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特開2022-118113電子デバイス用のタクタイルスイッチ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118113
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】電子デバイス用のタクタイルスイッチ
(51)【国際特許分類】
   G04G 21/00 20100101AFI20220804BHJP
   H01H 13/52 20060101ALI20220804BHJP
   H01H 13/64 20060101ALI20220804BHJP
   H01H 25/06 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
G04G21/00 304B
H01H13/52 F
H01H13/64
H01H25/06 F
G04G21/00 304D
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022096568
(22)【出願日】2022-06-15
(62)【分割の表示】P 2020213480の分割
【原出願日】2014-08-08
(31)【優先権主張番号】61/864,389
(32)【優先日】2013-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【弁理士】
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】イーリイ コリン エム
(57)【要約】
【課題】電子デバイス用のタクタイルスイッチの技術を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態は、入力モジュールを含む。この入力モジュールは、スイッチと、そのスイッチに動作可能に接続され、そのスイッチを作動させるように構成された、回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、そのスイッチに動作可能に接続され、入力部材と電気連通する、電気接点とを含む。動作中は、入力部材と電気接点との電気的接続は、入力部材の平行移動及び回転の間、維持される。この入力モジュールは、様々な電子デバイスと共に使用することができ、それらのデバイスに入力を提供するために、ユーザによって使用することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチアセンブリであって、
入力部材と、
前記入力部材に動作可能に接続された、タクタイルスイッチと、
前記タクタイルスイッチに動作可能に接続され、前記入力部材と電気連通する、電気接点と、
を備える、スイッチアセンブリ。
【請求項2】
前記電気接点が、前記タクタイルスイッチから延在して、前記タクタイルスイッチに関する突起を形成する、請求項1に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項3】
前記タクタイルスイッチと前記入力部材との間に位置決めされた、プレートを更に備え、前記電気接点が、前記プレートに接続される、請求項2に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項4】
入力モジュールであって、
スイッチと、
前記スイッチに動作可能に接続され、前記スイッチをアクティブ化させるように構成された、入力ボタンと、
前記スイッチと前記入力ボタンとの間に位置決めされた、シアプレートと、
を備え、前記シアプレートが、前記入力ボタンに適用された平行移動力を、前記スイッチに伝達し、
前記シアプレートが、前記入力ボタンに適用された回転力が、前記スイッチに伝達されることを防ぐ、入力モジュール。
【請求項5】
前記シアプレートが、前記入力ボタンと電気連通する、請求項4に記載の入力モジュール。
【請求項6】
入力モジュールであって、
スイッチと、
前記スイッチに動作可能に接続され、前記スイッチを作動させるように構成された、回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、
前記スイッチに動作可能に接続され、前記入力部材と電気連通する、電気接点と、
を備え、前記入力部材と前記電気接点との前記電気的接続が、前記入力部材の平行移動及び回転の間、維持される、入力モジュール。
【請求項7】
前記入力部材が、
ボタンと、
前記ボタンに動作可能に接続され、前記ボタンと共に移動可能である、結合部と、
を含む、請求項6に記載の入力モジュール。
【請求項8】
前記スイッチがドームを含み、前記入力部材が、前記入力部材が平行移動する場合に、前記ドームを陥没させるように構成される、請求項6に記載の入力モジュール。
【請求項9】
前記電気接点が、ブラシ接点スイッチである、請求項6に記載の入力モジュール。
【請求項10】
前記電気接点が、前記スイッチと一体化される、請求項6に記載の入力モジュール。
【請求項11】
前記入力部材と前記スイッチとの間に位置決めされた、シアプレートを更に備え、前記電気接点が、前記シアプレートから延在する、請求項6に記載の入力モジュール。
【請求項12】
スイッチアセンブリであって、
回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、
前記入力部材に動作可能に接続され、前記入力部材と共に移動可能である、結合部と、
前記結合部に動作可能に接続された、タクタイルスイッチと、
前記タクタイルスイッチに動作可能に接続され、前記結合部と電気連通する、電気接点と、
を備え、前記入力部材が、前記入力部材が平行移動する場合に、前記電気構成要素を作動させるように構成され、
前記結合部が、前記入力部材が回転する際に回転し、
前記結合部と前記電気接点との前記電気的接続が、前記入力部材の平行移動及び回転の間、維持される、スイッチアセンブリ。
【請求項13】
前記結合部と前記タクタイルスイッチとの間に位置決めされた、シアプレートを更に備え、前記電気接点が、前記シアプレートから延在する、請求項12に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項14】
前記電気接点が、前記タクタイルスイッチに関する突起を形成する、請求項12に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項15】
前記タクタイルスイッチが、
作動可能なドームと、
前記ドームと選択的に連通する、スイッチ回路と、
を含む、請求項12に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項16】
前記入力部材に動作可能に接続され、前記結合部と電気連通する、センサを更に備える、請求項12に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項17】
前記センサが、ユーザの1つ以上の生物学的特性を検出するように構成される、請求項16に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項18】
前記結合部の回転を検出するように構成された、回転センサを更に備える、請求項12に記載のスイッチアセンブリ。
【請求項19】
請求項12に記載のスイッチアセンブリを組み込む、電子デバイス。
【請求項20】
ウェアラブル電子デバイスであって、
エンクロージャであって、空洞部、及び前記エンクロージャを貫通して画定されるボタン開口を画定する、エンクロージャと、
前記空洞部内部に受容された、処理要素と、
前記エンクロージャに動作可能に接続された、スイッチモジュールと、
を備え、前記スイッチモジュールが、
前記処理要素と通信するタクタイルスイッチと、
前記タクタイルスイッチに動作可能に接続された、回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、
前記タクタイルスイッチに動作可能に接続され、前記入力部材に電気的に結合された、接点と、
を含み、前記入力部材と前記接点との前記電気的結合が、前記入力部材の平行移動及び回転の間、維持される、ウェアラブル電子デバイス。
【請求項21】
前記入力部材が、
竜頭と、
前記竜頭に動作可能に接続され、前記竜頭と共に回転可能な、結合部材であって、前記入力部材に電気的に結合する、結合部と、
を含み、前記結合部が、前記竜頭が前記エンクロージャに対して平行移動する場合に、前記スイッチを作動させるように構成され、
前記結合部が、前記竜頭が回転する際に回転し、
前記入力部材と前記結合部との前記電気的結合が、前記入力部材の平行移動及び回転の間、維持される、請求項15に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項22】
前記竜頭及び前記結合部が、前記エンクロージャから電気的に絶縁される、請求項21に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項23】
前記ボタン開口内部に位置決めされた、絶縁スリーブを更に備える、請求項22に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項24】
前記タクタイルスイッチと前記入力部材との間に位置決めされた、シア部材を更に備え、前記接点が、前記シア部材上に形成される、請求項21に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項25】
前記処理要素と通信する、回転センサと、
前記入力部材に動作可能に接続され、前記入力部材と共に回転可能である、追跡可能要素と、
を更に備え、前記回転センサが、前記追跡可能要素の回転を検出するように構成される、請求項21に記載のウェアラブル電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に電子デバイスに関し、より詳細には、コンピューティングデバイス用の入力デバイスに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
特許協力条約に基づく本出願は、2013年8月9日に出願され、「Tactile Switch for an Electronic Device」と題された、米国仮特許出願第61/864,389号に対する優先権を主張するものであり、その内容は、参照により全体が本明細書内に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
スマートフォン、ゲーム機、コンピュータ、腕時計などの、多くのタイプの電子デバイスは、ボタン又はスイッチなどの入力デバイスを使用して、ユーザ入力を受け取る。しかしながら、ボタン又はスイッチなどの多くの入力デバイスは、単一のタイプの入力のみを可能とする場合がある。例えば、ボタンは、回路を完成させるボタンの圧迫である、1つのタイプの信号のみを伝達することができる。電子デバイスのサイズが縮小するにつれ、デバイスに情報を提供するためにユーザによって使用することが可能な入力のタイプの、機能性又は数を低減することなく、より少ない入力ボタン又は入力デバイスを有することが、望ましい場合がある。更には、ボタン又はスイッチが、移動可能若しくは回転可能であり得る実例では、その移動により、電気的接続が困難となる恐れがあるため、そのボタンは、ボタンと電子デバイスの1つ以上の構成要素との間で、データ及び/又は電力を転送することを必要とする、センサ若しくは他の電子的要素を含むことが不可能となる場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施例は、入力モジュールの形態を取る。この入力モジュールは、スイッチと、そのスイッチに動作可能に接続され、そのスイッチを作動させるように構成された、回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、そのスイッチに動作可能に接続され、入力部材と電気連通する、電気接点とを含む。動作中は、入力部材と電気接点との電気的接続は、入力部材の平行移動及び回転の間、維持される。この入力モジュールは、様々な電子デバイスと共に使用することができ、それらのデバイスに入力を提供するために、ユーザによって使用することができる。
【0005】
本開示の別の実施例は、スイッチアセンブリの形態を取る。このスイッチアセンブリは、回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、その入力部材に動作可能に接続され、入力部材と共に移動可能である、結合部と、その結合部に動作可能に接続されたタクタイル(tactile)スイッチと、そのタクタイルスイッチに動作可能に接続され、結合部と電気連通する、電気接点とを含む。入力部材は、その入力部材が平行移動する場合に、電気構成要素を作動させるように構成され、結合部は、入力部材が回転する際に回転する。更には、結合部と電気接点との電気的接続は、入力部材の平行移動及び回転の間、維持される。
【0006】
本開示の更に別の実施例は、ウェアラブル電子デバイスを含む。このウェアラブル電子デバイスは、エンクロージャを含み、このエンクロージャは、空洞部、及びそのエンクロージャを貫通して画定されるボタン開口を画定する。このウェアラブル電子デバイスはまた、空洞部内部に受容された1つ以上の処理要素、及びエンクロージャに動作可能に接続されたスイッチモジュールも含む。このスイッチモジュールは、処理要素と通信するタクタイルスイッチと、そのタクタイルスイッチに動作可能に接続された、回転可能かつ平行移動可能な入力部材と、そのタクタイルスイッチに動作可能に接続され、入力部材に電気的に結合された、接点とを含む。動作中は、入力部材と接点との電気的結合は、入力部材の平行移動及び回転の間、維持される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】多入力デバイスを含む、ウェアラブル電子デバイスの上部平面図である。
図2】ウェアラブル電子デバイスの簡略ブロック図である。
図3図1での線3-3に沿ったウェアラブル電子デバイスの断面図である。
図4】ユーザ入力の力が、電子デバイスに関するタクタイルスイッチアセンブリのボタンに適用されていることを示す、図3と同様の断面図である。
図5図4のタクタイルスイッチアセンブリと共に使用することが可能な、タクタイルスイッチの別の実施例の前方立面図である。
図6図5のタクタイルスイッチの上部平面図である。
図7図5のタクタイルスイッチの底部平面図である。
図8】平行移動力が適用されている際の、図5のタクタイルスイッチの前方立面図である。
図9】回転力が適用されている際の、図5のタクタイルスイッチの前方立面図である。
図10図4のタクタイルスイッチアセンブリと共に使用することが可能な、タクタイルスイッチの更に別の実施例の前方立面図である。
図11図10のタクタイルスイッチの上部平面図である。
図12図10のタクタイルスイッチの底部平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(概要)
本開示の一部の実施形態は、タクタイル(tactile)スイッチアセンブリを含む。このタクタイルスイッチアセンブリは、幾つかの電子デバイス内に実装することができる。一部の実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリは、ウェアラブル電子デバイス、ラップトップコンピュータ、タブレットなどの、ポータブル電子デバイス内に組み込むことができる。ウェアラブル電子デバイスは、腕時計、ポータブル音楽プレーヤ、コンピューティング又はゲーム機、スマートフォンなどとすることができる。一部の実施形態では、ウェアラブル電子デバイスは、ユーザの手首の周りに装着することが可能な、腕時計である。これらの実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリは、腕時計に関する竜頭を形成し、そのデバイスに関するエンクロージャの側壁に接続される、ボタンを含み得る。
【0009】
タクタイルスイッチアセンブリは、タクタイルスイッチ、ユーザ入力部材、及びシアプレート若しくは電気接点を含む。ボタン、スイッチ、フランジなどとすることが可能なユーザ入力部材は、タクタイルスイッチに対する第1のタイプの入力を、そのスイッチを機械的にアクティブ化させることによって提供することができる。例えば、タクタイルスイッチは、入力ボタンに対する平行移動するユーザの力により圧縮する、ドームを含み得るものであり、圧縮時に、そのタクタイルスイッチは、ユーザ入力を示す信号を生成する。この実施例では、ドームの圧縮はまた、ユーザに対するフィードバック、例えば、触覚フィードバックも提供することができる。
【0010】
シアプレートは、タクタイルスイッチとユーザ入力ボタンとの間、及び/又はタクタイルスイッチとユーザ入力ボタン上の1つ以上の電気構成要素(例えば、センサ)との間で、電気信号が伝送可能となるように、タクタイルスイッチとユーザ入力ボタンとを電気的に接続することができる。他の実施形態では、シアプレート及びボタンに取り付けられた、コード、ワイヤ、配線、若しくは他の電気的要素によって、スイッチとボタンとの間で、電気信号、電力などをルーティングすることができる。シアプレートはまた、タクタイルスイッチに剪断力が伝達されることを防ぎ、タクタイルスイッチが損傷を受けることを防ぐ役割も果たす。ユーザ入力ボタンはまた、タクタイルスイッチアセンブリに対する、第2のタイプの入力も提供することができる。例えば、このユーザ入力部材は、タクタイルスイッチに対して回転可能とすることができる。引き続きこの実施例では、タクタイルスイッチとユーザ入力ボタンとの間に、シアプレートを位置決めすることにより、ユーザ入力部材がシアプレートに対して回転される際であっても、ユーザ入力部材は、シアプレートとの通信を維持することが可能となり得る。例えば、シアプレートは、ユーザ入力ボタンが回転される際に、ユーザ入力部材との電気的接続を維持する、ブラシ接点を含み得る。
【0011】
一部の実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリは、生理的センサとして使用することができ、かつ/又は生体認証センサと関連して使用することができるが、このセンサは、特定の実施形態からは省略することができる点を理解されたい。特定の実施形態では、このウェアラブル電子デバイスを使用して、心拍数、心臓の電気的活動などの、ユーザの身体の電気的パラメータを測定することができる。一実施例としては、タクタイルスイッチアセンブリを使用して、ユーザの心電図記録を捕捉することができる。この実施例では、ウェアラブルデバイスは、第1のユーザ接触位置を含み得るものであり、ユーザ入力ボタンは、ユーザによって接触される場合に、第2のユーザ接触位置を形成し得る。この実施形態では、ユーザの心拍数をデバイスが感知することを可能にする、ユーザとデバイスとの間の電路を、それらの2つの接触により作り出すことができる。これらの実施形態では、シアプレート上の接点が、導電性である場合があり、及び/又は、タクタイルスイッチ自体が、ボタンと相互作用するための、導電性突起若しくは接触点を含む場合がある。これらの実施形態により、筐体内部の1つ以上の要素に、タクタイルスイッチを電気的に接続することが可能となる。
【0012】
一部の実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリはまた、ユーザ入力ボタン上の、若しくはユーザ入力ボタン内に組み込まれた、1つ以上の感知要素及び/又は入出力要素も含み得る。通信構成要素は、ウェアラブルデバイスの1つ以上の内部構成要素に、ユーザ入力ボタンを電気的に接続するため、これらのユーザ入力ボタン上のセンサ及び/又は他の電子構成要素は、シアプレートと通信することができ、それらのセンサ及び/又は他の構成要素からの信号は、ユーザ入力ボタンから、シアプレート上の電気接点を介して、1つ以上の処理要素に送信することができる。一部の実施形態では、ワイヤ、コード、配線、又は他の電気的要素により、シアプレートとユーザ入力ボタンなどの入出力要素とを、電気的に接続することができる。
【0013】
タクタイルスイッチアセンブリは、限定するものではないが、回転入力、平行移動入力、及び/又は電気的入力などの、複数のタイプのユーザ入力を受け取るように構成することができる。例えば、一実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリは、シアプレートを含み得るものであり、タクタイルスイッチに損傷を与えることなく、回転入力並びに平行移動入力を受け取るように構成することができる。更には、又は代替的に、タクタイルスイッチアセンブリは、入力部材が移動される(例えば、平行移動及び/又は回転される)際であっても、電子デバイス内部の1つ以上の構成要素と電気連通することができる。これらの実施例では、回転入力が所望されない場合には、又は回転入力が制限される場合には、シアプレートを省略することができ、タクタイルスイッチ自体が、導電性突起などの、導電性接点を含み得る。
【0014】
ここで図を参照すると、例示的なウェアラブル電子デバイスが、より詳細にここで論じられる。図1は、ウェアラブル電子デバイスの上部平面図である。図2は、図1のウェアラブル電子デバイスの簡略ブロック図である。図1及び図2を参照すると、ウェアラブル電子デバイス100は、ハブ102又はコンピューティングセンターを含み得る。電子デバイス100が、ユーザによって装着されるように構成される実施形態では、デバイス100は、ハブ102の対向側部に接続することが可能な、1つ以上のストラップ104、106を含み得る。ストラップ104、106のそれぞれを、手首、腕、脚、胸、又はユーザの身体の他の部分に巻き付けることにより、ハブ102をユーザに固定することができる。例えば、ストラップ104、106のそれぞれの端部を、締結機構108によって一体に接続することができる。締結機構108は、限定するものではないが、フックアンドループ、磁気締結具、スナップ、ボタン、留め金などの、実質的に任意のタイプの締結デバイスとすることができる。しかしながら、図1に示すものなどの一実施形態では、締結機構108は、第2のストラップ106内の1つ以上の開口112内に挿入することにより、第1のストラップ104と第2のストラップ106とを一体に固定することが可能な、爪部134又は要素を含む、バックルである。
【0015】
このウェアラブル電子デバイスのハブ102は、一般的に、ウェアラブル電子デバイス100のコンピューティング要素及び処理要素を収容する。図3は、図1での線3-3に沿った、ハブ102の部分断面図である。図1図3を参照すると、ハブ102は、エンクロージャ114によって少なくとも部分的に取り囲まれた、ディスプレイ116を含み得る。一部の実施形態では、ディスプレイ116は、ハブ102のフェース部を形成し得るものであり、エンクロージャ114は、ディスプレイ116の縁部及び裏面を包み込むことができる。更には、エンクロージャ114の内部の、ディスプレイ116とエンクロージャ114との間に、ウェアラブルデバイス100の内部構成要素を収容することができる。エンクロージャ114は、ハブ102の内部構成要素を防護するとともに、ディスプレイ116をハブ102に接続する。
【0016】
エンクロージャ114は、限定するものではないが、プラスチック、金属、合金などの、様々な材料から構築することができる。エンクロージャ114は、タクタイルスイッチアセンブリ110又はその一部分を受容するための、ボタン開口172(図3を参照)を含む。ボタン開口172は、エンクロージャ114の側壁188内部にチャネルを形成し、エンクロージャ114の外側表面188から内側表面190へと延在する。ボタン開口172は、一般的に、タクタイルスイッチアセンブリ110のボタンに対応するように構成される。しかしながら、ボタン開口172は、他の方式で成形及びサイズ決定することもできる。
【0017】
図3を参照すると、一部の実施形態では、エンクロージャ114は、ボタン開口172の内側を覆う、スリーブ220を含み得る。これらの実施形態では、スリーブ220内に、タクタイルスイッチアセンブリのボタン及び/又は他の部分を受容することができ、このスリーブ220が、エンクロージャ114にタクタイルスイッチアセンブリ110を接続する。スリーブ220は、エンクロージャ114の空洞部139を封止することを助けるとともに、タクタイルスイッチアセンブリの1つ以上の構成要素を、エンクロージャに固定することを助ける役割を果たし得る。一部の実施形態では、スリーブ220は、絶縁材料とすることができ、タクタイルスイッチ、あるいは、ヘッド部及び結合部などの、タクタイルスイッチの諸部分を、エンクロージャから絶縁することができる。以下でより詳細に論じられるように、このことにより、タクタイルスイッチアセンブリは、ユーザの心拍数などの、ユーザの身体の1つ以上の特性を測定することが可能となり得る。
【0018】
エンクロージャ114はまた、ディスプレイ116を受容するように上部表面上に画定された、溝186も含み得る。図1及び図3を参照すると、ディスプレイ116は、接着剤又は他の締結機構を通じて、エンクロージャ114に接続することができる。この実施例では、ディスプレイは、エンクロージャの陥凹部分又は溝の内部に着座しており、そのディスプレイの縁部を、エンクロージャが包み込む。しかしながら、他の実施形態では、ディスプレイ及びエンクロージャは、他の方式で一体に接続することができる。
【0019】
ディスプレイ116は、ウェアラブルデバイス100に視覚出力を提供することが可能な、実質的に任意のタイプの表示スクリーン又は表示デバイスとすることができる。一実施例として、ディスプレイ116は、液晶ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイなどとすることができる。更には、ディスプレイ116はまた、容量性感知要素を通じてユーザ入力を受け取る、マルチタッチ表示スクリーンのように、ユーザ入力を受け取るように構成することもできる。多くの実施形態では、ディスプレイ116は、動的に変化可能とすることができるが、しかしながら、他の実施形態では、ディスプレイ116は、動的に変化し得ない、塗装されたフェースプレートなどの、非電子構成要素とすることができる。
【0020】
ディスプレイ116は、選択的に変更可能な、複数のアイコン118、120又は他のグラフィックを含む。一実施例として、第1のグラフィック118は、その文字を変化させることにより時間変化を表現する、時間グラフィック、例えば、時間、分、及び秒を表現するための数字を含み得る。第2のグラフィック120は、バッテリ寿命、メッセージの受信などの、通知グラフィックを含み得る。2つのグラフィック118、120は、ディスプレイ116上の、実質的に任意の場所に位置決めすることができ、所望により変更することができる。更には、グラフィック118、120の数、サイズ、形状、及び他の特性も、同様に変化させることができる。
【0021】
タクタイルスイッチアセンブリ110は、エンクロージャ114に動作可能に接続される。タクタイルスイッチアセンブリ110は、以下でより詳細に論じられるが、全般的に、ユーザがウェアラブル電子デバイス100に入力を提供することを可能にするとともに、ユーザに触覚フィードバックを提供することもできる。
【0022】
図2を参照すると、このウェアラブル電子デバイスは、複数の処理要素又はコンピューティング要素を含む。例えば、ウェアラブル電子デバイス100は、電源122、1つ以上の処理要素124、メモリ構成要素128、1つ以上の任意選択的センサ126、及び入出力構成要素130を含み得る。これらの内部構成要素のそれぞれは、エンクロージャ114内部に受容することができ、1つ以上のシステムバス132、配線、プリント回路板、又は他の通信機構を通じて、通信することができる。
【0023】
電源122は、ハブ102、及びウェアラブルデバイス100の他の構成要素に、電力を提供する。電源122は、バッテリ、又は他のポータブル電力要素とすることができる。更には、電源122は、再充電可能又は交換可能とすることができる。
【0024】
処理要素124又はプロセッサは、命令を受信及び実行することが可能な、実質的に任意のタイプのデバイスである。例えば、処理要素124は、プロセッサ、マイクロコンピュータなどとすることができる。更には、処理要素124は、1つ以上のプロセッサを含み得るものであり、一部の実施形態では、複数の処理要素を含み得る。
【0025】
1つ以上のセンサ126は、ウェアラブル電子デバイス100の1つ以上の動作に影響を及ぼすように使用することが可能な、幾つもの異なるパラメータ又は特性を感知するように構成することができる。例えば、センサ126は、加速度計、ジャイロスコープ、容量センサ、光センサ、画像センサ、圧力又は力センサなどを含み得る。以下でより詳細に論じられるように、センサ126のうちの1つ以上を、タクタイルスイッチアセンブリ110と共に、又はタクタイルスイッチアセンブリ110と別個に使用して、ハブ102にユーザ入力を提供することができる。特定の実施形態では、1つ以上のセンサ126を省略することができる。
【0026】
引き続き図2を参照すると、メモリ構成要素128は、ウェアラブルデバイス100によって利用することが可能な、電子データを記憶する。例えば、メモリ構成要素128は、様々なアプリケーションに対応する、電気的データ又はコンテンツ、例えば、オーディオファイル、ビデオファイル、文書ファイルなどを記憶することができる。メモリ128は、例えば、不揮発性記憶装置、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、光磁気記憶媒体、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、消去可能プログラマブルメモリ、又はフラッシュメモリとすることができる。
【0027】
入出力インタフェース130は、ユーザ又は1つ以上の他の電子デバイスから、データを受信することができる。更には、入出力インタフェース130は、ユーザ又は他の電子デバイスへのデータの送信を容易にすることができる。例えば、入出力インタフェース130は、ネットワークからデータを受信するために使用することができ、又は、無線若しくは有線接続(幾つかの例としては、インターネット、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、及びEthernet(登録商標))を介して、電子信号を送信及び伝送するために使用することができる。一部の実施形態では、入出力インタフェース130は、複数のネットワーク又は通信機構をサポートすることができる。例えば、ネットワーク/通信インタフェース130は、Bluetoothネットワークを介して別のデバイスとペアリングすることにより、その他方のデバイスに信号を転送すると同時に、WiFi又は他のネットワークから、データを受信することができる。
【0028】
ここでタクタイルスイッチアセンブリ110を、より詳細に論じる。タクタイルスイッチアセンブリ110は、ボタン148、結合部218、シアプレート156、及びタクタイルスイッチ214を含み得る。これらのタクタイルスイッチの構成要素は、動作可能に一体に接続することができ、選択構成要素は、互いに電気連通することができる。
【0029】
図3を参照すると、ボタン148は、タクタイルスイッチアセンブリ110に関するユーザインタフェースを形成し、エンクロージャ114から外向きに延在する。例えば、ボタン148は、筐体に対して平行移動可能及び/又は回転可能な、ボタン若しくはスイッチなどの、入力部材とすることができる。エンクロージャに対して平行移動及び回転する、ボタン148の能力により、ユーザは、タクタイルスイッチアセンブリに、回転力及び/又は平行移動力を提供することが可能となる。一部の実施形態では、ボタン148は、ウェアラブル電子デバイス100に関する竜頭を形成することができ、他の実施形態では、ボタン148は、この電子デバイスに関する入力ボタン又はスイッチを形成することができる。ボタン148は、一般的に、円筒形の本体と、丸みを帯びた頂部又は平坦な頂部とを有する、フランジ形状の部材とすることができる。ボタン148は、ユーザ入力を受け取るように構成された外側表面232、及び、ボタン148の内部表面234から延在するステム150を含む。ステム150は、ステム150の長さ、又は長さの一部分に沿って長手方向に延在する、結合部開口236を画定することができる。換言すれば、ステム150は、中空又は部分的に中空とすることができる。一部の実施形態では、ボタン148及び/又はステム150は、導電性材料で作製することができ、及び/又は、導電性材料を混入若しくは添加することができる。
【0030】
引き続き図3を参照すると、結合部218は、タクタイルスイッチ214にボタン148を機械的及び/又は電気的に結合する、シャフトなどのリンク機構とすることができる。結合部218は、ボタン148と一体に形成することができ、又は、ボタン148に動作可能に接続された、別個の構成要素とすることもできる。例えば、ボタン148のステム150は、そのボタンと一体に形成された、結合部材を形成することができる。結合部218は、1種以上の金属又は合金などの、導電性材料で作製することができる。この導電特性により、結合部218は、タクタイルスイッチ214及びシアプレート156に、ボタン148を電気的に結合する役割を更に果たし得るが、他の実施形態では、そのような電気的接続内にシアプレートを含むか否かにかかわらず、ワイヤ、コード、又は他の回路により、ボタンとスイッチとを電気的に結合することができる。この結合部はまた、その底部表面上に、グラファイトなどの低摩擦材料も含み得るものであり、このことにより、結合部は、シアプレートと動作可能に関連付けられる場合であっても、より容易に回転することが可能となる。
【0031】
結合部218は、底端部222から延在する、シャフト240を含み得る。底端部222は、シャフト240よりも大きい直径を有し得る。底端部222は、外側表面の周りに延在する、環状棚部228を含み得る。環状棚部228は、エンクロージャ114及び/又はスリーブ220の内側表面に対して封止するように構成することができる。更には、環状棚部228は、追跡可能要素146、センサ、又は封止部材を、結合部218に固定するように構成することができる。
【0032】
結合部218の底端部222は、シアプレート156に結合部218を動作可能に接続するための、接合部を形成する。これらの実施形態では、結合部218は、底端部222に接続された、係合特徴部226を含み得る。係合特徴部226は、シアプレート156に回転可能に接続して、結合部が回転又は静止している間に、シアプレート156に対する電気的接続を維持するように構成されるが、このことは、以下でより詳細に論じられる。図3に示すように、一実施形態では、係合特徴部226は、底端部222の底部表面244内に形成された、陥凹部224を含む。環状壁242が、底部表面244から延在して、陥凹部224を取り囲む。
【0033】
引き続き図3を参照すると、結合部218とタクタイルスイッチ214との間に、シアプレート156を位置決めすることができる。一部の実施形態では、シアプレート156は、タクタイルスイッチ214と一体化させることができ、その一実施例が図10に示される。図3に示されるものなどの、他の実施形態では、シアプレート156は、タクタイルスイッチ214に動作可能に接続された、別個の構成要素とすることができる。以下でより詳細に論じられるように、シアプレート156は、結合部からの剪断力が、タクタイルスイッチ214に伝達されることを、実質的に防ぐことができる。
【0034】
シアプレート156は、本体部250から上向きに延在する、電気接点158を含み得る。電気接点158は、導電性材料であるか、又は他の方式で導電性材料が混入されていることにより、電気接点158は、電気信号を伝送することができる。本体部250は、プレートとして成形することができ、あるいは他の方式で、タクタイルスイッチ214の長さ及び/又は幅にわたって延在するように構成することができる。シアプレート156は、少なくとも部分的に剛性として、結合部218からの力を、タクタイルスイッチ214に伝達するように構成することができるが、このことは、以下でより詳細に論じられる。更には、シアプレート156は、処理要素124及び/又は電源に、電気接点158を接続するための、1つ以上の端子又は接続機構を含み得る。
【0035】
タクタイルスイッチ214は、突起216及び陥没可能なドーム252を含み得る。突起216は、ドーム252の内部上の接触要素と相互作用することにより、スイッチセンサ160がアクティブ化している場合を示す。例えば、接触要素168が、スイッチの底部に接触すると、回路を完成することができ、信号を刺激又は生成することなどができる。ドーム252は、既定の力レベルで陥没又は屈曲し、力が除去されるとその本来の形状に復帰する、弾性かつ可撓性の材料である。ドーム252は、薄い金属のドーム、プラスチックのドーム、又は、他の材料から構築することが可能な、他のものとすることができる。ドーム252は、ユーザによって加えられた陥没力に応答して、可聴音並びに反力を生じさせることができる。この可聴音及び反力は、ユーザがドーム252を圧縮する際、ユーザに対するフィードバックを提供する。突起216は、ドーム252に接続され、突起216に力が適用されると、突起216が、ドーム252を陥没させる。
【0036】
一部の実施形態では、ウェアラブル電子デバイスは、追跡可能要素146及び感知要素142を含み得る。感知要素142は、ボタン148に対する入力を検出するために、追跡可能要素146を検出するように構成される。例えば、一部の実施形態では、ボタン148(又は、他のボタン)は、第1の入力を提供するために回転可能、かつ第2の入力を提供するために圧縮可能とすることができる。この実施例では、感知要素142は、結合部218及び/又はステム150に取り付けることが可能な、追跡可能要素146の位置を追跡することによって、回転入力を感知することができる。一実施例として、追跡可能要素146は、磁気要素とすることができ、感知要素142は、追跡可能要素146の回転を追跡するために使用することが可能な、1つ以上のホール効果センサなどの、磁場センサを含み得る。更に別の選択肢として、回転は、光学的に感知することができる。追跡可能要素146は、明暗のマーク、ストライプなどの連続、セット、若しくは他のパターン、又は反射率、光沢などが変化する区域などの、一定のパターンとすることができる。感知要素142は、光源(図示せず)によって生成され、追跡可能要素から反射された光を、受光することができる。この反射光は、追跡可能要素のパターンによって変化し得るため、その反射光を感知することができ、その光が入射した追跡可能要素のパターンを、判定することができる。それゆえ、追跡可能要素のパターンが、その表面に沿って十分に固有のものである場合には、そのボタン入力を感知することができる。更に別の選択肢として、追跡可能要素のパターンは、追跡可能要素の外周に沿って変化し得るものであり、追跡可能要素は、シャフト240が回転する際に回転することができる。それゆえ、シャフトの回転位置を、追跡可能要素146から判定することができる。更に別の選択肢として、追跡可能要素は、シャフト自体の上に組み込まれる場合があり、別個の部品ではない場合がある。すなわち、特定の実施形態では、シャフトには、上述のようにマークを付けることができる。
【0037】
タクタイルスイッチアセンブリ110は、任意選択的に、ボタン148内部に位置決めされるか、又はボタン148に接続される、1つ以上のセンサ126を更に含み得る。センサ126は、ボタン148内部の1つ以上のワイヤ若しくは経路を介して、又はボタン148を導電性材料とすることが可能な実例で、結合部218に電気的に接続することができる。センサ126は、1つ以上の特性を感知し、結合部218を介して、処理要素124にデータを中継するように構成することができる。
【0038】
図3を参照すると、ウェアラブル電子デバイス100内部でのタクタイルスイッチアセンブリ110の組み立てが、ここでより詳細に論じられる。タクタイルスイッチ214は、ウェアラブルデバイス100の空洞部139内部の、基板166又は他の支持構造体に接続される。基板166及び/又はスイッチ214は、処理要素124と電気連通することができる(図2を参照)。ドーム252は、突起216が、ボタン開口172と実質的に位置合わせされるように、エンクロージャ114の壁190に向けて方向付けされる。シアプレート156は、タクタイルスイッチ214の上に位置決めされ、タクタイルスイッチ214に動作可能に接続される。シアプレート156は、電気接点158を、スイッチ214の突起216と実質的に位置合わせすることができるように、方向付けされる。
【0039】
引き続き図3を参照すると、結合部218は、シアプレート156に動作可能に接続され、接点158に電気的に接続される。具体的には、電気接点158は、結合部218の底部表面244内に形成された、陥凹部224内に受容することができる。環状壁242が、電気接点158を取り囲む。一部の実施形態では、電気接点158は、結合部の、環状壁242の内部及び/又は陥凹部224の端部壁と接触することができる。この方式で、結合部218は、シアプレート156に接続することができ、また、シアプレート156と電気連通することもできる。
【0040】
結合部218のシャフト240は、ボタン開口172を貫通して延在し、ステム150の結合部開口236内に受容される。Oリング、カップ型シール、又はメンブレンなどの封止部材154が、シャフト240の周りに受容され、スリーブ220、又はエンクロージャ114の内部壁に対して封止する。ボタン148は、結合部218から外向きに延在して、エンクロージャ114の外縁部を越えて延在する。
【0041】
ウェアラブルデバイス100でのタクタイルスイッチアセンブリ110の動作が、ここでより詳細に論じられる。ユーザが、ボタン148に回転力を提供する場合には、ステム150及びボタン148は、その力の方向に回転する。ボタン148の回転は、結合部218を、ボタン148と共に回転させる。結合部218が回転すると、追跡可能要素146が回転することにより、感知要素142は、結合部218の回転を追跡することが可能となり、この回転は、ボタン148に対するユーザ入力に相関し得る。更には、結合部218は、シアプレート156の電気接点158の周りを回転する。環状壁242は、結合部218が、接点158から軸外で回転することを防ぐとともに、それらの2つの構成要素を、一体に固定するために役立つ。一部の実施形態では、電気接点158は、ブラシ接点とすることができ、又は他の方式で、結合部218の回転を実質的に妨げることなく、結合部218の陥凹部224を画定する壁及び環状壁242との電気的接続を維持するように、構成することができる。更には、結合部218は、電気接点158の周りを回転するため、この電気接点が接続される、シアプレートの下方に位置決めされたタクタイルスイッチ214には、結合部218によって経験される回転力は伝達され得ない。この剪断力がタクタイルスイッチ214に伝達されることを防ぐことによって、スイッチに損傷を与え、結合部に対するスイッチの変位を開始させ、かつ/又は他の方式でタクタイルスイッチに損傷を与える恐れがある、タクタイルスイッチ214の回転を防止することができる。一部の実施形態では、電気接点158は、約20Nの剪断力、及び少なくとも10N-mmよりも高いトルクを経験するように構成することができる。このことにより、タクタイルスイッチアセンブリ110は、ボタン148に対する回転入力を受け取る一方で、結合部と接点との電気的接続を、それらの構成要素のいずれにも損傷を与えることなく維持することが可能となる。
【0042】
図4は、図3と同様のウェアラブル電子デバイス100の断面図であるが、ボタン148に圧縮力が適用されていることを示す。図4を参照すると、ユーザが、斜めの力AF又は軸上の力Aのいずれかの力を適用すると、ボタン148が、側壁260に向けて移動することにより、ボタン148の底部表面262は、エンクロージャ114に対して当接する。ボタン148の横方向移動は、結合部218を、それに対応して移動させ、空洞部139内に更に滑り込ませる。結合部218が、空洞部139内に移動すると、結合部218は、シアプレート156に力AF、力Fを伝達する。具体的には、陥凹部の端部壁が、電気接点158に対して押圧し、電気接点158が、ドーム252の突起216に対して圧迫する。一部の実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリ110は、1~3ニュートンの範囲のユーザ入力の力を受け取るように構成することができる。シアプレート156は、少なくとも、ある程度剛性とすることができるため、シアプレート156は、結合部218からの力をドーム252に伝達して、ドーム252を陥没させる。ドーム252が陥没すると、タクタイルスイッチ214内部の電気接点が、ドームの内部表面に接触して、電気的接続を完成させることにより、ユーザ入力が示される。
【0043】
この力がボタン148から除去された後、ドームは、その本来の位置に弾性的に復帰して、結合部218に対する付勢力を提供することにより、ボタン及び結合部の双方を、それらの本来の位置に復帰させる。一部の実施形態では、タクタイルスイッチは、結合部に対して(直接、又はシアプレートを介して間接的に)力を加える、バネなどの、別箇の付勢要素を含み得る。これらの実施形態では、ボタン148及び結合部218は、ユーザの平行移動力Fがボタン148に適用される前に、それらの本来の位置に復帰することができる。
【0044】
一部の実施形態では、ボタン開口172は、タクタイルスイッチ214が、結合部の直下に位置決めされる場合であっても、斜めの力AFによってタクタイルスイッチ214をアクティブ化させることができるように、十分に大きいものとすることができる。換言すれば、ボタン開口172の側壁内部の、ステム150及び/又は結合部218の摩擦係合が、斜めの力AFに抵抗するには不十分である場合に、斜めの力AF又は他の軸外の力により、タクタイルスイッチ214をアクティブ化させることができる。角度が増大するにつれて、ステム及び/又は結合部に作用する摩擦力が増大し、ステム及び/又はボタン開口のサイズを変化させることによって、斜めの力AFがスイッチをアクティブ化させることが可能な、既定の角度範囲を選択することができる。例えば、入力の力の最大角度を選択することができ、力が、その角度未満である場合、その斜めの力は、タクタイルスイッチ214をアクティブ化させることができ、斜めの力が、最大角度以上である場合、入力ボタンをアクティブ化させることができない。一実施例として、最大30度又は45度の角度で入力ボタンに適用される力は、タクタイルスイッチ214をアクティブ化させることが可能とすることができる。
【0045】
引き続き図4を参照すると、タクタイルスイッチ214が、結合部218によって圧縮される際、結合部218は、電気接点158との電気連通を維持する。このことにより、センサ126は、シアプレート156を介して、1つ以上の処理要素124との通信を維持することが可能となり、及び/又は、ボタン148は、シアプレート156への電気的接続を維持することが可能となる。
【0046】
本開示のタクタイルスイッチ214により、ユーザは、例えば、回転、平行移動、及び斜めの、複数のタイプの入力を、ウェアラブルデバイス100に提供することが可能となる。更には、タクタイルスイッチアセンブリ110は、可動構成要素、具体的にはボタン148及び結合部218が、移動を制約することなく、シアプレート156(またそれゆえ、デバイス内部の他の電気構成要素)との電気連通を維持することを可能にする。このことにより、ボタン148上の1つ以上の感知要素126は、エンクロージャ114内部の、非可動構成要素又は他の構成要素に、信号を提供することが可能となる。感知要素126は、結合部218及びボタン148を介して、電力を受信することができる。
【0047】
一部の実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリ110は、任意選択的に、生理的センサとして使用することができるが、この機能性は、特定の実施形態からは省略することができる。例えば、一実施形態では、エンクロージャ114は、導電性とすることができ、ユーザによって装着される場合に、ユーザの皮膚と連通することができる。図3を参照すると、この実施形態では、スリーブ220は、ゴム、プラスチックなどの、絶縁材料とすることができ、ボタン148、ステム150、及び結合部218を、導電性筐体114から絶縁する。心電計(ECG)などによって、ユーザの心臓の1つ以上の特性を測定するために、ユーザは、ボタン148上に、自身の指を押圧することができる。この実施例では、ウェアラブルデバイス100は、ユーザの手首の周りに装着することができ、ボタン148上に定置される指は、デバイス100を装着している腕とは反対の腕からのものとすることができる。ユーザの指とヘッド部148との接続は、ECGに関する第1の導線としての役割を果たし得るものであり、ユーザの手首(又は、腕の他の部分)との接続は、ECGに関する第2の導線としての役割を果たし得る。
【0048】
ユーザが、ボタン148上に自身の指を定置すると、結合部218及び電気接点158を介した電気的接続により、第2の基準点が可能となる。この方式で、第1の場所で検出される電圧信号を、第2の場所で検出される電圧信号と比較して差し引くことにより、2つの信号間での上昇及び下降を検出することができる。これらの上昇及び下降は、ユーザの心臓のリズムに相関し得る。更には、一部の実施形態では、デバイス100は、ユーザの心臓のECG特性を測定するために、これらのユーザの皮膚に対する接続のうちの一方を使用して、ユーザを通過するパルス又は信号を送信することができる。
【0049】
(ブラシ接点)
一部の実施形態では、タクタイルスイッチ自体が、電気接点を含む場合があり、シアプレートは、省略するか、又はタクタイルスイッチと一体化させることができる。図5図7は、ウェアラブル電子デバイスから取り外された、タクタイルスイッチの別の実施例の様々な図を示す。これらの実施形態では、タクタイルスイッチアセンブリは、1つ以上の入力のタイプを受信するとともに、デバイス内部の1つ以上の要素との電気連通を維持するように構成することができる。図5図7のタクタイルスイッチ314は、タクタイルスイッチ114と実質的に同じものとすることができるが、ドームの外側表面上の電気接点と一体に形成することができる。図5図7を参照すると、この実施形態では、タクタイルスイッチ314は、基板366と、基板366の底部表面374から延在する、1つ以上の支持部368とを含み得る。支持部368は、基板166上などの、ウェアラブル電子デバイス100内部で、タクタイルスイッチ314を支持する。
【0050】
タクタイルスイッチ314は、基板366の上部表面372から延在する、突起316を含み得る。突起316は、以下でより詳細に論じられる、ドーム352に関する電気接点を形成する。突起316は、処理要素124(図2を参照)と通信することが可能な、接続端子360a、360b、360d、360eのうちの1つ以上と、電気連通することができる。突起316は、導電性の突出部とすることができ、対応するドーム接点と選択的に連通するように構成された、導体パッド又は他の導電性セグメントを含み得る。
【0051】
図5を参照すると、ドーム352は、弾性とすることができ、既定のユーザの力の下で陥没し、その初期の位置に跳ね戻るように構成することができる。ドーム352は、ドーム352の一方の側から延在する、脚部370を含み得る。脚部370は、限定するものではないが、フレキシブル回路(コード)、配線などの、1つ以上の電気連通機構を支持することができる。ドーム352はまた、ベース接点316の上に位置決めされる、ドーム空洞部320も画定することができる。ドーム352の上部表面322は、このドームが、ドームの上部表面322に十分な力が適用される場合にのみ、接点316に接触することができるように、突起316の上部表面から、空間的に隔てられるように構成することができる。ドーム接点318は、ドーム352の内部表面に、動作可能に接続することができ、少なくとも部分的に、突起316と位置合わせすることができる。
【0052】
ドーム352は、プラスチックなどの、非導電性材料とすることができる。一実施形態では、ドーム352は、射出成形プラスチックとすることができる。しかしながら、上述のように、ドーム352の1つ以上の構成要素は、フレキシブル回路(コード)、銅配線などの、導電性構成要素を含み得る。あるいは、ドーム352は、金属要素、又は導電性である他の材料とすることができ、ドーム352に接続された1つ以上の絶縁要素を含み得る。
【0053】
図5及び図6を参照すると、タクタイルスイッチ314は、電気接点358を更に含み得るものであり、この電気接点358が、シアプレート156の接点158に置き換わり得ることにより、シアプレートを省略することができる。電気接点358は、ドーム352の上部表面322に、動作可能に接続することができる。タクタイルスイッチを使用して、回転入力を受け取ることが可能な実施形態では、電気接点358は、結合部318に関するブラシ接点を形成することにより、タクタイルスイッチ314と結合部318とを電気的に接続することができる。この方式で、この電気接点は、電気接点158と実質的に同様のものとすることができるが、しかしながら、この実施形態では、電気接点358は、ドーム352と一体に形成することができる。しかしながら、回転入力が所望されない実施形態では、電気接点358は、剪断力を受け取らない導電性表面とすることができる。
【0054】
電気接点358は、接続端子360a、360b、360c、360dのうちの1つと通信する。例えば、電気接点358は、導線360aと通信することができる。一部の実施形態では、このドームは、導線360aに電気接点358を結合する、コード又は他のシアプレート含み得るものであり、又は代替的に、ドーム352自体が導電性である場合があり、それらの2つの構成要素を一体に結合する役割を果たし得る。
【0055】
図3に示すように、電気接点158は、結合部218内に受容することができる。しかしながら、図6に示される実施形態などの、一部の実施形態では、電気接点358は、環状壁382によって取り囲まれる、受容空洞部384を画定することができる。これらの実施形態では、この電気接点内部に画定された陥凹部又は開口内に、結合部318の1つ以上の部分を受容することができる。この方式で、結合部218は、環状壁382の内部壁に接触して、電気接点358内部で回転することができる。
【0056】
ここでタクタイルスイッチアセンブリの動作を、より詳細に論じる。図3及び図8を参照すると、例えば、ユーザ入力の力Fにより、結合部218が圧迫されると、結合部218は、電気接点358を圧迫する。電気接点358が圧迫されると、その力はドーム352に伝達され、ドーム352が陥没して、突起316の上部表面上に、ドーム接点318を押圧する。ドーム接点318が突起316に接触すると、電気信号が生成され、端子360a、360b、360c、360dのうちの1つを介して、処理要素124(図2を参照)に送信される。次いで、処理要素124は、タクタイルスイッチ314に対する、そのユーザ入力を登録する。
【0057】
図9は、ユーザが回転力を適用する際の、タクタイルスイッチ及び結合部の簡略前方立面図である。図9を参照すると、タクタイルスイッチアセンブリ310に、ユーザが回転入力の力Rを提供することが可能な実例では、結合部218は、ボタン148に適用された力を受け取ることにより、それに対応して結合部218を回転させることができる。結合部218が、電気接点358の陥凹部384(図6を参照)内に受容される実施形態では、結合部218は、環状壁382内部で回転し、電気接点358の、それらの壁及び/又は底部表面383(図6を参照)との接続を維持することができる。このことにより、結合部218は、ユーザからの回転入力と共に回転する一方で、依然として、タクタイルスイッチ314に対する電気的接続を維持することが可能となる。
【0058】
(導電性突起)
一部の実施形態では、タクタイルスイッチの突起を導電性とすることができ、シアプレートを省略することができる。例えば、一部の実施形態では、ユーザ入力表面は、筐体に対して水平方向又は垂直方向に移動するなどの、平行移動するように構成することができ、これらの実施形態では、タクタイルスイッチは、剪断力を受け取ることができない。あるいは、タクタイルスイッチの突起は、剪断力を受け取る一方で、依然としてタクタイルスイッチをアクティブ化させるように構成することもできる。
【0059】
図10図12は、タクタイルスイッチの別の実施例の様々な図を示す。図10図12を参照すると、この実施形態でのタクタイルスイッチ414は、タクタイルスイッチ114、314と実質的に同様のものとすることができるが、導電性の突起を含み得る。換言すれば、シアプレートは、タクタイルスイッチの突起と一体化させることができる。具体的には、タクタイルスイッチ414は、基板466、1つ以上の基板支持部468、複数の接続端子460a、460b、460c、460d、及び突起416を含み得る。
【0060】
図10及び図11を参照すると、突起416は、基板466の上部表面472に、動作可能に接続することができる。一部の実施形態では、基板466、又は上部表面472の少なくとも諸部分を絶縁することにより、スイッチ414の特定の構成要素に関して、スイッチ414の様々な端子、並びに突起416を、電気的に絶縁することができる。突起416は、突起416の上部表面上のパッド421などの、導電性部分を含み得るものであり、又は、突起416は、導電性材料、若しくは導電性材料を混入した別の材料で、作製することができる。端子のうちの1つ以上は、突起416と電気連通する。例えば、端子460dは、突起416と通信することができ、その一方で、端子460a、460b、460cは、基板466内部のスイッチ接点に関する、1つ以上の接点として使用することができる。これらの実施形態では、突起416は、結合部が回転することを可能にする、ブラシ接点としての役割を果たし得る。
【0061】
タクタイルスイッチ414は、図3のタクタイルスイッチアセンブリ110と共に使用することができる。これらの実施形態では、突起416は、結合部218の陥凹部224内に受容することができる。電気接点158と同様に、突起416は、環状壁226の側壁間に受容することができ、このことにより、突起及び結合部218が、動作可能に接続される。
【0062】
タクタイルスイッチアセンブリ110が、図10図12のタクタイルスイッチ414を含む実施形態では、突起416は、導電性であるばかりではなく、剪断力及び過負荷に抵抗することもできるように、構成することができる。例えば、シアプレートが省略されているため、突起416は、結合部218が突起416の上部及び突起416の周りで回転する際に、剪断力を経験し得る。更には、この突起は、結合部218の力などの、機械的入力を受け取るように構成され、その力の負荷の下で、突起416は、端子のうちの1つ以上を一体に接続することによって、スイッチ回路を完成させる。一実施例として、突起416は、ボタン148に圧縮力が適用されると、少なくとも部分的に圧縮することにより、突起416は、ドームとして機能することが可能となり、ユーザに対する触覚フィードバックを提供するとともに、そのユーザの入力に対応する信号を生成することができる。
【0063】
(結論)
上述の説明は、幅広い適用性を有する。例えば、本明細書で開示される実施例は、ウェアラブル電子デバイスに焦点を当てることができるが、本明細書で開示される概念は、実質的に任意の他のタイプの電子デバイスにも、等しく適用することができる点を理解されたい。同様に、入力ボタンは、腕時計用の竜頭に関連して論じることができるが、本明細書で開示されるデバイス及び技術は、他のタイプの入力ボタン構造体にも、等しく適用可能である。したがって、いずれの実施形態についての論考も、例示であることのみが意図され、特許請求の範囲を含む本開示の範囲を、これらの実施例に限定するように示唆することを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンクロージャと、
少なくとも部分的に前記エンクロージャ内に配置されたタッチ感知ディスプレイと、
タクタイルスイッチアセンブリと、を備える腕時計であって、
前記タクタイルスイッチアセンブリは、
前記エンクロージャの側部に配置されたボタンと、
前記ボタンに取り付けられ、前記エンクロージャ内に延長した結合部と、
前記ボタンの反対側の前記結合部の端部に配置されたタクタイルスイッチであって、前記結合部の内側への移動を検出するように構成されたタクタイルスイッチと、
前記結合部の側部に沿って配置された感知要素であって、前記結合部の回転を検出するように構成された感知要素と、を含む、腕時計。
【請求項2】
前記感知要素は、前記結合部からの反射光を使用して前記結合部の回転を検出するように構成されている、請求項1に記載の腕時計。
【請求項3】
前記感知要素は、前記結合部の外部表面に沿って反射率が変化する区域を検出するように構成されている、請求項2に記載の腕時計。
【請求項4】
前記感知要素は、前記結合部の外部表面に沿って配置された要素のパターンを使用して前記回転を検出するように構成されている、請求項2に記載の腕時計。
【請求項5】
前記タクタイルスイッチアセンブリは、さらに、バネを備え、
前記バネは、前記結合部の内側への移動に対する復元力を提供するように構成されている、請求項1に記載の腕時計。
【請求項6】
前記ボタンは、第1の導電性材料で形成されており、
前記結合部は、第2の導電性材料で形成されたシャフトを含む、請求項1に記載の腕時計。
【請求項7】
前記シャフトは、前記ボタンを前記タクタイルスイッチに電気的に結合する、請求項6に記載の腕時計。
【請求項8】
前記腕時計は、さらに、前記シャフトの端部と前記タクタイルスイッチとの間に配置されたシアプレートを備え、
前記シャフトは、前記シアプレートを介して、前記ボタンを前記タクタイルスイッチに電気的に結合する、請求項6に記載の腕時計。
【請求項9】
前記タクタイルスイッチは、前記結合部の内側への移動に応答して陥没するドームを備える、請求項1に記載の腕時計。
【請求項10】
ボタン開口を確定する エンクロージャと、
少なくとも部分的に前記エンクロージャ内に配置されたディスプレイと、
前記エンクロージャの側部に配置され、前記ボタン開口に適合したボタンと、
前記ボタンに結合し、前記ボタン開口を通って延長しているシャフトと、
前記エンクロージャ内に配置され、前記ボタンに加えられた回転入力を検出するように構成された感知要素と、
前記シャフトの端部に沿って配置され、前記ボタンに加えられた押圧入力を検出するように構成されたタクタイルスイッチと、を備えるウェアラブル電子デバイス。
【請求項11】
前記感知要素は、前記シャフトの表面から反射された光を検出するように構成された光感知要素を備える、請求項10に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項12】
前記シャフトの前記表面は、追跡可能要素の特定パターンを画定し、
前記光感知要素は、前記追跡可能要素の特定パターンから反射された光を使用して前記回転入力を検出するように構成されている、請求項11に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項13】
前記タクタイルスイッチは、前記エンクロージャの内壁の方に向いた陥没可能なドームを含み、
前記陥没可能なドームは、前記ボタンに加えられた前記押圧入力に応答して前記内壁から離れて撓む、請求項10に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項14】
前記シャフトの前記端部は、環状棚部から延長しており、
前記環状棚部は、前記エンクロージャの内壁と接触し、それにより、前記シャフトの外側への移動を制限するように構成されている、請求項10に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項15】
ウェアラブル電子デバイスであって、
内部容積を画定するエンクロージャと、
前記エンクロージャに結合され、前記ウェアラブル電子デバイスを手首に取り付けるように構成されているストラップと、
前記エンクロージャ内に配置されたディスプレイと、
前記エンクロージャの側部に配置され、回転入力及び並進入力を受け取るように構成されている竜頭と、
前記竜頭に結合され、前記エンクロージャの前記内部容積内へ延長するシャフトと、
前記内部容積内に配置され、前記回転入力を検出するように構成された感知要素と、
前記シャフトの端部に配置され、前記並進入力を検出するように構成されたタクタイルスイッチと、を備えるウェアラブル電子デバイス。
【請求項16】
前記ディスプレイは、発光ダイオードディスプレイを含み、
前記発光ダイオードディスプレイは、マルチタッチ入力を検出するように構成された容量性感知要素を備える、請求項15に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項17】
前記竜頭は、第1の導電性金属材料から形成され、
前記シャフトは、第2の導電性金属材料から形成され、
前記シャフトの前記第2の導電性金属材料は、前記竜頭の前記第1の導電性金属材料に電気的に接続されている、請求項15に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項18】
前記エンクロージャは、ボタン開口を画定し、
前記ウェアラブル電子デバイスは、絶縁材料から形成されたスリーブを備え、
前記スリーブは、前記ボタン開口内に配置され、前記シャフトを前記エンクロージャから電気的に絶縁している、請求項15に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項19】
前記感知要素は、前記シャフトで反射された光源からの光を使用して前記回転入力を検出するように構成されている、請求項15に記載のウェアラブル電子デバイス。
【請求項20】
前記ウェアラブル電子デバイスは、心拍数を測定するように構成されている、請求項15に記載のウェアラブル電子デバイス。
【外国語明細書】