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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022117970
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】座席家具
(51)【国際特許分類】
   A47C 17/02 20060101AFI20220804BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20220804BHJP
   F16B 5/07 20060101ALI20220804BHJP
   F16B 1/02 20060101ALI20220804BHJP
   A47C 4/02 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
A47C17/02 Z
F16B5/10 C
F16B5/07 L
F16B1/02 L
A47C4/02 C
A47C4/02 D
A47C4/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022013178
(22)【出願日】2022-01-31
(31)【優先権主張番号】21154595
(32)【優先日】2021-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】522043024
【氏名又は名称】スナッグ シャック リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Snug Shack Limited
【住所又は居所原語表記】88 Lockfield Avenue, Enfield, England EN3 7PX, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】サイモン スタック
【テーマコード(参考)】
3J001
【Fターム(参考)】
3J001FA01
3J001JD15
3J001JD16
3J001KA12
3J001KA19
3J001KB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】迅速かつ容易に組み立てることができ、コスト効率および信頼性の高い座席家具を提供する。
【解決手段】座席家具であって、ベース部材と、背もたれ部材と、少なくとも1つの肘掛け部材とを備え、肘掛け部材7は、少なくとも1つの第1の取付具15および少なくとも1つの第2の取付具によりベース部材に取り付けられており、第1の取付具15は、第2の取付具から垂直方向に離間しており、第1および第2の取付具はそれぞれ、肘掛け部材をベース部材に少なくとも1つの水平方向で固定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席家具(1)であって、
ベース部材(3)、
前記ベース部材(3)に取り付けられた背もたれ部材(5)および/または
前記ベース部材(3)に取り付けられた少なくとも1つの肘掛け部材(7)
を備え、
前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)は、少なくとも1つの第1の取付具(15)および少なくとも1つの第2の取付具(17)により前記ベース部材(3)に取り付けられており、
前記第1の取付具(15)は、前記第2の取付具(17)から垂直方向に離間しており、
前記第1の取付具(15)は、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)を前記ベース部材(3)に少なくとも1つの水平方向で固定し、
前記第2の取付具(17)は、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)を前記ベース部材(3)に少なくとも1つの水平方向で固定する、
座席家具(1)において、
前記第1の取付具(15)は、角度付き部分(19)を備え、前記角度付き部分(19)は、ウェブ部分(21)と、少なくとも1つの第1のフランジ部分(23)とを備え、
前記角度付き部分(19)は、前記ウェブ部分(21)が前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の内面(27)から延在し、かつ前記第1のフランジ部分(23)が前記肘掛け部材(7)の前記内面(27)から間隙(29)をあけて離間して延在するように、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に取り付けられており、
前記角度付き部分(19)は、前記角度付き部分(19)が前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に対して平行に上方位置と下方位置との間で摺動可能であるように、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に取り付けられており、
前記角度付き部分(19)は、少なくとも前記上方位置で、前記角度付き部分(19)が、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に対して、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に対して横方向の回転軸線(28)を中心としてロック位置と解放位置との間で回転可能であるように前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に取り付けられており、
前記ロック位置では、前記第1のフランジ部分(23)が、前記第1のフランジ部分(23)と前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)との間の前記間隙(29)内に前記ベース部材(3)の上縁部(31)が収容されるように、前記ウェブ部分(21)から下方に延在しており、
前記解放位置では、前記第1のフランジ部分(23)が、前記ウェブ部分(21)から側方または上方に延在して、前記ベース部材(3)の前記上縁部(31)を前記間隙(29)から解放することを特徴とする、座席家具(1)。
【請求項2】
前記角度付き部分(19)は、前記第1のフランジ部分(23)とは反対側の前記ウェブ部分(21)の端部に第2のフランジ部分(25)を備え、
前記第2のフランジ部分(25)は、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に取り付けられている、請求項1記載の座席家具(1)。
【請求項3】
前記第2のフランジ部分(25)は、ピン(33)により前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に取り付けられており、前記ピン(33)は、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)から延在し、かつ前記第2のフランジ部分(25)内の孔(35)と係合している、請求項2記載の座席家具(1)。
【請求項4】
前記孔(35)は長孔であり、その結果、前記第2のフランジ部分(25)は、前記長孔に沿ってガイドされるように前記ピン(33)に対して摺動可能である、請求項3記載の座席家具(1)。
【請求項5】
前記孔(35)は、上端部にスロット部分(37)、下端部に円形部分(41)を備えた鍵孔の形状を有し、
前記ピン(33)は、大径および小径を含む少なくとも2つの異なる直径を有する非円形の断面を有し、
前記孔(35)および前記ピン(33)は、前記スロット部分(37)の幅が前記ピン(33)の前記小径より大きいが前記ピン(33)の前記大径より小さく、かつ前記円形部分(41)の直径が前記ピン(33)の前記大径より大きくなるように形成されている、請求項4記載の座席家具(1)。
【請求項6】
前記ピン(33)は、正方形の断面を有し、前記正方形の断面は、前記大径を対角線方向に有し、かつ前記小径を辺に対して平行な主方向に有する、請求項5記載の座席家具(1)。
【請求項7】
前記ピン(33)は、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に取付プレート(47)により取り付けられており、前記取付プレート(47)上に前記ピン(33)が形成されており、かつ前記取付プレート(47)は、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に固定されている、請求項3から6までのいずれか1項記載の座席家具(1)。
【請求項8】
前記間隙(29)は、前記取付プレート(47)と前記第1のフランジ部分(23)との間に形成されている、請求項7記載の座席家具(1)。
【請求項9】
前記ピン(33)は、前記ピン(33)を前記孔(35)に固定するために、その自由端部に直径が拡大された頭部(51)を備えたキノコ形状を有する、請求項3から8までのいずれか1項記載の座席家具(1)。
【請求項10】
前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)は、互いに前記ベース部材(3)の前記上縁部(31)に沿って離間した少なくとも2つの第1の取付具(15)により前記ベース部材(3)に取り付けられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の座席家具(1)。
【請求項11】
前記第2の取付具(17)は、ラッチ接続部(53)を、特にラチェット接続部またはスナップ接続部の形態で含む、請求項1から10までのいずれか1項記載の座席家具(1)。
【請求項12】
前記第2の取付具(17)は、ワニ口クリップ機構(55)を備え、前記ワニ口クリップ機構(55)は、前記ベース部材(3)ならびに前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)のうち1つに取り付けられた第1の部分(57)と、前記ベース部材(3)ならびに前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)のうちもう一方に取り付けられ、かつ前記第1の部分(57)と係合する第2の部分(61)とを備え、
前記第1の部分(57)は、ラッチピン(65)を備え、
前記第2の部分(61)は、2つの対向する歯付きラッチ要素(69)を備え、前記歯付きラッチ要素(69)は、互いに向かって付勢され、かつそれらの歯(71)で前記ラッチピン(65)を対向する側から係合させる、請求項11記載の座席家具(1)。
【請求項13】
前記肘掛け部材(7)は、床(13)上に直接立って支持するように構成された床支持体(79)を備え、かつ/または前記背もたれ部材(5)は、床(13)上に直接立って支持するように構成された床支持体(83)を備える、請求項1から12までのいずれか1項記載の座席家具(1)。
【請求項14】
前記肘掛け部材(7)は、少なくとも1つの前記第1の取付具(15)および少なくとも1つの前記第2の取付具(17)により前記ベース部材(3)に取り付けられており、
前記背もたれ部材(5)は、少なくとも1つのバヨネットブラケット機構(73)により前記ベース部材(3)に取り付けられており、前記バヨネットブラケット機構(73)は、前記背もたれ部材(5)に取り付けられた第1のバヨネットブラケット(75)と、前記ベース部材(3)に取り付けられた第2のバヨネットブラケット(77)とを含み、前記第1および第2のバヨネットブラケット(75,77)は、互いに摺動様式で係合する、請求項1から13までのいずれか1項記載の座席家具(1)。
【請求項15】
前記ベース部材(3)に前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)を固定するための、請求項1から14までのいずれか1項記載の座席家具(1)の第1の取付具(15)であって、
前記第1の取付具(15)は、角度付き部分(19)を備え、前記角度付き部分(19)は、ウェブ部分(21)と、少なくとも1つの第1のフランジ部分(23)とを備え、
前記角度付き部分(19)は、前記ウェブ部分(21)が前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の内面(27)から延在し、かつ前記第1のフランジ部分(23)が前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)から間隙(29)をあけて離間して延在するように、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に取り付けられるように構成されており、
前記角度付き部分(19)は、前記角度付き部分(19)が前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に対して平行に上方位置と下方位置との間で摺動可能であるように、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に取り付けられるように構成されており、
前記角度付き部分(19)は、少なくとも前記上方位置で、前記角度付き部分(19)が、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に対して、前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)に対して横方向の回転軸線(28)を中心としてロック位置と解放位置との間で回転可能であるように前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)に取り付けられるように構成されており、
前記ロック位置では、前記第1のフランジ部分(23)が、前記第1のフランジ部分(23)と前記肘掛け部材(7)および/または前記背もたれ部材(5)の前記内面(27)との間の前記間隙(29)内に前記ベース部材(3)の上縁部(31)が収容されるように、前記ウェブ部分(21)から下方に延在しており、
前記解放位置では、前記第1のフランジ部分(23)が、前記ウェブ部分(21)から側方または上方に延在して、前記ベース部材(3)の前記上縁部(31)を前記間隙(29)から解放する、第1の取付具(15)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座席家具、特にソファまたはアームチェアに関する。本発明のさらなる態様は、かかる座席家具の第1の取付具に関する。
【0002】
座席家具は、ベース部材、背もたれ部材および/または少なくとも1つの肘掛け部材を備える。このことは、座席家具が、好ましくは、背もたれ部材と肘掛け部材との双方を備えるが、2つのうち1つのみ、すなわち背もたれ部材のみ、または肘掛け部材のみを備えることもあり得ることを意味する。
【0003】
ベース部材は、好ましくは、水平面内に延在し、かつ人が座る座面を支持する。ベース部材は、好ましくは、床上に直接立って支持するように構成された、台座などの床支持体を備える。背もたれ部材は、存在する場合、好ましくは着脱可能な様式でベース部材に取り付けられている。肘掛け部材は、存在する場合、好ましくは着脱可能な様式でベース部材に取り付けられている。本発明によれば、肘掛け部材が、座席家具の組立および分解を容易にするために好ましくは工具を用いない様式で、少なくとも1つの第1の取付具と少なくとも1つの第2の取付具とによりベース部材に取り付けられていることが好ましい。
【0004】
肘掛け部材をベース部材に取り付けるために使用した第1および第2の取付具は、好ましい実施形態であるが、第1および第2の取付具を使用して背もたれ部材をベース部材に取り付けることも可能であり好ましい。読みやすくするために、本発明は、主に肘掛け部材をベース部材に取り付ける第1および第2の取付具に関連して本明細書で説明される。しかしながら、本明細書に記載されるすべての実施形態はまた、相対して背もたれ部材をベース部材に取り付ける第1および第2の取付具にも適用可能である。
【0005】
第1の取付具は、第2の取付具から垂直方向に離間しており、すなわち第1の取付具と第2の取付具との間の空間は、垂直方向成分を有する。第1の取付具は、肘掛け部材をベース部材に、少なくとも1つの水平方向で、好ましくは水平幅方向で、および/または肘掛け部材の平面に対して横方向に固定する。第2の取付具は、肘掛け部材をベース部材に、少なくとも1つの水平方向で、好ましくは水平面で、好ましくはラッチ式、例えばスナップ式またはラチェット式で固定する。
【0006】
類似の座席家具は、当技術分野で知られている。しかし、公知の座席家具の第1および第2の取付具は、設計や取扱いの点で複雑であり、したがって組立てや分解にコストがかかり、あるいは不便である。
【0007】
したがって本発明の目的は、迅速かつ容易に組み立てることができ、かつ肘掛け部材をベース部材に迅速かつ容易に取り付けることができ、それと同時にコスト効率および信頼性の高い座席家具を提供することにある。
【0008】
この目的は、第1の取付具が、角度付き部分を備え、この角度付き部分が、ウェブ部分と少なくとも1つの第1のフランジ部分とを備え、かつ好ましくはL字型、C字型、N字型、またはZ字型の輪郭を有することによって達成される。角度付き部分は、ウェブ部分が肘掛け部材の内面から延在し、かつ第1のフランジ部分が肘掛け部材の内面から間隙をあけて離間して、好ましくは肘掛け部材の内面から平行に離間して延在するように、肘掛け部材に、好ましくはベース部材および/または反対側の肘掛け部材に面する肘掛け部材の内面に取り付けられている。角度付き部分は、角度付き部分が肘掛け部材の内面に対して平行に、好ましくは垂直方向に上方位置と下方位置との間で摺動可能であるように、肘掛け部材に取り付けられている。角度付き部分は、少なくとも上方位置で、角度付き部分が、肘掛け部材に対して、肘掛け部材の内面に対して横方向の、好ましくは垂直な回転軸線を中心としてロック位置と解放位置との間で回転可能であるように肘掛け部材に取り付けられている。ロック位置では、第1のフランジ部分、したがって間隙が、第1のフランジ部分と肘掛け部材の内面との間の間隙内にベース部材の側面の上縁部が収容されるように、ウェブ部分から下方に、好ましくは垂直に下方に延在する。解放位置では、第1のフランジ部分、したがって間隙が、ウェブ部分から側方または上方に延在し、つまり下方へは延在しておらず、肘掛け部材を第1の取付具でベース部材から取り外すことができるように、ベース部材の側面の上縁部を間隙から解放する。
【0009】
座席家具を組み立て、肘掛け部材をベース部材に取り付ける際、第1および第2の取付具をそれぞれ係合させる。第1の取付具を係合させるために、角度付き部分を上方位置へ摺動させ、解放位置へ回転させる。その後、肘掛け部材を、その内面がベース部材の側面に向いた状態で、ベース部材の側面の上縁部が角度付き部分の下方に位置するように位置決めする。ここで、角度付き部分を下方に回転させてロック位置にし、その後、下方位置へ下方に摺動させることで、間隙内にベース部材の上縁部が収容され、第1のフランジ部分が、上縁部、ひいてはベース部材全体を肘掛け部材に対して水平幅方向に保持し、固定する。第1の取付具の係合の前または後に、好ましくは第1の取付具の係合の前に、第2の取付具を、好ましくはラッチ接続部のラッチングにより係合させることで、ベース部材に対する肘掛け部材の水平方向のさらなる据え付けを提供する。
【0010】
このようにして、肘掛け部材をベース部材に迅速かつ容易に取り付けることができ、これにより今度は、座席家具を迅速かつ容易に組み立て、分解することができる。同時に、肘掛け部材とベース部材との間に確実な接続が合理的なコストで確立される。さらに、座席家具の再構成のフレキシビリティが達成され、完全にモジュール化された適合性のあるものとなっている。
【0011】
好ましい一実施形態によれば、角度付き部分は、好ましくは第1のフランジ部分に対して平行に、第1のフランジ部分とは反対側のウェブ部分の端部に、第2のフランジ部分を備える。好ましくは、角度付き部分は、C字型、N字型、またはZ字型の輪郭を有する。第2のフランジ部分は、肘掛け部材の内面に取り付けられている。このようにして、第2のフランジ部分を、取付部品およびガイドプレートとして使用することができる。
【0012】
特に、第2のフランジ部分が、ピンにより肘掛け部材の内面に取り付けられており、このピンが、肘掛け部材の内面から好ましくは垂直に延在し、かつ第2のフランジ部分内の孔と係合していることが好ましい。そのようなピンおよび孔により、容易に回転可能かつ摺動可能な接続を形成することができる。
【0013】
孔が、好ましくは垂直方向に縦に延在する長孔であるため、第2のフランジ部分、ひいては角度付き部分全体が、長孔に沿ってガイドされるようにピンに対して摺動可能であり、好ましくは長孔の所定のセクションのみで長孔内で回転可能であることがさらに好ましい。そのような長孔により、容易に回転可能かつ摺動可能な接続を形成することができる。
【0014】
孔が、上端部にスロット部分、下端部に円形部分を備えた鍵孔の形状を有することがさらに好ましい。ピンは、非円形の断面、好ましくは正方形、長方形、楕円形または長円形の断面を有し、この断面は、大径および小径を含む少なくとも2つの異なる直径を有する。孔およびピンは、スロット部分の幅がピンの小径より大きいがピンの大径より小さくなるように形成されているため、ピンは、小径に沿ってスロット部分内に納まるが大径に沿ってはスロット部分内に納まらず、スロット部分では回転できない。円形部分の直径は、ピンの大径より大きいため、ピンは円形部分で回転することができる。このようにして、ピンは、スロット部分の上方位置にある場合には角度付き部分に対して回転することができないが、円形部分の下方位置にある場合には角度付き部分に対して回転することができる。
【0015】
ピンが正方形の断面を有し、この断面が、対角線方向、すなわち一方の角から反対側の角に向かって大径を有し、辺に対して平行でかつ正方形の断面の対向する2つの辺を結ぶ主方向に小径を有することがさらに好ましい。このことは、ピンがスロット部分にある場合には、ピンが完全に回転することはできないことを意味する。なぜならば、ピンの対角線延在部はスロット部分の幅より大きいためである。しかし孔の円形部分では、ピンは完全に回転することができる。これは、非常にシンプルで効果的なピンおよび孔の構造と関連する。あるいはピンは、長方形、長円形または楕円形の断面などの細長い断面を有し、垂直方向に大径を有し、水平方向に小径を有する。
【0016】
好ましい一実施形態によれば、ピンは、肘掛け部材の内面に取付プレートにより取り付けられており、この取付プレート上にピンが形成されており、かつこの取付プレートは、肘掛け部材の内面に、例えばねじにより固定されている。これにより、ピンの取付けが容易にかつ確実になる。
【0017】
特に、ベース部材の上縁部を収容する間隙が、取付プレートと第1のフランジ部分との間に形成されていることが好ましい。これにより、単純でかつ確実な構造が得られる。
【0018】
別の好ましい実施形態によれば、ピンを孔に固定して孔からのピンの抜け落ちを防止するために、ピンは、その自由端部に直径が拡大された頭部を備えたキノコ形状を有する。これにより、単純でかつ確実な構造が得られる。
【0019】
さらなる好ましい実施形態によれば、肘掛け部材は、互いに好ましくは水平方向にベース部材の上縁部に沿って離間した少なくとも2つの第1の取付具によりベース部材に取り付けられている。好ましくは、両第1の取付具は、上述の実施形態により形成されている。第1の取付具を2つ設けることで、全方向に肘掛け部材をベース部材に安定に据え付けることができる。これに加えて、またはこれに代えて、第2の取付具を2つ設けることができる。
【0020】
さらなる好ましい実施形態によれば、第2の取付具は、ラッチ接続部を、特にラチェット接続部またはスナップ接続部の形態で含む。そのような接続は、工具不要で容易にかつ迅速に確立することができる。
【0021】
特に、第2の取付具が、ワニ口クリップ機構を備え、このワニ口クリップ機構が、好ましくはベース部材および肘掛け部材のうち一方の底面に取り付けられた第1の部分と、好ましくはベース部材および肘掛け部材の他方の底面に取り付けられ、かつ第1の部分と係合する第2の部分とを備えることが好ましい。第1の部分は、ラッチピンを備え、このラッチピンは、好ましくは三角形の断面を有し、かつ好ましくは垂直に下方に延在している。第2の部分は、例えばそれぞれ線状ロッドを含むラックの様式で形成された2つの対向する歯付きラッチ要素を備え、これらの歯付きラッチ要素は、長手方向片側に歯を有し、互いに向かって付勢され、かつそれらの歯でラッチピンを対向する側から係合させるため、係合後に、さらなる係合に向かう第1の方向では第1および第2の部分の相対的な移動が許容されるのに対して、係合に向かわない逆の第2の方向では第1および第2の部分の相対的な移動が阻止される。このようなワニ口クリップ機構は、非常に効果的なラッチ機構と関連する。
【0022】
好ましい一実施形態によれば、肘掛け部材は、床上に直接立って支持するように構成された、台座などの床支持体を備える。このようにして、肘掛け部材は自重を支え、かつ第1および第2の取付具は、垂直荷重を伝達する必要がない。
【0023】
さらなる好ましい実施形態によれば、背もたれ部材は、少なくとも1つのバヨネットブラケット機構により、好ましくは座席家具の水平幅方向で離間した3つのバヨネットブラケット機構によりベース部材に取り付けられており、これは、背もたれ部材に取り付けられた第1のバヨネットブラケットと、ベース部材に取り付けられた第2のバヨネットブラケットとを含む。第1および第2のバヨネットブラケットは、互いに摺動様式で係合する。このようにして、背もたれ部材をベース部材との接続の際に容易にかつ迅速に摺動させることができる。
【0024】
背もたれ部材は、好ましくは床上に直接立って支持するように構成された、台座などの床支持体を備える。このようにして、背もたれ部材は自重を支え、かつバヨネットブラケット機構は、垂直荷重を伝達する必要がない。
【0025】
本発明のさらなる態様は、肘掛け部材をベース部材に固定するための、上述の実施形態のいずれかによる座席家具の第1の取付具に関する。第1の取付具は、角度付き部分を備え、この角度付き部分は、ウェブ部分と少なくとも1つの第1のフランジ部分とを備える。角度付き部分は、ウェブ部分が肘掛け部材の内面から延在し、かつ第1のフランジ部分が肘掛け部材の内面から間隙をあけて離間して延在するように肘掛け部材に取り付けられるように構成されている。角度付き部分は、角度付き部分が肘掛け部材の内面に対して平行に上方位置と下方位置との間で摺動可能であるように、肘掛け部材に取り付けられるように構成されている。角度付き部分は、少なくとも上方位置で、角度付き部分が、肘掛け部材に対して、肘掛け部材の内面に対して横方向の回転軸線を中心としてロック位置と解放位置との間で回転可能であるように肘掛け部材に取り付けられるように構成されている。ロック位置では、第1のフランジ部分が、第1のフランジ部分と肘掛け部材の内面との間の間隙内にベース部材の上縁部が収容されるように、ウェブ部分から下方に延在する。解放位置では、第1のフランジ部分が、ウェブ部分から側方または上方に延在し、ベース部材の上縁部を間隙から解放する。座席家具に関連する上述の特徴および効果は、相対して第1の取付具にも適用可能である。
【0026】
本発明は、2つの家具部材全般の接続にも転用可能である。特に、肘掛け部材および/または背もたれ部材をベース部材に取り付ける第1および第2の取付具を備えた本発明による座席家具は、第1および第2の取付具により第1の家具部材を第2の家具部材に取り付ける家具部品全般にも転用可能である。このことは、本発明による座席家具が家具部品であり、本発明によるベース部材が第1の家具部材であり、肘掛け部材または背もたれ部材が第2の家具部材であることを意味する。
【0027】
特にこれは、第1の家具部材と第2の家具部材とを備えた家具部品に関することとなる。第1の家具部材は、好ましくは水平面内に延在し、かつ好ましくは、例えば収納または支持のための水平面を支持する。第1の家具部材は、好ましくは、床上に直接立って支持するように構成された、台座などの床支持体を備える。第2の家具部材は、好ましくは着脱可能な様式で第1の家具部材に取り付けられている。第2の家具部材が、家具部品の組立および分解を容易にするために好ましくは工具を用いない様式で、少なくとも1つの第1の取付具と少なくとも1つの第2の取付具とにより第1の家具部材に取り付けられていることが好ましい。
【0028】
第1の取付具は、第2の取付具から好ましくは垂直方向に離間しており、すなわち第1の取付具と第2の取付具との間の空間は、垂直方向成分を有する。第1の取付具は、第2の家具部材を第1の家具部材に、少なくとも1つの水平方向で、好ましくは水平幅方向で、および/または第2の家具部材の平面に対して横方向に固定する。第2の取付具は、第2の家具部材を第1の家具部材に、少なくとも1つの水平方向で、好ましくは水平面で、好ましくはラッチ式、例えばスナップ式またはラチェット式で固定する。
【0029】
第1の取付具は、角度付き部分を備え、この角度付き部分は、好ましくはL字型、C字型、N字型、またはZ字型の輪郭を有し、かつウェブ部分と少なくとも1つの第1のフランジ部分とを備える。角度付き部分は、ウェブ部分が第2の家具部材の内面から延在し、かつ第1のフランジ部分が第2の家具部材の内面から間隙をあけて離間して、好ましくは肘掛け部材の内面から平行に離間して延在するように、第2の家具部材に、好ましくは第1の家具部材および/または反対側の第2の家具部材に面する第2の家具部材の内面に取り付けられている。角度付き部分は、角度付き部分が第2の家具部材の内面に対して平行に、好ましくは垂直方向に上方位置と下方位置との間で摺動可能であるように、第2の家具部材に取り付けられている。角度付き部分は、少なくとも上方位置で、角度付き部分が、第2の家具部材に対して、第2の家具部材の内面に対して横方向の、好ましくは垂直な回転軸線を中心としてロック位置と解放位置との間で回転可能であるように第2の家具部材に取り付けられている。ロック位置では、第1のフランジ部分、したがって間隙が、第1のフランジ部分と第2の家具部材の内面との間の間隙内に第1の家具部材の側面の上縁部が収容されるように、ウェブ部分から下方に、好ましくは垂直に下方に延在する。解放位置では、第1のフランジ部分、したがって間隙が、ウェブ部分から側方または上方に延在し、つまり下方へは延在しておらず、第2の家具部材を第1の取付具で第1の家具部材から取り外すことができるように、第1の家具部材の側面の上縁部を間隙から解放する。
【0030】
第1および第2の取付具が肘掛け部材および/または背もたれ部材をベース部材に取り付ける座席家具に関連する上述の本発明の実施形態はいずれも、相対して第1および第2の取付具により第1の家具部材を第2の家具部材に取り付ける家具部品全般にも転用可能である。
【0031】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明による座席家具の正面図である。
図2】シートクッションおよび座面を取り外し、一方の肘掛け部材を取り外した状態の、図1の座席家具の透視図である。
図3図1の座席家具の第1の取付具の詳細図である。
図4】ベース部材の上縁部に係合した状態の図3の取付具を示す図である。
図5図3の取付具を単独で示した透視図である。
図6図3の取付具を単独で示した正面図である。
図7図1の座席家具の第2の取付具の透視図である。
図8図1の座席家具の第2の取付具を単独で示した上面図および側面図である。
図9図1の座席家具のベース部材に背もたれ部材を取り付けるための3つのバヨネットブラケット機構の透視図である。
【0033】
図1に、本発明の一実施形態による座席家具1を示す。座席家具1は、ソファの形態である。
【0034】
座席家具1は、ベース部材3と、背もたれ部材5と、2つの肘掛け部材7とを備える。ベース部材3は、水平面内に延在し、かつ人が座る座面9を支持する。ベース部材3は、床13上に直接立って支持するように構成された、台座の形態の床支持体11を備える。背もたれ部材5は、着脱可能な様式でベース部材3に取り付けられている。肘掛け部材7は、着脱可能な様式でベース部材3に取り付けられている。
【0035】
図2に示すように、各肘掛け部材7は、座席家具1の組立および分解を容易にするために工具を用いない様式で、2つの第1の取付具15と1つの第2の取付具17とによりベース部材3に取り付けられている。第1の取付具15は、互いに水平方向に離間しており、かつ第2の取付具17から垂直方向に離間している。第1の取付具15は、肘掛け部材7をベース部材3に、水平幅方向で肘掛け部材7の平面に対して横方向に固定する。第2の取付具17は、肘掛け部材7をベース部材3に、少なくとも1つの水平方向でラッチ式、特にラチェット式で固定する。
【0036】
図2図6に示すように、第1の取付具15は、角度付き部分19を備え、この角度付き部分19は、ウェブ部分21と、第1のフランジ部分23と、第2のフランジ部分25とを備え、かつZ字型の輪郭を有する。角度付き部分19は、ウェブ部分21が肘掛け部材7の内面27から延在し、かつ第1のフランジ部分23が肘掛け部材7の内面27から間隙29をあけて平行に離間して延在するように、ベース部材3および反対側の肘掛け部材7に面する肘掛け部材7の内面27に取り付けられている。角度付き部分19は、角度付き部分19が肘掛け部材7の内面27に対して平行に垂直方向に上方位置と下方位置との間で摺動可能であるように、肘掛け部材7に取り付けられている。角度付き部分19はさらに、少なくとも上方位置で、角度付き部分19が、肘掛け部材7に対して、肘掛け部材7の内面27に対して垂直な回転軸線28を中心としてロック位置と解放位置との間で回転可能であるように肘掛け部材7に取り付けられている。ロック位置では、第1のフランジ部分23、したがって間隙29が、第1のフランジ部分23と肘掛け部材7の内面27との間の間隙29内にベース部材3の側面の上縁部31が収容されるように、ウェブ部分21から垂直に下方に延在する。解放位置では、第1のフランジ部分23、したがって間隙29が、ウェブ部分21から側方または上方に延在し、つまり下方へは延在しておらず、肘掛け部材7を第1の取付具15でベース部材3から取り外すことができるように、ベース部材3の側面の上縁部31を間隙29から解放する。
【0037】
第2のフランジ部分25は、第1のフランジ部分23に対して平行に、第1のフランジ部分23とは反対側のウェブ部分21の端部に配置されている。第2のフランジ部分25は、ピン33により肘掛け部材7の内面27に取り付けられており、このピン33は、肘掛け部材7の内面27から垂直に延在し、かつ第2のフランジ部分25内の孔35と係合している。孔35は、垂直方向に縦に延在する長孔の形態であるため、第2のフランジ部分25、ひいては角度付き部分19全体が、長孔に沿ってガイドされるようにピン33に対して摺動可能である。図6で特にわかるように、孔35は、上端部にスロット部分37、下端部に円形部分41を備えた鍵孔の形状を有する。ピン33は、少なくとも2つの異なる直径を有する正方形の断面を有し、これらの直径には、対角線方向、すなわち一方の角から反対側の角に向かう大径と、辺に対して平行でかつ正方形の断面の対向する2つの辺を結ぶ主方向の小径とが含まれる。孔35およびピン33は、スロット部分37の幅がピン33の小径より大きいがピン33の大径より小さくなるように形成されているため、ピン33は、小径に沿ってスロット部分37内に納まるが大径に沿ってはスロット部分37内に納まらず、スロット部分37では回転できない。円形部分41の直径は、ピン33の大径より大きいため、ピン33は円形部分41で回転することができる。このようにして、ピン33は、スロット部分37の上方位置にある場合には角度付き部分19に対して回転することができないが、円形部分41の下方位置にある場合には角度付き部分19に対して回転することができる。
【0038】
例えば図3に示すように、ピン33は、肘掛け部材7の内面27に取付プレート47により取り付けられており、この取付プレート47の上にピン33が形成されており、かつこの取付プレート47は、肘掛け部材7の内面27にねじ49により固定されている。ベース部材3の上縁部31を収容する間隙29は、取付プレート47と第1のフランジ部分23との間に形成されている。さらに、ピン33を孔35に固定して孔35からのピン33の抜け落ちを防止するために、ピン33は、その自由端部に直径が拡大された頭部51を備えたキノコ形状を有する。
【0039】
図7および図8に示すように、第2の取付具17は、ラッチ接続部53をラチェット接続部の形態で含む。特に、第2の取付具17は、ワニ口クリップ機構55を備え、このワニ口クリップ機構55は、ベース部材3の底面59に取り付けられた第1の部分57と、肘掛け部材7の底面63に取り付けられ、かつ第1の部分57と係合する第2の部分61とを備える。第1の部分57は、ラッチピン65を備え、このラッチピン65は、三角形の断面を有し、かつ垂直に下方に延在している。第2の部分61は、2つの対向する歯付きラッチ要素69をロッドの形態で備え、これらの歯付きラッチ要素は、長手方向片側に歯71を有し、互いに向かって付勢され、かつそれらの歯71でラッチピン65を対向する側から係合させるため、係合後に、さらなる係合に向かう第1の方向では第1および第2の部分57,61の相対的な移動が許容されるのに対して、係合に向かわない逆の第2の方向では第1および第2の部分57,61の相対的な移動が阻止される。
【0040】
図9に示すように、背もたれ部材5は、座席家具1の水平幅方向で離間した3つのバヨネットブラケット機構73によりベース部材3に取り付けられており、各バヨネットブラケット機構73は、背もたれ部材5に取り付けられた第1のバヨネットブラケット75と、ベース部材3に取り付けられた第2のバヨネットブラケット77とを含む。第1および第2のバヨネットブラケット75,77は、互いに摺動様式で係合する。
【0041】
図7に示すように、肘掛け部材7は、床13上に直接立って支持するように構成された床支持体79を備える。同様に、背もたれ部材5は、床13上に直接立って支持するように構成された床支持体83を備える。このようにして、肘掛け部材7および背もたれ部材5は、自重を支え、かつバヨネットブラケット機構73は、垂直荷重を伝達する必要がない。
【0042】
座席家具1を組み立て、肘掛け部材7をベース部材3に取り付ける際、第1および第2の取付具15,17をそれぞれ係合させる。第1の取付具15を係合させるために、角度付き部分19を上方位置へ摺動させ、解放位置へ回転させる。その後、肘掛け部材7を、その内面27がベース部材3の側面に向いた状態で、ベース部材3の側面の上縁部31が角度付き部分19の下方に位置するように位置決めする。ここで、角度付き部分19を下方に回転させてロック位置にし、その後、下方位置へ下方に摺動させることで、間隙29内にベース部材3の上縁部31が収容され、第1のフランジ部分23が、上縁部31、ひいてはベース部材3全体を肘掛け部材7に対して水平幅方向に保持し、固定する。第1の取付具15の係合の前または後に、第2の取付具17を、ラッチ接続部53のラッチングにより係合させることで、ベース部材3に対する肘掛け部材7の水平方向のさらなる据え付けを提供する。
【0043】
このようにして、肘掛け部材7をベース部材3に迅速かつ容易に取り付けることができ、これにより今度は、座席家具1を迅速かつ容易に組み立てることができる。同時に、肘掛け部材7とベース部材3との間の確実な接続が合理的なコストで確立される。
【0044】
上述の好ましい実施形態において、第1および第2の取付具15,17を使用して肘掛け部材7をベース部材3に取り付けるが、上述のバヨネットブラケット機構73を代替または補完するために第1および第2の取付具15,17を使用して背もたれ部材5をベース部材3に取り付けることも可能であり、かつ好ましい。さらに本発明は、2つの家具部材全般の接続にも転用可能である。特に、肘掛け部材7をベース部材3に取り付ける第1および第2の取付具15,17を備えた上述の本発明による座席家具は、第1および第2の取付具15,17を使用して第1の家具部材を第2の家具部材に取り付ける家具部品全般にも転用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】