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特開2022-118272熱封止可能な材料で作られた袋に1用量の疎性製品を充填するための自動包装機械の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022118272
(43)【公開日】2022-08-12
(54)【発明の名称】熱封止可能な材料で作られた袋に1用量の疎性製品を充填するための自動包装機械の制御方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/00 20060101AFI20220804BHJP
   B65B 43/50 20060101ALI20220804BHJP
   B65B 9/13 20060101ALI20220804BHJP
【FI】
B65B57/00 H
B65B43/50
B65B9/13
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102926
(22)【出願日】2022-06-27
(62)【分割の表示】P 2018082935の分割
【原出願日】2018-04-24
(31)【優先権主張番号】17168643.9
(32)【優先日】2017-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】512030120
【氏名又は名称】ヴォルパク エス エー ユー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビオンディ アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】サネッティ ウンベルト
(72)【発明者】
【氏名】ウセラリ サウロ
(72)【発明者】
【氏名】クアグリア シルヴィオ
(57)【要約】
【課題】熱封止可能な材料の袋に1用量の疎性食品を充填するための自動包装機械の制御方法を提供する。
【解決手段】制御する方法は、袋1の充填のために、また、故障しているピックアップヘッド7が少なくとも1つ存在する場合に、入口ステーションS1において適切に機能している各ピックアップヘッド7に対応する空の袋1を供給し、前記入口ステーションS1において故障している前記ピックアップヘッド7に対応する空の袋1を供給しないようにし、かつ、少なくとも前記故障しているピックアップヘッド7に関連する充填デバイス18を動作させないようにすることにより、適切に機能している前記ピックアップヘッド7だけを使用する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱封止可能な材料製のものでありかつそれぞれの開口上端部(2)を有する袋(1)に対応する疎性製品の用量を充填するための自動包装機械(3)を制御する方法であって、
前記包装機械(3)が、
包装コンベヤ(4)と、
複数のピックアップヘッド(7)であって、そのそれぞれが、水平面に横たわる包装経路(P1)に沿って前進するように前記包装コンベヤ(4)によって支持され、かつ、前記包装経路(P1)に沿って前記袋(1)を掴んで保持するように設計されている、複数のピックアップヘッド(7)と、
前記包装経路(P1)の始まりに配置された入口ステーション(S1)であって、空の各袋(1)が前記ピックアップヘッド(7)によって掴まれる場所である、入口ステーション(S1)と、
前記包装経路(P1)の終わりに配置された出口ステーション(S2)であって、充填され封止された前記袋(1)が対応する前記ピックアップヘッド(7)から離れる場所である、出口ステーション(S2)と、
複数の充填デバイス(18)であって、そのそれぞれが、前記包装経路(P1)に沿って移動可能であり、対応するピックアップヘッド(7)に関連する動作部材であり、かつ、対応する前記袋(1)内に前記開口上端部(2)を通じて製品用量を供給するように設計された、複数の充填デバイス(18)と、
充填された各袋(1)を前記開口上端部(2)の領域における封止によって封止するように設計された、少なくとも1つの封止デバイス(19)と、
を備え、
前記制御する方法が、
各ピックアップヘッド(7)および/または前記ピックアップヘッド(7)に関連する少なくとも1つの動作部材の正しい動作を検出して、ピックアップヘッド(7)が故障している可能性を確認するステップと、
前記袋(1)の充填のために、また、故障しているピックアップヘッド(7)が存在しない場合に、前記入口ステーション(S1)において各ピックアップヘッド(7)に対応する空の袋(1)を常に供給することにより、全ての前記ピックアップヘッド(7)を使用するステップと、
を含む制御する方法において、
前記制御する方法が、前記袋(1)の充填のために、また、故障しているピックアップヘッド(7)が少なくとも1つ存在する場合に、前記入口ステーション(S1)において適切に機能している各ピックアップヘッド(7)に対応する空の袋(1)を供給し、前記入口ステーション(S1)において故障している前記ピックアップヘッド(7)に対応する空の袋(1)を供給しないようにし、かつ、少なくとも前記故障しているピックアップヘッド(7)に関連する前記充填デバイス(18)を動作させないようにすることにより、適切に機能している前記ピックアップヘッド(7)だけを使用する、さらなるステップを含むことを特徴とする制御する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の制御する方法であって、複数の封止デバイス(19)が設けられ、前記封止デバイス(19)のそれぞれが、前記包装経路(P1)に沿って可動に取り付けられ、対応するピックアップヘッド(7)に関連する動作部材であり、かつ、対応する袋(1)を封止するように設計されていることを特徴とする制御する方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の制御する方法であって、複数の供給器デバイスが設けられ、前記供給器デバイスのそれぞれが、前記包装経路(P1)に沿って可動に取り付けられ、対応するピックアップヘッド(7)に関連する動作部材であり、かつ、対応する前記袋(1)に蓋をするように設計されていることを特徴とする制御する方法。
【請求項4】
請求項1,2,または3に記載の制御する方法であって、故障しているピックアップヘッド(7)が少なくとも1つ存在する場合に、前記故障しているピックアップヘッド(7)に関連する前記動作部材の動作が回避されることを特徴とする制御する方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の制御する方法であって、
前記包装機械(3)が、さらに、
第1の移送ステーション(S4)において、充填され封止された袋(1)を受け取る、第1の出口通路(47)と、
前記第1の出口通路(47)から分離され独立した第2の出口通路(48)と、
を備え、前記第2の出口通路(48)が、前記第1の移送ステーション(S4)の下流に配置された第2の移送ステーション(S5)において、充填され封止された前記袋(1)を受け取ることを特徴とする制御する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の制御する方法であって、
前記包装機械(3)が、さらに、
安定化コンベヤ(14)と、
複数の安定化ヘッド(17)であって、そのそれぞれが、前記袋(1)が前記包装コンベヤ(4)の前記ピックアップヘッド(7)から前記安定化コンベヤ(14)の前記安定化ヘッド(17)に移送される場所である前記出口ステーション(S2)で始まっている安定化経路(P3)に沿って前進するように前記安定化コンベヤ(14)によって支持され、前記安定化経路(P3)に沿って前記袋(1)を受け取って保持するように設計され、かつ、前記袋(1)を前記第1の移送ステーション(S4)において前記第1の出口通路(47)にまたは前記第2の移送ステーション(S5)において前記第2の出口通路(48)に無関係に提供するように設計されている、複数の安定化ヘッド(17)と、
を備えることを特徴とする制御する方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の制御する方法であって、充填され封止された各袋(1)が、前記第1の出口通路(47)に不具合がある場合に全ての前記袋(1)が前記第2の出口通路(48)に移送されるように、またその逆となるように、前記第1の移送ステーション(S4)において前記第1の出口通路(47)に、または前記第2の移送ステーション(S5)において前記第2の出口通路(48)に、無関係に移送され得ることを特徴とする制御する方法。
【請求項8】
請求項5または6に記載の制御する方法であって、
それらの間で区別される2つのタイプの袋(1)が、前記入口ステーション(S1)および前記ピックアップヘッド(7)に供給され、
第1のタイプの前記袋(1)の全てが、前記第1の移送ステーション(S4)において前記第1の出口通路(47)に移送され、
第2のタイプの前記袋(1)の全てが、前記第2の移送ステーション(S5)において前記第2の出口通路(48)に移送される
ことを特徴とする制御する方法。
【請求項9】
請求項1から4のいずれか1項に記載の制御する方法であって、
前記包装機械(3)が、さらに、
第1の移送ステーション(S4)において、充填され封止された袋(1)を受け取る、第1の出口通路(47)と、
前記第1の出口通路(47)から分離され独立した第2の出口通路(48)であって、前記第1の移送ステーション(S4)の下流に配置された第2の移送ステーション(S5)において、充填され封止された前記袋(1)を受け取る、第2の出口通路(48)と、
を備える制御する方法において、
前記制御する方法が、充填され封止された各袋(1)を前記第1の移送ステーション(S4)において前記第1の出口通路(47)にまたは前記第2の移送ステーション(S5)において前記第2の出口通路(48)に移送するステップを含むことを特徴とする制御する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱封止可能な材料で作られた袋に1用量の疎性製品(すなわち、粉末製品、摩砕製品、または液体製品などの、それを構成する部品間にいかなる凝集もいかなる凝着も有さず、したがってそれ自体の形状を持たないもの)を充填するための自動包装機械に関する。
【0002】
本発明は、熱封止可能な材料の袋に1用量の疎性食品を充填するための自動包装機械に有利に適用され、そのため、以降の説明は、その一般性を失うことなく、そのような自動包装機械に明白に言及する。
【背景技術】
【0003】
下記特許文献1(欧州特許出願公開第2722282号明細書)および下記特許文献2(国際公開第2012/136869号明細書)は、熱封止可能な材料で作られた袋に1用量の疎性食品を充填するための自動包装機械について説明しており、この包装機械は包装コンベヤを備え、包装コンベヤは、対応する袋を掴んで保持するように適合された複数のピックアップヘッドを支持して、それらのピックアップヘッドを包装経路に沿って前進させる(ピックアップヘッドを保持するチェーンは、2つまたは3つのスプロケットに巻回されて、包装経路に複雑な形状を与える)。包装経路は、空であり上端部が開いていて扁平な形状である(すなわち、上部の向かい合った縁部が互いに密接している)予め形成された袋がそれぞれのピックアップヘッドに結合される入口ステーションと、上端部の向かい合った縁部を離すことにより各袋が開口される開口ステーションと、開口上端部を通じて各袋内に所定の用量の食品が上方から供給される充填ステーションと、熱封止を実行することにより各袋の開口上端部が封止される封止ステーションと、充填され封止された各袋が対応するピックアップヘッドから離れる出口ステーションとを、相次いで通過する。
【0004】
各ピックアップヘッドは1対のクランプを備え、これらのクランプは、互いに向かい合い、かつ、対応する袋の向かい合った側端部を掴むように設計されている。各ピックアップヘッドの2つのクランプは、互いに近づいたり離れたりするように移動可能であり、そのため、袋が開口されるときに(つまり、上端部の向かい合った縁部が互いに離されるときに)その袋の変形に追随する。
【0005】
充填ステーションでは、各袋の開口上端部を通じて、所定の用量の食品を上方から供給する充填デバイスが挿入される。充填デバイスはまた、食品の供給と同時に袋内に不活性ガス(典型的には窒素)を注入して袋内の酸素含量を減少させる、1つまたは複数のノズルを備える。
【0006】
封止ステーションには封止クランプが存在し、この封止クランプは、圧力および熱を印加して、袋を構成する塑性材料の溶融、したがって封止を局所的に行うために、開口上端部において袋を圧迫する。
【0007】
下記特許文献3(米国特許出願公開第2014/130460号明細書)は、封止可能な材料の袋に1用量の疎性食品を充填するための自動包装機械について説明している。この包装機械は、対応する袋を掴んで保持するようにそれぞれが設計されている様々な把持ヘッドを支持するドラムを備えて、同じピックアップヘッドを包装経路に沿って前進させる。包装経路は、空であり上端部が開いている予め形成された袋がそれぞれのピックアップヘッドに結合される入口ステーションと、開口上端部を通じて各袋内に所定の用量の食品が上方から供給される充填ステーションと、熱封止を実行することにより各袋の開口上端部が封止される封止デバイスと、充填され封止された各袋が対応するピックアップヘッドから離れる出口ステーションとを、相次いで通過する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2722282号明細書
【特許文献2】国際公開第2012/136869号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/130460号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、熱封止可能な材料で作られた袋に1用量の疎性製品を充填するための自動包装機械を提供することであり、また、この自動包装機械は、製品の質、廃棄物の(すなわち、不良品の)割合、使用される空間の大きさ、ならびに清掃、メンテナンス、およびサイズ変更の業務を実行するための接近可能性に関して、すでに知られている自動包装機械によって提供される性能を向上させることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、添付の特許請求の範囲に記載されているように、熱封止可能な材料で作られた袋に1用量の疎性製品を充填するための自動包装機械が提供される。
【0011】
次に、非限定的な実施形態の例を示す付属図面を参照しながら、本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】1用量の疎性製品を内部に収容する、熱封止可能な材料で作られた袋の斜視図である。
図2】明瞭さのためにいくつかの部品が取り除かれた、図1の袋の充填および封止を行うものでありまた本発明に従って作られた包装機械の斜視図である。
図3図2の包装機械の平面図である。
図4図2の包装機械の概略平面図である。
図5図2の包装機械のピックアップヘッドの拡大した斜視図である。
図6図2の包装機械の充填デバイスおよび封止デバイスの拡大した斜視図である。
図7】明瞭さのためにさらに部品が取り除かれた、図2の包装機械の一連の斜視図である。
図8】明瞭さのためにさらに部品が取り除かれた、図2の包装機械の一連の斜視図である。
図9】明瞭さのためにさらに部品が取り除かれた、図2の包装機械の一連の斜視図である。
図10】明瞭さのためにさらに部品が取り除かれた、図2の包装機械の一連の斜視図である。
図11】明瞭さのためにさらに部品が取り除かれた、図2の包装機械の一連の斜視図である。
図12図2の包装機械の安定化コンベヤの拡大した斜視図である。
図13図2の包装機械の給袋コンベヤ(supplying conveyor)の拡大した斜視図である。
図14図2の包装機械の一変形形態の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、1用量の疎性製品(すなわち、粉末製品、摩砕製品、または液体製品などの、それを構成する部品間にいかなる凝集もいかなる凝着も有さず、したがってそれ自体の形状を持たないもの)を内側に含む、熱封止可能な材料で作られた袋1を示す。袋1は上端部2を有し、この上端部2は、1用量の疎性製品を導入するために最初は開口しており、その後、横断方向の封止(transversal sealing)によって封止される。
【0014】
図2および3において、番号3は、袋1の充填および封止を行う自動包装機械を全体として示す。
【0015】
包装機械3は、水平に配置されかつ垂直回転軸6を中心として連続的な動作で(つまり、交互する動作の中断および位相ではなく連続的な動作を有する運動の法則で)回転するドラム5を備える、包装コンベヤ4を含む。包装コンベヤ4(すなわち、包装コンベヤ4のドラム5)は、ドラム5の周辺を囲むように配置された複数のピックアップヘッド7を支持する。各ピックアップヘッド7は、水平であり(すなわち、水平面上に横たわり)かつ円形である包装経路P1(図4に示す)に沿って供給のために包装コンベヤ4によって前進させられ、また、ピックアップヘッド7は、包装経路P1に沿って対応する袋1を掴んで保持するように設計されている。包装経路P1は、入口ステーションS1(包装経路P1の始まりに配置されている)と出口ステーションS2(包装経路P1の終わりに配置されている)との間に構築され、入口ステーションS1では、空であり上部が開口した袋1が、対応するピックアップヘッド7に相次いで供給され(つまり、空の各袋1は、対応するピックアップヘッド7によって掴まれる)、出口ステーションS2では、充填され封止された袋が、対応するピックアップヘッド7によって相次いで解放される(つまり、充填され封止された各袋1は、対応するピックアップヘッド7から離れる)。図5により明瞭に示されるように、各ピックアップヘッド7は、少なくとも1対のクランプ8を含み、それらのクランプ8は、互いに向かい合い、また、対応する袋1の向かい合った側端部を掴むように設計されている。
【0016】
図2および3に示されるように、包装機械3は給袋コンベヤ9を備え、この給袋コンベヤ9は、入口ステーションS1(図4に示す)において包装コンベヤ4の隣に配置され、かつ、水平に配置されて垂直回転軸11を中心として回転軸6に平行に連続的な動作で回転するドラム10を備える。給袋コンベヤ9(つまり、給袋コンベヤ9のドラム10)は、ドラム10の周辺を囲むように配置された複数の給袋ヘッド(supplying head)12を支持する。各給袋ヘッド12は、水平であり(すなわち、水平面上に横たわるものであり)かつ円形である給袋経路(supplying path)P2(図4に示す)に沿って前進するように、給袋コンベヤ9によって前進させられ、また、給袋経路P2に沿って対応する袋1を掴んで保持するように設計されている。給袋経路P2は、切断ステーションS3(給袋経路P2の始まりに配置されており、図4に示されている)と入口ステーションS1(給袋経路P2の終わりに配置されており、図4に示されている)との間に構築され、切断ステーションS3では、空であり扁平な(すなわち、内部容積が実質的にゼロとされた平坦な形状を有する)袋1が、予め形成された袋1の連続ウェブ13から横断方向の切断を介して分離され、入口ステーションS1では、上端部が開口している空の各袋1が、給袋コンベヤ9の給袋ヘッド12から包装コンベヤ4のピックアップヘッド7へ周期的に移送される。
【0017】
包装機械3は安定化コンベヤ14(または、冷却コンベヤ14)を備え、この安定化コンベヤ14(または、冷却コンベヤ14)は、出口ステーションS2(図4に示す)において包装コンベヤ4の隣に配置され、かつ、水平に配置されて垂直回転軸16を中心として回転軸6に平行に連続的な動作で回転するドラム15を備える。安定化コンベヤ14(すなわち、安定化コンベヤ14のドラム15)は、ドラム15の周辺を囲むように配置された複数の安定化ヘッド17を支持する。各安定化ヘッド17は、水平であり(すなわち、水平面上に横たわるものであり)かつ円形である安定化経路P3(図4に示す)に沿って前進するように安定化コンベヤ14によって前進させられ、また、安定化経路P3に沿って対応する袋1を掴んで保持するように設計されている。安定化経路P3は、出口ステーションS2(安定化経路P3の始まりに配置されており、図4に示されている)と移送ステーションS4(図4に示す)との間に構築され、出口ステーションS2では、充填され封止された各袋1が、包装コンベヤ4のピックアップヘッド7から安定化コンベヤ14の安定化ヘッド17へ周期的に移送され、移送ステーションS4からは、充填され封止された各袋1が、安定化ヘッド17から離れて、引き続き包装機械3の出口へ向かう。
【0018】
図6により明瞭に示されるように、包装機械3は、複数の充填デバイス18(そのうちの1つだけが図6に示されている)を備え、充填デバイス18のそれぞれは、包装コンベヤ4のドラム5によって(包装経路P1に沿って移動可能に取り付けられるように)支持され、対応するピックアップヘッド7に結合され、かつ、同じ対応するピックアップヘッド7によって運ばれる袋1内に上部開口端2を通じて上方から1用量の製品を供給するように設計されている。さらに、包装機械3は複数の封止デバイス19(そのうちの1つだけが図6に示されている)を備え、封止デバイス19のそれぞれは、包装コンベヤ4のドラム5によって(包装経路P1に沿って移動可能に取り付けられるように)支持され、対応するピックアップヘッド7に結合され、かつ、対応するピックアップヘッド7によって運ばれる充填された袋1を上端部2における封止によって封止するように設計されている。したがって、各ピックアップヘッド7には、対応する充填デバイス18および対応する封止デバイス19が結合され、充填デバイス18および封止デバイス19はどちらも包装経路P1全体に沿ってピックアップヘッド7と一緒に移動するように包装コンベヤ4に取り付けられている。
【0019】
各ピックアップヘッド7に対して、封止デバイス19は近くにあるが、いかなる場合においても、「きれいな」領域、つまり、可能な限り製品残渣がない領域において封止が行われるように、充填デバイス18から離されていることに留意することが重要であり、製品残渣は、それらが封止領域を「汚した」場合には、封止の実行を損なう可能性がある。
【0020】
各ピックアップヘッド7に対して、対応する充填デバイス18および対応する封止デバイス19は、回転軸6に対して径方向に(直角に)したがって包装経路P1に対して横方向に(直角に)配置された水平な選択方向D1(direction D1 of horizontal selection)(すなわち、水平面上に横たわる方向)に沿って、並んで、また、互いに特定の距離を置いて(つまり、所定の距離を置いて)、包装コンベヤ4上に配置される。各ピックアップヘッド7は、包装コンベヤ4に可動に取り付けられて、ピックアップヘッド7が充填デバイス18と位置合わせされる充填位置F(図4に示す)と、ピックアップヘッド7が封止デバイス19と位置合わせされる封止位置S(図4に示す)との間で、選択方向D1に沿って移動する。言い換えれば、選択方向D1に沿って移動することにより、ピックアップヘッド7は、充填位置Fまたは封止位置Sを「選択」する。
【0021】
図5により明瞭に示されるように、包装コンベヤ4は、矩形状の複数の支持板20(そのうちの1つだけが図5に示されている)を備え、支持板20のそれぞれは、包装コンベヤ4のドラム5に堅固に取り付けられ、垂直に(回転軸6に平行に)配置され、かつ、対応するピックアップヘッド7を支持する。具体的には、各ピックアップヘッド7に対してシャフト21が設けられ、このシャフト21は、選択方向D1に沿って摺動するように、摺動する形で支持板20によって支持され、かつ、同じピックアップヘッド7を担持する。したがって、各ピックアップヘッド7は、ドラム5自体に対してその勾配が変化するのを避けるために、固定された角度位置で包装コンベヤ4のドラム5に取り付けられる。
【0022】
各支持板20はまた、支持板20にボルト留めされた(つまり、支持板20に堅固に接続された)剛体ブラケット22を介して、対応する封止デバイス19を担持する。したがって、各封止デバイス19は、固定された位置で包装コンベヤ4のドラム5に取り付けられ、つまり、各封止デバイス19は、ドラム5と一緒に回転し、かつ、ドラム5自体に対していかなる相対運動も作り出さない。
【0023】
図6により明瞭に示されるように、包装コンベヤ4のドラム5は、ドラム5の周りに配置されかつ充填デバイス18を支持する、穴のあいたリング23を備える。充填デバイス18を担持するリング23は、ピックアップヘッド7を担持する支持板20の上方に配置され、そのため、各充填デバイス18は、ピックアップヘッド7によって運ばれる袋1内に上方から製品を供給するように、対応するピックアップヘッド7の上方に配置される。リング23は、包装コンベヤ4のドラム5に堅固に固定され、そのため、充填デバイス18は、包装コンベヤ4のドラム5に角度を付けて組み込まれる。
【0024】
各充填デバイス18は、回転軸6に平行でありかつ選択方向D1および包装経路P1の両方に直角である垂直な作動方向D2に沿って休止位置(持ち上げられた位置であり、図6~9および11に示されている)と作動位置(下げられた位置であり、図10に示されている)との間で移動するように、リング23に(したがって、包装コンベヤ4のドラム5に)可動に取り付けられる。各充填デバイス18は、通常は休止位置に維持され、対応するピックアップヘッド7によって運ばれる袋1の充填中にのみ作動位置に配置される。
【0025】
図5に示されるように、各ピックアップヘッド7においては、2つのクランプ8は、固定カム(図7~11で部分的に見られる)を介して駆動されかつ包装コンベヤ4のドラム5の内側に配置される、十分に知られたタイプの(例えば、欧州特許出願第2853497A1号において説明されるような)アクチュエータデバイス24の制御の下で、互いに近づいたり離れたりするように移動可能である。各アクチュエータデバイス24が2つのクランプ8に与える運動は、固定カムの軸方向位置を変えてそれ自体の運動を袋1の型に(つまり、実際のサイズに)合わせることにより、調節することができる。使用に際して、各ピックアップヘッド7の2つのクランプ8は、対応する袋1が空であり扁平な構成にある(つまり、開口上端部2の向かい合った縁部が互いに密接している)ときには、互いに入口ステーションS1から大きく離れた距離のところに配置され、また、空の袋1が扁平な構成から開口した構成に移行するにつれて(または、開口上端部2の向かい合った縁部が離されるにつれて)接近し、したがって、袋1自体を開口するために必須である袋1の変形に追随する。実際には、明白な幾何学的制約(袋1は、柔軟であるが変形可能ではない)のために、袋1は、袋1の2つの辺(対応するピックアップヘッド7の2つのクランプ8によって締められている)が接近した場合にのみ、扁平な構成から開口した構成に移行することができる(つまり、開口上端部2の向かい合った縁部は、離され得る)。
【0026】
図3および13に示されるように、各給袋ヘッド12は、複数の吸着カップ26を担持する「I」形状の剛体本体25を備え、吸着カップ26は、空で扁平な袋1を吸着力により保持するように設計されている。各給袋ヘッド12(すなわち、給袋ヘッド12の剛体本体25)は、袋1が入口ステーションS1において給袋ヘッド12およびピックアップヘッド7によって同時に係合され得るように、ピックアップヘッド7の2つのクランプ8によって係合される位置に関して異なる位置において空で扁平な袋1に係合するように適合されることに留意されたい。各給袋ヘッド12は、カム作動システムの動作により回転軸11に平行な回転軸27の周りでドラム10自体に対して回転するように、給袋コンベヤ9のドラム10に回転可能に取り付けられる。使用に際して、各給袋ヘッド12は、入口ステーションS1に配置されたときにしばらくの間包装コンベヤ4の対応するピックアップヘッド7に面しかつ平行になりそれにより給袋ヘッド12からピックアップヘッド7への空の袋1の容易な移送を可能にするように、ドラム10に対してドラム10自体の回転方向とは反対の方向に回転する。添付の図面に示された好ましいが拘束力のあるものではない実施形態によれば、各給袋ヘッド12は、1対の上部アーム28および1対の下部アーム28(上部アーム28と同一であり、図3には示されていない)により、給袋コンベヤ9のドラム10に接続される。各アーム28は、1対のアーム28が給袋ヘッド12およびドラム10と一緒に関節四辺形(articulated quadrilateral)を形成するように、一端においては給袋コンベヤ9のドラム10にヒンジ留めされ、対向端においては給袋ヘッド12にヒンジ留めされる。
【0027】
切断ステーションS3には切断デバイス29が設けられ、この切断デバイス29は、予め形成された袋1の連続ウェブ13から各袋1を次々と切り離し、給袋コンベヤ9の対応する給袋ヘッド12に袋1を提供する。
【0028】
図3および12に示されるように、各安定化ヘッド17は単一のクランプ30を備え、このクランプ30は、ピックアップヘッド7のクランプ8に直角に配向されており、また、充填され封止されたそれぞれの袋1を上端部2のところで掴むように設計されている。このようにして、各クランプ30は、直近に行われた熱封止のところで袋1の上端部2を圧迫して、直近に封止された材料の不要な分離の可能性を伴わずに熱封止を冷却することを可能にする。したがって、安定化コンベヤ14は、直近に封止された材料の不要な分離の危険性を少しも伴わずに、直近に行われた熱封止が安定することを可能にする。各安定化ヘッド17(すなわち、安定化ヘッド17のクランプ30)は、袋が出口ステーションS2において安定化ヘッド17およびピックアップヘッド7によって同時に係合され得るように、ピックアップヘッド7の2つのクランプ8によって係合される位置とは異なる位置において充填され封止された袋に係合するように適合されることに留意されたい。各安定化ヘッド17は、カム作動システムの動作により回転軸16に平行な回転軸31の周りでドラム15自体に対して回転するように、安定化コンベヤ14のドラム15に回転可能に取り付けられる。使用に際して、各安定化ヘッド17は、出口ステーションS2にあるときにしばらくの間包装コンベヤ4の対応するピックアップヘッド7に面しかつ平行なままでいてそれによりピックアップヘッド7から安定化ヘッド17への空の袋1の容易な移送を可能にするように、ドラム15に対してドラム15自体の回転方向とは反対の方向に回転する。添付の図面に示された好ましいが拘束力のあるものではない実施形態によれば、各安定化ヘッド17は、1対のアーム32を介して安定化コンベヤ14のドラム15に接続される。各アーム32は、1対のアーム32が安定化ヘッド17およびドラム15と一緒に関節四辺形を形成するように、一端においては安定化コンベヤ14のドラム15にヒンジ留めされ、対向端においては安定化ヘッド17にヒンジ留めされる。
【0029】
図5により良好に示されるように、各ピックアップヘッド7は、対応する開口デバイス33に結合され、この開口デバイス33は、対応する支持板20によって担持され、かつ、入口ステーションS1において袋1自体の上端部2の向かい合った2つの縁部を互いに離れるように移動させて、対応する袋1を開口させる(すでに述べたように、上端部2の向かい合った2つの縁部を離すための袋1の変形は、ピックアップヘッド7の2つのクランプが互いに漸進的に接近することを伴う)。各開口デバイス33は本体34を備え、この本体34は、一連の吸着カップ35を備え、ピックアップヘッド7の2つのクランプ8間に配置され、かつ、カム作動システムの作用の通りに選択方向D1に沿って移動するように支持板20に可動に取り付けられている。代替的かつ完全に等価な実施形態によれば、本体34は、専用の電気モータの作用により、選択方向D1に沿って移動する。この解決法は、本体34の運動の法則がソフトウェアを介して(フォーマット変更操作を単純化すること、および、袋1の開口操作のより良好な最適化を可能にすることにより)修正され得るので、本体34の運動の法則のより高度な柔軟性を可能にする。具体的には、各開口デバイス33に対してシャフト36が設けられ、このシャフト36は、選択方向D1に沿って摺動するように、摺動する形で支持板20によって支持され、かつ、開口デバイス33自体を担持する。選択方向D1に沿ったシャフト36の(つまり、開口デバイス33の)摺動は、カム作動システムによって制御される。使用に際して、ピックアップヘッド7が入口ステーションS1に配置されて、空で扁平な袋1を受け取るときに、対応する開口デバイス33は、その吸着カップ35が袋1の表面に係合する(吸引力によって保持する)一方で袋1の反対側のもう一方の表面が対応する給袋ヘッド12の吸着カップ26によってなおも係合される(吸引力によって保持される)ように、径方向に引き出された位置に配置される(つまり、外側に向かって配置される)。したがって、開口デバイス33は、開口デバイス33によって保持された袋1の表面を、対応する給袋ヘッド12によって保持された袋の反対側のもう一方の表面から離れるように移動させて、袋1の開口を(すなわち、上端部2の向かい合った縁部を離すことにより)もたらすように、径方向に後退した位置に向かって(つまり、内方に)選択方向D1に沿って移動される。すでに述べたように、袋1の開口は、上端部2の向かい合った2つの縁部が互いに離れることを可能にするために袋1が変形できるようにするのに必須である、ピックアップヘッド7の2つのクランプ8が相互に接近することを伴う。
【0030】
可能な一実施形態によれば、各開口デバイス33はまた、1つまたは複数のノズルを備え、それらのノズルは、対応するピックアップヘッド7の上方に(つまり、対応する袋1の上方に)配置され、また、上端部2自体に対向する2つの縁部の相互分離を促進するために、袋の上端部2に向かって垂直に向けられる圧縮空気の噴流を向かわせるように設計される。
【0031】
図4に示されるように、包装機械3は、カム作動デバイス37(図7~11に部分的に示されている)を備え、このカム作動デバイス37は、各ピックアップヘッド7を選択方向D1に沿って移動させ、入口ステーションS1においてピックアップヘッド7を封止位置Sに置き、入口ステーションS1の下流において袋1の充填を行うためにピックアップヘッド7を外方に移動させてピックアップヘッド7を充填位置Fに配置し、次いでカム作動デバイス37は、ピックアップヘッド7を再び封止位置Sに置いて(これは出口ステーションS2まで維持される)袋1の開口上端部2の熱封止を行うために、ピックアップヘッド7を内方に移動させる。
【0032】
図6に示されるように、各充填デバイス18は、下向きに(すなわち、対応するピックアップヘッド7に向かって)配置された開口部38を備え、袋1を充填する製品は、この開口部38から出てくる。開口部38は、可動ホッパ39から製品を受け取り、可動ホッパ39は、休止位置(持ち上げられた位置であり、図6~9および11に示されている)と作動位置(下げられた位置であり、図10に示されている)との間で垂直の作動方向D2に沿って開口部38と一緒に移動する。可動ホッパ39は固定ホッパ40に結合され、この固定ホッパ40は、可動ホッパ39よりも高い位置に配置され、かつ、リング23に堅固に取り付けられる。基本的に、2つのホッパ39および40は、互いに貫通して、開口部38の垂直の作動方向D2に沿った運動に従う入れ子式のシステムを一緒に形成する。図6に示されるように、各充填デバイス18は仕切り41を備え、この仕切り41は、垂直の作動方向D2に沿って開口部38と一緒に移動することができ、充填デバイス18と封止デバイス19との間に配置されている。
【0033】
好ましい一実施形態によれば、各充填デバイス18は、開口部38に配置された少なくとも1つのノズルを備え、このノズルは、袋1自体の内部の酸素含量を減らすために、製品の供給と同時に袋1内に不活性ガス(典型的には窒素)を注入する。
【0034】
図6に示されるように、各封止デバイス19は、開口上端部2のところで袋1を圧迫する封止クランプ42を備え、この封止クランプ42は、加熱される2つのジョー43(典型的には、ジョー43に内蔵されたそれぞれのサーミスタを通じて加熱される)および取扱機構44で構成され、取扱機構44は、カムによって駆動されて、封止クランプ42を休止位置(図6~10に示される)と作動位置(図11に示される)との間で移動させ、休止位置では、封止クランプ42は、対応するピックアップヘッド7によって運ばれる袋1から比較的遠く離れた位置にあり、作動位置では、封止クランプ42は、対応するピックアップヘッド7によって運ばれる袋1の上端部2に係合する(上端部2を圧迫する)。基本的に、各取扱機構44は、垂直方向の運動(この運動を通じて封止クランプ42が袋1に向かったり離れたりする)と、水平方向の運動(この運動を通じて封止クランプ42が袋1を圧迫または解放するために接近したり開いたりする)とを封止クランプ42に与える。図6に示された好ましい一実施形態によれば、各封止デバイス19は、剛体ブラケット22に堅固に接続されかつ「U」形状になされた仕切り45を備える。
【0035】
図示されていない異なる一実施形態によれば、袋1が中央のねじ込み式キャップ(screwed-on cap)を備える場合、各封止デバイス19は、袋1の上端部2において横断方向の熱封止を行う封止クランプ42に加えて、キャップにおいて横断方向の熱封止を行うさらなる封止クランプをも備える。使用される場合、封止デバイス19の2つの封止クランプは、互いに平行でありかつ離間している2つの横断方向の熱封止を行うために、連続的に動作する(つまり、最初に一方が動作し、次いでもう一方が動作する)。
【0036】
図2に示された好ましい一実施形態によれば、出口ステーションS2において包装コンベヤ4より下に配置された廃棄物落とし樋46が設けられ、この廃棄物落とし樋46は、出口ステーションS2において対応するピックアップヘッド7から解放される不良の袋1を受け取って重力によって搬送するように設計される。言い換えれば、袋1が出口ステーションS2において不良品と見なされた(すなわち、廃棄されるべきであると見なされた)場合、袋1自体は、安定化コンベヤ14の安定化ヘッド17によって掴まれず、出口ステーションS2において包装コンベヤ4の対応するピックアップヘッド7から解放されると、袋1は、重力によって落下して、廃棄される(不良の)袋1の容器で終わっている下層の廃棄物落とし樋46上に落ちる。
【0037】
図6に概略的に示された好ましい一実施形態によれば、各ピックアップヘッド7は、充填デバイス18にまたは封止デバイス19に取り付けられたマイクロ波制御デバイス47を備え、このマイクロ波制御デバイス47は、熱封止が行われるべき袋1の開口上端部2での製品の存在を検出するように設計される。袋1は、熱封止が行われるべき袋1の開口上端部2での製品の(特定の閾値を超える)存在を対応するマイクロ波制御デバイス47が検出した場合、不良品であると見なされる(実際には、封止されるべき領域に製品が相当に存在することは、封止過程に悪影響を与えて良質な熱封止を得ることを妨げ、したがって、必然的に袋1を不良品にする)。
【0038】
以下、単一の袋1の包装および図4に示されたものを参照しながら、上記の包装機械3の機能について説明する。
【0039】
最初に、空で扁平な袋1(すなわち、上端部2の向かい合った縁部が相互に密接している)は、予め形成された袋1の連続ウェブ13の一体的な部分であり、袋1は、切断ステーションS3に配置された切断デバイス29による横断方向の切断により、連続ウェブ13から分離される。予め形成された袋1の連続ウェブ13から袋1が分離されるとすぐに、空で扁平な袋1は、給袋コンベヤ9の給袋ヘッド12によって係合される。その後、給袋コンベヤ9は、空で扁平な袋1を担持する給袋ヘッド12を入口ステーションS1に向けて移動させ、入口ステーションS1では、空で扁平な袋1は、給袋コンベヤ9の給袋ヘッド12から包装コンベヤ4のピックアップヘッド7に移送される。
【0040】
入口ステーションS1では、空で扁平な袋1は、給袋コンベヤ9の給袋ヘッド12(その吸着カップ26は、空で扁平な袋1の表面に付けられる)により、ピックアップヘッド7の2つのクランプ8から、また、開口デバイス33(その吸着カップ35は、空で扁平な袋1の給袋ヘッド12によって係合される表面とは反対側の表面に付けられる)から、同時に係合される。この状況を発端として、開口デバイス33は、選択方向D1に沿って(径方向に)摺動することにより給袋ヘッド12から離れるように移動して、上端部2の向かい合った2つの縁部を分離し、したがって、空の袋1の開口を画定する(前述のように、空の袋1の開口は、ピックアップヘッド7の2つのクランプ8の往復接近運動に従う)。空の袋1の開口が完了すると、給袋コンベヤ9の給袋ヘッド12、および開口デバイス33は、空で開口した袋1から離れて、空で開口した袋1をピックアップヘッド7のクランプ8にのみ残す。
【0041】
入口ステーションS1では、ピックアップヘッド7は、給袋コンベヤ9の給袋ヘッド12から空で扁平な袋1を受け取るが、封止位置Sに配置される。
【0042】
ピックアップヘッド7によって運ばれる空で開口した袋1を包装コンベヤ4が包装経路P1に沿って前進させている間、ピックアップヘッド7は、選択方向D1に沿って径方向に摺動して、空で扁平な袋1を充填位置Fに(すなわち、充填デバイス18の下方に)移動させる。したがって、充填デバイス18は、作動方向D2に沿って(休止位置から作動位置へ)下方に移動して、開口部38自体を開口上端部2内に挿入し、それにより、空で開口した袋1内への1用量の製品の挿入を行う。袋1の充填の終わりに、充填デバイス18は、作動方向D2に沿って(作動位置から休止位置へ)上方に移動して、充填され開口した袋1を解放する。したがって、ピックアップヘッド7は、ピックアップヘッド7から運ばれる充填され開口した袋1を包装コンベヤ4が包装経路P1に沿って移動させている間は常に、選択方向D1に沿って径方向に摺動して、充填され開口した袋1を封止位置Sに(すなわち、封止デバイス19の下方に)移動させる。
【0043】
この時点において、封止デバイス19は、ピックアップヘッド7によって運ばれる袋1を包装コンベヤ4が包装経路P1に沿って前進させている間は常に、上端部2の熱封止を実行するために、休止位置から(ピックアップヘッド7から運ばれる袋1の上端部2に封止クランプ42が係合する)作動位置へ移動する。袋1の熱封止の終わりに、封止デバイス19は、作動位置から休止位置へ移動し、また、充填され封止された袋1を運ぶピックアップヘッド7が出口ステーションS2に到着すると、充填され封止された袋1は、包装コンベヤ4のピックアップヘッド7から安定化コンベヤ14の安定化ヘッド17に移送される。すでに述べたように、充填され封止された袋1が不良品と見なされた場合、出口ステーションS2において、安定化ヘッド17は、充填され封止された袋1を掴むために接近せず、そのため、充填され封止された袋1自体は、重力により廃棄物落とし樋46に向かって落下する。
【0044】
図示されていない可能な一実施形態によれば、包装機械3は、複数の供給器デバイスを備え、供給器デバイスのそれぞれは、包装コンベヤ4のドラム5により(包装経路P1に沿って移動可能に取り付けられるように)支持され、対応するピックアップヘッド7に結合され、かつ、対応するピックアップヘッド7自体によって運ばれる袋1に蓋をするように設計される。
【0045】
上記の説明から、コンベヤ4の各ピックアップヘッド7は、ピックアップヘッド7と(むしろ、ピックアップヘッド7によって運ばれる袋1と)相互作用する関連する動作部材の群を有することが、明らかである。各ピックアップヘッド7に関連する操作部材の群は、一般に、対応する充填デバイス18、対応する封止デバイス19、存在するのであれば対応する供給器デバイス、および、ピックアップヘッド7とともにまたピックアップヘッド7だけと動作する任意の他の要素を含む。言い換えれば、各ピックアップヘッド7に関連する動作部材の群は、ピックアップヘッド7とまたそのピックアップヘッド7自体だけと(つまり、他のピックアップヘッド7とではなく)協働する、全ての動作部材(充填デバイス18、封止デバイス19、可能性のある供給器デバイス、など)のみを含む。
【0046】
可能な一実施形態によれば、包装機械3は、故障しているピックアップヘッド7を識別するために、各ピックアップヘッド7および/またはそれに関連する全ての動作部材の適切な機能を検出するための制御モードを実施する。言い換えれば、ピックアップヘッド7に直接に、または、ピックアップヘッド7に関連する動作部材のうちの1つに間接的に、問題が検出された(すなわち、機能不全である)場合、ピックアップヘッド7は、故障していると見なされる。したがって、ピックアップヘッド7が袋1に対するあらゆる操作の適切な実行を(ピックアップヘッド7に問題があるために、またはピックアップヘッド7に関連する動作部材のうちの1つに問題があるために)確実にすることができない場合、ピックアップヘッド7は故障していると見なされる。
【0047】
故障しているピックアップヘッド7がない場合、つまり、通常状態下では、対応する袋1が入口ステーションS1において常に各ピックアップヘッドに供給され、また、全てのピックアップヘッド7に対して上記の全ての充填操作および封止操作が行われて、全てのピックアップヘッド7が袋1を充填するために使用される。
【0048】
故障しているピックアップヘッド7が(直接にピックアップヘッド7における問題により、またはピックアップヘッド7に関連する動作部材のうちの1つにおける問題により)取り除かれる場合、袋1の包装を完全に中断して技術的介入(清掃、メンテナンス、修理、交換、など)を待ち続けることにより、包装機械3を停止させることができる。この選択肢は、確かに単純であるが、一方で、特に機能不全が(1つの充填デバイス18の単純な閉塞などの)ささいなものでありまた頻繁に起こるものである場合には、包装機械3の長期的な生産性、または長期間(例えば、慣習的には8時間である交代作業時間、1日の作業時間、1週間の作業時間、1月の作業時間、1年の作業時間、など)において適切に包装される袋1の数を、大幅に減少させる。
【0049】
あるいは、故障しているピックアップヘッド7が(直接にピックアップヘッド7における問題により、またはピックアップヘッド7に関連する動作部材のうちの1つにおける問題により)取り除かれる場合、袋1を充填するのに適切に機能しているピックアップヘッド7だけを使用して(つまり、故障しているピックアップヘッド7だけを使用しないようにして)、包装機械3を作動させておくことができる。実際的な観点から、これは、入口ステーションS1において適切に機能している各ピックアップヘッド7に対応する空の袋1を供給し、入口ステーションS1において故障しているピックアップヘッド7に対応する空の袋1を供給しないようにし、また、少なくとも故障しているピックアップヘッド7に関連する充填デバイス18を動作させないようにすることによって、達成される。言い換えれば、故障しているピックアップヘッド7が入口ステーションS1に配置されたときに、その故障しているピックアップヘッド7は空の袋1を受け取らず、また、故障しているピックアップヘッド7に関連する充填デバイス18は、決して動作されない。
【0050】
故障しているピックアップヘッド7に関連する封止デバイス19は、動作不能とされる(すなわち、決して作動されない)ことが好ましい。あるいは、故障しているピックアップヘッド7に関連する封止デバイス19は、「無」を溶着することが何の損傷ももたらさないので、動作したままにされてもよい(しかし、ある程度のエネルギーを浪費する)。
【0051】
故障しているピックアップヘッド7に取り付けられたいかなるデバイスも、必然的に動作不能とされる(すなわち、決して動作されない)。
【0052】
一般に、故障しているピックアップヘッド7に関連するものであって何か(製品の一部、キャップ、など)を供給している動作部材は、必然的に動作不能とされる(つまり、それらは決して作動されない)が、故障しているピックアップヘッド7に関連するものであって何も供給していない作動部材は、無効にされてもよいし、動作したままにされてもよい。
【0053】
この動作のモードは、故障しているピックアップヘッド7が検出されたときに包装機械3を完全には停止させないことを可能にする。実際には、包装機械3は、ピックアップヘッド7の一時的な「損失」による最小限の不便さを伴って、ほとんど通常モードで動作し続ける(添付の図面に示された包装機械3では、包装コンベヤ4は20個のピックアップヘッド7を備え、したがって、ピックアップヘッド7の一時的な「損失」は、特に機械の非稼働時間と比べると、非常に微々たる制限となる)。このようにして、包装機械3の長期的な生産性を著しく向上させることができる。
【0054】
図1~13に示された実施形態では、包装機械3の安定化コンベヤ14(または冷却コンベヤ14)は、単一の移送ステーションS4(図4に示す)を備え、充填され封止された各袋1は、この移送ステーションS4から安定化ヘッド17を離れて、引き続き包装機械3の出口に向かう。図14に示された代替実施形態では、包装機械3の安定化コンベヤ14(または冷却コンベヤ14)は、2つ移送ステーションS4およびS5を備え、充填され封止された各袋1は、これらの移送ステーションS4およびS5から安定化ヘッド17を離れて、引き続き包装機械3の出口に向かう。具体的には、移送ステーションS5は、安定化経路P3に沿って移送ステーションS4の下流に配置される(つまり、各安定化ヘッド17は、安定化経路P3に従って、最初に移送ステーションS4を通過し、その後で移送ステーションS5を通過する)。
【0055】
包装機械3は出口通路47を備え、この出口通路47は、移送ステーションS4において充填され封止された袋1を受け取って、充填され封止された袋1を第1の包装ラインに供給する(第1の包装ラインは包装機械3の外側にあり、この第1の包装ラインにおいて、充填され封止された袋1の群がそれぞれの箱内に導入される)。さらに、包装機械3は、出口通路47から分離され独立した出口通路48を備え、この出口通路48は、移送ステーションS5において充填され封止された袋1を受け取って、充填され封止された袋1を第2の包装ラインに供給する(第2の包装ラインは包装機械3の外側にあり、この第2の包装ラインにおいて、充填され封止された袋1の群がそれぞれの箱内に導入される)。
【0056】
各安定化コンベヤ14の安定化ヘッド17は、出口ステーションS2において包装コンベヤ4のピックアップヘッド7から充填され封止された袋1を受け取り、充填され封止された袋1を安定化経路P3に沿って前進させて、最終的に、充填され封止された袋1を移送ステーションS4の出口通路47または第2の移送ステーションS5の出口通路48のどちらかに無関係に提供する。言い換えれば、安定化コンベヤ14の各安定化ヘッド17は、充填され封止された袋1を移送ステーションS4の出口通路47にまたは第2の移送ステーションS5の出口通路48に提供するように設計される。
【0057】
通常動作中、すなわち、出口通路47および48の両方が動作可能である(すなわち、対応する包装機械が動作しているときに、充填され封止された袋1を受け取ることができる)ときには、安定化コンベヤ14の安定化ヘッド17は、充填され封止された袋1を、対応する移送ステーションS4、S5において(充填され封止された1つの袋1が移送ステーションS4において出口通路47に移送され、充填され封止された次の袋1が移送ステーションS5において出口通路48に移送される、などというように)出口通路47および48の両方に交互に提供する。
【0058】
2つの出口通路47および48のうちの一方が動作不能であるとき(すなわち、例えば機械のあふれ、メンテナンス介入、故障、などにより対応する包装機械が停止しているために、出口通路47および48のうちの一方が充填された袋1を受け取ることができないとき)、充填され封止された全ての袋1は、安定化コンベヤ14の安定化ヘッド17から、動作している出口通路47または48にのみ移送される(つまり、動作していない出口通路47および48は、「無視」される)。この状況では、一般に、単一の出口通路47または48だけでは包装機械3の公称生産量の全てを受け取ることができないので、包装機械3を減速させる必要がある。しかし、低下した速度で稼働している間、包装機械3は停止せず、したがって、長期的な生産性を可能な限り維持する。
【0059】
2つの出口通路47および48の存在は、出口通路47または48が充填された袋1を一時的に受け取ることができないときに包装機械3を停止させないことを可能にすることに加えて、袋1の生産を(例えば、袋1に供給される1用量の疎性製品の濃度を変更すること、および/または袋1の構造を変えることにより)区別することも可能にする。あるいは、第1のタイプの袋1、および第2のタイプの袋1が形成され、第1のタイプの袋1の全てが出口通路47に送られ、第2のタイプの袋1の全てが出口通路48に送られる。第1のタイプの袋1は、例えば、1用量の疎性製品の濃度により、および/または袋1の形態(形状、サイズ、および/または外側の印刷)により、第2のタイプの袋1と区別され得る。言い換えれば、それらの間で区別される2つのタイプの袋1は、入口ステーションS1およびピックアップヘッド7に供給され、第1のタイプの袋1の全てが、移送ステーションS4において出口通路47に移送され、第2のタイプの袋1の全てが、移送ステーションS5において出口通路48に移送される。
【0060】
上記の包装機械3は、いくつかの利点を提供する。
【0061】
第1に、上記の包装機械3は、外部汚染が減少することにより、袋1の全体的な質を向上させることができる。この効果は、各袋1の開口上端部2の熱封止が袋1自体の充填の直後に起こり(各ピックアップヘッド7に対して、封止デバイス19は充填デバイス18に非常に接近して配置される。相互の最大の間隔は、15~25cmである)、したがって袋1が充填されかつ開口したままでいる時間(この時間内に、袋1内に含有された不活性ガスが部分的に流出して、大気中に存在する他の制御されていない気体に置き換えられる可能性がある)が極めて短縮されるという事実によって得られる。このようにして、充填と熱封止との間で不活性ガスが多量に失われるのを補償するために不活性ガスを過剰投与する必要がなくなるので、不活性ガスの消費量を大幅に削減することも可能である。さらに、強い摩耗を受ける全ての部品(シールおよび他のゴム製部品、または類似のもの)は、ピックアップヘッド7から(すなわち、袋1から、また、袋1内に投与された製品から)遠くに位置し、ゴム粒子または類似のものによる製品および/または袋1の起こり得る汚染の危険性を排除する。
【0062】
上記の包装機械3はまた、処理がより正確に行われることにより、袋1の全体的な質を向上させることができる。この効果は、処理のあらゆる瞬間において各袋1の位置が極めて正確かつ信頼性のある方法で確保されるという事実によって得られる。
【0063】
上記の包装機械3は、廃棄物の(すなわち、不良な袋1の)割合を減少させることができる。この効果は、ピックアップヘッド7を直接支持する単一のドラム5が回転可能に取り付けられた包装コンベヤ4を使用することにより処理全体を通して袋1の位置が非常に正確な方法で常に確保される(案内プーリに巻回されるチェーンコンベヤと比較して、ピックアップヘッド7の位置の制御が向上される)という事実によって得られる。
【0064】
上記の包装機械3は、占有する空間を減少させて、清掃、メンテナンス、およびサイズ変更の業務を実行するための接近可能性を向上させることができる(すなわち、上記の包装機械3の全ての部品は、操作者が容易に接近することができる)。これらの効果は、ピックアップヘッド7を直接支持する単一のドラム5が回転可能に取り付けられた包装コンベヤ4を使用することにより包装機械3の全体的なサイズを相当に縮小することができるという事実によって得られる。
【0065】
上記の包装機械3は、メンテナンスが少なくてすむ。この効果は、チェーンを伴わずに全体的に回転可能に取り付けられた単一のドラム5を備える包装コンベヤ4を使用するという事実によって得られる(継続的に変形するチェーンは、頻繁なメンテナンスを必要とする高水準の摩耗を有する)。
【0066】
最後に、上記の包装機械3は、製作が比較的単純かつ経済的なものである。
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