914は接続状態(
図9Aに示されている)で動作する。第1の2位置スイッチ924が開放位置にあり、かつ第2の2位置スイッチ928が閉鎖位置にある場合、電池システム914はバイパス状態(
図9Bに示されている)で動作する。2位置スイッチ924および928がどちらも開放位置にある場合、電池システム914は切断状態(
図9Cに示されている)で動作する。2位置スイッチ924および928はどちらも、BMS922によって生成される命令に従って位置間で移動させ、かつスイッチ制御装置926によって動作させてもよい。例示的な実施形態では、BMS922およびスイッチ制御装置926は、
図3~
図6を参照しながら上に記載されているBMS122A~122Cおよびスイッチ制御装置126A~126Cと同一もしくは実質的に同様である。従ってBMS922は、
図7および
図8を参照しながら上に記載されているプロセス700および800に従って電池システム914を動作させる。
【0042】
本開示では簡潔性、明確性および理解のために特定の用語を使用してきた。そのような用語は便宜のためにのみ使用されており、かつ広く解釈されることが意図されているため、先行技術の要件を超えてそこから不必要な限定が暗示されるものではない。本明細書に記載されている異なるシステムおよび方法は、単独または他のシステムおよび装置との組み合わせで使用してもよい。添付の特許請求の範囲内で様々な均等物、代替形態および修正形態が可能である。
【外国語明細書】