(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118237
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】人工弁の直径方向拡張機能
(51)【国際特許分類】
A61F 2/24 20060101AFI20220804BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101876
(22)【出願日】2022-06-24
(62)【分割の表示】P 2020549573の分割
【原出願日】2019-03-16
(31)【優先権主張番号】62/644,156
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/355,515
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【弁理士】
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】カイル ダブリュ.コラビート
(72)【発明者】
【氏名】ダスティン ブイ.ディエンノ
(72)【発明者】
【氏名】ポール ディー.グッドマン
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン シー.ヘドバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン エー.ルーリー
(72)【発明者】
【氏名】デビン エム.ネルソン
(57)【要約】
【課題】良好な弁構造などを提供すること。
【解決手段】直径方向に調整可能な支持構造、調整可能な弁構造、取り外し可能/交換可能な弁構造及び関連するシステム及び方法について、様々な特徴及び関連する利点は記載される。幾つかの例は、弁構造を有する導管、又は「弁付き導管」(例えば、肺動脈弁及び対応する肺動脈の一部又は大動脈弁及び大動脈起始部を置換するために使用される)である人工弁を対象とし、そして、他の例は、人工弁が埋め込まれた天然の弁口(例えば、大動脈弁又は僧帽弁を置き換えるため)を対象としているが、それらの例に関連する構造の特徴及び利点は、例が記載されている特定の用途に関係なく交換可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の主要弁尖、及び、
非アクティブ状態で格納される1つ以上の補助弁尖、
を含む、人工弁であって、
前記1つ以上の補助弁尖は、前記人工弁を直径方向に拡張したときにアクティブ状態に解放するように構成されており、
前記1つ以上の主要弁尖のそれぞれは、主要弁尖ベース、主要弁尖自由縁、主要弁尖第一の交連領域、主要弁尖第二の交連領域及び主要弁尖腹領域を画定し、
前記1つ以上の主要弁尖がアクティブ状態にある間、前記1つ以上の補助弁尖のそれぞれは、補助弁尖ベース、補助弁尖自由縁、補助弁尖第一の交連領域、補助弁尖第二の交連領域及び補助弁尖腹領域を画定する、人工弁。
【請求項2】
前記1つ以上の補助弁尖は、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、折り畳み構成で解放可能に固定されており、人工弁を直径方向に拡張して前記補助弁尖をアクティブ状態に移行させるときに、前記折り畳み構成から解放されるように構成されている、請求項1記載の人工弁。
【請求項3】
少なくとも1つの主要弁尖は、第一の側部領域、第二の側部領域、及び、前記第一の側部領域と前記第二の側部領域の間に位置する中央領域を含み、そして、前記1つ以上の折り畳み部は、前記第一の側部領域、前記第二の側部領域及び前記中央領域の少なくとも1つに形成される、請求項2記載の人工弁。
【請求項4】
前記1つ以上の主要弁尖によって形成される前記1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される、請求項2又は3記載の人工弁。
【請求項5】
前記1つ以上の主要弁尖によって形成される前記1つ以上の折り畳み部は折り畳み構成で解放可能に固定され、その結果、前記主要弁尖により形成される前記折り畳み部は、人工弁に対して拡張力が加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、折り畳み構成から解放されるように構成されている、請求項2~4のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項6】
前記1つ以上の主要弁尖は、隣接する主要弁尖の対を含み、前記主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は隣接する主要弁尖の対の間の交連領域に対応する位置に配置されている、請求項2~5のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項7】
前記人工弁は、前記1つ以上の主要弁尖が結合されている支持構造を含む、請求項1~6のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項8】
前記支持構造はチューブ状導管を含む、請求項7記載の人工弁。
【請求項9】
前記支持構造はフレームを含む、請求項7又は8記載の人工弁。
【請求項10】
前記1つ以上の補助弁尖は、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記支持構造の折り畳み部はそれぞれ、折り畳み構成で解放可能に固定され、そして前記人工弁を直径方向に拡張して前記補助弁尖をアクティブ状態に移行させるときに、折り畳み構成から解放されるように構成されている、請求項7~9のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項11】
前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される、請求項10記載の人工弁。
【請求項12】
前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は折り畳み構成で解放可能に固定されており、その結果、前記支持構造によって形成される折り畳み部は前記人工弁に対して拡張力が加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、折り畳み構成から解放されるように構成されている、請求項10又は11記載の人工弁。
【請求項13】
前記1つ以上の主要弁尖は、隣接する主要弁尖の対を含み、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は前記隣接する主要弁尖の対の間の交連領域に対応する支持部分に沿った位置に配置されている、請求項10~12のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項14】
前記主要弁尖は、分割可能な交連支持体に結合された隣接する主要弁尖の対を含み、さらに、前記補助弁尖の1つは前記分割可能な交連支持体に結合され、その結果、前記人工弁を直径方向に拡張して前記分割可能な交連支持体を分割するときに、前記補助弁尖を格納された非アクティブ状態から解放されたアクティブ状態に移行できる、請求項1~13のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項15】
前記分割可能な交連支持体は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって、解放可能に一緒に固定されている、請求項14記載の人工弁。
【請求項16】
前記分割可能な交連支持体は、拡張力が前記人工弁に対して加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、解放及び分割されるように構成されている、請求項14又は15記載の人工弁。
【請求項17】
前記人工弁は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径と、人工弁が直径方向に調整されるように構成される、前記第一の動作直径より大きい第二の動作直径を有し、さらに、前記1つ以上の主要弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を動作可能であり、その結果、前記主要弁尖はアクティブ状態に構成され、さらに、前記人工弁は、前記第二の動作直径に移行したときに、前記1つ以上の補助弁尖はアクティブ状態に移行し、その結果、前記補助弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置の間を移動するように動作可能であるように構成されている、請求項1~16のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項18】
前記1つ以上の主要弁尖は、前記人工弁が前記第二の動作直径にあるときにアクティブ状態になるように構成されている、請求項17記載の人工弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2019年3月15日に出願された米国出願第16/355,515号の優先権を主張し、それは2018年3月16日に出願された仮出願第62/644,156号の利益を主張し、それらの両方の全体を参照により本明細書中に取り込む。
【背景技術】
【0002】
背景
天然弁の機能及び性能を模倣することを試みる人工弁は開発されてきた。1つ以上の可撓性弁尖は、一般に、弁尖を支持しそして埋め込まれた人工弁に寸法安定性を提供する支持構造に結合される。
【0003】
作動中、そのような人工弁の弁尖は、上流流体圧力が弁に対する下流流体圧力を超えると開き、下流流体圧力が弁に対する上流流体圧力を超えると閉じる。一般に、弁尖の自由縁は下流流体圧力の影響下で接合して人工弁を閉じ、下流の血液が人工心臓弁を通って逆流するのを防ぐ。
【0004】
人工弁の必要な直径プロファイルがある時点から別の時点で変化する様々な状況が発生する。例えば、小児科用途において、第一のより小さい内直径(すなわち、内流直径)の弁が適切であることができるが、患者の成長に続いて、人工弁のより大きい内直径が望ましい。既存の弁の取り外し及び/又はより大きい流れ直径を有する別の弁の埋め込みは、様々な合併症及び付随するリスクを引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
概要
記載される実施形態は、弁付き導管のための装置、システム及び方法を対象とする。
【0006】
1つの例(「例1」)によれば、人工弁は、1つ以上の主要弁尖、及び、非アクティブ状態で格納される1つ以上の補助弁尖を含み、前記1つ以上の補助弁尖は、人工弁を直径方向に拡張したときにアクティブ状態に解放するように構成されている。
【0007】
別の例(「例2」)によれば、例1に加えて、前記1つ以上の補助弁尖は、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、折り畳み構成で解放可能に固定されており、人工弁を直径方向に拡張して前記補助弁尖をアクティブ状態に移行させるときに、前記折り畳み構成から解放されるように構成されている。
【0008】
別の例(「例3」)によれば、例2に加えて、少なくとも1つの主要弁尖は、第一の側部領域、第二の側部領域、及び、前記第一の側部領域と前記第二の側部領域の間に位置する中央領域を含み、そして、前記1つ以上の折り畳み部は、前記第一の側部領域、前記第二の側部領域及び前記中央領域の少なくとも1つに形成される。
【0009】
別の例(「例4」)によれば、例3又は例4に加えて、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される前記1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される。
【0010】
別の例(「例5」)によれば、例2~4のいずれか1つに加えて、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される前記1つ以上の折り畳み部は折り畳み構成で解放可能に固定され、その結果、前記主要弁尖により形成される前記折り畳み部は、人工弁に対して拡張力が加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、折り畳み構成から解放されるように構成されている。
【0011】
別の例(「例6」)によれば、例2~5のいずれか1つに加えて、前記1つ以上の主要弁尖は、隣接する主要弁尖の対を含み、前記主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は隣接する主要弁尖の対の間の交連領域に対応する位置に配置されている。
【0012】
別の例(「例7」)によれば、例1~6のいずれか1つに加えて、前記人工弁は、前記1つ以上の主要弁尖が結合されている支持構造を含む。
【0013】
別の例(「例8」)によれば、例7に加えて、前記支持構造はチューブ状導管を含む。
【0014】
別の例(「例9」)によれば、例7又は例8に加えて、前記支持構造はフレームを含む。
【0015】
別の例(「例10」)によれば、例7~9のいずれか1つに加えて、前記1つ以上の補助弁尖は、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記支持構造の折り畳み部はそれぞれ、折り畳み構成で解放可能に固定され、そして前記人工弁を直径方向に拡張して前記補助弁尖をアクティブ状態に移行させるときに、折り畳み構成から解放されるように構成されている。
【0016】
別の例(「例11」)によれば、例10に加えて、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される。
【0017】
別の例(「例12」)によれば、例10又は11に加えて、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は折り畳み構成で解放可能に固定されており、その結果、前記支持構造によって形成される折り畳み部は前記人工弁に対して拡張力が加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、折り畳み構成から解放されるように構成されている。
【0018】
別の例(「例13」)によれば、例10又は11のいずれか1つに加えて、前記1つ以上の主要弁尖は、隣接する主要弁尖の対を含み、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は前記隣接する主要弁尖の対の間の交連領域に対応する支持部分に沿った位置に配置されている。
【0019】
別の例(「例14」)であって、先行するいずれかの例の人工弁によれば、前記主要弁尖は、分割可能な交連支持体に結合された隣接する主要弁尖の対を含み、さらに、前記補助弁尖の1つは前記分割可能な交連支持体に結合され、その結果、前記人工弁を直径方向に拡張して前記分割可能な交連支持体を分割するときに、前記補助弁尖を格納された非アクティブ状態から解放されたアクティブ状態に移行できる。
【0020】
別の例(「例15」)によれば、例14に加えて、前記分割可能な交連支持体は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって、解放可能に一緒に固定されている。
【0021】
別の例(「例16」)によれば、例14~15のいずれか1つに加えて、前記解放可能な交連支持体は、拡張力が前記人工弁に対して加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、解放及び分割されるように構成されている。
【0022】
別の例(「例17」)によれば、先行するいずれかの例に加えて、前記人工弁は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径と、人工弁が直径方向に調整されるように構成される、前記第一の動作直径より大きい第二の動作直径を有し、さらに、前記1つ以上の主要弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を動作可能であり、その結果、前記主要弁尖はアクティブ状態に構成され、さらに、前記人工弁は、前記第二の動作直径に移行したときに、前記1つ以上の補助弁尖はアクティブ状態に移行し、その結果、補助弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置の間を移動するように動作可能であるように構成されている。
【0023】
別の例(「例18」)によれば、例17に加えて、前記1つ以上の主要弁尖は、前記人工弁が前記第二の動作直径にあるときにアクティブ状態になるように構成されている。
【0024】
別の例(「例19」)によれば、人工弁を製造する方法は、1つ以上の主要弁尖及び1つ以上の補助弁尖を含む弁構造を形成すること、前記弁構造を支持構造に結合させること、及び、前記1つ以上の補助弁尖が人工弁を直径方向に拡張するときにアクティブ状態に解放されるように構成されるようにして、前記1つ以上の補助弁尖を非アクティブ状態で格納することを含む。
【0025】
別の例(「例20」)によれば、例19の方法に加えて、前記人工弁は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径から、前記第一の動作直径よりも大きい第二の動作直径に移行するように構成され、さらに、前記1つ以上の主要弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を移動するように動作可能であり、その結果、前記主要弁尖は人工弁が第一の動作直径にあるときのアクティブ状態に構成され、さらに、前記人工弁は、前記第二の動作直径に移行するときに、前記1つ以上の補助弁尖が非アクティブ状態からアクティブ状態に移行し、前記1つ以上の補助弁尖がそれぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置の間を移動するように動作可能であるように構成されている。
【0026】
別の例(「例21」)によれば、例19又は20の方法に加えて、前記1つ以上の補助弁尖を非アクティブ状態で格納することは、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部、前記人工弁の支持構造又はその両方に前記1つ以上の補助弁尖を格納することを含む。
【0027】
別の例(「例22」)によれば、例21の方法に加えて、前記1つ以上の補助弁尖を非アクティブ状態で格納することは、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせを使用して、前記1つ以上の折り畳み部を折り畳み構成で解放可能に固定することをさらに含む。
【0028】
別の例(「例23」)によれば、人工弁を直径方向に調整する方法は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径から、前記第一の動作直径より大きい第二の動作直径に人工弁を移行させることを含み、第一の動作直径は、人工弁の1つ以上の主要弁尖を含み、前記弁尖は開位置と閉位置との間を移動して、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止することができるように動作可能であり、その結果、主要弁尖は、人工弁が第一の動作直径にあるときにアクティブ状態になるように構成され、前記第一の動作直径は、人工弁の1つ以上の補助弁尖をさらに含み、前記補助弁尖は前記補助弁尖が弁を通る流れを阻止するように動作できない非アクティブ状態で格納され、そして前記第二の動作直径は1つ以上の補助弁尖を含み、前記補助弁尖は非アクティブ状態からアクティブ状態に移行され、人工弁を通る流れをそれぞれ可能にしそして阻止するように1つ以上の補助弁尖が開位置と閉位置との間を移動するように動作可能である。
【0029】
別の例(「例24」)によれば、例23の方法に加えて、前記第一の動作直径において、前記1つ以上の補助弁尖は1つ以上の主要弁尖により形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、折り畳み構成で解放可能に固定され、人工弁を直径方向に拡張して1つ以上の補助弁尖をアクティブ状態に移行するときに、折り畳み構成から解放されるように構成されており、さらに、人工弁を前記第一の動作直径から前記第二の動作直径に移行させることは、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部を解放することを含む。
【0030】
別の例(「例25」)によれば、例24の方法に加えて、前記1つ以上の主要弁尖の少なくとも1つは、第一の側部領域、第二の側部領域、及び、前記第一の側部領域と前記第二の側部領域との間に位置する中央領域を含み、前記第一の動作直径において、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、前記第一の側部領域、前記第二の側部領域及び前記中央領域の少なくとも1つにおいて形成される。
【0031】
別の例(「例26」)によれば、例24の方法に加えて、前記1つ以上の弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される。
【0032】
別の例(「例27」)によれば、例24の方法に加えて、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は、人工弁に対して拡張力を加えることによって及び/又は患者の体内で長期間経過した後に折り畳み構成から解放される。
【0033】
別の例(「例28」)によれば、例24の方法に加えて、前記1つ以上の主要弁尖は、分割可能な交連支持体に結合された隣接する主要弁尖の対を含み、さらに、前記補助弁尖の1つは前記分割可能な交連支持体に結合されており、方法は、前記交連支持体に結合された補助弁尖を、前記分割可能な交連支持体を分割することによって、格納された非アクティブ状態から、解放されたアクティブ状態に移行させることをさらに含む。
【0034】
別の例(「例29」)によれば、人工弁は1つ以上の弁尖を含み、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径を弁が画定するときに弁を通る流体流に曝され、前記収容部分は弁が第一の直径よりも大きい第二の直径を画定するときに、前記非収容性となりそして弁を通る流体流に曝される。
【0035】
別の例(「例30」)によれば、例29の人工弁に加えて、上流端及び下流端を画定する支持構造をさらに含み、前記弁構造は、前記弁構造が前記下流端から前記上流端へと出る流れを阻止しながら、前記上流端で入って前記下流端から出ていく流れを可能にするように構成されるように、前記支持構造内に配置されている。
【0036】
別の例(「例31」)によれば、例30の人工弁に加えて、前記支持構造は、収容部分が格納される圧縮層を含み、前記圧縮層は、前記収容部分が前記圧縮層から露出されるように、前記第一の直径から前記第二の直径への人工弁の拡張時に崩潰されるように構成されている。
【0037】
別の例(「例32」)によれば、例31の人工弁の例に加えて、前記支持構造は、内層、外層、前記内層と前記外層との間に配置される、圧縮可能な空間を画定する圧縮層を含み、前記内層は、半径方向拡張力下に前記圧縮層に対して外向きに拡張し、一方、前記圧縮層が半径方向に崩潰されるように前記外層は外向きの変形に抵抗するように構成されている。
【0038】
別の例(「例33」)によれば、例31又は32に加えて、前記圧縮層は1つ以上のバイアス要素を含む。
【0039】
別の例(「例34」)によれば、例31~33のいずれか1つに加えて、前記圧縮層は圧縮性材料を含む。
【0040】
別の例(「例35」)によれば、例30に加えて、前記収容部分は、前記第一の直径で前記支持構造に解放可能に固定され、前記弁構造が前記第二の直径に移行したときに前記支持構造から解放されるように構成されている。
【0041】
別の例(「例36」)によれば、例29に加えて、前記収容部分は、前記第一の直径で非収容部分に解放可能に固定され、前記弁構造が前記第二の直径に移行したときに解放されるように構成されている。
【0042】
別の例(「例37」)によれば、人工弁を製造する方法は、1つ以上の弁尖を含む弁構造を形成すること、及び、前記弁構造を支持構造内に配置することを含み、前記弁構造は前記支持構造内に配置され、前記弁構造は、下流端から上流端へと出る流れを阻止しながら、上流端で入って下流端で出る流れを可能にするように構成され、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径を弁が画定するときに弁を通る流体流に曝され、前記収容部分は、弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径に移行するときに、非収容性となり、弁を通る流体流に曝されるように構成されている。
【0043】
別の例(「例38」)によれば、例37の方法に加えて、方法はまた、前記支持構造の圧縮層内に前記収容部分を格納することを含み、前記圧縮層は、前記収容部分が前記圧縮層から露出されるように、前記第一の直径から前記第二の直径への人工弁の拡張時に崩潰されるように構成されている。
【0044】
別の例(「例39」)によれば、例38の方法に加えて、方法はまた、圧縮層が内層と外層との間に位置して圧縮性空間を画定するように、内層及び外層とともに支持構造を提供することを含み、前記内層は、半径方向拡張力下に圧縮層に対して外向きに拡張し、一方、前記外層は外向きの変形に抵抗して、その結果、前記圧縮層は半径方向に崩潰されるように構成されている。
【0045】
別の例(「例40」)によれば、例39の方法に加えて、前記圧縮層は、前記内層と前記外層との間の間隔を維持する1つ以上のバイアス要素を含む。
【0046】
別の例(「例41」)によれば、例38~40のいずれか1つの方法に加えて、前記圧縮層は圧縮性材料を含む。
【0047】
別の例(「例42」)によれば、例38のいずれか1つの方法に加えて、方法はまた、前記弁構造が前記第二の直径に移行されるときに、前記収容部分が前記支持構造から解放されるように構成されるように、前記収容部分を前記第一の直径で前記支持構造に解放可能に固定することを含む。
【0048】
別の例(「例43」)によれば、人工弁は、支持構造、及び、前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、1つ以上の主要弁尖、及び、前記主要弁尖に隣接する1つ以上の二次弁尖を含み、ここで、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径に人工弁があるときに、前記主要弁尖は、人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように機能し、前記二次弁尖は、人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように機能せず、前記人工弁は、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に移行されるように構成されており、前記人工弁は、前記人工弁が前記第二の状態に移行された後に、前記主要弁尖及び前記二次弁尖が前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように機能するように構成されている。
【0049】
別の例(「例44」)によれば、人工弁は、支持構造、及び、前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側に2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記人工弁が、前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに、前記中央領域はアクティブになるように構成され、前記2つの側部領域は非アクティブになるように構成されており、その結果、前記弁構造は、前記第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、さらに、前記人工弁が、前記人工弁が前記第一の直径より大きい第二の直径にあるときに、前記中央領域及び前記2つの側部領域はアクティブになるように構成されており、その結果、前記弁構造は前記第二の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0050】
別の例(「例45」)によれば、例44の人工弁に加えて、前記2つの側部領域が非アクティブになるように、前記2つの側部領域は解放可能に折り畳まれている。
【0051】
別の例(「例46」)によれば、例44又は45の人工弁に加えて、前記支持構造は内面を有する導管を含み、さらに、前記2つの側部領域は前記2つの側部領域が非アクティブであるように前記導管の内面に解放可能に結合され、そして前記2つの側部領域は人工弁が前記第二の直径に拡張されるときに、前記導管から解放可能である。
【0052】
別の例(「例47」)によれば、人工弁を製造する方法は、弁構造を支持構造に結合することを含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記人工弁は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径にあるときに、前記中央領域はアクティブであるように構成され、前記2つの側部領域は非アクティブであるように構成され、その結果、前記弁構造は前記第一の直径で前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、さらに、前記人工弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にあるときに、前記中央領域及び前記2つの側部領域はアクティブになるように構成され、その結果、前記弁構造は前記第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0053】
別の例(「例48」)によれば、例47の方法に加えて、方法は、2つの側部領域が非アクティブ状態で折り畳まれることを含む。
【0054】
別の例(「例49」)によれば、例47の方法に加えて、方法は、支持構造が内面を有する導管を含むことを含み、前記方法は、2つの側部領域を折り畳み、前記2つの側部領域を前記導管の内面に結合することをさらに含み、その結果、人工弁が第二の直径に拡張されたときに前記2つの側部領域は前記導管から解放可能である。
【0055】
別の例(「例50」)によれば、人工弁は、支持構造、及び、前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記中央領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作可能であり、前記オーバーラッピング領域は、前記中央部分が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は、前記第一の直径より大きい第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0056】
別の例(「例」)によれば、人工弁を製造する方法は、支持構造を弁構造に結合することを含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記中央領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、前記オーバーラッピング領域は中央部分が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は前記第一の直径より大きい第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0057】
別の例(「例」)によれば、人工弁は、支持構造、及び、前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記側部領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、そして前記オーバーラッピング領域は前記側部領域が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は、前記第一の直径より大きい第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0058】
別の例(「例53」)によれば、人工弁を製造する方法は、支持構造を弁構造に結合することを含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記側部領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で人工弁を通る第一の方向への流れを阻止しそして第二の方向への流れを可能にするように動作し、そして前記オーバーラッピング領域は前記側部領域が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は前記第一の直径より大きい第二の直径で前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0059】
別の例(「例54」)によれば、人工弁は、第一の弁尖構成要素、及び、前記第一の弁尖構成要素と少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を有するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素を含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、そして前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、人工弁の直径が増加されるときに互いに摺動して前記オーバーラップ領域の前記幅を低減することにより前記人工弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が第二のより大きい直径にあるときに、前記第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で前記人工弁を通る流体流を阻止する。
【0060】
別の例(「例55」)によれば、例54の人工弁に加えて、人工弁は第一の弁尖構成要素を含み、前記第一の弁尖構成要素の側部領域に切り抜きを含み、前記第一の弁尖構成要素の直径方向の拡張を支援する。
【0061】
別の例(「例56」)によれば、例55の人工弁に加えて、人工弁は、前記第一の弁尖構成要素の側部領域における切り抜きにオーバーラッピングする第二の弁尖構成要素を含む。
【0062】
別の例(「例57」)によれば、例54~56のいずれか1つの人工弁に加えて、人工弁は、前記第一の弁尖構成要素の下流に位置する第二の弁尖構成要素を含む。
【0063】
別の例(「例58」)によれば、例54~57のいずれか1つの人工弁に加えて、人工弁は、前記第一の弁尖構成要素の下流に配置されそしてそれと少なくとも部分的にオーバーラッピングする別の第二の弁尖構成要素をさらに含む。
【0064】
別の例(「例59」)によれば、例54~58のいずれか1つの人工弁に加えて、人工弁は支持構造をさらに含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は前記支持構造に結合されている。
【0065】
別の例(「例60」)によれば、人工弁を製造する方法は、支持構造を弁構造に結合することを含み、前記弁構造は、第一の弁尖構成要素、及び、前記第一の弁尖構成要素に少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を有するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素を含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、そして前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、人工弁の直径が増加されるときに互いに摺動して前記オーバーラップ領域の前記幅を低減することにより前記人工弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が第二のより大きい直径にあるときに、前記第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で前記人工弁を通る流体流を阻止する。
【0066】
別の例(「例61」)によれば、人工弁は、互いに摺動可能に係合する複数のフレーム要素を含む直径方向に調整可能なフレーム、及び、前記直径方向に調整可能なフレームに結合された複数の弁尖を含み、各弁尖は、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径に調整可能なフレームがあるときに、格納された弁尖材料が非アクティブ状態で格納されるように、フレーム要素のそれぞれ1つに固定され、各弁尖は、前記弁尖が、第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように第一の直径で第一のアクティブサイズを画定し、前記調整可能なフレームは、複数のフレーム要素を相互に摺動させて、直径方向に調整可能なフレームを直径方向に拡大することにより、第一の直径より大きい第二の直径に移行可能であり、その結果、格納された弁尖材料は、調整可能なフレームが第二の直径に直径方向に拡大されるときに、各弁尖のアクティブサイズを第二のアクティブサイズに拡大するように繰り出され、そしてその結果、各弁尖は前記第二のアクティブサイズで前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止する。
【0067】
別の例(「例62」)によれば、例61の人工弁に加えて、前記複数のフレーム要素のそれぞれは、前記複数のフレーム要素の別の1つを摺動可能に係合するためのタブを含む。
【0068】
別の例(「例63」)によれば、例61~62の人工弁に加えて、前記フレーム要素のそれぞれは、上部レール、下部レール、弁尖繰り出し縁支持体、主要弁尖縁支持体及び二次弁尖縁支持体を含む。
【0069】
別の例(「例64」)によれば、例63の人工弁に加えて、各弁尖は、前記複数のフレーム要素の対応する1つに固定され、各弁尖は、前記複数のフレーム要素の対応する1つの弁尖繰り出し縁支持体及び主要弁尖縁支持体に固定され、その結果、前記複数のフレーム要素の対応する1つの主要弁尖縁支持体は弁尖の第一の動作縁を画定するように機能し、そして前記複数のフレーム要素のうちの別の1つの二次弁尖縁支持体は、弁尖の前記第一の動作縁の反対側にある弁尖の第二の動作縁を画定するように機能する。
【0070】
別の例(「例65」)によれば、例61~64のいずれか1つの人工弁に加えて、前記フレーム要素は軸対称である。
【0071】
別の例(「例66」)によれば、例61~65のいずれか1つの人工弁に加えて、前記直径方向に調整可能なフレームは、前記調整可能なフレームの1つ以上の予め選択された直径で複前記数のフレーム要素の相対的な摺動を制限するストップとして作用するように構成された保持機能部を含む。
【0072】
別の例(「例67」)によれば、人工弁を製造する方法は、複数の調整可能なフレーム要素が互いに対して摺動可能であり、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径から、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に調整可能なフレームの直径を調整するように、調整可能なフレームの複数の調整可能なフレーム要素を一緒に固定すること、及び、複数の弁尖を前記直径方向に調整可能なフレームに結合することを含み、各弁尖はフレーム要素の対応する1つに固定され、その結果、格納される弁尖材料は、調整可能なフレームが第一の直径にあるときに非アクティブ状態で格納され、そして各弁尖は、第一の直径で第一のアクティブサイズを画定し、その結果、前記弁尖は、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止し、その結果、前記複数のフレーム要素を互いに摺動させることによって前記調整可能なフレームを前記第二の直径に移行するときに、格納された弁尖材料は繰り出されて、各弁尖のアクティブサイズを、各弁尖が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止する第二のアクティブサイズに拡大する。
【0073】
別の例(「例68」)によれば、例67の方法に加えて、前記複数のフレーム要素のそれぞれはタブを含み、さらに、調整可能なフレームの複数の調整可能なフレーム要素を一緒に固定することは、前記調整可能なフレーム要素を前記タブによって一緒に摺動可能に結合することをさらに含む。
【0074】
別の例(「例69」)によれば、例67又は例68の方法に加えて、前記フレーム要素のそれぞれは、上部レール、下部レール、弁尖繰り出し縁支持体、主要弁尖縁支持体及び二次弁尖縁支持体を含み、各弁尖をフレーム要素の対応する1つに固定するようにして、複数の弁尖を直径方向に調整可能なフレームに結合することは、各弁尖が前記複数のフレーム要素の対応する1つの弁尖繰り出し縁支持体及び主要弁尖縁支持体に固定されるように、前記複数のフレーム要素の対応する1つに各弁尖を固定すること含み、前記複数のフレーム要素の対応する1つの主要弁尖縁支持体は弁尖の第一の動作縁を画定するように機能し、前記複数のフレーム要素の別の1つの二次弁尖縁支持体は弁尖の前記第一の動作縁の反対側にある弁尖の第二の動作縁を画定するように機能する。
【0075】
別の例(「例70」)によれば、例67~69のいずれか1つの方法に加えて、直径方向に調整可能なフレームは保持機能部を含み、方法はさらに、直径方向に調整可能なフレームの保持機能部を係合させて、前記調整可能なフレームの1つ以上の予め選択された直径での複数のフレーム要素の相対的な摺動を制限するストップとして作用させることを含む。
【0076】
別の例(「例71」)によれば、人工弁は、弁構造を支持するように構成された第一の直径方向に調整可能なフレーム要素、及び、前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素に結合された第二の直径方向に調整可能なフレーム要素を含み、前記第二の直径方向に調整可能なフレーム要素は、人工弁が埋め込まれるように構成された第一の直径での圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強、及び、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に前記第一のフレーム要素を直径方向に拡張した後の圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強のための選択的拡張機能部を含む。
【0077】
別の例(「例72」)によれば、例71の人工弁に加えて、選択的拡張機能部は、第一の直径での圧縮時に自己係合するように構成されている。
【0078】
別の例(「例73」)によれば、例71又は例72の人工弁に加えて、前記選択的拡張機能部は前記第一の直径で波状形状を有し、そして前記第二の直径で、よりまっすぐで、波状の少ない形状を有する。
【0079】
別の例(「例74」)によれば、人工弁を製造する方法は、第一の直径方向に調整可能なフレーム要素を第二の直径方向に調整可能なフレーム要素に結合することを含み、前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素は弁構造を支持するように構成されており、そして前記第二の直径方向に調整可能なフレーム要素は、人工弁が埋め込まれるように構成された第一の直径での圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強、及び、第二の直径まで前記第一のフレーム要素を直径方向に拡張した後の圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強のための選択的拡張機能部を含む。
【0080】
別の例(「例75」)によれば、例74の方法に加えて、前記選択的拡張機能部は前記第一の直径での圧縮時に自己係合するように構成されている。
【0081】
【0082】
別の例(「例76」)によれば、例74又は例75の方法に加えて、前記選択的拡張機能部は前記第一の直径で波状形状を有し、そして前記第二の直径で、よりまっすぐで、波状の少ない形状を有する。
【0083】
別の例(「例77」)によれば、人工弁は、アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、前記第一の弁構造が第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されている、より小さい第一の人工弁、及び、非アクティブ状態で、前記より小さい第一の人工弁の第一の内直径より大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できない、より大きい第二の人工弁を含み、より小さい第一の人工弁は、より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定されており、その結果、より小さい第一の人工弁は、より大きい第二の人工弁から解放されそして取り外され、前記第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されるアクティブ状態に前記第二の弁構造を移行させるように構成されている。
【0084】
別の例(「例78」)によれば、例77の人工弁に加えて、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は裏返されそして前記より大きい第二の人工弁の内側から剥がされるように構成されている。
【0085】
別の例(「例79」)によれば、例77又は例78の人工弁に加えて、前記より大きい第二の人工弁は、支持層及び前記支持層の内部に配置された中間層を含み、前記中間層は前記より小さい第一の人工弁の第一の支持構造に解放可能に結合されている。
【0086】
別の例(「例80」)によれば、例79の人工弁に加えて、前記中間層は前記第二の弁構造の格納部分を保持するように構成されており、その結果、前記第二の弁構造は、前記より小さい第一の弁の第一の内直径に近い初期内直径で初期的に動作するように構成されている。
【0087】
別の例(「例81」)によれば、例80の人工弁に加えて、前記中間層は圧縮可能及び/又は経時的に取り外し可能であり、前記第二の弁構造が動作する初期内直径を、前記第二の弁構造の格納部分を解放することにより前記第二の内直径へ増大させるように動作する。
【0088】
別の例(「例82」)によれば、人工弁を製造する方法は、より大きい第二の人工弁内により小さい第一の人工弁を固定することを含み、前記より小さい第一の人工弁は、アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、その結果、前記第一の弁構造は、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にし、反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成され、前記より大きい第二の人工弁は、前記より小さい第一の人工弁の第一の内直径よりも大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造は、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できないように非アクティブ状態にあり、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は前記より大きい第二の人工弁から解放可能及び取り外し可能であり、前記第二の弁構造を非アクティブ状態から、前記第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されているアクティブ状態に移行させる。
【0089】
別の例(「例83」)によれば、例82の人工弁を製造する方法に加えて、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は裏返され、前記より大きい第二の人工弁の内部から剥がされるように構成されている。
【0090】
別の例(「例84」)によれば、例82又は例83の人工弁を製造する方法に加えて、前記より大きい第二の人工弁は、支持層及び前記支持層の内部に配置された中間層を含み、方法は、前記中間層を前記より小さい第一の人工弁の第一の支持構造に解放可能に結合することをさらに含む。
【0091】
別の例(「例85」)によれば、例84の人工弁を製造する方法に加えて、前記中間層は前記第二の弁構造の格納部分を保持し、その結果、前記第二の弁構造は前記より小さい第一の弁の第一の内直径に近い初期内直径で初期的に動作するように構成されている。
【0092】
別の例(「例86」)によれば、例85の人工弁を製造する方法に加えて、前記中間層は圧縮可能及び/又は経時的に取り外し可能であり、前記第二の弁構造が動作する初期内直径を、前記第二の弁構造の格納部分を解放することにより第二の内直径へ増大させる。
【0093】
別の例(「例87」)によれば、直径方向に調整可能な人工弁を形成する方法であって、前記人工弁の弁構造が接合するように構成された初期最大直径で人工弁を製造すること、次いで、人工弁が埋め込まれるように構成された、より小さい内直径に、前記人工弁を直径方向に圧縮することを含み、その結果、前記人工弁の内直径は減少し、前記人工弁の弁構造の一部は前記人工弁の内面に可逆的に付着され、前記人工弁の内面に付着されていない弁構造の部分は、人工弁が埋め込まれるように構成される、より小さい直径で動作可能に接合するように構成されている。
【0094】
別の例(「例88」)によれば、人工弁は、流入端及び流出端を有する支持構造を含み、前記支持構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径から、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に直径方向に調整されるように構成されており、前記支持構造は、ベース、第一の脚、第二の脚、第一の交連支持体及び第二の交連支持体を画定する支持部分を含み、そして前記支持構造内に配置され、前記支持構造の支持部分に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、前記支持構造が第一の直径にあるときに、第一の方向で人工弁を通る流れを可能にし、一方、前記第一の方向と反対方向の第二の方向で人工弁を通る流れを阻止するように構成されており、そして前記支持構造が第二の直径にあるときに、前記弁構造は前記支持構造の支持部分に結合される弁尖の部分に対応する取り付けゾーンを各々有する1つ以上の弁尖を含み、各弁尖は、ベース、自由縁、第一の交連領域、第二の交連領域及び腹領域を画定し、各弁尖は、前記自由縁が前記支持構造の第一の直径及び第二の直径の両方で接合するように構成されている。
【0095】
別の例(「例89」)によれば、例88の人工弁に加えて、各弁尖は、前記支持構造の直径が増加するときに、前記弁構造の全高の低減に対応するのに十分な腹領域の材料で構成されている。
【0096】
別の例(「例90」)によれば、例88又は例89の人工弁に加えて、前記支持構造は導管部分をさらに含み、さらに、前記支持部分は前記導管部分よりも直径方向の調整に対してより耐性があり、その結果、前記支持構造の直径方向の調整の間に、前記支持構造の変形は前記導管部分で優先的に発生する。
【0097】
別の例(「例91」)によれば、例88~90のいずれか1つの人工弁に加えて、前記支持部分は、1つ以上の耐性領域及び1つ以上の変形領域を含み、前記変形領域は、前記支持構造の直径方向の調整の間の優先的な拡張が前記支持部分の1つ以上の変形領域で優先的に発生するように前記変形領域に対して比較的に耐性が低減されている。
【0098】
別の例(「例92」)によれば、例91の人工弁に加えて、前記1つ以上の耐性領域は、前記1つ以上の変形領域よりもクリープに対してより耐性がある。
【0099】
別の例(「例93」)によれば、例91又は例92の人工弁に加えて、前記1つ以上の耐性領域は、前記1つ以上の変形領域と比較して変形に対する耐性を高めるためのコーティング、表面処理、補強要素又はそれらの組み合わせを含む。
【0100】
別の例(「例94」)によれば、人工弁を製造する方法は、支持構造内に弁構造を配置することを含み、前記支持構造は流入端及び流出端を有し、かつ、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径から、前記第一の直径より大きい第二の直径に、直径方向に調整されるように構成されており、前記支持構造は、ベース、第一の脚、第二の脚、第一の交連支持体及び第二の交連支持体を画定する支持部分を含む、及び、前記弁構造を前記支持構造の支持部分に結合することを含み、その結果、前記弁構造は、前記支持構造が第一の直径にあるときに、第一の方向で人工弁を通る流れを可能にし、一方で、前記第一の方向と反対の方向の第二の方向で人工弁を通る流れを阻止するように構成され、そして、前記支持構造が第二の直径にあるときに、前記弁構造は前記支持構造の支持部分に結合された弁尖の部分に対応する取り付けゾーンをそれぞれ有する1つ以上の弁尖を含み、各弁尖は、ベース、自由縁、第一の交連領域、第二の交連領域及び腹領域を画定し、そして各弁尖は、前記自由縁が前記支持構造の第一の直径及び第二の直径の両方で接合するように構成されている。
【0101】
別の例(「例95」)によれば、例94の方法に加えて、各弁尖は、支持構造の直径が増加するときに、弁構造の全高の低減に対応するのに十分な腹領域の材料で各弁尖が構成されるように前記支持構造に結合される。
【0102】
別の例(「例96」)によれば、例94又は例95の方法に加えて、前記支持構造は導管部分をさらに含み、さらに、前記支持部分は前記導管部分よりも直径方向の調整に対してより耐性があり、その結果、前記支持構造の直径方向の調整の間に、前記支持構造の変形は前記導管部分で優先的に発生する。
【0103】
別の例(「例97」)によれば、例94~96のいずれか1つの方法に加えて、前記支持部分は1つ以上の耐性領域及び1つ以上の変形領域を含み、前記変形領域は、前記支持構造の直径方向の調整の間の優先的な拡張が前記支持部分の1つ以上の変形領域で優先的に発生するように前記変形領域に対して比較的に耐性が低減されている。
【0104】
別の例(「例98」)によれば、例97の方法に加えて、前記1つ以上の耐性領域は前記1つ以上の変形領域よりもクリープに対する耐性が高い。
【0105】
別の例(「例99」)によれば、例97又は例98の方法に加えて、前記1つ以上の耐性領域は、前記1つ以上の変形領域と比較して変形に対する耐性を高めるためのコーティング、表面処理、補強要素又はそれらの組み合わせを含む。
【0106】
1つの例(「例100」)によれば、人工弁は、複数の主要弁尖、及び、非アクティブ状態で格納された1つ以上の補助弁尖を含み、二次弁尖は、人工弁を直径方向に拡張するときにアクティブ状態に解放するように構成されている。
【0107】
別の例(「例101」)によれば、例100に加えて、前記補助弁尖は、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部及び前記人工弁の支持構造の1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納される。
【0108】
別の例(「例102」)によれば、人工弁は、分割可能な交連支持体に結合された、隣接する主要弁尖の対及び分割可能な交連支持体に結合された補助弁尖を含み、前記補助弁尖は、人工弁を直径方向に拡張して分割可能な交連支持体を分割するときに、格納された非アクティブ状態から解放されたアクティブ状態に移行可能である。
【0109】
別の例(「例103」)によれば、人工弁は複数の弁尖を含み、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は、弁が第一の直径を画定するときに弁を通る流体流に曝され、そして、前記弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径を画定するときに、前記収容部分は収容性でなくなり、弁を通る流体流に曝される。
【0110】
別の例(「例104」)によれば、人工弁は、複数の主要弁尖、及び、1つ以上の主要弁尖に隣接する1つ以上の二次弁尖を含み、前記二次弁尖は、前記弁が第一の直径にある第一の状態で機能性でなく、前記弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にある第二の状態で機能性であるように動作可能である。
【0111】
別の例(「例105」)によれば、人工弁は複数の弁尖を含み、各弁尖は自由縁及びベースを含み、各弁尖は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含み、前記2つの側部領域は、弁が第一の直径にある第一の状態で非アクティブであり、弁が前記第一の直径より大きい第二の直径にある第二の状態でアクティブになるように動作可能である。
【0112】
別の例(「例106」)によれば、例105に加えて、前記2つの側部領域は非アクティブ状態で折り畳まれている。
【0113】
別の例(「例107」)によれば、例105に加えて、前記人工弁は導管をさらに含み、前記弁尖は前記導管の内面に隣接し、前記2つの側部領域は折り畳まれてそして前記導管に接着され、ここで、前記弁は第一の直径にあり、そして、前記2つの側部領域は導管から解放され、ここで、弁は第二の直径に拡張されている。
【0114】
別の例(「例108」)によれば、例105に加えて、前記人工弁は導管をさらに含み、前記弁尖は前記導管の内壁に隣接しており、前記2つの側部領域は折り畳まれてそして前記導管に接着され、ここで、前記弁は第一の直径にあり、そして、前記2つの側部領域は前記導管から解放され、ここで、前記弁は第二の直径にある。
【0115】
別の例(「例109」)によれば、人工弁は複数の弁尖を含み、各弁尖は自由縁及びベースを含み、各弁尖は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含み、前記中央領域は折り畳まれ、前記弁が第一の直径にある第一の状態でオーバーラッピング領域を画定し、前記弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にある第二の状態では折り畳まれていない。
【0116】
別の例(「例110」)によれば、人工弁は複数の弁尖を含み、各弁尖は、自由縁及びベースを含み、各弁尖は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含み、前記側部領域は、弁が第一の直径にある第一の状態で折り畳まれ、オーバーラッピング領域を画定し、前記折り畳まれる領域は、弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にある第二の状態で折り畳まれていない。
【0117】
別の例(「例111」)によれば、人工弁は、第一の弁尖構成要素、及び、前記第一の弁尖構成要素の下流に配置されそしてそれと少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を画定するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素を含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、下流に延びる第一の方向で人工弁を通る前方流体流を可能にし、上流に延びる反対方向で人工弁を通る逆行流体流を防止するように構成された動作可能な係合にあり、そして、前記弁の直径が増加されるときに、前記第一の弁尖及び前記第二の弁尖は互いに対して摺動してオーバーラップ領域の前記幅を低減することができるように構成される動作可能な係合にある。
【0118】
別の例(「例112」)によれば、人工弁は、複数の弁尖に結合された複数のフレーム要素を含む直径方向に調整可能なフレームを含み、各弁尖は、前記フレーム要素のそれぞれ1つに固定され、その結果、人工弁が第一の直径にあるときに、弁尖材料は格納され、そして、前記調整可能なフレームが直径方向に拡大するときに、各弁尖は第一のアクティブサイズを画定し、そして繰り出されて各弁尖のアクティブサイズを拡大する。
【0119】
別の例(「例113」)によれば、人工弁は、弁構造を支持するように構成された第一の直径方向に調整可能なフレーム要素、及び、前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素に結合された第二の直径方向に調整可能なフレーム要素を含み、前記第二の直径方向に調整可能なフレーム要素は、第一の直径での圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強、及び、第二の直径への前記第一のフレーム要素の直径方向の拡張後の圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強のための選択的拡張機能部を含む。
【0120】
別の例(「例114」)によれば、例113に加えて、前記選択的拡張機能部は前記第一の直径での圧縮時に自己係合するように構成されている。
【0121】
別の例(「例115」)によれば、例113に加えて、前記選択的拡張機能部は、前記第一の直径で波状形状を有し、そして前記第二の直径で、よりまっすぐで、波状の少ない形状を有する。
【0122】
別の例(「例116」)によれば、人工弁は、アクティブ状態で、より小さい内直径を有しそして第一の支持構造及び第一の弁構造を含む、より小さい第一の人工弁、非アクティブ状態で、より大きい内直径を有しそして第二の支持構造及び第二の弁構造を含む、より大きい第二の人工弁を含み、前記より小さい第一の人工弁は、より大きい第二の人工弁の内部に解放可能に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は前記より大きい第二の人工弁から引き抜かれ、前記第二の弁構造をアクティブ状態に移行するように構成されている。
【0123】
別の例(「例117」)によれば、治療方法は、患者の体内に埋め込まれた先行の例のいずれかによる人工弁にアクセスすること、及び、前記人工弁が埋め込まれた第一の内直径から、第二のより大きい内直径まで、前記人工弁を直径方向に調整することを含む。
【0124】
別の例(「例118」)によれば、直径方向に調整可能な人工弁を形成する方法は、前記人工弁の弁構造が接合するように構成される初期最大直径で人工弁を製造すること、及び、次いで、前記人工弁の内直径を小さくし、前記人工弁の弁構造の一部が前記人工弁の内面に可逆的に付着されるように、人工弁をより小さい内直径に直径方向に小型化させることを含み、ここで、前記人工弁の内面に付着されていない弁構造の部分は、より小さい直径で動作可能に接合するように構成されている。
【0125】
別の例(「例119」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は1つ以上の主要弁尖及び非アクティブ状態で格納された1つ以上の補助弁尖を含む、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0126】
別の例(「例120」)によれば、例119の方法に加えて、患者の体内に埋め込まれた人工弁を、第一のアクティブ直径から、1つ以上の補助弁尖がアクティブ状態に解放されるように、第二のより大きいアクティブ直径へと直径方向に調整することをさらに含む。
【0127】
別の例(「例121」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は1つ以上の弁尖を含み、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は、前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径を前記弁が画定するときに前記弁を通る流体流に曝され、前記収容部分は、前記人工弁を前記第一の直径よりも大きい第二の直径に拡張したときに、非収容になるように解放され、そして前記弁を通る流体流に曝される、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0128】
別の例(「例122」)によれば、例121の方法に加えて、方法はまた、患者に埋め込まれた人工弁を第一の直径から、前記収容部分が解放されそして前記弁を通る流体流に曝される第二の直径へと直径方向に調整することを含む。
【0129】
別の例(「例123」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は支持構造及び前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、1つ以上の主要弁尖、及び、前記主要弁尖に隣接する1つ以上の二次弁尖を含み、前記主要弁尖は、前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように機能し、そして前記二次弁尖は、前記人工弁が埋め込まれる第一のアクティブ直径に人工弁があるときに前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように機能しない、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0130】
別の例(「例124」)によれば、例123の方法に加えて、方法はまた、患者に埋め込まれた人工弁を第一のアクティブ直径から第二のより大きい第二のアクティブ直径へと直径方向に調整する工程を含み、その結果、前記人工弁が第二のより大きいアクティブ直径に移行した後に、前記主要弁尖及び前記二次弁尖は前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように機能する。
【0131】
別の例(「例125」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は支持構造及び前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記人工弁が第一の直径にあるときに、前記中央領域はアクティブであるように構成され、前記2つの側部領域は非アクティブになるように構成されており、その結果、前記弁構造は、前記第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0132】
別の例(「例127」)によれば、例125の方法に加えて、方法はまた、患者に埋め込まれた人工弁を第一の直径から第二のより大きい直径に直径方向に調整することを含み、その結果、前記中央領域及び前記2つの側部領域は、前記第二の直径でアクティブであり、前記弁構造は、前記第二のより大きい直径で前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0133】
別の例(「例128」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は支持構造及び前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記中央領域は、オーバーラッピング領域を画定するように解放可能に折り畳まれ、その結果、前記弁構造は、人工弁が埋め込まれる第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0134】
別の例(「例129」)によれば、例128の方法に加えて、方法は、患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から第二のより大きい直径へと直径方向に調整することを含み、前記中央領域のオーバーラッピング領域は解放されて展開され、そして前記弁構造は、前記第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する。
【0135】
別の例(「例130」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、第一の弁尖構成要素、及び、前記第一の弁尖構成要素と少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を有するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素を含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は第一の直径で互いに動作可能に係合して、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止し、そして前記人工弁が前記第一の直径より大きい第二の直径にあるときに、より小さい程度にオーバーラッピングするように構成される、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0136】
別の例(「例140」)によれば、例130の方法に加えて、方法はまた、患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から前記第二の直径に直径方向に調整することを含み、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁の直径が増加するときに、互いに対して摺動して、前記オーバーラップ領域の前記幅を低減することにより、前記第二の直径で互いに動作可能に係合したままであり、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記第二のより大きい直径で前記第一の方向に前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向に前記人工弁を通る流体流を阻止する。
【0137】
別の例(「例141」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、互いに摺動可能に係合する複数のフレーム要素を含む直径方向に調整可能なフレーム、及び、前記直径方向に調整可能なフレームに結合された複数の弁尖を含み、各弁尖は、前記フレーム要素のそれぞれ1つに固定されており、その結果、格納される弁尖材料は、前記調整可能なフレームが、前記人工弁が埋め込まれる第一の直径にあるときに非アクティブ状態で格納され、各弁尖は、前記弁尖が第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように前記第一の直径で第一のアクティブサイズを画定する、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0138】
別の例(「例142」)によれば、例141の方法に加えて、方法はまた、患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から第二のより大きい直径に直径方向に調整することをさらに含み、その結果、前記複数のフレーム要素は前記直径方向に調整可能なフレームを直径方向に拡大するように互いに対して摺動し、その結果、格納された弁尖材料は、前記調整可能なフレームが前記第二の直径に直径方向に拡大されるときに、各弁尖のアクティブサイズを第二のアクティブサイズに拡大するように繰り出され、そして、各弁尖は、前記第二のアクティブサイズにおいて、前記第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で前記人工弁を通る流体流を阻止する。
【0139】
別の例(「例143」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、前記第一の弁構造が第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されている、より小さい第一の人工弁、及び、非アクティブ状態で、前記より小さい第一の人工弁の前記第一の内直径より大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できない、より大きい第二の人工弁を含み、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定されている、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0140】
別の例(「例144」)によれば、例143の方法に加えて、方法はまた、前記より小さい第一の人工弁を前記より大きい第二の人工弁から解放しそして取り外し、前記第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するアクティブ状態に第二の弁構造を移行させることにより、患者に埋め込まれた人工弁を第一のアクティブ直径から第二のより大きいアクティブ直径に直径方向に調整することをさらに含むより小さい第一の人工弁をより大きい第二の人工弁から解放及び取り外し、第二の弁構造が第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するアクティブ状態に第二の弁構造を移行させることにより、患者に埋め込まれた人工弁を第一のアクティブ直径から第二のより大きいアクティブ直径に直径方向に調整することを含む。
【0141】
別の例(「例145」)によれば、経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法は、体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を移動して動作可能である人工弁の1つ以上の主要弁尖を含む第一の動作直径を有し、その結果、前記主要弁尖は前記人工弁が第一の動作直径にあるときにアクティブ状態に構成され、前記第一の動作直径は人工弁の1つ以上の補助弁尖をさらに含み、前記補助弁尖は、補助弁尖が前記弁を通る流れを阻止するように動作できない非アクティブ状態で格納される、及び、前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む。
【0142】
別の例(「例146」)によれば、例145の方法に加えて、方法はまた、患者に埋め込まれた人工弁を第二の動作直径へと直径方向に調整することを含み、1つ以上の補助弁尖が非アクティブ状態からアクティブ状態に移行されることを含み、前記1つ以上の補助弁尖は、それぞれ前記人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を移動するように動作可能である。
【発明を実施するための形態】
【0143】
上記の実施例は、例に過ぎず、本明細書で扱われる発明の概念のいずれかの範囲を制限又は他の方法で狭めるように読まれるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0144】
図面の簡単な説明
添付の図面は、開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、実施形態を例示し、記載とともに、本明細書で取り組む様々な発明の概念を説明するのに役立つ。
【0145】
【
図1】
図1は、幾つかの実施形態による、直径方向に調整可能な人工弁の特徴を示す。
【0146】
【
図2】
図2は、幾つかの実施形態による、
図1の人工弁の弁構造の内部下流図を示す。
【0147】
【
図3】
図3は、幾つかの実施形態による、
図2の弁構造で使用することができる弁尖の図である。
【0148】
【
図4】
図4は、幾つかの実施形態による、人工弁の弁構造に対応する人工弁の支持構造の領域を示す。
【0149】
【
図5】
図5は、幾つかの実施形態による、様々な支持部分の特徴を示す。
【
図6】
図6は、幾つかの実施形態による、様々な支持部分の特徴を示す。
【
図7】
図7は、幾つかの実施形態による、様々な支持部分の特徴を示す。
【0150】
【
図8】
図8は、幾つかの実施形態による、弁尖を示し、その様々な領域が破線で示されている。
【0151】
【
図9】
図9は、幾つかの実施形態による、人工弁の拡張機能部を表す。
【
図10】
図10は、幾つかの実施形態による、人工弁の拡張機能部を表す。
【0152】
【
図11】
図11は、幾つかの実施形態による、人工弁の拡張機能部を示す。
【
図12】
図12は、幾つかの実施形態による、人工弁の拡張機能部を示す。
【
図13】
図13は、幾つかの実施形態による、人工弁の拡張機能部を示す。
【0153】
【
図14】
図14は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図15】
図15は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図16】
図16は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0154】
【
図17】
図17は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図18】
図18は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図19】
図19は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図20】
図20は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0155】
【
図21】
図21は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図22】
図22は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図23】
図23は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0156】
【
図24】
図24は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図25】
図25は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0157】
【
図26】
図26は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図27】
図27は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0158】
【
図28】
図28は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図29】
図29は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図30】
図30は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0159】
【
図31】
図31は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図32】
図32は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図33】
図33は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図34】
図34は、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0160】
【
図35A】
図35Aは、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【
図35B】
図35Bは、幾つかの実施形態による、人工弁の追加の又は代替の拡張機能部を示す。
【0161】
【
図36】
図36は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図37】
図37は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図38】
図38は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図39】
図39は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図40】
図40は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図41】
図41は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図42】
図42は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【0162】
【
図43】
図43は、幾つかの実施形態による、保持機能部を示す。
【
図44】
図44は、幾つかの実施形態による、保持機能部を示す。
【
図45】
図45は、幾つかの実施形態による、保持機能部を示す。
【0163】
【
図46】
図46は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図47】
図47は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図48】
図48は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図49】
図49は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図50】
図50は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図51】
図51は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【
図52】
図52は、幾つかの実施形態による、直径方向に拡張可能な人工弁を示す。
【0164】
当業者は、本明細書で記載される様々な発明の態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図面は必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではなく、様々な発明の態様を示すために誇張されている場合があり、その点で、図面は限定と解釈すべきでないことにも留意されたい。
【0165】
詳細な説明
直径方向に調整可能な支持構造、調整可能な弁構造、取り外し可能/交換可能な弁構造、ならびに関連するシステム及び方法について、様々な特徴及び関連する利点は記載されている。経時に伴う直径の変化(例えば、患者の成長、心臓の肥大又はその他の原因などの変性状態の結果として)の影響を受けやすい患者の体導管(例えば、天然心臓弁口、肺動脈又は大動脈)への埋め込みに適した人工弁の様々な例である。幾つかの例は、弁構造を有する導管、又は「弁付き導管」(例えば、肺動脈弁及び対応する肺動脈の一部又は大動脈弁及び大動脈起始部を置換するために使用される)である人工弁を対象とし、他の例は、天然弁口に埋め込まれた人工弁(例えば、大動脈弁又は僧帽弁を置換するためのもの)を対象としているが、これらの例に関連する構造の特徴と利点は、例が記載されている特定の用途に関係なく交換可能である。
【0166】
記載された実施形態のそれぞれにおいて、実施形態の様々な直径方向に調整可能な機能部は、第一の直径での第一のアクティブ状態から第二のより大きい直径での別のアクティブ状態への直径の変化(増加)を容易にすることが考えられ、ここで、所望量の直径の増加である。例えば、各実施形態の様々な直径方向の調整可能な機能部は、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも200%又はそれ以上及び上記の値のそれぞれの間のありとあらゆる範囲及び値(例えば、15%又は10%~200%)の第一及び第二のアクティブ又は動作直径の間の直径の変化を達成できることが明確に考えられる。これらの値は例としてのみ提供されており、より小さい又はより大きい直径方向の調整可能性を達成するように構成された設計も考えられる。
【0167】
本明細書で扱われる実施形態は、様々な原理及び信念との関係で記載されうるが、記載の実施形態は理論に拘束されるべきではない。例えば、本開示の特徴及び概念は、非心臓用途を含む同様の構造及び/又は機能の任意の人工弁に適用することができるが、様々な例は心臓用途で使用される人工弁に関連して記載される。
【0168】
用語及び定義
測定値の範囲に関して用語が本明細書で使用されるときに、「約」及び「およそ」は、交換可能に使用され、記載された測定値を含み、かつ、記載された測定値に合理的に近いあらゆる測定値を含むが、測定誤差、測定及び/又は製造設備のキャリブレーションの違い、読み値及び/又は設定測定値の人的誤差、他の構成要素に関連する測定値の違い、特定の実装シナリオ、人又は機械による対象物の不正確な調整及び/又は操作などを考慮して性能及び/又は構造パラメータを最適化するためになされる調整に起因すると関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるような、合理的に少量で異なることがある測定値を指す。関連技術の当業者がそのような合理的に小さい差の値を容易に確認できないと判断される場合には、「約」及び「およそ」という用語は、記載の値のプラス又はマイナス10%を意味するものと理解できる。
【0169】
本明細書では、便宜上、特定の用語が使用されている。例えば、「上(top)」、「下(bottom)」、「上(upper)」、「下(lower)」、「左(left)」、「右(right)」、「水平(horizontal)」、「垂直(vertical)」、「上向き(upward)」、「下向き(downward)」などの単語は、図示の構成又は取り付け位置での部品の向きを記載するのみである。実際、参照される構成要素はどの方向に配向されてもよい。同様に、本開示全体を通じて、プロセス又は方法が示され又は記載されるときに、方法が最初に実行される特定の動作に依存することが文脈から明らかでない限り、方法は任意の順序又は同時に実行されうる。様々な用語は、それらが以下の記載において交換可能に使用されうることを示すように指令される。例えば、「補助弁尖」及び「二次弁尖」という用語は互換的に使用される。
【0170】
様々な実施形態の記載
図1は、幾つかの例による、弁付き導管100としても記載される人工弁100を示す。人工弁100は、支持構造102内に配置された弁構造104(概して破線のボックスによって示される)を伴う支持構造102(幾つかの例によれば、場合により導管102として記載される)を含む。支持構造102は、上流端(流入端としても記載)及び下流端(流出端としても記載)を含み、そして弁構造104は、反対方向(例えば、下流端から上流端)の流れを阻止又は防止しながら、人工弁100を通る1つの方向(例えば、上流端から下流端)の流れを可能にするように構成されうる。
【0171】
人工弁100は、非限定的な例において、形成不全左心症候群(HLHS)の治療のために頻繁に行われるように、ノーウッド手術後に右心室を肺動脈に接続するためのシャントとして使用されうる。幾つかの例において、人工弁100は、小児患者における右心室流出路(RVOT)の修正又は再構築、又は、様々な心臓障害のいずれかへの用途のために示される。例えば、人工弁100は、心臓の他の領域に(例えば、天然の大動脈弁又は僧帽弁の修復又は置換)又は体のさらに他の領域(例えば、静脈系、胆道系又は体の他の場所))で利用されうる。
【0172】
様々な例において、支持構造102は、形状がチューブ状であり、体液(例えば、血液)のための導管として構成される。支持構造102は、グラフト又は類似のチューブ状導管、フレーム又は類似の構造物(例えば、ステント)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。支持構造102は、直径方向に拡張可能(例えば、自己拡張型又は半径方向の拡張力を加えたときに拡張可能)であることができる。
【0173】
図2は、閉止構成の弁構造104の内部下流図を示す。弁構造104は、支持構造102の内部に延在する1つ以上の弁尖106を含む。3つの弁尖106が
図2に示されているが、弁構造104は、1、2、4、5、6、7、8又は任意の数の弁尖106を含むことができる。
図2に示されるように、弁尖106は、閉止構成にあるときに、支持構造102の中央108に向かって閉じる。開放構成において、流体は弁構造104を通って流れることができ、弁尖106は支持構造102の内面110に向かって押し付けられる。一般に、弁構造104は支持構造102の内面に結合され及び/又はそこから延在している。
【0174】
弁尖106は、支持構造102に結合又は取り付けられて、弁構造104を画定する。本明細書で使用される「結合」という用語は、連結、接続、取り付け、接着、固定又は接合を意味する。接着を使用する例において、弁尖106は、所望に応じて、接着剤、サーマルボンディング又は化学結合によって、支持構造102の内面及び/又は外面に接着される。とにかく、各弁尖106の幾つかの部分は、支持構造102に結合されている。
図2に示されるように、所望に応じて、ギャップ112を各弁尖106の間に設けることができ、これにより、幾分か限定された、弁構造104を通る逆流を可能にする。このような逆流により、血が弁尖106の背後に滞留し、血栓の形成につながる可能性がある機会を低減することができる。肺動脈弁置換術などの心臓用途において、ギャップ112は、逆流から生じる漏れが最小限であり、人工弁100を通して血液を送り出すために患者の心臓に負担をかけないようなサイズにすることができる。幾つかの例において、人工弁100は、第一の内直径でギャップ112を含まず、次いで、直径方向の拡張に続いて、拡張の結果として、第二のより大きい内直径で弁尖106の間に存在するギャップ112を含む。関連する態様において、幾つかの例において、ギャップ112は、第一の内直径で第一の幅で存在し、人工弁100の第二の内直径への直径方向の拡張の一部として拡大される。ギャップ112が中央108に延在して示されているが、動作時に、ギャップ112は、弁尖縁の大部分に沿って閉じることができ、支持構造102の内面110に隣接する弁尖周囲の近くで開いたままである。
【0175】
図3は、弁尖106の第一のものの概略図である。示されるように、弁尖106は、支持構造102に結合される弁尖106の部分に対応する弁尖106の周囲に取り付けゾーン142を有する。取り付けゾーン142が1つ以上の弁尖106の周囲にある連続領域として示されているが、取り付けゾーン142は、1つ以上の不連続領域(例えば、材料の1つ以上の別個のタブから形成される)を含むことができる。
【0176】
各弁尖106は、所望に応じて、支持構造102の内面及び/又は外面に結合されうる。例えば、支持構造102は、1つ以上の開口部(例えば、スロット)を含むことができ、そこを通って、取り付けゾーン142などの弁尖106の部分が通過することができる。追加的に又は代替的に、取り付けゾーン142は、支持構造102の内面に(例えば、接着剤、サーマルボンディング又は他の結合機構を使用して)結合されうる。とにかく、取り付けゾーン142は、一般に、様々な例による支持構造102に結合された弁尖106の部分に対応する。各弁尖106の残りの部分は、弁尖106のベース150、弁尖106の自由縁152、第一の交連領域154、第二の交連領域156及び腹領域158を画定する。
図2に示されるように、各弁尖106は、支持構造102内に、そして支持構造102の中央108に向かって延在している。より詳細に記載されるように、1つ以上の弁尖106のそれぞれは、弁構造104の適切な機能を維持しながら、支持構造102の幾分かの直径方向の拡張を可能にするサイズ、形状及び他の方法で構成されうる。
【0177】
図4は、弁構造104(
図3)の位置に近接する支持構造102の領域を示す。特定の例において、支持構造102は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)を含む材料から形成されうるが、様々な材料が考えられる。
図4に別途に示されていないが、幾つかの例において、支持構造102は、フレーム(例えば、
図36~49に関連して記載されるものを含む、上述されるものなど)を含む。以下に説明するように、支持構造102(又はその一部)は、場合により、直径方向に調整可能である。幾つかの例において、支持構造102を含む人工弁100は、生理学的条件下で(例えば、クリープ機構によって)経時とともに直径方向に拡張可能であり、幾つかの例において、十分な半径方向拡張力を加えることによって(例えば、経カテーテル拡張手順の際に)、直径方向に拡張可能である。天然の生理学的な直径方向の拡張機構と、適用される又は手動の直径方向の拡張機構との両方の組み合わせも考えられる。
【0178】
以下で記載されるように、支持構造102及び/又は弁構造104の1つ以上の領域は、数日、数カ月間にわたる又は数年にわたることがある(例えば、人工弁100が患者の成長曲線の所望の部分に相関するように直径方向で調整するように)、より長い期間にわたる拡張(例えば、クリープ機構による)を示すように構成されうる。参考までに、クリープ機構を介した経時的な拡張が望まれる例のいずれにおいても、人工弁100の部分を形成する材料は、自然にクリープの影響を受けやすい可能性があり(例えば、特定の圧力範囲にわたるクリープに対する耐性がより低い材料から作られる)又は様々な技術により(例えば、レーザ処理、穿孔、プラズマ処理、エッチング、熱処理又は変形領域252の物理的特性を別の方法で変更することによる)クリープを受けやすくすることができる。
【0179】
十分な力が加えられたときの変形が望まれる場合に、人工弁100の部分を形成する材料は、様々な技術によって壊れやすく及び/又は塑性変形可能にされうる。例えば、人工弁100の部分を形成する材料は、コーティング、補強層又は十分な拡張力が加えられると破壊し、変形し又はその他の方法で解放される他の特徴部を含むことができる。曲がったフィブリルのフィブリル微細構造を有する多孔質材料(例えば、ePTFE)から作られた物品は、破壊可能なコーティング(例えば、FEP)を備えることができ、それにより、人工弁100の物理的サイズ(例えば、周囲側面)がフィブリルの配向方向に実質的に平行な方向に力(例えば、円周方向で材料に引張力をもたらす拡張力)が加えられると拡大できる。そのような引張力は、破壊可能な材料の破壊、曲がったフィブリルの矯正及び付随する回復不可能な直径方向の調整をもたらすことができる。そのような適切な材料及びコーティングの非排他的な例は、W.L.Gore&Associates,Inc.によって2014年3月6日に出願された、Kovachらに対する米国特許第9,522,072号明細書に見出すことができる。
【0180】
図4に示されるように、支持構造102は、支持部分200及び任意要素の導管部分202を含む。様々な例において、導管部分202の1つ以上のセクションは直径方向に調整可能となるように(例えば、上述のように経時的及び/又は拡張力の適用時に)形成される。直径方向の調整機能部は、折り畳み部又は波形(例えば、長手方向の折り畳み部の記載を参照されたい)、十分な拡張力を与えると直径方向に調整可能な材料又は配置(例えば、コーティング、補強層及び/又は十分な拡張力が加えられたときに解放するその他の機能部の記載を参照されたい)、及び/又は経時的な直径の調整を担う材料又は配置(例えば、クリープ機構の記載を参照されたい)、又は所望に応じて他の様々な直径方向の調整機能部のいずれかを含むことができる。
【0181】
様々な例において、支持構造102の支持部分200は、弁構造104が支持構造102に結合される場所に対応する。支持部分200は、取り付けゾーン142の形状に対応する輪郭をもって示されているが、これは非限定的な例であり、支持部分200は、所望に応じて代替形状を有することができることを理解されたい。
【0182】
図4において、支持部分200は、(例えば、取り付けゾーン142が支持構造102上に重ね合わされて見えるように)弁尖106の取り付けゾーン142の一般的な形状を有するように示されている。図示のように、支持部分200は、場合により、ベース212、第一の脚214、第二の脚216、第一の交連支持体218及び第二の交連支持体220を備えた弧状又はU字形を画定する。参考までに、第一の交連支持体218及び第二の交連支持体220は、交連ポストとして動作しそして機能し、「ポスト」という用語は、第一の交連支持体218及び第二の交連支持体220と交換可能に使用されうる。
【0183】
幾つかの例において、支持部分200は、生理学的条件下で弁構造104を支持するのを補助し、支持部分200に加えられる拡張力(例えば、バルーンカテーテルからの半径方向の拡張力又は血圧からの生理学的力)の下で変形に抵抗するように構成されている。幾つかの例において、支持部分200(又はその領域)は、動作状態中及び導管部分202の直径方向の拡張中の瞬間的及び/又は慢性的変形に対する耐性を高めるために高密度化、剛性化又はその他の処理又は構造化された材料を含む。参考までに、高密度化とは、加熱及び/又は圧力などによって、所望の位置で材料を選択的により高密度にするプロセスを指す。例えば、特定の実施形態において、支持構造102は、多孔性を低減するために1つ以上の領域で高密度化され、その領域がより剛性化されたePTFEから形成される。
【0184】
所望に応じて、1つ以上の層、コーティング及び/又は表面処理を支持部分200に適用して、変形に対する耐性を選択的に高めることができる。例えば、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及び/又は他の材料を支持部分200に適用して、変形に対する選択的な耐性を支持部分200に加えることができる。さらに別の追加又は代替的な選択肢として、支持部分200は、変形に対する選択的な耐性を提供するのを助けるために、1つ以上の補強要素(例えば、連続又は不連続の繊維、ストランド、ビーズ、ワイヤ又は他の補強要素)を含むことができる。
【0185】
破線矢印によって
図5に示されるように、変形機構(瞬間的又は慢性的)に関係なく、幾つかの例において、支持部分200の1つ以上の領域が変形に耐性があり、弁構造104の操作性を維持しながら、支持部分200に隣接する導管部分202の直径方向の拡張が生じる。変形に対するこの耐性は、支持部分200が取り付けゾーン142(
図3)でより一貫した寸法を維持するのを助けることができる一方、なお支持構造102の直径方向の拡張を可能にする。幾つかの例において、弁構造104及び特に1つ以上の弁尖106の幾何形状は、この直径方向の拡張に対応するように選択される。例えば、弁尖106は、支持構造102の内直径及び弁構造104の直径の増加として生じ得る弁構造104の全高の減少に対応するために、弁尖106の腹領域に追加の材料を含むことができる。
【0186】
幾つかの例において、支持部分200の1つ以上の領域は、所望量の拡張性を示す(例えば、生理学的負荷下での経時的及び/又は十分な力の適用時)。これらの領域は、ヒンジ又は拡張ゾーンとして作用する。別の言い方をすると、支持部分200は、選択的に変形するように、又は、幾つかの領域で他の領域よりも大きく変形するように構成されうる。
図6及び7に示すように、例えば、支持部分200は、場合により、1つ以上の耐性領域250及び1つ以上の変形領域252又は降伏領域を含み、ここで、耐性領域250は変形に対して比較的に増加した耐性を有し、変形領域252は変形に対して比較的に減じられた耐性を有し、その結果、支持部分200の直径方向の調整中の優先的な拡張は変形領域252で生じる。
【0187】
支持部分200の付随する変形は、上述のサドル又はU字型設計に変化をもたらすことができ、例えば、第一の交連支持体218及び第二の交連支持体220は分離し又は互いから離れるように移動し、第一の脚214及び第二の脚216は分離し又は互いから離れるように移動し、ベース212は広がり、支持部分200の全体のU字形がより浅くなる。支持部分200が広がること及び浅くなることは弁構造104に移行することができ、又は、弁構造は、同様に、支持部分200と一致するような領域で変形に対して減じられた耐性を含むことができる。一般に、弁尖106は、支持部分200の直径方向の増加及び関連する幾何形状シフトによりよく対応するように構成されている(例えば、弁尖106の腹領域に追加の材料を含めることによる及び/又は本開示の様々な例に関連して記載されるような拡張/直径方向調整機能部を含めることによる)。
【0188】
所望ならば、耐性領域250での変形に対する耐性を高める耐性領域250で支持部分200に1つ以上の層、コーティング及び/又は表面処理を施すことができる。1つ以上の層、コーティング及び/又は表面処理を変形領域252から離脱させ、また、適用せずに、耐性領域250と比較して変形領域252での優先的な変形を促進することができる。例えば、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)及び/又は他の材料を耐性領域250に適用し、変形領域252(及び支持部分200の周りの導管202の領域)から離脱させ、支持部分200の変形に対する選択的耐性を加えることができる。
【0189】
さらに別の追加的又は代替的選択肢として、
図7に示されるように、耐性領域250は、変形に対する選択的耐性を提供するのに役立つ1つ以上の強化要素260(例えば、連続又は不連続の繊維、ストランド、ビーズ、ワイヤ又は他の強化要素)を含むことができる。
【0190】
にもかかわらず、変形領域252(及び/又は支持部分200の周りの導管202の領域)は、耐性領域210よりも(例えば、支持部分200に加えられる直径方向の拡張力の下で)変形を受けやすいように構成することができる。幾つかの例において、変形領域252は、生理学的条件下で(例えば、経時的な選択的な直径方向の拡張を可能にするために)耐性領域210よりもクリープに影響されやすい。追加的又は代替的に、変形領域252は、十分な拡張力を加えると、クリープに抵抗しながら、変形を受けやすくすることができる(例えば、カテーテルバルーン拡張による変形を可能にする)。変形領域220は、上述のいずれかの方法でクリープをより受けやすくするか、又は、上述のいずれかの方法で十分な力を加えると変形できるように構成されうる。
【0191】
上記で参照したように、特定の実施形態において、人工弁100は、追加的に又は代替的に、支持部分200に支持フレーム(図示せず)を含むことができる(例えば、弁構造104での望ましくない又は不規則な圧縮/変形を防止するのに役立つ)。そのような支持フレームはまた、様々な例で後に記載されるように、人工弁100の直径方向の調整を支持するように構成されうる。
【0192】
支持構造102の上述の特徴に加えて又はその代わりに、各弁尖106は、人工弁100の拡張、特に弁構造104及び/又は支持部分200における人工弁100の直径方向の拡張に対応するための1つ以上の拡張機能部を含むことができる。
図8に示されるように、弁尖106は、第一の側部領域302、第二の側部領域304及び動作領域における中央領域306又は腹部領域158を含む。
【0193】
様々な材料が考えられるが、各弁尖106は、延伸フルオロポリマー膜(例えば、ePTFE)及びエラストマー又はエラストマー材料を含む複合材料を含むことができる。複数のタイプのフルオロポリマー膜及び複数のタイプのエラストマー又はエラストマー材料を組み合わせて、適切な複合材料を形成できることを理解されたい。追加又は代替の適切な生体適合性ポリマーとしては、限定するわけではないが、ウレタン、シリコーン(オルガノポリシロキサン)、シリコン-ウレタンのコポリマー、スチレン/イソブチレンコポリマー、ポリイソブチレン、ポリエチレン-コ-ポリ(酢酸ビニル)、ポリエステルコポリマー、ナイロンコポリマー、フッ素化炭化水素ポリマー及び上記の各々のコポリマー又は混合物が挙げられる。
【0194】
幾つかの例において、各弁尖106は、支持部分200の形状の変化の一部を担い、それにより、支持部分200が変形するときに、弁構造104は依然として複数の内直径にわたって適切に機能するように構成されている。例えば、各弁尖106の腹領域158は、直径方向の拡大の前に比較的に深く(例えば、弁のさらに内側に曲がる)、支持部分200の直径方向の拡大及び形状の変化を担うように腹領域158はより浅くなる(例えば、
図5に示されるとおり)。したがって、弁尖106は、直径方向の拡張に対応するように予め選択された形状を有することができる(より小さい直径でやや細長い形状及びより大きい直径でより浅い腹状幾何形状を収容する能力を含む)。別の言い方をすれば、弁尖106の幾何学的形状は、弁尖の変形が直径の増加に対応できるように予め決定されうる。
【0195】
追加的に又は代替的に、人工弁100の内直径が増加し、したがって弁構造104の直径が増加するときに、各弁尖106が動作サイズを増加させることにより直径の変化に対応するように、弁構造104の全体の幾何形状は人工弁100の拡張中に変化され又は調整されうる。特に、弁尖106は、格納状態(収容され、動作不能又は非アクティブ状態)から解放状態(露出され、動作可能又はアクティブ状態)に拡張可能であり、調整可能であり又は展開可能である1つ以上の部分(収容され、動作不能又は非アクティブ部分)を有して、構造104の直径方向の拡張に対応することができる。
【0196】
幾つかの例では、第一の側部領域302、第二の側部領域304及び中央領域305(それらの部分を含む)の1つ以上は、弁尖106が第一の内直径での弁構造104の動作に適している第一の幾何形状(例えば、弁尖106の作動部分は第一のサイズ/形状を有する)を有するように支持構造102に解放可能に固定されており、人工弁100の直径方向の拡大中に支持構造102から解放されると、弁尖106は第二のより大きい内直径での弁構造104の動作に適している第二の幾何学的形状(例えば、弁尖106の作動部分は第二のより大きいサイズ/形状を有する)を取る。
【0197】
非限定的な例として、第一の側部領域302、第二の側部領域304及び/又は中央領域306(又はそれらの一部)は、人工弁100に対して十分な拡張力を与える時に及び/又は生分解性特徴部が生分解するのに十分な時間が経過した後に、固定された部分が解放されるように、破壊可能なコーティング又は接着剤、生分解性接着剤、破壊可能なファスナ(例えば、縫合糸)、生分解性ファスナ(例えば、縫合糸)又は他の手段を含む様々な手段のいずれかによって支持構造に解放可能に固定されうる。
【0198】
幾つかの例において、第一の側部領域302、第二の側部領域304及び中央領域306(又はその一部)の1つ以上は、1つ以上の折り畳み部350(
図9に概して示される)又は波形を含み、それは、人工弁100に十分な拡張力を与える時に及び/又は生分解性特徴部が生分解するのに十分な時間が経過した後に、折り畳み部が解放されるように、(例えば、破壊可能なコーティング、生分解性接着剤、破壊可能なファスナ、生分解性ファスナ又は他の手段によって)一緒に固定されている。この場合も、折り畳み部350は、弁尖106を第一の内直径での弁構造104の動作のために構成される第一の幾何形状(例えば、弁尖106の作動部分は第一のサイズ/形状を有する)から移行させるのを容易にし、そして1つ以上の折り畳み部350の解放時に、弁尖106は、第二のより大きい内直径での弁構造104の動作のために構成された第二の幾何学形状(例えば、弁尖106の作動部分は、第二のより大きいサイズ/形状を有する)を取る。
【0199】
幾つかの例において、第一の側部領域302、第二の側部領域304及び中央領域306(又はそれらの一部)の1つ以上は、拡張可能な材料352(概して
図10に示される)を含み、例えば、経時的なクリープ又は必要な拡張力を超えたときの拡張を促進するように構成された、1つの上述の材料構成を含む。この場合も、拡張性材料は、第一の内直径での弁構造104の動作のために構成された第一の幾何形状からの弁尖106の移行を容易にすることができ、拡張可能な材料352の拡張時に、弁尖106は第二のより大きい内直径での弁構造104の動作に適している第二の(例えば、より大きい)幾何形状を取る。
【0200】
図11~13は人工弁100のための追加的な又は代替的な直径方向の拡張機能部を示す。図示されるように、支持構造102は、人工弁100の直径方向の拡張を可能にするように解放可能である第一の長手方向の折り畳み部402及び第二の長手方向の折り畳み部404などの1つ以上の長手方向の折り畳み部を含む。長手方向の折り畳み部は、所望に応じて、弁構造104の交連領域のそれぞれに対応する領域に組み込むことができる。そのような長手方向の折り畳み部は、折り畳み部が、人工弁100に十分な拡張力を与える時に及び/又は生分解性特徴部が生分解するのに十分な時間が経過した後に解放されるように、破壊可能なコーティング、生分解性接着剤、破壊可能なファスナ(例えば、縫合糸)、生分解性ファスナ(例えば、縫合糸)又は他の手段を使用することを含む、様々な手段のいずれかによって解放可能に一緒に固定される。
【0201】
幾つかの例において、人工弁100、特に弁構造104が第一の内直径(
図12)であるときに、第一の側部領域302は第一の長手方向の折り畳み部402内に固定され、及び/又は、人工弁100、特に弁構造104が第一の内直径であるときに、第二の側部領域304は、第二の長手方向の折り畳み部404内に固定される。第一の長手方向の折り畳み部402及び第二の長手方向の折り畳み部404が解放されると、人工弁100、特に弁構造104は、第二のより大きい内直径(図示せず)まで増大し、ここで、弁尖106の第一の側部領域302及び第二の側部領域304は利用可能にされ、弁尖106の動作形状又は幾何形状は、内直径の増加を担うように増加される。
【0202】
幾つかの例は、第一の長手方向の折り畳み部402及び第二の長手方向の折り畳み部404などの折り畳み部に弁尖106の部分を格納することによって弁尖サイズを増大することができる能力を含む。このような長手方向の折り畳み部はまた、支持部分102の拡張を容易にするために使用されることができ、一方、他の特徴は直径の変化を担うために弁構造104のために組み込まれ、支持部分200について上述したそれらの特徴のいずれかを含む。例えば、弁尖106は、人工弁100の直径方向の拡張を担うように解放可能な支持部分102とは独立している、折り畳み部350などの折り畳み部又は拡張可能な材料352などの拡張可能な材料を含む。言い換えると、弁尖106について参照される様々な拡張機能部が支持構造102に使用されうること及びその逆が考えられる。
【0203】
図14~16は人工弁100のための追加の又は代替の直径方向の拡張機能部を示す。図示されるように、支持構造102は人工弁100の直径方向の拡張を可能にするために解放可能である第一の長手方向の折り畳み部402及び第二の長手方向の折り畳み部404などの1つ以上の長手方向の折り畳み部を含む。この場合も、そのような長手方向の折り畳み部は、上述の手段のいずれかを含む、様々な手段のいずれかによって解放可能に一緒に固定される。
【0204】
図14~16の例のような様々な例によると、人工弁100によって(例えば、人工弁100の折り畳み部又は他の付属器内で)動作不能状態又は非アクティブ状態で最初に収容される(格納され又は隠される)追加の又は補助弁尖(二次弁尖とも呼ばれる)を含む人工弁100に弁尖格納概念を適用することができ、その結果、弁の直径が増加すると、格納された補助弁尖は解放され、元の弁尖の補完物に追加されて動作可能又はアクティブな状態にする。様々な例において、2つの元の弁尖が付く交連領域は、そのような補助弁尖の取り付け及び格納のための潜在的な場所を提供する。幾つかのそのような例において、弁の内直径が増大されるときに、交連領域は分離し、補助弁尖106aは分離交連領域で元の弁尖(互換的に「主要弁尖」と呼ばれる)の間に展開される。そのような補助弁尖の可能性の追加の例としては、折り畳み部内の補助弁尖106aを備えたバイ弁尖構成(すなわち、2つの弁尖106)が挙げられ、折り畳み部は、直径方向の拡張時に、解放されて露出し、人工弁100を二弁尖弁から三弁尖弁に変換する。
【0205】
図14~16に示されるように、人工弁100、特に弁構造104が第一の内直径にあるときに(
図15)、補助弁尖106a(例えば、元の又は主要弁尖106と同様、又は元の又は主要弁尖106よりも大きい又は小さい)は第一の長手方向の折り畳み部402内に格納されることができ、及び/又は、別の補助弁尖106aは第二の長手方向の折り畳み部404内に格納されることができる。図示されていないが、任意の数の折り畳み部及び関連する補助弁尖は考えられる。
【0206】
示されるように、第一の長手方向の折り畳み部402及び第二の長手方向の折り畳み部404は、弁尖106の間の交連領域116に概ね対応する支持部分200に沿った位置に配置される。補助弁尖106aは、弁尖106の間で交連領域116に取り付けられる。第一の長手方向の折り畳み部402及び第二の長手方向の折り畳み部404が解放されるときに、人工弁100、特に弁構造104がより大きい第二の内直径(
図16)に移行するときに、交連領域116はそれぞれ2つに分かれる。交連領域116の分割、及び、第一の長手方向の折り畳み部402、第二の長手方向の折り畳み部404及び他の長手方向の折り畳み部(例えば、図示されていないが、第三の折り畳み部)の開放時に、補助弁尖106は解放され、弁尖106と接合して弁構造104の一部を形成し、増加した内直径を担うように利用可能である。
【0207】
所望に応じて、同様の構成(例えば、長手方向の折り畳み部及び格納された補助弁尖)を各弁尖106の間に供給して、所望の量の直径方向の調整能力を提供することができる。したがって、
図14~16の例において、弁尖106の数は直径方向の拡張の一部として効果的に倍増しうる。同様の原理を適用して、所望に応じて弁尖の有効数を増やすことができる。
【0208】
幾つかの例は、支持構造102に1つ以上の補助弁尖を格納することによって弁構造体104の動作内直径を増大させる能力を含むが、そのような長手方向の折り畳み部は、支持構造102の直径方向の調整に使用することができ、そして弁尖106は、上記のいずれかの方法における直径の増加を担うように構成されうることを理解されたい。所望に応じて、弁尖106自体は、各弁尖106の第一の側部領域302及び/又は第二の側部領域304に折り畳み部(例えば、折り畳み部350など)を含み、1つ以上の補助弁尖106aを格納することができ、前記補助弁尖106aは弁構造104の直径の増加を担う直径方向の調整中に解放されうる。そのような例において、より小さい弁の直径から、より大きい弁の直径に移行するときに、弁尖の有効数は増加される(例えば、2倍、3倍など)。
【0209】
図17~20は、人工弁100の追加又は代替の直径方向拡張機能部を示す。図示のように、支持構造102は、人工弁100の直径方向拡張を可能にするために解放することができる1つ以上の長手方向の折り畳み部を含み、例えば、
図17に示される位置にある第一の長手方向折り畳み部402を含む。そのような長手方向の折り畳み部は、上述の手段のいずれかを含む、様々な手段のいずれかによって解放可能に一緒に固定される。人工弁100は、場合により、任意の数の折り畳み部を含み、これは、各弁尖106の中心に概ね対応する位置で支持構造102に沿って長手方向に延在している折り畳み部を含む。
【0210】
様々な例において、弁尖106の中央領域306は、人工弁100、特に弁構造104が第一の内直径にあるときに(
図18)、第一の長手方向の折り畳み部402内に格納され、そして第一の側部領域302及び第二の側領域304は支持構造102の内側に曝されたままであり、それぞれ弁尖106の全体的な幾何形状よりも小さい副次弁尖106bを形成する。第一の長手方向の折り畳み部402の解放時に、人工弁100及び特に弁構造104は、より大きい第二の内直径に移行し(
図20)、ここで、中央領域306は解放され、副次弁尖106bは、より大きく、中央領域306を含む弁尖106に移行し、弁構造104の一部を形成し、増加した内直径を担う。所望に応じて、同様の構成(例えば、長手方向の折り畳み部及び格納された補助弁尖)を各弁尖106に供給して、所望の量の直径調整能力を提供することができる。そのような例において、より小さい弁の直径から、より大きい弁の直径に移行するときに、弁尖の有効数は減少される(例えば、半分になる)。
【0211】
幾つかの例は、弁尖106の中央領域306を、第一の長手方向の折り畳み部402などの折り畳み部に格納することにより、弁構造104の動作内直径を増加させる能力を含むが、そのような長手方向の折り畳み部は、支持構造102の直径方向の調整に使用されることができ、そして弁尖106は、上述の方法のいずれかでの直径方向の増加を担うように構成されうることは理解されるべきである。所望に応じて、弁尖106自体は、弁尖106が最初に1つ以上の副次弁尖106bを提供する弁尖106のそれぞれの中央領域306で折り畳み部(例えば、折り畳み部350など)を含むことができ、そして折り畳み部の解放時に、中央領域306を解放して、
図20に示すように完全に弁尖106を形成し、直径方向の調整を担う。
【0212】
図21~23は、人工弁100の追加又は代替の直径拡張機能部を示す。様々な例において、人工弁100は、必要に応じて直径を増大させることができる流入部分及び/又は流出部分を備え、一方、支持部分200及び弁構造104は一定の直径のままである。特定の例において、より小さい導管内の流れ動態は望ましく、ある時点では、より大きい導管の流れ動態が望ましいことがある。
【0213】
図21~23に示されるように、支持部分200及び弁構造104は、場合により、より大きい内直径で形成され、そして導管部分202の1つ以上のセクション(例えば、流入端部分502及び/又は流出端部分504)は、より小さい内直径で形成され、所望に応じて直径方向に調整可能である(必要な直径方向の調整力を超えたとき、及び/又は、生理学的条件下で経時的に)。本明細書に記載の直径方向の調整を容易にするための特徴のいずれか(破壊性コーティング、クリープ機構、生分解性特徴、折り畳み部、圧縮層など)は、流入端部分502及び/又は流出端部分504の直径方向の調整に適用可能である。
【0214】
図24~25は、人工弁100の追加又は代替の直径拡張機能部を示す。
図24~25に示されるように、支持部分200は、人工弁100が第一の内直径(
図24)にあるときに弁構造104の部分が最初に格納され、次いで、人工弁100が第二のより大きい内直径(
図25)に移行されるときに人工弁として利用可能になることによる、弁尖格納及び解放機構を含む。
【0215】
示されるように、支持部分200は、外層602、圧縮層604及び内層606を含む。支持部分200は、外層602と内層606との間で1つ以上の弁尖106の1つ以上の格納部分608を保持及び格納するように構成される。幾つかの例において、弁尖106は、外層602及び/又は圧縮層604に固定される。
【0216】
内層606は、圧縮層604に対して外側に拡張することができ、そして外層602は、場合により、圧縮層604が半径方向に潰れるように外側への変形に抵抗する。内層606の外側への拡張は、人工弁100の動作内直径を効果的に増大させる。
【0217】
圧縮層604は、場合により、1つ以上の支柱、バイアス要素又は内層606と外層602との間の間隔を維持するのに役立つ他の機能部を含む。この間隔は、人工弁100が第一の内直径にあるときの弁尖106の動作の間に格納部分608が抜き出されないことを確保するのに役立つ。
【0218】
人工弁100が第二のより大きい内直径(
図25)に移行するときに、圧縮層604は崩壊し、弁尖106の格納部分608は出現するか、又は、さもなければ露出して、1つ以上の弁尖106の幾何形状を調整し、人工弁100の内直径の変化を担う。格納部分608は直径方向の拡張の間に内層606から離脱された状態であるか又は離脱可能であり、その結果、格納部分608は外層602と内層606との間で解放されて、人工弁100の直径方向の拡張に続いて、特に人工弁100の内直径の拡張中に、人工弁100の内面から延びる。
【0219】
再び、直径方向の調整を容易にするための特徴のいずれか(破壊性コーティング、クリープ機構、生分解性特徴部、折り畳み部、圧縮層など)は、人工弁100の有効内直径を増大させるための、内層606及び/又は導管部分202の直径方向の調整に適用可能である。
【0220】
図26~27は、人工弁100のための追加又は代替の直径方向拡張機能部を示す。例えば、
図26~27に示されるように、圧縮層604は、場合により、人工弁100の長さの部分(例えば、長さの全体又は大部分)に沿って延在する材料の層である。上記に参照されるように、内層606及び外層602は、場合により、支持構造について上記した材料のいずれかから形成される。一般に、外層602は、拡張又は半径方向の変形に対して耐性があるが、内層606は、半径方向に拡張される(例えば、変形される)ように構成される。圧縮層604は、場合により、圧縮性材料から形成され、及び/又はさもなければ圧縮性空間を画定する。
【0221】
内層606は、この場合も、圧縮層604に対して外側に拡張することができ、一方、外層602は圧縮層604が半径方向に潰れるように外側への変形に抵抗する。この場合も、内層606の外側への拡張により、人工弁100の動作内直径は効果的に増大する。
【0222】
図26~27の例において、圧縮層604は、圧縮層604から(例えば、拡散によって及び/又は圧力下の内層606及び/又は外層602を通して強制されることによって)追い出される圧縮性材料(例えば、フォーム又は多孔質材料)及び/又は非圧縮性材料(例えば、液体)を含むことができる。
図24~25に関連して記載される例と同様に、圧縮層604は、人工弁100に対する半径方向の拡張力の下で圧縮可能である別個の機械的要素(例えば、ばね、支柱又は他の特徴)を含むことができる。
【0223】
この場合も、
図26~27の例において、支持部分200は、人工弁100が第一の内直径(
図26)にあるときに弁構造104の格納部分608が最初に(例えば、外層602と内層606との間で)格納され、次いで、人工弁100が第二のより大きい内直径(
図27)に移行するときに、1つ以上の弁尖10の幾何形状を調整するために利用可能にされることにより、弁尖格納及び解放機構を画定する。
【0224】
幾つかの例において、1つ以上の弁尖106は、支持部分200で外層602に固定される。最初に、人工弁100は、第一の内直径にあり、内層606拡張時に(例えば、半径方向外向き拡張力を内層606に加えることにより)、圧縮層604は圧縮され、弁尖106の格納部分608は現れ又はさもなければ、より大きい内直径を動作可能にシールするために弁尖幾何形状を調整するために利用可能になる。一般に、格納部分608は、圧縮層604及び内層606から離脱した状態にあるか、又は離脱可能であり、その結果、格納部分608は、人工弁100の内直径の直径方向の拡張に続く作動のために解放されうる。
【0225】
この場合にも、直径方向の調整を容易にするための機能部(破壊性コーティング、クリープ機構、生分解性特徴、折り畳み部、圧縮層など)のいずれも、一般に、内層606及び支持構造102の直径方向の調整に適用可能である。
【0226】
図28~30は、人工弁100のための追加又は代替の直径方向の拡張機能部を示す。一般に、人工弁100は、第一の人工弁100a及び第二の人工弁100bを含み、前記第一の人工弁100aは前記第二の人工弁100b内に固定される。第二の人工弁100bは、第一の人工弁100aが第二の人工弁100bの内部に入れ子になることができるように、第一の人工弁100aよりも大きい内直径を有する。より小さい第一の人工弁100aは、必要なときに、より大きい第二の人工弁100bから取り出すことができる。幾つかの例において、取り出しは、より大きい第二の人工弁100b内から、より小さい第一の人工弁100aを裏返し、剥がす能力によって促進されうる。2つの弁構造の配置が示され、記載されているが、所望に応じて、任意の数の人工弁(3、4、6など)を使用できることを理解されたい。
【0227】
第一の人工弁100aは、内直径を画定し、そして支持構造102a及び前記支持構造102aに動作可能に結合された弁構造104aを含む。第一の人工弁100aを取り出す前に、弁構造104aはアクティブ状態にある。第一の人工弁100aは、場合により、上述の支持構造及び弁構造を含む、人工弁100と同様の特徴及び機能を含む。
【0228】
第二の人工弁100bはまた、上述の支持構造及び弁構造の特徴のいずれかと同様の特徴を含むことができる、支持構造102b及び弁構造104bを含む。示されるように、第二の人工弁100bは、弁構造104bに結合されうる支持層702b、及び、支持層702bの内部に配置された中間層704aを含む。幾つかの例によれば、第一の人工弁100aを取り出す前に、弁構造104bは非アクティブ状態にある。
【0229】
幾つかの例において、中間層704aは、第一の人工弁100aの支持構造102aに解放可能に結合される。支持構造102aは、場合により、タブ、穿孔、繊維又は支持構造102aに張力を加えて第一の人工弁100aを第二の人工弁100bの内部から解放しそして取り出すための他の手段などの1つ以上の解放機能部(図示せず)を含む。先に参照したように、支持構造102aは、
図28の湾曲した破線の矢印によって示されるように、場合により引っ込められてそして裏返され、これにより、第二の人工弁100bの中間層704aから第一の人工弁100aを解放しそして取り出す剥離作用/力がもたらされる。他の例において、中間層704aは第二の人工弁100bから解放され、そして第一の人工弁100aとともに取り外されることができる。
【0230】
図29は、第一の人工弁100aがアクティブ状態にある弁構造104bで第一の人工弁100a内から取り外された後の第二の人工弁100bを示す。図示のように、弁構造104bの一部は、場合により、第一の人工弁100aを第二の人工弁100bから取り外すときに、弁構造104bが支持構造102b内で開閉するように動作可能に露出されるように、中間層704bと第一の人工弁100aの支持構造102aとの間に保持される。所望ならば、中間層704bによって画定される第二の人工弁100bの有効内直径は、第一の人工弁100aの有効内直径に近く、その結果、内直径の急激な変化(例えば、15%を超え、20%を超え又は50%を超える)は、第一の人工弁100aの取り外し時に示されない。代替的に、中間層704bは、第一の人工弁100aと同時に又はその近時間内に取り外され得る。
【0231】
追加の特徴として、所望ならば、中間層704bは、場合により、第二の人工弁100bが第一の人工弁100aを取り外す前に人工弁100が動作される内直径に近い内直径で動作するように構成されるように、弁構造104bの格納部分608bを保持する。幾つかの例において、中間層704bは、第二の人工弁100bの内直径を増大させ、弁構造104bの格納部分608bを曝し、その結果、弁構造104bが
図30に示すように増大した内直径に対応するように幾何学的に調整するように、圧縮可能(例えば、圧縮可能材料から形成)及び/又は経時的に除去可能(例えば、生分解性材料から形成)である。
【0232】
第一の人工弁100a及び/又は第二の人工弁100bの直径方向の調整を容易にするための特徴(破壊性コーティング、クリープ機構、生分解性特徴、折り畳み部、圧縮層など)のいずれかを、所望に応じて、追加的又は代替的に使用することができる。
【0233】
図31~34は、人工弁100の追加又は代替の直径方向の拡張機能部を示す。一般に、そのような機能部は、1つ以上の弁尖106のそれぞれが、オーバーラップ領域を画定する複数の別個の構成要素を有する「魚エラ」構成を含むことができ、ここで、複数の別個の構成要素は、拡張の間に互いに対して摺動するが、拡張後に、オーバーラッピング構成を維持して、人工弁100の直径の増加に対応する。言い換えると、構成要素は、人工弁100が、人工弁100が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに相互に動作可能に係合しており、それにより、第一の方向で人工弁100を通る流体流を可能にし、反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止し、そして構成要素は、人工弁100の直径が増加するときに互いに対して滑動して、オーバーラップ領域の幅を減少させることによって第一の直径よりも大きい第二の直径に人工弁100があるときに互いに動作可能に係合している。
【0234】
図31~34の例において、人工弁100の拡張が半径方向であるので、弁尖106の各側に1つずつ、2つのオーバーラップ領域が存在するが、任意の数の構成要素及びオーバーラップ領域は、人工弁100の直径方向の拡張に続いてより大きい有効な弁尖幾何形状を達成するために考えられる。
【0235】
図31に示されるように、1つ以上の弁尖106は、第一の側部領域302及び第二の側部領域304に切り欠き又は開口部を含む。これらの切り欠き又は開口部は、各弁尖106、したがって弁構造104の直径方向の拡張を補助することができる。例えば、切り欠きは、弁尖106の外側への拡大を可能にするレリーフとして作用することができる。
【0236】
1つ以上の弁尖106のそれぞれは、1つ以上のオーバーラップ構成要素106g(
図32)をさらに含む。これらのオーバーラップ構成要素106g(第二の構成要素又はエラ構成要素とも記載される)は、同様に支持構造に取り付けられる(例えば、オーバーラップ構成要素106gの周囲で取り付けゾーン142gに沿って)。オーバーラップ構成要素106gは、場合により、所望に応じて弁尖106と同様の材料又は異なる材料から形成される。様々な例において、オーバーラップ構成要素106gは、弁構造104が閉じているときに弁尖106と動作可能に係合した状態を維持しながら、直径方向に拡張中に弁尖106上を摺動することができ、したがって人工弁100の直径方向の拡張への弁構造104の調整を容易にする。一般的に言って、オーバーラップ構成要素106gと弁尖106との間のオーバーラップ領域の幅は、人工弁100の内直径が増大するときに減少する。
【0237】
図33に示されるように、各弁尖106は第一の構成要素として作用し、各オーバーラップ構成要素106gは、対応する1つの弁尖106とオーバーラップする第二の構成要素として作用する。
図34はまた、人工弁100の内部下流図から見た、弁尖106と相互作用するオーバーラップ構成要素106gを示す。図示の例において、人工弁106の第一の側部領域302及び第二の側部領域304に対応する各弁尖106について2つのオーバーラップ構成要素106gが存在する。このようにして、人工弁100は、弁尖106の形態の第一の弁尖構成要素、及び、前記第一の弁尖構成要素の下流に配置されそして少なくとも部分的にオーバーラッピングしているオーバーラップ構成要素106gの形態の1つ以上の第二の弁尖構成要素を含む。その構成は、ある幅を有するオーバーラップ構成要素106gと弁尖106との間のオーバーラップ領域を画定し、ここで、弁尖106及び関連するオーバーラップ構成要素106gは、下流に延びる第一の方向に人工弁100を通る前方流体流を可能にしそして反対方向の人工弁100を通る逆行性流体流を防止するように構成された動作可能な係合にある。弁尖106のベース150に配置された追加の又は代替のオーバーラップ構成要素を含む、オーバーラップ構成要素106gの様々な配置が考えられる。
【0238】
図35A~35Bは、幾つかの例による、直径方向に調整可能である人工弁100を形成する方法の例示である。
図35Aに示されるように、人工弁100は、最初に、所望の方法で閉じる又は接合するように構成された弁構造104で、所望の最大直径で製造される。次に、人工弁100は、
図35Bに示されるように、人工弁100の直径、特に人工弁100の内腔の直径が減少される、直径方向の小型化を受ける。
【0239】
直径方向の小型化の一部として、弁尖106の一部(例えば、側部領域)は人工弁100の内面110に可逆的に取り付けられ、その結果、非結合弁尖部分又は自由弁尖部分は、弁構造104の接合を可能にする、より小さい直径のための望ましいサイズで保持される。弁尖の取り付けは、熱処理、フルオロポリマー接着剤/材料(例えば、FEP、PATT、PATT-OH、低融点FEP又はその他)の利用を含む様々な手段によって、又はその他の手段によって達成されうる。
【0240】
幾つかの例において、人工弁100、特に支持構造102の直径は、材料引き込みプロセスの一部として低減される。例えば、支持構造がフィブリル構造(例えば、ePTFE)を含む材料から形成される場合に、曲げられた又はS-形状フィブリルを形成する方法は、フィブリル構造の引き込み及びエラストマー材料のコーティング(例えば、FEP)により使用されうる。適切な引き込みプロセス及び材料の例は、W.L.Gore&Associates,Inc.により2014年3月6日に出願された、Kovachらの米国特許第9,522,072号明細書に見出すことができる。
【0241】
幾つかの例において、直径方向に小型化された状態から直径方向に拡大された状態に戻るように移行したときの人工弁100の望ましくない又は過剰な拡張は、人工弁100が拡大された直径にあるときに人工弁100の円周方向に比較的に高い伸長抵抗を提供するフィルムを人工弁100に備えさせることにより防止できる。
【0242】
人工弁100は、弁構造104が適切に接合する能力を維持しながら、直径方向に拡大されるように構成されている。そのような調整可能性を促進するために、一般的な問題として、しばしば、弁構造104が所望の直径で接合することができる能力を提供する支持構造の弁尖結合長さの直径方向圧縮比が存在する。幾つかの例において、弁構造104は引張変形に抵抗し、その結果、人工弁100の直径方向の拡張時に、支持構造102に固定された弁構造104の部分は支持構造から引き離され、自由にされ又は解放されて、直径の増加に対応しそして適切に接合することができる能力を維持する。幾つかの実施形態において、人工弁100は、直径方向の構造の拡張とともに弁構造104がそれ自体を支持構造102から解放することにより、広範囲の直径にわたって調整することができ、したがって、人工弁100が調整される様々な増加する直径で弁構造104を適切に接合できるようにする。
【0243】
上述の例は、外科用人工弁又は経カテーテル人工弁で一般的に使用されるものなど、関連するフレームに関係なく、主に記載されてきた。上述で参照されるように、上述の例のいずれかによる人工弁100は、場合により、調整可能なフレーム(図示せず)を含む。様々な例において、調整可能なフレームは、ジグザグ又は曲げなどの拡張を可能にする調整機能部、フレームの拡張を可能にしそして例えばラチェット又はストップなどでの崩潰に抵抗することを可能にする摺動構成要素、自己拡張を可能にするために破損する脆弱要素、外側フレームは直径方向に調整可能であり、潰れるのに十分な抵抗があり、より小さい直径と、より大きい直径の両方で支持を提供する、内側フレーム構成要素及び外側フレーム構成要素、又は、下記に記載されるものなどの他の調整機能部を有する。
【0244】
図36~39は、様々な例による人工弁1100を示す。人工弁1100は、支持構造1102としても記載される調整可能なフレーム1102、及び、1つ以上の弁尖1106(個別に1106a、1106b、1106cと呼ばれる)を含む弁構造1104を含む。幾つかの例において、例えば、人工弁1100は直径を2倍に増加させることができるが、様々な直径方向の調整の倍数を考えることができる。
【0245】
人工弁1100の特徴は、肺動脈弁導管、外科又は経カテーテル僧帽弁、大動脈又は他の弁の修復、又は、所望に応じて非心臓用途を含む、様々な用途のいずれかで使用されうる。例えば、調整可能なフレーム1102の特徴は、場合により、先行する例のいずれかの人工弁100の支持構造102とともに(例えば、肺動脈弁導管用途において)使用される。同様に、弁構造104の特徴のいずれか、又は、上述の例による他の特徴は、所望に応じて人工弁1100とともに使用することができる。
【0246】
調整可能なフレーム1102は、複数のフレーム要素1120a、1120b、1120c(又は集合的に1120)を含む。示されるように、フレーム要素1120は、それらが互いにほぼ同様であり、等しくかつ向かい合って配置されるという点で軸対称である。3つの要素が示されているが、任意の数(より多い又はより少ない)が考えられる。
【0247】
図37は、例示の目的で、フレーム要素1120の1つ(フレーム要素1120a)の概略図である。示されるように、フレーム要素1120aは、上部レール1122a、下部レール1124a、弁尖繰り出し縁支持体1126a、主要弁尖縁支持体1128a及び二次弁尖縁支持体1130aを含む。各フレーム要素1120は、(例えば、フレーム要素1120の上部レール及び下部レール上で)他のフレーム要素1120を摺動可能に係合するためのタブ1150を含む。
【0248】
タブ1150は、場合により、フック、クラスプ又は、隣接するフレーム要素1120と結合しそして摺動することができる他の特徴の形態である。幾つかの例において、タブ1150及び/又はフレーム要素1120は、予め選択された位置でのフレーム要素1120の相対的な滑動を止める保持機能部(例えば、ストップ、ラチェット、戻り止め又は他の特徴)を含む。幾つかの例において、そのような機能部は、フレーム要素1120が所望の直径調整設定点に均一かつ均等に調整することを確保するのを補助し、規則的な形状が1つ以上の直径設定点で弁構造1104に付与されるのを確保するのを補助する。幾つかの例において、タブ1150自体は、互いにインターロックすること、互いに当接すること、又は、他の方法で互いに相互作用することによって、ストップとして機能することができる。以下に参照される
図43~45は、幾つかの例による、人工弁1100の直径設定値への調整を容易にするための保持機能部の幾つかの例を示す。
【0249】
以下でさらに記載されるように、各弁尖1106は、人工弁1100が第一の直径にあるときに弁尖材料が格納され、次いで、調整可能なフレーム1102が拡大されるときに弁構造104のサイズを拡大するために繰り出されるようにして、フレーム要素1120のそれぞれ1つに固定される。フレーム要素1120aの例において、対応する弁尖1106の材料は、弁尖繰り出し縁支持体1126a及び主要弁尖縁支持体1128aに固定される。以下でさらに詳細に記載されるように、主要弁尖縁支持体1128aは、弁尖1106aの動作縁を画定するのに役立ち、そしてフレーム要素1120の別の1つ(例えば、フレーム要素1120b)は、弁尖1106aの反対側の動作縁を画定するのに役立つ。
【0250】
図38及び39は、フレーム要素1120aとフレーム要素1120bとの間の相対的な摺動動作、及び弁尖1106aの動作幾何形状の付随する調整(動作幾何形状、又は、アクティブでありそして
図38~39のクロスハッチングで示されている弁開閉の間に動作可能である弁尖の領域)を示す平面概略図である。
図37~39は、例示目的のための平面図であり、フレーム要素1120は、実際には、例えば、
図36に示されるような3次元の円形構造を画定するように配置される。
【0251】
図38の模式図に示されるように、フレーム要素1120aの主要弁尖縁支持体1128aは、弁尖1106aの第一の動作縁1160aを画定し、フレーム要素1120bの第二の弁尖縁支持体1130bは、弁尖1106aの第二の動作縁1162aを画定する。
【0252】
図39に示されるように、フレーム要素1120aがフレーム要素1120bに対して摺動されると(調整可能なフレーム1102の直径方向の拡張中に起こる)、フレーム要素1120aの主要弁尖縁支持体1128aは、フレーム要素1120bの二次弁尖縁支持体1130bから離れるように摺動し、そして弁尖1106aの材料は、二次弁尖縁支持体1130bの上を摺動し、追加の材料を人工弁1100の内部に露出させて、弁尖1106aのより大きい動作幾何形状を画定する。別の言い方をすると、二次弁尖縁支持体1130bは、弁尖1106aの材料にしっかりと固定されず、代わりに、第二の動作縁1162aのための調整可能な支持体として作用する。
【0253】
フレーム要素1120間のこの摺動構成、及び、弁尖1106の動作幾何形状の付随する調整は、
図40~42を参照してさらに観察することができる。
図40~42は、第一のより小さい直径(
図40)から第二の中間直径(
図41)に、次いで拡大(例えば、最終)直径(
図42)に移行する人工弁1100を示す。
図41に白い矢印で示されているように、弁尖1106aの材料は、調整中に人工弁1100の周囲から繰り出されて、拡張中の弁尖1106aの動作幾何形状を増大させる。
【0254】
異なる用語で記載すると、フレーム要素1120は互いに摺動して、弁尖1106の格納された又は隠された材料(開閉の間の作動の目的で露出されないという意味で「隠された」)の多くが弁尖1106のアクティブで作動可能な部分になることができる。この特徴は、人工弁1100の直径を増大させ、弁尖1106が効率的に機能することを可能にするのを助ける。追加の弁尖材料を繰り出し又は解放することができる能力は、弁尖1106が様々なフレーム直径で接合しそしてシールできるようにし、一方で、弁尖1106が出会う場所、又は、弁尖材料の全幅がすべての直径で利用可能になった場合の弁尖1106の収束点(例えば、三重点)に存在する可能性がある冗長な(又は余分な)材料を最小限に抑制する。弁尖1106の収束時のそのような余分な材料は、余分の材料が、弁尖1106の収束時に弁尖を完全に又はスムーズに開かないようにする可能性があるという点で望ましくない場合がある。
【0255】
弁尖1106の動作可能な弁尖幾何形状は、弁尖1106が取り付けられるフレーム要素1120によって、及び、フレーム要素1120の隣接する1つによって画定される。フレーム要素1120の相対的な摺動運動及び弁尖1106のアクティブ部分を画定する弁尖材料の繰り出しは、各弁尖1106の動作縁(又は弁尖取り付け線)が、直径方向の調整の範囲全体にわたって一定に留まることを可能にする。
図40~42で示されるように、弁尖1106のベースから弁構造1104の中央1170(例えば、図示の「三重点」)までの距離は一定を維持するので、人工弁1100のサイズが直径方向に増大するときに、中央1170は下降するか、又は、人工弁1100の残りに対して垂直方向下方に動く。
【0256】
図43~45は、フレーム要素1120の互いに対する摺動を制御するために場合により使用される保持機能部の例を示す。例えば、
図43に示すように、1つ以上のフレーム要素1120は、場合により、複数のラチェット保護又は歯1120rを含み、タブ1150は、第一の方向でフレーム要素1120とタブ1150との間の摺動を可能にするが、反対方向での相対的摺動に抵抗又はそれを停止する爪1150pを含む。
図44~45は、別の保持機能選択肢を示す。
図44に示されるように、タブ1150は、例えば、キャッチ、ドッグ、又はばね作動式ボールとして構成される、内側保護1150pを備えたフックの形態である。
図45は、フレーム要素1120に沿った複数のシート又はレシーバ1120rを有するフレーム要素1102を示す。内向きの突出部1150pは、場合により、フレーム要素1120に沿った所望の位置にタブ1150を保持し、上で参照した保持機能部の間の特定の保持力を超えると、係合解除され、そしてフレーム要素1120に沿ったタブ1150のさらなる摺動を(例えば、弁100の直径方向の拡張中に)可能にする。
【0257】
図46~52は、様々な例による人工弁の調整可能なフレーム2102を示す。調整可能なフレーム2102の特徴は、肺動脈弁導管、外科用又は経カテーテル僧帽弁、大動脈弁又は他の弁の修復、又は、所望に応じて非心臓用途を含む、様々な用途のいずれかで使用されうる。例えば、調整可能なフレーム2102の特徴は、上述の例のいずれかの人工弁100の支持構造102及び上述の例のいずれかの調整可能なフレーム1102とともに(例えば、肺動脈弁導管用途で)任意に使用される。所望ならば、調整可能なフレーム2102は、外科的手法による移植用に構成され、後に、より大きい直径に直径方向に調整され(例えば、経カテーテルバルーン技術を使用して)、そして第二のより大きい直径の人工弁(図示せず)は調整可能なフレーム2102内に埋め込まれることができる。さらに、調整可能なフレーム2102は、増大した直径に調整するように構成された関連する弁構造(図示せず)(例えば、上述の特徴のいずれかを備えた弁構造)を用いて拡張(直径方向に調整)されうる。
【0258】
図示のように、調整可能なフレーム2102は、第一のフレーム要素2120及び第二のフレーム要素2122を含む。第一のフレーム要素2120は、場合により、弁構造(図示せず)を支持しそしてそれに結合するように構成され、複数の分割交連ポスト2130を含む。幾つかの例において、分割交連ポスト2130は、第一のフレーム要素2120を塑性変形させ、第一のフレーム要素2120の直径を増大させる能力を提供しうる。しかしながら、そのような構成はまた、生理学的負荷下に第一のフレーム要素2120の圧縮に対して低い耐性をもたらすことができる。とにかく、様々な例において、弁構造を支持する第一のフレーム要素2120は直径方向に拡張可能であるが、動作中及び/又は直径方向の拡張後の直径方向の補強から利益を得ることができる。
【0259】
第二のフレーム要素2122は、場合により、圧縮に対する第一のフレーム要素2120の抵抗を強化するために、(例えば、フィルム材料又は他の材料の1つ以上の層を使用して)第一のフレーム要素2120に固定される。示されるように、第二のフレーム要素2122は、場合により、複数の選択的拡張機能部2140を含む。示されるように、選択的拡張機能部2140は、十分な拡張力がフレームに加えられたときに(例えば、バルーンカテーテルを使用して)、直径方向の拡張を可能にする頂点又は「A」形状を形成する。頂点又はA形状が拡張に伴って伸長又は拡大するときに、形状はより平坦になり、より長くなり、自然に、第二のフレーム要素2122に対する圧縮力に対してより耐性になる。次いで、これは第一フレーム要素2120を、第二のフレーム要素2122へのその接続(この接続は示されていないが、場合により、上述のようにフィルム又は所望に応じて他の手段を介して達成される)によって強化する。
【0260】
図47及び48は、波状又は正弦波形状の要素の形態の代替又は追加の選択的拡張機能部2150を示す。これらの選択的拡張機能部2150は、初期のより小さい直径でのさらなる圧縮に自然に抵抗する。特に、選択的拡張機能部2150は、さらなる圧縮を阻止するために、ボトムアウト又は自己制限する(例えば、選択的拡張機能部2150は互いに係合する表面を含む)。選択的拡張機能部2150のこの自己制限的属性は
図49に一般的に示されており、ここで、左側のスケッチは圧縮前の選択的拡張機能部2150の1つを示し、右側のスケッチは選択的拡張機能部2150の1つを示しており、自己制限的であり、さらなる直径方向の圧縮に対する自然なストップを提供する。直径方向に拡張するときに、選択的拡張機能部2150はまっすぐになることができる。まっすぐになるときに(又は起伏の程度を低減するときに)、選択的拡張機能部2150は、拡張した直径からの圧縮に対する抵抗が強化される。別の言い方をすれば、より直線的で波状の形状が少ないほど、圧縮による配置への垂直力が少なくなり、代わりに、選択的拡張機能部2150でより斜めの圧縮角度が得られる。
【0261】
図50~52は、高いアーチ又はオメガ形状の要素の形態の代替又は追加の選択的拡張機能部2160を示す。これらの選択的拡張機能部2160は、最初のより小さい直径でさらなる圧縮に自然に抵抗する。特に、選択的拡張機能部2160はまた、さらなる圧縮を阻止するために、ボトムアウト又は自己制限する(例えば、選択的拡張機能部2150は互いに係合する表面を含む)。示されるように、アーチ形状のベースは、第二のフレーム要素2122の圧縮を阻止するために接触する。選択的拡張機能部2160のアーチ形状の湾曲の比較的長い弧長は、より広い領域にわって応力/ひずみを広げるのを助けることができ、それにより疲労の影響に抵抗するのに役立つ。さらに、そのような分散応力/ひずみプロファイルは、アーチ又はオメガ形状の選択的拡張機能部2160の頂点を横切ってひずみ硬化を分散させることにより、直径方向の拡張の後に圧縮に抵抗するのに役立つことができる。
【0262】
図51~52は、選択的拡張機能部2160の追加の変形形態を示す。図示のように、補助拡張機能部2170は、選択的拡張機能部2160の部分の間に結合されうる。例えば、選択的拡張機能部2150(
図51)及び/又は選択的拡張機能部2160(
図52)と同様の形状の補助拡張機能部は、補助拡張機構部2170(例えば、アーチ形状の脚の間)に結合されうる。これらの補助拡張機能部2170は同様の方法で動作し、最初のより小さい直径での圧縮に抵抗し(例えば、自己係合による)、より大きい直径への拡張を可能にし(例えば、変形することにより)、次に、より大きい直径で圧縮に抵抗する(例えば、直線化による)。
【0263】
本開示の発明的特徴は、一般的に、及び、特定の実施形態の両方に関して上記で記載されてきた。本開示の範囲から逸脱することなく、実施形態において様々な修正及び変更を行うことができることは当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等形態の範囲内に入る限り、本発明の修正及び変形を網羅することが意図されている。
(態様)
(態様1)
1つ以上の主要弁尖、及び、
非アクティブ状態で格納される1つ以上の補助弁尖、
を含む、人工弁であって、
前記1つ以上の補助弁尖は、前記人工弁を直径方向に拡張したときにアクティブ状態に解放するように構成されている、人工弁。
(態様2)
前記1つ以上の補助弁尖は、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、折り畳み構成で解放可能に固定されており、人工弁を直径方向に拡張して前記補助弁尖をアクティブ状態に移行させるときに、前記折り畳み構成から解放されるように構成されている、態様1記載の人工弁。
(態様3)
少なくとも1つの主要弁尖は、第一の側部領域、第二の側部領域、及び、前記第一の側部領域と前記第二の側部領域の間に位置する中央領域を含み、そして、前記1つ以上の折り畳み部は、前記第一の側部領域、前記第二の側部領域及び前記中央領域の少なくとも1つに形成される、態様2記載の人工弁。
(態様4)
前記1つ以上の主要弁尖によって形成される前記1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される、態様2又は3記載の人工弁。
(態様5)
前記1つ以上の主要弁尖によって形成される前記1つ以上の折り畳み部は折り畳み構成で解放可能に固定され、その結果、前記主要弁尖により形成される前記折り畳み部は、人工弁に対して拡張力が加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、折り畳み構成から解放されるように構成されている、態様2~4のいずれか1項記載の人工弁。
(態様6)
前記1つ以上の主要弁尖は、隣接する主要弁尖の対を含み、前記主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は隣接する主要弁尖の対の間の交連領域に対応する位置に配置されている、態様2~5のいずれか1項記載の人工弁。
(態様7)
前記人工弁は、前記1つ以上の主要弁尖が結合されている支持構造を含む、先行の態様のいずれか1項記載の人工弁。
(態様8)
前記支持構造はチューブ状導管を含む、態様7記載の人工弁。
(態様9)
前記支持構造はフレームを含む、態様7又は8記載の人工弁。
(態様10)
前記1つ以上の補助弁尖は、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記支持構造の折り畳み部はそれぞれ、折り畳み構成で解放可能に固定され、そして前記人工弁を直径方向に拡張して前記補助弁尖をアクティブ状態に移行させるときに、折り畳み構成から解放されるように構成されている、態様7~9のいずれか1項記載の人工弁。
(態様11)
前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される、態様10記載の人工弁。
(態様12)
前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は折り畳み構成で解放可能に固定されており、その結果、前記支持構造によって形成される折り畳み部は前記人工弁に対して拡張力が加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、折り畳み構成から解放されるように構成されている、態様10又は11記載の人工弁。
(態様13)
前記1つ以上の主要弁尖は、隣接する主要弁尖の対を含み、前記支持構造によって形成される1つ以上の折り畳み部は前記隣接する主要弁尖の対の間の交連領域に対応する支持部分に沿った位置に配置されている、態様10~12のいずれか1項記載の人工弁。
(態様14)
前記主要弁尖は、分割可能な交連支持体に結合された隣接する主要弁尖の対を含み、さらに、前記補助弁尖の1つは前記分割可能な交連支持体に結合され、その結果、前記人工弁を直径方向に拡張して前記分割可能な交連支持体を分割するときに、前記補助弁尖を格納された非アクティブ状態から解放されたアクティブ状態に移行できる、先行の態様のいずれか1項記載の人工弁。
(態様15)
前記分割可能な交連支持体は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって、解放可能に一緒に固定されている、態様14記載の人工弁。
(態様16)
前記解放可能な交連支持体は、拡張力が前記人工弁に対して加えられたときに及び/又は長期間経過した後に、解放及び分割されるように構成されている、態様14又は15記載の人工弁。
(態様17)
前記人工弁は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径と、人工弁が直径方向に調整されるように構成される、前記第一の動作直径より大きい第二の動作直径を有し、さらに、前記1つ以上の主要弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を動作可能であり、その結果、前記主要弁尖はアクティブ状態に構成され、さらに、前記人工弁は、前記第二の動作直径に移行したときに、前記1つ以上の補助弁尖はアクティブ状態に移行し、その結果、前記補助弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置の間を移動するように動作可能であるように構成されている、先行の態様のいずれか1項記載の人工弁。
(態様18)
前記1つ以上の主要弁尖は、前記人工弁が前記第二の動作直径にあるときにアクティブ状態になるように構成されている、態様17記載の人工弁。
(態様19)
1つ以上の主要弁尖及び1つ以上の補助弁尖を含む弁構造を形成すること、
前記弁構造を支持構造に結合させること、及び、
前記1つ以上の補助弁尖が人工弁を直径方向に拡張するときにアクティブ状態に解放されるように構成されるようにして、前記1つ以上の補助弁尖を非アクティブ状態で格納すること、
を含む、人工弁を製造する方法。
(態様20)
前記人工弁は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径から、前記第一の動作直径よりも大きい第二の動作直径に移行するように構成され、さらに、前記1つ以上の主要弁尖は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を移動するように動作可能であり、その結果、前記主要弁尖は人工弁が第一の動作直径にあるときにアクティブ状態に構成され、さらに、前記人工弁は、前記第二の動作直径に移行するときに、前記1つ以上の補助弁尖が非アクティブ状態からアクティブ状態に移行し、その結果、前記1つ以上の補助弁尖がそれぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置の間を移動するように動作可能であるように構成されている、態様19記載の方法。
(態様21)
前記1つ以上の補助弁尖を非アクティブ状態で格納することは、前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部、前記人工弁の支持構造又はその両方に前記1つ以上の補助弁尖を格納することを含む、態様19又は20記載の方法。
(態様22)
前記1つ以上の補助弁尖を非アクティブ状態で格納することは、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせを使用して、前記1つ以上の折り畳み部を折り畳み構成で解放可能に固定することをさらに含む、態様21記載の方法。
(態様23)
人工弁が埋め込まれるように構成される第一の動作直径から、前記第一の動作直径より大きい第二の動作直径に人工弁を移行させることを含む、人工弁を直径方向に調整する方法であって、前記第一の動作直径は、人工弁の1つ以上の主要弁尖を含み、前記弁尖は開位置と閉位置との間を移動して、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止することができるように動作可能であり、その結果、前記主要弁尖は、人工弁が第一の動作直径にあるときにアクティブ状態になるように構成され、前記第一の動作直径は、人工弁の1つ以上の補助弁尖をさらに含み、前記補助弁尖は前記補助弁尖が弁を通る流れを阻止するように動作できない非アクティブ状態で格納され、そして前記第二の動作直径は1つ以上の補助弁尖を含み、前記1つ以上の補助弁尖は非アクティブ状態からアクティブ状態に移行されて、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように1つ以上の補助弁尖が開位置と閉位置との間を移動するように動作可能である、方法。
(態様24)
前記第一の動作直径において、前記1つ以上の補助弁尖は前記1つ以上の主要弁尖により形成される1つ以上の折り畳み部によって非アクティブ状態で格納され、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、折り畳み構成で解放可能に固定され、人工弁を直径方向に拡張して1つ以上の補助弁尖をアクティブ状態に移行するときに、折り畳み構成から解放されるように構成されており、さらに、人工弁を前記第一の動作直径から前記第二の動作直径に移行させることは、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部を解放することを含む、態様23記載の方法。
(態様25)
前記1つ以上の主要弁尖の少なくとも1つは、第一の側部領域、第二の側部領域、及び、前記第一の側部領域と前記第二の側部領域との間に位置する中央領域を含み、前記第一の動作直径において、前記主要弁尖の1つ以上の折り畳み部は、前記第一の側部領域、前記第二の側部領域及び前記中央領域の少なくとも1つにおいて形成される、態様24記載の方法。
(態様26)
前記1つ以上の弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は、コーティング、接着剤、サーマルボンド、メカニカルファスナ又はそれらの組み合わせによって折り畳み構成で解放可能に固定される、態様24記載の方法。
(態様27)
前記1つ以上の主要弁尖によって形成される1つ以上の折り畳み部は、人工弁に対して拡張力を加えることによって及び/又は患者の体内で長期間経過した後に折り畳み構成から解放される、態様24記載の方法。
(態様28)
前記1つ以上の主要弁尖は、分割可能な交連支持体に結合された隣接する主要弁尖の対を含み、さらに、前記補助弁尖の1つは前記分割可能な交連支持体に結合されており、方法は、前記交連支持体に結合された補助弁尖を、前記分割可能な交連支持体を分割することによって、格納された非アクティブ状態から、解放されたアクティブ状態に移行させることをさらに含む、態様24記載の方法。
(態様29)
1つ以上の弁尖を含み、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径を弁が画定するときに弁を通る流体流に曝され、前記収容部分は弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径を画定するときに、非収容性となりそして弁を通る流体流に曝される、人工弁。
(態様30)
上流端及び下流端を画定する支持構造をさらに含み、前記弁構造は、前記弁構造が前記下流端から前記上流端への流れを阻止しながら、前記上流端で入って前記下流端から出ていく流れを可能にするように構成されるように、前記支持構造内に配置されている、態様29記載の人工弁。
(態様31)
前記支持構造は、収容部分が格納される圧縮層を含み、前記圧縮層は、前記収容部分が前記圧縮層から露出されるように、前記第一の直径から前記第二の直径への人工弁の拡張時に崩潰されるように構成されている、態様30記載の人工弁。
(態様32)
前記支持構造は、内層、外層、及び、前記内層と前記外層との間に配置される、圧縮可能な空間を画定する圧縮層を含み、前記内層は、半径方向拡張力下に前記圧縮層に対して外向きに拡張し、一方、前記圧縮層が半径方向に崩潰されるように前記外層は外向きの変形に抵抗するように構成されている、態様31記載の人工弁。
(態様33)
前記圧縮層は1つ以上のバイアス要素を含む、態様31又は32記載の人工弁。
(態様34)
前記圧縮層は圧縮性材料を含む、態様31~33のいずれか1項記載の人工弁。
(態様35)
前記収容部分は、前記第一の直径で前記支持構造に解放可能に固定され、前記弁構造が前記第二の直径に移行したときに前記支持構造から解放されるように構成されている、態様30記載の人工弁。
(態様36)
前記収容部分は、前記第一の直径で前記非収容部分に解放可能に固定され、前記弁構造が前記第二の直径に移行したときに解放されるように構成されている、態様29記載の人工弁。
(態様37)
1つ以上の弁尖を含む弁構造を形成すること、及び、
前記弁構造を支持構造内に配置することを含む、人工弁を製造する方法であって、
前記弁構造は前記支持構造内に配置され、前記弁構造は、上流端から下流端への流れを阻止しながら、下流端から上流端への流れを可能にするように構成され、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径を弁が画定するときに弁を通る流体流に曝され、前記収容部分は、弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径に移行するときに、非収容性となり、弁を通る流体流に曝されるように構成されている、方法。
(態様38)
前記支持構造の圧縮層内に前記収容部分を格納することを含み、前記圧縮層は、前記収容部分が前記圧縮層から露出されるように、前記第一の直径から前記第二の直径への人工弁の拡張時に崩潰されるように構成されている、態様37記載の方法。
(態様39)
圧縮層が内層と外層との間に位置して圧縮性空間を画定するように、内層及び外層とともに支持構造を提供することをさらに含み、前記内層は、半径方向拡張力下に圧縮層に対して外向きに拡張し、一方、前記外層は外向きの変形に抵抗して、その結果、前記圧縮層は半径方向に崩潰されるように構成されている、態様38記載の方法。
(態様40)
前記圧縮層は、前記内層と前記外層との間の間隔を維持する1つ以上のバイアス要素を含む、態様39記載の方法。
(態様41)
前記圧縮層は圧縮性材料を含む、態様38~40のいずれか1項記載の方法。
(態様42)
前記弁構造が前記第二の直径に移行されるときに、前記収容部分が前記支持構造から解放されるように構成されるように、前記収容部分を前記第一の直径で前記支持構造に解放可能に固定することをさらに含む、態様38記載の方法。
(態様43)
支持構造、及び、
前記支持構造に結合された弁構造、
を含む、人工弁であって、
前記弁構造は、
1つ以上の主要弁尖、及び、
前記主要弁尖に隣接する1つ以上の二次弁尖を含み、
ここで、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径に人工弁があるときに、前記主要弁尖は、人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように機能し、前記二次弁尖は、人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように機能せず、
前記人工弁は、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に移行されるように構成されており、そして、
前記人工弁は、前記人工弁が第二の状態に移行された後に、前記主要弁尖及び前記二次弁尖が前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように機能するように構成されている、人工弁。
(態様44)
支持構造、及び、
前記支持構造に結合された弁構造、
を含む、人工弁であって、
前記弁構造は、
中央領域及び前記中央領域の両側に2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記人工弁が、前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに、前記中央領域はアクティブになるように構成され、前記2つの側部領域は非アクティブになるように構成されており、その結果、前記弁構造は、前記第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、さらに、前記人工弁が、前記人工弁が前記第一の直径より大きい第二の直径にあるときに、前記中央領域及び前記2つの側部領域はアクティブになるように構成されており、その結果、前記弁構造は前記第二の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する、人工弁。
(態様45)
前記2つの側部領域が非アクティブになるように、前記2つの側部領域は解放可能に折り畳まれている、態様44記載の人工弁。
(態様46)
前記支持構造は内面を有する導管を含み、さらに、前記2つの側部領域は前記2つの側部領域が非アクティブであるように前記導管の内面に結合され、そしてさらに、前記2つの側部領域は人工弁が前記第二の直径に拡張されるときに、前記導管の内面から解放可能である、態様44記載の人工弁。
(態様47)
弁構造を支持構造に結合することを含む、人工弁を製造する方法であって、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径に前記人工弁があるときに、前記中央領域はアクティブであるように構成され、前記2つの側部領域は非アクティブであるように構成され、その結果、前記弁構造は前記第一の直径で前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、さらに、前記人工弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にあるときに、前記中央領域及び前記2つの側部領域はアクティブになるように構成され、その結果、前記弁構造は前記第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、方法。
(態様48)
前記2つの側部領域は非アクティブ状態で折り畳まれる、態様47記載の方法。
(態様49)
前記支持構造は内面を有する導管を含み、前記方法は、前記2つの側部領域を折り畳み、前記2つの側部領域を前記導管の内面に結合することをさらに含み、その結果、人工弁が前記第二の直径に拡張されたときに前記2つの側部領域は前記導管から解放可能である、態様47記載の方法。
(態様50)
支持構造、及び、
前記支持構造に結合された弁構造を含む、人工弁であって、
前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記中央領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、前記オーバーラッピング領域は、前記中央部分が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は、前記第一の直径より大きい第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、人工弁。
(態様51)
支持構造を弁構造に結合することを含む、人工弁を製造する方法であって、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記中央領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、前記オーバーラッピング領域は前記中央部分が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は前記第一の直径より大きい第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、方法。
(態様52)
支持構造、及び、
前記支持構造に結合された弁構造を含む、人工弁であって、
前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記側部領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は、前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作し、そして前記オーバーラッピング領域は前記側部領域が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は、前記第一の直径より大きい第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、人工弁。
(態様53)
支持構造を弁構造に結合することを含む、人工弁を製造する方法であって、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側の2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記側部領域は解放可能に折り畳まれてオーバーラッピング領域を画定し、その結果、前記弁構造は前記人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径で人工弁を通る第一の方向への流れを阻止しそして第二の方向への流れを可能にするように動作し、そして前記オーバーラッピング領域は前記側部領域が展開されるように解放可能であり、そして前記弁構造は前記第一の直径より大きい第二の直径で前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、方法。
(態様54)
第一の弁尖構成要素、及び、
前記第一の弁尖構成要素と少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を有するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素、
を含む、人工弁であって、
前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、そして、
前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、人工弁の直径が増加されるときに、互いに摺動して前記オーバーラップ領域の前記幅を低減することにより前記人工弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が第二のより大きい直径にあるときに、前記第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で前記人工弁を通る流体流を阻止する、人工弁。
(態様55)
前記第一の弁尖構成要素は前記第一の弁尖構成要素の側部領域に切り抜きを含み、前記第一の弁尖構成要素の直径方向の拡張を支援する、態様54記載の人工弁。
(態様56)
前記第二の弁尖構成要素は前記第一の弁尖構成要素の側部領域における切り抜きにオーバーラッピングする、態様55記載の人工弁。
(態様57)
前記第二の弁尖構成要素は前記第一の弁尖構成要素の下流に位置する、態様54~56のいずれか1項記載の人工弁。
(態様58)
前記第一の弁尖構成要素の下流に配置されそしてそれと少なくとも部分的にオーバーラッピングする別の第二の弁尖構成要素をさらに含む、態様54~57のいずれか1項記載の人工弁。
(態様59)
支持構造をさらに含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は前記支持構造に結合されている、態様54~58のいずれか1項記載の人工弁。
(態様60)
支持構造を弁構造に結合することを含む、人工弁を製造する方法であって、
前記弁構造は、
第一の弁尖構成要素、及び、
前記第一の弁尖構成要素に少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を有するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素、
を含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、そして、
前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、人工弁の直径が増加されるときに互いに摺動して前記オーバーラップ領域の前記幅を低減することにより前記人工弁が前記第一の直径よりも大きい第二の直径にあるときに、互いに動作可能に係合するように構成されており、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁が第二のより大きい直径にあるときに、前記第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で前記人工弁を通る流体流を阻止する、方法。
(態様61)
互いに摺動可能に係合する複数のフレーム要素を含む直径方向に調整可能なフレーム、及び、
前記直径方向に調整可能なフレームに結合された複数の弁尖、
を含む、人工弁であって、
各弁尖は、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径に前記調整可能なフレームがあるときに、格納された弁尖材料が非アクティブ状態で格納されるように、フレーム要素のそれぞれ1つに固定され、
各弁尖は、前記弁尖が、第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように第一の直径で第一のアクティブサイズを画定し、
前記調整可能なフレームは、複数のフレーム要素を相互に摺動させて、直径方向に調整可能なフレームを直径方向に拡大することにより、前記第一の直径より大きい第二の直径に移行可能であり、その結果、格納された弁尖材料は、調整可能なフレームが前記第二の直径に直径方向に拡大されるときに、各弁尖のアクティブサイズを第二のアクティブサイズに拡大するように繰り出され、そしてその結果、各弁尖は前記第二のアクティブサイズで前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止する、人工弁。
(態様62)
前記複数のフレーム要素のそれぞれは、前記複数のフレーム要素の別の1つを摺動可能に係合するためのタブを含む、態様61記載の人工弁。
(態様63)
前記フレーム要素のそれぞれは、上部レール、下部レール、弁尖繰り出し縁支持体、主要弁尖縁支持体及び二次弁尖縁支持体を含む、態様61又は62記載の人工弁。
(態様64)
各弁尖は、前記複数のフレーム要素の対応する1つに固定され、各弁尖は、前記複数のフレーム要素の対応する1つの弁尖繰り出し縁支持体及び主要弁尖縁支持体に固定され、その結果、前記複数のフレーム要素の対応する1つの主要弁尖縁支持体は弁尖の第一の動作縁を画定するように機能し、そして前記複数のフレーム要素のうちの別の1つの二次弁尖縁支持体は、弁尖の前記第一の動作縁の反対側にある弁尖の第二の動作縁を画定するように機能する、態様63記載の人工弁。
(態様65)
前記フレーム要素は軸対称である、態様61~64のいずれか1項記載の人工弁。
(態様66)
前記直径方向に調整可能なフレームは、前記調整可能なフレームの1つ以上の予め選択された直径で前記複数のフレーム要素の相対的な摺動を制限するストップとして作用するように構成された保持機能部を含む、態様61~65のいずれか1項記載の人工弁。
(態様67)
複数の調整可能なフレーム要素が互いに対して摺動可能であり、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径から、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に調整可能なフレームの直径を調整するように、調整可能なフレームの複数の調整可能なフレーム要素を一緒に固定すること、及び、
複数の弁尖を直径方向に調整可能なフレームに結合することを含む、人工弁を製造する方法であって、各弁尖は前記フレーム要素の対応する1つに固定され、その結果、格納される弁尖材料は、前記調整可能なフレームが第一の直径にあるときに非アクティブ状態で格納され、そして各弁尖は、前記第一の直径で第一のアクティブサイズを画定し、その結果、前記弁尖は、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止し、その結果、前記複数のフレーム要素を互いに摺動させることによって前記調整可能なフレームを前記第二の直径に移行するときに、格納された弁尖材料は繰り出されて、各弁尖のアクティブサイズを、各弁尖が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止する第二のアクティブサイズに拡大する、方法。
(態様68)
前記複数のフレーム要素のそれぞれはタブを含み、さらに、調整可能なフレームの複数の調整可能なフレーム要素を一緒に固定することは、前記調整可能なフレーム要素を前記タブによって一緒に摺動可能に結合することをさらに含む、態様67記載の方法。
(態様69)
前記フレーム要素のそれぞれは、上部レール、下部レール、弁尖繰り出し縁支持体、主要弁尖縁支持体及び二次弁尖縁支持体を含み、
各弁尖を前記フレーム要素の対応する1つに固定するようにして、複数の弁尖を前記直径方向に調整可能なフレームに結合することは、各弁尖が前記複数のフレーム要素の対応する1つの弁尖繰り出し縁支持体及び主要弁尖縁支持体に固定されるように、前記複数のフレーム要素の対応する1つに各弁尖を固定すること含み、前記複数のフレーム要素の対応する1つの主要弁尖縁支持体は弁尖の第一の動作縁を画定するように機能し、前記複数のフレーム要素の別の1つの二次弁尖縁支持体は弁尖の前記第一の動作縁の反対側にある弁尖の第二の動作縁を画定するように機能する、態様67又は68記載の方法。
(態様70)
前記直径方向に調整可能なフレームは保持機能部を含み、方法はさらに、前記直径方向に調整可能なフレームの前記保持機能部を係合させて、前記調整可能なフレームの1つ以上の予め選択された直径での前記複数のフレーム要素の相対的な摺動を制限するストップとして作用させることを含む、態様67~69のいずれか1項記載の方法。
(態様71)
弁構造を支持するように構成された第一の直径方向に調整可能なフレーム要素、及び、
前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素に結合された第二の直径方向に調整可能なフレーム要素を含む、人工弁であって、
前記第二の直径方向に調整可能なフレーム要素は、人工弁が埋め込まれるように構成された第一の直径での圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強、及び、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に前記第一の調整可能なフレーム要素を直径方向に拡張した後の圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強のための選択的拡張機能部を含む、人工弁。
(態様72)
前記選択的拡張機能部は、前記第一の直径での圧縮時に自己係合するように構成されている、態様71記載の人工弁。
(態様73)
前記選択的拡張機能部は前記第一の直径で波状形状を有し、そして前記第二の直径で、よりまっすぐで、波状の少ない形状を有する、態様71又は72記載の人工弁。
(態様74)
第一の直径方向に調整可能なフレーム要素を第二の直径方向に調整可能なフレーム要素に結合することを含む、人工弁を製造する方法であって、前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素は弁構造を支持するように構成されており、そして前記第二の直径方向に調整可能なフレーム要素は、人工弁が埋め込まれるように構成された第一の直径での圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強、及び、第二の直径まで前記第一のフレーム要素を直径方向に拡張した後の圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強のための選択的拡張機能部を含む、方法。
(態様75)
前記選択的拡張機能部は前記第一の直径での圧縮時に自己係合するように構成されている、態様74記載の方法。
(態様76)
前記選択的拡張機能部は前記第一の直径で波状形状を有し、そして前記第二の直径で、よりまっすぐで、波状の少ない形状を有する、態様74又は75記載の方法。
(態様77)
アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、前記第一の弁構造が第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されている、より小さい第一の人工弁、及び、
非アクティブ状態で、前記より小さい第一の人工弁の第一の内直径より大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できない、より大きい第二の人工弁、
を含む、人工弁であって、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定されており、その結果、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁から解放されそして取り外され、第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されるアクティブ状態に前記第二の弁構造を移行させるように構成されている、人工弁。
(態様78)
前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は裏返されそして前記より大きい第二の人工弁の内側から剥がされるように構成されている、態様77記載の人工弁。
(態様79)
前記より大きい第二の人工弁は、支持層及び前記支持層の内部に配置された中間層を含み、前記中間層は前記より小さい第一の人工弁の第一の支持構造に解放可能に結合されている、態様77又は78のいずれか1項記載の人工弁。
(態様80)
前記中間層は前記第二の弁構造の格納部分を保持するように構成されており、その結果、前記第二の弁構造は、前記より小さい第一の弁の第一の内直径に近い初期内直径で初期的に動作するように構成されている、態様79記載の人工弁。
(態様81)
前記中間層は圧縮可能及び/又は経時的に取り外し可能であり、前記第二の弁構造が動作する初期内直径を、前記第二の弁構造の格納部分を解放することにより前記第二の内直径へ増大させる、態様80記載の人工弁。
(態様82)
より大きい第二の人工弁内により小さい第一の人工弁を固定することを含む、人工弁を製造する方法であって、前記より小さい第一の人工弁は、アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、その結果、前記第一の弁構造は、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にし、反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成され、前記より大きい第二の人工弁は、前記より小さい第一の人工弁の第一の内直径よりも大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造は、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できないように非アクティブ状態にあり、
前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は前記より大きい第二の人工弁から解放可能及び取り外し可能であり、前記第二の弁構造を非アクティブ状態から、前記第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されているアクティブ状態に移行させる、方法。
(態様83)
前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は裏返され、前記より大きい第二の人工弁の内部から剥がされるように構成されている、態様82記載の人工弁を製造する方法。
(態様84)
前記より大きい第二の人工弁は、支持層及び前記支持層の内部に配置された中間層を含み、方法は、前記中間層を前記より小さい第一の人工弁の第一の支持構造に解放可能に結合することをさらに含む、態様82又は83記載の人工弁を製造する方法。
(態様85)
前記中間層は前記第二の弁構造の格納部分を保持し、その結果、前記第二の弁構造は前記より小さい第一の弁の第一の内直径に近い初期内直径で初期的に動作するように構成されている、態様84記載の人工弁を製造する方法。
(態様86)
前記中間層は圧縮可能及び/又は経時的に取り外し可能であり、前記第二の弁構造が動作する初期内直径を、前記第二の弁構造の格納部分を解放することにより第二の内直径へ増大させる、態様85記載の人工弁を製造する方法。
(態様87)
直径方向に調整可能な人工弁を形成する方法であって、前記人工弁の弁構造は接合するように構成された初期最大直径で人工弁を製造すること、次いで、人工弁が埋め込まれるように構成された、より小さい内直径に、前記人工弁を直径方向に圧縮することを含み、その結果、前記人工弁の内直径は減少し、前記人工弁の弁構造の一部は前記人工弁の内面に可逆的に付着され、前記人工弁の内面に付着されていない弁構造の部分は、人工弁が埋め込まれるように構成される、より小さい直径で動作可能に接合するように構成されている、方法。
(態様88)
流入端及び流出端を有する支持構造、ここで、前記支持構造は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径から、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に直径方向に調整されるように構成されており、前記支持構造は、ベース、第一の脚、第二の脚、第一の交連支持体及び第二の交連支持体を画定する支持部分を含む、及び、
前記支持構造内に配置され、前記支持構造の支持部分に結合された弁構造、ここで、前記弁構造は、前記支持構造が第一の直径にあるときに、第一の方向で人工弁を通る流れを可能にし、一方、前記第一の方向と反対方向の第二の方向で人工弁を通る流れを阻止するように構成されており、そして前記支持構造が第二の直径にあるときに、前記弁構造は前記支持構造の支持部分に結合される弁尖の部分に対応する取り付けゾーンを各々有する1つ以上の弁尖を含み、各弁尖は、ベース、自由縁、第一の交連領域、第二の交連領域及び腹領域を画定し、各弁尖は、前記自由縁が前記支持構造の第一の直径及び第二の直径の両方で接合するように構成されている、
を含む、人工弁。
(態様89)
各弁尖は、前記支持構造の直径が増加するときに、前記弁構造の全高の低減に対応するのに十分な腹領域の材料で構成されている、態様88記載の人工弁。
(態様90)
前記支持構造は導管部分をさらに含み、さらに、前記支持部分は前記導管部分よりも直径方向の調整に対してより耐性があり、その結果、前記支持構造の直径方向の調整の間に、前記支持構造の変形は前記導管部分で優先的に発生する、態様88又は89記載の人工弁。
(態様91)
前記支持部分は、1つ以上の耐性領域及び1つ以上の変形領域を含み、前記変形領域は、前記支持構造の直径方向の調整の間の優先的な拡張が前記支持部分の1つ以上の変形領域で優先的に発生するように前記変形領域に対して比較的に耐性が低減されている、態様88~90のいずれか1項記載の人工弁。
(態様92)
前記1つ以上の耐性領域は前記1つ以上の変形領域よりもクリープに対してより耐性がある、態様91記載の人工弁。
(態様93)
前記1つ以上の耐性領域は、前記1つ以上の変形領域と比較して変形に対する耐性を高めるためのコーティング、表面処理、補強要素又はそれらの組み合わせを含む、態様91又は92記載の人工弁。
(態様94)
支持構造内に弁構造を配置すること、ここで、前記支持構造は流入端及び流出端を有し、かつ、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径から、前記第一の直径より大きい第二の直径に、直径方向に調整されるように構成されており、前記支持構造は、ベース、第一の脚、第二の脚、第一の交連支持体及び第二の交連支持体を画定する支持部分を含む、及び、
前記弁構造を前記支持構造の支持部分に結合すること、その結果、前記弁構造は、前記支持構造が第一の直径にあるときに、第一の方向で人工弁を通る流れを可能にし、一方で、前記第一の方向と反対の方向の第二の方向で人工弁を通る流れを阻止するように構成され、そして、前記支持構造が第二の直径にあるときに、前記弁構造は前記支持構造の支持部分に結合された弁尖の部分に対応する取り付けゾーンをそれぞれ有する1つ以上の弁尖を含み、各弁尖は、ベース、自由縁、第一の交連領域、第二の交連領域及び腹領域を画定し、そして各弁尖は、前記自由縁が前記支持構造の第一の直径及び第二の直径の両方で接合するように構成されている、
を含む、人工弁を製造する方法。
(態様95)
各弁尖は、前記支持構造の直径が増加するときに、前記弁構造の全高の低減に対応するのに十分な腹領域の材料で構成されるように前記支持構造に結合される、態様94記載の方法。
(態様96)
前記支持構造は導管部分をさらに含み、さらに、前記支持部分は前記導管部分よりも直径方向の調整に対してより耐性があり、その結果、前記支持構造の直径方向の調整の間に、前記支持構造の変形は前記導管部分で優先的に発生する、態様94又は95記載の方法。
(態様97)
前記支持部分は1つ以上の耐性領域及び1つ以上の変形領域を含み、前記変形領域は、前記支持構造の直径方向の調整の間の優先的な拡張が前記支持部分の1つ以上の変形領域で優先的に発生するように前記変形領域に対して比較的に耐性が低減されている、態様94~96のいずれか1項記載の方法。
(態様98)
前記1つ以上の耐性領域は前記1つ以上の変形領域よりもクリープに対する耐性が高い、態様97記載の方法。
(態様99)
前記1つ以上の耐性領域は、前記1つ以上の変形領域と比較して変形に対する耐性を高めるためのコーティング、表面処理、補強要素又はそれらの組み合わせを含む、態様97又は98記載の方法。
(態様100)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は1つ以上の主要弁尖及び非アクティブ状態で格納された1つ以上の補助弁尖を含む、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定すること、
を含む、方法。
(態様101)
患者の体内に埋め込まれた人工弁を、第一のアクティブ直径から、1つ以上の補助弁尖がアクティブ状態に解放されるように、第二のより大きいアクティブ直径へと直径方向に調整することをさらに含む、態様100記載の方法。
(態様102)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は1つ以上の弁尖を含み、前記弁尖は収容部分及び非収容部分を画定し、前記非収容部分は、前記人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径を前記弁が画定するときに前記弁を通る流体流に曝され、前記収容部分は、前記人工弁を前記第一の直径よりも大きい第二の直径に拡張したときに、非収容になるように解放され、そして前記弁を通る流体流に曝される、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様103)
患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から、前記収容部分が解放されそして前記弁を通る流体流に曝されるように第二の直径へと直径方向に調整することをさらに含む、態様102記載の方法。
(態様104)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は支持構造及び前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、1つ以上の主要弁尖、及び、前記主要弁尖に隣接する1つ以上の二次弁尖を含み、前記主要弁尖は、前記人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように機能し、そして前記二次弁尖は、前記人工弁が埋め込まれる第一のアクティブ直径に人工弁があるときに前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように機能しない、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様105)
患者に埋め込まれた人工弁を第一のアクティブ直径から第二のより大きい第二のアクティブ直径へと直径方向に調整する工程をさらに含み、その結果、前記人工弁が第二のより大きいアクティブ直径に移行した後に、前記主要弁尖及び前記二次弁尖は前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように機能する、態様104記載の方法。
(態様106)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は支持構造及び前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記人工弁が第一の直径にあるときに、前記中央領域はアクティブであるように構成され、前記2つの側部領域は非アクティブになるように構成されており、その結果、前記弁構造は、前記第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様107)
患者に埋め込まれた人工弁を第一の直径から第二のより大きい直径に直径方向に調整することをさらに含み、その結果、前記中央領域及び前記2つの側部領域は、前記第二の直径でアクティブであり、前記弁構造は、前記第二のより大きい直径で前記人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、態様106記載の方法。
(態様108)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は支持構造及び前記支持構造に結合された弁構造を含み、前記弁構造は、中央領域及び前記中央領域の両側にある2つの側部領域を含む1つ以上の弁尖を含み、前記中央領域は、オーバーラッピング領域を画定するように解放可能に折り畳まれ、その結果、前記弁構造は、人工弁が埋め込まれる第一の直径で人工弁を通る第一の方向の流れを阻止しそして第二の方向の流れを可能にするように動作する、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様109)
患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から第二のより大きい直径へと直径方向に調整することをさらに含み、前記中央領域のオーバーラッピング領域は解放されて展開され、そして前記弁構造は、前記第二の直径で人工弁を通る前記第一の方向の流れを阻止しそして前記第二の方向の流れを可能にするように動作する、態様108記載の方法。
(態様110)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、第一の弁尖構成要素、及び、前記第一の弁尖構成要素と少なくとも部分的にオーバーラッピングして、ある幅を有するオーバーラップ領域を画定する第二の弁尖構成要素を含み、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は人工弁が埋め込まれる第一の直径で互いに動作可能に係合して、第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止し、そして前記人工弁が前記第一の直径より大きい第二の直径にあるときに、より小さい程度にオーバーラッピングするように構成される、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様111)
患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から前記第二の直径に直径方向に調整することを含み、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記人工弁の直径が増加するときに、互いに対して摺動して、前記オーバーラップ領域の前記幅を低減することにより、前記第二の直径で互いに動作可能に係合したままであり、その結果、前記第一の弁尖構成要素及び前記第二の弁尖構成要素は、前記第二のより大きい直径で前記第一の方向に前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向に前記人工弁を通る流体流を阻止する、態様110記載の方法。
(態様112)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、互いに摺動可能に係合する複数のフレーム要素を含む直径方向に調整可能なフレーム、及び、前記直径方向に調整可能なフレームに結合された複数の弁尖を含み、各弁尖は、前記フレーム要素のそれぞれ1つに固定されており、その結果、格納される弁尖材料は、前記調整可能なフレームが、前記人工弁が埋め込まれる第一の直径にあるときに非アクティブ状態で格納され、各弁尖は、前記弁尖が第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように前記第一の直径で第一のアクティブサイズを画定する、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様113)
患者に埋め込まれた人工弁を前記第一の直径から第二のより大きい直径に直径方向に調整することをさらに含み、その結果、前記複数のフレーム要素は前記直径方向に調整可能なフレームを直径方向に拡大するように互いに対して摺動し、その結果、格納された弁尖材料は、前記調整可能なフレームが前記第二の直径に直径方向に拡大されるときに、各弁尖のアクティブサイズを第二のアクティブサイズに拡大するように繰り出され、そして、各弁尖は、前記第二のアクティブサイズにおいて、前記第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で前記人工弁を通る流体流を阻止する、態様112記載の方法。
(態様114)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、前記第一の弁構造が第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されている、より小さい第一の人工弁、及び、非アクティブ状態で、前記より小さい第一の人工弁の前記第一の内直径より大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できない、より大きい第二の人工弁を含み、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定されている、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様115)
前記より小さい第一の人工弁を前記より大きい第二の人工弁から解放しそして取り外し、前記第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するアクティブ状態に第二の弁構造を移行させることにより、患者に埋め込まれた人工弁を第一のアクティブ直径から第二のより大きいアクティブ直径に直径方向に調整することをさらに含む、態様114記載の方法。
(態様116)
経時的な直径の変化の影響を受けやすい患者の体導管の治療方法であって、
体導管の治療部位に人工弁をデリバリーすること、ここで、前記人工弁は、それぞれ人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を移動して動作可能である人工弁の1つ以上の主要弁尖を含む第一の動作直径を有し、その結果、前記主要弁尖は前記人工弁が第一の動作直径にあるときにアクティブ状態に構成され、前記第一の動作直径は人工弁の1つ以上の補助弁尖をさらに含み、前記補助弁尖は、補助弁尖が前記弁を通る流れを阻止するように動作できない非アクティブ状態で格納される、及び、
前記人工弁を前記治療部位に固定することを含む、方法。
(態様117)
患者に埋め込まれた人工弁を第二の動作直径へと直径方向に調整することをさらに含み、1つ以上の補助弁尖が非アクティブ状態からアクティブ状態に移行されることを含み、前記1つ以上の補助弁尖は、それぞれ前記人工弁を通る流れを可能にしそして阻止するように開位置と閉位置との間を移動するように動作可能である、態様116記載の方法。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに摺動可能に係合する複数のフレーム要素を含む直径方向に調整可能なフレーム、及び、
前記直径方向に調整可能なフレームに結合された複数の弁尖、
を含む、人工弁であって、
各弁尖は、人工弁が埋め込まれるように構成されている第一の直径に前記調整可能なフレームがあるときに、格納された弁尖材料が非アクティブ状態で格納されるように、フレーム要素のそれぞれ1つに固定され、
各弁尖は、前記弁尖が、第一の方向で前記人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように第一の直径で第一のアクティブサイズを画定し、
前記調整可能なフレームは、複数のフレーム要素を相互に摺動させて、直径方向に調整可能なフレームを直径方向に拡大することにより、前記第一の直径より大きい第二の直径に移行可能であり、その結果、格納された弁尖材料は、調整可能なフレームが前記第二の直径に直径方向に拡大されるときに、各弁尖のアクティブサイズを第二のアクティブサイズに拡大するように繰り出され、そしてその結果、各弁尖は前記第二のアクティブサイズで前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止する、人工弁。
【請求項2】
前記複数のフレーム要素のそれぞれは、前記複数のフレーム要素の別の1つを摺動可能に係合するためのタブを含む、請求項1記載の人工弁。
【請求項3】
前記フレーム要素のそれぞれは、上部レール、下部レール、弁尖繰り出し縁支持体、主要弁尖縁支持体及び二次弁尖縁支持体を含む、請求項1又は2記載の人工弁。
【請求項4】
各弁尖は、前記複数のフレーム要素の対応する1つに固定され、各弁尖は、前記複数のフレーム要素の対応する1つの弁尖繰り出し縁支持体及び主要弁尖縁支持体に固定され、その結果、前記複数のフレーム要素の対応する1つの主要弁尖縁支持体は弁尖の第一の動作縁を画定するように機能し、そして前記複数のフレーム要素のうちの別の1つの二次弁尖縁支持体は、弁尖の前記第一の動作縁の反対側にある弁尖の第二の動作縁を画定するように機能する、請求項3記載の人工弁。
【請求項5】
前記フレーム要素は軸対称である、請求項1~4のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項6】
前記直径方向に調整可能なフレームは、前記調整可能なフレームの1つ以上の予め選択された直径で前記複数のフレーム要素の相対的な摺動を制限するストップとして作用するように構成された保持機能部を含む、請求項1~5のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項7】
弁構造を支持するように構成された第一の直径方向に調整可能なフレーム要素、及び、
前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素に結合された第二の直径方向に調整可能なフレーム要素を含む、人工弁であって、
前記第二の直径方向に調整可能なフレーム要素は、人工弁が埋め込まれるように構成された第一の直径での圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強、及び、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素を直径方向に拡張した後の圧縮に対する前記第一の直径方向に調整可能なフレーム要素の補強のための選択的拡張機能部を含む、人工弁。
【請求項8】
前記選択的拡張機能部は、前記第一の直径での圧縮時に自己係合するように構成されている、請求項7記載の人工弁。
【請求項9】
前記選択的拡張機能部は前記第一の直径で波状形状を有し、そして前記第二の直径で、よりまっすぐで、波状の少ない形状を有する、請求項7又は8記載の人工弁。
【請求項10】
アクティブ状態で、第一の内直径を有し、第一の支持構造及び第一の弁構造を含み、前記第一の弁構造が第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されている、より小さい第一の人工弁、及び、
非アクティブ状態で、前記より小さい第一の人工弁の第一の内直径より大きい第二の内直径を有し、第二の支持構造及び第二の弁構造を含み、前記第二の弁構造が人工弁を通る流体流を阻止するように動作できない、より大きい第二の人工弁、
を含む、人工弁であって、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定されており、その結果、前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁から解放されそして取り外され、第二の弁構造が前記第一の方向で人工弁を通る流体流を可能にしそして前記反対方向の第二の方向で人工弁を通る流体流を阻止するように構成されるアクティブ状態に前記第二の弁構造を移行させるように構成されている、人工弁。
【請求項11】
前記より小さい第一の人工弁は、前記より大きい第二の人工弁内に解放可能に固定され、その結果、前記より小さい第一の人工弁は裏返されそして前記より大きい第二の人工弁の内側から剥がされるように構成されている、請求項10記載の人工弁。
【請求項12】
前記より大きい第二の人工弁は、支持層及び前記支持層の内部に配置された中間層を含み、前記中間層は前記より小さい第一の人工弁の第一の支持構造に解放可能に結合されている、請求項10又は11のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項13】
前記中間層は前記第二の弁構造の格納部分を保持するように構成されており、その結果、前記第二の弁構造は、前記より小さい第一の弁の第一の内直径に近い初期内直径で初期的に動作するように構成されている、請求項12記載の人工弁。
【請求項14】
前記中間層は圧縮可能及び/又は経時的に取り外し可能であり、前記第二の弁構造が動作する初期内直径を、前記第二の弁構造の格納部分を解放することにより前記第二の内直径へ増大させる、請求項13記載の人工弁。
【請求項15】
直径方向に調整可能な人工弁を形成する方法であって、前記人工弁の弁構造は接合するように構成された初期最大直径で人工弁を製造すること、次いで、人工弁が埋め込まれるように構成された、より小さい内直径に、前記人工弁を直径方向に圧縮することを含み、その結果、前記人工弁の内直径は減少し、前記人工弁の弁構造の一部は前記人工弁の内面に可逆的に付着され、前記人工弁の内面に付着されていない弁構造の部分は、人工弁が埋め込まれるように構成される、より小さい直径で動作可能に接合するように構成されている、方法。
【請求項16】
流入端及び流出端を有する支持構造、ここで、前記支持構造は、人工弁が埋め込まれるように構成される第一の直径から、前記第一の直径よりも大きい第二の直径に直径方向に調整されるように構成されており、前記支持構造は、ベース、第一の脚、第二の脚、第一の交連支持体及び第二の交連支持体を画定する支持部分を含む、及び、
前記支持構造内に配置され、前記支持構造の支持部分に結合された弁構造、ここで、前記弁構造は、前記支持構造が第一の直径にあるときに、第一の方向で人工弁を通る流れを可能にし、一方、前記第一の方向と反対方向の第二の方向で人工弁を通る流れを阻止するように構成されており、そして前記支持構造が第二の直径にあるときに、前記弁構造は前記支持構造の支持部分に結合される弁尖の部分に対応する取り付けゾーンを各々有する1つ以上の弁尖を含み、各弁尖は、ベース、自由縁、第一の交連領域、第二の交連領域及び腹領域を画定し、各弁尖は、前記自由縁が前記支持構造の第一の直径及び第二の直径の両方で接合するように構成されている、
を含む、人工弁。
【請求項17】
各弁尖は、前記支持構造の直径が増加するときに、前記弁構造の全高の低減に対応するのに十分な腹領域の材料で構成されている、請求項16記載の人工弁。
【請求項18】
前記支持構造は導管部分をさらに含み、さらに、前記支持部分は前記導管部分よりも直径方向の調整に対してより耐性があり、その結果、前記支持構造の直径方向の調整の間に、前記支持構造の変形は前記導管部分で優先的に発生する、請求項16又は17記載の人工弁。
【請求項19】
前記支持部分は、1つ以上の耐性領域及び1つ以上の変形領域を含み、前記変形領域は、前記支持構造の直径方向の調整の間の優先的な拡張が前記支持部分の1つ以上の変形領域で優先的に発生するように前記変形領域に対して比較的に耐性が低減されている、請求項16~18のいずれか1項記載の人工弁。
【請求項20】
前記1つ以上の耐性領域は前記1つ以上の変形領域よりもクリープに対してより耐性がある、請求項19記載の人工弁。
【請求項21】
前記1つ以上の耐性領域は、前記1つ以上の変形領域と比較して変形に対する耐性を高めるためのコーティング、表面処理、補強要素又はそれらの組み合わせを含む、請求項19又は20記載の人工弁。